JP2003515590A5 - - Google Patents

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【発明の詳細な説明】
【0001】
(抗腫瘍特性および抗脈管形成特性を有するクルクミンアナログ)
(関連出願の相互参照)
本出願は、1999年12月3日に出願された米国特許仮出願番号60/168,913(これは、その全体が本明細書中で参考として援用される)の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、癌の処置に有用な化合物に関し、そして詳細には、抗腫瘍特性および抗脈管形成特性を示す化合物、ならびにこのような化合物を使用するための方法に関する。
【0003】
(発明の背景)
組織因子(TF)は、42〜47kDaの推定分子量を有する、沈降性の(sedimentable)膜内レセプタータンパク質である。腫瘍周辺のフィブリン沈着(これは、多くの型のヒト癌に特徴的である)は、腫瘍細胞、腫瘍関連マクロファージ(TAM)および腫瘍関連血管内皮細胞(VEC)における、強力な凝血原様組織因子(TF)の局所発現の結果である。癌患者に一般的な血栓性の合併症の病状におけるTF発現の重要性に加えて、TF発現を腫瘍の脈管形成、増殖および転移の調節に結び付ける証拠が増えている。例えば、インビボでの脈管形成は、TFアンチセンスによって阻害される。さらに、TFを過剰発現するようトランスフェクトされたマウス腫瘍細胞は、血管透過性因子(VEGF)の転写および翻訳を増強する。反対に、TFアンチセンスをトランスフェクトした腫瘍細胞は、VEGFの転写および翻訳を減少する。VEGFは、VECに特異的に作用し、血管透過性、内皮細胞増殖および脈管形成を促進し、そしてVECにおけるTF活性の発現を誘導することが示されており、そして単球、骨芽細胞およびVECに対して走化性である。癌細胞におけるTFおよびVEGFの発現は、低酸素条件下でさらに増強される。従って、TFが、癌におけるVEGF合成、およびそれ故、腫瘍脈管形成における調節に関与する鍵分子であることを示唆する証拠が存在する。
【0004】
癌の処置に有用な抗脈管形成特性を示す化合物は、それほど調査されてこなかった。クルクミン(ジフェルロイルメタン(diferuloylmethane))(カレー粉中の芳香族の黄色色素)、ウコンおよびカラシは、抗脈管形成特性、抗腫瘍特性および抗腫瘍促進特性を有することが公知である。さらに、クルクミンは、多くの他の治療特性を示し、これらには、抗酸化特性、抗血栓特性、抗炎症特性、抗コレステロール特性および抗糖尿病特性が挙げられる。かなり注目されてきた2つの他の化合物は、ゲニステイン(ダイズ由来イソフラボンチロシンキナーゼCインヒビター)およびリノミド(linomide)(キノリン−3−カルボキサミド)である。特定のフラボノイド(例えば、アピゲニン)は、ゲニステインよりも、細胞増殖およびインビトロ脈管形成のより強力なインヒビターであることが示されている。癌治療における使用のための抗腫瘍特性および抗脈管形成特性を示す化合物について、当該分野における必要性が依然存在する。
【0005】
(発明の要旨)
本発明は、癌細胞においておよび腫瘍環境下の血管内皮細胞において、TG発現およびVEGF発現を阻害する、クルクミンアナログのグループを提供することである。この阻害によって、正常な血管内皮細胞に対する高レベルの毒性を示すことなく、腫瘍の脈管形成および増殖をブロックする。本発明の抗脈管形成および抗腫瘍化合物は、癌のような、脈管形成阻害から利益を受ける任意の状態の処置に有用であり得る。
【0006】
1つの局面において、本発明は、以下の式(I)の化合物を提供する。
【0007】
別の局面において、本発明は、薬学的に受容可能なキャリア中に以下の式(I)または式(II)の化合物を含む、薬学的処方物を提供する。
【0008】
第3の局面において、本発明は、被験体における癌性組織を処置する方法を提供し、この方法は、この被験体に、式(I)または式(II)の化合物の有効量を投与する工程を包含する。好ましくは、この化合物は、薬学的に受容可能なキャリア中で投与される。有効量は、好ましくは、この癌性組織においてVEGFおよびTFの産生を阻害するに十分の量である。
【0009】
(発明の詳細な説明)
本発明は、以下(その好ましい実施形態を含む)でより完全に記載される。しかし、本発明は、多くの異なる形態で具体化され得、そして本明細書中に示される実施形態に限定されると解釈されるべきではなく;むしろ、これらの実施形態は、本開示が綿密かつ完全であり、そして本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。
【0010】
本明細書中で使用される場合、用語「化合物」は、固相、液相、または気相であろうと、そして粗製混合物、または精製物および単離物であろうと、化学的な物質をいうように意図される。用語「アルキル」、「アルケン」および「アルコキシ」は、それぞれ直鎖状および分枝状のアルキル、アルケン、およびアルコキシを含む。用語「低級アルキル」は、C1−C4アルキルをいう。用語「アルコキシ」とは、例えば、式−ORまたは−ROR1の酸素置換アルキルをいい、ここで、RおよびR1は、各々独立してアルキルから選択される。用語「置換アルキル」および「置換アルケン」とは、それぞれ、1つ以上の干渉しない置換基(例えば、C3−C6シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチルなど);アセチレン;シアノ;アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシなど);低級アルカノイルオキシ(例えば、アセトキシ);ヒドロキシ;カルボキシル;アミノ;低級アルキルアミノ(例えば、メチルアミノ);ケトン;ハロ(例えば、クロロまたはブロモ);フェニル;置換フェニルなどであるが、これらに限定されない)で置換されたアルキルおよびアルケンをいう。用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、ヨウ素および臭素を含む。
【0011】
「アリール」は、各々5または6個の炭素原子の、1つ以上の芳香族環を意味する。複数のアリール環は、ナフチルのように縮合され得るか、またはビフェニルのように非縮合であり得る。アリール環はまた、1つ以上の環状炭化水素、ヘテロアリール、または複素環式環と縮合され得るか、または非縮合であり得る。
【0012】
「置換アリール」は、1つ以上の干渉しない基を置換基として有するアリールである。
【0013】
「ヘテロアリール」は、1〜4個のN、O、またはS原子、あるいはその組み合わせを含むアリール基であり、このヘテロアリール基は、必要に応じて、C1−6アルキル、−CF3、フェニル、ベンジル、もしくはチエニルで炭素原子もしくは窒素原子を置換されるか、またはこのヘテロアリール基の炭素原子は、酸素原子と一緒になってカルボニル基を形成するか、あるいはこのヘテロアリール基は、必要に応じてフェニル環と縮合される。ヘテロアリール環はまた、1つ以上の環状炭化水素、複素環式、アリール、またはヘテロアリール環と縮合され得る。ヘテロアリールとしては、1つのヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール(例えば、チオフェン、ピロール、フラン);1,2位または1,3位に2つのヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール(例えば、オキサゾール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、プリン);3つのヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール(例えば、トリアゾール、チアジアゾール);3つのヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール;1つのヘテロ原子を有する6員のヘテロアリール(例えば、ピリジン、キノリン、イソキノリン、フェナントリン(phenanthrine)、5,6−シクロヘプテノピリジン);2つのヘテロ原子を有する6員のヘテロアリール(例えば、ピリダジン、シンノリン、フタラジン、ピラジン、ピリミジン、キナゾリン);3つのヘテロ原子を有する6員のヘテロアリール(例えば、1,3,5−トリアジン);および4つのヘテロ原子を有する6員のヘテロアリールが挙げられるがこれらに限定されない。
【0014】
「置換ヘテロアリール」は、1つ以上の干渉しない基を置換基として有するヘテロアリールである。
【0015】
「複素環」または「複素環式」は、不飽和または芳香族特性を有するかまたは有さず、そして少なくとも1つの環原子が炭素ではない、5、6または7原子の1つ以上の環を意味する。好ましくは、ヘテロ原子は、硫黄、酸素、および窒素を含む。複数の環は、キノリンまたはベンゾフランにおけるように、縮合され得る。
【0016】
「置換複素環」は、干渉しない置換基から形成される1つ以上の側鎖を有する複素環である。
【0017】
「干渉しない置換基」は、安定な化合物をもたらす基である。適切な干渉しない置換基または基としては、ハロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C7−C12アラルキル、C7−C12アルカリール、C3−C10シクロアルキル、C3−C10シクロアルケニル、フェニル、置換フェニル、トルオイル、キシレニル、ビフェニル、C2−C12アルコキシアルキル、C7−C12アルコキシアリール、C7−C12アリールオキシアルキル、C6−C12オキシアリール、C1−C6アルキルスルフィニル、C1−C10アルキルスルホニル、−(CH2m−O−(C1−C10アルキル)(ここで、mは1〜8である)、アリール、置換アリール、置換アルコキシ、フルオロアルキル、複素環式基、置換複素環式基、ニトロアルキル、−NO2、−CN、−NRC(O)−(C1−C10アルキル)、−C(O)−(C1−C10アルキル)、C2−C10チオアルキル、−C(O)O−(C1−C10アルキル)、−OH、−SO2、=S、−COOH、−NR2、カルボニル、−C(O)−(C1−C10アルキル)−CF3、−C(O)−CF3、−C(O)NR2、−(C1−C10アルキル)−S−(C6−C12アリール)、−C(O)−(C6−C12アリール)、−(CH2m−O−(CH2m−O−(C1−C10アルキル)(ここで、各mは1〜8である)、−C(O)NR2、−C(S)NR2、−SO2NR2、−NRC(O)NR2、−NRC(S)NR2、それらの塩などが挙げられるがこれらに限定されない。各Rは、本明細書中で使用される場合、H、アルキルまたは置換アルキル、アリールまたは置換アリール、アラルキル、あるいはアルカリールである。
【0018】
本発明は、以下の式の化合物またはその薬学的に受容可能な塩に関し:
【0019】
【化8】
Figure 2003515590
ここで、
は、C−YまたはNであり;
Yは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、CF 、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アルカリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボキサミド、ニトロ、シアノ、アジド、アルキルカルボニル、アシル、およびトリアルキルアンモニウムからなる群より選択され;
は、C−R またはNであり;
は、C−R またはNであり;
〜R は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、CF 、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アルカリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボキサミド、ニトロ、シアノ、アジド、アルキルカルボニル、アシル、およびトリアルキルアンモニウムからなる群より選択され;
Aは、以下からなる群より選択され:
【0020】
【化9】
Figure 2003515590
ここで、Xは、O、S、SO、SO 、またはNRであり;Qは、NRであり;そして各Rは、独立して、水素、アルキル、アルコキシ、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、およびジアルキルアミノカルボニルからなる群より選択され;
破線は、任意の二重結合の存在を示し;そして
Lは、該化合物の構造に対するAの結合点であり;
ただし、1)X 、X 、およびX のいずれもNではなく、Aが以下:
【0021】
【化10】
Figure 2003515590
であり、XがOまたはSであり、そしてYが水素である場合、R およびR はヒドロキシルではなく;そして
2)X 、X 、およびX のいずれもNではなく、Aが以下:
【0022】
【化10A】
Figure 2003515590
であり、XがNRであり、Yが水素、ハロゲン、CF 、アルキル、またはアルコキシである場合、Rは水素ではない。
本発明はまた、ヒトまたは他の哺乳動物のような被験体における癌性組織を処置する方法を提供し、この方法は、この被験体に、上記の式(I)の化合物または以下の式(II)の化合物の有効量を投与する工程を包含する:
【0023】
【化11】
Figure 2003515590

ここで:
4は、(CH2m、O、S、SO、SO2、またはNR12であり、ここで、R12は、H、アルキル、置換アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、またはジアルキルアミノカルボニルであり;
mは、1〜7であり;
各X5は、独立してNまたはC−R11であり;
そして各R3−R11は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、CF3、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アルカリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボキサミド、ニトロ、シアノ、アジド、アルキルカルボニル、アシル、またはトリアルキルアンモニウムであり;そして
破線は、任意の二重結合を示し;
ただし、X4が(CH2mの場合、mは2〜6であり、そして各X5は、C−R11であり、R3−R11はアルコキシではなく、そしてX4がNR12でありかつ各X5がNの場合、R3−R10は、アルコキシ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アルカリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボン酸、またはアルキルカルボニルではない。
【0024】
本発明は、式(I)および式(II)の化合物の全ての立体異性体の配置(エナンチオマーおよびジアステレオマーのような両方の光学異性体、ならびに幾何(cis−trans)異性体を含む)を含む。
【0025】
本発明の化合物の例としては、以下およびその薬学的に受容可能な塩が挙げられるがこれらに限定されない:
【0026】
【化12】
Figure 2003515590

Figure 2003515590

Figure 2003515590

Figure 2003515590

Figure 2003515590

さらに、例示的な化合物は、添付の実施例で与えられる。
【0027】
本発明の化合物は、当該分野で公知の方法に従って(特に、本明細書中の開示および示される実施例を考慮して)調製され得る。本発明の化合物の合成のために使用される出発物質は、市販されているか、または当該分野で公知の方法を用いて調製され得る。例えば、本発明のうちのいくつかの化合物は、塩基性アルドール縮合条件下での、芳香族アルデヒド(例えば、ヒドロキシベンズアルデヒドまたはフルオロ置換されたベンズアルデヒド)と、ケトン(例えば、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロ−4−H−ピラン−4−オン、N−メチル−4−ピペリドン、ピペリジン−4−オンなど)との反応によって調製され得る。同様に、本発明の他の化合物は、アルコキシ置換されたベンズアルデヒドまたはアニスアルデヒドとケトンとの反応によって調製され得る。理解されるように、使用される実際のケトンまたはアルデヒドは、所望の最終化合物の置換基の型および位置に依存する。本発明の塩は、一般に、溶液中での本発明の化合物と所望の酸または塩基との反応によって調製され得る。この反応の完了後、この塩は、この塩が不溶の溶媒の適切な量の添加によって、この溶液から結晶化され得る。
【0028】
式(I)または式(II)の化合物は、薬学的活性を有し得、そして、新脈管形成の阻害によって利益を受ける1つ以上の状態に罹っている被験体の処置に有用であり得る。例えば、本発明の化合物は、癌組織およびそこに関連する腫瘍(乳癌、結腸癌、前立腺癌および皮膚癌を含む)の処置において用いられ得る。さらに、本発明の化合物は、炎症、慢性関節リウマチ、および糖尿病の特定の形態を媒介するのに有用であり得る。処置され得る被験体としては、動物被験体、代表的には、哺乳動物(例えば、ヒト、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、サル、類人猿など)、および鳥類被験体(例えば、ニワトリ、七面鳥、アヒル、ガチョウ、ウズラ、キジなど)の両方を含む脊椎動物が挙げられる。例えば、被験体に対する式(I)および式(II)の化合物の有効量の投与は、癌組織の新脈管形成の阻害を生じ得ると考えられる。従って、本発明は、腫瘍保有被験体を処置するための方法を提供し得る。ここでは、本発明の化合物が有効量で、かつこのような疾患に対抗するのに効果的な様式で、(例えば、腫瘍内の新脈管形成の阻害によって)このような処置の必要な被験体に投与される。抗新脈管形成効果は、少なくとも部分的には、腫瘍内のTFおよび/またはVEGFの産生の阻害から生じると考えられる。さらに、本発明の化合物は、特定のタイプの炎症性皮膚状態(皮膚炎および軽症の皮膚癌が挙げられるがこれらに限定されない)を予防するための予防処置として用いられ得ると考えられる。
【0029】
式(I)または式(II)の化合物は、それ自体で、または薬学的に受容可能な塩の形態で投与され得る。医薬に用いる場合、式(I)または式(II)の化合物の塩は、薬理学的にそして薬学的に受容可能でなければならないが、薬学的に受容可能でない塩を都合よく用いて、遊離の活性な化合物またはその薬学的に受容可能な塩を調製し得、そしてこれらは、本発明の範囲から除外されない。このような薬学的に受容可能な塩および薬学的に受容可能な塩は、本明細書中に詳述される標準的方法を用いて、式(I)または式(II)の化合物と、有機酸または無機酸との反応によって調製され得る。有用な塩の例としては、以下の酸から調製される塩が挙げられるがこれらに限定されない:塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、マレイン酸、酢酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、蟻酸、マロン酸、コハク酸、ナフタレン−2−スルホン酸、およびベンゼンスルホン酸など。また、薬学的に受容可能な塩、は、アルカリ金属またはアルカリ土類塩(例えば、カルボキシル酸基のナトリウム塩、カリウム塩またはカルシウム塩)として調製され得る。
【0030】
従って、本発明はまた、獣医学およびヒトの医学用途の両方のための、薬学的処方物または組成物を提供する。これには、式(I)もしくは式(II)の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を、その1つ以上の薬学的に受容可能なキャリアおよび必要に応じて任意の他の治療成分(例えば、化学療法剤)とともに含む。このキャリアは、この処方物の他の成分と適合するという意味で薬学的に受容可能でなければならず、そしてそのレシピエントに有害過ぎてはならない。
【0031】
この組成物は、経口投与、直腸投与、局所投与、経鼻投与、眼科投与、または非経口投与(腹腔内注射、静脈内注射、皮下注射、または筋肉内注射を含む)に適切な組成物を含む。この組成物は、単位投与形態で都合よく存在し得、そして製薬の当該分野で周知の任意の方法によって調製され得る。全ての方法には、活性因子と、1つ以上のアクセサリー成分を構成するキャリアとを会合させる工程を含む。概して、この組成物は、この活性な化合物を液体キャリア、細粒固体キャリアまたはその両方、と均一に、かつ最初に会合させることによって、次いで、必要であれば、この産物を所望の処方物に形成することによって調製される。
【0032】
経口投与に適切な本発明の組成物は、別々の単位(例えば、カプセル、カチェット(cachet)、錠剤、トローチなど)で存在し得、それぞれが粉末または顆粒;または水溶液もしくは非水溶液中の懸濁液(例えば、シロップ、エリキシル、エマルジョン、ドラフトなど)として事前に決定した量の活性因子を含む。る。
【0033】
錠剤は、必要に応じて、1つ以上のアクセサリー(付属)成分と共に、圧縮または成型によって作成され得る。圧縮錠剤は、適切な機械での圧縮によって、粉末または顆粒のような自由に動ける形態である活性化合物とともに調製され得る。活性化合物、必要に応じて、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、内部希釈物、界面活性剤、または分散剤と混合される。適切なキャリアとともに成型された錠剤は、適切な機械で成型され得る。
【0034】
シロップは、糖(例えば、スクロース)の濃縮水溶液に対して活性化合物を添加することにより作成され得る。この溶液にはまた、任意のアクセサリー成分も添加され得る。このようなアクセサリー成分は、香味料、適切な防腐剤、糖の結晶化を遅らせる因子、および任意の他の成分の可溶性を増大させる因子(例えば、多価アルコール(例えば、グリセロールまたはソルビトール))を含み得る。
【0035】
非経口投与のために適切な処方物は、都合よく、活性化合物の滅菌の水性調製物を含む。これは、レシピエントの血液と等張であり得る。
【0036】
経鼻スプレー処方物は、防腐剤および等張剤とともに活性因子の精製した水溶液を含む。このような処方物は、好ましくは、鼻粘膜に適切なpHおよび等張状態に調節される。
【0037】
直腸投与のための処方物は、ココアバター、または硬化油脂もしくは硬化油脂カルボキシル酸のような適切なキャリアを有する座剤として調製され得る。
【0038】
眼科処方物は、pHおよび等張性因子が好ましくは眼の状態に調節されること以外は、経鼻スプレーの方法と類似の方法によって調節される。
【0039】
局所処方物は、局所処方物に用いられる、鉱物油、石油、ポリヒドロキシアルコールまたは他の塩基のような1つ以上の媒体中に溶解または懸濁された活性化合物を含む。上記される他のアクセサリー成分の添加が所望され得る。
【0040】
さらに、本発明は、式(I)または式(II)の化合物およびこれらの塩のリポソーム処方物を提供する。リポソーム懸濁物を処方するための技術は、当該分野で周知である。式(I)または式(II)の化合物およびこれらの塩が水性の可溶性塩である場合、従来のリポソーム技術を用いて、これらは、脂質小胞中に組み込まれ得る。このような場合、化合物または塩の水溶性に起因して、この化合物または塩は、親水性中心またはリポソームのコアに内に実質的に運ばれる。使用される脂質層は、任意の従来の組成物の層であり得、そしてコレステロールを含んでもよいし、コレステロールを含まなくてもよくいずれかである。目的の化合物または塩が水に不溶性である場合、従来のリポソーム処方技術を再び使用して、この塩は、リポソームの構造を形成する疎水性脂質二分子層内に実質的に運ばれ得る。いずれかの例において、生成されるリポソームは、標準的な超音波処理技術およびホモジナイズ技術の使用を介して、大きさが減少され得る。式(I)または式(II)の化合物およびこれらの塩を含むリポソーム処方物は、凍結乾燥されて、水のような薬学的に受容可能なキャリアで再構築されてリポソーム懸濁物を再生成し得る凍結乾燥物を生成し得る。
【0041】
吸入によるエーロゾルとしての投与に適した薬学的処方物がまた、提供される。これらの処方物は、所望の式(I)もしくは式(II)の化合物またはこれらの塩の、溶液または懸濁物、あるいはこの化合物または塩の多数の固体粒子を含む。所望の処方物は、小さなチャンバに配置され得るかまたは噴霧され得る。噴霧は、加圧した空気によってかまたは超音波エネルギーによって達成されて、この化合物または塩を含む多数の液滴または固体粒子を形成し得る。
【0042】
上記の成分に加えて、本発明の組成物は、希釈材、緩衝液、矯味矯臭薬、結合材、崩壊剤、表面活性剤、濃化剤、潤滑剤、防腐剤(酸化防止剤を含む)などからなる群より選択される1つ以上の付属成分をさらに含み得る。
【0043】
好ましくは、癌治療の目的に対して、式(I)または式(II)の化合物は、TFまたはVEGFの産生を阻害するのに十分な量で被験体に投与され、それによって、新脈管形成を阻害する。しかし、任意の特定の化合物の治療有効量は、化合物間、患者間でいくらか変化し、そして患者の状態および送達経路に依存する。一般的な提案として、約0.5〜約20mg/kg体重(好ましくは約1.0〜約5.0mg/kg)の投薬量が、治療有効性を有する。他の薬学的に活性な薬剤と組合わせて投与される場合、より少ない式(I)または式(II)の化合物であっても、治療的に有効であり得る。式(I)または式(II)の化合物は、1日に1回または数回投与され得る。処置期間は、2〜3週間の期間に対して1日に1回であり得るか、そして数ヶ月の期間または数年の期間に対してされ続けられ得る。日用量は、個々の投薬量単位もしくは数回のより小さい投薬量単位の形態で単一用量によって投与され得るか、または特定の間隔での子分けされた投薬量の複数投与によって投与され得るかのいずれかである。
【0044】
以下の実施例に関して、RPMI−7951ヒト黒色腫、MDA−MB−231およびMDA−MB−435ヒト乳癌細胞株は、American Type
Cell Collection(Rockville,MD)から購入された。HUVECは、Emory大学の皮膚科学学部から得られた。SV 40(SV40)ラージT抗原および活性化H−ras(SVR)で感染されたマウス内皮細胞は、EmoryのJack Arbiser博士から好意により供与された。RPMI−7951、MDA−MB−231およびMDA−MB−435細胞株は、10%胎仔ウシ血清(RPMI−7951、MDA−231)または5% FBS(MDA−MB−435)を含むMEM−α培地(GIBCO−BRL,Long Island,NY)中で37℃および5%CO2/95%大気で培養された。SVR細胞は、10% FBSおよび2mM L−グルタミンを含むDMEM(Mediatech cellgro)中で培養された。完全HUVEC培地は、Emory大学の皮膚科学学部の細胞培養センターから供与された。細胞は、記載された実験の全てにおいて、48ウェルプレート中で培養された。
【0045】
ニュートラルレッドアッセイを使用して、本発明の化合物の細胞生存力に対する効果を決定した。ニュートラルレッドは、GIBCO−BRL(Long Island,NY)から購入された。細胞は、20,000細胞/ウェルの濃度でプレートに播かれ、そして一晩培養された。次いで、化合物またはビヒクル(DMSO 0.1%)は添加され、そしてこのプレートは、72時間インキュベートされた。各ウェルからの上清は、吸引または収集のいずれかをされ、次いで、15μl/mlの濃度のニュートラルレッド(GIBCO−BRL、Long
Island,NY)を含む培地が、各ウェルに添加された。次いで、このプレートは、37℃で30分間インキュベートされた。次に、細胞は、PBSで2回洗浄され、そしてアルコール性HCl(0.5N−HCl/35% エタノール)が、各ウェルに添加された。次いで、このプレートは、すべての残渣が可溶化されるまで(ピンク色)、プレート攪拌器上に配置された。次いで、可溶化された混合物は、96ウェルプレートに移され、そして吸光度は、マイクロ試験プレートリーダー上で570nMの波長で読み取られた。
【0046】
VEGF酵素結合イムノソルベント検定法(ELISA)は、種々のヒト癌細胞株のVEGF産生に対する本発明の化合物の効果を決定するために使用された。VEGFアッセイに関して、細胞は、80,000細胞/ウェルの濃度で配置され、そして一晩培養された。次いで、化合物またはビヒクル(DMSO 0.1%)が添加され、そしてこのプレートは、72時間インキュベートされた。次いで、上清は、各ウェルから収集され、必要とされるまで−80℃フリーザーで凍結された。細胞の生存能は、ニュートラルレッドアッセイによって決定された。VEGF ELISAキット(R & D,Minneapolis,MN)は、培養上清中のVEGF量を決定するために使用された。このELISAは、製造者らの手順に従って実行された。
【0047】
TF ELISAアッセイは、ヒト癌細胞株のTF産生に対する本発明の化合物の効果を決定するために使用された。TFアッセイに関して、細胞は、80,000細胞/ウェルの濃度で配置され、そして一晩培養された。次いで、化合物またはビヒクル(DMSO 0.1%)が添加され、そしてこのプレートは、72時間インキュベートされた。細胞は、PBS中の1% Triton X−100で処理され、そしてTFを可溶化するために4℃で一晩、置かれた。次いで、上清は、各ウェルから収集され、必要とされるまで凍結された。IMUBIND Tissue Factor ELISAキット(American Diagnostica Inc,Greenwich,CT)は、各サンプル中のTF濃度を決定するために使用された。このELISAは、製造者らの手順に従って実行された。
【0048】
(実施例)
(実施例1)
(EF1、EF2、EF3、EF4、EF25、EF31、EF34化合物の調製)
このシリーズの化合物は、全て以下の手順によって合成された:水性NaOH(20重量%、15ml、75mmol)を、無水EtOH(20mL)中のヒドロキシベンズアルデヒド(51mmol)およびケトン(25ml)の激しく攪拌した溶液に滴下した。反応物を室温で48時間攪拌し、蒸留H2O(100mL)を加え、そして紫色の溶液を、そこを通してCO2を穏やかにバブリングすることによって中和した。沈殿する黄色の固体を濾別し、蒸留H2Oで洗浄し、そして減圧で乾燥した。生成物を再結晶により精製した。上記プロセスにより得られたそれぞれの化合物についての記載を以下に与える。
【0049】
(1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF1)):黄色固体(6%)、融点236℃(アセトン/H2O)。
【0050】
【数1】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF2)):黄色固体(75%)、融点155℃(アセトン/H2O)。
【0051】
【数2】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(3−ヒドロキシフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF3)):黄色固体(15%)、融点198〜200℃(アセトン/H2O)。
【0052】
【数3】
Figure 2003515590

(2,6−ビス(2−ヒドロキシベンジリデン)シクロヘキサンノン(EF4)):黄色固体(70%、アセトン/H2Oから再結晶)。
【0053】
【数4】
Figure 2003515590

(3,5−ビス(2−ヒドロキシベンジリデン)テトラヒドロ−4−H−ピラン−4−オン(EF25)):黄色固体(60%、アセトン/H2Oから再結晶)。
【0054】
【数5】
Figure 2003515590

(2,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)シクロペンタノン(EF31)):黄色固体(81%、アセトンから再結晶)。
【0055】
【数6】
Figure 2003515590

(3,5−ビス(2−ヒドロキシベンジリデン)1−メチル−4−ピペリドン(EF34)):黄色固体(75%、メタノール/H2Oから再結晶)。
【0056】
【数7】
Figure 2003515590

(実施例2)
(EF8、EF9、EF10、EF23、EF29、EF30、EF33の調製)
このシリーズの化合物は、全て以下の手順によって合成された:無水エタノール(1mL)中のフルオロ置換ベンズアルデヒド(5.00mmol)の溶液を、室温で5分間かけて、攪拌しながら、無水エタノール(7mL)および蒸留H2O(7mL)の混合物中のNaOH(0.75mmol)およびケトン(アセトン、テトラヒドロ−4−H−ピラン−4−オン、N−メチル−ピペロジン−4−オン)(2.50mmol)の溶液に加えた。溶液はすぐに黄色に変わり、そして通常、黄色の沈殿が10分以内に形成し始める(油状物形態であるEF8を除く)。反応物を室温で3時間攪拌し、黄色の固体を濾別し、水およびヘキサンで洗浄し、そして減圧で乾燥した。生成物を分析的に純粋な形態で得、さらなる精製は、示した場合のみ必要であった。上記プロセスにより得られたそれぞれの化合物についての記載を以下に与える。
【0057】
(1,5−ビス(2−フルオロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF8)):黄色固体(50%)。
【0058】
【数8】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(2,4−ジフルオロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF9)):黄色固体(72%)。
【0059】
【数9】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(3,4−ジフルオロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF10)):黄色固体(86%)。
【0060】
【数10】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(2,6−ジフルオロフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF23)):黄色固体(91%)。
【0061】
【数11】
Figure 2003515590

(3,5−ビス(2−フルオロベンジリデン)テトラヒドロ−4−H−ピラン−4−オン(EF29)):(84%、熱エタノールから再結晶化)。
【0062】
【数12】
Figure 2003515590

(3,5−ビス(2,4−ジフルオロベンジリデン)テトラヒドロ−4−H−ピラン−4−オン(EF30)):(82%、エタノール/H2Oから再結晶化)。
【0063】
【数13】
Figure 2003515590

(3,5−ビス(2−フルオロベンジリデン)l−メチル−4−ピペリドン(EF33)):(82%、黄色固体)。
【0064】
【数14】
Figure 2003515590

(実施例3)
(EF11、EF12、EF13、EF14、EF15の調製)
このシリーズの化合物は、全て以下の手順によって合成された:ビスジメチルホスホリルメチルスルフィド、−スルホキシドおよび−スルホンを、文献の手順(Tetrahedron、1992、48、8065−8072;Phosphorous Sulfer 1981、10、369−374)に従って得た。CH2Cl2(3mL)中のホスホネート(0.60mmol)およびアルデヒド(1.25mmol)の溶液を、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド(TEBA、0.06mmol)を含む、50%水性NaOH(2mL)およびCH2Cl2(2mL)の不均一な混合物に加えた。反応物を室温で一晩攪拌し、生成物をCH2Cl2を用いて反応混合物から抽出し、カラムクロマトグラフィーによって精製した。上記プロセスにより得られたそれぞれの化合物についての記載を以下に与える。
【0065】
(3,5−ビス(2−ヒドロキシベンジリデン)−スルホン(EF11):黄色固体(45%、30%EtOAc/ヘキサン)。
【0066】
【数15】
Figure 2003515590

(3,5−ビスベンジリデンスルホン(EF12):白色固体(78%、20%EtOAc/ヘキサン)。
【0067】
【数16】
Figure 2003515590

(E,E−3,5−ビスベンジリデンスルホキサイド(EF13):白色固体(33%、20%EtOAc、ヘキサン)。
【0068】
【数17】
Figure 2003515590

(E,Z−3,5−ビスベンジリデンスルホキサイド(EF14):白色固体(15%、20%EtOAc、ヘキサン)。
【0069】
【数18】
Figure 2003515590

(3,5−ビスベンジリデンスルフィド(EF15):白色固体(20%、5%EtOAc、ヘキサン)。E,EおよびE,Zの混合物(約2.5:1)。
【0070】
【数19】
Figure 2003515590

(実施例4)
(EF16、EF17、EF18、EF27、EF28の調製)
このシリーズの化合物は、全て以下の手順によって合成された:NaOH(0.10mmol)を、固体として、無水EtOH(5mL)中のメトキシ置換ベンズアルデヒド/アニスアルデヒド(2.50mmol)およびケトン(アセトン、テトラヒドロ−4−H−ピラノン)の攪拌溶液に加えた。黄色溶液が、一時間以内に形成し始めた。反応物を室温で20時間攪拌し、生成物を濾別し、冷無水EtOHおよび蒸留H2Oで洗浄し、減圧で乾燥した。上記プロセスにより得られたそれぞれの化合物についての記載を以下に与える。
【0071】
(1,5−ビス(2−メトキシフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF16)):黄色固体(60%)、融点123〜124℃(EtOH)。
【0072】
【数20】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(3−メトキシフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF17)):黄色固体(40%)、20%EtOAc/ヘキサンを使用するクロマトグラフィー)。
【0073】
【数21】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(4−メトキシフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF18)):黄色固体(93%)、融点129〜130℃(EtOH)。
【0074】
【数22】
Figure 2003515590

(3,5−ビス(4−メトキシベンジリデン)テトラヒドロ−4−H−ピラン−4−オン(EF27)):黄色固体(40%)。
【0075】
【数23】
Figure 2003515590

(3,5−ビス(2−メトキシベンジリデン)テトラヒドロ−4−H−ピラン−4−オン(EF28)):黄色固体(67%)。
【0076】
【数24】
Figure 2003515590

(実施例5)
(EF19、EF20、EF32の調製)
このシリーズの化合物は、全て以下の手順によって合成された:無水EtOH(29mL)中の置換ジエノン(0.69mmol)の溶液を、触媒としてRaney Nickelを使用して4時間33psiで水素化に供した。CELITEを通して濾過し、減圧で濃縮して、粗生成物を得、これを25%EtOAc/ヘキサンを用いるクロマトグラフィーによって精製した。上記プロセスにより得られたそれぞれの化合物についての記載を以下に与える。
【0077】
(1,5−ビス(2,4−ジフルオロフェニル)ペンタン−3−オール(EF19)):白色固体(92%)。
【0078】
【数25】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(3,4−ジフルオロフェニル)ペンタン−3−オール(EF20)):白色固体(81%)。
【0079】
【数26】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)ペンタン−3−オール(EF32)):白色固体(45%)。
【0080】
【数27】
Figure 2003515590

(実施例6)
(EF21、EF22の調製)
このシリーズの化合物は、全て以下の手順によって合成された:PCC(107mg、0.50mmol)を、室温で、CH2Cl2(5mL)中のアルコール(103mg、0.33mmol)の溶液に、一部で加えた。反応物を室温で14時間攪拌し(TLC−分析、sm残りなし)、CELITEで濾過し、そして濃縮した。粗製の生成物を20%EtOAc/ヘキサンを使用するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製した。上記プロセスにより得られたそれぞれの化合物についての記載を以下に与える。
【0081】
(1,5−ビス(2,4−ジフルオロフェニル)−ペンタン−3−オン(EF21)):白色固体(92%)。
【0082】
【数28】
Figure 2003515590

(1,5−ビス(3,4−ジフルオロフェニル)−ペンタン−3−オン(EF22)):白色固体(86%)。
【0083】
【数29】
Figure 2003515590

(実施例7)
(EF7の調製)
EF7を、3工程の合成で得た。DMF(10mL)中の2,5−ビス(2−ヒドロキシベンジリデン)アセトン(800mg、3.00mmol)の溶液に、イミダゾール(545mg、7.56mmol)およびDMAP(10mg)を加えた。明るい黄色の溶液を0℃に冷却し、そしてtブチルジフェニルクロロシラン(1.75mL、6.73mmol)を、滴下した。30分間攪拌した後に、冷却浴を除き、そして反応を室温で、開始物質またはモノ保護化アルコールがTLC(ヘキサン/EtOAc=2/1、Rf(開始物質)=0.17、Rf(モノ)=0.44、Rf(ジ)=0.78)により検出されなくなるまで、進行させた。オレンジ色溶液を氷水(50mL)に注ぎ、そしてエーテル(3×)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして濃縮した。粗製の生成物を、シリカゲルでのプラグクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製した。生成物(108%)を黄色泡状物として得、そしていくらかのtブチルジフェニルシリルアルコールを得た。これをさらなる精製なしで使用した。
【0084】
【数30】
Figure 2003515590

ジシリル保護化ケトン(1.74g、2.34mmol)をTHF中に溶解させ、そして−78℃に冷却し、CH3Li(1.90mL、2.66mmol、1.4M/エーテル)を滴下した。10分間攪拌した後、最初の明るい溶液は、完全に透明になり、これを、飽和NH4Clでクエンチし、層を分離し、そして水相をエーテルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗製の生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)によって精製した。60%、白色泡状物。
【0085】
【数31】
Figure 2003515590

EF7:アルコールの脱保護を、THF中のテトラブチルアンモニウムフルオリド(2.2当量)で行った。生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)の後に、白色固体として得た(48%)。
【0086】
【数32】
Figure 2003515590

(実施例8)
(EF5の調製)
1,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)ペンタ−1−エン−3−オール(EF5):THF/メタノール(10/1)(2.5mL)中の1,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF1)(109mg、0.41mmol)の溶液に、NaBH4(40mg、1.30mmol)を、0℃で一度に添加した。この温度で30分間撹拌した後、この反応を蒸留水および冷却ブラインでクエンチし、Et2O(10mL)で希釈し、そしてこの濃赤色の溶液にCO2をバブリングすることによって中和(淡黄色に変化)した。水層をエーテルで抽出し、合わせたエーテル層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして濃縮した。粗生成物を、シリカゲルのクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサンを使用)で精製した。生成物を白色固体として得た(66%)。
【0087】
【数33】
Figure 2003515590

(実施例9)
(EF6の調製)
N−(メトキシ)−1,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−イミン(EF6):メタノール/CHCl3(2/3)(5mL)中の1,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)ペンタ−1,4−ジエン−3−オン(EF1)の溶液に、メトキシルアミンヒドロクロリド(H2O中30〜35重量%、0.30mL、1.12mmol)を一度に添加した。この反応を室温で24時間進行させ、次いで、追加のメトキシルアミンヒドロクロリド(0.15mL、0.56mmol)を添加し、そしてこの反応物をさらに24時間撹拌した。完了後(TLC)、この溶媒をエバポレートし、残渣をメタノールに溶解し、シリカゲルと共に撹拌し、そしてシリカゲルのクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサンを使用する)によって、濃縮後に精製した。生成物を淡黄色の泡状物として得た(86%)。
【0088】
【数34】
Figure 2003515590

(実施例10)
(MD279UおよびMD279Lの調製)
無水EtOHおよびTHF(5/1)の混合物中の1,5−ビス(3,4−ジメトキシフェニル)ペンタ−1,3−ジエン−3−オンの溶液を、触媒としてRaneyニッケルを使用して、50psiで8時間水素化した。CELITEを通して濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルのクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサンを使用する)によって精製した。
【0089】
1,5−ビス(3,4−ジメトキシフェニル)ペンタ−3−オン(MD279U):37%、白色固体。
【0090】
【数35】
Figure 2003515590

1,5−ビス(3,4−ジメトキシフェニル)ペンタ−3−オール(MD279L):51%、白色固体。
【0091】
【数36】
Figure 2003515590

(実施例11)
(3,5−ビス−(α,α,α−トリフルオロ−2−トルイルベンジリデン)−ピペリジン−4−オン酢酸塩)
【0092】
【化13】
Figure 2003515590

氷酢酸(60.0mL)中の1.76g(11.49mmol)の4−ピペリドン水和物のHCl塩の懸濁液を、乾燥HClガスで飽和し、そして得られた溶液に、5.0g(28.72mmol)のα,α,α−トリフルオロ−2−トルアルデヒドを添加した。この混合物を室温で72時間撹拌し、次いで、50.0mLのトルエンで希釈し、そして減圧下でエバポレートした。残渣を50.0mLのトルエンで2回以上希釈し、そして減圧下でエバポレートした。ゴム状の残渣を、5.0mLの酢酸エチルを含む50mLのトルエンに懸濁し、還流温度までわずかに加熱し、そして室温まで冷却した。形成した固体を、吸引濾過によって回収し、高真空下で乾燥して、3.63g(67%)の明るい黄色の固体を得た。
【0093】
(実施例12)
(3,5−ビス−(ピリジニリデン)−ピペリジン−4−オン)
【0094】
【化14】
Figure 2003515590

NaOH(22.82mmol)の0.25M溶液(91mL)中の、1.00g(6.52mmol)の4−ピペリドン水和物のHCl塩、および1.40g(13.05mmol)の2−ピリジンカルボアルデヒドの溶液に、セチルトリメチルアンモニウムクロリドの25%w/w溶液(0.65mmol)を0.86mL添加した。この混合物を室温で3時間激しく撹拌し、100mlのブラインで希釈し、そして50mLの塩化メチレンで3回抽出した。有機層を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルから再結晶して、1.25g(69%)の赤黄色の固体を得た。
【0095】
(実施例13)
(3,5−ビス−(2−フルオロ−3−α,α,α−トリフルオロメチルベンジリデン)−ピペリジン−4−オン)
【0096】
【化15】
Figure 2003515590

NaOH(9.11mmol)の0.25M水溶液(36mL)中の400mg(2.61mmol)の4−ピペリドン水和物のHCl塩、および1.00g(5.21mmol)の2−フルオロ−3−α,α,α−トリフルオロメチルベンズアルデヒドの溶液に、セチルトリメチルアンモニウムクロリドの25%w/w溶液(0.26mmol)を0.35mL添加した。この混合物を室温で48時間激しく撹拌し、100mlのブラインで希釈し、そして50mLの塩化メチレンで2回抽出した。有機層を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、1.02g(86%)の黄色の泡状物を得た。
【0097】
(実施例14)
【0098】
【化16】
Figure 2003515590

(3,5−ビス−(2−クロロベンジリデン)−ピペリジン−4−オン)
NaOH(22.82mmol)の0.25M水溶液(96mL)中の1.0g(6.52mmol)の4−ピペリドン水和物のHCl塩、および1.88g(13.37mmol)の2−クロロベンズアルデヒドの溶液に、セチルトリメチルアンモニウムクロリドの25%w/w溶液(0.65mmol)を0.90mL添加した。この混合物を室温で48時間激しく撹拌し、100mlのブラインで希釈し、そして35mLの塩化メチレンで2回抽出した。有機層を無水MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルから再結晶して、0.92g(41%)の淡黄色の粉末を得た。
【0099】
(実施例15)
【0100】
【化17】
Figure 2003515590

3,5−ビス−(2−α,α,α,−トリフルオロメチルベンジリジエン)−1−メチルピペリジン−4−オン
1.0g(8.84mmol)の1−メチルピペリジン−4−オンおよび3.08g(13.37mmol)のα,α,α,−トリフルオロ−2−トルアルデヒドのNaOH(22.09mmol)水溶液(88mL、0.25M)に、塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液(1.16mL(0.88mmol)、25% w/w)を添加した。この混合物を、室温で3時間激しく攪拌させ、100mLのブラインで希釈し、そして3部の50mLの塩化メチレンで抽出した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、3.65g(95%)の淡黄色の粉末を得た。
【0101】
(実施例16)
(3,5−ビス−(2−ピリリジニリデン)−1−メチルピペリジン−4−オン)
【0102】
【化18】
Figure 2003515590

1.0g(8.84mmol)の1−メチルピペリジン−4−オンおよび1.89g(16.70mmol)の2−ピリジンカルボキシアルデヒドのNaOH(22.09mmol)水溶液(88mL、0.25M)に、塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液(1.16mL(0.88mmol)、25% w/w)を添加した。この混合物を、室温で3時間激しく攪拌させ、100mLのブラインで希釈し、そして3部の50mLの塩化メチレンで抽出した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、2.50g(97%)の淡黄色の粉末を得た。
【0103】
(実施例17)
(3,5−ビス−(4−ピリリジニリデン)−1−メチルピペリジン−4−オン)
【0104】
【化19】
Figure 2003515590

1.0g(8.84mmol)の1−メチルピペリジン−4−オンおよび1.89g(16.70mmol)の4−ピリジンカルボキシアルデヒドのNaOH(22.09mmol)水溶液(88mL、0.25M)に、塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液(1.16mL(0.88mmol)、25% w/w)を添加した。この混合物を、室温で3時間激しく攪拌させ、100mLのブラインで希釈し、そして2部の60mLの塩化メチレンで抽出した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、2.15g(84%)の淡橙色の粉末を得た。
【0105】
(実施例18)
(3,5−ビス−(2,6−ジフルオロベンジリデン)−1−メチルピペリジン−4−オン)
【0106】
【化20】
Figure 2003515590

1.0g(8.84mmol)の1−メチルピペリジン−4−オンおよび2.57g(18.09mmol)の2,6−ジフルオロベンズアルデヒドのNaOH(22.59mmol)水溶液(90mL、0.25M)に、塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液(1.16mL(0.88mmol)、25% w/w)を添加した。この混合物を、室温で12時間激しく攪拌させ、100mLのブラインで希釈し、そして3部の40mLの塩化メチレンで抽出した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。残渣を、100mlの沸騰酢酸エチル中でスラリー化し、そして不溶物を迅速な吸引濾過によって除去した。この濾液を減圧下で濃縮し、そして酢酸エチルから再結晶し、3.01g(94%)の明黄色の固体を得た。
【0107】
(実施例19)
(3,5−ビス−(2,6−ジフルオロベンジリデン)−トロピン−4−オン)
【0108】
【化21】
Figure 2003515590

0.50g(3.59mmol)のトロピノンおよび1.05g(7.39mmol)の2,6−ジフルオロベンズアルデヒドのNaOH(9.04mmol)水溶液(36mL、0.25M)に、塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液(0.71mL(0.54mmol)、25% w/w)を添加した。この混合物を、室温で4時間激しく攪拌させ、100mLのブラインで希釈し、そして2部の25mLの塩化メチレンで抽出した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチルから再結晶し、840mg(60%)の明黄色の固体を得た。
【0109】
(実施例20)
(3,5−ビス−(2−フルオロベンジリデン)−トロピン−4−オン)
【0110】
【化22】
Figure 2003515590

0.50g(3.59mmol)のトロピノンおよび0.914g(7.36mmol)の2−フルオロベンズアルデヒドのNaOH(9.04mmol)水溶液(36mL、0.25M)に、塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液(0.47mL(0.36mmol)、25% w/w)を添加した。この混合物を、室温で12時間激しく攪拌させ、100mLのブラインで希釈し、そして2部の50mLの塩化メチレンで抽出した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチルから再結晶することで得られた。
【0111】
(実施例21)
(3,5−ビス−(2−ピリジニリデン)−トロピン−4−オン)
【0112】
【化23】
Figure 2003515590

0.75g(5.39mmol)のトロピノンおよび1.18g(7.39mmol)の2−ピリジンカルボキシアルデヒドのNaOH(13.47mmol)水溶液(54mL、0.25M)に、塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液(0.71mL(0.54mmol)、25% w/w)を添加した。この混合物を、室温で48時間激しく攪拌させ、150mLのブラインで希釈し、そして3部の50mLの塩化メチレンで抽出した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチルから再結晶し、180mg(11%)の黄褐色の粉末を得た。
【0113】
(実施例22)
(1,5−ビス−(2,3−ジメトキシフェニル)−ペンタ−1,4−ジエン−3−オン)
【0114】
【化24】
Figure 2003515590

0.5g(8.61mmol)のアセトンおよび2.86g(17.22mmol)の2,3−ジメトキシベンズアルデヒドのNaOH(21.59mmol)水溶液(86mL、0.25M)に、塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液(2.83mL(2.15mmol)、25% w/w)を添加した。この混合物を、室温で72時間激しく攪拌させ、100mLのブラインで希釈し、そして3部の50mLの塩化メチレンで抽出した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチルから再結晶し、1.99g(65%)の明黄色の固体を得た。
【0115】
(実施例23)
(1,5−ビス−(2,3−メチレンジオキシフェニル)−ペンタ−1,4−ジエン−3−オン)
【0116】
【化25】
Figure 2003515590

35mLのNaOHの0.25M水溶液(8.79mmol)中の0.19g(3.27mmol)のアセトンおよび1.00g(6.66mmol)の2,3−メチレンジオキシベンズアルデヒドの溶液に、0.65mL(0.49mmol)の25w/w%の塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液を加えた。この混合物を2時間室温で、激しく攪拌し、この時点で、これを15mLの95%エタノールで希釈し、攪拌をさらに2時間継続した。この溶液を塩化ナトリウムで飽和し、2回分の35mLの塩化メチレンで抽出した。この有機相を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。この残渣を、酢酸エチルから再結晶し、1.03g(98%)の黄色固体を得た。
【0117】
(実施例24)
(1,5−ビス−(4−ジメチルアミノフェニル)−ペンタ−1,4−ジエン−3−オン)
【0118】
【化26】
Figure 2003515590

172mLのNaOHの0.25M水溶液(43.05mmol)中の1.0g(17.22mmol)のアセトンおよび5.26g(35.30mmol)の4−ジメチルアミノベンズアルデヒドの溶液に、2.26mL(1.72mmol)の25w/w%の塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液を加えた。この混合物を72時間室温で、激しく攪拌し、100mlのブラインで希釈し、2回分の75mLの塩化メチレンで抽出した。この有機相を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。この残渣を、酢酸エチルから再結晶し、1.21g(22%)の暗赤色粉末を得た。
【0119】
(実施例25)
(1,5−ビス−(2,6−ジメトキシフェニル)−ペンタ−1,4−ジエン−3−オン)
【0120】
【化27】
Figure 2003515590

43mLのNaOHの0.25M水溶液(10.80mmol)中の0.25g(4.31mmol)のアセトンおよび1.47g(8.85mmol)の2,6−ジメトキシベンズアルデヒドの溶液に、0.57mL(0.43mmol)の25w/w%の塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液を加えた。この混合物を72時間室温で、激しく攪拌し、100mlのブラインで希釈し、2回分の75mLの塩化メチレンで抽出した。この有機相を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。この残渣を、酢酸エチルから再結晶し、1.10g(72%)の黄色粉末を得た。
【0121】
(実施例26)
(1,5−ビス−(2,3−ジフルオロフェニル)−ペンタ−1,4−ジエン−3−オン)
【0122】
【化28】
Figure 2003515590

86mLのNaOHの0.25M水溶液(21.52mmol)中の0.5g(8.61mmol)のアセトンおよび2.51g(17.65mmol)の2,3−ジフルオロベンズアルデヒドの溶液に、1.13mL(0.86mmol)の25w/w%の塩化セチルトリメチルアンモニウムの水溶液を加えた。この混合物を48時間室温で、激しく攪拌し、この時点で100mlのブラインで希釈し、2回分の75mLの塩化メチレンで抽出した。この有機相を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。この残渣を、酢酸エチルから再結晶し、110mg(4%)の黄色粉末を得た。
【0123】
(実施例27)
((E)−3−(2−フルオロベンジリデニル)インドリン−2−オン)
【0124】
【化29】
Figure 2003515590

30mLの無水エタノール中の2.0g(15.02mmol)の2−オキシインドールおよび2.05g(16.52mmol)の2−フルオロベンズアルデヒドを含む溶液に、190mg(2.25mmol)ピペリジンを加え、この混合物を12時間還流した。この混合物を、室温まで冷却し、形成された固体を吸引濾過によって回収し、2回分の25mLの冷却無水エタノールで洗浄した。回収した物質を高真空下で12時間乾燥し、3.22g(90%)の輝黄色粉末を得た。
【0125】
(実施例28)
((E)−3−(2−ピリジニリデニル)インドリン−2−オン)
【0126】
【化30】
Figure 2003515590

30mLの無水エタノール中の2.0g(15.02mmol)の2−オキシインドールおよび1.77g(16.52mmol)の2−ピリジンカルボキサアルデヒドを含む溶液に、192mg(2.25mmol)ピペリジンを加え、この混合物を12時間還流した。この混合物を、室温まで冷却し、形成された固体を吸引濾過によって回収し、2回分の25mLの冷却無水エタノールで洗浄した。回収した物質を高真空下で12時間乾燥し、2.82g(84%)の薄赤色粉末を得た。
【0127】
(実施例29)
((E)−3−(2,3−ジフルオロベンジリデニル)インドリン−2−オン)
【0128】
【化31】
Figure 2003515590

30mLの無水エタノール中の2.0g(15.02mmol)の2−オキシインドールおよび2.20g(16.52mmol)の2,3−ジフルオロベンズアルデヒドを含む溶液に、192mg(2.25mmol)ピペリジンを加え、この混合物を12時間還流した。この混合物を、室温まで冷却し、形成された固体を吸引濾過によって回収し、2回分の25mLの冷却無水エタノールで洗浄した。回収した物質を高真空下で12時間乾燥した。
【0129】
(実施例30)
(1,3−ビス−(2−フルオロベンジリデン)インダン−2−オン)
【0130】
【化32】
Figure 2003515590

3.0mLの無水エタノール中の1.88g(15.13mmol)の2−フルオロベンズアルデヒドの溶液を、無水エタノールと水との40mLの1:1混合物中の1.00g(7.57mmol)の2−インダノンおよび90mg(2.27mmol)のNaOHを含む溶液に5分間にわたって加えた。この混合物を12時間攪拌し、形成された固体を吸引濾過によって回収し、冷エタノールで洗浄し、高真空下で乾燥した。
【0131】
(実施例31)
(3,5−ビス−(2−フルオロベンジリデン)−ピペリジン−4−オン−アアセテート EF24)
4−ピペリドン塩酸塩一水和物(307mg、2.00mmol)を氷酢酸(8mL)中に懸濁し、室温で、HClガスで飽和した。得られた透明な溶液に、2−フルオロベンズアルデヒド(0.59mL、5.60mmol)を加え、この反応溶液を室温で48時間放置した。形成する黄色結晶を濾過し、無水EtOHで洗浄し、減圧下で乾燥した。さらなる精製は、必要でなかった。
【0132】
【数37】
Figure 2003515590

(実施例32)
(細胞生存能力およびVEGF/TF阻害分析)
上記のように、ニュートラルレッド取り込み、VEGF産生およびTF産生に対する本発明の化合物の効果を、種々のヒト癌細胞株について測定した。このデータのいくつかもまた、図1〜5に要約する。図において、化合物EF4、MD6およびMD10に適用されるように、用語「公知の」は、列挙された化合物が、文献に見られるが、これらの化合物が抗脈管形成特性または癌処置としての有用性を示すというどんな示唆もないことに留意すること。以下の表1は、クルクミンならびにRPMI−7951細胞についてのその他の公知の化学療法剤および抗脈管形成因子の結果と比較した、本発明の選択されたクルクミンアナログについての結果を列挙する。
【0133】
(表1)
ニュートラルレッドアッセイ、VEGF ELISAaアッセイおよびTF ELISAdアッセイにより測定した場合の、ヒト黒色腫細胞株RPMI−7951における選択された新規なクルクミンアナログの特徴;黒色腫薬剤および抗脈管形成剤との比較
【0134】
【表1】
Figure 2003515590

a脈管内皮成長因子(VEGF)対DMSOコントロールおよびクルクミンの抑制の程度の測定。
bコントロールの%。
cpg/ml/ウェルの濃度単位。
d組織因子(TF)対DMSOコントロールおよびクルクミンの、抑制の程度の測定。
【0135】
表および添付の図面に示されるように、アナログの2つのシリーズが発見された。シリーズIのアナログは、いくつかの癌細胞株について、VEGF産生を阻害し、そして同時に細胞成長を阻害することが明らかになった。この群の中のいくつかの化合物はまた、ヒト乳癌細胞株の成長を防止する際に、TAXOLより有効であり、そして正常ヒトVECおよび形質転換されたマウスVECの増殖を阻害する際にクルクミンおよびCISPLATINよりも強力であった。
【0136】
シリーズIIのアナログ(EF15、EF19−22、MD279LおよびMD279Uを含む)は、細胞死を引き起こすことなくVEGF産生を選択的に遮断した。これらの化合物はまた、正常VECまたは悪性VECに対して細胞傷害性ではなかった。
【0137】
これらの結果は、本発明のアナログが、腫瘍増殖および脈管内皮細胞増殖を直接阻害し得、かつ腫瘍誘発脈管形成に必要なVEGFの産生を遮断し得ることを示す。従って、これらの結果は、新規なシリーズIのアナログが潜在的な抗癌剤/抗脈管形成剤であり、一方、シリーズIIの化合物が、正常VECに対してほとんど毒性を有さない有望な抗脈管形成薬であることを示唆する。
【0138】
(実施例33)
(表2)
VEGF ELISAアッセイにより測定された、ヒト黒色腫細胞株RPMI−7951による脈管内皮成長因子(VEGF)産生
【0139】
【表2】
Figure 2003515590

値は、2回のアッセイの平均である。
*DMSO(0.1%):VEGF 1045pg/ml=100%
**ダカルバジン(Decarbazine):ヒト黒色腫の処置に現在使用される化学療法剤。
***サリドマイド:現在臨床試験中の抗脈管形成薬。
n.d.:行われていない。
【0140】
(実施例34)
(表3)
それぞれVEGF ELISAおよびTF ELISAにより測定したヒト前立腺癌細胞株DU−145およびPC−3による、血管内皮増殖因子(VEGF)および組織因子(TF)の産生
全ての化合物を、20μMおよびDMSO(溶媒コントロール)(最終濃度で0.1%)で使用する。
【0141】
【表3】
Figure 2003515590

値は、3回のアッセイの平均および標準偏差(S.D.)である。n.d.:行われていない
示されるように、DU−145は、PC−3細胞よりも20倍高いレベルのVEGF産生を有する。このレベルは、他には細胞株MDA−MB−231乳癌細胞1種のみで見られる。VEGF産生およびTF産生が多くなるほど、同じパーセントを阻害するために必要とされる化合物の濃度が高くなる(例えば、DU−145細胞およびPC−3細胞に対するE−2の効果)。
両方の細胞株とも、塩基性FGF(bFGF)を全く産生しない。
【0142】
(実施例35)
(表4)
VEGF ELISAアッセイにより測定されたヒト前立腺癌細胞株DU−145およびPC−3による脈管内皮増殖因子(VEGF)産生
全ての化合物を20μMおよびDMSO(溶媒コントロール)(最終濃度で0.1%)にて使用する。
【0143】
【表4】
Figure 2003515590

示されるように、DU−145は、PC−3細胞よりも20倍高いレベルのVEGF産生を有する。このレベルは、他には細胞株MDA−MB−231乳癌細胞1種のみで見られる。VEGF産生が多くなるほど、同じパーセントを阻害するために必要とされる化合物の濃度が高くなる(例えば、DU−145細胞およびPC−3細胞に対するE−2の効果)。両方の細胞株とも、塩基性FGFを全く産生しない。
値は、3回のアッセイの平均および標準偏差である。
【0144】
(実施例36)
(表5)
TF ELISAアッセイにより測定された、ヒト黒色腫細胞株RPMI−7951による組織因子(TF)産生
【0145】
【表5】
Figure 2003515590

n.d.:行われていない。値は、二回のアッセイの平均である。
【0146】
(実施例37)
(表6)
TF ELISAアッセイにより測定されたヒト乳癌細胞株MDA−MB−231による組織因子(TF)産生
【0147】
【表6】
Figure 2003515590

n.d.:行われていない。値は、二回のアッセイの平均である。
【0148】
(実施例38)
本発明の多くの化合物を、NCI Anti−Tumor Screenを用いて、活性についてスクリーニングした。その結果を、以下の表7〜9に示す。60のヒト腫瘍細胞株を5濃度(0.01μM〜100μM)の最小限度で化合物の10倍希釈物と48時間処理した。スルホローダミン(sulforhodamine)B(SRB)アッセイを用いて、細胞生存度または増殖を算出した。GI50は、薬物が腫瘍細胞増殖を50%阻害する濃度を言う。LC50は、50%の腫瘍細胞死を引き起こす薬物の濃度を言う。EF24およびEF25は、3つの別の実験の平均を示す。
(表7)
(NCI Anti−Tumor Screenにおける化合物の培地増殖阻害濃度(GI50、μM))
【0149】
【表7】
Figure 2003515590

Figure 2003515590

Figure 2003515590

示されるように、EF4、EF24およびEF25は、いくつかの細胞型について、化学療法剤CISPLATINより低いGI50を示した。
(表8)
(NCI Anti−Tumor Screenにおける化合物の培地致死濃度(LC50、μM))
【0150】
【表8】
Figure 2003515590

Figure 2003515590

Figure 2003515590

EF4、EF9、EF24およびEF25は、いくつかの細胞型について化学療法剤CISPLATINより低いLC50を示した。
【0151】
ヒト腫瘍細胞株および内皮細胞株を、0.1μM〜40μMの間の4濃度の最小限度で化合物で72時間処理した。ニュートラルレッド(Nuetral Red)アッセイを用いて、細胞の生存度を算出した。表9の数値は、少なくとも3つの別の実験の代表である。
(表9)
(Emory Laboratory Cell Screenにおける化合物の培地増殖阻害濃度(GI50、μM))
【0152】
【表9】
Figure 2003515590

本発明の多くの改変および他の実施形態が、前述の説明および関連する図面において示される教示の利益を有して、本発明が関係する分野の当業者の心に浮かぶ。従って、本発明は、開示される特定の実施形態に限定されず、そして改変および他の実施形態が添付される特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図されることが理解されるべきである。特定の用語が、本明細書中で用いられるが、これらは、一般的かつ説明的な意味のみで使用され、そして限定の目的のためではない。
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