JP2003326778A - 熱定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

熱定着装置及び画像形成装置

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JP2003326778A
JP2003326778A JP2002138748A JP2002138748A JP2003326778A JP 2003326778 A JP2003326778 A JP 2003326778A JP 2002138748 A JP2002138748 A JP 2002138748A JP 2002138748 A JP2002138748 A JP 2002138748A JP 2003326778 A JP2003326778 A JP 2003326778A
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posture
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JP2002138748A
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Kiyotaka Arai
清孝 新井
Masazumi Ishikawa
正純 石川
Kazuo Einaga
和夫 永長
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Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱によって歪みを生ずる状況にあっても、
歪みを取り除いて良好な平滑性の被記録媒体を得る熱転
写装置を合理的に構成する。 【解決手段】 加熱空間において被記録媒体Mを挟み込
んで搬送する駆動ローラTaと遊転ローラTbとで張力
付与ローラTを構成し、遊転ローラTbを構成するロー
ラ体60を遊転支持する軸受部材62を、一対の支軸6
3を介してフレーム65に支持し、この一対の支軸63
のうち被記録媒体Mの幅方向で端部の側に位置するもの
を支持孔に挿通し、他方の側の支軸63を、支持孔より
大径の融通孔65Bに挿通することで遊転ローラTbの
ローラ体60の姿勢を変更自在に構成し、被記録媒体M
の搬送時には、この搬送力により軸受部材62と一体的
に遊転ローラ60の姿勢を変化させて被記録媒体Mの搬
送方向と直交する幅方向に引っ張り力を作用させるよう
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材と、この基材
表面の定着層に転写すべき画像情報がプリントされる浸
透層とを有するシート状の被記録媒体を加熱することに
より、浸透層に昇華性インクでプリントされた画像情報
を定着層に転写定着する加熱部を備えている熱定着装
置、及び、画像が形成される被記録媒体を挟み込んで所
定の搬送方向に搬送する搬送体を備えている画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成された熱定着装置に着
目すると、この熱定着装置と類似する技術として特開平
10‐297197号公報に示されるものが存在する。
【0003】この従来の技術では、金属基材(本発明の
基材)上に防錆層を兼ねる着色下地層(本発明の定着
層)を形成し、この上に光透過性樹脂層としてアクリル
系樹脂やポリエステル系樹脂やウレタン系樹脂で成る透
明樹脂層を形成し、この上に多孔質アルミナ等を用いた
インクジェット受理層(本発明の浸透層)を形成して金
属装飾体を構成して成り、この金属装飾体のインクジェ
ット受理層に対して昇華形着色材を用いたインクジェッ
ト印刷により着色模様を形成する。この後、この金属装
飾体を加熱炉や、ホットプレスで加熱することによりイ
ンクジェット受理層の昇華形着色材が昇華して透明樹脂
層に入り込み、インクジェット受理層に形成された着色
模様が透明受理層に形成される。次に、インクジェット
受理層を温水で軟化させた後、布等で拭き取ることによ
ってインクジェット受理層の全てを取り除くことで、着
色模様が形成された金属装飾体が完成する。
【0004】又、可撓性の樹脂シートを基材として用
い、この基材の表面に定着層を形成し、更に、この定着
層の表面に浸透層(前記受理層と同様の機能を有するも
の)を形成し、浸透層に対してプリントした記録情報を
加熱によって定着層に転写定着する被記録媒体は開発中
のものであり、この被記録媒体を用い、この被記録媒体
の浸透層に対して昇華性インクで記録情報のプリントを
行った後に、加熱によって昇華性インクを昇華させて記
録情報を定着層に転写定着させる連続した処理を行う装
置は開発されていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】加熱によって転写を行
う装置を考えるに、基材として熱可塑性の樹脂シートを
用いた場合には、加熱時に熱の偏りがあると高温の部位
で軟化が進み、これより低温の部位で軟化が進まず、こ
れによって基材に歪みや変形を発生し、被記録媒体の平
坦性を損なうこともあった。このような加熱時に熱の偏
りを小さくするために、例えば、加熱手段として、加熱
空気が供給される加熱空間を備え、この加熱空間に対し
て被記録媒体を搬送する構造の装置を用いることも考え
られる。しかし、この構造の加熱装置を用いても加熱空
気が流動する方向や、加熱空気の温度分布によって僅か
であるが歪みを発生することがある。又、加熱状態で被
記録媒体を搬送する圧着ローラから作用する力によって
も歪みを発生することもある。そして、このように僅か
でも歪みを発生した場合には、被記録媒体の平坦性が損
なわれ、画像情報が転写された被記録媒体の商品価値を
下げるものとなり改善の余地があった。
【0006】圧着ローラから作用する力によって歪みが
発生する具体的な理由を説明すると、例えば、被記録媒
体の表裏両面に配置した圧着ローラで被記録媒体を挟み
込んで搬送するものでは、被記録媒体の表裏両面に配置
した夫々の圧着ローラの接触面において、圧着ローラの
軸芯に沿う方向で均一の圧力分布で被記録媒体を挟み込
むことが理想となるものの、ローラ面の摩滅や、長期に
亘る使用による軸の変形、圧接力の調節不良等により、
この軸芯に沿う方向での圧力分布が不揃いになること
や、ローラ面と被記録媒体との間に隙間が形成されるこ
ともあり、このように不均一な圧力分布の状態では、圧
着力が強い領域で強い搬送力を作用させ、圧着力が弱い
領域では搬送力を殆ど作用させず、結果として、被記録
媒体の搬送時に被記録媒体の搬送姿勢を乱す方向に力を
作用させる等、偏った力を作用させて被記録媒体に歪み
を発生させる不都合に繋がるのである。この不都合は、
圧着ローラに摩滅のないものを使用し、圧着ローラの軸
に変形のないものを使用し、圧着ローラの軸芯位置を精
度高く調節することで解消するものであるが、このよう
な対応を厳密に行うには手間が掛かり過ぎ実現性の面で
困難な面があった。
【0007】このように被記録媒体に歪みを発生する現
象は、加熱によって転写を行う場合に限られるものでは
無く、偏った力が作用する状態で被記録媒体を長期間保
存した場合や、常温であっても搬送時に偏った力が作用
する場合にも発生するものであり、このような歪みを解
消する技術も望まれている。
【0008】本発明の目的は、搬送時に歪みを解消して
良好な状態の被記録媒体を得る装置を合理的に構成する
点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
熱定着装置の特徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕基材と、この基材表面の定着層に転写すべき画
像情報がプリントされる浸透層とを有するシート状の被
記録媒体を加熱することにより、浸透層に昇華性インク
でプリントされた画像情報を定着層に転写定着する加熱
部を備えている熱定着装置において、前記加熱部が、前
記被記録媒体を加熱する加熱空間と、この加熱空間にお
いて前記被記録媒体を挟み込んで所定の搬送方向に搬送
するよう、この被記録媒体の表裏両面側に配置した搬送
体とで構成されると共に、前記搬送体により前記被記録
媒体に対して作用する搬送力が、前記所定の搬送方向と
直交する幅方向への分力を含み、この分力により前記被
記録媒体を前記所定の搬送方向とは直交する幅方向に引
っ張り力を付与する張力付与機構を備えている点にあ
る。
【0010】〔作用・効果〕上記特徴によると、昇華性
インクで画像情報がプリントされた被記録媒体を搬送機
構で搬送しながら加熱部の加熱空間において搬送体で搬
送される状態で加熱することで画像情報が被記録媒体の
定着層に転写定着するものとなり、この搬送体で搬送さ
れる際には搬送体から被記録媒体に対して搬送方向に対
して力を作用させると同時に、この搬送方向と直交する
幅方向への分力が張力付与機構から作用することによ
り、この被記録媒体に対して幅方向に張力を作用させて
歪みを解消し得るものとなる。つまり、基材が熱可塑性
で成る被記録媒体では、加熱空間での加熱時には軟化に
より歪みが発生しやすいものであるが、搬送時に幅方向
に張力を作用させることで、歪みの発生を抑制するばか
りでなく、歪みを積極的に解消できるのである。その結
果、特別の機構を備えること無く、搬送体を改良するこ
とにより加熱によって歪みを生ずる状況にあっても、歪
みを解消して良好な状態の被記録媒体を得る装置が合理
的に構成された。
【0011】本発明の請求項2に係る熱定着装置の特
徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1記載の熱定着装置において、前記張力
付与機構が、前記被記録媒体における前記所定の搬送方
向と直交する幅方向の端部側ほど強い引っ張り力を作用
させるよう構成されている点にある。
【0012】〔作用・効果〕上記特徴によると、搬送時
に幅方向の端部側ほど強い張力を作用させることによ
り、広い幅の被記録媒体でも幅方向での端部側において
引っ張り力、引っ張り量が不足すること無く歪みを修正
する力を作用させることが可能となる。その結果、広い
幅の被記録媒体でも全幅に亘って歪みを解消できた。
【0013】本発明の請求項3に係る熱定着装置の特
徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1又は3記載の熱定着装置において、前
記張力付与機構が、前記被記録媒体における前記所定の
搬送方向の下手側ほど、被記録媒体に対して搬送方向と
直交する幅方向の端部側に向けて強い引っ張り力を作用
させるよう構成されている点にある。
【0014】〔作用・効果〕上記特徴によると、搬送時
には被記録媒体の搬送方向の下手側ほど、被記録媒体の
幅方向での端部側に向けて強い引っ張り力を作用させる
ので、広い幅の被記録媒体でも搬送の下手側に向かうほ
ど、幅方向での端部側に向けて引っ張り力、引っ張り量
が不足すること無く歪みを修正することが可能となり、
搬送途中で歪みの修正が充分でなくとも、搬送下手側に
向かうにつれて確実な修正が行われる。その結果、広い
幅の被記録媒体でも全幅に亘って確実に歪みを解消でき
た。
【0015】本発明の請求項4に係る熱定着装置の特
徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項2又は3記載の熱定着装置において、前
記搬送体が、前記被記録媒体の幅方向での中央を基準に
して幅方向の両端側に配置され、この夫々の搬送体に対
応する張力付与機構が、前記所定の搬送方向と直交する
幅方向で、対応する端部の側に向けて引っ張り力を作用
させるよう構成してある点にある。
【0016】〔作用・効果〕上記特徴によると、加熱空
間に被記録媒体を搬送する際には、この被記録媒体の幅
方向での中央を基準にして幅方向での両端部側に搬送体
から均一な張力を作用させて歪みを解消できる。又、幅
方向の一方の側にのみ張力を作用させるものと比較する
と、このように一方の側にだけ張力を作用させるもので
は、張力が作用する方向に向けて偏った搬送力が作用
し、被記録媒体の搬送姿勢を変化させる傾向にあるもの
の、本特徴の構成によると、偏った搬送力を作用させる
ことが無い。その結果、被記録媒体の幅方向での両端部
に不足を発生することなく良好に張力を作用させて幅方
向に均一に歪みを解消できた。
【0017】本発明の請求項5に係る熱定着装置の特
徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱定着装
置において、前記搬送体が、前記被記録媒体の表裏両面
において、前記被記録媒体の幅方向に配置された複数の
ローラで成ると共に、前記張力付与機構が、この複数の
ローラのうち、少なくとも被記録媒体の幅方向での端部
の側に配置したものの搬送方向を、前記所定の搬送方向
の下手側ほど被記録媒体の幅方向の端部に向かう側に設
定するローラ支持部材で構成されている点にある。
【0018】〔作用・効果〕上記特徴によると、被記録
媒体の幅方向での端部側に配置したローラの搬送方向
を、被記録媒体の搬送方向の下手側ほど被記録媒体の幅
方向での端部に向かう側に設定してあるので、被記録媒
体の搬送時には、端部位置のローラから被記録媒体に対
して幅方向の端部側に向けて張力を作用させるものとな
る。その結果、ローラの軸芯を調節する程度の改良によ
って被記録媒体に幅方向に張力を作用させて被記録媒体
に発生する歪みを解消できた。
【0019】本発明の請求項6に係る熱定着装置の特
徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱定着装
置において、前記搬送体が、前記被記録媒体の表裏両面
のうちの一方の面の側に配置された駆動ローラと、他方
の面の側に配置された複数の遊転ローラとで成ると共
に、前記張力付与機構が、この複数の遊転ローラのう
ち、前記被記録媒体の幅方向の両端部側に配置されたも
のの搬送方向を、前記所定の搬送方向の下手側ほど被記
録媒体の幅方向の端部に向かう側に設定するローラ支持
部材で構成されている点にある。
【0020】〔作用・効果〕上記特徴によると、駆動ロ
ーラと遊転ローラとの相対姿勢の設定により被記録媒体
の搬送時に被記録媒体に対して幅方向の端部側に向けて
張力を作用させ得るものとなる。つまり、駆動ローラの
軸芯と遊転ローラの軸芯と非平行状態に設定するので、
夫々の軸芯同士を精度高く平行姿勢に設定するものと比
較して調節が容易となる。その結果、高精度の調節を行
わずとも被記録媒体の幅方向に張力を作用させて被記録
媒体に発生する歪みを解消できた。
【0021】本発明の請求項7に係る熱定着装置の特
徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項6記載の熱定着装置において、前記駆動
ローラが、前記被記録媒体の搬送方向と直交する姿勢の
駆動軸に備えられて成ると共に、前記ローラ支持部材
は、前記複数の遊転ローラを前記被記録媒体のシート面
と直交する姿勢の支軸周りで姿勢変更自在に支持し、か
つ、前記被記録媒体の搬送時には、この被記録媒体から
作用する力によって前記支軸周りでの姿勢変更を行わ
せ、この遊転ローラの回転による搬送方向を搬送方向の
下手側ほど被記録媒体の幅方向の端部に向かう側に設定
するよう構成してある点にある。
【0022】〔作用・効果〕上記特徴によると、ローラ
支持部材を支軸周りで姿勢変更自在に支持し、被記録媒
体の搬送時に被記録媒体から作用する力によって、搬送
方向を搬送方向の下手側ほど被記録媒体の幅方向での端
部に向かうよう支軸周りで姿勢が自然に変化するので、
遊転ローラの姿勢を積極的に調節しなくとも、被記録媒
体の搬送時には被記録媒体に対して幅方向の外方に向け
て張力を作用させるものとなる。その結果、遊転ローラ
を姿勢変更自在に支持すると云う簡単な構造でありなが
ら被記録媒体の幅方向に張力を作用させて被記録媒体の
歪みを解消できた。
【0023】本発明の請求項8に係る熱定着装置の特
徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱定着装
置において、前記搬送体が、前記被記録媒体の表裏両面
に配置された無端回動ベルトで成ると共に、前記張力付
与機構が、この無端回動ベルトの搬送方向を、前記所定
の搬送方向の下手側ほど被記録媒体の幅方向の端部に向
かう側に設定するベルト支持部材で構成してある点にあ
る。
【0024】〔作用・効果〕上記特徴によると、無端回
動ベルトが被記録媒体に接触することで張力を作用させ
ることになるので、広い接触面を介して無端回動ベルト
から被記録媒体に対して確実に張力を作用させ得るもの
となる。その結果、無端回動ベルトを使用する改良によ
り被記録媒体に確実に張力を作用させて歪みを解消でき
た。
【0025】本発明の請求項9に係る熱定着装置の特
徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱定着装
置において、前記搬送体が、前記被記録媒体の表裏両面
において、この被記録媒体の幅方向で中央側ほど、この
被記録媒体における前記所定の搬送方向の下手側に位置
する形状に湾曲成形された可撓性素材で成る湾曲ローラ
で構成されると共に、前記張力付与機構が、前記湾曲ロ
ーラを湾曲形状での回転を許す状態で支持する湾曲ロー
ラ支持部材で構成されている点にある。
【0026】〔作用・効果〕上記特徴によると、この湾
曲ローラは、搬送方向と直交する幅方向の端部側ほど、
搬送方向に対して大きく傾斜する軸芯を有することにな
るので、複数のローラを組み合わさなくとも、被記録媒
体の幅方向での中央部を基準にして、幅方向の端部側ほ
ど、張力や引っ張り量を大きくすることが可能となり、
この幅方向での端部側で張力や引っ張り量に不足を招く
ことなく被記録媒体に対して張力を作用させ得るものと
なる。その結果、湾曲ローラを使用する改良により被記
録媒体の歪みを解消できた。
【0027】本発明の請求項10に係る画像形成装置の
特徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕画像が形成される被記録媒体を挟み込んで所定
の搬送方向に搬送する搬送体を備えている画像形成装置
において、前記搬送体により前記被記録媒体に対して作
用する搬送力が、前記所定の搬送方向と直交する幅方向
への分力を含み、この分力により前記被記録媒体を前記
所定の搬送方向とは直交する幅方向に引っ張り力を付与
する張力付与機構を備え、前記搬送体は、前記被記録媒
体の表裏両面のうちの一方の面の側に配置された駆動ロ
ーラと、他方の面の側に配置された複数の遊転ローラと
で成ると共に、前記張力付与機構が、この複数の遊転ロ
ーラのうち、前記被記録媒体の幅方向の両端部側に配置
されたものの搬送方向を、前記所定の搬送方向の下手側
ほど被記録媒体の幅方向の端部に向かう側に設定するロ
ーラ支持部材で構成されている点にある。
【0028】〔作用・効果〕上記特徴によると、駆動ロ
ーラと遊転ローラとの相対姿勢の設定により被記録媒体
の搬送時に被記録媒体に対して幅方向の端部側に向けて
張力を作用させ得るものとなる。つまり、駆動ローラの
軸芯と遊転ローラの軸芯と非平行状態に設定するので、
夫々の軸芯同士を精度高く平行姿勢に設定するものと比
較して調節が容易となる。その結果、高精度の調節を行
わずとも被記録媒体の幅方向に張力を作用させるものと
なり、例えば、偏った力が作用する状態で長期間保存さ
れた被記録媒体の歪みを搬送時に取り除くことを可能に
するばかりでなく、搬送時にガイド部材等から外力が作
用して被記録媒体に歪みが発生しても、その歪みを解消
できるのである。
【0029】本発明の請求項11に係る画像形成装置の
特徴、作用・効果は次の通りである。 〔特徴〕請求項10記載の画像形成装置において、前記
駆動ローラが、前記被記録媒体の搬送方向と直交する姿
勢の駆動軸に備えられて成ると共に、前記ローラ支持部
材は、前記複数の遊転ローラを前記被記録媒体のシート
面と直交する姿勢の支軸周りで姿勢変更自在に支持し、
かつ、前記被記録媒体の搬送時には、この被記録媒体か
ら作用する力によって前記支軸周りでの姿勢変更を行わ
せ、この遊転ローラの回転による搬送方向を搬送方向の
下手側ほど被記録媒体の幅方向の端部に向かう側に設定
するよう構成してある点にある。
【0030】〔作用・効果〕上記特徴によると、ローラ
支持部材を支軸周りで姿勢変更自在に支持し、被記録媒
体の搬送時に被記録媒体から作用する力によって、搬送
方向を搬送方向の下手側ほど被記録媒体の幅方向での端
部に向かうよう支軸周りで姿勢が自然に変化するので、
遊転ローラの姿勢を積極的に調節しなくとも、被記録媒
体の搬送時には被記録媒体に対して幅方向の外方に向け
て張力を作用させるものとなる。その結果、遊転ローラ
を姿勢変更自在に支持すると云う簡単な構造でありなが
ら、被記録媒体の幅方向に張力を作用させて被記録媒体
の歪みを発生し難くし、歪みが発生しても、その歪みを
解消できた。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、画像処理装置
Pから転送される画像情報を被記録媒体Mに対して昇華
性インクでプリントし、プリントサイズに切断し、加熱
により定着した後に送り出す画像形成装置Qが構成され
ている。
【0032】前記画像処理装置Pは汎用コンピュータ
1、モニター2、キーボード3、マウス4を有すると共
に、現像済みの銀塩式の写真フィルム5の画像情報を光
電変換するフィルムスキャナー6と、メディアにデジタ
ル信号で保存された情報を取り出すコンピュータ内部の
メディアドライブ7とを備えて成っている。尚、メディ
アドライブ7とは、CDやCD−R、あるいは、MO等
のディスク状の媒体ばかりでなく、コンパクトフラッシ
ュやスマートメディア等の半導体で成る媒体から情報を
取り出すドライブの総称であり、同図にはCD及びCD
−Rの情報を読出すメディアドライブを示している。
【0033】前記被記録媒体Mは図4に示すように、P
ET(polyethylene terephthalate)製でフィルム状の
基材11の表面に対して、昇華性インクに対して親和性
のある樹脂としてポリビニルアルコール系の樹脂やポリ
ビニルアセタール系の樹脂等で定着層12を形成し、こ
の定着層12の表面に昇華性インクに対して非親和性と
なるフッ素樹脂やシリコン樹脂等の薄いフィルム状の浸
透層13を剥離自在に重ね合わせ、全体として柔軟なシ
ート状に構成したものであり、この被記録媒体Mは浸透
層13に対して昇華性インクで画像をプリントした後、
加熱処理を行うことにより、浸透層13のインクが昇華
して定着層12に移行し、基材11の表面に画像情報を
定着形成する機能を有し、画像情報を転写定着した後に
は、浸透層13をフィルム状のまま剥離して取り除くこ
とにより基材11の表面の定着層12に形成された明瞭
な画像を露出させるものとなっている。又、この被記録
媒体Mは、基材11の素材が昇華性インクに対して親和
性を有する性質のものでは、その基材11の表面をその
まま定着層12として利用できる。
【0034】図1及び図2に示すように、前記画像形成
装置Qは、被記録媒体Mに画像情報をプリントするプリ
ント部Q1と、このプリント部Q1において昇華性イン
クで画像情報がプリントされた被記録媒体Mを一時的に
蓄えるループ形成部Q2と、このループ形成部Q2から
被記録媒体Mが送られる熱定着部Q3(熱定着装置の一
例)とを備えて構成されている。この画像形成装置Qで
は、熱定着部Q3における被記録媒体Mの搬送速度がプ
リント部において被記録媒体Mを搬送する速度より低速
であるため、この速度差を吸収するために、プリント部
Q1と熱定着部Q3との中間位置にループ形成部Q2を
配置しており、プリント部Q1と、ループ形成部Q2
と、熱定着部Q3とは互いに分離自在なユニットとして
構成されている。尚、熱定着部Q3における被記録媒体
Mの搬送速度は300mm/min程度であり、プリン
ト部Q1での被記録媒体Mの搬送速度はプリント時の画
像情報の解像度や被記録媒体Mの幅によって決まるもの
であるが、最低速度でも熱定着部Q3における被記録媒
体Mの搬送速度より高速度となる。
【0035】〔プリント部〕図3に示すように、前記プ
リント部Q1は、本体ケース20の内部に対して、ロー
ル状の被記録媒体Mを送るよう圧着型の一対の搬送ロー
ラ21を複数組備えて成る搬送機構Aと、この搬送機構
Aで水平方向に搬送される被記録媒体Mに対して画像情
報をプリントするインクジェット型のプリントヘッド2
2と、このプリントヘッド22と一体形成した切断機構
Bと、これらを制御するプリント制御装置23とを備え
て成り、この本体ケース20を支持脚24で支持するこ
とにより、画像情報がプリントされた被記録媒体Mを比
較的高い位置で水平方向に送り出すよう構成されてい
る。
【0036】前記搬送機構Aは、ロール状の被記録媒体
Mをプリントヘッド22の部位まで搬送する前搬送機構
A1と、このプリントヘッド22の部位から被記録媒体
Mを排出口20Aまで搬送する後搬送機構A2とを組み
合わせて成り、この前搬送機構A1と、後搬送機構A2
とは夫々ともステッピングモータ型の搬送モータ(図示
せず)で独立して駆動自在に構成されている。前記プリ
ントヘッド22は、被記録媒体Mの搬送方向(副搬送方
向)と直交する姿勢(主走査方向に沿う姿勢)で備えら
れた一対のガイドロッド24で案内される状態で、ステ
ッピングモータ型の主走査モータ(図示せず)からの駆
動力で主走査方向に往復作動自在に支持され、このプリ
ントヘッド22に対して取換え自在に備えたインクカー
トリッジ25の昇華性インクをピエゾ素子等の吐出機構
26によりノズル(図示せず)から吹き出して画像情報
をプリントするよう構成されている。
【0037】前記切断機構Bは、プリントヘッド22に
対して被記録媒体Mの側に突出する位置と、被記録媒体
Mから離間する方向に退入する位置とに切換自在に備え
た刃体28と、この刃体28の位置を、カム送りやネジ
送り機構(図示せず)を介して切換える切換モータ29
とを備えて構成されている。
【0038】尚、インクカートリッジ25のインクとし
て、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、
ブラック(K)の少なくとも4色のインクの他に中間色
の2色のインクを用いた6色を使用するよう構成され、
この実施の形態で使用される昇華性インクは、80℃程
度で昇華が始まり、前述したようにフィルム状のPET
製の基材11を有する被記録媒体Mにおいては、180
℃で2分程度の加熱により最適な転写状態となる。この
昇華性インクは170℃〜200℃程度でインクの昇華
を無理なく行えるものであり、200℃では1分程度の
加熱、170℃では5分程度の加熱で必要とする転写し
て定着が可能となる。
【0039】この構成により、被記録媒体Mに対してプ
リント部Q1で画像情報のプリントを行う場合には、前
記プリント制御装置23が、搬送機構Aを作動させて被
記録媒体Mをプリントヘッド22の部位まで搬送し、次
に、プリントヘッド22を制御して昇華性インクを被記
録媒体Mの浸透膜13に吹き付けて画像情報をプリント
する。このように画像情報をプリントする場合には、被
記録媒体Mの搬送を停止させた状態でプリントヘッド2
2を走査方向に作動させて昇華性インクを被記録媒体M
に吹き付け、この走査によりプリントヘッド22が作動
端に達すると、前搬送機構A1と後搬送機構A2とを等
速で同期駆動してプリントヘッド22におけるプリント
幅に対応した量だけ被記録媒体Mを搬送する処理が繰り
返して行われる。次に、画像情報がプリントされた被記
録媒体Mのうち、画像情報同士の中間位置等、切断を行
うべき部位が切断機構Bの切断位置まで搬送されると、
刃体28を突出させてプリントヘッド22を作動させる
ことにより被記録媒体Mを切り離し、前記後搬送機構A
2を作動させて、切り離した被記録媒体Mを排出口20
Aから送り出す制御が実行される。
【0040】〔ループ形成部〕図5に示すように、前記
ループ形成部Q2は、中央位置に3つの従動ローラ30
を有したターンローラ31を備えると共に、このターン
ローラ31を基準にして搬送上手側の第1ループ形成機
構L1と、ターンローラ31を基準にして搬送下手側の
第2ループ形成機構L2と、これらの下方位置において
被記録媒体Mを受け止めるケース44とを備えて構成さ
れている。
【0041】具体的には、前記ターンローラ31は、ス
テッピングモータ型のローラモータM31で駆動自在に
構成され、このターンローラ31の外周に対して前記3
つの従動ローラ30を圧接させることで、被記録媒体M
を比較的大きい角度でターンローラ31に巻き付けて被
記録媒体Mの巻き癖を取り除き得るようにも機能する。
又、前記第1ループ形成機構L1は、プリント部Q1の
排出口20Aから排出された被記録媒体Mを下方に案内
する導入ガイド32と、この導入ガイド32かで下方に
案内された被記録媒体Mを更に下方に案内する第1固定
ガイド33と、この第1固定ガイド33に対向配置した
第1可動ガイド34とを備えると共に、この第1可動ガ
イド34を上端部の揺動軸34A周りで揺動自在に支持
し、この揺動軸34Aに備えた第1セクタギヤ35に対
して第1モータM34の出力ギヤ36を咬合させて成
り、この第1モータM34の駆動により、この第1可動
ガイド34を同図に実線で示す閉じ姿勢と、仮想線で示
す開放姿勢とに切換自在となる。
【0042】前記第2ループ形成機構L2は、第1ルー
プ形成機構L1からターンローラ31を介して送られた
被記録媒体Mを前記熱定着部Q3に案内する第2固定ガ
イド37と、この第2固定ガイド37に対向配置した第
2可動ガイド38と、被記録媒体Mを前記熱定着部Q3
に送る圧着型の供給ローラ39とを備えると共に、この
第2可動ガイド38を上端部の揺動軸38A周りで揺動
自在に支持し、この揺動軸38Aに備えたセクタギヤ4
0に対して第2モータM38の出力ギヤ41を咬合さ
せ、供給ローラ39を駆動する供給モータM39の出力
ギヤ42と、供給ローラ39の軸端に備えた入力ギヤ4
3と咬合させて成り、第2モータM38の駆動により、
第2可動ガイドを同図に実線で示す閉じ姿勢と、仮想線
で示す開放姿勢とに切換自在となり、又、供給モータM
39の駆動により供給ローラ39を回転させて、このル
ープ形成部Q2からの被記録媒体Mを熱定着部Q3に供
給自在となる。
【0043】このループ形成部Q2では、被記録媒体M
の搬送経路の各所に対して被記録媒体Mの存否を判別す
るセンサ(図示せず)を配置すると共に、制御装置(図
示せず)を備えており、この制御装置により以下に説明
する制御が実行される。つまり、プリント部Q1の排出
口20Aから被記録媒体Mが排出された場合には、第1
可動ガイド34を同図に実線に示す閉じ姿勢に設定する
と同時にターンローラ31を低速で回転させることによ
り、この被記録媒体Mの先端を導入ガイド32からター
ンローラ31まで案内し、このターンローラ31と従動
ローラ30とで被記録媒体Mの先端部を圧着保持したこ
とが確認されるとターンローラ31を停止させた後に、
第1可動ガイド34を同図に仮想線で示す開放姿勢に切
換えて、この第1ループ形成機構L1の空間内に被記録
媒体Mを垂れ下がる形態で蓄える。次に、プリント部Q
1から送り出された被記録媒体Mの後端を検出すると、
第2可動ガイド38を同図に実線で示す閉じ姿勢に設定
した状態でターンローラ31と、供給ローラ39との駆
動を開始して、被記録媒体Mの先端を第2ループ形成機
構L2の供給ローラ39まで送り、供給ローラ39で被
記録媒体Mの先端部を圧着して熱定着部Q3における被
記録媒体Mの搬送速度と等しい速度で熱定着部Q3に送
込む作動を行いながら、第2可動ガイド38を同図に仮
想線で示す開放姿勢に切換えた後に、ターンローラ31
を高速回転させて第1ループ形成機構L1に蓄えられた
被記録媒体Mを第2ループ形成機構L2の空間内に被記
録媒体Mを垂れ下がる形態で蓄える制御が行われる。こ
のように、第1ループ形成機構L1の被記録媒体Mが第
2ループ形成機構L2に送り出されると、プリント部Q
1からの被記録媒体Mを前述と同様に第1ループ形成機
構L1に導入する制御が開始されるのである。
【0044】又、このループ形成部Q2には、熱定着部
Q3に対して外部から被記録媒体Mを直接供給するため
に、一対のガイド板45で成る手差し供給部を備えてお
り、例えば、この画像形成装置Qから分離した位置にセ
ットされたプリンター等で画像情報が形成された被記録
媒体Mの加熱定着も行えるように構成されている。尚、
前記導入ガイド32は手動操作により、同図において仮
想線に示す排出姿勢に切換可能であり、この排出姿勢に
切換えることにより、プリント部Q1でプリントされた
被記録媒体Mや、通常のインク(非昇華性のインク)で
プリントされたプリントペーパを外部に取り出せるよう
構成されている。
【0045】〔熱定着部〕図6及び図7に示すように前
記熱定着部Q3は、本体ケース50の内部に、被記録媒
体Mを加熱する断熱材製の加熱ケース51と、この加熱
ケース51に対して加熱空気を供給するよう加熱ケース
51の上部位置に配置した断熱材製の送風ケース52と
を備えると共に、この本体ケース50を支持する支持脚
53を備えて構成されている。尚、この加熱ケース51
と、送風ケース52と、加熱ケース51の内部に形成さ
れる加熱搬送機構(後述する)とで加熱部が構成されて
いる。
【0046】前記加熱ケース51の内部に形成される加
熱空間Rには、搬送方向での上手位置と下手位置との2
箇所に被記録媒体Mの下面に接触して被記録媒体Mに熱
を伝える一対のガイド体55を、被記録媒体Mの搬送経
路の下側で被記録媒体Mの搬送方向に沿って配置してあ
り、又、この加熱空間Rには被記録媒体Mの導入部の側
に位置を設定して圧着型の一対の導入ローラ54を配置
し、この導入ローラ54より搬送下手側位置に被記録媒
体Mの表裏両面に圧着して搬送する3組の張力付与ロー
ラT(搬送体の一例)を配置し、前記ガイド体55の上
方位置に対し被記録媒体Mの上面に接触して搬送力を作
用させる複数の上面接触ローラ56を配置して成る加熱
搬送機構を備えている。
【0047】又、前記ガイド体55の下面側に該ガイド
体55を加熱するシートヒータ57を備え、このシート
ヒータ57の中央位置に対してガイド体55の温度を計
測するガイド温度センサSaを備えている。
【0048】図8〜図11に示すように、前記張力付与
ローラTは、下部の複数の駆動ローラTaと、上部の複
数の遊転ローラTbとを備えると共に、駆動ローラTa
は駆動軸58に対して一体回転するよう備えた耐熱性に
優れたシリコンゴム等の素材で成る複数のローラ部材5
9を備えて成り、前記遊転ローラTbは、発泡シリコン
ゴム等の素材で成る円柱状のローラ体60の支持軸61
を軸受部材62(張力付与機構・ローラ支持部材の一
例)に対して遊転支承し、かつ、この複数のローラ体6
0を前記ローラ部材59と対向する位置に配置し、夫々
の軸受部材62を一対の支軸63と、この支軸63に外
嵌する圧縮バネ64を介してフレーム65に支持して構
成されている。
【0049】前記一対の支軸63は被記録媒体Mのシー
ト面に対して直交する姿勢に形成され、この一対の支軸
63のうち、被記録媒体Mの搬送方向と直交する幅方向
で端部側に位置する支軸63をフレーム65に形成した
小径の支持孔65Aに挿通し、他方の支軸63をフレー
ム65に形成した大径の融通孔65Bに挿通すること
で、前記支持孔65Aの軸芯(支持軸63の軸芯と一致
する)周りで、融通孔65Bの内部において支軸63の
移動が許される範囲での軸受部材62の姿勢変更を許す
ものにしている。又、夫々の支軸63とフレーム65と
の間に備えた圧縮バネ64は、被記録媒体Mの幅方向で
の端部に位置する支軸63のものほど強い付勢力の性能
のものを使用して、被記録媒体Mの幅方向での端部側ほ
ど強い付勢力を作用させ、しかも、前記融通孔65Bも
被記録媒体Mの幅方向での端部に位置するものほど大径
に成形して被記録媒体Mの幅方向での端部側のローラ体
60ほど大きく揺動して、より強い引っ張り力を作用さ
せ得るよう構成してある。更に、3組の張力付与ローラ
Tのうち、搬送下手側に配置されたものほど、前記圧縮
バネ64の付勢力が強いものを用い、前記融通孔65B
の直径も大きいものにしており、被記録媒体Mが搬送下
手側に送られるほど、被記録媒体Mの幅方向で、より強
い引っ張り力を作用させ得るよう構成してある。
【0050】前記上面接触ローラ56は、被記録媒体M
の搬送方向に沿う方向視で、この上面接触ローラ56の
外周面とガイド体57の上面との間に被記録媒体Mの厚
みに略等しい間隔が形成されるよう配置することで、こ
の上面接触ローラ57が被記録媒体Mの上面に軽く接触
して被記録媒体Mに搬送力を作用させるよう構成したも
のである。又、この上面接触ローラ56の駆動軸と、前
記導入ローラ54の駆動軸と、前記張力付与ローラTの
駆動軸58は図外の搬送モータから同期した駆動力が伝
えられる。
【0051】前記導入ローラ54、上面接触ローラ56
は夫々とも金属製の駆動軸の外周に対して耐熱性に優れ
た発泡シリコンゴム等を形成して成り、又、前記ガイド
体55はステンレス材、アルミニウム材、チタン材のよ
うに熱伝導率が0.02cal/cm/sec/℃以上
で、熱膨張率が24×10-8cm/℃以下で、板厚が
0.8〜50mm程度のものが使用され、前記一対のシ
ートヒータ57は、夫々とも内部に耐熱性に優れたシリ
コンゴム等に対してシーズヒータ(図示せず)を埋設し
て構成されたものである。
【0052】前記送風ケース52の内部には、複数のロ
ッド状に形成された電気ヒータ67と、加熱空気を送る
よう被記録媒体Mの幅方向と平行する姿勢の軸芯周りで
支持され、ファンモータ68の駆動力で駆動回転される
クロスフローファン69を備えている。この送風ケース
52の下面側で、クロスフローファン69の直下位置に
加熱空気の吐出口Eを形成し、加熱搬送機構における被
記録媒体Mの搬送経路の搬送上手位置に吸入口Fを形成
している。前記吐出口Eの開口部にはクロスフローファ
ン69に対応して空気温度センサSbを備えている。
尚、空気温度センサSbで180℃の温度を計測するよ
う対応する電気ヒータ67に供給する電力を制御し、搬
送上手のガイド温度センサSaで130℃の温度を計測
し、搬送下手側のガイド温度センサSaで180℃の温
度を計測するするよう夫々のシートヒータ57に供給す
る電力を制御する制御手段(図示せず)を備えている。
【0053】そして、被記録媒体Mの加熱時には、ファ
ンモータ68を駆動し、電気ヒータを67駆動すること
で、送風ケース52の内部で加熱された加熱空気を吐出
口Eから加熱ケース51の内部空間における被記録媒体
Mの搬送方向の下手側位置に対して被記録媒体Mの幅方
向での全幅を超える幅で送り出し、この加熱空気を加熱
空間Rにおいて被記録媒体Mの搬送経路に沿って搬送上
手側に向けて流動させ、被記録媒体Mの搬送方向の上手
位置から吸入口Fから送風ケース52の内部に吸引し、
前記電気ヒータ67で加熱した後にクロスフローファン
69に供給することで空気を循環させる形態での加熱を
実現している。
【0054】特に、張力付与ローラTで被記録媒体Mを
搬送する際には、駆動ローラTaと遊転ローラTbとで
被記録媒体Mを表裏両面から挟み込んで搬送すると同時
に、この搬送時には被記録媒体Mの搬送に伴って、図1
1(ロ)に示すように、遊転ローラTbを支持する軸受
部材62が支軸63周りで揺動し、夫々の遊転ローラT
bにおける搬送方向が、被記録媒体Mの前記搬送方向と
直交する幅方向での端部に向かうものとなり、この遊転
ローラTbの回転によって被記録媒体Mの搬送方向を基
準にして幅方向の端部側に向かう分力を作用させ、被記
録媒体Mの幅方向に張力を作用させて歪みを取り除ける
ものにしている。
【0055】前記加熱空間Rから送り出された被記録媒
体Mを受け止めるよう、図1、図2に示すように傾斜す
る姿勢の布製のストッカー80を備えている。このスト
ッカー80は、熱定着部で処理可能な被記録媒体Mの最
大幅より広い幅に設定されると共に、耐熱性に優れたポ
リエステル系の繊維に、静電気を除去するよう導電性を
有する炭素繊維を織り込んで成り、このストッカー80
の上端を水平姿勢の支持ロッド81に支持し、下端部を
下端ロッド82に支持し、この下端ロッド82の両端を
熱定着部の支持脚53から延設したステー83に支持し
て、該ストッカー80を、その下側ほど熱定着部Q3か
ら離間する方向に変位する傾斜姿勢に設定している。
【0056】又、本画像形成装置Qでは、図9〜図11
に示す搬送体の構造を、プリント部Q1の搬送ローラ2
1(図3を参照)に適用することや、ループ形成部Q2
の供給ローラ39(図5を参照)に適用することや、熱
定着部Q3の導入ローラ54(図6を参照)に適用する
ことも可能である。つまり、このように適用することに
よって、遊転ローラTbの軸芯姿勢を精度高く調整しな
くとも、プリント部Q1の搬送ローラ21の部位で搬送
される被記録媒体Mに対して幅方向に張力を作用させ、
ループ形成部Q2の搬送ローラ39の部位で搬送される
被記録媒体Mに幅方向に張力を作用させ、熱定着部Q3
の導入ローラ39の部位で搬送される被記録媒体Mに幅
方向に張力を作用させるものとなり、搬送時に歪みを発
生し難くするばかりでなく、例えば、偏った力が作用す
る状態で長期間保存された被記録媒体Mの歪みを搬送時
に取り除くことを可能にするのである。
【0057】このように画像形成装置Qを構成したの
で、この画像形成装置Qで被記録媒体Mに対して画像を
転写により形成する場合には以下の制御が実行される。
つまり、プリント部Q1の搬送機構Aを駆動して被記録
媒体Mをプリントヘッド22の位置まで搬送した状態で
プリントヘッド22を作動させて、被記録媒体Mの浸透
層13に対して昇華性インクで画像情報をプリントす
る。このように被記録媒体Mに対して画像情報がプリン
トされた被記録媒体Mの先端はプリント部Q1の排出口
20Aから前記ループ形成部Q2に送り出される。又、
プリント部Q1において画像情報がプリントされた被記
録媒体Mを切断する際には、この被記録媒体Mの切断す
べき位置が切断機構Bの切断位置に達したタイミング
で、刃体28を突出させた状態でプリントヘッド22を
主走査方向に作動させることで、被記録媒体Mの切り離
しが行われ、送出されれた被記録媒体Mの切断部位が、
被記録媒体Mの後端となり、プリント部Q1の内部にお
ける切断部位が、次に送り出される被記録媒体Mの先端
となる。
【0058】又、プリント部Q1から被記録媒体Mが送
り出された場合には、その被記録媒体Mの先端部がルー
プ形成部Q2の中央位置のターンローラ31まで送ら
れ、このターンローラ31と従動ローラ30とに圧着保
持された状態で、その被記録媒体Mを垂れ下げる形態で
第1ループ形成機構L1に部位に蓄えるものとなり、こ
の状態で被記録媒体Mの後端を検出すると、ターンロー
ラ31に圧着保持されていた被記録媒体Mの先端部を第
2ループ形成機構L2の供給ローラ39まで送る作動を
行い、この供給ローラ39に圧着保持された後に、ター
ンローラ31を高速回転させて第1ループ形成機構L1
に蓄えられた被記録媒体Mを第2ループ形成機構L2に
送り出し、この第2ループ形成部L2において被記録媒
体Mを垂れ下がる形態で蓄える。特に、このループ形成
部Q2では、ターンローラ31に対して被記録媒体Mを
巻き付ける形態で搬送し、このターンローラ31に対す
る被記録媒体Mの巻き付け方向がプリント部Q1におい
てロール状でセットされた被記録媒体Mの巻回方向と逆
向きであるので、この被記録媒体Mの巻き癖を効果的に
取り除くものとなる。
【0059】次に、熱転写部Q3においては、ループ形
成部Q2の供給ローラ39から被記録媒体Mが供給され
ると、この被記録媒体Mを導入ローラ54から加熱ケー
ス51の内部の加熱空間Rに送り込むものとなり、この
加熱空間Rにおいて、搬送方向の下手側から上手側に向
けて、被記録媒体Mの幅方向の全幅に達する幅で送られ
る加熱空気との接触により被記録媒体Mの上面が加熱さ
れると同時に、この被記録媒体Mの下面がガイド体55
に接触することで加熱される。又、この加熱ケース51
の内部では、搬送方向の下手側ほど加熱空気の温度が高
く(180℃)、搬送方向の下手側のガイド体55の温
度も高い(180℃)ので、被記録媒体Mを搬送するこ
とで、被記録媒体Mの温度を緩やかに上昇させ搬送下手
に達した時点で適正な温度まで上昇させて、基材11に
歪みを殆ど招かず、画像情報にムラを生じない熱転写を
実現するものとなっている。
【0060】この加熱空間Rで張力付与ローラTで被記
録媒体Mを搬送する際には、この張力付与ローラTの駆
動ローラTaと遊転ローラTbとで被記録媒体Mを表裏
両面から挟み込むものとなり、この被記録媒体Mの搬送
方向を基準にして、被記録媒体Mの幅方向での端部の側
に該張力付与ローラTから張力を作用させることによ
り、加熱空間Rの内部で歪みを発生することがあっても
搬送時に歪みを取り除いて、結果として平滑性が高い被
記録媒体Mを得るものにしているのである。特に、張力
付与ローラTから張力を作用させる場合には、被記録媒
体Mの幅方向での端部側ほど強い圧着力を作用させた状
態で、しかも、大きく変位させる形態で張力を作用させ
るので、幅方向での端部位置で張力や引っ張り量が不足
すること無く歪みを確実に取り除くものにしており、更
に、被記録媒体Mの搬送方向で下手側ほど、より強い圧
着力を作用させ、より大きく変位させる形態で張力を作
用させるので、搬送時に被記録媒体Mに対して作用させ
る張力が多少不足することがあっても、搬送終端に至る
と確実に強い張力を作用させて歪みを解消するものにし
ている。尚、本発明の張力付与ローラTは被記録媒体M
の搬送系の終端部のみに配置する形態で実施することも
可能であり、この形態で実施した場合にも被記録媒体M
の平坦性を高めて良好な平面の被記録媒体Mを得るもの
となる。
【0061】つまり、本発明によると、熱定着時に被記
録媒体Mに歪みが発生しても、熱定着処理の後におい
て、張力付与ローラTから張力を作用させることによっ
て被記録媒体Mの歪みを積極的に取り除き、平滑で良好
な平坦面を有した高品質の被記録媒体Mを得るものとな
り、画像形成装置Q1で画像を形成した被記録媒体Mの
商品価値を高めるものになっているのである。
【0062】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、以下の構成して実施することも可能で
ある(この別実施の形態では前記実施の形態と同じ機能
を有するものには、実施の形態と共通の番号、符号を付
している)。
【0063】(a)図12(イ)、(ロ)に示すよう
に、前記加熱空間Rの内部において、被記録媒体Mを表
裏両面から挟む位置に搬送体として第1駆動ローラ10
0と第2駆動ローラ101とを幅方向で一対備えると共
に(一方のローラを従動型に構成しても良い)、第1駆
動ローラ100、第2ローラ101夫々の駆動軸100
A、101Aを支持するローラ支持部材102(張力付
与機構の一例)の姿勢の設定により、被記録媒体Mのシ
ート面と直交する方向視で第1、第2駆動ローラ10
0、101を平面視で、被記録媒体Mの搬送経路の幅方
向の中心を基準として対称となる「ハ」字に配置し、こ
の第1駆動ローラ100、第2駆動ローラ101で被記
録媒体Mを搬送する際には、第1、第2駆動ローラ10
0、101からの搬送力で、同図において矢印で示す方
向に被記録媒体Mを搬送すると同時に、この搬送方向に
直交する被記録媒体Mの幅方向での両端部側に対して、
第1、第2駆動ローラ100、101から分力を作用さ
せるよう搬送系を構成している。そして、このように搬
送系を構成したことにより、加熱空間Rの内部で被記録
媒体Mに歪みを発生することがあっても、この被記録媒
体Mの搬送に伴い、第1、第2駆動ローラ100、10
1から被記録媒体Mに対して幅方向の外方に対して等し
く張力を作用させるものにして、偏った搬送力を作用さ
せること無く搬送を行い、歪みのない被記録媒体Mを得
るものにしている。
【0064】(b)図13(イ)、(ロ)に示すよう
に、前記加熱空間Rの内部において、被記録媒体Mを表
裏両面から挟む位置に搬送体として複数の輪体104に
巻回して成る駆動型の無端回動ベルト105を幅方向に
一対備えると共に、これらの無端回動ベルト105の輪
体104を支持するベルト支持部材106(張力付与機
構の一例)の姿勢の設定により、被記録媒体Mのシート
面と直交する方向視で夫々の無端回動ベルト105を平
面視で、被記録媒体Mの搬送経路の幅方向の中心を基準
として対称となる「ハ」字に配置し、この無端回動ベル
ト105で被記録媒体Mを搬送する際には、夫々の無端
回動ベルト105から搬送力で、図13(イ)において
矢印で示す方向に被記録媒体Mを搬送すると同時に、こ
の搬送方向と直交する被記録媒体Mの幅方向での両端部
側に対して、無端回動ベルト105から分力を作用させ
るよう搬送系を構成している。又、この搬送系では無端
回動ベルト105に発熱体を用いることや、無端回動ベ
ルト105を外部から加熱する発熱体を備えること等の
加熱系を備えることにより、無端回動ベルト105から
被記録媒体Mに熱を伝えて加熱を補助するよう加熱系を
構成している。そして、このように搬送系を構成したこ
とにより、加熱空間Rの内部で被記録媒体Mに歪みを発
生することがあっても、この被記録媒体Mの搬送に伴
い、無端回動ベルト105の広い接触面を介して被記録
媒体Mに対して幅方向に等しく張力を作用させて偏った
搬送力を作用させること無く搬送を行い、歪みのない被
記録媒体を得るものにしている。
【0065】(c)図14(イ)、(ロ)に示すよう
に、前記加熱空間Rの内部において、被記録媒体Mを表
裏両面から挟む位置に搬送体として、被記録媒体Mの幅
方向での中央側ほど、この被記録媒体Mにおける搬送方
向の下手側に位置する形状に湾曲成形された可撓性素材
で成る湾曲ローラ110を一対備えると共に、この湾曲
ローラ110の駆動軸110Aを支持する湾曲ローラ支
持部材111(張力付与機構の一例)を備えている。具
体的には、湾曲ローラ110の駆動軸110Aは、曲げ
方向に柔軟に変形することが可能であると同時に、この
曲げ状態においても回転力を伝え得るよう構成されたフ
レキシブルワイヤや多関節伝動軸等で構成され、この駆
動軸110Aに対して耐熱性に優れ柔軟に変形するシリ
コンゴム等の可撓性素材を備えて湾曲ローラ110が構
成されている。又、同図においては、被記録媒体Mの搬
送経路の中央位置と被記録媒体Mの幅方向での両端位置
との3箇所において湾曲ローラ110の駆動軸110A
を前記湾曲ローラ支持部材111で支持することによ
り、被記録媒体Mのシート面と直交する方向視で、被記
録媒体Mの搬送経路の幅方向の中心を基準として対称と
なる位置に湾曲ローラ110を配置し、かつ、これらの
湾曲ローラ110を全体として1つの円弧軌跡上に配置
している。このように搬送系を構成したことにより、加
熱空間Rの内部で被記録媒体Mに歪みを発生することが
あっても、被記録媒体Mの搬送に伴い、湾曲ローラ11
0から被記録媒体Mに対して幅方向に等しく張力を作用
させて偏った搬送力を作用させること無く搬送を行い、
歪みのない被記録媒体Mを得るものにしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置及び画像形成装置を示す斜視図
【図2】画像処理装置及び画像形成装置を示す一部切り
欠き側面図
【図3】プリント部の縦断側面図
【図4】被記録媒体の縦断側面図
【図5】ループ形成部の縦断側面図
【図6】熱定着部の縦断側面図
【図7】熱定着部の縦断正面図
【図8】張力付与ローラの配置を示す斜視図
【図9】張力付与ローラの拡大断面図
【図10】張力付与ローラの分解斜視図
【図11】張力付与ローラの軸受部材の姿勢変化を示す
【図12】別実施の形態(a)の搬送体を示す平面図及
び斜視図
【図13】別実施の形態(b)の搬送体を示す平面図及
び斜視図
【図14】別実施の形態(c)の搬送体を示す平面図及
び正面図
【符号の説明】
11 基材 12 定着層 13 浸透層 59・60 ローラ 62 ローラ支持部材 63 支軸 105 無端回動ベルト 106 ベルト支持部材 110 湾曲ローラ 111 湾曲ローラ支持部材 Ta 駆動ローラ Tb 遊転ローラ M 被記録媒体 R 加熱空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永長 和夫 和歌山県和歌山市梅原579番地の1 ノー リツ鋼機株式会社内 Fターム(参考) 2C056 HA29 HA46 2C058 AC07 AE02 AE07 GC02 3F053 HB01 LA01 LB03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、この基材表面の定着層に転写す
    べき画像情報がプリントされる浸透層とを有するシート
    状の被記録媒体を加熱することにより、浸透層に昇華性
    インクでプリントされた画像情報を定着層に転写定着す
    る加熱部を備えている熱定着装置であって、 前記加熱部が、前記被記録媒体を加熱する加熱空間と、
    この加熱空間において前記被記録媒体を挟み込んで所定
    の搬送方向に搬送するよう、この被記録媒体の表裏両面
    側に配置した搬送体とで構成されると共に、 前記搬送体により前記被記録媒体に対して作用する搬送
    力が、前記所定の搬送方向と直交する幅方向への分力を
    含み、この分力により前記被記録媒体を前記所定の搬送
    方向とは直交する幅方向に引っ張り力を付与する張力付
    与機構を備えている熱定着装置。
  2. 【請求項2】 前記張力付与機構が、前記被記録媒体に
    おける前記所定の搬送方向と直交する幅方向の端部側ほ
    ど強い引っ張り力を作用させるよう構成されている請求
    項1記載の熱定着装置。
  3. 【請求項3】 前記張力付与機構が、前記被記録媒体に
    おける前記所定の搬送方向の下手側ほど、被記録媒体に
    対して搬送方向と直交する幅方向の端部側に向けて強い
    引っ張り力を作用させるよう構成されている請求項1又
    は2記載の熱定着装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送体が、前記被記録媒体の幅方向
    での中央を基準にして幅方向の両端側に配置され、この
    夫々の搬送体に対応する張力付与機構が、前記所定の搬
    送方向と直交する幅方向で、対応する端部の側に向けて
    引っ張り力を作用させるよう構成してある請求項2又は
    3記載の熱転写装置。
  5. 【請求項5】 前記搬送体が、前記被記録媒体の表裏両
    面において、前記被記録媒体の幅方向に配置された複数
    のローラで成ると共に、前記張力付与機構が、この複数
    のローラのうち、少なくとも被記録媒体の幅方向での端
    部の側に配置したものの搬送方向を、前記所定の搬送方
    向の下手側ほど被記録媒体の幅方向の端部に向かう側に
    設定するローラ支持部材で構成されている請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の熱定着装置。
  6. 【請求項6】 前記搬送体が、前記被記録媒体の表裏両
    面のうちの一方の面の側に配置された駆動ローラと、他
    方の面の側に配置された複数の遊転ローラとで成ると共
    に、前記張力付与機構が、この複数の遊転ローラのう
    ち、前記被記録媒体の幅方向の両端部側に配置されたも
    のの搬送方向を、前記所定の搬送方向の下手側ほど被記
    録媒体の幅方向の端部に向かう側に設定するローラ支持
    部材で構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の熱定着装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動ローラが、前記被記録媒体の搬
    送方向と直交する姿勢の駆動軸に備えられて成ると共
    に、前記ローラ支持部材は、前記複数の遊転ローラを前
    記被記録媒体のシート面と直交する姿勢の支軸周りで姿
    勢変更自在に支持し、かつ、前記被記録媒体の搬送時に
    は、この被記録媒体から作用する力によって前記支軸周
    りでの姿勢変更を行わせ、この遊転ローラの回転による
    搬送方向を搬送方向の下手側ほど被記録媒体の幅方向の
    端部に向かう側に設定するよう構成してある請求項6記
    載の熱定着装置。
  8. 【請求項8】 前記搬送体が、前記被記録媒体の表裏両
    面に配置された無端回動ベルトで成ると共に、前記張力
    付与機構が、この無端回動ベルトの搬送方向を、前記所
    定の搬送方向の下手側ほど被記録媒体の幅方向の端部に
    向かう側に設定するベルト支持部材で構成してある請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の熱定着装置。
  9. 【請求項9】 前記搬送体が、前記被記録媒体の表裏両
    面において、この被記録媒体の幅方向で中央側ほど、こ
    の被記録媒体における前記所定の搬送方向の下手側に位
    置する形状に湾曲成形された可撓性素材で成る湾曲ロー
    ラで構成されると共に、前記張力付与機構が、前記湾曲
    ローラを湾曲形状での回転を許す状態で支持する湾曲ロ
    ーラ支持部材で構成されている請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の熱定着装置。
  10. 【請求項10】 画像が形成される被記録媒体を挟み込
    んで所定の搬送方向に搬送する搬送体を備えている画像
    形成装置であって、前記搬送体により前記被記録媒体に
    対して作用する搬送力が、前記所定の搬送方向と直交す
    る幅方向への分力を含み、この分力により前記被記録媒
    体を前記所定の搬送方向とは直交する幅方向に引っ張り
    力を付与する張力付与機構を備え、前記搬送体は、前記
    被記録媒体の表裏両面のうちの一方の面の側に配置され
    た駆動ローラと、他方の面の側に配置された複数の遊転
    ローラとで成ると共に、前記張力付与機構が、この複数
    の遊転ローラのうち、前記被記録媒体の幅方向の両端部
    側に配置されたものの搬送方向を、前記所定の搬送方向
    の下手側ほど被記録媒体の幅方向の端部に向かう側に設
    定するローラ支持部材で構成されている画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記駆動ローラが、前記被記録媒体の
    搬送方向と直交する姿勢の駆動軸に備えられて成ると共
    に、前記ローラ支持部材は、前記複数の遊転ローラを前
    記被記録媒体のシート面と直交する姿勢の支軸周りで姿
    勢変更自在に支持し、かつ、前記被記録媒体の搬送時に
    は、この被記録媒体から作用する力によって前記支軸周
    りでの姿勢変更を行わせ、この遊転ローラの回転による
    搬送方向を搬送方向の下手側ほど被記録媒体の幅方向の
    端部に向かう側に設定するよう構成してある請求項10
    記載の画像形成装置。
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