JP2003501031A - 形質転換された微小藻類を用いた外来蛋白質の生合成 - Google Patents

形質転換された微小藻類を用いた外来蛋白質の生合成

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、形質転換された微小藻類を利用して目的の外来蛋白質を経済的に生合成するための方法、すなわち、目的の外来蛋白質遺伝子を含むDNAベクターを、クロレラエルリップソイデアなどの原形質体に形質転換させ、これを大量培養することによって、外来蛋白質を経済的に生合成するための生物反応基として形質転換された微小藻類を利用する方法に関するものである。より詳しくは、本発明は、プレオマイシン(phleomycin)に抵抗性を付与するSh ble遺伝子を選別標識(selection marker)として利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、形質転換された微小藻類を利用して外来蛋白質を生合成するための
方法に関し、より詳しくは、目的の外来蛋白質遺伝子を含むベクターDNAを、微
小藻類の原形質体に形質転換させた後、これを大量培養することによって、外来
蛋白質を生合成するための方法に関する。
【0002】 (背景技術) 大腸菌(Escherichia Coli)は、幅広く使われる異種発現システム(heterologo
us expression system)であり、i)或る蛋白質の発現が少ないか、又は発現しな
い点、ii)一部の再組合蛋白質の生物学的活性が低くなる点、iii)一部の再組合
蛋白質は大腸菌に毒性を持つ点、及びiv)一部の再組合蛋白質は、不溶性封入体(
inclusion body)を形成する点などの問題点に起因して、その使用が制限されて
きた。酵母発現システムにおいても、類似な問題点が現れることができる。この
ような問題点を解決するため、培養された哺乳類または昆虫細胞を利用すること
もあるけれど、これらのシステムは、培養培地及び多くの精製過程に要求される
装備等の価格が非常に高いという問題点がある。
【0003】 したがって、上述したような問題点を解決するため、本発明者らは、大腸菌を
代えることができる新しい異種過発現システム(heterologous overexpression s
ystem)としてクロレラ形質転換について研究することになった。
【0004】 その結果、本発明者らは、微小藻類が動植物に比べて非常に単純な物質代謝経
路(metabolic pathway)を有していて、光と二酸化炭素のみが存在する水槽(aqua
rium)だけでも大量培養することが可能なので、微小藻類発現システムは、細胞
培養または動植物発現システムに比べて非常に経済的であることを知見した。ま
た、微小藻類は、大腸菌(Escherichia coli)とは異なって、翻訳後変形過程(pos
t-translation modification process)を行うことができるため、微小藻類で発
現された外来蛋白質の生物学的活性は、蛋白質本来の活性にまで近づくことがで
きる。このような状況下で、本発明者らは、外来蛋白質を生産するための微小藻
類過発現システムを発展させようとした。
【0005】 従来、微小藻類中の1つであるクロレラ種の形質転換に対する試みがあった。
すなわち、JarvisとBrownは、クロレラエルリップソイデア(Chlorella ellipsoi
dea)の原形質体でルシフェラーゼ(luciferase)の一時的な発現を確認したこと
があり(Jarvis,E.E.,and Brown,L.M.(1991).Transient expression of firefly
luciferase in protoplasts of the green alga Chlorella ellipsoidea. Curre
nt Genetics 19,317-321)、藤村などは、窒酸塩還元酵素(nitrate reductase)が
欠乏されたクロレラソロキニアナ(Chlorella sorokiniana)の突然変異体に、ク
ロレラブルガリス(Chlorella vulgaris)から分離された窒酸炎還元酵素遺伝子を
形質転換させた時、突然変異が復旧されることを確認したことがある(Dawson, H
. N., Burlingame, R., and Cannons, A. C.(1997). Stable transformation of
Chlorella: Rescue of nitrate reductase-deficient mutants with the nitra
te reductase gene. Current Microbiology 35, 356-362)。しかし、上記の発現
は、非常に一時的であるか、同一属であるクロレラから由来する蛋白質遺伝子の
みが発現するという問題点があった。
【0006】 したがって、本発明者らは、微小藻類とは異なる生物体から由来する遺伝子を
含むベクターDNAを微小藻類の原形質体に形質転換させ、これを大量培養するこ
とによって、目的の外来蛋白質を生合成する方法について研究した。その結果、
本発明者らは、上記の方法によって本発明の目的を達成することができることを
知見した。
【0007】 (発明の要約) 本発明の目的は、微小藻類過発現システムにおいて外来遺伝子を安定的に発現
させることができる方法を提供することにある。
【0008】 上記目的を達成するため、本発明の方法は、(i)微小藻類の原形質体を得る段
階と、(ii)目的の蛋白質をコーディングする遺伝子を含むベクターを製作する段
階(ここで、上記遺伝子は、微小藻類とは異なる生物体から由来したものである)
と、(iii)上記原形質体に上記ベクターを導入して、形質転換された原形質体を
得る段階と、(iv)目的の蛋白質を生産するため、上記形質転換された微小藻類を
培養する段階とを含むことを特徴とする。
【0009】 また、本発明の方法は、段階(iii)と段階(iv)との間に、抗生剤で形質転換さ
れた細胞を選別する段階をさらに含むことができる。 本発明の上記目的、他の目的、特徴及び適用は、次の詳細な説明によって当業
者に自明になるだろう。
【0010】 (発明の詳細な説明) 明細書及び請求の範囲において、「外来蛋白質」という用語は、宿主である微
小藻類の宿主細胞とは異なる生物体から由来する任意の蛋白質を意味し、本来の
生物学的活性が維持される限り、その活性断片、変異体及び類似体をも含む。「
外来蛋白質」という用語は、その由来とは関係なく(天然のものまたは合成され
たもの)、上記で定義した外来蛋白質をコーディングする核酸序列を意味し、DNA
、RNAまたはcDNA、またはコーディングされた外来蛋白質の生物学的活性が維持
される限り、塩基の欠失、置換または挿入による変異体をも含む。
【0011】 クロレラエルリップソイデアは、真核生物の特性を有し、大量培養にかかる費
用が少ないため、複合蛋白質の生産のための生物体として適当である。本発明者
らは、クロレラエルリップソイデアにおいて外来蛋白質であるひらめ成長ホルモ
ン(fGH)の機能発現及びこの形質転換されたクロレラの摂取による魚類の成長
増進に関して最初に研究した。カリフラワーモザイクウイルス(cauliflower mos
aic virus)35Sプロモーターにより発現が調節されるようにしたfGH遺伝子及びク
ラミドモナス(Chlamydomonase)RBCS2遺伝子プロモーターにより発現が調節され
るようにしたプレオマイシン抵抗性Sh ble遺伝子を含むベクターを、クロレラの
原形質体に形質転換させた。形質転換体から分離された染色体DNAに対しfGH及び
Sh ble遺伝子のPCR増幅及びサザンブロット分析を行った結果、導入された遺伝
子が染色体DNAに安定的に統合(integration)されることを確認した。また、fGH
蛋白質が形質転換されたクロレラで発現されることをウェスタンブロットにより
確認した。連続的な7回の培地(プレオマイシン無しの培地)の交替後にも、DNA
の導入及びfGHの発現が確認された。まず、形質転換されたクロレラ細胞を、動
物プラクトンに摂取させて、セルロース細胞壁を除去し、その後、プランクトン
をひらめ稚魚に摂取させた。摂取30日後に、これらの魚類は、対照群に比べて
全体長さ及び幅で約25%の増加が観察された。このような結果は、クロレラエ
ルリップソイデアが低費用で価値ある蛋白質を生産するのに利用されることがで
きることを示す。
【0012】 本発明では、GFP(green fluorescent protein)遺伝子を形質転換させたクロレ
ラの緑色蛍光及びSh ble遺伝子を形質転換させたクロレラのプレオマイシン抵抗
性から、これらの遺伝子の機能発現を確認した。これをひらめ稚魚に摂取させる
ことによって、再組合fGH蛋白質の生物学的活性をも確認した。また、本発明は
、ひらめ成長ホルモン遺伝子を形質転換させた微小藻類で、生物学的に活性化し
た状態のホルモンが発現することを確認した。したがって、医薬及び産業的に価
値ある蛋白質らは、形質転換された微小藻類を利用して生産されることができる
。特に、微小藻類は、簡単な装備及び低費用で生産されることができ、これらで
発現された蛋白質の分離精製方法も簡単なので、蛋白質の生産費用を顕著に低減
することができる。
【0013】 また、本発明では、クロレラエルリップソイデアの形質転換体に対する選別標
識としてSh ble遺伝子が成功的に使われることができることを確認し、形質転換
されたクロレラエルリップソイデアにおいて生物学活性を有する外来蛋白質の安
定的な統合(integration)及び発現に対しても初めて確認した。上記結果から、
科学的または薬理学的用途の蛋白質を生産するのにクロレラエルリップソイデア
が利用されることができることを確認した。
【0014】 本発明に使われることができる微小藻類は、その種類が特に限定されるのでは
ないが、本技術は、クロレラエルリップソイデア(chlorella ellipsoidea)、ク
ロレラソロキニアナ(Chlorella sorokiniana)及びクロレラブルガリス(Chlorell
a vulgaris)のような海水及び淡水に住むクロレラ、クラミドモナス(Chlamydomo
nas)、ボルボックス(Volvox)、ケアトセロス(Cheatoceros)、フェオダクティル
ム(Phaeodactylum)、スケレトネマ(Skelectonema)、ナビクラ(Navicula)、カロ
ネイセ(Caloneise)、ニッツスキア(Nitzschia)、タラシオシラ(Thalassiosira)
、アンフォラ(Amphora)、ナンノクロリス(Nannochloris)、ナンノクロロプシス(
Nannochloropsis)、テトラセルミス(Tetraselmis)、ドナリエラ(Dunaliella)、
スピルリナ(Spirulina)、ミクロキスティス(Microcystis)、オシラトリア(Oscil
latoria)、トリコデスミヌス(Tricodesminus)、イソクリオシス(Isochryosis)、
パブロバ(Pavlova)、ディノピセエ(Dinophyseae)などを含むいろいろな藻類(alg
ae)等に適用することができる。
【0015】 本発明に使われる外来蛋白質遺伝子は、ひらめ成長ホルモン遺伝子である。し
かしながら、バクテリア、菌類(fungi)、ウイルス、動物、植物または魚類から
由来する他の遺伝子も本発明を使用することによって過発現させることができる
【0016】 また、ベクター製作、クローニング、ベクターによる宿主の形質転換、形質転
換体の選別及び培養、及び培養後に目的の蛋白質の回収方法は、当業者に自明に
知られている。
【0017】 (発明の実施の形態) 下記の実施例は、本発明を説明するために提示されたもので、本発明の範囲が
これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0018】 [実施例1] クロレラエルリップソイデアの培養と原形質体の形成 釜慶大学校内の韓国海洋微小藻類センターからクロレラエルリップソイデア(C
hlorella ellipsoidea;Strain No.KMCC C-20)を得た。初期濃度が1×106cells/m
lになるように、クロレラエルリップソイデア細胞を、クロラムフェニコール(ch
loramphenicol)とストレプトマイシン(streptomycin)とがそれぞれ50μg/ml含有
された新鮮なf/2培地(Guillard,R.R.L.,and Ryther, J.H.(1962). Studies on m
arine planktonic diatoms.I.Cyclotella nana Hustedt and Detonula conferva
cea(Cleve)Gran.Can.J.Microbiol.3,229-239)に接種した後、25℃、3,000luxの
蛍光ランプ下で18:6(明:暗)時間の光周期で培養した。細胞数が1〜2×108cells/
mlになった時(接種後、約8〜9日)、原形質体を形成させるため細胞を回収した。
すなわち、50mlの培養物を1,500×gで5分間遠心分離し、25mMのりん酸塩緩衝液(
pH6.0)で1回洗浄した後、0.6Mのソルビトール、0.6Mのマンニトール、4%(w/v)の
セルラーゼ(Calbiochem, USA)、2%(w/v)のマセラーゼ(macerase;Calbiochem)及
び50ユニット(unit)のペクチナーゼ(pectinase;Sigma)を含有するりん酸塩緩衝
液(pH6.0)5mlで懸濁した。細胞懸濁液を穏やかに攪拌しながら、25℃、暗条件で
16時間培養した。
【0019】 クロレラエルリップソイデアの原形質体の形成は、2つの方法で確認した。一
つは、浸透-安定性テスト(Osmo-stability test)であって、細胞壁分解酵素で処
理した細胞を蒸溜水に付加した後、8時間が経った時の細胞数の減少により確認
した(懸濁液を処理した場合、細胞数は1.7×106から1.0×105と減少した反面、
懸濁液を処理しなかった場合、細胞数は変わらなかった)。もう一つの方法は、
カルコフルオルホワイト染色法(calcofluor white staining; Maeda, H., and I
shida, N.(1967).Specificity of binding of hexapyranosyl polysaccharides
with fluorescent brightner.J.Biochem.62,276-278)で確認した。蛍光顕微鏡で
観察した時、細胞壁分解酵素で処理した細胞は、約80%が赤色を示した反面、処
理されなかった細胞は、青色を示した(図1参照)。かかる結果は、細胞壁のセ
ルロース成分が完全に分解されたので、カルコフルオル(calcofluor)が結合され
たことを示す。
【0020】 [実施例2] pMinGFPの製作及びGFPの発現 クロレラ形質転換システムを開発するための第1段階として、植物形質転換ベ
クターであるBin19(Bevan,M.(1984).Binary Agrobacterium vectors for plant
transformation.Nucleic Acids Res.12,8711-8721)から約5kbの小さなバイナリ
ベクター(binary vector)を製作した。上記製作された新しいベクターをpMINと
命名した。上記pMINベクターは、E. Coli及びアグロバクテリウムにおける複製
のためのoriVオリジン(replication origin)と、カナマイシン(kanamycin)抵抗
性遺伝子であるnptIIと、DNA複製のためのtrfAと、DNA統合(integration)のため
のT-DNAの左側及び右側部位(border)とを含む。その後、直接的に緑色蛍光蛋白
質(GFP)を発現させるため、カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーターを含
むDNA断片をサブクローニングし、高等植物及び藻類の形質転換用pMinGFPベクタ
ーを製作した。ポリエチレンを処理してpMinGFPベクターをクロレラ原形質体に
形質転換させた後、GFP発現を測定した。形質転換体の選別能力のないf/2培地で
7日間培養した後、形質転換されたクロレラの一部細胞中ではGFP蛍光を示したが
、形質転換されなかったクロレラ細胞中では蛍光を示さなかった(図2参照)。
【0021】 [実施例3] ひらめの成長ホルモン遺伝子のクローニング 日本ひらめの脳下垂体から分離された全体mRNA(total mRNA)を用いて、Lambda
ZAP-II cDNA synthesis kit(Stratagene,USA)でひらめcDNAライブラリーを製作
した。増幅されたライブラリーの最終力価は3×109pfu/mlで、1μlの分液(aliqu
ot)をPCR増幅に使用した。プライマーfGH-AN(5'-CGG GAT CCC AGC CAA TCA CAG
A-3')とプライマーfGH-AC(5'-CGG GCT ACA GAA TTC-3')とを用いて増幅された
DNA断片をpGEM-Tベクター(Promega,USA)に挿入した後、クローニングして配列を
確認した。BamHI/NdeI断片をpGEX-3Xベクター(Amersham Pharmacia Biotech,USA
)に挿入してサブクローニングした後、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ-fGH
融合蛋白質を発現させ、生産された融合蛋白質はポリクローナル抗体を生産する
のに利用した。
【0022】 [実施例4] pMinfGHの製作 成長ホルモン遺伝子は、幾つかの魚種でクローニングされ、これらの遺伝子の
導入による成長増進効果がトランスジェニック魚類(transgenic fish)で観察さ
れた。韓国で主要水中養殖魚類である日本ひらめ(学名:paralichthys olivaceus
)から分離した成長ホルモン遺伝子(fGH)をクロレラの形質転換に使用した。プラ
イマーfGH-N5'-CGG GAT CCG GTC AGT CCC TTA TGC AGC CAA TCA CA-3’とプライ
マーfGH-C5'-AAA AGC TCG AGC TCT TGG CGG AG-3'とを用いてPCR増幅することに
より、ひらめの脳下垂体cDNAライブラリーから上記fGH遺伝子がクローニングさ
れた(Watahiki, M., Yamamoto, M., Yamakawa, M., Tanaka, M.& Nakashima,K.1
989. Cinserved and uniques amino acid residues in the domains of the gro
wth hormone:flounder growth hormone deduced from the cDNA sequence has t
he minimal size in the growth hormone prolactin gene family.J.Biol.Chem.
264,312〜316)。pMinGFPベクターでGFP遺伝子を使用する代わりに、560bpサイズ
のPCR生成物に取り替え、pMinfGHベクターを製作した。
【0023】 [実施例5] pCTVベクターの製作 本発明者は、抗生剤と結合してそのDNA分解活性を抑制することにより、タル
リソマイシン(tallysomycin)、ブレオマイシン(bleomycin)、プレオマイシン(ph
leomycin)及びゼオマイシン(zeomycin)に対する抵抗性を付与する13.7kDaの小さ
な蛋白質をコーディングするストレプトアロテイチュス ヒンドゥスタームース(
streptoalloteichus hindustamus)由来のSh ble遺伝子を選別標識(selection ma
rker)として利用した。プレオマイシンによってクロレラエルリップソイデアの
成長が抑制されるか否かを調べるため、多様な濃度のプレオマイシンが含有され
たf/2培地で上記微小藻類を培養した。0.1または0.5μg/mlのプレオマイシンが
含有された培地では、減った成長が観察され、1μg/ml以上のプレオマイシンが
含有された培地では、上記微小藻類が全く成長できなかった。従って、プレオマ
イシンに対する抵抗性を付与するSh ble遺伝子は、形質転換されたクロレラを選
別するのに適切に利用されることができる。プライマーble-N(5'-AAA CTC GAG G
GC GCG CCA GAA GGA GC-3')とプライマーble-C(5'-AAA CTC GAG AAT TCG AGG TC
G GTA CC-3')とを用いて、プラスミドpSP109(Lumbreras,V.,Stevens,D.R.,& Pur
ton,S.1998. Efficient foreign gene expression in Chlamydomonase reinhard
tii mediated by an endogenous intron.Plant J.14, 441〜447)からSh ble遺伝
子のコーディング領域及びその上流に位置するコナミドリムシRBCS2プロモータ
ー(Chlamydomonas reinhardtii RBC2 promoter)領域を増幅した。880bpのPCR生
成物をXhoIで切断し、pMinfGHベクターにサブクローニングしてクロレラ形質転
換ベクターpCTVを製作した(図3参照)。
【0024】 [実施例6] pCTVベクターによるクロレラクリップソイデアの形質転換 クロレラエルリップソイデアの原形質体(1×108)を400×gで5分間遠心分離し
、0.6Mのソルビトール/マンニトールが含有されたf/2培養液で沈殿物を再懸濁さ
せた。その後、さらに400×gで5分間遠心分離し、0.05MのCaCl2が含有された0.6
Mのソルビトール/マンニトール溶液1mlで沈殿物を再懸濁させた。その後、細胞
数が1×108の原形質体0.4mlを新鮮な微細遠心分離チューブに移し、上記チュー
ブに5μgのpCTVベクターと、担体として小牛胸腺細胞DNA(Sigma Chemicals)25μ
gとを添加した。これを常温で15分間培養した後、200μlのPNC[0.8M NaCl, 0.05
MのCaCl2, 40%のPEG4000(Sigma)]を添加し、常温で30分間穏やかに混合した。そ
の後、0.6Mのソルビトール/マンニトール、1%の酵母抽出液及び1%のグルコース
が含有されたf/2培養液0.6mlを添加し、25℃の暗条件下で12時間培養して、細胞
壁を再形成させた。 細胞をプレオマイシン(1μg/ml)が含有された新鮮なf/2培
地に移し、上記と同じ条件で培養した。
【0025】 5日頃検出可能な成長(detectable growth)が示され、15日頃細胞成長は停止
期(stationary phase)に到達した。逆に、形質転換されなかった原形質体では、
検出可能な成長が観察されなかった(図4参照)。形質転換された細胞の遅い成長
は、pMinGFPによる予備形質転換実験結果(緑色蛍光を示す細胞は、ただ2%に過ぎ
ない)と一致した。停止期状態の形質転換されたクロレラ細胞を、新鮮なf/2培地
またはプレオマイシンが含有されたf/2培地に移して培養した時、2培地の検出可
能な成長には差がなかった。また、2培地の成長速度も、プレオマイシンのない
f/2培地における形質転換されないクロレラの成長と類似した(図4参照)。かか
る結果は、導入されたDNAが、クロレラの成長に何らの影響も及ぼさず、形質転
換された細胞の形態学的な変形も起こさないことを示す。
【0026】 [実施例7] 導入されたDNAの安定した統合(integration) クロレラを発現システムとして使用するためには、導入されたDNAの染色体DNA
への安定した統合が必ず必要である。PCR及びサザン分析を行うことにより、導
入されたDNAがクロレラの染色体DNAに結合されたかを確認した。
【0027】 (A) DNA分離 培養液3ml内の約3×108の形質転換細胞を遠心分離してペレットに形成し、CTA
B緩衝液[250ml:hexadecyltrimethylammonium bromide(CTAB) 5g、1M Tris(pH8.0
) 25ml、NaCl 20.45g、EDTA 1.68g、β-mercaptoethanol(2%)] 500μlから形成
されたペレットを再懸濁した後、65℃で1時間培養した。その後、培養液を同量
のフェノール/クロロホルム溶液で抽出した後、抽出液を3,000×gで5分間数回遠
心分離した後、上澄みを収集した。その後、上澄みにエタノールを処理して染色
体DNAを沈殿させ、沈殿物を30μlのTE緩衝液に再懸濁した。
【0028】 (B) PCRとサザンブロット法(Southern blot analysis) プライマーfgh-N/fgh-Cとble-N/ble-Cとを用いて分離された染色体DNAからfGH
遺伝子とSh ble遺伝子をそれぞれ増幅した。染色体DNA200ng及びそれぞれのプラ
イマー100pmoleを50μlのPCR反応液に付加し、94℃で1分間変形、54℃または57
℃で30秒間fGH及びsh ble遺伝子各々に対するアニーリング(anealing)、72℃で1
分間重合反応のサイクルを30回繰り返した後、最後に72℃で5分間重合反応をさ
らに行った。サザンブロットに使われたプローブは、DIG-DNA labeling kit(Boe
hringer mannheim, Germany)を用いて合成した。
【0029】 予測されたサイズのPCR生成物は、形質転換されたクロレラから分離されたDNA
でのみ生産された。fGHまたはsh ble遺伝子に特異なプローブを利用したサザン
分析により、上記DNA断片が同定された。プレオマイシンのない培地を7回連続
で取り替えた後、クロレラから分離された染色体DNAに対するこれらの2遺伝子
のPCR増幅により、結合されたDNAの安全性が確認された。
【0030】 [実施例8] 形質転換されたクロレラエルリップソイデアでfGHの発現 fGHの発現は、上記で言及したように、ウェスタンブロットにより行った。108 〜109の細胞を含有する培養液3mlを17,000×gで5分間遠心分離し、形質転換され
たクロレラエルリップソイデアを回収した。回収された形質転換クロレラを液体
窒素で粉砕した後、試料ローディング緩衝液(sample loading buffer;1mM EDTA,
250mMのTris-Cl(pH6.8), 4%のSDS, 2%のβ-メルカプトエタノール(mercaptoeth
anol), 0.2%のブロモフェニルブルー(bromophenyl blue), 50%のグリセロール)2
0μlで再懸濁させ、10分間沸かした。その後、試料を12,000×gで10分間遠心分
離し、その上澄みを15%のSDS-PAGEゲルで電気泳動して分離した。また、形質転
換されなかったクロレラでも蛋白質抽出物を製造した。ウェスタンブロット分析
は、一般の方法によって行った。SDS-PAGEにより形質転換されたクロレラまたは
形質転換されないクロレラから蛋白質抽出物を分離し、ニトロセルロース膜に移
動 (transfer) した。fGHに対するポリクローナル抗体の最終希釈濃度は1:3,000
とし、2次抗体としてアルカリ性ホスファターゼ-コンジュゲート抗-マウスIgG
を使用した。
【0031】 形質転換されたクロレラでは、20kDaサイズのfGHが確認されたが、形質転換さ
れない細胞では確認されなかった(図6参照)。
【0032】 優秀な発現システムになるためには、多量の外来蛋白質を生産できなければな
らない。形質転換されたクロレラでfGHの発現量は、GST-fGH融合蛋白質に対する
ポリクローナル抗体、精製されたGST、GST-fGH融合蛋白質及び形質転換されたク
ロレラ抽出物を用いて、エリサ(Enzyme Linked Immunosorbent Assay;ELISA)及
びウェスタンブロットにより測定された(図7参照)。1×108の停止期細胞中で約
400ngのfGHが得られた(1ml培養液に400μgの総蛋白質含有)。収率は、最終細胞
数が1×108mlだと仮定する時、培養されたクロレラ1リットル当たり400μgの蛋
白質の濃度と等しい。微小藻類に対する培養液の価格が低いので、これらのシス
テムは、真核細胞蛋白質、特に、薬剤学的に価値のある蛋白質を生産するのに有
用である。
【0033】 [実施例8] 生物学的活性検査 クロレラは、その細胞壁にセルロース含有量が高いので、魚類及び甲殻類の幼
生(crustacean larvae)に直接的に摂取させることができない。従って、セルラ
ーゼを含有した動物プランクトンにクロレラを摂取させ、これを大量培養するこ
ととして利用された。また、魚類は、飲作用(pinocytosis)により餌内の蛋白質
を受け入れ、哺乳動物及び魚類の再組合成長ホルモンを経口投与することにより
、魚類の成長を増進させることができるという事実も報告された。
【0034】 従って、200リットルの海水を満たした300リットル水槽に、生後4日のひらめ
幼生を1,000匹ずつグループ化した。クルマムシ(rotifers;Brachionus plicatil
is)及び小さな海エビ(brine shrimp;Artemia nauplius)は、成長ホルモンの蓄積
、及びクロレラ細胞壁のセルロースの除去に使われた。孵化(hatching)後の動物
プランクトンを1日間飢えさせ、3×108/mlの形質転換されたクロレラまたは形質
転換されないクロレラを1時間摂取させた。ウェスタンブロットにより、餌摂取
後1時間程度までは動物プランクトンの体内に微小藻類のfGHが蓄積され; 1時間
以後fGHが分解され; 摂取2時間後無くなるということを確認した(図8参照)。10
日間、1日に1度ずつクルマムシを、その後5日間、クルマムシ及び小さな海エビ
の混合物を、その後15日間、小さな海エビをひらめ幼生に摂取させた。クルマム
シ及び小さな海エビの最終細胞数は、それぞれ10及び5個体/mlだった。形質転換
されたクロレラまたは形質転換されないクロレラを、1時間摂取させた動物プラ
ンクトンを摂取させながら、生後4日のひらめ稚魚を30日間培養した。餌摂取10
日後、魚類幼生の長さを測定し、摂取30日後、幼生の長さ及び幅を測定した。1,
000匹の魚を含む三つの実験水槽から50匹の魚を任意に選択して測定した。図9
から明らかなように、10日後、魚の長さは有意的な差を示し、30日後、長さ及び
幅が約25%増加されたことが観察された(図10参照)。
【0035】 本発明は、本発明の技術的思想から逸脱することなく、他の種々の形態で実施
することができる。前述の実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかに
するものであって、そのような具体例のみに限定して狭義に解釈されるべきもの
ではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、いろいろと変更し
て実施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、細胞壁分解酵素の処理前(a)及び処理後(b)のクロレラエルリップソ
イデアを、カルコフルオルホワイト(calcofluor white)で染色した後、蛍光顕
微鏡で観察した写真である。
【図2】 図2は、形質転換されたクロレラエルリップソイデアでGFP発現を蛍光顕微鏡
で観察した写真である。
【図3】 図3は、再組合ベクターpCTVの模式図である。
【図4】 図4は、プレオマイシン(phleomycin)が添加されるか、または添加されない
培地で培養された、形質転換されたクロレラエルリップイデア及び形質転換され
ないクロレラエルリップイデアの成長を示す図である。
【図5】 図5は、形質転換されたクロレラエルリップソイデアのゲノムDNAに挿入され
たひらめ成長ホルモン遺伝子(flounder growth hormone;以下、fGHという)及びS
h ble遺伝子のPCR増幅及びサザンブロット分析結果を示す図である。(図5にお
いて、Aは、fGH遺伝子に対するPCR増幅及びサザンブロット分析結果を、Bは、
Sh ble遺伝子に対するPCR増幅及びサザンブロット分析結果を示す。Lane1は、
分子量大きさマーカーを、Lane2は、形質転換されたクロレラエルリップソイデ
アを、Lane3は、形質転換されないクロレラエルリップソイデアを、Lane4は、
各々pBluescript SK+ベクターから切断されたfGH及びSh ble遺伝子断片を示す
。)
【図6】 図6は、形質転換されたクロレラエルリップソイデアで発現されたfGHのウェ
スタンブロット分析結果を示す図である。(図6において、Lane1は、分子量大
きさマーカーを、Lane2は、抗体生産のために使われたグルタチオン-S-トラン
スフェラーゼ(以下、「GST-」という)−fGH融合蛋白質を、Lane3は、形質転
換されないクロレラエルリップソイデアから分離された総蛋白質を、Lane4は、
形質転換されたクロレラエルリップソイデアから分離された総蛋白質を示す。)
【図7】 図7は、形質転換されたクロレラエルリップソイデアでfGHの発現量を検事す
るためのウェスタンブロット分析結果を示す図である。(図7において、Lane M
は、分子量大きさマーカーを、Lane1及び2は、GST-fGH融合蛋白質10μgを
、Lane3及び4は、形質転換されたクロレラエルリップソイデア10mlから分離
されたfGHを、Lane5及び6は、GST蛋白質10μgを示す。)
【図8】 図8は、fGHで形質転換させたクロレラエルリップソイデアを、ブラチオヌス
プリカチルリス(Brachionus plicatilis)及びアルテミアナウピラス(Artemia na
upilus)を動物プランクトンに摂取させ、これらに蓄積されたfGHを検事するため
のウェスタンブロット分析結果である。(図8において、Lane1〜4は、ブラチ
オヌスプリカチルリスに、形質転換されたクロレラエルリップソイデアを摂取さ
せた後、30、60、90及び120分を示し、Lane6〜8は、アルテミアナウ
ピラスに、形質転換されたクロレラエルリップソイデアを摂取させた後、30、
60及び90分を示す。)
【図9】 図9は、fGHを形質転換させたクロレラエルリップソイデアによるひらめの成
長促進を示す図である。(図9において、白い棒は、形質転換されたクロレラエ
ルリップソイデアによるひらめの成長促進を、黒い棒は、形質転換させないクロ
レラエルリップソイデアによるひらめの成長促進を各々示し、垂直境界線は、標
準偏差を示し、短いものは、有意差があることを示す。(p<0.05))
【図10】 図10は、fGHを形質転換させたクロレラエルリップソイデアを、1時間ブラ
チオヌスプリカチルリス及びアルテミアナウピラスに摂取させ、これらの動物プ
ランクトンを30日間食べさせたひらめの成長促進を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/61 C12N 1/13 4B065 C12N 1/13 C12P 21/02 A 4H045 C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 キム ユンタイ 大韓民国、プサン612−753、ハィウンダ− ク、ジャ−ドング、1488、キョグナム サ ンキュング アパートNo. 107−1002 (72)発明者 キム ダイヒュン 大韓民国、プサン608−023、ナム−グ、ダ イ−エン−3ドング、76−5、ヒュンダイ オフィステル No. 1106 Fターム(参考) 2B030 AB03 CA15 CA17 2B104 AA01 BA06 2B150 AA08 AB02 DC23 DD31 DD47 4B024 AA01 AA05 AA07 AA10 CA04 DA20 EA01 EA02 EA04 FA10 GA11 GA21 4B064 AG15 CA08 CA19 CC24 DA01 DA10 DA11 4B065 AA83X AA83Y AA90Y AA95Y AB01 AC14 BA02 BA10 BA23 BA25 BB37 CA24 CA43 CA44 4H045 AA20 AA30 CA52 DA31 EA07 EA20 FA72 FA74

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i) 微小藻類の原形質体を得る段階と、 (ii) 前記微小藻類とは異なる生物体から由来した遺伝子で、目的の蛋白質を
    コーディングする遺伝子を含むベクターを製作する段階と、 (iii)上記原形質体に上記ベクターを導入して、形質転換された原形質体を生
    産する段階と、 (iv)目的の蛋白質を生産するため、上記形質転換された微小藻類を培養する段
    階とを含むことを特徴とする微小藻類から目的の外来蛋白質を生合成する方法。
  2. 【請求項2】 上記培養段階後に、微小藻類から蛋白質を回収する段階をさらに含むことを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記段階(iii)と(iv)との間に、抗生剤で形質転換された細胞を選別する段階
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記段階(iii)と(iv)との間に、形質転換された原形質体に細胞壁を再形成さ
    せる段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記ベクターは、形質転換体を選別するための選別標識(selection marker)と
    してSh ble遺伝子を含み、上記抗生剤は、プレオマイシン(phleomycin)、タリソ
    マイシン(tallysomycin)、ブレオマイシン(bleomycin)及びゼオマイシン(zeomyc
    in)よりなる群から選ばれることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記ベクターは、カリフラワーモザイクウイルス(cauliflower mosaic virus)
    35Sプロモーター及びクラミドモナス RBCS2(Chlamydomonas RBCS2)遺伝子プロモ
    ーターよりなる群から選ばれるプロモーターを含むことを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記微小藻類は、海水及び淡水に住むクロレラ、クラミドモナス(Chlamydomon
    as)、ボルボックス(Volvox)、ケアトセロス(Cheatoceros)、フェオダクティルム
    (Phaeodactylum)、スケレトネマ(Skelectonema)、ナビクラ(Navicula)、カロネ
    イセ(Caloneise)、ニッツスキア(Nitzschia)、タラシオシラ(Thalassiosira)
    、アンフォラ(Amphora)、ナンノクロリス(Nannochloris)、ナンノクロロプシス(
    Nannochloropsis)、テトラセルミス(Tetraselmis)、ドナリエラ(Dunaliella)、
    スピルリナ(Spirulina)、ミクロキスティス(Microcystis)、オシラトリア(Oscil
    latoria)、トリコデスミヌス(Tricodesminus)、イソクリオシス(Isochryosis)、
    パブロバ(Pavlova)、ディノピセエ(Dinophyseae)のうちいずれか1つであるであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記目的の外来蛋白質がバクテリア、菌類(fungi)、動物、植物または魚類か
    ら由来するものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 上記目的の外来蛋白質は、ひらめ成長ホルモンであることを特徴とする請求項
    8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 目的の外来蛋白質をコーディングする遺伝子及び形質転換体を選別するための
    選別標識としてSh ble遺伝子を含む、微小藻類から目的の外来蛋白質を生合成す
    るための再組合DNAベクター。
  11. 【請求項11】 目的の外来遺伝子及びSh ble遺伝子が微小藻類のゲノムに統合(integration)
    されたことを特徴とする、目的の外来蛋白質を生合成するための形質転換された
    微小藻類。
  12. 【請求項12】 上記微小藻類が目的の外来蛋白質及びSh ble遺伝子を発現させることができる
    ことを特徴とする請求項11に記載の形質転換された微小藻類。
  13. 【請求項13】 第11項または第12項に記載の形質転換された微小藻類で目的の外来遺伝子
    を発現させて生産することを特徴とする目的の外来蛋白質。
  14. 【請求項14】 第11項に記載の微小藻類または第13項に記載の蛋白質で動物を飼育する方
    法。
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