JP2010106168A - 制振材用エマルション及び制振材配合物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、モノマー成分を重合して得られるポリマーから構成される制振材用エマルションであって、ポリマー密度が1.11g/cm3以上である制振材用エマルション、並びに、該制振材用エマルション、顔料、発泡剤及び増粘剤を必須成分とする制振材配合物である。
【選択図】なし
Description
なお、本発明は、ポリマー密度の計算によって、制振材用エマルションのポリマー設計を可能にするという新たなポリマー設計手法を提供するものでもある。ポリマー設計をいわゆるシミュレーションできる手法として、これまでにない効率性、有用性を有するものであるといえる。
本発明はまた、上記制振材用エマルション、顔料、発泡剤及び増粘剤を必須成分とする制振材配合物でもある。
以下に本発明を詳述する。
タイトル:「Prediction of Polymer Properties,Third Edition」
著者:Jozef Bicerano
出版元:Marcel Dekker Ink.,New York
ISBN:978 0824 708214
Copyright:2002
上記損失正接は、フィルムを試料として用い、動的粘弾性測定装置(型式:RSA III、TAインスツルメント社製)を用いて測定することができる。測定条件については、以下の条件で測定することが好ましい。
測定モード:引っ張りモード
測定周波数:1Hz
昇温速度:3℃/min.
伸び率:0.1%
測定温度:−40〜80℃
上記フィルムは、本発明の制振材用エマルションを型枠ガラス板上に乾燥膜厚が0.1mmになるように流延し、95℃×30分乾燥後、130℃×30分乾燥し、ガラス板から剥離することによって得ることができる。フィルムの寸法としては、25mm(長さ)×5mm(幅)×0.1mm(厚み)の大きさに作製したものを用いることができる。
なお、ポリマーのTgとしては、各種熱分析法で測定すると値が大きく異なる場合があるため、本件では、単独重合体(ホモポリマー)の場合には、ポリマーハンドブック(ジェイ・ブランドラップ(J.Brandrup)等編集、ポリマーハンドブック、第3版、 ニューヨーク、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社版(John Wiley & Sons,Inc.)、1989年、IV209〜IV258)における値を引用する。また、共重合体(コポリマー)のTg(K)は、上記ホモポリマーのTgを用いて、下記式(1)で示される理論式で求める。
なお、重量平均分子量は、例えば、以下の測定条件下で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により求めることができる。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GELG5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定する。
このようなモノマー成分を重合してなるポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、SBR樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−アクリル系樹脂、塩化ビニル−エチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン系樹脂、ポリエステル樹脂等でもよく、制振材用エマルション中のポリマーのポリマー密度が全体として1.11g/cm3以上となれば、本発明の効果は充分に発揮されることとなる。
上記(メタ)アクリル系モノマーと、その他の共重合可能なエチレン系不飽和モノマーとの含有割合としては、全モノマー成分100質量%に対して(メタ)アクリル系モノマーを10〜100質量%、その他の共重合可能なエチレン系不飽和モノマーを0〜90質量%含んでなることが好ましい。上記モノマー成分において、(メタ)アクリル系モノマーが10質量%未満である場合、エマルションが安定に共重合できないおそれがある。本発明におけるエマルションでは、これらのモノマーから形成されるモノマー単位の相乗効果により、水系制振材において優れた加熱乾燥性と制振性とをより充分に発揮することが可能となる。より好ましくは、全モノマー成分100質量%に対して(メタ)アクリル系モノマーを20〜100質量%、その他の共重合可能なエチレン系不飽和モノマーを0〜80質量%含んでなることである。
なお、その他の共重合可能なエチレン系不飽和モノマーには、(メタ)アクリル系モノマーと共重合可能な、(メタ)アクリル系モノマー以外のモノマーが含まれることとなる。
なお、(メタ)アクリル系モノマーを主体として重合される場合、本発明の制振材用エマルションの製造において、重合される全モノマー成分100質量%に対して50質量%以上の(メタ)アクリル系モノマーを含有するモノマー成分を重合してなることが好ましい。(メタ)アクリル系モノマーの含有量としてより好ましくは、55質量%以上であり、更に好ましくは、60質量%以上である。
上記(メタ)アクリル系モノマーとは、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーであることを意味し、該(メタ)アクリロイル基は置換基があってもよい。例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸の金属塩等であってもよい。また、(メタ)アクリロイル基には置換基があってもよく、クロトン酸、シトラコン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等も(メタ)アクリロイル基を有するモノマーに含まれ、これらの1種又は2種以上を用いてもよい。
本発明の制振材用エマルションは、アニオン性乳化剤を用いてモノマー成分を乳化重合してなるポリマーの製造に使用されるモノマー成分の総量100重量部に対し、1.0重量部以上のアニオン性乳化剤を含有して重合されたものであることが好ましい。1.0重量部未満であると、優れた乾燥性や制振性を発揮することができないおそれがある。また、顔料と混合した際の顔料混和性が充分とはならないおそれがあり、各種構造体の制振材に有用なものとすることができないおそれがある。好ましくは2.0重量部以上であり、より好ましくは2.5重量部以上である。また、経済性を考慮すると、5.0重量部以下であることが好適である。
アニオン性乳化剤としては、後述するものを用いることができる。また、乳化重合を行う際にアニオン性乳化剤と共にその他の乳化剤を用いることができる。その他の乳化剤としては、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤等の1種又は2種以上を使用することができる。
なお、ポリオキシアルキレン(モノ、ジ、トリ)スチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩とは、ポリオキシアルキレンモノスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩のいずれかを意味し、ポリオキシアルキレン(モノ、ジ、トリ)ベンジルフェニルエーテル硫酸エステル塩とは、ポリオキシアルキレンモノベンジルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジベンジルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレントリベンジルフェニルエーテル硫酸エステル塩のいずれかを意味する。
なお、上記コア・シェル複合構造においては、コア部の表面がシェル部によって被覆された形態であることが好ましい。この場合、コア部の表面は、シェル部によって完全に被覆されていることが好適であるが、完全に被覆されていなくてもよく、例えば、網目状に被覆されている形態や、所々においてコア部が露出している形態であってもよい。
なお、粘度は、B型回転粘度計を用いて、25℃、20rpmの条件下で測定することができる。
上記重合開始剤の使用量としては特に限定されず、重合開始剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、ポリマーを形成するのに用いられるモノマー成分の総量100重量部に対して、0.1〜2重量部であることが好ましく、より好ましくは、0.2〜1重量部である。
上記還元剤の使用量としては特に限定されず、例えば、ポリマーを形成するのに用いられるモノマー成分の総量100重量部に対して、0.05〜1重量部であることが好ましい。
またモノマー成分や重合開始剤等の添加方法としては特に限定されず、例えば、一括添加法、連続添加法、多段添加法等の方法を適用することができる。また、これらの添加方法を適宜組み合わせてもよい。
上記制振材配合物における制振材用エマルションの配合量としては、例えば、制振材配合物の固形分100質量%に対し、制振材用エマルションの固形分が10〜60質量%となるように設定することが好ましい。より好ましくは、15〜55質量%である。
損失係数は、通常ηで表され、制振材に対して与えた振動がどの程度減衰したかを示すものである。上記損失係数は、数値が高いほど制振性能に優れていることを示す。上記制振材配合物から形成される膜の損失係数のピーク値として好ましくは、20%以上である。より好ましくは、21%以上であり、更に好ましくは、22%以上であり、特に好ましくは、23%以上である。
上記損失係数の測定方法としては、共振周波数付近で測定する共振法が一般的であり、半値幅法、減衰率法、機械インピーダンス法がある。本発明の制振材配合物において、制振材配合物から形成される膜の損失係数としては、片持ち梁法を用いた共振法(3dB法)により測定することが好適である。片持ち梁法を用いる測定は、例えば、株式会社小野測機製のCF−5200型FFTアナライザーを用いて行うことができる。
また、上記損失係数は、冷間圧延鋼板(SPCC−SD:250×10×1.6mm)上に200×10×3.0mmの塗膜容量で塗布し、95℃×30分乾燥後、130℃×60分焼付け乾燥することで被膜を形成して測定することが好ましい。損失係数の測定は、例えば、20℃、30℃、40℃、50℃及び60℃の各温度における損失係数を共振法(3dB法)により測定し、その中のピーク値により評価するのが好ましい。また、制振材配合物から形成される膜の実用温度範囲が通常では20〜60℃であるので、20〜60℃の各温度における損失係数を合計した値で制振性能を評価してもよい。
なお、上記他の成分は、例えば、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、スパイラルミキサー、ニーダー、ディゾルバー等を用いて、上記制振材用エマルション等と混合され得る。
上記防錆顔料としては、例えば、リン酸金属塩、モリブデン酸金属塩、硼酸金属塩等が挙げられる。
上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、タルク、硫酸バリウム、アルミナ、酸化鉄、酸化チタン、ガラストーク、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、珪藻土、クレー等の無機質の充填剤;ガラスフレーク、マイカ等の鱗片状無機質充填剤;金属酸化物ウィスカー、ガラス繊維等の繊維状無機質充填剤等が挙げられる。無機質充填剤の配合量としては、制振材用エマルションの固形分100重量部に対し、50〜700重量部とすることが好ましい。より好ましくは、100〜550重量部である。また、上記制振材配合物は、充填剤の体積分率が50〜90%であることが好ましい。このような範囲とすることによって、加熱乾燥性等の良好な塗膜が得られる。充填剤の体積分率として、より好ましくは、60〜88%であり、更に好ましくは、70〜85%である。
上記発泡剤の配合量としては、制振材用エマルション100重量部に対し、0.5〜5.0重量部とすることが好ましい。より好ましくは、1.0〜3.0重量部である。
上記無機顔料としては特に限定されず、例えば、上述した無機の着色剤や無機の防錆顔料等の1種又は2種以上を使用することができる。
上記分散剤としては、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等の無機質分散剤及びポリカルボン酸系分散剤等の有機質分散剤が挙げられる。
上記消泡剤としては、例えば、シリコン系消泡剤等が挙げられる。
上記多価金属化合物の形態は特に限定されず、例えば、粉体、水分散体や乳化分散体等であってよい。中でも、制振材配合物中への分散性が向上することから、水分散体又は乳化分散体の形態で使用することが好ましく、より好ましくは乳化分散体の形態で使用することである。また、多価金属化合物の使用量は、制振材配合物中の固形分100重量部に対して、0.05〜5.0重量部とすることが好ましい。より好ましくは0.05〜3.5重量部である。
上記制振材配合物の塗布量は、用途や所望する性能等により適宜設定すればよいが、乾燥時の塗膜の膜厚が、0.5〜8.0mmとなるようにすることが好ましい。より好ましくは、3.0〜6.0mmである。
また、乾燥時(後)の塗膜の面密度が1.0〜7.0kg/m2となるように塗布することも好ましい。より好ましくは、2.0〜6.0kg/m2である。なお、本発明の制振材配合物を使用することにより、乾燥時に膨張やクラックが生じにくく、しかも傾斜面の塗料のずり落ちも発生しにくい塗膜を得ることも可能となる。
このように、乾燥時の塗膜の膜厚が、0.5〜8.0mmとなるように塗工し、乾燥する制振材配合物の塗工方法や、乾燥後の塗膜の面密度が2.0〜6.0kg/m2となるように塗工し、乾燥する制振材配合物の塗工方法もまた、本発明の好ましい実施形態のひとつである。また、上記制振材配合物の塗工方法によって得られた制振材もまた、本発明の好ましい実施形態のひとつである。
<ポリマー密度>
上述した方法を用いて、Synthiaモジュール(Materials StudioR Ver4.3、アクセルリス株式会社製)により計算したホモポリマー密度と、実施例、比較例及び参考例で用いた共重合体のポリマー密度とを算出した。なお、ポリマー密度の計算においては、温度を298K、分子量を100000と設定した。
以下に、実施例1〜5、比較例1〜3及び参考例1〜2で用いた重合性モノマーについて、計算したそれぞれのホモポリマーのポリマー密度を示す。
酢酸ビニル(VAc):1.22g/cm3
メチルアクリレート(MA):1.24g/cm3
エチルアクリレート(EA):1.15g/cm3
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA):1.00g/cm3
メチルメタクリレート(MMA):1.16g/cm3
ブチルメタクリレート(BMA):1.04g/cm3
スチレン(St):1.07g/cm3
アクリル酸(AA):1.35g/cm3
<Tg>
各段で用いたモノマー組成から、上述したFoxの式(上記計算式(1))を用いて算出した。なお、全ての段で用いたモノマー組成から算出したTgを「トータルTg」として記載した。重合性モノマー成分から合成したポリマーのガラス転移温度(Tg)を算出するのに使用した、それぞれのホモポリマーのTg値を下記に示した。なお、ホモポリマーのガラス転移温度については、上述したポリマーハンドブックを引用した。
酢酸ビニル(VAc):30℃
メチルアクリレート(MA):9℃
エチルアクリレート(EA):−22℃
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA):−70℃
メチルメタクリレート(MMA):105℃
ブチルメタクリレート(BMA):20℃
スチレン(St):100℃
アクリル酸(AA):95℃
重量平均分子量は、上述したGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により求めた。
<動的粘弾性測定>
損失正接は、動的粘弾性測定装置(型式:RSA III、TAインスツルメント社製)を用いて、上述した測定条件により測定した。試料として用いたクリアーフィルムの製造方法についても同様である。
<動的粘弾性測定>
上記損失係数は、上述したように、株式会社小野測機製のCF−5200型FFTアナライザーを用いた片持ち梁法を用い、20℃、30℃、40℃、50℃及び60℃の各温度における損失係数を共振法(3dB法)により測定した。下記表1にはその中のピーク値を示している。また、制振材配合物により作製した塗膜の製造方法についても同様である。
<加熱乾燥性>
カチオン電着塗装板の上に、作製した水性塗料組成物を、乾燥膜厚が1.5mm、3.0mm、および4.5mmとなるように塗布した。その後、熱風乾燥器を用いて、150℃で30分間乾燥し、得られた乾燥塗膜のフクレ・割れ発生状態を以下の基準で評価した。
・評価基準(目視評価)
○:フクレ・割れの発生が未確認
△:フクレ・割れが少し発生確認
×:フクレ・割れが多数発生
得られた制振材用エマルション約1gを秤量、熱風乾燥機で110℃×1時間後、乾燥残量を不揮発分として、乾燥前質量に対する比率を質量%で表示した。
pHメーター(堀場製作所社製「F−23」)により25℃での値を測定した。
<粘度>
B型回転粘度計を用いて、25℃、20rpmの条件下で測定した。
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを取り付けた重合器に脱イオン水35部を仕込んだ。その後、窒素ガス気流下で撹拌しながら内温を70℃まで昇温した。一方、上記滴下ロートに酢酸ビニル 33部、メチルアクリレート 33部、エチルアクリレート 32部、アクリル酸 2部、連鎖移動剤であるt−ドデシルメルカプタン 0.4部、予め26%水溶液に調整したポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩(商品名:ラテムルWX、花王株式会社製) 9.6部及び脱イオン水 26部からなる単量体エマルションを仕込んだ。
70℃に調整した重合器に、単量体エマルションを滴下することで反応を開始させ、75℃まで温度を上げた後、内温を75℃に維持しながら単量体エマルションを3時間かけて均一に滴下した。同時に、5%過硫酸カリウム水溶液 10部及び2%亜硫酸水素ナトリウム水溶液10部を3時間かけて均一に添加した。滴下終了後、75℃で2時間反応を続け、各モノマーを完全に消費させた。その後、反応溶液を25℃まで冷却して25%アンモニア水を適量添加し、制振材用エマルションを得た。
得られた制振材用エマルションの不揮発分は53.2%、pHは7.9、粘度は110mPa・sであった。
下記表1及び2に示すモノマー組成にした以外は、実施例1と同様にして制振材用エマルションを得た。得られた制振材用エマルションについて、実施例1と同様にして各種物性を測定し、その結果を下記表1及び2に示した。
実施例1〜5、比較例1〜3及び参考例1〜2で得られた制振材用エマルションを下記の通り配合し、制振材配合物として損失係数及び加熱乾燥性について評価した。評価結果については、下記表1及び2に示す。
制振材用エマルション 100部
充填剤 炭酸カルシウム NN#200*1 250部
分散剤 アクアリックDL−40S*2 1部
増粘剤 アクリセットWR−650*3 2部
消泡剤 ノプコ8034L*4 0.3部
発泡剤 F−30*5 2部
* 1:日東粉化工業株式会社製 充填剤
* 2:株式会社日本触媒製 特殊ポリカルボン酸型分散剤(有効成分44%)
* 3:株式会社日本触媒製 アルカリ可溶性のアクリル系増粘剤(有効成分30%)
* 4:サンノプコ株式会社製 消泡剤(主成分:疎水性シリコーン+鉱物油)
* 5:松本油脂社製 発泡剤
上記結果より、ポリマー密度が1.11g/cm3以上であることによって、優れた制振性を有する制振剤を形成することができることが立証されている。更に、重量平均分子量を制御することによって加熱乾燥性をも両立することができることが立証されたものである。
ブチルアクリレート(BA):1.07g/cm3
シクロヘキシルアクリレート(CHA):1.14g/cm3
メタクリル酸(MAA):1.22g/cm3
アクリルニトリル(AN):1.18g/cm3
アクリルアミド(AAm):1.27g/cm3
ヒドロキシエチルアクリレート(HEA):1.30g/cm3
フッ化ビニル:1.31g/cm3
塩化ビニル:1.38g/cm3
Claims (7)
- モノマー成分を重合して得られるポリマーから構成される制振材用エマルションであって、
ポリマー密度が1.11g/cm3以上であることを特徴とする制振材用エマルション。 - 前記ポリマーは、ホモポリマー密度が1.15g/cm3以上のモノマーを、全モノマー成分100質量%に対して20質量%以上含有するモノマー成分を重合してなることを特徴とする請求項1に記載の制振材用エマルション。
- 前記ポリマーは、重量平均分子量が20000〜400000であることを特徴とする請求項1又は2に記載の制振材用エマルション。
- 前記ポリマーは、(メタ)アクリル系モノマーを主体として重合されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の制振材用エマルション。
- 前記ポリマーは、ガラス転移温度が−20〜40℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の制振材用エマルション。
- 前記制振材用エマルションから形成された膜は、動的粘弾性測定における損失正接が2.5以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の制振材用エマルション。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の制振材用エマルション、顔料、発泡剤及び増粘剤を必須成分とすることを特徴とする制振材配合物。
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