JP2003502468A - 高い溶融強度と延伸性を示すポリプロピレン - Google Patents
高い溶融強度と延伸性を示すポリプロピレンInfo
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Abstract
Description
してそれらのブレンド物が多種多様な用途で用いられることは公知である。例え
ば、ポリプロピレンは紡糸繊維、インフレーションフィルム、押出し加工プロフ
ァイルおよび発泡体の製造で用いられる。ポリプロピレンの加工が溶融状態で行
われるような用途では、重合体は高い溶融強度(melt strength)
を示すのが望ましい。ある用途、例えば繊維の紡糸およびフィルムのブロー加工
などでは、ポリプロピレンが高い溶融強度を示すことに加えて高い延伸性(dr
awability)を示すことが要求される。延伸性が高いと繊維またはフィ
ルムの製造を破壊なしに高速で行うことが可能になるばかりでなくまた直径がよ
り小さい繊維の製造およびより薄いフィルムの製造を行うことも可能になる。
の公知ポリプロピレンは高い溶融強度を示すが延伸性が低い。このことから、そ
れらは繊維の延伸、特に直径が小さい繊維の延伸で用いるには適さない。
た時にまばらに(thins out)なって破断するのではなく、延伸した時
にむしろ硬化して強くなる溶融物を指す。このように延伸した時に起こる硬化は
一般に歪み硬化と呼ばれる。溶融強度が重要な役割を果たすポリプロピレン加工
操作には、吹込成形、押出し加工被覆、熱成形、繊維紡糸および発泡体押出し加
工が含まれる。熱成形では、溶融強度が劣るとたれ下り現象が起こる。繊維紡糸
では、溶融強度が劣ると繊維が横方向の力、例えば冷却用空気などによって望ま
しくない動きをとることにより最終的に繊維の「合体(married)」およ
び繊維の破断に導かれる可能性がある。他方、溶融強度があまりにも高いと繊維
の低いタイター(titre)の達成が制限されるであろう。従って、溶融強度
と延伸性の間の適切な均衡が望ましい。インフレーションフィルム(2軸配向)
またはキャストフィルムの場合にもまた溶融強度と延伸性の間の適切な均衡が非
常に重要である。発泡体押出し加工の場合、溶融強度が劣ると結果として気泡が
崩壊し、気泡構造が均一でなくなる。そのような用途では、延伸性が劣ると壁の
滑らかさが制限されるであろう。
てきた。例えば、長鎖分枝を有する重合体は良好な溶融強度を示す傾向がある。
アイソタクチックポリプロピレンの場合、照射または反応性押出し加工(rea
ctive extrusion)方法、例えば米国特許第5047446号、
5047485号および5541236号などに開示されている方法を用いてそ
れを達成することができる。このような方法の限界は、溶融強度を高くすると同
時に延伸性の著しい低下が起こる点にある。加うるに、照射方法は高価である。
また、例えばヨーロッパ特許出願公開第0739938号に開示されているよう
に、アイソタクチックポリプロピレンをこれの溶融強度を向上させる添加剤、例
えば高分子量のアクリレートなどとブレンドすることも提案された。アイソタク
チックポリプロピレンを高い溶融強度を示すポリエチレンまたは充填材とブレン
ドした時にも同じ結果になり得る。このような方法は、アイソタクチックポリプ
ロピレンが有する固有の特性がそのような添加剤によって大きく変成されること
により制限される。
平均分子量(Mw)によって決定されることも文献から公知である[A.Gij
sels Ind.Polym.Process.、9、252(1994)]
。
の方法でブレンドされた樹脂は、高いメルトフローレートと狭い分子量分布を示
す低分子量のポリオレフィン樹脂を比較的低い分率で含有し、低いメルトフロー
レートと典型的には狭い分子量分布を示す混和し得る高分子量のポリオレフィン
樹脂をより高い分率で含有する。そのようにしてブレンドされた向上した分子量
分布を示すポリオレフィン樹脂は多様な特性パラメーターを示すことが開示され
ており、そのようなパラメーターには、7.2から10の範囲の分子量分布幅M
z/Mn、15.5未満のフローレート比(flow rate ratio)
、および20秒-1の時の0.70から0.78の範囲のべき乗則指数(powe
r law index)、そして400,000から580,000の範囲の
Z平均分子量Mzまたは−0.029から−0.047の範囲の二次定数b2[
回帰分析粘度式から決定]のいずれかまたは両方、そしてMzおよびb2パラメ
ーターの両方ともが前範囲内にない入らない時には1.6から2.0の範囲のダ
イ スエル(die swell)B2および約0.08から約0.026の範
囲の紡糸ファクターln(B2)/MFRが含まれる。
および共重合体を製造する方法が開示されている。しかしながら、前記明細書は
ポリプロピレンの延伸に関する問題を取り扱っていない。
子量分布を二頂にすることが開示されている。
頂分子量分布を示すポリオレフィンを製造するための触媒系が開示されている。
前記明細書はポリプロピレンの延伸性に関する問題を取り扱っていない。
示すポリプロピレンを提供することにあり、このポリプロピレンはアイソタクチ
ック、シンジオタクチック、またはアイソタクチック画分とシンジオタクチック
画分のブレンド物であってもよい。本発明の目的は、また、ポリプロピレンを溶
融状態で例えば高いせん断速度で加工する必要がある加工用途、典型的には繊維
の紡糸で用いることができるようなポリプロピレンを提供することにある。本発
明のさらなる目的は、溶融強度と延伸性の間の歩み寄りが改良されたポリプロピ
レンを提供することにある。
工(melt processing)で用いることを提供し、ここでは、溶融
強度と延伸性の間の歩み寄りを向上させる目的で前記ブレンド物が少なくとも8
の分散指数と少なくとも10のMz/Mn比を示すようにする。
歩み寄りを向上させる方法も提供し、この方法は、少なくとも8の分散指数と少
なくとも10のMz/Mn比を示す多頂ポリプロピレンブレンド物を提供するこ
とを包含する。
の方法は、多頂ポリプロピレンブレンド物を用意し、溶融強度と延伸性の間の歩
み寄りが向上するように前記ブレンド物が8から70の分散指数と少なくとも1
0のMz/Mn比を示すようにそれを選択しそして前記ブレンド物を溶融状態で
延伸することにより前記ブレンド物を加工し、固体状製品を生成させることを含
んで成る。
多分散指数としても知られる]は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の間の比率である。Mz/Mn比は分子量分布の幅である。Mzはz平均分
子量であり、これを全iに関してΣNiMi3/ΣNiMi2として定義される。
っても構わない。前記画分のブレンド物は、物理的ブレンドまたは化学的ブレン
ド、例えば2基の反応槽を直列で用いた化学的ブレンドまたは1基の反応槽を使
用し、特定の2種類の触媒を用いて化学的にブレンドすることにより入手可能で
ある。このようなポリプロピレン画分を単独重合体または共重合体で構成させて
もよくそして前記画分の製造をいろいろな触媒、例えばチーグラー・ナッタ触媒
またはメタロセン触媒などを用いて行ってもよい。
もよい。
子量分布幅(Mz/Mn)を好適には50−150にする。
2番目の低分子量画分の含有量を80から20重量%にしてもよい。
にして前記2番目の画分の含有量を50から30重量%にする。
量%にして前記2番目の画分の含有量を45から35重量%にする。
には少なくとも5にする。典型的には、前記1番目の画分が示すメルトフローイ
ンデックスを5dg/分未満にしそして前記2番目の画分が示すメルトフローイ
ンデックスを60から1000dg/分にする。
断剤(chain scission agent)と鎖グラフト化剤(cha
in grafting agent)の混合物と共に反応性押出し加工するこ
とで生成させてもよい。前記鎖切断剤に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサンを含めることができる。前記鎖グラフト化剤はメタア
クリル酸アリルおよびジビニルベンゼンから選択することができる。
ン単独重合体で構成させる。別法として、前記1番目および/または2番目の画
分をポリプロピレン共重合体で構成させてもよい。
よび押出し加工品の成形で用いることにも関する。
ここで、Mwは重量平均分子量でありそしてMnは数平均分子量である)である
]を示すように分子量分布を広げるとポリプロピレンが示す機械的特性、特に溶
融強度と延伸性が改良されることを本発明者らが見いだしたことを基にしている
。前記溶融強度の測定は、典型的には、押出された溶融物から得られた繊維を所
定条件下の回転車上で延伸する時に要する力を測定することによって行う。ポリ
プロピレンが示す溶融強度が高ければ高いほど一般にそれの溶融物を用いて行う
加工、例えば繊維の紡糸、フィルムの吹込加工、熱成形、そしてプロファイル、
例えば管またはパイプなどの押出し加工における信頼度が高くなる。溶融強度が
高くなるにつれて一般に溶融状態の材料が破壊または変形を起こす傾向が低くな
る。
が低くなるにつれて高くなる傾向がある。本明細書では、MFI値の測定を、A
STM D1238の手順を用い、230℃の温度で2.16kgの荷重を用い
て行った。
度を示すことに加えて高い延伸性を示すことが望まれる。延伸性が高いことは、
そのような材料の延伸を高速、即ち高い歪み速度で行なって直径が小さい繊維(
または細い繊維)を生成させることができることを意味する。ポリプロピレンが
示す延伸性の測定を、典型的には、繊維を繊維紡糸中に一定加速度で回転する車
の回りに巻き付けてフィラメントの破壊に至る最大角速度(1分当たりの回転数
の単位で表す)を測定することにより行う。延伸性が高いと、破壊(ruptu
re)前の延伸速度を高くすることが可能になり、それによって、より細いフィ
ラメントの製造を行うことさえ可能になる。
レンド物を生成させると溶融強度と延伸性が共にそれらの間の良好な歩み寄りが
得られるに充分なほど高くなり得ることでそのようなブレンド物は繊維の紡糸で
特に有利に使用可能であることを見いだした。
である。図1から3は、本発明の異なる3態様に従うアイソタクチックポリプロ
ピレンのゲル浸透クロマトグラム(GPCs)である。
ピレンのGPCクロマトグラムを示す。この二頂アイソタクチックポリプロピレ
ンが示すメルトフローインデックスは11.5dg/分である。この二頂アイソ
タクチックポリプロピレンが示す分子量分布(A)は、Mwが279kDaでM
nが30kDaで、従って分散指数が9.3であるような分子量分布である。こ
の二頂アイソタクチックポリプロピレンを2種類のアイソタクチックポリプロピ
レン単独重合体の画分の物理的ブレンド物として生成させる。1番目の画分は2
.3dg/分のMFIを示す高分子量画分(B)であり、これが前記二頂アイソ
タクチックポリプロピレンを構成する割合は55重量%である。2番目の画分は
72dg/分のMFIを示す低分子量画分(C)であり、これが前記二頂アイソ
タクチックポリプロピレンを構成する割合は45重量%である。前記高分子量画
分は419kDaのMwと49kDaのMnと8.6の分散指数を示しそして前
記低分子量画分は146kDaのMwと21kDaのMnと7.0の分散指数を
示す。
GPCクロマトグラムである。この二頂アイソタクチックポリプロピレンが示す
メルトフローインデックスは6.9dg/分である。この二頂アイソタクチック
ポリプロピレンが示す分子量分布(A)は、Mwが363kDaでMnが26k
Daで、従って分散指数が14.1であるような分子量分布である。この二頂ア
イソタクチックポリプロピレンを2種類のアイソタクチックポリプロピレン単独
重合体の画分の物理的ブレンド物として生成させ、ここで、1番目の画分は0.
8dg/分のMFIを示す高分子量画分(B)で、これが前記二頂アイソタクチ
ックポリプロピレンを構成する割合は57重量%であり、そして2番目の画分は
350dg/分のMFIを示す低分子量画分で、これが前記二頂アイソタクチッ
クポリプロピレンを構成する割合は43重量%である。前記高分子量画分は56
8kDaのMwと73kDaのMnと7.8の分散指数を示しそして前記低分子
量画分(C)は99kDaのMwと16kDaのMnと6.2の分散指数を示す
。
GPCクロマトグラムである。この二頂アイソタクチックポリプロピレンが示す
メルトフローインデックスは1.1dg/分である。この二頂アイソタクチック
ポリプロピレンが示す分子量分布(A)は、Mwが671kDaでMnが27k
Daで、従って分散指数が24.9であるような分子量分布である。この二頂ア
イソタクチックポリプロピレンを2種類のアイソタクチックポリプロピレン単独
重合体画分の物理的ブレンド物として生成させ、ここで、1番目の画分は0.0
6dg/分のMFIを示す高分子量画分(B)で、これが前記二頂アイソタクチ
ックポリプロピレンを構成する割合は55重量%であり、そして2番目の画分は
450dg/分のMFIを示す低分子量画分(C)で、これが前記二頂アイソタ
クチックポリプロピレンを構成する割合は45重量%である。前記高分子量画分
は1460kDaのMwと142kDaのMnと10.2の分散指数を示しそし
て前記低分子量画分は95kDaのMwと15kDaのMnと6.3の分散指数
を示す。
々2種類の初期アイソタクチックポリプロピレン画分で構成されていることが図
1から3で分かるであろう。そのような画分を、二頂アイソタクチックポリプロ
ピレンブレンド物が示す最小分散指数(D)が8であるように選択する。本発明
に従うブレンド物が示す分散指数Dは約70に及んでもよい。最終的なブレンド
物が前記必要な最小分散指数を示すようにする前記画分の選択を、また、そのよ
うな2種類の画分が示すメルトフローインデックスの間に差があるようにそれぞ
れが特定のメルトフローインデックスを示すようにも行う。このようにすると、
ブレンド物が示す分子量分布が広がり、本発明者らは、そのようなブレンド物が
所定のメルトフローインデックスの時に示す溶融強度が向上することを見いだし
た。加うるに、このブレンド物が示すメルトフローインデックスが高くなると、
それによってまた溶融強度も低くなる傾向がある。
合物を用いることができる。
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを含めてもよい。そのような鎖切
断剤をグラフト化剤と組み合わせて用いると、前記高分子量画分に含まれる分子
の分枝度が高くなり、最終的なポリプロピレンの分子量分布が広がり、それによ
って今度は更に溶融強度が高くなる傾向がある。
的にはメタアクリル酸アリルまたはジビニルベンゼンであってもよい。このよう
なグラフト化剤を用いると、前記鎖切断剤により生成した分枝の架橋が助長され
る。それによって、ポリプロピレンが示す溶融強度は高くなるが、延伸性または
紡糸性が低下する傾向がある。
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンなどを用いる場合、これ
を本ブレンド物の重量を基準にして約55ppmの量で用いる。グラフト化剤、
例えばメタアクリル酸アリルなどを用いる場合、これを本ブレンド物の重量を基
準にして典型的には約750ppmの量で用いる。
数種のパラメーターに依存する複合関数(complex function)
であり、そのようなパラメーターは当該重合体が示す分散指数Dばかりでなくま
た例えばメルトフローインデックス、キシレン可溶物および結晶化度である。本
発明者らは、また、本発明に従うポリプロピレンが示す曲げ弾性率Eは一定のメ
ルトフローインデックスとキシレン可溶物量において分散指数が高くなるにつれ
て増加する傾向があることも見いだした。
ナッタ触媒を用い、フタレートを外部電子供与体(external elec
tron donor)として用いて行う[例えばヨーロッパ特許出願公開第0
045976号、ヨーロッパ特許出願公開第0045977号および米国特許第
4,544,171号を参照]。前記フタレートの代わりに1,3ジエーテル化
合物を用いることも可能である[例えば米国特許第4,971,937号、4,
978,648号および5,095,153号を参照]。また、メタロセン触媒
を用いてアイソタクチックポリプロピレンの製造を行うことも可能である[例え
ばヨーロッパ特許出願公開第0416566号、ヨーロッパ特許出願公開第03
99348号およびヨーロッパ特許出願公開第0336128号を参照]。本発
明をまたシンジオタクチックポリプロピレンまたはアイソタクチックポリプロピ
レンとシンジオタクチックポリプロピレンのブレンド物[例えば米国特許第5,
036,034号に開示されているように、物理的混合または例えばメタロセン
触媒を用いた化学的混合で得られる]にも適用する。加うるに、前記ポリプロピ
レンに含まれる微結晶の核を形成させる目的で前記ポリプロピレンに核形成剤、
典型的には安息香酸リチウムで処理することも可能である。
含有するランダム共重合体、またはエチレンと高級アルファ−オレフィンの異相
(heterophasic)ブロック共重合体であってもよい。
う。
下約220℃の温度で操作して高分子量成分と低分子量成分を共にブレンドする
ことにより、二頂アイソタクチックポリプロピレンブレンド物を製造した。表1
に、実施例1から4の各々で用いた前記高分子量成分と低分子量成分の両方そし
て最終的なブレンド物の組成および特性を示す。実施例2および4のブレンド物
および成分の分子量分布をそれぞれ図2および3に示す。
ることにより、溶融強度の試験を行った。本明細書では、毛細管ダイスが備わっ
ているCEASTレオメーター(Rheoscope 1000)を用いかつ回
転車を巻き上げ装置として用いて溶融強度を実験室で測定した。このような設定
を用いて、ピストンの押しのけの結果として生じる圧力をかけることで溶融状態
の重合体を押出す。この溶融状態の押出物が結晶化する前にその繊維を前記回転
車の回りに巻き付けることにより、それに1軸延伸を行う。この試験では、ピス
トン押しのけ速度を固定して、回転する巻き上げ車の速度を直線的に変化させる
、即ち加速度を一定にして繊維が非常に細くなって破断するまで前記回転速度を
変える。この試験中に張力を記録する。溶融強度を当該繊維の破断に相当する最
大張力として定義する。この試験を下記の如き標準的条件下で行った:円柱形ダ
イスの長さ/直径の比率を5mm対1mmにし、回転車の直径を12cmにし、
押出し加工温度を250℃にし、ピストンの押しのけ速度を2mm/分にし、押
出し物の産出速度を2.36mm3/分にし、そして回転車の加速度を10rp
m/100秒または0.000628m/秒2にした。延伸性を同じ条件下の破
壊時タイター(titre at break)として定義する。車の角速度(
V)(rpmで表す)とタイター(デニールで表す)の間の対応は下記の通りで
ある:250℃における破壊時のタイター=3384.4ρ/V(ここで、ρは
重合体の密度である)。その結果もまた表1に示す。
りも大きくそしてメルトフローインデックスは1.1から6.9dg/分に亘っ
て多様であることが認められる。溶融強度は2.8mNから15.5mNに亘っ
て多様であった。実施例1から4の各々の重合体は、そのような溶融強度値を示
すことに加えて、高い延伸性を示し、250℃の温度でのフィラメントが破断し
た時のrpmは少なくとも260rpmであった。
示す対応する特性を試験した。前記樹脂はMontell North Ame
rica Inc.社(Wilmington、Delaware、米国)がP
rofax PF814の商品名で販売している樹脂である。比較実施例1の樹
脂は非常に高い溶融強度を示し、実施例1から4、特に実施例4の樹脂が示した
最大溶融強度の約3倍であるにも拘らず、この市販樹脂が示す延伸性は非常に低
く、250℃でのフィラメントが破断した時の速度はほんの9rpmであること
が分かるであろう。
、その結果を表1に示す。
な歩み寄りを示すことが表1から分かる。これは、例えば、高分子量成分と低分
子量成分からなり、少なくとも8の高い分散指数を示すブレンド物を用いること
で達成される。このことから、本発明の樹脂は特に繊維の紡糸およびフィルムの
ブロー成形で用いるに適する。本発明の樹脂はまたせん断速度がより低い加工、
例えばフィルム成形および押出し成形方法でも有用である。本発明に従う多頂ポ
リプロピレンは、比較実施例1の長鎖分枝を有する溶融強度が高いポリプロピレ
ンに比べて大きく延伸可能である。本実施例のポリプロピレンの方が比較実施例
2のポリプロピレンに比べて高い延伸性を示した。このように、本発明は、溶融
状態における溶融強度と引き伸ばし性が高いことの歩み寄りが改良されたポリプ
ロピレンブレンド物を提供するものである。
Claims (33)
- 【請求項1】 溶融加工における多頂ポリプロピレンブレンド物の使用であ
って、溶融強度と延伸性の間の歩み寄りを向上させる目的で前記ブレンド物が少
なくとも8の分散指数と少なくとも10のMz/Mn比を示すようにする使用。 - 【請求項2】 前記分散指数を15より高くする請求項1記載の使用。
- 【請求項3】 前記Mz/Mn比を50−150にする請求項1または請求
項2記載の使用。 - 【請求項4】 前記ブレンド物を1番目の高分子量画分を50から70重量
%と2番目の低分子量画分を50から30重量%含んで成る二頂ブレンド物にす
る前請求項のいずれかに記載の使用。 - 【請求項5】 前記ブレンド物に前記1番目の画分を55から65重量%と
前記2番目の画分を45から35重量%含める請求項4記載の使用。 - 【請求項6】 前記1番目と前記2番目の画分が示すメルトフローインデッ
クスの比率を少なくとも5にする請求項4または請求項5記載の使用。 - 【請求項7】 前記ブレンド物が少なくとも2種類の画分から成る混合物を
鎖切断剤と鎖グラフト化剤の混合物と共に反応性押出し加工することにより生成
させたものである前請求項のいずれかに記載の使用。 - 【請求項8】 前記鎖切断剤が2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキサンを含んで成る請求項7記載の使用。 - 【請求項9】 前記鎖グラフト化剤をメタアクリル酸アリルおよびジビニル
ベンゼンから選択する請求項7または請求項8記載の使用。 - 【請求項10】 前記ポリプロピレンが二頂分子量分布を示す前請求項のい
ずれか記載の使用。 - 【請求項11】 紡糸繊維、インフレーションフィルム、発泡体、熱成形品
および押出し加工品を成形するための前請求項のいずれかに記載の使用。 - 【請求項12】 ポリプロピレンを溶融加工する時の溶融強度と延伸性の間
の歩み寄りを向上させる方法であって、少なくとも8の分散指数と少なくとも1
0のMz/Mn比を示す多頂ポリプロピレンブレンド物を供給することを含んで
成る方法。 - 【請求項13】 前記分散指数を15より高くする請求項12記載の方法。
- 【請求項14】 前記Mz/Mn比を50−150にする請求項12または
請求項13記載の方法。 - 【請求項15】 前記ブレンド物を1番目の高分子量画分を50から70重
量%と2番目の低分子量画分を50から30重量%含んで成る二頂ブレンド物に
する請求項12から14のいずれかに記載の方法。 - 【請求項16】 前記ブレンド物に前記1番目の画分を55から65重量%
と前記2番目の画分を45から35重量%含める請求項15記載の方法。 - 【請求項17】 前記1番目と前記2番目の画分が示すメルトフローインデ
ックスの比率を少なくとも5にする請求項15または請求項16記載の方法。 - 【請求項18】 前記ブレンド物が少なくとも2種類の画分から成る混合物
を鎖切断剤と鎖グラフト化剤の混合物と共に反応性押出し加工することにより生
成させたものである請求項12から17のいずれかに1項に記載の方法。 - 【請求項19】 前記鎖切断剤に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサンを含める請求項18記載の方法。 - 【請求項20】 前記鎖グラフト化剤をメタアクリル酸アリルおよびジビニ
ルベンゼンから選択する請求項18または請求項19記載の方法。 - 【請求項21】 前記ポリプロピレンが二頂分子量分布を示す請求項12か
ら20のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項22】 紡糸繊維、インフレーションフィルム、発泡体、熱成形品
および押出し加工品から選択される製品を成形するための請求項12から21の
いずれか1項に記載の方法。 - 【請求項23】 ポリプロピレンブレンド物を溶融加工する方法であって、
二頂ポリプロピレンブレンド物を用意し、溶融強度と延伸性の間の歩み寄りが向
上するように前記ブレンド物が8から70の分散指数と少なくとも10のMz/
Mn比を示すようにそれを選択しそして前記ブレンド物を溶融状態で延伸するこ
とにより前記ブレンド物を加工し、固体状製品を生成させることを含んで成る方
法。 - 【請求項24】 前記分散指数を15より高くする請求項23記載の方法。
- 【請求項25】 前記Mz/Mn比を50−150にする請求項23または
請求項24記載の方法。 - 【請求項26】 前記ブレンド物を1番目の高分子量画分を50から70重
量%と2番目の低分子量画分を50から30重量%含んで成る二頂ブレンド物に
する請求項23から25のいずれかに記載の方法。 - 【請求項27】 前記ブレンド物が前記1番目の画分を55から65重量%
と前記2番目の画分を45から35重量%含んでなる請求項26記載の方法。 - 【請求項28】 前記1番目と前記2番目の画分が示すメルトフローインデ
ックスの比率を少なくとも5にする請求項26または請求項27記載の方法。 - 【請求項29】 前記ブレンド物が少なくとも2種類の画分から成る混合物
を鎖切断剤と鎖グラフト化剤の混合物と共に反応性押出し加工することにより生
成させたものである請求項23から28のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項30】 前記鎖切断剤が2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサンを含んでなる請求項29記載の方法。 - 【請求項31】 前記鎖グラフト化剤をメタアクリル酸アリルおよびジビニ
ルベンゼンから選択する請求項29または請求項30記載の方法。 - 【請求項32】 前記ポリプロピレンが二頂分子量分布を示す請求項23か
ら31のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項33】 紡糸繊維、インフレーションフィルム、発泡体、熱成形品
および押出し加工品から選択される製品を成形するための請求項23から32の
いずれか1項に記載の方法。
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