JP2005313458A - 画像記録装置 - Google Patents

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圭一郎 鈴木
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卓義 品川
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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂を含む記録媒体に画像記録を行う場合に光沢のある高精細な画像記録を行うことのできる画像記録装置を提供する。
【解決手段】表層に熱可塑性樹脂粒子を含むインク受容層を有する記録媒体Pに対して画像記録を行う画像記録装置1であって、記録ヘッド6よりも記録媒体Pの搬送経路の下流側に画像記録後の記録媒体Pに対して加熱を行う加熱ローラ14を配置し、記録媒体Pを介して加熱ローラ14に対向する位置に加圧ローラ18を配置するとともに、記録媒体Pが加熱ローラ14と加圧ローラ18との間を通過した直後の搬送角度Aが搬送基準線22に対して±4.0度以内である。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像記録装置に係り、特に、インクジェット方式により画像記録を行なう画像記録装置に関するものである。
一般に、少量多品種の需要に対して臨機応変に対応できる画像記録装置として、従来よりインクジェット方式の画像記録装置が知られている。インクジェット方式の画像記録装置は、記録ヘッドの記録媒体に対向する面に設けられたノズルからインクを吐出して記録媒体上に着弾、定着させることにより記録媒体に画像を記録するものであり、従来のグラビア印刷方式やフレキソ印刷方式による画像記録手段と異なって製版工程を必要としないため少量の需要にも簡易かつ迅速に対応することができるという特徴を有している。また、騒音が少なく多色のインクを用いることによってカラーでの画像記録も容易に行うことができるという長所がある。
インクジェット方式の画像記録装置は、多種多様な記録媒体に対して高精細な画像記録を行うことが可能であり、特に、記録面側に熱可塑性樹脂粒子を含むインク受容層を有する記録媒体を用いた場合には、画像記録を行った後に熱可塑性樹脂粒子を溶融させ平滑化させることにより光沢のある写真画質の記録画像を得ることができる。
しかし、特に、主として耐候性を上げるために用いられる顔料系インクによる画像記録の場合には、インクを記録媒体上に吐出しただけでは顔料粒子がインク受容層上にとどまり、記録媒体表面に凹凸を生じる。このため、染料系インクを用いた場合と比べて光沢性が著しく劣るという問題がある。そこで、特に、顔料系インクを用いて画像記録を行う場合には、熱可塑性樹脂を溶融させて平滑化させるだけでなく、前記顔料粒子と熱可塑性樹脂を含むインク受容層を平滑化させることが必要となる。
また、このような熱可塑性樹脂粒子を含む記録媒体を用いて高精細な画像記録を行うためには、美しい光沢を出すための処理が必要であるとともに記録媒体の表面を傷つけることのないよう配慮することも必要となる。
すなわち、記録画像に光沢を出すためには、記録媒体上にインクを吐出させ定着させた後に熱可塑性樹脂を溶融させるなどの処理を施す必要があり、従来より画像記録後に粗面ローラや熱風によって熱可塑性樹脂を溶融させることが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、画像記録後に記録媒体を110℃〜140℃の高温で一定時間保温することによって記録媒体を加熱し熱可塑性樹脂を溶融させることも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、十分に熱可塑性樹脂粒子を溶融させ平滑化させるためには、加熱だけでなく加圧も行う必要があり、熱風や保温によって記録媒体の加熱を行うのみでは光沢のある高精細な記録画像を得ることはできない。
そこで、画像記録を行った後に記録媒体に対して50〜150度の加熱温度で9.8×104〜4.9×106Paの圧力をかけることによって加熱加圧を行い、インクを定着させる技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。これによれば、記録媒体の表面の熱可塑性樹脂を溶融させ光沢感のある画像を形成することができる。
特公平2−31673号公報 特開平11−208097号公報 特開平2001−341407号公報
この点、記録媒体に対するインクの定着を効率的に行うとともに記録画像の表面を平滑化しより光沢感のある画像を得るためには、所定の時間内に一定以上の圧力と熱量を加える必要がある。そして、この所定の時間は、記録媒体の搬送速度と加熱ローラと加圧ローラとによって形成されるニップの幅によって規定される。この点、従前は、一般に、必要な面圧を得ることのできる範囲でニップの幅を大きくした方が記録媒体に対してより多くの熱量を加えられるため光沢感ある画像を形成する上で好ましいと考えられてきた。しかしながら、加熱加圧を終えた記録媒体はローラの周面に沿って湾曲しており、このとき記録媒体は支持されていない状態であるため、記録媒体の剛性によって搬送経路に戻ろうとする力が働く。そして、ニップの幅を大きくすると、記録媒体の湾曲がより大きくなるため、ローラ間のニップを通過した後、急激にローラの周面から剥離されることとなり、かえって記録画像の光沢感を損なうおそれがあるという問題がある。
そこで、本発明は以上のような課題を解決すべくなされたものであり、インクジェット方式によって熱可塑性樹脂を含む記録媒体に画像記録を行う場合に光沢のある高精細な画像を形成することのできる画像記録装置を提供することを目的とするものである。
このような問題を解決するため、請求項1に記載されている発明は、表層に熱可塑性樹脂粒子を含むインク受容層を有する記録媒体に対してインクを吐出し前記記録媒体を一定方向に搬送しながら画像記録を行う画像記録装置であって、
前記記録ヘッドよりも前記記録媒体の搬送経路の下流側に画像記録後の前記記録媒体に対して加熱を行う加熱機構を配置し、前記記録媒体を介して前記加熱機構に対向する位置に加圧機構を配置するとともに、前記記録媒体が前記加熱機構と前記加圧機構との間を通過した直後の搬送角度が搬送基準線に対して±4.0度以内であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項1に記載の発明は、表層に熱可塑性樹脂粒子を含むインク受容層を有する記録媒体に画像記録を行った後、記録媒体に加熱加圧を行う場合に、記録媒体が加熱機構と加圧機構との間を通過した直後の搬送角度が搬送基準線に対して±4.0度以内となるようになっており、記録媒体が加熱機構と加圧機構から緩やかに剥離するため記録媒体の表面が傷つけられないようになっている。
請求項2に記載されている発明は、請求項1に記載の画像記録装置において、前記加熱機構は加熱ローラであり、前記加圧機構は加圧ローラであることを特徴としている。
このような構成を有する請求項2に記載の発明は、記録媒体を加熱ローラと加圧ローラとによって加熱加圧を行うようになっている。
請求項3に記載されている発明は、請求項1又は請求項2に記載の画像記録装置において、前記インクは顔料系インクであることを特徴としている。
このような構成を有する請求項3に記載の発明は、顔料系インクを用いて画像記録を行うようになっている。
請求項1に記載された発明によれば、表層に熱可塑性樹脂粒子を含むインク受容層を有する記録媒体に画像記録を行った後記録媒体に加熱加圧を行う場合に、記録媒体が加熱機構と加圧機構との間を通過した直後の搬送角度が搬送基準線に対して±4.0度以内という緩やかな角度で記録媒体が加熱機構と加圧機構から剥離するようになっている。このため、溶融した樹脂を含む記録媒体の表面が記録媒体が加熱機構と加圧機構から剥離する際に傷つけられないことなく、光沢感のある高精細な画像記録を行うことができるという効果を奏する。
請求項2に記載された発明によれば、加熱機構と加圧機構を加熱ローラと加圧ローラとによって構成しているので、記録媒体の全面に対して均一に加熱加圧を行うことができ、この場合でも記録媒体が加熱ローラと加圧ローラから剥離する際、緩やかな角度で剥離するようになっている。このため、溶融した樹脂を含む記録媒体の表面が記録媒体が加熱機構と加圧機構から剥離する際に傷つけられることがなく、光沢感のある高精細な画像記録を行うことができるという効果を奏する。
請求項3に記載された発明によれば、顔料系インクを用いることにより、溶融した熱可塑性樹脂へのインクの埋め込みが効果的に行われる。これにより、光沢感のある高精細な画像記録を行うことができるという効果を奏する。
以下、添付図面を参照しつつ本発明に係る画像記録装置1の第一の実施形態について説明する。
まず、図1に示すように、本実施の形態において、画像記録装置1の内部下方一端には、所定幅を有する長尺な記録媒体Pが巻回された給紙ロール2が回転自在に配設されている。給紙ロール2は、図示しない駆動機構によって回転駆動するようになっており、給紙ロール2が回転することにより記録媒体Pが所定の搬送方向Xに送り出されるようになっている。
また、給紙ロール2の上方には、記録媒体Pを記録面側と非記録面側とから挟持する一対の第一搬送ローラ3a,3bが設けられている。給紙ロール2から送り出された記録媒体Pは第一搬送ローラ3a,3bによって支持されつつ所定の搬送方向Xに沿って搬送されるようになっている。
第一搬送ローラ3a,3bよりも搬送方向Xの下流側であって画像記録装置1の上面ほぼ中央には記録媒体Pを非記録面から支持するプラテン5が画像記録装置1の上面に沿ってほぼ水平に配置されている。
また、プラテン5の上方には、図示しないキャリッジに搭載された記録ヘッド6が設けられており、記録媒体Pの搬送方向Xに直交する方向に延在して設けられた棒状のガイドレール(図示せず)に沿って往復移動するようになっている。
記録ヘッド6は、本実施形態において使用される各色(例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))ごとに設けられており、記録媒体Pの記録面上に所要のインクを吐出させるようになっている。なお、画像記録装置1で使用されるインクの色はこれに限定されず、例えば、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)等の色を使用することもできる。この場合には、各色に対応した記録ヘッド6がキャリッジに搭載される。
前記プラテン5よりも搬送方向Xの下流側には、記録媒体Pの幅寸法とほぼ等しい長さ寸法を有するカッター7a,7bが搬送方向Xに直交する方向に延在して設けられている。カッター7a,7bは互いに対向するように記録媒体Pの記録面側及び非記録面側の双方にそれぞれ設けられており、画像が記録された記録媒体Pを所定の長さ寸法に切断するようになっている。このうち記録媒体Pの記録面側に設けられたカッター7aは図示しない駆動機構により上下動可能となっており、画像記録を終えた記録媒体Pがカッター7a,7bの間を通過した後、記録媒体Pの記録面側に設けられたカッター7aが下降することによって記録媒体Pを所定の長さ寸法に切断可能となっている。なお、カッター7a,7bの構造はこれに限られず、例えば、記録媒体Pの非記録面側の所定位置に固定された固定刃を備え、記録媒体Pの記録面側には駆動機構によって移動可能に設けられた円盤形状のロータリーカッターを備えるようにしてもよい。この場合は画像記録を終えた記録媒体Pがカッターの間を通過した後に、ロータリーカッターが回転しながら記録媒体P上を移動することによって記録媒体Pを所定の長さ寸法に切断する。
カッター7a,7bよりも搬送方向Xの下流側には切断された記録媒体Pを記録面側と非記録面側とから挟持しつつ搬送方向Xに沿って搬送する一対の第二搬送ローラ8a,8bが設けられている。また、第二搬送ローラ8a,8bよりも搬送方向Xの下流側には、記録媒体Pの搬送の向きを切り替える切替ユニット9が設けられている。
前記給紙ローラ2から切替ユニット9までの搬送経路は第一搬送経路26とされており、第一搬送経路26は第二搬送ローラ8a,8bを支点として画像記録装置1の下方に向かってほぼ直角に曲折している。切替ユニット9は第一搬送経路26の下端に位置しており、図示しない駆動機構によって回転駆動する一対の切替ローラ11a,11bを備えている。切替ローラ11a,11bは、適宜その回転方向を切替え可能となっており、記録媒体Pを第一搬送経路25の下端から一旦送り出すとともに記録媒体Pの搬送方向を逆方向に切替えて再度搬送経路内に引き込むようになっている。
第一搬送経路25の下端部は、第二搬送経路26に分岐されるようになっており、この分岐部分には、切替ユニット9を構成し記録媒体Pの搬送経路を第一搬送経路25から第二搬送経路26へと切り替える切替レバー10が設けられている。切替レバー10は、図示しない駆動機構によって適宜回動動作され、この回動動作により記録媒体Pの搬送経路を切替え可能となっている。
第二搬送経路26上であって切替ローラ11a,11bよりも搬送方向Xの下流側には、記録媒体Pを記録面側と非記録面側とから挟持する一対の第三搬送ローラ12a,12bが配設されている。
第三搬送ローラ12a,12bよりも搬送方向Xの下流側には、記録媒体Pに対して加熱及び加圧処理を行う定着ユニット13が設けられている。定着ユニット13は、図2に示すように、記録媒体Pの幅寸法よりわずかに長い長さ寸法に形成された加熱ローラ14と、加熱ローラ14に当接して押圧する加圧ローラ18とを備えている。加熱ローラ14及び加圧ローラ18は、図示しない駆動機構によって回転自在となっている。
加熱ローラ14は記録媒体Pに記録面側から当接して加熱を行うようになっており、円柱形状のローラ本体の内部には軸方向に沿って延在してヒータ15が備えられている。加熱ローラ14に用いられるヒータ15としては、例えば、ハロゲンヒータやコイルヒータ等を適用することができる。また、加熱ローラ14は記録媒体Pを効率よく加熱できるようにするため、金属等の熱伝導性の高い材料によって形成されており、フッ素樹脂や耐熱シリコン樹脂等からなる離型性層が表面に形成されている。このように、加熱ローラ14の表面に離型性層が形成されていることによって、記録媒体Pを加熱加圧し熱可塑性樹脂粒子を溶融、平滑化した場合にも記録媒体Pが加熱ローラ14から容易に剥離できるようになっている。
一方、加圧ローラ18は加熱ローラ14とほぼ同じ長さ寸法を有し、記録媒体Pの非記録面側に加熱ローラ14に対向するように設けられている。加圧ローラ18はゴム等の弾性を有する材料によって形成されている。また、図2に示すように、加圧ローラ18には回転軸19が設けられており、回転軸19は支持部材20によって支持されている。支持部材20は、支持部材20の一端に設けられた支軸27を支点として揺動自在となっており、支持部材20のほぼ中央部分には加圧ローラの回転軸19を支持する軸受部28が形成されている。また、支持部材20の一端であって支軸27の設けられている側とは反対側の端部には加圧ローラ18の回転軸19を支持部材20を介して加熱ローラ14の設けられている側に対して付勢するコイルばね21が設けられている。コイルばね21により支持部材20を介して加圧ローラ18の回転軸19が加熱ローラ14側に付勢されることによって加圧ローラ18は加熱ローラ14に対して圧接するようになっている。なお、加圧ローラ18を加熱ローラに押圧させる機構はこれに限定されず、他の機構を適用することが可能である。
加熱ローラ14と加圧ローラ18とは、定着ユニット13に搬送される記録媒体Pの搬送基準線22上で接するように配置されている。ここで搬送基準線22とは、搬送される記録媒体Pの厚さの中央とほぼ一致して搬送方向Xに沿って延在する線である。記録媒体Pは搬送経路上を搬送基準線22に沿って搬送され、加熱ローラ14及び加圧ローラ18の回転に伴って加熱ローラ14と加圧ローラ18との間に引き込まれるようになっている。加熱ローラ14及び加圧ローラ18は、加圧ローラ18が加熱ローラ14を押圧することによって、加熱ローラ14と加圧ローラ18の接する部分において一定の幅を持ったニップを形成するようになっている。ニップとは、加圧ローラ18と加熱ローラ14との接触部分であって、加圧ローラ18と加熱ローラ14とはこの接触部分で密着しており、定着ユニット13に搬送された記録媒体Pはニップ部分で加圧ローラ18と加熱ローラ14とによって挟持されるようになっている。ニップの幅は加熱ローラ14及び加圧ローラ18を形成する材料の硬度と加圧ローラ18によって加えられる圧力によって変化する。すなわち、例えば、加圧ローラ18が硬度の低い材料で形成されている場合に加圧ローラ18によって高い圧力が加えられると硬度の低い加圧ローラ18の表面が加熱ローラ14に押し込まれることによって広い幅のニップが形成され、加圧ローラ18が硬度の高い材料で形成されていて加圧ローラ18によって低い圧力が加えられた場合には狭い幅のニップが形成されるようになっている。
加熱ローラ14と加圧ローラ18との間を通った直後の記録媒体Pは、加熱ローラ14又は加圧ローラ18の周面に沿って湾曲する。この加熱ローラ14と加圧ローラ18との間を通過した直後の記録媒体Pが搬送基準線22に対してなす角度(以下「搬送角度」という。)Aは、加熱ローラ14と加圧ローラ18の間に形成されるニップの幅によって異なり、ニップ幅が大きいほど搬送角度Aも大きくなる。
搬送角度Aが大きいほど記録媒体Pが加熱ローラ14又は加圧ローラ18から剥離する際に記録媒体Pの記録面に加わる衝撃が大きくなるため、光沢感のある高精細な画像を記録するためには、搬送基準線22に対する搬送角度Aを小さくすることが望ましい。すなわち、加熱ローラ14と加圧ローラ18との間を通過する際に加熱ローラ14及び加圧ローラ18の表面と記録媒体Pの表面との間に生じる粘着力によって加熱ローラ14又は加圧ローラ18の周面に沿って湾曲した記録媒体Pは、加熱ローラ14と加圧ローラ18の形成するニップから出た直後から記録媒体Pの剛性によってもとの搬送基準線22に沿った搬送経路に戻る方向に加熱ローラ14又は加圧ローラ18から剥離していく。このとき搬送基準線22に対して搬送角度Aが大きいと、加熱ローラ14又は加圧ローラ18の表面から記録媒体Pが剥離する速度が速くなり、記録媒体Pの表面に大きな衝撃を与えるため、溶融した樹脂を含む記録媒体Pの表面が傷つけられ、記録画像の光沢感が損なわれるおそれがある。
この点、光沢感は、例えば記録画像の表面に物体が映った時の像がどの程度鮮明に歪みなく映し出されるかという写像性(以下「C値」という。)を測ることにより測定することができる。そして、このC値は、記録媒体Pの搬送角度Aが搬送基準線22に対して±4.0度以内であって記録媒体Pが加熱ローラ14又は加圧ローラ18の表面から緩やかな速度で剥離するようになっている場合に好適な値となる。したがって、光沢感のある記録画像を得るためには、記録媒体Pを加熱加圧する加熱ローラ14又は加圧ローラ18の硬度や記録媒体Pに加えられる押圧力を調整して記録媒体Pの搬送角度Aが搬送基準線22に対して±4.0度以内となるようにすることが望ましい。なお、記録媒体Pの搬送角度Aが搬送基準線22に対して±4.0度以内であるときに記録媒体Pの光沢感を表すC値が好適な値となるのは、画像記録の際の加熱加圧時の一般的な温度である108度の条件下における場合であり、温度条件が変更された場合には好適なC値を得る搬送角度Aもこれに伴って変更され得る。
定着ユニット13よりも搬送方向Xの下流側であって第二搬送経路26の端部には、記録媒体Pを排出する排出口24が設けられており、排出口24よりも搬送方向X上流側には記録媒体Pを排出口24に導く一対の第四搬送ローラ23a,23bが設けられている。
ここで、本実施形態に用いられる記録媒体Pは、記録面側に熱可塑性樹脂粒子を含有するインク受容層が形成されており、このインク受容層の下側には顔料インク溶媒吸収層が形成されている。熱可塑性樹脂粒子は、例えば、ポリアクリルエステル、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、これらの共重合体等であり、中でもポリアクリルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、SBRラテックスが好ましい。これらの熱可塑性樹脂粒子を含有する記録媒体Pは、加熱及び加圧されインク受容層に含まれる熱可塑性樹脂粒子が溶融し平滑化されることによってガラス質の光沢を有する写真画質の画像形成を可能とする。
また、本実施形態に用いられるインクとしては、画像保存性の観点から着色剤として顔料を用いた顔料インクを用いることが好ましく、この顔料インクとしては、従来公知の有機及び無機顔料がある。例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料又はカーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
具体的な有機顔料としては、以下に例示するものを適用することができる。
マゼンタ又はレッド用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
グリーン又はシアン用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
なお、顔料はここに例示したものに限定されない。また、本実施形態に用いられるインクはこれに限定されず、顔料インクの他、染料インク、分散インク等、各種インクを適用することが可能である。
なお、それぞれ一対に設けられた第一搬送ローラ3a,3b、第二搬送ローラ8a,8b、第三搬送ローラ12a,12b、第四搬送ローラ23a,23bは、その一方が図示しない駆動機構によって回転駆動するようになっており、他方が、これに従動して回転するようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
画像記録動作が開始されると、記録媒体Pが給紙ロール2から送り出され、第一搬送ローラ3a,3bに案内されて第一搬送経路25に沿って搬送方向Xに搬送される。記録媒体Pがプラテン5の所定位置まで搬送されると、キャリッジがガイドレールに沿って往復移動するとともに記録ヘッド6から所定の画像データに基づいて所要のインクが吐出され、記録媒体Pの記録面上に画像が記録される。画像記録が完了した部分がカッター7a,7bの間を通過し終えると、記録媒体Pの記録面側に設けられたカッター7aが下降し、これによって記録媒体Pを挟んで上下に設けられたカッター7a,7bが互いに摺接し、長尺な記録媒体Pから画像記録済みの部分が切断される。
切断された記録媒体Pは、第二搬送ローラ8a,8bに導かれて第一搬送経路25に沿って搬送され、第一搬送経路25の下端部から一旦第一搬送経路25の外へ送り出される。その後、切替レバー10の先端部が第一搬送経路25を塞ぐように向きを変えるとともに切替ローラ11a,11bが逆方向に回転する。これにより、記録媒体Pは第二搬送経路26に引き込まれ、第三搬送ローラ12a,12bに案内されながら第二搬送経路26に沿って搬送方向Xに搬送される。
記録媒体Pが定着ユニット13に搬送されると、ヒータ15によって加熱された加熱ローラ14と加熱ローラ14を押圧する加圧ローラ18との間を記録媒体Pが通過することによって記録媒体Pの加熱加圧が行われる。これにより、記録媒体Pの記録面に形成されたインク受容層に含まれる熱可塑性樹脂粒子が加熱されることによって溶融しかつ加圧されることによって平滑化されて光沢のある写真画質の画像が形成される。
加熱ローラ14と加圧ローラ18との間を通過する際には、記録媒体Pは、加熱ローラ14及び加圧ローラ18の表面と記録媒体Pの表面との間に生じる粘着力によって加熱ローラ14又は加圧ローラ18の周面に沿って湾曲する。そして、記録媒体Pは、加熱ローラ14と加圧ローラ18の形成するニップを通過した直後から記録媒体Pの剛性によってもとの搬送基準線22に沿った搬送経路に戻る方向に応力を生じ、緩やかに加熱ローラ14又は加圧ローラ18から剥離していく。
定着ユニット13によって加熱加圧処理が行われた記録媒体Pは第四搬送ローラ23a,23bに案内されて排出口24から排出される。
本実施形態によれば、加熱ローラ14と加圧ローラ18とによって記録媒体Pの加熱加圧を行った場合に、記録媒体Pが加熱ローラ14と加圧ローラ18のニップを通過した後、加熱ローラ14又は加圧ローラ18から緩やかな角度で剥離するようになっている。このため、溶融した樹脂を含む記録媒体Pの表面が傷つけられることがなく、光沢感のある高精細な画像記録を行うことができる。
なお、本実施形態においては、画像記録装置1は、記録媒体Pを搬送方向Xに搬送させるとともに、キャリッジに搭載された記録ヘッド6を記録媒体Pの搬送方向Xに直交する方向に往復移動させながら、記録ヘッド6からインクを吐出させて、画像を形成するシリアルプリント方式の画像記録装置1としたが、画像記録装置1はこの方式に限定されるものではなく、画像記録装置の本体に固定された記録ヘッドからインクを吐出させるとともに、記録媒体Pを搬送させて、画像を形成するラインプリント方式の画像記録装置としてもよい。
また、本実施形態においては、記録媒体Pは、所定幅を有する長尺な記録媒体Pを給紙ロール2に巻回したものとしたが、記録媒体Pの形状はこれに限られず、例えば、所定の長さ寸法のシート状の記録媒体Pを順次取り出す形式のものとしてもよい。また、本実施形態に用いられる記録媒体Pは、通常の画像記録装置に適用される普通紙,再生紙,光沢紙等の各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラス等の材質からなる記録媒体が適用可能である。
また、本実施形態においては、加熱ローラ14を記録媒体Pの記録面側に配置し、加圧ローラ18を記録媒体Pの非記録面側に配置したが、加熱ローラ14と加圧ローラ18の配置は逆であってもよい。また、加熱ローラ14を金属等の硬質な材料で形成し、加圧ローラ18をシリコンゴム等の弾力性のある材料で形成するものとしたが、加圧ローラ18を金属等の硬質な材料で形成し、加熱ローラ14をシリコンゴム等の弾力性のある材料で形成するものとしてもよく、また、加熱ローラ14、加圧ローラ18の双方を弾力性のある材料で形成するものとしてもよい。また、各ローラ14,18は、ローラ自体を弾力性のある材料で形成してもよいし、金属等の硬質な材料で形成した上で弾力性を有する材料によって表面を被覆するようにしてもよい。
その他、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
次に、本発明に係る画像記録装置の第二の実施の形態について説明する。なお、本実施形態は定着ユニットの構成以外は第一の実施形態と同様であるため、以下においては、特に第一の実施形態と異なるところにつき説明する。
本実施形態において定着ユニット30は、図3及び図4に示すように、ベルト支持ローラ31と、ベルト支持ローラ31に従動して回転する従動ローラ32との間に掛け渡された加熱ベルト33を備えている。ベルト支持ローラ31及び従動ローラ32は記録媒体Pの幅寸法よりわずかに長い長さ寸法に形成されており、ベルト支持ローラ31は図示しない駆動機構によって回転自在となっている。また、加熱ベルト33を挟んでベルト支持ローラ31に対向する位置には、加熱ベルト33を記録媒体Pの非記録面側から押圧して記録媒体Pの加圧を行う加圧ローラ34が設けられている。
ベルト支持ローラ31は中空状に形成されており、ベルト支持ローラ31の内部には軸方向に沿って延在してヒータが備えられている。ベルト支持ローラ31に用いられるヒータ35としては、例えば、ハロゲンヒータやコイルヒータ等を適用することができる。また、ベルト支持ローラ31は記録媒体Pを効率よく加熱できるようにするため、金属等の熱伝導性の高い材料によって形成されている。
また、加熱ベルト33の表面には、フッ素樹脂や耐熱シリコン樹脂等からなる離型性層が形成されている。このように、加熱ローラ15に掛け渡された加熱ベルト33の表面に離型性層が形成されていることによって、記録媒体Pを加熱加圧し熱可塑性樹脂粒子を溶融、平滑化した場合にも記録媒体Pが加熱ベルト33から容易に剥離できるようになっている。なお、加熱ベルト33としては、例えば、電気鋳造によってニッケル等の金属を電着させ所要の厚さの金属層としたニッケル電鋳ベルトが適用されるが、加熱ベルト33の構成はこれに限定されない。
一方、加圧ローラ34はベルト支持ローラ31とほぼ同じ長さ寸法を有し、記録媒体Pの非記録面側にベルト支持ローラ31に対向するように設けられている。加圧ローラ34はゴム等の弾性を有する材料によって形成されている。また、図4に示すように、加圧ローラ34には回転軸36が設けられており、回転軸36は支持部材37によって支持されている。支持部材37は、支持部材37の一端に設けられた支軸38を支点として揺動自在となっており、支持部材37のほぼ中央部分には加圧ローラの回転軸36を支持する軸受部39が形成されている。また、支持部材37の一端であって支軸38の設けられている側とは反対側の端部には加圧ローラ34の回転軸36を支持部材37を介してベルト支持ローラ31の設けられている側に対して付勢するコイルばね40が設けられている。コイルばね40により支持部材37を介して加圧ローラ34の回転軸36がベルト支持ローラ31側に付勢されることによって加圧ローラ34はベルト支持ローラ31に対して圧接するようになっている。なお、加圧ローラ34を加熱ローラに押圧させる機構はこれに限定されず、他の機構を適用することが可能である。
加熱ベルト33と加圧ローラ34とは、定着ユニット30に搬送される記録媒体Pの搬送基準線22上で接するように配置されており、記録媒体Pは搬送経路上を搬送基準線22に沿って搬送され、加熱ベルト33と加圧ローラ34との間に引き込まれるようになっている。加熱ベルト33及び加圧ローラ34は、加圧ローラ34が加熱ベルト33を押圧することによって、加熱ベルト33と加圧ローラ34の接する部分において一定の幅を持ったニップを形成するようになっている。加圧ローラ34と加熱ベルト33とはこのニップ部分で密着しており、定着ユニット30に搬送された記録媒体Pはニップ部分で加圧ローラ34と加熱ベルト33とによって挟持されるようになっている。ニップの幅は加熱ベルト33及び加圧ローラ34を形成する材料の硬度と加圧ローラ34によって加えられる圧力によって変化する。すなわち、例えば、加圧ローラ34が硬度の低い材料で形成されている場合に加圧ローラ34によって高い圧力が加えられると硬度の低い加圧ローラ34の表面が加熱ベルト33に押し込まれることによって広い幅のニップが形成され、加圧ローラ34が硬度の高い材料で形成されていて加圧ローラ34によって低い圧力が加えられた場合には狭い幅のニップが形成されるようになっている。
加熱ベルト33と加圧ローラ34との間を通った直後の記録媒体Pは、加熱ベルト33又は加圧ローラ34の周面に沿って湾曲する。この加熱ベルト33と加圧ローラ34との間を通過した直後の記録媒体Pが搬送基準線22に対してなす角度(以下「搬送角度」という。)Aは、加熱ベルト33と加圧ローラ34の間に形成されるニップの幅によって異なり、ニップ幅が大きいほど搬送角度Aも大きくなる。
搬送角度Aが大きいほど記録媒体Pが加熱ベルト33又は加圧ローラ34から剥離する際に記録媒体Pの記録面に加わる衝撃が大きくなるため、光沢感のある高精細な画像を記録するためには、搬送基準線22に対する搬送角度Aを小さくすることが望ましい。すなわち、加熱ベルト33と加圧ローラ34との間を通過する際に加熱ベルト33及び加圧ローラ34の表面と記録媒体Pの表面との間に生じる粘着力によって加熱ベルト33又は加圧ローラ34の周面に沿って湾曲した記録媒体Pは、加熱ベルト33と加圧ローラ34の形成するニップから出た直後から記録媒体Pの剛性によってもとの搬送基準線22に沿った搬送経路に戻る方向に加熱ベルト33又は加圧ローラ34から剥離していく。このとき搬送基準線22に対して搬送角度Aが大きいと、加熱ベルト33又は加圧ローラ34の表面から記録媒体Pが剥離する速度が速くなり、記録媒体Pの表面に大きな衝撃を与えるため、溶融した樹脂を含む記録媒体Pの表面が傷つけられ、記録画像の光沢感が損なわれるおそれがある。
この光沢感を表すC値は、記録媒体Pの搬送角度Aが搬送基準線22に対して±4.0度以内であって記録媒体Pが加熱ベルト33又は加圧ローラ34の表面から緩やかな速度で剥離するようになっている場合に好適な値となる。したがって、光沢感のある記録画像を得るためには、記録媒体Pを加熱加圧する加熱ベルト33又は各ローラ31,34の硬度や加圧ローラ34によって加えられる押圧力を調整して記録媒体Pの搬送角度Aが搬送基準線22に対して±4.0度以内となるようにすることが望ましい。なお、記録媒体Pの搬送角度Aが搬送基準線22に対して±4.0度以内であるときに記録媒体Pの光沢感を表すC値が好適な値となるのは、画像記録の際の加熱加圧時の一般的な温度である108度の条件下における場合であり、温度条件が変更された場合には好適なC値を得る搬送角度Aもこれに伴って変更され得る。
なお、その他の構成は、第一実施形態のものと同様であるので、同一箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
記録媒体Pが定着ユニット30に搬送されると、ヒータ35によって加熱されたベルト支持ローラ31に掛け渡された加熱ベルト33とベルト支持ローラ31を押圧する加圧ローラ34との間を記録媒体Pが通過することによって記録媒体Pの加熱加圧が行われる。これにより、記録媒体Pの記録面に形成されたインク受容層に含まれる熱可塑性樹脂粒子が加熱されることによって溶融しかつ加圧されることによって平滑化されて光沢のある写真画質の画像が形成される。
加熱ベルト33と加圧ローラ34との間を通過する際には、記録媒体Pは、加熱ベルト33及び加圧ローラ34の表面と記録媒体Pの表面との間に生じる粘着力によって加熱ベルト33又は加圧ローラ34の周面に沿って湾曲する。そして、記録媒体Pは、加熱ベルト33と加圧ローラ34の形成するニップを通過した直後から記録媒体Pの剛性によってもとの搬送基準線22に沿った搬送経路に戻る方向に応力を生じ、緩やかに加熱ベルト33又は加圧ローラ34から剥離していく。
以上より、本実施形態によれば、ベルト支持ローラ31に掛け渡された加熱ベルト33と加圧ローラ34とによって記録媒体Pの加熱加圧を行った場合に、記録媒体Pが加熱ベルト33と加圧ローラ34のニップを通過した後、加熱ベルト33又は加圧ローラ34から緩やかな角度で剥離するようになっている。このため、溶融した樹脂を含む記録媒体Pの表面が傷つけられることがなく、光沢感のある高精細な画像記録を行うことができる。
なお、本発明が本実施の形態に限られないことは、第一の実施形態と同様である。
また、本実施形態において、加熱ベルト33を記録媒体Pの記録面側に配置し、加圧ローラ34を記録媒体Pの非記録面側に配置したが、加熱ベルト33と加圧ローラ34の配置は逆であってもよい。また、加圧ローラ34に代えてローラに掛け渡された加圧ベルトを配置し、加熱ベルト33と加圧ベルトとによって記録媒体Pの加熱加圧を行うようにしてもよい。
次に、画像記録装置の実施例について説明する。
本実施例における画像記録装置1は、図1及び図2に示した画像記録装置1と同様の構成であり、画像記録を行った後に記録媒体Pに対して加熱加圧を行う加熱機構及び加圧機構として、記録媒体Pの記録面側に加熱ローラ14を備え、記録媒体Pの非記録面側に加圧ローラ18を備えるものである。
本実施例で用いる加熱ローラ14は、表面には硬化型シリコンをディップ塗布し、硬化させたものである。また、中空のアルミローラを用いており、ローラ径はφ40mmのものを用いた。また、加圧ローラ18は、中空のアルミローラの表面にテフロン(登録商標)チューブを被覆した硬質ローラ、または中空のアルミローラ芯金にシリコンゴム層を設け、その上にテフロンチューブを被覆した軟質ローラであり、何れもローラ径はφ40mmのものを用いた。また、加熱ヒータとしては、ハロゲンランプヒータを使用した。さらに、加圧ローラ18を加熱ローラ14側に付勢する手段としてコイルばね21を設け、加圧ローラ18の回転軸19の両端部に設けられた支持部材20を介して加圧ローラ18の回転軸19を押圧するようにし、ねじにより加圧力を調整できるようにした。
本実施例においては、加熱ローラ14を硬質ローラ、加圧ローラ18を軟質ローラとした場合、加熱ローラ14を軟質ローラ、加圧ローラ18を硬質ローラとした場合、の双方の場合について実験を行い、さらに、コイルばね21による押圧力を変えながらニップ部分の面圧及びニップ部分の幅を測定した。この点、記録媒体Pの記録面において十分な光沢感及び耐傷性を得るためには、ニップ部分の面圧が7kg/cm2以上あることが必要との実験データが得られており、本実施例においては、ニップ部分の面圧を7kg/cm2以上となるようにするとともに、記録媒体Pに対する加熱量が一定となるようにしつつ、ニップ部分の幅を変えながら顔料インクを用いて熱可塑性樹脂層を有する記録媒体Pに対しグレーのベタ画像を記録し、加熱加圧を行った。
図5は、前記のような画像記録装置1を用い、記録媒体Pの記録面側に硬質ローラで構成される加熱ローラ14を配置し、記録媒体Pの非記録面側に軟質ローラで構成される加圧ローラ18を配置して、記録媒体Pの加熱加圧を行った場合に加熱ローラ14と加圧ローラ18との間に形成されるニップ幅と搬送角度Aとを模式的に示したものである。なお、加熱ローラ14と加圧ローラ18のうち何れを硬質ローラとし何れを軟質ローラとするか、及び加熱ローラ14加圧ローラ18の何れを記録媒体Pの記録面側に配置するかによってニップ幅と搬送角度Aの関係にほとんど差異は見られなかったことから、図5においては、上記条件によって測定された結果のみを示す。
図5(a)に示すように、ニップ幅を1mmとした場合には、搬送角度Aは1.41度であり、図5(b)に示すように、ニップ幅を1.5mmとした場合には、搬送角度Aは2.15度であり、図5(c)に示すように、ニップ幅を2mmとした場合には、搬送角度Aは2.85度であり、図5(d)に示すように、ニップ幅を2.5mmとした場合には、搬送角度Aは3.56度であり、図5(e)に示すように、ニップ幅を3mmとした場合には、搬送角A度は4.3度であり、ニップ幅が大きくなるのに伴って搬送角度Aが大きくなる。
次に、図6は、加熱加圧する際の温度を加熱加圧を行う際の一般的な温度である108℃に設定した場合の搬送角度Aと光沢感を表すC値との関係を表すグラフである。なお、C値は、75以上であれば記録媒体Pの光沢感として好適なものといえる。また、搬送角度Aが0.0度の場合とは、記録媒体Pが加熱ローラ14及び加圧ローラ18によって形成されるニップを通過した直後の角度が搬送基準線22に一致していることを示している。また、搬送角度Aがプラスとは、記録媒体Pの記録面側に硬質ローラで構成される加熱ローラ14を配置し、記録媒体Pの非記録面側に軟質ローラで構成される加圧ローラ18を配置した場合に記録媒体Pが加圧ローラ18側に傾斜する角度であり、逆に、搬送角度Aがマイナスとは、記録媒体Pの記録面側に軟質ローラで構成される加熱ローラ14を配置し、記録媒体Pの非記録面側に硬質ローラで構成される加圧ローラ18を配置した場合に記録媒体Pが加熱ローラ14側に傾斜する角度である。
図6に示すように、プラス側、マイナス側ともに搬送角度Aが搬送基準線22から離れるに従ってC値が低くなり、搬送角度Aが−4.0度から+4.0度の間にあるときに、C値は記録画像の光沢感として好適な75以上で安定する。
このように、搬送角度Aが−4.0度から+4.0度の間にあるように各ローラの硬度、ニップ幅等を調整することにより、C値が75以上で安定し、常に好適な光沢感のある高精細な画像記録を行うことができる。ただし、本実施例は加熱加圧する際の温度を108℃に設定した場合のC値であり、温度が変化した場合には、好適なC値を得られる搬送角度Aの範囲も変化し得るものである。
本発明に係る画像記録装置の第一の実施形態の全体を模式的に示す側面図である。 図1の画像記録装置に備わる定着ユニットを模式的に示す側面図である。 本発明に係る画像記録装置の第二の実施形態の全体を模式的に示す側面図である。 図3の画像記録装置に備わる定着ユニットを模式的に示す側面図である。 本発明に係る画像記録装置の一実施例において加熱ローラと加圧ローラとの間に形成されるニップ幅と搬送角度とを模式的に示した図である。図5(a)は、ニップ幅が1mmの場合の搬送角度を示す。図5(b)は、ニップ幅が1.5mmの場合の搬送角度を示す。図5(c)は、ニップ幅が2mmの場合の搬送角度を示す。図5(d)は、ニップ幅が2.5mmの場合の搬送角度を示す。図5(e)は、ニップ幅が3mmの場合の搬送角度を示す。 記録媒体の搬送角度とC値との関係を表すグラフである。
符号の説明
1 画像記録装置
13 定着ユニット
14 加熱ローラ
18 加圧ローラ
22 搬送基準線
A 搬送角度
X 搬送方向

Claims (3)

  1. 表層に熱可塑性樹脂粒子を含むインク受容層を有する記録媒体に対してインクを吐出し前記記録媒体を一定方向に搬送しながら画像記録を行う画像記録装置であって、
    前記記録ヘッドよりも前記記録媒体の搬送経路の下流側に画像記録後の前記記録媒体に対して加熱を行う加熱機構を配置し、前記記録媒体を介して前記加熱機構に対向する位置に加圧機構を配置するとともに、前記記録媒体が前記加熱機構と前記加圧機構との間を通過した直後の搬送角度が搬送基準線に対して±4.0度以内であることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記加熱機構は加熱ローラであり、前記加圧機構は加圧ローラであることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記インクは顔料系インクであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像記録装置。
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