JP2014177626A - 振動減衰材用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単量体成分を重合してなるポリマーと、高分子系増粘剤と、可塑剤とを含むことを特徴とする振動減衰材用樹脂組成物。前記高分子系増粘剤は、ポリビニル系増粘剤、ポリビニルピロリドン系増粘剤、不飽和カルボン酸(共)重合体系増粘剤、セルロース誘導体系増粘剤、及び、ポリエーテルウレタン変性物系増粘剤からなる群から選択された少なくとも1種である。
【選択図】なし
Description
また、塗料として用いたときに塗料中の顔料等の分散が良好となる形態の組成物、塗布後に塗料がタレることがなく塗布後の外観が良好となる形態の組成物も望まれている。
さらに、上記組成物に高分子系増粘剤を添加することにより、特に適した特性を示すことを見出し、本発明に到達した。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明において、振動減衰材用樹脂組成物が含む可塑剤は、振動減衰材用樹脂組成物の振動減衰性を向上させるために添加される成分である。
可塑剤を加えることによって樹脂組成物の性質が粘性体に近くなり、制振性(損失係数)が高くなる。
また、振動減衰材用樹脂組成物が高分子系増粘剤を含むことによって、塗料として用いたときに顔料分散性が向上するとともに塗布時のタレが抑制される。
また、本発明の振動減衰材用樹脂組成物から得られる塗膜は、外観に割れが生じることがなく、耐衝撃性が高く、柔軟性に優れて曲げても割れがたいものとなる。また、乾燥後に薄膜になるという効果も得られる。
特に、不飽和カルボン酸単量体を含む単量体成分から得られたものであることが好ましい。より好ましくは、不飽和カルボン酸単量体及び不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量体とを含む単量体成分から得られたものであることが好ましい。不飽和カルボン酸単量体としては、分子中に不飽和結合を含み、さらにカルボキシル基、カルボキシル基の塩、又は、カルボキシル基から誘導されるエステルを有する化合物であれば特に限定されるものではないが、エチレン系不飽和カルボン酸単量体を含むことが好ましい。
また、不飽和カルボン酸単量体の他に、塩化ビニル、エチレン、ブタジエン、スチレン等も単量体として使用可能である。単量体成分を重合してなるポリマーとして、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等も使用可能である。
これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸から誘導されるエステル又は塩、及び、メタクリル酸から誘導されるエステル又は塩が単量体として好ましい。
なお、本明細書中、(メタ)アクリル酸系単量体とは、アクリロイル基若しくはメタクリロイル基、又は、これらの基における水素原子が他の原子若しくは原子団に置き換わった基を有し、かつ、−COOH基を有する単量体である。(メタ)アクリル酸系単量体にはアクリル酸及びメタクリル酸が含まれる。
また、本明細書中、(メタ)アクリル系単量体とは、アクリロイル基若しくはメタクリロイル基、又は、これらの基における水素原子が他の原子若しくは原子団に置き換わった基を有し、かつ、−COOH基がエステルとなった形態若しくは塩となった形態の単量体又はそのような単量体の誘導体である。(メタ)アクリル系単量体にはアクリレート及びメタクリレートが含まれる。
このような(メタ)アクリル系単量体の含有割合にすると、重合安定性に優れ、Tgの調整が容易であるため好ましい。
(メタ)アクリル酸系単量体を含むことにより、本発明の振動減衰材用樹脂組成物が、後述する無機質充填剤等の充填剤を含む場合、充填剤の分散性が向上し、振動減衰性がより向上することになる。
その他の共重合可能なエチレン系不飽和単量体を含むことにより、ポリマーの酸価、Tgや物性等を調整しやすくなる。
本発明の振動減衰材用樹脂組成物がこれらの単量体から形成されるものであると、振動減衰性に加え、加熱乾燥性にも優れたものとすることが可能となる。
すなわち、上記単量体成分を重合してなるポリマーが、スチレンを含む単量体成分から得られたスチレン(メタ)アクリル系重合体であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
また、不飽和カルボン酸単量体と共重合可能なその他の単量体としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
極性基含有単量体の含有割合は、単量体成分100質量%に対して40〜100質量%であることが好ましい。
極性基含有単量体の含有割合が40質量%より多いと、振動減衰性がより充分に発揮される。
より好ましくは45〜95質量%であり、更に好ましくは50〜90質量%である。
また更に、振動減衰材用樹脂組成物がポリマーを2種類以上含むと振動減衰性がより充分に発揮される。
また、官能基を1分子中に1つ有する単官能性不飽和単量体であってもよく、2つ以上有する多官能性不飽和単量体であってもよい。
ガラス転移温度に差を有する2種類以上のポリマーを本発明の振動減衰材用樹脂組成物の構成で用いると、単純に2種類以上のポリマーを加えただけの構成と比較して、幅広い温度領域で振動減衰性能を発現させることが可能となる。
また、ポリマーを適宜選択することで、振動減衰性能を発現させる温度領域も任意に設定することが可能となる。
なお、ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、既に得られている知見に基づいて決定されてもよいし、後述する単量体成分の種類や使用割合によって制御されてもよいが、理論上は、以下の計算式(1)より算出することができる。
2種のポリマーのガラス転移温度の差が5℃以上100℃以下の場合には、高い振動減衰性を発現する温度域が充分に広くなる。
このようにガラス転移温度(Tg)に差を設けることにより、例えば、振動減衰材用途に適用したときに、幅広い温度領域下でより高い振動減衰性を発現させることが可能となり、特に実用的範囲である10〜60℃域での振動減衰性が格段に向上されることとなる。ガラス転移温度(Tg)の差は、より好ましくは5〜90℃であり、更に好ましくは5〜80℃である。
中でも更に好ましくは、5〜60℃であり、特に好ましくは、5〜50℃であり、最も好ましくは、5〜40℃である。
また、ガラス転移温度(Tg)の差の下限は、5℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましく、15℃以上が更に好ましい。
後述するように、本発明の振動減衰材用樹脂組成物が単量体成分を重合してなるポリマーを2種以上含む場合には、2種以上のポリマーがコア部とシェル部とを有するエマルションの形態で存在する場合も含まれる。
その場合には、コア部を形成するポリマーのガラス転移温度とシェル部を形成するポリマーのガラス転移温度の差が上記範囲にあることが好ましい。
コア部とシェル部とを有するエマルション粒子を含む場合、コア部とシェル部とが完全に相溶し、これらを区別できない均質構造のものであってもよく、これらが完全には相溶せずに不均質に形成されるコア・シェル複合構造やミクロドメイン構造であってもよいが、これらの構造の中でも、エマルションの特性を充分に引き出し、安定なエマルションを作製するためには、コア・シェル複合構造であることが好ましい。
コア・シェル複合構造を有するエマルションは、実用温度範囲内の幅広い範囲における振動減衰性に優れる。特に高温域においても、他の形態の振動減衰材配合物と比較して優れた振動減衰性を発揮し、その結果、実用温度範囲内において、常温から高温域まで幅広い範囲に渡って振動減衰性能を発揮することができる。
なお、上記コア・シェル複合構造においては、コア部の表面がシェル部によって被覆された形態であることが好ましい。この場合、コア部の表面は、シェル部によって完全に被覆されていることが好適であるが、完全に被覆されていなくてもよく、例えば、網目状に被覆されている形態や、所々においてコア部が露出している形態であってもよい。
本発明の振動減衰材用樹脂組成物がコア部とシェル部とを有するエマルション粒子を含む場合、(メタ)アクリル系単量体及び(メタ)アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体は、エマルションのコア部を形成する単量体成分、シェル部を形成する単量体成分のいずれに含まれていてもよく、これらの両方に用いられるものであってもよい。
また、振動減衰材用樹脂組成物が、コア部とシェル部とを有するエマルション粒子を含む場合、コア部を構成する単量体成分の合計質量とシェル部を構成する単量体成分の合計質量との質量比(コア部/シェル部)が、30/70〜70/30であることが好ましい。このような範囲にあると、コア・シェル複合構造であることの効果をより充分に発揮することができる。より好ましくは、35/65〜65/35である。
コア部を形成する単量体成分から得られるポリマーとシェル部を形成する単量体成分から得られるポリマーとのガラス転移温度(Tg)の差は、上述したポリマーを2種以上含む場合のガラス転移温度の差と同様であることが好ましい。
また、コア部を形成する単量体成分とシェル部を形成する単量体成分とを合わせたトータルの単量体成分からから得られるポリマーのTgは、−25〜180℃であることが好ましい。より好ましくは、−20〜150℃であり、更に好ましくは、−20〜120℃である。中でも更に好ましくは、−20〜100℃であり、特に好ましくは−15〜100℃であり、中でも特に好ましくは、−10〜100℃であり、最も好ましくは、−10〜80℃である。
上記コア部とシェル部とを有するエマルション粒子は、後述する乳化重合法(多段重合)を用いて得ることができる。
このようなポリマー含有量にすることで振動減衰性をより高めることができる。
より好ましくは、10〜80質量%含んでなるものである。更に好ましくは、15〜70質量%含んでなるものであり、特に好ましくは、20〜70質量%含んでなるものである。
重量平均分子量をこの範囲に設定することで、良好な加熱乾燥性が得られ、塗膜外観を損なわずに振動減衰性をより充分に発揮させることが可能となる。
ポリマーの重量平均分子量は、より好ましくは1万〜100万であり、更に好ましくは、2万〜40万であり、特に好ましくは、3万〜40万であり、最も好ましくは、4万〜40万である。
なお、単量体成分を重合してなるポリマーの重量平均分子量は、例えば、以下の測定条件下で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により求めることができる。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GEL G5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定する。
ポリマーのSP値は、以下のSmallの式により求めることができる。
なお、単量体成分の蒸発エネルギー、及び、単量体成分の分子容は、通常用いられる計算値を用いることができる。
このように、構成する単量体の種類及びその構成比を調整することによって、ポリマーのSP値を調整することができる。
好ましい可塑剤としては、例えば、芳香族炭化水素類、複素芳香族化合物類、有機酸類、及び、それらの変性物からなる群から選択された少なくとも1種である可塑剤が挙げられる。
本明細書中、「芳香族炭化水素類、複素芳香族化合物類、有機酸類、及び、それらの変性物からなる群から選択された少なくとも1種」とは、「芳香族炭化水素類、芳香族炭化水素類の変性物、複素芳香族化合物類、複素芳香族化合物類の変性物、有機酸類、及び、有機酸類の変性物からなる群から選択された少なくとも1種」と同義である。
可塑剤の重量平均分子量を上記範囲に設定することで可塑剤のブリードアウトや加熱乾燥時の揮発を防止でき、振動減衰性を更に高めることが可能となる。
可塑剤の重量平均分子量は、例えば、以下の測定条件下で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により求めることができる。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL SuperHZ1000、TSK−GELSuperMultiporeHZ−M(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定する。
極性構造とはヘテロ原子を含む構造であり、好ましくはエステル基、水酸基(水酸基にはフェノール性水酸基を含む)、ニトリル基、アミン基、カルボキシル基、クロロ基、リン酸基、アミド基、ピロリドン基、エーテル(環状エーテルを含む)、チアゾール、トリアゾール、キノリンである。より好ましくはエステル基、水酸基、アミン基であり、更に好ましくは水酸基、アミン基であり、最も好ましくは水酸基である。
例えば、重量平均分子量200の可塑剤が1分子に1個のアミン基を持つ場合、重量平均分子量1000に換算すると5個の極性構造を持つことになる。
可塑剤が上記割合で、上記種類の極性構造を有することにより、ポリマーとの相溶性に優れ、可塑剤の溶出の無い塗膜が得られやすくなる。
可塑剤が上記範囲に流動点を有するとポリマーとの相溶性に優れ、ポリマーと可塑剤とを含む本発明の振動減衰材用樹脂組成物の損失係数のピーク温度(DPTとする)の調整が容易になる。
さらに、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、アルキル化ジフェニルアミン(例えば、オクチル化ジフェニルアミン)、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニルベンゼンジアミンとスチレン、2,4,4−トリメチルペンタンとの反応物等の芳香族第二級アミン類、1,3−ジフェニルグアニジン、N,N’−ジフェニルグアニジン、N,N’−ジオルトトリルグアニジン等のグアニジン類、N,N’−ジフェニルチオ尿素等のチオウレア類、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、n−ブチルアルデヒドアニリン等のアニリン類、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のジフェニルアクリレート類、2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォニックアシド等のベンゾフェノン類、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロへキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−プロピルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,2’−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’−チオビスフェノール、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,5−ジメチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2−メチル−5−エチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2−メチル−5−プロピルフェノール)、4,4’−エチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,7−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシベンジル)−ベンゼン、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、1,4−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−ブタン、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−4−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,1,3−トリス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−〔(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、4−ビニルフェノール、テトラキス(メチレン−ジ−t−ブチル−4−ヒドロハイドロシンナメート)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレ−ト、ペンタエリスリチル−テトラ[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、テトラキス(メチレン−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロハイドロシンナメート)、ハイドロキノン等のフェノール類、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノ−1−ナフトール、2−アミノ−6−ヒドロキシナフトール等のナフトール類が挙げられる。
さらに、3,3’−チオビスプロピオン酸ジトリデシル、3,3’−チオビスプロピオン酸ジドデシル等の有機チオ酸類、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタントリホスファイト等の亜リン酸類、リン酸トリフェニル、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジル−ジ−2,6−キシレニルホスフェート、3,9−ビス(4−ノニルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファピロ[5.5]ウンデカン等のリン酸エステル類等が挙げられる。
フェノール類としては、例えば、フェノールの他、1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン等の多価フェノール類、(o−,m−,p−)クレゾール、4−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルカテコール、4−オクチルフェノール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール等のアルキルフェノール類、1−ナフトール、2−ナフトール、1,4−ジヒドロキシナフタレン、9,10−アントラセンジオール等の多環芳香族(多価)フェノール類が挙げられる。
スチレン化フェノール類が、モノ(又はジ,トリ)(α−メチルベンジル)フェノールである場合、モノ−α−メチルベンジルフェノール、ジ−α−メチルベンジルフェノール、トリ−α−メチルベンジルフェノールのうちの1種を含んでもよく、2種以上を含む混合物でもよい。上記2種以上の混合物の場合にそれらの配合割合は特に限定されるものではない。
好ましい高分子系増粘剤の構造例としては、ポリビニルアルコール系増粘剤、ポリビニルピロリドン系増粘剤、不飽和カルボン酸(共)重合体系増粘剤、セルロース誘導体系増粘剤、及び、ポリエーテルウレタン変性物系増粘剤が挙げられる。
ここで、本発明におけるチキソトロピー付与型増粘剤とは、液体の粘度を向上させる増粘剤であって、チキソトロピー(揺変性)を付与する作用を有するものをいう。一方ニュートン流動性付与型増粘剤とは、エマルションのような非ニュートン粘性の液体の性質を、ニュートン粘性に近づけるもの、即ち非ニュートン粘性の液体にニュートン流動性を付与する作用を有する増粘剤をいう。
これらのうち、本発明の高分子系増粘剤としては、チキソトロピー付与型増粘剤がより好ましい。
チキソトロピー付与型増粘剤は、低剪断粘度(η1)を増大させる作用が強く、それに比べて高剪断粘度(η2)を増大させる作用が弱い。この特性は本発明で用いる高分子系増粘剤として適した特性であるといえる。
ポリビニルピロリドン系増粘剤としては、ポリビニルピロリドンK−30、K−85、K−90((株)日本触媒製)等が挙げられる。
不飽和カルボン酸(共)重合体系増粘剤としては、上記チキソトロピー付与型増粘剤の具体例又はニュートン流動性付与型増粘剤の具体例として挙げた増粘剤が挙げられる。
セルロース誘導体系増粘剤としては、CMCダイセル2200、2260、2280、2450(ダイセルファインケム(株)製)、ポイズC−60H、C−150L(花王社製)等が挙げられる。
ポリエーテルウレタン変性物系増粘剤としては、上記チキソトロピー付与型増粘剤の具体例又はニュートン流動性付与型増粘剤の具体例として挙げた増粘剤が挙げられる。
これらの中でも、不飽和カルボン酸(共)重合体系増粘剤がより好ましく、アルカリ可溶型の不飽和カルボン酸(共)重合体系増粘剤がさらに好ましい。
不飽和カルボン酸(共)重合体系増粘剤は、飽和カルボン酸単量体を重合してなるポリマーと併用した場合にポリマーとの親和性に優れるため好ましい。
高分子系増粘剤の重量平均分子量は、上述するGPCを用いた方法により測定することができる。
本発明の振動減衰材用樹脂組成物のTPTは、振動減衰材用樹脂組成物が含むポリマーと可塑剤と高分子増粘剤を混合した状態で測定した動的粘弾性測定での損失正接(tanδ)のピーク温度として定められる。
振動減衰材用樹脂組成物のTPTは0℃以上であることが好ましく、より好ましくは10℃以上であり、さらに好ましくは20℃以上である。
また、振動減衰材用樹脂組成物のTPTは100℃以下であることが好ましく、より好ましくは80℃以下であり、さらに好ましくは60℃以下である。
本発明の振動減衰材用樹脂組成物のTPTがこのような範囲にあると、振動減衰材用樹脂組成物のDPTを実用温度域に調整することが容易であるため好ましい。
上記損失正接の測定方法としては、動的粘弾性測定により、損失正接tanδを求める方法を用いることができる。動的粘弾性測定は、例えば、レオメーター(RSAIII、TAinstruments社製、又は、ARES、TAinstruments社製)を用いて行うことができる。
上記損失正接のピーク温度は、表面が平滑なテフロン(登録商標)板上に乾燥後膜厚が0.2mmとなるように振動減衰材用樹脂組成物を塗布し、90℃で30分乾燥後、100℃で30分減圧乾燥し、長さ25mm×幅5mmのサイズに切り出したサンプルにより測定することができる。
又は、表面が平滑なテフロン(登録商標)板上に乾燥後膜厚が0.5mmとなるように振動減衰材用樹脂組成物を塗布し、90℃で30分乾燥後、100℃で30分減圧乾燥し、直径25mmのサイズに切り出したサンプルを用いた、ずりモードによる測定方法により行うことができる。
増粘剤がエマルションの水相に溶解した状態であることがとくに好ましい。
また、単量体成分を重合してなるポリマーが水系溶媒中にエマルションの形態で存在し、可塑剤及び高分子系増粘剤がポリマー中に含まれるか、または水系溶媒中にエマルションの形態で存在した水系の振動減衰材用樹脂組成物もまた、本発明の振動減衰材用樹脂組成物の好適な実施形態の1つである。
B型回転粘度計を用いて、25℃、20rpmの条件下で測定した粘度(以下、高剪断粘度(η2))と、25℃、2rpmの条件下で測定した粘度(以下、低剪断粘度(η1))を測定して得られる、低剪断粘度(η1)と高剪断粘度(η2)の比(=η1/η2)をTI値と呼び、TI値が1以上9以下であることが好ましい。
TI値のより好ましい下限値は2であり、更に好ましい下限値は3である。
また、TI値のより好ましい上限値は8であり、更に好ましい上限値は7である。
また、高分子増粘剤を含まない、単量体成分を重合してなるポリマーと可塑剤が含まれる組成物の粘度は、25℃、20rpmの条件下で測定した粘度が10〜10000mPa・sであることが好ましく、より好ましくは15〜8000mPa・sであり、更に好ましくは20〜6000mPa・sである。
このような粘度の振動減衰材用樹脂組成物を用いることで顔料の分散性が向上し、振動減衰性をより充分に発揮することが可能となる。
平均粒子径がこの範囲にあるエマルション粒子を用いることにより、振動減衰材に要求される加熱乾燥性、塗工性等の基本性能を充分なものとした上で、振動減衰性をより優れたものとすることができる。上記上限は、より好ましくは400nm以下であり、更に好ましくは350nm以下である。また、上記下限は、特に好ましくは、100nm以上である。エマルション粒子の平均粒子径がこのような範囲であると、本発明の振動減衰材用樹脂組成物の作用効果がより効果的に発揮されることになる。また、平均粒子径の下限は、好ましくは65nm以上であり、より好ましくは80nm以上である。
平均粒子径(体積平均粒子径)は、例えば、エマルションを蒸留水で希釈し、充分に攪拌混合した後、ガラスセルに約10ml採取し、これを動的光散法による粒度分布測定器(Particle Sizing Systems社製「NICOMP Model 380」)で測定することにより求めることができる。
このようなpHにすると振動減衰材用樹脂組成物の機械的安定性が向上し、加熱乾燥時の塗膜外観を損なわず振動減衰性をより充分に発揮することが可能となる。
本明細書中、pHは、pHメーターにより測定することができる。例えば、pHメーター(堀場製作所社製「F−23」)を用いて25℃での値を測定することが好ましい。
その他の成分を含む場合、振動減衰材用樹脂組成物全体に対して、その他の成分の割合は、10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下である。なお、ここでいうその他の成分とは、振動減衰材用樹脂組成物を塗布し、加熱乾燥した後も塗膜中に残る不揮発分(固形分)のことを意味し、水性媒体や有機溶媒は含まれない。
本発明の振動減衰材用樹脂組成物は、固形分の含有割合が振動減衰材用樹脂組成物全体に対して40〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜80質量%である。
このような固形分の含有割合にすることで加熱乾燥性が向上し、塗膜外観を損なわず振動減衰性をより充分に発揮することが可能となる。
上記アニオン系界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリオキシアルキレン(モノ、ジ、トリ)スチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレン(モノ、ジ、トリ)ベンジルフェニルエーテル硫酸エステル塩、アルケニルコハク酸ジ塩;ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート、アンモニウムアルキルサルフェート等のアルキルサルフェート塩;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムスルホリシノエート;スルホン化パラフィン塩等のアルキルスルホネート;ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルスルホネート;高アルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレエート、トリエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;ポリオキシアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンカルボン酸エステル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンフェニルエーテル硫酸エステル塩;コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、これらのノニオンタイプに相当する界面活性剤も使用することができる。
スルホコハク酸塩型反応性アニオン系界面活性剤の市販品としては、ラテムルS−120、S−120A、S−180及びS−180A(いずれも商品名、花王社製)、エレミノールJS−2(商品名、三洋化成工業社製)、アデカリアソープSR−10、SR−20、SR−30(ADEKA社製)等が挙げられる。
アルケニルコハク酸塩型反応性アニオン系界面活性剤の市販品としては、ラテムルASK(商品名、花王社製)等が挙げられる。
更に、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンスルフォネート塩(例えば、三洋化成工業社製「エレミノールRS−30」、日本乳化剤社製「アントックスMS−60」等)、アリルオキシメチルアルキルオキシポリオキシエチレンのスルフォネー卜塩(例えば、第一工業製薬社製「アクアロンKH−10」等)等のアリル基を有する硫酸エステル(塩)、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム(例えば、花王社製「ラテムルPD−104」等)等も用いることができる。
炭素数3〜5の脂肪族不飽和カルボン酸のスルホアルキル(炭素数1〜4)エステル塩型界面活性剤、例えば、2−スルホエチル(メタ)アクリレートナトリウム塩、3−スルホプロピル(メタ)アクリレートアンモニウム塩等の(メタ)アクリル酸スルホアルキルエステル塩型界面活性剤;スルホプロピルマレイン酸アルキルエステルナトリウム塩、スルホプロピルマレイン酸ポリオキシエチレンアルキルエステルアンモニウム塩、スルホエチルフマル酸ポリオキシエチレンアルキルエステルアンモニウム塩等の脂肪族不飽和ジカルボン酸アルキルスルホアルキルジエステル塩型界面活性剤。
上記界面活性剤の中でも、環境面からは、非ノニルフェニル型の界面活性剤を用いることが好適である。
上記保護コロイドの使用量としては、使用条件等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して10重量部以下であることが好ましく、より好ましくは5重量部以下であり、特に好ましくは3重量部以下である。
このように保護コロイドを使用することで重合安定性や機械的安定性に優れたエマルションを得ることができる。
上記重合開始剤の使用量としては特に限定されず、重合開始剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、0.1〜2重量部であることが好ましく、より好ましくは0.2〜1重量部である。
上記還元剤の使用量としては特に限定されず、例えば、重合体を形成するのに用いられる単量体成分の総量100重量部に対して、0.05〜1重量部であることが好ましい。
単量体成分や重合開始剤等の添加方法としては特に限定されず、例えば、一括添加法、連続添加法、多段添加法等の方法を適用することができる。また、これらの添加方法を適宜組み合わせてもよい。
中和剤としては特に限定されず、例えば、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等の三級アミン;ジグリコールアミン、アンモニア水;水酸化ナトリウム等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、振動減衰材用樹脂組成物から形成される塗膜の耐水性等が向上することから、塗膜の加熱時に揮散する揮発性塩基を用いることが好ましい。より好ましくは、加熱乾燥性が良好となり、振動減衰性が向上することから、沸点が80〜360℃のアミンを用いることが好ましい。このような中和剤としては、例えば、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等の三級アミン、ジグリコールアミンが好適である。より好ましくは、沸点が130〜280℃のアミンを用いることである。
なお、上記沸点は、常圧での沸点である。
このような本発明の振動減衰材用樹脂組成物は、優れた加熱乾燥性を有し、種々の機能を発揮することができ、特に優れた振動減衰性を発揮し得る振動減衰材を形成することができるものである。
このような固形分の含有割合にすることで加熱乾燥性が向上し、塗膜外観を損なわず振動減衰性をより充分に発揮することが可能となる。
上記顔料を含む振動減衰材用樹脂組成物における単量体成分を重合してなるポリマーの配合量としては、例えば、振動減衰材用樹脂組成物の固形分100質量%に対し、単量体成分を重合してなるポリマーの固形分が10〜60質量%となるように設定することが好ましく、より好ましくは15〜60質量%である。
このようなポリマーの配合量とすることで振動減衰性がより充分に発揮される。
このようなpHであると顔料の分散性が向上し、振動減衰性がより充分に発揮される。
このような顔料の配合量であると顔料の分散性が向上し、振動減衰性がより充分に発揮される。
なお、上記他の成分は、例えば、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、スパイラルミキサー、ニーダー、ディゾルバー等を用いて、上記振動減衰材用樹脂組成物等と混合され得る。
上記発泡剤の配合量としては、振動減衰材用樹脂組成物中の単量体成分を重合してなるポリマーの固形分100重量部に対し、0.5〜5.0重量部とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0重量部である。
このような発泡剤の配合量にすることで塗膜の加熱乾燥性が向上し、塗膜外観を損なわず振動減衰性をより充分に発揮することが可能となる。
このような架橋剤の配合量にすることで塗膜の加熱乾燥性が向上し、塗膜外観を損なわず振動減衰性をより充分に発揮することが可能となる。
水系架橋剤は、上記可塑剤及び高分子増粘剤を加える前の単量体成分を重合してなるポリマーに添加してもよいし、振動減衰材用樹脂組成物として他の成分を配合するときに同時に添加してもよい。上記振動減衰材用樹脂組成物に架橋剤を混合することにより、樹脂の強靱性が向上し、その結果、高温領域でより充分な高振動減衰性が発現する。中でもオキサゾリン化合物を用いることが好ましい。
上記消泡剤としては、例えば、シリコン系消泡剤等が挙げられる。
上記着色剤としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄、ハンザイエロー、ベンジンイエロー、フタロシアニンブルー、キナクリドンレッド等の有機又は無機の着色剤が挙げられる。
上記防錆顔料としては、例えば、リン酸金属塩、モリブデン酸金属塩、硼酸金属塩等が挙げられる。
上記多価金属化合物の形態としては、例えば、粉体、水分散体や乳化分散体等であってよい。中でも、振動減衰材用樹脂組成物中への分散性が向上することから、水分散体又は乳化分散体の形態で使用することが好ましく、より好ましくは乳化分散体の形態で使用することである。
また、多価金属化合物の使用量は、振動減衰材用樹脂組成物中の固形分100重量部に対して、0.05〜5.0重量部とすることが好ましく、より好ましくは0.05〜3.5重量部である。
例えば振動減衰材用樹脂組成物を基材に塗布して乾燥することにより塗膜を形成し、制振材として利用することができる。
また、本発明の振動減衰材用樹脂組成物は、塗料として用いられることが望ましく、塗料としての振動減衰材用樹脂組成物を基材に塗布して塗膜を形成することにより用いることができる。
振動減衰材用樹脂組成物を基材に塗布する方法としては、例えば、刷毛、へら、エアスプレー、エアレススプレー、モルタルガン、リシンガン等を用いて塗布することができる。
上記振動減衰材用樹脂組成物を塗布した後、乾燥して塗膜を形成させる条件としては、加熱乾燥してもよく、常温乾燥してもよいが、効率性の点で加熱乾燥することが好ましい。加熱乾燥の温度の下限としては、110℃以上とすることが好ましく、より好ましくは120℃以上である。また、加熱乾燥の温度の上限としては、210℃以下とすることが好ましく、より好ましくは170℃以下である。
このような乾燥温度にすることで加熱乾燥性が向上し、塗膜外観を損なわず振動減衰性をより充分に発揮することが可能となる。
また、振動減衰材用樹脂組成物を乾燥、成形して塗膜を作製し、上記塗膜を基材の必要部位に貼り付けることによっても、制振材として利用することができる。
損失係数は、振動減衰材に対して与えた振動がどの程度減衰したかを示すものである。上記損失係数は、数値が高いほど振動減衰性能に優れていることを示す。
上記損失係数の測定方法としては、共振周波数付近で測定する共振法が一般的であり、半値幅法、減衰率法、機械インピーダンス法がある。本発明の振動減衰材用樹脂組成物において、振動減衰材用樹脂組成物から形成される膜の損失係数としては、片持ち梁法を用いた共振法(3dB法)により測定することが好適である。片持ち梁法を用いる測定は、例えば、株式会社小野測機製のCF−5200型FFTアナライザーを用いて行うことができる。
また、上記損失係数は、冷間圧延鋼板(SPCC−SD:長さ250mm×幅10mm×厚み1.6mm)上に、長さ200mm×幅10mm×厚み3.0mmの塗膜容量で振動減衰材用樹脂組成物を塗布し、95℃×30分間乾燥後、130℃×60分間焼付け乾燥して被膜を形成することにより、測定することが好ましい。
損失係数の測定は、例えば、10℃、20℃、30℃、40℃、50℃及び60℃の各温度における損失係数を共振法(3dB法)により測定し、各測定数値を滑らかな曲線で結び、その曲線のピーク値により評価するのが好ましく、上述したDPTはその曲線のピーク温度とするのが好ましい。
本発明の振動減衰材用樹脂組成物のDPTは、0℃以上、100℃以下であることが好ましい。
また、振動減衰材用樹脂組成物のDPTは、0℃以上であることが好ましく、より好ましくは10℃以上であり、更に好ましくは20℃以上である。
また、振動減衰材用樹脂組成物のDPTは100℃以下であることが好ましく、より好ましくは80℃以下であり、更に好ましくは60℃以下である。
また、振動減衰材用樹脂組成物から形成される膜の実用温度範囲が通常では10〜60℃であるので、10、20℃、30℃、40℃、50℃及び60℃の各温度における損失係数を合計した値で振動減衰性能を評価してもよく、10、20℃、30℃、40℃、50℃及び60℃の各温度における損失係数を合計した総損失係数が大きいほど、振動減衰材用樹脂組成物から形成される膜の実用温度範囲である10〜60℃において優れた振動減衰性を発揮しているということができる。
そのため、鉄道車両、船舶、航空機等の輸送機器や電気機器、建築構造物、建設機器等の塗布型の振動減衰材が用いられる各種用途に好適に用いることができる組成物である。
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に脱イオン水150部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら内温を75℃まで昇温した。一方、上記滴下ロートに、メチルメタクリレート56.5部、スチレン90部、2−エチルヘキシルアクリレート96部、アクリル酸7.5部、t−ドデシルメルカプタン0.2部、予め20%水溶液に調整したレベノールWZ(商品名、花王社製)45部及び脱イオン水48.5部からなる第1段目の単量体乳化物を仕込んだ。
次に、重合器の内温を80℃に維持しながら、上記単量体乳化物のうちの4部、5%過硫酸カリウム水溶液2.5部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液5部を添加し、初期重合を開始した。20分後、反応系内を80℃に維持したまま、残りの単量体乳化物を120分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液25部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液25部を120分かけて均一に滴下し、滴下終了後60分同温度を維持した。
次いで、滴下ロートにスチレン80部、メチルメタクリレート17.5部、ブチルアクリレート145部、アクリル酸7.5部、t−ドデシルメルカプタン0.2部、予め20%水溶液に調整したレベノールWZ(商品名、花王社製)45部及び脱イオン水48.5部からなる第2段目の単量体乳化物を仕込み、120分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液25部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液25部を120分かけて均一に滴下し、滴下終了後90分同温度を維持し、重合を終了した。
得られた反応液を室温まで冷却後、25%アンモニア水5.7部を添加し、不揮発分54.5%、pH7.3、粘度700mPa・s、平均粒子径190nm、重量平均分子量16万、1段目のTg10℃、2段目のTg−10℃、トータルTg0℃のエマルションを得た。なお、各製造例において重量平均分子量の測定は、単量体成分を重合してなるポリマーのGPCによる重量平均分子量の測定方法により測定した。
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に脱イオン水150部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら内温を75℃まで昇温した。一方、上記滴下ロートに、メチルメタクリレート70部、n−ブチルアクリレート25.5部、イソボルニルメタクリレート100部、アクリル酸4.5部、t−ドデシルメルカプタン0.16部、ラテムルPD−104(商品名、花王社製、20%水溶液)36部及び脱イオン水38.8部からなる第1段目の単量体乳化物を仕込んだ。
次に、重合器の内温を80℃に維持しながら、上記単量体乳化物のうちの4部、5%過硫酸カリウム水溶液2.5部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液5部を添加し、初期重合を開始した。20分後、反応系内を80℃に維持したまま、残りの単量体乳化物を120分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液25部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液25部を120分かけて均一に滴下し、滴下終了後60分同温度を維持した。
次いで、滴下ロートにメチルメタクリレート30部、2−エチルヘキシルアクリレート63部、イソボルニルメタクリレート200.3部、アクリル酸6.75部、t−ドデシルメルカプタン0.24部、ラテムルPD−104(商品名、花王社製、20%水溶液)54部及び脱イオン水58.2部からなる第2段目の単量体乳化物を仕込み、120分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液25部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液25部を120分かけて均一に滴下し、滴下終了後90分同温度を維持し、重合を終了した。
得られた反応液を室温まで冷却後、25%アンモニア水4.3部を添加し、不揮発分54.2%、pH7.4、粘度500mPa・s、平均粒子径200nm、重量平均分子量15万、1段目のTg100℃、2段目のTg80℃、トータルTg88℃のエマルションを得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に脱イオン水150部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら内温を75℃まで昇温した。一方、上記滴下ロートに、メチルメタクリレート277.5部、2−エチルヘキシルアクリレート90部、n−ブチルアクリレート125部、アクリル酸7.5部、t−ドデシルメルカプタン2.5部、ラテムルPD−104(商品名、花王社製、20%水溶液)90部及び脱イオン水97部からなる単量体乳化物を仕込んだ。次に、重合器の内温を80℃に維持しながら、上記単量体乳化物のうちの4部、5%過硫酸カリウム水溶液2.5部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液5部を添加し、初期重合を開始した。20分後、反応系内を80℃に維持したまま、残りの単量体乳化物を240分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液50部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液50部を240分かけて均一に滴下し、滴下終了後90分同温度を維持し、重合を終了した。
得られた反応液を室温まで冷却後、25%アンモニア水2.8部を添加し、不揮発分54.4%、pH7.3、粘度230mPa・s、平均粒子径190nm、重量平均分子量8万、Tg9℃のエマルションを得た。
サランラテックスL123D(商品名、旭化成ケミカルズ社製、塩化ビニルエマルション)を準備した。
ナルスターSR−115(商品名、日本エイアンドエル社製、SBRエマルション)を準備した。
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に脱イオン水150部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら内温を75℃まで昇温した。一方、上記滴下ロートに、メチルメタクリレート45.0部、n−ブチルアクリレート25.0部、イソボルニルメタクリレート400.0部、アクリル酸30.0部、t−ドデシルメルカプタン2.5部、ラテムルPD−104(商品名、花王社製、20%水溶液)90部及び脱イオン水97部からなる単量体乳化物を仕込んだ。次に、重合器の内温を80℃に維持しながら、上記単量体乳化物のうちの4部、5%過硫酸カリウム水溶液2.5部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液5部を添加し、初期重合を開始した。20分後、反応系内を80℃に維持したまま、残りの単量体乳化物を240分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液50部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液50部を240分かけて均一に滴下し、滴下終了後90分同温度を維持し、重合を終了した。
得られた反応液を室温まで冷却後、25%アンモニア水11.3部を添加し、不揮発分54.0%、pH7.4、粘度8500mPa・s、平均粒子径180nm、重量平均分子量8万、Tg144℃のエマルションを得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に脱イオン水150部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら内温を75℃まで昇温した。一方、上記滴下ロートに、メチルメタクリレート214部、n−ブチルアクリレート34.5部、アクリル酸1.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、予め20%水溶液に調整したレベノールWZ(商品名、花王社製)45部及び脱イオン水48.5部からなる第1段目の単量体乳化物を仕込んだ。
次に、重合器の内温を80℃に維持しながら、上記単量体乳化物のうちの4部、5%過硫酸カリウム水溶液2.5部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液5部を添加し、初期重合を開始した。20分後、反応系内を80℃に維持したまま、残りの単量体乳化物を120分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液25部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液25部を120分かけて均一に滴下し、滴下終了後60分同温度を維持した。
次いで、滴下ロートにメチルメタクリレート147部、n−ブチルアクリレート97.5部、アクリル酸5.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、予め20%水溶液に調整したレベノールWZ(商品名、花王社製)45部及び脱イオン水48.5部からなる第2段目の単量体乳化物を仕込み、120分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液25部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液25部を120分かけて均一に滴下し、滴下終了後90分同温度を維持し、重合を終了した。得られた反応液を室温まで冷却後、25%アンモニア水2.6部を添加し、不揮発分54.9%、pH7.2、粘度300mPa・s、平均粒子径190nm、重量平均分子量20万、1段目のTg20℃、2段目のTg90℃、トータルTg43℃のエマルションを得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に脱イオン水150部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら内温を75℃まで昇温した。一方、上記滴下ロートに、メチルメタクリレート250.0部、スチレン52.5部、2−エチルヘキシルアクリレート50.0部、n−ブチルアクリレート140.0部、アクリル酸7.5部、t−ドデシルメルカプタン2.5部、ラテムルPD−104(商品名、花王社製、20%水溶液)90部及び脱イオン水97部からなる単量体乳化物を仕込んだ。次に、重合器の内温を80℃に維持しながら、上記単量体乳化物のうちの4部、5%過硫酸カリウム水溶液2.5部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液5部を添加し、初期重合を開始した。20分後、反応系内を80℃に維持したまま、残りの単量体乳化物を240分にわたって均一に滴下した。同時に5%過硫酸カリウム水溶液50部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液50部を240分かけて均一に滴下し、滴下終了後90分同温度を維持し、重合を終了した。得られた反応液を室温まで冷却後、25%アンモニア水2.8部を添加し、不揮発分54.3%、pH7.2、粘度800mPa・s、平均粒子径190nm、重量平均分子量7万、Tg19℃のエマルションを得た。
表1に示すように、製造例1〜8で準備したポリマー(エマルション)に可塑剤(1)〜(4)を加えてポリマーと可塑剤の混合物を調製した。
表1には可塑剤の添加量を、ポリマーと可塑剤の不揮発分の合計100重量%に対する割合(重量%)で示した。
さらに、ポリマーと可塑剤の混合物に下記成分を配合し、振動減衰材用樹脂組成物を得た。
炭酸カルシウム(NN♯200※1) 620部
カーボンブラック 1部
デンプン 46.8部
分散剤(アクアリックDL−40S※2) 6部
高分子増粘剤 4部
(実施例1、4〜6、10、比較例1はAを、実施例2、8、9はBを、実施例3はCを、実施例7はDを使用した。比較例2は増粘剤を使用しなかった)
A:アクリセットWR−650※3
B:アクリセットWR−503A※4
C:プライマルTT−615※5
D:プライマルASE−95※6
消泡剤(ノプコ8034L※7) 1部
発泡剤(F−30※8) 6部
※1:日東粉化工業株式会社製 充填材(平均粒子径20μm)
※2:株式会社日本触媒製 ポリカルボン酸型分散剤(有効成分44%)
※3:株式会社日本触媒製 アルカリ可溶性のアクリル系増粘剤、チキソトロピー付与型(有効成分30%)
※4:株式会社日本触媒製 アルカリ可溶性のアクリル系増粘剤、チキソトロピー付与型(有効成分30%)
※5:ローム&ハース株式会社製 アルカリ可溶性のアクリル系増粘剤、チキソトロピー付与型(有効成分30%)
※6:ローム&ハース株式会社製 アルカリ可溶性のアクリル系増粘剤、ニュートン流動性付与型(有効成分30%)
※7:サンノプコ株式会社製 消泡剤(主成分:疎水性シリコーン+鉱物油)
※8:松本油脂社製 発泡剤
得られた振動減衰材用樹脂組成物を冷間圧延鋼板(SPCC・幅15mm×長さ250mm×厚み1.5mm)上に3mmの厚みで塗布して150℃で30分間乾燥し、冷間圧延鋼板上に面密度4.0Kg/m2の塗膜を形成した。制振性の測定は、片持ち梁法(損失係数測定システム、小野測機社製)を用いて、25℃における損失係数を共振法(3dB法)により測定した。損失係数のピーク高さが大きいほど制振性に優れる。
なお、半値幅とは損失係数のピークトップ値を1/2にした部分の、ピークの温度幅を示す。評価結果を表1に示した。
上記制振性試験で形成した塗膜等の外観を観察し、顔料分散性、塗布時のタレ及び塗膜外観を評価した。
評価結果を表1に示した。
<顔料分散性>
顔料分散性は、得られた振動減衰材用樹脂組成物を目視観察して評価した。評価基準は以下のとおりである。
○:顔料のダマが無くカーボンの着色が均一で滑らかな外観
×:顔料のダマがあったりカーボンの着色が不均一な外観
<塗布時のタレ>
塗布時のタレは、電着塗装鋼板(エポキシ系カチオン電着塗装板:日本テストパネル社製、幅70mm×長さ150mm×厚み0.8mm)に、振動減衰材用樹脂組成物を厚みが4mmとなるように塗布し、垂直に立てて60℃30分熱処理後の、塗膜下部のタレた長さを計測することにより評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎:10mm未満
○:10mm以上〜15mm未満
×:15mm以上
<塗膜外観>
上記制振性試験で形成した塗膜の目視外観を確認した。評価基準は以下のとおりである。
○:塗膜に割れ無し
×:塗膜の割れ有り
割れとは鋼板との界面で剥れるような状態の割れや、塗膜表面のひび割れ等のことである。
上記制振性試験で形成した塗膜について、塗膜耐衝撃性、塗膜曲げ及び塗膜膜厚を評価した。
評価結果を表1に示した。
<塗膜耐衝撃性の評価>
上記制振性試験で形成した試験片の塗膜面に対して、重量100gの鋼球を高さ30cmの高さから落とした時の塗膜外観を観察した。評価基準は以下のとおりである。
試験温度は損失係数のピーク温度とした。
○:塗膜の割れや剥離無し
×:塗膜の割れや剥離有り
<塗膜曲げの評価>
上記制振性試験で形成した試験片の中央部を塗膜の塗布面とは逆方向に30度曲げた時の塗膜の状態を確認した。評価基準は以下のとおりである。
試験温度は損失係数のピーク温度とした。
○:塗膜の割れや剥離無し
×:塗膜の割れや剥離有り
<塗膜膜厚の評価>
上記制振性試験で形成した試験片の、鋼板を除いた塗膜の膜厚を評価した。
膜厚は、比較例1の膜厚を1.0とした相対値で示した。
(1):2,2’―メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)(大内新興化学工業社製、商品名:ノクラックNS−6)
(2):スチレン化フェノール(大内新興化学工業社製、商品名:ノクラックSP)
(3):オクチル化ジフェニルアミン(大内新興化学工業社製、商品名:ノクラックAD−F)
(4):アルキル化ジフェニルアミン(大内新興化学工業社製、商品名:ノクラックODA)
Claims (6)
- 単量体成分を重合してなるポリマーと、高分子系増粘剤と、可塑剤とを含むことを特徴とする振動減衰材用樹脂組成物。
- 前記高分子系増粘剤は、ポリビニルアルコール系増粘剤、ポリビニルピロリドン系増粘剤、不飽和カルボン酸(共)重合体系増粘剤、セルロース誘導体系増粘剤、及び、ポリエーテルウレタン変性物系増粘剤からなる群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の振動減衰材用樹脂組成物。
- 前記可塑剤は、芳香族炭化水素類、複素芳香族化合物類、有機酸類、及び、それらの変性物からなる群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動減衰材用樹脂組成物。
- 前記高分子系増粘剤の重量平均分子量は、300,000以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の振動減衰材用樹脂組成物。
- 前記振動減衰材用樹脂組成物の、B型回転粘度計を用いて2rpmで測定した低剪断粘度(η1)と、B型回転粘度計を用いて20rpmで測定した高剪断粘度(η2)の比(η1/η2)が1〜9であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の振動減衰材用樹脂組成物。
- さらに顔料を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の振動減衰材用樹脂組成物。
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