JP2004231917A - 水性艶出し剤組成物 - Google Patents

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Hiroyuki Sugihara
弘之 杉原
Akira Uehara
赫 上原
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SUISHOU YUKA KOGYO KK
Osaka Prefecture
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SUISHOU YUKA KOGYO KK
Osaka Prefecture
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Abstract

【課題】被膜の密着性と硬度の双方を同時に向上させ、バフィングによるメンテナンスに適し、被膜の剥離周期を大幅に延長することができる水性艶出し剤組成物を提供する。
【解決手段】アクリル系樹脂のエマルジョンと、ワックスのエマルジョンおよび可塑剤ならびに融合剤と、シラノール基含有樹脂のエマルジョンと、無機物および/または有機物の微粒子とを含有するようにしたことにより、被膜中に有機物および/または無機物の微粒子が分散して残存することから被膜自体が分散強化され、歩行による摩擦力等の外力をうけたときの、磨り減りや傷つき等に対する強度が向上する。したがって、繰り返しバフィングを行なって使用する際のバフィング周期を延長するとともに、バフィング繰り返し数も増加させることができ、被膜寿命を大幅に延長することができる。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐擦傷性や耐摩耗性,耐キズ付性等に優れ、高い耐久性を発揮する水性艶出し剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、床面等に光沢や耐久性を与える被膜を形成しうる各種の水性艶出し剤組成物が提案され、業務用や家庭用として市場に提供されている。
【0003】
例えば、特公昭44−24407号、特公昭49−1458号に開示されているものは、アクリル系共重合樹脂エマルジョン、ポリエチレンワックスエマルジョン、アルカリ可溶性樹脂を主成分とし、可塑剤やその他の成分を添加したものである。現在、床用艶出し剤としてはこのタイプのものが主流となっているが、これらのものは、耐洗剤性や耐久性、耐スリップ性が得られにくいという欠点がある。
【0004】
また、これらの欠点を克服し、性能向上を図るものとして、特公昭47−14019号、特公昭47−15597号、特公昭49−1458号等に開示されたものがある。このものは、アクリル系ポリマー等の、分子構造中にカルボキシル基を持たせ、これに多価金属イオンで架橋させた金属架橋型樹脂からなるものである。この金属架橋型樹脂では、金属イオンで分子間架橋させることにより、ポリマーが十分な耐洗剤性を有するようになり、被膜は、アルカリを加えることにより簡単に剥離可能となる。また、金属架橋により、重ね塗り性や耐久性が大幅に改良された。そして、このものでは、耐アルカリ性が向上したため、重ね塗り時に、被膜がつぎに塗布される艶出し剤で再分散されることがなくなり、架橋構造を与えることにより、被膜を強靭で抵抗力のあるものにすることができた。
【0005】
ところが、上記金属架橋型樹脂では、金属イオンをポリマーに加える際に、その架橋剤がアルカリ錯体でなければならず、その多くはアンモニア錯体であったため、アンモニアの臭気があるうえ、架橋剤を加える際にショックを与え凝集等を引き起こすという問題があった。
【0006】
これらの問題点を解決するものとして、特開昭57−117552号に、多価金属を特殊な方法でアクリル系樹脂エマルジョン中に分散させる技術が提案されている。ところが、この方法で得られたエマルジョンは、長期間の保存中に多価金属が沈殿してしまい、安定性に劣るという問題があった。
【0007】
さらに、アクリル系樹脂以外の成分のものも検討されている。例えば、被膜性能の向上と改良を目的としたものとして、ポリウレタン系樹脂の水分散液または乳濁液を含有させた艶出し剤組成物が開示されている(特公昭53−22548号)。ところが、このものでは、艶出し剤が塗布された床面をゴム底の靴で歩行した際、靴底の擦跡が被膜内部に食い込んで黒く残るという問題(以下、「ブラックヒールマーク」という)や、耐摩耗性に劣るという問題があり、やはり性能面で満足のいくものではなかった。
【0008】
そこで、上記ポリウレタン系樹脂を含有させた艶出し剤組成物の欠点である耐ブラックヒールマーク性、耐摩耗性を改良するとともに、レベリング性や光沢を向上させるものとして、つぎのようなものが提案された。すなわち、特公昭63−288110号、特公昭63−14748号に開示されたものは、ポリウレタン系樹脂の水分散液または乳濁液を主剤とし、耐久性や強靭性等の被膜性能の向上を図ったものである。ところが、このものでは、被膜が汚れた際、化学的な理由から除去が極めて困難で剥離性に劣るという欠点があった。
【0009】
また、このポリウレタン系樹脂の有する強靭性、耐摩耗性、耐久性を生かしながら、剥離性を付与するものとして、ポリウレタン系樹脂を多価金属架橋型アクリル系樹脂と混合する技術が提案された。例えば、特公平6−6649号、特公昭53−22548号、特公昭62−185769号、特公昭62−185768号、特公平3−66771号、特開平4−236281号、特開平4−225084号、特開昭63−30580号、特開昭62−81466号、特開平4−154879号、特開昭62−47043号等に開示されたものがある。ところが、これらのものは、耐ブラックヒールマーク性、耐摩耗性、光沢やレベリング性等の性能向上はされたものの、耐スカッフ性、光沢持続性、乾燥性、剥離性が悪く、モップさばきが重くて床用艶出し剤が延びにくい等、作業性や経済性の点に問題があった。
【0010】
さらに、上記の欠点を改良する技術として、ポリウレタン系樹脂等の性質である耐薬品性の優れた点が剥離性に悪影響を及ぼしていることから、架橋剤として多価金属イオンをポリウレタン系樹脂に加える技術が提案された。例えば、特開昭61−72071号、特開平6−234912号等に開示されたものである。
ところが、上記技術では、多価金属イオンの架橋剤がアンモニア錯体であるため、やはりアンモニア臭気の点で問題を残している。
【0011】
そこで、この問題点を克服するために、特開平6−25593号に示される、多価金属イオンをポリウレタン生成過程中に含有させ反応を行う技術が提案された。ところが、この技術では、反応操作が複雑で、容易に生成物が得られるものではない。
【0012】
さらに、上記のように多価金属架橋型樹脂の技術は、重金属を含む亜鉛化合物が多く用いられ、環境上好ましくない。そこで、金属架橋に使用する重金属および揮発性アミン類による環境汚染問題を有しない技術が開示されている(特開平5−1259号、特開平3−20565号)。ところが、これらのものは、多価金属架橋型樹脂と比べて、耐久性、耐洗剤性、乾燥性に劣り、従来と同様の性能が得られるものではない。また、重金属以外の架橋剤としてカルシウムを用いた技術も提案された(特開平5−5083号、特開平5−263046号)。ところが、これらのものは、亜鉛架橋型樹脂に比べて、耐久性や剥離性に劣るという問題があり、性能面で満足できるものではない。
【0013】
これらのものは、アクリル系樹脂やポリウレタン系樹脂に架橋構造を持たせることで、耐久性・耐洗剤性等を改良するとともに、剥離性を向上させるものであったが、諸性能のバランスをとることが極めて困難である。すなわち、耐久性向上を図ると剥離性の低下を来たす等、艶出し剤組成物としての全体の性能バランスが崩れてしまい、十分な性能を発揮するものが得られていないのが実情である。
【0014】
上述したものも含め、上記のような床用艶出し剤組成物として出願人が把握している先行技術文献として、下記の特許文献1に示すものがある。
【0015】
【特許文献1】
特開平10−102006号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
ところで、昨今の床面のメンテナンス方法は変化してきており、従来のように、汚れれば洗浄や剥離作業を行い、再度床用保護剤を塗布するという方法は、徐々に行われなくなっている。最近では、一度床用保護剤を塗布して形成された被膜を極力汚さず予防的メンテナンスで床面を管理し、被膜を長持ちさせるという方法へ移行しつつある。
【0018】
このような手法のひとつとして、高速バフィング機で日常的に被膜表面をバフ掛けすることにより、汚れを除去して光沢を復元させることが広く行われるようになってきた。これにより、美観レベルを一定に保ちながら、洗浄や剥離周期の延長を行うものである。
【0019】
また、最近では、デパートやスーパーマーケット等、店舗の営業時間が延長され、コンビニエンスストアーのように年中無休24時間営業の店舗も増加する傾向にある。このような状況のなか、床面のメンテナンスの時間にもかなりの制限が加わり、極めて短時間で高レベルの美観が得られる床用保護剤が求められている。
【0020】
しかしながら、上述したように、上記従来の床用保護剤は、耐スリップ性、耐洗剤性、剥離性、光沢の持続性、耐候性等に重点を置いたものが主流であり、一旦形成された被膜を繰り返しバフィングして光沢を回復させ、被膜自体が強固で長期間持たせるような床用保護剤は開発されていなかったのが実情である。また、このように、繰り返しバフィングに耐える被膜として被膜寿命を延長するという思想で設計された被膜の特性としては、バフィングの周期も延長して被膜寿命をさらに延長させるため、極力被膜に汚れが付着しにくいという特性をもたせることがより有効である。
【0021】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、被膜の密着性と硬度の双方を同時に向上させ、バフィングによるメンテナンスに適し、被膜の剥離周期を大幅に延長することができる水性艶出し剤組成物の提供を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の水性艶出し剤組成物は、カルボキシル基含有樹脂のエマルジョンと、ワックスのエマルジョンおよび可塑剤ならびに融合剤と、シラノール基含有樹脂のエマルジョンと、無機物および/または有機物の微粒子とを含有することを要旨とする。
【0023】
本発明者は、繰り返しのバフィングに耐え、被膜寿命を延長しうる水性艶出し剤組成物を開発すべく、一連の研究を行った。その過程において、被膜強度を向上させるためには被膜内に微粒子を残存させることが有効であるとの着想に基づき、微粒子が残存した被膜の強度を低下させずにむしろ強化し、しかも密着性を向上させる被膜を得るためにさらに研究を重ね、微粒子と併せてシラノール基含有樹脂を含有させることにより、その効果を発揮することをつきとめ、本発明に到達した。
【0024】
ここで、本発明においてエマルジョンとは、界面活性剤で乳化された状態の乳濁液だけでなく、界面活性剤を含有せずに水分散した分散液や懸濁液も含む趣旨である。
【0025】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0026】
本発明の水性艶出し剤組成物は、主として、床ポリッシュ用として用いられるものであり、カルボキシル基含有樹脂のエマルジョンと、ワックスのエマルジョンおよび可塑剤ならびに融合剤と、シラノール基含有樹脂のエマルジョンと、無機物および/または有機物の微粒子とを含有するものである。
【0027】
上記カルボキシル基含有樹脂としては、その分子内に官能基としてカルボキシル基を有する樹脂であれば特に限定するものではなく、各種のものが用いられ、そのモノマー組成や、製法、機能、構造、架橋等に制限はない。例えば、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、アクリル−エチレン系複合樹脂、アクリル−ウレタン系複合樹脂、アクリル−オレフィン系複合樹脂、コロイダルシリカ−アクリル系複合樹脂、コロイダルシリカ−ウレタン系複合樹脂、シリコン−アクリル系複合樹脂、シリコン−ウレタン系複合樹脂、エチレン系アイオノマー樹脂、ポリオレフィン系アイオノマー樹脂等があげられる。これらのカルボキシル基含有樹脂のエマルジョンは、単独でもしくは2種以上を混合して用いることができる。2種以上を混合して用いる場合、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル−ウレタン系複合樹脂、アクリル−オレフィン系複合樹脂のうちいずれかを用いることが好ましい。
【0028】
上記カルボキシル基含有樹脂は、ガラス転移点(以下「Tg°」という)が0℃以上、120℃以下のものが好ましい。上記Tg°の上限値としてより好ましいのは110℃であり、105℃であればさらに好適である。上記Tg°の下限値としてより好ましいのは10℃であり、15℃であればさらに好適である。Tg°が0℃未満であれば得られた被膜が軟らかくなり、汚れやすく耐久性にも問題が生じるからである。しかも、高速バフィング時に発生する摩擦熱により過度に軟らかくなり、被膜が流動して逆に汚れを抱込んだり平滑性を損ない、パットの目詰まりの原因にもなるからである。一方、Tg°が120℃を超えると、室温や低温での成膜性が悪くなり、多くの被膜形成助剤を含有させる必要が生じて乾燥性や被膜の物性の立ち上りが遅く、バフィングによる光沢の復元性や傷の修復性も悪くなるからである。しかも、揮発性有機化合物の抑制に問題が生じるからである。ここで、上記Tg°は、複数種類の樹脂を使用する場合、個々の樹脂のTg°が0℃未満や120℃を超えるものであっても、複合させた状態で0℃〜120℃の範囲であればよい。
【0029】
上記カルボキシル基含有樹脂のエマルジョンとしては、アクリル系樹脂のエマルジョンが好適に用いられ、より好適にはアクリル系樹脂のエマルジョンとポリウレタン系樹脂のエマルジョンの混合物が用いられる。
【0030】
上記アクリル系樹脂のエマルジョンは、一般に公知の乳化重合により製造することができる。そして、この乳化重合に用いるビニル系単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ヒドロヘキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド等及びこれらの単重体と共重合可能な単重体等をあげることができる。
【0031】
上記ポリウレタン系樹脂のエマルジョンとしては、従来から水性艶出し剤として用いられてきた各種の水性エマルジョン、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレリレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物を骨格構造とする水性樹脂等を用いることができる。また、鎖中にカルボン酸・カルボン酸塩が結合したポリウレタン系樹脂が好適に用いられる。上記ポリウレタン系樹脂の製造は、ジオールやジイソシアネートにカルボキシル基を有するジオール類を加え、重合する事により、エマルジョンのポリウレタン系樹脂を得ることができる。
【0032】
上記ポリウレタン系樹脂には、組成によっては黄変タイプと無黄変タイプがあるが、美観の点から長期間被膜が変色しないことが望ましいため、脂肪族及び脂環式のイソシアネートを用いた無黄変タイプのポリウレタン系樹脂が好適に用いられる。
【0033】
さらに、ポリウレタン系樹脂のエマルジョンの製造において用いられる有機溶剤としては、メチルエチルケトンやトルエン、アセトンのような有機溶剤は、安全性や臭気の点に問題があるので好ましくなく、例えば、NMP(ノルマルメチル2ピロリドン)やカルビトール系の溶剤等が好適に用いられる。
【0034】
また、上記アクリル系樹脂エマルジョンとこのポリウレタン系樹脂エマルジョンの固形分比率は70:30〜30:70の範囲である。この比率が30%未満であると艶出し剤の耐磨耗性が劣り、70%を越えると艶出し剤の被膜をアルカリで剥離する時の剥離性が低下するからである。
【0035】
上記ワックスのエマルジョンに用いられるワックスとしては、従来の艶出し剤に用いられているほとんどすべてのワックスを用いることができる。すなわち、天然および合成の炭化水素ワックスやこれらの変性物、酸化物等の他、鉱物油および植物性油ワックスやこれらの変性物等を広く使用することができる。ここで,天然ワックスとしては、例えば、牛脂、豚脂等の水添硬化ロウ、ラノリン、ミツロウ、鯨ロウ等の動物性ワックスの他、大豆油やヒマシ油に水素添加して得られるワックス、カルナバロウ、キャンデリラロウ、木ロウ、ヌカロウ等の植物性ワックス、さらに、モンタンワックス、セリシンロウ、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の鉱物性ワックスをあげることができる。また、合成ワックスとしては、例えば、分子量500〜5000程度のポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フイッシャートロブッシュ法によるワックス、およびこれらの合成ワックスの酸化物や酸変性物等をあげることができる。これらのワックスは、乳化剤を用いてエマルジョンにしたものを用いることができる。
【0036】
上記可塑剤としては、例えば、トリフェニルフォスフェート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、2−ピロリドン、トリブトキシエチルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリメチルペンタンジオールモノイソブチレン、りんご酸エステル類、クエン酸エステル類、ベンゾネートエステル類、プロパンジオールエステル類、フタル酸エステル類、有機リン酸エステル類等を用いることができる。
【0037】
また、上記融合剤としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、乳酸エステル類、ポリオキシアルキルエーテル類、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルメチルカルビトール、ヘキシレングリコール、ベンジルアルコール、ノルマルメチル2ピロリドン(NMP)、3−メチル−3メトキシブタノール等の溶剤を用いることができる。
【0038】
本発明の水性艶出し剤組成物は、上述したように、上記各成分に加え、さらにシラノール基含有樹脂のエマルジョンと、無機物および/または有機物の微粒子とを含有する。
【0039】
上記シラノール基含有樹脂のエマルジョンの製造法は、特に制限されるものではなく公知慣用の方法が採用でき、例えば、乳化重合、懸濁重合、分散重合等の重合法を採用して製造することが出来る。
【0040】
上記無機物の微粒子としては、特に限定するものではなく、各種のものを用いることができるが、例えば、シリカ、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、シラスバルーン等をあげることができる。また、珪藻土、マイカ、セピオライト、ゼオライト、タルク、リンカル、ベントナイト、モンモリトナイト、スメクタイト、白土、パーライト、バーミキュアライト、ドロマイト、クレー、カオリンなどの粘度類、コバルト、セリウム、ビスマス、ジスプロシウム、エルビウム、ガドリニウム、ホルミウム、イリジウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、スズ、ストロンチウム、イットリウム、イッテルビウムなどの金属酸化物、硫化物、塩化物及び、これらの複合物などがあげることができる。これらは単独でもしくは併せて用いることができる。
【0041】
上記無機物の微粒子の粒径としては、例えば、平均粒径で5nm〜20μm程度のものが好適に用いられる。上記平均粒径は10nm〜15μmであればなお好適であり、5nm〜15μmであれば一層好適である。上記平均粒径が20μmを越えると光沢が低下するとともに、組成物中に均一分散させるのが困難となり、5nm未満では、耐久性向上の効果に乏しいからである。
【0042】
上記有機物の微粒子としては、特に限定するものではなく、各種のものを用いることができるが、例えば、架橋性シリコン系樹脂,アクリル系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,ポリウレタン系樹脂,エポキシ系樹脂,ナイロン系樹脂,ポリイミド系樹脂,メラミン樹脂,高分子多糖類等をあげることができる。これらは単独でもしくは併せて用いることができる。
【0043】
上記有機物の微粒子の粒径としては、例えば、平均粒径で0.1μm〜20μm程度のものが好適に用いられる。上記平均粒径は0.1μm〜15μmであればなお好適であり、0.1μm〜10μmであれば一層好適である。上記平均粒径が20μmを越えると光沢が低下するとともに、組成物中に均一分散させるのが困難となり、0.1μm未満では、耐久性向上の効果に乏しいからである。
【0044】
上記無機物の微粒子または有機物の微粒子の水性艶出し剤組成物全体に対する混入量は、0.1重量%〜5重量%程度が好ましい。上記混入量は、0.1重量%〜3重量%であればなお好適であり、0.1重量%〜2重量%であれば一層好適である。上記混入量が5重量%を越えると光沢が低下するとともに、組成物中に均一分散させるのが困難となり、0.1重量%未満では、耐久性向上の効果に乏しいからである。
【0045】
上記無機物の微粒子または有機物の微粒子は、水性艶出し剤組成物を被処理面にコーティングして被膜として形成した際に、なお微粒子状として存在する形態で用いられる。
【0046】
すなわち、有機物の微粒子であれば、可塑剤や融合剤の作用により溶融してフィルム状にならない特性を有するものである必要がある。このようなものとして、例えば、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリウレタン系樹脂などや、でんぷん、セルロース、グリコーゲン、キチン、キトサン、アルギン酸誘導体などの高分子多糖類など、および/または、これらと、有機物や金属類などで複合化した、粉末、水分散体等を用いる事が出来る。
【0047】
また、無機物の微粒子も同様に、架橋剤として作用するのではなく、微粒子状で被膜内に存在する特性を有するものである必要がある。このようなものとして、例えば、シリカ、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、酸化ガドリニウム、酸化ホルミウム、酸化イリジウム、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化スズ、酸化ストロンチウム、酸化イットリウム、酸化イッテルビウムなどの金属酸化物、硫化物、塩化物及び、または、シラスバルーン、珪藻土、マイカ、セピオライト、ゼオライト、タルク、リンカル、ベントナイト、モンモリトナイト、スメクタイト、白土、パーライト、バーミキュアライト、ドロマイト、クレー、カオリンなどの鉱物類やこれらの複合物などをあげることができる。
【0048】
また、上記無機物の微粒子または有機物の微粒子の粒子形状としては、特に限定するものではなく、各種の形状のものを用いることができるが、耐久性向上の効果の面から、片状の微粒子よりは球状もしくは塊状の微粒子が好適である。特に球状が好ましく、真球状が最も好ましい。
【0049】
本発明の水性艶出し剤組成物は、光硬化性樹脂をさらに含むのが好適である。
光硬化性樹脂を含むことにより、被膜が強靱で優れた耐久力を有し、傷つき、汚れ、擦り減り、紫外線による黄変や劣化に対する耐性が強いものとなる。しかも、被膜が軽度に汚れた場合には弱アルカリ性洗剤を用いて表面の汚れを洗浄・除去することができるうえ、塗布後長時間経過して、汚れが被膜の中まで取り込まれたり、被膜が黄変したりしたような場合には、アンモニア又はアミン等を含有した強アルカリ洗剤を用いて洗浄・剥離することができるものとなる。
【0050】
上記光硬化性樹脂としては、光重合性プレポリマーおよび光開始剤を含む紫外線硬化性樹脂等が用いられる。
【0051】
上記光重合性プレポリマーとは、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸等のカルボン酸基を有する化合物を重合又は他のモノマーと共重合し、必要によりカルボン酸基を中和することにより得られるポリマー又はコポリマーである。そのようなポリマー又はコポリマーとして例えばポリアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアクリレート、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレート等を挙げることができる。また、アクリル酸、メタクリル酸などの構造中に、亜鉛、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、マグネシウム、バリウム、スズ、鉛、コバルト、マンガン、ニッケル、鉄、ストロンチウム、カリウム、イットリウム、インジウム、ランタン、ネオジウム、ユウロビウム、ホルシウム、ガドリウム、イッテルビウム、ツリウム、ルテニウム、バナジウム、ネオジウム、ルテビウム、プラセオジム、エルビウム、パラジウムなどを含んだ含金属モノマー類などやポリビニル桂皮酸などをあげることができる。さらに、ジアゾ系、アクリル系シンナモイル系、ビニル系、フェニルマレイムド系などをあげることができる。上記光重合性プレポリマーは、分子量及び分子構造を特に制限することなく、上記ポリマー及びコポリマーを含む種々のポリマーを用いることができる。
【0052】
なお、上記光重合性プレポリマーに含まれるカルボン酸塩を形成する塩基は、例えば、アミン系の物質あるいはアンモニア等のように、比較的揮発し易い物質であることが好ましい。
【0053】
光重合性プレポリマーに含まれるカルボン酸及び/又はカルボン酸塩の量は、酸価として表すことができる。本発明においては、光重合性プレポリマーの酸価の範囲は、10〜200、好ましくは20〜130であることが適当である。尚、酸価とはプレポリマー固形分1gに対するKOHのmg数である。
【0054】
上記酸価が10に満たない光重合性プレポリマーを含む組成物を用いて形成された被膜は、剥離性にやや劣ったものとなる傾向がある。一方、酸価が200を越えた光重合性プレポリマーを含む組成物を用いて形成された被膜は、耐水性、耐洗剤性において劣ったものとなる傾向がある。しかしながら酸価が10未満あるいは200を越える光重合性プレポリマーと他の光重合性プレポリマーをブレンドすることにより、酸価を10〜200の範囲にしたものは良好に用いることができる。
【0055】
上記光開始剤としては、従来から知られたものをそのまま支障なく使用することができる。例えばラジカル反応型光開始剤及びイオン反応型光開始剤のいずれを用いることができ、カルボニル化合物、イオウ化合物、アゾ化合物等が挙げられる。具体的には、ビアセチル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tett−ブチルパーオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−クロロチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメート等が挙げられる。ただし、これらに限られるものではない。
【0056】
本発明の組成物には、光重合性プレポリマー及び光開始剤に加えて溶媒を加えることができる。溶媒としては例えば光重合性モノマー及び水等を挙げることができる。光重合性モノマーとしては、単官能性モノマー及び多官能性モノマー等のいずれも用いることができる。光重合性モノマーは、反応性希釈剤ともいわれ、UV硬化後は硬化物の構造の一部となり系外に出ず、UV硬化樹脂を無溶剤化することが出来る。
【0057】
光重合性モノマーを以下に例示する。
(1)単官能 2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクロイルホスフェート、テトラヒドロフルフリールアクリレート等
(2)二官能 ジシクロペンテニルアクリレート、13−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート等
(3)三官能以上 トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等
【0058】
なお、光重合性モノマーは必要によりカルボン酸及び/又はカルボン酸塩基を有するものであってもよい。カルボン酸(塩)を有する光重合性モノマーを用いることによって光重合性プレポリマーの酸価を調節することもできる。
【0059】
本発明の組成物は、水を溶媒として使用することにより、光重合性プレポリマーを水中にエマルジョン化した系とすることができる。基材及びメンテナンス条件によってはエマルジョン系のものが好ましい場合があり、そのような場合には使い分けることができる。
【0060】
さらに、本発明の組成物中には、光重合性プレポリマー以外の合成樹脂(アルカリ可溶性レジン等も含む)を含めることも可能である。合成樹脂は光重合性プレポリマーの種類に応じて使い分けることができる。又光重合性モノマーを使用した系では、合成樹脂を光重合性モノマーに溶解して用いるのが一般的である。
また、光重合性プレポリマーがエマルジョン化された系においては、合成樹脂も水溶化、またはエマルジョン化された状態で用いられることが適当である。
【0061】
上記合成樹脂としては、例えばアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン等の少なくとも一種以上のビニルモノマーを共重合して得られた合成樹脂を挙げることができる。またアルカリ可溶性レジンの代表例として、スチレン−マレイン酸共重合樹脂、ロジン−マレイン酸共重合樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0062】
上記光硬化性樹脂の水性艶出し剤組成物に対する含有量は、1重量%〜70重量%が好適である。上記含有量は、5重量%〜60重量%であればなお好適であり、10重量%〜30重量%であれば一層好適である。上記含有量が70を越えると光硬化の際に多大なる紫外線エネルギーを必要とし、紫外線暴露による危険性に伴う。一方、1重量%未満であれば、耐久性の向上には寄与しないからである。
【0063】
本発明の水性艶出し剤組成物は、シラン系化合物をさらに含有するのが好適である。上記シラン系化合物は、架橋剤として機能し、ベース樹脂であるアクリル系樹脂やポリウレタン系樹脂を架橋させて被膜を硬化させるとともに被膜の密着性をさらに向上させ、被膜の耐久性向上に寄与する。特に、親水性無機質表面と有機樹脂との間の界面に作用してこれら異質の表面を結合させるため、無機物微粒子や有機物微粒子とベース組成物との接着を促進し、無機物微粒子や有機物微粒子による耐摩耗性向上等の被膜特性向上に有効に働く。
【0064】
上記シラン系化合物としては、特に限定するものではなく、各種のものを用いることができるが、各種のシランカップリング剤を含むものを用いるのが好適である。
【0065】
上記シランカップリング剤は、一般構造式XSi(CHY(式中、nは0〜3の整数であり、Xは珪素原子上の加水分解性基であり、そしてYは反応性有機官能基である)で示される。水溶液で適用した場合に、該加水分解性基が中間シラノール基を生成し、該シラノール基が親水性表面に移動し、そこで該表面のヒドロキシル基と縮合して該表面と「シロキサン」結合(−SiOSi−)を形成する。シランカップリング剤の反応性有機官能基Yと有機樹脂との間の相溶性によって、有機樹脂との結合が達成されると考えられている。
【0066】
上記シランカップリング剤の例として、例えば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミノ)エチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及び2−メルカプトエチルトリメトキシシランが挙げられる。
【0067】
これらの中でも、特に、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランが好適に用いられる。シラン系化合物として、上記のようなシランカップリング剤を含むものを用いることにより、被膜の硬化と密着性を向上させる効果がより顕著となり、被膜の耐久性向上にとって有利だからである。
【0068】
上記シラン系化合物の水性艶出し剤組成物に対する含有量は、0.01〜10重量%が好適である。上記含有量は、0.5〜5重量%であればなお好適であり、0.5〜3重量%であれば一層好適である。上記含有量が10重量%を越えると成膜性に影響を与えて光沢がでにくくなる。反対に、0.01重量%未満では、密着性の向上には寄与しないからである。
【0069】
本発明の水性艶出し剤組成物は、フッ素リン酸エステル系化合物をさらに含有するのが好適である。上記フッ素リン酸エステル系化合物は、被膜表面に撥油性を付与するのに効果的であり、靴クリームや食用油等の汚れが被膜に付着しにくくなり、バフィング周期を延長して被膜寿命の一層の延長を図ることができる。
【0070】
上記フッ素リン酸エステル系化合物の水性艶出し剤組成物に対する含有量は、0.1〜5重量%が好適である。上記含有量は、0.5〜5重量%であればなお好適であり、1〜3重量%であれば一層好適である。上記含有量が5重量%を越えると光沢がでにくくなる。反対に、0.1重量%未満では、撥油性の効果には期待できないからである。
【0071】
上述したように、本発明の水性艶出し剤組成物は、光硬化性樹脂を含むことにより、高圧水銀ランプなどを用いて紫外線を照射する事で、皮膜の強靭性を向上させる事が可能となる。これにより、被膜が強靱で優れた耐久力を有し、傷つき、汚れ、擦り減り、紫外線による黄変や劣化に対する耐性が強いものとなるのであるが、さらに、オキサゾリン化合物を含有させることにより、高速バフィングによる摩擦熱で架橋をさらに促進させ、さらに被膜を強靭化してメンテナンス周期の延長に寄与することができる。尚、屋内に降り注がれる太陽光や照明に含まれる微量の紫外線により、徐々に光硬化樹脂の硬化が促される事も期待できる。
【0072】
すなわち、本発明の水性艶出し剤組成物は、オキサゾリン基含有化合物のエマルジョンと、カルボキシル基含有樹脂のエマルジョンと、クエン酸エステル類もしくはイソ酪酸モノエステル類を含有させることもできる。
【0073】
このオキサゾリン化合物は、常温では徐々にその架橋が進み強靭性を増すものである。そして、本発明の組成物では、高速バフィング機により被膜表面をバフィングすることにより発生した摩擦熱により、オキサゾリン架橋をさらに促進させることができ、短時間に強靭な被膜が得られるようになる。
【0074】
上記オキサゾリン基含有化合物のエマルジョンとは、付加重合性オキサゾリン化合物を含む単量体成分を重合してなる側鎖としてオキサゾリン基を有する重合体のエマルジョンである。上記単量体成分は、必要に応じて上記付加重合性オキサゾリン化合物の他に、この付加重合性オキサゾリン化合物と共重合可能でかつオキサゾリン基と反応しない付加重合性化合物を一種以上含んでもよい。
【0075】
上記付加重合性オキサゾリン化合物としては、オキサゾリン基を有するものであれば、特に限定するものではなく、各種のものが用いられる、具体的には、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2オキサゾリン等があげられる。
【0076】
上記付加重合性オキサゾリン化合物と共重合可能でかつオキサゾリン基と反応しない付加重合性化合物とは、上記各付加重合性オキサゾリン化合物のうちの少なくとも1種の化合物と共重合可能なモノマーであれば特に限定するものではなく、各種のものが用いられる。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類、(メタ)アクリルアミド、アクリルアミド、N−メチロール、(メタ)アクリルアミド類の不飽和アミド類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルエーテル類、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニル等の含ハロゲン、α・β−不飽和モノマー類、スチレン、β−メチルスチレン等のα・β−不飽和芳香族モノマー類等があげられる。これらのうちの少なくとも1種以上を共重合させ、乳化剤等を用いてエマルジョンにしたものが用いられる。
【0077】
本発明の水性樹脂保護剤組成物は、クエン酸エステル類もしくはイソ酪酸モノエステル類と併せて融合剤を用いることにより、優れた被膜形成と被膜の性能を発揮させるものである。
【0078】
ここで用いられる融合剤としては、例えば、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルメチルカルビトール、ヘキシレングリコール、ベンジルアルコール、ノルマルメチル2ピロリドン(NMP)、3−メチル−3メトキシブタノール等の高沸点水溶性剤が用いられる。これらの中でも、適度に融合し、乾燥性に優れ、臭気や毒性の少ないメチルカルビトールやエチルカルビトール、プロピルメチルカルビトール、NMPが特に好ましく用いられる。
【0079】
上記クエン酸エステルとしては、トリエチルクエン酸、アセチルトリエチルクエン酸、トリブチルクエン酸、アセチルトリブチルクエン酸、アセチルトリヘキシルクユン酸、ブチルトリヘキシルクエン酸等、各種のものがあげられる。これらは単独でもしくは併せて用いられる。上記クエン酸エステルの含有量としては、0.01重量%以上40重量%以下が好ましい。クエン酸エステル含有量の上限値としてより好ましいのは、30重量%であり、20重量%であればさらに好ましい。クエン酸エステル含有量の下限値としてより好ましいのは、0.02重量%であり、0.05重量%であればさらに好ましい。クエン酸エステルの含有量が0.01重量%未満では、低温での成膜性に劣り、被膜にクラック等が発生し、レベリング性が劣るものとなり、40重量%を超えると、被膜が過度に柔らかくなり、汚れが付着しやすく、乾燥性に劣るものになるからである。
【0080】
上記イソ酪酸モノエステル類としては、特に限定するものではなく、その分子構造中に1個の反応性に富んだ第1級アルコール性水酸基あるいは第2級アルコール性水酸基を有したジオールのイソ酪酸モノエステルで、2,2,4−トリメチルペンタジオール−1,3−モノイソブチレートや、2,2,4−トリメチル1,3−ペンタジオール−ジイソブチレート等各種のものを用いることができる。これらの中でも、2,2,4−トリメチルペンタジオール−1,3−モノイソブチレートが最も好適に用いることができる。これらもクエン酸エステル類と同様に、被膜を形成させるのに有効な助剤である。上記イソ酪酸モノエステル類の含有量としては、0.01重量%以上40重量%以下が好ましい。イソ酪酸モノエステル類含有量の上限値としてより好ましいのは、30重量%であり、20重量%であればさらに好ましい。イソ酪酸モノエステル類含有量の下限値としてより好ましいのは、0.02重量%であり、0.05重量%であればさらに好ましい。イソ酪酸モノエステル類の含有量が0.01重量%未満では、低温での成膜性に劣り、被膜にクラック等が発生し、レベリング性が劣るものとなり、40重量%を超えると、被膜が過度に柔らかくなり、汚れが付着しやすく、乾燥性に劣るものになるからである。
【0081】
上記融合剤と、クエン酸エステル類もしくはイソ酪酸モノエステル類とを併用することで被膜形成が可能になるのである。すなわち、融合剤とクエン酸エステル類もしくはイソ酪酸モノエステル類との併用により、低温条件でも強靭な被膜が形成でき、高温条件で過度に柔らかくならないように調整でき、最低被膜形成温度(以下「MFT°」という)を任意にコントロールすることが可能になるのである。ここで、MFT°とは、樹脂エマルジョンが、連続的に被膜が形成される最低温度のことをいい、MFT°以下では被膜が形成されずに粉状になってしまう。
【0082】
上記融合剤だけでは、最低被膜形成温度が常温以上になって成膜が困難な場合には、常温での成膜を容易にするため、上記融合剤以外に、他の可塑剤を含有させることもできる。ただし、常温において被膜形成が可能な組成物については、このような可塑剤を使用する必要がないことはもちろんである。
【0083】
なお、本発明の水性艶出し剤組成物には、上記各成分の他、耐ブラックヒールマーク性改善のためのスリップ剤や、アルカリ可溶性樹脂、スチレンーマイレン酸樹脂等のレベリング剤、フッ素系界面活性剤等の湿潤剤、消泡剤、防腐剤、香料、分散剤または安定剤、消臭剤、吸放湿剤、抗菌剤、着色剤、高反応性金属有機化合物やカルボジイミド系化合物、アンチモン酸金属塩類などの架橋剤等、従来の艶出し剤に用いられていた補助的成分を含有することができる。
【0084】
本発明の水性艶出し剤組成物は、上記各成分を、例えば、常温常圧下で、攪拌装置を有する容器にそれぞれの成分を計量して投入し、攪拌することで容易に得ることができる。例えば、水に湿潤剤、融合剤、可塑剤を添加して混合した後、アクリル系樹脂エマルジョン、ポリウレタン系樹脂エマルジョン、ワックスエマルジョン等を加え、混合することにより製造することができる。
【0085】
上記のようにして得られた水性艶出し剤組成物は、被膜中に有機物および/または無機物の微粒子が分散して残存することから被膜自体が分散強化され、歩行による摩擦力等の外力をうけたときの、磨り減りや傷つき等に対する強度が向上する。したがって、繰り返しバフィングを行なって使用する際のバフィング周期を延長するとともに、バフィング繰り返し数も増加させることができ、被膜寿命を大幅に延長することができる。
【0086】
また、シラノール基含有樹脂の働きにより、被膜自体の硬化を促進するとともに、分散剤である有機物および/または無機物の微粒子と被膜との接着性も向上させ、被処理面に対する被膜の密着性も向上させる。そして、上記有機物および/または無機物の微粒子の存在とシラノール基含有樹脂との相乗効果により、耐すり減り性、耐傷付性等に優れたものとなり、被膜寿命を大幅に延長することができるのである。
【0087】
さらに、紫外線硬化性樹脂の存在により、被膜が強靱で優れた耐久力を有し、傷つき、汚れ、擦り減り、紫外線による黄変や劣化に対する耐性が強いものとなる。しかも、被膜が軽度に汚れた場合には弱アルカリ性洗剤を用いて表面の汚れを洗浄・除去することができるうえ、塗布後長時間経過して、汚れが被膜の中まで取り込まれたり、被膜が黄変したりしたような場合には、アンモニア又はアミン等を含有した強アルカリ洗剤を用いて洗浄・剥離することができるものとなる。
【0088】
また、シラン系化合物の存在により、上記シラン系化合物が架橋剤として機能し、ベース樹脂であるアクリル系樹脂やポリウレタン系樹脂を架橋させて被膜を硬化させるとともに被膜の密着性をさらに向上させ、被膜の耐久性向上に寄与する。特に、親水性無機質表面と有機樹脂との間の界面に作用してこれら異質の表面を結合させるため、無機物微粒子や有機物微粒子とベース組成物との接着を促進し、無機物微粒子や有機物微粒子による耐摩耗性向上等の被膜特性向上に有効に働く。
【0089】
また、フッ素リン酸エステル系化合物の存在により、被膜表面に撥油性を付与するのに効果的であり、靴クリームや食用油等の汚れが被膜に付着しにくくなり、バフィング周期を延長して被膜寿命の一層の延長を図ることができる。
【0090】
しかも、上記水性艶出し剤組成物は、可使時間が極めて長く長期に渡り安定性の優れたものである。そして、上記組成物により得られる被膜は、耐久性、耐水性、耐溶剤性、強靭性、耐熱性等の特性が優れたものとなる。
【0091】
上記水性艶出し剤組成物は、屋内外で使われている素材の、一時保護も含めた水性樹脂保護剤で、例えば、建築ものの塗装面、金属面、木質面、石質面、プラスチック面、ガラス、床面、壁、木工製品等に使用することができる。さらに、自動車車両あるいは鉄道車両、航空機等の塗装表面や金属表面等の車両外板に塗布して被膜を形成することにより、基材に対して外気や汚れ、光、埃、水分等を遮断し、光沢を与え基材本来の美観を保ち、老化や劣化を防ぐために広く使用することができる。
【0092】
このように、上記水性艶出し剤組成物は、各種の基材や用途に利用できるが、中でも顕著に本発明の効果が現われる用途は、床用である。プラスチック系タイルやコンポジションタイル、石質系床材、木質系床材等の各種床材に塗布し乾燥させるだけで、床面に光沢を与え、防汚性に優れた耐久性を付与する被膜を得ることができる。上記水性艶出し剤組成物を使用することにより、光沢性や耐久性、バフィング時の光沢復元性や傷の補修性に優れた強靭な被膜を得ることができ、繰り返しのバフィングにより光沢を復元させて繰り返し使用し、被膜寿命すなわちメンテナンス周期を大幅に延長することができる。しかも、長期間の使用で被膜が汚れ床材の美観や保護性に問題が出れば、剥離剤を用いて容易に剥離することも可能である。
【0093】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0094】
【実施例および比較例】
下記に掲げる成分を表1に示す配合で混合して本発明の実施例A〜Eならびに比較例1〜4の水性艶出し剤組成物を得た。なお、紫外線硬化樹脂を含む実施例、D、Eは、高圧水銀灯120w/cm、コンベア5m/min、照射距離10cm、2パスで塗布後硬化を行った。
【0095】
[使用成分]
◆ アンチフォーム92:ダウコーニイングアジア(株)シリコン系消泡剤
◆ エチルカルビトール:ダイセル化学工業(株)
◆ ハイテックE−5000:東邦化学工業(株)、ポリエチレンワックスエマルジョン、不揮発分=40%
◆ サーフロンS−113:旭硝子(株)、フッソ系界面活性剤、アニオン系
◆ プライマルE−2409:ローム&ハース(株)、アクリル系樹脂エマルジョン、不揮発分=38%
◆ Solucote 17−36C:SOLUOL CHEMICAL、INC、ポリウレタン系樹脂エマルジョン、不揮発分=35%
◆ SER−AD FX511:Sasol Servo BV、プロパンジオールエステル類
◆ ビームセットEM−90:荒川化学工業、アクリル系水性紫外線硬化型樹脂、固形分、40%、ノニオン性
◆ サイクロマーACA200:ダイセルユーシービー製、アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分、45.5%、酸価、105〜125(KOHmg/g)
◆ Ucecoat DW7770:ダイセルユーシービー製、無黄変ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂、固形分、35%、
◆ Irgacure 500:チバスペシャルティーケミカルズ製、光重合開始剤
◆ CAB−O−SPERSE(II):Cabot Corporation製、Fumed Silica分散液、平均粒径、100nm
◆ NanoTek ZnO:Nanophase Technologies
Corporation製、酸化亜鉛微粒子、平均粒径、31nm
◆ NanoTek CaO:Nanophase Technologies
Corporation製、酸化カルシウム微粒子、平均粒径、30nm
◆ NanoTek ZrO:Nanophase Technologies
Corporation製、酸化カルシウム微粒子、平均粒径、30nm
◆ フラビカファイン:日清紡製、アルギン酸Ca微粒子、平均粒径、10ミクロン
◆ Griltex D1500A:エムス昭和電工製、共重合ポリアミド樹脂分散液、固形分、40%、平均粒径、2.0μm以下
◆ ザイクセンL:住友精化製、ポリオレフィン樹脂水分散体、固形分、25%、平均粒径、0.2μm以下
◆ アクリル酸マグネシウム:浅田化学製、含金属モノマー、30%水溶液
◆ PRIMAL3668、38%:ローム&ハース製、アクリルシリコンハイブリッドポリマーエマルジョン、固形分、38%
◆ サーフロンS−112:旭硝子(株)、フッソリン酸エステル類
◆ Coatosil 1770:日本ユニカー製、β―(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン
◆ LR−400−30WS:荒川化学製、ロジン系アルカリ可溶性樹脂、固形分、30%
【0096】
【表1】
Figure 2004231917
【0097】
次に、上記、実施例及び比較例について、下記の評価項目について性能評価を行なった。その結果を下記の表2に示す。なお、表2において、判定は、特に記載のない場合は、次の通りである。
◎=非常に優秀。○=優秀。△=普通。×=劣る。
【0098】
[評価項目]
◆乾燥性:JIS K3920(フロアーポリシュ試験方法)14、光沢度に準拠し、触指乾燥の度合いを評価「床材は、タジマ(株)製・ジニアスプレーン白色タイルをあらかじめ青パットで洗浄したものを用いた。」
◆レベリング性:JIS K3920(フロアーポリシュ試験方法)14、光沢度に準拠し、Xの文字を描き乾燥後、Xの文字が残るかを評価。
◆光沢度:JIS K3920(フロアーポリシュ試験方法)14、光沢度に準拠。3回塗布。「床材は、タジマ(株)製・ジニアスプレーン白色タイルをあらかじめ青パットで洗浄したものを用いた。」但し、塗布量は1回当り、15ml/mで行う。
◆耐ヒールマーク性:JIS K3920(フロアーポリシュ試験方法)15、耐ヒールマーク性に準拠。「床材は、タジマ(株)製・ジニアスプレーン白色タイルをあらかじめ青パットで洗浄したものを用いた。」
◆耐水性:JIS K3920(フロアーポリシュ試験方法)17、耐水性に準拠。
◆耐消毒エタノール性:JIS K3920(フロアーポリシュ試験方法)17、耐水性に準拠し、水の替わりに消毒エタノールで行う。
◆耐洗剤性:JIS K3920(フロアーポリシュ試験方法)18、耐洗剤性に準拠。
◆密着性:塗布後翌日にクロスカット法にて行う。
◆はくり性:JIS K3920(フロアーポリシュ試験方法)19、はくり性に準拠。
◆耐摩耗性:床材は、タジマ(株)製・ジニアスプレーン白色タイルをあらかじめ青パットで洗浄したものを用いて、塗布量は1回当り、15ml/mで合計、5回塗布を行い、翌日、スガ試験機製、スガ磨耗試験機NUS−ISO−3型、荷重:4.9N(500g)摩耗紙:#600、摩耗回数:100回で、試験前と試験後の重量を計量し、摩耗量とする。
◆撥油性:床材は、タジマ(株)製・ジニアスプレーン白色タイルをあらかじめ青パットで洗浄したものを用いて、塗布量は1回当り、15ml/mで合計、5回塗布を行い、翌日、接触角試験機を用いて、n−ヘキサデカンを油として用いて、n=5で測定した平均値を示す。
【0099】
【表2】
Figure 2004231917
【0100】
上記表2から明らかなとおり、本発明の実施例の水性艶出し剤組成物は、耐ヒールマーク性、耐磨耗性、耐水性、耐消毒エタノール性、密着性、耐洗剤性、はくり性、發油性等の諸特性において、比較例よりも優れている。
【0101】
【発明の効果】
以上のように、本発明の水性艶出し剤組成物は、被膜中に有機物および/または無機物の微粒子が分散して残存することから被膜自体が分散強化され、歩行による摩擦力等の外力をうけたときの、磨り減りや傷つき等に対する強度が向上する。したがって、繰り返しバフィングを行なって使用する際のバフィング周期を延長するとともに、バフィング繰り返し数も増加させることができ、被膜寿命を大幅に延長することができる。
【0102】
また、シラノール基含有樹脂の働きにより、被膜自体の硬化を促進するとともに、分散剤である有機物および/または無機物の微粒子と被膜との接着性も向上させ、被処理面に対する被膜の密着性も向上させる。そして、上記有機物および/または無機物の微粒子の存在とシラノール基含有樹脂との相乗効果により、耐すり減り性、耐傷付性等に優れたものとなり、被膜寿命を大幅に延長することができるのである。

Claims (11)

  1. カルボキシル基含有樹脂のエマルジョンと、ワックスのエマルジョンおよび可塑剤ならびに融合剤と、シラノール基含有樹脂のエマルジョンと、無機物および/または有機物の微粒子とを含有することを特徴とする水性艶出し剤組成物。
  2. カルボキシル基含有樹脂のエマルジョンが、アクリル系樹脂のエマルジョンか、またはアクリル系樹脂のエマルジョンとポリウレタン系樹脂のエマルジョンである請求項1記載の水性艶出し剤組成物。
  3. 光硬化性樹脂をさらに含む請求項1または2記載の水性艶出し剤組成物。
  4. シラン系化合物をさらに含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性艶出し剤組成物。
  5. フッ素リン酸エステル系化合物をさらに含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性艶出し剤組成物。
  6. 上記無機物の微粒子が、シリカ,酸化亜鉛,酸化カルシウム,酸化ジルコニウム,酸化アルミニウム,酸化マグネシウム,酸化チタン,酸化鉄,シラスバルーンのうち少なくともいずれかである請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性艶出し剤組成物。
  7. 上記有機物の微粒子が、架橋性シリコン系樹脂,アクリル系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,ポリウレタン系樹脂,エポキシ系樹脂,ナイロン系樹脂,ポリイミド系樹脂,メラミン樹脂,高分子多糖類のうち少なくともいずれかである請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性艶出し剤組成物。
  8. 上記シラン系化合物が、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤を含むものである請求項4〜7のいずれか一項に記載の水性艶出し剤組成物。
  9. 上記シラン系化合物が、0.01〜10重量%含有されたものである請求項4〜8のいずれか一項に記載の水性艶出し剤組成物。
  10. 上記フッ素リン酸エステル系化合物が、0.1〜5重量%含有されている請求項5〜9のいずれか一項に記載の水性艶出し剤組成物。
  11. 水性艶出し剤組成物が床ポリッシュ用の水性艶出し剤組成物である請求項1〜10のいずれか一項に記載の水性艶出し剤組成物。
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