JP5146668B2 - 永久磁石回転子とその製造方法 - Google Patents

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本発明は、モータや発電機に用いられる永久磁石回転子とその製造方法に関する。
磁性材製のコアと、このコアの外周上で回転方向に沿って間隔をおいて並列する複数の永久磁石とを有する回転子本体を備える永久磁石回転子においては、回転子本体を覆うカバーが備えられている。従来の永久磁石回転子においては、筒状カバーの内径を永久磁石の外接円の径よりも小さくすることで、そのカバーを回転子本体に圧入していた。しかし、この構成において永久磁石が破損した場合、破片がカバーの両端開口から外部に飛散する。飛散した破片が回転子と固定子との間に食い込むと回転がロックされる可能性がある。そこで、カバーを筒状の周壁と、この周壁の一端に外周が一体化される環状壁とから構成し、その周壁の他端開口に嵌め合わされるリングプレートを回転子本体に取り付けることが提案されている。その環状壁をコアの一端に押し付け、リングプレートをコアの他端に押し付けることで、周壁の両端開口は環状壁とリングプレートにより閉鎖される(特許文献1参照)。
特開2001−218403号公報
上記従来技術においては、カバーの周壁の内径はリングプレートの外径よりも公差だけ大きくなる。そのため、周壁とリングプレートとの間に隙間が生じ、永久磁石が破損した場合は破片が外部に飛散するおそれがある。その隙間が大きいと、回転子と固定子との間のギャップに破片が食い込んで回転がロックされる可能性がある。その隙間を小さくするためにカバーやリングプレートといった部品の寸法公差を小さくすると、高精度な加工が必要になるため加工コストが増大する。その隙間により回転中にカバーとリングプレートが相対変位し、振動が生じるおそれがある。また、上記従来技術においては、周壁に形成した爪を折り曲げ、その折り曲げた爪により環状壁とリングプレートをコアに押し付けるものであるため、組み付け作業が面倒になる。本発明は、そのような問題を解決することのできる永久磁石回転子とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、回転子本体と、前記回転子本体に取り付けられるカバーとを備え、前記回転子本体は、磁性材製のコアと、前記コアの外周上で回転方向に沿って間隔をおいて並列する複数の永久磁石とを有する永久磁石回転子であって、前記回転子本体は、前記コアに一体化される合成樹脂製の保持器を有し、前記保持器は、第1環状部と第2環状部とを有し、前記第1環状部は、前記コアの一端面に密接される環状内端面と、回転軸を囲む周面とを有し、前記第2環状部は、前記コアの他端面に密接される環状内端面と、環状外端面とを有し、前記カバーは、前記永久磁石を囲む筒状の周壁と、前記周壁の一端から内方に延びる環状壁とを有し、前記環状壁は、前記環状外端面に対向する環状面を有し、前記環状外端面に前記環状面が密接するように、前記環状壁を前記第2環状部に回転軸方向に沿って押し付ける力を作用させる押し付け手段が設けられ、前記環状壁の前記第2環状部への押し付けによって、前記周壁は前記周面に密接するように回転軸方向に沿って前記第1環状部に圧入される。
本発明の永久磁石回転子によれば、カバーの周壁は第1環状部の周面に密接し、第1環状部の環状内端面はコアの一端面に密接し、第2環状部の環状内端面はコアの他端面に密接し、カバーの環状面は第2環状部の環状外端面に密接する。よって、カバー等の部品の寸法公差を小さくすることなく、永久磁石の破損時に破片がカバーの外部に飛散するのを阻止でき、カバーの回転子本体に対する相対変位を防止できる。
しかも、カバーの環状壁を第2環状部へ回転軸方向に沿って押し付けることで、カバーの周壁は第1環状部に回転軸方向に沿って圧入されるので、容易に環状面を環状外端面に密接させると共に、周壁を周面に密接させることができる。
前記周面は、回転軸方向に対して傾斜するテーパ面を有し、前記第1環状部への前記カバーの圧入量の増大に伴って圧入に要する力が次第に増加するように、前記テーパ面の傾斜の向きが設定されているのが好ましい。
これにより、カバーの周壁を第1環状部の周面上へ円滑に圧入できる。
前記保持器は、前記コアの外周上で回転方向に沿って間隔をおいて並列する複数の保持部を有し、前記保持部それぞれの一端側は前記第1環状部に一体化され、前記保持部それぞれの他端側は前記第2環状部に一体化され、前記永久磁石それぞれは隣り合う前記保持部の間それぞれに配置され、前記保持部が回転方向に弾性変形するように、隣り合う自然状態の前記保持部の回転方向に沿った間隔は、前記永久磁石の回転方向に沿った寸法よりも小さくされ、前記保持部の弾性変形により作用する弾力により、前記永久磁石は隣り合う前記保持部により挟み込まれるのが好ましい。
これにより、各保持部の弾性変形により永久磁石に弾力が作用するので、隣り合う保持部により永久磁石を挟み込むことができる。よって、永久磁石を接着剤を用いることなくコアに固定できるので、接着剤を塗布する手間が不要になり、永久磁石がコアから剥離するのを防止でき、着磁前の永久磁石のコア上での位置決め精度を向上できる。
本発明の永久磁石回転子の製造方法は、成形型内に前記コアを挿入した状態で前記保持器を型成形する工程と、着磁前の前記永久磁石を隣り合う前記保持部の間に回転軸方向に沿って圧入する工程と、前記環状壁を前記第2環状部に回転軸方向に沿って押し付けることで、前記環状外端面に前記環状面を密接させる工程と、前記周壁を前記第1環状部に回転軸方向に沿って圧入することで、前記周壁を前記周面に密接させる工程と、隣り合う前記保持部の間に配置された着磁前の前記永久磁石を着磁する工程とを備える。
本発明の永久磁石回転子の製造方法によれば、本発明の永久磁石回転子を製造できる。
本発明によれば、永久磁石回転子における永久磁石の破損時における破片の飛散をカバーにより確実に防止でき、そのカバーの加工コスト、組み付け工数の増大を防止でき、また、カバーの変位による振動を防止できる。
図1は、本発明の実施形態に係る永久磁石回転子αを示し、実線で示す回転子本体1と、回転子本体1に取り付けられる二点鎖線で示すカバー20とを備える。回転子αは、例えば電動パワーステアリング装置における操舵補助力発生用モータの構成部品として用いられる。回転子本体1は、磁性材製のコア2と、コア2の外周上で回転方向に沿って間隔をおいて並列する複数の永久磁石3と、コア2に一体化される保持器4を有する。永久磁石3の数は本実施形態では10とされているが特に限定されない。なお、回転方向は回転子αの回転軸を中心とする回転の方向である。
図2に示すように、本実施形態のコア2は永久磁石3の数と同数の稜線2aを有する角柱形状に成形され、中心に回転シャフト(図示省略)の挿入用通孔2bが設けられている。その回転シャフトの中心が回転子αの回転軸となる。コア2の成形方法は特に限定されず、例えば電磁鋼板を積層することで成形される。
永久磁石3の材質は特に限定されず例えばネオジム磁石とされる。永久磁石3の形状も特に限定されない。図3に示すように、本実施形態の永久磁石3は6面体状とされ、長方形状の底面3aと両側面3b、凸曲面状の上面3c、および両端面3dを有する。
図4A〜図6に示すように、保持器4は、複数の保持部4a、第1環状部4b、第2環状部4c、および突出部4dを有し、合成樹脂材から成形されることで弾性を有する。保持器4の材質は耐熱性や難燃性に優れるのが好ましく、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を用いることができる。
保持部4aは、コア2の外周上で回転方向に沿って等間隔をおいて並列し、それぞれ回転軸方向に沿って延びるロッド状とされている。なお、回転軸方向は回転子αの回転軸の方向である。図5に示すように、保持部4aそれぞれは、コア2の外周における稜線2aそれぞれを挟む側面2a′との接合面4a′を有する。図6に示すように、保持部4aそれぞれは、コア2の外周側面に直角な側面4a″を有する。保持部4aそれぞれに、回転軸方向に沿って延びると共に径方向外方側において開口する溝5が形成されている。溝5は、保持部4aの一端において開口し、他端においては第2環状部4cにより閉じられる。なお、径方向は回転子αの回転軸に直交する方向である。
図9に示すように、第1環状部4bは、コア2の一端面2cに密接される環状内端面4b′と、外周面4b″と、コア2の外方において永久磁石3に対向する受け面4eを有する。外周面4b″は、第2環状部4cに向かうに従い小径となることで回転軸方向に対して傾斜するテーパ面を有する。なお、第1環状部4bの内周は円筒面とされ、外端面は平坦とされている。本実施形態では、永久磁石3の外接円の径は、そのテーパ面の最大外径部の径よりも小さく最小外径部の径よりも大きくされている。
第2環状部4cは、コア2の他端面2dに密接される環状内端面4c′と、環状外端面4c″とを有する。なお、第2環状部4cの内周は円筒面とされ、外周はコア2の外周と面一とされている。
保持部4aそれぞれの一端側は第1環状部4bの内端に一体化され、保持部4aそれぞれの他端側は第2環状部4cの外周に一体化されている。
永久磁石3それぞれは隣り合う保持部4aの間それぞれに配置される。隣り合う自然状態の保持部4aの回転方向に沿った間隔は、永久磁石3の回転方向に沿った寸法よりも小さくされる。本実施形態では、隣り合う自然状態の保持部4aの側面4a″の間隔(図6におけるS1)が、永久磁石3の両側面3bの間の寸法(図7におけるS2)よりも小さくされている。これにより保持部4aは回転方向に弾性変形する。保持部4aの弾性変形により永久磁石3に弾力が作用するので、永久磁石3は隣り合う保持部4aにより挟み込まれる。
突出部4dは、保持部4aそれぞれから回転方向両側に向かい突出すると共に、コア2の外周に径方向の間隔をおいて対向する。突出部4dは、それぞれ保持部4aの側面4a″の上方において回転軸方向に沿って延びる。自然状態の突出部4dとコア2の外周との径方向に沿った間隔は、永久磁石3の径方向に沿った寸法よりも小さくされる。本実施形態では、自然状態の突出部4dとコア2の外周側面との径方向に沿った間隔(図6におけるS3)が、永久磁石3の両側での上面3cと底面3aとの間の寸法(図7におけるS4)よりも小さくされている。これにより、永久磁石3の保持状態で突出部4dは径方向に弾性変形する。突出部4dの弾性変形により作用する弾力により、永久磁石3はコア2の外周に押し付けられる。
受け面4eは、隣り合う保持部4aの一端側の間に位置する。受け面4eに各永久磁石3の一端が接合される。保持部4aの他端側の間には受け部は形成されておらず、これにより、隣り合う保持部4aと、突出部4dと、コア2の外周とで囲まれた領域に、その他端側の間から永久磁石3が圧入可能とされている。なお、その領域に永久磁石3を円滑に圧入できるように、永久磁石3の角部を面取りするのが好ましい。
図8A〜図8Cに示すように、カバー20は、永久磁石3を囲む筒状の周壁20aと、周壁20aの一端から内方に向かって、すなわち回転中心に向かって延びる環状壁20bとを有する。本実施形態の周壁20aは円筒状とされるが筒状であれば形状は限定されない。また、本実施形態の環状壁20bは円環状とされるが環状であれば形状は限定されない。環状壁20bは、第2環状部4cの環状外端面4c″に対向する環状面20b′を有する。カバー20の材質は非磁性材であれば特に限定されないが、強度を確保しつつ肉厚を小さくできるように金属製とするのが好ましく、本実施形態ではステンレススチール製とされている。
図9に示すように、第2環状部4cの環状外端面4c″にカバー20の環状面20b′が密接するように、カバー20の環状壁20bを第2環状部4cに回転軸方向に沿って押し付ける力を作用させる押し付け手段30が設けられている。本実施形態の押し付け手段30は、環状外端面4c″から突出するように第2環状部4cと一体的に成形された一対の突起4fと、カバー20の環状壁20bに形成された一対の開口20cにより構成されている。図1、図4A、図8Aに示すように、両突起4fは互いから回転方向に180度離れて配置され、両開口20cは互いから回転方向に180度離れて配置されている。各突起4fに各開口20cが嵌め合わされる。
各突起4fは、環状外端面4c″に連なる円柱形状部4f′と、この円柱形状部4f′に連なる円錐台形状部4f″を有する。円錐台形状部4f″の外径は環状外端面4c″から離れるに従い小さくされ、円柱形状部4f′の外径は円錐台形状部4f″の最大外径よりも小さくされている。開口20cの内径は、円柱形状部4f′の外径よりも大きく、円錐台形状部4f″の最大外径よりも小さく最小外径よりも大きくされている。開口20cの周囲におけるカバー20の肉厚tは、自然状態での環状外端面4c″と円錐台形状部4f″との軸方向間隔よりも大きくされている。
カバー20は、組み付け前に図10Bにおいて2点鎖線で示すように周壁20aの他端を回転子本体1の第2環状部4cに対向される。しかる後に、図10Bにおいて矢印で示す方向に回転軸方向に沿って回転子本体1に嵌め合わされる。その嵌め合わせの進行により、開口20cが円錐台形状部4f″に嵌め合わされることで、開口20cの内周により突起4fの円錐台形状部4f″が弾性変形され、次に、カバー20により押し付けられることで第2環状部4cが弾性変形され、環状外端面4c″と円錐台形状部4f″との軸方向間隔がカバー20の肉厚tよりも大きくされる。これにより、開口20cに突起4fの円柱形状部4f′が嵌め合わされ、しかる後に、第2環状部4cの変形の復元により環状壁20bは第2環状部4cと円錐台形状部4f″との間に挟みこまれ、環状壁20bは第2環状部4cに弾力によって回転軸方向に沿って押し付けられる。よって、環状外端面4c″にカバー20の環状面20b′が密接し、また、カバー20の回転子本体1からの脱落が防止される。
カバー20の自然状態での周壁20aの内径dは、第1環状部4bの外周面4b″を構成するテーパ面の最大外径D1よりも小さく、そのテーパ面の最小外径D2よりも大きくされている。周壁20aの一端の環状面20b′から他端までの回転軸方向に沿う寸法L1は、そのテーパ面における周壁20aの内径dと同一径の位置から第2環状部4cの環状外端面4c″までの距離L2よりも大きくされている。これにより、第1環状部4bの外周面4b″において、周壁20aの内径dよりも大径の部分は、回転軸を囲む周面とされ、環状壁20bの第2環状部4cへの押し付けによって、その周面に密接するように周壁20aは回転軸方向に沿って第1環状部4bに圧入され、周壁20aの他端側はテーパ面に沿うように押し広げられる。また、外周面4b″を構成するテーパ面の傾斜の向きは、テーパ面の小径側から周壁20aが圧入されるように設定されているので、第1環状部4bへのカバー20の圧入量の増大に伴い圧入に要する力が次第に増加する。
回転子αの製造に際しては、成形型内にコア2を挿入した状態で保持器4を型成形する。本実施形態では射出成形法により成形される。これにより、保持器4を成形すると同時にコア2に一体化することができる。保持器4を成形した後に、着磁前の永久磁石3を隣り合う保持部4aの間に回転軸方向から圧入する。図10A、図10Bにおいて、保持器4への組み付け前の状態の二点鎖線で示す永久磁石3を、図中矢印で示すように保持部4aの間に圧入する。これにより、隣り合う保持部4aの間隔と突出部4dとコア2の外周側面との間隔が、永久磁石3により押し広げられるように保持部4aと突出部4dが弾性変形し、永久磁石3がコア2に組み付けられる。次に、図8Bにおいて、回転子本体1への取り付け前の状態を二点鎖線で示すカバー20を、図中矢印で示すように回転子本体1に嵌め合わせる。これにより、押し付け手段30が作用させる弾力により第2環状部4cの環状外端面4c″に環状壁20bの環状面20b′が密接され、また、カバー20の周壁20aは第1環状部4bに回転軸方向に沿って圧入され、周壁20aは第1環状部4bの外周面4b″に密接される。しかる後に、隣り合う保持部4aの間に配置された着磁前の永久磁石3を着磁し、永久磁石3の平坦な底面3aとコア2の平坦な外周側面とが磁力により接着される。これにより永久磁石回転子αを製造できる。
上記永久磁石回転子αによれば、カバー20の周壁20aは第1環状部4bの外周面4b″に密接し、第1環状部4bの環状内端面4b′はコア2の一端面2cに密接し、第2環状部4cの環状内端面4c′はコア2の他端面2dに密接し、カバー20の環状面20b′は第2環状部4cの環状外端面4c″に密接する。よって、カバー20等の部品の寸法公差を小さくすることなく、永久磁石3の破損時に破片がカバー20の外部に飛散するのを阻止でき、また、カバー20の回転子本体1に対する相対変位を防止できる。しかも、カバー20の環状壁20bを第2環状部4cへ回転軸方向に沿って押し付けることで、環状壁20bの周壁20aは第1環状部4bに回転軸方向に沿って圧入されるので、容易に環状面20b′を環状外端面4c″に密接させると共に、周壁20aを外周面4b″に密接させることができる。また、外周面4b″がテーパ面とされていることで、周壁20aを外周面4b″上に円滑に圧入できる。
また、コア2に取り付けられる保持器4の各保持部4aの弾性変形により作用する弾力により、隣り合う保持部4aにより永久磁石3を挟み込むことができる。これにより、接着剤を用いることなくコア2に永久磁石3を固定できるので、接着剤を塗布する手間が不要になり、永久磁石3がコア2から脱落するのを防止でき、着磁前の永久磁石3のコア2上での位置決め精度を向上できる。コア2に対する保持器4の相対回転を保持部4aの接合面4a′とコア2の稜線2aを挟む外周側面2a′との接合により防止し、コア2に対する保持器4の軸方向相対変位をコア2と各環状部4b、4cとの接合により防止することで、永久磁石3のコア2に対する変位を確実に防止できる。各保持部4aは溝5が形成されることで回転方向に弾性変形し易くなるので、保持器4の破損を防止できる。突出部4dの弾性変形により作用する弾力により永久磁石3がコア2の外周に押し付けられるので、遠心力や着磁時に一時的にコア2からの離反方向に作用する磁力により永久磁石3がコア2から脱落するのを確実に防止できる。各永久磁石3の一端を保持器4への組み付け時に受け面4eに当接させることで、着磁前の永久磁石3の回転軸方向における位置決めを容易に行なうことができる。永久磁石3は回転軸方向から保持部4aの間に圧入するだけでよいので、永久磁石3の組み付けを容易に自動化できる。
図11〜図14は、上記実施形態とは異なる押し付け手段を有する第1〜第4変形例を示す。
図11に示す第1変形例の押し付け手段30aは、上記実施形態の突起4fと開口20cに代えて、環状外端面4c″の内周から突出するように第2環状部4cと一体的に成形された環状突起4gと、カバー20の環状壁20bの内周縁20b″により構成され、環状突起4gは内周縁20b″の内方に配置される。環状突起4gの外周に環状壁20bを嵌め合わせた後に、環状突起4gは図において二点鎖線で示すように溶融される。溶融された環状突起4gにより、環状壁20bを第2環状部4cに回転軸方向に沿って押し付ける力を作用させる。他は上記実施形態と同様で同一部分は同一符号で示す。
図12に示す第2変形例の押し付け手段は、上記実施形態と同様の押し付け手段30と第1変形例の押し付け手段30aの両方を備える。他は上記実施形態と同様で同一部分は同一符号で示す。
図13に示す第3変形例の押し付け手段30bは、上記実施形態の突起4fと開口20cに代えて、環状外端面4c″の内周から突出するように第2環状部4cと一体的に成形された環状掛止部4hと、カバー20の環状壁20bの内周縁20b″により構成される。環状掛止部4hの基端部4h″の外径は環状壁20bの内径よりも小さくされている。環状掛止部4hの先端の外周に、環状の爪部4h′が一体的に形成されている。爪部4h′の外径は環状外端面4c″から離れるに従い小さくされている。環状壁20bの内径は、爪部4h′の最大外径よりも小さく最小外径よりも大きくされている。環状壁20bの肉厚tは、自然状態での環状外端面4c″と爪部4h′との軸方向間隔よりも大きくされている。カバー20の回転子本体1への嵌め合わせの進行により、環状壁20bの内周縁20b″により爪部4h′が弾性変形され、次に、カバー20により押し付けられることで第2環状部4cが弾性変形され、環状外端面4c″と爪部4h′との軸方向間隔がカバー20の肉厚tよりも大きくされる。これにより、環状壁20bの内周縁20b″は環状掛止部4hの基端部4h″に嵌め合わされ、しかる後に、第2環状部4cの変形の復元により環状壁20bは第2環状部4cと爪部4h′との間に挟みこまれ、環状壁20bは第2環状部4cに弾力によって回転軸方向に沿って押し付けられる。他は上記実施形態と同様で同一部分は同一符号で示す。
図14に示す第4変形例の押し付け手段30cは、上記実施形態の突起4fに代わる円柱状突起4iと、上記実施形態と同様の開口20cにより構成される。円柱状突起4iに開口20cを嵌め合わせた後に、円柱状突起4iは図において二点鎖線で示すように溶融される。溶融された円柱状突起4iにより環状壁20bを第2環状部4cに回転軸方向に沿って押し付ける力を作用させる。他は上記実施形態と同様で同一部分は同一符号で示す。
図15は、上記実施形態とは異なる第1環状部4bの周面を有する第5変形例を示す。第5変形例においては、上記実施形態の第1環状部4bの外周面4b″の一部に代えて、受け面4eから外周面4b″に向かい伸びる面に形成された環状凹部4jの内周面4j′の一部が、周壁20aに密接する周面とされている。すなわち、環状凹部の内周面4jはテーパ面とされ、そのテーパ面の最大外径Daは、自然状態の周壁20aの外径daよりも大きくされ、そのテーパ面の最小外径Dbはその外径daよりも小さくされている。これにより、環状凹部4jの内周面4j′における自然状態の周壁20aの外径daよりも小径の部分が、周壁20aに密接する周面とされている。環状面20b′から周壁20aの他端までの回転軸方向に沿う寸法は、その内周面4j′における周壁20aの外径daと同一径の位置から第2環状部4cの環状外端面4c″までの距離よりも大きくされている。これにより、環状壁20bの第2環状部4cへの押し付けによって、周壁20aは環状凹部4jの内周面4j′に密接するように回転軸方向に沿って第1環状部4bに圧入され、周壁20aの他端側はテーパ面に沿うように変形する。また、その内周面4j′を構成するテーパ面の傾斜の向きは、テーパ面の大径側から周壁20aが圧入されるように設定されているので、第1環状部4bへのカバー20の圧入量の増大に伴い圧入に要する力が次第に増加する。他は上記実施形態と同様で同一部分は同一符号で示す。
図16は、上記実施形態とは異なる第1環状部4bの周面を有する第6変形例を示す。第6変形例においては、第1環状部4bの外周面4b″をテーパ面ではなく段付き円筒面とし、大径部の外径Dを自然状態の周壁20aの内径dよりも僅かに大きくしている。これにより、外周面4b″の大径部を周面としている。また、周壁20aの第1環状部4bへの圧入が容易になるように、外周面4b″の大径部と小径部の境界の段差面に面取り部4kを形成している。他は上記実施形態と同様で同一部分は同一符号で示す。
本発明は上記実施形態や変形例に限定されない。例えば、本発明の永久磁石回転子は、操舵補助力発生用モータ以外のモータや発電機においても用いることができる。また、押し付け手段は、環状外端面に環状面が密接するように、環状壁を第2環状部に回転軸方向に沿って押し付ける力を作用させるものであればよく、例えばリベット等によって環状壁を第2環状部に押し付けるようにしてもよい。また、周面は、回転軸を囲むように第1環状部に形成され、環状壁の第2環状部への押し付けによって周壁に密接する位置に配置されていればよい。
本発明の実施形態に係る永久磁石回転子の斜視図 本発明の実施形態に係るコアの斜視図 本発明の実施形態に係る永久磁石の斜視図 本発明の実施形態に係る永久磁石回転子の正面図 本発明の実施形態に係るコアと保持器の側面図 本発明の実施形態に係る永久磁石回転子の背面図 図4BのV−V線断面図 本発明の実施形態に係るコアと保持器の部分拡大正面図 本発明の実施形態に係る永久磁石回転子の部分拡大正面図 本発明の実施形態に係るカバーの正面図 本発明の実施形態に係るカバーの一部破断側面図 本発明の実施形態に係るカバーの背面図 図4AのIX−IX線断面図 本発明の実施形態に係る保持器への永久磁石の組み付け状態を示す側面図 図10AのXB−XB線断面図 本発明の第1変形例に係る永久磁石回転子の部分拡大断面図 本発明の第2変形例に係る永久磁石回転子の部分拡大断面図 本発明の第3変形例に係る永久磁石回転子の部分拡大断面図 本発明の第4変形例に係る永久磁石回転子の部分拡大断面図 本発明の第5変形例に係る永久磁石回転子の部分拡大断面図 本発明の第6変形例に係る永久磁石回転子の部分拡大断面図
符号の説明
α…永久磁石回転子、1…回転子本体、2…コア、2c…一端面、2d…他端面、3…永久磁石、4…保持器、4a…保持部、4a′…接合面、4b…第1環状部、4b′…環状内端面、4b″…外周面、4c…第2環状部、4c′…環状内端面、4c″…環状外端面、4j…内周面、20…カバー、20a…周壁、20b…環状壁、20b′…環状面、30、30a、30b、30c…押し付け手段

Claims (4)

  1. 回転子本体と、
    前記回転子本体に取り付けられるカバーとを備え、
    前記回転子本体は、磁性材製のコアと、前記コアの外周上で回転方向に沿って間隔をおいて並列する複数の永久磁石とを有する永久磁石回転子であって、
    前記回転子本体は、前記コアに一体化される合成樹脂製の保持器を有し、
    前記保持器は、第1環状部と第2環状部とを有し、
    前記第1環状部は、前記コアの一端面に密接される環状内端面と、回転軸を囲む周面とを有し、
    前記第2環状部は、前記コアの他端面に密接される環状内端面と、環状外端面とを有し、
    前記カバーは、前記永久磁石を囲む筒状の周壁と、前記周壁の一端から内方に延びる環状壁とを有し、
    前記環状壁は、前記環状外端面に対向する環状面を有し、
    前記環状外端面に前記環状面が密接するように、前記環状壁を前記第2環状部に回転軸方向に沿って押し付ける力を作用させる押し付け手段が設けられ、
    前記環状壁の前記第2環状部への押し付けによって、前記周壁は前記周面に密接するように回転軸方向に沿って前記第1環状部に圧入される永久磁石回転子。
  2. 前記周面は、回転軸方向に対して傾斜するテーパ面を有し、
    前記第1環状部への前記カバーの圧入量の増大に伴って圧入に要する力が次第に増加するように、前記テーパ面の傾斜の向きが設定されている請求項1に記載の永久磁石回転子。
  3. 前記保持器は、前記コアの外周上で回転方向に沿って間隔をおいて並列する複数の保持部を有し、
    前記保持部それぞれの一端側は前記第1環状部に一体化され、前記保持部それぞれの他端側は前記第2環状部に一体化され、
    前記永久磁石それぞれは隣り合う前記保持部の間それぞれに配置され、
    前記保持部が回転方向に弾性変形するように、隣り合う自然状態の前記保持部の回転方向に沿った間隔は、前記永久磁石の回転方向に沿った寸法よりも小さくされ、
    前記保持部の弾性変形により作用する弾力により、前記永久磁石は隣り合う前記保持部により挟み込まれる請求項1または2に記載の永久磁石回転子。
  4. 請求項3に記載の永久磁石回転子の製造方法であって、
    成形型内に前記コアを挿入した状態で前記保持器を型成形する工程と、
    着磁前の前記永久磁石を隣り合う前記保持部の間に回転軸方向に沿って圧入する工程と、
    前記環状壁を前記第2環状部に回転軸方向に沿って押し付けることで、前記環状外端面に前記環状面を密接させる工程と、
    前記周壁を前記第1環状部に回転軸方向に沿って圧入することで、前記周壁を前記周面に密接させる工程と、
    隣り合う前記保持部の間に配置された着磁前の前記永久磁石を着磁する工程とを備える永久磁石回転子の製造方法。
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