JPH11212367A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH11212367A
JPH11212367A JP10274375A JP27437598A JPH11212367A JP H11212367 A JPH11212367 A JP H11212367A JP 10274375 A JP10274375 A JP 10274375A JP 27437598 A JP27437598 A JP 27437598A JP H11212367 A JPH11212367 A JP H11212367A
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JP
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developing
roll
developer
magnetic
toner
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JP10274375A
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English (en)
Inventor
Nobumasa Furuya
信正 古谷
Hideaki Tanaka
英明 田中
Takushi Matsumoto
卓士 松本
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を用
い、像担持体上の静電潜像を可視化する現像装置におい
て、現像ロール表面に均一な現像剤層を形成し、これに
より現像剤の劣化を低減するとともに、画質欠陥のない
良好な画像を安定して得る。 【解決手段】 像担持体1と近接・対向するように配置
される現像ロール12が磁気記録層12bと導電層12
aとを有し、この磁気記録層にはN極とS極とが微小間
隔で着磁されている。現像ロール12の周回方向におけ
る像担持体1との対向位置の上流側には、現像ロール上
に現像剤層を形成する層形成ロール13を備えている。
層形成ロール13は、周面に沿ってN極とS極とが交互
に着磁されて周回駆動される磁石ロール13bを有して
おり、該磁石ロールの回転数W(rps)及び磁極数P
と、現像ロール12の表面移動線速度Vd(mm/s)
とは、Vd/(P・W)≦2 を満足する関係となって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真記録装置
又は静電記録装置等で用いられ、静電電位の差による潜
像にトナーを選択的に転移させて可視化する現像装置に
係り、特にキャリアとトナーとを混合した二成分現像剤
を用いる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機・プリンタ等の画像形成装置とし
ては、電子写真式又は静電記録式の装置が広く用いられ
ている。このような装置は像担持体上に静電潜像を形成
し、これにトナーを転移して可視像とした後、このトナ
ー像を記録用紙等に転写するように構成されている。
【0003】上記像担持体上の静電潜像を可視化する現
像装置には、トナー及び磁性キャリアからなる二成分現
像剤を像担持体表面に接触させ、トナーの転移によって
現像を行ういわゆる接触型二成分現像装置がある。 この
現像装置は、現像剤中のトナー濃度の制御が必要である
こと、トナーの補給だけではなく、キャリアをその帯電
能力の低下に伴って定期的に交換しなければならない等
の課題を有するものの、画質特性、および現像剤の搬送
性等の点で優れた特性を有し、現像装置の主流となって
いる。
【0004】このような現像装置は、例えば、磁石ロー
ルと、その周囲で回転駆動されるスリーブとを備えた現
像ロールを有しており、この現像ロール上に現像剤を担
持して像担持体と対向する位置に搬送し、トナーを像担
持体の潜像に応じた位置に転移するようになっている。
現像ロール上の現像剤量は、像担持体へ転移するトナー
量に起因する画像濃度のみならず他の印字画像品質も大
きく左右するため、像担持体と対向する手前で所定の現
像剤量の現像剤層を形成するようになっている。
【0005】現像ロール上へ現像剤層を形成する層形成
手段としては、トリマーやブレードといった層規制部材
で所望の層厚に規制し均一化する技術や、特開平7−3
33993号公報に開示されるように、第一トナー搬送
手段と第二トナー搬送手段(現像ロール)を互いに回転
状態で接触させることで、安定したトナー量を第二トナ
ー搬送手段上に得る技術などがある。
【0006】また、特開平8−137265に開示され
る技術では、磁性棒とその表面の弾性部材とからなるロ
ール状部材を備え、現像スリーブに対向して磁性棒を回
転させることで、現像スリーブ内部に固定して設けた複
数の磁石との磁界により現像剤を現像スリーブ上から除
去している。これとともに、弾性部材を現像スリーブに
押し付けることで、層厚を規制して現像剤層を形成して
いる。
【0007】また、現像ロール上への層形成とは異なる
が、特公平2−6065号公報に開示される技術では、
記録媒体上に磁化パターンを形成し、複数の固定磁石を
内部に設けた回転するスリーブで磁性トナーを搬送し、
磁化パターンに応じて磁性トナーを磁気的に吸着するよ
うに特定磁界の向きと強度で現像(記録媒体上へ層形
成)を行うようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
トリマーやブレード等の層規制部材を用いて層形成を行
う場合には、層厚規制部材の背面部、即ち現像剤搬送方
向の上流側において、現像剤が過度に充填された状態と
なるため、現像剤に対して強い圧縮力が作用し、また現
像剤が層厚規制部材と現像剤担持体との間隙を通過する
際には、現像剤に対して強い摩擦力が作用するため、層
厚規制部において現像剤の劣化が発生するという問題点
を有している。
【0009】上記現像剤の劣化はトナーの劣化とキャリ
アの劣化とに大別され、双方とも圧縮力や摩擦力等によ
り発生するものであり、トナーおよびキャリアの代表的
な劣化形態とその影響は次の通りである。一般にトナー
表面には、帯電性および流動性向上のために加えられた
外添剤が付着しており、現像剤に圧縮力や摩擦力が作用
すると、この外添剤がトナー表面から剥離したり、トナ
ーの樹脂中へ埋没する。このような外添剤の剥離や埋没
の生じた状態がトナーの劣化の代表的な形態であり、こ
のような劣化が進行すると摩擦帯電特性が変化し、トナ
ーの電荷量分布は極めて広く不安定となる。このため、
電荷量の低いトナーおよび所定の極性と逆極性に帯電し
たトナー(以降、逆極性トナーと称す)が生じて背景部
へのカブリが発生する。
【0010】また上記のようなトナーの劣化が生じる
と、トナーとキャリアとの接触面積が増大するために、
トナーとキャリアとの間の付着力は増大する。このた
め、トナーはキャリアの表面から剥離し難くなり、現像
されるトナー量は減少して画像濃度が低下してしまう。
特に非接触型二成分現像においては、トナーと像担持体
との間の付着力が存在しないために、トナーのキャリア
表面からの剥離は、電界によりトナーに作用するクーロ
ン力が、トナーとキャリアとの間の付着力に勝った場合
に発生する。したがって、トナー劣化に伴うトナーとキ
ャリアとの間の付着力の増大により、画像濃度の低下は
顕著に現れる。このように、トナーの劣化による画像欠
陥が発生する状態となると、現像剤の寿命が尽きたとい
うことであり、現像剤の交換が必要となる。
【0011】一方、キャリアの劣化は、キャリア表面へ
のトナー並びにトナーの外添剤の固着によって発生す
る。このような劣化が生じると、キャリア表面にトナー
と同種の材料が存在するために、トナーとキャリアとの
摩擦帯電序列の差は、劣化前に比べて小さくなる。した
がって、キャリアの劣化に伴いトナーの電荷量は減少
し、電荷量の低いトナーおよび逆極性トナーが生じて、
背景部へのカブリが発生することになる。この場合にも
前記トナー劣化の場合と同様に、現像剤の交換が必要と
なる。
【0012】また、特開平7−333993号公報に開
示される技術では、現像ロール上のトナー量を規制する
ために、現像ロール(第二トナー搬送手段)に対して低
硬度の第一トナー搬送手段をニップ部が食い込むほど接
触させて、それぞれの表面同士をこすりつけて通過する
トナー量を規制しているため、トナー表面の外添剤が埋
まり込んでトナー劣化が生じてしまい、帯電不良を起こ
してカブリなどを発生したり、スリーブ表面に固着して
画像抜けを引き起こす問題がある。
【0013】また、特開平8−137265号公報に開
示される技術では、現像ロール上の現像剤の除去と再供
給を行うだけで、層形成を行うためには別途層形成手段
を設ける必要がある。また、現像ロールの磁極が移動す
る場合では現像剤の供給は構成上不可能である。
【0014】さらに、特公平2−6065号公報に開示
される技術は、磁性トナーを磁気的に吸着させるもので
あり、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤に応用
しようとしても、キャリアとトナーの粒径及び比重が大
きく異なり、均一な現像剤薄層を形成しようとする課題
を解決できるものではない。
【0015】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、機械的に
現像剤層の層厚を規制することなく均一な現像剤の薄層
を形成し現像剤の劣化を低減するとともに、この現像剤
薄層を用いて均一性に優れた高品位な画像を安定して得
ることができる現像装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明に係る現像装置は、現像部
材の周面上にほぼ一層の磁性キャリアをほぼ均等に吸着
する複数の磁極を有し、この現像部材の周回方向におけ
る像担持体との対向位置の上流側に、該現像部材上に現
像剤層を形成する層形成手段を備え、 この層形成手段
は、前記現像部材に近接対向して設けられ、周面のほぼ
全域にN極とS極とが交互に着磁されて周回駆動される
磁石ロールを有し、 該磁石ロールの回転数W(rp
s)および磁極数Pと、前記現像部材の表面移動線速度
Vd(mm/s)とは、 Vd/(P・W)≦2 となるように構成されている。
【0017】前記現像部材の磁極は、発生させる磁界の
強さおよび磁極間隔を適切に選択することによって、上
記のようなほぼ一層のキャリアの層を形成できるように
設定されている。例えば、請求項2に記載の現像装置の
ように、現像部材に着磁された隣り合う磁極間の距離を
25μm〜250μm程度とし、N極とS極とが交互と
なるように着磁されていると、一般に用いられる粒径が
25μm〜200μm程度のキャリアをほぼ均一にほぼ
一層だけ吸着することができる。
【0018】上記のように、狭い間隔で配置された磁極
による磁力線は隣接する極性の異なる磁極へと向かうた
めに、現像部材の表面に垂直な方向の磁界成分は、現像
部材表面の近傍において急激に減衰する。また、キャリ
アの層が周面に形成されると、磁力線が現像部材の周面
と接触するキャリアの層内を通り、その外側にほとんど
分布しない状態となる。したがって、キャリアは磁極上
の部分に集中して付着することなく、磁界に沿った状態
でほぼ一層だけが整然と並んだ状態で吸着され、したが
って現像部材上にはほぼ均一なほぼ一層の現像剤層が形
成される。
【0019】また、例えば、前記層形成手段は、請求項
3に記載したように前記磁石ロールの外側に周回可能に
支持されたスリーブを有し、前記磁石ロールの周面と前
記スリーブの周面とが相対的に移動するように、前記ス
リーブが固定支持又は回転駆動されるものとすることが
できる。
【0020】次に、このような構成によりほぼ均一な現
像剤の薄層が形成される原理を、本発明の一実施態様を
示して説明する。本発明の一実施態様として図3に示す
現像装置があり、装置内には、周面に前記複数の磁極が
設けられた現像ロール12(現像部材)と、該現像ロー
ル12と対向する層形成手段である層形成ロール13と
が設けられている。層形成ロール13は、スリーブ13
aと磁石ロール13bとで主要部が構成されている。ま
た、現像ロール12、スリーブ13a、磁石ロール13
bは各々矢印の方向に回転駆動されている。
【0021】磁石ロール13bの形成する磁界によりス
リーブ13aの表面に磁気的に担持された現像剤は、ス
リーブ13aおよび磁石ロール13bの回転にともな
い、磁気ブラシとなって現像ロール12と層形成ロール
13との対向部へと搬送される。この例では、層形成ロ
ール13の現像剤は、スリーブ13aの回転方向と同一
方向に搬送される。そして、該現像剤の磁気ブラシは、
層形成ロール13と現像ロール12とが最近接する位置
に到達する前に、現像ロール12表面に接触する。
【0022】該現像剤が現像ロール12と層形成ロール
13との最近接点を通過する際には、キャリア粒子が効
率よく通過できるように磁気ブラシの先端が崩れて最配
列され、キャリアが現像ロール12表面に効率的に隙間
なく接触する。この時の最近接点近傍を微視的に見た様
子を、図10および図11に示す。
【0023】現像剤は現像ロール12と層形成ロール1
3とにより搬送されて、現像ロール12と層形成ロール
13との対向領域へと流入する。この対向領域では、磁
石ロール13bの磁界により、スリーブ13a上でキャ
リア粒子が穂状に連なった磁気ブラシ(図示しない)が
搬送され、この磁気ブラシとなった現像剤が現像ロール
12の表面に供給される。そして、図10(a)に示す
ように、最近接点の近傍においては、磁石ロール13b
の形成する磁界により磁化されて磁気ブラシとなった現
像剤は、磁石ロール13bの磁界の方向と現像ロール1
2の磁極の形成する磁界の方向とが同じである部分に
は、そのままの磁化方向で現像ロール12上に付着する
ことができる。
【0024】一方、磁石ロール13bの磁界の方向と現
像ロール12の磁極の形成する磁界の方向とが逆である
部分には、磁石ロール13b上の現像剤はそのままでは
現像ロール12に付着しにくく、現像ロール12上に現
像剤を付着させるためには、キャリアの磁化を現像ロー
ル12の磁極が形成する磁界の方向に反転させることが
必要となる。したがって、図10(a)に示すような磁
石ロール13bの磁極配置状態では、前記最近接転近傍
においては、図に示す領域XNSには現像剤が付着し易
く、一方領域XSNには付着し難い状態となり、現像ロー
ル12の磁極間隔の2倍を一周期として領域XNSと領域
SNとが連続した縞状の現像剤付着状態となる。
【0025】次に磁石ロール13bの回転に伴い、図1
0(b)に示すように磁極配置状態が変化すると、現像
ロール12のS極上には現像剤が付着し易く、一方N極
上には付着し難い状態となって、現像ロール12のS極
上に微小な磁気ブラシ401が形成される。続いて、図
11(a)に示すように磁極配置状態が変化すると、領
域XSNには現像剤が付着し易く、一方領域XNSには付着
し難い状態となり、図10(a)とは反対の状態とな
る。また続いて図11(b)に示すように磁極配置状態
が変化すると、現像ロール12のN極上には現像剤が付
着し易く、一方S極上には付着し難い状態となり、図1
0(b)とは反対に、現像ロール12のN極上に微小磁
気ブラシが形成される。すなわち現像ロール12上のあ
る一点に着目すると、図10及び図11に示す四つの状
態が繰り返されることになる。
【0026】現像ロール12の回転に伴い、上記着目し
た現像ロール12上のある一点が最近接点をすぎると、
スリーブ13aおよび磁石ロール13bとの間隔は次第
に広くなる。この間隔の拡大に伴い、現像ロール12表
面に付着した一層目のキャリアに作用する現像ロール1
2の磁極による磁気拘束力は、磁石ロール13bによる
磁気吸引力よりも大きくなる。このため、一層目のキャ
リアは、磁石ロール13bの磁界の方向と現像ロール1
2の磁極の形成する磁界の方向とが逆となっても、現像
ロール12上に付着したままの状態となる。
【0027】一方、前記最近接点通過直後の位置で現像
ロール12表面に接触できなかった二層目以上のキャリ
アは現像ロール12表面に留まろうとするが、前述した
ように現像ロール12表面に垂直な方向の磁界成分は、
現像ロール12表面の近傍において急激に減衰するため
に磁気拘束力が微弱であり、層形成ロール13の磁石ロ
ール13bによる磁気拘束力の方が強いために現像ロー
ル12表面から容易に引きはがされ、スリーブ13aお
よび磁石ロール13bの回転に伴う磁気ブラシの移動に
したがって搬送される。このようにして、最終的には現
像ロール12上にほぼ均一にほぼ一層の現像剤層が形成
され、現像に供されることになる。
【0028】なお、上述のように、現像ロール12と層
形成ロール13の磁石ロール13bとの形成する磁界の
干渉により、現像ロール12の磁極間隔の2倍を一周期
とする前記縞状の現像剤付着状態が生じるが、この状態
が甚だしい場合には、像担持体上に現像されたトナー像
に現像剤層の縞に応じた微少な濃度ムラが生じてしま
い、特に低濃度部における均一性や細線再現性の不良が
顕著に発生してしまう。
【0029】これに対しては、請求項1に記載したよう
に、磁石ロール13bの回転数W(rps)および磁極
数Pと、現像ロール12の表面移動線速度Vd(mm/
s)とを、Vd/(P・W)≦2となるように設定すれ
ば、前記縞状の現像剤付着状態の発生を抑制することが
可能である。すなわち、現像ロール上のある一点に着目
すると、前述したように図10及び図11に示す状態が
繰り返されるが、磁石ロールの回転数Wおよび磁極数P
と、現像ロールの表面移動線速度Vdとの関係を上記範
囲内に設定することにより、現像ロール上のある一点と
磁石ロールとの対向部が上記図10及び図11に示す状
態を繰り返す回数が増加する。そして、このような動作
を行ないながら現像ロール12の表面が磁石ロールから
離れてゆくことにより、現像ロール上にほぼ均一な現像
剤付着状態を形成することが可能となり、良好な低濃度
部における濃度均一性および細線再現性を得ることがで
きる。
【0030】このような作用は、図10に示すように、
層形成手段が磁石ロールとその外側に配置されたスリー
ブとを備えるものに限らず、磁石ロールの周面上に磁気
ブラシを形成して回転するものでも同様に生じるもので
ある。
【0031】さらに、上記磁石ロールの回転数Wおよび
磁極数Pと、現像ロールの表面移動線速度Vdとの関係
は、現像ロール12上への繰返し層形成特性に影響を与
えるものである。一度現像に供されたことによりトナー
が消費されて、トナー担持量が低下したキャリアは、続
く層形成工程において速やかに現像ロール12上から剥
離されて、現像ロール12上には十分なトナーを担持し
たキャリアからなる現像剤層が形成されることが望まれ
る。層形成工程における上記剥離の効率が低いと、現像
ロール12上の現像剤のトナー濃度が低下してしまい、
画像濃度低下が生じてしまう。これに対しても、請求項
1に記載したように、磁石ロール13bの回転数W(r
ps)および磁極数Pと、現像ロール12の表面移動線
速度Vd(mm/s)とを、Vd/(P・W)≦2とな
るように設定すれば、前記剥離効率を高めることが可能
である。
【0032】図10及び図11に示すように、現像ロー
ル12の周面近傍の現像剤は、微少な磁気ブラシ401
を形成する。この微少磁気ブラシは、磁石ロール13b
の回転に従って穂状となったキャリアの連鎖が倒れ込み
再び立ち上げられるといった回転するような運動を行い
つつ、現像ロール12の周面上を移動する。図10及び
図11においては、磁石ロール13bは左側から右側へ
と回転駆動されおり、微少磁気ブラシも現像ロール12
の周面上を左側から右側へと移動する。一方、層形成ロ
ール13の磁石ロール13bの形成する磁界によりスリ
ーブ13a上に担持された現像剤は、磁気ブラシとなっ
て磁石ロール13b又はスリーブ13aの回転に従っ
て、スリーブ13aの周面に沿って移動する。図10及
び図11においては、このスリーブ13a上の磁気ブラ
シの移動方向は右側から左側である。
【0033】したがって、現像ロール12の周面近傍に
おいては、上記層形成ロール13上の磁気ブラシと現像
ロール12上の微小磁気ブラシ401とが干渉し、現像
ロール12周面上の現像剤と層形成ロール13上の現像
剤との混合が生じる。このため、現像によってトナー担
持量が低下したキャリアは現像ロール12周面上から剥
離されて、層形成ロール13側の磁気ブラシへと取り込
まれる。そして、現像ロール12周面上には、新たに十
分なトナーを担持したキャリアが層形成ロール13側の
磁気ブラシから供給される。
【0034】特に、図10及び図11に示すように層形
成ロール13が、磁石ロール13bとその外側に設けら
れたスリーブ13aとを有し、磁石ロールが独立して回
転駆動されるものでは、これらが相対的に移動すること
によってスリーブ13a上に形成された磁気ブラシがス
リーブ上に倒れ込み、次の瞬間には倒れ込んだ磁気ブラ
シが回転するように再び立ち上げられるという運動をく
り返す。そして、図10及び図11に示すように、磁石
ロール13bの周面が左側から右側に移動すると、穂状
となった磁気ブラシは左側へ倒れ込み、時計回りに回転
するように運動する。これは磁石ロールの回転よって現
像ロール12上で右側に倒れ込む微小磁気ブラシ401
の運動と交錯し、より活発な混合が生じる。
【0035】上記のような現像ロール12周面上の現像
剤の入替りに対しても、図10及び図11に示す状態を
繰り返す回数が多いほど上記混合の機会が多くなり、前
記剥離効率は向上する。磁石ロールの回転数Wおよび磁
極数Pと、現像ロールの表面移動線速度Vdとの関係を
上記範囲内に設定することにより、十分な剥離効率を得
ることが可能となり、例えば大面積のベタ画像を繰返し
現像する場合においても、画像濃度を良好に維持するこ
とが可能となる。
【0036】また、例えば、請求項4に記載したよう
に、前記現像部材と前記磁石ロールとは、近接対向部に
おける現像ロール12と磁石ロール13bとの表面移動
方向が反対方向となるように駆動するのが望ましい。こ
のように現像ロール12と磁石ロール13bとが駆動さ
れる場合には、前記現像ロール12上の微少磁気ブラシ
が磁石ロール13bの回転により現像ロール上で回転す
るように移動しようとする方向は、現像ロール12の回
転駆動による現像剤の搬送方向とは反対方向となる。し
たがって、微少磁気ブラシは、現像ロール12周面が層
形成ロール13との対向部を通過する際の、下流側から
上流側に向かって穂状となったキャリアが倒れ込み再び
立ち上げられる、あたかも回転するような動作を行な
う。この場合には、現像ロール12上に付着した余剰な
現像剤は、上記微少磁気ブラシの動作によって下流側か
ら上流側(上記対向部の中央側)へと移動する。したが
って、現像ロール12上への二層目以上のキャリアの付
着を効果的に抑制することができる。
【0037】一方、現像ロール12と磁石ロール13b
との回転方向が、近接対向部における現像ロール12と
磁石ロール13bとの表面移動方向が同一方向となるよ
うに設定されている場合には、微少磁気ブラシの上記動
作による現像剤の移動方向が、現像ロール12の回転駆
動による現像剤の搬送方向と同一となる。したがって、
上記微少磁気ブラシの動作は、現像ロールの回転方向の
上流側から下流側に向かって現像剤を移動するように作
用する。この場合には、上記近接対向部下流側におい
て、上記微少磁気ブラシの動作によって現像ロール12
上に余剰な現像剤が取込まれ易く、現像ロール12上へ
の二層目以上のキャリア付着が生じ易くなる。
【0038】現像ロール12上の二層目以上のキャリア
に作用する磁気拘束力は、一層目のキャリアと比べて非
常に弱い。このため、上記のような二層目以上に位置す
るキャリアがあると、現像時に像担持体へのキャリア付
着が生じ易くなる。したがって、現像ロール12と磁石
ロール13bとの回転方向を、近接対向部における周面
の移動方向が反対方向となるように設定することによ
り、キャリア付着の発生を効果的に抑制することができ
る。
【0039】さらに、請求項5に記載したように、 上
記スリーブ13aは、磁石ロール13bと同方向または
反対方向に駆動し、スリーブの周面上に担持された現像
剤をスリーブの周面の移動方向に搬送するものであるこ
とが望ましい。このときスリーブの回転方向は、磁石ロ
ールの回転方向と同一方向であっても反対方向であって
もよい。
【0040】さらに、例えば、請求項6に記載したよう
に、前記現像バイアス電圧は直流電圧が重畳された交流
電圧であり、前記像担持体と前記現像部材との間でトナ
ーの往復運動を生じさせつつトナーのみを像担持体に転
移させて静電潜像を現像し、トナー像を形成するように
構成される。
【0041】現像部材上の現像剤に前述の縞状の付着状
態が軽微に認められる場合においても、現像領域におい
て生じる上記トナーの往復運動の作用により、トナーは
像担持体と現像部材との間にほぼ一様な密度で存在する
ようになる。したがって、像担持体上に現像されたトナ
ー像に対する現像剤層の縞状の付着状態の影響は緩和さ
れ、低濃度部における濃度均一性および細線再現性はさ
らに向上する。
【0042】以上のように、本発明の現像装置では、機
械的に現像剤の層厚を規制することなく現像部材表面へ
の現像剤の軽微な接触により均一な現像剤の薄層を形成
し、現像剤の劣化を低減することが可能である。また、
この現像剤薄層を用いて、画質欠陥やキャリア付着のな
い良好な画像を安定して得ることができる。
【0043】尚、特開平7−333993号公報に開示
される技術は、回転するロール状の層規制部材を用いた
ものであり、現像剤の薄層は第一搬送手段を現像ロール
に押しつけて磁性トナーを通りにくくしているのもの
で、本発明とは異なり、現像剤劣化を避けられるもので
はない。また、特開平8−137265号公報に開示さ
れる技術は、磁性棒を用いて現像ロール上の現像剤を除
去および再供給しているが、現像ロール側の磁極が移動
する場合には成立不可能な上、現像に好ましい現像剤層
厚に調整する機能はなく、別途層形成手段を設ける必要
があり、本発明とは大きく異なっている。また、特公平
2−6065号公報に開示される技術は、移動する磁極
上に磁力により磁性トナー像を形成するものであるが、
表面に微小な磁極を設けた現像部材上への二成分現像剤
の層形成に応用しようとしても、磁性トナーとキャリア
の粒径、比重が大きく異なるものであり、さらに、二成
分現像剤のほぼ一層からなる均一な薄層を得ようとする
ことは容易に類推できないことは言うまでもない。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態を図に基づいて説明する。図1は、本願発明の一実施
形態である現像装置が用いられる画像形成装置の一例を
示す概略構成図である。この画像形成装置は、ほぼ円筒
状の導電性基体の周面に感光体層が設けられた感光体ド
ラム1を備えており、この感光体ドラム1が、図中に示
す矢印Aの方向に回転駆動されるようになっている。ま
た、感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に沿っ
て、帯電器2と、露光装置3と、円筒部材からなる現像
ロール12を感光体ドラム1に対向させた現像装置4
と、転写前コロトロン5と、転写コロトロン6と、剥離
コロトロン7と、クリーナー8と、光除電器9とを有し
ている。
【0045】上記感光体ドラム1の導電性基体は電気的
に接地されている。また、感光体層には負帯電の有機感
光体(OPC)が用いられており、ほぼ一様に帯電した
後、像光を照射すると、露光部の電荷が上記導電性基体
に流れ、電位が減衰するようになっている。この感光体
ドラム1は、例えば外径を100mm、周面の移動速
度、すなわちプロセススピードを160mm/s程度に
設定することができる。
【0046】上記露光装置は、画像信号に基づいて点滅
するレーザー発生装置と、このレーザー発生装置から射
出されるレーザービームを回転しながら反射するポリゴ
ンミラーとを有し、感光体ドラム1の周面を露光走査し
て静電潜像を形成するものである。この露光走査は、画
像部を露光するものであってもよいし、非画像部を露光
するものであってもよく、感光体の帯電極性とトナーの
帯電極性とを適切に選択することによって画像部にトナ
ーを転移して顕像化することができる。この画像形成装
置では感光体およびトナーは負帯電のものを用い、画像
部を露光するように設定されている。
【0047】次に上記画像形成装置の動作について説明
する。始めに、帯電器2により感光体ドラム1の表面が
一様に−450Vに帯電される[図2(a)]。続い
て、レーザー光による画像部露光が行われ、露光部電位
がほぼ−200Vのネガ潜像が形成される[図2
(b)]。そして、このネガ潜像の露光部には現像装置
4によりトナーが転移され顕像化される[図2
(c)]。
【0048】上記のようにして感光体ドラム1上に形成
されたトナー像は、転写コロトロン6の帯電によって記
録用紙上に転写される。その後、この記録用紙は、剥離
コロトロン7の帯電によって感光体ドラム1の表面から
剥離されて定着器(図示しない)へと搬送される。定着
器ではトナー像が加熱・加圧によって記録用紙上に定着
される。
【0049】一方、トナー像の転写および記録用紙の剥
離工程が終了した感光体ドラム1の表面は、クリーナー
8によって残留トナーが清掃され、さらに光除電器9に
よる露光で残留電荷が除去されて次の画像記録工程に備
えられる。なお、感光体ドラム1の回転方向における現
像装置4の下流側に設けられた転写前コロトロン5は、
現像時にキャリアが感光体ドラムへ転移する量を調査す
る際に用いられるもので、感光体ドラム1上に形成され
たトナー像に対して一様な負帯電を行なう。これによ
り、現像の際に意図に反して感光体ドラム1上へ転移し
たキャリアを負に帯電し、トナーと一緒に記録用紙上に
転写されるようにして、記録用紙上においてキャリアの
転移量の評価を行うことができる。
【0050】[第1の実施形態] 〈a.現像装置の構成と動作〉次に、本願に係る発明の
実施の形態である現像装置について説明する。図3は、
上記画像形成装置で用いることができる現像装置であっ
て、本願発明に係る現像装置の一形態を示す概略構成図
である。この現像装置4は、現像剤が収容される現像ハ
ウジング11の感光体ドラム1との対向部位に現像用開
口部を設け、この開口部に現像ロール12を配設すると
ともに、その現像ロール12が感光体ドラム1と対向す
る位置の反対側には、表面に担持した現像剤が現像ロー
ル12表面に接触できるように所定の間隙をおいて対向
した、層形成手段である層形成ロール13を備えてい
る。さらに、層形成ロール13の背面側には、トナー1
8を貯留するトナー収容部17を備えており、層形成ロ
ール13とトナー収容部17との間に、該層形成ロール
13に常に補給トナーが接触するように案内するガイド
部材14と、このガイド部材14上へ供給するトナーの
量を規制する補給トナー量規制部材16とを有してい
る。また、トナー収容部17の内部には、貯蔵されるト
ナー18をほぐしながらトナーをガイド部材14上に供
給するトナー供給部材15が設けられ、さらに図示しな
いが、トナー収容部17の軸方向における端部にはトナ
ー18を補給するトナーボックスが連結されている。
【0051】上記現像ロール12は、図3に示すように
軸線回りに回転が可能となるように支持されており、図
4に示すように磁気記録層12bとその周面上に形成さ
れた導電層12aとで主要部が構成されている。この現
像ロール12の外径は18mm、駆動時の表面移動線速
度である周速度Vdは320mm/s、感光体ドラム1
と現像ロール12との間隙は300μmに各々設定され
ており、現像剤層が感光体ドラム1に対して非接触状態
となるように保持されている。
【0052】上記導電層12aには、現像バイアス用電
源19により、現像バイアス電圧が印加される。この現
像バイアス電圧には直流電圧を重畳した交流電圧が採用
されており、直流成分は地カブリの発生を防ぐために−
400Vに設定されている。また、現像バイアス電圧の
交流成分は、周波数が低すぎると画像上に現像バイアス
の周波数に対応した濃淡ムラが生じてしまう。また、周
波数が高すぎるとトナーの運動が電界の変化に追従しき
れなくなり、現像効率が低下してしまう。一方、交流成
分のピーク間電圧が低すぎると、トナーに十分な電界が
作用しないため、現像効率は低下してしまう。また、ピ
ーク間電圧が高すぎると、背景部へのカブリや感光体上
へのキャリア付着が生じ易くなる。さらに、波形に関し
ては、感光体ドラム1と現像ロール12との間でトナー
の往復運動を効率良く発生させるためには、+側と−側
とがほぼ対称であることが好ましい。以上のような点か
ら、周波数としては0.4〜10kHz、ピーク間電圧
としては0.8〜3kV程度の範囲、波形としては+側
と−側とをほぼ対称に設定することが好ましい。本実施
形態では、現像バイアス電圧の交流成分は、周波数6k
Hzの対称矩形波で、ピーク間電圧を1.5kVに設定
した。
【0053】一方、上記磁気記録層12bには、全周に
わたってN極とS極とが交互に等間隔(25〜250μ
m程度)で並列するように着磁が施されている。この着
磁については後述する。上記磁気記録層12bは、フェ
ライト磁石からなり、上記導電層12aは、このフェラ
イト上にアルミニウム層を厚さ1μm程度に積層して形
成したものである。
【0054】次に層形成ロール13について説明する。
上記層形成ロール13は、図3に示すように、中空円筒
状で非磁性且つ導電性のスリーブ13aと、その内側に
位置して周方向にN極とS極とが交互に着磁された複数
の磁極を有する磁石ロール13bとから主要部が構成さ
れている。層形成ロール13の外径は18mmに設定さ
れており、スリーブ13aと磁石ロール13bとは各々
独立して軸線回りに回転可能に支持されている。本実施
形態では、駆動時のスリーブ13aの周速度を30mm
/sに設定した。また、スリーブ13aと現像ロール1
2とは、同電位となるように設定されている。
【0055】上記磁石ロール13bは、隣接する磁極間
で形成される磁界によって現像剤が穂状となった磁気ブ
ラシをスリーブ13a上に形成する。そして、磁石ロー
ル13bの回転によって、スリーブ13a上に交番磁界
を発生させて、スリーブ13a上で現像剤磁気ブラシの
回転運動を発生させる。この現像剤は、磁石ロール13
bの回転、または、スリーブ13aと磁石ロール13b
との回転によって搬送される。本実施形態では、スリー
ブ13aと磁石ロール13bとの両方が図中に示す矢印
の方向にそれぞれ回転駆動される構成となっている。こ
こで、層形成ロール13の磁石ロール13bの磁極間隔
は、スリーブ13a表面における周長で1〜6mm程度
に設定することが好ましく、この範囲においては良好な
現像剤の搬送・撹拌性能が得られる。
【0056】続いて、この現像装置4の動作について説
明する。層形成ロール13の周囲には所定量の現像剤が
あらかじめ供給されており、この層形成ロール13の全
長に渡って、ほぼ均一に吸着されている。そして、スリ
ーブ13a上で穂状となった現像剤は、磁石ロール13
bの回転により上記回転運動をしつつ、スリーブ13a
と磁石ロール13bとの回転によりスリーブ13aの回
転方向と同一方向に搬送される。また、同時に上記回転
運動によってトナーの摩擦帯電が行われる。このように
搬送、撹拌された現像剤は、現像ロール12と層形成ロ
ール13とが対向する領域へと搬送される。本実施形態
では、この対向領域において、現像ロール12による現
像剤の搬送方向と層形成ロール13による現像剤搬送方
向とが同一となるように設定されている。
【0057】また、本実施形態では、層形成ロール13
上の現像剤層厚は磁極上で約600μmとなっており、
現像ロール12と層形成ロール13との間隙は400μ
mとした。このように、現像ロール12と層形成ロール
13とは、層形成ロール13の磁極上での現像剤層厚よ
りも若干狭い間隙をおいて対向しており、層形成ロール
13に搬送されて前記対向部に流入する現像剤は、最近
接点に対して現像剤が流入する上流側で現像ロール12
に接触する。
【0058】現像ロール12上に付着していた現像剤
は、その殆どがこの接触開始点の近傍において層形成ロ
ール13上の磁気ブラシにより掻き取られて、磁気ブラ
シの内部に取り込まれる。現像ロール12の磁極間隔は
前述のように25μm〜250μm程度であり非常に狭
いため、現像ロール12上の現像剤は現像ロール12の
表面から少しでも離れると、現像ロール12の磁極によ
る磁気拘束力が急激に減少し、現像ロール12上への再
付着の機会を与えられる前に磁気ブラシ内部に取り込ま
れるからである。続いて、磁石ロール13bの回転によ
り生じる磁気ブラシの回転運動により、代わって新しい
現像剤が磁気ブラシの先端に現れて現像ロール12表面
に接触し、現像ロール12上に現像剤層を形成する。
【0059】この現像ロール12上に現像剤層が形成さ
れる過程は前述の図10を用いた説明の通りであり、現
像ロール12上のある一点に着目すると図10(a)と
図10(b)とに示す二つの状態が繰り返されることに
なる。現像ロール12の回転に伴い、上記着目した現像
ロール12上のある一点と層形成ロール13との間隔は
次第に広くなる。この間隔の拡大に伴い、現像ロール1
2表面に付着した一層目のキャリアに作用する現像ロー
ル12の磁極による磁気拘束力は、磁石ロール13bに
よる磁気吸引力よりも大きくなり、最終的には現像ロー
ル12上にほぼ一層の現像剤層が形成される。
【0060】また、現像ロール12とスリーブ13aと
は同電位となっているので、現像ロール12上に現像剤
を供給して層形成する際に現像バイアスの影響によるキ
ャリアからのトナーの剥離が生じることはない。現像ロ
ール12上の現像剤は現像ロール12の回転に伴って感
光体ドラム1と対向する現像領域へと搬送され、トナー
による静電潜像の現像が行われる。この際、前述のよう
に現像剤層は感光体ドラム1に対して非接触状態に保持
されている。
【0061】現像ロール12上に担持されて現像領域を
通過した現像剤は再び層形成ロール13と対向する位置
に運ばれ、前述のように層形成ロール13上の磁気ブラ
シとの接触により回収される。層形成ロール13上に回
収された現像剤は、磁石ロール13bの回転により回転
運動を行いつつ、スリーブ13aと磁石ロール13bと
の回転によりスリーブ13aの回転方向と同一方向に搬
送されてガイド部材14へと向かう。
【0062】トナー収容部17に収容された貯蔵トナー
18は、トナー搬送部材15でほぐされながら搬送さ
れ、ガイド部材14とトナー量規制部材16とが対向す
る供給口を通ってガイド部材14に沿って搬送され、層
形成ロール13に近接する位置まで搬送される。ガイド
部材14の先端は層形成ロール13上の現像剤層にわず
かに接触しており、ガイド部材14に沿って搬送されて
きた補給トナー18は層形成ロール上の現像剤に接触し
て、キャリア表面に接触したトナーは該キャリア表面に
静電的に付着して磁気ブラシ内部に取り込まれる。一
方、余剰のトナー即ちキャリア表面に接触しないトナー
は磁気ブラシ内部に取り込まれず、続いて搬送されて来
るキャリアの表面に接触するまでガイド部材14上に留
まる。補給トナーと接触した現像剤にはキャリア表面を
トナーが覆う程度にトナーが補給されて所定のトナー濃
度となり、スリーブ13aと磁石ロール13bとの回転
により現像ロール12と対向する位置近傍まで搬送され
ながら、前記回転運動による撹拌と帯電とが行われて次
の工程へと進む。
【0063】ここで、上記現像装置で用いられる現像剤
は非磁性トナーと磁性キャリアとを混合した二成分現像
剤であり、トナーとしては、混連粉砕法、重合法、溶解
懸濁法等の任意の製法による任意の組成・形状のものが
使用可能であるが、流動性の高い球形形状のものを用い
ることが好ましい。本実施形態では、溶解懸濁法により
製造された重量平均粒径が7μmで、負帯電性かつ略球
形形状のポリエステル系トナーが使用されている。また
トナーの色はマゼンタとした。
【0064】また、キャリアとしては、結着樹脂中に磁
性粉を分散させた、いわゆる磁性粉分散型樹脂キャリ
ア、又は、球形フェライト粒子に樹脂被覆を施した、い
わゆるフェライトキャリア等の任意のものが使用可能で
ある。本実施形態では、後者のフェライトキャリアを使
用した。
【0065】また、本願発明の現像装置で用いる現像剤
の磁性キャリアは、106 /(4π)A/mの磁界中に
おける磁化が、約45kA/m以上360kA/m以下
となるものを用いるのが望ましい。磁性キャリアの磁化
が小さいと、上記現像ロール12の磁極が形成する磁界
によって現像ロール12上へ吸着される力が小さくな
る。このため、磁極間隔が小さく設置されて、現像ロー
ル12の表面に垂直な方向の磁界成分が急激に減衰して
いると、キャリアが現像ロール12の表面に吸着されな
い部分(現像剤層の抜け)が生じ易くなる。このような
現像剤層の抜けがあると、低濃度部における微少な濃度
ムラや細線の再現性不良が発生する。
【0066】一方、磁性キャリアの磁化が大きいと、現
像ロール12の磁化パターンに応じて強い吸着力が作用
し、磁極上と磁極間とでほぼ均一な現像剤層、つまり山
谷構造のない現像剤層を形成するのが難しくなる。現像
剤層にこのような山谷構造があると、低濃度部において
磁極ピッチと対応した濃度ムラが発生したり、細線の幅
に微少なムラを生じたりすることになる。
【0067】さらに、本願発明の現像装置で用いる現像
剤の磁性キャリアは、残留磁化が約25kA/m以下で
あるものを用いるのが望ましい。磁性キャリアの残留磁
化が大きいと、キャリアの磁気的な凝集が生じ易くな
り、この影響により、現像ロール12上の現像剤層に微
少な凹凸すなわち磁気的な凝集により一層より多い現像
剤層が形成される部位が生じてしまう。このような凹凸
が生じると、低濃度部における微少な濃度ムラや細線の
再現性不良が発生する。
【0068】このように、磁性キャリアの磁化と残留磁
化とは、上記現像ロール12の磁極によって形成される
現像剤層の状態に影響を及ぼすものであり、磁化と残留
磁化とを上記の範囲内とすることにより、ほぼ一層の現
像剤層を現像剤ロール12上に形成することが容易とな
る。
【0069】また、本願発明の現像装置で用いる現像剤
の磁性キャリアは、106 V/mの電界中における体積
固有抵抗値が1010Ω・cm以上となるものを用いるの
が望ましい。磁性キャリアの体積固有抵抗値が低い場合
には、現像領域において磁性キャリアへの電荷注入が生
じ易くなり、磁性キャリアに作用するクーロン力が磁気
拘束力よりも強くなり、キャリアがほぼ固定された状態
から解放されて像担持体上に転移し易くなり、キャリア
付着が生じ易くなる。このように、磁性キャリアの体積
固有抵抗値は、現像領域における磁性キャリアの固定状
態に影響を及ぼすものであり、体積固有抵抗値を上記の
範囲内とすることにより、上記キャリア付着の発生を抑
制することができる。
【0070】〈b.着磁の方法〉次に、上記現像ロール
12の磁気記録層12bの着磁方法について説明する。
磁気記録層の着磁は、図5に示すように現像ロール12
の周面に当接して配置された磁気記録用ヘッド200に
よって行われる。この磁気記録用ヘッド200は、軟磁
性材料からなり両端部が間隔をおいて並列する形状のコ
ア201と、このコア201に巻き回されたコイル20
2とを有し、上記コア201の両端部が現像ロールの周
面に近接するように配置される。コイル202には磁化
信号発生装置を介して電源から磁化電流が供給されるよ
うになっており、コイル202に電流が流れるとコア2
01内に磁束が発生し、この磁束はコア201の先端か
ら磁気記録層12bを通る。これにより磁気記録層12
bが磁化される。コイル202へ供給される磁化電流は
磁化信号発生装置を介して断続的又は適宜電流の方向を
変えて供給され、図5に示すように回転駆動される現像
ロール12の周面が所定の着磁パターンに磁化される。
また、現像ロール12の着磁を行う部分の軸方向の長さ
は300mm、磁気記録用ヘッド200の着磁可能幅D
は6mmに設定している。
【0071】着磁を行う際には、現像ロール12を回転
させるとともに、磁気記録用ヘッド200を現像ロール
12の回転軸に平行に移動させる。この際、現像ロール
12の一回転当たりの磁気記録用ヘッド200の移動量
は5.5mmに設定した。本実施形態では現像ロール1
2の周方向にN極とS極との交互着磁を正弦波パターン
で行い、現像ロール表面における半径方向の磁束密度の
ピーク値を50mTに設定している。
【0072】〈c.層形成ロールの磁石ロールの回転数
および磁極数と、画像濃度・キャリアの付着・画像の均
一性・細線の再現性・画像濃度の維持性との関係を調査
する実験(実験1)〉次に、図3に示す現像装置4にお
いて、静電潜像の現像試験を行い、層形成ロール13の
磁石ロール13bの回転数と磁極数を変化させて、画像
濃度、キャリアの付着、画像の均一性、細線の再現性を
調査した結果について説明する。一般に二成分現像剤の
薄層を用いる現像方式において、きめの細かい画像を得
るためには、平均粒径の小さいキャリアを用いることが
好ましい。平均粒径の大きなキャリアを用いた場合に
は、磁界に沿って配列されるキャリアのチェーン間の間
隔は広くまた粗くなるため、均一性の高い薄層を得るこ
とは困難となる。このため、画像の均一性不良およびラ
イン画像のエッジ再現不良が発生してしまう。したがっ
てキャリアの平均粒径としては、100μm以下である
ことが好ましく、本実験では重量平均粒径が50μmの
キャリアを用いる。
【0073】このキャリアの106 /(4π)A/mの
磁界中における磁化は225kA/mであり、残留磁化
は2kA/mである。また、106 V/mの電界中にお
ける体積固有抵抗値は1015Ω・cmである。現像剤中
のトナーとキャリアの混合比は現像剤中のトナーの重量
比で10重量%、トナーの電荷量は−15mC/kgで
ある。現像ロール12としては、その表面におけるN極
とS極との磁極間隔が、100μmのものを使用した。
但し、上記磁極間隔は少数第1位を四捨五入した値であ
る。
【0074】また、層形成ロール13の磁石ロール13
bとしては、磁極数Pが12極、18極、24極の3種
類ものを使用した。各磁石ロール13bの磁極間隔は、
スリーブ13a表面における周長で、それぞれ4.7m
m、3.1mm、2.4mmである。また、スリーブ1
3aの周面上における磁束密度のピーク値は、40mT
に設定した。さらに、磁石ロール13bの回転数Wは、
5rps、7rps、9rps、11rps、13rp
s、15rpsの6段階とした。
【0075】画像濃度の評価は、ベタ画像の現像を行
い、その濃度を反射濃度計(商品名:X−RITE31
0)で測定して行う。この測定値が1.8以上であれば
ベタ画像、線画像ともに十分な濃度を有しており、1.
8以上を○、1.8未満を×と評価している。
【0076】また、キャリア付着は、図6に示すよう
な、画像部と背景部とがプロセスの進行方向と直角方向
に一定周期で並列されたいわゆる交番ラインの現像を行
い、このときのキャリア付着量を測定して評価を行っ
た。交番ラインの周期は2サイクル/mmで画像部と背
景部との比率は1:1である。このような交番ラインの
現像においては、感光体の表面に、画像部と背景部とが
非常に小さい間隔で隣接する静電潜像が存在するため、
感光体層の表面近傍にはいわゆるフリンジ電界が生じ、
画像の周辺部では、トナーと逆極性に帯電したキャリア
に対して静電的吸引力が作用する。したがって、交番ラ
インはキャリアの付着が生じやすい画像であり、キャリ
ア付着の評価に適している。キャリア付着量の評価指標
は、交番ラインの背景部上におけるキャリア粒子の面積
率とした。面積率の測定には、画像解析装置(商品名:
LUZEX−5000)を使用した。キャリア粒子の面
積率が、1.0%以下であれば実用上問題の無いレベル
であるので、1.0%以下を○、1.0%を超えた場合
を×としている。
【0077】低濃度部の画像の均一性は、面積率が20
%の網点画像について目視で評価し、微少な濃度ムラが
確認されない状態を○、少量の微少濃度ムラはあるが実
用上問題のないレベルを△、実用不可能なレベルを×と
した。
【0078】細線の再現性については、幅130μmの
線画像について目視で評価を行い、エッジ部のギザつき
および濃度ムラが確認されない状態を○、少量のギザつ
きおよび濃度ムラはあるが実用上問題のないレベルを
△、実用不可能なレベルを×とした。
【0079】画像濃度の維持性は、A4全面のベタ画像
を三枚連続して現像し、一枚目の先端部と三枚目の後端
部の画像濃度を上記反射濃度計で測定し、両者の濃度差
で評価した。この濃度差が、5%以下であれば優れた濃
度維持性であるので○、10%以下であれば実用上問題
のないレベルであるので△、10%を超えた場合には実
用不可能なレベルであるので×とした。
【0080】上記のような方法で評価を行った結果を表
1に示す。表中のVd/(W・P)は、現像ロール12
の周速度Vd(320mm/s)と磁石ロール13bの
回転数W(rps)と磁極数Pとから算出した値であ
る。この表において、総合評価は上記四項目全てに×の
ないものを○、一つでも×のあるものを×とした。
【0081】
【表1】
【0082】表1から、現像ロール12の周速度Vd
(mm/s)と、層形成ロール13の磁石ロール13b
の回転数W(rps)および磁極数Pとが、 Vd/(P・W)≦2 となるように設定されていれば、キャリア付着や低濃度
部の均一性不良、細線再現性の不良、画像濃度維持性の
不良を起こさずに、十分な画像濃度が得られることがわ
かる。
【0083】Vd/(P・W)>2の場合には、前述の
ように、現像ロール12と層形成ロール13の磁石ロー
ル13bとの形成する磁界の干渉により、現像ロール1
2上の現像剤層には磁極間隔の2倍を一周期とする縞状
の現像剤付着状態が顕著となる。この影響により、像担
持体上に現像されたトナー像に現像剤層の縞に応じた微
少な濃度ムラが生じてしまい、特に低濃度部における均
一性や細線再現性の不良が顕著に発生してしまう。また
前述のように、現像ロール12上の現像剤の繰返し層形
成における入替り効率が低いために、画像濃度の低下が
顕著に発生してしまう。
【0084】これらに対し、Vd/(P・W)≦2とな
るように設定すれば、上記縞状の現像剤付着状態の発生
は抑制され、したがって、良好な低濃度部における濃度
均一性および細線再現性を得ることができる。さらに、
同時に現像ロール12上の現像剤の入替り効率が高ま
り、良好な画像濃度の維持性を得ることができる。な
お、本実施形態では、現像ロール12の磁極間隔を10
0μmとしたが、磁極間隔が25μm以上250μm以
下の場合において同様な結果が得られる。
【0085】また、この現像装置4では、現像ロール1
2を磁気記録層12bとその周面上に形成された導電層
12aとで構成して、磁気記録層12bとしてはフェラ
イト磁石、導電層12aとしてはアルミニウムを使用し
たが、本願発明はこれらの構成および材料に限定される
ものではない。磁気記録層12bには、磁化パターンが
形成可能である任意の材料が使用可能である。例えば、
熱可塑性または熱硬化性の樹脂中に強磁性材料の粉末を
分散させた、いわゆるプラスチック磁石や、可撓性を有
する材料中に強磁性材料の粉末を分散させた、いわゆる
ゴム磁石を用いることができる。この場合、可撓性を有
する材料としては、多量の磁性材料の混入が可能で、且
つ可撓性を維持することが可能な任意のものが使用可能
であり、例えばハイパロン、ポリイソブチレン、ネオプ
レンゴム、ニトリルゴム、塩素化ポリエチレン等が使用
できる。また、導電層12aとしては、現像バイアス電
圧が印加可能である任意の材料が使用可能である。例え
ば、Ni、Ti、Cu、Cu−Ni合金、チタンナイト
ライド等を用いることができる。
【0086】また現像ロールとしては、上記構成に代え
て、導電層の上に薄膜の磁気記録層を形成した構成とし
てもよい。図12にこの構成の一例を示す。この磁気記
録層112bは、結着樹脂中に強磁性材料の粉状体を分
散させたものを、導電性基体112a上に層厚50μm
でコーティングすることにより構成されている。強磁性
材料としてγ−Fe23 、結着樹脂としてポリウレタ
ンが使用されている。この磁性材料としては、磁石材料
や磁気記録材料等として公知である任意のものが使用可
能であり、上記γ−Fe23 のほか、CrO2 、Ba
フェライト、Srフェライト等が使用できる。また、結
着樹脂としては、テープ、ディスク、カード等の磁気記
録層を構成する任意のものが使用可能で有り、上記ポリ
ウレタンのほか、例えばポリカーボネート、ポリエステ
ル等が使用できる。さらに、磁気記録層112bには、
必要に応じて導電性微粒子等を添加することが可能であ
る。
【0087】また、磁気記録層磁112bには、磁性金
属材料を用いることもできる。この場合、磁石材料や磁
気記録材料等として公知である任意のものが使用可能で
あり、例えば、Co−Ni−P、Co−Ni、Co−C
r、Fe−Cr−Co、Mg−Al、Al−Ni−Co
等が使用できる。
【0088】〈d.現像ロールの磁極間隔と、画像濃度
・キャリアの付着・画像の均一性・細線の再現性との関
係を調査する実験(実験2)〉次に、図3に示す現像装
置4において、現像ロール12の磁極間隔を変化させ
て、画像濃度、キャリアの付着、画像の均一性、細線の
再現性を調査した結果について説明する。
【0089】現像ロール12としては、その表面におけ
るN極とS極との磁極間隔が、13μm、25μm、5
0μm、100μm、250μm、500μmの6種類
のものを使用した。但し、上記磁極間隔は少数第1位を
四捨五入した値である。層形成ロール13の磁石ロール
13bとしては、先の実験1で使用した磁極数Pが18
のものを用いた。また、磁石ロール13bの回転数Wは
13rpsに設定した。この際のVd/(P・W)は
1.4である。その他の条件は実験1と同一である。ま
た、評価項目および評価方法は実験1と同一である。
【0090】この実験の結果を表2に示す。
【表2】
【0091】この表に示される結果より、現像ロール1
2の磁極間隔が25μm以上250μm以下であれば、
キャリア付着や低濃度部の均一性不良、細線再現性の不
良を起こさずに、十分な画像濃度が得られることがわか
る。
【0092】この理由は、次のように考えることができ
る。現像ロール12の表面から離れた部位における磁界
は、磁極間隔が狭いほど急激に減衰して弱くなるため、
磁極間隔が25μmより狭い場合には、現像ロール12
上の磁性キャリアに作用する磁気拘束力は弱くなり、層
形成ロール13との対向部位において層形成ロール13
内部の磁石ロール13bの磁気拘束力に打ち勝って現像
ロール12上に付着する現像剤量は減少してしまう。こ
のように、現像ロール12の磁極間隔が25μmより狭
い場合には、現像ロール12上の現像剤は全体に疎な状
態となってしまう。このため、十分な濃度が得られず、
画像の均一性も損なわれる。また、上記のように、現像
ロール12上の磁性キャリアに作用する磁気拘束力が弱
いため、前述のフリンジ電界の作用によるキャリアの付
着が発生してしまう。さらに、現像ロール12の回転時
に作用する遠心力により、現像剤が飛散する現象が観察
された。
【0093】一方、現像ロール12の磁極間隔が250
μmより広い場合には、磁極間部において磁性キャリア
に作用する磁気拘束力が極めて弱くなる。このために、
現像剤が磁極付近に集中的に付着する。したがって、現
像ロール12上の現像剤層の状態は着磁パターンに応じ
て山と谷とを形成するようになり、現像された画像には
着磁パターン状のムラが発生してしまう。また、上記の
ように、現像ロール12上の磁極間部に付着した磁性キ
ャリアに作用する磁気拘束力が弱いため、キャリアの付
着および現像剤の飛散が発生してしまう。
【0094】これらに対し、磁極間隔を25μm以上2
50μm以下とすると、現像ロール12上において、磁
性キャリアは磁界に沿った状態で整然と配列される。こ
のため現像ロール上には現像剤の付着していない部分が
無く、かつ山谷構造を持たないほぼ一定層厚の現像剤層
が形成され、この現像剤層が磁力により保持されて搬送
される。したがって、高画像濃度が得られるとともに、
十分な画像均一性および細線再現性を得ることが可能と
なる。また、現像剤担持体上の現像剤層には強い磁気拘
束力が作用するので、キャリアの感光体への付着および
現像剤飛散は発生しない。
【0095】なお、本実験では、層形成ロール13の磁
石ロール13bとして磁極数Pが18のものを用いて、
磁石ロール13bの回転数Wを13rpsに設定した
が、現像ロール12の周速度Vd(mm/s)と、磁石
ロール13bとして磁極数Pおよび回転数Wとが、 Vd/(P・W)≦2 となる場合において、同様な結果が得られる。
【0096】〈e.維持性についての実験(実験3)〉
次に、図3に示す現像装置4の維持性について行った実
験を説明する。この実験は、図1に示す画像形成装置を
用い、図3に示す現像装置でベタ画像を連続して10万
枚現像する。そして所定枚数の現像を行った後にベタ画
像の現像濃度とトナーの電荷量とを測定し、現像枚数を
重ねたときの推移を調査する。
【0097】また、本発明に係る現像装置の効果を調査
するために、図7に示す従来から知られている現像装置
300を用いて同様の実験を行い、その結果を上記図3
に示す現像装置で得られた結果と比較する。現像ロール
12と層形成ロール13とは、実験2と同一のものを使
用した。また、トナーとキャリアとは、実験2と同一の
ものを用いた。その他の条件は、実験1と同一である。
【0098】一方、比較を行うために用いた従来の現像
装置300は、図7に示すように、現像ロール312と
近接対向して設けられた層厚規制部材315を有するも
のである。また、現像ロール312は、固定支持された
磁石ロール312aとその周囲で回転駆動されるスリー
ブ312bとを有し、磁石ロール312aには周方向に
5つの磁極が設けられている。この磁極によって生じる
磁界によって、現像剤はスリーブ312bの表面に吸着
され、スリーブ312bの回転と共に移動するようにな
っており、層厚規制部材315との対向位置で現像剤量
が規制され、現像剤の薄層が形成される。
【0099】この現像装置300の主要部分の設定は以
下の通りである。 現像ロール:外径18mm 現像ロールの周速:320mm/s 現像領域の設定: 感光体ドラムと現像ロールとの間隙・・・500μm 感光体ドラムと現像ロールとが最近接する位置 ・・・磁極N1と磁極S1とのほぼ中間点 磁極N1 と磁極S1 の位置との中心角・・・70° 磁極N1 の位置、磁極S1 の位置での磁束密度・・・70mT 現像剤層厚(磁極N1 と磁極S1 の中間部)・・・200μm 現像バイアス:直流重畳交流電圧 直流成分・・・−400V 交流成分・・・6kHzの矩形波、ピーク間電圧1.6kV
【0100】上記現像装置300では、現像ロール31
2上の現像剤層は、感光体ドラム1表面に対して非接触
状態に保持されている。現像領域を通過してきた現像剤
は、磁極N2 とN3 とにより形成される反発磁界とスク
レーパ316の作用により、現像ロール312上から剥
離されて現像剤の混合撹拌部へと落下する。そして、こ
れらの現像剤は、図示しないトナー補給器より供給され
た追加トナーとスクリューオーガー313,314によ
って混合・撹拌され、次の現像に供される。なお、本実
験で用いられる上記二つの現像装置は、ぞれぞれハウジ
ング内に400gの現像剤を収容するものであり、現像
剤中のトナー重量比は9〜11重量%となるように適宜
トナーを補給するようになっている。
【0101】図8および図9は、上記本願発明に係る現
像装置4(図3)および従来の現像装置300(図7)
とを用いて、10万枚の現像を行ったときのベタ画像濃
度およびトナー電荷量の推移を示すものである。これら
の図より、本願発明に係る現像装置4では、10万枚の
現像を通じて画像濃度およびトナー電荷量は、良好に維
持されることがわかる。一方、比較例である従来の現像
装置300では、急激な濃度低下およびトナー電荷量の
低下が発生する。このトナー電荷量の低下により、2万
枚の現像にてトナー飛散による地カブリが発生し、現像
剤は寿命に至った。
【0102】また、長期現像実験後の現像剤の状態を調
査した結果、従来の現像装置300で用いた現像剤に
は、顕著なトナー劣化およびキャリア劣化が発生してい
た。従来の現像装置300においては、層厚規制部材3
15による層厚規制時に現像剤に対して強いストレスが
作用するため、トナー劣化およびキャリア劣化が早期に
発生したことによるものである。この影響により、上記
のように濃度低下およびトナー電荷量の低下が発生して
しまう。
【0103】一方、本願に係る現像装置4では、層形成
時に現像剤に対してストレスが作用せず、したがって現
像剤の劣化を防止することができる。この現像装置4で
用いた現像剤では、長期現像実験後のトナーおよびキャ
リアは初期と同様な状態であり、劣化状態は見られなか
った。また、10万枚の現像を通じて、現像剤搬送量に
変動はほとんど生じていない。以上のように、本願発明
の現像装置では、良好な画質を、長期に渡り安定して維
持できることがわかる。
【0104】なお、本実験では、現像ロール12の磁極
間隔を100μmとしたが、磁極間隔が25μm以上2
50μm以下の場合において同様な結果が得られる。ま
た、本実験では、層形成ロール13として磁極数Pが1
8のものを用いて、磁石ロール13bの回転数Wを13
rpsに設定したが、現像ロール12の周速度Vd(m
m/s)と、層形成ロール13の磁極数Pおよび回転数
Wとが、 Vd/(P・W)≦2 となる場合において、同様な結果が得られる。
【0105】〈f.現像ロールおよび層形成ロールの現
像剤搬送方向と、トナー帯電量に対する安定性との関係
を調査する実験(実験4)〉次に、図3に示す現像装置
4において、現像ロール12と層形成ロールのスリーブ
13aおよび磁石ロール13bとの回転方向の関係を変
化させることによって、現像ロール12と層形成ロール
13とが対向する領域での現像剤搬送方向の関係を変化
させ、トナー帯電量の変動に対する安定性を調査した結
果について説明する。
【0106】磁石ロール13bの回転方向は先の実験と
同一として、回転速度は実験2と同一とした。本実験で
は、現像ロール12とスリーブ13aとの回転方向を、
図3における時計回り(以下CW)と反時計回り(以下
CCW)とに変化させて、評価を行った。回転方向の組
合わせは表3に示す。
【0107】
【表3】
【0108】現像ロール12の回転による、該現像ロー
ル周面上での現像剤の搬送方向は、現像ロール自体の回
転方向と同一である。また表3中でのスリーブ13aと
磁石ロール13bとによる現像剤の搬送方向は、スリー
ブ13aと磁石ロール13bとをそれぞれ単独で回転駆
動した際に現像剤が搬送される方向を示している。例え
ば、スリーブ13aを停止した状態で磁石ロール13b
をCCWで回転駆動すると、スリーブ13a上の現像剤
はCWで回転移動する。また磁石ロール13bを停止し
た状態でスリーブ13aを回転駆動すると、スリーブ1
3a上の現像剤はスリーブ13aの回転方向と同じ方向
に搬送される。
【0109】層形成ロール上での現像剤の移動方向は、
スリーブ13aと磁石ロール13bとの両方を回転駆動
した際の現像剤の移動方向であり、本実験では表3のN
o.〜の全ての場合で、スリーブ13aの回転方向
と同一方向としている。スリーブ13aと磁石ロール1
3bとによる現像剤の搬送方向が異なる場合(表3の
およびの場合)には、スリーブの周速度の設定によ
り、現像剤の搬送方向をスリーブ13aの搬送方向と同
一方向とすることも、磁石ロール13bの搬送方向と同
一とすることも可能である。
【0110】本発明の構成による現像装置では、現像ロ
ール12の周面上への現像剤の供給を層形成ロール13
側から行っている。したがって、現像ロール12の搬送
により層形成領域(現像ロール12と層形成ロール13
とが対向する領域)を通過する単位時間当りの現像剤量
D と、層形成ロール13の搬送により層形成領域を通
過する単位時間当りの現像剤量WS との関係は、WS
D であることが必要である。WS <WD である場合
に、例えば高面積率であるベタ画像等を連続して現像す
ることによりトナーを大量に消費すると、層形成ロール
13からの新たな現像剤の供給量が少ないために、現像
ロール12上の現像剤のトナー濃度が低下してしまい、
画像濃度低下が発生してしまう。
【0111】したがって、上記WD とWS との関係は、
S ≧WD であることが必要である。また、WS =WD
の場合には、良好な画像濃度維持性を得るためには、現
像ロール12側と層形成ロール13側の現像剤が100
%入替ることが必要であるが、これは現実的には甚だ困
難である。したがって、WS をWD に対して多く設定す
ることが求められ、少なくともWS はWD の1.2倍以
上、さらに好ましくはWS はWD の1.5倍以上に設定
することが望ましい。本実験では、WS はWDのおよそ
1.5倍に設定した。
【0112】なお、磁石ロール13bの回転による現像
剤の搬送速度は比較的遅いものである。磁石ロール13
bの回転数を高めていくと、ある値までは回転数の増加
に応じて搬送速度は増加する。しかしながら、スリーブ
13a表面と現像剤粒子との間でのスリップが発生する
ために、ある値以上に磁石ロール13bの回転数を高め
たとしても、現像剤の搬送速度は変化せずほぼ飽和した
状態となる。この磁石ロール13bによる現像剤の搬送
速度の上限値は、スリーブの表面状態によって異なって
おり、一般にはスリーブの表面粗さが粗い方が高くな
る。またスリーブの形状が単純な円筒型であるよりも、
溝付き形状にした方が高くなる。しかしながら、前述の
ようにWS はWD との関係を設定するためには、磁石ロ
ール13bの回転のみによる現像剤の搬送では困難であ
るために、スリーブ13aの回転による搬送を併用して
十分なWS が得られるように設定している。
【0113】本実験では、スリーブ13aの回転方向が
CWであり、スリーブ13aと磁石ロール13bによる
現像剤の搬送方向が同一方向である場合(表3のおよ
びの場合)には、スリーブの周速度を30mm/sに
設定することにより、WD のおよそ1.5倍のWS が得
られている。一方、スリーブ13aの回転方向がCCW
であり、スリーブ13aと磁石ロール13bによる現像
剤の搬送方向が反対方向である場合(表3のおよび
の場合)には、スリーブの周速度を45mm/sに設定
することにより、WD のおよそ1.5倍のWS が得られ
ている。
【0114】磁石ロール13bの回転速度は先の実験と
同一とした。また、スリーブの周速度は、CWの場合で
は先の実験と同一の30mm/sとして、CCWの場合
には45mm/sとした。
【0115】現像ロール12の回転方向(現像ロール1
2による現像剤の搬送方向)と、層形成ロール上での現
像剤の搬送方向とが、回転方向で同一方向である場合に
は、現像ロール12と層形成ロール13とが近接対向す
る部位での現像剤搬送方向は、反対方向となる。一方、
現像ロール12の回転方向と、層形成ロール上での現像
剤の搬送方向とが、回転方向で反対方向である場合に
は、現像ロール12と層形成ロール13とが近接対向す
る部位での現像剤搬送方向は、同一方向となる。
【0116】現像ロール12と層形成ロール13とは、
実験2と同一のものを使用した。また、本実験で用いた
トナーは、先の実験と同一製法、同一組成のものを用い
て、帯電量が−10mC/kg、−20mC/kg、−
30mC/kgとなるように調整した3種類のものを用
いた。
【0117】キャリアは先の実験と同一のものを用い
た。現像剤中のトナーとキャリアとの混合比は、現像剤
中のトナーの重量比で10重量%とした。その他の条件
は、実験1と同一である。
【0118】現像剤のトナー帯電量に対する安定性は、
上記3種類のトナーを使用して画像形成を行い、キャリ
ア付着の発生状況で評価した。トナー帯電量が増加する
とキャリアの帯電量が増大し、現像電界の作用によりキ
ャリアが潜像の背景部に引っ張られる現象が発生するた
め、キャリア付着の発生はトナー帯電量の変動に対する
指標となる。キャリア付着の評価方法は実験1と同様で
ある。なお、現像ロール12の回転方向の変更に伴い、
感光体ドラム1と現像ロール12との表面移動方向の関
係が変化するが、キャリア付着の発生量はこの移動方向
の関係には依存していないことを予め確認している。
【0119】この実験の結果を表4に示す。総合評価
は、3種トナー全てに×のないものを○、一つでも×の
あるものを×としている。
【表4】
【0120】表4より、現像ロール12と磁石ロール1
3bとの回転方向が同一方向の場合には、トナー帯電量
が変動して高帯電量となった場合においても、キャリア
付着の発生量は軽微であることがわかる。一方、現像ロ
ール12の回転方向と磁石ロール13bの回転方向とが
反対方向の場合には、トナー帯電量の増加に伴いキャリ
ア付着の発生量は増加し、−30mC/kgのトナーで
は許容範囲を超えてしまうことがわかる。
【0121】この理由は次のように考えることができ
る。前述のように、現像ロール12の周面近傍の現像剤
は、微少な磁気ブラシを形成する。この微少磁気ブラシ
は、磁石ロール13bの回転に従って回転運動を行いつ
つ、現像ロール12の周面上を移動しようとする。図1
0のように、現像ロール12と磁石ロール13bとの回
転方向が同一方向(近接対向部における、現像ロール1
2と磁石ロール13bとの表面移動方向は反対方向)の
場合には、前記微少磁気ブラシが磁石ロールの回転に従
って移動しようとする方向は、現像ロール12の回転駆
動による現像剤の搬送方向とは反対方向となる。したが
って、微少磁気ブラシは、現像ロール12周面が層形成
ロール13との対向部を通過する際の、下流側から上流
側に向かって移動する。この場合には、現像ロール12
上に付着した余剰な現像剤は、上記微少磁気ブラシの動
作によって下流側から上流側(上記対向部の中央側)へ
と移動する。したがって、現像ロール12上への二層目
以上のキャリアの付着を効果的に抑制することができ
る。
【0122】一方、現像ロール12と磁石ロール13b
との回転方向が反対方向(近接対向部における、現像ロ
ール12と磁石ロール13bとの表面移動方向は同一方
向)の場合には、微少磁気ブラシが磁石ロールの回転に
よって移動しようとする方向は、現像ロール12の回転
駆動による現像剤の搬送方向と同一となる。したがっ
て、微少磁気ブラシは、上記上流側から下流側に向かっ
て現像剤を移動させるように動作する。この場合には、
上記近接対向部の下流側において、微少磁気ブラシの上
記動作により現像ロール12上に余剰な現像剤が取込ま
れ易く、現像ロール12上への二層目以上のキャリア付
着が生じ易い。
【0123】現像ロール12上の二層目以上のキャリア
に作用する磁気拘束力は、一層目のキャリアと比べて非
常に弱い。したがって、このような二層目以上のキャリ
アがあると、像担持体へのキャリア付着が発生しやすく
なる。このキャリア付着は、経時・環境等の変動により
トナー帯電量が増加してキャリアの帯電量が増大した場
合に発生しやすい。これは、キャリアの帯電量の増加に
より、キャリアに作用するクーロン力が増大するためで
ある。
【0124】上記のような理由により、現像ロール12
と磁石ロール13bとの回転方向を同一方向とすること
により、キャリア付着の発生を効果的に抑制することが
できる。
【0125】また、現像ロール12の回転方向と磁石ロ
ール13bの回転方向とが反対方向の場合(および
の場合)には、いづれも−30mC/kgのトナーでは
キャリア付着が許容範囲を超えてしまっているが、その
レベルはの方が悪い。この理由は次のように考えるこ
とができる。
【0126】前述のように、現像ロール12と磁石ロー
ル13bとの回転方向が反対方向の場合には、現像ロー
ル12周面が層形成ロール13との対向部を通過する際
の下流側において、前記微少磁気ブラシの動作により現
像ロール12側に余剰な現像剤が取り込まれ易く、現像
ロール12上への二層目以上のキャリア付着が生じ易
い。このような多層化の生じ易さは、また上記対向部に
おける現像ロール12上の現像剤と層形成ロール13上
の現像剤との搬送方向によっても影響を受けるものであ
る。
【0127】層形成ロール13の搬送により上記対向部
に流入する現像剤の余剰部分は、該流入方向の上流側に
若干の溜りを形成する。層形成ロール13の磁石ロール
13bによりキャリアに作用する磁気拘束力は、層形成
ロール13の表面から離れるにしたがって減少する。こ
のため、上記溜り部分の先端部すなわち層形成ロール1
3表面から最も離れた部位のキャリアに作用する磁石ロ
ール13bによる磁気拘束力は弱くなる。したがって、
このような部位においては、現像ロール12の表面に直
接又はトナーを介して接触している一層目のキャリアの
みならず、二層目以上のキャリアが現像ロール12側に
付着する状態が発生し易くなる。
【0128】上記対向部における現像ロール12と層形
成ロール13との現像剤搬送方向が同一となるの場合
には、上記溜りは現像剤が現像ロール12の搬送により
上記対向部を通過する際の上流側に形成されている。し
たがって、この上流側の溜りを通過する際に、上記のよ
うな二層目以上のキャリアが現像ロール12側に担持さ
れた場合においても、このようなキャリアは現像ロール
12と層形成ロール13との最近接対向部を通過して下
流側に搬送されて行く過程で、層形成ロール13側に形
成される磁気ブラシに大部分が回収される。
【0129】一方、上記対向部における現像ロール12
と層形成ロール13との現像剤搬送方向が反対となる
の場合には、上記溜りは、現像剤が現像ロール12の搬
送により上記対向部を通過する際の下流側に形成され
る。したがって、この下流側の溜りを通過する際に二層
目以上のキャリアが現像ロール12側に担持された場合
には、このようなキャリアは層形成ロール13側には回
収困難であるため、そのまま現像ロール12上に残留し
て搬送され現像領域に達することになる。
【0130】前述のように、微少磁気ブラシの動作によ
る多層化の生じ易さに加えて、上記のように、の場合
には上記下流側の溜りの影響を受けることになる。この
ため、の場合にはに比べてキャリア付着の発生レベ
ルは悪くなっている。
【0131】なお、本実験のの場合にも、の場合と
同様に、上記対向部における現像ロール12と層形成ロ
ール13との現像剤搬送方向が反対であり、したがって
上記溜りは、現像剤が現像ロール12の搬送により上記
対向部を通過する際の下流側に形成される。しかしなが
ら、の場合には、現像ロール12上に付着した余剰な
現像剤は、上記下流側において前記微少磁気ブラシが磁
石ロールの移動にともなって回転するような動作を生
じ、下流側から上流側(上記対向部の中央側)へと移動
する。この作用により、上記下流側の溜りは、現像ロー
ル12側に延伸した形状とはならず、比較的層形成ロー
ル13側に分布することになる。このような溜まりの分
布形状と前述の微少磁気ブラシの搬送作用とにより、
の場合では二層目以上のキャリアの付着は抑制される。
【0132】なお、本実験では、現像ロール12の磁極
間隔を100μmとしたが、磁極間隔が25μm以上2
50μm以下の場合において同様な結果が得られる。ま
た、本実験では、層形成ロール13として磁極数Pが1
8のものを用いて、磁石ロール13bの回転数をWを1
3rpsに設定したが、現像ロール12の周速度Vd
(mm/s)と、層形成ロール13の磁極数Pおよび回
転数Wとが、 Vd/(P・W)≦2 となる場合において、同様な結果が得られる。
【0133】[上記実施形態の変更可能な構成] ・上記実施形態では、現像部材上の現像剤層を、像担持
体に対して非接触状態としたが、現像剤層が像担持体と
接触するように設定した場合においても、同様の結果が
得られる。
【0134】・上記実施形態では、磁極を含む現像部材
が周回移動するように構成したが、現像部材を磁石ロー
ルとその周囲で回転駆動するスリーブとで構成し、磁石
ロールを固定として、スリーブの回転にしたがって現像
剤を搬送するように構成してもよい。また、磁石ロール
とスリーブとを共に回転させるようにしてもよい。その
際、スリーブを形成する部材としては、内部磁石により
磁性キャリアに対して十分な磁気拘束力を作用させる必
要が有るため、5〜数100μmの厚さであることが好
ましく、例えば、電鋳等により形成された金属や、押し
出し成型等により形成された樹脂フィルム等が好適であ
る。上記金属製スリーブとしてはNi、樹脂スリーブと
してはポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポ
リカーボネート、ポリイミド等が使用可能である。
【0135】・上記実施形態では、現像部材の磁極をN
極とS極とをほぼ等間隔で交互に着磁したパターンとし
たが、本発明はこれに制限されるものではない。例え
ば、N極とS極とを交互に着磁する場合において、隣接
する異極性の一方の磁極との間隔を、もう一方の磁極と
の間隔と異ならせてもよい。また、複数個の磁極で形成
される一定の着磁パターンを用いてもよい。例えば、一
対のN極とS極との外側に非着磁領域または低磁化領域
を設けてもよい。また、例えば、前記非着磁領域または
低磁化領域を挟んで隣接する磁極は、極性の同じ磁極と
してもよいし、極性の異なる磁極としてもよい。
【0136】・上記実施形態では、現像部材の周方向に
N極とS極とを交互に着磁したが、現像部材の長手方向
にN極とS極とを交互に着磁した場合においても同様な
結果が得られる。また、現像部材の表面上で、N極とS
極とがモザイク状に配列するように着磁した場合におい
ても同様な結果が得られる。
【0137】・上記実施形態では、現像部材の磁気記録
層の周面に対して水平に磁化させることにより残留磁化
パターンを形成したが、磁気記録層の周面に対して垂直
な方向に磁化させることにより残留磁化パターンを形成
してもよい。この場合の着磁には、例えば図13に示す
ような磁気記録用ヘッド210を用いることができる。
この記磁気記録用ヘッド210は、コアの一端211a
が小さな端面となるように断面を減少した形状となって
いるが、他端211bは大きな端面が現像ロールの周面
と対向するようになっている。このような磁気記録用ヘ
ッド210を用いる場合には、現像部材を軟磁性体層1
22aの上に磁気記録層122bが設けられたものとす
る。軟磁性体層122aとしては、公知である任意のも
のが使用可能でき、例えば鉄、鉄−ケイ素合金、鉄−ニ
ッケル合金等がある。
【0138】上記コア211に巻き回されたコイル21
2に電流が供給されると、コア211に発生した磁束は
小さな端面211aから磁気記録層を通り、さらにその
下にある軟磁性体層122aを通って端面が大きくなっ
ているコアの他端211bへ通じる。したがって磁気記
録層の小さな端面211aと対向している位置では、磁
気記録層122bの厚さ方向にN極とS極とが形成さ
れ、一方大きな端面と対向している部分ではほとんど磁
化されない。このような着磁を現像ロールの周面のほぼ
全域にわたって行うことにより、磁気記録層122bの
厚さ方向に配列された磁極を周面のほぼ全域に形成する
ことができる。このように磁気記録層の厚さ方向に着磁
することによって大きな磁束密度の磁界を形成すること
ができ、磁極の間隔、使用するキャリアに応じてこのよ
うな着磁パターンを採用することもできる。
【0139】・上記実施形態では、磁気記録用ヘッドを
現像部材に対して当接させて着磁を行ったが、磁気記録
用ヘッドを現像部材に対して近接離間させた状態で着磁
を行ってもよい。
【0140】・上記実施形態では、現像部材として円筒
状の形態のものを用いたが、本発明はこれに制限される
ものではなく、例えば可撓性の無端ベルト状のものを用
いてもよい。この場合には、円筒形状の場合と比べて高
い設計自由度を得ることができ、例えば円筒状の現像部
材に比べて小径化することが可能であり、ハウジングの
現像用開口を幅狭く設計することが可能となる。したが
って、現像装置および画像形成装置全体を小型化するこ
とが可能となる。また、現像部以外の部位における、現
像部材(ベルト)の引き回し形状も任意に設計可能であ
り、各部位における最適形状に容易に対応できる。さら
に、現像領域長さを円筒形状の場合と比べて長くするこ
とが可能となる。したがって、小型化(小径化)に伴っ
て現像時間が短くなることにより生じる現像効率の低下
を、現像領域を長く取ることによって補うことが可能と
なる。
【0141】・上記実施形態では、現像部材の周面の移
動速度を320mm/sに設定したが、現像剤層の形成
状態は上記周面の移動速度に依存するものではなく、1
00mm/s〜900mm/s程度の領域において、均
一な現像剤層の形成が可能であり、また部材の回転時に
現像剤の飛散は発生しない。
【0142】・上記実施形態では、現像部材の周面の移
動方向を、像担持体(感光体)の周面の移動方向と同一
としたが、本発明はこれに制限されるものではなく、反
対方向としても同様な結果が得られる。
【0143】・上記実施形態では、現像バイアス電圧を
直流電圧を重畳した交流電圧とし、交流電圧の波形を矩
形波としたが、本発明はこれに制限されるものではな
く、 目的や用途に応じた任意の現像バイアス電圧が使用
可能である。例えば、直流電圧のみのいわゆる直流バイ
アスや、間欠的に印加される直流バイアスを用いること
ができる。また、交流電圧としては、正弦波、三角波、
鋸波、非対称矩形波等を用いることができる。
【0144】・上記実施形態では、層形成手段として、
中空円筒状で非磁性のスリーブと、その内側に位置して
周方向にN極とS極とが交互に着磁された複数の磁極を
有する磁石ロールとで主要部を構成したが、本発明はこ
れに制限されるものではない。例えば、スリーブを有さ
ない磁石ロールに現像剤を直に担持させて用いることが
できる。また、例えば、上記スリーブに相当する部材を
ハウジング材またはハウジング部材に取り付けられた現
像剤搬送ガイド部で構成して、このスリーブ相当部材を
挟んで現像部材と層形成手段の磁石ロールとが対向する
ような構成としてもよい。
【0145】・上記実施形態では、層形成部材として円
筒状の形態のものを用いたが、本発明はこれに制限され
るものではなく、例えば可撓性の無端ベルト状のものを
用いてもよい。また、磁石ロールは円筒形状として、ス
リーブに相当する部材を上記可撓性の無端ベルト状のも
のとすることもできる。この場合には、前記現像部材を
可撓性ベルト状にした場合と同様に、高い設計自由度を
得ることができる。
【0146】・上記実施形態では、層形成手段のスリー
ブと磁石ロールとの両方を回転駆動したが、本発明はこ
れに制限されるものではなく、磁石ロールのみを回転駆
動する構成としてもよい。 ・上記実施形態では、層形成手段のスリーブの回転によ
る現像剤の搬送方向と、(スリーブの回転がない場合
の)磁石ロールの回転による現像剤の搬送方向とを同一
に設定したが、本発明はこれに制限されるものではな
く、両者による現像剤搬送方向を異ならせてもよい。な
お、この場合には、層形成手段上において現像剤は、ス
リーブと磁石ロールとの搬送速度が大きい方の搬送方向
へと搬送されて行く。
【0147】・上記実施形態では、層形成手段の磁石ロ
ールの磁束密度を40mTに設定したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、現像ロールの周速度やキャ
リアの磁気特性および粒径等に応じて最適な層形成状態
が得られるように調整して、設定することができる。
【0148】・上記実施形態では、現像部材と層形成手
段のスリーブとを同電位に設定したが、目的や用途に応
じた任意の設定が可能である。例えば、現像部材とスリ
ーブとに印加される電圧は、直流電圧、直流電圧を重畳
した交流電圧、間欠的に印加される直流電圧が使用可能
であるが、現像部材と層形成手段とに印加される電圧の
平均値を異ならせてもよく、現像部材へのトナー付着の
促進または回避、並びに、現像部材への現像剤の付着ま
たは回収に対して、該電位差により作用するクーロン力
による補助作用を加えて行ってもよい。さらに、現像部
材とスリーブとの両方に直流電圧を重畳した交流電圧を
印加した場合に、両者で交流電圧の周波数、振幅、波
形、位相を異ならせてもよい。なお、間欠的に印加され
る直流電圧を印加した場合も、直流電圧を重畳した交流
電圧を印加した場合と同様である。
【0149】・上記実施形態では、現像部材上からの現
像剤の剥離を層形成手段を用いて行ったが、目的や用途
に応じて剥離手段を別途設けてもよい。例えば、層形成
手段と同様のスリーブと磁石ロールからなるロールや、
磁石部材、スクレーパ部材等が使用できる。
【0150】・上記実施形態では、現像剤の撹拌・搬送
を層形成部材上にて行ったが、目的や用途に応じて撹拌
・搬送手段を別途設けてもよい。例えば、スクリューオ
ーガーや、羽車等の機械的撹拌・搬送手段や、磁気的ま
たは静電的に現像剤を撹拌・搬送する任意の手段が使用
可能である。 ・上記実施形態では、層形成部材上の現像剤層に直接ト
ナーを補給する構成としたが、目的や用途に応じてトナ
ー補給部を別途設けてもよい。この場合には、層形成部
材上の現像剤を機械的、磁気的または静電的に剥離し
て、剥離された現像剤に対してトナーを補給するような
構成とすることができる。
【0151】・上記実施形態は、単色の画像記録装置で
あるが、像担持体上に複数色のトナーによるカラー画像
を形成し、トナー像を記録用紙上に一括転写するカラー
画像記録装置等、公知である任意の画像記録装置におい
ても同様に適用可能である。 ・上記実施形態では、像担持体として感光体を使用した
が、静電潜像担持体として誘電体を使用して、例えば静
電プリンターに使用されている放電記録ヘッドや、特開
昭59−190854号公報に開示されるイオン流制御
ヘッド等により静電潜像を形成すのものであってもよ
い。
【0152】
【発明の効果】以上説明したように、本願に係る発明の
現像装置では、層形成手段として、周面の全域に渡って
N極とS極とが交互に着磁されて周回駆動される磁石ロ
ールを備えており、周面に微小な間隔で磁極を設けた現
像部材に上記層形成手段を対向させて現像剤層を形成す
るので、現像剤に大きな負荷をかけることなく現像部材
上にほぼ単層の現像剤層を形成することができ、現像剤
の劣化を防止することが可能となる。また、現像部材上
の現像剤層には、現像部材の磁極パターンに応じたム
ラ、および層形成手段の磁石ロールの磁極パターンに応
じたムラは発生せず、均一性の高い画像が得られる。さ
らに、現像剤担持体上のキャリア層には強い磁気拘束力
が作用するため、現像剤の飛散および像担持体上へのキ
ャリア付着は発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明に係る現像装置が用いられる画像
形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 図1に示す画像形成装置においてトナー像
を形成するときの、像担持体表面の電位の推移を示す図
である。
【図3】 本願発明に係る現像装置の一実施形態を示
す概略構成図である。
【図4】 図3に示す現像装置で用いられる現像ロー
ルの部分拡大断面図である。
【図5】 図4に示す現像ロールの着磁の方法を示す
説明図である。
【図6】 図1に示す画像形成装置で二成分現像装置
のキャリアが感光体ドラムに転移する量を調査するため
に用いる画像パターンを示す図である。
【図7】 図3に示す現像装置と性能を比較するため
に用いた従来の現像装置を示す概略構成図である。
【図8】 図3に示す現像装置および図7に示す現像
装置におけるプリント枚数とベタ画像濃度との関係を示
す図である。
【図9】 図3に示す現像装置および図7に示す現像
装置におけるプリント枚数とトナー電荷量との関係を示
す図である。
【図10】 図3に示す現像装置の層形成状態を示す
説明図である。
【図11】 図3に示す現像装置の層形成状態を示す
説明図である。
【図12】 図3に示す現像装置で用いられる他の形
態の現像ロールの部分拡大断面図である。
【図13】 図3に示す現像装置で用いられる現像ロ
ールの着磁の他の方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電器 3 露光装置 4 現像装置 5 転写前コロトロン 6 転写コロト
ロン 7 剥離コロトロン 8 クリーナー 9 光除電器 11 現像ハウジング 12 現像ロー
ル 12a 導電層 12b 磁気記録
層 13 層形成ロール 13a スリーブ 13b 磁石ロール 14 ガイド部
材 15 トナー搬送部材 16 トナー規
制部材 17 トナー収容部 18 トナー 19 現像バイアス電源 112a 導電性基体 112b 磁気記
録層 122a 軟磁性体層 122b 磁気記
録層 200 磁気記録用ヘッド 201 コア 202 コイル 203 磁束 210 磁気記録用ヘッド 211 コア 212 コイル 300 現像装置 311 現像ハ
ウジング 312 現像ロール 312a 磁石ロ
ール 312b スリーブ 313 スクリ
ューオーガー 314 スクリューオーガー 315 層厚規
制部材 316 スクレーパ 401 微小磁気ブラシ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に静電潜像が形成される像担持体
    と近接離間または接触して設けられ、周面が周回可能に
    支持された現像部材と、 この現像部材と前記像担持体との間に現像バイアス電圧
    を印加する現像バイアス電源とを備え、 前記現像部材の周面に、磁性キャリア粒子とこの磁性キ
    ャリア粒子に電気的に吸着されるトナーとを含む二成分
    現像剤を担持して搬送し、前記像担持体と前記現像部材
    との対向位置に形成された電界内でトナーを前記像担持
    体に転移させてトナー像を形成する現像装置において、
    前記現像部材は、該現像部材の周面上にほぼ一層の磁性
    キャリアをほぼ均等に吸着する複数の磁極を有し、 前記現像部材の周回方向における前記像担持体との対向
    位置の上流側に、前記現像部材上に現像剤層を形成する
    層形成手段を備え、 前記層形成手段は、前記現像部材に近接対向して設けら
    れ、周面のほぼ全域にN極とS極とが周方向に交互に着
    磁されて周回駆動される磁石ロールを有し、 前記磁石ロールの回転数W(rps)および磁極数P
    と、前記現像部材の表面移動線速度Vd(mm/s)と
    は、 Vd/(P・W)≦2 となるように設定されていることを特徴とする現像装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の現像装置において、 前記現像部材の複数の磁極は、該現像部材の周面に沿っ
    てN極とS極とが交互に配置され、隣り合う磁極の間隔
    が25μm以上250μm以下となるように着磁されて
    いることを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の現像装
    置において、 前記層形成手段は、前記磁石ロールの外側に周回可能に
    支持されたスリーブを有し、 前記磁石ロールの周面と前記スリーブの周面とが相対的
    に移動するように、前記スリーブが固定支持又は回転駆
    動されるものであることを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3に記
    載の現像装置において、 前記現像部材と前記磁石ロールとは、対向する周面が互
    いに逆の方向に移動するように駆動されるものであるこ
    とを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の現像装置において、 前記現像部材と前記磁石ロールとは、対向する周面が互
    いに逆の方向に移動するように駆動されるものであり、 前記スリーブは、前記磁石ロールと同方向または反対方
    向に駆動され、スリーブの周面上に担持された現像剤を
    スリーブの周面の移動方向に搬送するものであることを
    特徴とする現像装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4又は請求項5に記載の現像装置において、 前記現像バイアス電圧は直流電圧が重畳された交流電圧
    であり、前記像担持体と前記現像部材との間でトナーの
    往復運動を生じさせつつトナーのみを前記像担持体に転
    移させて静電潜像を現像し、トナー像を形成することを
    特徴とする現像装置。
JP10274375A 1997-11-20 1998-09-10 現像装置 Pending JPH11212367A (ja)

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