JP2003514185A - 同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置 - Google Patents

同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置

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JP2003514185A JP2001536862A JP2001536862A JP2003514185A JP 2003514185 A JP2003514185 A JP 2003514185A JP 2001536862 A JP2001536862 A JP 2001536862A JP 2001536862 A JP2001536862 A JP 2001536862A JP 2003514185 A JP2003514185 A JP 2003514185A
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クライン,ジェフリー,エフ.
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クライン,ジェフリー,エフ.
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Abstract

(57)【要約】 パワーシリンダ(200)を含む内燃機関であって、吸入シリンダ(100)における吸入をパワーシリンダ(200)内のサイクルに対する補助的かつ副次的機能として、パワーシリンダ(200)内における爆発、掃気(同時に起こる吸気と排気とを含む)および圧縮作用でエンジンの1サイクルを完全に成立させることにより、従来技術による内燃機関に比べてエンジンの冷却および燃料の効率について改良している。このパワーシリンダと吸入シリンダ(100)とを相互連結しているのが、パワーシリンダ(200)上部に開口している吸気チャンバであり、このチャンバ内には、パワーシリンダ(200)内の圧力が吸入シリンダ(100)内の圧力を下回るとパワーシリンダ(200)内に空気を流入させられるように構成された一方向型圧力応答式給気弁(60)が設けられている。さらに、排気孔(12)がパワーシリンダ(200)底部付近に位置付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関、特に、3種類の作用、すなわち、掃気、圧縮および爆発
を含む、優れた「3機能型」サイクルを2ストロークで行なう、従来技術よりも
効率の良い内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの内燃機関は、遡ること1801年以来周知となったオットーサイクルと
して知られるサイクルを基準に動作する。2サイクルエンジンあるいは4サイク
ルエンジンのどちらを説明する場合にも、オットーサイクルでは、エンジン内に
おける各サイクルの4つの基本作用が定められており、その作用はすなわち、吸
気(あるいは吸入)、圧縮、爆発(あるいは点火)、および排気である。
【0003】 4ストロークエンジンでは、各作用にほぼ1つのストロークが関わっている(
720度サイクルの180度)。最新式高速4ストロークエンジンでは吸気と排
気とをほぼ同時に組み入れようとしているが、今も尚、4ストロークエンジンで
はこの2つの作用には2つの行程が必要である。この構成の場合、気流のすべて
はシリンダ上部で起こるため、シリンダヘッドを冷却しやすい傾向があるが、シ
リンダ本体の冷却はできない。さらに、こうした形状の場合、爆発行程のサイク
ル全体に占める割合が22%以下となりかねず、エンジンとして可能な動力出力
全体を制約している可能性がある。
【0004】 2ストロークエンジンでは、爆発、排気および吸気がすべて下降ストロークで
起こった後、上昇ストロークで追加排気および圧縮が行なわれる。よく使用され
ている2サイクル型内燃機関では、1サイクルで、燃焼シリンダ内で起こる4つ
の明確な動作が規定されている。シリンダ内の燃料/空気の混合気を点火すると
、シリンダヘッドの圧力が上昇してピストンをシリンダ内で押し下げる。ピスト
ンがシリンダ内を下降するとピストン側面により閉ざされていた排気孔が開き、
シリンダ内部(高圧下にある)がほぼ大気圧と同じ圧力になるため、シリンダ内
にそれまで閉塞されていた燃焼後ガスが排気孔からシリンダ外へ流出する。ピス
トンはシリンダ内を下降し続けて、その下死点に到達する前に吸気孔を開く。ピ
ストンが戻りストローク(「上昇」ストローク)に入ると、この吸気孔がまず閉
じられる。しかしながら、ピストンが戻りストロークで上昇する間、少なくとも
短時間、排気孔は開口した状態を保つ。したがって、ピストンがその戻りストロ
ークで排気孔を通過してこれを閉じるまで、吸気孔から取り入れられた新気およ
びその空気に混合されていた燃料の一部も同様に排気孔から流出する。排気孔が
閉まると、中の空気および燃料混合気が圧縮され始める。圧縮完了後、この2つ
のサイクル工程は終了し、再度、燃料/空気の混合気が点火されて新たなサイク
ルが始まる。残念なことに、ピストンがその下死点位置から排気孔頂部まで移動
するサイクルに時間がかかるため、燃焼後ガスの一部として利用可能なはずであ
る新気や燃料が大幅に損失されてしまう。
【0005】 一般の2ストロークエンジンに見られるもう1つの特徴は、2ストロークエン
ジンにクランクケースが設けられており、これが、燃焼の大半が起こる空間とな
っていることである。この構造により、従来の4ストロークエンジンでは普通で
ある、クランクケース全体に一定量のオイルを飛沫させることができない。この
ため2ストロークエンジンでは、燃料をシリンダ内に導入する前にオイルを燃料
に混合しておかなければならない。このため、使用前に燃料とオイルとを混合し
なければならないユーザの負担を増やすか、さらに複雑な燃料およびオイル送出
系統を製造するかのいずれかが必要となり、いずれの場合も、燃焼副産物として
燃焼したオイルを含む環境に優しくない排気物を生成することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、従来技術の欠点をなくし、効率を高めた、3つの動作、すなわち
掃気、圧縮および爆発を含む「3機能型」サイクルを2ストロークで行なう内燃
機関を提供することが、本発明の目的である。 本発明のもう1つの目的は、燃焼シリンダ内に冷却空気を導入して、燃焼シリ
ンダ全長の冷却を促進する内燃機関を提供することである。
【0007】 本発明のさらに別の目的は、4サイクルエンジン型と同じにまで複雑さあるい
は重量を増加させずに、これまで周知の2サイクルエンジンより効率の良い内燃
機関を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、サイクル全体に対して爆発工程の占める割合を2
5%〜40%以上に拡大しつつ、従来の4サイクルエンジンの利点を備えた内燃
機関を提供することである。
【0008】 本発明のさらに別の目的は、従来の2ストロークエンジンでこれまで利用可能
であった吸気量よりも、燃焼に利用するように燃焼シリンダ内に保持可能な吸気
量を増加した内燃機関を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、従来の2ストロークエンジン構造で必要だったオ
イルと燃料との混合作業を不要にした内燃機関を提供することである。
【0009】 本発明のもう1つの目的は、これまでの周知の吸気弁よりも構造が単純で製造
コストの低い、性能改良可能な内燃機関用の改良型吸気弁を提供することである
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上述のみならず他の目的も、2つの平行なシリンダ、すなわ
ち吸入シリンダおよびパワーシリンダを備えた内燃機関を用いることで達成され
る。この内燃機関では、パワーシリンダ内における爆発、掃気(同時の吸気およ
び排気を含む)および圧縮作用でこのエンジンサイクルを完全に成立させ、吸入
シリンダ内における吸入を、パワーシリンダ内サイクルに対する補助的かつ副次
的機能とすることにより、エンジンの冷却と燃料効率とについて従来技術による
内燃機関の場合より改良する。燃焼シリンダ内には、その上部に吸気孔を設け、
この孔には、燃焼シリンダの圧力が吸入シリンダの圧力を下回った時点で燃焼シ
リンダ内に空気を流入させられる一方向型圧力応答式吸気弁を設ける。
【0011】 本発明によるエンジンサイクルを以下のように成立させる。パワーシリンダの
ヘッドで燃料/空気の混合気を点火して、爆発工程あるいはパワーピストンの下
降ストロークを開始する。その後、パワーピストンが下死点位置に到達するやや
手前で排気および吸気がほぼ同時に始まり、パワーピストンが下死点位置からや
や戻るまでこれが続く。最後に、パワーシリンダ内に封入した空気を、パワーピ
ストンが残りのサイクルで上昇ストロークを上がりきる間に圧縮する。したがっ
て、排気と吸気とを2つの別々の工程で行なう従来の4ストロークエンジンと異
なる本発明による構造では、排気あるいは吸気にそれぞれ1工程すべてをかける
ことはなく、排気と吸気とを組み合わせて1工程すべてをかけることもない。さ
らに本発明では、燃焼シリンダ内に排気孔を設け、吸入ピストンとパワーピスト
ンとの間に位相差を設けたことにより、爆発工程の割合をサイクル全体の25%
以上、最大40%までにすることができる。さらに、本発明では、燃焼が不要で
あり、空気および燃料を燃焼室に吸入する工程にクランクケースを用いないこと
から、従来の4ストロークエンジンのようにオイルをクランクケース内に循環さ
せることが可能であり、オイルを燃料に混合する必要がなく、従来の2サイクル
エンジンでこれまで生成されてきたものよりもきれいな排気物を生成することに
なる。
【0012】 本発明の別の実施形態において、吸入シリンダの代わりに、燃焼シリンダの吸
気孔内に直接吸気可能な圧縮空気を貯蔵する空気タンクを使用する。この空気タ
ンクが、エンジンの操作中、タービン駆動型あるいはクランクシャフト駆動型圧
縮機から圧縮空気を連続的に収容する。 冷却された圧縮空気の源が第1の吸入シリンダあるいは空気タンクのいずれで
あっても、本発明によるエンジンの使用時に燃焼工程を所望する場合、上述した
冷却圧縮空気源のどちらも、空気をパワーシリンダ内に流入させる際にその空気
を燃焼させることができるため、クランクケースを汚さずにすむ。
【0013】 一方向型圧力応答式吸気弁の一設計も提供する。この弁には2つの主要な構成
要素、すなわち固定した弁座筐体と摺動弁部材とが含まれている。弁座筐体は、
内燃機関の作動室ヘッドにある開口内に螺合されている。この摺動弁部材は、こ
の弁の両側に生じる差圧に反応してこの筐体の中空内部を往復移動するように構
成されている。この摺動部材にはその内部に沿ってその主要軸に平行に中空チャ
ンバが形成されており、筐体の弁座面に隣接する摺動部材基部にてその側壁に開
口が設けられている。空気流をこの弁構造から外向きに滞りなく移動させられる
ように、この摺動部材内部をくり抜く。この内腔部の内面を部分球の形状に追従
させて、弁内を移動している空気流の向きを、大半の内燃機関で使用されている
一般の吸気弁では分散するのが普通であるが、この分散を起こさずに、弁の主軸
に平行な方向から弁の主軸に垂直あるいは略垂直な方向へと転換できるようにす
る。シリンダヘッドに複数個の弁を設けることによりスワール効果(およびその
磨耗および引裂の低減)を実現して、吸気によるパワーシリンダの構成要素に対
する冷却効果を高め、燃料/空気の混合気の混合をより効率良く行なって、エン
ジン全体の効率を上げ、燃料消費量を削減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
添付の図面を合わせて参照すると、以下に詳述する好適実施形態およびそれに
対する具体的な変更態様から、以上のみならず本発明の他の目的、特徴および利
点がさらに明白になるであろう。 図1〜図4には、本発明の一実施形態による3機能(3作用)型内燃機関を概
略的に示している。図1に示すように、本発明の内燃機関には、好ましくは鉛直
に配向されたパワーシリンダ(全体を200として図示)を備えたエンジンブロ
ック10が含まれている。図1〜図4ではパワーシリンダ200を鉛直に配向さ
れたシリンダとして図示しているが、他の方法としてシリンダを傾斜させて配置
することも可能である。パワーシリンダ200内には、パワーシリンダ200内
を往復移動できるように構成されたパワーピストン30が収容されている。標準
のピストンロッド31により、パワーピストン30をクランクシャフト40に接
続する。
【0015】 圧縮空気の吸気孔13をパワーシリンダ200の「ヘッド」に挿入し、一方向
型圧力応答式吸気弁60(これについては以下に詳細を説明)をこの吸気孔13
内に収容する。この弁により、パワーシリンダ200の圧力が低下して圧力応答
式吸気弁60を挟む両側に差圧が生じると、圧縮した新気を圧縮空気吸気孔13
からパワーシリンダ200に供給することができる。
【0016】 1つ以上の排気孔12を、パワーシリンダ移動範囲の最下部付近である、パワ
ーシリンダ200の側壁に位置付ける。 燃料注入孔70をパワーシリンダ200の頂部に設ける。さらに、本発明の構
造は、空気/燃料の混合気が圧縮時に加熱された結果、パワーシリンダ200内
に燃焼作用が起こる高圧縮エンジンとして使用することを目的としているが、グ
ロープラグあるいはスパークプラグ(図示せず)を、パワーシリンダ頂部で燃料
注入孔70に隣接して任意に設けて、この燃焼作用をさらに促進してもよい。
【0017】 本発明による3機能型掃気、圧縮および爆発方法を、以下のように2ストロー
クのみで行なう。これを図1〜図4に示す。 図1には、完全に掃気した状態である下死点(BDC)位置を図示している。
この状態では、排気孔(1つあるいは複数)12は完全に開かれているため、シ
リンダ全体に掃気することができる。下降ストローク時にパワーピストン30が
排気孔12を通過すると、排気ガスが排気孔12を介してパワーシリンダ200
から流出する。これにより、パワーシリンダ200内の圧力が低下するため吸気
弁60が開いて、圧縮された新気が吸入シリンダ100からパワーシリンダ20
0内に吸気される。排気孔12が開いた状態のまま、新気が吸気弁60を介して
流入するため、残留している燃焼後ガスのすべてがパワーシリンダ200から押
し出される。
【0018】 図2に、ピストン30が上昇あるいは戻り工程に転じ、排気孔(1つあるいは
複数)12が閉じた状態となった圧縮作用を例示する。パワーピストン30がB
DC位置を40°通過した位置に到達すると、排気弁12は再度閉じられる。排
気弁12が閉じると、吸気弁60を通過してパワーシリンダ200内に流入した
ばかりの冷たい空気がパワーシリンダ200の表面全体およびパワーピストン3
0の上端面から熱を吸収するため圧力が上昇し、閉じている圧力応答式吸気弁6
0を動作させる。パワーピストン30は上昇ストロークをさらに続けて、パワー
シリンダ200内に残留している新気を圧縮する。こうした構成によりパワーシ
リンダ200内が高圧状態となるため、圧力応答式吸気弁60が自動的に閉じて
残留している新気を封入し、これを次の燃焼作用に用いることができる。
【0019】 図3に、ピストン30がTDCに到達した状態における点火/燃焼作用を例示
する。燃料を、燃料噴射器70により先に注入しておくか、この時点で注入する
。ディーゼルあるいは圧縮点火を利用する場合、ここで圧縮空気の熱を利用して
燃料を点火する。別の方法として、火花を用いる場合には、スパークプラグある
いはグロープラグ(図示せず)を周知のように用いて火花を発生させて点火する
。パワーシリンダ200内の燃焼作用により、パワーピストン30頂部にかかる
圧力が上昇するため、燃焼ガスが膨脹するにつれ、パワーピストン30が下降す
る。
【0020】 図4に、上述したように燃焼により圧力が急上昇したことからピストンが下降
して、クランクシャフト40およびフライホイールに動力が伝えられる爆発工程
を例示する。パワーピストン30の上縁部が排気孔(1つあるいは複数)12の
上部より下の位置に下降すると、排気ガスがパワーシリンダ200から放出され
始める。ピストン30の通過により排気孔(1つあるいは複数)12が開き、加
圧された燃焼後ガスが流出すると爆発行程が終了し、図1に示した掃気行程が再
度開始される。パワーシリンダ200内で排気孔12に加えられていた圧力が突
然解放されることにより、圧力応答式吸気弁60が開く。
【0021】 パワーピストン30が排気孔を露出している間にパワーピストン30は全移動
距離の残りの下降ストロークを移動し、その後、上昇ストロークに転じて戻り、
再度排気孔12を閉塞する。新気は、圧力応答式吸気弁60を介して吸気孔13
へと絶えず流れている。これにより、排気弁12が再度シールされるまで、パワ
ーシリンダ200内に残留している燃焼後ガスすべてを確実にパワーシリンダ2
00から一掃することができる。
【0022】 圧力応答式吸気弁60を介して吸気孔13内に新気を連続的に供給するために
、圧縮空気源を圧縮空気吸気孔13に接続してもよい。これを、圧縮空気を貯蔵
する貯蔵容器とすることができる。この貯蔵容器を、吸気チャンバにより、吸気
弁60を収容しているパワーシリンダ200の吸気孔に接続する。掃気作用が開
始されるとパワーシリンダ内の圧力がこの貯蔵タンクの圧力を下回るまで低下す
るため、吸気弁60が開き、新気が燃焼シリンダ内に流入する。こうした空気源
をパワーシリンダ30とは別に冷却し、点火作用の開始時における燃焼室内の混
合気を、従来技術によるエンジンでこれまで得られたものよりも濃度が高く酸素
分の多いものとする。排気の最終部分に続いて、導入された新気の先頭部分がシ
リンダ内を一掃するため、排気作用と吸入作用とが同時に起こることにより燃焼
室内に冷却した空気が下向きに強制注入されると、この空気によりシリンダ壁部
およびピストン上端部から熱が吸収されるという利点も得られる。当業者であれ
ば、他の圧縮空気源も利用可能であることを理解されたい。例えば、別個の吸入
ピストン(これについては以下に記載する)あるいは他の強制空気源を用いるこ
とができる。
【0023】 上記にて簡単に説明したように、弁60を、およそ1psiの差圧に反応して
自動的に開口する圧力応答式弁として形成する。このように容易に反応する弁を
提供するには、図5〜図8にさらに具体的に示すように、弁60に、弁座筐体1
0と、弁座筐体10の中空内部を往復移動して、弁の両側に生じる1psiとい
うわずかな差圧に反応して自動的に開閉するように形成された摺動子弁部材20
とを具備する。弁座筐体10には、中を貫通する内腔部を備えて、好ましくは硬
質金属で形成した略円柱状本体が含まれる。弁座筐体10の内腔部を、筐体10
の頂面からその底面よりわずかに上の位置まで延在する細長い円柱状内腔部11
として形成し、この円柱状内腔部11と筐体10の底面との間に、外側に張出し
た弁座部分12を設ける。以下に詳しく説明するように、外側に張出した弁座部
分12の形状を、弁が閉じると摺動子弁部材20の底部張り出し部分23と嵌合
するように形成する。円柱状内腔部11の側壁から内向き半径方向に延出してい
るのは位置付けピン14である。以下に詳しく説明するように、位置付けピン1
4が摺動子弁部材20のチャネル22内に嵌まって摺動することにより、摺動子
弁20がその主軸を中心に回転せず、操作時の弁からの気流を所望通りの方向に
維持できるように、ピン14を形成する。内燃機関内のシリンダヘッドにある雌
ねじ部付き開口部内に弁座筐体10を取付けられるように、弁座筐体10が含む
外側円柱状壁部の少なくとも一部に沿って一連のねじ山を設けると好ましい。
【0024】 摺動子弁20を示す図6の側面図にさらに具体的に図示するように、摺動子弁
20には、好ましくはスチールあるいはセラミックで形成し、底部に外側に張出
した面23を備えた略細長いシャフト、あるいは同様の形状に形成した硬質で温
度耐性のある材料を含む。 外側に張出した面23の形状を、弁筐体10の外側に張出した弁座部分12に
嵌合するものとして、弁組立体が完全に閉じた時点で(図5に図示するように)
摺動子弁20の最下位底部が弁筐体10の底面と同一面をなすようにする。摺動
子弁20の最上位部分には、摺動子弁20に固定して装着した環状リング21を
設ける。環状リング21は、摺動子弁部材20が弁組立体を開閉するために弁筐
体10内を往復移動する際に、その下方移動を制限するストップとして機能する
【0025】 摺動子弁20の最下位部分付近にはさらに、円形空気出口孔24を摺動子弁部
材20の側壁に位置付けて設ける。空気出口孔24は、摺動子弁部材の主軸の大
半を貫通して延在する鉛直方向の内腔部25内に向かって開口しており、この内
腔部の終点を形成する。摺動子弁部材を示す図7の部分断面図にさらに具体的に
図示するように(図6のA−A線で切取った図)、鉛直方向の内腔部25が側部
孔24にぶつかる位置が、半径をRとする部分球の内面形状を有する摺動子弁内
のキャビティを画成しており、内腔部表面はこの球の内側表面を利用して鉛直方
向の内腔部25から側壁孔24へと方向転換している。球の形状に追従するこう
した平滑な内腔部表面を設けることにより、空気の層流フローを弁構造に沿って
移動させられるため、シリンダ内に注入される燃料を空気と混合する効率を上げ
、エンジン全体の効率を上げられる可能性を最大に得られることがわかっている
。弁内の気流をさらに改良し、その層流状態を維持するためには、鉛直方向の内
腔部23と側部孔24とを内部連結する球部分の半径Rを、鉛直方向の内腔部2
3および側部孔24双方の半径と同じにして、摺動子弁20内においてフローを
遮断する、あるいは遮断しなくても乱流領域を形成しやすくする可能性のある隆
起部あるいは狭さく部をフローチャネルに設けないようにすると好ましい。ボー
ルミルを用いて、鉛直方向の内腔部23と側部孔24とをくり抜き、この2つの
開口部が互いにぶつかる地点に凹面状の球表面を残すことにより、こうした連続
フローチャネルを形成することができる。
【0026】 上述したように、摺動子弁20にも、外側壁部に位置する細いチャネル22を
設ける。チャネル22の形状を、弁座筐体10に設けられた位置付けピン14を
わずかに上回る寸法にして、位置付けピン14が、弁の動作時に摺動子弁20の
回転を防止しながらチャネル22内を自由に上下移動できるようにする。これに
より、弁組立体をシリンダヘッドに取付けると、弁が開口位置にある状態で弁か
ら流出する気流は、一定で固定された方向に流動する。
【0027】 ここで図8の部分断面図を参照すると、弁筐体10の弁座側に真空を形成する
ように(内燃機関の吸気工程時など)弁に対して1psi以上の差圧が生じると
、摺動子弁部材20は、摺動子弁20の上部に位置付けられた環状リング21が
弁本体10の上面に突当たるまで、弁本体10内を下向きに移動する。案内ピン
40が摺動子弁20の側壁に設けられたチャネル22と相互作用するため、弁本
体10内を移動しながら摺動子弁20がその主軸を中心に回転することはない。
摺動子弁20が完全に開口した位置にあると仮定した場合(図8に図示するよう
に)、出口孔24は作動室内雰囲気に完全に曝されているため、空気は摺動子弁
20を介して鉛直方向の内腔部25を通過し、孔24から連続した滞りない層流
として流出する。環状リング21に対向して摺動子弁20を閉塞位置に向けて偏
向させるバネ14を、弁筐体20内に設ける。
【0028】 最後に、図9の作動室を上から見た図に示すように、上述したように複数個の
弁を内燃機関のシリンダヘッド内に位置付けて、複数本の滞りない連続した空気
層流をシリンダヘッド内に導入することができる。このように複数本のフローを
組み合わせると、シリンダ内にスワール効果を生み出すため、シリンダに対する
大きな冷却効果を得られると同時に、エンジン操作時にシリンダおよびピストン
が受ける磨耗量を軽減できることがわかっている。同様に、本発明による複数弁
から空気を導入するスワール効果により、従来技術による装置の場合よりも、燃
焼前に燃料/空気の混合気をより効率よく混合することができるため、エンジン
全体の効率が上がり、燃料消費量を低減することができる。
【0029】 上記にて詳しく説明したように、わずか1psiの差圧にも反応する上記弁に
より弁操作が確実に簡便化されるため、素早い反応で新気を作動室内に移動させ
ることができると同時に、吸入シリンダの吸気あるいは吸入工程における本発明
による内燃機関に加わる負荷が大幅に削減されることがわかっている。本発明に
よる弁のように設計すると、自動的圧力応答式型発動作用が得られるため、機械
的、電気的あるいは電気機械的弁アクチュエータを必要とせず、これまで周知で
あった弁よりも大幅に簡略化した構造を維持することができる。こうした簡略構
造により、弁ユニットの製造コストも削減される。
【0030】 当業者であれば、本発明による改良型弁を、車両用エンジン、船舶用エンジン
、および産業用エンジンなどさまざまな内燃機関に適用可能であることが明白で
ある。さらに、本発明による改良型弁を、火花点火を使用する内燃機関および/
または燃料注入系統を組み入れる内燃機関、ならびに圧縮点火を用いるディーゼ
ルエンジンにも適用可能である。
【0031】 図10〜図13に、空気源として、上述したように圧縮空気を供給するのでは
なく別個の吸入シリンダを用いる2シリンダ型3機能(3作用)型内燃機関別の
実施形態を概略的に示す。同様の部品には同様の参照符合を付している。 図10〜図13に示した実施形態には、好ましくは鉛直に配向された一対の平
行なシリンダ、すなわち、吸入シリンダ(全体を100として図示)とパワーシ
リンダ(全体を200として図示)を具備するエンジンブロック10が含まれて
いる。図10〜図13には、鉛直に配向された平行なシリンダとして吸入シリン
ダ100とパワーシリンダ200とを図示しているが、他の方法として、内燃機
関には典型的であるV字型などのように、これらのシリンダを互いに角度をつけ
て配置することもできる。吸入シリンダ100には、この中を往復移動するよう
に形成された吸入ピストン20が収容されている。これまで通り、この吸入ピス
トン20を標準のピストンロッド21によりクランクシャフト40に接続してい
る。同様に、パワーシリンダ200には、この中を往復移動するように形成され
たパワーピストン30が収容されている。パワーシリンダ200の下方部分付近
に、1つ以上の排気孔12が設けられている。このパワーピストン30を標準の
ピストンロッド31によりクランクシャフト40に接続している。本発明による
この好適実施形態では、吸入ピストン20を位相合わせしてパワーピストン30
より先に140度移動するように、クランクシャフト40を構成する。しかしな
がら、こうした位相分離を、本発明による相関関係を維持しつつ90〜180度
の範囲で変更することができる。図10〜図13に図示した実施形態では140
度の位相差を開示しているが、正確な位相差は、パワーシリンダ200内の排気
孔12の位置と、サイクル中の、さらに具体的に言えば下降方向の爆発工程時に
おいてパワーピストン30がまず排気孔12を開いた時点でのパワーピストン3
0の角度位置との関係によるものであると留意することが重要である。吸入ピス
トン20とパワーピストン30との間の正確な位相差が、パワーピストン30の
下死点(すなわち180度)と360度のサイクル中にパワーピストン30が最
初に排気孔12を開く角度位置との間の度数の2倍であると好ましい。このよう
に正確に配置すると、パワーピストン30が排気孔12を閉塞すると同時に、吸
入ピストン20が確実に上死点位置に到達して吸入シリンダ100内の空気を最
大限に圧縮してその空気全体をパワーシリンダ200に確実に移動させられるこ
とがわかっている。こうした構成により、パワーシリンダ200内にある新気の
最大量を燃焼に利用可能であることが保証されるため、パワーシリンダ内の残留
した燃焼後ガスを再燃焼しなければならない、あるいはエンジンのクランクケー
スからの汚染排気ガスを燃焼後ガスの一部として用いる従来技術よりも、本発明
によるエンジンの効率を上げることができる。
【0032】 吸気孔(全体を11として図示)をエンジンブロック10の一端部に設け、吸
入シリンダ100と連通させる。新気プレナムチャンバ(図示せず)により、エ
ンジンサイクルの燃焼後ガスにより汚染されていない新鮮な大気を吸気孔11へ
方向付ける。吸気孔11内に収容しているのは、吸入シリンダ内の圧力が弁50
の入口側の圧力を下回ると新気をプレナムチャンバから吸入シリンダ内へ移動さ
せる一方向型圧力応答式弁50(以下に詳細を説明)である。
【0033】 最終的にパワーシリンダに向かう空気量を調節するため、吸入シリンダ100
の上部付近に、機械的に作動する、あるいは電気機械的に作動する解放弁を任意
に設けることができる。この解放弁により、燃焼作用の実施に不当かつ不要であ
る空気を、その空気がパワーシリンダ200内に移動する前に吸入シリンダ10
0から逃すことができる。したがって、この空気は、燃料や排気により汚染され
ることなく吸入シリンダ100から放出されるため、環境への影響も何ら問題な
い。経済面から別の手法として、こうして押し出された空気を圧力下にて圧縮空
気容器内に貯蔵した後、さまざまな種類の車両、船舶および飛行機で利用されて
いる数多くの空気圧付属系統の操作に利用することができる。
【0034】 高温シリンダおよび低温シリンダの「ヘッド」(全体を13として図示)付近
でこれらを接続する吸気孔を、吸入シリンダ100とパワーシリンダ200との
間に位置付けてこれらの間を連通させる。吸気孔13内には、パワーシリンダ2
00内の圧力が吸入シリンダ100の圧力を下回ると吸入シリンダ100からパ
ワーシリンダ200内に一定投入量の圧縮新気を移動させる一方向型圧力応答式
吸気弁(上記に詳細を説明)60を収容する。
【0035】 1つ以上の排気孔12を、パワーピストン移動の最下部付近である、パワーシ
リンダ200の側壁に位置付ける。下降ストローク中にパワーピストン30が排
気孔12を通過すると、排気孔12を介して排気ガスがパワーシリンダ200か
ら流出し、パワーシリンダ200内の圧力が低下するため、吸気弁60が開き、
吸入シリンダ100からパワーシリンダ200内へ新気が流入する。排気孔12
が開いた状態で、吸気弁60から新気が流入することにより、残留していた燃焼
後ガスがすべてパワーシリンダ200から掃き出される。パワーピストン30が
上昇すると排気孔12が閉塞されるため、残留している新気は封入されて、次の
燃焼作用に使用される。
【0036】 燃料注入孔70をパワーシリンダ200の頂部に設ける。上述したように、本
発明の構造は、空気/燃料の混合気が圧縮時に加熱された結果、パワーシリンダ
200内に燃焼動作が起こる高圧縮エンジンとして使用することを目的としてい
る。別の方法として、グロープラグあるいはスパークプラグ(図示せず)を、燃
料注入孔70に隣接するパワーシリンダ200頂部に設けて、燃焼作用をさらに
促進してもよい。
【0037】 2シリンダ式実施形態では、本発明による3機能型掃気、圧縮、および爆発方
法を以下のように2ストロークのみで行なう。まず、吸入ピストン20が上死点
(TDC)位置にある図13を参照すると、吸入ピストン20の次の動作は吸入
シリンダ100内を通る下降である。この時点でのパワーピストン30の位置は
、その上昇移動時にあって、図13のグラフに図示するようにTDC位置からお
よそ220°あるいは140°である。この時点でパワーピストン30は排気孔
12を丁度閉じたところであるため、パワーシリンダ200内に残留している新
気はすべて、パワーピストン30が上昇ストロークを先に行くにしたがって圧縮
されることに留意することも重要である。
【0038】 左側に例示している複数本のシリンダでは、パワーピストン30がTDCにあ
り、燃料が注入された、あるいは今、注入されるところである。ディーゼルある
いは圧縮点火を用いる場合、圧縮空気を加熱することにより燃料を点火するか、
スパークが必要であればスパークを発生させる(スパークプラグは図示せず)。
燃焼が始まると、シリンダ内の圧力が急激に上昇する。
【0039】 前述のように燃焼により圧力が急激に上昇すると、パワーピストン30が押し
下げられるため、クランクシャフトおよびフライホイールに動力が付与される。
ピストンが排気孔12を通過してこれを開くと爆発工程は終了し、加圧された燃
焼後ガスが残留し、吸入行程が開始される。 吸入ピストン20が吸入シリンダ100内を下降し始めると、これが下降する
につれて吸入シリンダ100内の圧力がわずかに低下するため、この状態に反応
して圧力応答式弁50が開く。弁50の構造を弁60と同一にすると好ましく、
こうした構造により吸入シリンダ100内の圧力がわずかに低下しただけでもこ
れが開口するため、吸気行程中に真空引きすることにより内燃機関でこれまで行
なわれてきた作業量を大幅に削減することになる。さらに具体的にいえば、海水
面における平均大気圧をおよそ14.7PSIとして仮定すると、本発明による
吸気弁50は、吸気弁が閉じた状態のときに1ポンド未満の差圧が生じればこの
弁を開口させるのに十分であるように設計されている。吸気弁50の感度がこの
ように高いことから、空気がパワーシリンダ200内に封入されて圧縮され始め
るとこの弁は確実に閉じる。圧力応答式弁50が開くと、新気が吸気孔11を介
して吸入ピストン20の上に位置する吸入チャンバ100内に導入される。図1
0に示すように、吸入ピストン20が吸入シリンダ100内を下降していく間、
弁50は開口したまま、最大投入量の新気をシリンダ100内に吸気する。吸入
ピストン20がおよそ140°(すなわち下死点(BDC)位置からおよそ40
°)移動すると、パワーピストン30がそのTDC位置に到達して燃料および空
気の混合気を十分に圧縮するため、パワーシリンダ200内で燃焼作用が開始さ
れる。
【0040】 パワーシリンダ200内での燃焼作用によりパワーピストン30頂部に加わる
圧力が上昇するため、燃焼ガスの膨脹に伴い、パワーピストン30は下降する。
図11に示すように、パワーピストン30がその下降ストロークを進行すると、
吸入ピストン20はそのBDC位置を通過して上昇ストロークに入る。吸入ピス
トン20が上昇ストロークを開始すると、圧力応答式弁50が自動的に閉じるた
め、吸入シリンダ100内に流入していた新気は圧縮される。その後、吸入ピス
トン20は吸入シリンダ100内で飽和している新気を圧縮し続け、パワーピス
トン30が再度排気孔12の頂部に到達した時点で排気作用が始まるため、吸入
ピストン20がTDC前の80度の位置にくると、急激にかつほぼ即時にパワー
シリンダ200内の圧力が低下する。
【0041】 図11に示したピストン配置の直後、パワーピストン30の上縁部は排気孔1
2の頂部を通過するため、排気ガスがパワーシリンダ200から放出され始める
。それまで排気孔12にかかっていたパワーシリンダ200内の圧力が突然解放
されるため、図12にさらに具体的に示すように圧力応答式吸気弁60が開く。
パワーピストン30がそのBDC位置手前およそ40°(図11に図示)からそ
のBDC位置まで移動する間、吸入ピストン20はその上昇ストロークを続け、
吸気弁50は開口したままの状態となる。パワーピストン30が排気孔12を露
出している間、パワーピストン30は、移動距離全体のおよそ11.8%である
その下降ストロークの残り部分を移動した後、上昇ストロークに転じ、移動距離
全体のおよそ11.8%を戻って再度排気孔12を閉塞する。この上昇速度は、
吸入ピストン20の上昇速度に比べると比較的遅く、吸入ピストン20はその間
にそのTDC位置に到達するまでの移動距離全体のおよそ40.5%を上昇する
ため、吸入シリンダ100内に残留している空気をさらに圧縮すると同時にこれ
をパワーシリンダ200内へと方向付ける。排気孔12が開口した状態のまま、
吸入シリンダ100からパワーシリンダ200へと新気が連続して流入するため
、排気孔12が再度シールされるまで、パワーシリンダ200内に残留している
燃焼後ガスをすべてパワーシリンダ200から確実に一掃することができる。
【0042】 再度図13を参照すると、吸入ピストン20がそのTDC位置に到達した時点
で、パワーシリンダ30がそのBDC位置を40°通過した位置に到達して排気
孔12が再度閉塞される。排気孔12が再度閉塞されると、吸気弁60を介して
吸入シリンダ100からパワーシリンダ200内に通過してきたばかりの低温空
気がパワーシリンダ200の表面全体およびパワーピストン30の上端部から熱
を吸収するため、その圧力が上昇して吸気弁60を閉塞する。パワーピストン3
0は上昇ストロークを続けてパワーシリンダ200内に残留してこれを飽和して
いる新気を圧縮し、吸入ピストン20は吸入行程を開始する。こうした構成によ
り、パワーシリンダ200内に高圧状態が形成されて、圧力応答式吸気弁60が
自動的に閉じる。
【0043】 上記に簡単に説明したように、弁50および60の双方を、およそ1psiの
差圧に反応して自動的に開く圧力応答式弁として形成する。このように容易に反
応する弁を提供するには、図5〜図8にさらに具体的に図示するように、弁50
および60に、弁座筐体10と、弁座筐体10の中空内部を往復移動して、1p
siというわずかな弁両側の差圧に反応して自動的に開閉するように形成された
摺動子弁部材20とを具備する。
【0044】 本発明のパワーシリンダ200および吸入シリンダ100(上記第1の実施形
態で説明した吸入シリンダを用いると仮定して)に、それぞれ、研磨鋳鉄などの
硬質な耐熱物質からなる内部シリンダをライナとして設けると好ましいが、この
内部シリンダは同様の硬質な耐熱物質であればいずれでも十分である。この内側
シリンダをスチール製ブロック10内部にプレスすると好ましい。他の方法とし
て、ブロックをコンクリート、セラミックスリップ、あるいはエポキシ樹脂など
の注入可能な材料で形成することができるため、内側シリンダ10を成形処理時
にブロック10内に固定してもよい。この内側シリンダに、パワーピストンのB
DC位置より上の部分に集合した複数の小型で非常に多数の穴を設ける。こうし
た穴を設けることにより、パワーピストンのピストンリングを保護し、ピストン
リング(あるいはリングのないピストン)が摺動可能な連続して平滑である表面
を保持しつつ、排気に利用可能な断面積を広くすることができる。内側シリンダ
ブロック10の外側には、このシリンダライナにすぐ隣接する第1の排気プレナ
ムを設ける。偏心カムあるいは同様の形状装置などの制御可能な遮断器具を任意
に設けて、排気ガスのフローを調節してもよい。
【0045】 以上、本発明の基本的概念に対する好適実施形態および具体的な変更態様につ
いて十分に述べてきたが、この基本的概念を理解することにより、当業者であれ
ば、さまざまな他の実施形態ならびに、本明細書に図示および記載した実施形態
に対する具体的な変更および修正を加えられることが明白であろう。例えば、上
述したような複数個の装置を用いて新気を供給することができ、複数個の新気吸
入弁および吸気弁を設けて各シリンダ内への気流を増加させることができる。し
たがって、本発明は、本明細書に具体的に述べた以外の方法でも実施可能である
ことを理解されたい。
【0046】 産業上の利用性 従来の2ストロークエンジンでは、ピストンがその下死点位置から排気孔上部
まで移動するサイクル時間に、使用できるはずの新気および燃料を燃焼後ガスの
一部として著しく損失している。さらに、クランクケースが燃焼の大半が起こる
空間となっており、こうした構成では、従来の4ストロークエンジンの場合では
普通である、クランクケース全体に一定量のオイルを飛沫させて用いることがで
きない。したがって、2ストロークエンジンでは、シリンダに導入する前にオイ
ルを燃料と混合しておかなければならず、使用前に燃料とオイルとを混合しなけ
ればならないユーザの負荷を増やすか、さらに複雑な燃料およびオイル送出系統
を追加しなければならないかのいずれかであるが、いずれの場合も、燃焼オイル
を燃焼副産物として含む、環境に悪影響をおよぼす排気物を生成してしまう。そ
こで、シリンダ全体の冷却に効果のある空気を燃焼室に吸入できることから、4
サイクルエンジンと同じように複雑さや重量を増加させることもなくこれまで周
知であった2サイクルエンジンの効率を上げられ、2サイクルエンジン構造にお
いて燃料/オイルの混合気を使用する必要をなくした改良型内燃機関が、産業上
強く要望されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による3機能型(3作用)内燃機関を示す斜視図であり、
完全に掃気した状態である。
【図2】 圧縮時にある、図1に示した3機能型内燃機関の斜視図である。
【図3】 点火/燃焼時にある、図1および図2に示した3機能型内燃機関の斜視図であ
る。
【図4】 爆発工程時にある、図1〜図3に示した3機能型内燃機関の斜視図である。
【図5】 閉塞位置にある、本発明による弁組立体を示す正面図である。
【図6】 摺動子弁部材を示す正面図である。
【図7】 図6のA−A線で切取った摺動子弁部材を示す部分断面図である。
【図8】 開口位置にある、本発明による弁組立体を示す部分断面図である。
【図9】 複数本の滞りなく連続した層状空気流をシリンダヘッド内に導入する、上述し
たようにシリンダヘッド内に位置付けられた複数個の弁を備えた作業シリンダを
上から見た平面図である。
【図10】 本発明の別の実施形態による2シリンダ式3機能型内燃機関を示す斜視図であ
り、パワーピストンが上死点位置にある。
【図11】 パワーピストンがその下降ストローク時にある、図10の内燃機関を示す断面
図である。
【図12】 パワーピストンが下死点位置にある、図10および図11の内燃機関を示す断
面図である。
【図13】 パワーピストンがその上昇ストローク時にある、図10〜図12の内燃機関を
示す断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/561,494 (32)優先日 平成12年4月28日(2000.4.28) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AU,BA, BB,BG,BR,CA,CN,CR,CU,CZ,D M,EE,GD,GE,HR,HU,ID,IL,IN ,IS,JP,KP,KR,LC,LK,LR,LT, LV,MA,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,P L,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA,US ,UZ,VN,YU,ZA

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長いパワーシリンダを含む2ストローク型内燃機関であって、前記パワーシ
    リンダがコネクティングロッドによりドライブシャフトに接続され、前記パワー
    シリンダの第1の端部に隣接する上死点位置と前記パワーシリンダの第2の端部
    に隣接する下死点位置との間で往復移動するように取付けられているピストンと
    、前記パワーシリンダの前記第1の端部に隣接し前記パワーシリンダを圧縮空気
    源と相互連結する吸気孔と、前記吸気孔内に設けられた自動圧力応答式弁と、前
    記ピストンが下死点位置にあると完全に露出され前記ピストンが前記上死点位置
    にあると完全に遮断されるように前記パワーシリンダの前記第2の端部から十分
    な距離をおいて位置付けられた排気出口と、を含む内燃機関において、前記パワ
    ーシリンダ内で2ストロークサイクルを動作させる方法であって、 a.前記ピストンを下向きに移動し、前記排気孔を露出させて前記圧力応答式
    弁両側に差圧を生じさせることにより、前記排気孔の少なくとも一部が露出され
    ている間に圧縮空気を前記パワーシリンダ内に吸気するステップと、 b.前記ピストンを上向きに移動し、前記排気孔を閉塞した状態で前記パワー
    シリンダ内の前記空気を圧縮するステップと、 c.前記圧縮ステップ時に前記空気に燃料を添加して、圧縮空気と燃料との混
    合気を形成するステップと、 d.前記空気と燃料との混合気を燃焼して、前記ピストンを前記パワーシリン
    ダ内で下向きに駆動するステップと、 e.前記ピストンの下降ストローク時に前記ピストンが前記排気孔を露出させ
    始めた瞬間に、前記パワーシリンダから燃焼後ガスを掃気し、同時に、低温の圧
    縮新気を前記パワーシリンダ内に吸気して前記吸気孔から前記排気孔まで前記パ
    ワーシリンダの長手方向軸に沿った気流を形成するステップと、 を含み、前記吸気孔から前記排気孔まで前記パワーシリンダの長手方向軸に沿っ
    た気流を形成することにより、前記空気が前記吸気孔から前記排気孔まで移動し
    ながら前記パワーシリンダを冷却する方法。
  2. 【請求項2】 前記ピストンが前記下死点位置から前記上死点位置まで戻る間に、前記排気孔
    が閉塞され、前記パワーシリンダ内の圧力が上昇して前記圧力応答式弁が閉塞す
    ることにより、中の空気を封入して圧縮することができる、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 圧縮空気源と、 第1の端部および前記第1の端部に対向する第2の端部があり、前記圧縮空気
    源と連通している細長いパワーチャンバとを備え、 前記パワーチャンバは、 前記パワーチャンバ内を第1の端部に隣接する上死点位置と前記パワーチャン
    バの第2の端部に隣接する下死点位置との間で往復移動するように取付けられ、
    ドライブシャフトに操作上接続されたコネクティングロッドに取付けられている
    ピストンと、 前記第1の端部に隣接し、前記パワーチャンバと前記圧縮空気源と相互連結す
    る吸気孔と、 前記吸気孔内に設けられて、両側に生じる差圧に反応して前記圧縮空気源から
    圧縮空気を吸気する第1の自動圧力応答式弁と、 前記ピストンが下死点位置にある時点でのみ完全に露出され、それ以外の時点
    では常に前記ピストンにより少なくとも一部が遮断されるように、前記第2の端
    部から十分な距離をおいて位置付けられた排気孔とを含み、 前記排気孔を露出することにより、前記パワーチャンバと略同軸上に前記吸気
    孔から前記排気孔まで流動する気流が形成され、前記気流が前記吸気孔から前記
    排気孔まで流動しながら前記パワーチャンバを冷却する、 同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の自動圧力応答式弁が弁座筐体をさらに含み、 前記弁座筐体が、 前記弁座筐体内を前記弁座筐体の頂面から前記弁座筐体の底面まで延在し、前
    記底面に隣接する外側に張出した弁座を画成している第1の内腔部と、 前記内腔部内を往復移動するように形成された摺動子弁部材と、 をさらに含み、 前記摺動子弁部材が、 前記弁座と嵌合して前記弁を閉塞するように形成された外側に張出している底
    部を備えた細長い部材と、 前記摺動子弁を前記弁座筐体内で案内する案内手段と、 前記細長い部材の側壁内に延在する側部孔と、 前記摺動子弁部材内を前記摺動子弁部材の頂面から前記側部孔まで延在する第
    2の内腔部とを含む、 請求講3に記載の同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  5. 【請求項5】 前記圧縮空気源が圧縮空気貯蔵タンクをさらに含む、請求項3に記載の同軸上
    で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  6. 【請求項6】 前記圧縮空気源が吸入シリンダをさらに含み、 前記吸入シリンダが、 大気と連通する吸気入口と、 前記パワーチャンバの前記吸気孔と連通する空気出口と、 前記吸入シリンダ内を上死点位置と下死点位置との間で往復移動するように取
    付けられたピストンとをさらに含む、 請求項3に記載の同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  7. 【請求項7】 前記吸入シリンダの前記吸気入口内に取付けられた第2の自動圧力応答式弁を
    さらに含む、請求項6に記載の同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置
  8. 【請求項8】 圧縮空気を供給する空気供給手段と、 差圧に反応して前記空気供給手段から圧縮空気を吸気するように前記空気供給
    手段と連通している第1の自動圧力応答式弁手段と、 第1の端部および前記第1の端部に対向する第2の端部があり、前記第1の自
    動圧力応答式弁手段と連通している細長いパワーシリンダであって、ドライブシ
    ャフトに接続され、前記パワーシリンダ内を前記第1の端部に隣接する上死点位
    置と前記第2の端部に隣接する下死点位置との間で往復移動するように取付けら
    れたピストン手段を具備し、前記空気供給手段と連通しており、燃料と空気との
    混合気を圧縮した後、前記混合気を燃焼することにより、前記ピストン手段を介
    してドライブシャフトに動力を伝達するように構成されているパワーシリンダと
    、 前記パワーシリンダの掃気時にその長手方向軸に沿って前記パワーシリンダを
    冷却する手段と、 を含む、同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  9. 【請求項9】 前記パワーシリンダを冷却する手段が、 前記パワーシリンダと前記空気供給手段とを相互連結し、前記第1の圧力応答
    式弁手段を内部に取付けた吸気孔手段と、 排気手段とをさらに含む、 請求項8に記載の同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  10. 【請求項10】 前記吸気孔手段が前記第1の端部に隣接して位置付けられており、前記排気手
    段が、前記ピストンが前記下死点位置にある時点でのみ完全に露出され、それ以
    外の時点では常に前記ピストンにより少なくとも一部が遮断されるように、前記
    第2の端部から十分な距離をおいて位置付けられている、請求項9に記載の同軸
    上で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の自動圧力応答式弁手段が、前記排気手段の露出により前記パワーシ
    リンダが掃気されると自動的に開口するように構成されているため、前記パワー
    シリンダと略同軸上に前記吸気孔手段から前記排気手段まで流動する気流が形成
    され、前記気流が、前記吸気孔手段から前記排気手段まで流動しながら前記パワ
    ーシリンダを冷却するようになっている、請求項10に記載の同軸上で強制掃気
    される2ストローク型発電装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の自動圧力応答式弁が弁座筐体をさらに含み、 前記弁座筐体が、 前記弁座筐体内を前記弁座筐体の頂面から前記弁座筐体の底面まで延在し、前
    記底面に隣接する外側に張出した弁座部分を画成している第1の内腔部と、 前記内腔部内を往復移動するように形成された摺動子弁部材とをさらに含み、 前記摺動子弁部材が、 前記弁座と嵌合して前記弁を閉塞するように形成された外側に張出している底
    部を備えた細長い部材と、 前記摺動子弁を前記弁座筐体内で案内する案内手段と、 前記細長い部材の側壁内に延在する側部孔と、 前記摺動子弁部材内を前記動子弁部材の頂面から前記側部孔まで延在する第2
    の内腔部とをさらに含む、 請求項11に記載の同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  13. 【請求項13】 空気供給手段が、圧縮空気貯蔵タンクをさらに含む、請求項9に記載の同軸上
    で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  14. 【請求項14】 前記空気供給手段が、第1の端部と第2の端部とがある吸入シリンダをさらに
    含み、 前記吸入シリンダが、 雰囲気と連通する吸気入口と、 前記パワーシリンダの前記吸気孔手段と連通する空気出口と、 前記吸入シリンダ内を前記吸入シリンダの前記第1の端部に隣接する上死点位
    置と前記吸入シリンダの前記第2の端部に隣接する下死点位置との間で往復移動
    するように取付けられたピストンとをさらに含む、 請求項9に記載の同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  15. 【請求項15】 前記吸気入口内に取付けられた第2の自動圧力応答式弁手段をさらに含む、請
    求項14に記載の同軸上で強制掃気される2ストローク型発電装置。
  16. 【請求項16】 作動シリンダを少なくとも1つ含む内燃機関において、 前記作動シリンダが、シリンダヘッドと弁座筐体を含む自動圧力応答式吸気弁
    とをさらに含み、 前記弁座筐体が、前記弁座筐体内を前記弁座筐体の頂面から前記弁座筐体の底
    面まで延在し、前記底面に隣接する外側に張出した弁座部分を画成している第1
    の内腔部と、前記内腔部内を往復移動するように形成された摺動子弁部材とをさ
    らに含み、 前記摺動子弁部材が、前記弁座と嵌合して前記弁を閉塞するように形成された
    外側に張出している底部を備えた細長い部材と、前記摺動子弁を前記弁座筐体内
    で案内する案内手段と、前記細長い部材の側壁内に延在する側部孔と、前記摺動
    子弁部材内を前記摺動子弁部材の頂面から前記側部孔まで延在する第2の内腔部
    とをさらに含む内燃機関。
  17. 【請求項17】 前記弁座筐体が、前記前記弁座筐体を前記シリンダヘッドの開口部に装着する
    手段をさらに含む、請求項16に記載の自動圧力応答式吸気弁。
  18. 【請求項18】 前記弁座筐体を装着する前記手段が、前記弁座筐体の外面の少なくとも一部を
    取り囲むねじ山をさらに含む、請求項17に記載の自動圧力応答式吸気弁。
  19. 【請求項19】 前記弁座筐体が、前記弁座筐体内で前記第1の内腔部内部に向かって半径方向
    に延在し、前記摺動子弁を回転させないように前記摺動子弁上の案内手段と係合
    するピンをさらに含む、請求項18に記載の自動圧力応答式吸気弁。
  20. 【請求項20】 前記案内手段が、前記摺動子弁の前記細長い部材内に延在するスロットをさら
    に含む、請求項19に記載の自動圧力応答式吸気弁。
  21. 【請求項21】 前記摺動子弁部材内の前記第2の内腔部が、前記第2の内腔部の側壁により画
    成され、形状が球内部の一部となっているキャビティと、前記摺動子弁部材の頂
    面から前記キャビティまで前記摺動子弁部材の主軸に略平行に延在する第1の内
    腔部分と、前記摺動子弁部材の前記主軸に角度をつけて延在し、前記キャビティ
    を終点とする前記側部孔とをさらに含み、前記第2の内腔部内の気流が層流フロ
    ーを維持しながら、前記主軸に沿って方向付けられ、前記キャビティの前記球面
    形状に沿ってカーブした後、前記側部孔から流出する、請求項19に記載の自動
    圧力応答式吸気弁。
  22. 【請求項22】 前記側部孔が前記摺動子弁部材の前記主軸に略垂直に延在している、請求項2
    1に記載の自動圧力応答式吸気弁。
  23. 【請求項23】 前記吸気弁の複数個を前記シリンダヘッド内に位置付けてさらに含む、請求項
    16に記載の自動圧力応答式吸気弁。
  24. 【請求項24】 前記弁のそれぞれが、気流を、前記弁内を通過して前記作動シリンダの半径方
    向に向けるように位置付けることにより、前記複数弁からの複数本の気流が、前
    記作動シリンダ内に一定の渦巻き気流を形成する、請求項23に記載の自動圧力
    応答式吸気弁。
  25. 【請求項25】 前記弁座筐体が前記シリンダヘッド内に一体形成されている、請求項16に記
    載の自動圧力応答式吸気弁。
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