JP3316794B2 - 同軸円筒型トルクリミッタの製造方法 - Google Patents

同軸円筒型トルクリミッタの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同軸円筒型トルク
リミッタの製造方法に関し、さらに詳しくは、製品の品
質や生産性を容易に高めることができる同軸円筒型トル
クリミッタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図は、従来の同軸円筒型トルクリミッ
タ500を用いた給紙装置の重送防止用リバースローラ
の一例を示す端面図である。この同軸円筒型トルクリミ
ッタ500において、金属製シャフト31aの周りに
は、回転軸31が嵌合されている。この回転軸31は、
ドラム形状であり、ポリアセタール樹脂(POM)製で
ある。前記回転軸31の外周面には、円筒状の永久磁石
51が接着剤層32を介して接着される。この永久磁石
51は、フェライト磁石である。なお、前記永久磁石5
1は、接着前に多極着磁済である。
【0003】回転筒33は、ポリエチレン樹脂,ポリプ
ロピレン樹脂,ポリブテン樹脂等のポリオレフィン樹脂
製である。前記回転筒33の内周面には、円筒状の半硬
質磁性体34が圧入にて固着される。前記半硬質磁性体
34は、Fe−Cr−Co合金である。
【0004】前記回転軸31と前記回転筒33は、前記
永久磁石51と前記半硬質磁性体34とがギャップAを
あけて対向し且つ相対的に回転しうるように、同軸上に
配置されている。前記回転筒33には、蓋体33aが取
り付けられると共にゴムローラGが嵌合されている。
【0005】前記金属製シャフト31aおよび前記回転
軸31が回転し、前記永久磁石51が回転すると、前記
永久磁石51と前記半硬質磁性体34の間にヒステリシ
ストルクが働き、前記回転筒33が回転し、前記ゴムロ
ーラGが回転する。そして、前記ヒステリシストルクに
見合った力で重送用紙の分離が行われる。
【0006】次に、前記永久磁石51を接着する手順に
ついて説明する。図の(a)(b)(c)に示すよう
に、回転軸31の外周面に接着剤32aを塗布し、その
上に、着磁済の永久磁石51を嵌め被せ、押し下げる。
前記永久磁石51は、軸方向と平行なN極,S極の各磁
極領域を円周方向に交互に形成するように着磁されてい
る。図の(c)に示すように、接着剤32aが硬化す
ると、永久磁石51が接着剤層32を介して回転軸31
に固着される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の同軸円筒型
トルクリミッタ500では、着磁済の永久磁石51を回
転軸31の外周面に接着するので、次の問題点がある。 (1)接着剤32aの硬化を待っている永久磁石51
が、他の永久磁石(51)と相互に吸着し合う。これに
より未硬化の接着剤32aにかかる圧力が不均等にな
り、接着剤層32の厚さにムラが生じる。着磁した永久
磁石同士が相互に吸着するのを防ぐには、それぞれを離
して置く必要があり、広い場所を要し、取り扱いに不便
になる。 (2)永久磁石51が、周囲の磁性粉を吸着しやすい。
磁性粉を吸着すると、滑らかな回転の障害になるため、
これを後で除去する必要があり、品質管理の負担が重く
なる。また、生産性が低下してしまう。そこで、本発明
の目的は、製品の品質や生産性を容易に高めることがで
きる同軸円筒型トルクリミッタの製造方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の同軸円筒型トル
クリミッタの製造方法は、合成樹脂製の回転軸の外周面
に円筒状の永久磁石を接着し、回転筒の内周面に円筒状
の半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永久磁
石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転しう
るように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置し、
前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒステ
リシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で回転
を伝達する同軸円筒型トルクリミッタを製造する方法で
あって、前記合成樹脂製の回転軸の外周面をプライマー
処理してから接着剤を塗布し、無着磁の前記永久磁石を
前記回転軸の外周面に接着した後、その永久磁石の外周
面を多極着磁することを構成上の特徴とするものであ
る。上記同軸円筒型トルクリミッタの製造方法では、無
着磁の永久磁石を回転軸の外周面に接着するので、次の
作用を奏する。 (1)接着剤が硬化してから着磁を行うことが可能とな
り、接着剤の硬化を待っている永久磁石が、他の永久磁
石と相互に吸着し合うことを防止できる。これにより未
硬化の接着剤にかかる圧力が不均等になることが防止さ
れ、接着剤層の厚さムラを軽減して、製品の品質を向上
できる。 (2)無着磁の永久磁石同士は、相互に吸着し合わない
から、それぞれを離して置く必要がなくなり、狭い場所
でも好適に作業を行える。 (3)無着磁の永久磁石は、周囲の磁性粉を吸着するこ
とがないから、磁性粉を後で除去する必要がなくなり、
品質管理の負担を軽減できる。また、生産性を向上でき
る。(4)合成樹脂製の回転軸を用いるため、優れた摺動性
が得られる。また、プライマー処理された回転軸の外周
面と接着剤層との間に化学結合が形成されるため、接着
力が得にくい合成樹脂製の回転軸の外周面に永久磁石を
強固に接着することが出来る。これにより、永久磁石の
剥離が防止され、トルクリミッタとしての信頼性が向上
する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施の形態により
本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発
明が限定されるものではない。
【0010】図1は、本発明の実施形態にかかる同軸
円筒型トルクリミッタ100を用いた給紙装置の重送防
止用リバースローラの一例を示す端面図である。この同
軸円筒型トルクリミッタ100において、金属製シャフ
ト31aの周りには、回転軸31が嵌合されている。こ
の回転軸31は、ドラム形状であり、ポリアセタール樹
脂や、ポリオレフィン樹脂等の合成樹脂製である。
【0011】前記回転軸31の外周面には、円筒状の永
久磁石1が接着剤層32を介して接着されている。この
永久磁石1は、Nd−Fe−B系磁石や,Sm−Fe−
N系磁石や,Sm−Co系磁石などの希土類磁石であ
る。なお、希土類磁石の他に、フェライト磁石も使用さ
れる。希土類磁石は、トルクリミッタの小型化や,高ト
ルク化の見地から有利である。また、前記希土類磁石や
フェライト磁石は、焼結磁石や樹脂磁石であってもよ
い。前記永久磁石1は、無着磁の状態で接着され、その
後、多極着磁される(接着および着磁の手順について
は、図2を参照して後で詳しく説明する)。
【0012】回転筒33は、ポリアセタール樹脂(PO
M)製である。なお、ポリアセタール樹脂の他に、ポリ
エチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリブテン樹脂等
のポリオレフィン樹脂も使用される。前記回転筒33の
内周面には、円筒状の半硬質磁性体34が圧入にて固着
される。前記半硬質磁性体34は、Fe−Cr−Co系
合金である。なお、Fe−Cr−Co系合金の他にFe
−Co系合金なども使用される。
【0013】前記回転軸31と前記回転筒33は、前記
永久磁石1と前記半硬質磁性体34とがギャップAをあ
けて対向し且つ相対的に回転しうるように、同軸上に配
置されている。前記回転筒33には、蓋体33aが取り
付けられると共にゴムローラGが嵌合されている。
【0014】前記金属製シャフト31aおよび前記回転
軸31が回転し、前記永久磁石1が回転すると、前記永
久磁石1と前記半硬質磁性体34の間にヒステリシスト
ルクが働き、前記回転筒33が回転し、前記ゴムローラ
Gが回転する。そして、前記ヒステリシストルクに見合
った力で重送用紙の分離が行われる。
【0015】次に、前記永久磁石1を、接着および着磁
する手順について説明する。図2の(a)に示すよう
に、回転軸31の外周面にプライマー35を塗布し、乾
燥させる。次に、図2の(b)に示すように、プライマ
ー処理された回転軸31の外周面にシアノアクリレート
系の接着剤32aを塗布する。次に、図2の(c)に示
すように、その上に、無着磁の永久磁石1’(着磁後と
区別するために着磁後とは異なる参照符号を付した)を
嵌め被せ、押し下げる。図2の(d)に示すように、接
着剤32aが硬化すると、永久磁石1’が接着剤層32
を介して回転軸31に接着される。前記接着剤層32の
さは、例えば30μm〜100μm程度である。
【0016】次に、図2の(e)に示すように、前記永
久磁石1’および回転軸31を着磁ヨークYの内側に挿
入する。前記着磁ヨークYは、長手方向が軸方向と平行
な多数のヨーク板を、前記永久磁石1’の直径よりもや
や大きな直径で円周状に配列した構成である。各着磁ヨ
ークの周囲には、着磁用磁界を発生させるためのコイル
(図示せず)が巻回されている。次に、図2の(f)
示すように、各コイルに電流iを流し(隣接する着磁ヨ
ークのコイルに流す電流は逆方向にする)、磁束F(隣
接する着磁ヨークで発生する磁束の向きは逆となる)を
前記永久磁石1’に加える。これにより、図2の(g)
に示すように、永久磁石1の外周面は、軸方向と平行な
N極,S極の各磁極領域を円周方向に交互に形成するよ
うに多極着磁される。
【0017】以上の実施形態によれば、回転軸31に永
久磁石1’を接着してから当該永久磁石1’の外周面を
多極着磁するので、接着剤32aの硬化を待っている永
久磁石1’が、他の永久磁石(1’)と相互に吸着し合
ったり、周囲の磁性粉を吸着したりするのを防止でき
る。また、永久磁石1’同士を離して置く必要がないか
ら、狭い場所での取り扱いが可能となり、作業性が向上
する。
【0018】さらに、合成樹脂製の回転軸31を用いる
ため、優れた摺動性が得られる。また、プライマー処理
された回転軸31の外周面と接着剤層32との間に化学
結合が形成されるため、接着力が得にくい合成樹脂製の
回転軸31の外周面に永久磁石1を強固に接着すること
が出来る。これにより、永久磁石1の剥離が防止され、
トルクリミッタとしての信頼性が向上する。
【0019】
【発明の効果】本発明の同軸円筒型トルクリミッタの製
造方法によれば、永久磁石を回転軸の外周面に無着磁で
接着した後で着磁するので、接着前や接着剤の硬化待ち
の際に、周囲に磁力が及ぶ不都合を防止できる。このた
め、永久磁石による磁場の影響を考慮して他の永久磁石
との距離を広げる必要がなくなり、作業スペースを節減
できる。
【0020】また、合成樹脂製の回転軸を用いるため、
優れた摺動性が得られる。また、プライマー処理された
回転軸の外周面と接着剤層との間に化学結合が形成され
るため、接着力が得にくい合成樹脂製の回転軸の外周面
に永久磁石を強固に接着する ことが出来る。これによ
り、永久磁石の剥離が防止され、トルクリミッタとして
の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる同軸円筒型トルク
リミッタを用いた給紙装置の重送防止用リバースローラ
の端面図である。
【図2】円筒状の永久磁石を回転軸の外周面に接着し、
着磁する手順を示す説明図である。
【図3】従来の同軸円筒型トルクリミッタを用いた給紙
装置の重送防止用リバースローラの一例を示す端面図で
ある。
【図4】円筒状の永久磁石を回転軸の外周面に接着する
手順を示す説明図である。
【符号の説明】
100 同軸円筒型トルクリミッタ 1,1’ 永久磁石 31 回転軸 31a 金属製シャフト 32 接着剤層 33 回転筒 33a 蓋体 34 半硬質磁性体 35 プライマー A ギャップ G ゴムローラ M 摺動部 Y 着磁ヨーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−121121(JP,A) 特開 平6−61039(JP,A) 特開 平8−126282(JP,A) 特開 平10−78043(JP,A) 特開 昭62−235523(JP,A) 実開 平8−550(JP,U) 実開 平3−321(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 7/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の回転軸の外周面に円筒状の
    永久磁石を接着し、回転筒の内周面に円筒状の半硬質磁
    性体を固着し、ギャップをあけて前記永久磁石と前記半
    硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転しうるように前
    記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置し、前記永久磁
    石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒステリシストル
    クにより前記回転軸と前記回転筒の間で回転を伝達する
    同軸円筒型トルクリミッタを製造する方法であって、前記合成樹脂製の回転軸の外周面をプライマー処理して
    から接着剤を塗布し、 無着磁の前記永久磁石を前記回転
    軸の外周面に接着した後、その永久磁石の外周面を多極
    着磁することを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタの
    製造方法。
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GB201019473D0 (en) 2010-11-17 2010-12-29 Ricardo Uk Ltd An improved coupler
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