JPH09269661A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

Info

Publication number
JPH09269661A
JPH09269661A JP35565996A JP35565996A JPH09269661A JP H09269661 A JPH09269661 A JP H09269661A JP 35565996 A JP35565996 A JP 35565996A JP 35565996 A JP35565996 A JP 35565996A JP H09269661 A JPH09269661 A JP H09269661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
developing device
carrier
developing
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35565996A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobumasa Furuya
信正 古谷
Shigehito Andou
滋仁 安東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP35565996A priority Critical patent/JPH09269661A/ja
Publication of JPH09269661A publication Critical patent/JPH09269661A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を用
い、像担持体上の静電潜像を可視化する現像装置におい
て、機械的に現像剤層の層厚を規制することなく、現像
剤担持体上に均一な現像剤の薄層を形成し、現像剤の劣
化を低減する。 【解決手段】 像担持体1と近接・対向するように配置
される現像剤担持体12が円筒状の導電性基体とこの周
面に形成された磁気記録層とを有する。この磁気記録層
にはS極と、N極とが交互に着磁され、隣り合う磁極間
の距離が25μm〜250μmとなっている。このよう
な現像剤担持体の周面に現像剤が供給されると、磁性キ
ャリアが現像剤担持体の表面に吸着され、磁力線は現像
剤担持体の表面から垂直方向に急激に減衰する。したが
って現像剤担持体の表面にほぼ均一な薄い現像剤層が形
成される。一方、現像剤担持体の表面に、中心間隔が2
5μm〜200μmで細帯状の電極を形成し、隣り合う
電極間に直流電圧を印加してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真記録装置
又は静電記録装置等で用いられ、静電電位の差による潜
像にトナーを選択的に転移して可視化する現像装置に係
り、特にキャリアとトナーとを混合した二成分現像剤を
用いる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機・プリンタ等の画像形成装置とし
ては、電子写真式又は静電記録式の装置が広く用いられ
ている。このような装置は像担持体上に静電潜像を形成
し、これにトナーを転移して可視像とした後、このトナ
ー像を記録用紙等に転写するように構成されている。
【0003】上記像担持体上の静電潜像を現像する現像
装置には、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像
剤を像担持体表面に接触させ、トナーの転移による現像
を行ういわゆる接触型二成分現像装置がある。この現像
装置は、現像剤中におけるトナー濃度の制御が必要であ
ること、現像剤の撹拌機構が必要となり装置が大型化す
るという課題を有するものの、画質特性および現像剤の
搬送性等の点で優れた特性を有し、現像装置の主流とな
っている。
【0004】図33は、上記接触型二成分現像装置の一
例を示す概略構成図であり、磁石ロール401aとその
周囲で回転駆動するスリーブ401bとを備えた現像ロ
ール401を有している。また、スリーブ401bの周
面に二成分現像剤を供給する供給部材402と、トリマ
と称される層厚規制部材403とを備えており、これに
よってスリーブ上に適切な厚さの現像剤層を形成する。
このようにして形成された現像剤層は磁石ロール401
aによる磁界にしたがってキャリアが穂状に連なった磁
気ブラシを形成し、像担持体410との対向位置でこの
像担持体410と接触してトナーのみを転移するように
なっている。
【0005】また、上記接触型二成分現像装置では像担
持体410の表面を現像剤の磁気ブラシが機械的に摺擦
するため、磁気ブラシによるいわゆる刷毛跡や掃き寄せ
等の画質欠陥が生じやすい。そこで、この欠点を回避す
るために、像担持体表面に現像剤を接触させずに現像す
る、いわゆる非接触型の二成分現像装置も多数提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように層厚規制部材を用いた場合には、層厚規制部材の
背面部すなわち現像剤搬送方向の上流側で、現像剤が過
度に充填された状態となるため現像剤に強い圧縮力が作
用する。また現像剤が層厚規制部材と現像剤担持体の間
隙を通過する際には、現像剤に強い摩擦力が作用する。
このような力によって現像剤に劣化が発生する。
【0007】上記現像剤の劣化はトナーの劣化とキャリ
アの劣化とに大別され、双方とも圧縮力や摩擦力等によ
り発生するものであり、トナーおよびキャリアの代表的
な劣化形態とその影響は次のとおりである。一般にトナ
ー表面には、帯電性及び流動性向上のために加えられた
外添剤が付着しており、現像剤に圧縮力や摩擦力が作用
すると、この外添剤がトナー表面から剥離したり、トナ
ーの樹脂中へ埋没する。このような外添剤の剥離や埋没
の生じた状態がトナーの劣化の代表的な形態であり、こ
のような劣化が進行すると摩擦帯電特性が変化し、トナ
ーの電荷量分布は極めて広く不安定となる。このため、
電荷量の低いトナーおよび所定の極性と逆極性に帯電し
たトナー(以降、逆極性トナーと称す)が生じて背景部
へのカブリが発生する。
【0008】また上記のようなトナーの劣化が生じる
と、トナーとキャリアとの接触面積が増大するために、
トナーとキャリアとの間の付着力は増大する。このた
め、トナーはキャリアの表面から剥離し難くなり、現像
されるトナー量は減少して画像濃度が低下してしまう。
特に非接触型二成分現像においては、トナーと像担持体
との間の付着力が存在しないために、トナーのキャリア
表面からの剥離は、電界によりトナーに作用するクーロ
ン力が、トナーとキャリアとの間の付着力に勝った場合
に発生する。従って、トナー劣化に伴うトナーとキャリ
アとの間の付着力の増大により、画像濃度の低下は顕著
に表われる。このように、トナーの劣化による画像欠陥
が発生する状態となると、現像剤の寿命が尽きたという
ことであり、現像剤の交換が必要となる。
【0009】一方、キャリアの劣化は、キャリア表面へ
のトナー並びにトナーの外添剤の固着によって発生す
る。このような劣化が生じると、キャリア表面にトナー
と同種の材料が存在するために、トナーとキャリアとの
摩擦帯電序列の差は、劣化前に比べて小さくなる。従っ
て、キャリアの劣化に伴いトナーの電荷量は減少し、電
荷量の低いトナーおよび逆極性トナーが生じて、背景部
へのカブリが発生することになる。
【0010】また、層厚規制部材を用いる二成分現像装
置の他の問題点として次のような事項がある。非磁性ま
たは磁性の材料からなるトリマを用いる場合には、現像
剤の搬送量が層厚規制部材と現像剤担持体表面との間
隙、並びに現像剤担持体の磁極の位置関係に依存するた
め、層厚規制部材の寸法精度および設定精度が画質に大
きく影響する。従って、良好な画像を得るためには、上
記間隙を極めて高精度に設定する必要がある。このた
め、層厚規制部材の加工や設置に多くの手間が必要とな
り、製造コストが増大することになる。
【0011】特に、近年の画像形成装置では、解像性や
細線再現性等の優れた現像を行うこと、電位が低い潜像
の現像を行うこと、さらに高速プロセスにおいて高い現
像効率を得ることが要求されており、このような場合に
は上記問題点はより顕著となる。つまり、上記のような
場合には現像間隙すなわち現像剤担持体と像担持体との
間隙を狭く設定することが望ましく、この場合の現像剤
層は、より搬送量が少ない薄い層としなければならな
い。このため、層厚規制部材と現像剤担持体表面との間
隙をより狭く設定する必要があるが、この間隙が狭くな
るほど、層厚規制部材の寸法精度および設定精度の画質
への影響が大きくなる。また、間隙を狭くするほど現像
剤に作用する圧縮力や摩擦力が大きくなるために、現像
剤の劣化が促進されるからである。
【0012】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、機械的に現
像剤層の層厚を規制することなく均一な現像剤の薄層を
形成すること、およびこれにより現像剤の劣化を低減し
て良好な画像を安定して得ることができる現像装置を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
[現像剤担持体の周囲に磁界を形成する構成]上記問題
点を解決するために、周面上に二成分現像剤を担持して
搬送する現像剤担持体が、ほぼ一層のキャリアを周面上
にほぼ均一に吸着する複数の磁極を備えるものとする。
これらの磁極は、発生させる磁界の強さ及び磁極間隔を
適切に選択することによって、上記のようなキャリアの
層を形成することができるように設定されている。例え
ば、現像剤担持体の周面付近に着磁された隣り合う磁極
間の距離を25μm〜250μm程度とし、S極とN極
とが交互となるように着磁されていると、一般に用いら
れる粒径が25μm〜200μm程度のキャリアをほぼ
均一にほぼ一層だけ吸着することができる。なお、上記
磁極は、現像剤担持体の周面に磁性体層を設けて、これ
に着磁したものであってもよいし、着磁された磁性体層
の上に非磁性体層が積層されていてもよい。また、現像
剤担持体を、無端状の周面が周回移動する外周部材と、
その内部に設けられた内部部材からなるものとし、この
内部部材の周面付近に上記磁極を設けてもよい。
【0014】このような磁極により、ほぼ均一なキャリ
アの薄層が形成される原理は次のようなものと考えるこ
とができる。上記のように狭い間隔で配置された磁極に
よる磁力線は隣接する極性の異なる磁極へと向かうため
に、現像剤担持体表面に垂直な方向の磁界成分は、現像
剤担持体表面の近傍において急激に減衰する。また、磁
性キャリアの層が周面に形成されると磁力線が現像剤担
持体の周面と接触する磁性キャリアの層内を通り、その
外側にほとんど分布しない状態となる。従って、キャリ
アは磁極上の部分に集中して付着することなく、磁界に
沿った状態でほぼ一層だけが整然と並んだ状態で吸着さ
れる。このため、現像剤担持体上には現像剤の未付着部
が無く、且つ山谷構造を持たない薄い現像剤層が形成さ
れ、磁力により保持されて現像領域へ搬送される。
【0015】また、上記現像装置で用いる現像剤の磁性
キャリアは106 /(4π)A/mの磁界中における磁
化が45kA/m以上360kA/m以下となるものを
用いるのが望ましい。磁性キャリアの磁化が小さいと、
上記磁極が形成する磁界によって現像剤担持体上へ吸着
される力が小さくなる。このため、磁極間隔が小さく設
置されて現像剤担持体の表面に垂直な方向の磁界成分が
急激に減水しているとキャリアが現像剤担持体の表面に
吸着されない部分(現像剤層の抜け)が生じ易くなる。
このような現像剤層の抜けがあると低濃度部における微
小な濃度ムラや細線の再現性不良が発生する。一方、磁
性キャリアの磁化が大きいと、現像剤担持体の磁極パタ
ーンに応じて強い吸着力が作用し、磁極上と磁極間とで
ほぼ均一な現像剤層、つまり山谷構造のない現像剤層を
形成するのが難しくなる。現像剤層にこのような山谷構
造があると、低濃度部において磁極ピッチと対応した濃
度ムラが発生したり、細線の幅に微小なムラを生じたり
することになる。このように、磁性キャリアの磁化は上
記磁極によって形成される現像剤層の状態に影響を及ぼ
すものであり、磁化の大きさを上記範囲とすることによ
り、ほぼ一層の現像剤層を現像剤担持体上に形成するの
が容易となる。
【0016】上記のような現像装置では、現像剤担持体
に設けられた磁極の作用によって、層厚規制部材を用い
ることなく現像剤の薄層を形成することができるので、
現像剤に大きな負荷をかけることがなく、現像剤の劣化
を防止することができる。また、現像剤担持体の磁力の
みにより現像剤層を形成するので、現像剤搬送量が部品
精度に依存せず且つ経時変化は発生しない。さらに、磁
極の間隔が十分に狭く設定されているため、磁極パター
ンによる影響は発生せず、均一性の高い画像が得られ
る。また、磁性キャリアは磁極と磁極との間で閉磁気回
路状のブリッジを形成するため、現像剤担持体上のキャ
リア層には強い磁気拘束力が作用する。従って、現像剤
の飛散および静電潜像担持体上へのキャリアの付着は発
生しない。
【0017】上記現像装置で用いられる現像剤担持体
は、導電層とその上に形成された磁気記録層とで主要部
が構成されるものとし、この磁気記録層に上記磁極を設
けたものとすることができる。この導電層には現像バイ
アス電圧を印加し、像担持体上の潜像との間に電界を形
成することによって、トナーが潜像に転移される。
【0018】上記磁気記録層には着磁用ヘッドによって
着磁が行われるが、上記磁気記録層の下側に軟磁性体層
を配設しておくことにより、磁気記録層の厚さ方向にN
極およびS極とが生じるように着磁することができ、強
い磁極を得ることができる。つまり、軟磁性体層が磁束
の通路となるため、磁気記録層に対して現像剤担持体表
面と垂直な方向の着磁を施す際に、磁気記録層を磁化す
る着磁用ヘッドを磁気記録層側のみに設け、着磁ヘッド
から磁気記録層を垂直に通過して背後の軟磁性体層に至
る磁束を形成することが可能となる。なお、上記軟磁性
体とは、磁界中に置かれると磁化するが、外部の磁界が
作用しない状態では磁性を示さない材料からなるもので
ある。
【0019】また、現像剤担持体は上記磁極が周回方向
の全域にわたってほぼ均等に設けられ、この着磁された
部分が周回駆動される構成としてもよいし、磁極が設け
られた内部部材と、この周囲を周回する外周部材を有す
るものとしてもよい。上記内部部材と外周部材とを有す
るものでは、内部部材の少なくとも現像剤担持体上に現
像剤層を形成する部位に上記磁極を配置し、この磁界に
よって外周部材の周面上に現像剤の薄層を形成すること
ができる。そして、前記外周部材の回転により現像剤を
搬送し、現像領域で像担持体と近接又は接触させてトナ
ー像の形成に供する。このような現像剤担持体では、現
像剤層を形成する部位以外では任意の磁石パターンとす
ることが可能となり、画質や画像形成速度等の要求に対
して適宜最適な磁石パターンによる対応が可能となる。
【0020】なお、上記のような構成と同様に現像剤担
持体に小さなピッチで磁極を設ける技術が特開平3−2
59276号公報に記載されている。この公報に記載の
技術は、現像ロール(現像剤担持体)を単一の回転体で
構成し、その周囲に100μm程度以下の小さなピッチ
で磁極を設け、一成分磁性現像剤をその周面に吸着する
ものである。これにより、磁極の位置に対応して吸着さ
れる現像剤量のムラが生じるのを低減し、この現像剤層
を現像領域におけるトナー像の形成に供する。このよう
な構成により現像ロールを固定支持された磁石ロールと
その周囲で回転するスリーブを有する構造とすることな
く、単純な構成で濃度ムラのない現像を行うものであ
る。
【0021】しかし、この公報に記載の現像装置は一成
分磁性現像剤を用いるのを前提としており、一成分現像
剤は粒径が7〜15μmであり、着磁ピッチを100μ
m程度以下としても吸着された現像剤は現像ロールの周
面上で穂状となる。このため、層厚規制部材で穂の高さ
を機械的に規制しないと均一な現像剤層を形成すること
ができず、層厚規制部材を用いることを前提としてい
る。このように上記公報に記載の技術は本願に係る発明
と扱う現像剤が異なり、目的も異なるもので全く異質の
技術的思想に基づくものである。
【0022】[現像剤担持体の周囲に電界を形成する構
成]上記問題点を解決する別の手段として、現像剤担持
体の周面上にほぼ一層のキャリアをほぼ均等に吸着する
電界を形成する。例えば、上記現像剤担持体の周面に複
数の線状又は細帯状の電極を設け、これらの隣り合う電
極間に電圧を印加する電源装置を有するものとする。隣
り合う上記電極間の距離は25μm〜200μmとする
のが望ましく、隣り合う前記電極間には0.8V/μm
程度以上の電位差が生じるように電圧を印加するのが望
ましい。
【0023】上記のように現像剤担持体の周面に沿って
電界を形成することにより、周辺にあるキャリアは+極
および−極が誘導されて分極する。このキャリアが電気
的な力で現像剤担持体の周面に吸着され、このキャリア
に付着しているトナーとともに現像剤の薄層を形成す
る。このとき、隣り合う電極間の電気力線はほとんどが
高抵抗材料からなるキャリアの中を通り、現像剤担持体
に接触するキャリア層の外側にはほとんど電気力線が出
てこない。このため、現像剤担持体の周面上にほぼ一層
のキャリア層がほぼ均等に形成される。この現像剤層が
像担持体と対向する現像領域に搬送され、トナー像の形
成に供される。したがって、層厚規制部材で機械的に現
像剤層の層厚を規制することなく、ほぼ均等な現像剤層
を形成することができるので、現像剤層形成時に現像剤
が劣化するのが回避される。さらに現像剤層の層厚が部
品の精度に依存しない。このため、高画質の現像を安定
して行うことが可能となる。
【0024】上記現像剤担持体の周面に沿って設けられ
る電極は、隣接する電極間の距離が適切に設けられるの
であれば、その方向は周回方向に形成されていても、螺
旋状に設けられていてもよいが、周回方向と直角方向に
平行な線状又は細帯状に形成するのが望ましい。
【0025】また、周回方向と直角方向に電極を設ける
とともに、該電極を現像剤担持体周面の周回移動ととも
に移動するように設置し、像担持体との対向位置の下流
側で、隣り合う前記電極間の電界の方向を周期的に反転
させるように構成することもできる。このように電界の
方向を周期的に反転させることにより、キャリアに誘導
される極性も反転し、現像剤担持体の周面からキャリア
が剥離される。
【0026】したがってスクレーパなどの機械的な手段
を用いることなく、現像領域を通過した現像剤を現像剤
担持体の周面から剥離し、その後に新たな現像剤を供給
することができる。このため、現像剤の剥離時に劣化が
生じるのを防止し、現像によって得られるトナー像が経
時的に変化するのを低減することができる。
【0027】なお、上記の構成と同様に現像剤担持体の
周面に沿って複数の電極を設ける技術が特開昭55−1
38765号公報、特開昭57−2068号公報、特開
昭59−181372号公報に開示されている。特開昭
55−138765号公報に開示される磁気ブラシ現像
装置は、一成分トナーを用いるもので、複数の磁極を有
する円筒状のマグネットとその周囲で回転駆動されるス
リーブとを有し、スリーブの外周面には電気的絶縁を施
した複数の電極が露出するように設けられている。これ
らの電極間あるいはこれらの電極と前記スリーブとの間
に電圧を印加して、前記各電極間に連なった一成分現像
剤に電流を流すことで、一成分現像剤を所望の極性に帯
電させ、静電潜像を適切に現像しようとするものであ
る。
【0028】特開昭57−2068号公報に開示される
現像方法及び現像装置は、可動絶縁部材表面に電極手段
を形成し、前記電極間に電圧を印加することで前記可動
絶縁部材上に多数の収束電界を形成して一成分分極性ト
ナー粒子を保持する。このトナーを像形成部材に近接さ
せて潜像パターンを現像するものである。また、特開昭
59−181372号公報に開示される現像装置は、現
像剤担持体が互いに電気的に絶縁された複数の電極を有
し、これらの電極群のうち一部の電極に交番電圧を印加
し、残りの電極に直流電圧を印加する。これにより、非
磁性一成分現像剤を隣接する電極間に生じる電気力線に
沿って振動させ、前記現像剤担持体との間の摩擦によっ
て前記非磁性一成分現像剤を帯電させるものである。
【0029】しかしながら、特開昭55−138765
号公報、特開昭59−181372号公報に記載の技術
は、いずれも一成分現像剤を用いることを前提とし、電
極に印加される電圧でトナーを帯電させ、又はトナーの
電荷を調整するものであり、電極を現像剤の均一な薄層
を形成するための手段とする技術的思想はない。また、
特開昭57−2068号公報に記載の技術は、電極間に
形成される電界によって一成分現像剤を可動絶縁部材上
に保持するものではあるが、層形成にはドクタブレード
等の層厚規制部材の使用を前提としている。したがって
本願発明と目的が異なるもので、上記先行技術は全く異
なる技術と考えられる。
【0030】[現像剤担持体の周囲に磁界と電界とを形
成する構成]上記問題点を解消するための構成として、
先に「現像剤担持体の周面に磁界を形成する構成」と
「現像剤担持体の周面に電界を形成する構成」とを記載
したが、これらの利点を有効に生かし不都合な点を補う
ように、双方の構成を併せて有するものを採用すること
もできる。つまり、次のような構成の現像装置である。
現像剤担持体が、複数の磁極を有する内部部材と、その
周囲で周回駆動される外周部材とを有し、この外周部材
の周面に狭いピッチで複数の電極が設けられたものであ
る。上記内部部材と外周部材とは、円筒状のロールとそ
の周囲に配設された円筒状のスリーブであってもよい
し、円筒状のロールとこれに張架されるベルトであって
もよい。
【0031】上記のような構成では、現像剤担持体と対
向する現像領域では、現像剤を磁界の作用によって外周
部材の表面に吸着し、現像領域の下流側の領域で電気的
に保持するとともに、この領域で隣り合う電極間の電界
の方向を周期的に反転させることができる。これによ
り、現像領域では濃度ムラのない均一な現像が可能とな
る。つまり、電極間に電界を生成するために隣り合う電
極間で電位が異なっており、このまま現像領域で像担持
体と対向すると現像バイアスが電極間で変動することに
なる。しかし、現像領域では磁界の作用で現像剤を保持
することにより、上記不都合が解消される。また、現像
領域の下流側では電界の作用で現像剤を外周部材の表面
から剥離することができ、スクレーパ等で掻き落とすこ
とによる現像剤の劣化が生じない現像装置とすることが
できる。
【0032】また、上記現像装置において、上記内部部
材が有する磁極は現像剤担持体の周回方向と直角方向に
線状に着磁され、周方向にほぼ等間隔で設けられるもの
とし、上記外周部材に設けられた複数の電極が隣り合う
中心間距離と、上記磁極間の中心距離とは、一方が他方
の整数倍となり、上記内部部材の外周面と外周部材の内
周面とはほぼ等しい速度で周回移動するように駆動され
るものとするのが望ましい。このように設定することに
より、電界の作用で外周部材上に吸着された現像剤は、
磁界が作用する領域へ移動したときに磁界の作用で吸着
された状態にスムーズに移行する。つまり、外周部材上
の現像剤は外周部材から剥離されたり飛散したり、さら
に外周部材上で大きく移動することがなく、均一な現像
剤層が維持されて高品位な現像が可能となる。
【0033】なお、上記現像装置は、内部部材に磁極を
設け、外周部材に電極を設けたが、これを逆にし、内部
部材の周面に電極を設け、外周部材に磁極も設けてもよ
い。このような構成であっても同様の効果を得ることが
できる。また、このような構成でも、外周部材の磁極間
隔と内部部材の磁極間隔とは、一方が他方の整数倍とな
るようにし、周面の移動速度がほぼ等しくなるように設
定するのが望ましい。さらに、磁気記録層を電極と重ね
て形成しこれに磁極を設けた構成とすることもできる。
この磁気記録層は電極の上から積層するものであっても
よいし、電極の下層に形成されるものであってもよい。
このような構成においては磁界の作用で現像剤を現像剤
担持体の周面に保持し、電界の作用で現像剤を剥離する
ことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態を下記の順序で説明する。 [1.本願発明に係る現像装置が用いられる画像形成装
置] [2.第1の実施形態] 請求項1、請求項2、請求項
3、請求項4又は請求項6に記載の発明の実施形態 〈a.現像装置の構成と動作〉 〈b.着磁の方法〉 〈c.磁極間隔等と、画像濃度・画像の均一性・キャリ
アの付着との関係を調査する実験〉 〈d.キャリアの磁化・磁極間隔と、濃度ムラの発生・
細線の再現性・キャリアの付着との関係を調査する実
験〉 〈e.維持性についての実験〉 [3.第2の実施形態] 請求項1、請求項2、請求項
3、請求項4又は請求項6に記載の発明の実施形態 [4.第3の実施形態] 請求項7又は請求項8に記載
の発明の実施形態 [5.第4の実施形態] 請求項9、請求項10、請求
項11、請求項12又は請求項13に記載の発明の実施
形態 〈a.現像装置の構成と動作〉 〈b.電極間隔・印加電圧と、画像濃度・画像の均一性
・キャリアの付着との関係を調査する実験〉 〈c.維持性についての実験〉 [6.第5の実施形態] 請求項9、請求項10、請求
項11、請求項12又は請求項13に記載の発明の実施
形態 [7.第6の実施形態] 請求項14に記載の発明の実
施形態 〈a.現像装置の構成と動作〉 〈b.現像剤の交換性についての実験〉 [8.第7の実施形態] 請求項15、請求項16又は
請求項17に記載の発明の実施形態 〈a.現像装置の構成と動作〉 〈b.電極間隔及び磁極間隔と濃度ムラの発生との関係
を調査する実験〉 [9.第8の実施形態] 請求項18、請求項19又は
請求項20に記載の発明の実施形態 [10.第9の実施形態] 請求項21に記載の発明の
実施形態 [11.第10の実施形態] 請求項21に記載の発明
の実施形態 [12.上記実施形態の変更可能な構成]
【0035】[1.本願発明に係る現像装置が用いられ
る画像形成装置]図1は、本願発明に係る現像装置が用
いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
この画像形成装置は、ほぼ円筒状の導電性基体の周面に
感光体層が設けられた感光体ドラム1を備えており、こ
の感光体ドラム1が、図中に示す矢印Aの方向に回転駆
動されるようになっている。また、感光体ドラム1の周
囲には、その回転方向に沿って、帯電器2と、露光装置
3と、円筒部材からなる現像剤担持体12を感光体ドラ
ム1に対向させた現像装置4と、転写前コロトロン5
と、転写コロトロン6と、剥離コロトロン7と、クリー
ナー8と、光除電器9とを有している。
【0036】上記感光体ドラム1の導電性基体は電気的
に接地されている。また、感光体層には負帯電の有機感
光体(OPC)が用いられており、ほぼ一様に帯電した
後、像光を照射すると、露光部の電荷が上記導電性基体
に流れ、電位が減衰するようになっている。この感光体
ドラム1は、例えば外径を100mm、周面の移動速
度、すなわちプロセススピードを160mm/s程度に
設定することができる。
【0037】上記露光装置は、画像信号に基づいて点滅
するレーザー発生装置と、このレーザー発生装置から射
出されるレーザービームを回転しながら反射するポリゴ
ンミラーとを有し、感光体ドラム1の周面を露光走査し
て静電潜像を形成するものである。この露光走査は、画
像部を露光するものであってもよいし、非画像部を露光
するものであってもよく、感光体の帯電極性とトナーの
帯電極性とを適切に選択することによって画像部にトナ
ーを転移して顕像化することができる。この画像形成装
置では感光体およびトナーは負帯電のものを用い、画像
部を露光するように設定されている。
【0038】次に上記画像形成装置の動作について説明
する。始めに、帯電器2により感光体ドラム1の表面が
一様に−450Vに帯電される[図2(a)]。続い
て、レーザー光による画像部露光が行われ、露光部電位
がほぼ−200Vのネガ潜像が形成される[図2
(b)]。そして、このネガ潜像の露光部には現像装置
4によりトナーが転移され顕像化される[図2
(c)]。
【0039】上記のようにして感光体ドラム1上に形成
されたトナー像は、転写コロトロン6の帯電によって記
録用紙上に転写される。その後、この記録用紙は、剥離
コロトロン7の帯電によって感光体ドラム1の表面から
剥離されて定着器(図示しない)へと搬送される。定着
器ではトナー像が加熱・加圧によって記録用紙上に定着
される。
【0040】一方、トナー像の転写および記録用紙の剥
離工程が終了した感光体ドラム1の表面は、クリーナー
8によって残留トナーが清掃され、さらに光除電器9に
よる露光で残留電荷が除去されて次の画像記録工程に備
えられる。なお、感光体ドラム1の回転方向における現
像装置の下流側に設けられた転写前コロトロン5は、現
像時にキャリアが像担持体へ転移する量を調査する際に
用いられるもので、感光体ドラム1上に形成されたトナ
ー像に対して一様な負帯電を行なう。これにより、現像
の際に意図に反して感光体ドラム1上へ転移したキャリ
アを負に帯電し、トナーと一緒に記録用紙上に転写され
るようにして、記録用紙上においてキャリアの転移量の
評価を行うことができる。
【0041】[2.第1の実施形態] 〈a.現像装置の構成と動作〉次に、本願に係る発明の
実施の形態である現像装置について説明する。図3は、
上記画像形成装置で用いることができる現像装置であっ
て、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求
項6に記載の発明に係る現像装置の一形態を示す概略構
成図である。この現像装置4は、現像剤が収容される現
像ハウジング11の感光体ドラム1との対向部位に現像
用の開口部を設け、この開口部に現像ロール12を配設
するとともに、その後方に二つのスクリューオーガー1
3、14を設けたものである。また、現像ロール12上
に付着した現像剤を剥離するスクレーパ15が現像ロー
ル12と接触するように設けられている。
【0042】上記スクリューオーガー13、14は、現
像ハウジング内の仕切り壁16で仕切られた二つの現像
剤撹拌搬送室内に設けられ、それぞれ逆方向に現像剤を
搬送するように回転駆動されるものである。上記二つの
現像剤撹拌搬送室は両端部で連通しており、上記スクリ
ューオーガー13、14によって搬送される現像剤は撹
拌されながら二つの現像剤撹拌搬送室内を循環移動する
ようになっている。
【0043】上記現像ロール12は、図4に示すように
軸線回りに回転が可能となるように支持された円筒状の
導電性基体12aとその周面上に形成された磁気記録層
12bとで主要部が構成されている。この現像ロール1
2の外径は18mm、駆動時の周速度は320mm/
s、感光体ドラム1と現像剤担持体12との間隙は30
0μmに各々設定されており、現像剤層が感光体ドラム
1に対して非接触状態となるよう保持されている。
【0044】上記導電性基体12aには現像バイアス用
電源17により、現像バイアス電圧が印加される。この
現像バイアス電圧には直流電圧を重畳した交流電圧が採
用されており、直流成分は地カブリの発生を防ぐために
−400Vに設定されている。また、現像バイアス電圧
の交流成分は、周波数6kHzの矩形波で、ピーク間電
圧が1.5kVに設定されている。一方、上記磁気記録
層12bには、全周にわたってS極とN極とが交互に等
間隔(25〜200μm程度)で並列するように着磁が
施されている。この着磁については後述する。
【0045】この磁気記録層12bは、結着樹脂中に強
磁性材料の粉状体を分散させたものを、導電性基体12
a上に層厚50μmでコーティングすることにより構成
されており、強磁性材料としてγ−Fe23 、結着樹
脂としてポリウレタンが使用されている。この磁性材料
としては、磁石材料や磁気記録材料等として公知である
任意のものが使用可能であり、上記γ−Fe23 のほ
か、CrO2 等が使用できる。また、結着樹脂として
は、テープ・ディスク・カード等の磁気記録層を構成す
る樹脂として公知である任意のものが使用可能であり、
例えばポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン
等が使用できる。さらに、磁気記録層12bには、必要
に応じて導電性微粒子等を添加することが可能である。
【0046】上記現像装置で用いられる現像剤は非磁性
トナーと磁性キャリアとを混合した二成分現像剤であ
り、トナーとしては、重量平均粒径が7μmで、負帯電
性のポリエステル系トナーが使用されている。また、キ
ャリアとしては、結着樹脂中に磁性粉を分散させた、い
わゆる磁性粉分散型樹脂キャリア又は球形フェライト粒
子に樹脂被覆を施した、いわゆるフェライトキャリアが
使用されている。そして、これらのキャリアは106
(4π)A/mの磁界中における磁化が45kA/m以
上360kA/m以下となるものが望ましい。
【0047】このような現像装置4においては、現像剤
が現像ロール12に供給されると、磁気記録層12bの
磁界に基づいて現像ロール12の周面に一定量の現像剤
が吸着される。すなわち、トナーを電気的に吸着したキ
ャリアがほぼ一層だけ、ほぼ均等に付着した状態とな
り、層厚規制部材を用いずに現像剤層が形成される。そ
して、この現像剤層は、現像ロール12の回転に伴って
感光体ドラム1と対向する現像領域へと搬送され、感光
体ドラム1上の静電潜像の現像に供される。
【0048】〈b.着磁の方法〉次に、上記磁気記録層
12bの着磁の方法について説明する。磁気記録層の着
磁は、図5に示すように現像ロール12の周面に近接し
て配置された磁気記録用ヘッド200によって行われ
る。この磁気記録用ヘッド200は、軟磁性材料からな
り両端部が間隔をおいて並列する形状のコア201と、
このコア201に巻き回されたコイル202とを有し、
上記コア201の両端部が現像ロールの周面に近接する
ように配置される。コイル202には磁化信号発生装置
を介して電源から磁化電流が供給されるようになってお
り、コイル202に電流が流れると、コア201内に磁
束が発生し、この磁束はコア201の先端から磁気記録
層12bを通る。これにより、磁気記録層12bが磁化
される。コイル202へ供給される磁化電流は磁化信号
発生装置を介して断続的又は適宜電流の方向を変えて供
給され、図5に示すように回転駆動される現像ロール1
2の周面が所定の着磁パターンに磁化される。本実施例
では現像ロール12の周方向にN極とS極との交互着磁
を正弦波パターンにて行い、現像ロール表面における半
径方向の磁束密度のピーク値を50mTに設定してい
る。
【0049】なお、磁気記録層の着磁には図6に示すよ
うな磁気記録用ヘッド210を用いることもできる。こ
のような磁気記録用ヘッド210を用いる場合には、現
像ロールを軟磁性体層122aの上に磁気記録層122
bが設けられたものとする。軟磁性体122aとして
は、公知である任意のものが使用でき、例えば鉄、鉄−
ケイ素合金、鉄−ニッケル合金等がある。
【0050】上記磁気記録用ヘッド210は、コアの一
端211aが小さな端面となるように断面を減少した形
状となっているが、他端211bは大きな端面が現像ロ
ールの周面と対向する形状となっている。このようなコ
ア211に巻き回されたコイル212に電流が供給され
ると、コア211に発生した磁束は小さな端面から磁気
記録層を通り、さらにその下にある軟磁性体層122a
を通って端面が大きくなっているコアの他端211bへ
通じる。したがって磁気記録層の小さな端面211aと
対向している位置では、磁気記録層122bの厚さ方向
にN極とS極とが形成され、一方大きな端面と対向して
いる部分ではほとんど磁化されない。このような着磁を
現像ロールの周面のほぼ全域にわたって行うことによ
り、磁気記録層122bの厚さ方向に配列された磁極を
周面のほぼ全域に形成することができる。このように磁
気記録層の厚さ方向に着磁することによって大きな磁束
密度の磁界を形成することができ、磁極の間隔、使用す
るキャリア等に応じてこのような着磁パターンを採用す
ることもできる。
【0051】〈c.磁極間隔等と、画像濃度・画像の均
一性・キャリアの付着との関係を調査する実験〉次に、
図3に示す現像装置において、静電潜像の現像試験を行
い、キャリアの種類および粒径と、磁気記録層12bの
磁極間隔とを変化させて、画像濃度、キャリアの付着、
画像の均一性を調査した結果について説明する。一般に
二成分現像剤の薄層を用いる現像方式において、きめの
細かい画像を得るためには、平均粒径の小さいキャリア
を用いることが好ましい。平均粒径の大きなキャリアを
用いた場合には、磁界に沿って配列されるキャリアのチ
ェーン間の間隔は広くまた粗くなるため、均一性の高い
薄層を得ることは困難となる。このため、画像の均一性
不良およびライン画像のエッジ再現不良が発生してしま
う。したがってキャリアの平均粒径としては、100μ
m以下であることが好ましく、本試験では平均粒径が5
0μm、100μmのキャリアを用いる。使用した4種
類のキャリアは表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1中のキャリアの種類およびは磁性
粉分散型樹脂キャリアで、およびはフェライトキャ
リアである。また、平均粒径は、重量平均粒径である。
単位重量当たりの磁化は106 /(4π)A/mの磁界
中における値である。現像剤中のトナーとキャリアの混
合比は、現像剤中のトナーの重量比で、およびのキ
ャリアでは15重量%、およびのキャリアでは7.
9重量%として、単位体積当たりのトナー量がほぼ等し
くなるように設定している。また、トナーの電荷量は−
15〜−20mC/kgの範囲に調整されている。現像
ロール12としては、その表面における磁極間隔が、1
3μm、25μm、50μm、100μm、250μ
m、500μmの6種類のものを使用した。
【0054】画像濃度の評価は、ベタ画像の現像を行
い、その濃度を反射濃度計(商品名:X−RITE31
0)で測定して行う。この測定値が1.8以上であれば
ベタ画像、線画像ともに十分な濃度を有しており、1.
8以上を○、1.8未満を×と評価している。
【0055】また、キャリアの付着は、図7に示すよう
な画像部と背景部とがプロセスの進行方向と直角方向に
一定周期で並列されたいわゆる交番ラインの現像を行
い、このときのキャリア付着量を測定して評価を行っ
た。交番ラインの周期は2サイクル/mmで画像部と背
景部の比率は1:1である。このような交番ラインの現
像においては、感光体の表面に、画像部と背景部とが非
常に小さい間隔で隣接する静電潜像が存在するため、感
光体層の表面近傍にはいわゆるフリンジ電界が生じ、画
像の周辺部では、トナーと逆極性に帯電したキャリアに
対して静電的吸引力が作用する。従って、交番ラインは
キャリアの付着が生じやすい画像であり、キャリア付着
の評価に適している。
【0056】キャリア付着量の評価指標は、交番ライン
の背景部上におけるキャリア粒子の面積率とした。面積
率の測定には、画像解析装置(商品名:LUZEX−5
000)を使用した。キャリア粒子の面積率が、1.0
%以下であれば実用上問題の無いレベルであるので、
1.0%以下を○、1.0%を超えた場合を×としてい
る。
【0057】さらに、画像の均一性の評価は、ベタ画像
について目視で行い、目視で濃度ムラが確認されない状
態を○、少量の濃度ムラはあるが実用上問題の無いレベ
ルを△、使用不可能なレベルを×とした。上記のような
方法で、評価を行った結果は表2に表す。この表におい
て、総合評価は、上記三項目全てに×のないものを○、
一つでも×のあるものを×とした。
【0058】
【表2】
【0059】表2より、磁極間隔が25μm以上250
μm以下の範囲であれば、キャリア付着や均一性不良を
起こすことなく十分な画像濃度を得られることがわか
る。磁極間隔が25μmより狭い場合には、磁界に沿っ
た磁性キャリアの配列は困難となり、現像剤層は全体的
に疎な状態となる。このため、十分な濃度が得られず、
画像の均一性も損なわれる。また、現像ロール12の表
面から離れた部位における磁界は、磁極間隔が狭いほど
急激に減衰して弱くなるため、磁極間隔が25μmより
狭い場合には、現像ロール上の磁性キャリアに作用する
磁気拘束力は弱くなり、前述のフリンジ電界の作用によ
るキャリアの付着が発生してしまう。さらに、現像ロー
ルの回転時に作用する遠心力により、現像剤が飛散する
現象が観察された。
【0060】一方、磁極間隔が250μmより広い場合
には、磁極間部において磁性キャリアに作用する磁気拘
束力が極めて弱くなる。このために、現像剤が磁極付近
に集中的に付着する。従って、現像剤層の状態は着磁パ
ターンに応じて山と谷とを形成するようになり、現像さ
れた画像には着磁パターン状のムラが発生してしまう。
また、上記のように、磁極間部に付着した磁性キャリア
に作用する磁気拘束力が弱いため、キャリアの付着およ
び現像剤の飛散が発生してしまう。
【0061】これらに対し、磁極間隔を25μm以上2
50μm以下とすると、現像ロール上において、磁性キ
ャリアは磁界に沿った状態で整然と配列される。このた
め現像ロール上には現像剤の付着していない部分が無
く、かつ山谷構造を持たないほぼ一定層厚の現像剤層が
形成され、この現像剤層が磁力により保持されて搬送さ
れる。したがって、層厚規制部材を用いることなく、均
一性の高い画像を得ることが可能となる。また、現像剤
搬送量は部品精度に依存しないので、高精度な組立て精
度は要求されない。さらに、現像剤担持体上の現像剤層
には強い磁気拘束力が作用するので、キャリアの感光体
への付着および現像剤の飛散は発生しない。
【0062】なお、図3に示す現像装置では、現像ロー
ル12上の現像剤層を、感光体ドラム1に対して非接触
状態としたが、現像剤層が感光体ドラム1と接触するよ
うに設定した場合においても同様な結果が得られる。ま
た、この現像装置では、磁気記録層12bを結着樹脂中
に磁性材料を分散させた構成としたが、磁性金属材料を
用いた場合においても同様な結果が得られる。この場
合、磁性金属材料としては磁石材料や磁気記録材料等と
して公知である任意のものが使用可能であり、例えばC
o−Ni−PやCo−NiやCo−Crが使用できる。
【0063】さらに、磁気記録層12bを、可撓性を有
する材料中に磁性材料を分散させた構成とした場合にお
いても同様な結果が得られる。この場合、可撓性を有す
る材料としては、多量の磁性材料の混入が可能で、且つ
可撓性の維持が可能な任意のものが使用可能であり、例
えばハイパロン、ポリイソブチレン、ネオプレンゴム、
ニトリルゴム、塩化ポリエチレン等が使用できる。さら
に、この現像装置では、現像ロール12の周方向にN極
とS極とを交互に着磁したが、現像ロール12の長手方
向にN極とS極とを交互に着磁した場合においても同様
な結果が得られる。
【0064】〈d.キャリアの磁化・磁極間隔と、濃度
ムラの発生・細線の再現性・キャリアの付着との関係を
調査する実験〉次に、図3に示す現像装置において、キ
ャリアの磁化及び磁極間隔を変化させ、キャリアの付
着、低濃度部における濃度ムラ及び細線の再現性を調査
した結果について説明する。この実験では、表3に示す
10種のキャリアを使用しており、これらはすべてフェ
ライトキャリアであって、真密度は4.5g/cm3
ある。また、平均粒径は重量平均粒径であり、磁化は1
6 /(4π)A/mの磁界における値である。
【0065】
【表3】
【0066】現像剤中のトナーとキャリアとの混合比
は、現像剤中のトナーの重量比で7.9重量%とした。
また、トナーの電荷量は−15〜−20mC/kgの範
囲に調整されている。現像ロールとしてはその表面にお
ける磁極間隔が25μm、250μmの2種類を使用し
た。
【0067】実験は上記のような条件で画像形成を行な
い、出力画像について次のような評価を行なったもので
ある。低濃度部の画像の均一性は、面積率が20%の網
点画像について目視で評価し、微小な濃度ムラが確認さ
れない状態を〇、少量の微小濃度ムラはあるが実用上問
題のないレベルを△、使用不可能なレベルを×とした。
細線の再現性については、幅130μmの線画像につい
て目視で評価を行ない、エッジ部のギザつき及び濃度ム
ラが確認されない状態を〇、少量のギザつき及び濃度ム
ラはあるが実用上問題のないレベルを△、使用不可能な
レベルを×とした。また、キャリアの付着については、
先の実験と同様の方法で評価した。
【0068】このような実験の結果は表4に示すとおり
であり、総合評価は、上記四項目のすべてに△及び×の
ないものを〇、△はあるが×のないものを△、一つでも
×のあるものを×としている。この表に示される結果よ
り、キャリアの磁化が45kA/m以上360kA/m
以下であれば、キャリア付着を起こすことなく十分な画
像濃度が得られると同時に、低濃度部の均一性及び細線
の再現性が良好となることが分かる。
【表4】
【0069】このように、キャリアの磁化が低濃度の均
一性及び細線の再現性に影響を及ぼす理由は、次のよう
に考えることができる。前述のように現像ロール12の
表面から離れた位置における磁界は、磁極間隔が狭いほ
ど急激に減衰して弱くなる。したがって磁極間隔が狭い
ほど、現像剤層には抜け、すなわち現像剤の付着してい
ない部分が生じやすくなる。これに対しては、キャリア
の磁化を45kA/m以上として、キャリアに作用する
磁気拘束力を強めることにより、上記現像剤層の抜けの
発生を抑制することが可能となる。したがって、低濃度
部の均一性、並びに、細線再現性を高めることができ
る。一方、キャリアの磁化が45kA/mより小さい場
合には、いわゆる現像剤の抜けを生じることなくキャリ
アを現像ロール表面上に均一に付着させることは困難と
なる。そして実用上その使用が困難となるレベルではな
いが、低濃度部の均一性および細線再現性は低下してし
まう。
【0070】また、現像剤担持体の磁極間隔が広いほ
ど、現像剤層は着磁パターンに応じた山谷構造を形成し
やすくなるが、キャリアの磁化を360kA/m以下と
してキャリアに作用する磁気拘束力を弱めることによ
り、上記現像剤層の山谷構造が発生するのを抑制するこ
とが可能となる。したがって、低濃度部の均一性、並び
に、細線再現性を高めることができる。一方、キャリア
の磁化が360kA/mより大きい場合には、上記山谷
構造が顕著となり、実用上その使用が困難となるレベル
ではないが、低濃度部の均一性、および細線再現性は低
下してしまう。
【0071】以上のような理由により、磁極間隔が25
μm以上250μm以下の場合において、106 /(4
π)A/mの磁界中におけるキャリアの磁化を45kA
/m以上360kA/m以下とすることにより、キャリ
ア付着を起こすことなく十分な画像濃度が得られると同
時に、低濃度部の均一性、および細線再現性を高めるこ
とができる。なお、この実験では、フェライトキャリア
を使用したが、磁化が上記範囲内であれば、樹脂中に磁
性粉を分散させた、いわゆる磁性粉分散型樹脂キャリア
を用いた場合においても同様な結果が得られる。
【0072】〈e.維持性についての実験〉次に、図3
に示す現像装置の維持性について行った実験を説明す
る。この実験は、図1に示す画像形成装置を用い、図3
に示す現像装置でベタ画像を連続して10万枚現像す
る。そして所定枚数の現像を行った後にベタ画像の現像
濃度とトナーの電荷量とを測定し、現像枚数を重ねたと
きの推移を調査する。また、本願発明に係る現像装置の
効果を調査するために従来から知られている現像装置を
用いて同様の現像を行い、その結果を上記図3に示す現
像装置で得られた結果と比較する。
【0073】この実験において、現像剤は次のものを用
いる。 ◎キャリア:フェライトキャリア 平均粒径 50μm 真密度 4.5g/cm3 単位重量当たりの磁化 50A・m2 /kg ◎トナー:負帯電性ポリエステル系トナー 重量平均粒径 7μm 電荷量 −15〜−20mC/kg また、現像ロール表面の磁極間隔は100μmとなって
いる。
【0074】一方、比較を行うために用いた従来の現像
装置は、図8に示すように、現像ロール312と近接対
向して設けられた層厚規制部材315を有するものであ
る。また、現像ロール312は、固定支持された磁石ロ
ール312aとその周囲で回転駆動されるスリーブ31
2bとを有し、磁石ロール312aには周方向に5つの
磁極が設けられている。この磁極によって生じる磁界に
よって現像剤はスリーブ312bの表面に吸着され、ス
リーブ312bの回転と共に移動するようになってお
り、層厚規制部材315との対向位置で現像剤量が規制
され現像剤の薄層が形成される。
【0075】この現像装置の主要部分の寸法、設定は以
下のとおりである。 現像ロール:外径18mm 現像ロールの周速:320mm/s 現像領域の設定: 感光体ドラムと現像ロールとの間隔・・・500μm 感光体ドラムと現像ロールとが最近接する位置・・・磁
極N1 と磁極S1 とのほぼ中間点 磁極N1 の位置と磁極S1 の位置との中心角・・・70
° 磁極N1 の位置、磁極S1 の位置での磁束密度・・・7
0mT 現像バイアス:直流重畳交流電圧 直流成分・・・−400V 交流成分・・・6KHzの矩形波、ピーク間電圧1.6
KV
【0076】なお、上記二つの現像装置はそれぞれハウ
ジング内に400gの現像剤を収容するものであり、現
像剤中のトナー重量比は7.5〜8.5重量%となるよ
うに適宜トナーを補給するようになっている。
【0077】図9および図10は、上記本願発明に係る
現像装置(図3)および従来の現像装置(図8)とを用
いて10万枚の現像を行ったときのベタ画像濃度および
トナー電荷量の推移を示すものである。これらの図よ
り、本願発明に係る現像装置4では、10万枚の現像を
通じて画像濃度およびトナー電荷量は、良好に維持され
ることがわかる。一方、比較例である従来の現像装置3
00では、急激な濃度低下およびトナー電荷量の低下が
発生する。このトナー電荷量の低下により、2万枚にて
トナー飛散による地カブリが発生し、現像剤は寿命に至
った。
【0078】また、長期現像実験後の現像剤の状態を調
査した結果、従来の現像装置300で用いた現像剤に
は、顕著なトナー劣化およびキャリア劣化が発生してい
た。従来の現像装置300においては、層厚規制部材3
15による層厚規制時に現像剤に対して強いストレスが
作用するため、トナー劣化およびキャリア劣化が早期に
発生したことによるものである。この影響により、上記
のように濃度低下およびトナー電荷量の低下が発生して
しまう。
【0079】一方、本願に係る現像装置4では、層厚規
制部材を用いないため、現像剤層形成時に現像剤に対し
てストレスが作用せず、従って現像剤の劣化を防止する
ことができる。この現像装置4で用いた現像剤では、長
期現像実験後のトナーおよびキャリアは初期と同様な状
態であり、劣化状態は見られなかった。また、10万枚
を通じて、現像剤搬送量に変動はほとんど生じていな
い。以上のように、本願発明の現像装置では、良好な画
質を、長期に渡り安定して維持できることが解る。
【0080】[3.第2の実施形態]図11は、請求項
1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項6に記載
の発明に他の実施形態である現像装置を示す概略構成図
および現像剤担持体の部分拡大断面図である。この現像
装置は、現像剤が収容される現像ハウジング21の感光
体ドラム1との対向部位に現像用の開口部が設けられて
おり、この開口部に現像剤担持体が配設されている。ま
た、現像剤担持体の後方には現像剤撹拌搬送室が設けら
れ、2つのスクリューオーガー26、27が配設されて
いる。
【0081】上記現像剤担持体22は駆動ロール23と
二つの支持ロール24、25とに張架された無端状のベ
ルト22で構成されており、駆動ロール23の回転によ
り、図中に示す矢印の方向に周回駆動されるものであ
る。上記駆動ロール23の外径は10mmであり、ベル
トが周速320mm/sで移動するように回転駆動され
ている。
【0082】上記ベルト22は、導電性基体22a上に
磁気記録層22bを積層して構成されている。導電性基
体22aには現像バイアス用電源(図示しない)によ
り、現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス
電圧は、直流電圧を重畳した交流電圧であり、直流成分
は、地カブリの発生を防ぐために−400Vに設定さ
れ、交流成分は、周波数6KHz、ピーク間電圧1.5
kVの矩形波である。また、磁気記録層22bには、ベ
ルト22の全周にわたり、S極とN極とが交互に等間隔
で着磁されている。この磁気記録層22bの磁性材料と
してはγ−Fe23 、結着樹脂としてはポリウレタン
が使用されており、磁気記録層22bの層厚は50μm
となっている。
【0083】上記、磁気記録層22bの着磁には、図5
に示すものと同様の磁気記録用ヘッドが使用され、ベル
トの周方向にN極とS極とが交互に正弦波パターンにて
着磁されている。磁化の方向は、水平方向にN極とS極
とが生じるように設定され、ベルトの表面における磁極
間隔は100μm、垂直方向の磁束密度のピーク値は5
0mTとなっている。
【0084】このような現像装置においては、現像剤が
ベルト22に供給されると、磁気記録層22bの磁界に
基づいてベルト22に一定量が付着し、層厚規制部材を
用いることなく現像剤の薄層が形成される。さらに、当
該現像剤は、ベルト22の周回に伴って感光体ドラム1
と対向する現像領域へと搬送され、感光体ドラム1上の
静電潜像の現像に供される。このとき、現像剤層は、ト
ナーを付着したほぼ一層のキャリアがベルトの周面にほ
ぼ均等に付着されており、ベルトと感光体ドラムとの間
隙が300μmに設定されているので非接触に保たれ
る。このような現像工程において、キャリアはベルトの
磁極に保持されて現像剤の飛散は生じない。また、均一
な現像剤の薄層が現像領域に供給されるので均一な高品
位の画像が得られる。
【0085】上記現像装置を用いて図3に示す現像装置
と同様に10万枚の長期現像実験を行ったところ、10
万枚を通じて画像濃度およびトナー帯電量は良好に維持
され、実験後の現像剤に劣化状態は見られなかった。な
お、この現像装置のように、現像剤担持体を無端ベルト
とすることにより、円筒形状の場合と比べて高い設計自
由度を得ることができる。例えばこの現像装置のよう
に、駆動ロールは円筒状の現像剤担持体に比べて小径化
することが可能であり、ハウジングの現像用開口を幅狭
く設計することが可能である。従って、現像装置および
画像形成装置全体を小型化することが可能となる。ま
た、現像部以外の部位における、現像剤担持体(ベル
ト)の引き回し形状も任意に設計可能であり、各部にお
ける最適条件に容易に対応できる。
【0086】[4.第3の実施形態]図12は、請求項
7又は請求項8に記載の発明の一実施形態である現像装
置を示す概略断面図およびこの現像装置で用いられる現
像ロールの部分拡大断面図である。この現像装置は、図
3に示す現像装置と同様に、ハウジング31内に現像ロ
ール32と、二つのスクリューオーガー33、34と、
スクレーパ35とを有しているが、この現像装置で用い
られる現像ロール32は、回転しないように固定支持さ
れた磁石ロール32aと、この磁石ロール32aの外側
で回転駆動される円筒状のスリーブ32bとで主要部が
構成されている。
【0087】上記磁石ロール32aの層形成部に対応す
る位置、すなわち現像剤をスリーブ32bの表面に吸着
して薄層を形成する部分Xは、S極およびN極が周方向
に交互に等間隔(スリーブ上の磁極間隔250μm)で
並ぶように着磁されている。また、領域X以外の部分に
は8つの磁極N1 、S1 、N2 、S2 、N3 、S3 、S
4 、N4 が設けられており、これらの磁極が隣り合う中
心角は35°となっている。
【0088】上記領域Xにある複数の磁極は磁石ロール
を構成する基体上に磁気記録層を設け、これに着磁する
ことによって形成されており、これらの磁極によるスリ
ーブの表面における半径方向の磁束密度はピーク値で5
0mTに設定されている。一方、上記N1 、S1 、N2
、S2 、N3 、S3 、S4 、N4 の磁極は、着磁され
たフェライト磁石32cを嵌め込むことによって形成さ
れている。これらS1 〜S4 、N1 〜N4 の各磁極によ
る半径方向の磁束密度はスリーブ32bの周面上で60
mTに設定されており、感光体ドラムとスリーブとが最
近接する位置は、磁極S1 と磁極N2 との間のほぼ中央
部に設けられている。
【0089】上記スリーブ32bは、外径が18mmで
周面の移動速度が320mm/sに設定されており、感
光体ドラムと500μmの間隙をおいて対向している。
また、このスリーブ32bには現像バイアス電圧として
直流重畳交流電圧が印加されており、その直流成分は−
400V、交流成分は周波数6KHz、ピーク間電圧
1.6KVの矩形波となっている。
【0090】このような現像装置では、現像剤がスクリ
ューオーガー33によってスリーブ32bに供給される
と、領域Xにある磁極によってスリーブ32bに一定量
の現像剤が付着し、層厚規制部材を用いずに現像剤の薄
層が形成される。この現像剤層は、スリーブ32bの回
転に伴って搬送され、領域Xを過ぎると、間隔をおいて
設けられた磁極N1 、S1 、N2 ・・・の磁界によって
スリーブ上に保持される。そして、現像ロール32が感
光体ドラム1と対向する現像領域へと搬送され、スリー
ブ上に保持された現像剤中のトナーが感光体ドラム1上
に転移して静電潜像を現像する。このとき、現像剤層の
層厚は磁極S1 と磁極N2 との中間部で200μmとな
るように設定されており、感光体ドラム1に対して現像
剤層が非接触となる状態で現像が行われる。現像領域を
通過した現像剤は、スクレーパ35と、二つの同極性の
磁極S3 、S4 で形成される反発磁界の作用により、ス
リーブ32b上から剥離されて現像剤攪拌室へと落下
し、トナー補給器(図示しない)により供給された新た
なトナーと混合されて、次の使用へと供される。
【0091】このように領域Xに形成された磁界でスリ
ーブ上にトナーの付着したキャリアが一層だけほぼ均一
に吸着され、これが他の部分でもN1 〜N4 、S1 〜S
4 の磁極で保持されるので、キャリアの付着および現像
剤の飛散を起こすことなく、均一性の高い高品位の画像
が得られる。さらに、この現像装置のように内部部材を
固定支持し、これに磁極を設けることにより、上記領域
Xにおける磁極間隔を、25μm〜250μm程度に設
定してスリーブ上に均一な現像剤の薄層を形成するとと
もに、層形成部以外の現像磁極および搬送磁極は、任意
の磁極パターンを採用することができる。従って、画質
やプロセス速度等の要求に応じて、適宜最適な磁極パタ
ーンとすることが可能となる。
【0092】上記現像装置を用いて、図3に示す現像装
置と同様に10万枚の長期現像実験を行ったところ、1
0万枚を通じて画像濃度およびトナーの帯電量は良好に
維持され、実験後の現像剤に劣化状態は見られなかっ
た。
【0093】なお、この現像装置では、スリーブ上の現
像剤層を、感光体ドラム1に対して非接触状態とした
が、現像剤層が感光体ドラム1と接触するように設定し
た場合においても、同様な結果が得られる。また、現像
ロールの領域Xにおけるスリーブ表面での磁極間隔を2
50μmに設定したが、磁極間隔が25μm以上250
μm以下の場合において、同様な結果が得られる。
【0094】以上に説明した図3に示す現像装置、図1
1に示す現像装置、図12に示す現像装置において、現
像剤担持体として用いられる現像ロール、無端ベルト、
並びに磁石ロールの構成は、前記実施例に制限されるも
のではなく、目的や用途に応じた任意の構成が可能であ
る。例えば、磁気記録層上に導電層、抵抗層、保護層、
耐磨耗層等を設けてもよい。また、導電層と磁気記録
層、または軟磁性体層と磁気記録層、または基体と磁気
記録層との間に接着層、下地層、非磁性層、弾性層を設
けてもよい。
【0095】[5.第4の実施形態] 〈a.現像装置の構成と動作〉図13は請求項9から請
求項13までに記載の発明の一実施形態である現像装置
の概略構成図及びこの現像装置で用いられる現像ロール
の部分拡大断面図である。この現像装置は、図13
(a)に示すように、感光体ドラムと近接対向するよう
に配置された現像ロール42と、その後方に設けられた
2つのスクリューオーガー43、44と、上記現像ロー
ルに先端が接するように配置されたスクレーパ45とを
有している。
【0096】上記現像ロール42は、図13(b)に示
すように、導電性基体42a上に絶縁性層42bを設
け、さらにその上に現像ロールの軸線方向のほぼ全長に
及ぶ細帯状の電極42cを積層したものである。この電
極は、図14に示すように現像ロールの両端部で一つお
きに連結され、両側からくし状に突き出した形状となっ
ている。また、これらの電極間には絶縁材料の層42d
が形成され、現像ロールの表面が滑らかとなるように仕
上げられている。
【0097】上記現像ロール42の導電性基体42bに
は現像バイアス用電源47から現像バイアス電圧が印加
される。この現像バイアス電圧は、交流電圧に直流電圧
を重畳したものであり、直流成分は−400V、交流成
分は周波数が6KHz、ピーク間電圧が1.5KVの矩
形波となっている。そして、現像ロールの端部からくし
状に突き出した上記電極の一方42c−1には、上記現
像バイアス電圧の直流成分が印加される。また、上記現
像ロールの周面上のくし状電極の他方42c−2には上
記現像バイアス電圧の直流成分にさらに直流電源46に
よって直流電圧を重畳した電圧が印加される。これによ
り現像ロール42上の隣り合う電極間に電界が発生す
る。上記直流電源46の電圧はこの隣り合う電極間に発
生する電界として1μm当たり1Vの電位差が生じる様
に設定される。つまり、ここで説明する現像装置では細
帯状電極の幅および電極の間隙がともに100μmとな
っており、隣り合う電極間の電位差が100Vに設定さ
れている。
【0098】この現像装置で使用される二成分現像剤
は、トナーとして重量平均粒径が7μmの負帯電性のポ
リエステル系トナーを用い、キャリアとしては、球形フ
ェライト粒子(平均粒径50μm)に樹脂被覆を施し
た、いわゆるフェライトキャリアを用いたものである。
なお、この現像装置の他の構成は図3に示す現像装置と
同じである。
【0099】この現像装置では、現像剤が現像ロール4
2の周面近くに供給されると、上記電極42c間の電界
によってキャリアに誘導電荷が生じ分極する。そして電
界の作用によって現像ロール42の周面に吸着され、現
像剤層を形成する。このとき、電極間隔は100μmと
キャリアの粒径の2倍程度と小さくなっているので、電
気力線は現像ロールの周面に吸着されたキャリアの内部
を通り、その外側にはほとんど進出しない状態となる。
このため、キャリアは現像ロールの周面上に多層に付着
することができず、薄い現像剤層がほぼ均等に形成され
る。
【0100】このような現像剤層は、現像ロール42の
回転により感光体ドラム1と対向する現像領域へと搬送
される。現像領域では現像ロールと感光体ドラムとの間
に電界が形成されるとともに、これらの間隙が300μ
mに設定されている。上記のように形成された現像剤層
は上記現像領域で感光体ドラム1と非接触となり、電界
の作用によってキャリアに付着したトナーが感光体ドラ
ムに転移して現像が行われる。このように現像剤層の層
厚を小さくするとともに、感光体ドラム1と現像ロール
42との間隙を小さく設定することにより、高速で高解
像度の現像を行うことができる。また層厚規制部材を用
いることなく現像剤の薄層が形成されるので、現像剤の
劣化を抑止することができ、長期に渡って高画質の現像
を行うことが可能となる。
【0101】〈b.電極間隔・印加電圧と、画像濃度・
画像の均一性・キャリアの付着との関係を調査する実
験〉次に、上記現像装置で用いられる現像ロールの電極
間隔又は隣接する電極間に印加される電圧を変化させ
て、画像濃度、キャリアの付着、画像の均一性との関係
を調査した実験について説明する。本実験において、隣
接する電極間に印加する保持電圧は、隣接する電極間で
1μm当たり1Vの電位差を生じる電圧を基準電圧とし
て、基準保持電圧の50%、80%、100%、120
%、150%となるよう保持電圧を設定した。また、現
像ロールの表面における電極間隔を、15μm、25μ
m、50μm、100μm、200μm、300μmに
設定した6種類の現像ロールを使用した。これらの現像
ロールにおいて、上記電極の幅と電極間隔との比は5
0:50となるように形成されている。
【0102】なお、現像剤中のトナーとキャリアの混合
比は、現像剤中のトナーの重量比で7.9重量%とし、
トナーの電荷量は−10〜−20mC/kgの範囲に調
整されている。実験の方法及び評価の方法は、図3に示
す現像装置について画像濃度、キャリアの付着、画像の
均一性を調査するために行った実験と同じ方法とした。
【0103】
【表5】
【0104】
【表6】
【0105】上記実験の結果は表5及び表6に示すとお
りであり、これらの表から電極間隔が25μm以上20
0μm以下の範囲であれば、キャリアの付着や画質の均
一性不良を起こすことなく十分な画像濃度を得られるこ
とがわかる。また、上記電極間隔の範囲において、電極
間隔の1μm当たり0.8V以上の保持電圧とすること
で、キャリアの付着や画像の均一性不良を起こすことな
く十分な画像濃度を得られることがわかる。
【0106】これに対し、電極間隔が200μmより大
きい場合には、現像剤を現像ロール上に保持するのに十
分な電界を形成するために、保持電圧を高く設定する必
要がある。従って、感光体ドラムと現像ロール上の現像
剤層間に働く現像電界は、現像ロール上の電極のパター
ンに対応して大きく変動し、現像された画像においても
電極のパターンに対応した濃度ムラが発生してしまう。
【0107】一方、電極間隔が25μmより小さい場合
には、隣接する電極間に形成される電界の電気力線に沿
って磁性キャリアを配列することは困難となり、現像剤
層の状態は不均一となってしまう。また、現像ロール表
面から離れた部位における電界は、電極間隔が狭いほど
減衰して弱くなる。従って、電極間隔が狭いほど、現像
ロール上の磁性キャリアに作用する電界の拘束力は弱く
なり、電極間隔が25μmより小さい場合には、キャリ
アの付着および現像剤の飛散が発生してしまう。また、
保持電圧を電極間隔の1μm当たり0.8V未満とする
と、現像剤を現像ロール上に保持するのに十分な電界を
隣接する電極間に形成できないため、キャリアの付着お
よび現像剤の飛散が発生してしまう。
【0108】〈c.維持性についての実験〉次に、図1
3に示す現像装置の維持性について行った実験を説明す
る。この実験は、図3に示す現像装置で行った実験と同
様に、図13に示す現像装置でベタ画像の現像を10万
枚行い、このときの画像濃度の推移を調査したものであ
る。この実験で用いた現像剤は先に現像装置の構成とと
もに説明したものであり、現像剤中のトナーとキャリア
との混合比は、現像剤中のトナーが重量比で7.5〜
8.5重量%となるように調整を行う。また、現像ロー
ルの周面に形成された細帯状の電極の幅および電極間隔
は100μmであり、隣り合う電極間に印加される電極
は100Vに設定されている。
【0109】図15は、図13に示す現像装置を用いて
10万枚の現像を行ったときのベタ画像濃度の推移を示
すものである。また、図中には、図8に示す従来の現像
装置で現像を行ったときの結果を併せて示す。この図に
示されるように、本願に係る発明の現像装置では、10
万枚を通じて画像濃度は、良好に維持されることがわか
る。また、長期現像実験後の現像剤の状態を調査した結
果、従来の現像装置では顕著なトナーの劣化およびキャ
リアの劣化が発生していたのに対し、図13に示す現像
装置においては、層厚規制部材を用いないため、現像剤
層形成時に現像剤に対してストレスが作用せず、ほとん
ど現像剤の劣化は生じていなかった。以上のように、本
願に係る発明の現像装置では、良好な画質を、長期にわ
たり安定して維持できることがわかる。
【0110】なお、本実施例では、現像ロール上の現像
剤層を、感光体ドラムに対して非接触状態としたが、現
像剤層が感光体ドラム1と接触するように設定した場合
においても、同様な結果が得られる。また、本実施例で
用いた現像装置では、現像ロール上の隣り合う細帯状電
極の間隔を100μmに設定したが、電極間隔を25μ
m以上200μm以下に設定した場合において同様な結
果が得られる。
【0111】[6.第5の実施形態]図16は、請求項
9から請求項13までに記載の発明の他の実施形態であ
る現像装置を示す概略構成図、およびこの現像装置で用
いられる現像剤担持体の部分拡大断面図である。この現
像装置では、現像剤が収容される現像ハウジング51の
感光体ドラム1との対向部位に現像用の開口部が設けら
れており、この開口部に現像剤担持体が配設されてい
る。また、現像剤担持体の後方には現像剤撹拌搬送室が
設けられ、2本のスクリューオーガー58、59が配設
されている。
【0112】上記現像剤担持体は駆動ロール53と二つ
の支持ロール54、55とに張架された無端状のベルト
52で構成されており、駆動ロール53の回転により、
図中に示す矢印の方向に周回駆動されるものである。上
記駆動ロール53の外径は10mmであり、ベルト52
が周速320mm/sで移動するように回転駆動され
る。
【0113】上記ベルト52は、図16(b)に示すよ
うに、導電性基体52a上に絶縁性層52bを設け、さ
らにその上にベルトの幅方向にほぼ全幅に及ぶ細帯状の
電極52cを積層したものである。この電極52cは、
図17に示すようにベルト52の両側縁部で一つおきに
連結され、両側からくし状に突き出した形状となってい
る。また、これらの電極52c間には絶縁材料の層52
dが形成され、ベルト52の表面が滑らかとなるように
仕上げられている。
【0114】上記ベルト52の導電性基体52aには現
像バイアス用電源57から現像バイアス電圧が印加され
る。この現像バイアス電圧は、交流電圧に直流電圧を重
畳したものであり、直流成分は−400V、交流成分は
周波数が6KHz、ピーク間電圧が1.5KVの矩形波
となっている。そして、ベルト52の側縁部からくし状
に突き出した上記電極の一方52c−1には、上記現像
バイアス電圧の直流成分が印加される。また、上記ベル
ト52の周面上に形成されたくし状電極の他方52c−
2には上記現像バイアス電圧の直流成分にさらに直流電
源56によって直流電圧を重畳した電圧が印加される。
これにより、ベルト上の隣り合う電極間に電界が発生す
る。上記直流電源56の電圧はこの隣り合う電極間に発
生する電界として1μm当たり1Vの電位差が生じるよ
うに設定される。つまり、図16及び図17に示す現像
装置では細帯状電極の幅および電極の間隔がともに10
0μmとなっており、隣り合う電極間の電位差が100
Vに設定されている。
【0115】この現像装置で使用される二成分現像剤
は、図13に示す現像装置で用いられる現像剤と同じも
のである。なお、この現像装置の他の構成は図3に示す
現像装置と同じである。
【0116】このような現像装置では、図13に示す現
像装置と同様に層厚規制部材を用いることなくベルト上
に現像剤の薄層がほぼ均等に形成され、ベルトの周回移
動により現像領域へ搬送されて現像に供される。このた
め、現像剤の劣化が低減され、安定して良好な画像を得
ることができる。また、この現像装置のように、現像剤
担持体を無端ベルト形状とすることにより、円筒形状の
場合と比べて、高い設計自由度を得ることができる。駆
動部材53は円筒形状の現像剤担持体に比べて小径化す
ることが可能であり、ハウジング51の現像用開口を幅
狭く設計することが可能である。従って、現像装置およ
び画像形成装置全体を小型化することが可能となる。ま
た、現像部以外の部位における現像剤担持体の引き回し
形状も任意に設計可能であり、各部における最適条件に
容易に対応できる。
【0117】[7.第6の実施形態] 〈a.現像装置の構成と動作〉図18は、請求項14に
記載の発明の一実施形態である現像装置を示す概略構成
図、およびこの現像装置で用いられる現像ロールの部分
拡大断面図である。この現像装置は、感光体ドラム1と
対向して現像ロール62が設けられており、その後方に
は2つのスクリューオーガー63、64を備えている。
【0118】上記現像ロール62は、図18(b)に示
すように導電性基体62a上に絶縁性層62bを設け、
さらにその上に現像ロール62の軸線方向の細帯状の電
極62cを全周にわたって積層したものである。また、
これらの電極62cの間には絶縁材料の層62dが形成
され、ベルトの表面が滑らかとなるように仕上げられて
いる。
【0119】上記導電性基体62aには電源66から現
像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧は
交流電圧に直流電圧を重畳したもので、直流成分は−4
00V、交流成分は周波数6kHz、ピーク間電圧1.
5kVの矩形波である。上記細帯状の電極62cは、幅
が100μmで、隣り合う電極との間隔も100μmと
なっている。これらの電極は、一つおきに第1のグルー
プおよび第2のグループに別けられており、第1のグル
ープの電極62c−1は、図19に示すように現像ロー
ル62の一端まで形成され、反対側では現像ロール62
の他端より少し中央部側で途切れている。一方、第2の
グループの電極62c−2は現像ロール62の一端より
少し中央部側で途切れているが、反対側では他端まで到
達するように形成されている。そして、図20に示すよ
うに第1のグループの電極62c−1にはそれぞれ独立
した抵抗器69を介して現像バイアス電圧の直流成分が
印加され、第2のグループの電極62c−2には同様に
抵抗器69を介して、上記現像バイアス電圧の直流成分
にさらに直流電圧(−100V)を重畳した電圧が印加
されている。これにより、隣り合う電極間に電界が形成
されるようになっている。
【0120】また、この現像装置は現像ロール62に接
するスクレーパは設けられておらず、現像剤を剥離すべ
き位置には、現像ロール62の両端で前記電極62cに
圧接される接触子65が設けられている。この接触子6
5は現像ロール62の両端部にそれぞれ一つづつ設けら
れ、一方65aは上記第1のグループの電極62c−1
と接触し、他方65bは第2のグループの電極62c−
2と接触するものである。そして、これらの接触子65
には切換スイッチ68を介して、現像バイアス電圧の直
流成分と現像バイアス電圧の直流成分にさらに直流電圧
(−100V)を重畳した電圧とが周波数100Hzで
交互に印加されるようになっている。なお、この現像装
置で用いられる現像剤は図13又は図16に示す現像装
置で用いられる現像剤と同じものである。
【0121】次に上記現像装置の動作について説明す
る。現像剤が周回駆動される現像ロール62の周面に供
給されると、周面上の隣り合う電極62c間に形成され
た電界の作用によってキャリアに分極が生じ、現像ロー
ル62の周面に電気的に吸着される。そして現像領域に
搬送され、現像に供される。現像領域を通過した現像剤
は現像ロール62の回転により、現像ロールの両端部で
周面に接触子65が圧接された部分(図中に示す領域
Y)に到達する。この部分では接触子65から隣り合う
電極62c間に周波数100Hzで方向が反転する電圧
が印加されるので電極間の電界が反転し、電気的に吸着
されているキャリアの拘束力が失われて現像ロール62
の周面から現像剤が剥離される。剥離された現像剤はス
クリューオーガー63によって新たな現像剤と撹拌さ
れ、再び現像ロール62に供給される。このように層厚
規制部材を用いることなく現像ロール上に現像剤の薄層
を形成するとともに、現像領域を通過した後の現像剤を
スクレーパ等を用いることなく現像ロール62から剥離
することにより、現像剤の劣化をより低減することが可
能となる。
【0122】〈b.現像剤の交換性についての実験〉次
に上記現像装置を用い、現像ロール上における現像剤の
交換性について行った実験について説明する。ここで現
像ロール上における現像剤の交換性とは、現像ロール上
に付着され現像領域を通過した現像剤が現像ロールから
剥離され、現像領域には充分に撹拌された新たな現像剤
が供給される性質をいうものである。この現像剤の交換
性が充分でないと、現像領域を通過した現像剤が現像ロ
ールに付着したまま再び現像領域へ搬送されることにな
り、繰り返し現像に供されると現像ロールに付着してい
る現像剤中のトナー重量比が低下して充分な濃度の現像
ができなくなる。
【0123】本実験では上記現像装置を用い、ベタ画像
の現像を2万枚行い、その画像濃度および同一ベタ画像
内の濃度差を測定した。画像濃度の測定は反射濃度計
(商品名:X−RITE310)を用い、測定値が1.
8以上であればベタ画像、線画像ともに十分であるの
で、画像濃度の評価としては1.8以上を〇、1.8未
満を×とする。濃度差についての評価としては、同一ベ
タ画像内について、5か所の画像濃度を測定し、その測
定値の差が0.1未満であれば〇、0.1以上であれば
×とする。
【0124】表7は上記実験の結果を示すもので、図1
8に示す現像装置では2万枚の現像実験を通じて充分な
画像濃度が得られ、同一ベタ画像内において画像濃度は
均一であり、現像剤の交換性も良好であることがわか
る。
【表7】
【0125】[8.第7の実施形態] 〈a.現像装置の構成と動作〉図21は、請求項15、
請求項16又は請求項17に記載の発明の一実施形態で
ある現像装置を示す概略構成図及びこの現像装置で用い
られる現像剤担持体の部分拡大断面図である。この現像
装置は、感光体ドラム1と対向する現像剤担持体が駆動
ロール73と二つの支持ロール74、75とに張架され
たベルト72で構成されており、駆動ロール73は図2
1(b)に示すように、周面のほぼ全域に磁極を有する
ものである。
【0126】上記駆動ロール73は図23に示すように
円筒状の基部73aの周面に磁気記録層73bを設けた
もので、この磁気記録層73bに、該駆動ロールの軸線
方向に連続した磁極が、周方向にS極とN極とが交互と
なるように着磁されている。これらの磁極間の中心距離
は、張架されるベルト72の外周面上で磁束密度のピー
ク位置の間隔が100μmとなるように設定され、磁界
の強さはベルト72の外周面上でピーク値が50mTと
なっている。なお、この磁気記録層73bの形成および
着磁は図3に示す現像装置の現像ロールと同様に行うこ
とができる。また、層厚や材料も同じものを用いること
ができる。
【0127】上記ベルト72は、図21(b)に示すよ
うに、導電性基体72a上に絶縁性層72bを設け、さ
らにその上にベルトの幅方向に細帯状の電極72cを全
周にわたって積層したものであり、導電性基体72aに
は現像バイアス電圧が印加される。上記電極はベルト7
2の幅方向に伸びた細帯状に全周にわたって設けられ、
隣り合う電極の中心間の距離は100μmである。ま
た、この電極は、図22に示すように一つおきに、一方
の側縁から他方の側縁より少し中央部側まで形成された
第1のグループ72c−1と、この他方の側縁から反対
側の側縁より少し中央部側まで形成された第2のグルー
プ72c−2とに別けられている。そして、図24
(a)に示すように、現像剤を吸着する位置において、
図18に示す現像装置と同様に、第2のグループの電極
72c−2には接触子76の一方76aより現像バイア
ス電圧の直流成分が、第1のグループ72c−1には接
触子76の他方76bより現像バイアス電圧の直流成分
にさらに直流(−100V)を重畳した電圧が印加され
ている。また、上記ベルトの搬送方向で、駆動ロール7
3の下流側には、接触子78が圧接されている。ここで
も、図24(a)に示す現像剤を付着させる位置と同様
に、接触子78の一方78aを介して第2のグループの
電極72c−2に現像バイアス電圧の直流成分が、接触
子78の他方78bを介して、第1のグループの電極7
2c−1に現像バイアス電圧の直流成分にさらに直流電
圧(−100V)を重畳した電圧が印加されている。
【0128】さらに、上記ベルトの両側縁部付近には、
現像剤を剥離すべき位置において、接触子77が圧接さ
れており、図24(b)に示すように、接触子77の一
方77bを介して第1のグループの電極72c−1に現
像バイアス電圧の直流成分を、接触子77の他方77a
を介して第2のグループの電極72c−2に現像バイア
ス電圧の直流成分にさらに直流電圧(−100V)を重
畳した電圧を印加し、周波数100Hzでこの電圧の印
加する方向が反転するようになっている。
【0129】次に、上記現像装置の動作について説明す
る。上記のような現像装置では、現像剤を吸着する位置
において、ベルト72の周面に供給された現像剤は、図
16又は図18に示す現像装置と同様に、電極72c間
に生じている電界の作用によってベルト72の周面上に
吸着され、現像剤の薄層を形成する。
【0130】この現像剤の薄層はベルトが周回移動する
ことによって搬送され、感光体ドラム1と対向する現像
領域へ到達する。現像領域では上記第1のグループ、第
2のグループのいずれの電極にも現像バイアス電圧が印
加されていないため、電極間に電界は発生せず現像剤中
のキャリアをベルト周面に拘束する力は作用しない。し
かし、感光体ドラム1とベルト72を介して対向するよ
うに配置された駆動ロール73の周面に着磁された磁極
により、キャリアはベルトの周面に吸着され、飛散やキ
ャリアの感光体ドラム1への転移が防止される。また駆
動ロール73上の磁極は電極72cの間隔と一致するよ
うに設けられているのでベルト72の周面に吸着された
現像剤は、撹拌されて飛散したりすることなく、層厚等
の状態を変えることなく、電界によって吸着された状態
から磁界によって吸着された状態に移行する。そして、
現像領域ではベルト72と感光体ドラム1との間に形成
される電界の作用により、電荷を有するトナーが転移
し、感光体ドラム1上の静電潜像が現像される。
【0131】現像領域を通過した後は、ベルト72上の
現像剤が磁界によって吸着された状態から、接触子78
を介して隣り合う電極72c間に生じている電界の作用
によって吸着された状態に再び移行し、現像剤担持体の
後部へ搬送される。現像剤担持体の後部に設けられた、
現像剤をべルトから剥離する領域では、図24(b)に
示すように、接触子77を介して隣り合う電極間に方向
が反転する電圧が印加されており、図18に示す現像装
置と同様に、ベルト上の現像剤が剥離される。このよう
に上記現像装置では層厚規制部材を用いることなく現像
剤の薄層をベルト上に形成し、現像後はスクレーパを用
いることなくベルトから現像剤を剥離するので現像剤の
劣化を極めて少なくすることができる。また、現像領域
では、均一な電界を形成し、濃度ムラのない現像を行う
ことが可能となる。
【0132】〈b.電極間隔及び磁極間隔と濃度ムラの
発生との関係を調査する実験〉次に、上記ベルト上に形
成された電極の中心間の距離と、駆動ロールの周面に形
成された磁極間隔を変えて、画像の濃度ムラの発生状態
を調査した実験について説明する。本実験では、隣り合
う電極の中心間の距離を25μm、60μm、140μ
m、350μmにした4種類のベルトを用いる。これら
はいずれも電極の幅と電極の間隔とが等しくなるように
製作されている。一方、駆動ロールは張架されたベルト
の周面上で磁極間隔が25μm、60μm、100μ
m、140μm、250μmとなるように着磁した5種
類を用いる。これらのベルトと駆動ロールとを組み合わ
せて用い、ベタ画像の現像を行ってその濃度ムラの発生
状態を目視で観察する。この結果は、表8に示すとおり
であり、目視で濃度ムラが確認されない状態を〇、少量
の濃度ムラがあるが実用上問題のないレベルを△、使用
不可能なレベルを×としている。
【0133】
【表8】
【0134】この表から、磁極間隔が電極の中心間距離
の整数倍、あるいは電極の中心間距離が磁極間隔の整数
倍のときに濃度ムラのない良好な現像が可能となること
がわかる。これは上記条件を満足するときに、電界によ
ってキャリアがベルトに吸着される状態から磁界によっ
て吸着される状態への移行が現像剤層を乱すことなく行
われることによるものと考えられ、上記条件を満足しな
い場合には移行時に現像剤層が乱されてベルト上の現像
剤層の層厚が不均等になる。
【0135】[9.第8の実施形態]図25は、請求項
18、請求項19又は請求項20に記載の発明の一実施
形態である現像装置を示す概略構成図及びこの現像装置
で用いられる現像剤担持体の部分拡大断面図である。こ
の現像装置では、図21に示す現像装置と同様に、現像
剤担持体が無端状のベルト82で構成されており、駆動
ロール83と2つの支持ロール84、85とに張架され
ている。
【0136】上記ベルト82は図25(b)に示すよう
に絶縁性基体82aの上に磁気記録層82bを形成した
ものであり、この磁気記録層82bは、全周にわたって
ベルトの周方向にN極とS極とが交互に正弦波パターン
にて等間隔で着磁されている。上記支持ロールの一方8
4は、図25(b)および図26に示すように円筒状の
基体84aの周面に絶縁性層84bを形成し、さらにそ
の上に細帯状の電極84cを全周にわたって複数設けた
ものである。この電極84cはこの支持ロール84の軸
線方向にほぼ全長にわたって設けられ、これら電極84
cの中心間距離は、この支持ロール84に張架されたと
きのベルト82の外周面上での磁束密度のピーク位置の
間隔と一致するように設けられている。また、これらの
電極84cは一つおきに二つのグループに別けられ、周
波数100Hzで交互に直流電圧(−100V)が印加
されるようになっている。また、上記駆動ロール83は
導電性の円筒体で主要部が構成されており、この円筒体
に現像バイアス電圧が印加される。
【0137】このような現像装置では、ベルト82の周
面に供給された磁性キャリアが磁気記録層82bに設け
られた磁極によってベルト82上に吸着され、現像剤の
薄層を形成する。この現像剤の薄層はベルト82の周回
移動によって現像領域に搬送される。現像領域では、現
像バイアス電圧が印加された駆動ロール83と感光体ド
ラム1との間に電界が形成されており、ベルト82上の
現像剤からトナーが感光体ドラム1上の静電潜像に転移
して現像が行われる。このとき、現像剤は磁力によって
ベルトに吸着され、現像領域のベルトの周面付近の電位
はほぼ均等となっているので、濃度ムラのない良好な現
像が行われる。
【0138】現像領域を通過した現像剤は、ベルト82
の周回移動によって支持ロール84に巻き回された位置
に到達する。このとき、支持ロール84の周面で隣り合
う電極84c間に電界が形成されており、この作用によ
ってキャリアに分極が生じる。そして、この電界の方向
が周期的に反転するためにキャリアを振動させようとす
る力が作用する。この力によってキャリアはベルト82
上の磁極による拘束から離脱し、現像剤溜りへ落下す
る。このように、層厚規制部材等を用いることになくベ
ルト上に現像剤の薄層を形成するとともに、スクレーパ
等を用いることなくベルトから現像剤が剥離されること
により、現像剤の劣化が低減される。
【0139】[10.第9の実施形態]図27は、請求
項21に記載の発明の一実施形態である現像装置を示す
概略構成図及びこの現像装置で用いられる現像ロールの
部分拡大断面図である。この現像装置では、現像剤担持
体として現像ロール92が用いられ、感光体ドラム1と
対向して軸線回りに回転可能に支持されている。
【0140】この現像ロール92は図27(b)に示す
ように円筒状の導電性基体92aの上に磁気記録層92
bおよびその上に絶縁層92cを積層し、さらにその上
に細帯状の電極92dを積層したものである。上記導電
性基体92aには現像バイアス電圧が印加されるように
なっている。また、上記磁気記録層92bには、図3に
示す現像装置と同様に、現像ロールの周方向にN極とS
極とが交互に正弦波パターンにて全周にわたって等間隔
で着磁されている。上記細帯状の電極92dは図28に
示すように、現像ロール92の軸方向に形成され、隣り
合う電極との中心間距離は50μmとなっている。この
間隔は上記現像ロール92の外周面上での磁束密度のピ
ーク位置の間隔と一致するようになっている。
【0141】この現像ロール92の後部に設定された現
像剤を剥離する位置には、現像ロール92の両端部付近
に接触子93が圧接されている。そして、図29に示す
ように並列した電極の一つおきに二つのグループに別け
られたそれぞれの電極群92d−1、92d−2に上記
接触子93から現像バイアス電圧の直流成分に対して−
50Vの直流電圧が周波数100Hzで交互に印加され
る。これにより、隣り合う電極間に電界が発生し、この
電界の方向が周期的に反転するようになっている。
【0142】このような現像装置では、磁気記録層92
bに設けられた磁極によってキャリアが吸着され、現像
剤の薄層が現像ロール92の表面に形成される。この現
像剤層は磁気的に吸着された状態で現像に供され、再び
現像装置のハウジング内へ戻される。このとき、接触子
93が圧接されている部分では現像ロール92上の隣り
合う電極92d間に周期的に反転する電界が形成されて
いるので、分極したキャリアに振動が与えられ、この力
によって磁気的に現像ロール92に吸着されたキャリア
が剥離される。このようにして現像剤層の形成および現
像ロール92からの現像剤の剥離が行われることによ
り、現像剤の劣化を極めて低いレベルに抑えることがで
きる。
【0143】[11.第10の実施形態]図30は請求
項21に記載の発明の他の実施形態である現像装置を示
す概略構成図及びこの現像装置で用いられる現像ロール
の部分拡大断面図である。この現像装置は、図27に示
す現像装置と同様に現像剤担持体として現像ロール10
2を用いるものであり、この現像ロール102は図30
(b)に示すように、円筒状の導電性基体102aの外
周面に絶縁性層102bを介して積層された電極102
cを有している。そして、この電極を覆うように磁気記
録層102dが積層されている。
【0144】上記導電性基体102aには現像バイアス
電圧が印加され、感光体ドラム1との間に電界を形成す
るようになっている。上記電極102cは、図27に示
す現像装置と異なり、磁気記録層102dの下に形成さ
れているが形状・材料等は図27に示す現像装置と同じ
ものである。上記磁気記録層102dは、図31に示す
ように、現像ロール102の軸線方向中央部で電極10
2cを覆い、両端部で電極102cを露出するように形
成されている。この磁気記録層102dにS極とN極と
が交互に着磁され、現像ロール102の外周面上での磁
束密度のピーク位置の間隔は上記電極102cの中心間
距離と一致するようになっている。なお、この磁気記録
層102dに用いられる材料は、図3に示す現像装置と
同じものを用いることができる。一方、現像ロール10
2の後部、つまり感光体ドラム1と対向する側と反対側
において、現像ロール102の両端部には、図32に示
すように接触子103が圧接されており、この接触子を
介して隣り合う電極に、現像バイアス電圧の直流成分
と、現像バイアス電圧の直流成分にさらに直流電圧を重
畳した電圧とが周期的に反転して交互に印加されるよう
になっている。このような現像装置でも、図27に示す
現像装置と同様に現像剤の薄層の形成、現像剤の現像ロ
ール102からの剥離が行われ、現像剤の劣化が低減さ
れる。
【0145】[12.上記実施形態の変更可能な構成]
本願に係る発明の実施形態は以上に説明したものに限定
されるものではなく、例えば次のような事項について設
定又は条件等を変更して実施することができる。
【0146】・上記実施形態では、現像剤担持体の周面
の移動速度は320mm/sに設定したが、現像剤層の
形成状態は上記周面の移動速度に依存するものではな
く、10mm/sから900mm/s程度の領域におい
て、均一な現像剤層の形成が可能であり、また現像剤担
持体の回転時に現像剤の飛散は発生しない。 ・現像剤担持体の周面の移動方向は、静電潜像保持体
(感光体ドラム)の周面の移動方向と反対としたが、本
発明はこれに制限されるものではなく、同一方向として
もよい。 ・現像バイアス電圧を直流電圧を重畳した交流電圧と
し、交流電圧の波形を矩形波としたが、本発明はこれに
制限されるものではなく、目的や用途に応じた任意の現
像バイアス電圧が使用可能である。
【0147】・上記実施形態は、単色の画像記録装置で
あるが、静電潜像保持体上に複数色のトナーによるカラ
ー画像を形成し、トナー像を記録用紙上に一括転写する
カラー画像記録装置においても同様に適用可能である。 ・上記実施形態では、静電潜像保持体として感光体を使
用したが、静電潜像保持体として誘電体を使用して、例
えば静電プリンターに使用されている放電記録ヘッド
や、特開昭59−190854号公報に開示されるイオ
ン流制御ヘッド等により静電潜像を形成するものであっ
てもよい。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように、本願に係る発明の
現像装置では、現像剤担持体の周面にS極とN極とを小
さなピッチで交互に着磁を施すことにより、二成分現像
剤のキャリアを現像剤担持体の周面に薄い層で磁気的に
吸着することができる。これにより、層厚規制部材等を
用いることなく現像剤担持体の周面上に現像剤の薄層を
形成して現像に供することができ、現像剤の劣化を低減
することができる。また、現像剤層の厚さを小さくする
ことができるので現像剤担持体と静電潜像保持体との間
隙を小さくし、高速で高画質の現像を行うことができ
る。
【0149】一方、別の構成として、現像剤担持体の周
面に線状又は細帯状の電極を小さなピッチで並列するよ
うに形成し、これらの隣り合う電極間に電圧を印加する
ことによって、二成分現像剤のキャリアを現像剤担持体
の周面に薄い層で電気的に吸着することができる。これ
により、層厚規制部材等を用いることなく、現像剤担持
体の周面上に現像剤の薄層を形成して現像に供すること
ができ、現像剤の劣化を低減することができる。
【0150】また、現像領域を通過した後の現像剤層を
現像剤担持体の表面から剥離する位置では、上記隣り合
う電極間に印加する電圧の方向を周期的に反転すること
により、スクレーパ等を用いることなく現像剤を剥離す
ることができる。これによっても現像剤の劣化が低減さ
れる。
【0151】さらに、現像剤担持体が上記磁極と電極と
の双方を備えるものとすることにより、現像剤を吸着し
て薄層を形成する部位・現像領域・現像剤を剥離する領
域等でそれぞれ現像剤を吸着する手段すなわち磁気的な
力によるか電気的な力によるかを分担させたり、現像剤
を剥離する領域で磁気的な力に加えて電気的な力を作用
させることができる。これにより、現像領域では磁気的
な力で現像剤を吸着し、現像バイアス電圧をほぼ均等に
印加するとともに、現像領域を通過した後には電気的な
力で現像剤を現像剤担持体の表面から剥離することも可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明に係る現像装置が用いられる画像
形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 図1に示す画像形成装置においてトナー像
を形成するときの、像担持体表面の電位の推移を示す図
である。
【図3】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4
又は請求項6に記載の発明の一実施形態である現像装置
を示す概略構成図である。
【図4】 図3に示す現像装置で用いられる現像ロー
ルの部分拡大断面図である。
【図5】 図4に示す現像ロールの着磁の方法を示す
図である。
【図6】 図4に示す現像ロールの着磁の他の方法を
示す図である。
【図7】 図1に示す画像形成装置で二成分現像装置
のキャリアが感光体ドラムに転移する量を調査するため
に用いる画像パターンを示す図である。
【図8】 図3に示す現像装置と性能を比較するため
に用いた従来の現像装置を示す概略構成図である。
【図9】 図3に示す現像装置及び図8に示す現像装
置におけるプリント枚数とベタ画像濃度との関係を示す
図である。
【図10】 図3に示す現像装置及び図8に示す現像
装置におけるプリント枚数とトナー電荷量との関係を示
す図である。
【図11】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4又は請求項6に記載の発明の他の実施形態である現像
装置を示す概略構成図及びこの現像装置で用いられる現
像剤担持体の部分拡大断面図である。
【図12】 請求項7又は請求項8に記載の発明の一
実施形態である現像装置を示す概略構成図及びこの現像
装置で用いられる現像ロールの部分拡大断面図である。
【図13】 請求項9から請求項13までに記載の発
明の一実施形態である現像装置を示す概略構成図及びこ
の現像装置で用いられる現像ロールの部分拡大断面図で
ある。
【図14】 図13に示す現像装置で用いられる現像
ロールの概略斜視図である。
【図15】 図13に示す現像装置及び図8に示す現
像装置におけるプリント枚数とベタ画像濃度との関係を
示す図である。
【図16】 請求項9から請求項13までに記載の発
明の他の実施形態である現像装置を示す概略構成図及び
この現像装置で用いられる現像剤担持体の部分拡大断面
図である。
【図17】 図16に示す現像装置で用いられる現像
剤担持体の概略斜視図である。
【図18】 請求項14に記載の発明の一実施形態で
ある現像装置を示す概略構成図及びこの現像装置で用い
られる現像ロールの部分拡大断面図である。
【図19】 図18に示す現像装置で用いられる現像
ロールの概略斜視図である。
【図20】 図19に示す現像ロールの電極に電圧を
印加する構成を示す概略図である。
【図21】 請求項15、請求項16又は請求項17
に記載の発明の一実施形態である現像装置を示す概略構
成図及びこの現像装置で用いられる現像剤担持体の部分
拡大断面図である。
【図22】 図21に示す現像装置で用いられる現像
剤担持体の概略斜視図である。
【図23】 図21に示す現像装置で用いられる駆動
ロールの部分拡大断面図である。
【図24】 図21に示す現像剤担持体の現像領域及
び現像剤を剥離する領域で、現像剤担持体の周面に設け
られた電極に電圧を印加する構成を示す図である。
【図25】 請求項18、請求項19又は請求項20
に記載の発明の一実施形態である現像装置を示す概略構
成図及びこの現像装置で用いられる現像剤担持体の部分
拡大断面図である。
【図26】 図25に示す現像装置で用いられる支持
ロールの概略斜視図である。
【図27】 請求項21に記載の発明の一実施形態で
ある現像装置を示す概略構成図及びこの現像装置で用い
られる現像ロールの部分拡大断面図である。
【図28】 図27に示す現像装置で用いられる現像
ロールの概略斜視図である。
【図29】 図28に示す現像ロールの現像剤を剥離
する領域で、現像ロールの周面の電極に電圧を印加する
構成を示す図である。
【図30】 請求項21に記載の発明の他の実施形態
である現像装置を示す概略構成図及びこの現像装置で用
いられる現像ロールの部分拡大断面図である。
【図31】 図30に示す現像装置で用いられる現像
ロールの概略斜視図である。
【図32】 図30に示す現像ロールの現像剤を剥離
する領域で、現像ロールの周面の電極に電圧を印加する
構成を示す図である。
【図33】従来の現像装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電器 3 露光装置 4 現像装置 5 転写前コロトロン 6 転写コロト
ロン 7 剥離コロトロン 8 クリーナー 9 光除電器 11 現像ハウジング 12 現像ロー
ル 12a 導電性基体 12b 磁気記録
層 13 スクリューオーガー 14 スクリュ
ーオーガー 15 スクレーパ 16 仕切り壁 17 現像バイアス用電源 21 現像ハウジング 22 現像ロー
ル 22a 導電性基体 22b 磁気記録
層 23 駆動ロール 24 支持ロー
ル 25 支持ロール 26 スクリュ
ーオーガー 27 スクリューオーガー 31 現像ハウジング 32 現像ロー
ル 32a 磁石ロール 32b スリーブ 32c フェライト磁石 33 スクリュ
ーオーガー 34 スクリューオーガー 35 スクレー
パ 42 現像ロール 42a 導電性基
体 42b 絶縁性層 42c 電極 42d 絶縁材料の層 43 スクリュ
ーオーガー 44 スクリューオーガー 45 スクレー
パ 46 直流電源 47 現像バイ
アス用電源 51 現像ハウジング 52 ベルト 52a 導電性基体 52b 絶縁性層 52c 電極 52d 絶縁材料
の層 53 駆動ロール 54 支持ロー
ル 55 支持ロール 56 直流電源 57 現像バイアス用電源 58 スクリュ
ーオーガー 59 スクリューオーガー 62 現像ロール 62a 導電性基
体 62b 絶縁性層 62c 電極 62d 絶縁材料の層 63 スクリュ
ーオーガー 64 スクリューオーガー 65 接触子 66 現像バイアス用電源 67 直流電源 68 切換スイッチ 69 抵抗器 72 ベルト 72a 導電性基
体 72b 絶縁性層 72c 電極 73 駆動ロール 73a 円筒状の
基部 73b 磁気記録層 74 支持ロー
ル 75 支持ロール 76 接触子 77 接触子 78 接触子 79 直流電源 80 切換スイ
ッチ 82 ベルト 82a 絶縁性基
体 82b 磁気記録層 83 駆動ロー
ル 84 支持ロール 84a 円筒状の
基体 84b 絶縁性層 84c 電極 85 支持ロール 92 現像ロール 92a 導電性基
体 92b 磁気記録層 92c 絶縁性層 92d 電極 92e 絶縁材料
の層 93 接触子 94 現像バイ
アス用電源 95 切換スイッチ 102 現像ロール 102a 導電性
基体 102b 絶縁性層 102c 電極 102d 磁気記録層 103 接触子 104 現像バイアス用電源 105 切換ス
イッチ 122a 導電性基体 122b 磁気記
録層 200 磁気記録用ヘッド 201 コア 202 コイル 203 磁束 210 磁気記録用ヘッド 211 コア 212 コイル 300 現像装置 311 現像ハ
ウジング 312 現像ロール 312a 磁石ロ
ール 312b スリーブ 313 スクリ
ューオーガー 314 スクリューオーガー 315 層厚規
制部材

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に静電潜像が形成される像担持体
    と近接離間又は接触して設けられ、周面が周回可能に支
    持された現像剤担持体と、 この現像剤担持体と前記像担持体との間に現像バイアス
    電圧を印加する現像バイアス電源とを備え、 前記現像剤担持体の周面に、トナーと磁性キャリアとを
    含む二成分現像剤を担持して搬送し、前記像担持体と該
    現像剤担持体との対向位置に形成された電界内でトナー
    を前記像担持体に転移させてトナー像を形成する現像装
    置において、 前記現像剤担持体は、該現像剤担持体の周面上にほぼ一
    層のキャリアをほぼ均等に吸着する複数の磁極を有する
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の現像装置において、 前記複数の磁極は、S極とN極とが交互に配置され、 前記現像剤担持体の周面付近に形成される磁界の、前記
    磁極と対応する位置の中心間距離が25μm以上、25
    0μm以下となっていることを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の現像装
    置において、 前記現像剤担持体の周面に担持される現像剤の磁性キャ
    リアは、106 /(4π)A/mの磁界中における磁化
    が、約45kA/m以上360kA/m以下であること
    を特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の現像装
    置において、 前記現像剤担持体は導電層とその上に形成された磁気記
    録層とを有することを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載の現像装
    置において、 前記現像剤担持体は軟磁性体層とその上に形成された磁
    気記録層とを有することを特徴とする現像装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載の現像装
    置において、 前記現像剤担持体は、周回方向の全域にわたってほぼ等
    間隔で前記複数の磁極が設けられ、該磁極が周回移動す
    るものであることを特徴とする現像装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項2に記載の現像装
    置において、 前記現像剤担持体は、前記複数の磁極が設けられた内部
    部材と、 前記内部部材の周囲を周回する外周部材とを有すること
    を特徴とする現像装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の現像装置において、 前記内部部材は固定支持され、少なくとも現像剤を吸着
    し現像剤層を形成する部位に、前記複数の磁極を有する
    ことを特徴とする現像装置。
  9. 【請求項9】 表面に静電潜像が形成される像担持体
    と近接離間又は接触して設けられ、周面が周回可能に支
    持された現像剤担持体と、 この現像剤担持体と前記像担持体との間に現像バイアス
    電圧を印加する現像バイアス電源とを備え、 前記現像剤担持体の周面に、トナーと高抵抗材料からな
    るキャリアとを含む二成分現像剤を担持して搬送し、前
    記像担持体と該現像剤担持体との対向位置に形成された
    電界内でトナーを前記像担持体に転移させてトナー像を
    形成する現像装置において、 前記現像剤担持体の周面上にほぼ一層のキャリアがほぼ
    均等に吸着される電界を形成する電界形成手段を有する
    ことを特徴とする現像装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の現像装置におい
    て、 前記電界形成手段は、前記現像剤担持体の周面に沿った
    部分に設けられた複数の線状又は細帯状の電極と、隣り
    合う前記電極間に電圧を印加する電源装置とを有するこ
    とを特徴とする現像装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の現像装置におい
    て、 隣り合う前記電極の中心間の距離は、25μm以上で2
    00μm以下であることを特徴とする現像装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の現像装置におい
    て、 隣り合う前記電極間の1μmあたりに0.8V以上の電
    位差が生じるように電圧が印加されていること特徴とす
    る現像装置。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の現像装置におい
    て、 前記複数の電極は、該現像剤担持体の周方向と直角方向
    の線状又は細帯状に形成され、周方向にほぼ等間隔で全
    周に設けられていることを特徴とする現像装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の現像装置におい
    て、 前記複数の電極は、前記現像剤担持体の周面の周回移動
    とともに移動するように設けられ、 前記現像剤担持体の周回方向における前記像担持体との
    対向位置の下流側で、隣り合う前記電極間の電界の方向
    を周期的に反転させる反転電界発生手段を有することを
    特徴とする現像装置。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の現像装置におい
    て、 前記現像剤担持体は、複数の磁極を有する内部部材と、
    その周囲で周回駆動される外周部材とを有し、 該外周部材に、前記複数の電極が設けられていることを
    特徴とする現像装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の現像装置におい
    て、 前記内部部材に設けられた複数の磁極は、S極とN極と
    が交互に配置され、隣り合う磁極間の中心距離が25μ
    m以上250μm以下となるように着磁されていること
    を特徴とする現像装置。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の現像装置におい
    て、 前記内部部材が有する磁極は現像剤担持体の周回方向と
    直角方向に線状に着磁され、周方向にほぼ等間隔で設け
    られており、 前記外周部材に設けられた複数の電極が隣り合う中心間
    距離と前記磁極間の中心距離とは、一方が他方の整数倍
    となっており、 前記内部部材の外周面及び外周部材は周回移動するよう
    に駆動され、双方の移動速度がほぼ等しくなるように設
    定されていることを特徴とする現像装置。
  18. 【請求項18】 請求項13に記載の現像装置におい
    て、 前記現像剤担持体は、周面に前記複数の電極を有する内
    部部材と、この周囲で周回駆動される外周部材とを有
    し、 前記外周部材の周面には異なる極性の磁極が交互に配置
    されていることを特徴とする現像装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の現像装置におい
    て、 前記外周部材の隣り合う磁極間の中心距離は25μm以
    上250μm以下となっており、 前記内部部材に設けられた隣り合う前記電極の中心間の
    距離は、25μm以上350μm以下であることを特徴
    とする現像装置。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載の現像装置におい
    て、 前記外周部材の磁極は現像剤担持体の周方向にN極とS
    極とが交互にほぼ等間隔で着磁され、 前記内部部材に設けられた複数の電極が周方向に隣り合
    う中心間距離と、前記隣り合う磁極間の中心距離とは、
    一方が他方の整数倍となっており、 前記外周部材の内周面及び内部部材の外周面の移動速度
    がほぼ等しくなるように設定されていることを特徴とす
    る現像装置。
  21. 【請求項21】 請求項14に記載の現像装置におい
    て、 前記現像剤担持体の周面に設けられた複数の電極に重ね
    て磁気記録層が形成されており、 この磁気記録層には、周方向に複数のS極とN極とが交
    互にほぼ等間隔で着磁されていることを特徴とする現像
    装置。
JP35565996A 1996-02-02 1996-12-24 現像装置 Pending JPH09269661A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35565996A JPH09269661A (ja) 1996-02-02 1996-12-24 現像装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-40380 1996-02-02
JP4038096 1996-02-02
JP35565996A JPH09269661A (ja) 1996-02-02 1996-12-24 現像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09269661A true JPH09269661A (ja) 1997-10-14

Family

ID=26379838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35565996A Pending JPH09269661A (ja) 1996-02-02 1996-12-24 現像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09269661A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6023601A (en) * 1998-03-13 2000-02-08 Fuji Xerox Co., Ltd. Developing device using two-component developer
US7783235B2 (en) 2006-10-13 2010-08-24 Ricoh Company, Ltd. Hopping toner development apparatus and image formation apparatus
US7907856B2 (en) 2005-10-13 2011-03-15 Ricoh Company, Ltd. Development apparatus and image forming apparatus using toner carrier with a plurality of electrodes
US7912410B2 (en) 2007-09-10 2011-03-22 Ricoh Company, Ltd. Developing device, a process cartridge and an image forming apparatus including a toner carrier and a voltage supply
US8041268B2 (en) 2007-07-10 2011-10-18 Ricoh Company Limited Developing device, process cartridge, and image forming apparatus
US8073350B2 (en) 2007-07-31 2011-12-06 Ricoh Company, Ltd. Developing apparatus, image forming apparatus, and process cartridge
US8165510B2 (en) 2007-05-16 2012-04-24 Ricoh Company, Limited Development device and image forming apparatus having electrodes that cause toner particles to form a toner cloud on the surface of the toner carrier
US8355657B2 (en) 2007-07-18 2013-01-15 Ricoh Company, Limited Development unit, for image forming apparatus
US8433211B2 (en) 2009-09-14 2013-04-30 Ricoh Company, Ltd. Developing device, process cartridge, and image forming apparatus
US8594540B2 (en) 2010-01-25 2013-11-26 Ricoh Company, Limited Development device, process cartridge incorporating same, and image forming apparatus incorporating same

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6023601A (en) * 1998-03-13 2000-02-08 Fuji Xerox Co., Ltd. Developing device using two-component developer
US7907856B2 (en) 2005-10-13 2011-03-15 Ricoh Company, Ltd. Development apparatus and image forming apparatus using toner carrier with a plurality of electrodes
US7783235B2 (en) 2006-10-13 2010-08-24 Ricoh Company, Ltd. Hopping toner development apparatus and image formation apparatus
US8165510B2 (en) 2007-05-16 2012-04-24 Ricoh Company, Limited Development device and image forming apparatus having electrodes that cause toner particles to form a toner cloud on the surface of the toner carrier
US8041268B2 (en) 2007-07-10 2011-10-18 Ricoh Company Limited Developing device, process cartridge, and image forming apparatus
US8355657B2 (en) 2007-07-18 2013-01-15 Ricoh Company, Limited Development unit, for image forming apparatus
US8073350B2 (en) 2007-07-31 2011-12-06 Ricoh Company, Ltd. Developing apparatus, image forming apparatus, and process cartridge
US7912410B2 (en) 2007-09-10 2011-03-22 Ricoh Company, Ltd. Developing device, a process cartridge and an image forming apparatus including a toner carrier and a voltage supply
US8433211B2 (en) 2009-09-14 2013-04-30 Ricoh Company, Ltd. Developing device, process cartridge, and image forming apparatus
US8594540B2 (en) 2010-01-25 2013-11-26 Ricoh Company, Limited Development device, process cartridge incorporating same, and image forming apparatus incorporating same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09269661A (ja) 現像装置
US5799234A (en) Developing apparatus using a dual component developer
JP3606057B2 (ja) 現像装置
JPH1144996A (ja) 現像装置
JPH1063101A (ja) 現像装置
JPH1115276A (ja) 現像装置
JP3843639B2 (ja) 現像装置
JPH1124408A (ja) 現像装置
JPH1063100A (ja) 現像装置
JPH117194A (ja) 現像装置
JPH11149218A (ja) 現像装置
JPH11258914A (ja) 現像装置
JPH1048921A (ja) 帯電装置の制御方法、及び画像形成装置の制御方法
JP3103726B2 (ja) 現像装置
JP3198364B2 (ja) 帯電方法
JPH11258909A (ja) 現像装置
JP3567642B2 (ja) 現像装置
JPH11212367A (ja) 現像装置
JP3507246B2 (ja) 磁気ブラシ帯電装置及び画像形成装置
JP3353172B2 (ja) 帯電装置
JPH05232818A (ja) 現像装置
JPH1063102A (ja) 現像装置
JPH028872A (ja) 静電像現像装置
JPH05204237A (ja) 現像装置
JPH11102120A (ja) 現像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20031211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050502

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050728

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060328