JP2003505690A - フォイル漏洩探知室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、互いにヒンジ結合されたフレーム（２，３）と、該フレーム（２，３）に締込まれたフォイル（４，５）と、該フォイル（４，５）によって形成されたテスト室（８）と、前記フレーム（２，３）の間にあるシール装置（１２，１３，１８）と、少なくとも１つの、有利には複数の、前記両方のフレーム（２，３）の少なくとも一方に設けられた、真空ポンプ（１５，１６，２２）の入口に接続可能な孔（７）とを有するフォイル漏洩探知室に関する。前記フォイル漏洩探知室（１）の閉鎖動作を改善するためには、テスト室（８）とは無関係に排気可能な縁領域（１４）が設けられ、この縁領域（１４）に前記孔（７）が開口させられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、互いにヒンジ結合されたフレームと、該フレームに締込まれたフォ
イルと、該フォイルによって形成されたテスト室と、前記フレームの間にあるシ
ール装置と、少なくとも１つの、有利には複数の、前記両方のフレームの少なく
とも一方に設けられた、真空ポンプの入口に接続可能な孔とを有するフォイル漏
洩探知室に関する。

【０００２】 前記形式のフォイル漏洩探知室はＤＥ−Ａ−１９６４２０９９号により公知で
ある。このフォイル漏洩探知室は、通常の手段（真空ポンプ、テストガスセンサ
、制御手段等）を有する漏洩探知装置の構成部分である。

【０００３】 当該形式の漏洩探知装置においては、両方のフレームはほぼ水平に配置されて
いる。上方のフレームはヒンジに向き合った側にハンドグリップを備えている。

【０００４】 フォイルにより形成されたテスト室を開くためには、上方のフレームが持上げ
られる。次いで漏洩について探知する必要のある試験品が下方のフォイルの上に
置かれる。テスト室の閉鎖は上方のフレームを下降させること、しかもフレーム
の間にあるシールが室の真空密な閉鎖を保証するまで上方のフレームを下降させ
ることで行なわれる。

【０００５】 試験品は通常は、フォイルの伸びを多かれ少なかれ必要とする体積を有してい
る。このためには、上方のフレームの下降運動とは反対側に向けられ、テスト室
における負圧が十分に低くなってはじめて相殺される力を作用させることが必要
である。前記負圧に達するまで、フォイル探知装置を取扱う人は上方のフレーム
を固持しなければならない。この時間は、テスト室の弾性的な壁がまず撓み、次
いでフォイルが試験品に支えられ、まだ存在する自由空間がほぼ最小容積をとっ
てはじめて所定の負圧が発生するために、比較的に長い。

【０００６】 当該形式の比較的に大きなフォイル探知装置の場合には、上方のフレームの閉
鎖運動とは反対に向けられた力を発揮するばねを備えることが公知である。この
ようなばねによっては、上方のフレームが注入の間、自動的に開くようにするか
もしくはこの時点で必要なフレームの開放運動が少なくとも助成されるようにす
ることが目的とされている。閉鎖運動とは反対に向けられた前記第２の力に基づ
き、上方のフレームを固持するために必要である、テスト室が確実に閉じられる
までに費やされる時間はさらに長くなる。

【０００７】 本発明の課題は、当該形式のフォイル漏洩探知室の閉鎖動作を改善することで
ある。

【０００８】 前記課題は請求項１の特徴によって解決された。

【０００９】 本来のテスト室から独立した、排気可能な、比較的に容積の小さな縁領域が存
在することにより、この縁領域には、可能のフレームに向かって下降させられた
上方のフレームを固持するのに必要な負圧がきわめて迅速に発生するようになっ
た。テスト室自体における圧力はこの時点ではまだ著しく低減させられている必
要はない。

【００１０】 本発明の別の利点と詳細は図１と図２とに概略的に示した実施例に基づき説明
することにする。

【００１１】 実施例 図１と図２とにおいては、フォイル漏洩探知室は符号１で、両方のフレームは
符号２，３で、フレーム２，３に締込まれたフォイルは符号４，５で、上方のフ
レーム２に設けられたハンドグリップは符号６で、フレーム２，３の一方、有利
には下方のフレーム３における、真空ポンプに接続可能な孔は符号７で、本来の
テスト室は符号８で、有利には下方のフォイル５に設けられた、真空ポンプに接
続可能な接続部は符号９で、テスト室８内にある試験品は符号１１で示されてい
る。

【００１２】 図１の構成では、フレーム２，３はダブルシール装置を備えている。このダブ
ルシール装置は２つの同心的なシールリング１２，１３と中間室１４とを有して
いる。この中間室１４内には孔７が開口しているので中間室１４は排気可能な縁
領域を形成している。

【００１３】 孔７と接続部９とにはそれぞれ１つの真空ポンプ１５，１６が接続されている
。上方のフレーム２が下方のフレーム３の上へ下降させられたあとで、排気プロ
セスは開始する。中間室１４のきわめて小さい容積に基づき、中間室１４におい
てはきわめて迅速に、上方のフレーム２を固持する負圧が達成される。

【００１４】 図２の実施例ではフレーム２，３の間には１つのシールリップ１８しか存在し
ていない。付加的に上方のフレーム２は環状の突出部１９を備えている。この突
出部１９は上方のフレーム２に締込まれたフォイル４を下方のフレーム３に向か
って変形させる。突出部１９の環状の自由な縁部２１は、上方のフレーム２が下
降させられた状態で、フォイル４，５が互いに接触するような部位を有している
。これによってシールリップ１８とフォイル４，５相互間の接触ラインとの間に
排気可能な所望の縁領域１４が形成される。

【００１５】 図２の実施例では、１つの真空ポンプ２２しか設けられていない。真空ポンプ
２２の入口は両方の導管２３，２４を介して孔７もしくは接続部９と接続されて
いる。導管２３，２４の各々は弁２５，２６を備えている。これによってまず、
縁領域１４にて十分な負圧を生ぜしめるために排気可能な縁領域１４が排気され
、次いでテスト室８の排気が行なわれるようになる。

【００１６】 図２に示された解決策の重要な利点は、すでに完成したフォイル漏洩探知室１
のフレーム２又は３に突出部１９をあとから設けることができることである。新
しいフォイル漏洩探知室１では、突出部１９はフレーム２，３の一方と一体に結
合された突出成形部であると有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ダブルシール装置を有する構成の部分断面図。

【図２】 フォイルの一方に作用する突出部を有する構成の部分断面図。

【符号の説明】

１ フォイル漏洩探知室、 ２，３ フレーム、 ４，５ フォイル、 ６
ハンドグリップ、 ７ 孔、 ８ テスト室、 ９ 接続部、 １１ 試験品、
１２，１３ シールリング、 １４ 中間室、 １５，１６ 真空ポンプ、
１８ シールリップ、 １９ 突出部、 ２１ 縁部、 ２２ 真空ポンプ、
２３，２４ 導管、 ２５，２６ 弁

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いにヒンジ結合されたフレーム（２，３）と、該フレーム
   （２，３）に締込まれたフォイル（４，５）と、該フォイル（４，５）によって
   形成されたテスト室（８）と、前記フレーム（２，３）の間にあるシール装置（
   １２，１３，１８）と、少なくとも１つの、有利には複数の、前記両方のフレー
   ム（２，３）の少なくとも一方に設けられた、真空ポンプ（１５，１６，２２）
   の入口に接続可能な孔（７）とを有するフォイル漏洩探知室において、前記テス
   ト室（８）とは無関係に排気可能な縁領域（１４）が設けられており、該縁領域
   （１４）に前記孔（７）が開口していることを特徴とする、フォイル漏洩探知室
   。
2. 【請求項２】 前記フレーム（２，３）の間に２つの同心的なシール装置（
   １２，１３）があり、該シール装置（１２，１３）の間の中間室が前記縁領域（
   １４）を形成している、請求項１記載のフォイル漏洩探知室。
3. 【請求項３】 前記フレーム（２，３）の一方が内側の、環状の突出部（１
   ９）を備えており、該突出部（１９）の環状の縁（２１）が所属のフォイル（４
   ，５）に接触し、前記フレーム（２，３）が互いに相上下し定置している状態で
   両方のフォイル（４，５）が互いに接触する部位を有している、請求項１記載の
   フォイル漏洩探知室。
4. 【請求項４】 前記突出部（１９）が前記フレーム（２，３）と一体に結合
   された突出成形部として構成されている、請求項３記載のフォイル漏洩探知室。