JP2003504561A - 内燃機関の燃料噴射機構のための接続片及び、予め締め付けて溶接された接続片を備えるケーシング、特に燃料高圧蓄圧器 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射機構のための接続片及び、予め締め付けて溶接された接続片を備えるケーシング、特に燃料高圧蓄圧器

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JP2003504561A JP2001510723A JP2001510723A JP2003504561A JP 2003504561 A JP2003504561 A JP 2003504561A JP 2001510723 A JP2001510723 A JP 2001510723A JP 2001510723 A JP2001510723 A JP 2001510723A JP 2003504561 A JP2003504561 A JP 2003504561A
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Abstract

(57)【要約】 内燃機関の燃料噴射機構のための接続片(1)及び、溶接された接続片(1)を備えるケーシング(2)、特に燃料高圧蓄圧器を提供するものであり、この場合、ケーシング(2)と接続片(1)との間に溶接継目(3)から空間的に分離されたシール面が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 背景技術 本発明は、内燃機関の燃料噴射機構のための請求項1の上位概念に記載の形式
の接続片及び、溶接された接続片を備える請求項6の上位概念に記載の形式のケ
ーシング、特に燃料高圧蓄圧器に関する。
【0002】 燃料噴射機構の種々の構成ユニット、例えば燃料噴射ポンプ、燃料高圧蓄圧器
及び噴射ノズルが一般的に液圧導管によって互いに結合されている。該結合部の
シールが、しばしば、液圧導管上に被せ嵌められた締付けナットを用いて行われ
、締付けナットが対応する構成ユニットのケーシングに液密に結合された接続片
にねじ結合される。特に燃料高圧蓄圧器は複数の接続片を有しており、接続片が
該蓄圧器に対する燃料供給及び燃料排出を可能にするものである。
【0003】 ケーシングに溶接結合される接続片が公知である。公知の溶接構造においては
欠点として、溶接継目が2つの機能を有している。第1に、溶接継目はケーシン
グと接続片との間の結合部を形成して、あらゆる力を伝達しなければならない。
特に最新の燃料噴射機構においては、圧力の増大に伴って、増大した高い引張応
力が溶接継目に生じることになる。第2に、溶接継目がシール機能を生ぜしめね
ばならず、このことは溶接継目に付加的な要求をもたらす。
【0004】 公知の溶接構造のさらなる欠点として、溶接過程の際に飛散物若しくは溶接噴
出物が導管若しくは燃料蓄圧器の高圧領域に達し、その結果、燃料噴射機構の機
能が妨げられることになる。
【0005】 本発明の課題は、接続片及び、接続片を備えたケーシングを改善して、接続片
がケーシング及び接続片の高圧領域を周囲に対して確実にシールするようにし、
かつ高圧領域を両方の構成部分の結合に際して生じる粒子から確実に保護するよ
うにすることである。
【0006】 前記課題を解決するために本発明の構成では、接続片の第1の端部に、接続片
の縦軸線方向に延びる貫通孔と同軸的に配置された締付けエレメントを設けてあ
り、締付けエレメントが貫通孔及び円筒形のシール面を有している。
【0007】 本発明に基づく接続片においては、締付けエレメントの円筒形のシール面が、
対応して形成されたケーシングと協働して、貫通孔内の燃料を環境に対して密閉
する。接続片の“保持”機能と“シール”機能との空間的な分離によって、シー
ル面も、接続片とケーシングとの結合部も最適に形成される。
【0008】 さらに、シール面が、接続片とケーシングとの結合の際に生じる溶接飛散物若
しくは削りくずを接続片若しくはケーシングの高圧領域内へ到達させないように
作用している。
【0009】 1つの実施態様では、接続片と締付けエレメントとが一体的に形成されており
、構成部分の数が最小にされる。
【0010】 本発明の別の実施態様では、接続片及び締付けエレメントが別個の構成部分で
あり、従って、両方の構成部分が形状、材料及び製作方法に関してそれぞれ最適
にされる。
【0011】 本発明の別の実施態様では、シール面が外円筒の形を有しており、従って、燃
料の運転圧力がシール面を外側へ拡大させ、その結果、接続片のシール面とケー
シングのシール面との間の面圧が増大される。
【0012】 別の変化例では、締付けエレメントに、シールリングの受容のための少なくと
も1つの溝が設けられている。
【0013】 前述の課題を解決するために本発明では冒頭に述べた形式のケーシング、特に
燃料高圧蓄圧器において、ケーシングと接続片との結合のための手段と、ケーシ
ングと接続片との結合部をシールするための手段とが、空間的に分離して配置さ
れている。
【0014】 “保持”機能と“シール”機能との空間的な分離によって、該機能が構造的及
び製作技術的に最適に生ぜしめられる。さらに、周囲に対するシールをも溶接継
目によって行う従来技術とは逆に、燃料が溶接継目まで達する場合に運転圧力に
起因するようなノッチ効果が避けられる。“保持”機能と“シール”機能との空
間的な分離によって付加的に、接続片とケーシングとの結合の際にシール面を損
傷してしまうようなことも、ほとんど排除される。
【0015】 本発明の実施態様では、接続片の第1の端面に貫通孔に対して同軸的に円筒形
の締付けエレメントを配置してあり、締付けエレメントが貫通孔を有しており、
ケーシングの孔が接続片に向いた端部に凹部を有しており、凹部が締付けエレメ
ントと一緒に圧入嵌合部(プレスばめ)を形成している。
【0016】 圧入嵌合部がシール面を形成して、接続片の貫通孔とケーシングの孔とを周囲
に対してシールしている。締付けエレメントとケーシングの凹部との間の面圧に
基づき、良好なシール作用が得られる。
【0017】 別の変化例では、接続片の第1の端部に貫通孔に対して同軸的に凹所が設けら
れており、ケーシングの孔が接続片に向いた端部に凹部を有しており、接続片と
ケーシングとの間に円筒形の締付けエレメントを設けてあり、締付けエレメント
が接続片の凹所及びケーシングの凹部と一緒に圧入嵌合部を形成しており、従っ
て、接続片、締付けエレメント及びケーシングがそれぞれ各要求に最適に適合し
た互いに異なる材料によって形成され、ひいては運転確実性が改善される。
【0018】 本発明の別の実施態様では、締付けエレメントが外円筒の形を有しており、従
って、燃料の運転圧力が締付けエレメントのシール面を外側へ拡大することにな
る。これによって、接続片のシール面とケーシングの凹部のシール面との間の面
圧が増大され、その結果、結合部のシール性が付加的に高められる。
【0019】 本発明のさらに別の実施形では、締付けエレメントに、シールリングの受容の
ための少なくとも1つの溝が設けられており、その結果、シール性がシールリン
グによってさらに向上させられる。
【0020】 本発明の有利な実施態様では、ケーシングの凹部及び接続片の凹所内に、少な
くともそれぞれ1つのシールリングの受容のための溝が設けられており、これに
よって、締付けエレメントが特に小さい寸法で構成でき、それというのは、シー
ルリングが“シール”機能の一部を受け持ち、締付けエレメントがシールリング
の受容のための溝によって弱化されないからである。
【0021】 本発明に基づく実施態様では、接続片とケーシングとが溶接によって互いに結
合されている。このようなケーシングは、公知の溶接構造の、例えば簡単かつ経
済的な製造というような利点を有するものの、溶接構造の欠点を伴うものではな
い。締付けエレメントを予め締め付ける(予圧若しくは予負荷する)ことに基づ
き、溶接の後にも、接続片及びケーシングのシール面間に予圧(プレロード)が
永続的に作用している。シール面と溶接継目との空間的な分離によって、ケーシ
ング若しくは接続片の高圧領域内への溶接飛散物の侵入が避けられる。さらに、
溶接継目に運転圧力の燃料によって生じてしまうようなノッチ効果が防止される
。このことは特に、締付けエレメントのシール面の、燃料の運転圧力によって負
荷される有効な面積が、溶接継目によって占められる面積に比べて小さい場合に
当てはまる。
【0022】 本発明のさらなる利点及び有利な構成は、以下の記載、図面並びに請求項に示
唆してある。本発明に基づく実施例を図面に示して、以下に詳細に説明する。
【0023】 図1に、本発明に基づく接続片(Anschlussstutzen)1の第1の実施例が示して
ある。接続片1が環状の溶接継目3によって燃料高圧蓄圧器2に結合されている
。燃料高圧蓄圧器2が孔4を備えており、孔が接続片1の貫通孔5及び燃料高圧
蓄圧器2の内部6に接続されている。
【0024】 接続片1の、燃料高圧蓄圧器2に向いた端部がつば7を有しており、つば7が
、接続片1を燃料高圧蓄圧器2の対応する環状面8に座着させる際に接続片1の
縦軸線の方向のストッパとして作用する。これによって、溶接の際の接続片1の
、燃料高圧蓄圧器2に関する軸線方向の位置が規定される。
【0025】 接続片1の締付けエレメント10が、燃料高圧蓄圧器2の円筒形の凹部(Verti
efung)9内に突入している。締付けエレメント10が燃料高圧蓄圧器2の凹部9
と一緒に圧入嵌合部を形成していて、従って燃料高圧蓄圧器2と接続片1との結
合部を周囲に対してシールしている。即ち、シール面が接続片1と燃料高圧蓄圧
器2との間の圧入嵌合部によって形成される。
【0026】 孔4及び貫通孔5内の燃料(図示せず)の運転圧力の増大に伴って、締付けエ
レメント10と燃料高圧蓄圧器2の凹部9との間の圧着力が増大し、ひいては該
結合部のシール作用も増大する。
【0027】 接続片1の、燃料高圧蓄圧器2と逆の側の端部に、一般的に導管(図示せず)
がユニオンナット(同じく図示せず)によって固定される。
【0028】 図2に、本発明に基づく接続片1の第2の実施例が示してある。用いた符号は
は、図1の符号に対応している。
【0029】 接続片1が円筒形の凹所(Senkung)13を有しており、該凹所内に、別個の構
成部分として形成された締付けエレメント10が突入している。締付けエレメン
ト10が燃料高圧蓄圧器2の凹部9及び接続片の凹所13と一緒に圧入嵌合部を
形成している。締付けエレメント10を別個の構成部分として形成してあること
によって、締付けエレメントが材料及び製作方法に関して接続片1及び燃料高圧
蓄圧器2に左右されずに最適化される。凹所13及び凹部9の直径を、図示して
あるように互いに同じにする必要はない。該実施例においても、孔4内及び貫通
孔5内の燃料(図示せず)の運転圧力が、燃料高圧蓄圧器2と接続片1との結合
部のシール作用を増大させる。
【0030】 図3の右側に、図1の実施例に類似の実施例を示してあり、相違点として、締
付けエレメント10が溝14を有しており、該溝内にシールリング15が配置さ
れている。
【0031】 図3の左側に、図2に類似の別個の締付けエレメント10を備えた実施例を示
してあり、この場合、締付けエレメント10が2つの溝14及び2つのシールリ
ング15を有している。溝14内に配置された一方のシールリング15が、締付
けエレメント10を燃料高圧蓄圧器2の凹部9に対してシールしており、他方の
シールリング15が締付けエレメント10を接続片1の凹所13に対してシール
している。
【0032】 シールリングの使用によって、燃料高圧蓄圧器2と接続片1との結合部のシー
ル作用がさらに高められる。溝14は凹所13及び凹部9内に設けられてもよい
。明細書、請求項及び図面に示したすべての特徴は、個別(単独)にも、互いの
任意に組合せても高度な発明として用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に基づく接続片及び燃料高圧蓄圧器の第1の実施例の縦断面図。
【図2】 本発明に基づく接続片及び燃料高圧蓄圧器の第2の実施例の縦断面図。
【図3】 本発明に基づく接続片及び燃料高圧蓄圧器のシールリングを備える第3の実施
例の縦断面図。
【符号の説明】
1 接続片、 2 燃料高圧蓄力器、 3 溶接継目、 4 孔、
5 貫通孔、 6 内部、 7 つば、 8 環状面、 9 凹部、
10 締付けエレメント、 13 凹所、 14 溝、 15 シール
リング

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃料噴射機構のための接続片(1)であって、第
    1の端部及び縦軸線の方向に延びる貫通孔(5)を有している形式のものにおい
    て、第1の端部に、貫通孔(5)に対して同軸的に配置された締付けエレメント
    (10)を設けてあり、締付けエレメント(10)が縦軸線の方向に延びる貫通
    孔を有しており、かつ締付けエレメント(10)が円筒形のシール面を有してい
    ることを特徴とする、内燃機関の燃料噴射機構のための接続片。
  2. 【請求項2】 接続片(1)と締付けエレメント(10)とが一体的に形成
    されている請求項1記載の接続片。
  3. 【請求項3】 接続片(1)と締付けエレメント(10)とが別個の構成部
    分として形成されている請求項1記載の接続片。
  4. 【請求項4】 シール面が外円筒の形を有している請求項1から3までのい
    ずれか1項記載の接続片。
  5. 【請求項5】 締付けエレメント(10)内に、シールリング(15)の受
    容のための少なくとも1つの溝が設けられている請求項1から4までのいずれか
    1項記載の接続片。
  6. 【請求項6】 内燃機関の燃料噴射機構のためのケーシング、特に燃料高圧
    蓄圧器(2)であって、貫通孔(5)を有しかつケーシングに液密に結合された
    接続片(1)を備えており、この場合、ケーシング内部と貫通孔(5)とがケー
    シングの孔(4)によって液圧的に接続されている形式のものにおいて、ケーシ
    ングと接続片(1)との結合のための手段(3)と、ケーシングと接続片(1)
    との結合部をシールするための手段(10,9)とが、空間的に分離して配置さ
    れていることを特徴とする、内燃機関の燃料噴射機構のためのケーシング。
  7. 【請求項7】 接続片(1)の第1の端面に貫通孔(5)に対して同軸的に
    円筒形の締付けエレメント(10)を配置してあり、締付けエレメントが貫通孔
    を有しており、孔(4)が接続片(1)に向いた端部に凹部(9)を有しており
    、凹部が締付けエレメント(10)と一緒に圧入嵌合部を形成している請求項6
    記載のケーシング。
  8. 【請求項8】 接続片(1)の第1の端面に貫通孔(5)に対して同軸的に
    凹所(13)が設けられており、ケーシングの孔(4)が接続片(1)に向いた
    端部に凹部(9)を有しており、接続片(1)とケーシングとの間に円筒形の締
    付けエレメント(10)を設けてあり、締付けエレメントが接続片(1)の凹所
    (13)及びケーシングの凹部(9)と一緒に圧入嵌合部を形成しており、かつ
    締付けエレメント(10)が貫通孔を有している請求項6記載のケーシング。
  9. 【請求項9】 締付けエレメント(10)が外円筒の形を有している請求項
    6から8までのいずれか1項記載のケーシング。
  10. 【請求項10】 締付けエレメント(10)に、シールリング(15)の受
    容のための少なくとも1つの溝(14)が設けられている請求項6から9までの
    いずれか1項記載のケーシング。
  11. 【請求項11】 ケーシングの凹部(9)及び接続片(1)の凹所(13)
    内に、少なくとも1つのシールリング(15)の受容のための溝(14)が設け
    られている請求項6から10までのいずれか1項記載のケーシング。
  12. 【請求項12】 接続片(1)が溶接によってケーシングに結合されている
    請求項6から11までのいずれか1項記載のケーシング。
JP2001510723A 1999-07-15 2000-05-19 内燃機関の燃料噴射機構のための接続片及び、予め締め付けて溶接された接続片を備えるケーシング、特に燃料高圧蓄圧器 Pending JP2003504561A (ja)

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