JP2003297630A - 着磁方法及び着磁装置 - Google Patents

着磁方法及び着磁装置

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JP2003297630A JP2002281412A JP2002281412A JP2003297630A JP 2003297630 A JP2003297630 A JP 2003297630A JP 2002281412 A JP2002281412 A JP 2002281412A JP 2002281412 A JP2002281412 A JP 2002281412A JP 2003297630 A JP2003297630 A JP 2003297630A
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伸一 松村
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    • H01F7/0231Magnetic circuits with PM for power or force generation
    • H01F7/0252PM holding devices
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F13/00Apparatus or processes for magnetising or demagnetising
    • H01F13/003Methods and devices for magnetising permanent magnets

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロール状のシートに簡便、高速かつ安定に着
磁を行うことができる着磁方法および着磁装置を提供す
る。 【解決手段】 長尺状で磁化容易軸がシート長手方向に
配向した磁気吸着シートの一方の面に、円柱状で円周に
沿ってN極とS極が交互に多極着磁された円柱状永久磁
石を、シート長手方向と永久磁石の軸が直交する状態で
接触させる工程と、磁気吸着シートを巻き取ることによ
り円柱状永久磁石を回転させて、磁気吸着シートに磁化
容易軸に沿って多極着磁を行う工程とを有し、円柱状永
久磁石に供給される磁気吸着シートの抱き角を45°以
下とする着磁方法およびそれに用いる着磁装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロール状に巻くこ
とができる長尺の磁気吸着シートを、鉄板等の軟質磁性
体に磁力で吸着するように多極着磁する方法と、そのた
めの簡便な着磁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気吸着シートとしては、押出成
型法やカレンダー成型法により成型された可撓性硬質磁
性シートに多極着磁を施したものが挙げられる。押出成
型法やカレンダー成型法では、バリウムフェライト、ス
トロンチウムフェライト等の硬質磁性粉と、ゴムまたは
プラスチック等の結合剤との混練物に加圧して、例えば
0.05〜0.5mmの厚さの可撓性硬質磁性シートと
する(特許文献1参照)。また、従来の磁気吸着シート
として、支持体上に磁性塗料を塗布し、乾燥させて多極
着磁を施したものも挙げられる(特許文献2〜5参
照)。
【0003】一方、磁気吸着シートに多極着磁を施す方
法としては、コンデンサー式着磁電源を用いる方法が挙
げられる。この方法では、着磁されるシートに平板状多
極型着磁ヨークを密着させ、コンデンサー式着磁電源を
用いてヨークに大電流を流し、シートの片面もしくは両
面にN極およびS極を周期的に並べる(特許文献3、
6)。
【0004】また、他の着磁方法として、平板状永久磁
石を一列に配列して複合永久磁石とし、これを被着磁シ
ートと相対的に移動させる方法も開示されている(特許
文献4、5、7〜10参照)。特許文献4、5および1
0記載の複合永久磁石では、平板状永久磁石同士が互い
に異極を対向させて配列される。一方、特許文献7〜9
記載の複合永久磁石では、平板状永久磁石同士が互いに
同極を対向させて配列される。
【0005】特許文献4、5および10に記載されてい
るように、支持体上に磁性塗料を塗布することにより磁
性層を形成し、複合永久磁石で多極着磁を行った場合、
長尺状の磁気吸着シートをリール・トゥ・リール、すな
わちインラインで製造することも可能である。
【0006】
【特許文献1】特開平10−24534号公報
【特許文献2】特開昭58−178508号公報
【特許文献3】特開2001−76920号公報
【特許文献4】特願2001−231833号(特許第
3297807号公報)
【特許文献5】特願2001−228542号(特許第
3309854号公報)
【特許文献6】特開昭61−7609号公報
【特許文献7】特開2001−68337号公報
【特許文献8】特開2001−230118号公報
【特許文献9】特開2001−297911号公報
【特許文献10】特願2001−256774号(特許
第3309855号公報)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特許文献3および6に
記載されているように、コンデンサー式着磁装置で多極
着磁を行う場合には、磁気吸着シートの面積が大きくな
るほど大規模な着磁設備が必要になり、設備コストが非
常に高くなる。また、着磁の際に大電流を流すため、漏
電や感電等の危険がある。
【0008】さらに、放電前に充電が必要であり、間欠
的に着磁が行われるため、連続的に着磁処理を行うこと
ができない。したがって、特に、長尺状のシートロール
を製造する場合には、生産性が悪くなる。これらのこと
から、コンデンサー式着磁装置ではランニングコストが
高くなる。
【0009】また、磁気吸着シートの磁気吸着力を高め
る方法に、着磁ピッチ幅を狭くする方法があるが、コン
デンサー式着磁装置の場合は、瞬間的に大電流を流すた
め、着磁ピッチ幅を例えば2mm以下に狭くすると電極
間で放電が起こってしまい、着磁ピッチ幅を狭くするの
に限界がある。したがって、着磁強度にも限界がある。
【0010】永久磁石を用いる多極着磁方法によれば、
コンデンサー式着磁装置で見られる上記の問題は解消さ
れる。しかしながら、図9に示すような特許文献7〜9
に記載された円柱状の複合永久磁石では、平板状永久磁
石が互いに同極面を対向させて積層される。また、図1
0に示すような特許文献8に記載された円柱状の複合永
久磁石においても、薄板状の永久磁石が互いに同極面を
対向させて並べられる。
【0011】これにより、積層される平板状永久磁石間
に斥力が働くため、斥力を打ち消す大きさの外力を加え
続けないと、複合永久磁石としての構成を維持できな
い。また、特許文献7〜9記載の複合永久磁石では、着
磁される磁気吸着シートの磁気吸着力を高める目的で着
磁ピッチ幅を狭くすると、必然的に平板状永久磁石が薄
くなる。これにより、磁極間距離が短くなり、漏れ磁束
密度が小さくなることから、着磁力は弱められる。
【0012】図9に示すように、円柱の軸に沿ってN極
とS極が並ぶ複合永久磁石を、着磁されるシート上で回
転させると、円柱の軸の方向にN極とS極が交互に並ぶ
ようにシートが多極着磁される。一方、円柱状の複合永
久磁石を用いて長尺状のシートに多極着磁を施す場合に
は、図3に示すように、複合永久磁石の軸方向をシート
長手方向に直交させないと、連続的な処理を行うことが
できない。
【0013】円柱状の複合永久磁石の軸方向をシート長
手方向に直交させ、かつ複合永久磁石と着磁されるシー
トを接触させた状態で複合永久磁石を回転させることに
より、シートが着磁されて長手方向に進行する。しかし
ながら、図9に示す複合永久磁石の構成によれば、円柱
の軸に沿ってN極とS極が並ぶため、シート長手方向に
磁化容易軸が配向した長尺状のシートに連続的な多極着
磁を行うには適さない。
【0014】特許文献5および10には、角柱状の複合
永久磁石を着磁されるシートと相対的に移動させる着磁
方法が示されているが、円柱状の複合永久磁石に関する
具体的な記載はない。
【0015】特許文献4には、互いに異極面を対向させ
て並べられた永久磁石から構成される、図11に示すよ
うな円柱状の複合永久磁石が開示されている。この複合
永久磁石によれば、円周上にN極とS極が交互に並ぶた
め、長尺状のシート上で回転させることにより、シート
長手方向に磁化容易軸が配向した長尺状のシートに、連
続的な多極着磁処理を行うことが可能である。また、複
合永久磁石を構成する各永久磁石は、互いに異極面を対
向させて円柱状に並べられているため、永久磁石間に斥
力が働かない。
【0016】以上のように、特許文献4に記載された着
磁用の円柱状複合磁石によれば、長尺状のシートに高速
かつ簡便に着磁を行うことができる。しかしながら、特
許文献4記載の着磁方法において、円柱状複合永久磁石
に供給されるシートの抱き角が適切でない場合、通常の
ロール紙で見られない、磁気吸着シートに特有の問題が
発生する。
【0017】ロール紙に例えば印刷や、塗料の塗布を行
う場合には、ロール状に巻かれる紙にしわ、巻き弛みあ
るいは端面のずれ等が発生しないように、紙の抱き角お
よび張力が調節される。しかしながら、ロール状の磁気
吸着シートに円柱状の磁石で着磁を行う場合には、着磁
されるシートと磁石との間に磁気吸着力が働くため、抱
き角が必要以上に大きいと、シートが磁石に抱き角以上
に貼り付く。
【0018】これにより、円柱状の磁石上を走行するシ
ートがばたつく状態となり、シートの供給に支障をきた
すようになる。シートの走行が円滑に行われないと、シ
ート全面が均一に着磁されなかったり、着磁されたシー
トを巻き取ったときに巻き弛み等が生じたりする可能性
がある。また、磁石に供給されるシートの張力を調節し
ても、シートと円柱状の磁石との間に働く磁気吸着力の
影響の方が大きいため、張力の調節でシートの走行状態
を改善させることが難しい。
【0019】近年、A0版等の大判の印刷が可能な大判
プリンターの需要が増大している。現在、市販されてい
る大判プリンターでは、すべてロール紙が用いられてい
る。したがって、磁気吸着シートを大判の印刷物として
利用したい場合、ロール状でプリンターに供給する必要
があり、ロール状のシートを簡便、高速に着磁できる方
法や装置が望まれる。
【0020】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、したがって本発明は、ロール状のシートに簡
便、高速かつ安定に着磁を行うことができる着磁方法お
よび着磁装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の着磁方法は、長尺状であって磁化容易軸が
シート長手方向に配向した磁気吸着シートの一方の面
に、円柱状で円周に沿ってN極とS極が交互に多極着磁
された円柱状永久磁石を、前記シート長手方向と前記円
柱状永久磁石の軸が直交する状態で接触させる工程と、
前記磁気吸着シートを前記シート長手方向における一端
から巻き取ることにより、前記磁気吸着シートと接触す
る前記円柱状永久磁石を回転させて、前記磁気吸着シー
トに磁化容易軸に沿って多極着磁を行う工程とを有し、
前記円柱状永久磁石と前記磁気吸着シートが接触する部
分の前記シート長手方向における一端での前記磁気吸着
シートの表面に対する法線と、他端での前記磁気吸着シ
ートの表面に対する法線とがなす抱き角を45°以下と
することを特徴とする。これにより、着磁の際に円柱状
永久磁石に磁気吸着シートが過度に貼りつき、シートが
ばたついたり、着磁が均一に行われなかったりするのを
防止することが可能となる。
【0022】好適には、前記円柱状永久磁石として、一
方の極を前記円周側に有し、他方の極を前記軸側に有す
る複数の薄板状永久磁石が、互いに異極面を対向させて
並べられた円柱状の複合永久磁石を用いる。これによ
り、円柱状永久磁石を構成する薄板状永久磁石間に斥力
が働かず、安定な複合永久磁石が構成される。
【0023】上記の目的を達成するため、本発明の着磁
装置は、円柱状で円周に沿ってN極とS極が交互に多極
着磁され、軸を中心に回転可能である円柱状永久磁石
と、前記軸の位置を固定する軸保持手段と、長尺状であ
って磁化容易軸がシート長手方向に配向した磁気吸着シ
ートを、前記シート長手方向と前記軸が直交し、かつ前
記磁気吸着シートと前記円周の一部が接触するように前
記円柱状永久磁石に供給するシート供給手段と、前記円
柱状永久磁石上を通過して多極着磁された前記磁気吸着
シートを巻き取る巻取り手段と、前記円柱状永久磁石と
前記磁気吸着シートが接触する部分の前記シート長手方
向における一端での前記磁気吸着シートの表面に対する
法線と、他端での前記磁気吸着シートの表面に対する法
線とがなす抱き角を45°以下に調整する抱き角制御手
段とを有することを特徴とする。
【0024】これにより、長尺状の磁気吸着シートに円
柱状永久磁石上で円滑に着磁を行うことが可能となる。
本発明の着磁装置によれば、円柱状永久磁石に磁気吸着
が必要以上に貼り付かず、着磁の際のシートのばたつき
が防止される。また、本発明の着磁装置は着磁に永久磁
石を用いるため、コンデンサー式着磁装置を用いる場合
に比較して、消費電力が大幅に低減される。また、長尺
状のシートを連続的に着磁することが可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態について
詳しく説明する。本発明で磁気吸着シートの着磁に用い
る円柱状永久磁石は、強磁性材料を鋳造または焼結等で
成形したもので、最大エネルギー積の大きい従来公知の
強磁性材料、例えば、バリウムフェライト(BaO・6
Fe23)、ストロンチウムフェライト(SrO・6F
23)、サマリウムコバルト(Sm−Co)系、サマ
リウム鉄窒素(Sm−Fe−N)系、ネオジウム鉄ボロ
ン(Nd−Fe−B)系材料を使用することができる。
中でも、Nd−Fe−B系、Sm−Co系、Sm−Fe
−N系の希土類系磁石材料が特に好ましい。
【0026】円柱状永久磁石の残留磁束密度は、磁気吸
着シートを着磁し得る値であれば特に限定されないが、
N極とS極が隣り合う磁石表面において、着磁しようと
する磁気吸着シートの保磁力の2倍以上となる外部磁界
を形成する最大表面磁束密度を有していることが好まし
い。
【0027】円柱状永久磁石の磁極配置は図1に示すよ
うに、異極が円周上に交互に並ぶように配列する。N極
およびS極の異極面対向部位表面から外側に強力な磁力
線が漏れ出て表面付近に周期的な放物線型磁力線分布を
形成する。したがって、この周期的磁力線分布内に磁気
吸着シートを配置すれば多極着磁が可能となる。
【0028】円柱状永久磁石の着磁形状については特に
限定はなくラジアル方向でも、極異方性方向でも良い。
図1には、ラジアル方向に着磁した永久磁石を示した。
図中、SおよびNは円柱状永久磁石の磁極が交互に配列
していることを表している。図1に示すように、ラジア
ル方向に着磁した複合永久磁石1においては、複数の薄
板状永久磁石2が互いに異極面を対向させて並べられ
る。
【0029】各薄板状永久磁石2においては、一方の極
が複合永久磁石1の表面側に配置され、他方の極が複合
永久磁石1の軸3に近い側に配置される。このような構
成の複合永久磁石1では、着磁ピッチを小さくする目的
で薄板状永久磁石2を薄くしても、磁極間距離は短くな
らない。したがって、着磁ピッチを小さくしても、漏れ
磁束密度が低下しにくい。
【0030】図2(a)はラジアル方向に着磁した永久
磁石の断面を模式的に示した図であり、図2(b)は極
異方性方向に着磁した永久磁石の断面を模式的に示した
図である。いずれの場合も磁石表面の円周上に異極が交
互に並び、磁気吸着シートの多極着磁に用いることがで
きる。
【0031】着磁ピッチは磁石自身の残留磁束密度、着
磁する磁気吸着シートの抗磁力や厚さ等から適宜決めら
れるが、着磁された磁気吸着シートの磁気吸着力を実用
範囲とするためには、0.5mm〜5mmの範囲とする
ことが好ましい。
【0032】図3に示すように、ロール状の磁気吸着シ
ートの多極着磁において、円周方向にN極とS極が交互
に着磁された円柱状永久磁石1を回転させながら、磁気
吸着シート4をその磁化容易軸方向5に沿って送り出す
ことで、着磁した磁気吸着シートロールを得る。
【0033】図4は円柱状永久磁石の面内多極着磁の様
子を示す模式図である。図4に示すように、非磁性支持
体6上に磁性層7が形成された磁気吸着シート4は、磁
性層7側が円柱状永久磁石1に接するように供給され
る。これにより、磁性層7の面内方向の磁化容易軸方向
5で、シートの進行方向に沿ってN極とS極が交互に着
磁される。円柱状永久磁石1の表面の矢印Mは磁力線を
表す。
【0034】複合永久磁石1とするためには、薄板状永
久磁石2の配列を固定する必要があるが、固定軸3の材
質は金属、プラスチック、その他安定的に固定できるも
のであれば、種類を問わない。固定軸3へ薄板状永久磁
石2を固定する方法としては、接着剤を用いて固定する
方法等、安定的に固定できる方法であればいずれの方法
でもかまわない。薄板状永久磁石2を固定軸3の周囲に
並べて複合永久磁石1とした場合は、より強力な表面磁
束密度を得るため、固定軸側に鉄等の軟磁性材料のバッ
クヨークを入れてもよい。
【0035】磁気吸着シートと円柱状永久磁石の距離
は、接近させるほど着磁効果が上がり、密着させたとき
最大の効果が得られる。また、円柱状永久磁石と被着磁
シートが接触することで磁気吸着シートの表面に擦傷を
生じさせないよう、永久磁石の被着磁シートとの接触面
を研磨して滑らかにしておくか、あるいは保護塗料を塗
布しておくとよい。
【0036】上記のような円柱状永久磁石を組み込んだ
着磁装置の例を図5に示す。長尺状の磁気吸着シートの
製造において、非磁性支持体の供給、磁性塗料の塗布・
乾燥、着磁、巻き取りを含む一連の工程は、インライン
で行うことが可能である。図5は、上記の各工程のう
ち、着磁から巻き取りを行う部分の装置構成を示してい
る。図5に示す構成によれば、磁性塗料の塗布および乾
燥により磁性層が形成された磁気吸着シートに、インラ
インで効率よく着磁できる。
【0037】図5の装置において、円柱状永久磁石1お
よびガイドロール8a〜cは回転可能に支持されてい
る。シートの巻取り手段である巻取りリール9を回転さ
せることにより、磁性塗料の塗布・乾燥用の装置側から
シート4が連続して供給される。供給されるシート4
は、円柱状永久磁石1に接触することで連続して着磁さ
れる。
【0038】巻取りリール9には電気モーターがついて
いるが、円柱状永久磁石1には駆動手段(モーター)は
つけていない。磁気シート4が円柱状永久磁石1に磁気
吸着しながら着磁されることから、磁気シート4が移動
すると円柱状永久磁石1もシート4の移動に従って回転
するためである。また、磁気シート4が磁気吸着するこ
とから円柱状永久磁石1に対向して押し付けロールを設
置する必要は無い。
【0039】円柱状永久磁石1は二つのガイドロール8
a、8bの間に設置され、抱き角が調整可能に保持され
ている。例えば、ガイドロール8aの回転軸を矢印Gで
示す方向に移動させることにより、抱き角を調整するこ
とができる。但し、抱き角の制御手段はこの例に限定さ
れない。図6に着磁されるシート4の進行方向および磁
化容易軸方向と、円柱状永久磁石1との配置関係を示
す。図6に示すように、シート4はシート長手方向に進
行し、シートの進行方向と磁化容易軸方向5は一致す
る。円柱状永久磁石1は軸3がシート長手方向と直交す
るように配置される。
【0040】図7に円柱状永久磁石と磁気吸着シートの
抱き角を示す。図7に示すように、抱き角θは円柱状永
久磁石1に供給されるシート4の表面の法線aと、円柱
状永久磁石1から送り出されるシート4の表面の法線b
が、軸3の中心においてなす角である。シート長手方向
において、円柱状永久磁石1とシート4が接する部分の
両端を法線a、bがそれぞれ通る。
【0041】円柱状永久磁石1で磁気吸着シート4に連
続して円滑に着磁を行うには、抱き角を適切な値にする
ことが必要である。抱き角が適切な範囲を超えて大きい
場合は、磁気シートが円柱状磁石に抱き角以上に貼り付
いて、磁気シートがばたつく状態になり、シートの供給
に支障をきたすようになる。これにより、着磁されない
部分や着磁ピッチ幅が乱れる部分が生じる場合がある。
【0042】逆に、抱き角が適切な範囲より小さい場合
は、円柱状永久磁石1とシート4との接触面積が小さく
なる。シート4は、モーターで回転する巻取りリール9
に巻き取られることで進行するため、シート4の進行は
停止しないが、円柱状永久磁石1はシート4の進行に伴
って回転する。
【0043】したがって、円柱状永久磁石1とシート4
との接触面積が小さくなり過ぎると、円柱状永久磁石1
の回転がシート4の進行に追随しなくなる。円柱状永久
磁石1では円周上にN極とS極が交互に並ぶため、円柱
状永久磁石1がシート4の進行に追随して回転しない
と、シート4に多極着磁を行うことができない。以上の
理由から、本発明の実施形態の着磁方法においては、抱
き角を所定の範囲内とすることが好ましく、好適な抱き
角の範囲は以下の実施例から約14〜45°の範囲とい
える。
【0044】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。 (実施例1)図1に示すように、N極とS極を円周上に
交互に配置した円柱状の希土類永久磁石を作製した。さ
らに、この円柱状永久磁石を含む、図5に示すような着
磁装置を作製した。この着磁装置では、円柱状永久磁石
の軸が被着磁シートの磁化容易軸と直交し、かつ被着磁
シートの磁性層が円柱状永久磁石に接するように、磁石
と被着磁シートが配置される(図3参照)。被着磁シー
トは巻き取られながら、円柱状永久磁石によって着磁さ
れる。シートは磁化容易軸方向に沿って着磁される。
【0045】円柱状永久磁石は直径100mm、長さ1
150mmの外形で作製した。円柱状永久磁石の、軸方
向に垂直な接線方向の磁界の最大値は6000Gaus
sであった。円柱状永久磁石は抱き角が調整可能に保持
されていて、抱き角は14°に設定した。
【0046】下記表1の組成成分をボールミルで混合
し、均一に分散させ、磁性塗料を作製した。この塗料に
硬化剤(コロネートHL)を0.3重量部添加後に、ナ
イフコーターで、基材インクジェット対応受容層付き白
色合成紙(膜厚0.08mm)の印刷面の裏面側に塗布
した。
【0047】次いで、ソレノイドによる面内配向磁場4
000Gauss中を通過させて面内配向を行った。図
8は、ソレノイドを用いた配向処理を表す模式図であ
る。図8に示すように、非磁性支持体6上の磁性塗膜1
1にソレノイドコイル12から外部磁界を印加した。1
対のソレノイドコイル12により、非磁性支持体6の進
行方向と平行な磁束の磁界(磁力線M)を発生させた。
それらのソレノイドコイル12の間を磁性塗膜11が通
過することにより、磁性塗膜中の磁性粉末がシートの面
内方向でシート長手方向に配向した。
【0048】面内配向を行った後、磁性塗膜を乾燥して
磁性層を形成した。これにより、磁性層の面内方向角形
比が89%、磁性層の厚さが0.05mm、全厚が0.
13mmの原反を得た。得られた原反を、50℃環境中
に20時間以上保存して硬化処理し、被着磁体を得た。
【0049】
【表1】
【0050】この被着磁体を、上記のように作製した着
磁装置(図5参照)によって着磁処理し、実施例1の磁
気吸着シートを作製した。着磁ピッチ幅は2.0mmと
した。
【0051】(実施例2)円柱状永久磁石1の軸方向に
垂直な接線方向の磁界の最大値が8000Gauss
の、図5に示すような着磁装置を用いたこと以外は、実
施例1と同様にして磁気吸着シートを作製した。
【0052】(実施例3)上記表1の磁性粉末の保磁力
を3500Oeとした以外は、実施例1と同様にして磁
気吸着シートを作製した。
【0053】(実施例4)上記表1の磁性粉末の保磁力
を3500Oeとした以外は、実施例2と同様にして磁
気吸着シートを作製した。
【0054】(実施例5)着磁装置の抱き角を40°に
変更したこと以外は、実施例1と同様にして磁気吸着シ
ートを作製した。
【0055】(実施例6)着磁装置の抱き角を45°に
変更したこと以外は、実施例1と同様にして磁気吸着シ
ートを作製した。
【0056】(比較例)着磁装置の抱き角を50°に変
更したこと以外は、実施例1と同様にして磁気吸着シー
トを作製したところ、磁気シートが円柱状永久磁石に停
止時に設定した抱き角よりも大きく貼り付くようになっ
て、ばたつきながら供給された。これにより、シート供
給に支障がでて、着磁した部分と着磁していない部分が
できたり、あるいは着磁ピッチが乱れる部分ができたり
して、着磁がうまくできなかった。
【0057】各実施例の磁気吸着シートについて、表面
磁束密度と磁気吸着力の評価を行った。表面磁束密度の
評価は、ベル社製ガウスメーター(4048型)および
トランスバース型プローブ(T−4048−001)を
使用し、磁性層の表面より零距離での垂直方向の磁束密
度極大値を測定し、任意5点の測定値を平均した。
【0058】磁気吸着力の評価は、各磁気吸着シートを
100mm×100mmに切り出し、磁気吸着面の裏側
にシートと同形の樹脂板を粘着剤で貼りつけ、それを水
平に固定した0.5mm厚鋼板上に磁気吸着させて、鋼
板より垂直上方に剥離する際の最小剥離力をばね秤にて
測定し、{剥離力−(シート重量+粘着剤重量+樹脂板
重量)}/シート面積=磁気吸着力とした。
【0059】評価結果を下記表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】実施例1、2、4の磁気吸着シートは、特
に、磁性粉末の保磁力の2倍以上の最大磁束密度を発生
させ、前述したような着磁処理を行ったため、自重の1
0倍以上の磁気吸着力を発揮することができた。磁石の
磁気吸着力は、経験的に自重の3倍以上の吸着力があれ
ば、静置状態で垂直面に磁気吸着することが可能である
が、外乱(外部からの振動、衝撃、屋内空調の風圧等)
によって剥離され易くなることがある。実施例1、2の
磁気吸着シートは、自重の10倍以上の磁気吸着力を有
しているため、外乱の存在する環境下においても、より
安定に磁気吸着する。実施例1、2では、優れた磁気吸
着シートを得ることができた。
【0062】実施例3では、保磁力が3500Oeの磁
性粉末を使用し、着磁装置の最大磁束密度が6000G
aussであったため、最大磁束密度は磁性粉末の保磁
力の2倍以下であった。実施例3の磁気吸着シートで
は、このような着磁処理を行ったため、他の実施例より
も低い自重の9倍の磁気吸着力を得た。
【0063】また、磁性粉末の保磁力が3000Oe以
下の磁気吸着シートは、実施例1の結果から明らかなよ
うに、最大磁束密度が6000Gaussの着磁装置で
も十分に着磁できることがわかる。そして、実施例4の
結果より明らかなように、最大磁束密度が8000Ga
ussの着磁装置ならば、更に大きな保磁力の強磁性酸
化鉄を使用した磁気吸着シートを着磁できることがわか
る。
【0064】実施例5、6の磁気吸着シートは、実施例
1と同等の特性が得られており、抱き角40°および4
5°でも支障なく十分に着磁できることがわかる。比較
例から、抱き角50°では磁気シートが円柱状永久磁石
に貼り付くようになって、ばたつきながら供給されるた
めシート供給に支障がでて、着磁がうまくできないこと
がわかる。
【0065】なお、14°と40°の間の抱き角とした
場合も、磁性粉末の保持力と着磁装置の最大磁束密度を
実施例1、5、6と同様とした場合には、これらの実施
例と同様の磁気吸着力が得られた。すなわち、抱き角が
14〜45°の範囲では、他の条件が同一であれば、一
定の磁気吸着力が得られることがわかる。
【0066】磁気吸着シートの着磁を着磁用コイルで行
う場合、複雑な着磁ヨークと、電源装置および駆動電力
を必要とする。それに対し、本実施形態の着磁方法およ
び着磁装置によれば、着磁処理を行う際の磁界の発生源
として、例えば、希土類の永久磁石の磁界を使用する。
したがって、着磁処理のためのエネルギーを外部から特
に取り入れる必要がなく、半永久的に着磁を行うことが
できる。これにより、磁気吸着シートの製造コストを削
減できる。
【0067】以上の結果から明らかなように、円柱状永
久磁石を用いた本実施形態の着磁方法によれば、磁気吸
着シートを供給し、磁気吸着シートの磁化容易軸方向に
円柱状永久磁石を回転させるだけの手段で、簡便に磁気
吸着シートを着磁することが可能になる。
【0068】また、本実施形態の着磁方法は、特に、着
磁ピッチ幅を狭くする場合に従来の着磁方法よりも有利
である。着磁ピッチを狭くした場合、着磁用コイルでは
電極間で放電が起こり、特許文献8に記載されているよ
うな円柱状永久磁石では、漏れ磁束密度が低下して、い
ずれも十分な着磁ができなくなる。それに対して、本実
施形態の着磁装置に用いられる円柱状永久磁石では、着
磁ピッチ幅を狭くしても漏れ磁束密度の低下が少ない。
したがって、強力な着磁が可能である。
【0069】さらに、従来のコンデンサー式着磁方法と
比較して、本発明の着磁方法は、安価、省スペースで、
かつ安全である。コンデンサー式着磁機では充電時間が
必要であるため、長尺のロール状の磁気吸着シートのよ
うな形態では連続的に着磁することが困難である。それ
に対し、本発明の方法は円柱状永久磁石を回転させ磁気
吸着シートを供給するだけでよく、連続着磁が可能であ
り、生産性が高い。したがって、A0版のように幅が広
く着磁装置が大型化する場合に特に有効である。
【0070】上記の本発明の実施形態の着磁方法および
着磁装置によれば、着磁の際にシートが過度に着磁用の
円柱状永久磁石に貼り付くのを防止できる。したがっ
て、円柱状永久磁石にシートが円滑に供給され、シート
に高速で均一な多極着磁を行うことが可能となる。
【0071】本発明の着磁方法および着磁装置の実施形
態は、上記の説明に限定されない。例えば、円柱状永久
磁石の大きさはロール状の磁気吸着シートの幅に合わせ
て適宜変更できる。その他、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で、種々の変更が可能である。
【0072】
【発明の効果】本発明の着磁方法および着磁装置によれ
ば、ロール状のシートに簡便、高速かつ安定に着磁を行
うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の着磁方法に用いる円柱状複合永
久磁石の斜視図である。
【図2】図2は本発明の着磁方法に用いる永久磁石の着
磁方向を示す図である。
【図3】図3は本発明の着磁方法に係り、円柱状永久磁
石による磁気吸着シートへの着磁の様子を示す図であ
る。
【図4】図4は本発明の着磁方法に係り、磁性層内の面
内方向多極着磁の様子を示す模式図である。
【図5】図5は本発明の着磁装置を示す斜視図である。
【図6】図6は本発明の着磁方法を示す斜視図である。
【図7】図7は本発明の着磁方法に係り、円柱状永久磁
石と磁気吸着シートの抱き角を説明する図である。
【図8】図8は本発明の実施例に係り、磁気吸着シート
の製造工程で磁化容易軸を配向させる方法を示す模式図
である。
【図9】図9は従来の着磁装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図10】図10は従来の着磁装置の他の一例を示す斜
視図である。
【図11】図11は従来の着磁装置の他の一例を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1…円柱状複合永久磁石、2…薄板状永久磁石、3…
軸、4…磁気吸着シート、5…磁化容易軸方向、6…非
磁性支持体、7…磁性層、M…磁力線、8a,8b,8c
…ガイドロール、9…巻取りリール、11…磁性塗膜、
12…ソレノイドコイル。
【手続補正書】
【提出日】平成15年6月9日(2003.6.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
請求項2】円柱状で複数の薄板状永久磁石が互いに異
極面を対向させて並べられ、円周に沿ってN極とS極が
交互に多極着磁され、軸を中心に回転可能である円柱状
複合永久磁石と、 前記軸の位置を固定する軸保持手段と、 長尺状であって磁化容易軸がシート長手方向に配向した
磁気吸着シートを、前記シート長手方向と前記軸が直交
し、かつ前記磁気吸着シートと前記円周の一部が接触す
るように前記円柱状複合永久磁石に供給するシート供給
手段と、 前記円柱状複合永久磁石上を通過して多極着磁された前
記磁気吸着シートを巻き取る巻取り手段と、 前記円柱状複合永久磁石と前記磁気吸着シートが接触す
る部分の前記シート長手方向における一端での前記磁気
吸着シートの表面に対する法線と、他端での前記磁気吸
着シートの表面に対する法線とがなす抱き角を45°以
下に調整する抱き角制御手段とを有する着磁装置。
請求項3】前記巻取り手段は該巻取り手段を駆動させ
る駆動手段を含み、 前記円柱状複合永久磁石は前記円柱状複合永久磁石と接
触する前記磁気吸着シートが前記巻取り手段によって巻
き取られることによって回転し、前記磁気吸着シートが
移動しないときに駆動しない請求項2記載の着磁装置。
請求項4】前記薄板状永久磁石は一方の極を前記円周
側に有し、他方の極を前記軸側に有する請求項2記載の
着磁装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の着磁方法は、長尺状であって磁化容易軸が
シート長手方向に配向した磁気吸着シートの一方の面
に、円柱状で複数の薄板状永久磁石が互いに異極面を対
向させて並べられ、円周に沿ってN極とS極が交互に多
極着磁された円柱状複合永久磁石を、前記シート長手方
向と前記円柱状複合永久磁石の軸が直交する状態で接触
させる工程と、前記磁気吸着シートを前記シート長手方
向における一端から巻き取ることにより、前記磁気吸着
シートと接触する前記円柱状の複合永久磁石を回転させ
て、前記磁気吸着シートに磁化容易軸に沿って多極着磁
を行う工程とを有し、前記円柱状複合永久磁石と前記磁
気吸着シートが接触する部分の前記シート長手方向にお
ける一端での前記磁気吸着シートの表面に対する法線
と、他端での前記磁気吸着シートの表面に対する法線と
がなす抱き角を45°以下とすることを特徴とする。こ
れにより、着磁の際に円柱状複合永久磁石に磁気吸着シ
ートが過度に貼りつき、シートがばたついたり、着磁が
均一に行われなかったりするのを防止することが可能と
なる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】上記の目的を達成するため、本発明の着磁
装置は、円柱状で複数の薄板状永久磁石が互いに異極面
を対向させて並べられ、円周に沿ってN極とS極が交互
に多極着磁され、軸を中心に回転可能である円柱状複合
永久磁石と、前記軸の位置を固定する軸保持手段と、長
尺状であって磁化容易軸がシート長手方向に配向した磁
気吸着シートを、前記シート長手方向と前記軸が直交
し、かつ前記磁気吸着シートと前記円周の一部が接触す
るように前記円柱状複合永久磁石に供給するシート供給
手段と、前記円柱状複合永久磁石上を通過して多極着磁
された前記磁気吸着シートを巻き取る巻取り手段と、前
記円柱状複合永久磁石と前記磁気吸着シートが接触する
部分の前記シート長手方向における一端での前記磁気吸
着シートの表面に対する法線と、他端での前記磁気吸着
シートの表面に対する法線とがなす抱き角を45°以下
に調整する抱き角制御手段とを有することを特徴とす
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】これにより、長尺状の磁気吸着シートに円
柱状複合永久磁石上で円滑に着磁を行うことが可能とな
る。また、円柱状複合永久磁石において、一方の極を前
記円周側に有し、他方の極を前記軸側に有する複数の薄
板状永久磁石を互いに異極面を対向させて並べることに
より、薄板状永久磁石間に斥力が働かず、複合永久磁石
が安定に構成される。本発明の着磁装置によれば、円柱
複合永久磁石に磁気吸着シートが必要以上に貼り付か
ず、着磁の際のシートのばたつきが防止される。また、
本発明の着磁装置は着磁に永久磁石を用いるため、コン
デンサー式着磁装置を用いる場合に比較して、消費電力
が大幅に低減される。また、長尺状のシートを連続的に
着磁することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (72)発明者 川又 和人 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 太田 栄治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長尺状であって磁化容易軸がシート長手方
    向に配向した磁気吸着シートの一方の面に、円柱状で円
    周に沿ってN極とS極が交互に多極着磁された円柱状永
    久磁石を、前記シート長手方向と前記円柱状永久磁石の
    軸が直交する状態で接触させる工程と、 前記磁気吸着シートを前記シート長手方向における一端
    から巻き取ることにより、前記磁気吸着シートと接触す
    る前記円柱状永久磁石を回転させて、前記磁気吸着シー
    トに磁化容易軸に沿って多極着磁を行う工程とを有し、 前記円柱状永久磁石と前記磁気吸着シートが接触する部
    分の前記シート長手方向における一端での前記磁気吸着
    シートの表面に対する法線と、他端での前記磁気吸着シ
    ートの表面に対する法線とがなす抱き角を45°以下と
    する着磁方法。
  2. 【請求項2】前記円柱状永久磁石として、一方の極を前
    記円周側に有し、他方の極を前記軸側に有する複数の薄
    板状永久磁石が、互いに異極面を対向させて並べられた
    円柱状の複合永久磁石を用いる請求項1記載の着磁方
    法。
  3. 【請求項3】円柱状で円周に沿ってN極とS極が交互に
    多極着磁され、軸を中心に回転可能である円柱状永久磁
    石と、 前記軸の位置を固定する軸保持手段と、 長尺状であって磁化容易軸がシート長手方向に配向した
    磁気吸着シートを、前記シート長手方向と前記軸が直交
    し、かつ前記磁気吸着シートと前記円周の一部が接触す
    るように前記円柱状永久磁石に供給するシート供給手段
    と、 前記円柱状永久磁石上を通過して多極着磁された前記磁
    気吸着シートを巻き取る巻取り手段と、 前記円柱状永久磁石と前記磁気吸着シートが接触する部
    分の前記シート長手方向における一端での前記磁気吸着
    シートの表面に対する法線と、他端での前記磁気吸着シ
    ートの表面に対する法線とがなす抱き角を45°以下に
    調整する抱き角制御手段とを有する着磁装置。
  4. 【請求項4】前記巻取り手段は該巻取り手段を駆動させ
    る駆動手段を含み、 前記円柱状永久磁石は該円柱状永久磁石と接触する前記
    磁気吸着シートが前記巻取り手段によって巻き取られる
    ことによって回転し、前記磁気吸着シートが移動しない
    ときに駆動しない請求項3記載の着磁装置。
  5. 【請求項5】前記円柱状永久磁石は、一方の極を前記円
    周側に有し、他方の極を前記軸側に有する複数の薄板状
    永久磁石が、互いに異極面を対向させて並べられた円柱
    状の複合永久磁石である請求項3記載の着磁装置。
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