JPH11258914A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH11258914A
JPH11258914A JP10083036A JP8303698A JPH11258914A JP H11258914 A JPH11258914 A JP H11258914A JP 10083036 A JP10083036 A JP 10083036A JP 8303698 A JP8303698 A JP 8303698A JP H11258914 A JPH11258914 A JP H11258914A
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carrier
image
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JP10083036A
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English (en)
Inventor
Satoru Hirosaki
悟 広崎
Nobumasa Furuya
信正 古谷
Takuto Tanaka
拓人 田中
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/09Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer using magnetic brush
    • G03G15/0921Details concerning the magnetic brush roller structure, e.g. magnet configuration

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤
を用いて静電潜像を可視化する現像装置において、良好
な現像を行なうとともに、現像剤の劣化を防止する。 【解決手段】 静電潜像が形成された像担持体と対向す
る現像剤担持体12を、フェライトのロール状部材12
bの周面に、厚さが3μm以下のアルミニウムの薄層1
2aを形成したものとし、上記フェライトロールの周面
の表面粗さRzは50μm以下とする。このフェライト
ロールの周面に沿って50〜250μmのピッチでN極
とS極とを交互に着磁する。これら磁極は、ロールの周
面が滑らかに仕上げられているので均等な強さに着磁す
ることができ、周面にキャリアがほぼ一層だけ均等に吸
着された現像剤層が形成される。一方、導電性のロール
状基体の上に磁気記録層を設け、その表面を、Rz≦5
0μmとなるように仕上げてもよい。このときには、磁
気記録層の厚さを200μm以下とするのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真記録装置
又は静電記録装置等で用いられ、静電電位の差による潜
像にトナーを選択的に転移させて可視化する現像装置に
係り、特にキャリアとトナーとを混合した二成分現像剤
を用いる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機・プリンタ等の画像形成装置とし
ては、電子写真式又は静電記録式の装置が広く用いられ
ている。このような装置は像担持体上に静電電位の差に
よる潜像を形成し、これにトナーを転移して可視像とし
た後、このトナー像を記録用紙等に転写するように構成
されている。
【0003】上記像担持体上の静電潜像を可視化する現
像装置には、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現
像剤を像担持体表面に接触又は近接させ、トナーの転移
によって現像を行ういわゆる二成分現像装置がある。 こ
の現像装置は、現像剤中のトナー濃度の制御が必要であ
ること、トナーの補給だけではなく、キャリアをその帯
電能力の低下に伴って定期的に交換しなければならない
等の課題を有するものの、画質特性、および現像剤の搬
送性等の点で優れた特性を有し、現像装置の主流となっ
ている。
【0004】このような現像装置は、例えば、磁石ロー
ルと、その周囲で回転駆動されるスリーブとを備えた現
像剤担持体を有しており、この現像剤担持体上に現像剤
を担持して像担持体と対向する位置に搬送し、トナーを
像担持体の潜像に応じた位置に転移するようになってい
る。現像剤担持体上の現像剤量は、画像濃度のみならず
他の画像品質にも大きく影響するため、像担持体と対向
する手前で所定の厚さの現像剤層を形成するようになっ
ている。
【0005】現像剤担持体上に所定厚さの現像剤層を形
成する層形成手段としては、トリマーやブレードといっ
た層規制部材で所望の層厚に規制し均一化するものや、
特開平7−333993号公報に開示されるように、二
つのロールを互いに回転状態で接触させることで、安定
した厚さの現像剤層をロール上に得る技術などがある。
【0006】しかし、トリマーやブレード等の層規制部
材を用いて層形成を行う場合には、層規制部材の前面
部、即ち現像剤搬送方向の上流側において、現像剤が過
度に充填された状態となるため、現像剤に対して強い圧
縮力が作用し、また現像剤が層規制部材と現像剤担持体
との間隙を通過する際には、現像剤に対して強い摩擦力
が作用するため、層規制部において現像剤の劣化が発生
するという問題点を有している。
【0007】上記現像剤の劣化はトナーの劣化とキャリ
アの劣化とに大別され、双方とも圧縮力や摩擦力等によ
り発生するものであり、トナーに劣化が生じると、トナ
ーの電荷量が不安定となり、電荷量の低いトナーおよび
逆極性トナーが生じて背景部へのカブリが発生すること
になる。また、トナーとキャリアとの付着力が増大する
ために、トナーとキャリアとの間の付着力は増大する。
このため、トナーはキャリアの表面から剥離し難くな
り、現像されるトナー量は減少して画像濃度が低下して
しまう。一方、キャリアが劣化した場合にも、トナーの
電荷量が減少し、背景部へのかぶりが生じることにな
る。
【0008】また、層規制部材を用いる二成分現像装置
の他の問題点として次のような事項がある。非磁性また
は磁性の材料からなる層規制部材(トリマ)を用いる場
合には、現像剤の搬送量が層規制部材と現像剤担持体表
面との間隙、並びに現像剤担持体の磁極の位置関係に依
存するため、層規制部材の寸法精度および設定精度が画
質に大きく影響する。従って、良好な画像を得るために
は、上記間隙を極めて高精度に設定する必要がある。こ
のため、層規制部材の加工や設置に多くの手間が必要と
なり、製造コストが増大することになる。
【0009】一方、現像剤担持体を構成するスリーブを
省略し、永久磁石部材のみからなる現像剤担持体を回転
させながら、静電潜像を磁気ブラシによって現像する技
術が特開昭62−201463号公報及び特開平9−9
0760号公報に開示されている。特開昭62−201
463号公報に記載の現像方法では、磁性現像剤からな
る磁気ブラシを形成し、この高さの半分程度を像担持体
と接触させるものである。また、特開平9−90760
号公報に示される技術では、表面の円周方向の磁極間ピ
ッチを0.5〜10mm、表面磁束密度を100〜12
00G直径を10〜20mmとし、円筒状に一体成形さ
れた永久磁石部材によって現像剤ロールを形成するとと
もに、表面に導電剤とを含有する樹脂層を被着させ、且
つこの樹脂層の熱さを1〜10μm、体積固有抵抗を1
-1〜104 Ω・cm、表面粗さ(RZ)を0.1〜1
0μmに成形するといった提案がなされている。
【0010】しかし、上記のようなスリーブを省略した
磁気ブラシ現像方式においては、永久磁石部材の磁極上
と磁極間とで磁気ブラシの高さに差が生じ、現像特性に
もバラツキが生じる。このため、現像されたトナー画像
に磁気ブラシの高さに対応した濃度ムラが発生してしま
う。このような濃度ムラは、永久磁石部材の回転数を上
げることで解消することができるが、このためには駆動
トルクを増大させる必要があり、これにともない新たに
騒音の発生という問題が生じる。
【0011】このような事情から、特開平9−2696
61号公報に、現像剤担持体の周面上にほぼ一層の現像
剤層をほぼ均等に吸着する磁極を設けることにより、層
規制部材を用いずに現像剤担持体上に現像剤層を形成す
る現像装置が開示されている。つまり、現像剤担持体の
周面に着磁された磁極の間隔および磁化の強さによっ
て、従来の磁気ブラシのような連鎖構造を持たないほぼ
一層のキャリアが磁気的に吸着された現像剤層が形成さ
れ、磁極とともに周回移動して像担持体との対向部へ搬
送されるものである。このような構成の現像装置では、
層規制による現像剤の劣化を解消することができるとと
もに、現像剤担持体上の現像剤層がほぼ均等となり、磁
極の間隔に対応した現像剤層の高さのバラツキが解消さ
れて濃度ムラのない均一な画像再現が可能となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−269661号公報に開示される現像装置では次の
ような問題点がある。上記のように、現像剤担持体上に
キャリアが一層だけ吸着された均等な現像剤層を形成す
るためには、現像剤担持体の周面又は周面付近に微小間
隔で複数の磁極を着磁し、その間隔および各磁極の磁束
密度がほぼ均一となるようにしなければならない。これ
らが均一でないとキャリアが吸着される部分と吸着され
ない部分とが生じ、現像された画像に濃度ムラが生じた
り、細線の再現性が低下したりする。
【0013】しかし、着磁間隔が微小であるために、着
磁用ヘッドと現像剤担持体の被着磁面との当接状態が変
動するようなことがあると現像剤担持体表面における残
留磁束密度が不均一となってしまう。つまり、着磁用ヘ
ッドと現像剤担持体の被着磁面との間に隙間が生じ、こ
れが変動するようなことがあると着磁が不均一となり易
いという問題がある。
【0014】本願に係る発明は、上記のような問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、現像剤担持体
の周面上に二成分現像剤の均等な薄層を形成して、良好
な現像を行なうとともに、二成分現像剤の劣化を防止す
ることができる現像装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに請求項1に記載の発明は、 表面に静電潜像が形成
される像担持体と近接又は接触して設けられ、周面が周
回可能に支持された現像剤担持体を備え、 この現像剤
担持体と前記像担持体との間に現像バイアス電圧を印加
するとともに、前記現像剤担持体の周面上に担持した、
トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤から、トナ
ーを前記像担持体に転移させてトナー像を形成する現像
装置において、 前記現像剤担持体は、周面付近が強磁
性体で構成されるか、又は周面付近に磁気記録層を有
し、 この強磁性体で構成された部分の周面又は磁気記
録層の表面は、表面粗さRzが50μm以下となるよう
に仕上げられ、 この強磁性体で構成された部分又は磁
気記録層に、該現像剤担持体の全周にわたってN極とS
極とが交互に着磁され、隣り合うN極とS極との該現像
剤担持体上における中心間隔が25μm以上250μm
以下であるものとする。
【0016】請求項2に記載の発明は、 請求項1に記
載の現像装置において、 前記周面付近の強磁性体で構
成された部分の周面、又は前記磁気記録層の表面は、表
面粗さRzが1μm以上となるように仕上げられ、この
上に、厚さが約3μm以下の導電層が積層されているも
のとする。
【0017】請求項3に記載の発明は、 請求項1に記
載の現像装置において、 前記現像剤担持体は、導電性
材料で形成されたロール状部材、又は周面付近が導電性
材料で形成されたロール状部材の周面上に磁気記録層が
積層されたものであり、 該磁気記録層の厚さが、約2
00μm以下であるものとする。
【0018】請求項4に記載の発明は、 請求項1に記
載の現像装置において、 前記現像剤担持体の強磁性体
で構成された部分又は磁気記録層が、導電性を有するも
のとする。
【0019】(作用)本願発明の現像装置は、上記のよ
うに構成されることにより、以下のように作用する。こ
の現像装置が有する現像剤担持体は、周面付近の強磁性
体で形成された部分又は磁気記録層の表面が滑らかに仕
上げられ、表面粗さRzが50μm以下となっており、
これに複数の磁極が設けられているので、25μm〜2
50μmという微小間隔で着磁しても等間隔で均一な強
さの磁極とすることができる。つまり、強磁性体で形成
された部分又は磁気記録層の表面に凹凸があると、着磁
用ヘッドとの間に間隙が生じ、各磁極の着磁時にその大
きさが変動することになり、磁化の強さがそれぞれの磁
極によって不均一となる。しかし、上記強磁性体で形成
された部分又は磁気記録層の表面を、Rz≦50μmと
することにより、着磁用ヘッドと被着磁体表面との位置
関係が安定し、ほぼ均一に磁極が形成される。このよう
に複数の磁極が25μm〜250μmの等間隔で均等な
強さに着磁されていることにより、一般に用いられる粒
径が25μmから200μm程度のキャリアが現像剤担
持体の周面上に隙間なく、ほぼ一層だけが均一に吸着さ
れる。そして、このような現像剤層を像担持体と対向さ
せて現像を行なうことにより、高画質の画像再現が可能
となる。
【0020】上記のように、キャリアが一層だけ吸着さ
れた均一な現像剤層が形成される理由は次にように考え
ることができる。25μm〜250μm程度の狭い間隔
で配置された磁極による磁力線は隣接する極性の異なる
磁極へと向かうために、現像剤担持体の表面に垂直な方
向の磁界成分は、現像剤担持体表面の近傍において急激
に減衰する。また、キャリアの層が周面に形成される
と、磁力線が現像剤担持体の周面と接触するキャリアの
層内を通り、その外側にほとんど分布しない状態とな
る。したがって、キャリアは磁極上の部分に集中して付
着することなく、磁界に沿った状態でほぼ一層だけが整
然と並んだ状態で吸着され、したがって現像剤担持体上
には均一なほぼ一層の現像剤層が形成される。このよう
に磁極の間隔が充分に狭く設定されているため、磁極パ
ターンによる影響が発生せず、均一性の高い画像が得ら
れる。
【0021】また、このような現像剤担持体上の磁性キ
ャリアは、隣り合った二つの磁極間で閉磁気回路状のブ
リッジを形成する。そのため、現像剤担持体上のキャリ
ア層には強い磁気拘束力が作用しており、個々の磁性キ
ャリア粒子は、現像剤担持体の周面上に吸着されたまま
この周面と相対的に移動しない状態、つまり現像剤担持
体の周面上でジャンプしたり転動したり、あるいは撹拌
されたりすることなく搬送される。従って、現像剤の飛
散及び像担持体上へのキャリアの付着は発生しない。
【0022】さらに、像担持体と現像剤担持体との対向
位置において、キャリアが磁気拘束力によって現像剤担
持体の周面上にほぼ固定した状態となり、像担持体とは
接触しないので、キャリアによる像担持体表面の機械的
な摺擦は発生せず、従って刷毛跡や履き寄せ等の画質欠
陥のない高品質な画像の再現が可能となる。
【0023】また、上記のような現像装置では、現像剤
担持体に設けられた磁極の作用のみによって現像剤の薄
層が形成され、層規制部材等による現像剤への過大な負
担が回避されるため、現像剤の劣化が防止されるととも
に、現像剤の搬送量が部品精度に依存せず、経時変化の
ない安定した画像形成が可能となる。
【0024】上記現像剤担持体を、請求項2に記載した
ように、導電層が磁気記録層の上に積層されたものとす
ることにより、この導電層と像担持体の導電性基体との
間に印加された現像バイアス電圧による電界が形成さ
れ、トナーを有効に往復運動させることができる。ま
た、導電層の厚さが3μm以下となっており、磁気記録
層によって形成される磁界は現像剤担持体の表面付近で
もほとんど減衰しないため、現像剤担持体の表面に磁気
的に吸着されたキャリアの像担持体への転移や飛散が防
止される。
【0025】さらに、上記現像剤担持体を、請求項3に
記載したように、導電性材料からなるロール状部材の周
面に磁気記録層を形成するか、又は周面付近に導電性材
料からなる層を有するロール状部材の周面上に磁気記録
層を形成したものとすると、この磁気記録層に形成され
た磁化パターンによって現像剤担持体の表面にキャリア
を磁気的に保持し、像担持体との対向部へ搬送すること
ができる。また、この磁気記録層の下にある導電性材料
からなる部分と像担持体との間に現像バイアス電圧を印
加して現像を行なうことができる。そして、この磁気記
録層の層厚を約200μm以下とすることにより、この
現像剤担持体と像担持体都の間に有効な現像電界が形成
され、この電界により現像剤担持体から像担持体へのト
ナーの転移が促され、良好な現像が行われる。
【0026】また、請求項4に記載のように、上記現像
剤担持体の強磁性体で構成される部分又は磁気記録層と
して導電性を有するものを用いると、この強磁性体又は
磁気記録層と像担持体との間にバイアス電圧を印加する
ことができ、像担持体と現像剤担持体との間に有効な現
像電界が形成され、現像剤担持体から像担持体へのトナ
ーの転移が促される。また、現像剤担持体の周面付近に
ほぼ一層のキャリアを磁気的に吸着する磁界を形成し、
濃度ムラのない高画質の現像を維持することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態である現像装置について説明する。 [第1の実施形態] 〈a.現像装置の構成と動作〉図1は、本願発明の一実
施形態である現像装置を示す概略構成図である。この現
像装置10は、現像剤が収容されるハウジング11の像
担持体1との対向部位に現像用の開口部を設け、この開
口部に現像剤担持体12を配設するとともに、その後方
に二つのスクリューオーガー13、14を設けたもので
ある。また、現像剤担持体12上に付着した現像剤を剥
離するスクレーパ15が現像剤担持体12と接触するよ
うに設けられている。
【0028】上記スクリューオーガー13、14は、ハ
ウジング内の仕切り壁16で仕切られた二つの現像剤撹
拌搬送室内に設けられ、それぞれ逆方向に現像剤を搬送
するように回転駆動されるものである。上記二つの現像
剤撹拌搬送室は両端部で連通しており、上記スクリュー
オーガー13、14によって搬送される現像剤は撹拌さ
れながら二つの現像剤撹拌搬送室内を循環移動するよう
になっている。
【0029】上記現像剤担持体12は、軸線回りに回転
が可能となるように支持されており、図2に示すよう
に、フェライトからなるロール状部材12bとその周面
上に形成された導電層12aとで主要部が構成されてい
る。この現像剤担持体12の外径は18mm、駆動時の
周速度は320mm/sであり、像担持体1との間隙は
300μmに設定され、現像剤層が像担持体1に対して
非接触状態となるよう保持されている。
【0030】上記導電層12aは、厚さが2μm程度の
アルミニウムの薄層であり、現像バイアス用電源17に
より、現像バイアス電圧が印加される。この現像バイア
ス電圧には直流電圧を重畳した交流電圧が採用されてお
り、直流成分は地カブリの発生を防ぐために−400V
に設定されている。
【0031】現像バイアス電圧の交流成分は、周波数が
低すぎると画像上に現像バイアスの周波数に応じた濃淡
ムラが生じ、周波数が高すぎるとトナーの運動が電界の
変化に追従しきれなくなり、現像効率が低下してしま
う。一方、交流バイアスのピーク間電圧が低すぎると、
トナーに十分な電界が作用しないために現像効率は低下
し、ピーク間電圧が高すぎると、背景部へのカブリや感
光体上へのキャリア付着が生じ易くなる。以上のような
点から、周波数としては0.4〜10kHz、ピーク間
電圧としては0.8〜3kV程度の範囲に設定すること
が好ましい。本実施形態では、現像バイアス電圧の交流
成分は、周波数6kHzの矩形波で、ピーク間電圧を
1.5kVに設定した。
【0032】一方、上記フェライトのロール状部材12
bは、表面粗さRzが50μm以下となるように仕上げ
られ、その周面にS極とN極とが周方向に交互に等間隔
(25〜250μm程度)で着磁されている。このよう
な磁極は全周にわたって設けられ、この現像剤担持体の
軸線方向にはほぼ均一な磁束密度を有するように着磁さ
れている。なお、この着磁については後述する。
【0033】上記現像装置で用いられる現像剤は非磁性
トナーと磁性キャリアとを混合した二成分現像剤であ
り、トナーとしては、重量平均粒径が7μmで、負帯電
性のポリエステル系トナーが使用されている。また、キ
ャリアとしては、結着樹脂中に磁性粉を分散させた、い
わゆる磁性粉分散型樹脂キャリアであって、重量平均粒
径が100μm、真密度が2.2g/cm3 、単位重量
当りの磁化が40A・m2 /kgのものが使用されてい
る。そして、トナー/キャリア混合比は15重量%で、
トナーの電荷量が−15mC/kg〜−20mC/kg
の範囲となるように調整される。なお、上記単位重量当
りの磁化は、106 /(4π)A/mの磁界中における
値である。
【0034】このような現像装置10においては、スク
リューオーガー13,14によって充分に攪拌された現
像剤が、図1中に示す領域Xで現像剤担持体と接触し、
現像剤担持体12上に供給される。そして、周面に沿っ
て着磁された磁極が形成する磁界によって現像剤担持体
12の周面に一定量の現像剤が吸着される。すなわち、
現像剤担持体の周面が滑らかに仕上げられ、微小な等間
隔で均一な強さの磁極が形成されているので、トナーを
電気的に吸着した磁性キャリアがほぼ一層だけ、ほぼ均
等に付着した状態となり、層規制部材を用いずに現像剤
層が形成される。そして、この現像剤層は、現像剤担持
体12の回転に伴って像担持体1と対向する現像領域へ
と搬送され、像担持体1上の静電潜像の現像に供され
る。
【0035】なお、この現像装置では、現像剤担持体1
2をフェライトのロール状部材とアルミニウムの薄層と
で主要部が構成されるものとしたが、本発明の実施形態
はこれらの構成および材料に限定されるものではなく、
フェライトに代えて、他の強磁性材料からなるロール状
部材を用いてもよい。また、導電層としては、ニッケル
等の他の導電性金属からなる薄層としてもよい。
【0036】〈b.着磁の方法〉次に、上記フェライト
のロール状部材12bの着磁を行なう方法について説明
する。ロール状部材12bの着磁は、図3に示すよう
に、現像剤担持体12の周面に近接して配置された磁気
記録用ヘッド20によって行われる。
【0037】この磁気記録用ヘッド20は、軟磁性材料
からなり両端部が間隔をおいて並列する形状のコア21
と、このコア21に巻き回されたコイル22とを有し、
上記コア21の両端部が現像剤担持体の周面に近接又は
当接するように配置される。コイル22には、磁化信号
発生装置によって制御された電源(図示しない)から磁
化電流が供給されるようになっており、コイル22に電
流が流れると、コア21内に磁束23が発生し、この磁
束23はコア21の先端からフェライトのロール状部材
12b中を通る。これにより、ロール状部材12bが磁
化される。コイル22へ供給される磁化電流は、磁化信
号発生装置からの信号に基づいて断続的又は適宜電流の
方向を変えて供給され、図3に示すように回転駆動され
る現像剤担持体12の周面が所定の着磁パターンに磁化
される。本実施例では現像剤担持体12の周方向にN極
とS極との交互着磁を正弦波パターンにて行い、現像剤
担持体表面における半径方向の磁束密度のピーク値を5
0mTに設定している。
【0038】〈c.現像剤担持体の表面粗さと現像剤の
付着量との関係および画像の状態との関係を調査する実
験〉次に、図1に示す現像装置において、フェライトの
ロール状部材の表面粗さを変化させて、現像剤の付着量
への影響を調査した実験、及びこのように現像剤担持体
として用いるロール状部材の表面粗さを変えて現像され
る画像の濃度の均一性、細線の再現性を調査した実験に
ついて説明する。
【0039】この実験で用いた現像装置は、現像剤担持
体として、表面粗さRzが5μm、12μm、30μ
m、50μm及び70μmの5種類のフェライトロール
に、厚さ2μmのアルミニウム層を形成して用いた。上
記フェライトロールに着磁された磁極の間隔は、現像剤
担持体の表面における間隔が100μmとなるように設
定されており、いずれのフェライトロールも、図3に示
す磁気記録用ヘッド20を用いて着磁を行なった。現像
剤としては、上記負帯電性ポリエステル系トナーと、上
記磁性粉分散型樹脂キャリアとを混合したものを用いて
いる。
【0040】上記現像装置において、現像剤担持体上に
供給されたの現像剤の付着量は、現像剤担持体の周面上
の単位面積当たりに吸着されている現像剤の重量を測定
したものであり、この測定結果を図4に示す。
【0041】図4から明らかなように、現像剤担持体の
着磁される部分の表面粗さ(Rz)が大きいほど現像剤
担持体表面への現像剤付着量は減少している。これは、
表面粗さ(Rz)が大きいほど磁気記録用ヘッド20と
現像剤担持体12とが対向した時の状態の安定性が悪く
なり、現像剤担持体に形成される磁束密度が不均一とな
るためと考えられる。
【0042】次に、現像剤担持体の着磁される部分の表
面粗さ(Rz)が画像均一性及び細線再現性に及ぼす影
響を調査した実験の結果について説明する。これは、表
面粗さ(Rz)の異なるフェライトロールを現像剤担持
体として用い、それぞれについて画像形成を行って画像
濃度の均一性及び細線の再現性について調査ものであ
る。この実験で、画像の均一性の評価はベタ画像につい
て目視で行い、濃度ムラが確認されない状態を〇、少量
の濃度ムラはあるが実用上問題の無いレベルを△、使用
不可能なレベルを×とした。細線の再現性については、
幅130μmの線画像について目視で評価を行ない、エ
ッジ部のギザつき及び濃度ムラが確認されない状態を
〇、少量のギザつき及び濃度ムラはあるが実用上問題の
ないレベルを△、使用不可能なレベルを×とした。この
結果を表1に示す。
【0043】
【表1】 表1に示されるように、現像剤担持体の表面粗さRzを
50μm以下とすることにより、画像濃度の均一性並び
に細線画像の再現性に優れた画像形成が可能となる。
【0044】〈d.導電層の厚さが画像濃度、キャリア
付着、低濃度部における画像の均一性及び細線再現性に
及ぼす影響を調査する実験〉次に、図1に示す現像装置
において、現像剤担持体の表面に設けた導電層の厚さを
変化させて画像形成を行い、画像濃度、キャリアの像担
持体への付着(以下キャリア付着という)、低濃度部に
おける画像の均一性及び細線画像の再現性を調査した実
験について説明する。この実験で使用した現像剤担持体
は、導電層の厚さを1μm、3μm及び5μmの3種類
とし、現像剤担持体の表面における磁極間隔を100μ
m、現像剤担持体表面における磁束密度の半径方向のピ
ーク値を50mTに設定した。また、現像剤としては、
先の実験に使用した現像剤と同じものを使用した。
【0045】上記の条件で画像を形成し、出力画像につ
いて項目ごとに評価を行った。画像濃度の評価はベタ画
像の現像を行って、その濃度を反射濃度計(商品名:X
−RITE310)で測定し、測定値が1.8以上であ
ればベタ画像、線画像ともに十分な濃度を有しており、
1.8以上を○、1.8未満を×と評価した。
【0046】また、キャリアの付着は、図5に示すよう
な画像部と背景部とがプロセスの進行方向と直角方向に
一定周期で並列されたいわゆる交番ラインの現像を行
い、このときのキャリア付着量を測定して評価を行っ
た。交番ラインの周期は2サイクル/mmで画像部と背
景部との比率は1:1である。このような交番ラインの
現像においては、感光体の表面に、画像部と背景部とが
非常に小さい間隔で隣接する静電潜像が存在するため、
感光体層の表面近傍にはいわゆるフリンジ電界が生じ、
画像の周辺部では、トナーと逆極性に帯電したキャリア
に対して静電的吸引力が作用する。従って、交番ライン
はキャリアの付着が生じやすい画像であり、キャリア付
着の評価に適している。キャリア付着量の評価指標は、
交番ラインの背景部上におけるキャリア粒子の面積率と
した。面積率の測定には、画像解析装置(商品名:LU
ZEX−5000)を使用し、キャリア粒子の面積率
が、1.0%以下であれば実用上問題の無いレベルであ
るので、1.0%以下を○、1.0%を超えた場合を×
とした。
【0047】低濃度部における画像の均一性は、面積率
が20%の網点画像について目視で評価を行い、微小な
濃度ムラが確認されない状態を○、少量の微小な濃度ム
ラはあるが実用上問題のないレベルを△、使用不可能な
レベルを×とした。また、細線の再現性については、先
の実験と同様の方法で評価を行った。この実験の結果を
表2に示す。 以下余白
【0048】
【表2】 表2に示すように、導電層の厚さが3μm以下であれ
ば、キャリア付着を生じることなく充分な画像濃度が得
られると同時に、低濃度部の均一性及び細線の再現性が
良好となることがわかった。
【0049】このように導電層の厚さが低濃度部の均一
性及び細線の再現性に影響を及ぼす理由については次の
ように考えることができる。前述のように現像剤担持体
の磁極による磁界は、着磁された強磁性体部分の表面か
ら離れるに従って減衰して弱くなる。このため、着磁さ
れた部分の上に形成されている導電層の厚さが大きいほ
ど、着磁された部分とキャリアとの距離が広がってキャ
リアに作用する磁気拘束力は弱くなり、現像剤層にはい
わゆる抜け、すなわち現像剤の付着していない部分が生
じ易くなる。このため、導電層の厚さが3μmより大で
ある場合には、現像剤層の抜けを生じることなくキャリ
アを現像剤担持体上に均一に付着させることは困難とな
り、実用上その使用が困難となるレベルではないが、低
濃度部の均一性及び細線再現性は低下してしまう。以上
のような理由により、導電層の厚さを3μm以下とする
ことが好ましく、このように設定することにより低濃度
部の均一性並びに細線の再現性を高めることが可能とな
る。
【0050】なお、この実験では、現像剤担持体をフェ
ライトロールの周面上に導電層を形成したものとした
が、他の構成とすることも可能であり、例えば、ロール
状の基体の上に磁気記録層を形成し、その上に導電層を
設けたものでもよい。また、強磁性体のロール状部材又
は磁気記録層と導電層との間に接着層、下地層、非磁性
体層、弾性層等を設けてもよく、これらの層を設けた場
合においても、着磁された磁性層の表面から現像剤担持
体表面までの厚さを3μm以下とすることにより、上記
と同様の効果が得られる。
【0051】[第2の実施形態]次に、請求項1又は請
求項3に記載の発明の一実施形態である現像装置につい
て説明する。 〈a.現像装置の構成と動作〉この現像装置は、図1に
示す現像装置で用いられる現像剤担持体12に代えて、
図6に示すように、円筒状の導電性基体32aと、その
周面上に形成された磁気記録層32bとで主要部が構成
される現像剤担持体を用いている。この現像装置の他の
構成は、図1に示す現像装置と同じである。
【0052】この現像装置で用いられる現像剤担持体3
2は、外径が18mm、駆動時の周速度は320mm/
s、像担持体との間隔は300μmに各々設定されてお
り、現像剤層が像担持体に対して非接触状態となるよう
に保持されている。そして、上記導電性基体と像担持体
との間に現像バイアス電圧が印加され、この現像剤担持
体と像担持体との間に電界を形成するようになってい
る。
【0053】上記磁気記録層32bは、結着樹脂中に強
磁性材料の粉状体を分散させたものを、導電性基体32
b上に層厚50μmでコーティングすることにより構成
されており、その表面粗さRzは50μm以下となるよ
うに仕上げられている。上記強磁性材料として、本実施
形態の現像剤担持体ではBaフェライトが用いられ、結
着樹脂としてポリウレタンが使用されているが、磁性材
料としては、磁石材料や磁気記録材料等として公知であ
る任意のものが使用可能であり、上記Baフェライトの
ほか、CrO2 、γ−Fe23 、Srフェライト等が
使用できる。また、結着樹脂としては、テープ・ディス
ク・カード等の磁気記録層を構成する樹脂として公知で
ある任意のものが使用可能であり、上記ポリウレタンの
他に例えばポリカーボネート、ポリエステル等が使用で
きる。
【0054】上記磁気記録層32bには、全周にわたっ
てS極とN極とが交互に等間隔(25〜250μm程
度)で並列するように着磁が施されている。この着磁
は、図3に示す現像剤担持体の着磁と同様に行なうこと
ができ、この着磁に際し、磁気記録層の表面が滑らかに
仕上げられている(Rz≧50μm)ので、上記のよう
に微小間隔で着磁を行なっても均等な強さの磁極を形成
することができる。
【0055】このような現像装置においては、現像剤が
現像剤担持体32に供給されると、磁気記録層32bに
着磁された磁極の磁界に基づいて現像剤担持体32の周
面に一定量の現像剤が吸着される。すなわち、トナーを
電気的に吸着したキャリアがほぼ一層だけ、ほぼ均等に
付着した状態となり、層規制部材を用いずに現像剤層が
形成される。そして、この現像剤層は、現像剤担持体3
2の回転に伴って像担持体1と対向する現像領域へと搬
送され、像担持体上の静電潜像の現像に供される。
【0056】〈b.磁気記録層の厚さが画像濃度、キャ
リア付着、低濃度部における画像均一性及び細線再現性
に及ぼす影響を調査する実験〉本実験は、図6に示す現
像剤担持体を用いた現像装置において、現像剤担持体の
磁気記録層の厚さを変化させて画像形成を行い、画像濃
度、キャリアの付着、低濃度部における画像の均一性及
び細線の再現性について調査したものである。この実験
では、現像剤担持体表面の磁極間隔を100μm、現像
剤担持体表面における半径方向の磁束密度を50mTと
し、磁気記録層の厚さのみを50μm、100μm、2
00μm及び300μmと変化させた4種類の現像剤担
持体を用いた。
【0057】上記の条件で画像を形成し、出力画像につ
いて、画像濃度、キャリアの付着、低濃度部における画
像の均一性並びに細線画像の再現性に及ぼす影響の評価
を、それぞれ第1の実施形態である現像装置について行
なった実験と同様の方法で行った。この結果を表3に示
す。この表において、総合評価は、上記4項目のすべて
に△又は×のないものを○、△はあるが×のないものを
△、一つでも×のあるものを×とした。
【0058】
【表3】
【0059】表3から、磁気記録層32bの厚さが20
0μm以下であれば、キャリア付着を起こすことなく十
分な画像濃度が得られると同時に、低濃度部の均一性お
よび細線の再現性が良好となることがわかる。このよう
に、磁気記録層の厚さが低濃度部の均一性および細線の
再現性に影響を及ぼす理由については、次のように考え
ることができる。前述のように、現像剤担持体の導電性
基体32aには現像バイアス電圧が印加されているが、
磁気記録層32bに含まれる結着樹脂は高抵抗であるた
めに、磁気記録層の厚さが大であるほど、導電性基体と
像担持体との距離が広がって実効的な現像電界は弱くな
る。このため、前述のトナーの往復運動を十分に発生さ
せることは困難となり、現像電界が比較的弱い低濃度部
の均一性および細線の再現性が低下することになる。
【0060】このような理由により、上記実験条件にお
ける磁気記録層の厚さが200μmよりも大である場合
には、実用上その使用が困難となるレベルではないが、
低濃度部の均一性および細線再現性は低下してしまう。
これに対して、磁気記録層の厚さを200μm以下とす
ることにより、トナーに現像電界の作用による充分な往
復運動を生じさせて、低濃度部の均一性および細線の再
現性を高めることができる。
【0061】なお、この実験では、磁極間隔を100μ
mとしたが、磁極間隔が25μm以上250μm以下の
範囲内であれば同様な結果が得られる。また、磁気記録
層にはその抵抗を小さくするために、導電性微粒子を添
加することもできる。この場合には、さらに十分な現像
電界を作用させることが可能となる。また、この実施形
態では、現像剤担持体を導電性基体32aと磁気記録層
32bとで構成したが、他の構成とすることも可能であ
り、非導電性の基体上に導電層を設け、この上に磁気記
録層を形成してもよい。さらに、磁気記録層32bの周
上に保護層や耐摩耗層等を設けてもよいし、導電性基体
又は導電層と磁気記録層との間に接着層、下地層、非磁
性層、弾性層等を設けてもよい。なお、これらの層を設
けた場合においても、導電性基体又は導電層の表面から
現像剤担持体の表面までの間隔を200μm以下とする
ことにより、上記と同様の効果が得られる。
【0062】[第3の実施形態]次に、請求項1又は請
求項4に記載の発明の一実施形態である現像装置につい
て説明する。この現像装置では、現像剤担持体として、
導電性の磁性材料により一体的に形成されたロール状部
材を用いている。この導電性の磁性材料としては、Mg
−Alが採用され、表面粗さRzが50μm以下となる
ように、その周面が滑らかに仕上げられている。そし
て、このように形成された磁石ロールの周面付近に複数
のN極とS極とが交互に配置されている。この現像装置
の他の構成は、図1に示す第1の実施形態である現像装
置と同じものとなっている。
【0063】このような現像装置を用い、キャリアの種
類及び上記現像剤担持体の磁極間隔を変化させて、画像
濃度、キャリアの付着、画像濃度の均一性を調査する実
験を行なったところ、磁極間隔が25μm以上250μ
m以下であれば、いずれのキャリアを用いても、キャリ
アの像担持体への付着や、画像濃度の均一性不良を生じ
ることなく、十分な画像濃度が得られた。なおこの実験
で用いたキャリアは、表4に示す4種類である。
【0064】
【表4】
【0065】表4中のキャリアの種類およびは磁性
粉分散型樹脂キャリアで、およびはフェライトキャ
リアである。また、平均粒径は、重量平均粒径である。
磁化は106 /(4π)A/mの磁界中における単位重
量当たりの磁化であり、残留磁化は、すべてのキャリア
で5kA/m未満となっている。現像剤中のトナーとキ
ャリアの混合比は、現像剤中のトナーの重量比で、お
よびのキャリアでは15重量%、およびのキャリ
アでは7.9重量%として、単位体積当たりのトナー量
がほぼ等しくなるように設定している。また、トナーの
電荷量は−15mC/kg〜−20mC/kgの範囲に
調整されている。
【0066】なお、この実施形態の現像装置で用いられ
る現像剤担持体では、導電性の磁性材料としてMg−A
lを使用したが、現像バイアスが印加可能であるととも
に、残留磁化パターンが形成可能であれば他の材料、例
えばAl−Ni−Co、Fe−Cr−Co等が使用可能
である。また、この実施形態では、導電性の磁性材料を
用いて現像剤担持体を一体的に形成したが、導電性又は
絶縁性の基体上に導電性の磁性材料を積層した構成とし
てもよい。この場合の導電性の磁性材料としては、上記
Mg−Al、Al−Ni−Co、Fe−Cr−Co等に
加えて、磁石材料や磁気記録材料として公知である任意
のものが使用可能であり、例えば、Co−Ni−P、C
o−Ni、Co−Cr等が使用できる。さらに、この現
像剤担持体を導電性の磁性材料の上に保護層や耐摩耗層
等を設ける構成としてもよい。なお、これらの層を設け
た場合には、低濃度部の均一性並びに細線再現性を良好
なものとするために、導電性の磁性部分の表面と現像剤
担持体の表面との距離を3μm以下とすることが望まし
い。
【0067】
【発明の効果】以上、説明したように本願に係る発明の
現像装置では、現像剤担持体の微小間隔で複数の磁極が
設けられた部分の表面粗さRzが50μm以下となるよ
うに構成されているため、現像剤担持体の周面付近に2
5μm〜250μm程度の微小間隔で均等な磁極を着磁
することができる。このように着磁された現像剤担持体
は、層規制部材を用いることなく、その周面上にほぼ一
層のキャリアが隙間なく配列された現像剤層を形成する
ことができ、均一な濃度で高品質の画像を形成すること
ができる。また、現像剤層の形成が磁力のみで行なわれ
るため、層形成時におけるに現像剤の劣化が防止され高
画質を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1又は請求項2に記載の発明の一実施形
態である現像装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す現像装置で用いられる現像剤担持体
の部分拡大断面図である。
【図3】図2に示す現像剤担持体の着磁方法の例を示す
図である。
【図4】図1に示す現像装置で用いられる現像剤担持体
の着磁された部分の表面粗さ(Rz)と現像剤付着量と
の関係を示す図である。
【図5】現像時に二成分現像剤のキャリアが像担持体に
転移する量を調査するために用いる画像パターンを示す
図である。
【図6】請求項1又は請求項3に記載の発明の一実施形
態である現像装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 像担持体 10 現像装置 11 ハウジング 12 現像剤担持体 12a 導電層 12b フェライトからなるロール状部材 13 スクリューオーガー 14 スクリューオーガー 15 スクレーパ 16 仕切り壁 17 現像バイアス用電源 20 磁気記録用ヘッド 21 コア 22 コイル 23 磁束 32 現像剤担持体 32a 導電性基体 32b 磁気記録層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に静電潜像が形成される像担持体
    と近接又は接触して設けられ、周面が周回可能に支持さ
    れた現像剤担持体を備え、 この現像剤担持体と前記像担持体との間に現像バイアス
    電圧を印加するとともに、前記現像剤担持体の周面上に
    担持した、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤
    から、トナーを前記像担持体に転移させてトナー像を形
    成する現像装置において、 前記現像剤担持体は、周面付近が強磁性体で構成される
    か、又は周面付近に磁気記録層を有し、 この強磁性体で構成された部分の周面又は磁気記録層の
    表面は、表面粗さRzが50μm以下となるように仕上
    げられ、 この強磁性体で構成された部分又は磁気記録層に、該現
    像剤担持体の全周にわたってN極とS極とが交互に着磁
    され、隣り合うN極とS極との該現像剤担持体上におけ
    る中心間隔が25μm以上250μm以下であることを
    特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の現像装置において、 前記周面付近の強磁性体で構成された部分の周面、又は
    前記磁気記録層の表面は、表面粗さRzが1μm以上と
    なるように仕上げられ、この上に、厚さが約3μm以下
    の導電層が積層されていることを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の現像装置において、 前記現像剤担持体は、導電性材料で形成されたロール状
    部材又は周面付近が導電性材料で形成されたロール状部
    材の周面上に磁気記録層が積層されたものであり、 該磁気記録層の厚さが、約200μm以下であることを
    特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の現像装置において、 前記現像剤担持体の強磁性体で構成された部分又は磁気
    記録層が、導電性を有することを特徴とする現像装置。
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