JP2003327730A - 農業用合成樹脂フィルム - Google Patents

農業用合成樹脂フィルム

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JP2003327730A
JP2003327730A JP2002141593A JP2002141593A JP2003327730A JP 2003327730 A JP2003327730 A JP 2003327730A JP 2002141593 A JP2002141593 A JP 2002141593A JP 2002141593 A JP2002141593 A JP 2002141593A JP 2003327730 A JP2003327730 A JP 2003327730A
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silica
methacrylate
alumina
acid
film
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Toshimi Machida
稔巳 町田
Atsushi Tanaka
田中  敦
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JGC Catalysts and Chemicals Ltd
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Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Achilles Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防藻性、透明性、耐久性に優れた農業用合
成樹脂フィルムを得ること。 【解決手段】 アクリル系樹脂100重量部に対し、平
均粒径が5〜20nmのシリカ又は/及びアルミナに銀
を担持させた粒子を0.05〜30重量部配合した塗膜
を、少なくとも片面に有した農業用合成樹脂フィルムと
することによって、従来にない透明性と持続性の高品質
な防藻性農業用フィルムを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、農業用フィルムに
関し、詳しくは、防藻性防カビ性農業用フィルムに関す
る。 【0002】 【従来の技術】近年、市場において、長期間使用できる
フィルムが要望されている。農業用フィルムの長期使用
における問題点の一つとして、フィルムの表面に藻類や
カビが繁殖し、ハウス内に太陽光線が届きにくくなるこ
とがあった。そこで、従来より、種々の有機系防藻剤を
添加した農業用フィルムが提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィル
ムに練り込んだ場合には、これらの有機系防藻剤は、フ
ィルムより流出し、作物栽培に影響が出る可能性があっ
た。また、フィルム成形時に用いられる種々の添加剤や
熱の影響で変色や臭い等のトラブルが発生することがあ
った。さらに、防藻剤はフィルムの表面に存在している
ものが効果的な働きをする。フィルムに防藻剤を添加す
る場合、防藻剤の添加量の割には、フィルム表面に存在
する量が少なく、防藻剤の添加量が多くなるため、コス
トが高くなる傾向にあった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためになされたものであって、アクリル系樹脂
100重量部に対し、平均粒径が5〜20nmのシリカ
又は/及びアルミナに銀を担持させた粒子を0.05〜
30重量部配合した塗膜を、少なくとも片面に有した農
業用合成樹脂フィルムである。 【0005】本発明で使用されるアクリル系樹脂として
は、アクリル酸エステルを構成単位として含む共重合体
が好ましい。特に、メチルメタクリレートを30重量%
以上含むアクリル系樹脂やウレタンアクリレートを含む
紫外線硬化性組成物、またはこれらの混合物等が好適に
用いられる。メチルメタクリレートを30重量%以上含
むアクリル系樹脂としては、メチルメタクリレートを5
0重量%以上含む樹脂が好ましく、メチルメタクリレー
トの単独共重合体又はメチルメタクリレートと共重合可
能なモノマーとからなる共重合体である。 【0006】上記のメチルメタクリレートと共重合可能
なモノマーとしては、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピルア
クリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルア
クリレート、トリデシルアクリレート、ステアリルアク
リレート等のようなアクリル酸のC1〜C22のアルキル
エステル類;エチルメタクリレート、n−プロピルメタ
クリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチル
メタクリレート、i−ブチルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレー
ト、トリデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレ
ート等のようなメタクリル酸のC1〜C22のアルキルエ
ステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、アコニット酸、クロトン酸等のα,β−不飽
和カルボン酸化合物;ヒドロキシアルキルアクリレート
類、ヒドロキシアルキルメタクリレート類、スチレン、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−ブトキシアクリロアミド、N−ブトキシメタク
リルアミド等を挙げることができる。 【0007】前記ウレタンアクリレートを含む紫外線硬
化性組成物としては、ポリエーテルポリオール及び/又
はポリエステルポリオール、もしくはポリエーテルポリ
オールやポリエステルポリオールなどとポリイソシアネ
ート類との反応によって得られるポリウレタンポリオー
ルに、多官能性イソシアネート化合物、さらに活性水素
を有するエチレン性不飽和化合物を反応させて得られる
ものをいう。 【0008】ポリエーテルポリオールは、アルキレンオ
キサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、テトラヒドロフランなど)と、ポリオール
(例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコールなど)の反応によって
得られる。 【0009】ポリエステルポリオールは、上記ポリオー
ルとエポキシ化合物(例えば、n−ブチルグリシジルエ
ーテル、アクリルグリシジルエーテルなど)とポリカル
ボン酸(例えば、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無
水フタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バチン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、
ピロメリット酸、トリメリット酸など、及びこれらのエ
ステルを含む)との反応によって得られ、又は上記ポリ
オールとポリカルボン酸、もしくは上記エポキシ化合物
とポリカルボン酸の反応によって得られる。尚、ポリエ
ステルポリオールは、重合性二重結合を骨格中に含んで
いてもよく、カルボキシル基を含むポリエステルポリオ
ールと重合性不飽和エポキシ化合物(例えば、グリシジ
ルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルなど)を
反応させるか、あるいはグリシジル基を含むポリエステ
ルポリオールと重合性不飽和カルボン酸(例えばメタク
リル酸など)とを反応させることによって得られる。 【0010】上記で使用される多官能性イソシアネート
化合物としては、特にジイソシアネート、トリイソシア
ネート類が好ましく、例えばテトラメチレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、これらの変性ジイソシアネートなどがあげられ、
これらは単独使用でも二種以上の併用でもよい。 【0011】活性水素を有するエチレン性不飽和化合物
としては、ヒドロキシ基含有化合物(例えば、アリルア
ルコール、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメタ
クリレートなど)、アミノ基含有化合物(例えば、モノ
メチルアミノエチルメタクリレート、モノエチルアミノ
エチルメタクリレートなど)、アクリル酸又はメタクリ
ル酸とモノエポキシ化合物(例えば、グリシジルメタク
リレート、n−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリ
シジルエーテルなど)との反応生成物、グリシジルアク
リレート又はグリシジルメタクリレートとモノカルボン
酸含有化合物(例えば、酢酸、酪酸、安息香酸など)、
または第二級モノアミン化合物(例えばジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ピペリジン、メチルアニリンな
ど)の反応生成物などがあげられる。 【0012】本発明において、重合性ウレタンアクリレ
ートと共重合可能なモノマーとしては、スチレン、ビニ
ルトルエン、t−ブチルスチレン、モノクロロスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼンなどのスチレン化合物;ビニルアセテート、
ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルベン
ゾエートなどのビニルエステル類;フェノキシエチルメ
タクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ヘキシ
ルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリ
ルメタクリレート、エトキシメタクリレート、メトキシ
メタクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルメ
タクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メトキシ
エトキシメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリロイルフォスフェート、テトラヒドロフルフリル
メタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレ
ート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレング
リコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、3
−メチルペンタンジオールジメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールトリメタクリレートなどのメタクリレート系化合
物;アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル化合物;ア
クリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなど
のα,β−不飽和アミド類;フマル酸ジエチル、マレイ
ン酸ジブチル、などの不飽和ポリカルボン酸のジエステ
ル化合物などが挙げられる。これらは、単独で使用して
も二種以上を混合して使用しても良い。 【0013】本発明におけるウレタンアクリレートを含
む紫外線硬化性組成物は、上記重合性ウレタンアクリレ
ートに、これらと重合可能なモノマーを含む組成物より
なり、この組成物に紫外線を照射する事によって硬化反
応するように光増感剤を配合する。 【0014】本発明で使用されるシリカ、アルミナおよ
びシリカ−アルミナとしては、平均粒径が5〜20nm
のものを使用する。好ましくは、平均粒径5〜15nm
である。平均粒径が5nmより小さいと、目的の効果が
得られにくい。また、平均粒径が20nmより大きい
と、塗膜の強度が低下してしまう。平均粒径が5〜15
nmであると、塗膜を形成するためのアクリル系樹脂組
成物中でのシリカ、アルミナやシリカ−アルミナの分散
が非常に良く、作業性が良好となるだけでなく、一定の
品質を保つことが容易になる。また、シリカおよびシリ
カ−アルミナ粒子は、球状で、アルミナ粒子は繊維状で
も良い。なお、本発明での平均粒子径はレーザー散乱粒
子径測定法により測定した値である。 【0015】本発明におけるシリカ、アルミナおよびシ
リカ−アルミナ微粒子は、コロイド溶液(ゾル)として
市販されているもので、所望の平均粒子径のゾルが使用
可能である。例えば、シリカゾルとしては触媒化成工業
株式会社製:商品名カタロイドSI―550(平均粒子
径5nm)、SI―350(平均粒子径8nm)、SI
―30(平均粒子径12nm)、SI―40(平均粒子
径18nm)などが、また、アルミナゾルとしては触媒
化成工業株式会社製:商品名カタロイドAS―1(平均
粒子径20nm以下)などが例示される。さらに、シリ
カ−アルミナとしては、触媒化成工業株式会社製:商品
名ファインカタロイドUSBB―120(平均粒子径1
5nm)、USBB―120A(平均粒子径18nm)
などが例示される。特に、シリカ−アルミナ微粒子は、
銀と微粒子との結合力が強いので本発明の使用に好適で
あり、なかでもファインカタロイドUSBB−120に
銀を担持させたATOMY BALL−(UAE4)
(平均粒子径15nm)は非常にすばらしい効力を発揮
する。前述のシリカ−アルミナゾルは、例えば、種子シ
リカ粒子を含むアルカリ性溶液に珪酸ソーダ水溶液とア
ルミン酸ソーダ水溶液とを同時に添加してシリカ−アル
ミナゾルとした後、限外濾過膜で濾過洗浄して調製され
る。これらのゾルは、透明性に優れており、光透過率が
高い特徴を有する。 【0016】上記シリカ、アルミナおよびシリカ−アル
ミナ微粒子に担持させる銀としては、酸化銀をアンモニ
ア水に溶解した銀アミン錯塩水溶液や硝酸銀水溶液など
の銀化合物の水溶液が使用可能である。 【0017】上記シリカ、アルミナおよびシリカ−アル
ミナ微粒子への銀の担持方法としては、例えば、特開平
9−38483号公報に記載された方法が採用可能であ
る。即ち、シリカ、アルミナおよびシリカ−アルミナ微
粒子が分散した水性ゾルに銀塩水溶液および陰イオン交
換体を混合して銀成分を担持する方法である。また、特
開平6−80527号公報に記載されている方法も採用
可能である。即ち、負の電荷を有するシリカ−アルミナ
微粒子などが分散したゾルに銀アミン錯塩の水溶液を添
加して得られた銀担持シリカ−アルミナ微粒子などが分
散したゾルを限外濾過膜で濾過洗浄して調製することが
できる。本発明でのシリカ、アルミナおよびシリカ−ア
ルミナ微粒子への銀担持量は酸化物として0.1〜25
重量%の範囲内であることが望ましい。銀担持量が0.
1重量%よりも少ない場合には防藻性が弱くなることが
あり、また、25重量%よりも多い場合には変色が生じ
ることがある。好ましい銀担持量は0.1〜15重量%
の範囲内である。 【0018】本発明において、農業用合成樹脂フィルム
にアクリル系樹脂からなる塗膜を設ける。シリカ又はア
ルミナに銀を担持させた粒子の量は、アクリル系樹脂1
00重量部に対して0.05〜30重量部とする。シリ
カ、アルミナおよびシリカ−アルミナに銀を担持させた
粒子の添加量が0.05重量部よりも少ないと、得られ
る防藻性が弱く、フィルム表面に藻やカビが繁殖してし
まい、フィルムの透明性が損なわれる。また、シリカや
アルミナに銀を担持させた粒子の添加量が30重量部よ
りも多いと、シリカやアルミナに銀を担持させた粒子に
よって、フィルムの透明性が損なわれるとともに、塗膜
が割れやすくなったり、コストが上がるなどの問題があ
る。 【0019】塗膜の形成方法としては、前述したアクリ
ル系樹脂100重量部に対し、上記の銀を担持したシリ
カ又は/及びアルミナを0.05〜30重量部添加し、
さらに必要に応じて、水や有機溶媒等の溶媒、光安定
剤、紫外線吸収剤、防かび剤、増粘剤、減粘剤、防滴
剤、防霧剤等の添加剤を添加しても良い。上記添加剤
は、農業用合成樹脂フィルムに一般に使用されるものが
使用できる。 【0020】本発明において、塗膜を形成させる農業用
合成樹脂フィルムを構成する樹脂としては、塩化ビニル
系樹脂やオレフィン系樹脂などが使用できる。 【0021】塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルの
単独重合体であるポリ塩化ビニルの他、塩化ビニルと他
のモノマー、例えば、エチレン、プロピレン、酢酸ビニ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、マレイン酸、マレイン酸エステ
ル、フマール酸、イタコン酸、塩化ビニリデン、アクリ
ロニトリル、高級ビニルエーテル等との共重合樹脂、或
いはこれらの樹脂の混合物等である。上記の塩化ビニル
系樹脂に添加される可塑剤は、ジ−2−エチルヘキシル
フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソノニ
ルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフ
タレート、ジラウリルフタレート、ジデシルフタレー
ト、ジウンデシルフタレート、ジトリデシルフタレート
等のフタル酸エステル系可塑剤;トリクレジルホスフェ
ート、トリキシリルホスフェート、トリス(イソプロピ
ルフェニル)ホスフェート、トリブチルホスフェート、
トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、
トリエチルフェニルホスフェート等のリン酸エステル系
可塑剤;エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等のエ
ポキシ化油やビスフェノールA・ジグリシジルエーテル
等のエポキシ系樹脂などのエポキシ系可塑剤;ジ−2−
エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセ
バケート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート等の脂肪
酸エステル系可塑剤;トリメリット酸エステル系可塑
剤;ポリエステル系可塑剤;等が挙げられる。上記の可
塑剤は、一種又は二種以上を併用して用いることができ
る。また、その添加量は、塩化ビニル系樹脂製フィルム
の用途によって異なり一概には決められないが、農業用
施設の被覆材として使用する場合には、塩化ビニル系樹
脂100重量部当たり30〜70重量部程度である。 【0022】オレフィン系樹脂としては、低密度ポリエ
チレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて重合
したポリエチレン等のポリエチレン;ランダム重合ポリ
プロピレン、ブロック重合ポリプロピレン、シンジオタ
クチックポリプロピレン等のポリプロピレン;エチレン
−酢酸ビニル、エチレン−アクリル酸、エチレン−アク
リル酸エステル、エチレン−メタクリル酸、エチレン−
メタクリル酸エステル等のエチレン系共重合体又はこれ
らの混合物が使用できる。 【0023】上記の塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹
脂は、単層でも積層体でも構わない。 【0024】上記の農業用合成樹脂を構成する樹脂に
は、必要に応じて、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑
剤、紫外線吸収剤、顔料、防滴剤、防霧剤等の添加剤を
添加される。 【0025】上記の合成樹脂フィルムには、塗膜を設け
るための前処理として、コロナ放電処理やバインダーの
塗布等を行っても良い。 【0026】上記フィルムに塗膜を設ける方法として
は、ドクターナイフコーター、コンマドクターナイフコ
ーター、ロールコーター、リバースロールコーター、ス
クリーンコーター、ロータリースクリーンコーター、グ
ラビアコーター、スプレーコーターなどの通常の塗布方
法が使用できる。 【0027】塗膜を形成するための塗料の塗布量として
は、乾燥状態で0.5〜7g/m2が好ましい。塗料の
塗布量が少なすぎると、目的の効果が得られにくく、塗
布量が多すぎると、乾燥や硬化に時間がかかるだけでな
く、コストが高くなる割には防藻効果の上昇が見られな
い。 【0028】 【実施例】以下、本発明を限定することを目的しない実
施例にて本発明をさらに説明する。特に示さない限り、
数値は重量部を意味する。表1に記載した配合により基
材となるフィルムを製造した。 【0029】 【表1】 *1:バイオソーブ 130(共同薬品社製) *2:アデカスタブ LA−63(旭電化工業社製) *3:DS−401(ダイキン工業社製) 【0030】得られたフィルムに、表2に示す配合の塗
膜(実施例1〜5)ならびに、表3に示す配合の塗膜
(比較例1〜5)をロールコーターにより設けた。アク
リル系樹脂には、メチルメタクリレート41重量%、ブ
チルメタクリレート28重量%、ブチルアクリレート5
重量%、2−ヒドロキシエチルアクリレート25重量
%、メタクリル酸1重量%を共重合したアクリル系樹脂
を使用した。 【0031】得られた防藻性農業用合成樹脂フィルムに
ついて、防藻性試験を行った。防藻性試験の試験方法
は、培地を固定したシャーレにフィルムを乗せ、Chl
orella vulgaris NIES−227
(クロレラ)とScenedesmus quadri
cauda NIES−96(セネデスムス)、Sel
enastrum capricornutum NI
ES−35(セレナストラム)の3種混合胞子を、液体
培地に1.5%寒天を加えたものに混ぜ、その液体をフ
ィルム上に噴霧した。25℃で4週間、照度2000〜
3000lxの光照射下、培養後、藻の繁殖を目視によ
り観察した。評価基準は以下の通りである。 ◎ フィルム上には、藻は殆ど繁殖していなかった フィルム上に、多少藻が存在していた × フィルム上には、藻が繁殖していた 【0032】また、フィルムの透明性を目視により評価
した。評価基準は以下の通りである。 ◎ 非常に透明性がよい 若干白っぽく見える × 透明性が悪く、白っぽい 【0033】 【表2】*4:プロピルアルコール:酢酸エチル:トルエン=1
00:15:10 *5:コロネート HL(日本ポリウレタン社製) *6:ATOMY BALL−(UAE4)(触媒化成
工業社製) 平均粒径15nm *7:平均粒径3μmのシリカ−アルミナ *8:IPA−ST(日産化学社製) 平均粒径20n
m 【0034】 【表3】 *4〜8は表2と同じ 【0035】 【発明の効果】本発明の農業用合成樹脂フィルムは、上
記の構成を採用することにより、従来にない透明性と持
続性の高品質な防藻性農業用フィルムを得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 敦 福岡県北九州市若松区北湊町13−2触媒化 成工業株式会社若松工場内 Fターム(参考) 4F006 AA22 AB73 AB74 AB76 BA17 CA06 DA04 4F100 AA19A AA19C AA20A AA20C AB24A AB24C AK15 AK25A AK25C AT00B BA02 BA03 BA06 BA10A BA10C DE01A DE01C EJ81A EJ81C GB01 JL00 YY00A YY00C

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 アクリル系樹脂100重量部に対し、平
    均粒径が5〜20nmのシリカ又は/及びアルミナに銀
    を担持させた粒子を0.05〜30重量部配合した塗膜
    を、少なくとも片面に有した農業用合成樹脂フィルム。
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