JP3498522B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3498522B2
JP3498522B2 JP05830097A JP5830097A JP3498522B2 JP 3498522 B2 JP3498522 B2 JP 3498522B2 JP 05830097 A JP05830097 A JP 05830097A JP 5830097 A JP5830097 A JP 5830097A JP 3498522 B2 JP3498522 B2 JP 3498522B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性キャリアとこ
の磁性キャリアに電気的に吸着されるトナ−とを含む二
成分現像剤を用い、像担持体上に形成された潜像に二成
分現像剤中のトナ−を選択的に転移させて可視化する現
像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法を利用した画像形成工程にお
いて、トナ−と磁性キャリアとを含む二成分現像剤を用
いて静電潜像を現像する方法は、トナ−の帯電が容易で
あり、トナ−の搬送性に優れ、またトナ−粒子が凝集し
にくい特徴を有することから、広く用いられている。し
かし、現像剤を撹拌するスペ−スを要するために現像装
置が大型になるという欠点や、二成分現像剤中に含まれ
るトナ−の量すなわちトナ−濃度を一定に維持するため
の複雑な制御を要するという欠点がある。
【0003】このため、現像装置内に収容される現像剤
量を最小限にとどめ、現像剤担持体上に形成された磁気
ブラシに直接トナーを補給して、トナ−濃度の制御を簡
単な機構で行おうとする現像装置が提案されており、例
えば、特開昭59−55463号公報、特開昭63−2
87874号公報、特開昭61−80181号公報、特
開昭60−75854号公報、及び特開昭60−263
976号公報などに開示されるものがある。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、上記従
来の装置には次のような問題点がある。特開昭59−5
5463号公報に記載の現像装置は、磁気ブラシの先端
又は積層された磁気ブラシの上層部のみをメッシュに摺
擦又は近接させ、トナ−濃度が低い場合には、メッシュ
で仕切られて上方に貯蔵されたトナ−を静電気的な力で
キャリアに吸着し、メッシュの開口部を通して現像剤中
に取り込む。また、トナ−濃度が過剰な場合には、前記
磁気ブラシの先端部又は上層部がメッシュと摺擦され、
過剰なトナ−を掻き落とすことでトナ−濃度を一定に維
持しようとするものである。しかし、濃度コントロ−ル
に寄与するキャリアは磁気ブラシを形成するキャリアの
一部分つまり先端部付近にあるキャリアに止まり、現像
領域へ搬送されるトナ−濃度の調節を行なうには時間を
要する。このため、高密度画像の現像に追従できず、画
像濃度が低下するという問題点を有している。
【0005】また、特開昭63−287874号公報に
記載の現像装置は、周面に磁性キャリアの磁気ブラシが
形成される現像剤搬送部材を、帯電系列がトナーに対し
てキャリアと同一側にある材料からなるものとし、この
現像剤搬送部材上に担持された現像剤にトナーを間欠的
に接触させることによってトナーの補給を行なう構成と
なっている。しかし、このような現像装置では、トナ−
を現像剤に間欠的に接触させるために、現像剤溜まりを
作ってこの現像剤溜まりの部分でトナ−を補給すること
になり、補給したトナ−が現像剤中に取り込まれて均一
に分散するまでに時間がかかる。このため、高密度画像
の現像に追従できずに画像の濃度低下が発生するという
問題がある。
【0006】特開昭61−80181号公報に記載の現
像装置では、ホッパーに対向する磁極の位置を適切に設
定することにより、磁極上でのトナ−の過剰取り込み部
分と磁極間でのトナ−の取り込み不足部分に対して、両
者の取り込み量の中間的な取り込み量を得る領域をホッ
パ−口に対向して設ける。これにより現像剤担持体上の
現像剤に取り込むトナー量を常時一定とするものであ
る。しかし、現像領域で消費されたトナ−量にかかわら
ず一定のトナ−量が取り込まれるため、現像する画像の
密度によって画像濃度の低下や濃度のムラ、あるいはカ
ブリなどが発生するという問題がある。
【0007】特開昭60−263976号公報に記載の
現像装置では、トナーホッパー内に、現像剤を搬送する
スリーブと接触するように仕切板を設け、仕切られた二
つの収容部内にそれぞれトナーと磁性粉体とを収容す
る。そして、スリーブとこの内部に設けられたマグネッ
トロールの回転をそれぞれ独立して制御することによっ
てスリーブ上の現像剤を周方向に往復搬送し、トナーを
磁性粉体と適切に混合しようとするものである。しか
し、上記仕切板は回転するスリ−ブに接触しており、仕
切板又はスリ−ブが摩耗し、隙間ができて磁性粉体が漏
れ出してしまうことが懸念される。このような状態とな
ると、現像剤はうまく往復運動をしなくなり、スリ−ブ
上の現像剤量が変化して濃度低下などの画像欠陥が発生
する。
【0008】以上のように、現像スリ−ブ上の現像剤に
直接トナ−を補給する方法の現像装置において、トナ−
濃度を適切に制御する技術は、実用上確立されたものと
なっていないのが現状である。
【0009】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、複雑な制御
機構を用いずにトナ−濃度を制御でき、常に安定した画
像濃度が得られる現像装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 磁性キャリア粒子と
この磁性キャリア粒子に電気的に吸着されるトナーとを
含む二成分現像剤を用い、像担持体上に形成された静電
潜像に前記トナーを選択的に転移させて可視化する二成
分現像装置において、 無端状となった周面が周回可能
となるように支持されたスリーブと、 前記スリーブの
内側に支持され、前記スリーブ上に現像剤を磁気的に吸
着するとともに、周面が前記スリーブの周面と相対移動
することによって前記スリーブ上の現像剤を搬送する磁
界発生手段と、 前記磁界発生手段による磁界で前記ス
リーブ上に吸着されるとともに磁性キャリア粒子に吸着
されたトナーを含む現像剤に、磁性キャリア粒子を伴わ
ない補給トナーを接触させるトナー供給手段とを有し、
該トナー供給手段は、前記磁界発生手段の周面に設け
られた隣接する2以上の磁極と同時に対向し得る範囲
で、補給するトナーが前記現像剤と接触するようにトナ
ー供給領域が設定されており、 前記スリーブ上の現像
剤の搬送方向における前記トナー供給領域の上流側に、
該スリーブ上に吸着されている現像剤量を規制する層厚
規制部材が設けられ、 このトナー供給領域内の磁極間
でスリーブ上に吸着された現像剤層の厚さhがキャリア
粒子の径dのほぼ5倍以下となるように設定されている
ものとする。
【0011】上記現像装置では、スリーブと磁界発生手
段との相対的な回転により、スリーブの外周面上の磁界
が常に変動するので、スリーブの周面に磁気的に吸着さ
れて穂状となった二成分現像剤のチェーンは、回転を繰
り返しながら撹拌され、スリーブの周回移動とともに搬
送される。トナー供給領域では、磁界発生手段の複数の
磁極と対向する範囲で、現像剤層の厚さhがキャリア粒
子の径dのほぼ5倍以下に薄層化され、この現像剤に新
たなトナーが補給されるので、スリーブ上に磁気的に拘
束されたキャリアのほとんどはトナーに接触し、キャリ
ア表面は多くのトナーで囲まれる。キャリアに接触した
トナーは摩擦により帯電し、キャリア表面に静電的に付
着する。また、スリーブ上に形成されたキャリアのチェ
ーン同士の隙間に、未帯電のトナーを含む過剰のトナー
が入り込んでも、キャリアチェーンが回転することによ
って十分な撹拌が行われ、適切なトナーの帯電が行われ
る。したがって、キャリアが磁界発生手段の複数の磁極
間を移動しても、キャリアチェーン同士が束状にくっつ
いてトナーを機械的に挟み込んだまま移動することがな
く、キャリアに接触していない未帯電トナーはキャリア
チェーンの回転によって振り落とされる。このため、ト
ナー供給領域を通過したキャリアは常にその表面を十分
に帯電したトナーで覆われ、トナー濃度及び帯電量が安
定した現像剤が得られる。これにより画像濃度の変動が
防止され、安定した画質の画像が得られる。
【0012】上記のようなトナー供給領域における現像
剤の層厚は、以下のような実験の結果に基づくものであ
る。本願発明者らは、平均粒径7μmの非磁性トナーと
平均粒径50μmのフェライトキャリアとからなる二成
分現像剤を用い、内側に複数の磁極を有する磁界発生部
材を設けた非磁性のスリーブ上に、現像後の現像剤を想
定してトナー濃度の低い現像剤を付着させ、スリーブ上
の一部分にトナーを直接接触させるトナー供給領域を設
けてスリーブ上の現像剤にトナーを補給した。そして、
スリーブに担持する現像剤量を変えてトナー供給領域の
現像剤量を変化させ、トナー供給領域を通過した後の現
像剤のトナー濃度と帯電分布とを測定した。
【0013】図9は、層厚の異なる現像剤をスリーブ上
で周回移動させたときの現像剤の状態を判定した結果を
示したものである。この図に示すように、磁界発生部材
の磁極間でスリーブ上に吸着される現像剤の層厚が、キ
ャリア粒子の径dのほぼ5倍以下であれば、未帯電トナ
ーや逆極性トナーは発生せず、適切なトナー濃度なるこ
とが分かる。これは、以下のような理由によると考えら
れる。
【0014】現像剤の層厚が低い場合には、キャリアの
ほとんどが磁気ブラシの外側から供給されるトナーと接
触する。つまり、キャリアはほとんどが磁気ブラシの表
面に露出しているか、又は数回のキャリアチェーンの回
転で表面に露出し、他のキャリアに行く手を阻まれるこ
とがないため、トナーと接触する機会が多く、トナー供
給領域を一度通過するだけでキャリア表面の大半が静電
的に付着したトナーで覆われる。このため、短い時間で
キャリア表面をほぼ均一に覆う量に相当するトナー濃度
に調整され、十分に帯電したトナーが付着した現像剤が
得られる。このときの現像剤の層厚は、キャリア粒子の
径dのほぼ5倍以下であればよいが、特に安定したトナ
ー濃度と帯電性とを得るためには、キャリア粒子の径d
の3倍以下であることが好ましい。
【0015】一方、現像剤の層厚がキャリア径の5倍を
越えると、キャリア同士が重なってしまい、トナー供給
領域を通過しても一部のキャリアだけがトナーに接触し
てトナーを取り込むだけで、ほとんどのキャリアはトナ
ーをその表面に付着させることができない。そのうえ、
磁極上でキャリアチェーン同士の隙間に入り込んだ過剰
のトナーは、塊のまま現像剤層と現像剤層の間に抱き込
まれて搬送される。このため、かぶりの原因となる未帯
電トナーや逆極性トナーが急激に増加し、現像に寄与で
きる帯電したトナーが少なくなる。
【0016】なお、キャリアの粒径は、小さすぎると現
像時に一緒に現像されて画像欠陥となるいわゆるBeads
Carry Overが発生してしまい、大きすぎると粒状性の粗
い画質になってしまうため、25〜100μmの範囲の
キャリア径が好ましい。
【0017】また、上記のように現像剤の層厚を設定す
るために、トナー供給領域の上流側にスリーブ上の現像
剤量を規制する層規制部材を設け、現像剤を薄層化した
後にトナー供給領域に搬送する。これにより、トナー供
給領域前の現像剤層厚によらず、層規制部材によって常
に安定した薄層の状態でトナー供給領域に搬送すること
ができ、どのキャリア粒子も確実にトナーと接触させる
ことができる。
【0018】また、請求項2に記載の発明に係る現像装
置は、像担持体と近接対向する位置に、周面上に担持さ
れた二成分現像剤中のトナーを像担持体上に転移して潜
像を可視化する現像部材を有し、スリーブは該現像部材
と近接対向するように配置されているものとする。
【0019】このような現像装置は、像担持体上の潜像
を可視化する現像部分と、現像剤の層厚を規制して新た
なトナーを補給するトナー濃度制御部分とを分離し、こ
れら異なる機能を独立したパラメータや構成に設定する
ことが可能である。すなわち、トナー濃度を確実に調整
した現像剤を現像部材に受け渡し、現像領域で現像条件
を独立して設定することが可能となるため、高画質の画
像が安定して得られる現像装置を実現することができ
る。
【0020】また、請求項3に記載の発明のように、前
記スリーブは、前記現像部材より長い周長を有すること
が望ましい。スリーブの周長を現像部材より長くするこ
とで、現像部材に供給する現像剤量を確保しながらスリ
ーブの回転速度を抑えることができ、クラウドの発生や
現像剤へのストレスを抑え、確実にトナーの補給及びト
ナーの帯電がなされた現像剤を現像部材に供給できる。
このため、高速で印字を行うことも可能となる。
【0021】また、請求項4に記載の発明のように、前
記スリーブは、非磁性材料からなるものであり、前記磁
界発生手段は、周面の全域にわたってS極とN極とが交
互に着磁され、周回駆動される磁石ロールであることが
望ましい。このような現像装置では、磁石ロールの回転
により、スリーブ上の磁束密度がS極からN極へ、N極
からS極へと頻繁に周期的に変化する。スリーブ上で穂
状となったキャリアチェーンは、この極性の変化に応じ
て穂の先端部分がスリーブ表面に引き付けられ、根元部
分のキャリアが穂の先端部になるといった転動を繰り返
す。したがって、トナー供給領域でキャリアがトナーに
接触する機会が多くなり、キャリアの表面が帯電したト
ナーで覆われる。このため、トナー濃度が安定化し、高
画質画像が安定して得られる。
【0022】請求項5に記載の発明に係る現像装置で
は、前記現像部材は、周面が周回移動するように支持さ
れ、該周面にS極とN極とが、ほぼ一層のキャリア層を
吸着する間隔で着磁されているものとする。この現像装
置では、スリーブ上の現像剤が十分に撹拌され、トナー
分布の均一化およびトナーの帯電がなされた現像剤が現
像部材の周面に転移される。このとき、現像部材の周面
には、S極とN極とが適切に着磁されることによって、
ほぼ一層のキャリアがほぼ均一に配列された現像剤層が
形成され、この現像剤層が像担持体と対向する現像領域
に搬送される。そして、現像領域で現像剤中のトナーが
像担持体に選択的に転移され、静電潜像の現像が行われ
る。
【0023】このような現像装置では、現像剤を十分に
撹拌するとともに、現像剤に大きな負荷を作用させるこ
となく薄くてほぼ均一な現像剤層を形成することがで
き、高速で鮮明な画像を長期にわたって安定して得るこ
とが可能となる。なお、上記現像部材の周面の磁極間隔
は、平均粒径が25μmから100μmの磁性キャリア
を用いる場合に、約25μm以上250μm以下とする
のが好ましい。これは、磁極パターンが画像むらとして
現れるのを防止するとともに、現像部材表面に付着した
キャリアに対して十分な磁気拘束力が作用し、現像時の
キャリア飛散が発生しないようにするためである。
【0024】また、請求項6に記載の発明に係る現像装
置は、前記トナー供給領域は、前記スリーブ上の現像剤
がスリーブの周面に沿って重力に反する方向に搬送さ
れ、トナーにかかる重力が前記スリーブの表面から離れ
る方向に作用する位置に設けられているものとする。こ
のような現像装置では、新たに供給されたトナーはスリ
ーブ上のキャリアと撹拌混合されるが、キャリアとの間
に付着力が働いていないトナーは取り残され、重力によ
りキャリアから脱離する。さらに、キャリアチェーンの
回転によって振り落とされたトナーもキャリアから分離
されるため、トナー供給領域を通過した後のキャリア表
面は、常に静電的付着力によって安定して付着したトナ
ーで覆われた状態となる。さらに、トナー取り込み中に
過剰に供給されて余ったトナーは重力により落下して再
び補給トナーと合流するため、過剰のトナーがそのまま
現像領域に運ばれてかぶりを発生したり、トナー取り込
み時に脱離したトナーが堆積してトナーこぼれやコピー
汚れを発生することがない。このため、高画質画像を安
定して得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態を図に基づいて説明する。 〈実施の形態1〉 図1は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請
求項5又は請求項6に記載の発明の一実施形態である現
像装置を示す概略構成図である。この現像装置は、現像
剤が収容されるハウジング4の像担持体1と対向する部
位に現像用開口14を備えており、該現像用開口14が
設けられた位置に、現像ロール2が配設され、像担持体
1と近接・対向して支持されている。この現像ロール2
は周面には小さなピッチで複数の磁極が着磁されてお
り、現像剤を吸着して薄い現像剤層を形成し、像担持体
1と対向する現像領域に搬送するものである。また、像
担持体1と対向する位置の反対側には、この現像ロール
2と所定の間隙をおいて対向する撹拌ロール3が設けら
れている。この撹拌ロール3は、回転可能な中空円筒状
の非磁性のスリーブ3aと、その内側に位置するロール
状の磁界発生部材3bとから構成され、スリーブ3a上
に現像剤を磁気的に吸着して、キャリアが穂状に連なっ
た磁気ブラシを形成するようになっている。
【0026】また、撹拌ロール3の背面側には、トナー
6を貯留するトナー収容部9を備えており、撹拌ロール
3とトナー収容部9との間に、該撹拌ロール3上に担持
される二成分現像剤量を規制する現像剤規制部材7b
と、薄層となった現像剤層に補給されるトナーを案内す
るガイド部材7aと、トナー収容部9からガイド部材7
a上へ供給するトナーの量を規制する補給トナー量規制
部材10とが設けられている。また、トナー収容部9の
内部には、貯蔵されるトナー6をほぐしながらトナーを
ガイド部材7a上に供給するトナー供給部材8が設けら
れ、さらに図示しないが、トナー収容部9の軸方向にお
ける端部にはトナー6を補給するトナーボックスが連結
されている。また、ハウジング4は現像ロール2及び搬
送ロール3の周面とほぼ等間隔で対向する内周面を有し
ており、多量の現像剤を貯蔵して撹拌するための現像剤
収容室は設けられていない。
【0027】上記現像ロール2は、図2に示すように、
導電性基体12a上に磁気記録層12bを積層して構成
されており、導電性基体12aには、図示しない現像バ
イアス電源により、現像バイアス電圧が印加される。ま
た、磁気記録層12bには、現像ロール2の全周にわた
ってS極とN極とが交互に着磁されており、本実施の形
態では、着磁ピッチが250μmとなっている。また、
現像ロール2の直径は15mmであり、100rpmで
図示する矢印方向に回転駆動されている。この現像ロー
ル2は、上記のように磁極のピッチを微小とすること
で、層規制部材を用いることなく層厚が80μm程度で
ほぼ一層のキャリア層を吸着した均一な現像剤層を形成
することができる。なお、上記磁極のピッチは現像剤特
性によって決まるものであるが、好ましくは25〜25
0μmの微小ピッチがよい。
【0028】また、上記磁気記録層12bは、磁性材料
としてγ−Fe23 を、結着樹脂としてポリウレタン
をそれぞれ使用しており、層厚は50μmとなってい
る。また、磁気記録層12bの着磁には磁気記録用ヘッ
ドを使用し、磁化の方向は、図2に示すように現像ロー
ル2の表面に対して水平方向となっている。
【0029】上記磁気記録層12bの着磁の方法を以下
に説明する。磁気記録層12bの着磁は、図3に示すよ
うに現像ロール2の周面に近接して配置された磁気記録
用ヘッド20によって行われる。この磁気記録用ヘッド
20は、軟磁性材料からなり両端部が間隔23をおいて
並列する形状のコア21と、このコア21に巻き回され
たコイル22とを有し、上記コア21の両端部が現像ロ
ール2の周面に近接するように配置される。コイル22
には磁化信号発生装置を介して電源から磁化電流が供給
されるようになっており、コイル22に電流が流れる
と、コア21内に磁束24が発生し、この磁束24はコ
ア21の先端から磁気記録層12b内を通る。これによ
り、磁気記録層12bが磁化される。コイル22へ供給
される磁化電流は磁化信号発生装置を介して断続的又は
適宜電流の方向を変えて供給され、図3に示すように回
転駆動される現像ロール2の周面が所定の着磁パターン
に磁化される。本実施形態では現像ロール2の周方向に
N極とS極との交互着磁を正弦波パターンにて行い、現
像ロール表面における半径方向の磁束密度のピーク値を
20mTに設定している。また、現像ロール2は、表面
に磁界が及んでキャリアを保持しながら像担持体1と電
位差が設けられればよく、基体上に磁気記録層を積層し
た上に導電性材料の薄層を蒸着などにより形成したもの
でも構わない。
【0030】上記撹拌ロール3が有する磁界発生部材3
bは、異なる極性の磁極が全周にわたって交互に配置さ
れたもので、外側のスリーブ3aとは独立して回転可能
に支持されている。この磁界発生部材3bは、隣接する
磁極間に形成される磁界によって現像剤が穂状となった
磁気ブラシをスリーブ3aの表面に形成する。そして、
磁界発生部材3bとスリーブ3aとの両方が異なる方向
に回転することにより、トナー6をキャリアと均一に混
合・撹拌して摩擦帯電しながら、磁気ブラシを現像ロー
ル2と対向する位置まで搬送するようになっている。
【0031】上記磁界発生部材3bは、結着樹脂材中に
磁性材料を分散させてなる磁気記録剤をSUS製のシャ
フトの周面に接着し、これをヨーク着磁して異なる極性
の磁極が全周にわたって交互に着磁したものを用いるこ
とができる。なお、本実施の形態では各磁極の間隔は約
3mmとなっており、各磁極上の表面における半径方向
の磁束密度のピーク値は35mTに設定されている。こ
の磁界発生部材3bは600rpmの速度で図中に示す
矢印方向に回転駆動されている。なお、上記磁極のピッ
チは、搬送・撹拌性能を考慮すると1〜6mmの範囲が
好ましく、前記現像ロール2の磁極ピッチよりも大きい
方が良い。
【0032】上記磁界発生部材3bに用いる磁性材料と
しては、磁石材料や磁気記録材料等として公知の材料を
適宜使用することができる。また、結着樹脂としては、
磁気記録材料を構成する樹脂として公知である任意のも
のが使用可能である。本実施形態では、磁性材料として
γ−Fe23 を、また結着樹脂としてポリウレタンを
それぞれ使用している。)
【0033】また、上記スリーブ3aは、外径φ24m
mのアルミパイプが用いられており、10rpmの速度
で回転駆動されている。このスリーブ3aは現像ロール
2より長い周長を有するように設定されている。
【0034】上記ガイド部材7aは、図1に示すように
ガイド部材7a上のトナー6とスリーブ3a上の現像剤
とが接触するトナー供給領域Aを、撹拌ロール3の中心
部の位置より下にするために、スリーブ3aの底部近く
にガイド部材7aの先端を配置したものである。
【0035】また、上記現像剤規制部材7bは、ガイド
部材7aと一体として支持されており、該現像剤規制部
材7bと撹拌ロール3のスリーブ3aとの間隔が0.1
〜0.5mmに設定されている。そして、現像終了後の
現像剤層にトナー6を供給する前に、該現像剤規制部材
7bにより撹拌ロール3上の現像剤層を薄層化するよう
になっている。このときの現像剤の層厚は、磁界発生部
材3bの磁極間でキャリア粒子の径のほぼ5倍以下とな
るように設定されている。本実施形態では、現像剤規制
部材7bと撹拌ロール3との隙間を調整することによっ
て、約200μmとなっている。そして、ガイド部材7
aに沿って補給トナー6を撹拌ロール3の表面近傍に運
び、トナー補給領域Aで補給トナーが薄層化した現像剤
層に接触するようになっている。
【0036】上記トナー供給部材8は、図中に示す矢印
の方向へ回転することによってトナーを十分に撹拌する
とともに、ガイド部材7a近辺にトナーを搬送するもの
である。ガイド部材7a近辺に運ばれたトナー6は、補
給トナー量規制部材10とガイド部材7aの隙間を通っ
てガイド部材7aに沿って搬送され、スリーブ3a上の
現像剤に接触するトナー供給領域Aまで導かれる。ガイ
ド部材7a上にトナー6がすでに一定量運ばれている
と、補給トナー量規制部材10とガイド部材7aとが対
向する位置までトナーが堆積して進入口を塞ぎ、トナー
搬送部材8によって運ばれてきたトナー6はガイド部材
7aに導かれることなく再びトナー収容部9に戻され
る。そのため、ガイド部材7a上には常に一定量のトナ
ーが待機していて、スリーブ3aに対し常に一定量以下
の押しつけ力でトナーが供給され、撹拌ロール3上の現
像剤へのトナーの取り込みが安定化する。一旦取り込ま
れたトナーは、キャリアが2〜10個連なったキャリア
チェーンの回転によって撹拌されるが、キャリアに付着
せずに脱離したトナーはガイド部材7a上又はトナー収
容部9に戻され、再利用される。その結果、トナー供給
領域Aを通過したときには、現像後のトナー濃度に関係
なく、常にほぼ一定のトナー濃度の現像剤が得られる。
また、ガイド部材7a上のスリーブから離れたところで
待機しているトナーの量は、補給されるトナーが途切れ
ない範囲で少ない方が好ましい。
【0037】また、上記現像装置で用いられる二成分現
像剤は、平均粒径7μmの非磁性ポリエステル系トナー
と、平均粒径55μm、飽和磁化50emu/gのフェ
ライト系磁性キャリアとを混合したものである。なお、
これに限らず、他の材料からなるトナー又はキャリアを
用いることもできる。ポリマー系樹脂に磁性粉を分散し
たキャリアは、フェライト系キャリアに比べて比重が小
さく、撹拌時のストレスが小さいため、現像剤ライフに
とって好ましい。またトナーの製造方法は重合法、混連
粉砕法ともに使用できるが、トナーの形状は流動性の高
い球形の方が好ましい。
【0038】次に、上記現像装置の動作であって、ハウ
ジング4内に収容される現像剤5の流れについて説明す
る。現像ロール2に担持され、現像領域を通過した後の
現像剤5は、図1中に示す矢印方向に搬送され、撹拌ロ
ール3と対向する位置に到達する。撹拌ロール3と対向
する領域では、現像ロール2から送られてくる現像剤5
は撹拌ロール3内の磁界発生部材3bの回転により移動
する磁気ブラシによって一旦掻きとられ、撹拌ロール3
から運ばれてきた新しい現像剤5が現像ロール2に接触
して現像領域に搬送される。現像ロール2から掻き取ら
れた現像剤5は、撹拌ロール3上を回転しながら矢印に
示す方向に搬送され、現像剤規制部材7bを通過して現
像剤層が最も密になる磁極間でキャリアが3〜4層連な
った薄層を形成する。
【0039】薄層化された現像剤5は、2個から10数
個のキャリアが連なったチェーンとなって転動しながら
トナー供給領域Aに運ばれ、ガイド部材7aに沿って運
ばれたトナー6に接触しながらさらに移動する。キャリ
アの表面がむき出しの部分にトナー6が接触すると、ト
ナー6が摩擦帯電して静電的にキャリア表面に付着す
る。また既にトナー6が付着した面に接触したトナー6
は摩擦帯電できず、キャリアと静電的に引き付け合うこ
となく、キャリアの移動とともに取り残され分離する。
キャリアは転動する毎に新しい表面がトナー6に接触す
るため、トナー供給領域Aを一度通過するだけでキャリ
ア表面のほとんどがトナー6に覆われる。トナー6が補
給されたキャリアは再び現像ロール2と対向する位置ま
で運ばれ、一部のトナー6を付着したキャリアが現像ロ
ール2上の現像剤と入れかわって現像領域に搬送され
る。
【0040】現像領域では、像担持体1と現像ロール2
との間に、所定の現像バイアス電圧が印加され、これら
が対向する領域に電界が形成されており、現像ロール2
上の現像剤から像担持体1上にトナーが転移し、潜像に
応じたトナー像が形成される。現像領域を通過した現像
剤5は、現像ロール2の回転により撹拌ロール3と対向
する位置に搬送され、再び撹拌ロール3に回収される。
【0041】上記現像装置では、撹拌ロール3のスリー
ブ3aが現像ロール2より長い周長を有しており、現像
ロール2に供給する現像剤量を確保しながらスリーブ3
aの回転速度を抑えることができ、クラウドの発生や現
像剤へのストレスを抑え、確実にトナーの帯電がなされ
た現像剤を現像ロール2に供給することができる。
【0042】なお、上記現像装置において、スリーブ3
aと磁界発生部材3bの回転方向は図示したものに限定
されない。例えば、スリーブ3aを磁界発生部材3bと
同じ方向に低速で回転させて、磁界発生部材3bの回転
による現像剤の逆方向への移動を妨げ、現像剤のスリー
ブ3a上の搬送速度を遅くして撹拌時間を永くすること
も可能である。
【0043】また、撹拌ロール3上の現像剤5にトナー
6を接触させる手段は、ガイド部材7aに限るものでは
なく、撹拌ロール3上の現像剤5が回転移動するのを妨
げなければロールやブラシ状部材などを配設してもよ
い。その際、撹拌ロール3上の現像剤に接触するトナー
の圧力(トナーが撹拌ロールに押し付けられる圧力)が
あまり大きくならないことが望ましい。本実施形態で
は、トナーが自重によって撹拌ロール3側へ押し付けら
れる力を制限する必要から、ガイド部材7a上に積載さ
れるトナー量を補給トナー量規制部材10により所定量
以下としているが、これに限るものではなく、ガイド部
材7a上に待機されるトナー量が規制できればよい。例
えば、ガイド部材7aの長さ、角度を最適化したり、ト
ナー収容部9の位置を下げたりしてもよい。また、撹拌
ロール3と現像ロール2は同電位とするのが好ましい
が、必要に応じて電位差を設けてもよい。
【0044】次に、上記現像装置における補給トナーの
撹拌効果を確認するため、トナー濃度を測定する実験を
行った結果について説明する。図4は、撹拌ロール3上
の現像剤5がトナー供給領域Aを通過する前後のトナー
濃度の推移を示すものである。この図では、撹拌ロール
上に担持される現像剤がトナー供給領域Aを通過する前
のトナー濃度を横軸に、トナー供給領域Aを通過した後
のトナー濃度を縦軸に取っている。
【0045】この図によれば、撹拌ロール3に担持され
る現像剤のトナー濃度がある一定値以上であれば、トナ
ーを供給する前のトナー濃度によらずに、トナー供給領
域Aを通過することで常に安定してほぼ一定のトナー濃
度になることがわかる。この安定化したトナー濃度は、
トナーがキャリア表面を覆う被覆率がほぼ100%に相
当する量で、静電的に安定して保持できる最大飽和量で
ある。したがって、現像領域で様々な画像に応じたトナ
ー量が消費されていろいろなトナー濃度の現像剤となっ
ても、トナー供給領域Aを1回通過すると、安定して現
像に寄与できるトナー濃度になる。
【0046】図5は、上記現像装置を用いて、印字テス
トを行った時の現像ロール2上のトナー濃度の推移を示
す図である。印字画像は軸方向の半分側だけ画像があ
り、残りの半分は白紙の原稿を用い、所定プリント枚数
毎に毎回トナーを消費している側(画像部)とほとんど
トナーを消費しない側(非画像部)とで、現像領域に到
達する直前の現像ロール2上の現像剤5のトナー濃度を
測定して比較した。この図によれば、トナーを消費する
画像部のトナー濃度は、トナーを消費せずにトナー濃度
が下がらない非画像部分とほとんど差がないことが分か
る。したがって、現像時にトナーが消費された現像剤は
撹拌ロール3へ回収されてトナー供給領域Aを通過する
ことで、十分にトナーが補給されていることが分かる。
【0047】〈参考例〉 図6は、図1に示す現像装置と構成が多少異なるが、同
様の効果が得られる現像装置の例を参考に示す概略構成
図である。この現像装置は、上記図1に示す現像装置の
ガイド部材7a及び現像剤規制部材7bを設けずに、撹
拌ロール33の下方部に、トナーを一定量溜めるトナー
槽40を備えている。このトナー槽40の内部には、ト
ナー36を撹拌するトナー撹拌部材41が回転可能に支
持されている。また、トナー槽40とトナー収容部39
との間に隔壁37が設けられ、トナー槽40内に補給さ
れるトナーの量が制限されるようになっている。
【0048】上記トナー撹拌部材41は、周囲に複数の
羽根を取り付けたパドルであり、トナー36を撹拌して
撹拌ロール33上の現像剤と接触させるものである。な
お、この現像装置の他の構成は、図1に示す現像装置と
同じである。また、本実施形態では現像剤規制部材を省
略し、現像剤量をスリーブ33aの全周にわたって均一
としたが、トナー供給領域の上流側に現像剤規制部材を
設けてもよい。
【0049】このような現像装置では、現像領域を通過
した現像剤35は現像ロール32から撹拌ロール33に
転移し、撹拌ロール33上を図中に示す矢印a方向に移
動してトナー槽40内に入る。このとき、撹拌ロール3
3上の現像剤は全周に渡って均一に付着しており、現像
剤層は最も密になる磁極間でキャリアが2〜3層付着し
た状態となっている。トナー槽40内のトナー36は、
常にトナー撹拌部材41により撹拌され、水のように流
動性が高い状態が保たれている。トナー槽40内に入っ
た現像剤は周囲をトナー36に囲まれながら転動して移
動するため、現像剤中のキャリアはそのほとんどの表面
がトナーと接触する機会を与えられ、キャリア表面に接
触したトナーは帯電してそのままキャリア表面に静電的
に付着する。トナー槽40を出るときにはキャリア表面
はトナーで覆われた状態となり、消費した分のトナー3
6が補給されて次の現像に寄与する。余分なトナー36
はトナー槽40内に残されるか、あるいは撹拌ロール3
上を移動して上方に搬送される際に振り落とされ、トナ
ー槽40内に戻る。また、トナー槽40内のトナー量は
常にほぼ一定になるように、トナー収容部39からトナ
ー供給部材38によりトナー36が運ばれ、トナー槽4
0内に既にトナーが一定量ある場合には、溢れだしてト
ナー収容部39に戻される。
【0050】なお、上記現像装置では、トナー収容部3
9にトナーボックスを連結してトナー6を補給するよう
にしているが、トナー収容部39自体を交換可能なトナ
ーカートリッジとする構成でもよい。また、トナー撹拌
部材41は本実施形態のものに限らず、トナー槽40内
のトナー36を安定して撹拌ロール33上の現像剤に接
触できるものであればよい。例えば、機械的あるいは電
気的に振動するものや、トナー槽40の底部で回転する
スクリュー状の撹拌部材などでも構わない。
【0051】上記現像装置を用いて実施の形態1と同様
の条件で印字テストを行ったところ、印字画像によらず
トナー濃度が安定化し、濃度低下や濃度むらのない画像
が得られることが確認された。
【0052】〈実施の形態2〉 図7は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は
請求項6に記載の発明の一実施形態である現像装置を示
す概略構成図である。この現像装置は、上記図1に示す
現像装置とほぼ同様の構成に加えて、現像ロール42と
対向する位置に層厚規制部材51を備えるものである。
この層厚規制部材51は、現像ロール42のほぼ磁極上
に配置されており、現像ロール42上の現像剤層をほぼ
均一な薄層に規制するようになっている。
【0053】また、上記現像ロール42は、磁極の位置
を図中に示す位置関係に固定した5極のマグネットロー
ル42bを内蔵し、その外側に周回可能に支持された非
磁性の現像スリーブ42aを備えるものである。マグネ
ットロール42bが備える磁極S、磁極Nは、現像スリ
ーブ42a上の磁束密度が500G以上に設定されてい
る。また、現像ロール42と像担持体1とのギャップは
100〜700μmに設定されており、現像バイアスは
−300V〜−600Vの直流成分と、VP-P が500
〜5000V、周波数fが400〜5000Hzの交流
成分とを重畳した電圧に設定されている。また現像ロー
ル42の回転速度は、像担持体1に対する周速速度比で
0.5〜3に設定されている。なお、この現像装置の他
の構成は図1に示す現像装置と同じである。
【0054】このような現像装置では、現像ロール42
に担持され、現像領域を通過した後の現像剤45は、現
像スリーブ42aの回転とともに図7中に示す矢印の方
向に搬送され、内蔵するマグネットロール42bのピッ
クオフ極の位置で現像スリーブ42aからはがれ落ち、
ハウジング44の底部に沿って撹拌ロール43の表面に
到達する。撹拌ロール43の表面に吸着された現像剤
は、磁界発生部材43bの回転方向とは反対の方向に撹
拌ロール43上を転動しながらトナー供給領域Aに運ば
れ、ガイド部材47aに沿って運ばれたトナー46と接
触しながらさらに移動する。このとき、キャリアの表面
がむき出しの部分にトナー46が接触すると、トナー4
6が摩擦帯電して静電的にキャリア表面に付着する。ま
た既にトナー46が付着した面に接触したトナー46は
キャリアと静電的に引き合うことがなく、キャリアの移
動とともに取り残され、分離される。キャリアは回転す
る毎に新しい表面がトナー46に接触するため、トナー
供給領域Aを一度通過するだけでキャリア表面のほとん
どがトナー46で覆われる。
【0055】トナー46が補給されたキャリアは再び現
像ロール42と対向する位置まで運ばれ、現像ロール2
に内蔵されたマグネットロール42bの磁力により、現
像ロール42の表面に転移する。現像ロール42上の現
像剤は層規制部材51によってほぼ均一な薄層を形成
し、現像領域で形成される交番電界により、像担持体上
の潜像にトナー46が飛翔して次の現像が行われる。
【0056】上記現像装置を用いて実施の形態1と同様
の条件で印字テストを行ったところ、印字画像によらず
トナー濃度が安定化し、濃度低下や濃度むらのない画像
が得られることが確認された。
【0057】〈実施の形態3〉 図8は、請求項1、請求項4又は請求項6に記載の発明
の一実施形態である現像装置を示す概略構成図である。
この現像装置は、像担持体1と対向する位置に現像ロー
ル52を備えており、この現像ロール52の背面側にト
ナー収容部59が配置されている。
【0058】上記現像ロール52は、回転可能な中空円
筒状の非磁性のスリーブ52aと、その内側に位置する
磁界発生部材52bとからなり、スリーブ52a上に現
像剤を磁気的に吸着して磁気ブラシを形成するものであ
る。また、現像ロール52と対向する位置には、現像領
域に搬送される前に現像ロール52上の現像剤層をほぼ
均一にならす層均し部材53と、現像領域を通過した後
に現像ロール52上の現像剤の量を規制する現像剤規制
部材57bとを備えている。また、現像剤規制部材57
bは、トナー収容部59から補給されるトナーを案内す
るガイド部材57aと一体となって支持されており、現
像ロール52上で薄層となった現像剤に補給トナーが接
触するようにしている。
【0059】上記現像ロール52が備える磁界発生部材
52bは、層均し部材53付近と現像領域の下流側部分
とに磁極を備えており、さらに現像領域を通過した後の
トナーを現像剤規制部材57bを経てトナー供給領域A
へ搬送する部分に、N極とS極とを交互にほぼ等間隔に
配列している。このN極とS極との磁極ピッチは、良好
な搬送性および撹拌性を得るため細かいピッチが好まし
く、1〜6mmの範囲がよい。また、現像剤規制部材5
7bはほぼ磁極上に設けられており、現像ロール52上
の現像剤を薄層に規制するようになっている。
【0060】本実施形態では、現像ロール52は現像領
域のS1 極、N1 極のスリーブ上の磁束密度が50mT
以上に設定されており、トナー供給領域A付近の磁極は
約3mmのピッチで、スリーブ上の磁束密度が15mT
以上に設定されている。また、現像ロール52と像担持
体1とのギャップは100〜700μmで、現像バイア
スは−300〜−600Vの直流成分と、VP-P が50
0〜5000V、周波数fが400〜5000Hzの交
流成分とを重畳した電圧に設定されている。現像ロール
52の回転速度は、像担持体1に対し周速速度比で0.
5〜3の範囲に設定されている。
【0061】また、現像剤規制部材57bと一体となっ
たガイド部材57aは、N極とS極とが細かいピッチで
着磁された部分と対向する位置に設けられており、現像
剤規制部材57bによって現像剤層がキャリア径の5倍
以下の薄層に規制され、ガイド部材57aに沿って補給
されるトナーに接触するトナー供給領域Aに搬送され
る。ガイド部材57aは、補給するトナー56を現像ロ
ール52の底部側にこぼすことなく補給する機能を有し
ている。
【0062】上記現像装置に収容される現像剤は、トナ
ーとしては、平均粒径が3.0〜15μmで、負帯電性
のポリエステル系の球形トナーを、キャリアとしては、
平均粒径25〜100μm、飽和磁化10emu/g以
上のフェライトキャリアを用いる。
【0063】なお、上記現像装置では、層均し部材53
は現像ロール52上の現像剤を均一化する程度のものが
好ましく、現像剤規制部材57bによって現像剤層がむ
らなく均一な薄層に形成されれば、層均し部材53を省
略することもできる。
【0064】次に、上記現像装置の動作であって、ハウ
ジング54内の現像剤の流れを説明する。現像ロール5
2上に担持され、現像領域を通過した後の現像剤55
は、スリーブ52aの回転とともに図8中に示す矢印の
方向に搬送される。そして、現像剤55は現像剤規制部
材57bを通過して現像剤層厚がキャリア径の5倍以下
に規制され、トナー供給領域Aに入る。トナー供給領域
Aでは、内蔵する磁界発生部材52bが細かなピッチの
磁極を備えており、2個から10数個のキャリアが連な
ったチェーンとなって転動しながら、ガイド部材7aに
沿って運ばれた補給トナー56に接触する。キャリアの
表面がむき出しの部分にトナー56と接触すると、トナ
ー56が摩擦帯電して静電的にキャリア表面に付着す
る。またすでにトナーが付着した面に接触したトナー5
6はキャリアと静電的に引き付け合うことなくキャリア
の移動とともに取り残され、分離される。キャリアは転
動する毎に新しい表面がトナー56に接触するため、ト
ナー供給領域Aを一度通過するだけでキャリア表面のほ
とんどがトナー56に覆われる。トナー56が補給され
たキャリアは、層均し部材53を通過して均一化され、
現像領域で次の現像に供される。
【0065】上記現像装置を用いて実施の形態1と同様
の条件で印字テストを行ったところ、印字画像によらず
トナー濃度が安定化し、濃度低下や濃度むらのない画像
が得られることが確認された。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本願に係る発明の
現像装置では、現像によるトナーの消費によって現像装
置内のトナー濃度に高低が生じても、現像領域に搬送さ
れる現像剤のトナー濃度を短時間でほぼ一定にすること
ができ、印字画像によらず長期にわたり安定した画像濃
度を得ることができる。このため、従来のような複雑な
トナー濃度制御手段が不要となり、低コストで小型の現
像装置を実現できる。また、比較的少量の現像装置を収
容する現像装置にも対応可能であり、現像装置が少なく
とも3色必要なフルカラー画像形成装置に適用すると、
装置全体の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願に係る発明の第1の実施形態である現像装
置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す現像装置で用いられる現像ロールの
磁気記録層を示す拡大断面図である。
【図3】図2に示す磁気記録層の着磁方法の一例を示す
説明図である。
【図4】図1に示す現像装置におけるトナー供給領域を
通過する前後の現像剤のトナー濃度の変化を示す図であ
る。
【図5】図1に示す現像装置の長期印字実験における現
像ロール上のトナー濃度の推移を示す図である。
【図6】図1に示す現像装置と同様の効果が得られる現
像装置の他の例を参考に示す概略構成図である。
【図7】本願に係る発明の第2の実施形態である現像装
置を示す概略構成図である。
【図8】本願に係る発明の第3の実施形態である現像装
置を示す概略構成図である。
【図9】現像ロール上の現像剤の層厚と補給トナーの撹
拌状態との関係について調査した結果を示す図である。
【符号の説明】
1 像担持体 2、32、42 現像ロール 3、33、43 撹拌ロール 3a、33a、43a スリーブ 3b、33b、43b 磁界発生部材 4、34、44、54 ハウジング 5、35、45、55 現像剤 6、36、46、56 トナー 7a、47a、57a ガイド部材 7b、47b、57b 現像剤規制部材 8、38、48、58 トナー供給部材 9、39、49、59 トナー収容部 10、50、60 補給トナー量規制部材 12a 導電性基体 12b 磁気記録層 14 現像用開口 37 隔壁 40 トナー槽 41 トナー撹拌部材 51 層厚規制部材 52 現像ロール 52a スリーブ 52b 磁界発生部材 53 層均し部材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−107586(JP,A) 特開 平8−15982(JP,A) 特開 平7−114259(JP,A) 特開 平5−297692(JP,A) 特開 平3−185477(JP,A) 特開 平3−84576(JP,A) 特開 平2−208672(JP,A) 特開 平8−22177(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/09 G03G 15/08 507

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性キャリア粒子とこの磁性キャリア
    粒子に電気的に吸着されるトナーとを含む二成分現像剤
    を用い、像担持体上に形成された静電潜像に前記トナー
    を選択的に転移させて可視化する二成分現像装置におい
    て、 無端状となった周面が周回可能となるように支持された
    スリーブと、 前記スリーブの内側に支持され、前記スリーブ上に現像
    剤を磁気的に吸着するとともに、周面が前記スリーブの
    周面と相対移動することによって前記スリーブ上の現像
    剤を搬送する磁界発生手段と、 前記磁界発生手段による磁界で前記スリーブ上に吸着さ
    れるとともに磁性キャリア粒子に吸着されたトナーを含
    む現像剤に、磁性キャリア粒子を伴わない補給トナーを
    接触させるトナー供給手段とを有し、 該トナー供給手段は、前記磁界発生手段の周面に設けら
    れた隣接する2以上の磁極と同時に対向し得る範囲で、
    補給するトナーが前記現像剤と接触するようにトナー供
    給領域が設定されており、前記スリーブ上の現像剤の搬送方向における前記トナー
    供給領域の上流側に、該スリーブ上に吸着されている現
    像剤量を規制する層厚規制部材が設けられ、 このトナー供給領域内の磁極間でスリーブ上に吸着され
    た現像剤層の厚さhがキャリア粒子の径dのほぼ5倍以
    下となるように設定されていることを特徴とする現像装
    置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体と近接対向して配置さ
    れ、周面上に担持された二成分現像剤中のトナーを前記
    像担持体上に転移して前記潜像を可視化する現像部材を
    有し、 前記スリーブは、前記現像部材と近接対向するように配
    置されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装
    置。
  3. 【請求項3】 前記スリーブは、前記現像部材より長
    い周長を有することを特徴とする請求項2に記載の現像
    装置。
  4. 【請求項4】 前記スリーブは、非磁性材料からなる
    ものであり、 前記磁界発生手段は、周面の全域にわたってS極とN極
    とが交互に着磁され、周回駆動される磁石ロールである
    ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記
    載の現像装置。
  5. 【請求項5】 前記現像部材は、周面が周回移動する
    ように支持され、該周面にS極とN極とが、ほぼ一層の
    キャリア層を吸着する間隔で着磁されていることを特徴
    とする請求項2、請求項3又は請求項4に記載の現像装
    置。
  6. 【請求項6】 前記トナー供給領域は、前記スリーブ
    上の現像剤がスリーブの周面に沿って重力に反する方向
    に搬送され、トナーにかかる重力が前記スリーブの表面
    から離れる方向に作用する位置に設けられていることを
    特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載
    の現像装置。
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