JPH1126238A - 着磁方法 - Google Patents
着磁方法Info
- Publication number
- JPH1126238A JPH1126238A JP19922197A JP19922197A JPH1126238A JP H1126238 A JPH1126238 A JP H1126238A JP 19922197 A JP19922197 A JP 19922197A JP 19922197 A JP19922197 A JP 19922197A JP H1126238 A JPH1126238 A JP H1126238A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- magnetized
- peripheral surface
- head
- magnetic head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 無端状の周面付近の磁性体に複数の磁極を微
小ピッチで均一に着磁するとともに、磁化が不要な領域
には残留磁化を生じさせず、必要な領域のみに適切な残
留磁化パターンを形成する。 【解決手段】 円筒状の周面を有する被着磁体2を軸線
回りの回転が可能となるように支持し、着磁ヘッド3を
前記被着磁体の周面に近接又は接触させる。そして、被
着磁体を回転駆動するとともに、着磁ヘッドを被着磁体
の軸線方向に移動し、周面を螺旋状に着磁する。円筒状
周面のほぼ全域を着磁した後、両端部を、被着磁体の軸
方向とほぼ直角方向に脱磁する。この脱磁には着磁を行
なうのと同じ着磁ヘッドを用い、着磁より周波数の高い
電流を、着磁ヘッド3の励磁コイル18に供給する。ま
た、着磁の開始時及び終了時に被着磁体が一周する間、
着磁ヘッドの軸線方向の移動を停止して着磁を行なうこ
とにより、着磁領域を被着磁体の軸線とほぼ直角として
もよい。
小ピッチで均一に着磁するとともに、磁化が不要な領域
には残留磁化を生じさせず、必要な領域のみに適切な残
留磁化パターンを形成する。 【解決手段】 円筒状の周面を有する被着磁体2を軸線
回りの回転が可能となるように支持し、着磁ヘッド3を
前記被着磁体の周面に近接又は接触させる。そして、被
着磁体を回転駆動するとともに、着磁ヘッドを被着磁体
の軸線方向に移動し、周面を螺旋状に着磁する。円筒状
周面のほぼ全域を着磁した後、両端部を、被着磁体の軸
方向とほぼ直角方向に脱磁する。この脱磁には着磁を行
なうのと同じ着磁ヘッドを用い、着磁より周波数の高い
電流を、着磁ヘッド3の励磁コイル18に供給する。ま
た、着磁の開始時及び終了時に被着磁体が一周する間、
着磁ヘッドの軸線方向の移動を停止して着磁を行なうこ
とにより、着磁領域を被着磁体の軸線とほぼ直角として
もよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無端状の周面に形
成された磁性体の薄層に、微小ピッチで複数の磁極を着
磁する着磁方法に関するものである。
成された磁性体の薄層に、微小ピッチで複数の磁極を着
磁する着磁方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真方式の画像形成装置で
は、像担持体上に帯電電位の差による潜像が形成され、
この潜像にトナーを付着させて可視像を形成する。この
潜像を可視化する現像装置は、周面に現像剤の薄層を担
持して周回駆動される現像剤担持体を有しており、この
現像剤担持体を像担持体と接触または近接対向するよう
に配置し、双方の間に形成された電界内でトナーを転移
させる。上記現像剤担持体は磁性トナーまたは二成分現
像剤中の磁性キャリアを磁気的に吸着することによって
現像剤を搬送するものが一般的に用いられており、現像
剤担持体の無端状周面、または周回するスリーブ内にこ
れと独立して支持された磁石ロールの周面に複数の磁極
が着磁されている。
は、像担持体上に帯電電位の差による潜像が形成され、
この潜像にトナーを付着させて可視像を形成する。この
潜像を可視化する現像装置は、周面に現像剤の薄層を担
持して周回駆動される現像剤担持体を有しており、この
現像剤担持体を像担持体と接触または近接対向するよう
に配置し、双方の間に形成された電界内でトナーを転移
させる。上記現像剤担持体は磁性トナーまたは二成分現
像剤中の磁性キャリアを磁気的に吸着することによって
現像剤を搬送するものが一般的に用いられており、現像
剤担持体の無端状周面、または周回するスリーブ内にこ
れと独立して支持された磁石ロールの周面に複数の磁極
が着磁されている。
【0003】このように無端状の周面に沿って複数の磁
極を着磁する方法としては、着磁ヨークを用いる方法が
従来より一般的に用いられている。この方法は、複数個
のヨークを現像剤担持体の周囲の所定の位置に配置して
おき、ヨークに巻き回されたコイルに電流を通じること
によって磁界を形成し、現像剤担持体の周囲に一度に複
数の磁極を形成するものである。また、一個のヨークを
設置しておき、現像剤担持体を回転させながら現像剤担
持体の所定位置に一極づつ磁極を形成する方法も知られ
ている。
極を着磁する方法としては、着磁ヨークを用いる方法が
従来より一般的に用いられている。この方法は、複数個
のヨークを現像剤担持体の周囲の所定の位置に配置して
おき、ヨークに巻き回されたコイルに電流を通じること
によって磁界を形成し、現像剤担持体の周囲に一度に複
数の磁極を形成するものである。また、一個のヨークを
設置しておき、現像剤担持体を回転させながら現像剤担
持体の所定位置に一極づつ磁極を形成する方法も知られ
ている。
【0004】しかしながら、ヨークを用いて一度に着磁
する方法においては、着磁ヨークに巻き回される磁化用
コイルの巻き線スペースが必要なために、着磁ヨークが
比較的大型となる。このため、着磁極数が多くなると、
これに伴って着磁ヨークの数も多くなり、着磁ヨークの
配置が困難となる。したがって、着磁極数が制限される
こととなり、微小なピッチで着磁することが不可能とな
る。また、一個のヨークを用いて、この着磁ヨークと現
像剤担持体との位置関係を変更しながら現像剤担持体の
周上に一極づつ磁極を順次形成する方法では、複数の磁
極を形成した後、最後に形成される磁極が強磁力とな
り、均一な磁力を得ることができなくなる可能性があ
る。
する方法においては、着磁ヨークに巻き回される磁化用
コイルの巻き線スペースが必要なために、着磁ヨークが
比較的大型となる。このため、着磁極数が多くなると、
これに伴って着磁ヨークの数も多くなり、着磁ヨークの
配置が困難となる。したがって、着磁極数が制限される
こととなり、微小なピッチで着磁することが不可能とな
る。また、一個のヨークを用いて、この着磁ヨークと現
像剤担持体との位置関係を変更しながら現像剤担持体の
周上に一極づつ磁極を順次形成する方法では、複数の磁
極を形成した後、最後に形成される磁極が強磁力とな
り、均一な磁力を得ることができなくなる可能性があ
る。
【0005】このような事情から、現像剤担持体の周面
に微小ピッチで複数の磁極を設ける手段が特開昭58−
49969号公報及び特開平4−75077号公報に開
示されている。特開昭58−49969号公報に開示さ
れている技術は、ドラム状の現像剤担持体の周面に磁性
材料を塗布または貼着して薄い磁性体層を形成し、この
周面近くに磁気ヘッドを配置して、ドラム状の現像剤担
持体を回転させながら着磁を行うものである。この技術
で用いる磁気ヘッドはドラム状の現像剤担持体の幅と同
じ幅であることが望ましいが、磁気ヘッドの幅が小さい
場合には、ドラム状の現像剤担持体を一定速度で回転さ
せながら磁気ヘッドを現像剤担持体の軸方向に移動させ
て着磁を行う。
に微小ピッチで複数の磁極を設ける手段が特開昭58−
49969号公報及び特開平4−75077号公報に開
示されている。特開昭58−49969号公報に開示さ
れている技術は、ドラム状の現像剤担持体の周面に磁性
材料を塗布または貼着して薄い磁性体層を形成し、この
周面近くに磁気ヘッドを配置して、ドラム状の現像剤担
持体を回転させながら着磁を行うものである。この技術
で用いる磁気ヘッドはドラム状の現像剤担持体の幅と同
じ幅であることが望ましいが、磁気ヘッドの幅が小さい
場合には、ドラム状の現像剤担持体を一定速度で回転さ
せながら磁気ヘッドを現像剤担持体の軸方向に移動させ
て着磁を行う。
【0006】また、特開平4−75077号公報に開示
されている方法は、金属シャフトの周面に厚さ500μ
m以上の弾性層を設け、その上面に厚さ10μm前後の
磁界発生層を形成してトナー担持体とする。これに磁気
ヘッドを密着させ、磁気ヘッドから生じる磁界により所
望の残留磁化パターンを形成するものである。
されている方法は、金属シャフトの周面に厚さ500μ
m以上の弾性層を設け、その上面に厚さ10μm前後の
磁界発生層を形成してトナー担持体とする。これに磁気
ヘッドを密着させ、磁気ヘッドから生じる磁界により所
望の残留磁化パターンを形成するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現像剤
担持体の幅よりも狭い幅の着磁ヘッドを使用して、無端
状の周面を有する現像剤担持体のほぼ全幅を螺旋状に着
磁した場合、現像に使用されない両縁付近にも磁化パタ
ーンが形成されることになる。つまり、螺旋状となった
着磁範囲の端部で磁化された部分が両側で突出し、現像
剤担持体の両縁付近まで磁極が存在することになる。一
般に、現像装置内には現像剤が装置外部に流出するのを
防止するためにシール部材が設けられているが、このシ
ール部材付近まで磁極があると、ここに付着する現像剤
が上記シール部材に固着し、現像剤流出防止効果の低下
を招く。そして、現像装置の外部へ流出した現像剤は、
画像形成装置装置内の汚染や、駆動系への付着による駆
動トルクの増大を引き起こしたり、あるいはシール部材
と強く接触することにより凝集体となって現像装置内に
混入し、画像欠陥などの問題が生じる。
担持体の幅よりも狭い幅の着磁ヘッドを使用して、無端
状の周面を有する現像剤担持体のほぼ全幅を螺旋状に着
磁した場合、現像に使用されない両縁付近にも磁化パタ
ーンが形成されることになる。つまり、螺旋状となった
着磁範囲の端部で磁化された部分が両側で突出し、現像
剤担持体の両縁付近まで磁極が存在することになる。一
般に、現像装置内には現像剤が装置外部に流出するのを
防止するためにシール部材が設けられているが、このシ
ール部材付近まで磁極があると、ここに付着する現像剤
が上記シール部材に固着し、現像剤流出防止効果の低下
を招く。そして、現像装置の外部へ流出した現像剤は、
画像形成装置装置内の汚染や、駆動系への付着による駆
動トルクの増大を引き起こしたり、あるいはシール部材
と強く接触することにより凝集体となって現像装置内に
混入し、画像欠陥などの問題が生じる。
【0008】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、無端状の周面に形成さ
れた磁性体層に複数の磁極を微小ピッチで均一に着磁す
るとともに、磁化が不要な領域には残留磁化を生じさせ
ず、必要な領域のみに、適切な残留磁化パターンを形成
する着磁方法を提供することである。
されたものであり、その目的は、無端状の周面に形成さ
れた磁性体層に複数の磁極を微小ピッチで均一に着磁す
るとともに、磁化が不要な領域には残留磁化を生じさせ
ず、必要な領域のみに、適切な残留磁化パターンを形成
する着磁方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 無端状の周面上又
は周面付近に磁性体を有する被着磁体に複数の磁極を微
小間隔で着磁する方法であって、 前記周面の幅より小
さい幅の二つの着磁極が前記無端状の周面の周方向に対
向する磁気ヘッドを、前記被着磁体の周面に近接又は接
触するように支持し、 前記被着磁体を周回駆動する
か、又は前記磁気ヘッドを前記被着磁体の周囲に周回移
動させるとともに、前記磁気ヘッド又は前記被着磁体を
周方向と直角方向(周面の幅方法)に移動し、 前記磁
気ヘッドの二つの着磁極間に生じる磁界を制御して被着
磁体の周面に複数の磁極を形成する着磁方法において、
前記被着磁体又は前記磁気ヘッドの一周回当たりにお
ける、前記磁気ヘッドと被着磁体の、周面の幅方向の相
対移動量を、該磁気ヘッドの着磁幅より小さく設定し、
被着磁体の周面のほぼ全域に螺旋状に着磁を行ない、そ
の後に残留磁化パターンが形成されている部分の両縁部
を、被着磁体の周面の幅方向に対してほぼ直角となるよ
うに脱磁することを特徴とする着磁方法を提供する。
めに、請求項1に記載の発明は、 無端状の周面上又
は周面付近に磁性体を有する被着磁体に複数の磁極を微
小間隔で着磁する方法であって、 前記周面の幅より小
さい幅の二つの着磁極が前記無端状の周面の周方向に対
向する磁気ヘッドを、前記被着磁体の周面に近接又は接
触するように支持し、 前記被着磁体を周回駆動する
か、又は前記磁気ヘッドを前記被着磁体の周囲に周回移
動させるとともに、前記磁気ヘッド又は前記被着磁体を
周方向と直角方向(周面の幅方法)に移動し、 前記磁
気ヘッドの二つの着磁極間に生じる磁界を制御して被着
磁体の周面に複数の磁極を形成する着磁方法において、
前記被着磁体又は前記磁気ヘッドの一周回当たりにお
ける、前記磁気ヘッドと被着磁体の、周面の幅方向の相
対移動量を、該磁気ヘッドの着磁幅より小さく設定し、
被着磁体の周面のほぼ全域に螺旋状に着磁を行ない、そ
の後に残留磁化パターンが形成されている部分の両縁部
を、被着磁体の周面の幅方向に対してほぼ直角となるよ
うに脱磁することを特徴とする着磁方法を提供する。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、 請求項
1に記載の着磁方法において、 前記脱磁は、磁気ヘッ
ドを用い、交番磁界を前記被着磁体に作用させることに
よって行なうものとする。
1に記載の着磁方法において、 前記脱磁は、磁気ヘッ
ドを用い、交番磁界を前記被着磁体に作用させることに
よって行なうものとする。
【0011】一方、請求項3に記載の発明は、 無端
状の周面上又は周面付近に磁性体を有する被着磁体に複
数の磁極を微小間隔で着磁する方法であって、 前記周
面の幅より小さい幅の二つの着磁極が前記無端状の周面
の周方向に対向する磁気ヘッドを、前記被着磁体の周面
に近接又は接触するように支持し、 前記被着磁体を周
回駆動するか、又は前記磁気ヘッドを前記被着磁体の周
囲に周回移動させるとともに、前記磁気ヘッド又は前記
被着磁体を周方向と直角方向(周面の幅方法)に移動
し、 前記磁気ヘッドの二つの着磁極間に生じる磁界を
制御して被着磁体の周面に複数の磁極を形成する着磁方
法において、 着磁開始後、被着磁体又は磁気ヘッドが
少なくとも一周回するまでは、前記磁気ヘッドの、被着
磁体の周面の幅方向への相対移動を停止し、 その後、
前記磁気ヘッドを被着磁体の周面の幅方向に相対移動し
て、被着磁体の周面を螺旋状に着磁し、 着磁終了前
に、被着磁体又は磁気ヘッドが少なくとも一周回する間
は、前記磁気ヘッドと前記被着磁体の、周面の幅方向の
相対移動を停止する着磁方法を提供する。
状の周面上又は周面付近に磁性体を有する被着磁体に複
数の磁極を微小間隔で着磁する方法であって、 前記周
面の幅より小さい幅の二つの着磁極が前記無端状の周面
の周方向に対向する磁気ヘッドを、前記被着磁体の周面
に近接又は接触するように支持し、 前記被着磁体を周
回駆動するか、又は前記磁気ヘッドを前記被着磁体の周
囲に周回移動させるとともに、前記磁気ヘッド又は前記
被着磁体を周方向と直角方向(周面の幅方法)に移動
し、 前記磁気ヘッドの二つの着磁極間に生じる磁界を
制御して被着磁体の周面に複数の磁極を形成する着磁方
法において、 着磁開始後、被着磁体又は磁気ヘッドが
少なくとも一周回するまでは、前記磁気ヘッドの、被着
磁体の周面の幅方向への相対移動を停止し、 その後、
前記磁気ヘッドを被着磁体の周面の幅方向に相対移動し
て、被着磁体の周面を螺旋状に着磁し、 着磁終了前
に、被着磁体又は磁気ヘッドが少なくとも一周回する間
は、前記磁気ヘッドと前記被着磁体の、周面の幅方向の
相対移動を停止する着磁方法を提供する。
【0012】(作用)本願に係る発明は、上記のような
構成により次のように作用する。請求項1に記載の着磁
方法では、被着磁体と磁気ヘッドとを周方向及び被着磁
体の周面の幅方向に相対移動させるとともに、被着磁体
又は磁気ヘッドの一周回当たりにおける前記周面の幅方
向への相対移動量が、磁気ヘッドの着磁幅以下となって
いるので、被着磁体の周面は、螺旋状にほぼ均一に着磁
される。そして、両端部が被着磁体の周面の幅方向に対
してほぼ直角となるように脱磁されるので、被着磁体の
両端部はほとんど磁化されず、必要な領域のみにほぼ均
一に着磁された状態となる。
構成により次のように作用する。請求項1に記載の着磁
方法では、被着磁体と磁気ヘッドとを周方向及び被着磁
体の周面の幅方向に相対移動させるとともに、被着磁体
又は磁気ヘッドの一周回当たりにおける前記周面の幅方
向への相対移動量が、磁気ヘッドの着磁幅以下となって
いるので、被着磁体の周面は、螺旋状にほぼ均一に着磁
される。そして、両端部が被着磁体の周面の幅方向に対
してほぼ直角となるように脱磁されるので、被着磁体の
両端部はほとんど磁化されず、必要な領域のみにほぼ均
一に着磁された状態となる。
【0013】また、請求項2に記載の着磁方法では、脱
磁は着磁と同様に磁気ヘッドを用いて行なわれるので、
被着磁体に着磁を行なった後、直ちに同じ装置を用いて
脱磁を行なうことができ、効率よく正確に脱磁を行なう
ことができる。
磁は着磁と同様に磁気ヘッドを用いて行なわれるので、
被着磁体に着磁を行なった後、直ちに同じ装置を用いて
脱磁を行なうことができ、効率よく正確に脱磁を行なう
ことができる。
【0014】一方、請求項3に記載の着磁方法では、着
磁開始後、被着磁体又は磁気ヘッドが一周回するまで、
及び着磁終了前に被着磁体又は磁気ヘッドが一周回する
間は、被着磁体と磁気ヘッドとの、周面の幅方向の相対
移動が生じないようにして着磁を行なうので、被着磁体
の着磁された領域の縁部は、その周面の幅方向と直角、
すなわち周方向に整えられた形状となる。したがって必
要な領域のみがほぼ均一に着磁される。
磁開始後、被着磁体又は磁気ヘッドが一周回するまで、
及び着磁終了前に被着磁体又は磁気ヘッドが一周回する
間は、被着磁体と磁気ヘッドとの、周面の幅方向の相対
移動が生じないようにして着磁を行なうので、被着磁体
の着磁された領域の縁部は、その周面の幅方向と直角、
すなわち周方向に整えられた形状となる。したがって必
要な領域のみがほぼ均一に着磁される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態を図に基づいて説明する。図1は、請求項1または請
求項2に記載の発明の一実施形態である着磁方法に用い
ることができる着磁装置の一例を示す概略構成図であ
る。また、図2は図1中に示すA−A線における断面図
である。この着磁装置1は、円筒状の被着磁体2の周面
に複数の磁極を着磁するために用いるものであり、被着
磁体2をその軸線回りに回転可能に支持する支持部材5
と、この支持部材5に回転駆動力を付与する回転駆動装
置4とを備えている。そして、上記被着磁体2の周面と
対向する位置には着磁ヘッド(磁気ヘッド)を支持する
ヘッドホルダー7が配設され、このヘッドホルダー7
は、駆動軸8によって被着磁体2の軸線方向に移動され
るホルダー支持装置6上に支持されている。
態を図に基づいて説明する。図1は、請求項1または請
求項2に記載の発明の一実施形態である着磁方法に用い
ることができる着磁装置の一例を示す概略構成図であ
る。また、図2は図1中に示すA−A線における断面図
である。この着磁装置1は、円筒状の被着磁体2の周面
に複数の磁極を着磁するために用いるものであり、被着
磁体2をその軸線回りに回転可能に支持する支持部材5
と、この支持部材5に回転駆動力を付与する回転駆動装
置4とを備えている。そして、上記被着磁体2の周面と
対向する位置には着磁ヘッド(磁気ヘッド)を支持する
ヘッドホルダー7が配設され、このヘッドホルダー7
は、駆動軸8によって被着磁体2の軸線方向に移動され
るホルダー支持装置6上に支持されている。
【0016】上記被着磁体2は、円筒状の基体の周面に
磁性材料の薄層が形成されたものであり、回転駆動装置
4により、図1中に示すXーX軸線回りに任意の回転数
で回転駆動される。
磁性材料の薄層が形成されたものであり、回転駆動装置
4により、図1中に示すXーX軸線回りに任意の回転数
で回転駆動される。
【0017】上記ホルダー支持装置6は、ヘッドホルダ
ー7およびこれに支持された着磁ヘッド3を、被着磁体
2の軸線方向(X軸方向)およびこれと直角方向であっ
て着磁ヘッド3と被着磁体2との接触面に垂直な方向
(Y軸方向)に移動可能に支持するものである。このホ
ルダー支持装置6のX軸方向の移動は、駆動軸8を軸線
回りに回動させることによって行われる。つまり、X軸
方向移動テーブル9に設けられた貫通孔の内面に螺条が
設けられており、この貫通孔に挿通された駆動軸8の外
周面の螺条と係合し、駆動軸8の回転にともなってその
軸線方向に移動する。
ー7およびこれに支持された着磁ヘッド3を、被着磁体
2の軸線方向(X軸方向)およびこれと直角方向であっ
て着磁ヘッド3と被着磁体2との接触面に垂直な方向
(Y軸方向)に移動可能に支持するものである。このホ
ルダー支持装置6のX軸方向の移動は、駆動軸8を軸線
回りに回動させることによって行われる。つまり、X軸
方向移動テーブル9に設けられた貫通孔の内面に螺条が
設けられており、この貫通孔に挿通された駆動軸8の外
周面の螺条と係合し、駆動軸8の回転にともなってその
軸線方向に移動する。
【0018】このX軸方向移動テーブル9の上部には、
Y軸方向への移動を可能とするY軸方向移動テーブル1
2が載置される。このY軸方向移動テーブル12は、前
記X軸方向移動テーブル9の上面に敷設されたガイドレ
ール11に沿ってY軸方向に摺動する機構となってい
る。また、前記Y軸方向移動テーブル12の上部には、
このY軸方向移動テーブル12と同様の機構によってY
軸方向に摺動可能となった押圧テーブル13が設置さ
れ、一端が前記Y軸方向移動テーブル12に固定された
スプリング14によって被着磁体2側に付勢されるよう
になっている。
Y軸方向への移動を可能とするY軸方向移動テーブル1
2が載置される。このY軸方向移動テーブル12は、前
記X軸方向移動テーブル9の上面に敷設されたガイドレ
ール11に沿ってY軸方向に摺動する機構となってい
る。また、前記Y軸方向移動テーブル12の上部には、
このY軸方向移動テーブル12と同様の機構によってY
軸方向に摺動可能となった押圧テーブル13が設置さ
れ、一端が前記Y軸方向移動テーブル12に固定された
スプリング14によって被着磁体2側に付勢されるよう
になっている。
【0019】上記押圧テーブル13の上面には、ヘッド
ホルダー7が載置されており、このヘッドホルダー7の
前方側下面より下方に突き出した回動軸15が上記押圧
テーブル13に固定された軸受け16に係合され、ヘッ
ドホルダー7は押圧テーブル13上で首を振るような回
動が可能となっている。
ホルダー7が載置されており、このヘッドホルダー7の
前方側下面より下方に突き出した回動軸15が上記押圧
テーブル13に固定された軸受け16に係合され、ヘッ
ドホルダー7は押圧テーブル13上で首を振るような回
動が可能となっている。
【0020】上記ヘッドホルダー7は、前方側(被着磁
体と対向する側)が開放された箱状となっており、その
内部に着磁ヘッド3が収容されている。この着磁ヘッド
3は、軟磁性材料からなるC字型のコア17を有し、こ
のコア17の中央部には励磁コイル18が巻き回され、
この励磁コイル18に磁化信号発生装置21で制御され
た電源20より磁化電流が供給される。上記コア17の
両端部17aは被着磁体2の周方向に対向しており、こ
の部分が非磁性材料からなるカバー部材19で覆われて
いる。このカバー部材19は被着磁体2の表面に当接さ
れ、上記励磁コイル18に磁化電流が供給されることに
よってこの対向部からカバー部材19の外側におよぶ磁
界を生じ、被着磁体2の着磁が行われる。
体と対向する側)が開放された箱状となっており、その
内部に着磁ヘッド3が収容されている。この着磁ヘッド
3は、軟磁性材料からなるC字型のコア17を有し、こ
のコア17の中央部には励磁コイル18が巻き回され、
この励磁コイル18に磁化信号発生装置21で制御され
た電源20より磁化電流が供給される。上記コア17の
両端部17aは被着磁体2の周方向に対向しており、こ
の部分が非磁性材料からなるカバー部材19で覆われて
いる。このカバー部材19は被着磁体2の表面に当接さ
れ、上記励磁コイル18に磁化電流が供給されることに
よってこの対向部からカバー部材19の外側におよぶ磁
界を生じ、被着磁体2の着磁が行われる。
【0021】なお、前記着磁ヘッド3としては、3mm
〜20mm程度の幅を有するものが好適に使用でき、ハ
イセキュリティカードシステム、無配向磁気印刷カード
システム、POSシステム、自動販売機、ハイセキュリ
ティ磁気式金券回収システム、ハイセキュリティカード
発券機、高速カードリーダ、ライタなどに使用されてい
る既存のものを利用することができる。また、被着磁体
としては、磁性体である基体の表面に導電層を形成した
もの、あるいは導電性材料からなる基体の表面に磁気発
生層を形成した無端ベルト状のもの等を用いることもで
きる。
〜20mm程度の幅を有するものが好適に使用でき、ハ
イセキュリティカードシステム、無配向磁気印刷カード
システム、POSシステム、自動販売機、ハイセキュリ
ティ磁気式金券回収システム、ハイセキュリティカード
発券機、高速カードリーダ、ライタなどに使用されてい
る既存のものを利用することができる。また、被着磁体
としては、磁性体である基体の表面に導電層を形成した
もの、あるいは導電性材料からなる基体の表面に磁気発
生層を形成した無端ベルト状のもの等を用いることもで
きる。
【0022】次に、上記無端状曲面の着磁装置の動作で
あって、請求項1又は請求項2に記載の発明の一実施形
態である着磁方法について説明する。無端状の周面を持
つ被着磁体2が、前記着磁装置1の支持部材5、5に装
着されると、駆動軸8が回転し、X軸方向移動テーブル
9がX軸方向に移動して、被着磁体2の周面の着磁が開
始される位置に着磁ヘッド3を移動する。次に、Y軸方
向移動テーブル12がY軸方向に摺動され、着磁ヘッド
3が被着磁体2の周面に当接される。このとき、着磁ヘ
ッド3が最初に被着磁体3と接触する位置よりさらに
0.5mm〜1.0mm程度Y軸方向移動テーブルを送
り出し、押圧テーブル13を介して作用するスプリング
14の付勢力で着磁ヘッド3を被着磁体2に押し付けた
状態とされる。
あって、請求項1又は請求項2に記載の発明の一実施形
態である着磁方法について説明する。無端状の周面を持
つ被着磁体2が、前記着磁装置1の支持部材5、5に装
着されると、駆動軸8が回転し、X軸方向移動テーブル
9がX軸方向に移動して、被着磁体2の周面の着磁が開
始される位置に着磁ヘッド3を移動する。次に、Y軸方
向移動テーブル12がY軸方向に摺動され、着磁ヘッド
3が被着磁体2の周面に当接される。このとき、着磁ヘ
ッド3が最初に被着磁体3と接触する位置よりさらに
0.5mm〜1.0mm程度Y軸方向移動テーブルを送
り出し、押圧テーブル13を介して作用するスプリング
14の付勢力で着磁ヘッド3を被着磁体2に押し付けた
状態とされる。
【0023】このような状態で、上記円筒状の被着磁体
2を回転駆動装置4によって所定の回転数で回転させる
と同時に、前記着磁ヘッド3を被着磁体2の軸方向すな
わちX軸方向に所定の速度で移動させる。そして、磁化
電流を供給するタイミング及び方向を前記磁化用信号発
生装置21によって制御し、前記二つの対向する着磁極
間に磁界が形成される。このような磁界により、被着磁
体2の外周部には、その周回方向にS極とN極とが交互
に配列された複数の磁極が着磁され、図3に示すような
パターンで磁化される。このときの着磁電流と残留磁束
密度との関係を図4に示す。
2を回転駆動装置4によって所定の回転数で回転させる
と同時に、前記着磁ヘッド3を被着磁体2の軸方向すな
わちX軸方向に所定の速度で移動させる。そして、磁化
電流を供給するタイミング及び方向を前記磁化用信号発
生装置21によって制御し、前記二つの対向する着磁極
間に磁界が形成される。このような磁界により、被着磁
体2の外周部には、その周回方向にS極とN極とが交互
に配列された複数の磁極が着磁され、図3に示すような
パターンで磁化される。このときの着磁電流と残留磁束
密度との関係を図4に示す。
【0024】上記のような着磁において、被着磁体2に
当接された着磁ヘッド3は、図5に示すように、回動軸
15によって回動可能となっており、この回動軸15
は、着磁ヘッド3と被着磁体2との接触位置における周
方向の接線と平行に設定され、さらに、この回動軸15
の中心線が上記接触位置付近を通るようになっているの
で、着磁ヘッド3は被着磁体2の周面に鋭敏に対応す
る。したがって、円筒状の被着磁体2の外径等が加工精
度の限界などに起因して軸方向で変動している場合に
も、着磁ヘッド3が被着磁体2の周面に対応して密接し
た状態が維持され、被着磁体2の周面が軸線方向に均一
に着磁される。このため、図6に示すような磁気ヘッド
の当接不良による残留磁束密度の変動が防止され、図7
のような安定した残留磁束密度が得られる。
当接された着磁ヘッド3は、図5に示すように、回動軸
15によって回動可能となっており、この回動軸15
は、着磁ヘッド3と被着磁体2との接触位置における周
方向の接線と平行に設定され、さらに、この回動軸15
の中心線が上記接触位置付近を通るようになっているの
で、着磁ヘッド3は被着磁体2の周面に鋭敏に対応す
る。したがって、円筒状の被着磁体2の外径等が加工精
度の限界などに起因して軸方向で変動している場合に
も、着磁ヘッド3が被着磁体2の周面に対応して密接し
た状態が維持され、被着磁体2の周面が軸線方向に均一
に着磁される。このため、図6に示すような磁気ヘッド
の当接不良による残留磁束密度の変動が防止され、図7
のような安定した残留磁束密度が得られる。
【0025】一方、被着磁体2に着磁される磁極の周方
向の間隔は、被着磁体の回転速度と磁化電流の周波数と
を適宜に選択することによって設定される。図8は、着
磁ピッチと磁化電流の周波数との関係の一例を示すもの
であり、周波数の調整によって0.025mm〜0.2
5mm程度の微小ピッチで着磁することもできる。した
がって、電子写真式複写機等の現像装置で用いられる現
像剤担持体の着磁に有効に用いることができる。
向の間隔は、被着磁体の回転速度と磁化電流の周波数と
を適宜に選択することによって設定される。図8は、着
磁ピッチと磁化電流の周波数との関係の一例を示すもの
であり、周波数の調整によって0.025mm〜0.2
5mm程度の微小ピッチで着磁することもできる。した
がって、電子写真式複写機等の現像装置で用いられる現
像剤担持体の着磁に有効に用いることができる。
【0026】また、着磁ヘッド3の幅は被着磁体2の周
面の幅(軸線方向の長さ)より小さいため、着磁ヘッド
3を被着磁体2の軸線方向(X方向)に移動させなが
ら、周面を螺旋状に着磁するが、回転速度に変動がある
と、図9(B)に示すような磁極の位置にずれが生じ
て、被着磁体2の軸方向の磁界が不均一となる。このた
め前記回転駆動装置4の回転数を正確に設定する必要が
あり、図9(A)に示すような着磁状態を得るには被着
磁体2の回転数の変動が設定回転数の±0.02%以内
に納まるようにするのが望ましい。
面の幅(軸線方向の長さ)より小さいため、着磁ヘッド
3を被着磁体2の軸線方向(X方向)に移動させなが
ら、周面を螺旋状に着磁するが、回転速度に変動がある
と、図9(B)に示すような磁極の位置にずれが生じ
て、被着磁体2の軸方向の磁界が不均一となる。このた
め前記回転駆動装置4の回転数を正確に設定する必要が
あり、図9(A)に示すような着磁状態を得るには被着
磁体2の回転数の変動が設定回転数の±0.02%以内
に納まるようにするのが望ましい。
【0027】上記のようにして、被着磁体2はほぼ全周
面に着磁が行なわれるが、図3に示すように、着磁開始
部と着磁終了部とで、磁力が不要な領域fにも残留直パ
ターンが形成された状態となっており、この部分の脱磁
を行なう。この脱磁にも、上記着磁装置1を使用する。
この場合、使用する磁気ヘッド、ヘッドの送り速度、励
磁コイルに印加する電流の周波数、及び電流量につい
て、着磁との相違点は次のとおりである。
面に着磁が行なわれるが、図3に示すように、着磁開始
部と着磁終了部とで、磁力が不要な領域fにも残留直パ
ターンが形成された状態となっており、この部分の脱磁
を行なう。この脱磁にも、上記着磁装置1を使用する。
この場合、使用する磁気ヘッド、ヘッドの送り速度、励
磁コイルに印加する電流の周波数、及び電流量につい
て、着磁との相違点は次のとおりである。
【0028】脱磁用の磁気ヘッドは、着磁用の磁気ヘッ
ドと同一のもの又は他のものと交換して使用することが
できる。交換して用いるものは、着磁用の磁気ヘッドと
同様の構造を有し、前述のC字型コアの開口幅(ヘッド
ギャップ)が着磁に使用したものの等倍もしくはそれよ
り広いものであることが望ましい。励磁コイルに印加す
る電流の周波数は、着磁の場合より高く設定するもので
あり、交番する磁界で被着磁体の同一位置を逆方向に磁
化することによって脱磁する。つまり、着磁の5倍以上
の周波数とすることにより脱磁効率が向上する。また、
周波数を固定して、被着磁体の周回速度を例えば着磁時
の1/5以下にしても同様の効果が得られる。励磁コイ
ルに印加する電流は、脱磁用の磁気ヘッドのヘッドギャ
ップが着磁用の磁気ヘッドのヘッドギャップと同じ場合
には、着磁電流よりも大きい電流が必要となるが、着磁
用磁気ヘッドのヘッドギャップよりも広い場合には、着
磁電流よりも小さい電流で脱磁が可能となる。以上の脱
磁条件で磁力不要部fを走査することにより、同部分の
残留磁気を脱磁することができる。
ドと同一のもの又は他のものと交換して使用することが
できる。交換して用いるものは、着磁用の磁気ヘッドと
同様の構造を有し、前述のC字型コアの開口幅(ヘッド
ギャップ)が着磁に使用したものの等倍もしくはそれよ
り広いものであることが望ましい。励磁コイルに印加す
る電流の周波数は、着磁の場合より高く設定するもので
あり、交番する磁界で被着磁体の同一位置を逆方向に磁
化することによって脱磁する。つまり、着磁の5倍以上
の周波数とすることにより脱磁効率が向上する。また、
周波数を固定して、被着磁体の周回速度を例えば着磁時
の1/5以下にしても同様の効果が得られる。励磁コイ
ルに印加する電流は、脱磁用の磁気ヘッドのヘッドギャ
ップが着磁用の磁気ヘッドのヘッドギャップと同じ場合
には、着磁電流よりも大きい電流が必要となるが、着磁
用磁気ヘッドのヘッドギャップよりも広い場合には、着
磁電流よりも小さい電流で脱磁が可能となる。以上の脱
磁条件で磁力不要部fを走査することにより、同部分の
残留磁気を脱磁することができる。
【0029】上記脱磁を行なう範囲には、少なくとも着
磁開始部h及び着磁終了部iを含むものとし、脱磁する
部分と脱磁しない部分との境界では、被着磁体が少なく
とも一回転するまで磁気ヘッドの軸方向への移動を行な
わない。これにより着磁する領域e、すなわち現像領域
の縁部を被着磁体の軸線と直角にすることができ、図1
0に示すような残留磁化パターンの被着磁体が得られ
る。なお、上記のような磁力不要領域fの脱磁には、交
番磁界を印加して脱磁を行なうデマグネタイザーのよう
な脱磁装置を用いることもできる。
磁開始部h及び着磁終了部iを含むものとし、脱磁する
部分と脱磁しない部分との境界では、被着磁体が少なく
とも一回転するまで磁気ヘッドの軸方向への移動を行な
わない。これにより着磁する領域e、すなわち現像領域
の縁部を被着磁体の軸線と直角にすることができ、図1
0に示すような残留磁化パターンの被着磁体が得られ
る。なお、上記のような磁力不要領域fの脱磁には、交
番磁界を印加して脱磁を行なうデマグネタイザーのよう
な脱磁装置を用いることもできる。
【0030】次に、請求項3に記載の発明の一実施形態
である着磁方法について説明する。この着磁方法は、上
記実施形態と同様に、図1及び図2に示す着磁装置を用
いるものであり、円筒状の周面を有する被着磁体を回転
駆動するとともに、磁気ヘッドを被着磁体の軸線方向に
移動しながら着磁を行なうものである。ただし、この着
磁方法では、磁気ヘッドの励磁コイルへの通電及び磁気
ヘッドの移動を次にように制御する。
である着磁方法について説明する。この着磁方法は、上
記実施形態と同様に、図1及び図2に示す着磁装置を用
いるものであり、円筒状の周面を有する被着磁体を回転
駆動するとともに、磁気ヘッドを被着磁体の軸線方向に
移動しながら着磁を行なうものである。ただし、この着
磁方法では、磁気ヘッドの励磁コイルへの通電及び磁気
ヘッドの移動を次にように制御する。
【0031】着磁の開始は被着磁体の縁部付近で開始す
るものとし、磁気ヘッド3を着磁状態で停止させてお
き、被着磁体2が少なくとも一回転してから被着磁体の
軸方向に移動させる。そして、被着磁体の中央部を螺旋
状に着磁し、磁気ヘッドが着磁終了位置に到達した時点
で磁気ヘッドの軸方向の移動を停止し、着磁状態を維持
したまま、少なくとも被着磁体2を一回転させる。その
後、磁気ヘッド3を被着磁体2から離すことにより、図
11に示すような、両端部が回転軸に対してほぼ直角な
残留磁化パターンが形成される。
るものとし、磁気ヘッド3を着磁状態で停止させてお
き、被着磁体2が少なくとも一回転してから被着磁体の
軸方向に移動させる。そして、被着磁体の中央部を螺旋
状に着磁し、磁気ヘッドが着磁終了位置に到達した時点
で磁気ヘッドの軸方向の移動を停止し、着磁状態を維持
したまま、少なくとも被着磁体2を一回転させる。その
後、磁気ヘッド3を被着磁体2から離すことにより、図
11に示すような、両端部が回転軸に対してほぼ直角な
残留磁化パターンが形成される。
【0032】以上に説明した実施形態は、被着磁体が円
筒形である場合について説明したが、被着磁体はこのよ
うな形状に限定されるものではなく、例えば図12に示
すように楕円状の断面を有するものであっても、回転中
心から周面までの最大長さaと周面までの最小長さbと
の差が、磁気ヘッドのY軸方向に進退可能な範囲内であ
れば、このような被着磁体の周面にも同様に着磁を施す
ことができる。また、ロールに張架された無端状ベルト
であってもよく、図13に示すように、ロール34と接
触している位置で着磁ヘッド33を対向させることによ
り、同様に着磁することができる。
筒形である場合について説明したが、被着磁体はこのよ
うな形状に限定されるものではなく、例えば図12に示
すように楕円状の断面を有するものであっても、回転中
心から周面までの最大長さaと周面までの最小長さbと
の差が、磁気ヘッドのY軸方向に進退可能な範囲内であ
れば、このような被着磁体の周面にも同様に着磁を施す
ことができる。また、ロールに張架された無端状ベルト
であってもよく、図13に示すように、ロール34と接
触している位置で着磁ヘッド33を対向させることによ
り、同様に着磁することができる。
【0033】また、上記実施形態の着磁方法では、いず
れも磁気ヘッドは周方向に移動しないように支持し、被
着磁体を周方向に回転させているが、被着磁体を固定し
て磁気ヘッドが被着磁体の周囲を周回移動するようにし
てもよい。
れも磁気ヘッドは周方向に移動しないように支持し、被
着磁体を周方向に回転させているが、被着磁体を固定し
て磁気ヘッドが被着磁体の周囲を周回移動するようにし
てもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る着
磁方法では、無端状の周面を有する被着磁体の、両縁付
近の着磁が不要な領域を脱磁することにより、又は着磁
開始時及び終了時に被着磁体と磁気ヘッドとを周面の幅
方向に相対移動しないように支持することによって、着
磁された領域の両縁部を、周面の幅方向とほぼ直角に整
えることができる。これにより、被着磁体の周面の両縁
付近に適切な非磁化領域を設けることができる。したが
って、電子写真式の画像形成装置に用いる現像装置の現
像剤担持体を、上記のように着磁することにより、現像
剤が現像装置外に漏出する原因を排除することができ
る。
磁方法では、無端状の周面を有する被着磁体の、両縁付
近の着磁が不要な領域を脱磁することにより、又は着磁
開始時及び終了時に被着磁体と磁気ヘッドとを周面の幅
方向に相対移動しないように支持することによって、着
磁された領域の両縁部を、周面の幅方向とほぼ直角に整
えることができる。これにより、被着磁体の周面の両縁
付近に適切な非磁化領域を設けることができる。したが
って、電子写真式の画像形成装置に用いる現像装置の現
像剤担持体を、上記のように着磁することにより、現像
剤が現像装置外に漏出する原因を排除することができ
る。
【図1】請求項1又は請求項2に記載の発明の着磁方法
に用いることができる着磁装置の一例を示す概略構成図
である。
に用いることができる着磁装置の一例を示す概略構成図
である。
【図2】図1に示す着磁装置のA−A線における断面図
である。
である。
【図3】図1に示す着磁装置で、円筒状周面を有する被
着磁体を螺旋状に着磁したときの磁化パターンを示す概
略図である。
着磁体を螺旋状に着磁したときの磁化パターンを示す概
略図である。
【図4】図3に示す被着磁体の残留磁束密度と着磁ヘッ
ドに印加した電流との関係を示す図である。
ドに印加した電流との関係を示す図である。
【図5】図1に示す着磁装置における着磁ヘッドと被着
磁体との当接状態を示す図である。
磁体との当接状態を示す図である。
【図6】螺旋状に被着磁体を着磁するときの問題点を示
す図であって、着磁ヘッドの被着磁体への当接が不良で
あった場合の、残留磁束密度分布を示す図である。
す図であって、着磁ヘッドの被着磁体への当接が不良で
あった場合の、残留磁束密度分布を示す図である。
【図7】図1に示す着磁装置を用いて着磁を行なったと
きの、被着磁体の軸線方向における残留磁束密度(m
T)の分布を示す図である。
きの、被着磁体の軸線方向における残留磁束密度(m
T)の分布を示す図である。
【図8】着磁ピッチと磁化電流の周波数との関係の一例
を示す図である。
を示す図である。
【図9】図1に示す着磁装置における被着磁体の駆動速
度の精度と磁化パターンの状態との関係を説明する図で
ある。
度の精度と磁化パターンの状態との関係を説明する図で
ある。
【図10】請求項1又は請求項2に記載の着磁方法にお
ける脱磁を行なった後の、被着磁体の磁極の状態を示す
概略図である。
ける脱磁を行なった後の、被着磁体の磁極の状態を示す
概略図である。
【図11】請求項3に記載の着磁方法によって着磁され
た被着磁体の磁化パターンを示す概略図である。
た被着磁体の磁化パターンを示す概略図である。
【図12】図1に示す着磁装置によって着磁することが
できる被着磁体の他の例の断面形状を示す図である。
できる被着磁体の他の例の断面形状を示す図である。
【図13】本願に係る着磁方法に用いることができる着
磁装置の他の例を示す概略構成図である。
磁装置の他の例を示す概略構成図である。
1,31 着磁装置 2,32 被着磁体 3,33 着磁ヘッド 4 回転駆動装置 5 支持部材(被着磁体支持手段) 6 ホルダー支持装置 7 ヘッドホルダー 8 駆動軸 9 X軸方向移動テーブル 11 ガイドレール 12 Y軸方向移動テーブル 13 押圧テーブル 14 スプリング 15 回動軸 16 軸受け 17 着磁ヘッドのコア 18 励磁コイル 19 カバー部材 20 電源 21 磁化信号発生装置 34 駆動ローラ 35 支持ローラ 36 回転駆動装置
Claims (3)
- 【請求項1】 無端状の周面上又は周面付近に磁性体
を有する被着磁体に複数の磁極を微小間隔で着磁する方
法であって、 前記周面の幅より小さい幅の二つの着磁極が前記無端状
の周面の周方向に対向する磁気ヘッドを、前記被着磁体
の周面に近接又は接触するように支持し、 前記被着磁体を周回駆動するか、又は前記磁気ヘッドを
前記被着磁体の周囲に周回移動させるとともに、前記磁
気ヘッド又は前記被着磁体を周方向と直角方向(周面の
幅方法)に移動し、 前記磁気ヘッドの二つの着磁極間に生じる磁界を制御し
て被着磁体の周面に複数の磁極を形成する着磁方法にお
いて、 前記被着磁体又は前記磁気ヘッドの一周回当たりにおけ
る、前記磁気ヘッドと被着磁体の、周面の幅方向の相対
移動量を、該磁気ヘッドの着磁幅より小さく設定し、 被着磁体の周面のほぼ全域に螺旋状に着磁を行ない、そ
の後に残留磁化パターンが形成されている部分の両縁部
を、被着磁体の周面の幅方向に対してほぼ直角となるよ
うに脱磁することを特徴とする着磁方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の着磁方法において、 前記脱磁は、磁気ヘッドを用い、交番磁界を前記被着磁
体に作用させることによって行なうことを特徴とする着
磁方法。 - 【請求項3】 無端状の周面上又は周面付近に磁性体
を有する被着磁体に複数の磁極を微小間隔で着磁する方
法であって、 前記周面の幅より小さい幅の二つの着磁極が前記無端状
の周面の周方向に対向する磁気ヘッドを、前記被着磁体
の周面に近接又は接触するように支持し、 前記被着磁体を周回駆動するか、又は前記磁気ヘッドを
前記被着磁体の周囲に周回移動させるとともに、前記磁
気ヘッド又は前記被着磁体を周方向と直角方向(周面の
幅方法)に移動し、 前記磁気ヘッドの二つの着磁極間に生じる磁界を制御し
て被着磁体の周面に複数の磁極を形成する着磁方法にお
いて、 着磁開始後、被着磁体又は磁気ヘッドが少なくとも一周
回するまでは、前記磁気ヘッドの、被着磁体の周面の幅
方向への相対移動を停止し、 その後、前記磁気ヘッドを被着磁体の周面の幅方向に相
対移動して、被着磁体の周面を螺旋状に着磁し、 着磁終了前に、被着磁体又は磁気ヘッドが少なくとも一
周回する間は、前記磁気ヘッドと前記被着磁体の、周面
の幅方向の相対移動を停止することを特徴とする着磁方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19922197A JPH1126238A (ja) | 1997-07-09 | 1997-07-09 | 着磁方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19922197A JPH1126238A (ja) | 1997-07-09 | 1997-07-09 | 着磁方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1126238A true JPH1126238A (ja) | 1999-01-29 |
Family
ID=16404165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19922197A Withdrawn JPH1126238A (ja) | 1997-07-09 | 1997-07-09 | 着磁方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1126238A (ja) |
-
1997
- 1997-07-09 JP JP19922197A patent/JPH1126238A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3804511A (en) | Method and apparatus utilizing magnetic storage for transferring graphical information | |
JP4024472B2 (ja) | 多極磁化環状体の着磁装置 | |
JPH1126238A (ja) | 着磁方法 | |
US6785498B2 (en) | Development system for developing an image on an image bearing member | |
JPH11186037A (ja) | 着磁方法 | |
JP3463544B2 (ja) | 現像剤担持体の製造方法 | |
JPH11150021A (ja) | 着磁方法 | |
JPH11186036A (ja) | 着磁方法及び着磁装置 | |
JP2012185196A (ja) | 現像装置及び画像形成装置 | |
JPH10223436A (ja) | 無端状曲面の着磁装置および着磁方法 | |
JPS5882264A (ja) | 現像方法及び装置 | |
JP2000133518A (ja) | 着磁方法 | |
JPH1116728A (ja) | 着磁装置及び着磁方法 | |
JPH1138766A (ja) | 着磁方法 | |
JP2000114042A (ja) | 着磁方法 | |
JP2000133519A (ja) | 着磁方法 | |
JPH06231941A (ja) | マグネットロール及びその製造方法 | |
JPH11329839A (ja) | 着磁方法及び着磁装置 | |
JP3567642B2 (ja) | 現像装置 | |
JPH07219341A (ja) | 現像装置 | |
JP2000306727A (ja) | 永久磁石の着磁方法 | |
JPH0348881A (ja) | 記録装置 | |
JPH067287B2 (ja) | 電子写真複写装置 | |
JPS58142356A (ja) | マグネツトロ−ル | |
JP2000269034A (ja) | 着磁方法及び着磁装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041005 |