JPH04165932A - 永久磁石式回転子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は電動機の永久磁石を有人る回転子の回転子鉄心
及び永久磁石等の構成部材の固定構造を改良した永久磁
石式回転子に関する。

（従来の技術） 一般に永久磁石を有する回転子では、円筒状の回転子鉄
心の外周面に複数個の永久磁石を配置し、この永久磁石
の外周面を覆う缶体を被せ、回転子鉄心の軸方向の両端
部に端板を配置させているが、永久磁石２缶体は寸法公
差が大きく、回転子鉄心の外周面と永久磁石の内周面、
および永久磁石の外周面と缶体の内周面の隙間を小さく
することは困難であった。

このため、それぞれの部材の精度が悪く隙間が大きい場
合には永久磁石が回転子鉄心と缶体の間で動いてしまう
ため、回転子が回転すると永久磁石が割れたり、騒音や
振動が発生するという問題があった。

そこで、このような問題を防止するものとして、特開昭
５９−２０１６６３号公報が知られている。

この回転子構造は第６図に示すように、円筒状の回転子
鉄心１ａの外周面に複数個の永久磁石２を配置し、この
永久磁石２の外周面を覆う缶体３を被せ、回転子鉄心１
ａの軸方向の両端部に端板４を配置し、回転子鉄心１ａ
の軸方向に設けられた貫通孔にリベット５を挿入し、こ
れをカシメて組み立てた後、永久磁石２の両端部にでき
る隙間に樹脂を注入して隙間を埋めて永久磁石２を固定
している。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、このような回転子構造の場合、回転子を
組み立てた後で樹脂を注入しているため、工数が多くな
り製造コストが多くかかった。また、永久磁石の中間部
まで樹脂が注入できなかったり、注入時間が長くかかっ
た。

一方、永久磁石１缶体の寸法公差を小さくすることも考
えられるが、製造工程が多くなり高価となるだけでなく
、組み立て時、缶体を圧入、焼嵌により挿入するため、
永久磁石に力が掛かり、破損を生じたり缶体が曲がると
いう問題があった。

そこで、本発明では缶体と永久磁石の寸法が大きく隙間
のある場合でも、きわめて簡便な方法で確実に永久磁石
を固定でき、回転による破損・騒音・振動の少ない永久
磁石式回転子を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を解決するために、本発明では円筒状の回転子
鉄心の外周面に複数個の永久磁石を配置し、この永久磁
石の外周面を覆う缶体を被せ、回転子鉄心の軸方向の両
端部に端板を配置する永久磁石式回転子において、回転
子鉄心の外周面に複数の溝部を形成し、この溝部に熱膨
脹変形して回転子鉄心と永久磁石と缶体とを径方向に抑
圧固定する固定部材を設けて構成している。

（作用） このような構成によれば、回転子鉄心の外周に複数個の
永久磁石を配置し、この永久磁石の外周面を覆う缶体を
被せ、回転子鉄心に設けられた溝部に固定部材を挿入し
、回転子鉄心の軸方向の両端部に端板を配置して組み立
てた後、回転子を加熱させ固定部材を膨張変形させるこ
とにより、回転子の径方向に力を加えられるため、永久
磁石は缶体に強く押し当てられて固定される。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第２図は本発明に係る永久磁石式回転子の回転子鉄心の
平面図であり、回転子鉄心１ｂの外周面には永久磁石を
配置する際に位置決めとなる凸部９、回転子鉄心１ｂの
外周面の一方の端部から他方の端部に通じる複数の溝部
７が設けられている。

このような回転子鉄心１を用いて組み立てた回転子の端
面が第１図に示されており、回転子鉄心１ｂの外周には
凸部９によって位置決めされた複数の永久磁石２が配置
され、これら永久磁石２の外周には円筒状の缶体３が設
けられている。

そして、回転子鉄心］、ｂに設けられた溝部７には所定
温度になると熱膨脹変形する固定部材８が挿入され、第
３図に示されるように、回転子鉄心ｌｂ、永久磁石２９
缶体３の両端面に端板４を合わせてリベット固定する。

この固定部材８としては、加熱されると発泡して膨脹し
、電動機の使用状態では収縮しない発泡性樹脂を主原料
とする固体状の発泡部材を用いている。

なお、固定部材は発泡部材のほかに極低温で軟体となり
常温以」二で変形して硬体となる形状記憶合金を用いて
もよい。

以上のように組み立て固定した後、回転子全体を加熱す
ると、発泡性樹脂が発泡することにより、第４図に示す
ように固定部材８が回転子の径方向（矢印の方向）に膨
脹するため、永久磁石２は缶体３の内周に強く押し当て
られ固定される。

このように本実施例では回転子鉄心、永久磁石。

缶体の組み立てと同時に固定部材を挿入するようにした
ので、永久磁石と缶体の寸法公差が大きく隙間のあるば
あいでも、きわめて簡便な方法で永久磁石を固定するこ
とができる。

また、従来の樹脂注入による固定に比べて安価で確実に
永久磁石を固定することができ、回転時、缶体内におけ
る永久磁石の変動による破損、騒音、振動の発生を防止
することが可能である。

なお、本実施例では回転子鉄心の外周面の一方の端部か
ら他方の端部に貫通する溝部を形成させているが、永久
磁石の内周面あるいは外周面に形成させたり、外周面の
径方向に溝ではなく孔を設けて固定部材を挿入しても同
様な効果が得られる。

また、永久磁石を径方向だけでなく軸方向の固定を完全
にするために、第５図に示すように上述した実施例と同
じ方法で回転子を組み立て固定した後、端板と永久磁石
間の空間に樹脂を注入してもよい。

「発明の効果］ 本発明では、回転子鉄心の外周面に複数の溝部を形成し
、この溝部に熱膨脹変形して回転子鉄心と永久磁石と缶
体とを径方向に押圧固定する固定部材を設けたので、回
転時の缶体内における永久磁石の変動による破損、騒音
、振動の発生を防止することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る回転子の平面図、第２
図は同回転子の回転子鉄心の平面図、第３図は同回転子
の縦断面図、第４図は同回転子の要部拡大図、第５図は
本発明の他の実施例に係る回転子の縦断面図、第６図は
従来の回転子の縦断面図である。 １・・・回転子鉄心　　２・・・永久磁石３・・・缶体
　　　　　４・・・端板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 円筒状の回転子鉄心の外周面に複数個の永久磁石を配置
   し、この永久磁石の外周面を覆う缶体を被せ、前記回転
   子鉄心の軸方向の両端部に端板を配置する永久磁石式回
   転子において、前記回転子鉄心の外周面に複数の溝部を
   形成し、この溝部に熱膨脹変形して前記回転子鉄心と前
   記永久磁石と前記缶体を径方向に押圧固定する固定部材
   を設けたことを特徴とする永久磁石式回転子。