JP2003514567A - 光学活性シアンヒドリンの製造法 - Google Patents

光学活性シアンヒドリンの製造法

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Abstract

(57)【要約】 オキソ化合物、例えばアルデヒドおよび/またはケトンを青酸および/またはシアン化物供与体と、分子量が増加されたオキシニトリラーゼを含有する包接化合物の存在で反応させることによって、光学活性シアンヒドリンを製造する方法が記載されており、この場合には、本質的に互いに無関係の2つの工程で最初に横方向架橋によって分子量が増加され、引続きゲル包接化合物および/またはゲル複合体化合物に変換される。殊に、−10〜+30℃の温度ならびに3.0〜6.0のpH値で、有利に水性系または水含有系中、しかも有機溶剤中で実施される前記方法は、酵素含有成分に役立ち、この場合、酵素それ自体は、殊に共横方向架橋または凝集によって分子量が増加され、遊離形で使用されるかまたは天然または人造の細胞中に包接されて使用される。この場合に決定的なことは、酵素がゲル中に包接されているかまたは複合体化されており、それによって殆んど不変のまま高い酵素活性で無視してもよい小さな摩耗損失および浸出損失が生じ、このことは、本方法を極めて効果的および経済的なものにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、光学活性シアンヒドリンの製造法に関する。
【0002】 光学活性シアンヒドリンは、光学活性のアミノアルコール、α−ヒドロキシカ
ルボン酸、ならびに複素環式化合物およびピレトロイジン殺虫剤の製造の際に著
しく重要なものである。この場合には、目的分子を高い収量で高いエナンチオ選
択で、ならびに製造費、殊に前記の方法に重要な酵素費用を最少化しながら生態
学的に製造することは、基本的に重要なことである。
【0003】 酵素源としての(R)−オキシニトリラーゼの存在で青酸とアルデヒドとを反
応させることによる光学活性(R)−シアンヒドリンの製造は、例えばエッフェ
ンベルガー(Effenberger)等によって記載された(F. Effenberger et. al., A
ngew. Chem. 1987, 99, 491-492)。この反応は、水と不混和性の有機溶剤相、
有利に酢酸エチルエステルならびに水相からなる2相系中で行なわれた。この場
合、この反応は、少なくともアルデヒドの一部分に対して顕著な収量および光学
的純度で行なわれる。シアンヒドリンの光学的純度に関連して、アルデヒドへの
シアン化物供与体の酵素的付加は、酵素の(R)−オキシニトリラーゼまたは(
S)−オキシニトリラーゼの存在で既に先に試みられた。この場合、シアンヒド
リン生成物の光学的純度は、第1にラセミ体のシアンヒドリン形成の望ましくな
い副反応がどの程度抑制されるうるかに依存する。
【0004】 勿論、単離されたオキシニトリラーゼまたは生物活性の単離された酵素の工業
的使用には、一般にしばしば高い価格、僅かな安定性および長時間活性ならびに
後処理および再使用の際の困難さが支障となっている。
【0005】 この欠点は、しばしば不溶性のキャリヤーへの酵素の結合によって排除される
。即ち、キャリヤーの固着は、しばしば回収を可能にし、酵素の使用を工業的用
途において概して第1に可能にする。
【0006】 既に極めて早期には、酵素の(R)−オキシにとラーゼのための不動態化の利
点が認められた。即ち、ドイツ連邦共和国特許第1300111号明細書には、
イオン交換体樹脂に結合したオキシニトリラーゼを使用しながらのキラルのシア
ンヒドリンの製造が記載されている。しかし、エナンチオ選択の値は、90%未
満であった。
【0007】 エナンチオ選択の改善は、Effenberger他によって、シアンヒドリン合成をキ
ャリヤーにつき不動態化された(R)−オキシニトリラーゼの存在で酢酸エチル
エステル中で5.4のpH値で実施したことにより達成された。しかし、それに
よって例えば一般に有機媒体中での酵素活性は、著しく減少される(P. Methe他
、米国特許第5122462号明細書)。その上、僅かな長時間安定性について
は、Gil他によって報告された(J. Am. Chem. Soc., 1999, 120, 8587)。それ
によれば、活性の損失は、322時間後に87%である。
【0008】 米国特許第4859784号明細書の記載から、ガラス表面、レジン−イオン
交換体樹脂またはセルロース粒子への(R)−オキシニトリラーゼの結合によっ
て酵素不動態化を行なうことができることは、公知である。勿論、刊行物の米国
特許第5177242号明細書の記載によって、こうして不動態化された(R)
−オキシニトリラーゼを使用した際に反応体の通過量は、5〜6日間の極めて長
い時間を必要とすることが証明されている。
【0009】 更に、オキシニトリラーゼを不動態化するための一連の他の方法が開発された
:即ち、不動態化の可能性は、液晶中の(R)−オキシニトリラーゼの結合にあ
り、この(R)−オキシニトリラーゼは、さらに多相処理においてキラルのシア
ンヒドリンの合成に使用され;この反応は、好ましくは連続的な反応器中で実施
される(米国特許第5122462号明細書)。
【0010】 ゾル−ゲル不動態化されたオキシニトリラーゼについても、同様に報告された
。しかし、この場合には、開発されたゼラチン−またはSiを基礎とする方法を
用いて、キャリヤー不動態化物は、簡単に壊れやすい粉末の形、ひいては定義さ
れていない巨視的大きさで得られる。従って、ゼラチン/ゲルにより不動態化さ
れた酵素の場合には、その主要な粒径は、0.3〜0.5mmの間で変動し、し
たがってこのことは、濾過の際に水性系中で作業することができないという問題
をまねく(Biotechnol. Prog. 1999, 15, 98-104)。Siを基礎とする不動態化
物の場合の若干の問題は、定義されていない巨視的大きさ(濾過の困難さを伴な
う)、高い多孔度、僅かな弾性ならびに経済的に費用のかかる製造にある。また
、322時間後の16%の活性損失についても報告された(J. Am. Chem. Soc.,
1999, 120, 8587)。
【0011】 同様に、補足的に機能形式が(R)−オキシニトリラーゼと比較可能である(
S)−オキシニトリラーゼを不動態化する方法が開発された。即ち、Effenberge
r他によって、ニトロセルロースキャリヤーへの結合による(S)−オキシニト
リラーゼの不動態化が達成される(F. Effenberger他, Angew. Chem. 1996, 108
, 493-494)。多孔質のメンブランへの酵素の結合による不動態化については、A
ndruski他が報告した(米国特許第5177242号明細書)。
【0012】 不動態化された酵素を用いての前記の部分的に十分に成功を期待できる査定に
も拘わらず、最近、不動態化されていない酵素を用いる作業による数々の報告が
再び現れた(例えば、欧州特許出願公開第0927766号明細書および米国特
許第5714356号明細書)。しかし、この開発は、キャリヤーにより不動態
化されたオキシニトリラーゼと結び付いている、疑いもなく原理的に存在する利
点とは極端に異なっており、したがって、この理由のために、キャリヤーにより
不動態化されたオキシニトリラーゼの製造および使用の場合のこれまでになお克
服されていない欠点および未解決の問題が存在している。
【0013】 公知技術水準の1つの重大な欠点は、一般に満足することができない長時間安
定性にある:即ち、例えばWehtje他の場合には、典型的な不動態化効果に関連し
て、これは40%の損失で200時間の反応時間後に表われることが報告されて
いる(Appl. Microbiol. Biotechn. 1988, 29, 419)。
【0014】 これまでキャリヤーにより不動態化されたオキシニトリラーゼの一般的な著し
い欠点は、一般に工業用反応器中での僅かな耐摩耗性および制限された機械的安
定性にある。即ち、不動態化された系の強い応力は、まさに工業用反応器中で激
しく攪拌することによって生じる(バッチ反応器中)。また、連続運転される反
応器中で、不動態化された系は、例えば剪断力によって強く応力を受ける。その
上、機械的に強い応力を受ける反応器系における望ましくない摩耗の問題につい
ては、オキシニトリラーゼに関するこれまでに開発された不動態化技術の場合に
なお”触媒の浸出”、即ち触媒の損失、ひいては反応の間の触媒活性の問題がさ
らに加わる。これまでに開発された不動態化系の制限された機械的安定性と共に
、さらに多くの場合に費用がかかり、その上、高価な不動態化技術における欠点
が存在する(例えば、多くの成分を有するシロキサン不動態化された液晶)。
【0015】 もう1つの問題は、濾過によるキャリヤーの分離にある:典型的なキャリヤー
不動態化物は、粒径に関連して幅広のスペクトルを有し、粉末状で多孔質であり
、この場合0.3〜0.7mmの典型的な粒径は、濾過の際に工業的基準で重大
な問題をまねく。従って、工業的に好ましい濾過を可能にするために、定義され
たサイズおよび1mmを上廻る粒径を有する不動態化物が望まれるであろう。
【0016】 従って、前記の欠点から、不動態化された酵素の記載された欠点を有さずかつ
できるだけ次の利点 −不動態化技術の最少の費用、 −不動態化の簡単な実施、 −不動態化された系の高い機械的安定性および高い弾性率、 −酵素の高い安定性および活性、 −酵素源の無視できる”浸出”、 −巨視的(1mmを上廻る)な酵素成分の簡単な分離、 −酵素系の長い再使用可能性によるシアンヒドリン合成の高い”交換回数(TON
)”、 −不動態化された系の定義された粒径 を有する、オキソ化合物を青酸および/またはシアン化物供与体と、分子量が増
加されたオキシニトリラーゼを含有する包接化合物の存在で反応させることによ
って、光学活性シアンヒドリンを製造する方法を開発するという課題が課された
【0017】 この課題は、本発明によれば、請求項1に記載された方法によって解決され、
この場合には、本質的に互いに無関係の2つの工程で最初に横方向架橋によって
分子量が増加され、引続きゲル包接化合物および/またはゲル複合体化合物に変
換されるオキシニトリラーゼが使用される。
【0018】 意外なことに、包接された酵素および/または複合体化された酵素は、高い活
性を有することが見出された。更に、ゲル中に包接された酵素は、高い尺度の安
定性を有する。これは、強制的に予想できるものではなかった。それというのも
、不動態化は、一般に活性損失および安定性の問題と関連しているからである。
更に、このオキシニトリラーゼの変形について殆んど摩耗を観察することができ
ないことは、驚異的なこととみなすことができる。カプセルと呼称されかつ弾性
ゲルマトリックス中に包接された酵素は、大工業的使用の間、数週間ないし数ヶ
月の期間に亘って完全に安定性でありかつ耐摩耗性であり、このことは、不動態
化されたオキシニトリラーゼ系のこれまで達成されなかった高い安定性と同じ意
味を持つ。その上、意外なことに、酵素含有成分の浸出の損失は、実際に存在せ
ず、即ち無視できる程度に少ない。
【0019】 光学活性のシアンヒドリンを製造するための本発明による方法は、好ましくは
−10〜30℃、殊に5℃〜+25℃の反応温度で実施され、この場合本発明に
よれば、pH値は、有利に3.0〜6.0の間にある。
【0020】 本発明の好ましい実施態様において、製造法は、一般に溶剤として機能する、
水性系または水含有系中で実施される。この場合、水または水とエタノール、メ
タノール、酢酸エチルエステル、ジイソプロピルエーテル、メチル−第三ブチル
エーテルおよびヘキサンとの任意の混合物は、特に好適であることが示された。
水含有系は、好ましくは少なくとも25質量%、有利に少なくとも40質量%の
含水量を有する。
【0021】 しかし、また有機溶剤、有利にメタノール、エタノール、酢酸エチルエステル
、ジイソプロピルエーテル、メチル−第三ブチルエーテル、トルエンおよび塩素
化溶剤、例えばジクロロメタンは、反応に最も好適である。従って、本発明のも
う1つの好ましい実施態様において、製造法は、少なくとも1つの有機溶剤中で
実施され、この場合本明細書中でこの系は、実際に無水であることができ、好ま
しくは、水を20質量%未満、殊に10質量%未満含有する。
【0022】 溶剤と同様に、反応成分の化学量論的割合も重要なものとみなすことができず
、したがってこの化学量論的割合は、広い範囲から選択されることができる。し
かし、1:1〜1:10の間、有利に1:1〜1:4.0の間にあるオキソ化合
物と青酸および/またはシアン化物供与体との化学量論的割合は、特に好ましい
【0023】 ”オキソ化合物”の概念は、二重に結合した酸素原子(=O)を有する化合物
を示す。オキソ化合物としては、本発明によれば、殊に酸素が炭素原子に結合さ
れているアルデヒドおよび/またはケトンが使用される。光学活性のシアンヒド
リンは、不斉C原子(キラリティー中心)を有するので、好ましくは、式R
C(O)−Rの不斉置換されたオキソ化合物が使用され、この場合式中、基R およびRは、それぞれ独立にH、直鎖状であってもよいし分枝鎖状であって
もよいアルキル基、殊にC〜C20−アルキル基またはアリール基、殊にC 〜C20−アリール基を表わし、この場合アルキル基および/またはアリール基
は、例えばハロゲン、例えばF、Cl、BrもしくはI、アルコキシ、例えばC 〜C−アルコキシ、フェノキシで置換されていてもよいかまたはアルキル基
もしくはアリール基で置換されていてもよく、但し、この場合には、Rは、R と等しくない。
【0024】 このようなオキソ化合物の使用は、例えば式RC(OH)(CN)を有
する光学活性のシアンヒドリンを形成させる。好ましいオキソ化合物は、芳香族
20−アルデヒド、脂肪族C1〜20−アルデヒド、例えば有利にベンズ
アルデヒドであるかまたは殊にアルコキシ、フェノキシ、アルキル、アリールも
しくはハロゲンで置換されたベンズアルデヒドならびに2個の異なるアルキル基
および/またはアリール基で置換されたC4〜20−ケトン、例えば2−ブタノ
ン、2−ペンタノンまたはアセトフェノンである。
【0025】 シアン化物供与体としては、反応の際にシアニド基を供給する全ての化合物を
使用することができる。好ましくは、シアン化物供与体および青酸源として青酸
それ自体または好ましくはアセトシアンヒドリンおよび/またはトリメチルシリ
ルシアニドが使用される。しかし、勿論、シアン化物塩、例えばシアン化ナトリ
ウムまたはシアン化カリウムも本方法に最も好適である。
【0026】 全体的に反応の実施は、完全に問題なしに分類することができる。水を反応媒
体として使用する場合には、反応は、有利に緩衝された酸媒体中で3.0〜4.
0のpH値で実施される。穏和な反応温度が最も好適であることが判明し、この
場合には、本方法は、室温で明らかに最も良好に成功する。
【0027】 しかし、また、反応は、記載されたように、水性有機反応系または専ら有機反
応系中で実施されることができる。この場合、反応は、3.0〜6.0、なかん
ずく4.0〜5.0のpH値で特に効率的に成功する。
【0028】 一定の変法において、本発明による方法が、有利にオキソ化合物1g当り溶剤
0.1〜1000g、有利に1g〜50gが添加されている系中で実施されるこ
とは、有利であることが判明した。
【0029】 同様に、使用されたオキソ化合物1g当り1U〜10000U、有利に20〜
2000Uのオキシニトリラーゼ活性を展開するような量の包接された酵素含有
成分が添加されることは、有利である。
【0030】 マンデロニトリル−リアーゼとも呼称することができるオキシニトリラーゼは
、好ましくは立体特異性の(R)−オキシニトリラーゼ((R)−シアンヒドリ
ンの製造のため)または(S)−オキシニトリラーゼ((S)−シアンヒドリン
の製造のため)として使用される。しかし、また、(R)−オキシニトリラーゼ
と(S)−オキシニトリラーゼとの混合物を任意の混合比で使用することも可能
である。オキシニトリラーゼは、使用されたオキソ化合物およびシアン化物供与
体からのシアンヒドリンの立体特異性の合成のための触媒として作用する。
【0031】 分子量が有利に60000g/モルを上廻り、殊に200000g/モルを上
廻る、分子量が増加されたオキシニトリラーゼおよび/または細胞中およびこの
場合特に遺伝子工学的に変化した細胞中、ミセル中または扁桃糠中に存在するオ
キシニトリラーゼが使用される、特許の保護が請求された方法の変法は、特に好
ましいことが判明しており、この場合前記の全ての酵素含有成分は、本発明に相
応して勿論なお、弾性ゲルによって包接されていなければならない。
【0032】 本方法にとって、分子量を増加させるための一連の方法は、特に好適であるこ
とが判明した:分子量を増加させる1つの方法は、オキシニトリラーゼを横方向
架橋させることにあり、このことは、有利にグルタルアルデヒドまたはジイソシ
アネートを用いて行なわれる。しかし、また、他の種類の横方向架橋については
、本発明によれば、オキシニトリラーゼとグルタルアルデヒドおよび/またはジ
イソシアネートおよび場合によってはキャリヤー物質、例えばアミノ基含有およ
び/またはヒドロキシ基含有の有機物質または無機物質との選択的反応が適して
いる。
【0033】 従って、殊に無機キャリヤー物質、例えば有利に活性化された多孔質ガラスへ
のオキシニトリラーゼの共有結合は、分子量を増加させる方法として特に十分に
好適である。
【0034】 更に、また、本発明には、2つの試薬の存在でオキシニトリラーゼの所謂共横
方向架橋(Coquervernetzung)による分子量の増加が設けられている。この場合
、グルタルアルデヒド、キトサン、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミンまた
はゼラチンを用いる共横方向架橋は、理想的であることが判明し、この場合には
、任意の全ての混合物もこれに該当する。この場合、グルタルアルデヒドとキト
サンとの組合せが特に推奨される。
【0035】 分子量を増加させるための他の方法として、本発明には、オキシニトリラーゼ
の凝集が考慮されており、このことは、有利に最高の場合には、ポリ電解質、例
えば典型的なポリ陽イオンとしてのポリ(ジアルキルアンモニウムクロリド)、
キトサン、ジエチルアミノエチルデキストランまたは典型的なポリ陰イオンとし
てのポリスチレンスルホン酸、セルローススルフェート、スルファエチルセルロ
ース、デキストランスルフェート、ポリアクリル酸およびコポリマー、ならびに
これらの任意の混合物を用いて行なわれる。
【0036】 分子量を増加させるための好ましい方法にとって、酵素源としては、遊離した
形で使用される酵素を直接に使用することができるかまたは相応するオキシニト
リラーゼ含有細胞を使用することができ;最後の場合には、オキシニトリラーゼ
の横方向架橋は、特に効率的に直接に扁桃糠中で行なわれるが;しかし、本発明
によれば、遺伝子工学的に変化した細胞および/または人工細胞、所謂このよう
な酵素を産生するかまたは含有するミセルを使用することができる。
【0037】 分子量のこのような特殊な増加は、続いて必要とされるゲル化技術の要件を正
当に評価するために、必要とされる。即ち、浸透性、ひいては酵素の”浸出”の
損失を回避させるために、一般に50000g/モルの最少の分子量が必要とさ
れる。また、例えば(R)−オキシニトリラーゼの分子量は、前記の臨界的な範
囲内にあり、したがって分子量の明らかな上昇は、後のゲル構造体における効率
的な留保のために前提条件である。
【0038】 遊離オキシニトリラーゼの代わりに、本発明によれば、分子量の増加および引
続くゲル化には、細胞も使用されることができる。一面で、そのために天然の”
オキシニトリラーゼ源”、扁桃糠が適している。しかし、また、それと共に、本
発明には、遺伝子工学的に変化した細胞の使用が設けられている。ゲルの包接お
よび/またはゲルの複合体化による酵素の後の不動態化には、有利に高められた
酵素活性を有する細胞および場合によっては付加的に細胞壁の浸透性を有するも
のが適しているが;しかし、1つの酵素活性を有する細胞も適している。望まし
い酵素活性は、例えば架橋または温度処理および/またはpH値による処理によ
って公知の技術と同様に達成される。望ましい細胞壁浸透性は、例えば有機溶剤
を用いる処理ならびにエネルギー的方法、例えば高圧インパルスを用いる処理に
よって達成されることができる。しかし、また、腎臓細胞、即ちミセルの使用も
可能であり、このことも本発明には同様に設けられている。
【0039】 分子量が増加されたオキシニトリラーゼまたはこのようなオキシニトリラーゼ
を含有する細胞、即ち酵素含有成分のゲル包接および/またはゲル複合体化の本
方法にとって本質的なものとして示すことができる特徴は、殊に形に関連する、
ゲルの巨視的な性質を、ゲル形成のプロセスの制御により意図的に影響を及ぼす
ことにより、実現される。ゲル形成の方法としては、公知技術に相当する、本発
明の範囲内で有利にレンズ状ゲルを製造するための方法または球状のゲルパール
を製造するための冷凍ゲル化(例えば、ドイツ連邦共和国特許出願公開第198
27552号明細書およびドイツ連邦共和国特許第4027218号明細書参照
)が使用される。
【0040】 レンズ状のゲル酵素成分を製造する場合には、ゲル化のために、分子量が増加
されたオキシニトリラーゼを有する溶液またはこのようなオキシニトリラーゼを
含有する細胞を有する溶液は、ポリマー溶液と混合され、このことは、有利にポ
リビニルアルコールとの反応によって相応するポリビニルアルコール(PVA)ゲ
ルの形成下に行なわれ、引続きこの混合物は、滴下法で塗布され、この場合には
、水の逃出下にゲル化プロセスが使用される。次に、自発的なゲル化によって、
レンズ状のゲルを得ることができる。ゲル形成のこのプロセスは、なかんずくド
イツ連邦共和国特許出願公開第19827552号明細書に記載されている。
【0041】 また、これに対して選択的に、分子量が増加されたオキシニトリラーゼまたは
オキシニトリラーゼ含有細胞とポリカルバモイルスルホネート源との反応も実施
されることができ、この場合には、相応するポリカルバモイルスルホネートゲル
が形成される。この方法の利点は、ゲル化プロセスの間に生成される網状組織中
への酵素の供給結合にある。従って、ゲル化法と共に、包接することができる酵
素系の分子量の増加も同時に起こる。
【0042】 本発明により分離されたゲル形成の第3の変法としては、低温冷却された液体
中へのポリマー溶液と混合されるオキシニトリラーゼ溶液またはオキシニトリラ
ーゼ含有細胞を有する溶液の滴加によってゲル化が行なわれるような所謂凍結ゲ
ル化が設けられている。しかし、この場合、液体は、ゲル含有溶液と混合可能で
あってはならない。従って、好ましくは、液体窒素または別の適当な凝縮可能な
ガスが使用される。引続く意図的な融解の後、酵素含有ゲルは、50〜5000
μmの直径を有する球状”ゲル化パール”の形で得ることができる。
【0043】 実際には、本発明による方法に少なくとも約0.5mm〜10mm、有利に3m
m〜10mmの直径ならびに20μm〜5000μm、有利に200μm〜20
00μmの厚さを有するレンズ状の酵素含有ゲル状包接化合物または複合体を使
用することは、有利であることが判明した。しかし、同様に、有利に50〜50
00μm、特に有利に200〜2000μmの直径を有する球状の酵素含有ゲル
も好適である。工業的方法に対してゲル中に包接されたおよび/または複合され
た酵素含有成分の卓越した適合は、一面でレンズ状の酵素含有ゲルの僅かな厚さ
によって保証された、優れた拡散特性ならびに殊に濾過による前記レンズの優れ
た分離可能性に基づくものであり、このことは、酵素含有成分の形およびサイズ
によって必然的に引き起こされる。その上、レンズならびに所謂ゲル化パールは
、高い耐摩耗性および無視できる摩耗損失を伴って極端に高い弾性を有している
。従って、レンズ状またはパール状の酵素含有ゲルは、強力に攪拌される反応器
系中または剪断力によって強力な応力を受ける反応器系中で有利に使用可能であ
る。
【0044】 総括的に、本発明による方法の実施のために、好ましくは、ゲルによって包接
されたおよび/または複合体化された酵素含有成分が最初に装入された反応系中
に添加されることを確認することができる。その後に、他の反応成分が添加され
、この場合には、全体的に個々の成分の添加順序を自由に選択することができる
。最終的な後処理は、例えば巨視的なゲル酵素粒子と反応混合物との濾過による
簡単な分離によって行なわれ、この場合には、引続き濾別され、包接されおよび
/または複合体化された酵素粒子は、直ちに一般に他の後処理なしに再使用され
ることができる。得られた反応混合物を有する得られた濾液は、公知方法により
さらに後処理される。しかし、また、2相系中での反応の場合には、有機相だけ
を分離することができ、後加工することができ、一方で、”巨視的な酵素粒子”
は、水相中に残留し、この系は、直ぐ次の反応のために再使用される。また、勿
論、場合によっては反応されていないオキソ化合物は、再循環させることができ
る。酵素含有ゲルレンズまたはゲルパールの再使用可能性は、数週間の製造時間
に亘って広がるが、しかし、また一部分は、数ヶ月の製造時間に亘って広がって
おり、この場合には、ゲル状媒体によって包接され/複合体化されたオキシニト
リラーゼの触媒活性の減少は、確認することができない。なかんずく、オキシニ
トリラーゼの活性および安定性の高い基準、このような酵素含有ゲル系を用いて
の本発明による方法の場合の効率的な反応経過ならびに酵素含有成分の高い分子
的安定性および巨視的安定性は、強調することができる。
【0045】 一面で、攪拌機械的に安定であり、他面、同時に長時間活性で高い収量および
エナンチオ選択を生じる酵素−包接化合物の前記利点は、分子量の増加および引
続くゲル−包接化合物または複合体の形成の互いに別々の順序によって達成され
る。
【0046】 望ましいシアンヒドリンは、本発明による方法を用いて80%を上廻る高い収
率および99%を上廻るまでの良好ないし卓越したエナンチオ選択を得ることが
できる。カプセル剤は、その他の点で少なくとも20回の作業周期の再循環度を
有し、この場合には、活性損失、収量損失および殊にエナンチオ選択損失が生じ
ることはない。
【0047】 オキソ化合物、例えばアルデヒドおよび/またはケトンを青酸および/または
シアン化物供与体と、分子量が増加されたオキシニトリラーゼを含有する包接化
合物の存在で反応させることによって、光学活性シアンヒドリンを製造する方法
を記載する場合には、本質的に互いに無関係の2つの工程で最初に横方向架橋に
よって分子量が増加され、引続きゲル包接化合物および/またはゲル複合体化合
物に変換されるオキシニトリラーゼが使用される。殊に、−10〜+30℃の温
度ならびに3.0〜6.0のpH値で、有利に水性系または水含有系中、また有
機溶剤系中で実施される方法は、酵素含有成分に使用され、この場合酵素それ自
体は、殊に共横方向架橋または凝集によって分子量が増加されており、遊離形で
使用されるかまたは天然細胞もしくは人造細胞中に包接されて使用される。この
方法の場合に決定的なことは、酵素がゲル中に包接されているかまたは複合体化
されており、それによって殆んど不変の高い酵素活性で無視できる小さな摩耗損
失および浸出損失が生じるという事実にあり、このことは、本方法を極めて効率
的および経済的なものにする。
【0048】 次の実施例および添付図面は、光学活性のシアンヒドリンを製造するための本
発明による方法の利点を示す。
【0049】 実施例 例1(比較例) pH5.5で遊離酵素を用いる反応 メチル−第三ブチルエーテル1.6mlおよびn−ヘキサン2.4mlからな
る溶剤混合物に新たに蒸留したベンジルアルデヒド106mgを添加した。引続
き、この混合物に順次にpH5.5を有する50mMのクエン酸塩緩衝液4ml
、(R)−オキシニトリラーゼ溶液0.15ml(15U;単離されたものであ
るが、しかし、精製されていない(R)−オキシニトリラーゼ;製造業者:ASA
Spezialenzyme GmbH, Braunschweig)および20%の青酸溶液473mg(3.
5当量)を室温で添加した。次に、この反応混合物を室温で2時間攪拌し、引続
きメチル−第三ブチルエーテル10ml(MTBE)およびクエン酸塩緩衝液10m
lを添加した。有機相を分離し、水相をMTBE4×15mlで洗浄した。最後に、
合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空(20ミリバールまで)中で
の濾過後に揮発性成分を除去した。望ましい生成物(R)−マンデロニトリルが
95%の収率および77%eeのエナンチオマー選択率で沈殿した。
【0050】 例2(比較例) pH4.5で遊離酵素を用いる反応 メチル−第三ブチルエーテル1.6mlおよびn−ヘキサン2.4mlからな
る溶剤混合物に新たに蒸留したベンジルアルデヒド106mgを添加した。引続
き、この混合物に順次にpH4.5を有する50mMのクエン酸塩緩衝液4ml
、(R)−オキシニトリラーゼ溶液0.15ml(15U;単離されたものであ
るが、しかし、精製されていない(R)−オキシニトリラーゼ;製造業者:ASA
Spezialenzyme GmbH, Braunschweig)および20%の青酸溶液473mg(3.
5当量)を室温で添加した。次に、この反応混合物を室温で2時間攪拌し、引続
きMTBE10mlおよびクエン酸塩緩衝液10mlを添加した。有機相を分離し、
水相をメチル−第三ブチルエーテル(MTBE)4×15mlで洗浄した。最後に、
合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空(20ミリバールまで)中で
の濾過後に揮発性成分を除去した。望ましい生成物(R)−マンデロニトリルが
85%の収率および95%eeのエナンチオマー選択率で沈殿した。
【0051】 例3: PVAL−ゲル−不動態化された(R)−オキシニトリラーゼの製造 第1の工程において、キトサンおよびグルタルジアルデヒド(GDA)を用いて
の(R)−オキシニトリラーゼの横方向架橋を実施した:そのために、攪拌しな
がら最初にキトサン1.5gを0.5%の酢酸98.5gに溶解し、このキトサ
ン溶液のpH値を1Mの苛性ソーダ液でpH5.5に調節した。引続き、このキ
トサン溶液4g(キトサン60mgに相当する)に徐々に酵素溶液7.89g(
タンパク質60mg)を滴加した。その後に、この混合物に徐々に50%のグル
タルジアルデヒド溶液200μl(pH5.5)を添加し、その上、精製された
混合物を攪拌しながら4℃で16時間の経過中に架橋した。引続き、共横方向架
橋された(R)−オキシニトリラーゼを第2の工程でPVALゲル不動態化された(
R)−オキシニトリラーゼの形成下にポリビニルアルコール中に入れた:そのた
めに、ポリエチレングリコール6g(PEG1000)を水74gに溶解し、徐々にポ
リビニルアルコール10g(PVA17-99)を添加した。この混合物をマイクロウェ
ーブ中で徐々に加熱し(T>90℃)、冷却後にキトサン/グルタルジアルデヒ
ド共横方向架橋され遠心分離された酵素2.07gおよび水7.9gを添加した
。電磁撹拌機を用いての分散後、レンチカット(LentiKat)(登録商標)プリン
ターを用いてペトリ皿上に横方向架橋された酵素を有するポリマー懸濁液を滴下
することによってレンズを製造した。レンズを出発材料の50%未満に乾燥させ
た。引続き、100ミリモル/lの濃度の硫酸ナトリウム溶液中でレンズを再膨
潤させた。こうして、PVALゲル不動態化された(R)−オキシニトリラーゼを5
mmの定義された直径を有する高弾性のレンズとして得ることができた。活性は
、湿潤物質1g当り8.16Uであった。
【0052】 例4: PVAL−ゲル−不動態化された(R)−オキシニトリラーゼの製造 第1の工程において、キトサンおよびグルタルジアルデヒド(GDA)を用いて
の(R)−オキシニトリラーゼの横方向架橋を実施した:そのために、攪拌しな
がら最初にキトサン1.5gを0.5%の酢酸98.5gに溶解し、このキトサ
ン溶液のpH値を1Mの苛性ソーダ液でpH5.5に調節した。引続き、このキ
トサン溶液20g(キトサン300mgに相当する)に徐々に酵素溶液39.5
g(タンパク質300mg)を滴加した。その後に、この混合物に徐々に50%
のグルタルジアルデヒド溶液1500μl(pH5.5)を添加し、その上、精
製された混合物を攪拌しながら4℃で16時間の経過中に架橋した。次に、共横
方向架橋された(R)−オキシニトリラーゼを第2の工程でPVALゲル不動態化さ
れた(R)−オキシニトリラーゼの形成下にポリビニルアルコール中に入れた:
そのために、ポリエチレングリコール6g(PEG1000)を水74gに溶解し、徐
々にポリビニルアルコール10g(PVA17-99)を添加した。この混合物をマイク
ロウェーブ中で徐々に加熱し(T>90℃)、冷却後にキトサン/グルタルジア
ルデヒド共横方向架橋され遠心分離された酵素8.42g(タンパク質300m
g)および水1.58gを添加した。電磁撹拌機を用いての分散後、レンチカッ
ト(LentiKat)(登録商標)プリンターを用いてペトリ皿上に横方向架橋された
酵素を有するポリマー懸濁液を滴下することによってレンズを製造した。レンズ
を出発材料の50%未満に乾燥させた。引続き、100ミリモル/lの濃度の硫
酸ナトリウム溶液中でレンズを再膨潤させた。こうして、PVALゲル不動態化され
た(R)−オキシニトリラーゼを5mmの定義された直径を有する高弾性のレン
ズとして得ることができた。活性は、湿潤物質1g当り40Uであった。
【0053】 例5: PVALゲル不動態化された(R)−オキシニトリラーゼとの反応 50mMのクエン酸緩衝液4ml(pH4.5を有する)中にPVALゲル不動態
化された(R)−オキシニトリラーゼ(8.16U/g;例3により製造された
)を有するカプセル1.84gを装入し、その上、メチル−第三ブチルエーテル
1.6mlおよびn−ヘキサン2.4mlからなる溶剤混合物ならびに新たに蒸
留されたベンジルアルデヒド106mgを添加した。引続き、20%の青酸溶液
473mg(3.5当量)を室温で添加した。次に、反応混合物を室温で2時間
攪拌し、引続きMTBE10mlを添加した。その上、有機相を分離し、水相をMTBE
2×15mlで洗浄し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空(2
0ミリバールまで)中での濾過後に揮発性成分を除去した。望ましい生成物(R
)−マンデロニトリルが93%の収率および94%eeのエナンチオマー選択率で
沈殿した。
【0054】 例6: PVALゲル不動態化された(R)−オキシニトリラーゼの一連の再循環(全部で2
5回の試験) この一連の再循環の中の開始された1回目の試験において、50mMのクエン
酸緩衝液12ml(pH4.5を有する)中にPVALゲル不動態化された(R)−
オキシニトリラーゼ(40U/g;例4により製造された)を有するカプセル1
1.0gを装入し、その上、メチル−第三ブチルエーテル4.8mlおよびn−
ヘキサン7.2mlからなる溶剤混合物ならびに新たに蒸留されたベンジルアル
デヒド318mgを添加した。引続き、20%の青酸溶液1.4g(3.5当量
)を室温で添加した。次に、反応混合物を室温で2時間攪拌し、引続きMTBE10
mlを添加した。その上、有機相を分離し、水相をMTBE2×15mlで洗浄し、
合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空(20ミリバールまで)中で
の濾過後に揮発性成分を除去した。望ましい生成物(R)−マンデロニトリルが
74%の収率および91%eeのエナンチオマー選択率で沈殿した。引続き、2回
目ないし21回目の試験のために、改めてメチル−第三ブチルエーテル4.8m
lおよびn−ヘキサン7.2mlからなる溶剤混合物ならびに新たに蒸留された
ベンジルアルデヒド318mgを添加することにより、PVALゲル不動態化された
(R)−オキシニトリラーゼ(40U/g;例により得られた)を有するカプセ
ルを含有する、先行する反応において残留する緩衝液をそれぞれ再使用した。引
続き、20%の青酸溶液1.4g(3.5当量)を室温で添加し、次に、反応混
合物を室温で2時間攪拌し、引続きMTBE10mlを添加した。有機相を分離し、
水相をMTBE2×15mlで洗浄し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ
、真空(20ミリバールまで)中での濾過後に揮発性成分を除去した。望ましい
生成物(R)−マンデロニトリルが表中に記載された収率およびそれぞれのエナ
ンチオマー選択率(%)で沈殿した。PVALゲル不動態化された(R)−オキシニ
トリラーゼ(40U/g;例4により製造された)を有するカプセルを含有する
、残留する緩衝液を、それぞれ直ぐ次の再循環試験に再使用した。
【0055】
【表1】
【0056】 例7: マンデロニトリルの分解反応の際にPVALゲル不動態化された(R)−オキシニト
リラーゼ(カプセルの形、所謂レンチカット(LentiKat))を使用した場合に(
R)−オキシニトリラーゼを留めるための試験 PVALゲル不動態化された(R)−オキシニトリラーゼ(8.16U/g;例3
により得られた)を有するカプセル0.6gを50mMのクエン酸塩緩衝液10
0ml中に添加し、室温で143時間攪拌した。その後に、カプセルを溶液と分
離した。カプセルならびに上澄み液を酵素活性について試験した。比較のために
、別の試験において、不動態化された酵素を製造直後に活性について試験した。
【0057】 活性試験を次のように実施した(カプセルの実施例について):50mMのク
エン酸塩緩衝液中の1ミリモル/lのマンデロニトリル溶液100mlに、不動
態化された酵素0.6g(カプセル)を添加した。試験を3.75のpH値およ
び20℃の温度で実施した。反応の経過を光度計を用いて追跡した。マンデロニ
トリルの分解は、250nmの光度測定の際にベンジルアルデヒド濃度の増加(
吸光度)について追跡した。
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】 例8: PVALゲル不動態化された(R)−オキシニトリラーゼを用いるシアンヒドリン合
成の一連の再循環(全部で7回の試験) この一連の再循環の中の開始された1回目の試験において、50mMのクエン
酸緩衝液6ml(pH4.5を有する)中にPVALゲル不動態化された(R)−オ
キシニトリラーゼ(40U/g;例4により製造された)を有するカプセル3.
70gを装入し、その上、ジイソプロピルエーテル6mlならびに新たに蒸留さ
れたベンジルアルデヒド159mgを添加した。引続き、20%の青酸溶液71
0mg(3.5当量)を室温で添加した。次に、反応混合物を室温で3時間攪拌
し、引続きMTBE10mlを添加した。引続き、有機相を分離し、水相をMTBE2×
10mlで洗浄した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空(20
ミリバールまで)中での濾過後に揮発性成分を除去した。望ましい生成物(R)
−マンデロニトリルが84%の収率および99.8%eeのエナンチオマー選択率
で沈殿した。
【0062】 次に、2回目ないし7回目の試験のために、改めて50mMのクエン酸塩緩衝
液6ml、ジイソプロピルエーテル6mlならびに新たに蒸留されたベンジルア
ルデヒド159mgを添加することにより、PVALゲル不動態化された(R)−オ
キシニトリラーゼ(40U/g;例により得られた)を有する、それぞれ先行す
る反応において残留するカプセルを再使用した。引続き、20%の青酸溶液71
0mg(3.5当量)を室温で添加した。室温で3時間の攪拌の後、次に、反応
混合物にMTBE10mlを添加し、有機相を分離し、水相をMTBE2×10mlで洗
浄した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空(20ミリバールま
で)中での濾過後に揮発性成分を除去した。望ましい生成物(R)−マンデロニ
トリルが第3表中に記載された収率(%)および同様に第3表中に含まれている
エナンチオマー選択率(%)で沈殿した。PVALゲル不動態化された(R)−オキ
シニトリラーゼ(40U/g;例4により製造された)を有する、残留するカプ
セルを、それぞれ直ぐ次の再循環試験に再使用した。
【0063】
【表5】
【0064】 例の総括 シアンヒドリン合成のための試験は、精製されていない(R)−オキシニトリ
ラーゼを使用しながら行なった。この酵素は、実際に少ない純度および活性によ
て、高度に精製された特異的な酵素と比較されているが、しかし、著しく低い価
格に基づく生態学的利点および経済学的利点が提供される。
【0065】 2相系において実施される、刊行物に記載された、シアンヒドリン合成のため
の試験条件による遊離形での前記酵素(製造業者:ASA Spezialenzyme GmbH)の
使用は、15U/ミリモルの酵素活性を使用した場合(比較例の例1)には、9
5%の収率で77%eeのee値が生じた。エナンチオ選択の改善は、前記の遊
離ASA酵素を用いての試験を実施した場合にはpH4.5で達成されることがで
きた。この場合には、エナンチオ選択についての高い95%eeの場合に85%
の収率が達成された(比較例の例2)。
【0066】 従って、比較例(例2)を明らかに高いee値のために、カプセル化された酵
素を用いた実験についての比較試験として選択した。同様に、カプセル化された
酵素を用いる試験をpH4.5で実施した。それというのも、90%eeを上廻
る高いエナンチオ選択は、酵素的シアンヒドリン合成の卓越した目的を有してい
るからである。
【0067】 更に、ポリビニルアルコール(PVAL)を用いる、例2と同様の試験は、分子量
の増加およびカプセル化にも拘わらず、収率ならびにエナンチオ選択についての
比較可能な良好な結果が生じた。15U/ミリモルの活性を有する(R)−オキ
シニトリラーゼ含有酵素カプセルを使用した場合には、望ましいマンデロニトリ
ルが比較可能な94%ee〜93%の収率で製造される(例5)。この場合、酵
素活性ならびに通常の反応条件(溶剤、反応時間、HCN当量)は、比較試験の
例2の場合と全く同じである。この試験(例5)において使用される、8.16
U/gの活性を有するカプセルを、例3に記載の方法により得た。
【0068】 カプセルの製造は、定義された条件で行なわれる。代表的な試験方法は、例3
および4(それぞれ(R)−オキシニトリラーゼについて)における試験方法に
記載されている。全体的にカプセルの製造のために、反応条件は十分に変動され
ることができ、カプセル1g当り異なる活性を有するカプセル(湿潤物質)を製
造することができる。負荷容量8.16U/gのカプセルを用いて実施される試
験(例5)は、既に記載された: 収率93%;94%ee。40U/gの負荷容量を用いて製造されたカプセル
は、例えば不斉シアンヒドリン合成において使用する際に81%の収率および8
9%eeを有するマンデロニトリル生成物を生じた(例6、一連の再循環の1回
目の試験)。
【0069】 更に、前記試験の一連の再循環の1回目の試験(例6)に基づいて、全部で2
1回の作業周期を含む一連の試験を行なうことができ、その結果につき、酵素カ
プセルの再使用可能性の高い潜在性を示すことができる(例6)。それによれば
、カプセルを絶えず再循環させる場合には、収率は、20回の再循環の後でも出
発値の範囲内で殆んど一定のままである。エナンチオ選択に関連して、意外なこ
とに、決して減少を確認することができない。むしろ、エナンチオ選択eeは、
一定のままであるかまたは再使用の経過中になお、20回の再使用後に初期の9
1%eeから95%eeにまでさらに僅かに上昇し、カプセルの下方での”マト
リックス”中での酵素の増加する安定化に帰因することができる。更に、カプセ
ルは、長時間安定性であることが判明しており、柔軟性、大きさおよび弾性につ
いても変化しない。
【0070】 また、再循環の高い潜在性は、カプセル中に結合された(R)−オキシニトリ
ラーゼを留めるための試験によって、PVALゲル不動態化された(R)−オキシニ
トリラーゼを使用した際に(レンチカット(LentiKats)の形で)強調されてい
る(例7)。反応の間または繰り返された使用の間に”浸出率”、即ち反応の間
または繰り返された使用の間の触媒損失についての前記試験は、マンデロニトリ
ルの分解反応につき実施された(それというのも、この反応につき酵素活性は一
般に測定されるからである)。例4により得られたカプセルが使用された。結果
は、表中に示されており、図1に図示されている。それによれば、”浸出率”、
即ち反応時間の間の触媒活性の損失は、如何なるものも観察され得なかった。即
ち、不動態化された酵素の上澄み液に関する吸光度は、一定のままであり、この
場合、遊離溶液中へのカプセルのからの酵素の理論的に予想される退出の結果と
しての上澄み液中での酵素の付加的な酵素活性は、決して付随して現れない。1
43時間の攪拌後の酵素活性と、新たに得られた酵素カプセルの酵素活性との殆
んど同一の経過は、143時間の攪拌後も酵素活性が全く変化しないことを示す
。従って、”触媒の浸出”も生じるわけでなければ、143時間の長い観察時間
における結合された触媒の活性損失が生じるわけでもない。
【0071】 その上、もう1つの再循環試験において、精製されていない酵素を含有するカ
プセルを用いる場合であっても、99%eeを上廻る卓越したエナンチオ選択を
達成することができることが示された(例8、第3表)。従って、酵素のカプセ
ル化は、高い長時間安定性(しばしば使用可能性)を生じないだけでなく、酵素
もカプセル化された形によって安定化され、したがって99%を上廻る高いee
値を達成することができる。この一連の再循環の試験に関連して、約100U/
ミリモルの全活性を有する酵素カプセルの高められた数が使用され;例4により
得られた酵素カプセルが使用された。その上、最適化された反応条件が使用され
、即ちなかんずく、溶剤のジイソプロピルエーテルおよび長い反応時間が使用さ
れた。既に開始された1回目の試験において、(R)−マンデロニトリルについ
ての前記反応条件下で、99.8%eeのエナンチオ選択率の際に84%の収率
が達成された。次の再循環の作業周期において、再び既に例7に記載された一連
の再循環の際に示された傾向が確認された:一面で、既に極めて高いee値は、
既に一連の第2の試験からさらに100%eeの可能な最大のエナンチオ選択率
に上昇し(第3表参照)、この場合ee値は、残りの5つの一連の再循環の際に
も前記の100%eeままであり、他面、収率は、70〜87%の比較的一定の
範囲内に留まり、この場合には、80%を上廻る平均的な全収率を伴なっている
。殊に、99.8〜100%eeの高いエナンチオ選択率によって、本発明によ
る(R)−オキシニトリラーゼ含有酵素カプセルを使用しながら、酵素触媒によ
るシアンヒドリン合成の高い使用潜在性が示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マンデロニトリルの分解反応につき実施された試験による、反応の間または繰
り返された使用の間の触媒損失を示す線図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B064 AE01 CA21 CA32 CC03 CC06 CC07 CC08 CD01 CD05 DA16

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキソ化合物を青酸および/またはシアン化物供与体と、分
    子量が増加されたオキシニトリラーゼを含有する包接化合物の存在で反応させる
    ことによって、光学活性シアンヒドリンを製造する方法において、本質的に互い
    に無関係の2つの工程で最初に横方向架橋によって分子量を増加させ、引続きゲ
    ル包接化合物および/またはゲル複合体化合物に変換することを特徴とする、光
    学活性シアンヒドリンの製造法。
  2. 【請求項2】 製造を−10〜+30℃、殊に5〜25℃の反応温度で行な
    う、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 製造を3.0〜6.0のpH値で実施する、請求項1または
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応を水性系または水含有系中、有利に一連の水、水/エタ
    ノール、水/メタノール、水/酢酸エチルエステル、水/ジイソプロピルエーテ
    ル、水/メチル−第三ブチルエーテルおよび水/ヘキサンのうちの1つの系中で
    行なう、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 反応を有機溶剤中、有利にメタノール、エタノール、酢酸エ
    チルエステル、ジイソプロピルエーテル、メチル−第三ブチルエーテル、トルエ
    ンおよび/または塩素化溶剤、殊にジクロロメタン中で行なう、請求項1から4
    までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 オキソ化合物と青酸および/またはシアン化物供与体との化
    学量論的比が1:1〜1:10の間、有利に1:1〜1:4.0の間にある、請
    求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 オキソ化合物としてアルデヒドおよび/またはケトン、殊に
    芳香族C6〜20−アルデヒド、脂肪族C1〜20−アルデヒドならびに2個の
    異なるアルキル基および/またはアリール基で置換されたC4〜20−ケトンを
    使用する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 芳香族アルデヒドとしてベンズアルデヒドまたは置換された
    ベンズアルデヒド、有利にアルコキシ、フェノキシ、アルキル、アリールまたは
    ハロゲンで置換されたベンズアルデヒドを使用する、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 シアン化物供与体としてアセトンシアンヒドリン、トリメチ
    ルシリルシアン化物および/またはシアニド塩、殊にシアン化ナトリウムおよび
    シアン化カリウムを使用する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法
  10. 【請求項10】 オキソ化合物1g当たり溶剤0.1g〜1000g、有利
    に1g〜50gを添加する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 オキソ化合物1g当たり1U〜10000U、有利に20
    U〜2000Uのオキシニトリラーゼ活性を有する酵素含有成分の量を添加する
    、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 オキシニトリラーゼが細胞中、有利に遺伝子工学的に変化
    された細胞中、ミセル中またはマンデル小核中に存在する、請求項1から11ま
    でのいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 分子量が増加されたオキシニトリラーゼは60000g/
    モルを超える好ましい分子量、殊に200000g/モルを超える分子量を有す
    る、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 分子量の増加が有利にグルタルアルデヒドおよび/または
    ジイソシアネートおよび場合によっては担持材料を用いるオキシニトリラーゼの
    横方向架橋によって生じる、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 分子量の増加が有利にグルタルアルデヒド、チトサン、ポ
    リエチレンイミン、ポリビニルアミン、ゼラチンまたはこれらからなる任意の混
    合物を用いるオキシニトリラーゼのCo−横方向架橋によって生じる、請求項1
    3記載の方法。
  16. 【請求項16】 分子量の増加が有利にポリ電解質、例えば一連のポリ(ジ
    アルキルアンモニウムクロリド)のポリ陽イオン、、チトサン、ジエチルアミノ
    エチルデキストラン、一連のポリスチレンスルホン酸のポリ陰イオン、セルロー
    ススルフェート、スルフェートエチルセルロース、デキストランスルフェート、
    ポリアクリル酸およびこれらからなる任意の混合物を用いるオキシニトリラーゼ
    の凝集によって達成された、請求項13記載の方法。
  17. 【請求項17】 分子量の増加が無機担持材料、殊に活性された多孔質ガラ
    スへのオキシニトリラーゼの共有結合によって達成された、請求項13記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 分子量の増加がオキシニトリラーゼの遊離形を用いて実施
    された、請求項13から17までのいずれか1項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 オキシニトリラーゼの分子量の増加が細胞中、有利に遺伝
    子工学的に変化された細胞中、ミセル中またはマンデル小核中で実施された、請
    求項13から17までのいずれか1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 酵素含有成分のゲルの包接および/またはゲルの複合体化
    がポリビニルアルコールとの反応によってポリビニルアルコールゲルの形成下に
    実施された、請求項1から19までのいずれか1項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 酵素含有成分のゲルの包接および/またはゲルの複合体化
    がポリカルバモイルスルホネート源との反応によってポリカルバモイルスルホネ
    ートゲルの形成下に実施された、請求項1から19までのいずれか1項に記載の
    方法。
  22. 【請求項22】 酵素含有成分のゲルの包接および/またはゲルの複合体化
    が有利に液状窒素を用いる凍結ゲル化によって実施された、請求項1から19ま
    でのいずれか1項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 ゲルの包接および/またはゲルの複合体化が高められた細
    胞壁透過性を有する、遺伝子工学的に変化された細胞またはミセルを用いて実施
    された、請求項20から22までのいずれか1項に記載の方法。
  24. 【請求項24】 有利に少なくとも0.5mm〜10mm、特に有利に3m
    m〜10mmの直径ならびに20μm〜5000μm、特に有利に200μm〜
    2000μmの厚さを有するレンズ状の酵素含有ゲルを使用する、請求項1から
    23までのいずれか1項に記載の方法。
  25. 【請求項25】 有利に約50μm〜5000μm、特に有利に200μm
    〜2000μmの直径を有する球状の酵素含有ゲルを使用する、請求項1から2
    4までのいずれか1項に記載の方法。
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