JP6485844B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

この発明は、爪状界磁鉄心を有する回転子を備える回転電機に関し、特に爪状界磁鉄心の爪部間に配設される磁石の保持構造に関するものである。
従来の回転電機用回転子では、磁石は爪状磁極が嵌合する溝部を有する円筒形状に形成されており、この円筒形状の磁石の両端から爪状磁極を溝部に嵌合させ、磁石が爪状磁極に接着固定されていた(例えば、特許文献1参照)。
また、他の従来の回転電機用回転子では、一面が開口している箱型のホルダを向かい合わせで重ね、その中に磁石を収納し、この箱に形成された突部を撓ませることにより発生する弾性力を利用して、磁石を保持する構造が開示されている。(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−98481号公報 特開2009−77588号公報
特許文献1による従来の回転電機用回転子では、磁石は爪状磁極が嵌合する溝部を有する円筒形状に形成されているため、爪状磁極と磁石を組み立てる際に、爪状磁極と磁石がこすれて、あるいは周方向の位置ずれにより爪状磁極と磁石が接触して、磁石に割れや欠けが発生する可能性があった。さらに、回転子の回転による遠心力が磁石に作用し、磁石が損傷する可能性があった。
この特許文献1による従来の回転電機用回転子では、爪状磁極間に磁石を配設することにより、回転電機の高出力化を図ることができる。しかし、磁石が爪状磁極の先端を超えて存在しているので、磁石の爪状磁極の先端を超えた部分が発生する磁束は、固定子側に漏れてしまう。そこで、界磁電流を印加しない状態で回転子を回転させると、固定子の端子間電圧が上昇する。そして、この端子間電圧がバッテリー電圧を超えると、その電圧超過分は、レギュレータにより消費されることになり、この発電エネルギーが無駄に消費されるという新たな課題があった。
また、特許文献2による従来の回転電機用回転子では、磁石が箱型のステンレス製のホルダ内に収納されて爪状磁極間に配設されているので、特許文献1における、爪状磁極との接触や遠心力に起因する磁石の割れや欠けの発生を抑制できる。しかしながら、ステンレスは材質によっては磁性を有するため、磁石の全体を囲繞するホルダが爪状磁極間に配設されることにより、隣接する爪状磁極間で磁気短絡が生じ、回転電機の出力が低下するという課題があった。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、組立時の爪部との接触や遠心力に起因する磁石の損傷の発生を抑えるとともに、界磁コイルに通電していない時には固定子の端子間電圧の上昇を抑え、出力が必要な時には、高出力化が図れる回転子を備えた回転電機を得ることを目的とする。
この発明による回転電機は、外周部に周方向に交互に配列された第1爪部と第2爪部とを有し、前記第1爪部は軸方向一端から他側に延びており、前記第2爪部は軸方向他端から一側に延びている界磁鉄心、前記界磁鉄心に装着された界磁コイル、および磁石を収納保持した状態で、隣り合う前記第1爪部と前記第2爪部との間に配設された、磁性材料製の磁石保持部材を備える回転子と、磁性材料からなる固定子鉄心、および前記回転子鉄心に装着された固定子コイルを有し、空隙を介して前記回転子と径方向に対向して配置された固定子と、を備える。前記磁石は、前記第1爪部の先端から軸方向他側に突出し、かつ前記第2爪部の先端から軸方向一側に突出した状態で、隣り合う前記第1爪部と前記第2爪部との間に配設されており、前記磁石保持部材は、前記磁石の外径側の面を覆う基部を有しており、前記基部は、隣り合う前記第1爪部と前記第2爪部との間の領域と前記第1爪部および前記第2爪部の先端を超える領域とに、前記第1爪部から前記第2爪部に向かう磁路を第1爪部から第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向に横断する高磁気抵抗部を有し、前記高磁気抵抗部の磁気抵抗が、前記基部の前記高磁気抵抗部を除く領域の磁気抵抗より大きく、前記磁石保持部材は、前記基部、および前記基部の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向の両端部から内径側に突出して、前記磁石の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向の両側面を覆う第1壁部を有する、前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向と直交するコ字状断面形状に構成され、前記第1壁部は、前記磁石と前記第1爪部と前記第2爪部とに接し、前記基部の前記高磁気抵抗部を除く領域は、前記基部の前記高磁気抵抗部から軸方向他側に突出する領域、および前記基部の前記磁気抵抗部から軸方向一側に突出する領域を含み、かつ前記第1壁部に連なっており、かつ前記界磁コイルが通電されていない場合には、前記第1爪部から前記第1壁部および前記基部の前記高磁気抵抗部を除く領域を経由して前記第2爪部に向かう磁路を形成することによって前記固定子側への前記磁石の磁束の漏れを抑制する
この発明によれば、磁石が第1爪部の先端から軸方向他側に突出し、かつ第2爪部の先端から軸方向一側に突出した状態で、隣り合う第1爪部と第2爪部との間に配設されているので、磁石量が多くなり、高出力化が図られる。
磁石が磁性材料製の磁石保持部材に収納保持されているので、組立時に、磁石と第1および第2爪部との回転子径方向における接触がなく、磁石の損傷の発生が抑制される。
磁性材料製の磁石保持部材が磁石の径方向外方の面を覆っているので、第1爪部の先端から軸方向他側に突出した磁石部分、および第2爪部の先端から軸方向一側に突出した磁石部分から固定子側に漏れる磁束量を低減することができる。そこで、界磁コイルに通電していない時には、固定子の端子間電圧の上昇が抑えられる。
高磁気抵抗部が基部に形成されているので、第1および第2爪部間の磁気短絡が抑えられ、出力低下が抑えられる。
この発明の実施の形態1に係る回転電機を示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子の構造を示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子における爪状界磁鉄心の組立状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子を径方向外方から見た側面図である。 第1比較例の回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の1極分の形状を説明する要部斜視図である。 第1比較例の回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の1極分と、固定子との位置関係を説明する要部側面面である。 第2比較例の回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の爪部間に磁石を配置した状態を説明する要部側面図である。 第2比較例の回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の爪部間に磁石を配置した状態を説明する要部斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の爪部間に磁石を配置した状態を説明する要部側面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子における第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の1極分の形状を抜き出した状態を示す要部斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子における第1磁石ホルダと磁石との組立前の状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子における第1磁石ホルダの装着状態を径方向外方から見た要部側面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子における第1磁石ホルダの実施態様を示す斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子における第2磁石ホルダと磁石との組立前の状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子における第2磁石ホルダの装着状態を径方向外方から見た要部側面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子における第2磁石ホルダに遠心力がかかった場合のホルダの変形状態を説明する模式図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子における磁石の装着状態を、磁石の挿入方向に垂直な方向から見た要部上面図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機の回転子における第3磁石ホルダと磁石との組立前の状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機の回転子における第3磁石ホルダの装着状態を径方向外方からみた側面図である。 この発明の実施の形態4に係る回転電機の回転子における第4磁石ホルダと磁石との組立前の状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る回転電機の回転子における第4磁石ホルダの装着状態を径方向外方から見た側面図である。 この発明の実施の形態5に係る回転電機の回転子における第5磁石ホルダの構造を示す斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る回転電機の回転子における第6磁石ホルダと第2爪状界磁鉄心の第2爪部との位置関係を示す要部斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る回転電機の回転子における第6磁石ホルダの装着状態を径方向外方から見た側面図である。 この発明の実施の形態7に係る回転電機の回転子における磁石の装着状態を、磁石の挿入方向に垂直な方向から見た要部上面図である。
以下、本発明の回転電機用回転子の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る回転電機を示す分解斜視図、図2はこの発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子を示す斜視図である。
図1および図2において、回転電機は、回転軸13に支持された磁極を有する回転子100と、固定子コイル202が円環状の固定子鉄心201に装着されてなる固定子200と、リアフレーム300およびフロントフレーム301を有するフレーム部と、を備える。この回転電機は,例えば、回転軸13を鉛直方向に向けて、設置される。固定子200は、固定子鉄心201の外縁部が軸方向両側からリアフレーム300とフロントフレーム301に挟持され、4本のボルト302の締着により、リアフレーム300とフロントフレーム301に保持される。回転子100は、回転軸13をリアフレーム300とフロントフレーム301の軸心位置に装着された軸受(図示せず)に支持されて、固定子200の内径側に、同軸に、かつ回転可能に配設される。
つぎに、回転子100の構造について説明する。図3はこの発明の実施の形態1に係る回転電機用回転子の構造を示す分解斜視図、図4はこの発明の実施の形態1に係る回転電機用回転子における爪状界磁鉄心の組立状態を示す斜視図、図5はこの発明の実施の形態1に係る回転電機用回転子を径方向外方から見た側面図である。
回転子100は、図3に示されるように、励磁電流が流されて磁束を発生する界磁コイル14と、界磁コイル14を覆うように設けられ、その磁束によって磁極が形成される、鉄製の第1および第2爪状界磁鉄心1,7と、第1および第2爪状界磁鉄心1,7の軸心位置に固着された回転軸13と、を備えている。
第1爪状界磁鉄心1は、外周面を円筒形状とし、回転軸挿通穴6が軸心位置を貫通して形成された第1ボス部2と、第1ボス部2の軸方向一端縁部から径方向外側に突出する厚肉リング状の第1継鉄部3と、それぞれ、第1継鉄部3の外周部から軸方向他端側に延び出て、周方向に等角ピッチで配列された8つの第1爪部4と、を有している。第1爪部4は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成されている。さらに、第1谷部5が、第1継鉄部3の隣り合う第1爪部4間に位置する部位のそれぞれに、径方向内方に窪み、かつ軸方向に貫通するように形成されている。
第2爪状界磁鉄心7は、外周面を円筒形状とし、回転軸挿通穴12が軸心位置を貫通して形成された第2ボス部8と、第2ボス部8の軸方向他端縁部から径方向外側に突出する厚肉リング状の第2継鉄部9と、それぞれ、第2継鉄部9の外周部から軸方向一端側に延び出て、周方向に等角ピッチで配列された8つの第2爪部10と、を有している。第2爪部10は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成されている。さらに、第2谷部11が、第2継鉄部9の隣り合う第1爪部4間に位置する部位のそれぞれに、径方向内方に窪み、かつ軸方向に貫通するように形成されている。
このように構成された第1および第2爪状界磁鉄心1,7は、図4に示されるように、第1および第2爪部4,10を交互に噛み合わせ、かつ、第1ボス部2の他端面と第2ボス部8の一端面とを突き合わせ、回転軸挿通穴6,12に圧入された回転軸13に固着されて、回転子鉄心を構成する。このように構成された回転子鉄心は、外周面が略円筒面に形成され、第1および第2爪部4,10間のそれぞれの周方向間隔が等しくなるように、第1および第2爪状界磁鉄心1,7の周方向位置が調節されている。そして、界磁コイル14が、第1および第2ボス部2,8、第1および第2継鉄部3,9および第1および第2爪部4,10に囲まれた空間内に配設されている。
また、図5においては、磁石15が、周方向に隣り合う第1および第2爪部4,10間のそれぞれに配設されている。磁石15のそれぞれは、界磁コイル14への通電により第1および第2爪部4,10に発生した磁極からの磁束の漏洩を抑制するように、矢印Aの方向をN極として着磁されている。さらに、磁石15のそれぞれは、第1および第2爪部4,10の先端を超えて第2および第1爪部10,4の根元部側まで延び出ている。なお、図示していないが、磁石15は、後述する第1磁石ホルダ20の内径側に収納保持されている。
つぎに、爪状磁極を有する回転電機の磁気回路について説明する。ここでは、第1および第2爪部4,10間に爪先を超えて磁石15を配置することの有意性を説明するため、まず初めに、図6および図7を用いて、第1および第2爪部4,10間に磁石15を配置しない第1比較例の構造の磁気回路について説明する。つぎに、図8および図9を用いて、高出力化のために第1および第2爪部4,10間に爪先を超えないように磁石150を配置した第2比較例の構造について説明し、最後に図10を用いて、第1および第2爪部4,10間に爪先を超えて延び出るように磁石15を配置した本発明の構造について説明する。
図6は第1比較例の回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の1極分の形状を説明する要部斜視図、図7は第1比較例の回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の1極分と、固定子との位置関係を説明する要部側面面、図8は第2比較例の回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の爪部間に磁石を配置した状態を説明する要部側面図、図9は第2比較例の回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の爪部間に磁石を配置した状態を説明する要部斜視図、図10はこの発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子を構成する第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の爪部間に磁石を配置した状態を説明する要部側面図である。
図6において、界磁コイル14は、第1および第2爪状界磁鉄心1,7の第1および第2ボス部2,8、第1および第2継鉄部3,9および第1および第2爪部4,10に囲まれた空間内に配設されている。
このような構成の第1比較例の回転子101においては、界磁コイル14に対して、図6中矢印Bの方向に電流を印加することで、第1および第2爪状界磁鉄心1,7には、図6中矢印方向に磁束Fcが流れる。この磁束Fcにより第1爪部4にはN極が、第2爪部10にはS極の磁極が生成される。
このように第1比較例の回転子101に生成された磁束Fcは、図7の図中矢印で示されるように、第1爪部4(N極)から回転子と固定子200との間の微小な隙間を通って固定子200に渡り、第2爪部10と対向する位置まで固定子200内を流れ、再び回転子の第2爪部10(S極)に戻るといった磁路が構成される。
この回転子101に生成した磁束Fcが、固定子200に鎖交し、固定子200の3相交流が生成する回転磁界との相互作用により、この回転子101が回転する。
このような構成の爪状磁極を有する第1比較例の回転電機の磁気回路においては、第1および第2爪部4,10は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成されている。そこで、界磁コイル14に給電する電流値を大きくすることで、磁気回路に流れる磁束Fcの量が増加し、高トルクな回転電機を得ることができる。
但し、爪状磁極を有する第1比較例の回転電機の磁気回路においては、磁気回路の断面積による制約から、回路を通過できる磁束Fcの量には限界があるため、(以下磁気飽和と称する。)界磁コイル14への通電量を増やしても、磁束Fcの量を増やすことができない。
このような課題を解決するために、第2の比較例の回転子102においては、図8に示されるように、第1爪部4と第2爪部10との間に矢印Aの方向にN極が着磁された磁石150を配置している。これにより、磁石150が発生する磁束Fmが、図9に矢印で示されるように流れる。この磁束Fmが、界磁コイル14が発生する磁束Fcと反対向きであるため、前述の磁気回路の磁気飽和を緩和することができる。そこで、界磁コイル14が作る磁束Fcが第1爪部4および第2爪部10をより多く通過できるようになるため、第1爪部4および第2爪部10の磁束量を高めることができる。また、図8に示すように、磁石150が第1爪部4と第2爪部10との間に配置されており、第1爪部4および第2爪部10の交差する領域が磁束Fmの磁路となる。そこで、無通電時の磁束Fmの磁気回路は、回転子102内で閉じた磁気回路となり、固定子200側に磁束Fmが漏れることがほとんどない構成となっている。
同様の考え方により、図10のように、磁石15は、第1爪部4と第2爪部10との間に矢印Aの方向にN極が着磁され、双方の爪先を超えて延び出るように配置される。このように構成された回転子100では、第2比較例の回転子102に比べて磁石量を増大できるので、磁気回路に流れる磁石15の磁束Fmを増やすことができ、磁気回路の磁気飽和をさらに緩和することができる。
但し、爪先を超えて延び出るように配置された磁石15の、爪先を超えた部分には、点線丸部Cに示すように爪部が存在しないため、磁石15が発生する磁束Fmの磁路が回転子100内に形成されない。そのため、磁石15の発生する磁束Fmは、この点線丸部Cより固定子200側に漏れてしまう。このように磁石15の磁束Fmが回転子100から固定子200に漏れることにより、回転子100が回転することで、この固定子200に鎖交する磁束が変化し、固定子コイルに電圧が誘起される。この電圧は回転数に比例して高くなるため、高回転時には、固定子コイルに誘起する電圧がバッテリー電圧を超えてしまう。発電が必要ない状況においては、バッテリーを保護するために保護抵抗(レギュレータ)を用いて、発電した電力を消費するよう構成されているため、この発電エネルギーが無駄に消費され、本回転電機を組み込んだシステムの効率が低下するといった課題がある。
つぎに、磁石15の保持構造について説明する。図11はこの発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子における第1爪状界磁鉄心および第2爪状界磁鉄心の1極分の形状を抜き出した状態を示す要部斜視図、図12はこの発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子における第1磁石ホルダと磁石との組立前の状態を示す斜視図、図13はこの発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子における第1磁石ホルダの装着状態を径方向外方から見た要部側面図である。
図11において、ガイド溝部としての爪溝部17aが、一定の溝幅で第1爪部4の周方向両側面に形成されている。同様に、ガイド溝部としての爪溝部17bが、一定の溝幅で第2爪部10の周方向両側面に形成されている。この爪溝部17a,17bは、相対する平行な平面となっており、周方向に隣り合う第1および第2爪部4,10間が磁石収納空間となる。
つぎに、第1磁石ホルダ20と磁石15の単体構造と組立構造について説明する。図12において、磁石15は、軸方向に延びる4つの長辺が面取りされている直方体形状に作製されている。ここで、図12において、軸方向は、磁石15の外径側の面の長辺方向に沿った方向とし、周方向は、磁石15の外径側の面の短辺方向に沿う、長辺方向に垂直な方向としている。図12においては、軸方向は、磁石15の挿入方向に一致する。磁石保持部材としての第1磁石ホルダ20は、圧延鋼板など磁性を有する金属材料などにより作製されており、矩形平板状の基部20eを備えており、高磁気抵抗部としての長方形の穴20dが、その長辺を基部20eの長辺に平行として、基部20eの中央部に形成されている。なお、第1磁石ホルダ20の軸方向は、基部20eの長辺方向に沿った方向であり、周方向は、基部20eの短辺方向に沿う、長辺方向に垂直な方向である。
このように構成された磁石15は、図12に示すように、外径方向に移動させて、第1磁石ホルダ20の内径側に収納される。そして、磁石15と第1磁石ホルダ20は、接着剤により固定されて、一体化される。
つぎに、図13を用いて、磁石15が一体化された第1磁石ホルダ20と回転子鉄心との組立状態について説明する。第1磁石ホルダ20は、周方向に隣り合う第1および第2爪部4,10の相対する側面に形成された爪溝部17a,17b間に構成された磁石収納空間に磁石ホルダ挿入方向から第1および第2爪部4,10の傾きに沿って挿入される。そして、磁石15が一体化された第1磁石ホルダ20と第1および第2爪部4,10とが、例えば接着剤により固定されて、一体化される。なお、磁石ホルダ挿入方向は、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であり、磁石15および第1磁石ホルダ20の軸方向に一致している。また、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向が、磁石15および第1磁石ホルダ20の周方向に一致している。
この実施の形態1によれば、図12に示すように、第1磁石ホルダ20の外径方向に壁(基部20e)を有しているため、第1および第2爪部4,10の間の磁石収納空間に磁石ホルダ挿入方向から磁石15を挿入する際、第1磁石ホルダ20の基部20eが爪溝部17a,17bにこすれながら挿入される。そこで、磁石15と爪溝部17a,17bとが直接接触しないので、組立の際における磁石15の割れや欠けの発生を防ぐことができる。
また、図13に示すように、第1磁石ホルダ20に保持された磁石15が、点線丸部Cで示すように、第1爪部4および第2爪部10の爪先を超えて配置されている。第1磁石ホルダ20が磁性であることで、爪先を超えて配置された磁石15に対しても、磁性材である第1磁石ホルダ20が磁石15と第1および第2爪部4,10に接触しているため、矢印Dで示した方向の磁路を形成することできる。そこで、回転子100内で閉じた磁気回路を形成することができ、固定子200側への磁石15の磁束Fmの漏れを抑制することができる。これにより、界磁コイル14に界磁電流を給電していない状態で回転子100が高速回転している場合にも、固定子200に誘起する電圧を低く抑えることができる。従って、無駄な発電を防ぐことができ、システムの効率を向上することができる。
第1爪部4と第2爪部10は、図8および図9で説明したように、磁石15の磁束Fmの磁路となる領域であるため、回転子100内で閉じた磁気回路になっており、固定子200側に磁束が漏れないため、無負荷誘起電圧が上昇することはない。むしろ、第1および第2爪部4,10間に磁性体を配置すると磁気短絡してしまい、磁極の磁束密度が低下し、出力が低下する。実施の形態1では、第1磁石ホルダ20の外径方向中央に設けられた穴20dは、第1磁石ホルダ20における第1爪部4と第2爪部10との間の中間部分に配置され、基部20eに形成される磁路を第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向に横断している。そこで、相対する第1および第2爪部4,10の間の第1磁石ホルダ20を介しての磁気抵抗が増大し、第1および第2爪部4,10間の磁気短絡が抑えられる。これにより、第1および第2爪部4,10の磁束密度が高められ、固定子200に鎖交する磁束量を増加できる。このような構成により、無負荷誘起電圧の上昇を抑制しつつ、高出力化が可能な回転電機を実現できる。
なお、上記実施の形態1では、基部20eに形成された略長方形の単一の穴20dにより高磁気抵抗部を構成しているが、高磁気抵抗部は、これに限定されず、他の領域に比べて磁気抵抗が高い領域に構成されていればよい。例えば、基部20eにマトリックス状に形成された多数の穴により高磁気抵抗部を構成してもよく、基部20eに形成された略長方形の薄肉部により高磁気抵抗部を構成してもよく、図14に示されるように、基部20eに軸方向に沿って形成された切り込みを周方向に複数配列したスリット20fにより高磁気抵抗部を構成してもよい。ここで、図14においては、軸方向は、磁石15の軸方向に一致し、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向である。周方向は、磁石15の周方向に一致し、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向である。図14においては、軸方向は、磁石15の挿入方向に一致する。
このように、高磁気抵抗部では、基部の第1爪部から第2爪部に向かう方向の磁気抵抗が、基部の第1爪部から第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石の外径側の面に沿う方向の磁気抵抗より大きくなっている。また、高磁気抵抗部における磁性材料の占める割合が、基部の第1爪部から第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石の外径側の面に沿う方向の端部における磁性材料の占める割合より少なくなっている。
実施の形態2,
図15はこの発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子における第2磁石ホルダと磁石との組立前の状態を示す斜視図、図16はこの発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子における第2磁石ホルダの装着状態を径方向外方から見た要部側面図、図17はこの発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子における第2磁石ホルダに遠心力がかかった場合のホルダの変形状態を説明する模式図、図18はこの発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子における磁石の装着状態を、磁石の挿入方向に垂直な方向から見た要部上面図である。
まず、第2磁石ホルダ20Aと磁石15の単体構造と組立構造について説明する。図15において、磁石15は、軸方向に延びる4つの長辺が面取りされている直方体形状に作製されている。また、図15においては、軸方向は、磁石15の外径側の面の長辺方向に沿う方向であり、磁石15および第2磁石ホルダ20Aの軸方向に一致すし、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向である。周方向は、磁石15の外径側の面の短辺方向に沿う、長辺方向に垂直な方向であり、磁石15および第2磁石ホルダ20Aの周方向に一致すし、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向である。図15において、軸方向は、磁石15の挿入方向に一致する。磁石保持部材としての第2磁石ホルダ20Aは、圧延鋼板など磁性を有する金属材料を曲げ加工などにより作製されており、矩形平板状の基部20eと、基部20eの両長辺で内径方向に90度折り曲げられた第1壁部20aと、基部20eの両短辺で内径方向に90度折り曲げられた第2壁部20bとを備え、内径方向を開口とする略箱形に構成される。また、第3壁部20cが、それぞれ、一方の第1壁部20aの軸方向の一端部を他方の第1壁部20a側に90°折り曲げられ、他方の第1壁部20aの軸方向の他端部を一方の第1壁部20a側に90°折り曲げられて作製される。さらに、高磁気抵抗部としての長方形の穴20dが、その長辺を基部20eの長辺に平行として、基部20eの中央部に形成されている。
このように構成された磁石15は、図15に示すように、外径方向に移動させて、開口側から第2磁石ホルダ20A内に収納される。そこで、磁石15は、周方向に離間する第1壁部20aにより周方向の移動を規制され、軸方向に離間する第3壁部20cにより軸方向の移動を規制されて、第2磁石ホルダ20A内部に位置決め、保持される。そして、磁石15と第2磁石ホルダ20Aは、接着剤により固定されて、一体化される。このとき、第1壁部20aが、磁石15の周方向両側面の全面を覆っている。
つぎに、図16を用いて、磁石15が一体化された第2磁石ホルダ20Aと回転子鉄心との組立状態について説明する。第2磁石ホルダ20Aは、周方向に隣り合う第1および第2爪部4,10の相対する側面に形成された爪溝部17a,17b間に構成された磁石収納空間に磁石ホルダ挿入方向から第1および第2爪部4,10の傾きに沿って挿入される。そして、磁石15が一体化された第2磁石ホルダ20Aと第1および第2爪部4,10とが、例えば接着剤により固定されて、一体化される。
なお、実施の形態2は、第1磁石ホルダ20に代えて第2磁石ホルダ20Aを用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
この実施の形態2によれば、図15に示すように、第2磁石ホルダ20Aの外径方向および周方向に壁(基部20eおよび第1壁部20a)を有しているため、第1および第2爪部4,10の間の磁石収納空間に磁石ホルダ挿入方向から磁石15を挿入する際、第2磁石ホルダ20Aの基部20eおよび第1壁部20aが爪溝部17a,17bにこすれながら挿入される。そこで、磁石15と爪溝部17a,17bとが直接接触しないので、組立の際における磁石15の割れや欠けの発生を防ぐことができる。
また、第2磁石ホルダ20Aは、内径側に開口を有しているので、第2磁石ホルダ20Aに内径側から磁石15を挿入することになる。そこで、第2磁石ホルダ20Aへの磁石15の挿入距離が、径方向の短い距離となるので、磁石15の第2磁石ホルダ20Aへの挿入時における磁石15と第2磁石ホルダ20Aとのこすれを減らすことができ、磁石15の割れや欠けの発生を抑制することができる。
さらには、第2磁石ホルダ20Aが、板金を用いて、外径方向、両周方向の両側および両軸方向の両側に壁(基部20e、第1壁部20aおよび第2壁部20b)を有する断面形状、すなわち第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向と直交する断面形状、および第1爪部4から第2爪部10に向かう方向と直交する断面形状がともにコの字断面形状に作製されているので、外径方向にかかる荷重に対する第2磁石ホルダ20Aの強度を大きくすることができる。そこで、磁石15の遠心力に対する変形を抑え、磁石15にかかる応力を低減することができるので、遠心力による磁石15の割れや欠けの発生を抑制することができる。
また、図16に示すように、第2磁石ホルダ20Aに保持された磁石15が、点線丸部Cで示すように、第1爪部4および第2爪部10の爪先を超えて配置されている。第2磁石ホルダ20Aが磁性であることで、爪先を超えて配置された磁石15に対しても、磁性材である第2磁石ホルダ20Aが磁石15と第1および第2爪部4,10に接触しているため、矢印Dで示した方向の磁路を形成することできる。そこで、回転子100内で閉じた磁気回路を形成することができ、固定子200側への磁石15の磁束Fmの漏れを抑制することができる。これにより、界磁コイル14に界磁電流を給電していない状態で回転子100が高速回転している場合にも、固定子200に誘起する電圧を低く抑えることができる。従って、無駄な発電を防ぐことができ、システムの効率を向上することができる。
第1爪部4と第2爪部10は、図7および図8で説明したように、磁石15の磁束Fmの磁路となる領域であるため、回転子100内で閉じた磁気回路になっており、固定子200側に磁束が漏れないため、無負荷誘起電圧が上昇することはない。むしろ、第1および第2爪部4,10間に磁性体を配置すると磁気短絡してしまい、磁極の磁束密度が低下し、出力が低下する。実施の形態1では、第2磁石ホルダ20Aの外径方向中央に設けられた穴20dは、第2磁石ホルダ20Aにおける第1爪部4と第2爪部10との間の中間部分に配置され、基部20eに形成される磁路を第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向に横断している。そこで、相対する第1および第2爪部4,10の間の第2磁石ホルダ20Aを介しての磁気抵抗が増大し、第1および第2爪部4,10間の磁気短絡が抑えられる。これにより、第1および第2爪部4,10の磁束密度が高められ、固定子200に鎖交する磁束量を増加できる。このような構成により、無負荷誘起電圧の上昇を抑制しつつ、高出力化が可能な回転電機を実現できる。
また、磁石15および第2磁石ホルダ20Aは、回転子100の回転による遠心力がかかると、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向の中央部では、第1および第2爪部4,10に形成された、爪溝部17a,17bの外径方向の部分が庇となって、第2磁石ホルダ20Aにかかる遠心力を受ける。このため、第2磁石ホルダ20Aの外径方向への飛び出しが抑制される。しかし、第1および第2爪部4,10の爪先を超えて延び出ている部分には、爪溝部17a,17bの外径方向の庇がないため、遠心力は、第2磁石ホルダ20Aを外径方向に変形させるように作用する。特に、庇の回転軸13の軸方向の両端部、すなわち第1および第2爪部4,10の爪先近傍で、第2磁石ホルダ20Aに大きな応力が発生する。ここで、第2磁石ホルダ20Aの第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向と直交する断面形状がコの字状となっているので、第2磁石ホルダ20Aは、外径方向にかかる荷重に対して高強度であり、遠心力に対する変形を抑制できる。
ここで、図17を用いて、第2磁石ホルダ20Aの第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向と直交する断面形状をコの字形状とすることで、第2磁石ホルダ20Aが外径方向にかかる荷重に対して高強度であることについて詳しく説明する。第2磁石ホルダ20Aには、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に面する第1壁部20aを有する。回転子100が回転する際に、遠心力が第2磁石ホルダ20Aに外径方向にかかる。この遠心力は、図17に示されるように、第1壁部20aを、その面内で曲がるように変形させるように作用する。平板は、面と直交する方向の曲げに比べて、面内の曲げに対する強度が極めて大きい。そこで、第2磁石ホルダ20Aは、遠心力の外径方向の荷重が面内の曲げとなるように作用する第1壁部20aを有しているので、第2磁石ホルダ20Aは、遠心力による外径方向の荷重に対して変形しにくい構造となる。
また、図15に示されるように、第2磁石ホルダ20Aは、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向および第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向に第1壁部20aおよび第3壁部20cを有しているので、簡単な構成で、磁石15を第2磁石ホルダ20Aに位置決めすることができる。
また、図16に示されるように、第2磁石ホルダ20Aの第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向の端部に形成された第2壁部20bが、冷却ファン21の底面に接しているので、第2磁石ホルダ20Aが第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向に抜け出すことを防止することができる。
また、図18に示されるように、磁石15が第2磁石ホルダ20A内に収納保持された状態では、第1壁部20aの内径側端部が磁石15よりも内径側に突出している。そこで、第2磁石ホルダ20Aに収納保持された磁石15を磁石収納空間に配置する際、磁石15が爪溝部17a,17bと接触しないので、第1および第2爪部4,10とこすれることによる磁石15の割れ、欠けの発生を防ぐことができる。
実施の形態3.
図19はこの発明の実施の形態3に係る回転電機の回転子における第3磁石ホルダと磁石との組立前の状態を示す斜視図、図20はこの発明の実施の形態3に係る回転電機の回転子における第3磁石ホルダの装着状態を径方向外方からみた側面図である。なお、図19においては、軸方向は、磁石の外径側の面の長辺方向に沿う方向であり、磁石および第3磁石ホルダの軸方向に一致し、第1爪部から第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石の外径側の面に沿う方向である。周方向は、磁石の外径側の面の短辺方向に沿い長辺方向に垂直な方向であり、磁石および第3磁石ホルダの周方向に一致し、第1爪部から第2爪部に向かう方向ていである。図19の軸方向は、磁石の挿入方向に一致する。
図19および図20において、磁石保持部材としての第3磁石ホルダ30は、圧延鋼板など磁性を有する金属材料を曲げ加工などにより作製されており、矩形平板状の基部30eと、基部30eの両長辺で内径方向に90度折り曲げられた第1壁部30aと、基部30eの両短辺で内径方向に90度折り曲げられた第2壁部30bとを備え、内径方向を開口とする略箱形に構成される。また、第3壁部30cが、それぞれ、一方の第1壁部30aの軸方向の一端部を他方の第1壁部30a側に90°折り曲げられ、他方の第1壁部30aの軸方向の他端部を一方の第1壁部30a側に90°折り曲げられて作製される。さらに、高磁気抵抗部としての長方形の薄肉部30dが、基部30eの中央部に絞り加工を施して形成されている。
このように構成された第3磁石ホルダ30は、基部20eの中央部に形成された長方形の穴20dに替えて基部30eの中央部位に形成された長方形の薄肉部30dを形成している点を除いて、第2磁石ホルダ20Aと同様に構成さている。
なお、実施の形態3は、第2磁石ホルダ20Aに替えて第3磁石ホルダ30を用いている点を除いて、実施の形態2と同様に構成されている。
この薄肉部30dは、図20に示されるように、第3磁石ホルダ30を第1および第2爪部4,10間に装着した状態で、第1および第2爪部4,10の爪先を超えるように基部30eに形成されている。この薄肉部30dが、基部30eの磁路を第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向に横断し、基部30eの中の高磁気抵抗部となり、第1および第2爪部4,10間の磁気短絡を抑制できる。
また、第3磁石ホルダ30は、穴20dに替えて薄肉部30dを形成しているので、第2磁石ホルダ20Aに比べて、曲げ強度が大きくなる。そこで、遠心力により第3磁石ホルダ30が大きく変形する、第3磁石ホルダ30の第1および第2爪部4,10の爪先近傍での曲げ強度が大きくなる。これにより、第1および第2爪部4,10の爪先を超えて延び出ている第3磁石ホルダ30の部分における遠心力による変形が抑制される。
実施の形態4.
図21はこの発明の実施の形態4に係る回転電機の回転子における第4磁石ホルダと磁石との組立前の状態を示す斜視図、図22はこの発明の実施の形態4に係る回転電機の回転子における第4磁石ホルダの装着状態を径方向外方から見た側面図である。なお、図21においては、軸方向は、磁石の外径側の面の長辺方向に沿う方向であり、磁石および第4磁石ホルダの軸方向に一致し、第1爪部から第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石の外径側の面に沿う方向である。周方向は、磁石の外径側の面の短辺方向に沿い長辺方向に垂直な方向であり、磁石および第4磁石ホルダの周方向に一致し、第1爪部から第2爪部に向かう方向であている。図21の軸方向は、磁石の挿入方向に一致する。
図21において、磁石保持部材としての第4磁石ホルダ40は、圧延鋼板など磁性を有する金属材料を曲げ加工などにより作製されており、矩形平板状の基部40eと、基部30eの両長辺で内径方向に90度折り曲げられた第1壁部40aと、基部40eの両短辺側を切り起こして内径方向に90度曲げられた第2壁部40bとを備え、内径方向を開口とする略箱形に構成される。また、高磁気抵抗部としての長方形の穴40dが、基部40eの中央部に形成されている。
なお、実施の形態4は、第2磁石ホルダ20Aに替えて第4磁石ホルダ40を用いている点を除いて、実施の形態2と同様に構成されている。
この実施の形態4では、磁石15は、外径方向に移動させて、開口側から第4磁石ホルダ40内に収納される。そこで、磁石15は、周方向に離間する第1壁部40aにより周方向の移動を規制され、軸方向に離間する第2壁部40bにより軸方向の移動を規制されて、第4磁石ホルダ40内部に位置決め、保持される。そして、磁石15と第4磁石ホルダ40は、接着剤により固定されて、一体化される。
つぎに、図22を用いて、磁石15と一体となった第4磁石ホルダ40と回転子鉄心との組立状態について説明する。第4磁石ホルダ40は、周方向に隣り合う第1および第2爪部4,10の相対する側面間に形成されている磁石収納空間に磁石ホルダ挿入方向から第1および第2爪部4,10の傾きに沿って挿入される。そして、抜け止め部材22が、冷却ファン21と第1爪状界磁鉄心1との間、および冷却ファン21と第2爪状界磁鉄心7との間に配置され、溶接により冷却ファン21、第1爪状界磁鉄心1および第2爪状界磁鉄心7に固定されている。この抜け止め部材22は、第4磁石ホルダ40の軸方向の両端部に接している。
この実施の形態4においても、第4磁石ホルダ40の第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向と直交する断面がコ字状に形成され、磁石15の周方向側面および外径側の面を覆っているので、上記実施の形態2と同様に、組立や遠心力による磁石15の割れ、欠けの発生を抑制でき、第1および第2爪部4,10の爪先を超えた磁石15の部分からの漏れ磁束を抑制することができる。
また、穴40dが、基部40eに形成される磁路を第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向に横断するように形成され、第1および第2爪部4,10間の磁気短絡が抑えられる。
また、第2壁部40bによって、磁石15を第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向に固定し、磁石15の第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向の位置決めと第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向への抜け止めとをすることができる。
また、実施の形態4では、第4磁石ホルダ40と冷却ファン21の間に配置された抜け止め部材22を、冷却ファン21や第1および第2爪状界磁鉄心1,7に固定して、第4磁石ホルダ40に当接させているので、第4磁石ホルダ40の第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向への抜けを確実に阻止することができる。
なお、上記実施の形態4では、第4磁石ホルダ40の第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向の抜けを阻止する抜け止め部材22が、冷却ファン21や第1および第2爪状界磁鉄心1,7とは別部材で作製されているが、冷却ファンの形状を工夫し、冷却ファンの一部で抜け止め部材を構成してもよい。
また、上記実施の形態4では、抜け止め部材22を第4磁石ホルダ40に接するように配置し、第4磁石ホルダ40の第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向の抜けを阻止しているが、ばね性を有する部材で作製された抜け止め部材を冷却ファン21や第1および第2爪状界磁鉄心1,7に固定し、第4磁石ホルダ40を第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向に押圧する付勢力が発生するように抜け止め部材を第4磁石ホルダ40に当接させてもよい。
実施の形態5.
図23はこの発明の実施の形態5に係る回転電機の回転子における第5磁石ホルダの構造を示す斜視図である。
図23において、磁石保持部材としての第5磁石ホルダ50は、磁性を有する金属材料を切削加工して作製され、基部50e、第1壁部50aおよび第2壁部50bがつながった形で形成された、内径方向を開口とする略直方体形の箱型に形成されている。磁石15の軸方向位置決め用の壁となる第3壁部50cが、基部50eの内径方向の面の軸方向両端側に立設されている。また、基部50eの略中央部には、高磁気抵抗部としての長方形の穴50dが形成されている。
なお、実施の形態5は、第2磁石ホルダ20Aに替えて第5磁石ホルダ50を用いている点を除いて、実施の形態2と同様に構成されている。
この実施の形態5では、磁石15は、外径方向に移動させて、開口側から第5磁石ホルダ50内に収納される。そこで、磁石15は、周方向に離間する第1壁部50aにより周方向の移動を規制され、軸方向に離間する第3壁部50cにより軸方向の移動を規制されて、第5磁石ホルダ50の内部に位置決め、保持される。そして、磁石15と第5磁石ホルダ50は、接着剤により固定されて、一体化される。
このように形成された第5磁石ホルダ50においては、上記実施の形態1と同様に、組立時の磁石15の割れや欠けの発生を抑制でき、第1および第2爪部4,10の爪先を超えた磁石15の部分からの漏れ磁束を抑制することができる。
また、第5磁石ホルダ50が箱型形状であるため、上記実施の形態2のような板金の曲げによって、第1および第2壁部20a,20bを形成する構造よりも、ホルダ強度を大きくすることができる。そこで、回転子の回転により磁石15に遠心力がかかった際に、第5磁石ホルダ50の変形をより小さくすることができる。これにより、遠心力による磁石15の割れや欠けの発生のリスクを更に低減することができる。
なお、実施の形態5では、金属材料を切削加工して第5磁石ホルダ50を作製しているが、板金の曲げにより第1および第2壁部を曲げ成形し、第1および第2壁部の合わせ面を溶接することにより磁石ホルダを箱型に構成してもよく、箱型の形状を製作する方法に限定されるものではない。
実施の形態6.
図24はこの発明の実施の形態6に係る回転電機の回転子における第6磁石ホルダと第2爪状界磁鉄心の第2爪部との位置関係を示す要部斜視図、図25はこの発明の実施の形態6に係る回転電機の回転子における第6磁石ホルダの装着状態を径方向外方から見た側面図である。
図24において、溝止まり部17dが、第2爪状界磁鉄心7Aの第2爪部10の第1爪部4から第2爪部10に向かう方向の側面に形成された爪溝部17bの第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向の終端部、すなわち第2爪部10の根元部に形成されている。この溝止まり部17dは、R凹面に形成されている。なお、第1爪状界磁鉄心1には、溝止まり部が形成されていない。
磁石保持部材としての第6磁石ホルダ60は、磁性を有する金属材料を切削加工して作製され、基部60e、第1壁部60aおよび第2壁部60bがつながった形で形成された、内径方向を開口とする略直方体形の箱型に形成されている。磁石15の軸方向位置決め用の壁となる第3壁部(図示せず)が、基部60eの内径方向の面の軸方向両端側に立設されている。また、基部60eの略中央部には、高磁気抵抗部としての長方形の穴60dが形成されている。さらに、第2壁部60bの外周面が、溝止まり部17dと同じ曲率半径のR凸面に形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
実施の形態6では、磁石15が一体化された第6磁石ホルダ60は、磁石ホルダ挿入方向から、周方向に隣り合う第1および第2爪部4,10の相対する側面に形成された爪溝部17a,17b間に構成された磁石収納空間に第1および第2爪部4,10の傾きに沿って挿入される。そして、図25に示されるように、第6磁石ホルダ60の第2壁部60bが溝止まり部17dに突き当たり、第6磁石ホルダ60が第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向に位置決めされる。そして、第6磁石ホルダ60が第1爪状界磁鉄心1に溶接、接着などにより固着される。
この実施の形態6によれば、第6磁石ホルダ60の第2壁部60bが溝止まり部17dに接しているので、第6磁石ホルダ60は、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向の側面に加えて、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向に対して垂直な方向であって磁石15の外径側の面に沿う方向の側面が第2爪状界磁鉄心7Aに接している。そこで、第1爪部4から第2爪部10に向かう方向の側面のみが第2爪状界磁鉄心7に接している第2磁石ホルダ20Aを用いた実施の形態2に比べて、磁石15の磁束が固定子側に漏れにくくなる。
ここで、第1爪状界磁鉄心1の第1爪部4の周方向側面に爪溝部17aを切削加工により形成する際に、切削加工を軸方向の終端位置で止めることにより、爪溝部17aの軸方向の終端部をR凹面に形成できる。そこで、R凹面の溝止まり部17dの作製が容易となる。
溝止まり部17dが爪溝部17aの軸方向の終端部に形成されているので、第6磁石ホルダ60を爪溝部17a,17b間に構成された磁石収納空間に磁石ホルダ挿入方向から挿入して溝止まり部17dに当接させるだけで、第6磁石ホルダ60を軸方向に位置決めできる。
実施の形態7.
図26はこの発明の実施の形態7に係る回転電機の回転子における磁石の装着状態を、磁石の挿入方向に垂直な方向から見た要部上面図である。
図26において、嵌板70は、ガラスエポキシなどの材料で作製され、第1および第2爪部4,10に形成された爪溝部17a,17bの内径方向の庇と第2磁石ホルダ20Aの第1壁部20aとの間に圧入などにより挿入されて、第2磁石ホルダ20Aの内径側に配設されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態2と同様に構成されている。
一般的に、爪溝部17a,17bや第2磁石ホルダ20Aなどを作製する場合には、製作のばらつきを考慮する必要がある。しかし、製作ばらつきを加味して、爪溝部17a,17bを第2磁石ホルダ20Aに対して大きく製作した場合、第1および第2爪部4,10間における第2磁石ホルダ20Aの位置が決められないといった不具合が考えられる。この実施の形態6では、嵌板70が、爪溝部17a,17bの内径方向の庇と第2磁石ホルダ20Aの第1壁部20aとの間に圧入などにより挿入されているので、爪溝部17a,17bの内径方向の庇と第2磁石ホルダ20Aの第1壁部20aとの間に位置する嵌板70の部分が圧縮変形し、爪溝部17a,17bや第2磁石ホルダ20Aの寸法のバラツキを吸収する。そこで、第2磁石ホルダ20Aは、圧縮変形した嵌板70の復元力により、爪溝部17a,17bの外径方向の庇に押し付けられるので、部品の寸法がばらついた場合においても、第2磁石ホルダ20Aを第1および第2爪部4,10間にがたつくことなく位置決め固定できる。
1 第1爪状界磁鉄心、4 第1爪部、7 第2爪状界磁鉄心、10 第2爪部、14 界磁コイル、15 磁石、17a 爪溝部(ガイド溝部)、17b 爪溝部(ガイド溝部)、17d 溝止まり部、20 第1磁石ホルダ(磁石保持部材)、20A 第2磁石ホルダ(磁石保持部材)、20a 第1壁部、20b 第2壁部、20c 第3壁部、20d 穴(高磁気抵抗部)、20e 基部、20f スリット(高磁気抵抗部)、21 冷却ファン、22 抜け止め部材、30 第3磁石ホルダ(磁石保持部材)、30a 第1壁部、30b 第2壁部、30c 第3壁部、30d 薄肉部(高磁気抵抗部)、30e 基部、40 第4磁石ホルダ(磁石保持部材)、40a 第1壁部、40b 第2壁部、40c 第3壁部、40d 穴(高磁気抵抗部)、40e 基部、50 第5磁石ホルダ(磁石保持部材)、50a 第1壁部、50b 第2壁部、50c 第3壁部、50d 穴(高磁気抵抗部)、50e 基部、60 第6磁石ホルダ(磁石保持部材)、60a 第1壁部、60b 第2壁部、60c 第3壁部、60d 穴(高磁気抵抗部)、60e 基部、100 回転子、200 固定子、201 固定子鉄心、202 固定子コイル、300 リアフレーム、301 フロントフレーム、302 ボルト。

Claims (19)

  1. 外周部に周方向に交互に配列された第1爪部と第2爪部とを有し、前記第1爪部は軸方向一端から他側に延びており、前記第2爪部は軸方向他端から一側に延びている界磁鉄心、前記界磁鉄心に装着された界磁コイル、および磁石を収納保持した状態で、隣り合う前記第1爪部と前記第2爪部との間に配設された、磁性材料製の磁石保持部材を備える回転子と、
    磁性材料からなる固定子鉄心、および前記固定子鉄心に装着された固定子コイルを有し、空隙を介して前記回転子と径方向に対向して配置された固定子と、を備え、
    前記磁石は、前記第1爪部の先端から軸方向他側に突出し、かつ前記第2爪部の先端から軸方向一側に突出した状態で、隣り合う前記第1爪部と前記第2爪部との間に配設されており、
    前記磁石保持部材は、前記磁石の外径側の面を覆う基部を有しており、
    前記基部は、隣り合う前記第1爪部と前記第2爪部との間の領域と前記第1爪部および前記第2爪部の先端を超える領域とに、前記第1爪部から前記第2爪部に向かう磁路を前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向に横断する高磁気抵抗部を有し、
    前記高磁気抵抗部の磁気抵抗が、前記基部の前記高磁気抵抗部を除く領域の磁気抵抗より大きく、
    前記磁石保持部材は、前記基部、および前記基部の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向の両端部から内径側に突出して、前記磁石の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向の両側面を覆う第1壁部を有する、前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向と直交するコ字状断面形状に構成され、
    前記第1壁部は、前記磁石と前記第1爪部と前記第2爪部とに接し、
    前記基部の前記高磁気抵抗部を除く領域は、前記基部の前記高磁気抵抗部から軸方向他側に突出する領域、および前記基部の前記高磁気抵抗部から軸方向一側に突出する領域を含み、かつ前記第1壁部に連なっており、かつ前記界磁コイルが通電されていない場合には、前記第2爪部から前記第1壁部および前記基部の前記高磁気抵抗部を除く領域を経由して前記第1爪部に向かう磁路を形成することによって前記固定子側への前記磁石の磁束の漏れを抑制する回転電機。
  2. 前記基部は、前記磁石の外径側の面のみを覆う請求項1記載の回転電機。
  3. 前記磁石保持部材は、前記基部の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の両端部から内径側に突出して、かつ前記磁石の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して平行な面であって前記磁石の外径側の面に連なる両側面に対向する第2壁部を有し、内径側を開口している請求項1又は請求項2記載の回転電機。
  4. 前記第2壁部は、前記第1壁部に連なっている請求項記載の回転電機。
  5. 前記第2壁部は、前記磁石の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して平行な面であって前記磁石の外径側の面に連なる前記両側面に対して離間している請求項又は請求項記載の回転電機。
  6. 前記磁石は、前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向の移動を前記第1壁部によって規制されている請求項から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記高磁気抵抗部における前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向の磁気抵抗が、前記高磁気抵抗部における前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の磁気抵抗より大きい請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 前記高磁気抵抗部における磁性材料の占める割合は、前記基部の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の端部における磁性材料の占める割合より少ない請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  9. 前記高磁気抵抗部は、前記基部に形成された穴である請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  10. 前記高磁気抵抗部は、それぞれ、前記基部に前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向に沿って形成されて、前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に複数配列されたスリットである請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  11. 前記高磁気抵抗部は、前記基部に形成された薄肉部である請求項記載の回転電機。
  12. 前記第1壁部の内径側端部が、前記磁石保持部材に収納保持された前記磁石より内径側に位置している請求項から請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  13. 前記第2壁部の外周面は、前記磁石の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の両側面から外側に向かって凸となる、予め定められた曲率半径を有する曲面である請求項から請求項12のいずれか1項に記載の回転電機。
  14. 前記磁石保持部材は、前記基部の内径側に前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向に離間する第3壁部を有し、
    前記磁石は、前記第1壁部により前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向の移動が規制され、前記第3壁部により前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の移動が規制されている請求項から請求項13の5ずれか1項に記載の回転電機。
  15. 前記界磁鉄心の軸方向の両端面に固着された冷却ファンを備え、
    前記冷却ファンの一部が、前記磁石保持部材の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の両端部に接し、前記磁石保持部材の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向の移動を規制している請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の回転電機。
  16. 前記界磁鉄心の軸方向の両端面に固着された冷却ファンと、
    前記磁石保持部材の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の両端部に接する状態で、前記冷却ファンに取り付けられて、前記磁石保持部材の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の移動を規制する抜け止め部材と、を備える請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の回転電機。
  17. 前記第1爪部と前記第2爪部の相対する両側面に形成され、前記磁石保持部材を前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向から前記第1爪部と前記第2爪部との間に案内するガイド溝部を有する請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の回転電機。
  18. 前記第1爪部の前記第2爪部に相対する側面に形成された前記ガイド溝部の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の一端部に形成され、前記磁石保持部材の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の一端部に接して、前記磁石保持部材の前記第1爪部から前記第2爪部に向かう方向に対して垂直な方向であって前記磁石の外径側の面に沿う方向の一端側への移動を規制する溝止まり部を有する請求項17記載の回転電機。
  19. 前記ガイド溝部と前記第1壁部との間に挿入され、復元力により前記磁石保持部材を外径側の前記ガイド溝部に押し付ける嵌板を有する請求項17又は請求項18記載の回転電機。
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