JP2003346895A - 固体電解質の形成方法およびリチウム電池 - Google Patents
固体電解質の形成方法およびリチウム電池Info
- Publication number
- JP2003346895A JP2003346895A JP2002157149A JP2002157149A JP2003346895A JP 2003346895 A JP2003346895 A JP 2003346895A JP 2002157149 A JP2002157149 A JP 2002157149A JP 2002157149 A JP2002157149 A JP 2002157149A JP 2003346895 A JP2003346895 A JP 2003346895A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solid electrolyte
- precursor solution
- lithium
- titanium
- positive electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Primary Cells (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 焼成回数を低減可能な固体電解質の形成方
法、および、そのような方法により固体電解質が形成さ
れているリチウム電池を提供すること。 【課題手段】 固体電解質の形成方法において、リチウ
ムと、チタンと、酸素とを含んでリチウムイオン伝導性
を有するチタン酸化物型の固体電解質の形成方法であっ
て、溶媒成分として水を含み且つチタン供給源として水
溶性チタン化合物を含む前駆体溶液を加熱して焼成す
る。
法、および、そのような方法により固体電解質が形成さ
れているリチウム電池を提供すること。 【課題手段】 固体電解質の形成方法において、リチウ
ムと、チタンと、酸素とを含んでリチウムイオン伝導性
を有するチタン酸化物型の固体電解質の形成方法であっ
て、溶媒成分として水を含み且つチタン供給源として水
溶性チタン化合物を含む前駆体溶液を加熱して焼成す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオン伝
導性を有する固体電解質の形成方法、および、当該方法
を利用して製造されるリチウム電池に関する。
導性を有する固体電解質の形成方法、および、当該方法
を利用して製造されるリチウム電池に関する。
【0002】
【従来の技術】ノートパソコン、携帯電話、PDAなど
の携帯電子機器では、機器全体の小型軽量化や駆動可能
時間の長時間化を図るため、メモリ保持電源や駆動電源
として、従来のニッケル・カドミウム電池やニッケル水
素電池に代えて、軽量で高エネルギー密度を有するリチ
ウム電池が採用される場合が多い。リチウム電池は、一
般に、リチウムイオンを充放電可能な正極活物質を含ん
でなる正極と、リチウムをドープ・脱ドープ可能な材料
やリチウム合金などの負極活物質を含んでなる負極と、
正極および負極の間においてリチウムイオンの移動を許
容する電解質とを備え、二次電池として構成されてい
る。
の携帯電子機器では、機器全体の小型軽量化や駆動可能
時間の長時間化を図るため、メモリ保持電源や駆動電源
として、従来のニッケル・カドミウム電池やニッケル水
素電池に代えて、軽量で高エネルギー密度を有するリチ
ウム電池が採用される場合が多い。リチウム電池は、一
般に、リチウムイオンを充放電可能な正極活物質を含ん
でなる正極と、リチウムをドープ・脱ドープ可能な材料
やリチウム合金などの負極活物質を含んでなる負極と、
正極および負極の間においてリチウムイオンの移動を許
容する電解質とを備え、二次電池として構成されてい
る。
【0003】近年では、高度情報通信網の普及により、
携帯電子機器における情報通信機能は強化され、機器の
オペレーション時間は増加する傾向にある。そのため、
リチウム電池に対しては、更なる高容量化の要望が高ま
っている。しかし、従来のリチウム電池では、電極に含
まれる一定量の電極活物質について、その電気容量に関
する利用効率は、ほぼ理論的限界に近い。加えて、従来
のリチウム電池では、一般に、可燃性の有機溶媒を含む
非水系電解液が電解質として使用されており、このよう
な電解液にて発火を生じさせない限度において、電池内
には、ほぼ最大量の電極活物質が既に組み込まれてい
る。そのため、電池の高容量化を図るために電極活物質
を増量するのは、発火の危険性が極めて高くなり、安全
性の観点から現実的でない。このように、電解質として
非水系電解液が使用されている従来のリチウム電池で
は、高容量化は、ほぼ限界に達している。
携帯電子機器における情報通信機能は強化され、機器の
オペレーション時間は増加する傾向にある。そのため、
リチウム電池に対しては、更なる高容量化の要望が高ま
っている。しかし、従来のリチウム電池では、電極に含
まれる一定量の電極活物質について、その電気容量に関
する利用効率は、ほぼ理論的限界に近い。加えて、従来
のリチウム電池では、一般に、可燃性の有機溶媒を含む
非水系電解液が電解質として使用されており、このよう
な電解液にて発火を生じさせない限度において、電池内
には、ほぼ最大量の電極活物質が既に組み込まれてい
る。そのため、電池の高容量化を図るために電極活物質
を増量するのは、発火の危険性が極めて高くなり、安全
性の観点から現実的でない。このように、電解質として
非水系電解液が使用されている従来のリチウム電池で
は、高容量化は、ほぼ限界に達している。
【0004】そこで、近年、リチウム電池の電解質とし
て、非水系電解液に代えて固体電解質を利用する技術の
開発が進められている。固体電解質としては、ゲル電解
質、真性ポリマー電解質、および無機固体電解質が知ら
れており、無機固体電解質としては、主に酸化物固体電
解質および硫化物固体電解質が挙げられる。酸化物固体
電解質は、リチウム電池において、高強度であるため薄
膜化しても補強材を必要とせず、電極間のセパレータと
しても機能することができ、且つ、不燃性であるため安
全性が高い、という利点を有するので、リチウム電池の
高容量化を図るうえで特に注目を集めている。リチウム
イオン伝導性を示す酸化物固体電解質としては、例えば
一般式LiXLaYTiO3で表されるペロブスカイト型
の結晶構造を有するものが知られている。また、固体電
解質を備えるリチウム二次電池は、例えば特開2001
−68149号公報に開示されている。
て、非水系電解液に代えて固体電解質を利用する技術の
開発が進められている。固体電解質としては、ゲル電解
質、真性ポリマー電解質、および無機固体電解質が知ら
れており、無機固体電解質としては、主に酸化物固体電
解質および硫化物固体電解質が挙げられる。酸化物固体
電解質は、リチウム電池において、高強度であるため薄
膜化しても補強材を必要とせず、電極間のセパレータと
しても機能することができ、且つ、不燃性であるため安
全性が高い、という利点を有するので、リチウム電池の
高容量化を図るうえで特に注目を集めている。リチウム
イオン伝導性を示す酸化物固体電解質としては、例えば
一般式LiXLaYTiO3で表されるペロブスカイト型
の結晶構造を有するものが知られている。また、固体電
解質を備えるリチウム二次電池は、例えば特開2001
−68149号公報に開示されている。
【0005】酸化物固体電解質は、一般に、非水系電解
液と比較して導電率が数桁程度低い。そのため、リチウ
ム電池の電解質として実用化するためには、酸化物固体
電解質について、電池内の電極間抵抗を低減すべく電極
間において薄膜形成可能であることが要求される。一
方、リチウム電池における固体電解質については、電極
間の短絡などを防止するために、すなわち電極間のセパ
レータとしての機能を果たすために、一定以上の膜厚が
要求される。膜厚に関するこれらの要求を満たすべく、
リチウム電池の電解質を構成する酸化物固体電解質につ
いては、一般に、マイクロメートルオーダーの膜厚が必
要とされる。
液と比較して導電率が数桁程度低い。そのため、リチウ
ム電池の電解質として実用化するためには、酸化物固体
電解質について、電池内の電極間抵抗を低減すべく電極
間において薄膜形成可能であることが要求される。一
方、リチウム電池における固体電解質については、電極
間の短絡などを防止するために、すなわち電極間のセパ
レータとしての機能を果たすために、一定以上の膜厚が
要求される。膜厚に関するこれらの要求を満たすべく、
リチウム電池の電解質を構成する酸化物固体電解質につ
いては、一般に、マイクロメートルオーダーの膜厚が必
要とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】酸化物固体電解質を合
成する手法としては、ゾル−ゲル法が採用される場合が
ある。ゾル−ゲル法は、溶液系における加水分解反応に
より構成元素のネットワークを形成した後、これを焼き
固めて所定の結晶構造を形成するための手法であり、良
好な加水分解反応を進行させるべく、溶媒成分としては
一般にアルコールが用いられる。このようなゾル−ゲル
法により、リチウム電池の電極間に酸化物固体電解質層
を形成するためには、例えば、まず、目的とする酸化物
固体電解質を構成するための金属のアルコキシドを、ア
ルコール溶液に溶解させる。次に、このアルコール溶液
を、例えば25〜80℃でゾル化する。次に、当該ゾル
を電極表面に塗布し、例えば25〜120℃で1日〜1
週間程度放置して、ゲル化させる。その後、800〜9
00℃で1時間程度の加熱焼成を行うことによって、電
極上において酸化物固体電解質膜が形成される。
成する手法としては、ゾル−ゲル法が採用される場合が
ある。ゾル−ゲル法は、溶液系における加水分解反応に
より構成元素のネットワークを形成した後、これを焼き
固めて所定の結晶構造を形成するための手法であり、良
好な加水分解反応を進行させるべく、溶媒成分としては
一般にアルコールが用いられる。このようなゾル−ゲル
法により、リチウム電池の電極間に酸化物固体電解質層
を形成するためには、例えば、まず、目的とする酸化物
固体電解質を構成するための金属のアルコキシドを、ア
ルコール溶液に溶解させる。次に、このアルコール溶液
を、例えば25〜80℃でゾル化する。次に、当該ゾル
を電極表面に塗布し、例えば25〜120℃で1日〜1
週間程度放置して、ゲル化させる。その後、800〜9
00℃で1時間程度の加熱焼成を行うことによって、電
極上において酸化物固体電解質膜が形成される。
【0007】しかしながら、構成金属元素の供給源すな
わち金属アルコキシドのアルコールにおける溶解度は低
い。例えばプロパノールに対しては、金属アルコキシド
は数十mM程度しか溶けない。上述のゾル−ゲル法で
は、このように溶質濃度の低いアルコール溶液が、ゲル
化された後に焼成される。そのため、形成される酸化物
固体電解質膜は、相当程度に粗な多孔質である。したが
って、密な酸化物固体電解質膜を形成するためには、電
極上において、アルコール溶液の塗布およびその後の焼
成を多数回繰り返す必要がある。
わち金属アルコキシドのアルコールにおける溶解度は低
い。例えばプロパノールに対しては、金属アルコキシド
は数十mM程度しか溶けない。上述のゾル−ゲル法で
は、このように溶質濃度の低いアルコール溶液が、ゲル
化された後に焼成される。そのため、形成される酸化物
固体電解質膜は、相当程度に粗な多孔質である。したが
って、密な酸化物固体電解質膜を形成するためには、電
極上において、アルコール溶液の塗布およびその後の焼
成を多数回繰り返す必要がある。
【0008】また、例えばペロブスカイト型の酸化物固
体電解質を電極上に膜状に形成する方法としては、上述
のようなゾル−ゲル法で用いるアルコール溶液を、電極
表面に塗布した後、ゲル化工程を経ずに焼成する手法が
採用される場合がある。
体電解質を電極上に膜状に形成する方法としては、上述
のようなゾル−ゲル法で用いるアルコール溶液を、電極
表面に塗布した後、ゲル化工程を経ずに焼成する手法が
採用される場合がある。
【0009】しかしながら、使用するアルコール溶液に
おいて金属アルコキシド濃度すなわち溶質濃度が低いの
で、当該方法によると、1回の焼成で形成される電解質
膜の膜厚は小さく、数十nm程度である。そのため、こ
のような方法によっても、マイクロメートルオーダーの
膜厚の固体電解質を電極上に形成するためには、電極上
において、アルコール溶液の塗布およびその後の焼成を
多数回繰り返す必要がある。
おいて金属アルコキシド濃度すなわち溶質濃度が低いの
で、当該方法によると、1回の焼成で形成される電解質
膜の膜厚は小さく、数十nm程度である。そのため、こ
のような方法によっても、マイクロメートルオーダーの
膜厚の固体電解質を電極上に形成するためには、電極上
において、アルコール溶液の塗布およびその後の焼成を
多数回繰り返す必要がある。
【0010】本発明は、このような事情のもとで考え出
されたものであって、焼成回数を低減可能な固体電解質
の形成方法、および、そのような方法により形成される
固体電解質を備えるリチウム電池を提供することを目的
とする。
されたものであって、焼成回数を低減可能な固体電解質
の形成方法、および、そのような方法により形成される
固体電解質を備えるリチウム電池を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面によ
ると固体電解質の形成方法が提供される。この方法は、
リチウムと、チタンと、酸素とを含んでリチウムイオン
伝導性を有するチタン酸化物型の固体電解質を形成する
ための方法であって、溶媒成分として水を含み且つチタ
ン供給源として水溶性チタン化合物を含む前駆体溶液を
加熱して焼成することを特徴とする。水溶性チタン化合
物とは、溶媒成分として水を含む前駆体溶液に溶解可能
なチタン化合物をいう。そのような有機チタン化合物と
しては、例えば、下記の化学式(1)で表されるジヒド
ロキシチタンビスラクテートやその誘導体が挙げられ
る。
ると固体電解質の形成方法が提供される。この方法は、
リチウムと、チタンと、酸素とを含んでリチウムイオン
伝導性を有するチタン酸化物型の固体電解質を形成する
ための方法であって、溶媒成分として水を含み且つチタ
ン供給源として水溶性チタン化合物を含む前駆体溶液を
加熱して焼成することを特徴とする。水溶性チタン化合
物とは、溶媒成分として水を含む前駆体溶液に溶解可能
なチタン化合物をいう。そのような有機チタン化合物と
しては、例えば、下記の化学式(1)で表されるジヒド
ロキシチタンビスラクテートやその誘導体が挙げられ
る。
【0012】
【化1】
【0013】このような構成の固体電解質の形成方法に
よると、上述した従来の方法よりも少ない焼成回数で、
所望の体積を有するチタン酸化物型固体電解質を形成す
ることが可能となる。例えば、前駆体溶液のゲル化工程
を経る場合には、従来法よりも密な多孔質固体電解質膜
が得られ、前駆体溶液のゲル化工程を経ない場合には、
従来法よりも厚い固体電解質膜が得られる。
よると、上述した従来の方法よりも少ない焼成回数で、
所望の体積を有するチタン酸化物型固体電解質を形成す
ることが可能となる。例えば、前駆体溶液のゲル化工程
を経る場合には、従来法よりも密な多孔質固体電解質膜
が得られ、前駆体溶液のゲル化工程を経ない場合には、
従来法よりも厚い固体電解質膜が得られる。
【0014】本発明の第1の側面に係る方法では、溶媒
成分として水を含み且つチタン供給源として水溶性チタ
ン化合物を含む前駆体溶液が使用される。溶媒成分の少
なくとも一部として有意な量の水を含む溶媒に対して
は、水溶性チタン化合物は比較的多量に溶解する傾向に
ある。例えば、体積比3:1の水とイソプロパノールの
混合溶液に対して、ジヒドロキシチタンビスラクテート
は、Ti濃度で500mM程度まで溶解可能である。体
積比1:3の水とイソプロパノールの混合溶液に対し
て、ジヒドロキシチタンビスラクテートは、Ti濃度で
2M程度まで溶解可能である。水とイソプロパノールの
混合溶液系において、水の体積がイソプロパノールの体
積の3倍よりも多い場合、および、3分の1よりも少な
い場合には、ジヒドロキシチタンビスラクテートの溶解
度は低下する傾向にある。また、リチウムイオン伝導性
であってチタン酸化物型の固体電解質を構成するための
他の構成元素、例えばLiやLaなどについても、溶媒
成分の少なくとも一部として有意な量の水を含む溶媒に
対しては、例えば酢酸塩、水酸化物、硝酸塩、シュウ酸
塩の形態で添加することによって比較的多量に溶解する
ことができる。したがって、溶媒成分として水を含み且
つチタン供給源として水溶性チタン化合物を含む前駆体
溶液は、各元素供給源を比較的高濃度で含むことができ
る。このような高濃度前駆体溶液を例えば所定の基材に
対して塗布した後に焼成することにより、従来法よりも
少ない焼成回数で、所望の体積を有するチタン酸化物型
固体電解質を形成することが可能となるのである。
成分として水を含み且つチタン供給源として水溶性チタ
ン化合物を含む前駆体溶液が使用される。溶媒成分の少
なくとも一部として有意な量の水を含む溶媒に対して
は、水溶性チタン化合物は比較的多量に溶解する傾向に
ある。例えば、体積比3:1の水とイソプロパノールの
混合溶液に対して、ジヒドロキシチタンビスラクテート
は、Ti濃度で500mM程度まで溶解可能である。体
積比1:3の水とイソプロパノールの混合溶液に対し
て、ジヒドロキシチタンビスラクテートは、Ti濃度で
2M程度まで溶解可能である。水とイソプロパノールの
混合溶液系において、水の体積がイソプロパノールの体
積の3倍よりも多い場合、および、3分の1よりも少な
い場合には、ジヒドロキシチタンビスラクテートの溶解
度は低下する傾向にある。また、リチウムイオン伝導性
であってチタン酸化物型の固体電解質を構成するための
他の構成元素、例えばLiやLaなどについても、溶媒
成分の少なくとも一部として有意な量の水を含む溶媒に
対しては、例えば酢酸塩、水酸化物、硝酸塩、シュウ酸
塩の形態で添加することによって比較的多量に溶解する
ことができる。したがって、溶媒成分として水を含み且
つチタン供給源として水溶性チタン化合物を含む前駆体
溶液は、各元素供給源を比較的高濃度で含むことができ
る。このような高濃度前駆体溶液を例えば所定の基材に
対して塗布した後に焼成することにより、従来法よりも
少ない焼成回数で、所望の体積を有するチタン酸化物型
固体電解質を形成することが可能となるのである。
【0015】これに対し、例えば一般組成式LiXLaY
TiO3で表されるペロブスカイト型固体電解質の従来
の形成方法では、前駆体溶液としてアルコール溶液が使
用される。アルコールに対しては、各元素供給源は金属
アルコキシドの形態で添加されており、アルコールに対
する金属アルコキシドの溶解度は一般に低い傾向にあ
る。特にLiアルコキシドやLaアルコキシドなどの溶
解度は低い。形成される固体電解質において所定の組成
を達成するためには、LiおよびLaなどのアルコキシ
ドの濃度に対応してTiアルコキシドの濃度も低く抑え
なければならない。このように原料濃度が低い前駆体溶
液では、加熱焼成の後に形成される酸化物固体電解質の
膜厚は小さくなってしまったり、或は、酸化物固体電解
質の膜質は粗となってしまう。また、リチウムイオン伝
導性の酸化物固体電解質の形成に適した水溶性チタン化
合物は、従来は見出されておらず、したがって、リチウ
ムイオン伝導性の酸化物固体電解質の形成において、溶
媒成分として有意な量の水を含む前駆体溶液は使用され
ていなかった。そのため、前駆体溶液のLi濃度やLa
濃度ひいてはTi濃度を高く設定することができなかっ
たのである。
TiO3で表されるペロブスカイト型固体電解質の従来
の形成方法では、前駆体溶液としてアルコール溶液が使
用される。アルコールに対しては、各元素供給源は金属
アルコキシドの形態で添加されており、アルコールに対
する金属アルコキシドの溶解度は一般に低い傾向にあ
る。特にLiアルコキシドやLaアルコキシドなどの溶
解度は低い。形成される固体電解質において所定の組成
を達成するためには、LiおよびLaなどのアルコキシ
ドの濃度に対応してTiアルコキシドの濃度も低く抑え
なければならない。このように原料濃度が低い前駆体溶
液では、加熱焼成の後に形成される酸化物固体電解質の
膜厚は小さくなってしまったり、或は、酸化物固体電解
質の膜質は粗となってしまう。また、リチウムイオン伝
導性の酸化物固体電解質の形成に適した水溶性チタン化
合物は、従来は見出されておらず、したがって、リチウ
ムイオン伝導性の酸化物固体電解質の形成において、溶
媒成分として有意な量の水を含む前駆体溶液は使用され
ていなかった。そのため、前駆体溶液のLi濃度やLa
濃度ひいてはTi濃度を高く設定することができなかっ
たのである。
【0016】本発明の前駆体溶液に含まれるチタン供給
源としての水溶性チタン化合物は、好ましくは、ジヒド
ロキシチタンビスラクテートまたはジヒドロキシチタン
ビスラクテート誘導体である。好ましくは、前駆体溶液
は、Ti濃度が100〜500mMとなるように水溶性
チタン化合物を含んでいる。
源としての水溶性チタン化合物は、好ましくは、ジヒド
ロキシチタンビスラクテートまたはジヒドロキシチタン
ビスラクテート誘導体である。好ましくは、前駆体溶液
は、Ti濃度が100〜500mMとなるように水溶性
チタン化合物を含んでいる。
【0017】好ましくは、前駆体溶液は、溶媒成分とし
て水に加えてアルコールを含んでいる。アルコールとし
ては、例えばイソプロパノールを用いることができる。
また、好ましくは、焼成の前に前駆体溶液をゲル化させ
る。
て水に加えてアルコールを含んでいる。アルコールとし
ては、例えばイソプロパノールを用いることができる。
また、好ましくは、焼成の前に前駆体溶液をゲル化させ
る。
【0018】好ましくは、焼成における加熱温度は60
0〜800℃である。より好ましくは、本焼成の前に、
加熱温度600〜800℃で仮焼成を行い、これ以上の
加熱温度、例えば800〜1000℃で、本焼成を行
う。固体電解質は、好ましくは、ペロブスカイト型の結
晶構造を有する。
0〜800℃である。より好ましくは、本焼成の前に、
加熱温度600〜800℃で仮焼成を行い、これ以上の
加熱温度、例えば800〜1000℃で、本焼成を行
う。固体電解質は、好ましくは、ペロブスカイト型の結
晶構造を有する。
【0019】本発明の第2の側面によると固体電解質膜
が提供される。この固体電解質膜は、リチウムと、チタ
ンと、酸素とを含んでリチウムイオン伝導性を有するペ
ロブスカイト構造の固体電解質膜であって、溶媒成分と
して水を含んでチタン供給源として水溶性チタン化合物
を含む前駆体溶液による被膜を基材に対して形成し、当
該被膜を加熱焼成することによって形成されたことを特
徴とする。
が提供される。この固体電解質膜は、リチウムと、チタ
ンと、酸素とを含んでリチウムイオン伝導性を有するペ
ロブスカイト構造の固体電解質膜であって、溶媒成分と
して水を含んでチタン供給源として水溶性チタン化合物
を含む前駆体溶液による被膜を基材に対して形成し、当
該被膜を加熱焼成することによって形成されたことを特
徴とする。
【0020】本発明の第2の側面に係る固体電解質膜
は、第1の側面に係る方法において用いられるのと同様
の前駆体溶液を、スピンコーティングやディップコーテ
ィングなどにより所定の基材に対して塗布した後に焼成
されることによって、形成されるものである。したがっ
て、第2の側面によっても、固体電解質膜の形成におい
て第1の側面に関して上述したのと同様の効果が奏され
る。
は、第1の側面に係る方法において用いられるのと同様
の前駆体溶液を、スピンコーティングやディップコーテ
ィングなどにより所定の基材に対して塗布した後に焼成
されることによって、形成されるものである。したがっ
て、第2の側面によっても、固体電解質膜の形成におい
て第1の側面に関して上述したのと同様の効果が奏され
る。
【0021】本発明の第3の側面によるとリチウム電池
が提供される。このリチウム電池は、正極体および負極
体と、リチウムイオン伝導性を有して正極体および負極
体の間に介在する固体電解質層とを備え、固体電解質層
は、リチウムと、チタンと、酸素とを含むペロブスカイ
ト構造を有し、且つ、溶媒成分として水を含んでチタン
供給源として水溶性チタン化合物を含む前駆体溶液によ
る被膜を正極体および/または負極体に対して形成し、
当該被膜を加熱焼成することによって形成されたことを
特徴とする。リチウム電池には、リチウムイオン伝導性
の固体電解質を備えるリチウム一次電池およびリチウム
二次電池が含まれるものとする。
が提供される。このリチウム電池は、正極体および負極
体と、リチウムイオン伝導性を有して正極体および負極
体の間に介在する固体電解質層とを備え、固体電解質層
は、リチウムと、チタンと、酸素とを含むペロブスカイ
ト構造を有し、且つ、溶媒成分として水を含んでチタン
供給源として水溶性チタン化合物を含む前駆体溶液によ
る被膜を正極体および/または負極体に対して形成し、
当該被膜を加熱焼成することによって形成されたことを
特徴とする。リチウム電池には、リチウムイオン伝導性
の固体電解質を備えるリチウム一次電池およびリチウム
二次電池が含まれるものとする。
【0022】本発明の第3の側面に係るリチウム電池
は、第1の側面に係る方法において用いられるのと同様
の前駆体溶液を、スピンコーティングやディップコーテ
ィングなどにより正極体や負極体に対して塗布した後に
焼成されることによって形成された固体電解質を備える
ものである。したがって、第3の側面によっても、固体
電解質の形成において第1の側面に関して上述したのと
同様の効果が奏される。
は、第1の側面に係る方法において用いられるのと同様
の前駆体溶液を、スピンコーティングやディップコーテ
ィングなどにより正極体や負極体に対して塗布した後に
焼成されることによって形成された固体電解質を備える
ものである。したがって、第3の側面によっても、固体
電解質の形成において第1の側面に関して上述したのと
同様の効果が奏される。
【0023】本発明の第3の側面において、好ましく
は、正極体および/または負極体は、多孔質な電極前駆
体に前駆体溶液を含浸させて、当該含浸体を加熱焼成す
ることによって形成されている。より好ましくは、電極
前駆体は、電極活物質粉末と前駆体溶液とを含む混合物
を加熱焼成することによって形成されている。
は、正極体および/または負極体は、多孔質な電極前駆
体に前駆体溶液を含浸させて、当該含浸体を加熱焼成す
ることによって形成されている。より好ましくは、電極
前駆体は、電極活物質粉末と前駆体溶液とを含む混合物
を加熱焼成することによって形成されている。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施形態
に係る固体電解質の形成方法を表すフローチャートであ
る。本発明に係る固体電解質は、構成元素として少なく
ともリチウムと、チタンと、酸素とを含んでリチウムイ
オン伝導性を示すチタン酸化物型の固体電解質である。
本実施形態では、そのような酸化物固体電解質のうち、
一般組成式LiXLaYTiO3で表されるペロブスカイ
ト型の固体電解質を形成する方法について説明する。
に係る固体電解質の形成方法を表すフローチャートであ
る。本発明に係る固体電解質は、構成元素として少なく
ともリチウムと、チタンと、酸素とを含んでリチウムイ
オン伝導性を示すチタン酸化物型の固体電解質である。
本実施形態では、そのような酸化物固体電解質のうち、
一般組成式LiXLaYTiO3で表されるペロブスカイ
ト型の固体電解質を形成する方法について説明する。
【0025】本実施形態に係る固体電解質の形成方法に
おいては、まず、前駆体溶液調製工程S1において前駆
体溶液を調製する。前駆体溶液を構成するための溶媒成
分としては、水、または、水とアルコールの混合溶媒を
用いる。混合溶媒を構成するためのアルコールとして
は、例えばイソプロパノールやn−ブチルアルコールを
用いることができる。前駆体溶液調製工程S1では、こ
れらのような溶媒に対して、チタン供給源、リチウム供
給源、およびランタン供給源を溶解させる。このとき、
各元素供給源の添加量を調整することによって、前駆体
溶液に含まれる各構成元素すなわちTi,Li,Laの
濃度を調製する。前駆体溶液におけるTi,Li,La
のモル比は、合成目的の組成に応じて1:0.3〜0.
4:0.5〜0.6とする。このようなモル比となるよ
うに前駆体溶液に対して各元素供給源を添加しておく
と、組成式LiXLaYTiO3(x=0.3〜0.4、
y=0.5〜0.6)で表されるペロブスカイト型の固
体電解質が形成されることとなる。
おいては、まず、前駆体溶液調製工程S1において前駆
体溶液を調製する。前駆体溶液を構成するための溶媒成
分としては、水、または、水とアルコールの混合溶媒を
用いる。混合溶媒を構成するためのアルコールとして
は、例えばイソプロパノールやn−ブチルアルコールを
用いることができる。前駆体溶液調製工程S1では、こ
れらのような溶媒に対して、チタン供給源、リチウム供
給源、およびランタン供給源を溶解させる。このとき、
各元素供給源の添加量を調整することによって、前駆体
溶液に含まれる各構成元素すなわちTi,Li,Laの
濃度を調製する。前駆体溶液におけるTi,Li,La
のモル比は、合成目的の組成に応じて1:0.3〜0.
4:0.5〜0.6とする。このようなモル比となるよ
うに前駆体溶液に対して各元素供給源を添加しておく
と、組成式LiXLaYTiO3(x=0.3〜0.4、
y=0.5〜0.6)で表されるペロブスカイト型の固
体電解質が形成されることとなる。
【0026】チタン供給源としては、上記化学式(1)
で表されるジヒドロキシチタンビスラクテートやその誘
導体を用いることができる。リチウム供給源としては、
例えば、酢酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウ
ム、シュウ酸リチウムを用いることができる。ランタン
供給源としては、例えば酢酸ランタン、硝酸ランタン、
シュウ酸ランタンを用いることができる。ジヒドロキシ
チタンビスラクテートやその誘導体は、水溶液系の溶媒
中で比較的安定に存在することができる。例えば、体積
比3:1の水とイソプロパノールの混合溶液に対して、
ジヒドロキシチタンビスラクテートは、Ti濃度で50
0mM程度まで溶解可能である。本実施形態では、チタ
ン供給源としてジヒドロキシチタンビスラクテートを用
いた場合、前駆体溶液におけるチタン供給源の濃度は、
好ましくは、Ti濃度で100〜500mMとする。T
i濃度が100mMより低いと、従来のアルコール溶液
系前駆体溶液と同定度の濃度となってしまい、本発明の
効果を充分に享受することができない。一方、Ti濃度
が500mMより高いと、固体電解質の形成過程におい
て、溶媒の揮発などに起因して元素供給源などの溶質が
析出しやすくなり、その結果、前駆体溶液が不均質化す
る傾向にある。リチウム供給源およびランタン供給源に
ついては、一般に、ジヒドロキシチタンビスラクテート
よりも、水溶液系の溶媒に対する溶解度は高い。したが
って、本実施形態では、前駆体溶液における各元素供給
源についても100〜500mM程度の濃度を達成する
ことができる。これは、従来法で一般的に使用されてい
たアルコール系前駆体溶液における各元素供給源の濃度
の約2〜10倍の濃度に相当する。
で表されるジヒドロキシチタンビスラクテートやその誘
導体を用いることができる。リチウム供給源としては、
例えば、酢酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウ
ム、シュウ酸リチウムを用いることができる。ランタン
供給源としては、例えば酢酸ランタン、硝酸ランタン、
シュウ酸ランタンを用いることができる。ジヒドロキシ
チタンビスラクテートやその誘導体は、水溶液系の溶媒
中で比較的安定に存在することができる。例えば、体積
比3:1の水とイソプロパノールの混合溶液に対して、
ジヒドロキシチタンビスラクテートは、Ti濃度で50
0mM程度まで溶解可能である。本実施形態では、チタ
ン供給源としてジヒドロキシチタンビスラクテートを用
いた場合、前駆体溶液におけるチタン供給源の濃度は、
好ましくは、Ti濃度で100〜500mMとする。T
i濃度が100mMより低いと、従来のアルコール溶液
系前駆体溶液と同定度の濃度となってしまい、本発明の
効果を充分に享受することができない。一方、Ti濃度
が500mMより高いと、固体電解質の形成過程におい
て、溶媒の揮発などに起因して元素供給源などの溶質が
析出しやすくなり、その結果、前駆体溶液が不均質化す
る傾向にある。リチウム供給源およびランタン供給源に
ついては、一般に、ジヒドロキシチタンビスラクテート
よりも、水溶液系の溶媒に対する溶解度は高い。したが
って、本実施形態では、前駆体溶液における各元素供給
源についても100〜500mM程度の濃度を達成する
ことができる。これは、従来法で一般的に使用されてい
たアルコール系前駆体溶液における各元素供給源の濃度
の約2〜10倍の濃度に相当する。
【0027】これら元素供給源に加えて、前駆体溶液の
粘度を調節するために、前駆体溶液には更に増粘剤を添
加してもよい。増粘剤としては、ポリエチレングリコー
ルなどの高分子材料を用いることができる。固体電解質
合成における従来のゾル−ゲル法などに使用されていた
前駆体溶液には、各元素供給源の安定化剤としての高分
子材料が比較的多量に添加されることが多く、このよう
な場合、前駆体溶液に含まれる溶媒成分の能力上、前駆
体溶液の粘度を調整するために高分子材料を更に添加す
ることが妨げられる傾向にある。これに対し本実施形態
においては、各元素供給源が水溶液系の溶媒中で比較的
安定に存在しているため、前駆体溶液に安定化剤を添加
しなくともよい。或は、安定化剤の添加量は少量で済
む。その結果、前駆体溶液に対して充分量の増粘剤を更
に添加することによって、前駆体溶液の粘度を適切に制
御することが可能である。
粘度を調節するために、前駆体溶液には更に増粘剤を添
加してもよい。増粘剤としては、ポリエチレングリコー
ルなどの高分子材料を用いることができる。固体電解質
合成における従来のゾル−ゲル法などに使用されていた
前駆体溶液には、各元素供給源の安定化剤としての高分
子材料が比較的多量に添加されることが多く、このよう
な場合、前駆体溶液に含まれる溶媒成分の能力上、前駆
体溶液の粘度を調整するために高分子材料を更に添加す
ることが妨げられる傾向にある。これに対し本実施形態
においては、各元素供給源が水溶液系の溶媒中で比較的
安定に存在しているため、前駆体溶液に安定化剤を添加
しなくともよい。或は、安定化剤の添加量は少量で済
む。その結果、前駆体溶液に対して充分量の増粘剤を更
に添加することによって、前駆体溶液の粘度を適切に制
御することが可能である。
【0028】次に、塗布工程S2において、上述のよう
にして調製した前駆体溶液を所定の基材上に塗布し、前
駆体溶液からなる被膜を基材に対して形成する。塗布手
段としては、例えば、スピンコーティング、ディップコ
ーティング、スプレーコーティングを採用することがで
きる。このような塗布工程を経ることによって、最終的
に薄膜状の固体電解質が得られることとなる。或は、こ
のような塗布工程S2に代えて含浸工程S2’におい
て、前駆体溶液を所定の多孔質体に含浸させる。具体的
には、前駆体溶液の浴に対して所定の多孔質体を充分な
時間浸漬することによって、前駆体溶液を当該多孔質体
に含浸させる。
にして調製した前駆体溶液を所定の基材上に塗布し、前
駆体溶液からなる被膜を基材に対して形成する。塗布手
段としては、例えば、スピンコーティング、ディップコ
ーティング、スプレーコーティングを採用することがで
きる。このような塗布工程を経ることによって、最終的
に薄膜状の固体電解質が得られることとなる。或は、こ
のような塗布工程S2に代えて含浸工程S2’におい
て、前駆体溶液を所定の多孔質体に含浸させる。具体的
には、前駆体溶液の浴に対して所定の多孔質体を充分な
時間浸漬することによって、前駆体溶液を当該多孔質体
に含浸させる。
【0029】次に、加熱焼成工程S3において、基材上
の前駆体溶液被膜または多孔質体に含浸された前駆体溶
液を、基材または多孔質体ごと加熱し、加熱温度600
〜1000℃で1〜5時間焼成する。このとき、加熱温
度を600℃より低温とすると、充分に焼成されない傾
向にあり、加熱温度を1000℃より高温とすると、電
極が劣化する場合がある。本発明では、600〜800
℃で1〜2時間の仮焼成を行った後に、加熱温度800
〜1000℃で1〜5時間の本焼成を行ってもよい。仮
焼成を行うと、各元素供給源に含まれる有機化合物種を
本焼成の前に燃焼することができ、その結果、良質の固
体電解質を焼結することが可能となる。
の前駆体溶液被膜または多孔質体に含浸された前駆体溶
液を、基材または多孔質体ごと加熱し、加熱温度600
〜1000℃で1〜5時間焼成する。このとき、加熱温
度を600℃より低温とすると、充分に焼成されない傾
向にあり、加熱温度を1000℃より高温とすると、電
極が劣化する場合がある。本発明では、600〜800
℃で1〜2時間の仮焼成を行った後に、加熱温度800
〜1000℃で1〜5時間の本焼成を行ってもよい。仮
焼成を行うと、各元素供給源に含まれる有機化合物種を
本焼成の前に燃焼することができ、その結果、良質の固
体電解質を焼結することが可能となる。
【0030】以上の工程を経た後、適切に冷却すること
によって、本発明に係るリチウムイオン伝導性の固体電
解質が得られる。基材に対して薄膜形成した場合には、
膜厚が例えば0.5〜1μmであって緻密な膜質を有す
る固体電解質を得ることができる。このように、本発明
によると、元素供給源の濃度が従来よりも高い前駆体溶
液を使用することによって、従来よりも分厚い又は緻密
なリチウムイオン伝導性固体電解質を得ることができ
る。このようなリチウムイオン伝導性固体電解質は、リ
チウム一次電池やリチウム二次電池の電解質を構成する
ための材料として利用することができる。
によって、本発明に係るリチウムイオン伝導性の固体電
解質が得られる。基材に対して薄膜形成した場合には、
膜厚が例えば0.5〜1μmであって緻密な膜質を有す
る固体電解質を得ることができる。このように、本発明
によると、元素供給源の濃度が従来よりも高い前駆体溶
液を使用することによって、従来よりも分厚い又は緻密
なリチウムイオン伝導性固体電解質を得ることができ
る。このようなリチウムイオン伝導性固体電解質は、リ
チウム一次電池やリチウム二次電池の電解質を構成する
ための材料として利用することができる。
【0031】図2は、本発明の第2の実施形態に係るリ
チウム電池Xの断面図である。図2に示すように、本発
明に係るリチウム電池Xは、正極集電体11および正極
層12からなる正極10と、負極集電体21および負極
層22からなる負極20と、正極10および負極20の
間に介在する固体電解質層30とを有する。正極集電体
11および負極集電体21には、各々、正極リード41
および負極リード42の一端が接合されている。正極リ
ード41および負極リード42の他端を外部に露出させ
つつ、このような構造体が外装材50により封止されて
いる。このように、リチウム電池Xは全固体型二次電池
として構成されている。
チウム電池Xの断面図である。図2に示すように、本発
明に係るリチウム電池Xは、正極集電体11および正極
層12からなる正極10と、負極集電体21および負極
層22からなる負極20と、正極10および負極20の
間に介在する固体電解質層30とを有する。正極集電体
11および負極集電体21には、各々、正極リード41
および負極リード42の一端が接合されている。正極リ
ード41および負極リード42の他端を外部に露出させ
つつ、このような構造体が外装材50により封止されて
いる。このように、リチウム電池Xは全固体型二次電池
として構成されている。
【0032】リチウム電池Xの製造においては、まず、
正極10および負極20を作製する。正極10の作製に
おいては、まず、第1の実施形態に関して上述した前駆
体溶液を調製し、当該前駆体溶液と、粉末状の正極活物
質とを混合してペースト状とする。正極活物質として
は、リチウム−コバルト複合酸化物(LiCoO2)、
リチウム−マンガン複合酸化物(LiMn2O4)、リチ
ウム−ニッケル複合酸化物(LiNiO2)、酸化バナ
ジウム(V)(V2O5)、酸化ニオブ(V)(Nb2O5)など
を用いることができる。前駆体溶液と正極活物質とによ
る混合ペーストには、その粘度を調整するために増粘剤
を添加してもよい。増粘剤としては、焼成によって容易
に分解ないし燃焼するポリエチレンオキサイドやポリビ
ニルアルコールなどが好ましい。
正極10および負極20を作製する。正極10の作製に
おいては、まず、第1の実施形態に関して上述した前駆
体溶液を調製し、当該前駆体溶液と、粉末状の正極活物
質とを混合してペースト状とする。正極活物質として
は、リチウム−コバルト複合酸化物(LiCoO2)、
リチウム−マンガン複合酸化物(LiMn2O4)、リチ
ウム−ニッケル複合酸化物(LiNiO2)、酸化バナ
ジウム(V)(V2O5)、酸化ニオブ(V)(Nb2O5)など
を用いることができる。前駆体溶液と正極活物質とによ
る混合ペーストには、その粘度を調整するために増粘剤
を添加してもよい。増粘剤としては、焼成によって容易
に分解ないし燃焼するポリエチレンオキサイドやポリビ
ニルアルコールなどが好ましい。
【0033】次に、この混合ペーストを正極集電体11
の片面に塗布した後、大気雰囲気下で加熱温度600〜
1000℃にて焼成する。正極集電体11としては、例
えば白金よりなる基板を用いることができる。このよう
な初期焼成により、正極集電体11の上には多孔質状の
正極層12が形成される。次に、多孔質状の正極層12
に対して前駆体溶液を含浸させた後、これを焼成する。
正極層12内の空隙が固体電解質により充分に充填され
るまで、そのような含浸および焼成を繰り返し行う。こ
のようにして、正極活物質およびリチウムイオン伝導性
固体電解質が一体化された正極層12と、正極集電体1
1とからなる正極10が作製される。
の片面に塗布した後、大気雰囲気下で加熱温度600〜
1000℃にて焼成する。正極集電体11としては、例
えば白金よりなる基板を用いることができる。このよう
な初期焼成により、正極集電体11の上には多孔質状の
正極層12が形成される。次に、多孔質状の正極層12
に対して前駆体溶液を含浸させた後、これを焼成する。
正極層12内の空隙が固体電解質により充分に充填され
るまで、そのような含浸および焼成を繰り返し行う。こ
のようにして、正極活物質およびリチウムイオン伝導性
固体電解質が一体化された正極層12と、正極集電体1
1とからなる正極10が作製される。
【0034】負極体20については、正極活物質に代え
て負極活物質を用いる以外は正極10に関して上述した
のと同様の手法で作製される。負極活物質としては、リ
チウムのインターカレーション反応可能な酸化物、例え
ばチタン酸リチウムやバナジウム酸リチウムなどを用い
ることができる。
て負極活物質を用いる以外は正極10に関して上述した
のと同様の手法で作製される。負極活物質としては、リ
チウムのインターカレーション反応可能な酸化物、例え
ばチタン酸リチウムやバナジウム酸リチウムなどを用い
ることができる。
【0035】リチウム電池Xの製造においては、次に、
正極10の正極層12および負極20の負極層22の表
面に対して前駆体溶液を塗布し、塗布面を介して正極1
0および負極20を貼り合わせる。次に、大気雰囲気下
で加熱温度600〜1000℃にて、両電極間の前駆体
溶液を焼成する。このようにして、正極10および負極
20の間に薄膜状のリチウムイオン伝導性固体電解質を
介在させた積層構造体が形成される。電極間に介在する
固体電解質層30の厚さは、例えば1〜2μmである。
正極10の正極層12および負極20の負極層22の表
面に対して前駆体溶液を塗布し、塗布面を介して正極1
0および負極20を貼り合わせる。次に、大気雰囲気下
で加熱温度600〜1000℃にて、両電極間の前駆体
溶液を焼成する。このようにして、正極10および負極
20の間に薄膜状のリチウムイオン伝導性固体電解質を
介在させた積層構造体が形成される。電極間に介在する
固体電解質層30の厚さは、例えば1〜2μmである。
【0036】次に、この積層構造体において、正極集電
体11に対して正極リード41の一端を接合するととも
に、負極集電体21に対して負極リード42の一端を接
合する。正極リード41および負極リード42は、例え
ば、銅、アルミニウム、またはステンレスよりなる。次
に、正極リード41および負極リード42の他端を外部
に露出させつつ、当該リード付き積層構造体を、外装材
50で封止する。外装材50は、例えば、アルミニウム
やステンレス鋼などの金属材料、または、アルミラミネ
ートフィルムなどの封止材料よりなる。このようにし
て、リチウム電池Xが製造される。
体11に対して正極リード41の一端を接合するととも
に、負極集電体21に対して負極リード42の一端を接
合する。正極リード41および負極リード42は、例え
ば、銅、アルミニウム、またはステンレスよりなる。次
に、正極リード41および負極リード42の他端を外部
に露出させつつ、当該リード付き積層構造体を、外装材
50で封止する。外装材50は、例えば、アルミニウム
やステンレス鋼などの金属材料、または、アルミラミネ
ートフィルムなどの封止材料よりなる。このようにし
て、リチウム電池Xが製造される。
【0037】
【実施例】次に、本発明の実施例について比較例ととも
に記載する。
に記載する。
【0038】
【実施例1】<前駆体溶液の調製>水4.7gに対して
リチウム供給源としての酢酸リチウム46mgおよびラ
ンタン供給源としての酢酸ランタン1.5水和物370
mgを溶解させることによって、Li−La溶液を調製
した。次に、チタン供給源としてのジヒドロキシチタン
ビスラクテートを含むTi溶液(商品名:オルガチック
ス TC−310、松本製薬工業製)1gと、Li−L
a溶液4.5gとを混合した。次に、この混合溶液に対
して、増粘剤としてのポリエチレンオキサイド(平均分
子量10,000、Aldrich製)を2wt%の濃
度となるように添加することによって、Ti濃度が32
0mM程度であって所定の粘度を有する前駆体溶液を調
製した。本実施例で用いたジヒドロキシチタンビスラク
テート溶液は、ジヒドロキシチタンビスラクテート30
重量部と、水20重量部と、イソプロパノール50重量
部とからなる。
リチウム供給源としての酢酸リチウム46mgおよびラ
ンタン供給源としての酢酸ランタン1.5水和物370
mgを溶解させることによって、Li−La溶液を調製
した。次に、チタン供給源としてのジヒドロキシチタン
ビスラクテートを含むTi溶液(商品名:オルガチック
ス TC−310、松本製薬工業製)1gと、Li−L
a溶液4.5gとを混合した。次に、この混合溶液に対
して、増粘剤としてのポリエチレンオキサイド(平均分
子量10,000、Aldrich製)を2wt%の濃
度となるように添加することによって、Ti濃度が32
0mM程度であって所定の粘度を有する前駆体溶液を調
製した。本実施例で用いたジヒドロキシチタンビスラク
テート溶液は、ジヒドロキシチタンビスラクテート30
重量部と、水20重量部と、イソプロパノール50重量
部とからなる。
【0039】<リチウム二次電池の作製>正極活物質と
しての平均粒径2μmのLiCoO2粉末5gと、上述
のようにして調製された前駆体溶液2.73gとを混合
攪拌することによって、正極用ペーストを得た。このペ
ーストを、正極集電体としての白金集電体の片面に塗布
した後、800℃で焼成し、膜厚20μmで多孔質性の
正極層を形成した。次に、この正極層に対する前駆体溶
液の含浸およびその後の800℃にて10分間の焼成
を、更に2回繰り返した。これにより、固体電解質が充
填された正極層が形成された。次に、この正極層上に前
駆体溶液をディップコーティングにより塗布した後、8
00℃で焼成し、厚さ2μmで緻密な固体電解質層を形
成した。
しての平均粒径2μmのLiCoO2粉末5gと、上述
のようにして調製された前駆体溶液2.73gとを混合
攪拌することによって、正極用ペーストを得た。このペ
ーストを、正極集電体としての白金集電体の片面に塗布
した後、800℃で焼成し、膜厚20μmで多孔質性の
正極層を形成した。次に、この正極層に対する前駆体溶
液の含浸およびその後の800℃にて10分間の焼成
を、更に2回繰り返した。これにより、固体電解質が充
填された正極層が形成された。次に、この正極層上に前
駆体溶液をディップコーティングにより塗布した後、8
00℃で焼成し、厚さ2μmで緻密な固体電解質層を形
成した。
【0040】次に、負極活物質としての平均粒径5μm
のチタン酸リチウム粉末(Li4Ti5O12)5gと、上
述のようにして調製された前駆体溶液2.73gとを混
合攪拌することによって、負極用ペーストを得た。この
ペーストを、上述のようにして正極層上に形成された固
体電解質層の上に塗布した後、800℃で焼成し、膜厚
20μmで多孔質性の負極層を形成した。次に、この負
極層に対する前駆体溶液の含浸およびその後の800℃
にて10分間の焼成を、更に2回繰り返した。これによ
り、固体電解質が充填された負極層が形成された。次
に、白金のスパッタリングにより、負極層の上表面に負
極集電体を形成した。
のチタン酸リチウム粉末(Li4Ti5O12)5gと、上
述のようにして調製された前駆体溶液2.73gとを混
合攪拌することによって、負極用ペーストを得た。この
ペーストを、上述のようにして正極層上に形成された固
体電解質層の上に塗布した後、800℃で焼成し、膜厚
20μmで多孔質性の負極層を形成した。次に、この負
極層に対する前駆体溶液の含浸およびその後の800℃
にて10分間の焼成を、更に2回繰り返した。これによ
り、固体電解質が充填された負極層が形成された。次
に、白金のスパッタリングにより、負極層の上表面に負
極集電体を形成した。
【0041】次に、正極集電体および負極集電体に対し
て、ステンレス製のリード材の一端を溶接により接合し
た。次に、このようにして形成した積層構造体を、両リ
ード材の他端を外部に露出させつつ、アルミラミネート
フィルムからなる外装材により封止した。このようにし
て、本実施例の全固体型リチウム二次電池が作製され
た。本実施例のリチウム二次電池において、上述のよう
にして調製された前駆体溶液により形成される固体電解
質は、組成式Li0.35La0.55TiO3で表されるペロ
ブスカイト構造のチタン酸化物型固体電解質であった。
また、本実施例における固体電解質層のリチウムイオン
伝導率を測定したところ、5.5×10-5S/cm(2
5℃)の伝導率を示した。
て、ステンレス製のリード材の一端を溶接により接合し
た。次に、このようにして形成した積層構造体を、両リ
ード材の他端を外部に露出させつつ、アルミラミネート
フィルムからなる外装材により封止した。このようにし
て、本実施例の全固体型リチウム二次電池が作製され
た。本実施例のリチウム二次電池において、上述のよう
にして調製された前駆体溶液により形成される固体電解
質は、組成式Li0.35La0.55TiO3で表されるペロ
ブスカイト構造のチタン酸化物型固体電解質であった。
また、本実施例における固体電解質層のリチウムイオン
伝導率を測定したところ、5.5×10-5S/cm(2
5℃)の伝導率を示した。
【0042】
【比較例1】<前駆体溶液の調製>チタン供給源として
のチタンテトライソプロポキシド0.76重量部と、リ
チウム供給源としてのリチウムエトキシド0.14重量
部と、ランタン供給源としてのランタンイソプロポキシ
ド0.84重量部と、溶媒成分としてのイソプロパノー
ル70重量部とからなるTi溶液を調製した。この溶液
のTi濃度は30mMである。
のチタンテトライソプロポキシド0.76重量部と、リ
チウム供給源としてのリチウムエトキシド0.14重量
部と、ランタン供給源としてのランタンイソプロポキシ
ド0.84重量部と、溶媒成分としてのイソプロパノー
ル70重量部とからなるTi溶液を調製した。この溶液
のTi濃度は30mMである。
【0043】<リチウム二次電池の作製>上述の組成の
アルコール系前駆体溶液を用い、実施例1と同様の工程
を経てリチウム二次電池を作製した。ただし、正極集電
体上の多孔質性の正極層(膜厚20μm)へ固体電解質
を充填するに際し、前駆体溶液の含浸およびその後の焼
成は、10回行う必要があった。このようにして形成さ
れた正極層の上に厚さ2μmの固体電解質層を形成する
に際しては、前駆体溶液の塗布およびその後の焼成は、
10回行う必要があった。また、固体電解質層上の多孔
質性の負極層(膜厚20μm)へ固体電解質を充填する
に際しては、前駆体溶液の含浸およびその後の焼成は、
10回行う必要があった。本比較例のリチウム二次電池
においても、形成される固体電解質はペロブスカイト構
造のチタン酸化物型固体電解質であった。また、本比較
例における固体電解質層のリチウムイオン伝導率を測定
したところ、4.5×10-5S/cm(25℃)の伝導
率を示した。
アルコール系前駆体溶液を用い、実施例1と同様の工程
を経てリチウム二次電池を作製した。ただし、正極集電
体上の多孔質性の正極層(膜厚20μm)へ固体電解質
を充填するに際し、前駆体溶液の含浸およびその後の焼
成は、10回行う必要があった。このようにして形成さ
れた正極層の上に厚さ2μmの固体電解質層を形成する
に際しては、前駆体溶液の塗布およびその後の焼成は、
10回行う必要があった。また、固体電解質層上の多孔
質性の負極層(膜厚20μm)へ固体電解質を充填する
に際しては、前駆体溶液の含浸およびその後の焼成は、
10回行う必要があった。本比較例のリチウム二次電池
においても、形成される固体電解質はペロブスカイト構
造のチタン酸化物型固体電解質であった。また、本比較
例における固体電解質層のリチウムイオン伝導率を測定
したところ、4.5×10-5S/cm(25℃)の伝導
率を示した。
【0044】
【評価】実施例1によると、アルコール系前駆体溶液を
用いた比較例1と同程度のリチウムイオン伝導性を有す
る固体電解質を形成するのに際し、従来よりも少ない焼
成回数で形成することができることが理解できよう。具
体的には、多孔質性の電極層へ固体電解質を充填すると
き、或は、電極層の上に固体電解質層を形成するとき、
前駆体溶液の含浸または塗布、およびその後の焼成は、
実施例1では、比較例1の1/3〜1/10程度の工程
数で済む。
用いた比較例1と同程度のリチウムイオン伝導性を有す
る固体電解質を形成するのに際し、従来よりも少ない焼
成回数で形成することができることが理解できよう。具
体的には、多孔質性の電極層へ固体電解質を充填すると
き、或は、電極層の上に固体電解質層を形成するとき、
前駆体溶液の含浸または塗布、およびその後の焼成は、
実施例1では、比較例1の1/3〜1/10程度の工程
数で済む。
【0045】以上のまとめとして、本発明の構成および
そのバリエーションについて、以下に付記として列挙す
る。
そのバリエーションについて、以下に付記として列挙す
る。
【0046】(付記1)リチウムと、チタンと、酸素と
を含んでリチウムイオン伝導性を有するチタン酸化物型
の固体電解質の形成方法であって、溶媒成分として水を
含み且つチタン供給源として水溶性チタン化合物を含む
前駆体溶液を加熱して焼成することを特徴とする、固体
電解質の形成方法。 (付記2)前記水溶性チタン化合物は、ジヒドロキシチ
タンビスラクテートまたはジヒドロキシチタンビスラク
テート誘導体である、付記1に記載の固体電解質の形成
方法。 (付記3)前記前駆体溶液は、チタン濃度が100〜5
00mMとなるように前記水溶性チタン化合物を含む、
付記1または2に記載の固体電解質の形成方法。 (付記4)前記前駆体溶液は、溶媒成分として更にアル
コールを含む、付記3に記載の固体電解質の形成方法。 (付記5)前記焼成の前に前記前駆体溶液をゲル化させ
る、付記1から4のいずれか1つに記載の固体電解質の
形成方法。 (付記6)前記焼成における加熱温度は600〜100
0℃である、付記1から5のいずれか1つに記載の固体
電解質の形成方法。 (付記7)前記焼成においては、加熱温度600〜80
0℃で仮焼成を行った後、加熱温度800〜1000℃
で本焼成を行う、付記6に記載の固体電解質の形成方
法。 (付記8)前記固体電解質は、ペロブスカイト型の結晶
構造を有する、付記1から7のいずれか1つに記載の固
体電解質の形成方法。 (付記9)リチウムと、チタンと、酸素とを含んでリチ
ウムイオン伝導性を有するチタン酸化物型の固体電解質
膜であって、溶媒成分として水を含み且つチタン供給源
として水溶性チタン化合物を含む前駆体溶液による被膜
を基材に対して形成し、当該被膜を加熱焼成することに
よって形成されたことを特徴とする、固体電解質膜。 (付記10)正極体および負極体と、リチウムイオン伝
導性を有して前記正極体および前記負極体の間に介在す
る固体電解質層と、を備え、前記固体電解質層は、リチ
ウムと、チタンと、酸素とを含むチタン酸化物型の固体
電解質からなり、且つ、溶媒成分として水を含んでチタ
ン供給源として水溶性チタン化合物を含む前駆体溶液に
よる被膜を正極体および/または負極体に対して形成
し、当該被膜を加熱焼成することによって形成されたこ
とを特徴とする、リチウム電池。 (付記11)前記正極体および/または前記負極体は、
多孔質な電極前駆体に前記前駆体溶液を含浸させて、当
該含浸体を加熱焼成することによって形成されている、
付記10に記載のリチウム電池。 (付記12)前記電極前駆体は、電極活物質粉末と前記
前駆体溶液とを含む混合物を加熱焼成することによって
形成されている、付記11に記載のリチウム電池。
を含んでリチウムイオン伝導性を有するチタン酸化物型
の固体電解質の形成方法であって、溶媒成分として水を
含み且つチタン供給源として水溶性チタン化合物を含む
前駆体溶液を加熱して焼成することを特徴とする、固体
電解質の形成方法。 (付記2)前記水溶性チタン化合物は、ジヒドロキシチ
タンビスラクテートまたはジヒドロキシチタンビスラク
テート誘導体である、付記1に記載の固体電解質の形成
方法。 (付記3)前記前駆体溶液は、チタン濃度が100〜5
00mMとなるように前記水溶性チタン化合物を含む、
付記1または2に記載の固体電解質の形成方法。 (付記4)前記前駆体溶液は、溶媒成分として更にアル
コールを含む、付記3に記載の固体電解質の形成方法。 (付記5)前記焼成の前に前記前駆体溶液をゲル化させ
る、付記1から4のいずれか1つに記載の固体電解質の
形成方法。 (付記6)前記焼成における加熱温度は600〜100
0℃である、付記1から5のいずれか1つに記載の固体
電解質の形成方法。 (付記7)前記焼成においては、加熱温度600〜80
0℃で仮焼成を行った後、加熱温度800〜1000℃
で本焼成を行う、付記6に記載の固体電解質の形成方
法。 (付記8)前記固体電解質は、ペロブスカイト型の結晶
構造を有する、付記1から7のいずれか1つに記載の固
体電解質の形成方法。 (付記9)リチウムと、チタンと、酸素とを含んでリチ
ウムイオン伝導性を有するチタン酸化物型の固体電解質
膜であって、溶媒成分として水を含み且つチタン供給源
として水溶性チタン化合物を含む前駆体溶液による被膜
を基材に対して形成し、当該被膜を加熱焼成することに
よって形成されたことを特徴とする、固体電解質膜。 (付記10)正極体および負極体と、リチウムイオン伝
導性を有して前記正極体および前記負極体の間に介在す
る固体電解質層と、を備え、前記固体電解質層は、リチ
ウムと、チタンと、酸素とを含むチタン酸化物型の固体
電解質からなり、且つ、溶媒成分として水を含んでチタ
ン供給源として水溶性チタン化合物を含む前駆体溶液に
よる被膜を正極体および/または負極体に対して形成
し、当該被膜を加熱焼成することによって形成されたこ
とを特徴とする、リチウム電池。 (付記11)前記正極体および/または前記負極体は、
多孔質な電極前駆体に前記前駆体溶液を含浸させて、当
該含浸体を加熱焼成することによって形成されている、
付記10に記載のリチウム電池。 (付記12)前記電極前駆体は、電極活物質粉末と前記
前駆体溶液とを含む混合物を加熱焼成することによって
形成されている、付記11に記載のリチウム電池。
【0047】
【発明の効果】本発明では、前駆体溶液に添加するチタ
ン供給源として水溶性チタン化合物を採用するととも
に、溶媒成分として水を含む前駆体溶液を採用すること
によって、前駆体溶液におけるチタン供給源および他元
素供給源について高濃度化を図ることが可能とされてい
る。元素供給源の濃度が高い前駆体溶液をリチウム電池
の製造に使用することにより、多孔質性の電極膜へ固体
電解質を充填する際において、或は、電極層の上に固体
電解質層を形成する際において、前駆体溶液の含浸また
は塗布およびその後の焼成の回数を抑制することができ
る。その結果、リチウム電池の製造効率を向上すること
が可能となる。
ン供給源として水溶性チタン化合物を採用するととも
に、溶媒成分として水を含む前駆体溶液を採用すること
によって、前駆体溶液におけるチタン供給源および他元
素供給源について高濃度化を図ることが可能とされてい
る。元素供給源の濃度が高い前駆体溶液をリチウム電池
の製造に使用することにより、多孔質性の電極膜へ固体
電解質を充填する際において、或は、電極層の上に固体
電解質層を形成する際において、前駆体溶液の含浸また
は塗布およびその後の焼成の回数を抑制することができ
る。その結果、リチウム電池の製造効率を向上すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体電解質の形成方法についての
フローチャートである。
フローチャートである。
【図2】本発明に係るリチウム電池の断面図である。
S1 前駆体溶液調製工程
S2 塗布工程
S2’ 含浸工程
S3 加熱焼成工程
10 正極
11 正極集電体
12 正極層
20 負極
21 負極集電体
22 負極層
30 固体電解質層
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 5H024 AA01 AA02 BB01 BB08 FF23
HH08
5H029 AJ14 AK02 AK03 AL01 AM12
CJ02 CJ22 HJ10
Claims (5)
- 【請求項1】 リチウムと、チタンと、酸素とを含んで
リチウムイオン伝導性を有するチタン酸化物型の固体電
解質の形成方法であって、 溶媒成分として水を含み且つチタン供給源として水溶性
チタン化合物を含む前駆体溶液を加熱して焼成すること
を特徴とする、固体電解質の形成方法。 - 【請求項2】 前記水溶性チタン化合物は、ジヒドロキ
シチタンビスラクテートまたはジヒドロキシチタンビス
ラクテート誘導体である、請求項1に記載の固体電解質
の形成方法。 - 【請求項3】 前記前駆体溶液は、チタン濃度が100
〜500mMとなるように前記水溶性チタン化合物を含
む、請求項1または2に記載の固体電解質の形成方法。 - 【請求項4】 正極体および負極体と、 リチウムイオン伝導性を有して前記正極体および前記負
極体の間に介在する固体電解質層と、を備え、 前記固体電解質層は、リチウムと、チタンと、酸素とを
含むチタン酸化物型の固体電解質からなり、且つ、溶媒
成分として水を含んでチタン供給源として水溶性チタン
化合物を含む前駆体溶液による被膜を正極体および/ま
たは負極体に対して形成し、当該被膜を加熱焼成するこ
とによって形成されたことを特徴とする、リチウム電
池。 - 【請求項5】 前記正極体および/または前記負極体
は、多孔質な電極前駆体に前記前駆体溶液を含浸させ
て、当該含浸体を加熱焼成することによって形成されて
いる、請求項4に記載のリチウム電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002157149A JP2003346895A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | 固体電解質の形成方法およびリチウム電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002157149A JP2003346895A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | 固体電解質の形成方法およびリチウム電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003346895A true JP2003346895A (ja) | 2003-12-05 |
Family
ID=29773129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002157149A Withdrawn JP2003346895A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | 固体電解質の形成方法およびリチウム電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003346895A (ja) |
Cited By (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006064774A1 (ja) * | 2004-12-13 | 2006-06-22 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 活物質層と固体電解質層とを含む積層体およびこれを用いた全固体リチウム二次電池 |
JP2007005279A (ja) * | 2004-12-13 | 2007-01-11 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 活物質層と固体電解質層とを含む積層体およびこれを用いた全固体リチウム二次電池 |
WO2008059987A1 (en) * | 2006-11-14 | 2008-05-22 | Ngk Insulators, Ltd. | Solid electrolyte structure for all-solid-state battery, all-solid-state battery, and their production methods |
JP2008251219A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Tdk Corp | 全固体リチウムイオン二次電池及びその製造方法 |
WO2009120812A3 (en) * | 2008-03-25 | 2010-01-07 | A123 Systems, Inc. | High energy high power electrodes and batteries |
JP2012188312A (ja) * | 2011-03-09 | 2012-10-04 | Seiko Epson Corp | 固体電解質の前駆体溶液の製造方法と、固体電解質の製造方法 |
JP2014007022A (ja) * | 2012-06-22 | 2014-01-16 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 正極合材スラリー及び電極シート |
JP2014154236A (ja) * | 2013-02-05 | 2014-08-25 | Seiko Epson Corp | 電極複合体の製造方法 |
JP2015133197A (ja) * | 2014-01-10 | 2015-07-23 | セイコーエプソン株式会社 | 二次電池用電極材料の製造方法 |
CN104821389A (zh) * | 2014-01-31 | 2015-08-05 | 精工爱普生株式会社 | 电极复合体的制造方法、电极复合体及电池 |
JP2016502746A (ja) * | 2013-11-26 | 2016-01-28 | エルジー・ケム・リミテッド | 固体電解質層を含む二次電池 |
JP2016509331A (ja) * | 2013-10-24 | 2016-03-24 | エルジー・ケム・リミテッド | 固体電解質粒子、この製造方法及びこれを含むリチウム二次電池 |
KR20160082527A (ko) | 2013-11-01 | 2016-07-08 | 센트럴 글라스 컴퍼니 리미티드 | 고체 전해질 전구체, 그 제조 방법, 고체 전해질의 제조 방법 및 고체 전해질-전극 활성물질 복합체의 제조 방법 |
JPWO2014038681A1 (ja) * | 2012-09-07 | 2016-08-12 | 国立大学法人京都大学 | 局部電池反応を制御した一次電池又は二次電池用電極及び該電極を用いた一次電池又は二次電池 |
JP2017073265A (ja) * | 2015-10-07 | 2017-04-13 | 株式会社豊田中央研究所 | 複合体及び複合体の製造方法 |
US9666902B2 (en) | 2013-10-31 | 2017-05-30 | Seiko Epson Corporation | Solid electrolyte, method for producing solid electrolyte, and lithium-ion battery |
CN107548525A (zh) * | 2015-05-06 | 2018-01-05 | 罗伯特·博世有限公司 | 用于电池组电池的隔离物和电池组电池 |
JP2018097982A (ja) * | 2016-12-09 | 2018-06-21 | Fdk株式会社 | 全固体電池の製造方法 |
US10468717B2 (en) | 2017-06-22 | 2019-11-05 | Seiko Epson Corporation | Electrolyte, battery, and electronic apparatus |
US10774004B2 (en) | 2016-03-18 | 2020-09-15 | Seiko Epson Corporation | Solid electrolyte and lithium ion battery |
US10784534B2 (en) | 2016-03-18 | 2020-09-22 | Seiko Epson Corporation | Solid electrolyte and lithium ion battery |
US10826116B2 (en) | 2016-03-10 | 2020-11-03 | Seiko Epson Corporation | Solid electrolyte and lithium ion battery with cubic garnet type crystalline and amorphous areas |
US10998576B2 (en) | 2017-12-22 | 2021-05-04 | Seiko Epson Corporation | Electrolyte precursor solution, electrode assembly, battery, and electronic apparatus |
US11075405B2 (en) | 2018-02-16 | 2021-07-27 | Seiko Epson Corporation | Electrolyte, battery, and electronic apparatus |
CN116153557A (zh) * | 2022-09-22 | 2023-05-23 | 攀枝花学院 | 一种钛酸铬锂的制备方法 |
-
2002
- 2002-05-30 JP JP2002157149A patent/JP2003346895A/ja not_active Withdrawn
Cited By (42)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007005279A (ja) * | 2004-12-13 | 2007-01-11 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 活物質層と固体電解質層とを含む積層体およびこれを用いた全固体リチウム二次電池 |
WO2006064774A1 (ja) * | 2004-12-13 | 2006-06-22 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 活物質層と固体電解質層とを含む積層体およびこれを用いた全固体リチウム二次電池 |
JP5281896B2 (ja) * | 2006-11-14 | 2013-09-04 | 日本碍子株式会社 | 全固体電池用の固体電解質構造体、全固体電池、及びこれらの製造方法 |
WO2008059987A1 (en) * | 2006-11-14 | 2008-05-22 | Ngk Insulators, Ltd. | Solid electrolyte structure for all-solid-state battery, all-solid-state battery, and their production methods |
US7824795B2 (en) | 2006-11-14 | 2010-11-02 | Ngk Insulators, Ltd. | Solid electrolyte structure for all-solid-state battery, all-solid-state battery, and their production methods |
JP2008251219A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Tdk Corp | 全固体リチウムイオン二次電池及びその製造方法 |
WO2009120812A3 (en) * | 2008-03-25 | 2010-01-07 | A123 Systems, Inc. | High energy high power electrodes and batteries |
CN102027626A (zh) * | 2008-03-25 | 2011-04-20 | A123系统公司 | 高能量高功率电极和电池 |
US9299966B2 (en) | 2008-03-25 | 2016-03-29 | A123 Systems Llc | High energy high power electrodes and batteries |
JP2012188312A (ja) * | 2011-03-09 | 2012-10-04 | Seiko Epson Corp | 固体電解質の前駆体溶液の製造方法と、固体電解質の製造方法 |
JP2014007022A (ja) * | 2012-06-22 | 2014-01-16 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 正極合材スラリー及び電極シート |
JP7290229B2 (ja) | 2012-09-07 | 2023-06-13 | 一般社団法人イノベーションエネルギー | 局部電池反応を制御した一次電池又は二次電池用電極及び該電極を用いた一次電池又は二次電池 |
JP7079005B2 (ja) | 2012-09-07 | 2022-06-01 | 一般社団法人イノベーションエネルギー | 局部電池反応を制御した一次電池又は二次電池用電極及び該電極を用いた一次電池又は二次電池 |
JP2022019898A (ja) * | 2012-09-07 | 2022-01-27 | 一般社団法人イノベーションエネルギー | 局部電池反応を制御した一次電池又は二次電池用電極及び該電極を用いた一次電池又は二次電池 |
JP2019207884A (ja) * | 2012-09-07 | 2019-12-05 | 八尾 健 | 局部電池反応を制御した一次電池又は二次電池用電極及び該電極を用いた一次電池又は二次電池 |
JPWO2014038681A1 (ja) * | 2012-09-07 | 2016-08-12 | 国立大学法人京都大学 | 局部電池反応を制御した一次電池又は二次電池用電極及び該電極を用いた一次電池又は二次電池 |
JP2014154236A (ja) * | 2013-02-05 | 2014-08-25 | Seiko Epson Corp | 電極複合体の製造方法 |
JP2016509331A (ja) * | 2013-10-24 | 2016-03-24 | エルジー・ケム・リミテッド | 固体電解質粒子、この製造方法及びこれを含むリチウム二次電池 |
US10128531B2 (en) | 2013-10-24 | 2018-11-13 | Lg Chem, Ltd. | Solid electrolyte particles, preparation method thereof, and lithium secondary battery comprising the same |
US9666902B2 (en) | 2013-10-31 | 2017-05-30 | Seiko Epson Corporation | Solid electrolyte, method for producing solid electrolyte, and lithium-ion battery |
KR20160082527A (ko) | 2013-11-01 | 2016-07-08 | 센트럴 글라스 컴퍼니 리미티드 | 고체 전해질 전구체, 그 제조 방법, 고체 전해질의 제조 방법 및 고체 전해질-전극 활성물질 복합체의 제조 방법 |
US9583786B2 (en) | 2013-11-26 | 2017-02-28 | Lg Chem, Ltd. | Secondary battery including solid electrolyte layer |
JP2016502746A (ja) * | 2013-11-26 | 2016-01-28 | エルジー・ケム・リミテッド | 固体電解質層を含む二次電池 |
JP2015133197A (ja) * | 2014-01-10 | 2015-07-23 | セイコーエプソン株式会社 | 二次電池用電極材料の製造方法 |
EP2903060A1 (en) * | 2014-01-31 | 2015-08-05 | Seiko Epson Corporation | Manufacturing method of electrode assembly, electrode assembly, and battery |
CN104821389A (zh) * | 2014-01-31 | 2015-08-05 | 精工爱普生株式会社 | 电极复合体的制造方法、电极复合体及电池 |
CN104821389B (zh) * | 2014-01-31 | 2018-09-25 | 精工爱普生株式会社 | 电极复合体的制造方法、电极复合体及电池 |
EP3079188A1 (en) * | 2014-01-31 | 2016-10-12 | Seiko Epson Corporation | Electrode assembly, and battery |
US9831524B2 (en) | 2014-01-31 | 2017-11-28 | Seiko Epson Corporation | Manufacturing method of electrode assembly, electrode assembly, and battery |
CN107548525B (zh) * | 2015-05-06 | 2020-12-08 | 罗伯特·博世有限公司 | 用于电池组电池的隔离物和电池组电池 |
CN107548525A (zh) * | 2015-05-06 | 2018-01-05 | 罗伯特·博世有限公司 | 用于电池组电池的隔离物和电池组电池 |
JP2017073265A (ja) * | 2015-10-07 | 2017-04-13 | 株式会社豊田中央研究所 | 複合体及び複合体の製造方法 |
US10826116B2 (en) | 2016-03-10 | 2020-11-03 | Seiko Epson Corporation | Solid electrolyte and lithium ion battery with cubic garnet type crystalline and amorphous areas |
US10774004B2 (en) | 2016-03-18 | 2020-09-15 | Seiko Epson Corporation | Solid electrolyte and lithium ion battery |
US10784534B2 (en) | 2016-03-18 | 2020-09-22 | Seiko Epson Corporation | Solid electrolyte and lithium ion battery |
US10947160B2 (en) | 2016-03-18 | 2021-03-16 | Seiko Epson Corporation | Solid electrolyte and lithium ion battery |
JP2018097982A (ja) * | 2016-12-09 | 2018-06-21 | Fdk株式会社 | 全固体電池の製造方法 |
US10468717B2 (en) | 2017-06-22 | 2019-11-05 | Seiko Epson Corporation | Electrolyte, battery, and electronic apparatus |
US10998576B2 (en) | 2017-12-22 | 2021-05-04 | Seiko Epson Corporation | Electrolyte precursor solution, electrode assembly, battery, and electronic apparatus |
US11777141B2 (en) | 2017-12-22 | 2023-10-03 | Seiko Epson Corporation | Electrolyte precursor solution, electrode assembly, battery, and electronic apparatus |
US11075405B2 (en) | 2018-02-16 | 2021-07-27 | Seiko Epson Corporation | Electrolyte, battery, and electronic apparatus |
CN116153557A (zh) * | 2022-09-22 | 2023-05-23 | 攀枝花学院 | 一种钛酸铬锂的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2003346895A (ja) | 固体電解質の形成方法およびリチウム電池 | |
US8309258B2 (en) | Method for filling with electrode active material and method for producing all-solid-state cell | |
JP5742940B2 (ja) | 全固体電池およびその製造方法 | |
JP5741689B2 (ja) | 全固体電池およびその製造方法 | |
JP5678297B2 (ja) | リチウムイオン電池の製法及びリチウム電池の製法 | |
JP2011065982A (ja) | リチウム電池用電極体及びリチウム電池 | |
WO2008059987A1 (en) | Solid electrolyte structure for all-solid-state battery, all-solid-state battery, and their production methods | |
JP6183783B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP2009104818A (ja) | 全固体電池およびその製造方法 | |
JP2009193888A (ja) | 固体電解質の製造方法及びリチウム電池の製造方法 | |
EP2099087B1 (en) | Method for filling with electrode active material and method for producing all-solid-state cell | |
JP6070681B2 (ja) | リチウム電池用電極体及びリチウム電池 | |
KR102016622B1 (ko) | 전위 안정성이 우수한 전고체 리튬이차전지 및 그의 제조방법 | |
JP5849543B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用電極体、リチウムイオン二次電池用電極体の製造方法およびリチウムイオン二次電池 | |
WO2012029641A1 (ja) | 固体電池およびその製造方法 | |
CN109103505B (zh) | 层状全固态锂离子电池及其制备方法 | |
JP5066804B2 (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
JP2001143754A (ja) | 二次電池用固体電解質、その製造方法および該電解質を用いた二次電池。 | |
CN108808109B (zh) | 全固态锂离子电池膜及其制备方法 | |
US11777140B2 (en) | Solid electrolyte, method for producing solid electrolyte, and composite body | |
US11641032B2 (en) | Solid electrolyte, method for producing solid electrolyte, and composite body | |
TW202316712A (zh) | 具備高功率密度和低成本的鋰電池及其製造方法 | |
JP2022039816A (ja) | 固体電解質、固体電解質の製造方法および複合体 | |
JP2022039293A (ja) | 固体電解質、固体電解質の製造方法および複合体 | |
JP2003346896A (ja) | 固体電解質の製造方法、固体電解質、およびリチウム電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050802 |