JP2011125212A - 永久磁石式回転電機の回転子 - Google Patents

永久磁石式回転電機の回転子 Download PDF

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Abstract

【課題】回転子軸と保持環との間の間隔が、永久磁石の厚みよりも大きい構造をもつ永久磁石式回転電機の回転子において、永久磁石に過大な応力を発生させずに、停止中、運転中のいずれの状態においても永久磁石を保持環側へ確実に固定して運転中の回転釣り合いの変化を防止し、回転動作を的確に安定させることができる永久磁石式回転電機の回転子を提供することにある。
【解決手段】回転子軸8と永久磁石9との互いに対向する双方の複数箇所の面部にそれぞれ回転子軸8の軸方向に沿って延び、かつ互いに対向する溝部13,16を形成し、その互いに対向する溝部13,16間で構成される空間部17内にそれぞれ楔20を挿入し、これら楔20の挿入により永久磁石9を保持環3の内周面に接触させて固定する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、モータや発電機等の回転電機に係り、特に永久磁石を保持環で保持する構造をもつ永久磁石式の回転電機の回転子に関する。
直流機、同期機や誘導機などの回転電機は、固定子と回転子を備え、電磁誘導の原理を利用して電気エネルギーと機械エネルギーとを相互に変換するように機能する。回転電機の回転子は磁界を発生し、その磁界が固定子に備えられた巻線と鎖交することによる電磁誘導によって固定子巻線に電圧を発生させる。この現象を利用したものが発電機である。また、逆に固定子巻線に電流を流すことで磁界を発生させ、これが回転子による磁界に作用することで回転子に回転力を生じさせる。この現象を利用したものが電動機である。
回転子における磁界の発生方法としては、回転子に巻線を設け、その巻線に電流を流す方法のほかに、永久磁石によって磁界を発生させる方法がある。後者は永久磁石式と呼ばれる。
永久磁石式の回転電機の回転子は、回転子軸と、その回転子軸の外周に配置される複数の永久磁石と、前記回転子軸の外周に嵌合されて前記永久磁石を覆う円筒状の保持環とで構成されている。保持環は永久磁石を保持して、高速回転時における永久磁石の飛散を防止するために設けられている。
永久磁石は回転子軸の外周側に固定されるが、その固定方法としては、保持環を回転子軸に焼き嵌めしてその保持環で永久磁石を締め付けて固定する方法、回転子軸を冷して保持環に冷し嵌めし、その回転子軸の膨張で永久磁石を締め付けて固定する方法、あるいはその焼き嵌めと冷し嵌めを併用する方法が知られている。
また、保持環で締め付けて固定する方法のほかに、金属線やカーボンファイバー製の糸で永久磁石を回転子軸に締め付けるように巻き付けて固定する方法などもある。
このような、永久磁石を締め付けて固定する方法においては、回転電機の運転中に回転子軸から永久磁石が浮き上がらないように、運転中に発生する遠心力および運転中の温度上昇を考慮して永久磁石の締め付け力を所定の大きさに定めなければならない。回転電機の遠心力が大きい、言い換えると、回転速度が速い回転電機や、温度上昇の大きな回転電機では、永久磁石の締め付け力をより大きなものとしなければならない。
ところが、永久磁石の締め付け力が大きすぎると、永久磁石に許容応力を超えるような過大な応力が発生し、回転子の製造中や運転中に永久磁石が破損し、適正な運転を継続することができなくなる。
一方、永久磁石を締め付けずに固定する方法として、保持環の内面に永久磁石を接着剤で貼り付けて固定する方法がある。この方式による回転子の構造を図18〜図23を参照して説明する。図18は回転電機の回転子1を斜め上方から見た斜視図である。回転子1は、回転子軸2と、この回転子軸2の外周を覆う円筒状の保持環3とを備え、その回転子軸2と保持環3との間の隙間内に複数に分割された永久磁石4が回転子軸2の周方向に沿って環状に並ぶように配置されている。
図19は回転子軸2の単体を斜め上方から見た斜視図で、図20は保持環3の単体を斜め上方から見た斜視図である。回転子軸2には、その一端寄りの一部外周に嵌合部5が形成され、保持環3には、その一端寄りの一部内周に内径の小さい嵌合口6が形成され、回転子軸2の嵌合部5の外周に保持環3の嵌合口6が嵌合される。
図21は図18に示す回転子1を矢視方向から見た正面図である。また、図22は図21の一部の拡大図で、保持環3と回転子軸2および永久磁石4の位置関係を示している。永久磁石4は、回転子1の組立時に保持環3と回転子軸2との間に配置される。この組立を可能にするために、図22に示すように、保持環3と回転子軸2との間の間隔Tは永久磁石4の厚みTmよりも広く取られ、回転子軸2と永久磁石4との間には隙間d(d=T−Tm)が確保される。
回転電機が発電機、もしくは電動機として運転されるときには、図22に示すように永久磁石4に回転トルクMが作用するが、その回転トルクMを保持環3もしくは回転子軸2に伝達するため、永久磁石4は保持環3または回転子軸2に固定されていなければならない。そのために、この例の回転子1では接着剤による接着力で永久磁石4を保持環3に固定している。
通常は、運転中の遠心力を考慮して、永久磁石4と保持環3との間に接着剤を介在させて永久磁石4を保持環3側に固定し、運転中に永久磁石4にかかる遠心力を保持環3の内周面で受け止めるようにしている。図23には永久磁石4の一例を示してあり、この永久磁石4の保持環3に接する上面4aに接着剤を塗布し、図22に示す保持環3の内周面に貼り付けるようにしている。
なお、保持環3の内周面に永久磁石4を固定するという目的を達成することができるならば、保持環3の内周面に接着剤を塗布してもよい。また、永久磁石4は回転子1の組立ての容易さを考慮して、図23のように軸方向に長い形状でも良いし、また適当な数に分割した形状でも良い。
ところで、保持環3の内面に接着剤によって永久磁石4を貼り付ける構成においては、回転電機の運転中の温度変化によって接着剤が劣化し、永久磁石4を固定するための接着力が低下する場合がある。接着力が低下すると、永久磁石4に作用する回転トルクMで永久磁石4を保持環3に固定できなくなる。
永久磁石4を固定できなくなると、回転子軸2と永久磁石4との位置関係を適正に保てなくなり、永久磁石4が回転子軸2に対して空転するようになり、回転電機を発電機として運転する場合には発電ができなくなり、電動機として運転する場合には回転子軸2を駆動することができなくなる。
特開2004−173341公報(引用文献1)には、永久磁石式回転電機の回転子において、回転子軸と永久磁石に凹部を設け、その凹部にキーのようなトルク伝達部を設ける構成が開示されている。
特開2004−173341号公報
上述したように、永久磁石を保持環などにより締め付けて固定する構成においては、その締め付け力を適正に管理しないと、永久磁石に過大な締め付け力が加わり、永久磁石に許容応力を超えるような過大な応力が発生して回転子の製造中や運転中に永久磁石が破損し、適正な運転を継続することができなくなる恐れがある。
また、保持環の内面に接着剤によって永久磁石を貼り付ける構成においては、回転電機の運転中の温度変化によって接着剤が劣化し、永久磁石を固定するための接着力が低下し、永久磁石に作用する回転トルクで永久磁石を保持環に固定できなくなり、永久磁石が回転子軸に対して空転し、適正な運転を継続することができなくなる恐れがある。
一方、特許文献1に示される回転子によれば、回転子軸と永久磁石との間にトルク伝達部が設けられ、そのトルク伝達部を介して回転トルクの伝達が達成される。したがって、永久磁石を保持環や回転子軸に固定する必要がなく、したがって永久磁石を保持環や金属線、カーボンファイバーなどで締め付けたり、接着剤で貼り付けたりするような手間を省くことが可能となる。
しかしながら、回転子の組立を可能にするために、図22に示すように、回転子軸と保持環との間には、永久磁石の厚みTmよりも大きい間隔Tが確保されるのが一般的である。特許文献1においては、回転子軸と永久磁石との間にトルク伝達部が設けられているが、回転子軸と保持環との間の間隔が永久磁石の厚みより大きいと、回転電機の運転時に永久磁石が回転子軸の直径方向に移動する可能性がある。例えば、回転電機の停止中には永久磁石は回転子軸側にあって、運転中に遠心力によって保持環側に移動する可能性がある。このように、運転中に永久磁石が移動すると、回転子の回転釣り合いが変化し、回転動作が不安定となって振動や騒音の原因となる。
本発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、回転子軸と保持環との間の間隔が、永久磁石の厚みよりも大きい構造をもつ永久磁石式回転電機の回転子において、永久磁石に過大な応力を発生させずに、停止中、運転中のいずれの状態においても永久磁石を保持環側へ確実に固定して運転中の回転釣り合いの変化を防止し、回転動作を的確に安定させることができる永久磁石式回転電機の回転子を提供することにある。
このような課題を解決するために、請求項1の発明は、回転子軸と、この回転子軸の外周に、その周方向に沿って並ぶように配置された複数の永久磁石と、前記回転子軸の外周に嵌合されて前記永久磁石を覆う保持環とを備える永久磁石式回転電機の回転子において、前記回転子軸と前記永久磁石との互いに対向する双方の複数箇所の面部にそれぞれ前記回転子軸の軸方向に沿って延び、かつ互いに対向する溝部を形成し、その互いに対向する溝部間で構成される空間部内にそれぞれ楔を挿入し、これら楔の挿入により前記永久磁石を前記保持環の内周面に接触させて固定してなることを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1の回転子において、前記空間部内に挿入された楔は、テーパ面を互いに重ね合わせた一対の楔材からなり、その一対の楔材が前記各空間部内への挿入後に固定手段により互いに固定され、かつその楔が前記回転子軸か保持環に固定されていることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1の回転子において、前記回転子軸に形成された各溝部の底部がテーパ状に傾斜する傾斜面となっており、その各溝部で構成される空間部内にそれぞれ1本の楔が挿入され、その楔が固定手段により前記回転子軸か保持環に固定されていることを特徴としている。
本発明によれば、回転子軸と保持環との間の間隔が、永久磁石の厚みよりも大きい構造をもつ永久磁石式回転電機の回転子において、永久磁石に過大な応力を発生させずに、停止中、運転中のいずれの状態においても永久磁石を保持環側へ確実に固定して運転中の回転釣り合いの変化を防止し、運転中の回転動作を的確に安定させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る永久磁石式回転子を示す斜視図。 本発明の第1の実施形態に係る永久磁石式回転子を示す断面図。 その回転子における回転子軸を示す斜視図。 その回転子における永久磁石を示す斜視図。 その回転子を図1における矢視方向から見た正面図。 図5における回転子の一部を拡大して示す拡大正面図。 その回転子における楔を示す側面図。 その楔の固定手段の一例を示す正面図。 本発明の第2の実施形態に係る永久磁石式回転子の回転子軸を示す斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る永久磁石式回転子の断面図。 本発明の第3の実施形態に係る永久磁石電機の回転子の構成を示す斜視図。 同回転子の構成を示す断面図。 同回転子に用いられる永久磁石の構成を示す斜視図。 同回転子の構成を図11における矢視方向から示す平面図。 同回転子の要部構成を拡大して示す平面図。 本発明の変形例に係る永久磁石電機の回転子の構成を示す断面図。 同回転子に用いられるリング状部材の構成を模式的に示す斜視図。 従来の永久磁石式回転電機の回転子を示す斜視図。 その回転子の回転子軸を示す斜視図。 その回転子の保護環を示す斜視図。 その回転子を図18の矢視方向から見た正面図。 その回転子の一部を拡大して示す拡大正面図。 その回転子における永久磁石を示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図17を参照して説明する。なお、図18〜図23に示す従来の永久磁石式回転電機の回転子と同一の構成部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1〜図8には第1の実施形態を示してある。図1は本発明に係る回転子7の斜視図、図2はその回転子7の断面図である。回転子7は、回転子軸8と、この回転子軸8の外周を覆う円筒状の保持環3とを備え、その回転子軸8と保持環3との間の隙間内に複数の永久磁石9が回転子軸8の周方向に沿って環状に並ぶように配置されている点では従来と同様の構成である。
図3は、回転子軸8を単体で示す斜視図で、この回転子軸8は外周部に磁石装着部12を一体に有し、この磁石装着部12の外周に複数の溝部13が形成されている。各溝部13は、回転子軸8の軸方向に延び、かつ磁石装着部12の周方向に沿って均等的に並ぶように形成されている。
図4は永久磁石9を単体で示す斜視図で、永久磁石9は一方向に長いほぼ短冊状をなし、外面及び内面が僅かに円弧状に湾曲し、内面の両側角部には切欠部15が形成されている。切欠部15は断面が鉤形状で、永久磁石9の長手方向に沿って連続して形成されている。
図5は図1に示す回転子7を矢視方向から見た図で、図6は図5の一部を拡大して示す図である。回転子7の組立にあたっては、回転子軸8の外周に保持環3が挿入され、回転子軸8の嵌合部5に保持環3の嵌合口6が嵌合されて保持環3が回転子軸8に固定される。
次に、回転子軸8における磁石装着部12の外周面と保持環3の内周面との間の隙間内に各永久磁石9が挿入され、各永久磁石9が互いに隣接して回転子軸8の周方向に整列して並ぶように配置される。各永久磁石9は、嵌合部5と嵌合口6との嵌合部分の反対側から挿入される。
回転子軸8における磁石装着部12の外周面と保持環3の内周面との間の隙間の間隔寸法は各永久磁石9の厚さよりもやや大きい寸法となっており、したがってその隙間内への各永久磁石9の挿入の作業は容易に能率よく行なうことができる。
永久磁石9が回転子軸8の周方向に並んで整列したときには、図6に示すように、互いに隣接する永久磁石9の両側の切欠部15が互いに対向することで溝部16が構成され、その各溝部16が回転子軸8における磁石装着部12の各溝部13と互いに対向し、その対向で両溝部13,16間に断面矩形の空間部17が構成される(図6のA部参照)。
すなわち、回転子軸8と永久磁石9との互いに対向する双方の複数箇所の面部にそれぞれ回転子軸8の軸方向に沿って延び、かつ互いに対向する溝部13,16が形成され、その互いに対向する溝部13,16間で空間部17が構成される。
そして、前記各空間部17内に楔20が挿入される。楔20は、図7に示すように一対の第1の楔材20aと第2の楔材20bとの組み合わせからなり、第1の楔材20aは下面が水平で、上面が一方向にテーパ状に傾斜し、第2の楔材20bは上面が水平で、下面が第1の楔材20aの下面とは逆の方向にテーパ状に傾斜する形状をなし、第1の楔材20aの上面の傾斜面と第2の楔材20bの下面の傾斜面とが重なることで楔20が構成されている。
第1の楔材20aと第2の楔材20bとがその全長区間で重なるときの高さ寸法Hは、永久磁石9が保持環3の内周面に接するときにできる空間部17の高さ寸法Hsと一致する関係にある。組立時には、図6に示すように、各溝部13の底部に第1の楔材20aが挿入され、この第1の楔材20aの上に第2の楔材20bが挿入され、各永久磁石9が保持環3の内周面に密着するまでその第2の楔材20bが圧入される。
そして、組み合わされた第1の楔材20aと第2の楔材20bとが互いに軸方向にずれ動かないように、その端面同士が固定部21により固定される。固定部21は一対の楔材20a,20bが互いに動かないように固定するという目的を達成できればどのような手段でも良いが、例えば溶接による固定、あるいは図8に示すように、固定螺子22と固定片23とで楔材20a,20bを一体化するなどの手段を採用することができる。なお、図6に示すA部は、楔20を挿入する前の空間部17の状態を示してあるが、楔20は回転子7のすべての空間部17内に挿入される。
また、本実施形態では、互いに隣接する永久磁石9の切欠部15により溝部16を構成するようにしているが、永久磁石9の内面に直接溝部16を形成するような場合であってもよい。
このように組み立てられて構成された永久磁石式回転電機の回転子7においては、永久磁石9が保持環3に接する程度に永久磁石9が楔20により押し付けられているだけであり、したがって締め付けによって永久磁石を固定する従来の場合と異なり、永久磁石9には過大な応力が発生しない。このため、永久磁石9の破損を防止することができる。
回転子軸8と永久磁石9との間には僅かな隙間が生じているが、運転中に永久磁石9に発生する回転トルクMは、永久磁石9の溝部16と回転子軸8の溝部13とに跨って配置された楔20を介して回転子軸8に伝達され、したがって永久磁石9と回転子軸8のとの間で空転が生じることがない。
楔20を構成する一対の楔材20a,20bは固定部21によって軸方向の動きが規制されているため、互いにずれ動かず、運転中に楔20の高さが変化するようなことがなく、したがって永久磁石9は保持環3の内周面に常時接するように支持され、回転子軸8の軸方向に移動することがない。
このように、回転電機の運転と停止を繰り返しても永久磁石9の移動は発生せず、したがって回転子7の回転釣り合いが変化するようなことがなく、回転動作が常に安定して振動や騒音の発生を的確に防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について、図9及び図10を参照して説明する。図9は第2の実施形態における回転子軸31の斜視図で、図10はその回転子軸31を用いた回転子30の断面図である。第2の実施形態における回転子軸31と第1の実施形態における回転子軸8との相違点は、回転子軸31における磁石装着部32の外周面に設けられた各溝部33の底部が、保持環3を嵌合するための嵌合部5の配置側に向って漸次浅くなるテーパ状に傾斜する形状となっていることである。
そして、回転子軸31の各溝部33と、永久磁石9の各溝部16とで構成される各空間部17内にそれぞれ1本ずつ楔34が挿入されている。楔34は、回転子軸31の各溝部33と、永久磁石9の各溝部16とで構成された各空間部17内にそれぞれ挿入されている。これら楔34は、下面が前記溝部33の底部とは逆方向に同じ角度でテーパ状に傾斜する傾斜面となっている。
そして、各楔34はその下面の傾斜面が溝部33の底部の傾斜面に重なるように各空間部17内に挿入され、この挿入により各永久磁石9が保持環3の内周面に接するように押し付けられ、各永久磁石9が保持環3に固定されている。なお、各楔34はその挿入後に溶接や他の固定手段により回転子軸31又は保持環3あるいはその双方に固定される。
このような第2の実施形態における回転子30においても、第1の実施形態の場合と同様に、回転電機の停止中においては永久磁石9に応力は発生せず、また運転中に永久磁石9に発生する回転トルクMは、永久磁石9の溝部16と回転子軸31の溝部33とに跨って配置された楔34を介して回転子軸31に伝達されるので永久磁石9と回転子軸31のとの間で空転が生じることがない。楔34は回転子軸31又は保持環3あるいはその双方に固定されているから軸方向にずれ動くことはなく、したがって永久磁石9は保持環3の内周面に常時接するように支持され、回転子軸31の軸方向に移動するようなことがない。
このように、回転電機の運転と停止を繰り返しても永久磁石9の移動は発生せず、したがって回転子30の回転釣り合いが変化するようなことがなく、回転動作が常に安定して振動や騒音の発生を的確に防止することができる。
そして特にこの第2の実施形態では、各空間部17内に1本の楔34を挿入する構成であるから、楔34の保管管理の取扱いや挿入作業が第1の実施形態の場合よりも容易となる利点がある。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係る永久磁石式回転電機の回転子40について、図11乃至図15を用いて説明する。
図11は本発明の第3の実施の形態に係る永久式回転電機の回転子40の構成を示す斜視図、図12は回転子40の構成を示す断面図、図13は回転子40に用いられる永久磁石41の構成を示す斜視図、図14は回転子40の構成を図11に示す矢視方向から示す平面図、図15は回転子40の要部構成を一部拡大して示す平面図である。
なお、第3の実施形態に係る回転子40のうち、上述した第1の実施形態に係る回転子7、第2の実施形態に係る回転子30、及び、従来の永久磁石式回転電機の回転子1と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図11及び図12に示すように、回転子40は、回転子軸8と、回転子軸8の外周を覆う円筒状の保持環3と、を備えている。また、回転子40は、回転子軸8と保持環3との間の隙間内に回転子軸8の周方向に沿って環状に並ぶように複数配置された永久磁石41と、永久磁石41を固定する楔20と、を備えている。
回転子軸8は、図3に示すように、磁石装着部12、及び、溝部13を備えている。
図13に示すように、永久磁石41は、その外面及び内面が僅かに円弧状に湾曲する一方向に長い略短冊状に形成されている。永久磁石41は、その内面の略中央部に、溝部42が形成されている。溝部42は、断面が矩形状で、永久磁石41の長手方向に沿って連続して形成されている。
図14及び図15に示すように、回転子40は、回転子軸8の外周に保持環3が挿入され、回転子軸8の嵌合部5に保持環3の嵌合口6が嵌合されて保持環3が回転子軸8に固定される。
各永久磁石41は、回転子軸8における磁石装着部12の外周面と保持環3の内周面との間の隙間内に挿入される。これら永久磁石41は、互いに隣接して回転子軸8の周方向に整列して並ぶように配置される。また、永久磁石41は、溝部42が磁石装着部12の溝部13と互いに対向するように配置される。なお、永久磁石41は、嵌合部5と嵌合口6との嵌合部分の反対側から挿入される。
回転子軸8の磁石装着部12の外周面と保持環3の内周面との間の隙間の間隔寸法は各永久磁石41の厚さよりもやや大きい寸法に形成されている。
なお、永久磁石41が回転子軸8の周方向に並んで整列したときには、図14及び図15に示すように、複数の永久磁石41の各溝部42が磁石装着部12の各溝部13と互いに対向して、複数の空間部45を構成する。なお、空間部45は、上述した空間部17と同様に、第1の楔材20aと第2の楔材20bとの高さ寸法Hと略同一の高さ寸法Hsを有している。
楔20は、空間部45に挿入可能に形成されている。なお、楔20は、図15に示すように、例えば、各空間部45の底部に第1の楔材20aが挿入され、この第1の楔材20aの上に第2の楔材20bが挿入される。また、楔20は、各永久磁石41が保持環3の内周面に密着するまでその第2の楔材20bが圧入され、固定部21により固定される。なお、図15に示すA部は、楔20を挿入する前の空間部45の状態を示すが、楔20は回転子40のすべての空間部45内に挿入される。
このように構成された永久磁石式回転電機の回転子40によれば、上述した第1の実施形態に係る回転子7と同様の効果を得ることが可能となる。具体的に説明すると、回転子40は、永久磁石41が保持環3に接する程度に永久磁石41が楔20により押し付けられているだけである。したがって締め付けによって永久磁石を固定する従来の場合と異なり、永久磁石41には過大な応力が発生しない。このため、永久磁石41の破損を防止することができる。
回転子軸8と永久磁石41との間には僅かな隙間が生じているが、運転中に永久磁石41に発生する回転トルクMは、永久磁石41の溝部42と回転子軸8の溝部13とに跨って配置された楔20を介して回転子軸8に伝達される。したがって永久磁石41と回転子軸8のとの間で空転が生じることがない。
また、楔20を構成する一対の楔材20a,20bは、固定部21によって軸方向の動きが規制されているため、互いにずれ動かず、運転中に楔20の高さが変化するようなことがない。したがって永久磁石41は保持環3の内周面に常時接するように支持され、回転子軸8の軸方向に移動することがない。
このように、回転電機の運転と停止を繰り返しても永久磁石41の移動は発生せず、したがって回転子40の回転釣り合いが変化するようなことがなく、回転動作が常に安定して振動や騒音の発生を的確に防止することができる。
なお、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではない。上述した例では、回転子7,40の楔20は、第1の楔材20a及び第2の楔材20bを、固定部21にて固定する構成、溶接による固定、及び、図8に示すように固定螺子22と固定片23とで一体化(固定)する構成を説明したが、これらに限定されない。以下、本発明の変形例に係る回転子7,40の楔20Aを、図16及び図17を用いて説明する。
例えば、図16及び図17に示すように、楔20の変形例である回転子7,40の楔20Aは、複数設けられた一対の第1の楔材20a及び第2の楔材20bと、リング状部材26と、を備える。リング状部材26は、複数の楔材20a、20bに隣接する位置で、回転子軸8に嵌合可能に形成されている。
具体的には、リング状部材26は、例えば、その内径が、回転子軸8の磁石装着部12に隣接部の外径に嵌合可能に形成され、図16に示すように、回転子軸8に嵌合されることで、複数設けられた一対の第1の楔材20a及び第2の楔材20bを、その端面で固定する構成である。
このように、楔20Aは、リング状部材26により、第1の楔材20a及び第2の楔材20bを固定する構成であるが、当該楔20Aは、上述した固定部21を有する楔20と同様の機能を有することとなる。
なお、第1の楔材20a及び第2の楔材20bは、上述の固定部21、溶接、固定螺子22と固定片23、又は、リング状部材26以外の構成で固定する構成であっても勿論よい。即ち、第1の楔材20a及び第2の楔材20bが、空間部17,45に固定される構成であれば、適宜設定可能である。
また、上述した例では、第3の実施の形態の回転子40として、永久磁石41の内面の略中央部に溝部42を形成し、当該溝部42により構成された空間部45に楔20を設ける構成を説明したが、これに限定されない。例えば、空間部45に、楔20ではなく上述した楔34を設ける構成であってもよい。このような構成とすることで、上述した第2の実施形態に係る回転子30及び第3の実施の形態に係る回転子40の両方の効果を有することができる。この他本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
1…回転子、2…回転子軸、3…保持環、4…永久磁石、5…嵌合部、6…嵌合口、7…回転子、8…回転子軸、9…永久磁石、12…磁石装着部、13…溝部、17…空間部、20…楔、20a…第1の楔材、20b…第2の楔材、21…固定部、22…固定螺子、23…固定片、30…回転子、31…回転子軸、32…磁石装着部、33…溝部、34…楔、40…回転子、41…永久磁石、42…溝部、45…空間部。

Claims (3)

  1. 回転子軸と、この回転子軸の外周に、その周方向に沿って並ぶように配置された複数の永久磁石と、前記回転子軸の外周に嵌合されて前記永久磁石を覆う保持環とを備える永久磁石式回転電機の回転子において、
    前記回転子軸と前記永久磁石との互いに対向する双方の複数箇所の面部にそれぞれ前記回転子軸の軸方向に沿って延び、かつ互いに対向する溝部を形成し、その互いに対向する溝部間で構成される空間部内にそれぞれ楔を挿入し、これら楔の挿入により前記永久磁石を前記保持環の内周面に接触させて固定してなることを特徴とする永久磁石式回転電機の回転子。
  2. 前記空間部内に挿入された楔は、テーパ面を互いに重ね合わせた一対の楔材からなり、その一対の楔材が前記各空間部内への挿入後に固定手段により互いに固定され、かつその楔が前記回転子軸か保持環に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転電機の回転子。
  3. 前記回転子軸に形成された各溝部の底部がテーパ状に傾斜する傾斜面となっており、その各溝部で構成される空間部内にそれぞれ1本の楔が挿入され、その楔が固定手段により前記回転子軸か保持環に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転電機の回転子。
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