JP2001076920A - 可撓性磁石シート及びその製造方法 - Google Patents

可撓性磁石シート及びその製造方法

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Masanao Takashima
正直 高島
Yoshinosuke Shimamura
佳ノ助 島村
Toshiaki Adachi
敏明 安達
Ryuichi Saga
隆一 嵯峨
Tesshu Miyahara
鉄州 宮原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体に磁性塗料を塗布して得られる可撓性
磁石シートであり、薄膜でありながら強力な磁気吸着力
を有すると共に情報表示機能を具備する。 【解決手段】 結合剤中に硬質磁性粉末を分散した磁性
塗料を、少なくとも支持体の片面に塗布して磁性塗膜を
形成した可撓性磁石シートにおいて、硬質磁性粉末の磁
化容易軸を支持体面と平行の一方向に配向させ、かつ同
一方向に着磁した可撓性磁石シートとすると共に、さら
に、少なくともその磁性塗膜の反対側の片面に、飽和ポ
リエステル等の樹脂および必要に応じてシリカ等の無機
微粒子を含む印字可能な機能層を積層して付設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜でありながら
強力な磁気吸着力を有する可撓性磁石シートに関するも
のであり、磁性塗膜中の硬質磁性粉末をある特定の方向
に配向させ、かつ着磁させることを特徴とする可撓性磁
石シートおよび該シートに情報表示可能な機能層を付与
したことを特徴とする可撓性磁石シートとそれらの製造
方法に関する。
【従来の技術】
【0002】従来、シート状あるいはフィルム状の可撓
性磁石シートは、バリウムフェライト、ストロンチウム
フェライト等の硬質磁性粉末(永久磁石材料粉末)と、
プラスチックまたはゴムなどの高分子材料との混練物
を、押出成型法(1)またはカレンダ成型法(2)によ
って0.1〜0.5mmの厚さに成形した後、平板状多
極型着磁ヨークおよびコンデンサー式着磁電源を用い
て、シートの片面もしくは両面にN、S極が周期的にで
きる様に着磁した可撓性磁石シートが実用化されてい
る。(特開昭56−7405、特開昭60−21652
3参照)。またこれらの可撓性磁石シートは、例えば紙
や印字可能なプラスチックフィルム等をラミネートし
て、磁力で吸着可能な表示・掲示用シート等として用い
られている。
【0003】また、他の方法として結合剤中に硬質磁性
粉末を分散させた塗料を、支持体に塗布した後、塗膜面
に垂直方向に磁界を印加し、硬質磁性粉末の磁化容易軸
を配向させた後乾燥させ、その後上記と同様な方法で多
極着磁し、薄層永久磁石シートを形成させる方法:コー
ティング法(3)が、特開昭50−85897号に開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような磁石シート
を機能性シートとして、例えば吸着性を有する印刷用媒
体として使用する時、従来のプリンター用紙の厚さが
0.08 mm程度であることを考えると、紙やフィルム
と同等の取り扱いをしてプリンターによる印刷等で問題
なく使える様にするには、全厚として少なくとも数百μ
m以下、より望ましくは200μm以下の厚さまで薄膜
化する必要がある。
【0005】しかしながら、前記(1)の押し出し成形
法によって0.5mm以下の薄い磁石を成形すること
は、押し出しダイに非常に大きな抵抗を生じて量産が困
難であり、かつ押し出しダイやシリンダ及びスクリュー
等の磨耗が激しく、また押し出しに大動力を要する等の
問題があった。また、カレンダー法(2)により成形す
る場合には、良好な表面性が出にくく、加工中に切れた
りする可能性がある他、押し圧の大きなカレンダーを必
要とする等の問題があった。このため、これらの製造方
法で作製した可撓性磁石シートでは、磁気層部の厚みを
0.1 mm以下にすることは困難で、シート磁石の全厚
を上記の通常のプリンター用紙程度に設定することは不
可能であった。さらに、厚みの変動も±0.05mm程
度と大きく、特に巻物あるいはテープ状にした場合、ご
わつきや巻き乱れが生じる欠点があった。
【0006】一方、このような押出成型法、またはカレ
ンダー法の問題点を回避するために、前記(3)の方法
が提案されているが、実用化には至っていない。この最
大の理由はストロンチウムフェライト等の硬質磁性粉末
を用いた磁性塗膜の着磁後の吸着力を実用可能な大きさ
にするために、塗工直後で未乾燥な磁性塗膜に対して塗
膜面(支持体面)に垂直方向に磁界を印加し、硬質磁性
粉末の磁化容易軸を支持体面に対して垂直方向に配向す
る工程にある。
【0007】これは従来、塗布型磁気記録媒体に垂直配
向膜が実用化されていない理由とも共通な点があるが、
一般に塗工用に適した粘度の磁性体スラリー(磁性塗
料)を塗工後、基材に対して垂直に配向磁界を印加する
と、個々の磁性粒子は最初印加磁界方向に配向しようと
するが、磁化方向が揃うことはエネルギー的に非常に高
い状態になるので、これを回避すべく個々の粒子同士が
吸着し、エネルギー的に低い凝集体を形成するようにな
る。これは、棒磁石の同極を同一面内に揃えて並べるこ
とが困難であることと同様な理由による。
【0008】従って、塗工直後は均一な塗膜面であって
も、塗膜面に対して垂直に磁界を印加すると、磁性粒子
が凝集を起こし、凝集物が点在したような構造になって
しまい、磁性粒子が均一に分散した垂直配向膜を得るこ
とは困難であった。
【0009】このように、塗膜中の硬質磁性粉末を支持
体面に対し垂直方向に配向し、塗膜の磁気吸着力を強め
ようとすることは、実用上は殆ど困難であるという問題
点があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために、磁性塗料を支持体に塗布する際、磁性
塗料中の硬質磁性粉末を支持体に対して垂直方向ではな
く、水平の一方向に配向させることによって硬質磁性粉
末の凝集を回避できること、さらには可撓性磁石シート
を多極着磁する際に、硬質磁性粉末の配向方向と同一方
向に着磁することにより、強い吸着力が得られることを
見出だした。また、磁性塗膜を塗布によって形成するこ
とにより、塗膜の厚さ変動を、押し出し成型法では達成
が困難な±0.01mm以下に抑えることができ、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、結合剤中に
硬質磁性粉末を分散した塗料を、少なくとも支持体の片
面に塗布して磁性塗膜を形成した積層体において、硬質
磁性粉末の磁化容易軸を支持体と平行の一方向に配向さ
せたことを特徴とする可撓性磁石シートであって、支持
体上に設けられた磁性塗膜が、硬質磁性粉末の磁化容易
軸の配向方向と同一方向に多極着磁されていることを特
徴とする可撓性磁石シートを提供する。また、前記可撓
性磁石シートの少なくとも片面に、情報表示可能な機能
層を有することを特徴とする可撓性磁石シートをも提供
する。さらに、結合剤中に硬質磁性粉末を分散した塗料
を、少なくとも支持体の片面に塗布して磁性塗膜を形成
した積層体において、硬質磁性粉末の磁化容易軸を支持
体面と平行の一方向に配向させることを特徴とする可撓
性磁石シートの製造方法、ならびに支持体上に設けられ
た磁性塗膜を、硬質磁性粉末の磁化容易軸と同一方向に
多極着磁させることを特徴とする前記可撓性磁石シート
の製造方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の可撓性磁石シー
トについて詳しく説明する。
【0012】可撓性磁石シートは、図1に示すように支
持体1の上に、結合剤中に硬質磁性粉末を分散させた塗
料を塗布し、硬質磁性粉末の磁化容易軸を支持体面と平
行の一方向に配向後、乾燥させて得られる磁性塗膜2を
設けた積層構造をしている。
【0013】ここで使用できる支持体1としては、例え
ばポリエチレンまたはポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチ
レンナフタレート、ポリビニルアルコール、ポリカーボ
ネート、ナイロン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体あるいはそのケン化物、ポリメチルペンテ
ン、アイオノマー、ポリメチルメタクリレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、などの
プラスチックフィルムまたはシート、さらにセロハン、
紙、含浸紙、各種金属板、あるいはこれらの各材料から
なる複合体が挙げられ、これら以外の材料であっても必
要な強度・剛性を備えていれば、特に制限なく使用でき
る。
【0014】支持体1の厚みには特に制限はないが、特
に薄型磁石シートとして使用する場合は10〜300μ
m程度が好ましく、さらに好ましくは10〜100μm
がよい。
【0015】次に磁性塗膜2に用いられる結合剤として
は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニルまた
は酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−アク
リル酸共重合体あるいはそのケン化物、塩化ビニル−ア
クリロニトリル共重合体、スルホン酸基またはアミノ基
等の極性基を有する塩化ビニル系共重合体の如き塩化ビ
ニル系共重合体、ニトロセルロースの如きセルロース誘
導体、ポリビニルアセタール、アクリル、ポリビニルブ
チラール、エポキシ、ポリウレタン、ポリエステルポリ
ウレタン、スルホン酸基等の極性基を有するポリウレタ
ン、ポリカーボネート、ポリカーボネートポリウレタ
ン、等の各樹脂が挙げられる。また、結合剤を上記のよ
うに広範囲の材料から選定できることも本塗布方式の大
きな特徴である。とりわけ、現在環境問題で注目を集め
ている、塩化ビニルの非塩化ビニル系素材による代替、
あるいは生分解性樹脂の使用も可能である。
【0016】前記結合剤として用いる樹脂は単独で使用
することもできるが、2種類以上の樹脂を組合せて使用
することもできる。
【0017】さらに必要に応じて、分散剤・可塑剤・表
面調整剤・消泡剤・増粘防止剤・ゲル化防止剤・架橋剤
・充填剤・潤滑剤・着色剤・難燃剤・帯電防止剤等の添
加剤を添加することもできる。
【0018】次に磁性塗膜2に分散させる硬質磁性粉末
としては、Fe−Al−Ni−Co系、BaO・6Fe
23系、SrO・6Fe23系、Sm−Co系、Nd−
Fe−B系などの従来公知のものを使用できるが、本発
明の効果を最大限に発揮するためには、結晶異方性、形
状異方性などの磁化容易軸を有し、かつ異方性の大きい
硬質磁性粉末を使用する。
【0019】磁性塗料は、例えば上述の硬質磁性粉末、
結合剤、添加剤、溶媒を配合し、各種の混練・分散機を
用いて調製する。
【0020】上記溶媒としてはメチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン
系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、トルエ
ン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素系、メタ
ノール、プロパノール、エタノールなどのアルコール系
グリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランなど
のエーテル系の溶剤、あるいはこれらの混合溶剤、水、
などを用いることが出来る。
【0021】混練・分散に当たっては、ボール型回転ミ
ル、ビーズ撹拌型ミル、ほか各種の分散・撹拌機に、上
述の各成分を全て同時に、或いは順次投入する。
【0022】このようにして調製した塗料を、支持体1
の片面に塗布後、硬質磁性粉末の配向工程を経て乾燥さ
せることにより、磁性塗膜2を形成する。
【0023】塗布方法としては、例えばエアドクター、
ブレード、ロッド、押し出し、エアーナイフ、スクイ
ズ、含浸、リバース、トランスファー、グラビア、キ
ス、キャスト、スプレイ、ダイ、などの各コート法が挙
げられる。
【0024】磁性塗膜2の厚みには特に制限はなく、必
要とする吸着力により適宜調整できるが、特に薄膜磁石
シートとして使用するには100μm以下が好ましい。
【0025】次に硬質磁性粉末の配向方法としては、永
久磁石あるいは電磁石(ソレノイドコイル)を用いて、
支持体1面に平行な一方向に配向する。例えば図2のよ
うな同極対向永久磁石を用いて、矢印の方向に配向する
ことができる。
【0026】硬質磁性粉末の配向後、支持体1上の塗膜
は直ちに熱風乾燥機などの乾燥ゾーンを通り、磁性塗膜
2が形成される。
【0027】着磁は、例えばコンデンサーとヨークを用
いるなど、各種の公知方法が適用可能である。ただし着
磁後の磁石シートの極の配置は、図3に示すように、硬
質磁性粉末の配向方向と同一方向に異極が交互に並ぶよ
うにすることが肝要である。このような多極着磁をする
ことで、可撓性磁石シートとして強力な吸着力を得るこ
とができる。
【0028】なお、塗布後あるいは着磁後の磁性塗膜層
の表面に、磁性塗膜層の酸化防止や耐候性向上、表面平
滑化等を目的とした保護層を設けることもできる。
【0029】また、塗布後あるいは着磁後の可撓性磁石
シートにカレンダー処理を施し、磁性塗膜層の厚さを薄
くしたり表面の平滑化を図ってもよい。
【0030】さらに、可撓性磁石シートの片面あるいは
両面に情報表示可能な種々の機能層を設けることができ
る。
【0031】例えば、支持体の片面に磁性塗膜を設けた
可撓性磁石シートでは、その反対面に印字層やインク受
理層等を設けて情報表示可能な機能性磁石シートとする
ことができる。
【0032】特に本発明の可撓性磁石シートは膜厚の均
一性に優れているので、市販のインクジェットプリンタ
ーで印刷する場合、プリンター内で媒体が円滑に搬送で
き、得られる画像も鮮明である。
【0033】インクジェットの他にも、可撓性磁石シー
トの片面あるいは両面に、電子写真用トナー受理層、感
熱転写受理層、放電破壊層、電界発色層、感熱発色層、
感圧印字層、筆記層などを設けることにより、情報表示
可能な機能性磁石シートを得ることができる。
【0034】ここで、上記の情報表示可能な機能層の膜
厚は、各塗布液の組成や粘度・等、使用対象となる印字
機械などの側からの要求・等に応じて、適宜、選択して
付設することが可能である。そして、その膜厚範囲例と
しては、インクジェットインク受理層としては5〜10
0μm厚、電子写真用トナー受理層としては1〜30μ
m厚、感熱転写受理層としては0.5〜30μm厚など
である。
【0035】
【実施例】以下、実施例と比較例を用いて、本発明とそ
の効果を説明する。
【0036】<磁性塗料の調製>硬質磁性粉末として
「FH801」(戸田工業(株)製)100重量部、結
合剤としてウレタン樹脂「ニッポラン3022」 (日
本ポリウレタン(株)製)70重量部 (固形分25重
量部)、メチルエチルケトン・トルエン・シクロヘキサ
ノンの等重量混合液150重量部を、分散撹拌機に投
入、分散して磁性塗料を得た。
【0037】(実施例1)厚さ50μmのPETフィル
ムの片面に、磁性塗料を乾燥膜厚が70μmになるよう
に塗布し、硬質磁性粉末を配向後乾燥させた。塗布はリ
バース方式で塗工速度5m/min、配向には未乾燥の
塗膜面に4000ガウスの磁場強度を与えられるような
強さの同極対向永久磁石を用い、図2のように塗膜中の
硬質磁性粉末の磁化容易軸をPETフィルム面に平行な
進行方向に配向させ、直後に熱風乾燥機にて塗膜を乾燥
させた。次に、得られた磁性塗膜に、着磁用ヨーク(日
本電磁測機(株))を用いて磁性塗膜面側から、図3の
ように進行方向と同一方向に多極着磁を施し可撓性磁石
シートを得た(着磁条件:ピッチ1.25mm、電荷容
量500μF/印加電圧1000V)。
【0038】(実施例2)塗工速度を10m/minと
した以外は、実施例1と同様にして磁性塗膜を得た。さ
らに同様に、進行方向に多極着磁を施し可撓性磁石シー
トを得た。
【0039】(比較例1)配向処理をせず無配向とした
以外は、実施例1と同様にして磁性塗膜を得た。また同
様に、進行方向に多極着磁を施し可撓性磁石シートを得
た。
【0040】(比較例2)配向処理をせず無配向、塗工
速度を10m/minとした以外は、実施例1と同様に
して磁性塗膜を得た。また同様に、進行方向に多極着磁
を施し可撓性磁石シートを得た。
【0041】(比較例3)配向に、磁場強度4000ガ
ウスの異極対向永久磁石を用いて、塗料をPETフィル
ム面に垂直方向に配向させた以外は、実施例1と同様に
して磁性塗膜を得た。また同様に、進行方向に多極着磁
を施し可撓性磁石シートを得た。
【0042】(比較例4)配向に、磁場強度4000ガ
ウスの異極対向永久磁石を用いて、硬質磁性粉末をPE
Tフィルム面に垂直方向に配向させ、塗工速度を10m
/minとした以外は、実施例1と同様にして磁性塗膜
を得た。また同様に、進行方向に多極着磁を施し可撓性
磁石シートを得た。
【0043】以上の様にして得られた6種類の可撓性磁
石シートの、多極着磁前の磁性塗膜の表面状態を、目視
にて観察した。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】この結果から明らかなように、硬質磁性粉
末を支持体と平行に配向させた実施例1、2の磁性塗膜
は無配向の比較例1、2の磁性塗膜と同様に表面状態は
良好であった。しかし、支持体に対して垂直に配向させ
た、比較例3、4の塗膜は表面が悪化している。これは
外観上の問題だけではなく吸着力低下の要因にもなって
いる。
【0046】次に、得られた6種類の可撓性磁石シート
の、多極着磁後の磁性塗膜面をスチール板へ吸着させ、
板に平行な方向に可撓性磁石シートを引っ張った時の吸
着力を測定した。結果を表1に示す。この結果から、硬
質磁性粉末の配向方向と同一方向に多極着磁した実施例
1、2の可撓性磁石シートは、無配向の比較例3、4の
可撓性磁石シートや垂直配向の比較例5、6の可撓性磁
石シートに比べほぼ2倍の吸着力を有することがわか
る。
【0047】以上の結果より、硬質磁性粉末を支持体と
平行に配向させた実施例1、2の可撓性磁石シートの吸
着力は、無配向の比較例1、2の可撓性磁石シート、垂
直配向の比較例3、4の可撓性磁石シートの吸着力より
優れていることが明らかである。特に塗工速度を10m
/minに上げた場合でも、実施例2の塗膜の吸着力は
ほとんど変わらないが、比較例4の塗膜の吸着力は低下
する傾向にあり、生産効率の点からも支持体に平行に配
向ならびに着磁する本発明の可撓性磁石シートが優れて
いることがわかる。さらに垂直配向の比較例3、4から
わかるように、塗工速度を遅くして配向効果を強め、吸
着力を高めようとすると、垂直配向の場合は塗膜表面状
態が著しく悪化、鱗状を呈した状態になってしまい、外
観上の問題だけではなく吸着力にも悪影響を与えてしま
う。
【0048】さらに、支持体の片面に、情報表示可能な
機能層としてインクジェット記録用受理層、電子写真プ
リンター用トナー受理層、感熱転写記録用インク受理層
を有する可撓性磁石シートの実施例を記載する。
【0049】 (実施例3) <インクジェット記録用受理層塗布液の調製> 「パテラコール IJ−150」 100部 (無機質充填剤含有ウレタン樹脂ディスパージョン,大日本インキ化学工業(株 )製) 水 10部
【0050】上記を分散攪拌機で15分間攪拌混合し
て、インクジェット記録用受理層塗布液を得た。
【0051】次に、実施例1、及び実施例2で作製した
厚さ120μmの可撓性磁石シートの双方につき、支持
体の磁性塗膜とは反対側の面に、前記インクジェット記
録用受理層塗布液をリバースコーターを使用して、乾燥
膜厚20μmとなるように塗工し、加熱乾燥を行い、水
性顔料タイプのインクジェット記録用受理層を有する可
撓性磁石シートを作製した。
【0052】同可撓性磁石シートをA4サイズに切断し
て市販の水性顔料タイプのインクジェットプリンターに
セットし、画像を出力したところ鮮明なカラー画像を印
刷することができた。
【0053】(実施例4)実施例3において、インクジ
ェット記録用受理層塗布液として、下記の水性染料タイ
プを用い、乾燥厚10μmとなるように塗工した以外
は、実施例3と同様にして水性染料タイプのインクジェ
ット記録用受理層付き可撓性磁石シートを得た。
【0054】 <インクジェット記録用受理層塗布液の調製> 「パテラコールIJ−50」 100部 (ウレタン樹脂ディスパージョン,大日本インキ化学工業(株)製) 水 10部
【0055】同可撓性磁石シートをA4サイズに切断し
て市販の水性染料タイプのインクジェットプリンターに
セットし、画像を出力したところ鮮明なカラー画像を印
刷することができた。
【0056】 (実施例5) <電子写真プリンター用トナー受理層塗布液の調製> 「バイロン600」 100部 [飽和ポリエステル樹脂,Tg:45℃,東洋紡績株式会社製] サイリシア350 3部 [無定形合成シリカ,平均粒子径1.8μm,富士シリシア化学株式会社製] メチルエチルケトン 280部 トルエン 280部
【0057】上記を分散攪拌機で30分間溶解・攪拌混
合して、電子写真プリンター用トナー受理層塗布液を得
た。
【0058】次に、実施例1、実施例2で作製した厚さ
120μmの可撓性磁石シートの双方につき、支持体の
磁性塗膜とは反対側の面に、前記電子写真プリンター用
トナー受理層塗布液をリバースコーターを使用して、乾
燥膜厚2μmとなるように塗工し、加熱乾燥を行い、電
子写真プリンター用トナー受理層を有する可撓性磁石シ
ートを作製した。
【0059】同可撓性磁石シートをA4サイズに裁断し
て市販の電子写真プリンターにセットし、文字を出力し
たところ、鮮明な文字情報を印刷することができた。
【0060】 (実施例6) <感熱転写記録用インク受理層塗布液の調製> 「バイロン600」 100部 [飽和ポリエステル樹脂,Tg:45℃,東洋紡績株式会社製] メチルエチルケトン 280部 トルエン 280部
【0061】上記を分散攪拌機で30分間溶解・攪拌混
合して、感熱転写記録用インク受理層塗布液を得た。
【0062】次に、実施例1、実施例2で作製した厚さ
120μmの可撓性磁石シートの双方につき、支持体の
磁性塗膜とは反対側の面に、前記感熱転写記録用インク
受理層塗布液をリバースコーターを使用して、乾燥膜厚
2μmとなるように塗工し、加熱乾燥を行い、溶融接着
型の感熱転写記録用インク受理層を有する可撓性磁石シ
ートを作製した。
【0063】同可撓性磁石シートをテープ状に裁断して
市販の溶融接着型感熱転写ラベルライターにセットし、
文字を出力したところ、鮮明な文字情報を印刷すること
ができた。
【発明の効果】本発明における、硬質磁性粉末の磁化容
易軸を支持体と平行な一方向に配向させた塗布型の可撓
性磁石シートは、従来の垂直方向に配向させた塗布型の
磁石シートよりも、磁性塗膜の厚さが薄いにもかかわら
ず、強固な吸着力をもつ。さらに、塗工速度を上げても
垂直配向のように吸着力の低下を生じることもなく、塗
膜表面悪化の恐れもない。配向には磁場中乾燥設備等の
高価な設備も必要なく、生産性・経済性・吸着特性にお
いて非常に優れた塗布型の可撓性磁石シートを製造する
ことが出来る。
【0064】さらに本発明の可撓性磁石シートは、従来
の可撓性磁石シートがカレンダーロール方式や押出成形
方式でシート化しているのに対して、硬質磁性粉末を塗
料化して塗布し、硬質磁性粉末を含む塗膜を支持体上に
形成した磁石シートであるため、薄膜化が容易に行える
と共に磁性塗膜、および可撓性磁石シート全厚の膜厚変
動を小さくできる効果がある。
【0065】また本発明の可撓性磁石シートは、単体と
して着脱可能なシート部材、他の任意の部材に貼付され
て使用される固定用部材などに使用できるとともに、イ
ンクあるいはトナー受理層や感熱印字層など、機能層を
付加して印刷用紙、名刺、教材、マーキングフィルム、
玩具などの機能性磁気吸着シートとしても使用できる。
さらには薄膜であることを利用して、モータ、磁気セン
サー、スイッチなどの精密工業用部材として使用するこ
ともできる。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可撓性磁石シートの構成を示した模式
図である。
【図2】硬質磁性粉末の配向方法の1例を示した模式図
である。
【図3】多極着磁を施した、本発明の可撓性磁石シート
の模式図の1例である。
【0067】
【符号の説明】
1 支持体 2 磁性塗膜 3 同極対向永久磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嵯峨 隆一 埼玉県北埼玉郡騎西町騎西38−20 (72)発明者 宮原 鉄州 埼玉県上尾市緑丘4−12−8富吉コーポ 206 Fターム(参考) 5E040 BB04 BB05 CA01 CA06 CA07 HB06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合剤中に硬質磁性粉末を分散した磁性
    塗料を、少なくとも支持体の片面に塗布して磁性塗膜を
    形成してなる積層体において、硬質磁性粉末の磁化容易
    軸が支持体面と平行の一方向に配向させたことを特徴と
    する可撓性磁石シート。
  2. 【請求項2】 支持体上に設けられた前記磁性塗膜が、
    硬質磁性粉末の磁化容易軸の配向方向と同一方向に多極
    着磁したことを特徴とする請求項1記載の可撓性磁石シ
    ート。
  3. 【請求項3】 可撓性磁石シートの少なくとも片面に、
    情報表示可能な機能層を有することを特徴とする請求項
    1または2記載の可撓性磁石シート。
  4. 【請求項4】 結合剤中に硬質磁性粉末を分散した磁性
    塗料を、少なくとも支持体の片面に塗布して磁性塗膜を
    形成してなる積層体において、硬質磁性粉末の磁化容易
    軸を支持体面と平行の一方向に配向させることを特徴と
    する可撓性磁石シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 支持体上に設けられた磁性塗膜を、塗膜
    中の硬質磁性粉末の磁化容易軸の配向方向と同一方向に
    多極着磁させることを特徴とする請求項4記載の可撓性
    磁石シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 情報表示可能な機能層がインクジェット
    記録用インク受理層であることを特徴とする、請求項3
    記載の可撓性磁石シート。
  7. 【請求項7】 情報表示可能な機能層が電子写真プリン
    ター用トナー受理層であることを特徴とする、請求項3
    記載の可撓性磁石シート。
  8. 【請求項8】 情報表示可能な機能層が感熱転写記録用
    インク受理層であることを特徴とする、請求項3記載の
    可撓性磁石シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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