JP2009278777A - ロータ及びモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロータ本体5の外周から径方向外側に突出するように設けられる係合凸部5cと、円環状のリングマグネット6の内周に設けられる係合凹部6bとにより周方向に係合されるため、リングマグネット6を回転させることで、その回転力が係合凹部6bからロータ本体5の係合凸部5cに伝達されて一体回転可能となる。係合凸部5c及び係合凹部6bの両方には軸線Lに対して傾斜する傾斜面5d、6cが形成され、カバー部材7にはその内側に軸線L方向に弾性変形可能な弾性片10が設けられ、弾性片10によりリングマグネット6を軸線L方向に押圧し、係合凸部5cの傾斜面5dと係合凹部6bの傾斜面6cとが軸線L方向に面接触されて固定される。
【選択図】図1
Description
このモータのロータは、マグネットをロータ本体の外周に固定する際に、ロータ本体(特許文献1ではヨーク)の熱膨張によるマグネットの破壊を防止するべく、マグネットとロータ本体の間に間隙を保持した状態でロータ本体に対して固定している。
この発明では、弾性手段は、カバー部材の一部の切り起こしにて形成される弾性片よりなるため、他の部品を必要とせず部材点数をより抑えることができる。
この発明では、係合凸部及び係合凹部は、それぞれ周方向等間隔に設けられる。これにより、係合凸部及び係合凹部がバランス良く配置されることとなるため、弾性手段の軸線方向への押圧力によって係合凸部及び係合凹部の少なくとも一方に形成される傾斜面にかかる力を同等することができる。そのため、マグネットは弾性手段により押圧されることで、傾斜面に沿って加圧されて自動的に軸方向及び径方向の位置決めがなされ、ロータ本体の軸中心とマグネットの軸中心とを同一、所謂マグネットの中心出しを行うことが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のロータにおいて、前記マグネットは、前記軸線方向の端部に、前記軸線に対して傾斜するとともに前記弾性手段からの弾性力を受ける受圧面を有することをその要旨とする。
この発明では、請求項1〜6のいずれか1項に記載の効果と同様の効果を奏することができるモータを提供することができる。
図1は、本実施形態のモータ1の概略構成を示している。モータ1は、ハウジング部材2の内周に固定された円筒状のステータ3と、該ステータ3の内周側に回転可能に設けられるロータ4とを備えている。ステータ3は、図示しないがステータコアのティースに巻線が巻回され、該巻線に駆動電流が供給されることにより、ロータ4を回転させるための回転磁界が発生するように構成されている。
(1)ロータ本体5の外周から径方向外側に突出するように設けられる係合凸部5cと、円環状のリングマグネット6の内周に設けられる係合凹部6bとにより周方向に係合されるため、例えばリングマグネット6を回転させることで、その回転力が係合凹部6bからロータ本体5の係合凸部5cに伝達されて一体回転可能となる。そして、係合凸部5c及び係合凹部6bの両方には軸線Lに対して傾斜する傾斜面5d、6cが形成され、カバー部材7にはその内側に軸線L方向に弾性変形可能な弾性片10が設けられ、弾性片10によりリングマグネット6を軸線L方向に押圧し、係合凸部5cの傾斜面5dと係合凹部6bの傾斜面6cとが軸線L方向に面接触されて固定される。これにより、係合凹部6bを有するリングマグネット6と係合凸部5cを有するロータ本体5とが軸線L方向に押圧接触され、ロータ本体5に対するリングマグネット6の軸線L方向移動が拘束される。つまり、本実施形態では、ロータ本体5と一体回転可能且つ軸線方向への移動を規制するようにリングマグネット6を固定する際に、接着や他の部品を必要としないため作業を容易とすることができる。また、係合凸部5c及び係合凹部6bの両方に形成された軸線に対して傾斜する傾斜面5d、6cが弾性片10により押圧されることで、リングマグネット6をがたつきなくロータ本体5に対して固定させることができる。更に、当然であるが、係合凸部5cと係合凹部6bとの係合により、円環状のリングマグネット6の空転が抑止されるとともに、リングマグネット6の外周にカバー部材7が設けられることにより、リングマグネット6が外部から保護されてリングマグネット6の損傷を抑止することができる。
・上記実施形態では、カバー部材7とリングマグネット6の径方向間隔を僅かに設けているが、カバー部材7に対してリングマグネット6を圧入固定してもよい。具体的には、図5(a)(b)に示すように、カバー部材7の内周側で径方向内側に突出する押圧部20が複数(図5(a)(b)では周方向90度間隔に4つ)設けられている。このような構成にすることで、リングマグネット6が径方向に傾くことが抑制される。しかもこの場合、全周ではなく内周側の一部に押圧部20が形成されてカバー部材7に対してリングマグネット6が圧入固定されるため、比較的容易に圧入が可能となる。
Claims (7)
- ロータ本体と、該ロータ本体の外周に配置される円環状のマグネットとを一体固定してなるロータであって、
前記ロータ本体には、その外周面から径方向外側に突出する係合凸部が複数設けられるとともに、前記マグネットにはその内周に前記ロータ本体を前記マグネット内周に挿入して前記係合凸部と周方向で係合する係合凹部が設けられ、更に、前記係合凸部及び前記係合凹部の少なくとも一方には軸線に対して傾斜する傾斜面が形成され、
前記マグネットの外周には筒状のカバー部材が備えられ、該カバー部材には、前記軸線方向に弾性変形可能な弾性手段が設けられ、該弾性手段により前記マグネットを前記軸線方向に押圧し、前記係合凸部及び前記係合凹部の少なくとも一方に形成された前記傾斜面とその他方とを前記軸線方向に押圧接触させて固定したことを特徴とするロータ。 - 請求項1に記載のロータにおいて、
前記弾性手段は、前記カバー部材の一部の切り起こしにて形成される弾性片よりなることを特徴とするロータ。 - 請求項1又は2に記載のロータにおいて、
前記係合凸部及び前記係合凹部は、それぞれ周方向等間隔に設けられたことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記カバー部材には、その内周側の一部に径方向内側に突出する押圧部が前記軸線方向に沿って形成され、該押圧部により前記マグネットが圧入固定されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記マグネットは、前記軸線方向の端部に、前記軸線に対して傾斜するとともに前記弾性手段からの弾性力を受ける受圧面を有することを特徴とするロータ。 - 請求項5に記載のロータにおいて、
前記受圧面は、前記マグネットの内周側に設けられるものであり、
前記ロータ本体には、前記マグネットの前記受圧面が形成された前記軸線方向の端部側の外周に、前記受圧面とは反対に傾斜する受圧面を有し、
前記弾性手段は、前記マグネットの受圧面及び前記ロータ本体の受圧面をともに押さえるように形成されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のロータと、該ロータの外周側に対向配置されるステータとを備えたことを特徴とするモータ。
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