JP2003310171A

JP2003310171A - 桑の葉の機能成分を含有するチューイン・ガム及びその製造方法

Info

Publication number: JP2003310171A
Application number: JP2003106840A
Authority: JP
Inventors: Young Jik Lee; ヤンジリー
Original assignee: Hong Young Food Co Ltd
Current assignee: Hong Young Food Co Ltd
Priority date: 2002-04-13
Filing date: 2003-04-10
Publication date: 2003-11-05
Also published as: US20030224087A1; KR20030081836A; KR100450827B1; CN1451290A

Abstract

(57)【要約】【課題】桑の葉の機能成分を含有するチューイン・ガ
ム及びその製造方法の提供。【解決手段】ガムベース１５〜３０重量％、糖アルコ
ール６０〜８０重量％、軟化剤０．１〜０．５重量％、
保湿剤０．１〜１．０重量％、乳化剤０．１〜０．５重
量％、香料０．５〜２．５重量％、桑の葉の機能成分
０．０１〜１０．０重量％、及び濃縮果汁０．１〜２．
０重量％を含む桑の葉の機能成分を含有し、あるいは、
桑の葉の機能成分を得る工程、桑の葉の機能成分０．０
１〜１０．０重量％、ガムベース１５〜３０重量％、糖
アルコール６０〜８０重量％、軟化剤０．１〜０．５重
量％、保湿剤０．１〜１．０重量％、乳化剤０．１〜
０．５重量％、及び濃縮果汁０．１〜２．０重量％を５
０〜６０℃で加熱しながら混合し、かつ香料０．５〜
２．５重量％を５０〜６０℃で加熱し、２０〜３０分間
混合しながら前記混合物に添加する工程、前記混合物を
圧延し、かつ室温で２４〜４８時間熟成する工程、及び
前記圧延した製品を裁断する工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、桑の葉の機能成分
（functional ingredients）を含有するチューイン・ガ
ム及びその製造方法に関する。より具体的には、本発明
は、前記成分を多量に摂取できる桑の葉の機能成分を含
有するチューイン・ガム及びその製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、多くの人々は、重大な関心事とし
て健康管理に注目しており、食事管理は、良好な健康状
態を達成する最良の方法とされている。しかし、経済の
発展に伴い、ライフスタイルは、栄養摂取ではなく栄養
バランスを破壊する嗜好物（palatability）に対して過
度の価値を与え、高カロリーの食物を摂取することによ
る肥満の問題が国民の健康における障害となっている。
このような問題点を克服するために、これまでに様々な
健康食品が開発されてきたが、従来の食品は、高価であ
ったため、主要食品として摂取できない欠点を有してい
る。

【０００３】桑の葉は、粗タンパク質２０〜４０重量％
と２４種のアミノ酸を含んでいる。それらの中には、二
日酔いを解消するアラニンとアスパラギン酸が３重量
（w/w）％の含量で含まれており、かつ脳の血液循環を
向上させ、コレステロール値を下げるセリンとチロシン
がそれぞれ１．２重量（w/w）％と０．７重量（w/w）％
の含量で含まれている。さらに、桑の葉には多数の無機
質が含まれている。すなわち、桑の葉は、キャベツと比
較して６０倍量のカルシウム、大根と比較して１６０倍
量の鉄分及び１０倍量のリンが含有され、かつ緑茶と比
較して６倍量のカルシウム、２倍量の鉄分、１３倍量の
ナトリウム及び１．４倍量のカリウムをそれぞれ含有し
ている。

【０００４】最近の研究によれば、桑の葉には血圧降下
及び神経伝達物質と知られているＧＡＢＡ（ガンマアミ
ノ酪酸：γ-amino butyric acid）が桑の葉の乾燥重量
１００ｇ当たり２５０ｍｇの量で含まれ、かつ毛細血管
の強化活性と脳出血及び出血性疾患の予防活性とを有す
るルチンも緑茶の３倍量含まれていることが報告されて
いる。さらに、血糖摂取を阻害するＤＮＪ（デオキシノ
ジリマイシン：deoxynojirimycin）が植物中では唯一桑
の葉に存在し、桑の葉には血糖及び血圧を降下させ、コ
レステロール値を低下させる生物活性物質、抗酸化物質
及び抗癌物質も含有されていることが動物実験によりさ
らに明らかにされたことが報告されている（非特許文献
１：リー・ワンジューら、生薬会誌、30(2):123-129、19
99）。しかし、桑の葉の薬理効果を示す食品は、これま
でに開発されていない。

【０００５】日本では、日本人に親しまれている緑茶の
葉のような植物性原料を含有する食品が安価な食品とし
て取り入れられている。しかしながら、この食品は、摂
取時間及び摂取量の点において制限されるため、その効
果を示すまでには相当の時間を要するという欠点がある
ことが明らかにされている。このような状況で、この問
題点を克服するための努力が続けられているが、あまり
進展していない。

【０００６】したがって、その多様な薬理効果を迅速に
示す、新しい植物性原料である桑の葉を含有する健康食
品を開発する強い理由がここに存在する。

【０００７】

【非特許文献１】リー・ワンジュー(Lee Wan-Joo)ら、
生薬会誌(Kor. J. Pharm)、30(2):123-129頁、1999

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明者は、迅速に薬
理効果を示す桑の葉の機能成分を含有する健康食品を開
発しようと鋭意努力した結果、桑の葉の機能成分を含有
するチューイン・ガムが従来の健康食品と比較して、よ
り迅速に薬理効果を示し得ることを見出し、本発明を完
成するに至った。

【０００９】すなわち、本発明の主な目的は、桑の葉の
機能成分を含有するチューイン・ガムを提供することに
ある。

【００１０】本発明の他の目的は、チューイン・ガムの
製造方法を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の主な目的は、以
下のチューイン・ガムにより達成される。（１）ガムベース１５〜３０重量％、糖アルコール６０
〜８０重量％、軟化剤０．１〜０．５重量％、保湿剤
０．１〜１．０重量％、乳化剤０．１〜０．５重量％、
香料０．５〜２．５重量％、桑の葉の機能成分０．０１
〜１０．０重量％、及び濃縮果汁０．１〜２．０重量％
を含む桑の葉の機能成分を含有するチューイン・ガム。（２）前記糖アルコールがキシリトール、マルチトー
ル、ソルビトール又はイソマルトである（１）に記載の
桑の葉の機能成分を含有するチューイン・ガム。（３）前記桑の葉の機能成分が、桑の葉エキス、桑の葉
エキス粉末、桑の葉乾燥粉末又はそれらの混合物の形態
で含まれる（１）又は（２）に記載の桑の葉の機能成分
を含有するチューイン・ガム。

【００１２】本発明の他の目的は、以下のチューイン・
ガムの製造方法により達成される。（１）下記の工程を含む桑の葉の機能成分を含有するチ
ューイン・ガムの製造方法。 (i) 桑の葉の機能成分を得る工程； (ii) 桑の葉の機能成分０．０１〜１０．０重量％、ガ
ムベース１５〜３０重量％、糖アルコール６０〜８０重
量％、軟化剤０．１〜０．５重量％、保湿剤０．１〜
１．０重量％、乳化剤０．１〜０．５重量％、及び濃
縮果汁０．１〜２．０重量％を５０〜６０℃で加熱しな
がら混合し、かつ香料０．５〜２．５重量％を５０〜６
０℃で加熱し、２０〜３０分間混合しながら前記混合物
に添加する工程；（iii）前記混合物を圧延し、かつ室温で２４〜４８時
間熟成する工程；及び、（iv）前記圧延した製品を裁断する工程（２）前記桑の葉の機能成分が、桑の葉エキス、桑の葉
エキス粉末、桑の葉乾燥粉末、又はそれらの混合物の形
態で含まれる（１）に記載の桑の葉の機能成分を含有す
るチューイン・ガムの製造方法。（３）前記裁断が板状ガム又はキシリトール糖液でコー
ティングされたコーティング・ガムの形態を得るために
行われる（１）又は（２）に記載の桑の葉の機能成分を
含有するチューイン・ガムの製造方法。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の桑の葉の機能成分を含有
するチューイン・ガムは、ガムベース１５〜３０重量(w
/w)％、糖アルコール６０〜８０重量(w/w)％、軟化剤
０．１〜０．５重量(w/w)％、保湿剤０．１〜１．０重
量(w/w)％、乳化剤０．１〜０．５重量(w/w)％、香料
０．５〜２．５重量(w/w)％、桑の葉の機能成分０．０
１〜１０．０重量(w/w)％、及び濃縮果汁０．１〜２．
０重量(w/w)％を含む。糖アルコールは特に制限されな
いが、キシリトール、マルチトール、ソルビトール及び
イソマルトを含有することが好ましい。桑の葉の機能成
分は、特に制限されないが、桑の葉乾燥粉末、桑の葉エ
キス、桑の葉エキス粉末又はそれらの混合物の形態で
含有されることが好ましい。

【００１４】本発明者は、桑の葉の機能成分を最も効果
的に活用できる方法を検討した結果、桑の葉の機能成分
を含ませたチューイン・ガムは、桑の葉の機能成分を相
対的に多量に摂取させ、かつ他の従来の健康食品よりも
その効果を迅速に示すことを見出した。また、本発明者
は、チューイン・ガムに桑の葉の機能成分を添加する場
合、どのような態様が最も効果であるかを研究した結
果、桑の葉を抽出して得られた２００メッシュより小さ
いサイズの桑の葉乾燥粉末、エタノールで抽出し、真空
で濃縮して得られた桑の葉エキス、及び桑の葉エキスを
乾燥して得られた桑の葉エキス粉末の形態でチューイン
・ガムに含有させた場合に、より効果的であることを見
出した。

【００１５】さらに、本発明者は、桑の葉による血糖値
低下効果はチューイン・ガムに含まれる糖分により阻害
されることを確認し、糖分の代わりに糖アルコールを添
加してその阻害を最小化させた。

【００１６】また、本発明の桑の葉の機能成分を含有す
るチューイン・ガムの製造方法は、以下の工程を含む。（i）桑の葉の機能成分を得る工程；（ii）桑の葉の機能成分０．０１〜１０．０重量％、
ガムベース１５〜３０重量％、糖アルコール６０〜８０
重量％、軟化剤０．１〜０．５重量％、保湿剤０．１〜
１．０重量％、乳化剤０．１〜０．５重量％、及び濃
縮果汁０．１〜２．０重量％を５０〜６０℃で加熱しな
がら混合し、かつ香料０．５〜２．５重量％を５０〜６
０℃で加熱し、２０〜３０分間混合しながら前記混合物
に添加する工程；（iii）前記混合物を圧延し、かつ室温で２４〜４８時
間熟成する工程；及び、（iv）前記圧延した製品を裁断する工程

【００１７】上記製造方法において、桑の葉の機能成分
は特に制限されないが、桑の葉乾燥粉末、桑の葉エキ
ス、桑の葉エキス粉末又はそれらの混合物の形態で含有
されていることが好ましい。また、裁断方法は、特に制
限されないが、板状ガム又はキシリトール糖液でコーテ
ィングされたコーティング・ガムの形態で行われること
が好ましい。

【００１８】

【実施例】以下、実施例において本発明をより詳細に説
明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものでは
ない。（実施例１）桑の葉の機能成分の収得実施例１−１桑の葉エキスの収得桑の葉１ｋｇを洗浄して、陰干した後、７０％（v/v）
エタノール５ｋｇに４時間浸漬した後、ガーゼにより濾
過して液相成分を得た。この水溶液を真空で濃縮して桑
の葉エキス５００ｇを得た。実施例１−２桑の葉エキス粉末の収得実施例１−１で得られた桑の葉エキス３００ｇを−３０
℃で凍結乾燥させて桑の葉エキス粉末３０ｇを得た。実施例１−３桑の葉乾燥粉末の収得桑の葉１ｋｇを洗浄して、陰で乾燥した後、０．５％
（w/v）炭酸水素ナトリウム水溶液２００ｍｌを桑の葉
に噴霧した。次いで、７５℃で維持された乾燥室に２０
分間放置し、常温で冷却した後、４５℃で維持された乾
燥室に１２時間放置して、水分含量が乾燥重量の６％
（w/w）である乾燥桑の葉を得た。このようにして得ら
れた乾燥桑の葉をモルタルを用いて物理的に粉砕した
後、空気流により移動した粒子の距離を算出することに
より、高速の空気を用いてさらに粉砕して３００メッシ
ュより小さいサイズの粒子を得た。次いで、これらを
２，０００ガウスの磁力を有する磁石棒を通過させて金
属成分を除去して桑の葉乾燥粉末３００ｇを得た。

【００１９】（実施例２）桑の葉の機能成分を含有す
るチューイン・ガムの製造実施例１で得られた桑の葉の機能成分を含有するチュー
イン・ガムを各成分の比率を変えて製造した。実施例２−１チューイン・ガムの製造（I）ガムベース２８０ｇ、キシリトール６８０ｇ、軟化剤２
ｇ、保湿剤３ｇ、乳化剤２ｇ、桑の葉乾燥粉末１ｇ、桑
の葉エキス５ｇ、桑の葉エキス粉末３ｇ、及び濃縮リン
ゴ果汁４ｇを５５℃で維持しながらミキサーで混合し
た。次いで、同じ温度で香料２０ｇを添加して、再び２
５分間混合した後、圧延した。次いで、圧延された混合
物を室温で３６時間熟成させた後、裁断してチューイン
・ガムを製造した。実施例２−２チューイン・ガムの製造（II）桑の葉エキスを含ませず、桑の葉エキス粉末３ｇ、桑の
葉乾燥粉末３ｇ及び濃縮リンゴ果汁７ｇを用いたこと以
外は、実施例２−１と同様な方法によりチューイン・ガ
ムを製造した。実施例２−３チューイン・ガムの製造（III）桑の葉エキス粉末を含ませず、桑の葉乾燥粉末５ｇ、桑
の葉エキス１ｇ及び濃縮リンゴ果汁７ｇを用いたこと以
外は、実施例２−１と同様な方法によりチューイン・ガ
ムを製造した。実施例２−４チューイン・ガムの製造（IV）桑の葉エキス２ｇ、桑の葉エキス粉末８ｇ、桑の葉乾燥
粉末２ｇ及び濃縮リンゴ果汁１ｇを用いたことを除き、
実施例２−１と同様な方法によりチューイン・ガムを製
造した。

【００２０】（実施例３）チューイン・ガムの官能検査２０名の官能検査員により実施例２−１乃至２−４で製
造されたチューイン・ガムの嗜好性を測定した。検査項
目は、口中の感触、苦味、清涼感及び総合選好度（表１
を参照）。

【００２１】

【表１】評価基準＋２：かなり良い＋１：良い０：普通 −１：悪い −２：かなり悪い

【００２２】表１から分かるように、実施例２−１で製
造されたチューイン・ガムが全体の中でも最良であっ
た。

【００２３】

【発明の効果】上記で詳細に説明し立証したように、本
発明は、桑の葉の機能成分を多量に摂取できるように桑
の葉の機能成分を含有するチューイン・ガム、及び該チ
ューイン・ガムの製造方法を提供する。本発明のチュー
イン・ガムは、ダイエット食品、便秘、糖尿及び高血圧
患者用代用食品として実際に適用可能である。

フロントページの続きＦターム(参考） 4B014 GB13 GG18 GK06 4B018 LB01 LE03 LE05 MD48

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ガムベース１５〜３０重量％、糖アルコ
ール６０〜８０重量％、軟化剤０．１〜０．５重量％、
保湿剤０．１〜１．０重量％、乳化剤０．１〜０．５重
量％、香料０．５〜２．５重量％、桑の葉の機能成分
０．０１〜１０．０重量％、及び濃縮果汁０．１〜２．
０重量％を含む桑の葉の機能成分を含有するチューイン
・ガム。
【請求項２】前記糖アルコールがキシリトール、マル
チトール、ソルビトール又はイソマルトである請求項１
に記載の桑の葉の機能成分を含有するチューイン・ガ
ム。
【請求項３】前記桑の葉の機能成分が、桑の葉エキ
ス、桑の葉エキス粉末、桑の葉乾燥粉末又はそれらの混
合物の形態で含まれている請求項１又は２に記載の桑の
葉の機能成分を含有するチューイン・ガム。
【請求項４】下記の工程を含む桑の葉の機能成分を含
有するチューイン・ガムの製造方法。 (i) 桑の葉の機能成分を得る工程； (ii) 桑の葉の機能成分０．０１〜１０．０重量％、
ガムベース１５〜３０重量％、糖アルコール６０〜８０
重量％、軟化剤０．１〜０．５重量％、保湿剤０．１〜
１．０重量％、乳化剤０．１〜０．５重量％、及び濃
縮果汁０．１〜２．０重量％を５０〜６０℃で加熱しな
がら混合し、かつ香料０．５〜２．５重量％を５０〜６
０℃で加熱し、２０〜３０分間混合しながら前記混合物
に添加する工程；（iii）前記混合物を圧延し、かつ室温で２４〜４８時
間熟成する工程；及び、（iv）前記圧延した製品を裁断する工程
【請求項５】前記桑の葉の機能成分が、桑の葉エキ
ス、桑の葉エキス粉末、桑の葉乾燥粉末又はそれらの混
合物の形態で含まれている請求項４に記載の桑の葉の機
能成分を含有するチューイン・ガムの製造方法。
【請求項６】前記裁断が板状ガム又はキシリトール糖
液でコーティングされたコーティング・ガムの形態を得
るために行われる請求項４又は５に記載の桑の葉の機能
成分を含有するチューイン・ガムの製造方法。