JP4335989B2 - 静電潜像現像装置の製造方法 - Google Patents

静電潜像現像装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真印刷機に関し、特に非相互作用的な静電潜像の現像に関する。
【0002】
【従来の技術】
この出願は、参考資料の同時譲渡された特許出願D/97435号、名称「非相互作用的な電子写真現像装置および方法」と併願されたものである。
【0003】
一般に、電子写真印刷機は光導電性部材を含み、この部材はほぼ均一な電位に帯電されて表面が感光性にされる。この帯電した光導電性部材の部分が、作製される文書を再現する光学像のパターンに露光され、これにより文書中の情報域に一致した静電潜像が光導電性部材上に記録される。静電潜像が光導電性部材上に記録されると、該潜像の現像が行われ、この現像は、現像剤を供給して潜像に有効に接触させることで行われる。通常、現像剤材料は静電電荷を担持したトナー粒子を含み、この静電電荷はトナー粒子が静電潜像中の所望の位置に移動して、かつ付着し得るように選択される。得られた物理像は次に複写シートに転写される。最終工程で、前記複写シートに加熱等の処理が施され、所望の画像形状の粉末像が前記複写シートに定着される。
【0004】
現像には相互作用的と非相互作用的との二方法があり、両者は潜像上に付着したトナーが次の現像工程で攪乱または除去されるか否かに基づいて分けられる。清掃的(scavenging)および非清掃的という用語を、相互作用的および非相互作用的という用語の代わりに用いることもある。非相互作用的な現像が特に有用であるのは、カラーシステムにおいて静電潜像上にカラートナーを付着させる場合であり、すなわち先に供給された別の色の付着トナーの攪乱や、カラートナー供給源の相互汚染を生じないことが必要とされる場合である。本発明は、このような原色画像を重ねていく方式の(image−on−image)非相互作用的な現像法に関する。
【0005】
公知の有用な非相互作用的現像法として粉末雲を生成して現像を行う方法がある。前記粉末雲は、感光体と現像電極として作用する部材間の隙間に生成される。一般に前記隙間はできるだけ小さくして、0.010インチ(0.25ミリメートル)以下にする必要があるとされる。一般に、前記隙間が大きくなる程、現像時に細線および縁端部に生じる画像欠陥が大きくなる。すなわち、不正確な線幅での現像、ベタ地近傍の線の歪、およびベタ地端部の(特に隅部での)ダレ等が生じる。明らかにこれらの欠陥は、細線上およびベタ地縁端部での画像形成用電界のアーチに起因するものである。このアーチ内では、潜像電荷からの電界ラインは、粉末雲を通過して現像電極に到達する代わりに、上向きに弧を描いて感光体のアース面に戻る。欠陥が発生する理由は、一般に粉末雲中のトナーは電界ラインに沿って動き、前記アーチ内側へ電界ラインを横切ることができないため、付着したトナーの分布が潜像の帯電の分布に一致しなくなるためである。電界アーチに基づく欠陥は相互作用的な二成分系現像剤による現像においてはそれ程重大なことではない。この理由は、担体粒子がアーチ内でトナーを移送するためである。前記欠陥は、相互作用的な一成分系現像剤による現像(例えばKanbe他発明による米国特許第4,292,387号開示の現像法)の場合もそれ程重大なことではない。この理由は、強力な交流電界が隙間間に重畳され、この交流電界が前述の電界アーチパターンを打ち消すためである。
【0006】
下記の引用特許に開示された方式の非清掃的システムの場合も、隙間間に交流電界が印加される。しかしながら、重要な点は、このシステムでは、前記交流電界が強くなり過ぎると先に現像された画像上にトナー衝突が起こり、その影響で現像システムが相互作用的になることが起こり得ることである。つまり、ある一つのシステムにおいて良好な画像形成は強電界で行われ、非相互作用的な現像は弱電界で行われるもので、両方が同時に行われることはない。現像電極および電界構造の決定における現像電極の役割については、例えば1965年にFocal Pressから刊行されたDessauerおよびClark編「電子写真とその関連技術」中にH.E.J.Neugebauerによる記述がある。粉末雲式現像法については、1972年にWalter de Gruyter(ベルリン)から刊行されたBergおよびHauffe編「電子写真における当面の問題」中のR.B.LewisおよびH.M.Stark著の論文「高感度電子写真現像法」に記載例がある。
【0007】
Hays他発明による米国特許第4,868,600号に開示された非相互作用的な現像システムでは、トナーは先ず二成分系の現像剤中から金属芯をもつドナーロール上に展開され、この後ドナーロールと静電潜像間の狭い隙間内で攪乱されて粉末雲状にされる。ドナーロールの芯と静電潜像間に生成した現像電界(development fields)によって、若干のトナーが前記雲から静電潜像上に捕獲され、その結果物理的にトナーが攪乱されることなく現像が行われる。この方法では、粉末雲の発生は交流電圧をバイアスされた細線を用いて行われ、該細線は前記現像用隙間内で処理方向と直角に張られる。前記細線はトナー層上に張られてドナーロール芯に対してバイアス電位を印加される。この方法には断線および細線の動きに基づく画像欠陥が発生する可能性があり、これら欠陥等は印刷幅が広くなる程増加する。このシステムにおいては、ドナーロールと静電潜像表面間の隙間を極小化して密接した現像電極を形成することが画像欠陥の減少に対して重要であることが明らかにされている。約0.010インチ(0.25ミリメートル)という隙間間隔に特徴がある。必然的に生じる公差の維持が実用上必要である場合は、該公差はより小さくされる。
【0008】
Haneda他発明による米国特許第4,557,992号記載の非相互作用的な磁気ブラシ式現像法では、軟磁性担体材料を含んだ二成分系現像剤が静電潜像の極近傍に供給され、この現像剤が動くことにより粉末雲が生成する。前記現像剤の動きは、前記ブラシと静電潜像のアース面との間の隙間を横切る方向に印加された交流電圧を適宜補助手段に用いて生起される。粉末雲は二成分系現像剤の表面から直接生成するため、細線に起因する問題は回避できる。しかしながら、実用上はこの方法ではトナー雲の生成速度が遅いために処理速度に限界があった。
【0009】
Kaukeinen他の発明による米国特許第5,409,791号記載の非相互作用的磁気ブラシ式現像法では、永久磁化された担体ビーズが使用され、このビーズが導電性の非磁性スリーブ内で回転式の多極磁石と組合わされて機能する。前記スリーブ面上方の空間で、磁界ラインがアーチを形成し、さらに担体ビーズ鎖を形成する。この現像剤の鎖は、多極磁石がもたらす磁界によって、スリーブに接触し、かつ感光体とは直接接触しない状態で保持される。前記ローラ芯がスリーブに対してある一定方向に回転する際に、スリーブ面上を走る磁界ラインは反対方向に回転する。この相互回転によって前記ビーズ鎖がタンブラー動作を起こし、このタンブラー動作によって現像剤材料がスリーブ面沿いに移送される。強力な機械的振動が、トナー粒子が濃密な粉末雲になることをきわめて効果的に防ぐ。前記濃密な粉末雲は、スリーブと静電潜像間の現像電界の影響によって隣接した感光体面に現像される恐れのあるものである。この米国特許第5,409,791号はEastman Kodak社に譲渡されたもので本明細書の参考文献である。
【0010】
しかしながら明らかに、米国特許第5,409,791号によるビーズ鎖の使用においては、現像用隙間内に実質的なクリアランスを設けてビーズ鎖と感光体との物理的直接接触による相互作用を避ける必要がある。図1および図2に、リプル形の現像剤表面と形成されたビーズ鎖を示す。前記クリアランスが必要であるために、現像電極を静電潜像近傍の有効位置まで接近させることができない。ビーズ鎖を用いた場合の典型的なクリアランスは約0.030〜0.050インチ(0.76〜1.3ミリメートル)であるのに対し、米国特許第4,868,600号記載の方式では、典型的な現像システムにおけるドナーロールと感光体表面間の隙間は約0.010インチ(0.25ミリメートル)まで狭められる。米国特許第5,409,791号による装置では、現像剤供給の抑制による現像剤のかさの高さの低減が試みられ、前記米国特許第4,868,600号記載の方式とほぼ同じ高さをもつ肉薄のブラシ構造が得られることが明らかにされている。しかしながら、露出した線状の鎖構造では著しく効率のよい電極材料は得られない。また前記構造には、諸々の問題、特に線および縁端部での画像欠陥の問題が残っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
現像ゾーン内に実質的に担体ビーズ鎖が無く、また脆い細線を使用せずに、処理速度が早くて効率的かつ画像欠陥の生じない非相互作用的な現像システムの提供が必要とされる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の諸問題を解決するものであり、該解決は、現像ゾーン内に実質的に担体ビーズ鎖が存在せず、脆い細線を用いずに、機械的に攪拌された永久磁化担体を含む粉末雲源を用いた非相互作用的な現像システムを提供することで行われる。したがって本発明のシステムは高耐久性であると共に、約0.010インチ(0.25ミリメートル)の狭い間隔の現像電極と静電潜像間の隙間が得られる。この隙間は十分に小さくて、細線および縁端部に伴う画像欠陥を解消もしくは極端に減少し得るものである。この効果は、ビーズ間の磁気的相互作用を個々のビーズと多極磁石によって印加される磁界勾配との相互作用よりも小さくすることで得られる。
【0013】
本発明は、静電潜像現像装置の製造方法において、描画パターンに応じた静電潜像面を形成する潜像保持部材を配置するステップと、円筒形状を有し、永久磁化された担体ビーズを含む現像剤を円筒外側面に保持し、円筒軸を中心に回転することで前記現像剤を移送する現像剤移送部材を、円筒外側面の一部が前記静電潜像面と対向するよう配置するステップと、前記現像剤移送部材の円筒周方向に沿った所定の距離間隔でピークを有し隣接するピークの極性が異なる磁気を円筒外側面に発生する磁極部材を、前記現像剤移送部材の円筒内側に配置するステップと、記円筒外側面上に担体ビーズが一様に接触配置された通常状態における一つの担体ビーズのポテンシャルエネルギーと、前記円筒外側面上で相互に接触する3つの担体ビーズの隙間の上から他の一つの担体ビーズが填まり込んだビーズ鎖発生状態における、当該他の一つの担体ビーズのポテンシャルエネルギーと、の関係に基づいて、前記担体ビーズの磁化の強さ、前記担体ビーズの粒径、前記磁極部材が発生する磁気量、当該磁気量のピーク距離間隔、および前記現像剤移送部材の円筒厚みのうち、少なくともいずれかを決定するステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
た、本発明に係る方法においては、各担体ビーズの磁化の強さをMb、前記担体ビーズの粒径を2a、前記磁極部材が発生する磁気量のピーク値をM0、当該磁気量のピーク距離間隔の逆数にπを乗じた値をk、前記現像剤移送部材の円筒厚みをtとして、C=2.2(M0/Mb)e-ktkaによって与えられるCの値に基づいて、各担体ビーズの磁化の強さ、前記担体ビーズの粒径、前記磁極部材が発生する磁気量のピーク値、当該磁気量のピーク距離間隔、および前記現像剤移送部材の円筒厚みのうち、少なくともいずれかを決定するステップを含むことが好適である。また、本発明に係る方法においては、前記Cの値が1以上となるよう、各担体ビーズの磁化の強さ、前記担体ビーズの粒径、前記磁極部材が発生する磁気量のピーク値、当該磁気量のピーク距離間隔、および前記現像剤移送部材の円筒厚みを決定するステップを含むことが好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
図3に、本発明の非相互作用的な現像システム(一括して数字80で示す)の一実施形態を組み込んだ電子写真式複写機8を示す。複写機8は適当なフレーム(図示せず)を備え、このフレームに複数の電子写真用機構部品が動作できるように支持される。従来技術から明らかに、電子写真用機構部品の一つに記録用部材があり、本明細書ではこの部材を移動式感光体12の形で示す。図示の例における構成では、感光体12は光導電性表面14をもつベルトを含む。前記ベルトはモータを備えたリンク機構の作用で、ローラ16,18および20並びに転写機構30中の各ローラで規定される経路沿いに動く。前記動きの方向は、図3において矢印Pで示した左回り方向である。感光体12の周囲にはいくつかの装置が動作できるように配置されており、前記装置として、感光体12の光導電性表面14を均一に帯電させる帯電用コロトロン(corotron)22、位置決めシュー50で位置決めされた前記均一に帯電した光導電性表面14が色分離された形態の文書を表すパターンで露光される露光ステーション24、光導電性表面14上に形成された静電潜像を適当な色のトナーで現像する現像ステーション28、およびトナー転写および除去用コロトロン(図示せず)であって、該コロトロンは複写シート32などの適当な複写基材への現像画像の転写を助長し、前記複写シートが転写機構30において光導電性表面14上の現像画像とタイミングを合わせて前方に送給されるものであるトナー転写および除去用コロトロンがある。次の画像形成サイクルの前処理として、清掃ステーション(図示せず)で不要な残留トナーがベルト表面から除去される。
【0016】
図4は、図3に示した現像剤機構の拡大側面図である。転写後、シート32は融着ステーション(図示せず)へと移送され、このステーションでトナー像は電子写真技術において従来公知の加圧または加熱融着法によって定着される。融着後、複写シート32は出力トレーに排出される。
【0017】
各露光ステーション24で、感光体12は位置決めシュー50沿いにガイドされて、光導電性表面14が最適露光面に一致するようにされる。レーザダイオード式ラスタ出力スキャナ(ROS)56が、感光体12がシュー50に沿って一定速度で進行する際に、密な間隔の走査線ラスタを光導電性表面14上に生成する。ROSは、データソース制御式のレーザソースと、回転式ポリゴンミラー、およびそれらに付随した各光学部品を含む。各露光ステーション24で、ROS56が帯電した光導電性表面14を逐一露光して、色分離された文書パターンに対応する静電潜像を形成する。従来技術から明らかに、他の静電潜像形成用の露光システムをROSシステムの代わりに用いて、各露光ステーションで帯電した表面を画像の形状に除電して、適当に色分離されたパターンに対応する静電潜像を形成することができる。前記他の露光システムとして液晶光バルブや発光ダイオード(LED)を用いた印刷バー、およびその他の同等の機能をもつ光学機構などがある。
【0018】
図4は、図3に示した現像剤機構の拡大側面図である。現像剤機構26は現像剤ケース65を含み、このケースにトナー供給カートリッジが回転できるように搭載され、これによってトナー粒子が必要量下方に供給されてオーガ混合および配給機構70を収納した溜め領域に入る。前記機構70は、本明細書の参考文献であるHacknauer他の発明による米国特許第4,690,096号に開示されている。
【0019】
各現像ステーション24での動作の説明を続ける。現像用部材80が感光体12の光導電性表面14に対して所定の位置関係に配置されて動作する。前記現像用部材80の長さは光導電性表面14の幅と同じもしくは若干長い。また現像用部材80の機能軸は前記光導電性表面に平行で、感光体12の経路に対して直角に配向している。現像用部材80の進行にしたがって、現像剤ブランケットが感光体12の光導電性表面14のごく近傍で現像ゾーン内に移送され、このゾーンで静電潜像の現像が行われる。
【0020】
適当なコントローラを備えて複写機8の各構成部品を所定の相互関係の下で動作させることによりフルカラー画像が作製される。
【0021】
以下に本発明の現像用部材80の構成と機能の詳細を図5〜10を参照して示す。図5に、感光体12、回転式スリーブ100,および磁石機構400の拡大図を示す。感光体12の光導電性表面14とスリーブ100間の隙間140は最小で約0.010インチ(0.25ミリメートル)である。隙間140は裏当て材110を含む適当な機構によって維持され、裏当て材110として、硬化された鏡面仕上げ金属シューなどがある。現像が行われるのは現像ゾーン141においてである。磁石機構400は永久ドライブ磁石(drive magnet)120からなる外周層を含み、磁石120は鉄または他の軟磁性材料からなる筒状芯に接合される。磁石120は交互に磁気分極した領域122を含み、領域122は多極構造を形成するように配置される。好適には、磁化密度の関数は約2mmの周期をもつ純粋の正弦波、すなわち該磁石機構が約1mmの磁極間隔を有する。スリーブ100と磁石機構400は、各々が適当な機械的手段によって共通軸の周りを相互に回転するように作製される。また、スリーブ100は上記手段によって現像剤ケース26に対しても回転することが好ましい。公知のように、スリーブ100と磁石機構400との相対的な動きによって、スリーブ100の表面に固定された基準フレーム内に回転するドライブ磁界(図示せず)が発生する。ドライブ磁石120内に生起した磁界の勾配によって、薄型の現像剤層130は光導電性表面14には接触しない状態でスリーブ100の表面に固定される。現像剤層130は約二つの単分子層を含み、この二つの単分子層はトナー担持担体ビーズ200に相当するもので、この図の尺度では視認できない。
【0022】
スリーブ100は筒状マンドレル上への非磁性金属の電界鋳造などの公知の方法により作製される。スリーブ100は薄型、フレキシブルで、好適には0.001〜0.008インチ(0.03〜0.2ミリメートル)の厚さをもつ。好適にはこのスリーブは非磁性金属で作製され、前記非磁性金属として、ニッケル−リン合金、黄銅、および銅からなる群から選択される金属などがある。スリーブ100は磁石機構400にぴったりと沿わされる。磁石機構400は、体積比で少なくとも60%のネオジウム−ボロン−鉄硬磁性合金を有効組成として含む複合材を含み、0.5〜2mmの磁極間隔をもつ。スリーブ100は、磁石機構400の周りを回転する際に、軸受け面上で支えられて動く。前記軸受け面によってスリーブの相対回転が可能になると共に、スリーブが均一に支持されて耐力を付与され、この耐力によってスリーブが端部から加わる回転力の作用でバックルすることが抑止される。なお、潤滑膜を軸受け表面に塗布して摩擦を低減させることも可能である。
【0023】
図6に現像ゾーン141の一部を精細な尺度で示す。この尺度ではスリーブ100およびドライブ磁石120の相対曲率は小さく、近似的にこの領域は平坦と考えることができる。層130は永久磁化された担体ビーズ200を含む。前記ビーズ200は、好適には50〜100μmの粒径をもち、図解のために密に充填された単分子層の形状で示す。ビーズ200は矢印201の方向に磁化され、矢印201はビーズの磁気双極子モーメントを表す。ビーズ200は、直下のドライブ磁石120の磁極に基づく磁界(図示せず)によって配向する。すなわち該磁界は磁気分極122(図5とは異なる尺度で表す)から生起する。磁界はほぼ一様に垂直を向いているため、各ビーズの磁気モーメント201はほぼ平行である。ある特定のビーズ202を図解のために影を付けずに示す。先行技術の方法では図6に示すようなビーズ形状はエネルギ的に不安定である。図6の形状の静磁界エネルギをUIで表す。
【0024】
図7に示すビーズ202は、他の三つのビーズで形成されたポケットに移動して鎖を形成した状態であり、明らかにこの鎖は起こり得る最短の鎖である。ビーズ202はドライブ磁石120の磁界勾配内で上方に動いて、前記三つの支持ビーズとのヘッドツーテイル(head to tail)関係を強め、それによってビーズ間の相互作用の静磁界エネルギが弱まると共に、ビーズの磁気モーメントと多極磁石の磁界との相互作用の静磁界エネルギが強くなる。先行技術の装置ではビーズ間の相互作用の力が強いために、図7の最短の鎖は自然に形成される。図7の形状の静磁界エネルギをUIIで表す。
【0025】
本発明のシステムはビーズ鎖を用いずに機能を果たす。また本発明は、UII Iとすることによって最短の鎖であっても形成することを防止する。前記エネルギ条件は、ビーズ間の相互作用をビーズとドライブ磁界の勾配との相互作用よりも弱くすることによって得られる。明らかに、最短の鎖の形成を防止する条件はあらゆる長鎖の形成を防ぐものである。この理由は、長鎖の形成にはより多くのエネルギを必要とするためであり、この場合想定したビーズは強いドライブ磁界勾配中に存在し続けるものとする。定量的には、本発明のシステムでは、UII Iとするために磁気的な設計パラメータを選択する必要がある。この選択は静磁気学上の問題となるもので、付録中に近似解の導出を示す。前記問題の解は次式で与えられるパラメータCの形で表される。
【0026】
C≡2.2(Mo/Mb)e-ktka
式中、Moは駆動用磁石のピーク磁化イオン、Mbはビーズの磁化イオン、kは2π/λで表される数、λは磁極間隔に2を乗じた数、tはスリーブ厚さ、およびaはビーズの半径とする。
II Iのエネルギ条件はC1の場合に生じる。
【0027】
明らかにC≧1というは近似的なものである。理由は、単純化した仮定を設けていること、並びに実際の装置においては、ビーズ寸法形状のばらつき、ビーズ磁化の不均一、およびその他の理想状態からのずれがあるためである。実施例でこの条件の適用例を示す。実施例において、先行技術のビーズ鎖法ではCの値は常に1よりはるかに小さく、ある典型例ではCはおよそ1/70であることを示す。さらに実施例で、新規考案手段によれば、驚くべきことにCはおよそ1に達し得ることが可能なことを示す。Cを表す式から明らかに、C値を高めるには、Moすなわちドライブ磁石120の力を高め、駆動用スリーブの厚さtを極力小さくすることが有効である。ある臨界点までは、kすなわちドライブ磁石120の磁化の空間周波数を高めること(このことは磁極間隔を狭めることに等しい)が有効である。しかしながら、kの値が大きくなり過ぎると、指数であるktが支配的なパラメータになり、ドライブ磁石120の磁界が現像剤スリーブに浸透しないようになり、ビーズを保持できなくなる。同様にある臨界点までは、ビーズ磁化Mbの値を下げることができる。しかしながら、Mbの値が小さくなり過ぎると、明らかに透磁率μの値が著しく減少してビーズを保持し得なくなる。
【0028】
現像ゾーン内ではビーズは一つの単分子層より多い状態で存在することが好ましく、実際に現像剤層130にビーズが約二つの単分子層の状態で好適に存在することで、現像されるトナーを現像ゾーン140中に供給する速度が高められる。この場合、ビーズ鎖の形成を防止するための判断基準は二層目のビーズに適用され、一層目のビーズはスリーブ100の厚みに付加されるものと考える。以下の実施例で、本発明のシステムおよび本発明の説明において算出された近似値を具体的に示す。
【0029】
以降の実施例で本発明の具体的な実施形態を詳細に示す。該実施例はあくまでも例証のためのものであり、本発明を該実施形態で示した材料、条件、あるいは処理パラメータに限定するものではない。
【0030】
【実施例】
実施例1:図8に示すように、1mm厚さのゴム接着されたネオジウム−ボロン−鉄複合体(Arnold Engineering(Marengo,3)製1201型)を飽和するまで均一に磁化した。次いで交互磁化123を帯びたシートを重ねて、磁気的に安定な線形多極構造を形成した。前記多極構造の磁極間隔は1mmで、磁化Moは約375ガウスであった。(製造元資料ではBr=4,700ガウスであり、したがってMo〜4700/4π≒375ガウスである。)得られた磁化はフェライト材料を用いた場合の約2倍であって、波形は好適な正弦波ではなく、ほぼ方形であった。その他の点は、本構造は、本発明の好適なドライブ磁石の良好なフラットバージョン(flat version)のものである。
【0031】
実施例2:重量比で約50%のスチレン−n−ブチルメタクリレート重合体と、約20%のConductexSC ウルトラカーボンブラック、および約30%のHoosier magnetics HM181 硬フェライト粉を押し出し機で溶融、混合した。
【0032】
冷却後の押し出し品を破砕し、さらに気流粉砕した後分級して、平均粒径100μmの担体を実験に必要な量回収し、この後前記担体を飽和するまで磁化した。このビーズは体積比で約10%のランダム配向したフェライト粒子を含む。したがってこのビーズの飽和磁化Mbは約20ガウスである。(純配向したストロンチウムフェライトの飽和磁化Msatは約380ガウスである。実施例1の複合ビーズの飽和磁化は希釈によって1/10に低下し、さらにランダムな粒子配向によって1/2に低下する。)担体ビーズの飽和磁化は、従来から硬磁性担体を用いたシステムで使用されている純フェライト担体に比べて低い。
【0033】
実施例3:実施例1の磁石構造上に約0.004インチ(0.1ミリメートル)厚のマイラシートを置き、その上に実施例2の担体膜を塗布して表面を覆った。この後現像剤のモホロジ(morphology)を高性能の双眼顕微鏡で観察した。前記マイラシートを、スリーブ100の動きに似せて前記磁石構造の磁極を横切る方向に手で引っ張ると、担体の集団は簡単に薄膜状になり、1〜3ビーズ厚さの層になった。ビーズ2個分の厚さの層は、厚さが均一で、若干の厚さ変動として観察されるある種の磁極構造を有していた。(前記厚さ変動が見られた理由は、前記磁石構造の非正弦波形での磁化パターンによることが明らかである。)ビーズの集団を磁極を横切る方向に動かすと、鎖は何処にも観察されず、各ビーズが隣接したビーズと勢いよく擦り合いながら個々に回転している様子が観察された。ビーズは高密度に充填されており、磁気ブラシ内のように拡散した線状ではない。実施例1および2で推定した値に基づいて計算したCの値は約5であった。
【0034】
実施例4:ほぼ単分子層の担体で覆われた約0.016インチ(0.41ミリメートル)厚さのカードストック(cardstock)層をマイラシートの代わりに使用し、その他は実施例3の手順を繰り返した。その結果、実施例3に比べて、t値が4倍に増加し、ビーズマッスはより低い磁界および磁界勾配の領域に移動した。カードストックが移動する際に、二つまたは三つの短いビーズ鎖の形成が磁極面上にのみ観察された。この場合Cの計算値は約2であった。明らかにこのビーズ鎖の形成は、前記磁石機構の理想状態と異なる方形に近い磁化パターンによって磁極面上の磁界勾配が小さくなったために生じたものである。
【0035】
実施例5:飽和磁化された平均粒径100μmの純ストロンチウムフェライトビーズの層を実施例2の担体材料の代わりに用いて、他は実施例3の手順を繰り返した。この材料は湿った砂に一致した性質をもつ。実施例3に比べてMbの値が約10倍増加し、そのためCは約1/2に減少した。マイラシート上のビーズの摺動が、磁石構造上の位置を維持したまま生じることが観察された。厚さが同じで面粗度が粗い紙の層をマイラシートの代わりに用いると、単分子層状態のビーズはほとんどビーズ鎖の形成を示さなかった。ビーズ鎖は、磁極面上に形成されることが判明した。平坦な線状のビーズも観察されたが、これらは磁化が上向きに配向していなかった。通常の場合は、磁気ブラシはほとんど存在しない。
【0036】
実施例6:先行技術のKaukeinen他発明による米国特許第5,409,791号の実施例1では下表の左欄に示すパラメータが使用されている。
【0037】
【表1】
Figure 0004335989
【0038】
右欄の各値は、左欄に対応する各パラメータから公知の手段によって算出したものである。tの値には先行技術の装置に通常備わる磁石とスリーブ間のクリアランスが含まれている。ロールの磁化Moは付録中の式を用いて推定した。得られた値はゴム接着されたフェライト磁石の特性を示すものである。ビーズの磁化Mbは左欄の値をフェライトの濃度で割ることで求めた。該値は等方性のストロンチウムフェライトにおける予測値より僅かに大きい。右欄の値を用いて計算したCの値は約1/73であり、担体ビーズが小さくなる程C値も小さくなる。したがって、先行技術の装置は本発明で要求される条件に対して約二桁及ばないものである。
【0039】
実施例7:実施例1の磁石構造の代わりに市販機から取り出した磁石を用いて、他は実施例3の手順を繰り返した。この磁石は直径が28.4mmで、ゴム接着されたフェライトからなり、磁極数は10であった。したがってMoは約175ガウスで、kは約0.35/mmであった。ビーズ数10以上の鎖が、実施例2の希釈担体を用いた場合にも観察された。Cの計算値は約1/3であった。磁化パターンは方形に近く、磁極面上であり得ると考えられた磁界勾配よりも小さいものであった。ビーズ磁化が著しく減少したために、単独でビーズ鎖の形成を防止するには磁化が不十分であった。
【0040】
実施例8:実施例2の担体と従来形の絶縁性トナーを用いて現像剤を作製した。前記絶縁性トナーは、ポリエステル樹脂、シアン顔料、および表面積の小さいシリカと酸化チタンからなる流動補助剤を含む。前記トナーは、粒子径が平均で7μmであり、現像剤中に存在している時は現像剤ビーズ上に約1/2単分子層のトナー層が被覆されていた。瓶中で振ることによってトナーを担体ビーズに対して(負に)帯電させ、該ビーズに万遍なく付着させた。メタライズされたマイラフォイルを実施例1の磁石構造上に金属面を上にして置き、この上に約二層の単分子層の厚みに相当するダイムサイズ(dimesized)領域の上記現像剤を置いた。さらに前記現像剤表面上にITO(インジウムと錫の複合酸化物)が成膜されたガラス片を、導電性面を下にして置き、端部に0.010インチ(0.25ミリメートル)の絶縁性スペーサを配置した。現像剤はITO面に接触していなかった。高電圧電源を下部のメタライズ層と上部ITO層との間に接続した。このように、メタライズされたマイラがシェル100を模擬し、ITOが成膜されたガラスが感光体12を模擬した機構によって現像ゾーン141のシミュレーションを行った。
【0041】
第一の実験では、前記構造体に電圧を印加せずに、前記磁石構造の磁極を横切る方向にマイラフォイルを手動で動かした。この場合、ガラス上へのトナー付着は全く見られなかった。
【0042】
第二の実験では、前記マイラフォイルを動かさずに、500Vの直流電圧を前記サンドイイッチ構造体に印加した。この場合もガラス上へのトナー付着は全く観察されなかった。
【0043】
第三の実験では、500Vの直流電圧を前記サンドイイッチ構造体に印加して前記マイラフォイルを前述と同様に動かした。約1/4インチ(6.4ミリメートル)以内の移動でガラス面がトナーで覆われた。トナーは前記0.010インチ(0.25ミリメートル)の隙間の両端に現れていた。次に該構造体を分解して、現像剤の評価を行った。現像剤の色は担体の色である黒色に変化しており、顕微鏡観察の結果から大部分のトナーが剥離していることがわかった。
【0044】
したがって、ビーズ鎖を動かすことは粉末雲の形成に対して本質的に効果的でない。本発明による個々のビーズの回転動作は効果的である。
【0045】
《付録》
本付録の目的は静磁場エネルギの変化を見積もることであり、この変化は、ビーズ202が図6に示した密に充填された平面状の状態から動いて図7に示した最短の鎖を形成する時のものである。本付録で用いる静磁界手法は公知のものであり、例えば、1962年にJohn Wiley and Sons(ニューヨーク)から刊行されたJ.D.Jackson著「古典電気力学」に例がある。以下の単純化した仮定を設ける、すなわち、形状は図7に示したように平坦とすること、ビーズ間の相互作用は最近接のもののみを考慮すればよいこと、ビーズは一様に磁化した球(すなわち純粋双極子)とみなすこと、およびビーズの磁化モーメントは常にドライブ磁界ラインに沿って配向すること、等である。最後の仮定が合理的である理由は、ビーズモーメントが急激に減少しない限り、ドライブ磁石120の磁界ラインから離れた位置の磁気モーメントを回転させるには莫大なエネルギを要するためである。
【0046】
ビーズ間の相互作用は双極子間の相互作用に等しい。ビーズ間の相互作用に基づくエネルギ変化については後に詳しく述べる。双極子対間のポテンシャルエネルギは次式で表される。すなわち、
【数1】
Figure 0004335989
【0047】
ビーズはドライブ磁界に沿って配列するため、各ビーズの双極子は局部的には相互に平行である。このため前式は次のように単純化できる。すなわち、
【数2】
Figure 0004335989
式中、角度θはビーズ中心間の線と図7に示したモーメント方向との間の角度である。
【0048】
図6を参照すると、状態Iではビーズ202は六つの等価な最近接ビーズに囲まれており、ビーズ中心間の距離は2aである(aはビーズの半径)。したがって状態Iにおけるビーズ間の相互作用のポテンシャルエネルギは次式で表される。すなわち、
【数3】
Figure 0004335989
【0049】
図7を参照すると、状態IIではビーズ202は三つの等価な最近接ビーズ上で該三つのビーズに向かって詰め込まれた状態にある。したがって状態IIにおけるビーズ間の相互作用のポテンシャルエネルギは次式で表される。すなわち、
【数4】
Figure 0004335989
ここで式変形において、cos2θ=2/3であることを利用している。
【0050】
上記結果を組み合わせることによって双極子間のエネルギΔUが得られる。すなわち、
【数5】
Figure 0004335989
【0051】
最終ステップでは、一様に磁化された球の磁気双極子モーメントについての従来公知の等量(磁化×体積)を用いる。この等量の項は負であり、このことは先行技術の磁気ブラシ式システムにおけるビーズ鎖の形成を支配的するものである。
【0052】
[ドライブ磁石120の磁界および磁界勾配の計算]
図6にドライブ磁石120および特に以下の計算に用いる座標軸300を示す。磁石材は磁極と軸受けの界面に向かって垂直に磁化されると仮定し、該磁化を次式で表す。すなわち、
【数6】
Figure 0004335989
式中、kは2π/λ、λは磁極間隔の2倍で表される数とする。
【0053】
磁界の算出はポテンシャル理論における標準的な問題である。前記界面以外には磁極密度はない。このため、該界面以外のあらゆる箇所において、磁界Hは次式で表すようにポテンシャルφから導出される。すなわち、
【数7】
Figure 0004335989
【0054】
境界条件として、第一に解は無限大でも成立する、および第二に磁石の界面でφとBの垂直成分の両方が連続しているものとする。前式の置換により次式で示す解が得られる。すなわち、
【数8】
Figure 0004335989
故に、
【数9】
Figure 0004335989
【0055】
本問題は線形問題であるため、得られる解は一つに特定される。界面の諸条件は満たされている。
【0056】
言うまでもなくより高次の任意の周期的なロールの磁化パターンを用いてフーリエ解を導くことができる。ただし重要な項は基底項であり、この理由は、基底項での磁化パターンがドライブロール上方の最遠方に達するためである。好適な磁化の形は正弦波である。
【0057】
[ビーズとドライブ磁界との相互作用に基づくエネルギ変化]
前記磁界Hの解、並びに、
【数10】
Figure 0004335989
であることから、この磁界に対して整列した、強度μの磁気双極子のポテンシャルエネルギは次式で表される。すなわち、
【数11】
Figure 0004335989
式中、yはビーズ202の中心から磁石120の表面までの距離とする。
【0058】
状態IIと状態Iとの間のエネルギ変化は、ビーズ202の位置の変化に基づくもので、まさしく上式に従ったものである。ビーズ202の上向の変位は2aよりわずかに少なく、簡単な幾何学および図7を用いて算出することができる。すなわち、
【数12】
Figure 0004335989
【0059】
したがってビーズとドライブ磁界との相互作用に基づくエネルギ変化は最終的に次式で表される。すなわち、
【数13】
Figure 0004335989
上記解の符号は正であり、これによりビーズ202が磁界勾配に逆らって上方に持ち上げられる。
【0060】
ビーズ間およびビーズとドライブ磁界間の相互作用の両方に基づくエネルギ変化を加算することによって次式が得られる。すなわち、
【数14】
Figure 0004335989
【0061】
μがゼロでないと仮定して、曲がり括弧の項が正であれば、すなわち次式で定義したパラメータCが1よりも大きい場合にUII Iである。すなわち、
【数15】
Figure 0004335989
故に、
【数16】
Figure 0004335989
以上がビーズ鎖の形成を抑制するための判断基準である。
【0062】
以上示した具合に、実質的にビーズ鎖をもたない永久磁化された担体を含む現像剤層を作製することができる。前記現像剤層中のビーズは密に充填されて液状に近い状態になっており、個々に回転し得る。これにより、現像電極をより接近させて配置でき、かつ現像剤の集団をより濃密化できるという効果がある。明らかに、前述の実施例およびパラメータCの計算は、共に必然的に近似的なものである。磁化パターンは方形であって正弦波形ではないがCの算出は好適な正弦波形の磁化パターンについて行った。ビーズの寸法と形状にはばらつきがあった。またビーズはバルク状態で磁化されるため、各ビーズは完全には均一に磁化されない。したがって、本発明の特質とされる点は、Cの値が約1/100という先行技術の値に対して顕著にかけ離れていることであり、このことが装置の質的な相違を特徴付けている。また、特定のドライブ磁石の磁化パターンを選択して簡明な例証を行ったが、実質的に同じ外部磁界を生じるあらゆる磁化パターンが同様の機能をもち、それらは全て本発明に包含されることは明らかである。
【0063】
好適な一実施形態を参照して発明の詳細な説明を行ったが、本明細書の記載および添付した特許請求の範囲で規定された内容による本発明の範囲内での種々の変形や修正が可能であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 先行技術の現像システムの部分側面図である。
【図2】 図1の側面図の要部拡大図である。
【図3】 本発明の非相互作用的な現像剤機構を組み込んだ四色電子写真複写機の断面の側面図である。
【図4】 回転式管状スリーブ形状をした、図3に示した現像剤機構の拡大側面図である。
【図5】 図4に示した現像剤機構の現像ゾーンの拡大図である。
【図6】 図5の拡大図の拡大断面図であって、静磁場ポテンシャルエネルギUIに対応する特定形状の現像剤ビーズを示す拡大断面図である。
【図7】 図5の拡大図の拡大断面図であって、静磁場ポテンシャルエネルギUIIに対応する別の形状の現像剤ビーズを示す拡大断面図である。
【図8】 1mmの磁極間隔をもつ平形多極磁石構造の断面模式図である。
【図9】 現像剤機構から取り外した状態の磁気ブラシ材の拡大図である。
【図10】 磁気ブラシ材の拡大断面図である。
【符号の説明】
12 感光体、14 光導電性表面、24 露光ステーション、26 現像剤機構、28 現像ステーション、65 現像剤ケース、80 現像用部材、100 スリーブ、120 ドライブ磁石、130 現像剤層、141 現像ゾーン、400 磁石機構。

Claims (3)

  1. 描画パターンに応じた静電潜像面を形成する潜像保持部材を配置するステップと、
    円筒形状を有し、永久磁化された担体ビーズを含む現像剤を円筒外側面に保持し、円筒軸を中心に回転することで前記現像剤を移送する現像剤移送部材を、円筒外側面の一部が前記静電潜像面と対向するよう配置するステップと、
    前記現像剤移送部材の円筒周方向に沿った所定の距離間隔でピークを有し隣接するピークの極性が異なる磁気を円筒外側面に発生する磁極部材を、前記現像剤移送部材の円筒内側に配置するステップと、
    前記円筒外側面上に担体ビーズが一様に接触配置された通常状態における一つの担体ビーズのポテンシャルエネルギーと、前記円筒外側面上で相互に接触する3つの担体ビーズの隙間の上から他の一つの担体ビーズが填まり込んだビーズ鎖発生状態における、当該他の一つの担体ビーズのポテンシャルエネルギーと、の関係に基づいて、前記担体ビーズの磁化の強さ、前記担体ビーズの粒径、前記磁極部材が発生する磁気量、当該磁気量のピーク距離間隔、および前記現像剤移送部材の円筒厚みのうち、少なくともいずれか決定するステップと、
    を含む静電潜像現像装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    各担体ビーズの磁化の強さをM b 、前記担体ビーズの粒径を2a、前記磁極部材が発生する磁気量のピーク値をM 0 、当該磁気量のピーク距離間隔の逆数にπを乗じた値をk、前記現像剤移送部材の円筒厚みをtとして、
    C=2.2(M 0 /M b )e -kt ka
    によって与えられるCの値に基づいて、各担体ビーズの磁化の強さ、前記担体ビーズの粒径、前記磁極部材が発生する磁気量のピーク値、当該磁気量のピーク距離間隔、および前記現像剤移送部材の円筒厚みのうち、少なくともいずれかを決定するステップを含む方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、
    前記Cの値が1以上となるよう、各担体ビーズの磁化の強さ、前記担体ビーズの粒径、前記磁極部材が発生する磁気量のピーク値、当該磁気量のピーク距離間隔、および前記現像剤移送部材の円筒厚みを決定するステップを含む方法。
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