JP2002010543A - 回転磁界型電動機 - Google Patents
回転磁界型電動機Info
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Abstract
を図るとともに、マグネットの破損を防止して信頼性向
上を図ることができる回転磁界型電動機を提供する。 【解決手段】 ロータ鉄心14に、該ロータ鉄心14の
軸方向おいてマグネット21との間に空隙22,23を
挟んで鍔部18,19をそれぞれ形成する。マグネット
21の外側に、非磁性体からなる略円筒状のカバー24
を装着し、該カバー24を鍔部18,19にカシメて固
定する。カバー24によってマグネット21の飛び散り
が防止される。カバー24をカシメ固定する際の衝撃な
どが空隙22,23によってマグネット21に伝えられ
難くなる。鍔部18,19はロータ鉄心14に一体形成
され、部品点数の低減が図られるようになっている。
Description
に係り、詳しくはマグネット飛散防止用のカバーを備え
たロータを有する回転磁界型電動機に関するものであ
る。
装着した回転磁界型電動機においては、マグネットがロ
ータから外れるなどして飛び散ることを防ぐために、該
マグネットを覆うようにカバーを設ける構成が多く採用
されている。
51公報に開示されたものが挙げられる。この構成で
は、円筒状のロータ鉄心の外周に配置された複数個のマ
グネットのロータ鉄心の軸方向における両端面に平板状
非磁性金属端板を設け、マグネットの外側に非磁性金属
パイプを焼ばめまたは圧入し、非磁性金属パイプの両端
を内径方向に折り曲げてマグネットを覆うようにしてい
る。
成では、マグネットを覆うために、2枚の平板状非磁性
金属端板と、非磁性金属パイプとの3部品をロータ鉄心
側に組み付けるようになっており、作業性がよいとは言
い難い状態であった。また、非磁性金属パイプの両端を
折り曲げる際、平板状非磁性金属端板とマグネットとが
接触した状態で前記折曲げ加工がなされるため、この加
工時の衝撃などによって、マグネットに割れや欠けなど
が発生する虞があった。
付け時の作業性向上を図るとともに、マグネットの破損
を防止して信頼性向上を図ることができる回転磁界型電
動機を提供することにある。
めに、請求項1に記載の発明は、ロータ鉄心にマグネッ
トが装着されたロータと、該ロータの外側に配置された
コア鉄心に巻線が巻装されたステータとを備え、前記ロ
ータ鉄心に、該ロータ鉄心の軸方向において前記マグネ
ットとの間に空隙を挟んで磁性材からなる鍔部を設け、
前記マグネットの外側に、非磁性材からなる略円筒状の
カバーを装着し、該カバーを、前記鍔部にカシメて固定
したことを要旨とする。
心から外れたり、該マグネットが破損して破片が発生し
た場合に、これらが飛び散って、回転磁界型電動機の内
部を傷つけたり、ロータの回転に支障を与えたり、ま
た、回転磁界型電動機の外部に飛び出したりする虞がな
くなる。また、マグネットの軸方向の両端に、ロータ鉄
心とは別体の端板を配置して、カバーとともに前記マグ
ネットを収容する空間を形成するようにした場合に比較
して、部品点数を少なくすることができる。更に、カバ
ーをカシメ固定する際に該カバーに加えられる衝撃など
が鍔部に及んでも、該鍔部とマグネットとの間の空隙の
存在により、マグネットに直接的には伝えられ難くなる
ため、マグネットが破損し難くなる。
の発明において、前記マグネットと前記コア鉄心とが前
記軸方向においてほぼ等しい長さに形成されていること
を要旨とする。
との間で互いに過不足なく磁束が作用するようになる。
マグネット及びコア鉄心のどちらか一方が他方に対して
極端に長く形成されていれば、その長い方のものが発生
させる磁束の一部は、ロータの回転のためには不要なも
のとなるためである。したがって、ロータの回転効率を
向上させることが可能になる。
の発明において、前記マグネットと前記コア鉄心との間
隔が、前記空隙の前記軸方向における大きさよりも小さ
くなるように設定されていることを要旨とする。
との間の距離が、マグネットと鍔部との間の距離よりも
小さくなるため、マグネットとコア鉄心との間の磁束が
鍔部側に行き難くなる。つまり、マグネット及びコア鉄
心の磁束の鍔部側への漏れが抑えられ、ロータの回転効
率を向上させることが可能になる。
3に記載の発明において、前記鍔部が、前記軸方向にお
いて前記巻線よりも外側に配置されていることを要旨と
する。
大きく確保することが可能になる。したがって、巻線か
ら発生する磁束が鍔部側に漏れ難くなるため、ロータの
回転効率を向上させることが可能になる。
の第1の実施形態を図1に従って説明する。図1は、本
発明の電動機のロータとステータとを軸方向にカットし
た状態を示す断面図である。
下、単に電動機と呼ぶ)11は、ロータ12とステータ
13とを備えている。ロータ12は、略円柱状のロータ
鉄心14を備えている。ロータ鉄心14には、基台部1
5が形成され、その軸方向の両側には大径軸部16及び
小径軸部17が形成されている。基台部15と、各軸部
16,17との間には、基台部15及び大径軸部16よ
りも大きい径を有する鍔部18,19が形成されてい
る。両鍔部18,19の外径は等しく設定されている。
基台部15には、鍔部18に隣接して、該基台部15の
他の部分よりも径が大きく設定された段部20が形成さ
れている。
19側に弓状のマグネット21が複数極固着されてい
る。この段部20は、マグネット21を基台部15に組
み付ける際の軸方向に関しての位置決め案内部として機
能している。マグネット21の外周部分の径は、両鍔部
18,19の外径よりも僅かに大きくなるように設定さ
れている。
間には、空隙22,23が形成されるようになってい
る。空隙22の軸方向における大きさは、段部20の前
記軸方向における大きさに等しく、その大きさは所定値
以上になるように設定されている。また、空隙23の軸
方向における大きさは、基台部15の段部20以外の部
分の前記軸方向における大きさと、マグネット21の前
記軸方向における大きさとの差に等しく、その差は所定
値以上になるように設定されている。
なるカバー24が装着されている。カバー24は、マグ
ネット21側に装着されていない単体の状態では、その
内径がマグネット21の外径よりも僅かに小さく形成さ
れた円筒状を呈するように形成されている。つまり、マ
グネット21はカバー24に圧入された状態にあり、前
記固着と相俟って、該マグネット21のロータ鉄心14
に対しての固定状態は信頼性の高いものになっている。
カバー24は、マグネット21に外嵌された状態でその
両端が、マグネット21に対する両鍔部18,19の軸
方向の外側において、全周に亘って径方向の内側に折り
曲げられるようにしてカシメ固定されている。これによ
り、マグネット21は、基台部15、両鍔部18,19
及びカバー24によって形成された空間内に収容される
ようになっている。
ロータ12の外側に配置されている。ステータ13は、
巻線25が巻装された複数のコア鉄心26を備えてい
る。コア鉄心26は、軸方向の長さが、マグネット21
とほぼ等しくなるように形成されている。また、コア鉄
心26とマグネット21との間隔は、各空隙22,23
の軸方向における大きさよりも小さくなるように設定さ
れている。また、両鍔部18,19は、軸方向におい
て、巻線25よりも外側に配置された状態になってい
る。
ことができる。 (1) マグネット21を、基台部15、両鍔部18,
19及びカバー24で形成した空間内に収容するように
した。これによれば、マグネット21が基台部15から
外れたり、該マグネット21が破損して破片が発生した
場合に、これらが飛び散って、電動機11内を傷つけた
り、ロータ12の回転に支障を与えたり、また、電動機
11外部に飛び出したりする虞がなくなる。したがっ
て、電動機11の信頼性を向上させることができる。
9を一体形成した。これにより、マグネットの軸方向の
両端に、ロータ鉄心とは別体の端板を配置して、カバー
24とともに前記マグネットを収容する空間を形成する
ようにした場合に比較して、部品点数を少なくすること
ができる。したがって、組立時の作業性の向上や、部品
管理の負担軽減を図ることが可能になる。
14に一体形成した両鍔部18,19に対応する箇所に
おいて折り曲げるようにした。これにより、前記ロータ
鉄心とは別体の端板をマグネットの軸方向の両端に接触
するように配置した場合に比較して、カバー24のカシ
メ代のバラツキが減少し、カシメ作業が容易になる。前
記端板を前記マグネットに接触させた構成では、前記カ
バー24のカシメ代が、製造上バラツキ易い前記マグネ
ットの寸法に左右されてしまうためである。
1との間にそれぞれ空隙22,23を設けた。このた
め、カバー24の端部を折り曲げ形成する際に該端部に
加えられる衝撃などが両鍔部18,19に及んでも、空
隙22,23の存在により、マグネット21に直接的に
は伝えられ難くなるため、マグネット21が破損し難く
なる。つまり、マグネット21の破損によるロータ12
の回転効率の低下や、ロータ12のモーメントのバラツ
キなどが発生しにくくなる。
に空隙23があるため、マグネット21の寸法精度が多
少甘く、その軸方向寸法に多少のバラツキがあったとし
ても、組み付け上の支障にはなり難い。
が軸方向においてほぼ等しい長さに形成されるようにし
た。これにより、マグネット21とコア鉄心26との間
で互いに過不足なく磁束が作用するようになる。マグネ
ット21及びコア鉄心26のどちらか一方が他方に対し
て極端に長く形成されていれば、その長い方のものが発
生させる磁束の一部は、ロータ12の回転のためには不
要なものとなるためである。したがって、ロータ12の
回転効率を向上させることが可能になる。
の間隔が、各空隙22,23の軸方向における大きさよ
りも小さくなるように設定した。マグネット21とコア
鉄心26との間の距離が、マグネット21と各鍔部1
8,19との間の距離よりも小さくなるため、マグネッ
ト21とコア鉄心26との間の磁束が両鍔部18,19
側に行き難くなる。つまり、マグネット21及びコア鉄
心26の磁束の両鍔部18,19側への漏れが抑えら
れ、ロータ12の回転効率を向上させることが可能にな
る。
いて巻線25よりも外側に配置した。これにより、巻線
25と両鍔部18,19との間隔を大きく確保すること
が可能になる。したがって、巻線25から発生する磁束
が両鍔部18,19側に漏れ難くなるため、ロータ12
の回転効率を向上させることが可能になる。
に段部20を設け、基台部15にマグネット21を組み
付ける際の軸方向に関しての位置決め案内をさせた。こ
れにより、ロータ12の回転効率のよい位置にマグネッ
ト21を装着できるように段部20の軸方向の大きさを
設定しておくことで、マグネット21の装着作業の効率
がよくなる。
は、前記第1の実施形態においてロータ鉄心14及びカ
バー24の構成を変更したものであり、その他の点では
第1の実施形態と同一の構成になっている。従って、第
1の実施形態と共通する構成部分については図面上に同
一符号を付して重複した説明を省略する。
て小径軸部17よりも大径に形成されていた基台部15
の径は、小径軸部17の径と等しくなるように形成され
ている。また、鍔部19は設けられず、大径軸部16と
基台部15との間に鍔部18が設けられているのみであ
る。基台部15に固着されたマグネット21の外側に、
該マグネット21が圧入されるように嵌合された非磁性
体からなるカバー30は、図2及び図3に示すように、
略有底円筒状を呈している。カバー30は、該カバー3
0の底部31に形成された孔32に小径軸部17が挿通
された状態で、マグネット21が底部31に当接するま
で大径軸部16側に押し込まれ、該カバー30の開口端
部が鍔部18の大径軸部16側で径方向の内側に折り曲
げられるようにしてカシメ固定されている。これによ
り、マグネット21は、基台部15、鍔部18及びカバ
ー30によって形成された空間内に収容されるようにな
っている。
おける(1),(2),(4)及び(6)〜(9)に相
当する効果の他に、以下のような効果を得ることができ
る。 (10) 前記第1の実施形態のようなマグネット21
の両端側に鍔部18,19が配置された構成に比較し
て、マグネット21を覆うカバーの軸方向における外形
寸法を小さくすることができる。つまり、ロータ12
の、比較的径が大きくなる部分を軸方向に小さくするこ
とができる。これにより、電動機11の小型化が可能に
なる。
固定するためのカシメ加工の箇所が、鍔部18側のみと
なるため、前記第1の実施形態のようなカバー24の両
端に対してカシメ加工を行う構成に比較して、該カシメ
加工にかかる加工コストを低減することができる。
く、例えば、以下の様態としてもよい。 ○ マグネット21は、弓状でなく、平板状であっても
よい。例えば、図4に示すように、基台部15を断面多
角形状に形成し、その周面に平板状のマグネット21を
固着する。これによれば、マグネット21を弓状に形成
する場合に比較して、マグネット21を基台部15の形
状に合わせ易くなる。
は30)に圧入した状態でなくてもよい。予めマグネッ
ト21が基台部15に固着されていれば、例えば、マグ
ネット21とカバー24(または30)との間に、径方
向に隙間が介在するように設定されていてもよい。
着させず、カバー24(または30)に圧入すること
で、基台部15とカバー24(または30)とによって
挟持固定させるようにしてもよい。
周に亘って折り曲げ形成してカシメ固定するようにした
が、例えば、該端部において周方向の一部にカシメ固定
用の爪部を軸方向に延設し、この爪部を折り曲げ形成す
るようにしてもよい。この場合、折り曲げ形成する部分
の大きさを小さくすることができるため、折り曲げ加工
が容易になる。
21を弓状でなく、内径が基台部15及び小径軸部17
の外径にほぼ等しいリング状のものとしてもよい。第2
の実施形態では、基台部15と小径軸部17とが同径に
形成されているとともに、基台部15と小径軸部17と
の間に鍔部が設けられていないため、マグネット21を
リング状のものとしても、小径軸部17側から装着する
ことが可能になる。
が小径軸部17よりも大径に形成されていてもよい。こ
の場合、カバー30の孔32の径が基台部15の径と小
径軸部17の径との間の大きさに設定されていれば、カ
バー30によってマグネット21を覆うことができる。
トを積層して形成した略円筒状の基台部材に、シャフト
を圧入するようにして形成してもよい。次に、前記実施
形態から把握できる請求項に記載した発明以外の技術的
思想について、その効果とともに以下に記載する。
に記載の発明において、前記鍔部と前記マグネットとの
間に、前記軸方向における前記マグネットの位置決めを
行うための段部を設ける。この場合、ロータの回転効率
のよい位置にマグネットを装着できるように段部の前記
軸方向の大きさを設定しておくことで、マグネット装着
作業の効率がよくなる。
に記載の発明において、前記鍔部を、前記マグネットの
両端の一方の側のみに設け、略有底円筒状とした前記カ
バーを、前記マグネットの他方の側から装着する。この
場合、マグネットの片端側に鍔部が設けられていないた
め、ロータにおいて、リング状のマグネットを装着する
ことが可能になる。また、マグネットの両端側に鍔部が
配置された構成に比較して、カバーの前記軸方向におけ
る外形寸法を小さくすることができる。つまり、ロータ
の、比較的径が大きくなる部分を軸方向に小さくするこ
とができる。
載の発明によれば、回転磁界型電動機において、部品点
数を低減して組み付け時の作業性向上を図るとともに、
マグネットの破損を防止して信頼性向上を図ることがで
きる。
断面図。
タ、14…ロータ鉄心、18,19…鍔部、20…段
部、21…マグネット、22,23…空隙、24,30
…カバー、25…巻線、26…コア鉄心。
Claims (4)
- 【請求項1】 ロータ鉄心にマグネットが装着されたロ
ータと、該ロータの外側に配置されたコア鉄心に巻線が
巻装されたステータとを備え、前記ロータ鉄心に、該ロ
ータ鉄心の軸方向において前記マグネットとの間に空隙
を挟んで磁性材からなる鍔部を設け、前記マグネットの
外側に、非磁性材からなる略円筒状のカバーを装着し、
該カバーを、前記鍔部にカシメて固定した回転磁界型電
動機。 - 【請求項2】 前記マグネットと前記コア鉄心とが前記
軸方向においてほぼ等しい長さに形成されている請求項
1に記載の回転磁界型電動機。 - 【請求項3】 前記マグネットと前記コア鉄心との間隔
が、前記空隙の前記軸方向における大きさよりも小さく
なるように設定されている請求項2に記載の回転磁界型
電動機。 - 【請求項4】 前記鍔部が、前記軸方向において前記巻
線よりも外側に配置されている請求項2または3に記載
の回転磁界型電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000189643A JP4598243B2 (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | 回転磁界型電動機 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000189643A JP4598243B2 (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | 回転磁界型電動機 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=18689248
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