JP2000133518A - 着磁方法 - Google Patents

着磁方法

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JP2000133518A
JP2000133518A JP32000998A JP32000998A JP2000133518A JP 2000133518 A JP2000133518 A JP 2000133518A JP 32000998 A JP32000998 A JP 32000998A JP 32000998 A JP32000998 A JP 32000998A JP 2000133518 A JP2000133518 A JP 2000133518A
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magnetized
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poles
magnetic
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JP32000998A
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Takuto Tanaka
拓人 田中
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被着磁体の無端状周面に複数の磁極を微小間
隔で形成し、高磁束密度の磁極とするとともに、被着磁
体の周面上に吸着された磁性粒子の剥離を容易に行なう
ことが可能な磁化パターンとする。 【解決手段】 着磁ヘッドの二つの着磁極が被着磁体の
周方向の対向するように、着磁ヘッドを該被着磁体の周
面に当接又は近接して配置し、静止した状態で着磁電流
を導通して着磁を行なう。そして着磁間隔分だけ周方向
に移動した後、逆方向の着磁電流を導通する。これを所
定の着磁間隔で繰り返す。この着磁間隔D1 は、着磁ヘ
ッドの着磁極間の間隙をWとしたときに、5W以上と
し、形成される磁極の隣り合う同極性の磁極間隔をTと
したときに、(T+2W)とする。また、隣り合う異極
性の磁極間隔をLとすると、使用する着磁ヘッドの二つ
の着磁極間の間隙Wは、0.4≦W≦0.6の範囲とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願に係る発明は、磁性材料
で形成され無端状の周面を有する被着磁体又は無端状の
周面上もしくは周面付近に磁性体層を有する被着磁体
に、複数の磁極を微小な間隔で形成する着磁方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置では、像担
持体上に静電電位の差による潜像を形成し、この潜像に
トナーを付着させて可視像を形成する。このように潜像
を可視化する現像装置は、無端状の周面に現像剤の薄層
を担持して周回駆動される現像剤担持体を有しており、
この現像剤担持体を上記像担持体と接触または近接対向
するように配置し、双方の間に形成された電界内でトナ
ーを転移させる。上記現像剤担持体の周面に形成される
現像剤層は、一般に磁性トナーまたは二成分現像剤中の
磁性キャリアを磁気的に吸着することによって形成され
ており、現像剤担持体の磁性材料からなる無端状周面、
又は周面付近に形成された磁性体層に複数の磁極が着磁
されている。
【0003】このように用いられる現像剤担持体には、
例えば、特開平9−269661号公報に記載されてい
るように、無端状周面に沿って25〜250μm程度の
狭いピッチで磁極が設けられたものがある。このような
現像剤担持体では、周面上に一成分磁性現像剤または二
成分現像剤を吸着したときに、磁界が周面より離れた位
置にまで及ばず、現像剤が薄い層となる。したがって、
このような現像剤担持体を用いた現像装置又は画像形成
装置では、現像剤の穂立ちをトリマーブレードで切り取
ったり、機械的に均したりする必要がなく、現像剤に与
えるストレスが少なくなって現像剤の寿命を長くするこ
とができる。また、このような現像剤担持体上に磁気的
吸着力のみで形成される穂立ちは、トリマーブレードで
形成される層に比べて極めて薄い層となるため、高精細
な現像を行うことが可能となる。
【0004】一般に、現像剤担持体として用いる部材の
着磁は、周方向に5〜6程度の磁極が設けられるもので
は、周囲に着磁ヨークを配置し、この着地ヨークの先端
付近に生じる磁界によって行うことができる。しかし、
上記現像剤担持体のように周方向に微小間隔で多数の磁
極を設ける場合には、周方向に多数の着磁ヨークを配置
して着磁することができない。このため、着磁ヘッドを
現像剤担持体の周面と相対移動させながら着磁を行う方
法が特開昭58−49969号公報、特開平9−269
662号公報等に開示されている。これらの方法は、周
面に薄い磁性体層が形成されたドラム状の現像剤担持体
に着磁ヘッドを対向するように配置し、現像剤担持体を
一定速度で回転させながら着磁ヘッドを現像剤担持体の
軸方向に移動させる。そして着磁ヘッドの励磁コイルに
着磁電流を導通して被着磁体の周面を螺旋状に着磁する
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、上記のような
現像剤担持体によって充分かつ均一な濃度の画像を形成
するためには、上記現像剤担持体の周面上に薄い現像剤
層が形成され、現像剤が均等でかつ密に吸着されている
ことが望ましい。しかし、着磁極が微小な間隙をおいて
対向する着磁ヘッドによって形成される磁界は、図13
(a)に示すように被着磁体である現像剤担持体の周面
下深くまでは及ばず、強い磁極を形成することができな
い。このように着磁され、磁束密度が小さくなっている
と現像剤が十分に吸着されなかったり、均一な現像剤層
が形成されなかったりする。これに対し、着磁ヘッドの
着磁極間の間隙を大きくすると、図13(b)に示すよ
うに磁界は被着磁体の深くまで及び強い磁極を形成する
ことができるが、被着磁体上に狭い間隔で着磁すること
が難しくなる。
【0006】一方、上記のように現像剤担持体上に微小
間隔で複数の磁極を設け、吸着した現像剤を着磁された
周面とともに周回駆動して現像を行う場合には、現像領
域を通過してトナーが消費された二成分現像剤を一旦剥
離し、新たな現像剤に置き換えなければならない。この
ような現像剤担持体から現像剤を剥離するには、ブレー
ドを圧接する方法等が従来から広く採用されている。し
かし、ブレード等によって磁気的に吸着された現像剤を
剥離するときに、現像剤の粒子に大きなストレスが作用
し、現像剤の劣化の原因となる。
【0007】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、被着磁体の無端状周面に
複数の磁極を微小間隔で形成し、高磁束密度の磁極とす
るとともに、この被着磁体の周面上に吸着された磁性粒
子の剥離を容易に行なうことができる磁化パターンとす
る着磁方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような問題点を解
決するために、請求項1に記載の発明は、 磁性材料で
形成され無端状の周面を有する被着磁体、又は無端状の
周面上もしくは周面付近に磁性体層を有する被着磁体
に、複数の磁極を微小間隔で着磁する方法であって、
前記被着磁体の周方向に二つの着磁極が間隔をおいて対
向するように、着磁ヘッドを該被着磁体周面に当接又は
近接して配置し、 該着磁ヘッド及び被着磁体を静止し
た状態で、該着磁ヘッドの励磁コイルに着磁電流を印加
して被着磁体周面に一対の異極性の磁極を着磁し、 周
方向に該被着磁体と該着磁ヘッドとを相対移動した後、
先の着磁とは逆方向の着磁電流を前記励磁コイルに印加
して一対の磁極を着磁し、 この周方向の相対移動と励
磁コイルへの着磁電流の印加とを繰り返して、該被着磁
体の全周にわたって着磁を行なうものとし、 前記一対
の磁極の着磁を行なう位置と、次の一対の磁極の着磁を
行なう位置との間の、前記着磁ヘッドと前記被着磁体と
の周方向の相対移動距離D1 は、前記着磁ヘッドの二つ
の着磁極の間隙をWとしたときに、5W以上とする着磁
方法を提供するものである。
【0009】このような着磁方法では、着磁ヘッドが被
着磁体に対向した状態で、励磁コイルに着磁電流を導通
することにより、周方向に隣り合う一対のS極とN極と
が着磁される。そして、周方向に被着磁体と着磁ヘッド
とを相対移動した後の着磁においても同様に一対の磁極
が形成されるが、着磁電流の方向が先の着磁時とは逆と
なっているのでS極とN極との位置が逆となる。そし
て、このような着磁をくり返すと被着磁体の周面には、
図3又は図4に示すように配列された磁極が形成され、
一つおきの磁極間に反発磁界が生じる。
【0010】このように磁化された被着磁体の周面に磁
性粉体を供給すると、異極性の磁性間に磁性粉体が吸着
され、たとえば、磁極間隔が25μm〜250μm程度
の狭い間隔で着磁されていると、平均粒径が20μm〜
200μm程度の粉体が、一層にほぼ一様に吸着され
る。
【0011】このような粉体は、被着磁体の表面近くに
形成された磁界によって強く吸着されているが、ブラシ
やブレード等を軽く接触させると、被着磁体の周面に沿
った方向には容易に移動する。そして、同極性の磁極間
まで移動すると、この部分に形成されている反発磁界に
よって粉体は被着磁体の表面から容易に離脱する。した
がって、このように着磁された被着磁体をトナーの転移
により潜像を可視化する画像形成装置の現像部材(現像
剤担持体)として用いると、現像に供された後の二成分
現像剤を、ブラシやブレード等で軽く接触させるだけで
容易に剥離することができ、現像剤担持体上の現像剤を
効率よく交換することができる。
【0012】一方、上記のような着磁において、一対の
磁極を着磁した後、被着磁体と着磁ヘッドとを周方向に
相対移動して次の着磁を行う位置までの相対移動距離D
1 が充分な大きさであると、図9(a)に示すように独
立した同極性の磁極が形成されるが、上記D1 が小さい
と、図9(b)に示すように、独立した磁極とはならず
同極性の磁極の磁化される範囲が重なることになる。そ
して、相対移動距離D1 がさらに小さいと、磁束密度分
布のピークの位置が接近し、図9(c)に示すように、
一つの磁極となってしまう。このように、図9(b)、
図9(c)に示すような磁束密度分布となると、充分な
反発磁界は形成されず、上記のような磁性粉体を剥離す
る効果は期待できなくなる。これに対し、相対移動距離
1 を、着磁ヘッドの二つの着磁極間隔Wの5倍以上と
することによって、独立した同極性の磁界を形成するこ
とができる。
【0013】また、上記のように配列された磁極の間隔
は吸着される磁性粉体の粒径等によって定められ、対と
なる異極性の磁極の間隔及び隣り合う同極性の磁極の間
隔が決まると、それぞれの磁極間隔がこの値となるよう
に着磁を行なわなければならない。そして、上記所定の
間隔で、各磁極はできるだけ残留磁束密度の高いものと
するのが望ましい。これに対し、着磁ヘッドを被着磁体
に対向させ静止した状態で着磁を行うと、形成される一
対のS極とN極との間隔は着磁ヘッドの対向する二つの
着磁極の間隙Wの2倍となることが、実験により見い出
された。したがって、対となる異極性の磁極の間隔を所
定値Lとしたときに、二つの着磁極の間隙Wが、請求項
2に記載した範囲となる着磁ヘッドを用い、双方が静止
した状態で着磁を行うことにより、ほぼ所定の間隔で残
留磁束密度の高い磁極を形成することができる。そし
て、二つの着磁極の間隙Wをこれより大きい値とすると
所定の間隔Lで着磁することができず、これより小さい
値とすると、着磁される磁極は弱いものとなる。
【0014】また、上記のように対となる異極性の磁極
を着磁したときに、それぞれの磁極の磁束密度分布は、
図10に示すようになり、磁束密度分布のピークは、二
つの着磁極の中央位置より、外側にそれぞれ着磁極間の
間隙Wと同じ距離だけ離れた位置にある。したがって、
隣り合う同極性の磁極間でピークからピークまでの距離
が所定値Tとするように着磁するには、図10に示すよ
うに、一対の磁極を着磁した後、着磁ヘッドを約(T+
2W)移動して、次の着磁を行うことになる。
【0015】ここで、(T+2W)の値は、請求項1に
記載のように、5W以上でないと独立した同極性の磁極
を得ることができないため、Tの値は3W以上に設定し
なければならない。なお、磁束密度分布のピークの位置
は着磁毎に多少の誤差が生じるものであり、上記(T+
2W)の値は厳密なものではなく、誤差を勘案した程度
の範囲を含むものである。
【0016】請求項3に記載の発明は、 磁性材料で形
成され無端状の周面を有する被着磁体、又は無端状の周
面上もしくは周面付近に磁性体層を有する被着磁体に、
複数の磁極を微小間隔で着磁する方法であって、 前記
被着磁体の周方向に前記着磁ヘッドの二つの着磁極が対
向するように、着磁ヘッドを該被着磁体周面に当接又は
近接して配置し、 該着磁ヘッドと前記被着磁体とを周
方向に等速度で相対移動するとともに、該着磁ヘッドの
励磁コイルに、断続的な矩形波で交互に逆方向に着磁電
流を印加するものとし、 該着磁ヘッドの励磁コイルへ
供給する着磁電流の波形における一方への電流印加開始
時から逆方向への電流印加開始時までの時間内に、該被
着磁体と該着磁ヘッドとが周方向に相対移動する距離D
2 は、該着磁ヘッドの二つの着磁極の間隙をW、前記着
磁電流の一方向への一回の電流印加時間内における着磁
ヘッドと被着磁体との相対移動距離をHとすると、(5
W+H)以上とする着磁方法を提供するものである。
【0017】この着磁方法でも、請求項1に記載の方法
と同様に、対となる異極性の磁極のそれぞれが反対側で
隣り合う他の磁極と同極性となるように着磁を行うこと
ができる。そして、この着磁方法では、着磁ヘッドと被
着磁体とを周方向に相対移動させながら着磁を行うので
効率よく磁極を形成することが可能となる。
【0018】ただし、着磁される範囲は、図11に示す
ように、着磁電流が供給されている間に被着磁体の周面
に沿って符号Hで示す距離を移動し、着磁される範囲が
拡大されることになる。これにともない、同極性の磁極
間で、着磁される範囲が接近すると、独立した同極性の
磁極が形成されないことになる。独立した二つの同極性
の磁極を形成するために、着磁位置を離さなければなら
ない距離は、請求項1に記載の方法と同じであり、図1
1に示すように、先の着磁の終了時の着磁範囲における
磁束密度分布のピークaと次の着磁の開始時の着磁範囲
における磁束密度分布のピークbとの間隔を、3W以上
とすることが必要である。したがって、着磁ヘッドと被
着磁体とを相対移動させながら、着磁を行う場合には、
断続的な矩形波である着磁電流波形における一矩形波の
開始時から次の矩形波の開始時までに、被着磁体の周面
が移動する距離D2 を、(5W+H)以上とすることに
よって独立した同極性磁極が隣り合うように着磁するこ
とが可能となる。
【0019】一方、着磁しようとする一対の異極性の磁
極の間隔L、及びこの対となる磁極の一方と隣り合う他
の同極性の磁極との間隔Tが定まったときに、この間隔
で着磁するには、二つの着磁極の間隙Wが 0.4(L−H)≦W≦0.6(L−H) となる着磁ヘッドを用い、着磁ピッチすなわち着磁電流
の一矩形波の開始時から次の矩形波による電流の導通開
始時までの時間に、被着磁体の周面が移動する距離D2
は、(T+2W+H)とすればよい(請求項4)。
【0020】このように被着磁体と着磁ヘッドとを相対
移動させながら着磁を行なうと、図12に示すように、
着磁される範囲が被着磁体の周面に沿って移動すること
になり、着磁される二つの対となる異極性の磁極間が長
くなる。この量は静止した状態で着磁したときよりも、
おおよそ着磁中の移動量H分だけ長くなる。したがっ
て、着磁される二つの異極性の磁極間隔は、約(2W+
H)となり、着磁状態による数値のばらつき等を考慮す
ると、着磁ヘッドの着磁極の間隙は、あらかじめ定めら
れた異極性の磁極間隔Lに対して、 0.4(L−H)≦W≦0.6(L−H) で示される範囲のものを選択すればよいことになる。そ
して、この着磁ヘッドによって強い磁極を形成すること
ができ、これより着磁極の間隔が狭いものではその間隔
が小さくなるにつれて、強い磁化が難しくなる。
【0021】また、上記のように着磁ヘッドと被着磁体
とを相対移動させながら着磁を行ったときには、対とな
る異極性の磁極間隔が拡がることから、隣り合う同極性
の磁極間隔を所定値Tとするためには、図11に示すよ
うに、対となる異極性の磁極の着磁を開始する位置間の
距離D2 を(T+2W+H)に拡大しなければならない
ことになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態を図に基づいて説明する。図1は、本願発明の着磁方
法に用いられる着磁装置の一例を示す概略構成図であ
る。この着磁装置1は、円筒状又は円柱状の被着磁体2
の周面に複数の磁極を着磁するために用いるものであ
り、被着磁体2をその軸線回りに回転可能に支持する支
持部材3、4と、支持部材3に回転駆動力を付与する回
転駆動装置5とを備えている。そして、上記被着磁体2
の周面と対向する位置には着磁ヘッド6が配設され、こ
の着磁ヘッド6は、駆動軸8の回転によって被着磁体2
の軸線方向に移動するヘッド支持装置7上に支持されて
いる。
【0023】上記着磁ヘッド6は、図2に示すように軟
磁性材料からなるC字型のコア11を有し、このコア1
1の中央部には励磁コイル12が巻き回され、この励磁
コイル12に電源装置13から着磁電流が供給される。
【0024】なお、前記着磁ヘッドとしては、ハイセキ
ュリティカードシステム、無配向磁気印刷カードシステ
ム、POSシステム、自動販売機、ハイセキュリティ磁
気式金券回収システム、ハイセキュリティカード発券
機、高速カードリーダ、ライタなどに使用されている既
存のものを利用することができる。
【0025】上記ヘッド支持装置7は、着磁ヘッド6を
被着磁体2の軸線方向(X軸方向)およびこれと直角方
向であって着磁ヘッド6と被着磁体2との接触面に垂直
な方向(Y軸方向)に移動可能に支持するものである。
このヘッド支持装置7を駆動する上記駆動軸8は、周面
に雄ねじが設けられており、ヘッド支持装置7に設けら
れた貫通孔の雌ねじと螺合されている。したがって、駆
動軸8を軸線回りに回転させることによってヘッド支持
装置7がX軸方向に移動される。
【0026】上記被着磁体2は、フェライト、Ni、C
o、Te−Fe、GdCo、MnAl等の磁性材料から
なる円筒状又は円柱状の部材、非磁性材料からなる円筒
状又は円柱状部材の周面にフェライト等の磁性材料層を
形成した部材、芯材の周囲に磁性材料を含むゴム層を設
けたロール状部材等とすることができる。この被着磁体
は、回転駆動装置5により、軸線回りに任意の回転数で
回転駆動される。
【0027】次に、上記着磁装置の動作であって、請求
項1又は請求項2に記載の発明の一実施形態である着磁
方法について説明する。無端状の周面を持つ被着磁体2
が、前記着磁装置1の支持部材5に装着されると、駆動
軸8を回転し、被着磁体2の周面上で着磁が開始される
位置に着磁ヘッド6を移動して、着磁ヘッド6を被着磁
体2の周面に当接させる。
【0028】このような状態で、上記被着磁体2を静止
させておき、電源装置13から着磁ヘッド6の励磁コイ
ル12に着磁電流を印加して着磁を行う。その後、回転
駆動装置5によって所定の着磁ピッチ分だけ被着磁体を
回転させ、再び被着磁体2を静止させて先の着磁とは逆
方向の着磁電流を印加して着磁を行う。そして、被着磁
体2の一周分の着磁が終了した後、着磁ヘッド6を着磁
ヘッドの着磁幅分だけ軸方向に移動させ、一周目と同様
に着磁を行うことによって、図3に示すような磁極パタ
ーンが形成される。
【0029】このとき、被着磁体に形成された異極性の
磁極間隔が所定値L、同極性の磁極間隔が所定値Tとな
るように着磁を行うために、着磁ヘッドの対向する二つ
の着磁極の間隙Wは、L/2となるものを用いる。ま
た、一回の着磁を行った後、被着磁体の周面を周方向に
移動させる量は、(T+2W)すなわち(T+L)とな
るように設定しており、この値は5Wより大きな値とな
っている。このような着磁により、被着磁体2に形成さ
れた一対のN極とS極とによる磁束密度分布は正弦波状
となり、図4に示すように、隣り合う同極性の磁極が独
立した着磁パターンが得られる。
【0030】なお、上記被着磁体の周方向への回転駆動
は、正確に微小量ずつ段階的に行う必要があり、駆動源
としてステッピングモータ等回転量を容易かつ正確に制
御できるものを使用するのが望ましい。
【0031】次に、着磁ヘッドの二つの着磁極が対向す
る間隙すなわち着磁極間の空隙幅Wと、この着磁ヘッド
によって同時に着磁される異極性の磁極の間隔L1 との
関係を調査した実験について説明する。この実験では、
被着磁体として径17.8mmのフェライトロールを用
い、この被着磁体を静止させて、着磁極間の空隙の幅W
が異なる複数の着磁ヘッドを用いて着磁を行なう。そし
て、着磁された対となる異極性の磁極間の距離L1 を測
定した。なお、着磁電流は300mAppとする。上記
実験の結果は図5に示すとおりである。
【0032】この図から分かるように、着磁極間の空隙
幅Wの大きさにかかわらず、着磁される一対の異極性の
磁極の間隔L1 は、Wの1.7〜2.3倍程度となって
いる。したがって、異極性の磁極間隔がLとなるように
着磁するためには、 0.4L≦W≦0.6L となるように着磁ヘッドを選択すればよいことが分か
る。
【0033】次に着磁ピッチすなわち着磁ごとに被着磁
体の周面を移動させる量を変えて着磁を行い、着磁され
た磁極の間隔を測定した。この実験の結果は、図6に示
す。なお、着磁ヘッドは、着磁極間の空隙幅Wが、45
μmのもの、及び90μmのものの2種類を用いる。
【0034】図6に示すように、着磁ヘッドの着磁極間
の空隙幅Wが45μmの場合も90μmの場合もとも
に、着磁された異極性の磁極の間隔L1 の大きさは、や
やばらつきがあるものの着磁ピッチの大きさにかかわら
ず、着磁極間の空隙幅Wの約2倍で一定である。一方、
着磁された同極性の磁極の間隔T1 の大きさは、着磁ピ
ッチが大きくなるにしたがって増大し、図中に一点鎖線
で示す T1 =D1 −2W の関係にほぼ一致している。なお、同極性の磁極の間隔
1 は、着磁ピッチが5W以下であっても3W程度まで
測定可能であったが、この範囲では充分な反発磁界が形
成されていない。
【0035】次に、請求項3又は請求項4に記載の発明
の一実施形態である着磁方法について説明する。この着
磁方法で用いる着磁装置は、図1及び図2に示す装置と
同様であるが、回転駆動装置としては、被着磁体を一定
の速度で回転させる機構のものを使用している。そし
て、この方法による着磁は、被着磁体を周方向に等速で
回転駆動するとともに、被着磁体の軸線方向に着磁ヘッ
ドを等速で移動し、これと同時に着磁ヘッドの励磁コイ
ルに、図7に示すような断続的は矩形波の着磁電流を導
通することによって行なう。
【0036】このような着磁において、上記着磁電流の
波形における一矩形波の継続時間(図7中に示すt
1 )、着磁電流の一矩形波の開始時から次に逆方向の電
流が導通される矩形波の開始時までの時間(図7中に示
すt2 )、および被着磁体の回転速度は、例えば次のよ
うに決定される。着磁電流の導通される時間t1 に被着
磁体の周面が移動する距離Hを、着磁しようとする磁極
の間隔等に基づいて決定する。そして、時間t1 内にお
ける被着磁体周面の移動量が決定された値Hとなるよう
に、t1 および被着磁体の回転速度を決定する。また、
着磁の時間間隔であるt2 は、着磁しようとする同極性
の磁極間隔をTとすると、被着磁体の周面がt2 の間に
周方向に移動する距離が(T+2W+H)となるように
決定する。ここで、Wは、着磁ヘッドの二つの着磁極間
の空隙幅であり、着磁しようとする異極性の磁極間隔を
Lとすると、 0.4(L−H)≦W≦0.6(L−H) で示される範囲となる着磁ヘッドを採用する。
【0037】このような着磁では、被着磁体と着磁ヘッ
ドとを連続して移動しながら被着磁体の周面を螺旋状に
着磁してゆくことができ、着磁の効率が向上する。そし
て、被着磁体の周面には所定の間隔で磁極が形成され、
同極性の磁極が隣り合う部分では有効な反発磁界が形成
される。
【0038】次に、上記の着磁方法によるHとLとの関
係を調査するために行った実験について説明する。この
実験では、径17.8mmのフェライトロールおよび着
磁極間の空隙幅Wが45μmの着磁ヘッドを用い、この
着磁ヘッドにフェライトを飽和させるのに充分な磁界を
発生させる300mAの着磁電流を印加して着磁を行っ
た。そして、一矩形波の着磁継続時間t1 の間に被着磁
体の周面が移動する量Hを、5μm、10μmおよび2
0μmと変化させ、それぞれの場合について着磁された
異極性の磁極間隔L2 を測定した。この実験の結果は図
8に示す。
【0039】この図から解るように、被着磁体の回転速
度が大きくなってHが増加すると、これにともなってL
が増加し、この増加量は、ほぼHに等しくなっている。
このことから、隣り合う異極性の磁極を所定の磁極間隔
Lで着磁するために、0.4(L−H)≦W≦0.6
(L−H)の条件を満たす着磁ヘッドを採用することの
妥当性が認められる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る着
磁方法では、微小間隔で複数の磁極を着磁するととも
に、対となる異極性の磁極が周方向に隣り合い、その各
磁極は反対側で同極性の磁極と隣り合うというパターン
で磁極を設けることができる。そして、同極性の磁極が
隣り合う部分では、双方の磁極が独立し、反発磁界が形
成されるものとすることができる。また、所定の磁極間
隔に着磁するとともに、着磁されたそれぞれの磁極によ
る磁束密度を高いものとすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態である着磁方法で用いる
ことができる着磁装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本願発明の一実施形態である着磁方法で用いる
ことができる着磁ヘッドの一例を示す概略図である。
【図3】本願発明の着磁方法で形成される磁極パターン
を示す概略図である。
【図4】本願発明の着磁方法で形成される磁極の磁束密
度分布を示す概略図である。
【図5】着磁ヘッドの二つの着磁極間の空隙幅Wと、着
磁された異極性の磁極間隔L1との関係を示す図であ
る。
【図6】請求項1又は請求項2に記載の着磁方法におけ
る着磁位置の間隔D1 (着磁ピッチ)と、着磁された磁
極の間隔との関係を示す図である。
【図7】着磁ヘッドに印加される着磁電流を示す図であ
る。
【図8】請求項3又は請求項4に記載の着磁方法によ
り、着磁電流が導通されている時間内に被着磁体の周面
が周方向に移動する距離Hと、着磁された隣り合う異極
性の磁極間隔L2 との関係を示す図である。
【図9】同極性の磁極間の磁束密度分布を示す概略図で
ある。
【図10】請求項1又は請求項2に記載の着磁方法にお
ける着磁極間の空隙幅Wと、着磁ピッチD1 と、着磁さ
れた磁極の間隔L,Tとの関係を示す図である。
【図11】請求項3又は請求項4に記載の着磁方法にお
ける着磁極間の空隙幅Wと、着磁ピッチD2 と、着磁電
流が導通されている時間内に被着磁体の周面が周方向に
移動する距離Hと、着磁された同極性の磁極の間隔Tと
の関係を示す図である。
【図12】請求項3又は請求項4に記載の着磁方法にお
ける着磁極間の空隙幅Wと、着磁電流が導通されている
時間内に被着磁体の周面が周方向に移動する距離Hと、
着磁された異極性の磁極の間隔Lとの関係を示す図であ
る。
【図13】着磁ヘッドの二つの着磁極間の空隙幅と、着
磁の深さとの関係を示す概略図である。
【符号の説明】
1 着磁装置 2 被着磁体 3,4 支持部材 5 回転駆動装置 6 着磁ヘッド 7 ヘッド支持装置 8 駆動軸 11 着磁ヘッドのコア 12 励磁コイル 13 電源装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料で形成され無端状の周面を有
    する被着磁体、又は無端状の周面上もしくは周面付近に
    磁性体層を有する被着磁体に、複数の磁極を微小間隔で
    着磁する方法であって、 前記被着磁体の周方向に二つの着磁極が間隔をおいて対
    向するように、着磁ヘッドを該被着磁体周面に当接又は
    近接して配置し、 該着磁ヘッド及び被着磁体を静止した状態で、該着磁ヘ
    ッドの励磁コイルに着磁電流を印加して被着磁体周面に
    一対の異極性の磁極を着磁し、 周方向に該被着磁体と該着磁ヘッドとを相対移動した
    後、先の着磁とは逆方向の着磁電流を前記励磁コイルに
    印加して一対の磁極を着磁し、 この周方向の相対移動と励磁コイルへの着磁電流の印加
    とを繰り返して、該被着磁体の全周にわたって着磁を行
    なうものとし、 前記一対の磁極の着磁を行なう位置と、次の一対の磁極
    の着磁を行なう位置との間の、前記着磁ヘッドと前記被
    着磁体との周方向の相対移動距離D1 は、前記着磁ヘッ
    ドの二つの着磁極の間隙をWとしたときに、5W以上と
    することを特徴とする着磁方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の着磁方法において、 前記一対の異極性の磁極の間隔を所定値L、この対とな
    る磁極の一方と隣り合う他の対の同極性の磁極との間隔
    を所定値Tとするときに、 前記着磁ヘッドは、二つの着磁極の間隙Wが、 0.4L≦W≦0.6L となるものを用い、 前記一対の磁極の着磁を行なう位置と、次の一対の磁極
    の着磁を行なう位置との間の、前記着磁ヘッドと前記被
    着磁体との周方向の相対移動距離D1 は、(T+2W)
    とすることを特徴とする着磁方法。
  3. 【請求項3】 磁性材料で形成され無端状の周面を有
    する被着磁体、又は無端状の周面上もしくは周面付近に
    磁性体層を有する被着磁体に、複数の磁極を微小間隔で
    着磁する方法であって、 前記被着磁体の周方向に前記着磁ヘッドの二つの着磁極
    が対向するように、着磁ヘッドを該被着磁体周面に当接
    又は近接して配置し、 該着磁ヘッドと前記被着磁体とを周方向に等速度で相対
    移動するとともに、該着磁ヘッドの励磁コイルに、断続
    的な矩形波で交互に逆方向に着磁電流を印加するものと
    し、 該着磁ヘッドの励磁コイルへ供給する着磁電流の波形に
    おける一方への電流印加開始時から逆方向への電流印加
    開始時までの時間内に、該被着磁体と該着磁ヘッドとが
    周方向に相対移動する距離D2 は、該着磁ヘッドの二つ
    の着磁極の間隙をW、前記着磁電流の一方向への一回の
    電流印加時間内における着磁ヘッドと被着磁体との相対
    移動距離をHとすると、(5W+H)以上とすることを
    特徴とする着磁方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の着磁方法において、 前記一方向への一回の電流印加によって着磁される異極
    性の磁極の間隔を所定値L、この対となる異極性の磁極
    の一方と隣り合う他の同極性の磁極との間隔を所定値T
    とするときに、 前記着磁ヘッドは、二つの着磁極の間隙Wが、 0.4(L−H)≦W≦0.6(L−H) となるものを用い、該着磁ヘッドの励磁コイルへ供給す
    る着磁電流の波形における一方への電流印加開始時から
    逆方向への電流印加開始時までの時間内に、該被着磁体
    と該着磁ヘッドとが周方向に相対移動する距離D2 は、
    (T+2W+H)とすることを特徴とする着磁方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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