JP6004583B2 - 重畳型磁気貼着表示機構 - Google Patents

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本発明は、表示基板に磁石の磁気吸着力で複数の表示片を多重貼着する表示機構に関するものである。
従来の、表示基板に磁石の磁気吸着力で複数の表示片を多重貼着する表示機構としては、多極着磁を施したシート状磁石を基板に積層又は磁気貼着した表示基板の表面に、低保磁力の高透磁率の軟質磁性体粉末と有機高分子エラストマーより成る薄層の複合軟磁性体である表示片を、シート状磁石の漏洩磁束によって多重貼着する表示機構が開示されている。(特許文献1)
特許第3619412号
近時、講演、講義、セミナーなどにおいて持時間内に多くの資料の提示をする為に、予め多くの資料を多重貼着して置き、進行に応じて適宜除去、追加、差し替えが出来る表示機構の開発が強く要望されている。
本発明は、従来の表示機構よりも、更に多くの資料の多重貼着及び差し替えが容易に出来る表示機構を提供するものである。
上記課題を解決するため、資料(軟質磁性フィルム製)の多重貼着可能枚数の増加手段、軟質磁性フィルムの材質及び厚みなどの仕様について研究を重ねた結果、軟質磁性層の厚み、軟質磁性材料粉の含有量、印刷可能層の厚み、更に磁石シートの厚み、着磁極間を特定することによる薄層化、そして、基板の磁石シートと同極間の両面多極着磁を施した磁石シート(以後、磁力補強用シート状磁石と言う)を、軟質磁性フィルムの多重貼着可能限度状態までに磁気貼着して介在させることで、基板の磁石シートと磁力補強用シート状磁石間に磁気回路が形成されて強い磁気吸着力が得られ、且つ表面の漏洩磁束によって更に多重貼着する事、又、それを繰り返すことで幾重にも多重貼着が出来ることを見出し本発明の重畳型磁気貼着表示機構を完成するに至った。
更に詳しく課題を解決するための手段を述べると、
1、強磁性体又は非磁性体からなる板状基体に貼着された、片面(表面)又は両面(表裏面)に多極着磁を施したシート状磁石から成る表示基板の表面に、複数枚の軟質磁性フィルムが多重貼着され、該軟質磁性フィルムの表面に両面多極着磁を施した磁力補強用シート状磁石を貼着し、
前記軟質磁性フィルムは、低保磁力で高透磁率の軟質磁性材料粉と有機高分子エラストマーを主たる組成とし、その主たる組成を含む全量に対する軟質磁性材料粉の含有量が40〜65容量%である厚み20〜100μmの軟質磁性層の片面に厚み20〜150μmの印刷可能層又は及び他の片面にブロッキング防止層を、又は両面に印刷可能層を設けて成る表示片とされ、前記表示基板のシート状磁石の表面漏洩磁束によって磁化され、該軟質磁性フィルムの磁気飽和による背面漏洩磁束によって複数枚に亘って多重貼着され
前記磁力補強用シート状磁石は、軟質磁性フィルムが多重貼着可能限度又は限度手前で、前記表示基板の多極着磁を施したシート状磁石と同極間の両面に多極着磁を施し、前記表示基板の多極着磁を施したシート状磁石の磁極方向に合わせて異極吸引によって磁気貼着して磁気回路を形成することで磁気吸着力を補強し、更に表面漏洩磁束によって前記軟質磁性フィルムを磁化し、該軟質磁性フィルムの磁気飽和による背面漏洩磁束によって複数枚に亘って多重貼着し、又は及び磁力補強用シート状磁石による磁力補強を繰り返すことで表示基板に多数の多重貼着を可能にしたことを特徴とする重畳型磁気貼着表示機構とする。
2、前記、表示基板のシート状磁石の表面側には、ブロッキング防止層又は表装材層が設けられていることを特徴とする請求項1記載の重畳型磁気貼着表示機構とする。
3、前記、磁力補強用シート状磁石の片面又は両面には、ブロッキング防止層又は表装材層が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の重畳型磁気貼着表示機構とする。
、 前記、表示基板の多極着磁を施したシート状磁石の厚みが0.2〜1.5mmで、極間が2〜7mmであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の重畳型磁気貼着表示機構とする。
、前記、軟質磁性材料粉が、高透磁率で低保磁力のフエロ磁性体粉又はフエリ磁性体粉又はフエロ磁性体粉とフエリ磁性体粉の混合物であることを特徴とする請求項1〜いずれか1項記載の重畳型磁気貼着表示機構とする。
1、従来方式による多重貼着枚数は、基板に積層した多極着磁を施したシート状磁石からの表面漏洩磁束のみに依存しているので多重貼着枚数に限度があるが、本発明方式によれば、基板に積層した多極着磁を施したシート状磁石からの表面漏洩磁束のみによって多重貼着可能限度又は限度手前に至ると、基板に積層した多極着磁を施したシート状磁石と同じ極間の両面多極着磁を施した磁力補強用シート状磁石を、多重貼着可能限度又は限度手前に至った軟質磁性フィルムの表面に基板の磁極方向に合わせて磁気貼着することで、基板に積層した多極着磁を施したシート状磁石と磁力補強用シート状磁石間に磁気回路が形成され強い磁気吸着力が得られ、且つ表面の漏洩磁束によって更に多重貼着が可能となる。そして、それを繰り返すことで重畳(幾重にも)多重貼着が可能となる。
2、磁力補強用シート状磁石と、磁力補強用シート状磁石に直接貼着した軟質磁性フィルム(表示資料)を1単位として、表示資料の着脱も可能で整理・保管に有利である。又、スチール黒板などに磁気貼着できるので表示基板以外に表示できる利点もある。
本発明の基本構成に於ける、表示基板に軟質磁性フィルム(表示片)の最初の1枚の磁気貼着を示した断面模式図である。〔a〕はその構成を示し、〔b〕は表示基板の磁極と主たる磁束を示す部分断面拡大模式図であり、〔c〕は片面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムの部分断面拡大模式図であり、〔d〕は両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムの部分拡大断面模式図である。 本発明の基本構成に於ける、表示基板の磁束による軟質磁性フィルム(表示片)の磁気貼着可能限度の状態を示した断面模式図である。〔a〕はその構成を示し、〔b〕は両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムを多層貼着して磁気貼着可能限度状態を示す断面模式図であり、〔c〕は〔b〕の詳細な部分断面拡大模式図である。 本発明の基本構成に於ける、表示基板の磁束による軟質磁性フィルム(表示片)の磁気貼着可能限度状態であるその表面に、磁力補強用シート状磁石を磁気貼着することを示す断面模式図である。〔a〕は多重貼着可能限度状態であるその表面に、磁力補強用シート状磁石を磁気貼着することを示す断面模式図であり、〔b〕は磁力補強用シート状磁石の詳細な部分断面拡大模式図であり、〔c〕は磁気貼着可能限度状態の表面に、磁力補強用シート状磁石を磁気貼着して磁力を補強した状態を示す断面模式図である。 本発明の磁力補強用シート状磁石を用いた2段目に軟質磁性フィルム(表示片)を貼着した磁気貼着可能限度状態を示す断面模式図である。 本発明の磁力補強シート状磁石単体に軟質磁性フィルムを磁気貼着した状態を示す断面模式図である。 非磁性体の板状基体の表面に片面着磁を施したシート状磁石を接着剤を用いて積層した表示基板の主たる磁束を示す部分断面拡大模式図である。〔a〕は片面着磁を施したシート状磁石の主たる磁束を示す部分断面拡大模式図であり、〔b〕は非磁性体の板状基体の表面に片面着磁を施したシート状磁石を接着剤を用いて積層した表示基板の主たる磁束を示す部分断面拡大模式図である。 N S は着磁面の磁極、N’S’非着磁面の磁極を示す。 非磁性体の板状基体の表面に片面着磁を施したシート状磁石を接着剤を用いて積層した表示基板に軟質磁性フィルムを貼着した磁気貼着可能限度状態を示す断面模式図である。
以下、本発明の実施するための形態を図1〜7に基づいて説明する。
(1)図1は、本発明の基本構成に於ける、軟質磁性フィルムBの最初の1枚の磁気貼着を示した断面模式図である。
Aは強磁性体又は非磁性体からなる板状基体1の表面に貼着された片面又は両面に多極着磁を施したシート状磁石2より成る表示基板である。又、多極着磁を施したシート状磁石2の表面側の面は用途により適宜非処理又はブロッキング(温度、湿度、圧力、時間によって自着する現象)防止層又は表装材層を設けるが、その図示を省略している。(以下の各図に於いて同様に図示を省略)
そして、ブロッキング防止層は、溶剤可溶型フッ素樹脂系の表面処理剤、塩化ビニリデン系ラテックス表面処理剤、アクリル・シリコン系の紫外線硬化型表面処理剤などが使用でき、塗布厚は1〜30μm(ドライ)が好ましい。又、表装材はプラスチックフィルム、合成紙などのラミネート、塗布などで良く、厚は20〜150μmが好ましい。
〔a〕の1−1は強磁性体の板状基体、2−2は両面に多極着磁を施したシート状磁石(磁極の記載省略)で6は主たる磁束の流れを示し、6−1は主たる外部漏洩磁束を示す。2−2の両面に多極着磁を施したシート状磁石の背面が1−1の透磁率の大きい強磁性体の板状基体に密着しているので背面への外部漏洩磁束を防止され表面側の外部漏洩磁束が強化される。Bは片面又は両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムであり両面に多極着磁を施したシート状磁石2−2の表面に磁気貼着される。
〔b〕は前記〔a〕のシート状磁石の磁極と主たる磁束を示す部分断面拡大模式図であるある。
〔c〕は片面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムB−1の部分断面拡大模式図であり、3が印刷可能層である。又、他の面は用途により適宜非処理又はブロッキング防止層を設けるが、その図示を省略している。(以下の各図に於いて同様に図示を省略)又、ブロッキング防止層は、溶剤可溶型フッ素樹脂系の表面処理剤、塩化ビニリデン系ラテックス系表面処理剤、アクリル・シリコン系の紫外線硬化型表面処理剤などが使用でき、その塗布厚は1〜30μm(ドライ)が好ましい。
〔d〕は両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムB−2の部分拡大断面模式図であり、3が印刷可能層である。
1−1の強磁性体の板状基体としては、素材的には鉄板(メッキ鋼板、塗装鋼板など)磁性ステンレス鋼板(SUS)などが挙げられ、物品的にはスチール製掲示板、白板、黒板、間仕切などが挙げられる。
2−2の両面に多極着磁を施したシート状磁石としては、硬質磁性材料粉(等方性ストロンチウムフエライト、異方性ストロンチウムフエライト、等方性バリュウムフエライト、異方性バリュウムフエライトなど)と有機高分子エラストマー(ゴム状弾性を有する)を主たる組成とする片面又は両面に多極着磁を施したシート状磁石でよく、厚み0.2〜1.5mm、多極着磁の極間2〜7mmが好ましく、厚み0.2以下であると磁力不足を招く場合があり、1.5mm以上では性能過多となり不経済である。
そしてこれらのシート状磁石は、圧延成形、押出圧延成形など公知の方法で成形され、多極着磁を施した公知のものが使用できる。又、厚み方向の磁気吸着力は、同厚、同極間に於いて異方性フエライト磁石は、等方性フエライト磁石の1.8〜2倍である)
又、多極着磁の極間は2〜7mmが好ましく、2mm以下では磁束の及ぶ範囲が小さく、7mmを超えると磁束密度の低下を来たすので好ましくない。
片面又は両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムの軟質磁性フィルムBは、低保磁力の高透磁率の軟質磁性材料粉と有機高分子エラストマーを主たる組成とし、その全量に対する軟質磁性材料粉の含有量が40〜65容量%であり、厚みが50〜100μmであることが好ましい。
軟質磁性材料粉としては、高透磁率で低保磁力のフエロ磁性体粉(鉄粉、磁性ステンレス粉、センダスト粉、鉄との合金粉など)、又はフエリ磁性体粉(ソフトフエライト粉、四三酸化鉄粉など)、又はフエロ磁性体粉とフエリ磁性体粉の混合物が用いられ、有機高分子エラストマーとしては、塩素化ポリエチレンエラストマー、クロロスルホン化ポリエチレンエラストマー、エチレン酢酸ビニル共重合体エラストマー、エチレンエチルアクリレートエラストマー、エチレンプロピレンエラストマー、ウレタン系エラストマーなどが挙げられ、又、希望する物性によって適宜これらの混合物及びこれらとプラストマー(プラスチック)との混合物を使用することが出来る。
軟質磁性材料粉の含有量が40〜65容量%が望ましく、40容量%より少ないと得られる性能不足を生じる場合があり、65容量%より多いとフィルム成形の加工性が低下するので好ましくないが、更に好ましくは、フェロ磁性体粉を用いた場合40〜60容量%が好ましく40容量%より少ないと得られる磁気吸着力不足を生じる場合があり、60容量%を超えるとフィルム成形の加工性が低下する場合があるので好ましくない。
又、フェリ磁性体粉を用いた場合50〜65容量%が好ましく50容量%より少ないと得られる磁気吸着力不足する場合があり、65容量%を超えるとフィルム成形の加工性が低下するので好ましくない。
又、フェロ磁性体粉25〜35重量%、フェリ磁性体粉65〜75重量%の混合物とした場合は50〜65容量%が好ましく50容量%より少ないと得られる磁気吸着力不足する場合があり65容量%を超えるとフィルム成形の加工性が低下するので好ましくない。
そして軟質磁性フィルムの厚みは、厚みが20〜100μmが好ましく20μm以下では性能不足を生じる場合があり、100μm超えると性能過多であり又多重貼着の用途的に厚みが厚くなることは避けたいので好ましくない。軟質磁性フィルムは、圧延成形、押出圧延成形、塗布成形など公知の方法で成形されたものが使用できる。
3の印刷可能層は、合成紙(印刷可能層を有する)、プラチックフィルムに印刷可能層を塗布したものなどを、接着剤を用いてラミネートすることで得られ、又、合成紙(印刷可能層を有する)、プラチックフィルムに印刷可能層を塗布したものなどを基体として塗布によって軟質磁性層を形成することで、印刷可能層を有する軟質磁性フィルムを得ることも出来る。
又、両面に印刷可能層を設ける場合は、前記印刷可能層を有する軟質磁性フィルムの磁性面に、合成紙(印刷可能層を有する)、プラチックフィルムに印刷可能層を塗布したものなどを接着剤を用いてラミネートすることで得られ、又、直接に印刷可能層を塗布によって形成して得られる。
又、合成紙などを基体として片面塗布によって軟質磁性層を形成したものを、磁性面同士を接着剤又は熱圧着で張合わせることで両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムが得れる。この方法によるものは、張合せ面を対称面として材質、厚み、加工歪的に均衡が得られることで温度、湿度、時間変化の伸縮力の均衡が得られ、カール変形を生じ難い両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムが得られるので好ましい。
印刷可能層の厚みは、20〜150μmの範囲が好ましく20μm以下では隠蔽力不足となり、150μm以上では磁石のエアーギャップ(磁石の着磁面から磁性体面までの距離)による磁気吸着力の低下が無視出来なくなるので好ましくない。
(2)図2は、図1〔a〕に於けるBを両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムB−2を多重貼着限度状態まで多重貼着した状態を示す断面模式図である。
図2の〔a〕は図1〔a〕と同様にして両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルムB−2を1枚磁気貼着した状態で、B−2の背面から漏洩磁束6−2が出ている状態を示す断面模式図である。〔b〕は多重積層可能限度状態を示し、背面から弱い漏洩磁束6−2が出ている状態を示す断面模式図である。〔c〕は〔b〕の詳細な部分拡大断面模式図である。
(3)図3は、強磁性体の板状基体1−1の表面に磁気貼着した両面に多極着磁を施したシート状磁石2−2の磁束による軟質磁性フィルムの磁気貼着可能限度状態であるその表面に、磁力補強用シート状磁石C(板状基体の表面に磁気貼着した両面に多極着磁を施したシート状磁石と同一極間の両面に多極着磁を施したシート状磁石)を磁気貼着して磁力を補強することを示す断面模式図である。又、磁力補強用シート状磁石の片面又は両面には用途により適宜、非処理又はブロッキング(温度、湿度、圧力、時間によって自着する現象)防止層又は表装材層を設けることに成るが、その図示を省略している。(以下の各図に於いて同様に図示を省略)そして、ブロッキング防止層は、溶剤可溶型フッ素樹脂系の表面処理剤、塩化ビニリデン系ラテックス系表面処理剤、アクリル・シリコン系の紫外線硬化型表面処理剤などが使用でき、塗布厚は1〜30μm(ドライ)が好ましい。又、表装材はプラスチックフィルム、合成紙などのラミネート、塗布などで良く、厚は20〜150μmが好ましい。
図3の〔a〕は、図2で示す多重積層可能限度状態で背面から弱い漏洩磁束6−2が出ている状態に対して、磁力補強用シート状磁石C(板状基体の表面に磁気貼着した両面に多極着磁を施したシート状磁石と同一極間の両面に多極着磁を施したシート状磁石を)、板状基体のシート状磁石の磁極方向に合わせて磁気貼着することを示す面模式図であり、(b)は磁力補強用シート状磁石Cの詳細部分拡大断面模式図である。
(c)は磁力補強用シート状磁石Cを貼着した背面から強い漏洩磁束6−3が出ている状態を示す断面模式図である。
(4)図4は、本発明の磁力補強用シート状磁石Cを用いて軟質磁性フィルムBを多重貼着して磁気貼着可能限度状態で2段目の磁力補強用シート状磁石Cを用いて更に軟質磁性フィルムBを多重貼着して磁気貼着可能限度状態に成った状態を示す断面模式図である。
そして更に、同様にして幾重にも多重貼着が出来る(実施例の試験での多重積層可能限度状態で磁力補強用シート状磁石Cを用いる方法では略5段まで可能であるが、磁気貼着可能限度状態の多重貼着枚数よりも少ない枚数で磁力補強用シート状磁石Cを用いることで可能段数を増すことが出来るから、多重貼着枚数×段数=総貼着枚数と成るので実用に当たっては目的に応じて多重貼着枚数、段数を決めれば良い。
(5)図5は、本発明の磁力補強用シート状磁石Cの単体に軟質磁性フィルムを磁気貼着した多重積層能限度状態を示す断面模式図である。この構成を資料(軟質磁性フィルムB)の1単位として、貼着脱及び他の強磁性体面(例えばスチール製白板)に仮貼着するなどが可能である。
(6)図6は、非磁性体の板状基体の表面に片面着磁を施したシート状磁石を接着剤を用いて積層した表示基板の主たる磁束を示す部分断面拡大模式図である。
〔a〕片面着磁を施したシート状磁石単体の主たる磁束を示す部分断面拡大模式図である。
〔b〕非磁性体の板状基体の表面に片面着磁を施したシート状磁石を接着剤を用いて積層した表示基板の主たる磁束を示す部分断面拡大模式図である。
N S は着磁面の磁極、N’S’非着磁面の磁極を示す。非着磁面の磁極の磁力は弱く、又、板状基体が非磁性体であるので背面への磁束の漏洩防止効果がないので着磁面の磁力のみの利用となる。
(7)図7は、非磁性体の板状基体の表面に片面着磁を施したシート状磁石を接着剤を用いて積層した表示基板に軟質磁性フィルムを貼着した磁気貼着可能限度状態を示す断面模式図である。
なお、以下実施例を用いて、本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1、表示基板の作成
(1)板状基体として、強磁性体である鉄板(0.5mm厚の塗装AL−Zn合金鍍金鋼板N501/東海カラー社製)を用いる。
(2)シート状磁石として、等方性ストロンチュウムフエライト系マグネットシート(BHmax0.5MGOe)0.7mm厚、極間3mmピッチ両面多極着磁品(片面にフッ素樹脂系ブロッキング防止層4μm厚塗布形成品)/ニチレイマグネット社製を用いる。
(3)組み立て
上記、表示基板の(1)を縦600mm×横800mmに裁断し、シート状磁石(2)も同じサイズに裁断して磁気吸着力によって表示基板(1)に磁気貼着することで表示基板を得る。
2、表示片(印刷可能層を有する軟質磁性フィルム)の作成
(1)表装材として、印刷可能層を有する合成紙(ポリエステル樹脂系トヨジェットMW701インキジェット印刷対応100μm厚/東洋紡績社製)を用いる。
(2)軟質磁性フィルムの軟質磁性層の形成を、上記の表装材である印刷可能層を有する合成紙(1)を基材として裏面に塗布によって形成する。
(塗工液の配合)(配合No1)
・ポリウレタン溶液(固形分35%)商品名:ニッポラン3022 ニホンポリウレタン社製〔エラストマー〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26.16重量部
・塩化ビニル・酢酸ビニル共重体 商品名:ビニライトVAGH ユニオンカーバイト社製〔樹脂〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13.05重量部
・センダストSFR(平均粒子径15μm)日本アトマイズ工業社製〔軟質磁性材料;フェロ磁性体粉〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100重量部
・メチルエチルケトン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・50重量部
・トルエン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50重量部
・シクロヘキサノン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20重量部
〔固形分中の磁性材料粉の充填量 81.8重量%(50.0容量%)〕
(塗工液の作成)
・前記配合に従って、攪拌機(ディスパー;剪断型 羽径200mm)に有機溶剤と塩化ビニル・酢酸ビニル共重体を投入し攪拌溶解後、攪拌しながらポリウレタン溶液を投入、次いでセンダストを投入し混合攪拌したものを、サンドミル(ビーズ;1.25mm、ディスク;平型、周速12m/s)にて分散処理を行う。
(コーティング)
・コーティングの直前に攪拌機で攪拌・粘度調整を行った後、コンマコーター、温風乾燥炉(50〜100°C×10分)にて塗布厚25μm(ドライ)にコーティングすることで、軟質磁性層の厚25μmの軟質磁性フィルムを得る(ブロッキング防止層なし)。
3、磁力補強用シート状磁石
磁力補強用シート状磁石として、異方性ストロンチュウムフエライト系マグネットシート(BHmax1.45MGOe)0.5mm厚、極間3mmピッチ両面多極着磁(両面にフッ素樹脂系ブロッキング防止層4μm厚塗布形成品)/ニチレイマグネット社製を用いる。
1、表示基板
(1)表示基板の板状基体を非磁性体である木板(5mm厚のベニヤ板)とし、シート状磁石の着磁を片面着磁(ブロッキング防止層なし)として、接着剤を用いて木板とシート状磁石を積層する以外は実施例1と同様にする。
(2)積層
・木工用ラミネーターを用いて、接着剤:水性ビニルウレタン系接着剤コニシボンドCU3(コニシ社製)、主剤100部:硬化剤15部にて、塗布量200g/m、常温接着にて積層する。
2、表示片(印刷可能層を有する軟質磁性フィルム)の作成
(1)印刷可能層として、印刷可能層を有する合成紙(ポリエステル樹脂系トヨジェットMW701インキジェット印刷対応100μm厚/東洋紡績社製)を用いる。
(2)軟質磁性フィルムの軟質磁性層の形成を、上記の印刷可能層を有する合成紙を基材として裏面に塗布によって形成し、塗工液の配合を配合No2とする以外は実施例1と同様にする。
(塗工液の配合)(配合No2)
・ポリウレタン溶液(固形分35%)商品名:ニッポラン3022 ニホンポリウレタン社製〔エラストマー〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19.54重量部
・塩化ビニル・酢酸ビニル共重体 商品名:ビニライトVAGH ユニオンカーバイト社製〔樹脂〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.80重量部
・鉄粉RDL−500(平均粒子径23μm)パウダーテック社製〔軟質磁性材料;フェロ磁性体粉〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100重量部
・メチルエチルケトン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・50重量部
・トルエン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50重量部
・シクロヘキサノン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20重量部
〔固形分中の磁性材料粉の充填量 85.7重量%(50.0容量%)〕
3、磁力補強用シート状磁石
実施例1と同様にする。
1、表示基板の作成
(1)板状基体として、強磁性体である鉄板(0.5mm厚の塗装AL−Zn合金鍍金鋼板N501/東海カラー社製)を用いる。
(2)シート状磁石として、異方性ストロンチュウムフエライト系マグネットシート(BHmax1.45MGOe)0.4mm厚、極間3mmピッチ両面多極着磁品(片面にフッ素樹脂系ブロッキング防止層4μm厚塗布形成品)/ニチレイマグネット社製を用いる。
(3)組み立て
上記、板状基体(1)を縦600mm×横800mmに裁断し、シート状磁石(2)も同じサイズに裁断して磁気吸着力によって板状基体(1)にブロッキング防止層を表側として磁気貼着することで表示基板を得る。
2、表示片(印刷可能層を有する軟質磁性フィルム)の作成
(1)印刷可能層として、印刷可能層を有する合成紙(ポリエステル樹脂系トヨジェットMW701インキジェット印刷対応100μm厚/東洋紡績社製)を用いる。
(2)軟質磁性フィルムの軟質磁性層の形成を、上記、印刷可能層を有する合成紙(1)を基材として実施例2と同様にして裏面に塗布によって30μm厚の軟質磁性層を形成する。
(3)次に、磁性層の表面にブロッキング防止層を形成するために、下記の塗工液配合にてリバースロールコータにて4μm厚(ドライ)に成るように塗布後、温風炉にて60℃×10分間乾燥・硬化処理を行う。
(ブロッキング防止用塗工液の配合)
・3フッ素系フルオロエチレン・ビニルエーテル交互共重合体(固形分30重量%)フロロトップFT(旭硝子社製)〔フッ素樹脂〕・・・・・・・・・・・・・100重量部
・ヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤GM1615・・・・・・・・・6重量部
・OH基含有シリコーン樹脂BYK370(ビックケミージャパン社製)〔界面活性剤〕
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4重量部
・トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120重量部
・メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80重量部
3、磁力補強用シート状磁石
実施例1と同様にする。
・表示基板に表装材を設けること、表示片にブロッキング防止層を設けないこと、磁力補強用シート状磁石の両面に表装材を設けること以外は実施例3と同様にする。
(1)表示基板の表面に表装材を設ける
・印刷可能層を有する合成紙(ポリエステル樹脂系トヨジェットMW701インキジェット印刷対応100μm厚/東洋紡績社製)を表装材として、接着剤(水性ビニルウレタン系接着剤コニシボンドCU3(コニシ社製)を用いてラミネートする。(主剤100部:硬化剤15部、塗布量g50g/m、常温接着)
(2)磁力補強用シート状磁石の両面に表装材を設ける。
・無機粉末を含有するウレタン樹脂系のインキジェット受理層用塗料であるパテラコールIJ−150R(DIK社製)をコンマコーターを用いて30μm厚(ドライ)になるように塗布し、乾燥炉(50〜80℃×10分)を通して乾燥することで、印刷可能な表装材層を片面に形成後、裏返して他の片面を同様に処理する。
・表示片にブロッキング防止層を設けないこと、磁力補強用シート状磁石の片面に表装材層を設ける他は実施例3と同様にする。
(1)磁力補強用シート状磁石の片面に表装材を設ける。
・実施例4と同様にして片面に表装材を設ける。
・表示片の両面に印刷可能層(印刷可能層を有する合成紙)を設ける他は実施例3と同様にする。
1、表示片(両面に印刷可能層を有する軟質磁性フィルム)の作成
(1)印刷可能層として、印刷可能層を有する合成紙(ポリエステル樹脂系トヨジェットMW701インキジェット印刷対応100μm厚/東洋紡績社製)を用いる。
(2)軟質磁性フィルムの軟質磁性層の形成を、上記の表装材(合成紙)を基材として実施例2と同様にして裏面に塗布によって15μm厚の軟質磁性層を形成し、熱再活性可能な接着剤を用いて熱ラミネータにて、軟質磁性層の表面同士を張合せることによって、両面に印刷可能層を有する軟質磁性層(30μm厚)の軟質磁性フィルムを作成する。
・接着剤は、熱再活性可能な水性型ウレタン樹脂系ハイドランHD311(DICグラフィックス社製)とし、グラビアコーターを用いて塗布厚2〜3μm(ドライ)に塗布。
・熱ラミネータの条件は、接着剤の熱再活性温度;80〜90℃、ニップロールのゴムロール硬度;ショア60℃、線圧;約150N/cmとする。
1、表示基板の作成
・実施例3と同様にする。
2、表示片(印刷可能層を有する軟質磁性フィルム)の作成
・軟質磁性層の軟質磁性粉をマグネタイト粉とし、厚みを50μmにする以外は実施例3と同様にする。
(塗工液の配合)(配合No3)
・ポリウレタン溶液(固形分35%)商品名:ニッポラン3022 ニホンポリウレタン社製〔エラストマー〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19.77重量部
・塩化ビニル・酢酸ビニル共重体 商品名:ビニライトVAGH ユニオンカーバイト社製〔樹脂〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.87重量部
・マグネタイト粉BL−10チタン工業社製〔軟質磁性材料;フェリ磁性体粉〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100重量部
・メチルエチルケトン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・60重量部
・トルエン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60重量部
・シクロヘキサノン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30重量部
〔固形分中の磁性材料粉の充填量 85.6重量%(60.0容量%)〕
3、磁力補強用シート状磁石
・実施例3と同様にする。
・表示片の両面に印刷可能層(印刷可能層を有する合成紙)を設ける他は実施例7と同様にする。
(1)表示片の両面に印刷可能層(印刷可能層を有する合成紙)を設ける。
・ドライラミネーターを用いて、印刷可能層を有する合成紙(ポリエステル樹脂系トヨジェットMW701インキジェット印刷対応100μm厚/東洋紡績社製)の裏面に、熱再活性可能な水性型ウレタン樹脂系ハイドランHD311(DICグラフィックス社製)を塗布(厚ドライ・2〜3μm)し、実施例7と同様の印刷可能層を有する軟質磁性フィルムと張り合せることで、両面に印刷可能層を有する軟質磁性層(50μm厚)の軟質磁性フィルムを作成する。
・張り合せ条件は、熱再活性温度;80〜90℃、ニップロールのゴムロール硬度;ショア60℃、線圧;約150N/cmとする。
Figure 0006004583
次に、性能評価試験方法について説明をする。
1、多重貼着可能枚数試験
(1)表示基板に対する多重貼着可能限度枚数
表示片(試験片)として、A−4サイズに裁断したものを、垂直に保持した表示基板に1枚ずつ重ね磁気貼着して行き、脱落を生じる1枚手前の枚数を求めて表示基板に対する多重貼着可能限度枚数とする。
(2)磁力補強用シート状磁石に対する多重貼着可能限度枚数
上記(1)における多重貼着可能限度枚数の状態の表面に、磁力補強用シート状磁石1枚を磁気貼着し、表示片(試験片)を1枚ずつ重ね磁気貼着して行き、脱落を生じる1枚手前の枚数を求めて磁力補強用シート状磁石に対する多重貼着可能限度枚数とする。
(3)磁力補強用シート状磁石による繰り返し補強可能段数
磁力補強用シート状磁石による磁力補強の多重貼着可能限度枚数の状態の表面に、磁力補強用シート状磁石1枚を磁気貼着し、表示片(試験片)を1枚ずつ重ね磁気貼着して行き、脱落を生じる1枚手前の枚数を求めて磁力補強用シート状磁石に対する多重貼着可能限度枚数とする。そして、多重貼着可能限度枚数が、先に試験した磁力補強用シート状磁石による多重貼着可能限度枚数と同じ枚数が得られる補強可能段数をもって繰り返し補強可能段数とする。
1、プリンタ適性
セイコーエプソン社製インクジェットプリンターEP−702Aを用いて、A−4サイズの表示片(軟質磁性フィルム)でプリントアウトして異常の有無を調べる。
次に、試験結果について説明をする。
各実施例について各試験を行い、その結果を表1に纏めた。
1、多重貼着可能枚数
(1)表示基板に対する多重貼着可能限度枚数
磁力補強用シート状磁石を用いない多重貼着可能限度枚数であり、比較例としても利用できるデータである。
・実施例1と3〜8は、表示基板の板状基体が強磁性体(鉄板)で、シート状磁石が両面着磁品であり、シート状磁石の背面からの漏洩磁束を、強磁性体板(鉄板)が防止するので表面側に強い磁束が得られる。
・実施例2は、表示基板の板状基体が非磁性体(木板)であるのでシート状磁石の背面からの漏洩磁束が防止されないので、シート状磁石の着磁は片面多極着磁とする方が表面側に得られる磁気効率が良い。
・又、異方性シート状磁石は等方性シート状磁石の略2倍の磁力が得られるので異方性シート状磁石の厚みを薄くして使用している。(実施例3〜8)。
・実施例4,6、8は、表示基板又は表示片に非磁性体の表装材を積層しているので、その厚みによるエアーギャップによって磁力が低下する。又、エアーギャップによって両面使いの表示片の磁力の低下が大きく片面使いの略1/2となる。
・表示片の軟質磁性フィルムに用いる強磁性体の軟質磁性粉から得られる磁性の強さは、センダスト>鉄粉>マグネタイトの順であるので、含有量及び軟質磁性フィルムの厚みを変えることで調整することが出来る。
(2)磁力補強用シート状磁石に対する多重貼着可能限度枚数(本発明の効果)
・磁力補強用シート状磁石を用いることにより、実施例2を除き表示基板に対する多重貼着可能限度枚数と同じ枚数の多重貼着が得られる。実施例2については1枚多く貼着が得られ、表示基板の磁束不足を磁力補強用シート状磁石が補足したものと思われる。
(3)磁力補強用シート状磁石による繰り返し補強可能段数(本発明の効果)
・各実施例は補強可能段数が5段まで得られ、又、実施例2については3段まで多重貼着可能限度枚数の増加が得られる。
(4)総貼着枚数(本発明の効果)
・従来技術による値として、表示基板に対する多重貼着可能限度枚数を引用し、本発明の総貼着枚数と比較すると略6倍となる(例えば、実施例1で9枚に対して54枚)。
・この事からも分かるように、磁力補強用シート状磁石を用いる効果は大きいと言える。
・又、実用に当たっては、用途目的に応じて、表示基板のシート状磁石及び磁力補強用シート状磁石の種類、厚みを変更することで、多重貼着可能限度枚数を変更できるし、又、多重貼着枚数を減じて補強可能段数を増やすことも出来る。
2、プリンタ適性
各実施例のものは、全て異常を認められない。
近時、講演、講義、セミナーなどにおいて持時間内に多くの資料の提示をするために、予め多くの資料を重畳貼着(幾重にも多重貼着)して置き、進行に応じて適宜除去、追加、差し替えが出来る表示機構の開発を強く要望されている。
本発明は、その要望に応えるものであるので有用性は大きいと思われる。
A 表示基板
B 片面又は両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルム(表示片)
B−1 片面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルム(表示片)
B−2 両面に印刷可能層を設けた軟質磁性フィルム(表示片)
C 磁力補強用シート状磁石
N S 着磁面の磁極
N’S’ 非着磁面の磁極
1 強磁性体又は非磁性体の板状基体
1−1 強磁性体の板状基体
1−2 非磁性体の板状基体
2 片面又は両面に多極着磁を施したシート状磁石
2−1 片面に多極着磁を施したシート状磁石
2−2 両面に多極着磁を施したシート状磁石
3 印刷可能層
5 接着剤層
6 主たる磁束
6−1 表示基板の多極着磁を施したシート状磁石からの主たる外部漏洩磁束
6−2 軟質磁性フィルム(表示片)Bを、磁気貼着した場合の主たる外部漏洩磁束
6−3 磁力補強用シート状磁石Cからの主たる外部漏洩磁束

Claims (5)

  1. 強磁性体又は非磁性体からなる板状基体に貼着された、片面(表面)又は両面(表裏面)に多極着磁を施したシート状磁石から成る表示基板の表面に、複数枚の軟質磁性フィルムが多重貼着され、該軟質磁性フィルムの表面に両面多極着磁を施した磁力補強用シート状磁石を貼着し、
    前記軟質磁性フィルムは、低保磁力で高透磁率の軟質磁性材料粉と有機高分子エラストマーを主たる組成とし、その主たる組成を含む全量に対する軟質磁性材料粉の含有量が40〜65容量%である厚み20〜100μmの軟質磁性層の片面に厚み20〜150μmの印刷可能層又は及び他の片面にブロッキング防止層を、又は両面に印刷可能層を設けて成る表示片とされ、前記表示基板のシート状磁石の表面漏洩磁束によって磁化され、該軟質磁性フィルムの磁気飽和による背面漏洩磁束によって複数枚に亘って多重貼着され
    前記磁力補強用シート状磁石は、軟質磁性フィルムが多重貼着可能限度又は限度手前で、前記表示基板の多極着磁を施したシート状磁石と同極間の両面に多極着磁を施し、前記表示基板の多極着磁を施したシート状磁石の磁極方向に合わせて異極吸引によって磁気貼着して磁気回路を形成することで磁気吸着力を補強し、更に表面漏洩磁束によって前記軟質磁性フィルムを磁化し、該軟質磁性フィルムの磁気飽和による背面漏洩磁束によって複数枚に亘って多重貼着し、又は及び磁力補強用シート状磁石による磁力補強を繰り返すことで表示基板に多数の多重貼着を可能にしたことを特徴とする重畳型磁気貼着表示機構。
  2. 前記、表示基板のシート状磁石の表面側には、ブロッキング防止層又は表装材層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の重畳型磁気貼着表示機構。
  3. 前記、磁力補強用シート状磁石の片面又は両面には、ブロッキング防止層又は表装材層が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の重畳型磁気貼着表示機構。
  4. 前記、表示基板の多極着磁を施したシート状磁石の厚みが0.2〜1.5mmで、極間が2〜7mmであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の重畳型磁気貼着表示機構。
  5. 前記、軟質磁性材料粉が、高透磁率で低保磁力のフエロ磁性体粉又はフエリ磁性体粉又はフエロ磁性体粉とフエリ磁性体粉の混合物であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の重畳型磁気貼着表示機構。
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