JP5172458B2 - 制振材用エマルション組成物 - Google Patents

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本発明は、制振材用エマルション組成物に関する。より詳しくは、各種構造体における振動や騒音を防止して静寂性を保つために使用される制振材の材料として有用な制振材用エマルション組成物に関する。
制振材は、各種構造体における振動や騒音を防止して静寂性を保つためのものであり、例えば、自動車の室内床下等に用いられている他、鉄道車両、船舶、航空機や電気機器、建築構造物、建設機器等にも広く利用されている。このような制振材に用いられる材料としては、従来、振動吸収性能及び吸音性能を有する材料を素材とする板状成形体やシート状成形体等の成形加工品が使用されているが、振動や音響の発生箇所の形状が複雑な場合には、これらの成形加工品を振動発生箇所に適用することが困難であることから、作業性を改善して制振性を充分に発揮させるための手法が種々検討されている。すなわち、例えば、自動車の室内床下等には無機粉体を含んだアスファルトシートが用いられてきたが、熱融着させる必要性があることから、作業性等の改善が望まれており、制振材を形成する種々の制振材用組成物や重合体の検討がなされている。
そこで、このような成形加工品の代替材料として、塗布型制振材(塗料)が開発されており、例えば、該当箇所にスプレーにより吹き付けるか又は任意の方法により塗布することにより形成される塗膜により、振動吸収効果及び吸音効果を得ることが可能な制振塗料が種々提案されるに至っている。具体的には、例えば、アスファルト、ゴム、合成樹脂等の展色剤に合成樹脂粉末を配合して得られる塗膜硬度を改良した水系制振塗料の他、自動車の室内用に適するものとして、樹脂エマルションに充填剤として活性炭を分散させた制振塗料等が開発されている。このような制振塗料等には、制振性及び機械安定性に優れることが求められるが、これらの従来品をもってしても未だ、制振性能が充分に満足できるレベルにあるとはいえず、優れた機械安定性とともに、更に充分な制振性能を発揮できるようにする技術が求められている。また、このような制振塗料等が工業的な用途に使用される場合、作業効率の観点から基材に塗布した後、加熱乾燥して塗膜が形成されることになるが、加熱乾燥時に塗膜のフクレが発生して正常な塗膜が形成されないことがあるため、このような不具合を発生させない加熱乾燥性に優れたものが求められている。
従来の加熱乾燥用塗料組成物に関し、ガラス転移温度が50℃以下のエマルションと平均粒径が15μm以下の有機微粒子とを必須としてなる加熱乾燥用塗料組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この組成物は、有機微粒子を添加することにより、塗膜中の水分を抜けやすくすることで乾燥性を向上させるものである。
また、重量平均分子量が3,000〜10,000のポリアクリル酸アルカリ金属塩を水分散体樹脂組成物に対して0.5〜8質量%含有してなる水分散体樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この組成物は、ポリアクリル酸アルカリ金属塩のようなアニオン型水溶性ポリマーを添加することで組成物の塗布時に表面に乾燥膜を形成しないようにして塗布層中の水分の蒸発を容易にして加熱乾燥性を高めようとするものである。しかしながら、これらの組成物よりも更に高い加熱乾燥性を有するとともに、制振性にも優れた制振材用組成物を開発する工夫の余地があった。
更に、特定構造のアニオン性乳化剤を用いて製造されたエマルションを含んでなる制振材用エマルションが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。この制振材用エマルションは、特定のアニオン性乳化剤を特定量用いて製造されたエマルションを含むものとすることにより、エマルション粒子の粒子径を大きくし、制振性や加熱乾燥性に優れたものとするものであるが、更に高い加熱乾燥性を有するとともに、制振性にも優れた制振材用組成物を開発する工夫の余地があった。
特開2004−277536号公報(第1−3頁) 特開2005−281575号公報(第1−3頁) 国際公開第07/023821号パンフレット
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、塗膜の加熱乾燥時にフクレを生じることなく、優れた制振性を発揮する良好な塗膜を形成することができる加熱乾燥性に優れた制振材用エマルション組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者は、加熱乾燥性に優れた制振材用エマルション組成物について種々検討したところ、加熱乾燥時のフクレ発生は、乾燥初期に塗膜表面が乾燥することによって塗膜内部の水分の抜けが悪くなる結果、加熱乾燥時に一気に塗膜内部の水分が蒸発することが原因であり、乾燥初期の塗膜表面の乾燥を抑制することが重要であることに着目した。そして、単量体成分を乳化重合して得られるエマルションとノニオン系水溶性化合物とを含む組成物とすると、ノニオン系水溶性化合物がエマルション粒子に吸着することなく、エマルション粒子付近に存在することに起因して乾燥初期に塗膜表面でエマルション粒子が融着して塗膜表面が乾燥することが抑制され、これにより、加熱乾燥時の塗膜のフクレの発生を抑制することができる結果、優れた加熱乾燥性を有する制振材用エマルション組成物とすることができることを見出した。そして、このような組成物として、制振材用エマルション組成物に対するノニオン系水溶性化合物の含有割合を特定の範囲とすると、制振性を低下させることなく、優れた加熱乾燥性を発揮する組成物とすることができることを見出し、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、単量体成分を乳化重合してなるエマルションを必須成分として含む制振材用エマルション組成物であって、上記制振材用エマルション組成物は、ノニオン系水溶性化合物を制振材用エマルション100質量%に対して1〜20質量%含む制振材用エマルション組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の制振材用エマルション組成物は、単量体成分を乳化重合してなるエマルションと、ノニオン系水溶性化合物を含むものであるが、これらをそれぞれ1種含むものであってもよく、2種以上含むものであってもよい。また、これらを含む限り、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分を含む場合、エマルションとノニオン系水溶性化合物との合計量が、制振材用エマルション組成物100質量%に対して50質量%以上であることが好ましい。より好ましくは、70質量%以上であり、更に好ましくは、80質量%以上である。制振材用エマルション組成物におけるエマルションとノニオン系水溶性化合物との合計量が50質量%以下であると、充分な制振性、加熱乾燥性を発揮しないおそれがある。
上記制振材用エマルション組成物は、ノニオン系水溶性化合物を制振材用エマルション組成物100質量%に対して1〜20質量%含むものである。ノニオン系水溶性化合物の含有量が1質量%未満であると、充分な加熱乾燥性を発揮することができず、20質量%より多いと、制振性が充分でなくなるおそれがある。より好ましくは、1〜10質量%であり、更に好ましくは、1〜5質量%であり、最も好ましくは、3〜5質量%である。
上記制振材用エマルション組成物において、ノニオン系水溶性化合物の量は、単量体成分を乳化重合してなるエマルション100質量%に対して1〜25質量%であることが好ましい。単量体成分を乳化重合してなるエマルションに対するノニオン系水溶性化合物の量が1質量%未満であると、充分な加熱乾燥性を有するものとならないおそれがあり、25質量%より多いと、制振性が充分でなくなるおそれがある。より好ましくは、1〜20質量%であり、更に好ましくは、1〜11質量%である。特に好ましくは、1〜5質量%であり、最も好ましくは、3〜5質量%である。
本発明において、ノニオン系水溶性化合物としては、ノニオン系水溶性重合体やノニオン系界面活性剤を用いることができる。また、化合物の構造中に、カチオンやアニオンとなる部分を含まない化合物だけでなく、本発明の効果を奏する限り、ノニオン系水溶性化合物の構造の一部がカチオン変性やアニオン変性されたものを用いてもよい。ノニオン系水溶性化合物の構造の一部がカチオン変性やアニオン変性されたものとしては、ノニオン系水溶性化合物の構造中のカチオン変性やアニオン変性され得る部位全体を100%としたときに、変性された部位が10%以下であるものが好ましい。より好ましくは、変性された部位が5%以下であるものである。
上記ノニオン系水溶性化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及び、その誘導体等のノニオン系水溶性重合体、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ソルビタン脂肪族エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル、グリセロールのモノラウレート等の脂肪族モノグリセライド、ポリオキシエチレンオキシプロピレン共重合体、エチレンオキサイドと脂肪族アミン、アミド又は酸との縮合生成物等のノニオン系界面活性剤、及び、これらの構造の一部をカチオン又はアニオン変性したもの等が挙げられる。
上記ノニオン系水溶性化合物は、上記のものの中でも、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。ノニオン系水溶性化合物としてこれらを用いると、組成物を基材に塗布した場合に、塗膜の乾燥初期に塗膜表面でエマルション粒子が融着することが充分に抑制されるため、塗膜内部の水分の抜けが阻害されることがなく、塗膜のフクレをより効果的に抑制することができる。より好ましくは、ポリエチレングリコールである。
本発明のノニオン系水溶性化合物としては、重量平均分子量が400〜10000のノニオン系水溶性重合体が好ましい。ノニオン系水溶性化合物がこのようなものであると、本発明の制振材用エマルション組成物が加熱乾燥性により優れたものとなる。重量平均分子量は、400〜9000であることがより好ましい。更に好ましくは、400〜3000であり、最も好ましくは、1000〜3000である。
なお、重量平均分子量は、例えば、以下の測定条件下で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により求めることができる。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GELG5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定する。
本発明の制振材用エマルション組成物が必須成分とするエマルションは、エマルション粒子の平均粒子径が100〜450nmであるものであることが好ましい。
平均粒子径がこの範囲にあるエマルション粒子を用いることにより、優れた加熱乾燥性を発揮するものとなる。
エマルション粒子の平均粒子径は、120〜400nmであることが好ましい。より好ましくは、150〜350nmである。エマルション粒子の平均粒子径がこのような範囲であると、本発明の制振材用エマルション組成物の作用効果がより効果的に発揮されることになる。
平均粒子径は、例えば、エマルションを蒸留水で希釈し充分に攪拌混合した後、ガラスセルに約10ml採取し、これを動的光散法による粒度分布測定器(Particle Sizing Systems社製「NICOM P Model 380」)で測定することにより求めることができる。
本発明の制振材用エマルション組成物において、上記平均粒子径を有するエマルション粒子は、標準偏差をその体積平均粒子径で割った値(標準偏差/体積平均粒子径×100)で定義される粒度分布が40%以下であることが好ましい。より好ましくは、30%以下である。粒度分布が40%を超えると、エマルション粒子の粒子径分布の幅が非常に広いものとなり、一部に粗大粒子を含むものとなるために、そのような粗大粒子の影響で制振材用エマルション組成物が充分な加熱乾燥性を発揮することができないおそれがある。
本発明の制振材用エマルション組成物のpHとしては特に限定されないが、例えば、2〜10であることが好ましく、より好ましくは、3〜9である。エマルションのpHは、エマルションに、アンモニア水、水溶性アミン類、水酸化アルカリ水溶液等を添加することによって調整することができる。
本発明の制振材用エマルション組成物の粘度としては特に限定されないが、例えば、10〜10000mPa・sであることが好ましく、より好ましくは、50〜5000mPa・sである。
なお、粘度は、B型回転粘度計を用いて、25℃、20rpmの条件下で測定することができる。
本発明における制振材用エマルション組成物を構成するエマルションの原料となる単量体成分としては、本発明の作用効果を発揮することができればよいが、不飽和カルボン酸単量体を含んでなるものであることが好ましい。より好ましくは、不飽和カルボン酸単量体及び不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量体とを含んでなるものである。不飽和カルボン酸単量体としては、分子中に不飽和結合とカルボキシル基とを有する化合物であれば特に限定されるものではないが、エチレン系不飽和カルボン酸単量体を含むことが好ましい。すなわちエチレン系不飽和カルボン酸単量体を必須とする単量体成分を重合してなるエマルションを含んでなる制振材用エマルション組成物は、本発明の好ましい形態の1つである。
なお、本発明のエマルションの粒子が、後述するコア部とシェル部とを有するエマルション粒子である場合、不飽和カルボン酸単量体及び不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量体は、エマルションのコア部を形成する単量体成分、シェル部を形成する単量体成分のいずれに含まれていてもよく、これらの両方に用いられるものであってもよい。
上記エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、モノメチルマイエート、モノエチルマイエート等の不飽和カルボン酸類又はその誘導体等の1種又は2種以上が挙げられる。
これらの中でも、(メタ)アクリル系単量体が好ましい。(メタ)アクリル系単量体とは、(メタ)アクリル酸、及び、(メタ)アクリル酸の塩や(メタ)アクリル酸エステル等の(メタ)アクリル酸誘導体を意味する。
すなわち、本発明の制振材用エマルション組成物を構成するエマルションは、アクリル共重合であることが好ましい。
本発明において、「アクリル共重合体」とは、少なくとも2種以上の単量体成分を用いて得られる共重合体であって、該単量体成分の少なくとも1種が、(メタ)アクリル系単量体である共重合体を意味する。これらの中でも、(メタ)アクリル酸系単量体を含む単量体成分を用いて得られるものであることが好ましい。(メタ)アクリル酸系単量体とは、(メタ)アクリル酸及びその塩を意味する。すなわち、本発明のアクリル共重合体は、単量体成分の少なくとも1種が、C(R )=CH−COOR、又は、C(R )=C(CH)−COOR(R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子、金属原子、アンモニウム基、有機アミン基を表す。)で表される単量体である単量体成分を用いて得られるものであることが好ましい。
上記アクリル共重合体の原料となる単量体成分は、全単量体成分100質量%に対して(メタ)アクリル酸系単量体を0.1〜20質量%、その他の共重合可能なエチレン系不飽和単量体を99.9〜80質量%含んでなることが好ましい。(メタ)アクリル酸系単量体を含むことにより、本発明の制振材用エマルション組成物を必須とする制振材配合物において、無機粉体等の充填剤の分散性が向上し、制振性がより向上することになる。また、その他の共重合可能なエチレン系不飽和単量体を含むことにより、エマルションの酸価、Tgや物性等を調整しやすくなる。上記単量体成分において、(メタ)アクリル酸系単量体が0.1質量%未満であっても、20質量%を超えても、いずれも、エマルションが安定に共重合できないおそれがある。本発明におけるエマルションでは、これらの単量体から形成される単量体単位の相乗効果により、水系制振材において優れた加熱乾燥性と制振性とをより充分に発揮することが可能となる。
より好ましくは、全単量体成分100質量%に対して(メタ)アクリル酸系単量体を0.5〜3質量%、その他の共重合可能なエチレン系不飽和単量体を99.5〜97質量%含んでなることである。
その他の共重合可能なエチレン系不飽和単量体には、後述する(メタ)アクリル酸系単量体以外の(メタ)アクリル系単量体、窒素原子を有する不飽和単量体、芳香環を有する不飽和化合物、(メタ)アクリル酸系単量体と共重合可能なその他の単量体が含まれる。
上記アクリル共重合体の原料となる単量体成分において、(メタ)アクリル酸系単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、シトラコン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等の1種又は2種以上を使用することが好適である。
また、(メタ)アクリル酸系単量体以外の(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、ペンチルアクリレート、ペンチルメタクリレート、イソアミルアクリレート、イソアミルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、ノニルアクリレート、ノニルメタクリレート、イソノニルアクリレート、イソノニルメタクリレート、デシルアクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルアクリレート、ドデシルメタクリレート、トリデシルアクリレート、トリデシルメタクリレート、ヘキサデシルアクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、オクタデシルアクリレート、オクタデシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタアクリレート等の他、これらの塩やエステル化物等の1種又は2種以上を使用することが好適である。
上記塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等であることが好ましい。金属塩を形成する金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子等の1価の金属原子;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属原子等の2価の金属原子;アルミニウム、鉄等の3価の金属原子が好適であり、また、有機アミン塩としては、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩や、トリエチルアミン塩が好適である。
上記単量体成分としてはまた、上記(メタ)アクリル酸(塩)系単量体と共重合可能なその他の単量体を含んでいてもよい。その他の単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン等の芳香環を有する不飽和化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−i−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の窒素原子を有する不飽和化合物等が挙げられる。
上記アクリル共重合体の原料となる単量体成分としては、(メタ)アクリル系単量体を全単量体成分100質量%に対して、20質量%以上含有するものであることが好ましい。より好ましくは、30質量%以上である。
また、上記他の共重合可能なエチレン系不飽和単量体のうち、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−i−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の窒素原子を有する不飽和化合物の単量体成分中における含有割合は、全単量体成分100質量%に対して、40質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、20質量%以下である。
本発明の制振材用エマルション組成物において、アクリル共重合体を形成する単量体成分は、ホモポリマーのガラス転位温度が0℃以下である重合性単量体を1種以上含むものであることが好ましい。より好ましくは2種以上含むことであり、最も好ましくは、多段重合の各工程において使用される単量体成分が、それぞれホモポリマーのガラス転位温度が0℃以下である重合性単量体を1種含むことである。ホモポリマーのガラス転位温度が0℃以下である重合性単量体としては、ブチルアクリレートや2−エチルヘキシルアクリレートが好ましい。
すなわち、本発明の制振材用エマルション組成物が含むエマルションの粒子を形成する単量体成分は、ブチルアクリレート及び/又は2−エチルヘキシルアクリレートを含んでなるものであることが好ましい。単量体成分がブチルアクリレート及び/又は2−エチルヘキシルアクリレートを含んでなるものであると、幅広い温度領域での制振性が向上する。
より好ましくは、単量体成分がブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートを含むことである。
上記アクリル共重合体を形成する単量体成分がブチルアクリレートを含むものである場合、ブチルアクリレートの含有量は、アクリル共重合体を形成する単量体成分100質量%に対して、10〜60質量%であることが好ましい。より好ましくは、20〜50質量%である。
上記単量体成分が2−エチルヘキシルアクリレートを含むものである場合、2−エチルヘキシルアクリレートの含有量は、アクリル共重合体を形成する単量体成分100質量%に対して、5〜55質量%であることが好ましい。より好ましくは、10〜50質量%である。
また、ブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートの両方を含むものである場合、ブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレート合計の含有量は、アクリル共重合体を形成する単量体成分100質量%に対して、20〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは、30〜60質量%である。
上記アクリル共重合体を形成する単量体成分は、更に、全単量体成分に対して官能基を有する不飽和単量体を10質量%未満含有するものであることが好ましい。官能基を有する不飽和単量体における官能基は、エマルションを重合により得る際に架橋することができる官能基であればよい。このような官能基の作用により、エマルションの成膜性や加熱乾燥性を向上することができることになる。より好ましくは、0.1〜3.0質量%である。
なお上記質量割合は、全単量体成分100質量%に対する質量割合である。
上記官能基を有する不飽和単量体が有する官能基としては、例えば、エポキシ基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、アジリジニル基、イソシアネート基、メチロール基、ビニルエーテル基、シクロカーボネート基、アルコキシシラン基等が挙げられる。これらの官能基は、不飽和単量体の1分子中に1種あってもよく、2種以上あってもよい。
上記官能基を有する不飽和単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−i−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性不飽和単量体類;グリシジル(メタ)アクリレート、アクリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有不飽和単量体類等が挙げられる。これらの中でも、官能基を2個以上有する不飽和単量体(多官能性不飽和単量体)を用いることが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の制振材用エマルション組成物が含むエマルションのガラス転位温度は、−20〜30℃であることが好適である。これにより、幅広い温度領域下でより高い制振性を発現させることが可能となる。より好ましくは、−10〜20℃である。
なお、エマルションのTgとしては、既に得られている知見に基づいて決定されてもよいし、単量体成分の種類や使用割合によって制御されてもよいが、理論上は、以下の計算式より算出され得る。
Figure 0005172458
式中、Tg’は、エマルションのTg(絶対温度)である。W’、W’、・・・W’は、全単量体成分に対する各単量体の質量分率である。T、T、・・・Tは、各単量体成分からなるホモポリマー(単独重合体)のガラス転移温度(絶対温度)である。
上記アクリル共重合体として2種以上のアクリル共重合体を用いる場合には、Tgが異なるものを用いることが好適である。このようにガラス転移温度(Tg)に差を設けることにより、幅広い温度領域下でより高い制振性を発現させることが可能となり、特に実用的範囲である20〜60℃域での制振性が格段に向上されることとなる。なお、3種以上のアクリル共重合体を用いる場合には、このうちの少なくとも2種のアクリル共重合体がTgの異なるものであればよく、残りの1種以上については、当該2種のアクリル共重合体のいずれかとTgが同じものであってもよい。
上記Tgの異なるアクリル共重合体として、Tgの高いものを「アクリル共重合体(A)」、低いものを「アクリル共重合体(B)」とすると、これらのTg差は、10〜60℃であることが好ましい。差が10℃未満であったり、温度差が大き過ぎると、実用的範囲での制振性がより充分なものとはならないおそれがある。また、より好ましくは15〜55℃であり、更に好ましくは20〜50℃である。
上記アクリル共重合体(A)のガラス転移温度(TgA)としては、Tgが0℃以上、また、50℃以下のものが好適である。より好ましくは、Tgが0℃以上、また、30℃以下である。これにより、本発明の制振材用エマルション組成物を含む塗料を用いて形成された制振材塗膜の乾燥性が良好となり、塗膜表面の膨張やクラックが充分に抑制されることになる。すなわち、格段に優れた制振性を有する制振材が形成されることとなる。より好ましくは5℃以上である。
また、上記アクリル共重合体(B)のガラス転移温度(TgB)としては、−50℃以上、10℃以下が好ましい。より好ましくは、−20℃以上、0℃以下である。
本発明の制振材用エマルション組成物が含むエマルションとしてはまた、重量平均分子量が20000〜250000であることが好適である。20000未満であると、制振性が充分とはならず、しかも得られる制振材用エマルション組成物を塗料に配合した状態での安定性が優れたものとはならないおそれがある。250000を超えると、例えば、2種以上のアクリル共重合体を使用した場合に相溶性が充分とはならないため制振性のバランスを充分に保つことができず、特に30〜40℃域での制振性を向上することができないおそれがあり、また、塗料に配合した状態での低温における造膜性が充分とはならないおそれがある。好ましくは、30000〜220000であり、より好ましくは、40000〜200000である。
なお、重量平均分子量は、上述した方法により測定することができる。
本発明の制振材用エマルション組成物が含むエマルションの粒子は、コア部とシェル部とを有するエマルション粒子であることが好ましい。エマルションがこのような形態のものであると、本発明の制振材用エマルション組成物がより優れた効果を発揮するものとなる。コア部とシェル部とを有するエマルションは、実用温度範囲内の幅広い範囲における制振性に優れる。特に高温域においても、他の形態の制振材配合物と比較して優れた制振性を発揮し、その結果、実用温度範囲内において、常温から高温域まで幅広い範囲に渡って制振性能を発揮することができる。
エマルションがこのようなものである場合、コア部とシェル部とが完全に相溶し、これらを区別できない均質構造のものであってもよく、これらが完全には相溶せずに不均質に形成されるコア・シェル複合構造やミクロドメイン構造であってもよい。
これらの構造の中でも、エマルションの特性を充分に引き出し、安定なエマルションを作製するためには、コア・シェル複合構造であることが好ましい。
なお、上記コア・シェル複合構造においては、コア部の表面がシェル部によって被覆された形態であることが好ましい。この場合、コア部の表面は、シェル部によって完全に被覆されていることが好適であるが、完全に被覆されていなくてもよく、例えば、網目状に被覆されている形態や、所々においてコア部が露出している形態であってもよい。
上記コア部とシェル部とを有するエマルション粒子において、コア部を形成する重合体と、シェル部を形成する重合体とは、例えば、重量平均分子量やガラス転移温度、SP値(溶解度係数)、使用される単量体の種類、単量体の使用割合等の各種物性のうちいずれかにおいて異なるものであればよい。中でも、重量平均分子量、ガラス転移温度の少なくとも1つで差を有するものであることが好適である。
上記エマルションの粒子がコア部とシェル部とを有するエマルション粒子である場合、コア部を形成する単量体成分とシェル部を形成する単量体成分とのガラス転位温度(Tg)の差が10〜60℃であることが好ましい。Tgの差が10℃未満である場合や、60℃より大きい場合には、幅広い温度領域(20℃〜60℃)にわたっての制振性が得られないおそれがある。より好ましくはTgの差が15〜55℃であることであり、更に好ましくは、20〜50℃である。また、コア部を形成する単量体成分のTgは、シェル部を形成する単量体成分のTgよりも高いほうが好ましい。すなわち、コア部とシェル部とを有するエマルションを製造する場合、コア部のエマルションを形成した後、シェル部のエマルションを形成する多段重合により製造されることになるが、前段工程で使用される単量体成分のTgは、後段工程で使用される単量体成分のTgよりも高いほうが好ましい。エマルションが3段階以上の工程で製造される場合も同様に、後の工程で使用される単量体成分のTgは、その直前の工程で使用される単量体成分のTgよりも低いものであることが好ましい。
また上記コア部とシェル部とを有するエマルション粒子においては、コア部を形成する単量体成分とシェル部を形成する単量体成分との質量比が20/80〜70/30であることが好ましい。コア部を形成する単量体成分の質量比が20/80よりも小さい場合や、70/30よりも大きい場合には、幅広い温度領域での制振性が得られなくなる。
本発明の制振材用エマルション組成物が上述したアクリル共重合体のエマルションを含むものである場合、アクリル共重合体のエマルションのみを含むものであってもよく、その他のエマルション樹脂と混合したものであってもよい。
その他のエマルション樹脂としては、ウレタン樹脂、SBR樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−エチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン系樹脂等のエマルション樹脂が挙げられ、これらの1種又は2種以上を含むものであってもよい。
この場合、アクリル共重合体のエマルションと他のエマルション樹脂との質量比(アクリル共重合体のエマルション/他のエマルション樹脂)が、100〜50/0〜50となるように設定することが好ましい。
本発明の制振材用エマルション組成物を構成するエマルションの製造方法としては、乳化剤の存在下で乳化重合法により単量体成分を重合することになるが、乳化重合を行う形態としては特に限定されず、例えば、水性媒体中に単量体成分、重合開始剤及び乳化剤を適宜加えて重合することにより行うことができる。また、分子量調節のために重合連鎖移動剤等を用いることが好ましい。
乳化剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性の各種界面活性剤、及び、高分子界面活性剤の1種又は2種以上を用いることができる。
上記エマルションの平均粒子径を上述した好ましい範囲に制御する方法としては、水等の水性溶媒中に単量体成分の一部を添加してシード粒子を形成した後、残りの単量体成分を追加してエマルション粒子を形成する方法が好ましい。エマルションの平均粒子径は、水性媒体中のシード粒子の数に影響されるため、シード粒子を形成するために水性媒体中に添加される単量体成分の量を適宜調整することにより、シード粒子の数を制御し、エマルションの平均粒子径を上述した好適な範囲にすることができる。
シード粒子を形成させるため重合器に直接仕込む水・乳化剤・重合性単量体からなる単量体乳化物は、フィードするトータル量の0.5〜10質量%である。また、乳化剤水溶液のみを直接重合器に仕込む手法も好ましい手法の1つであり、トータルの重合性単量体に対し、乳化剤固形分に換算して0.1〜1.5質量%の量が好ましい。
また、シード粒子の生成後、新たな粒子が生成しないようコントロールすることが重要である。本発明の制振材用エマルション組成物を構成するエマルションとして、上述した粒度分布が5〜40%であるものを製造するためには、常に一定値以上の反応率を確保することが必要で、具体的には、単量体乳化物の一部を重合釜に仕込み、初期重合反応を行ってシード粒子を形成させることであり、初期反応終了時に測定した重合率は、好ましくは、80%以上、より好ましくは、90%以上である。反応率は、反応工程終了30分後にサンプリングをおこない、工程に使用した原料の仕込み量から計算した理論固形分に対する実測固形分の比率として測定することができる。
このようにして得られたエマルションは、本発明の好ましい実施形態の1つである。
本発明の制振材用エマルション組成物を構成するエマルションがコア部とシェル部とを有するエマルションである場合、通常の乳化重合法を用いて得ることが好ましい。具体的には、乳化剤及び/又は保護コロイドの存在下、水性媒体中で単量体成分を乳化重合させてコア部を形成した後、該コア部を含むエマルションに更に単量体成分を乳化重合させてシェル部を形成する多段重合により得ることが好ましい。このように、本発明の制振材用エマルション組成物を構成するエマルションがコア部とシェル部とを有するエマルションであって、該エマルションがコア部を形成した後、シェル部を形成する多段重合により得られるものである形態もまた、本発明の好適な形態の1つである。
上記水性媒体としては特に限定されず、例えば、水、水と混じり合うことができる溶媒の1種又は2種以上の混合溶媒、このような溶媒に水が主成分となるように混合した混合溶媒等が挙げられる。これらの中でも、水を用いることが好ましい。
上記乳化剤の使用量としては、全重合性不飽和結合基を含有する化合物の使用量に対して、下限値が0.1〜10質量%である。0.1質量%未満であると、機械安定性を充分に向上できないうえに、重合安定性が充分に維持できないおそれがある。より好ましくは、0.5〜5質量%であり、最も好ましくは、1〜3質量%である。
上記アニオン系界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリオキシアルキレン(モノ、ジ、トリ)スチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレン(モノ、ジ、トリ)ベンジルフェニルエーテル硫酸エステル塩、アルケニルコハク酸ジ塩;及び、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート、アンモニウムアルキルサルフェート等のアルキルサルフェート塩;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムスルホリシノエート;スルホン化パラフィン塩等のアルキルスルホネート;ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルスルホネート;高アルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレエート、トリエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;ポリオキシアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンカルボン酸エステル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンフェニルエーテル硫酸エステル塩;コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記アニオン性乳化剤として特に好適な化合物としては、例えば、ラテムルWX、ラテムル118B、ペレックスSS−H、エマルゲン1118S、エマルゲンA−60、B−66(花王社製)、ニューコール707SF、ニューコール707SN、ニューコール714SF、ニューコール714SN(日本乳化剤社製)、ABEX−26S、ABEX−2010、2020、2030、DSB(ローディア日華社製)等を挙げることができる。また、これらのノニオンタイプに相当する界面活性剤も使用することができる。
上記アニオン性乳化剤としてはまた、反応性乳化剤として、反応性アニオン系界面活性剤、スルホコハク酸塩型反応性アニオン系界面活性、アルケニルコハク酸塩型反応性アニオン系界面活性剤等の1種又は2種以上を用いることができる。
スルホコハク酸塩型反応性アニオン系界面活性剤の市販品としては、ラテムルS−120、S−120A、S−180及びS−180A(いずれも商品名、花王社製)、エレミノールJS−2(商品名、三洋化成社製)、アデカリアソープSR−10、SR−20、SR−30(ADEKA社製)等が挙げられる。アルケニルコハク酸塩型反応性アニオン系界面活性剤の市販品としては、ラテムルASK(商品名、花王社製)等が挙げられる。
更に、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンスルフォネート塩(例えば、三洋化成工業社製「エレミノールRS−30」、日本乳化剤社製「アントックスMS−60」等)、アリルオキシメチルアルキルオキシポリオキシエチレンのスルフォネー卜塩(例えば、第一工業製薬社製「アクアロンKH−10」等)等のアリル基を有する硫酸エステル(塩)、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム(例えば、花王社製「ラテムルPD−104」等)等も用いることができる。
また、上記アニオン性乳化剤としては更に、反応性乳化剤として、下記の界面活性剤等も用いることができる。
炭素数3〜5の脂肪族不飽和カルボン酸のスルホアルキル(炭素数1〜4)エステル塩型界面活性剤、例えば、2−スルホエチル(メタ)アクリレートナトリウム塩、3−スルホプロピル(メタ)アクリレートアンモニウム塩等の(メタ)アクリル酸スルホアルキルエステル塩型界面活性剤;スルホプロピルマレイン酸アルキルエステルナトリウム塩、スルホプロピルマレイン酸ポリオキシエチレンアルキルエステルアンモニウム塩、スルホエチルフマル酸ポリオキシエチレンアルキルエステルアンモニウム塩等の脂肪族不飽和ジカルボン酸アルキルスルホアルキルジエステル塩型界面活性剤。
上記ノニオン系界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ソルビタン脂肪族エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル;グリセロールのモノラウレート等の脂肪族モノグリセライド;ポリオキシエチレンオキシプロピレン共重合体;エチレンオキサイドと脂肪族アミン、アミド又は酸との縮合生成物等が挙げられる。また、アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン(例えば、ADEKA社製「アデカリアソープER−20」等)、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル(例えば、花王社製「ラテムルPD−420」、「ラテムルPD−430」等)等の反応性を有するノニオン系界面活性剤も用いることができる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記カチオン系界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、エステル型ジアルキルアンモニウム塩、アミド型ジアルキルアンモニウム塩、ジアルキルイミダゾリニウム塩等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記両性界面活性剤としては特に限定されず、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記高分子界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール及びその変性物;(メタ)アクリル系水溶性高分子;ヒドロキシエチル(メタ)アクリル系水溶性高分子;ヒドロキシプロピル(メタ)アクリル系水溶性高分子;ポリビニルピロリドン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記界面活性剤の中でも、環境面からは、非ノニルフェニル型の界面活性剤を用いることが好適である。
上記界面活性剤の使用量としては、用いる界面活性剤の種類や単量体成分の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、エマルションを形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは、0.5〜5重量部である。更に好ましくは、1〜3重量部である。
上記保護コロイドとしては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩等のセルロース誘導体;グアーガム等の天然多糖類等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。なお、保護コロイドは単独で使用されてもよいし、界面活性剤と併用されてもよい。
上記保護コロイドの使用量としては、使用条件等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、アクリル共重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、5重量部以下であることが好ましく、より好ましくは3重量部以下である。
上記重合開始剤としては、熱によって分解し、ラジカル分子を発生させる物質であれば特に限定されないが、水溶性開始剤が好適に使用される。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩類;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)等の水溶性アゾ化合物;過酸化水素等の熱分解系開始剤;過酸化水素とアスコルビン酸、t−ブチルヒドロパーオキサイドとロンガリット、過硫酸カリウムと金属塩、過硫酸アンモニウムと亜硫酸水素ナトリウム等のレドックス系重合開始剤等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記重合開始剤の使用量としては特に限定されず、重合開始剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、アクリル共重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、0.1〜2重量部であることが好ましく、より好ましくは、0.2〜1重量部である。
上記重合開始剤にはまた、乳化重合を促進させるため、必要に応じて還元剤を併用することができる。還元剤としては、例えば、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖等の還元性有機化合物;例えば、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム等の還元性無機化合物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記還元剤の使用量としては特に限定されず、例えば、アクリル共重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、0.05〜1重量部であることが好ましい。
上記重合連鎖移動剤としては特に限定されず、例えば、ヘキシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類;四塩化炭素、四臭化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化炭化水素;メルカプト酢酸2−エチルヘキシルエステル、メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシルエステル、メルカプトピロピオン酸トリデシルエステル等のメルカプトカルボン酸アルキルエステル;メルカプト酢酸メトキシブチルエステル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチルエステル等のメルカプトカルボン酸アルコキシアルキルエステル;オクタン酸2−メルカプトエチルエステル等のカルボン酸メルカプトアルキルエステルや、α−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、アニソール、アリルアルコール等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ヘキシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を用いることが好ましい。重合連鎖移動剤の使用量としては、例えば、全単量体成分100重量部に対して、通常2.0重量部以下、好ましくは1.0重量部以下である。
上記乳化重合においては、必要に応じて、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム等のキレート剤、ポリアクリル酸ナトリウム等の分散剤や無機塩等の存在下で行ってもよい。また、単量体成分や重合開始剤等の添加方法としては、例えば、一括添加法、連続添加法、多段添加法等の方法を適用することができる。また、これらの添加方法を適宜組み合わせてもよい。
上記製造方法における乳化重合条件に関し、重合温度としては特に限定されず、例えば、0〜100℃であることが好ましく、より好ましくは、40〜95℃である。また、重合時間も特に限定されず、例えば、1〜15時間とすることが好適で、より好ましくは、5〜10時間である。
また単量体成分や重合開始剤等の添加方法としては特に限定されず、例えば、一括添加法、連続添加法、多段添加法等の方法を適用することができる。また、これらの添加方法を適宜組み合わせてもよい。
本発明の制振材用エマルション組成物を構成するエマルションの製造方法においては、乳化重合によりエマルションを製造した後、中和剤によりエマルションを中和することが好ましい。これにより、エマルションが安定化されることになる。中和剤としては特に限定されず、例えば、モノエタノールアミン等の一級アミン、ジエタノールアミン等の二級アミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等の三級アミン;アンモニア水;水酸化ナトリウム等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制振材用エマルション組成物を必須とする制振材配合物から形成される塗膜の耐水性等が向上することから、塗膜の加熱時に揮散する揮発性塩基を用いることが好ましい。より好ましくは、加熱乾燥性が良好となり、制振性が向上することから、沸点が80〜360℃のアミンを用いることが好ましい。このような中和剤としては、例えば、モノエタノールアミン等の一級アミン、ジエタノールアミン等の二級アミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等の三級アミンが好適である。より好ましくは、沸点が130〜280℃のアミンを用いることである。
なお、上記沸点は、常圧での沸点である。
本発明の制振材用エマルション組成物の製造に中和剤を用いる場合、中和剤の添加量としては、全単量体のモル数に対し、中和カルボキシル基含有単量体が1.0〜2.0モル%となる量であることが好ましい。全単量体のモル数に対する中和カルボキシル基の割合がこのような範囲であると、粒子表面の保水性が不足することがなく、また、保水性が高くなることもないため、塗膜が優れた加熱乾燥性能を発揮するものとなる。中和剤の添加量として、より好ましくは、全単量体のモル数に対し、中和カルボキシル基含有単量体が1.5〜2.0モル%となる量である。
上述のように、本発明の制振材用エマルション組成物を構成するエマルションにおいて、エマルションを形成する単量体成分における中和カルボキシル基含有単量体の割合を特定の範囲にすることによって、塗膜の加熱乾燥性により優れたエマルションとすることができる。
なお、この制振材用エマルション組成物は、エマルションを合成した後、上述した中和剤の添加によって、全単量体のモル数に対し、中和カルボキシル基含有単量体が上記範囲内となるように中和されて製造されるものであってもよく、中和カルボキシル基含有単量体の割合が上記範囲となるように予め計算された単量体成分を用いてエマルションを合成することによって製造されるものであってもよい。
本発明の制振材用エマルション組成物は、数平均分子量が小さいと、エマルションを必須とする本発明の制振材用エマルション組成物を含んでなる制振材配合物において、無機粉体等の充填剤とエマルションとの親和性が向上して分散性が向上することになる。
本発明の制振材用エマルション組成物は、必要に応じて他成分とともに、制振材配合物を構成することができるものである。このような本発明の制振材用エマルション組成物を必須とする制振材配合物は、優れた加熱乾燥性と制振性とを発揮し得る水系制振材を形成することができるものである。
上記制振材配合物としては、例えば、制振材配合物の総量100質量%に対し、固形分を40〜90質量%含有してなることが好適であり、より好ましくは、50〜83質量%、更に好ましくは、60〜80質量%である。また、制振材配合物のpHは、7〜11とすることが好ましく、より好ましくは、7〜9である。
上記制振材配合物における制振材用エマルション組成物の配合量としては、例えば、制振材配合物の固形分100質量%に対し、制振材用エマルション組成物の固形分が10〜60質量%となるように設定することが好ましく、より好ましくは、15〜55質量%である。
上記他成分としては、例えば、例えば、溶媒;可塑剤;安定剤;増粘剤;湿潤剤;防腐剤;発泡剤;発泡防止剤;充填剤;着色剤;分散剤;防錆顔料;消泡剤;老化防止剤;防黴剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤等の1種又は2種以上を使用することができる。
なお、上記他の成分は、例えば、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、スパイラルミキサー、ニーダー、ディゾルバー等を用いて、上記制振材用エマルション組成物等と混合され得る。
本発明の制振材配合物は、上記他成分の中でも、発泡剤、増粘剤、及び、顔料を含むことが好ましい。制振材用エマルション組成物に更に発泡剤を混合することにより、制振材の均一な発泡構造の形成と厚膜化等の効果が発揮され、それに起因して充分な加熱乾燥性や高制振性が発現することとなる。また、増粘剤を含むものとすることにより、制振材配合物が塗布に適した適度な粘度を有するものとすることができる。更に発泡剤を含んでなる制振材配合物はまた、顔料を含んでなることが好適であり、これにより、上述したような加熱乾燥性や高制振性の発現性をより充分に確認することが可能となる。
更に、制振材配合物を調製する際には、エマルションの添加直前又は直後にノニオン系水溶性化合物を添加することが好ましい。これにより、エマルション粒子周辺にノニオン系水溶性化合物が存在し、効果的に性能を発現する。
すなわち、単量体成分を乳化重合してなるエマルションを必須成分として含む制振材用エマルション組成物、顔料、発泡剤及び増粘剤を必須成分とする制振剤配合物であって、該制振剤配合物は、エマルションの添加直前又は直後にノニオン系水溶性化合物を添加して配合されてなる制振材配合物もまた、本発明の1つである。
上記発泡剤としては、例えば、低沸点炭化水素内包の加熱膨張カプセル、有機発泡剤、無機発泡剤等が好適であり、これらの1種又は2種以上を使用することができる。加熱膨張カプセルとしては、例えば、マツモトマイクロスフィアーF−30、F−50(松本油脂社製);エクスパンセルWU642、WU551、WU461、DU551、DU401(日本エクスパンセル社製)等が挙げられ、有機発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルヒドラジン、p−オキシビス(ベンゼンスルホヒドラジド)等が挙げられ、無機発泡剤としては、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、シリコンハイドライド等が挙げられる。
上記発泡剤の配合量としては、制振材用エマルション組成物100重量部に対し、0.5〜5.0重量部とすることが好ましい。より好ましくは、1.0〜3.0重量部である。
上記増粘剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース系誘導体、ポリカルボン酸系樹脂等が挙げられる。増粘剤の配合量としては、制振材用エマルション組成物の固形分100重量部に対し、固形分で0.01〜2重量部とすることが好ましい。より好ましくは、0.05〜1.5重量部、更に好ましくは、0.1〜1重量部である。
上記顔料としては、例えば、後述する着色剤や防錆顔料等の1種又は2種以上を使用することができる。上記顔料の配合量としては、制振材用エマルション組成物100重量部に対し、50〜700重量部とすることが好ましい。より好ましくは、100〜550重量部である。
上記溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート等が挙げられる。溶剤の配合量としては、制振材配合物中の制振材用エマルション組成物の固形分濃度が上述した範囲となるように適宜設定すればよい。
上記水系架橋剤としては、例えば、エポクロスWS−500、WS−700、K−2010、2020、2030(いずれも商品名、日本触媒社製)等のオキサゾリン化合物;アデカレジンEMN−26−60、EM−101−50(いずれも商品名、ADEKA社製)等のエポキシ化合物;サイメルC−325(商品名、三井サイテック(株)製)等のメラミン化合物;ブロックイソシアネート化合物;AZO−50(商品名、50質量%酸化亜鉛水分散体、日本触媒社製)等の酸化亜鉛化合物等が好適である。水系架橋剤の配合量としては、例えば、制振材用エマルション組成物の固形分100重量部に対し、固形分で0.01〜20重量部とすることが好ましく、より好ましくは、0.15〜15重量部、更に好ましくは、0.5〜15重量部であり、制振材用エマルション組成物に添加してよいし、制振材配合物として他の成分を配合するときに同時に添加してもよい。
上記制振材用エマルション組成物又は配合物に架橋剤を混合することにより、樹脂の強靱性が向上し、その結果、高温領域で充分な高制振性が発現する。中でもオキサゾリン化合物を用いることが好ましい。
上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、タルク、硫酸バリウム、アルミナ、酸化鉄、酸化チタン、ガラストーク、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、珪藻土、クレー等の無機質の充填剤;ガラスフレーク、マイカ等の鱗片状無機質充填剤;金属酸化物ウィスカー、ガラス繊維等の繊維状無機質充填剤等が挙げられる。無機質充填剤の配合量としては、制振材用エマルション組成物の固形分100重量部に対し、50〜700重量部とすることが好ましい。より好ましくは、100〜550重量部である。
上記着色剤としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄、ハンザイエロー、ベンジンイエロー、フタロシアニンブルー、キナクリドンレッド等の有機又は無機の着色剤が挙げられる。
上記分散剤としては、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等の無機質分散剤及びポリカルボン酸系分散剤等の有機質分散剤が挙げられる。
上記防錆顔料としては、例えば、リン酸金属塩、モリブデン酸金属塩、硼酸金属塩等が挙げられる。
上記消泡剤としては、例えば、シリコン系消泡剤等が挙げられる。
上記他成分としては更に、多価金属化合物を用いてもよい。この場合、多価金属化合物により、制振材配合物の安定性、分散性、加熱乾燥性や、制振材配合物から形成される制振材の制振性が向上することとなる。多価金属化合物としては特に限定されず、例えば、酸化亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記多価金属化合物の形態としては、例えば、粉体、水分散体や乳化分散体等であってよい。中でも、制振材配合物中への分散性が向上することから、水分散体又は乳化分散体の形態で使用することが好ましく、より好ましくは乳化分散体の形態で使用することである。また、多価金属化合物の使用量は、制振材配合物中の固形分100重量部に対して、0.05〜5.0重量部とすることが好ましい。より好ましくは0.05〜3.5重量部である。
上記制振材配合物は、例えば、基材に塗布して乾燥することにより制振材となる塗膜を形成することになる。基材としては特に限定されるものではない。また、制振材配合物を基材に塗布する方法としては、例えば、刷毛、へら、エアスプレー、エアレススプレー、モルタルガン、リシンガン等を用いて塗布することができる。
上記制振材配合物の塗布量は、用途や所望する性能等により適宜設定すればよいが、乾燥時の塗膜の膜厚が、0.5〜8.0mmとなるようにすることが好ましい。より好ましくは、3.0〜6.0mmである。
また、乾燥時(後)の塗膜の面密度が1.0〜7.0kg/mとなるように塗布することも好ましい。より好ましくは、2.0〜6.0kg/mである。なお、本発明の制振材配合物を使用することにより、乾燥時に膨張やクラックが生じにくく、しかも傾斜面の塗料のずり落ちも発生しにくい塗膜を得ることが可能となる。
このように、乾燥時の塗膜の膜厚が、0.5〜8.0mmとなるように塗工し、乾燥する制振材配合物の塗工方法や、乾燥後の塗膜の面密度が2.0〜6.0kg/mとなるように塗工し、乾燥する制振材配合物の塗工方法もまた、本発明の好ましい実施形態のひとつである。また、上記制振材配合物の塗工方法によって得られた制振材もまた、本発明の好ましい実施形態のひとつである。
上記制振材配合物を塗布した後、乾燥して塗膜を形成させる条件としては、加熱乾燥してもよく、常温乾燥してもよいが、本発明における制振材配合物は、加熱乾燥性に優れることから、効率性の点で加熱乾燥することが好ましい。加熱乾燥の温度としては、80〜210とすることが好ましい。より好ましくは、110〜180℃、更に好ましくは、120〜170℃である。
本発明の制振材用エマルション組成物は、上述の構成よりなり、優れた制振性を発揮するとともに、加熱乾燥時にも、塗膜のフクレの発生を抑制することができることから、効率的に優れた制振性を発揮する塗膜を形成することができるものであり、自動車の室内床下の他、鉄道車両、船舶、航空機、電気機器、建築構造物、建設機器等の工業的な用途に好適に適用することができるものである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
なお、以下の実施例において、各種物性等は以下のように評価した。
<Tg>
各段で用いた単量体組成から、上述したFoxの式を用いて算出した。なお、全ての段で用いた単量体組成から算出したTgを「トータルTg」として記載した。
Foxの式により重合性単量体成分のガラス転移温度(Tg)を算出するのに使用したそれぞれのホモポリマーのTg値を下記に示した。
スチレン(St):100℃
メチルメタクリレート(MMA):105℃
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA):−70℃
アクリル酸(AA):95℃
ブチルアクリレート(BA):−56℃
<不揮発分(NV)>
得られた水性樹脂分散体約1gを秤量、熱風乾燥機で110℃×1時間後、乾燥残量を不揮発分として、乾燥前質量に対する比率を質量%で表示した。
<pH>
pHメーター(堀場製作所社製「F−23」)により25℃での値を測定した。
<粘度>
B型回転粘度計を用いて、25℃、20rpmの条件下で測定した。
<最低造膜温度(MFT)>
熱勾配試験機の上に置いたガラス板上に0.2mmのアプリケーターで、得られた水性樹脂分散体を塗工、乾燥し、その塗膜にクラックの生じた温度を最低成膜温度(MFT)とした。
<平均粒子径、粒度分布>
動的光散乱法による粒度分布測定器(Particle Sizing Systems社製「NICOM P Model 380」)を用い、体積平均粒子径を測定した。
また、標準偏差をその体積平均粒子径で割った値(標準偏差/体積平均粒子径×100)を粒度分布として算出した。
<重量平均分子量>
以下の測定条件下で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GELG5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定した。
<機械安定性>
制振材配合物100gに純水30gを添加し、充分に攪拌・混合し、100メッシュ金網でろ過した後、その70gを用い、マーロン試験安定性試験機(熊谷理機工業社製)にて、機械安定性試験をおこなった。(JIS K6828:1996に準じる、台ばかり目盛り10Kg,円盤回転数1000min−1、回転時間5分、試験温度25℃)試験終了後、その制振材配合物を直ちに100メッシュ金網でろ過し、110℃オーブンで1時間乾燥させた。以下の式にて凝集率を算出し、評価を行った。
凝集率(%)=(乾燥後の金網の質量(g)−乾燥前の金網の質量(g))/70(g)×100
評価基準
◎:0.0001%未満
○:0.0001%以上0.001%未満
△:0.001%以上0.01%未満
×:0.01%以上0.1%未満
<乾燥塗膜表面状態>
鋼板(商品名 SPCC−SD 75mm幅×150mm長さ×厚み0.8mm:日本テストパネル社製)の上に作製した制振材配合物を配合物の塗布厚みが3mmとなるように塗布した。その後、熱風乾燥機を用いて、150℃で30分間乾燥し、得られた乾燥塗膜の表面状態を以下の基準で評価した。
評価基準
○:異常なし
△:表面や界面に亀裂あり
×:塗膜形状を維持できない
<制振性試験>
上記制振材配合物を冷間圧延鋼板(SPCC・15幅×250長さ×厚み1.5mm)上に3mmの厚みで塗布して150℃で30分間乾燥し、冷間圧延鋼板上に面密度4.0kg/mの制振材被膜を形成した。制振性の測定は、片持ち梁法(株式会社小野測機製損失係数測定システム)をもちいて、それぞれの温度(20℃、40℃、60℃)における損失係数を共振法(3dB法)により測定した。また、制振性の評価は、総損失係数(20℃、40℃、60℃の損失係数の和)により行い、総損失係数の値が大きいほど制振性に優れるものとした。
製造例1
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に脱イオン水300部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら内温を75℃まで昇温した。一方、上記滴下ロートにスチレン200部、メチルメタクリレート105部、2−エチルヘキシルアクリレート190部、アクリル酸5部、t−ドデシルメルカプタン1部、予め20%水溶液に調整したニューコール707SF(商品名、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸アンモニウム塩:日本乳化剤社製)90.0部及び脱イオン水97部からなる単量体乳化物を仕込んだ。次に、重合器の内温を80℃に維持しながら、上記単量体乳化物のうちの4部、5%過硫酸カリウム水溶液5部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液10部を添加し、初期重合を開始した。20分後、反応系内を80℃維持したまま、残りの単量体乳化物を120分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液50部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液50部を120分かけて均一に滴下し、滴下終了後60分同温度を維持した。次に、滴下ロートにスチレン105部、メチルメタクリレート100部、ブチルアクリレート290部、アクリル酸5部、t−ドデシルメルカプタン1部、予め20%水溶液に調整したニューコール707SF(商品名、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸アンモニウム塩:日本乳化剤社製)90.0部及び脱イオン水97部からなる単量体乳化物を仕込み、120分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液50部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液50部を120分かけて均一に滴下し、滴下終了後90分同温度を維持し、重合を終了した。
得られた反応液を室温まで冷却後、2−ジメチルエタノールアミン10部添加し、不揮発分55%、pH8.0、粘度200mPa・s、粒子径320nm、粒度分布22%、重量平均分子量92,000、1段目のTg10℃、2段目のTg−10℃、トータルTg0℃の制振材用エマルション1を得た。
制振性用エマルション組成物の調製
制振材用エマルション1にノニオン系水溶性化合物を添加し、制振性用エマルション組成物1〜14を調製した。調製した制振性用エマルション組成物を表1に示す。
制振材配合物の調製
制振材エマルション組成物1〜14を下記の通り配合し、制振材配合物(実施例1〜8、参考例1〜3、比較例1〜3)として、機械安定性、乾燥塗膜表面状態、及び、制振性を評価した。結果を表2に示す。なお、参考例3の制振材配合物は、配合物調製中に増粘・ゲル化したため制振性の評価ができなかった。
アクリル共重合エマルション組成物 359部
炭酸カルシウム NN#200*1 620部
分散剤アクアリックDL−40S*2 6部
増粘剤アクリセットWR−650*3 4部
消泡剤 ノプコ8034L*4 1部
発泡剤 F−30*5 6部
* 1:日東粉化工業株式会社製 充填剤
* 2:株式会社日本触媒製 特殊ポリカルボン酸型分散剤(有効成分44%)
* 3:株式会社日本触媒製 アルカリ可溶性のアクリル系増粘剤(有効成分30%)
* 4:サンノプコ株式会社製 消泡剤(主成分:疎水性シリコーン+鉱物油)
* 5:松本油脂社製 発泡剤
Figure 0005172458
Figure 0005172458

Claims (3)

  1. 単量体成分を乳化重合してなるエマルションを必須成分として含む制振材用エマルション組成物であって、
    該制振材用エマルション組成物は、重量平均分子量400〜10000のノニオン系水溶性重合体を制振材用エマルション組成物100質量%に対して1〜20質量%含む
    ことを特徴とする制振材用エマルション組成物。
  2. 前記ノニオン系水溶性重合体は、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースからなる群より選択される少なくとも1種である
    ことを特徴とする請求項記載の制振材用エマルション組成物。
  3. 単量体成分を乳化重合してなるエマルションを必須成分として含む制振材用エマルション組成物、顔料、発泡剤及び増粘剤を必須成分とする制振剤配合物であって、
    該制振剤配合物は、エマルションの添加直前又は直後に重量平均分子量400〜10000のノニオン系水溶性重合体を添加して配合されてなる
    ことを特徴とする制振材配合物。
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