JP2003290426A - スロットマシンにおける告知演出方法 - Google Patents

スロットマシンにおける告知演出方法

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JP2003290426A JP2003136073A JP2003136073A JP2003290426A JP 2003290426 A JP2003290426 A JP 2003290426A JP 2003136073 A JP2003136073 A JP 2003136073A JP 2003136073 A JP2003136073 A JP 2003136073A JP 2003290426 A JP2003290426 A JP 2003290426A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多彩な告知パターンを展開して演出効果を高
めるとともに、遊技者の眼を惹き付け、ゲームへの集中
力や入賞に対する期待感を高い状態で維持する。 【解決手段】 各リール8a,8b,8cの背後には、
それぞれ3個のシンボル停止表示位置に対応させて、複
数種の色彩光を表示可能な光源が配備される。リール8
a,8b,8cには、それぞれ各種の色彩光が所定の順
序でシフト表示される。このシフト表示の後は、所定の
入賞ラインに沿って、色彩の「リーチはずれ」が停止表
示され、さらに、はずれ位置の光源の発光状態が切り替
えられる。そして所定時間が経過すると、当たりフラグ
が設定されているか否かにより、「はずれ」状態から
「当たり」状態に転じさせるか、もしくは再び「リーチ
はずれ」とするかのいずれかの結果が表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数駒のシンボルが
配設されて成るリールをシンボル表示窓の後方位置に並
べて配備し、各リールの停止時に、前記シンボル表示窓
内にそれぞれ所定数のシンボルを表示するようにしたス
ロットマシンに関する。特に、この発明は、上記スロッ
トマシンにおいて、複数種の入賞を対象とする抽選を実
行し、回転中の各リールをそれぞれこの抽選結果に基づ
いて制御して停止させる際に、前記抽選によりビッグボ
ーナス、レギュラーボーナスのような特別入賞に当選し
ている可能性を告知するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスロットマシンでは、機体内部
に、周面に複数個のシンボルが描かれた3個のリールが
整列状態で収容されるとともに、機体前面の各リールに
対応する位置に、それぞれシンボル表示窓が形成され
る。各リールは、遊技者によるゲーム開始操作により一
斉に回転した後、個別の停止操作を受けて順次停止する
もので、このとき各シンボル表示窓内には、それぞれ3
個のシンボルが停止表示される。
【0003】各シンボル表示窓の形成位置には、各シン
ボルの停止表示位置に合わせて、上、中、下、斜めの5
本の入賞ラインが形成されている。各リールの停止時
に、有効化されたいずれかの入賞ライン上に所定のシン
ボルが整列すると入賞となり、遊技者に所定枚数のメダ
ルの払出しなどの特典が与えられる。特に入賞ライン上
に「7」のような特定のシンボルが整列すると、そのゲ
ームは特別入賞となり、遊技者には、多量のメダルの獲
得が可能な「ボーナスゲーム」を実行する特典が与えら
れる。
【0004】従来のスロットマシンでは、各リールの始
動に応じて制御部内で抽選を行い、各リールに対し、そ
れぞれ入賞ライン上に抽選結果に応じた所定のシンボル
を引き込んで停止させる引込み制御を実施している。特
に抽選が「大当たり」となると、特別入賞用のシンボル
が引込み対象となり、引込み制御の成功により特別入賞
が成立する。
【0005】ただしこのシンボルの引込みが可能な時間
は、法律により規制されているため、引込みできる駒数
には限りがある。現行の規定では、停止操作がなされて
から190ms以内にリールを停止させなければならな
いため、たとえば回転速度が78回転/分のリールで
は、停止操作時点のシンボルも含めて最大5駒後方のシ
ンボルまでしか引き込むことができず、抽選が当たった
場合でも、停止操作時のリールの回転位置によっては、
目的とするシンボルの引込みは不可能になる。
【0006】このため従来のスロットマシンでは、抽選
により「大当たり」が生じたにもかかわらず、前記特別
入賞のシンボルの組合せを成立できなかった場合には、
制御部内にその抽選結果をつぎのゲームに持ち越すため
のフラグ(以下これを「当たりフラグ」という)を設定
して、特別入賞が成立するまで抽選結果を保持するとと
もに、この当たりフラグが設定されていることを、遊技
者に告知するようにしている(以下この種の告知を「フ
ラグ告知」という)。
【0007】この種のフラグ告知は、一般に、機体前面
に設置された当たり表示ランプを点灯させたり、スピー
カーより特定の効果音を出力することによりなされてい
る。またスロットマシンには、通常、「ビッグボーナ
ス」「レギュラーボーナス」などと称される複数種の特
別入賞が存在するので、当選した入賞の種類に応じて異
なるランプを点灯させたり、効果音を切り分けるなどの
対応がとられている(特許文献1参照。)。さらに近年
では、演出効果を高めるために、リールの背後に配備さ
れたシンボル照明用の光源を利用して、当選した入賞の
種類に応じた態様で所定の光源を点滅表示させる、とい
ったフラグ告知も提案されている(特許文献2参照。)
【0008】
【特許文献1】特開平10−305128号公報
【特許文献2】特開平11−164934号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ランプや効果音を用い
た従前のフラグ告知は、単に抽選結果を告知するだけの
もので、告知パターンも固定されており、遊技者の期待
感を十分に高められないという問題がある。またフラグ
告知が行われていない場合には特別入賞は成立し得ない
ということになって、遊技者のシンボル表示に対する注
意が低下し、ゲームが単調化するという問題がある。
【0010】これに対し、特許文献2の告知方法によれ
ば、背後照明用の光源の点滅という動的な告知パターン
を展開して演出効果を高めることができる。またこの告
知パターンを所定の入賞確率に連動させることにより、
告知が行われても必ずしも当たりフラグが設定されてい
る訳ではない、というあいまいな状態を生じさせて、遊
技者をゲームに惹き付けることが可能である。しかしな
がらこの方法では、定められた複数とおりの告知パター
ンのいずれかが実行されるだけであるから、ある程度、
告知パターンを見れば、どのような告知パターンが実行
されるかを予想できるようになり、多彩な告知パターン
が展開されるとは言い難い。
【0011】この発明は上記問題点に着目してなされた
もので、光の変動表示や固定表示により多彩な告知パタ
ーンを展開して、演出効果を高めるとともに、遊技者の
眼を惹き付け、ゲームへの集中力や入賞に対する期待感
を高い状態で維持することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明のスロットマシ
ンにおける告知演出方法は、複数駒のシンボルが配設さ
れて成る複数個の帯状部をシンボル表示窓の後方位置に
並べて配備し、各帯状部の停止動作を内部での抽選結果
に基づいて制御して、前記シンボル表示窓内にそれぞれ
所定数のシンボルを表示するスロットマシンにおいて、
前記内部での抽選結果に応じて特別入賞用の当たりフラ
グが設定されている可能性を遊技者に告知するためのも
のである。請求項1の発明にかかる告知演出方法では、
各帯状部を横切る所定の入賞ラインに沿う各シンボル停
止表示位置にそれぞれ光の表示を行うとともに、これら
のシンボル停止表示位置のいずれか1つに表示される光
が他のシンボル停止表示位置とは異なる光の表示態様に
なるように設定する。さらに、前記他のシンボル停止表
示位置とは異なる態様の光が表示されたシンボル停止表
示位置に対し、その光の表示状態を変動させる制御を実
行し、所定時間経過後に前記変動制御を停止して、前記
当たりフラグが設定されているか否かにより、他のシン
ボル停止表示位置と同じ態様または異なる態様のいずれ
かによる光の表示を行うようにしている。
【0013】請求項2の発明にかかる告知演出方法で
は、各帯状部を横切る所定の入賞ラインに沿う各シンボ
ル停止表示位置において、いずれか1つを除いてすべて
同じ態様による光の表示を行う一方、残りのシンボル停
止表示位置に対応する帯状部に対し、他の帯状部の前記
入賞ラインにおけるのと同じ表示態様の光をシンボルの
配列方向に沿ってシフト表示させる。さらに、前記当た
りフラグが設定されているか否かにより、前記光のシフ
ト表示を、前記入賞ライン上のシンボル停止表示位置、
または入賞ラインからはずれたシンボル停止表示位置で
停止させるようにしている。
【0014】請求項3の発明にかかる告知演出方法で
は、各帯状部を横切る所定の入賞ラインに沿う各シンボ
ル停止表示位置において、いずれか1つを除いてすべて
同じ態様による光の表示を行う一方、残りのシンボル停
止表示位置に対応する帯状部に対し、他の帯状部の前記
入賞ラインにおけるのとは異なる態様による光をシンボ
ルの配列方向に沿ってシフト表示させる。さらに、前記
シフト表示を、前記入賞ライン上のシンボル停止表示位
置で停止させた後、その停止位置で光の表示状態を変動
させる制御を実行し、所定時間経過後に前記変動制御を
停止して、前記当たりフラグが設定されているか否かに
より、前記入賞ライン上の他のシンボル停止表示位置と
同じ態様または異なる態様のいずれかによる光の表示を
行うようにしている。
【0015】請求項4の発明にかかる告知演出方法で
は、各帯状部の所定のシンボル停止表示位置にそれぞれ
光の表示を行った後、これらの光を表示状態を揃えて整
列した状態でシフト表示し、所定時間経過後に前記シフ
ト表示を停止したときに所定の入賞ラインに沿って同じ
態様の光を揃えて表示するか否かにより、前記当たりフ
ラグが設定されている可能性を告知するようにしてい
る。
【0016】請求項5の発明にかかる告知演出方法で
は、各帯状部について、それぞれそのシンボルの配列方
向に沿って光をシフト表示する制御を実行するととも
に、各帯状部を横切る所定の入賞ラインに沿って同じ態
様の光が揃えて表示される整列表示が起こらないように
して各帯状部のシフト表示を停止させる。そして、すべ
ての帯状部に対するシフト表示が停止した後に各シフト
表示を再開させ、これらのシフト表示を停止したときに
前記整列表示を行うか否かにより、前記当たりフラグが
設定されている可能性を告知するようにしている。
【0017】請求項6の発明にかかる告知演出方法で
は、前記請求項1に記載された方法を実施する場合に、
前記各帯状部を横切る入賞ラインに沿って光の表示を行
うのに先立ち、各帯状部について、それぞれそのシンボ
ルの配列方向に沿って前記光をシフト表示する制御を実
行するようにしている。
【0018】請求項7の発明にかかる告知演出方法で
は、請求項2または3に記載された方法を実施する場合
に、前記各帯状部を横切る入賞ラインに沿って光の表示
を行うのに先立ち、前記同じ態様による光の表示を行う
帯状部について、それぞれそのシンボルの配列方向に沿
って光をシフト表示する制御を実行するようにしてい
る。
【0019】請求項8の発明にかかる告知演出方法で
は、前記当たりフラグが設定されているときは、所定の
入賞ラインに沿って同じ態様の光を揃えて表示する整列
表示により告知演出を終了する。一方、前記当たりフラ
グが設定されていないときは、前記整列表示以外の状態
で各帯状部にへの光の表示を行うことにより告知演出を
終了する。
【0020】請求項9の発明にかかる告知演出方法で
は、請求項1〜8のいずれかに記載された方法を実施す
る場合に、前記光の表示として所定形状の光を表示し、
当たりフラグの設定時には、同形状の光の表示を各帯状
部を横切る所定の入賞ラインに沿って整列させることに
より告知演出を終了するようにしている。
【0021】請求項10の発明にかかる告知演出方法で
は、請求項1,3,4のいずれかに記載された方法を実
施する場合に、前記光の表示状態を変動させる制御とし
て、光の色彩を変更する制御または光を点滅させる制御
を実行するようにしている。
【0022】請求項11の発明にかかる告知演出方法で
は、請求項1〜5のいずれかに記載された方法を実施す
る場合に、移動中の帯状部が停止する毎に、その停止し
た帯状部における光の表示制御を実施するようにしてい
る。
【0023】請求項12の発明にかかる告知演出方法で
は、請求項1〜5のいずれかに記載された方法を実施す
る場合に、すべての帯状部が停止したことに応じて、各
帯状部における光の表示制御を実施するようにしてい
る。
【0024】
【作用】請求項1の発明では、所定の入賞ラインに沿っ
て、いずれか1つを除く各シンボル停止表示位置に同じ
態様の光を表示し、残りの1つに異なる態様の光を表示
することにより、前記入賞ラインに沿って「リーチはず
れ」が表示される。さらに、はずれ位置の光の表示状態
を変動させる制御の後、他のシンボル停止表示位置と同
じ態様または異なる態様の光を表示することにより、
「はずれ」状態から「当たり」状態に転じさせるか、も
しくは再び「リーチはずれ」とするかのいずれかの結果
が表示される。
【0025】請求項6の発明では、前記入賞ラインに沿
って光の表示を行うのに先立ち、各帯状部においてシフ
ト表示が行われるので、光のシフト表示およびそのシフ
ト表示の停止というスロットマシンのゲーム内容を模し
た告知パターンが提示された後に、前記「リーチはず
れ」が表示されることになる。
【0026】請求項2の発明では、所定の入賞ラインに
沿って、いずれか1つを除く各シンボル停止表示位置
に、同じ態様による光が揃えて表示されるとともに、残
りのシンボル停止表示位置に対応する帯状部において、
前記入賞ラインにおけるのと同じ態様の光がそのシンボ
ルの配列方向に沿ってシフト表示される。この後、当た
りフラグが設定されているか否かによって、前記入賞ラ
イン上のシンボル停止表示位置でシフト表示を停止させ
て同じ態様の光を揃えて表示するか、または、前記入賞
ラインからはずれたシンボル停止表示位置でシフト表示
を停止させて、同じ態様の光が揃わない状態を表示させ
ることになる。
【0027】請求項3の発明では、所定の入賞ラインに
沿って、いずれか1つを除く各シンボル停止表示位置
に、同じ態様による光が揃えて表示されるとともに、残
りのシンボル停止表示位置に対応する帯状部において、
前記入賞ラインにおけるのと異なる態様の光がそのシン
ボルの配列方向に沿ってシフト表示される。この後、こ
のシフト表示が、前記入賞ライン上のシンボル停止表示
位置で停止することにより、光の「リーチはずれ」が表
示される。さらに、このはずれ位置の光の表示状態を変
動させる制御の後に、当たりフラグが設定されているか
否かによって、「はずれ」状態から「当たり」状態に転
じさせるか、もしくは再び「リーチはずれ」とするかの
いずれかの結果が表示される。
【0028】請求項7の発明では、入賞ラインに沿って
同じ態様による光の表示を行うのに先立ち、この光を表
示する帯状部に対し、光のシフト表示を実行する。よっ
て、これらの帯状部に対する光のシフト表示およびその
停止により、同じ態様による光が前記入賞ラインに沿っ
て揃えられた後に、残りの帯状部に対する光のシフト表
示およびその停止により「リーチはずれ」が表示される
ようになり、スロットマシンのゲーム内容を模した告知
パターンを提示することができる。
【0029】請求項4の発明では、各帯状部の所定のシ
ンボル停止表示位置において、それぞれ光の表示が行わ
れた後、これらの光が表示状態を揃えて整列した状態で
シフト表示される。さらに所定時間が経過すると、各シ
フト表示が停止し、所定の入賞ラインに沿って同じ態様
の光が揃うか否かによって、当たりフラグが設定されて
いる可能性が示されることになる。
【0030】請求項5の発明では、各帯状部でそれぞれ
光のシフト表示が行われた後、これらのシフト表示が停
止すると、入賞ラインに沿って同じ態様の光が揃えて表
示される整列表示ではなく、「はずれ状態」の光の表示
が行われる。この後、各帯状部のシフト表示が再開し、
所定時間経過後に、前記当たりの表示が行われるか否か
によって、当たりフラグが設定されている可能性が示さ
れることになる。
【0031】請求項8の発明では、当たりフラグが設定
されているときは、所定の入賞ラインに沿って同じ態様
の光が揃えて表示される整列表示をもって告知演出が終
了する。これに対し、当たりフラグが設定されていない
ときには、前記整列表示以外の状態による光の表示をも
って告知演出が終了する。
【0032】請求項9の発明では、所定の入賞ラインに
沿って同形状の発光パターンが整列するか否かにより、
当たりフラグが設定されているかどうかが告知される。
【0033】請求項10の発明では、光の色彩を変更し
たり、光を点滅させる表示により、表示状態が変動す
る。このような変動表示が行われている間、遊技者は、
特別入賞に当選しているか否かを把握できない状態とな
る。
【0034】請求項11の発明によれば、帯状部が停止
する毎に、その停止した帯状部における光の表示制御が
実施されるので、帯状部が停止するにつれて告知の内容
が明らかになる。
【0035】請求項12の発明によれば、すべての帯状
部が停止した時点で、各帯状部における光の表示制御が
実施されるので、つぎのゲームにも当たりフラグが持ち
越される場合に、その持ち越しを告知することが可能と
なる。
【0036】
【実施例】図1は、この発明の一実施例にかかるスロッ
トマシンの外観を、図2はその機体の内部構造を、それ
ぞれ示す。図示例のスロットマシン1は、前面開口の機
体本体部2の開口部に扉部3を組み付けて成る。機体本
体部内の上段位置にはリールブロック4や制御回路が搭
載された制御基板5が配備され、下段位置には、ホッパ
6aを備えたメダル払出機6が組み込まれる。
【0037】前記リールブロック4は、金属製のフレー
ム7に3個のリール8a,8b,8cが組み付けられて
成る。各リール8a,8b,8cは、図3に示すよう
に、円筒状の枠体27の外周面に帯状シート28を貼設
して成る。前記帯状シート28は、PET樹脂のような
透光性を有する素材により構成されるもので、表面に
は、シルクスクリーン印刷により、図柄,文字,数字な
どの複数種のシンボルSが描かれている。これらシンボ
ルSの中には、後記するBB入賞用の「7」のシンボル
のほか、複数種の小役入賞用のシンボルが含まれる。
【0038】各リール8a,8b,8cは、図2に示す
ように、それぞれ片側に配備された取付板10a,10
b,10cを介して前記リールブロック8に取り付けら
れる。またこの取付板10a,10b,10cには、リ
ール8a,8b,8cを個別に回転駆動するステッピン
グモータ9a,9b,9cや後記する背後照明用の光源
ユニット30も、ともに組み付けられている。
【0039】なおこの実施例では、帯状シート28の貼
設されたリール8a,8b,8cによりシンボルの変動
表示を実現しているが、リール8a,8b,8cに代え
てベルト状の基材に複数のシンボルが配設されて成る帯
状部を導入し、この帯状部の両端を繋いで回転させるこ
とにより、各シンボルを変動表示させるようにしてもよ
い。またこの実施例のスロットマシンは、メダルを投入
してゲームを実行するものであるが、メダルに代えてパ
チンコ玉など他の遊技媒体を用いることも可能である。
【0040】前記扉部3の本体は、所定の厚みをもたせ
た金属フレームにより構成され、その前面開口に3枚の
パネル11,12,13が、後面に各種表示器や操作ス
イッチにかかる配線基板(図示せず)などが組み付けら
れている。
【0041】前記パネル11,12,13は、透明な合
成樹脂板または強化ガラスの表面にシルクスクリーン印
刷を施して形成されるもので、上部パネル12および下
部パネル13には機種名やゲーム情報などが描画され
る。また中央の正面パネル11には、それぞれ無着色で
透明の3個のシンボル表示窓20a,20b,20cに
よるシンボル表示部20が形成される。このシンボル表
示窓20a,20b,20cの背後には、前記リールブ
ロックの3個のリール8a,8b,8cが位置し、リー
ル停止時には、シンボル表示窓20a,20b,20c
より各リール8a,8b,8cの外周面に表されたシン
ボルSが、それぞれ3駒分だけ視認可能である。
【0042】正面パネル11と下部パネル13との間の
フレーム部分には、始動レバー14,停止釦スイッチ1
5a,15b,15c,メダル投入口16などが配備さ
れ、下部パネル13の下方には、メダル払出口25,メ
ダル受け皿26などが設けられる。また中央のフレーム
部分には、複数枚のメダルを電子データ形式で貯留して
おき、その貯留メダルを消費してゲームを行うことが可
能なクレジット方式のゲームを実行するために、3個の
ベット釦スイッチ17,18,19,精算スイッチ2
2,切換スイッチ23などのスイッチが配備される。各
ベット釦スイッチ17,18,19は、それぞれ操作に
より前記貯留メダルから3枚、2枚、1枚のメダルを引
き落として投入するためのものである。精算スイッチ2
2は、貯留メダルを精算してメダル払出口25より払い
出しさせる際に操作され、また切換スイッチ23は、機
体をクレジット方式のゲームモード、またはメダル投入
口16からの直接メダル投入によるゲームモードのいず
れかに切り換えるためのものである。
【0043】前記正面パネル11の表面には、図4に示
すように、各シンボル表示窓20a,20b,20cを
横切るように、上、中、下、斜めの合計5本の停止ライ
ンL1〜L5が表されており、リール停止時には、これ
ら停止ラインL1〜L5上にそれぞれ各リール8a,8
b,8cのシンボルSが整列する。これらの入賞ライン
L1〜L5は、メダル投入口16から直接投入されたメ
ダル、またはベット釦スイッチ17,18,19の操作
により投入されたメダルの枚数に応じて有効化されるも
ので、投入枚数が1枚のときは中央の水平な入賞ライン
L1が有効化され、投入枚数が2枚になると、3本の水
平な入賞ラインL1〜L3が有効化される。さらに3枚
のメダルが投入されることにより、5本全ての入賞ライ
ンL1〜L5が有効化される。
【0044】さらにこの実施例のスロットマシン1で
は、各リール8a,8b,8cの裏側に、各シンボルの
停止位置に対応させてそれぞれ光源21が配備される。
各光源21は、いずれも赤(R),緑(G),青(B)
の三原色の発光ダイオード(LED)が組み込まれて、
停止したシンボルおよびその周辺に面状の光を照射する
もので、リール8a,8b,8c毎の3個の光源21が
一体化された光源ユニット30が前記取付板10a,1
0b,10cに取り付けられる。
【0045】このスロットマシン1には、複数種の入賞
がそれぞれ所定のシンボル組合せに対応づけられて設定
されている。前記制御基板5に搭載された制御部50
(図12に示す)は、メダル投入により所定数の入賞ラ
インが有効化された後に始動レバー14が操作される
と、乱数を用いた抽選処理を行って、いずれかの入賞を
成立させるかどうかを決定する。この後、停止釦スイッ
チ15a,15b,15cが押操作されたときに、前記
抽選が「当たり」であれば、停止操作されたリール8
a,8b,8cに対し、それぞれ有効化された入賞ライ
ン上に該当する入賞シンボルを引き込んで停止させる引
込み制御が実行される。特に前記抽選が「大当たり」と
なっている場合は、制御部は、各リール8a,8b,8
cに対し、数字の「7」などの特定のシンボルを引き込
んで停止させ、「ビッグボーナス」「レギュラーボーナ
ス」と称される特別入賞を成立させる。さらにレギュラ
ーボーナスの成立時には、「ボーナスゲーム」と称され
る特別ゲームを所定回数実行する。またビッグボーナス
の成立時には、入賞確率が通常よりはるかに高い値に変
更された特別のゲームモードに移行し、この高確率モー
ド下でレギュラーボーナスが成立する都度、前記ボーナ
スゲームを実行する。
【0046】ただし引込み制御は、法規制により停止操
作から所定の制限時間内に行う必要があるため、この制
限時間内に目的とするシンボルを引き込むことができな
い場合がある。通常の「当たり」については、入賞シン
ボルの引込みに失敗したことにより抽選結果がクリアさ
れるが、抽選により「大当たり」となっているのに
「7」のシンボルの引込みに失敗した場合は、BB入賞
が成立するまで抽選結果が維持される。
【0047】図5〜7は、前記光源ユニット30の具体
的な構成を示す。この実施例の光源ユニット30は、本
体フレーム31,3個の支持フレーム32,および複数
個のLED33が配設された側板34が、一体化された
構成のものである。前記本体フレーム31は、上下方向
に連設された3枚の支持板35a,35b,35cと、
各支持板35a,35b,35cの一側より後方に突出
する3枚の接合片36a,36b,36cと、上下の各
支持板35a,35cに連接される2枚の垂直片37
a,37bとにより成る。各支持板35a,35b,3
5cは、中央の支持板35bがその板面を垂直にして配
置される一方、上下の各支持板35a,35cは、それ
ぞれリールの周形状に合わせて板面を斜め後方に傾斜さ
せた状態で中央の支持板35bに連ねられる。またこれ
らの支持板35a〜35cの幅は、リール幅に応じた長
さに形成される一方、上下の各垂直片37a,37b
は、連設される支持板35a,35cに対し、幅方向に
前記取付板10a(10b,10c)までの距離に応じ
た長さだけ突出させて形成される。さらにその突出部分
の端部には、後方に突出する取付片38a,38bが連
続形成される。
【0048】前記側板34は、前縁がリール周面に沿う
弧状になり、後縁が前記本体フレーム31の支持板35
a,35cの各縁間の距離に応じた長さの直線状に形成
されて成る。この側板34の一方の面には各光源毎に6
個、計18個のLED33が、前記前縁に沿って弧状に
並べて配設され、さらにこれらLED33の後方にコネ
クタ部39が配備される。この側板34は、LED33
の配設面を本体フレーム33の一側縁(前記取付片38
a,38bが形成される側)に合わせ、各LED33を
各支持板35a,35b,35cの支持面上に位置させ
た状態で位置決めされる。
【0049】各支持フレーム32は、矩形状の開口部4
0が開設された前板41と、この前板41の両側縁より
後方に突出させた一対の取付片42,42とから成る。
なお開口部40の各縁には、前方に向けて突出した遮光
部40a,40b,40c,40dが形成される。特に
開口部40の両側縁の遮光部40c,40dは、それぞ
れ前縁部が弧状に形成されるとともに、光の照射範囲を
広げるために、各面が前記開口部40に対して斜め外を
向くように形成される。
【0050】上記構成において、各LED33を支持板
35a,35b,35c上に位置させた状態で側板34
を本体フレーム31上に支持した後に、これら側板34
および本体フレーム31に3個の支持フレーム32を被
せ、各取付片42,42を本体フレーム31の接合片3
6a,36b,36cおよび側板34にビス止めするこ
とにより、各LED33が、本体フレーム31と支持フ
レーム32との間に挟持された光源ユニット30が形成
される。さらに本体フレーム31の各取付片38a,3
8bを、リールユニット4の取付板10a(10b,1
0c)の内面にビス止めすることにより、前記光源ユニ
ット30は、各開口部40をシンボル停止表示位置に対
応させた状態で、リール8a(8b,8c)の裏側位置
に固定支持される。
【0051】よって各光源21は、1枚の支持板35a
(35b,35c)と、側板34と、支持フレーム32
とにより囲まれた前面開口の空間において、6個のLE
D33を、開口部40の一側にリールの長さ方向に沿っ
て配備した構成のものとなる。なお前記支持フレーム3
3の開口部40は、各支持板35a〜35c上のLED
33に接しない位置に対応するように形成されているの
で、各LED33は、前方から見ると、図6,7に示す
ように、前記支持フレーム32の前板41により隠され
た状態で配置されることになる。
【0052】一般に、LEDから出射される光には、図
8に示すように、光軸を中心として周囲に所定の角度ま
で広がりながら進行するという指向性がある。したがっ
て図5〜7の構成によれば、各LED33からの光は、
それぞれリール面および機体内部の各方向に向けて広が
りながらリールの幅方向に沿って進行することになる
が、機体内部側に広がる光は支持板35a,35b,3
5cの支持面により遮光されるため、各支持面に沿って
進みつつリール面側へと反射するようになる。したがっ
て、支持面からの反射光とLED33からリール面の方
に向けて広がる光とにより、開口部40全体が明るく照
明され、リールの対応するシンボル停止表示位置に、前
記開口部40の大きさに応じた面状の照明パターンが透
過することになる。なおこの実施例では、前面に開口部
40を設けて面状の照明パターンを形成しているが、こ
れに代えて、各支持フレーム32の前板41に、透明ま
たは半透明の窓部を形成してもよい。
【0053】さらにこの実施例では、図9に示すよう
に、一つの光源21につき、R,G,Bの各色毎に2個
ずつのLED33を、1つずつ色を変えながら並べて配
備してある。各LED33には、光源単位で個別の駆動
回路が設けられており、後記する副制御部58(図24
に示す)が各駆動回路を個別に制御することにより、各
光源21を独立させて動作させることが可能になる。
【0054】また1つの光源21における各LED33
の発光動作は、色毎に個別に制御されており、これによ
り複数色の色彩光を発光することが可能となる。具体的
には、各色のLED33を単独で発光させることによ
り、赤色,緑色,青色の三原色による発光を行うほか、
図10に示すように、各色のLED32に与える駆動パ
ルスのデューティ比を変動させることにより、白色光の
ほか、複数種の色彩光による発光動作を行わせることが
できる。
【0055】この実施例のスロットマシン1では、前記
リール8a,8b,8cが回転しているとき、そのリー
ルに対応する3個の光源21を白色に発光させることに
より、シンボル表示窓20a,20b,20cから見え
る回転中のリール8a,8b,8cの周面全体を照明す
るようにしている。さらにこの実施例では、前記光源2
1を用いて、前記当たりフラグが設定されているか否か
を、所定の確率で告知するようにしている。この告知
は、具体的には、リール8a,8b,8cが停止する都
度、その停止したリールに対応する各光源21の発光色
を切り換えて種々の色彩をシフト表示させた後、所定の
タイミングでこのシフト表示を停止させてゆき、所定の
シンボル停止表示位置に前記当たりフラグが設定されて
いるか否かを表す所定の色彩を停止表示する、というも
のである。
【0056】図11は、各リール8a,8b,8c上で
色彩をシフト表示するために、各光源21に実施させる
発光パターンを示す。図示例では、左,中央の各リール
8a,8bに対応する各光源21は、1サイクル16回
の発光回数が、右のリール8cに対応する各光源21に
は、1サイクル15回の発光回数が、それぞれ設定さ
れ、1サイクル内において赤,緑,青,紫,黄,水色,
白の7色の色彩光を発光させる順序が設定されている。
なお図示例では、各色彩光のうち「白」を無地で示すと
ともに、白以外の各色彩を異なるパターンの塗りつぶし
により示してある。
【0057】前記シフト表示は、リールの回転方向また
は回転方向に逆行する方向のいずれかに沿って、各光源
21の発光動作を1タイミングずつ遅延させながら、前
記7種類の色彩光を図11の順序に応じて順に発光させ
ることにより実現する。この実施例では、リールの回転
方向に沿って色彩をシフトさせる場合は、図中の番号の
降順に各色彩光を発光させ、リールの回転方向に逆行す
るシフト表示を行う場合は、番号の昇順に各色彩光を発
光させるようにしている。そしてシフト表示を停止させ
た後は、その時点での各光源21の発光色を、所定期
間、維持することにより、各シンボル停止表示位置に所
定の色彩を停止表示させる。
【0058】なお図11の例では、リール8a,8bに
は、各色彩光が同一の順序で発光するように設定してい
るが、各リール8a,8b,8c毎に異なる順序でのシ
フト表示が行われるようにしてもよい。またすべてのリ
ール8a,8b,8cにおけるシフト表示の順序を同一
にしてもよい。
【0059】図12は、図11の発光パターンを用いて
当たりフラグが設定された際に実行される告知パターン
の具体例を示す。なおこの図示例および以後の各実施例
とも、リール8a,8b,8cが左、中央、右の順に停
止操作されるものとし、リールの回転は実線の矢印によ
り、色彩のシフト表示は点線の矢印により、それぞれ表
している。また各色彩は、図11と同様の塗りつぶしパ
ターンにより示している。
【0060】図12(1)は、各リール8a,8b,8
cが回転している状態を表すもので、前記したように各
光源21を白色に発光させることにより、シンボル表示
窓20a,20b,20c内に表示されるリール周面全
体が照明された状態にある。
【0061】この状態下で最初のリール8aが停止する
と、図12(2)に示すように、このリール8aに対応
する各光源21の発光色が図11のパターンの降順に切
り換えられて、シフト表示が実行される。このシフト表
示は、つぎの停止操作がなされた時点または所定時間
(たとえば3秒)経過後に停止するように設定されてお
り、このシフト表示の停止により、図12(3)に示す
ように、各シンボルがそれぞれ図11のテーブル中のい
ずれかの位置の色彩(図示例では図11の9,10,1
1番目の各色彩)により照明される。
【0062】2番目に停止したリール8bについても、
同様にして、シフト表示が開始された後、つぎの停止操
作または所定時間の経過に応じてこのシフト表示が停止
し、各シンボルがそれぞれ所定の色彩により照明される
(図12(4)(5))。3番目に停止操作されたリー
ル8cについても同様の照明制御がなされた結果、最終
的に、図12(6)に示すように、所定の入賞ライン
(図示例では入賞ラインL4)に沿う各シンボルに対す
る照明光が、特定の色彩(図示例では赤色)に揃えられ
る。この特定の色彩光の組合せが、当たりフラグが設定
されていることを意味するもので、図示例のように実際
のゲーム結果が「はずれ」であっても、遊技者は、特別
入賞に当選する可能性があることを容易に認識すること
ができる。
【0063】なおこの実施例では、白色の照明光には、
背後照明用の機能のみを設定しており、前記したリール
回転時のほか、図12のような告知を行わない場合に
も、停止したリールに対応するすべての光源21を白色
に発光させるようにしている。また告知パターンが実行
される場合に、所定の入賞ラインに沿って白色の照明が
なされることもあるが、その照明は告知とは無関係であ
り、当たりフラグの設定、未設定は、常に、白以外の色
彩が入賞ラインに沿って整列しているか否かにより表さ
れる。ただしこの白色光の照明は、リールの回転時のみ
とし、告知パターンの実行時には、告知に無関係の光源
を消灯するようにしてもよい。
【0064】また当たりフラグが設定されている場合
に、入賞ライン上に沿う各シンボルを照明するための色
彩光は特に限定されるものではないが、ビッグボーナ
ス、レギュラーボーナスの各入賞毎に異なる色彩光を設
定するようにすれば、いずれの特別入賞に当選している
のかを明確に告知することができる。
【0065】図13は、当たりフラグが設定されていな
い状態下で告知パターンを実行した場合の最終結果を示
す。この図示例では、左,中央のリール8a,8bにつ
いては、前記図12と同様の制御により、入賞ラインL
4上に同じ赤色の色彩が停止する「リーチ」を成立させ
ているが、残りのリール8cについては、同じ赤色の色
彩を前記入賞ラインL4からはずれた位置に停止させて
色の組合せの「はずれ」を表すことにより、特別入賞に
当選していないことを告知している。
【0066】なお当たりフラグが設定されていないこと
を示す場合には、シフト表示の後に各光源21をシフト
方向に沿って順に白色発光状態に切り換えることによ
り、白色以外の色による発光体をシフトしながら消失さ
せるようにしても良い。また上記実施例では、シフト表
示の終了後に、各光源21に所定の色彩光を静止状態で
点灯させているが、これに限らず、例えば、当たりフラ
グが設定されたことを示す際には、色彩の組合せを表示
する各光源21に、所定の色彩光を点滅させたり、複数
種の色彩光を順に切り換えながら発光させるなど、特定
のシンボル表示位置で一定の発光パターンを実行するよ
うにしてもよい。
【0067】上記の告知方法によれば、遊技者には、色
彩のシフト表示およびシフト表示の停止というスロット
マシンのゲーム内容を模した告知パターンが提示される
ことになるので、シフト表示を停止させる位置を種々に
変動させることにより、告知パターンを多様化して演出
効果を高め、また遊技者を飽きさせない告知を行うこと
ができる。また特別入賞に当選しているかどうかは、最
後のシフト表示が停止するまで明らかにならないから、
遊技者は、シンボルの停止表示結果とともに色彩のシフ
ト表示の停止結果にも注目するようになる。特に2個の
リールが停止した時点で所定の入賞ライン上に同じ色彩
が整列する「リーチ」が出現すると、遊技者は、特別入
賞への期待感を高めて、最後のリールの停止操作に集中
するようになる。さらにこの「リーチ」の場合は、ゲー
ム結果がはずれになっても、最後のシフト表示とその停
止動作を注視するので、ゲームに対する遊技者の集中力
を最後まで高い状態で維持することが可能となる。
【0068】なお前記図11の発光パターンによれば、
1番目および2番目に停止操作される可能性の高い左,
中央の各リール8a,8bに対して同じ発光順序が設定
されているので、これらのリール8a,8bに対するシ
フト表示を同じ位置で停止させることにより、図14
(1)(2)に示すような「ダブルリーチ」、「トリプ
ルリーチ」を出現させることができる。
【0069】さらに「ビッグボーナス」に当選した時は
赤色、「レギュラーボーナス」に当選したときは緑色、
というように、「リーチ」の同時出現が可能な各色彩に
それぞれ異なる入賞を対応づけておくと、遊技者は、こ
れらの色彩によるダブルリーチやトリプルリーチの出現
により、いずれの入賞に当選しているのかとハラハラ、
ドキドキしながら、最後のリールおよびそのリール上で
のシフト表示の停止を注視するようになり、ゲームへの
集中力や特別入賞への期待感をより一層高めることがで
きる。また実際のゲームにおいては複数種の入賞の同時
成立は認められていないが、ゲーム結果に関わりのない
色彩の組合せによる「当たり」状態については、複数種
の「当たり」を同時に出現させてもよい。この場合は、
遊技者はどの入賞に当選しているのかを推測しながらつ
ぎのゲームに臨むことになり、ゲームに対する集中力を
より一層高めることができる。
【0070】また各色彩は入賞種のみならず当選確率に
対応づけることもできる。例えば赤色による「当たり」
状態は100%の当選確率を示すが、黄色による「当た
り」状態では70%の当選確率を示す、といった設定を
行うことができる。
【0071】なお前記シフト表示の速度は、リール8
a,8b,8cの回転速度と同程度に設定すると良い。
ただしこれに限らず、遊技者に色彩の変動状態を確認さ
せるために、リール8a,8b,8cの回転速度よりも
遅い速度で各色彩をシフトさせても良いし、逆にリール
8a,8b,8cの回転速度よりも早い速度で各色彩を
シフトさせるようにしても良い。また最後に停止したリ
ールに対してのみ、各色彩の超スロー移動を行ったり、
色彩のシフト方向を逆転させるような特別の告知パター
ンを実行しても良い。またパチンコ遊技機における「ロ
ングリーチ」のように、特別入賞が成立する確率に応じ
た時間だけシフト表示を継続するような告知も可能であ
る。
【0072】また各リール8a,8b,8cとも、一定
の方向にシフト表示させる方法に代えて、図15に示す
ように、隣接するリール間でのシフト方向を逆転させる
ようにしても良い。また入賞ライン上に同じ色彩を整列
させることにより当たりフラグが設定されていることを
告知する方式に代えて、各色彩毎の表示位置数により、
当たりフラグが設定されている可能性を告知するように
してもよい。なお前記図12,13では、各リール8
a,8b,8cに対する照明状態を停止表示されたシン
ボルとともに示したが、図16以降の各実施例では、リ
ールに対する照明状態のみを表すことにする。
【0073】図16は、最終的に表示された色彩の表示
位置の数により告知を行う例であって、図16(1)で
は、各リール8a,8b,8cの回転および各リールに
対するシフト表示が終了した結果、3箇所に赤色光が、
1箇所に緑色光がそれぞれ停止表示されている。他方、
図16(2)では、2箇所に赤色光が、3箇所に緑色光
が、それぞれ停止表示されている。
【0074】たとえば赤色光、緑色光を、それぞれ「ビ
ッグボーナス」「レギュラーボーナス」に対応づけ、こ
れらの色彩光の停止表示位置が多くなるほど、対応する
特別入賞への当選確率が高くなるものとすると、図16
(1)の例では、ビッグボーナスへの当選確率が高いこ
とが表されていることになる。また図16(2)の例で
は、ビッグボーナスへの当選確率よりもレギュラーボー
ナスへの当選確率の方が高いことが表されていることに
なる。さらに、たとえば「ビッグボーナス」に確実に当
たっていることを表す告知パターンとして、シフト表示
の後に、赤が3個、緑が2個、黄色が1個、それぞれ所
定位置に表示される照明パターンを示すなど、複数種の
色彩の数の組合せによる照明パターンを用意しても良
い。
【0075】図17および図18は、告知パターンの他
の例を示す。各例とも一旦、すべてのリール8a,8
b,8cに対するシフト表示を停止させた後にシフト表
示を再開し、このシフト表示を先の停止時とは異なる態
様による照明状態で停止するものである。なお各図中の
点線の矢印は、前記図12と同様にシフト表示の方向を
示す。
【0076】図17の実施例の一番上は、各リール8
a,8b,8cに対するシフト表示が、「はずれ」状態
で停止したことを示すもので、この後、各シフト表示を
一斉に再開している。再開時のシフト表示は高速で行わ
れるが、所定時間が経過すると、シフト表示が駒送り状
態のような低速変動状態に切り換えられ、各リール8
a,8b,8c間の発光色を揃えて変動させる。さらに
所定時間が経過すると、水平方向に沿う所定の入賞ライ
ン(図示例では入賞ラインL3)に沿って同じ色彩が停
止するタイミングで、各シフト表示を同時に停止する。
なお色彩を揃えて変動させる方向は、水平方向に限ら
ず、斜め方向であってもよい。
【0077】図18の実施例では、一旦、色彩のはずれ
状態が表示された後に、シフト表示を再開させて、各シ
フト表示を順に停止させている。この場合、当たりフラ
グが設定されている状態下では、図18のAに示すよう
に、所定の入賞ラインに沿って同じ色彩が停止する「当
たり」状態が出現するタイミングで、各シフト表示を停
止させる。他方、当たりフラグが設定されていない場合
は、リーチの後に異なる色彩を表示して「リーチはず
れ」にする告知パターン(図18のB)や、リール毎に
異なる色彩を停止表示して「はずれ」状態にする告知パ
ターン(図18のC)を実行する。
【0078】なおリールの周面全体で各色彩をシフト表
示するのに代えて、特定位置の光源21のみの発光色を
切り換えるようにしても良い。この場合、図19に示す
ように、すべてのリール8a,8b,8cの回転が停止
してから所定の入賞ラインに沿う各光源21を切換え動
作させ、所定時間後に、各切換え動作を同時または順次
停止して、入賞に当選しているか否かを告知するような
演出が可能である。
【0079】図20および図21は、シフト表示と単独
の光源21の切換え動作とを組み込んだ告知パターンの
例を示す。図20の実施例も、一番上は、最初に各リー
ル8a,8b,8cに対するシフト表示が停止した状態
を示すもので、色彩の「リーチはずれ」が停止表示され
ている。この後、はずれ位置の光源21を切換え動作さ
せ、さらにこの切換え動作を所定時間経過後に終了さ
せ、当たりフラグが設定されているか否かにより、「は
ずれ」状態から「当たり」状態に転じさせるか、もしく
は再び「リーチはずれ」とするかのいずれかの結果を表
示している。
【0080】図21の実施例では、各リール8a,8
b,8cに対するシフト表示を行った後に緑色の「当た
り」状態を出現させ、しかる後にこの「当たり」状態を
表示している各光源21を切換え動作させている。各光
源21の切換え動作は、所定時間経過後に、順次または
同時に停止し、最初の停止状態とは異なる色彩による当
たり状態またははずれ状態を表示する。図21の例によ
れば、緑色の当たり状態から赤色の当たり状態に転じた
ことが示されている。ここで前記したように、「ビッグ
ボーナス」に赤色、「レギュラーボーナス」に緑色とい
うような入賞種と色彩との対応づけがなされていれば、
告知パターンの実行途中で告知の内容を変更することが
できる。また色彩と当選確率とを対応づけて、告知され
る当選確率を変更することも可能である。
【0081】なお図20,21では、各リール8a,8
b,8cにつき単独の光源21の発光色を切り換えるよ
うにしたが、2個または3個の光源21を、発光順序お
よび発光タイミングを揃えて駆動することにより、2駒
ないし3駒分のリール周面における色彩を全体にわたっ
て変動表示することが可能となる。
【0082】図22は、各光源21によりリールの周面
全体に同一の色彩を表示する場合の告知例であって、リ
ールが停止する都度、その停止したリールに対応する各
光源21を用いて、リール周面の色彩を3駒にわたって
同色の状態を維持しつつ変動させた後、所定のタイミン
グでその変動表示を停止させている。この方法によれ
ば、すべての変動表示が停止した時点で、各リール8
a,8b,8cに同じ色彩を揃えることにより、入賞に
当選していることを告知することが可能となる。また図
21と同様に、各種の入賞にそれぞれ特定の色彩を対応
づけるようにすれば、揃える色彩の種類によって当選し
た入賞の種類を告知することが可能となる。
【0083】またシフト表示を行う場合には、そのシフ
ト方向は必ずしもリールの長さ方向に沿う必要はなく、
リールを斜めに横切る方向に沿って各色彩をシフトさせ
るようにしてもよい。図23は、前記斜め方向でのシフ
ト表示を行う例であって、リールが停止する都度、その
停止したリールおよび既に停止したリールに対し、停止
表示された各シンボルを斜めに結ぶラインに沿ってシフ
ト表示を実行している。なおリール8aの一番上および
リール8cの一番下のシンボルに対応する各光源21に
ついては、他の光源21に連動せずに発光色の切換えを
実行させる。
【0084】上記図23の告知例によれば、各色彩が各
リールにまたがる斜め方向に沿って変動するようになる
ので、本来のゲームにおけるシンボルの変動表示の方向
とは異なる方向への変動表示を設定して、演出効果を高
めることができる。しかも、リール8a,8b,8cの
順に停止操作を行うと、最後に停止するリール8cに対
しては、一番下の単独で変動するシンボルも含めて、色
彩がシフトするラインを3本設定することが可能となる
ので、遊技者の目をシフト表示に最後まで惹き付けるこ
とができる。なお図23において、停止したリールに対
するシフト表示を行っていない各光源21は、白色光を
発光する状態で維持される。
【0085】図24は、上記スロットマシン1における
電気的構成を示す。図中の50は、前記制御基板5上に
搭載される制御部であり、制御、演算の主体であるCP
U51,プログラムや抽選処理のためのテーブルが記憶
されるROM52,データの読み書きに用いられるRA
M53,および抽選処理用の乱数を発生させる乱数発生
器54を含む。
【0086】前記制御部50には、バス55を介して各
種の入出力部が接続され、CPU51は、ROM52内
のプログラムに基づき各種入力信号を認識しつつ、出力
部に駆動信号を与えてゲームに関わる一連の処理を実行
する。入力部としては、前記始動レバー14,停止釦ス
イッチ15a,15b,15c,ベット釦スイッチ1
7,18,19,精算スイッチ22,切換スイッチ23
のほか、メダル投入口16より投入されたメダルを検知
するためのメダル検知センサ56などが接続される。ま
た出力部としては、メダル払出機6や前記ステッピング
モータ9a,9b,9cを駆動するリール駆動部57の
ほか、図示しない装飾用のランプや表示器などが接続さ
れる。
【0087】上記構成において、CPU51は、メダル
検知センサ56からの検知信号またはいずれかのベット
釦スイッチ17,18,19からの操作信号に応じて所
定数の入賞ラインを有効化した後、始動レバー14から
の操作信号に応じて乱数発生器54を用いた抽選処理を
行って、入賞を成立させるかどうかを決定する。なおこ
の抽選処理には、前記光源21を用いた告知パターンを
実行するかどうかを決定するための抽選も含まれてい
る。
【0088】さらにCPU51は、停止釦スイッチ15
a,15b,15cが操作される都度、前記有効化され
た入賞ライン上に抽選結果に応じたシンボルを引き込ん
で停止させる引込み制御を実行する。なおこの引込み制
御は、リール駆動部57から各ステッピングモータ9
a,9b,9cに与えられる駆動信号を計数しつつ、そ
の計数値によりリール8a,8b,8cの回転位置を確
認し、目的とする回転位置に到達した時点でステッピン
グモータ9a,9b,9cへの駆動信号の供給を停止す
ることにより、行われる。またこの引込み制御は停止操
作から所定の制限時間内に行う必要があるので、抽選結
果に応じたシンボルを引き込みできない場合もあるが、
ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選している場
合は、その抽選結果がつぎのゲームに持ち越されて、再
度、特別入賞用のシンボルを対象とする引込み制御が行
われる。なおこれらの制御は公知であるので、これ以上
の説明は割愛することにする。
【0089】さらにこのスロットマシンには、前記制御
部50とは独立させて、前記各光源21の点灯動作を制
御するための副制御部58が設けられている。この副制
御部58も制御部50と同様にマイクロコンピュータを
制御主体とするもので、そのROM(図示せず)内に
は、前記図10に示したR,G,Bのデューティー比の
組合せパターンや、図11に示した発光色の順序のほ
か、前記図12〜図23に示したような各種の告知パタ
ーンを実行するための制御プログラムなどが格納されて
いる。
【0090】さらに各制御部50,58のROMには、
各告知パターンがコード化されて設定されている。副制
御部58内のCPU(図示せず)は、メインの制御部5
0より実行すべき告知パターンのコード情報を受け取る
と、各光源21につき、それぞれ指示された告知パター
ンを実行するのに必要なプログラムを読み出して、その
プログラムに基づき各光源21の駆動回路(図示せず)
を個別に制御し、目的とする告知パターンを実現する。
これにより、メインの制御部50側では、ゲームの流れ
に応じて副制御部58に所定のコード情報を出力するだ
けで良くなるので、CPU51の負担を減らして、種々
の照明パターンによる演出を行うことができる。なお副
制御部58は、制御部50と同じ基板上または異なる基
板上のいずれに設けてもよい。
【0091】図25は、上記スロットマシン1における
制御手順の一例を示す。この実施例では、前記した告知
パターンを実行する場合は、リールが停止する都度、そ
の停止したリールに対し色彩のシフト表示を行った後、
所定位置に抽選結果を表す色彩を停止表示する。さらに
2個のリールが停止した時点で所定の色彩によるリーチ
が出現すると、最後に停止したリールに対し、駒送りや
高速のシフト表示などの特別のシフト表示を実行するよ
うにしている。ただし告知パターンは、これに限らず、
シフト表示に代えて特定の光源21のみの発光色を切り
換えても良く、また前記図17,18に示したように、
各リール8a,8b,8cに対するシフト表示を一旦停
止した後に、シフト表示を再開させるなど、種々の告知
パターンを展開できることは、言うまでもない。
【0092】ゲームを実行するに際し、遊技者は、メダ
ル投入口16から直接のメダルを投入するか、いずれか
のベット釦スイッチ17,18,19を操作した後に、
始動レバー14を操作する。これらの操作がなされる
と、ST1が「YES」となり、CPU51は、前記乱
数発生器54を用いた抽選を実行する(ST3)。
【0093】この抽選処理では、各種入賞への当選、非
当選が決定されるとともに、前記告知パターンを実行す
るか否かや、告知パターンを実行する場合は、どの態様
の告知パターンを実行するかまでが決定される。そして
「ビッグボーナス」または「レギュラーボーナス」の特
別入賞に当選した場合は当たりフラグが、告知パターン
を実行することが決定した場合は告知フラグが、それぞ
れ設定される(ST4〜7)。なお実際の制御では、B
B,RBの入賞種毎に異なる当たりフラグが設定され、
また小役入賞に当選した場合も、その入賞種に応じたフ
ラグが設定されるが、ここでは説明を簡単にするため
に、特別入賞用に1つの当たりフラグが設定されること
にして表し、小役入賞への当選処理については、図示お
よび詳細な説明を省略する。
【0094】こうして抽選が実行されると、各リール8
a,8b,8cが一斉に始動する。そして告知フラグが
設定されていない状態下では、以後、停止釦スイッチ1
5a,15b,15cが押操作される都度、対応するリ
ール8a,8b,8cを前記引込み制御により停止させ
てゆく(ST27〜29)。
【0095】一方、告知フラグが設定されている場合
は、最初に停止操作がなされたリールを、同様の引込み
制御により停止させた後、このリールに対応する各光源
21により前記シフト表示を開始する(ST10〜1
2)。このシフト表示は、つぎの停止操作または所定時
間(T秒)の経過により終了する。なおこのとき前記当
たりフラグが設定されていれば、所定位置に当選した入
賞に対応する色彩光が表示されるタイミングでシフト表
示が停止するように、停止タイミングを微調整する必要
がある。
【0096】T秒が経過する前につぎの停止操作がなさ
れた場合は、ST13からST14に進んで、停止操作
されたリールとほぼ同じタイミングでシフト表示を停止
させ、しかる後にST12に戻って、新たに停止したリ
ールに対するシフト表示を開始する。また停止操作より
先にT秒が経過した場合は、ST16からST17へと
移行してシフト表示を停止させた後、つぎの停止操作に
応じてST18,19を介してST11に進み、操作さ
れたリールを引込み制御により停止させる(ST1
1)。そしてこのリールに対し、ST12でシフト表示
を開始する。
【0097】2番目に停止したリールに対するシフト表
示も、同様に、つぎの停止操作が行われるか、T秒が経
過した時点で終了する。最後に停止操作されたリール
が、ST14またはST20の処理により停止すると、
ST21でそのリールに対するシフト表示を開始する。
この最後のシフト表示は、所定時間の経過により停止す
るが、既に停止したリールに停止表示された色彩により
「リーチ」が成立している場合は、シフト表示を駒送り
したり、高速にしたり、長時間のシフト表示を行った
り、シフト方向を逆転させるなど、特別の表示を実行す
る(ST22,23)。そして最終的に、当たりフラグ
が設定されているか否かにより、「当たり」状態または
「はずれ」状態のいずれかが表示された状態で、シフト
表示を停止させる(ST24〜26)。
【0098】こうしてすべてのリール8a,8b,8c
が停止すると、ST30に移行して、入賞判定が行わ
れ、入賞が成立している場合は、ST31で所定枚数の
メダルが払い出しされる。さらにこの入賞が特別入賞で
あれば、ST32からST33へと進んで、前記当たり
フラグや告知フラグがリセットされた後、ST34のボ
ーナスゲーム用のルーチンが実行される。
【0099】また当たりフラグが設定されているにも関
わらず、いずれかのリール8a,8b,8cに対する引
込み制御に失敗して、ゲーム結果が「はずれ」となった
場合は、ST30が「NO」となって一連の処理が終了
するが、当たりフラグはつぎのゲームに持ち越しされ、
再び、各リール8a,8b,8cに対し、特別入賞用の
シンボル組合せを成立させるための引込み制御が実施さ
れる。このとき当たりフラグとともに告知フラグが設定
されていると、告知フラグも同様につぎのゲームに持ち
越され、再び特別入賞への当選を告知するための告知パ
ターンが展開される。
【0100】一方、小役入賞が成立したり、抽選がはず
れたことによりゲーム結果が「はずれ」となった場合に
も、前記ST6,7の処理により告知フラグが設定され
て告知パターンが実行されることがあるが、この場合
は、ST35,36で告知フラグがリセットされる。た
だしこのような場合も告知フラグを持ち越して、告知パ
ターンが連続的に出現するようにしても良い。
【0101】また上記の実施例では、当たりフラグが設
定されている場合および設定されていない場合の双方と
も、所定の確率で色彩変動による告知パターンが出現す
るようにしているが、当たりフラグが設定されている場
合は必ず告知パターンを実行するようにしてもよい。た
だし当たりフラグが設定されていないときにも、ダミー
の「当たり」告知を実行したり、当たりフラグが設定さ
れていない状態下で告知が行われる確率を高くするなど
して、告知にある程度の「不確かさ」を設定した方が、
告知パターンが出現しただけで特別入賞に当選したと認
識される可能性が低くなり、告知パターンの最終結果が
提示されるまで遊技者を告知パターンに惹き付けること
ができる。
【0102】また上記の実施例では、リールが停止する
毎に、その停止したリールに対するシフト表示を行うよ
うにしているが、これに限らず、すべてのリール8a,
8b,8cが停止した時点で各リール8a,8b,8c
に対するシフト表示を行うようにしてもよい。
【0103】図26は、各リール8a,8b,8cが停
止した時点で色彩変動による告知を実行する場合の制御
手順を示す。なおここでは図25の制御と区別するため
に、各ステップを「st」により示す。
【0104】この手順でも遊技者のメダル投入操作また
はベット釦スイッチ17,18,19の操作に続いて始
動レバー14が操作されると、抽選を実行し、抽選結果
によっては当たりフラグや告知フラグを設定する(st
1〜7)。以下、st8〜16で、各リール8a,8
b,8cを一斉に始動した後に、停止操作に応じて順次
停止させ、入賞判定や入賞に伴う処理を実行するが、こ
れらの手順は一般的なスロットマシンの制御手順と同様
であり、また図25の告知フラグが設定されていない状
態下での制御手順と同様であるので、詳細な説明は省略
する。
【0105】各リール8a,8b,8cの停止により特
別入賞が成立しなかった場合、CPU51は、st14
からst17に移行して、告知フラグが設定されている
か否かをチェックする。告知フラグが設定されている場
合は、さらにst18に移行して、各リール8a,8
b,8cに対するシフト表示を一斉に始動し、しかる後
に、各シフト表示を同時または順に停止させて、特別入
賞に当選しているか否かを告知する。なおこの実施例で
も、前記図12〜23に示した具体例に準じて、種々の
告知パターンを展開することが可能である。
【0106】告知パターンが終了すると、CPU51
は、当たりフラグの設定の有無をチェックし、当たりフ
ラグが設定されていない場合は、告知フラグをリセット
する。当たりフラグが設定されている場合は、st20
の処理はスキップされ、告知フラグもつぎのゲームに持
ち越されることになる。
【0107】なおシフト表示は、リールが停止した時点
に限らず、回転中のリールに対しても実行できるから、
遊技者の停止操作が行われる前に告知パターンを実行し
たり、ゲームの進行に沿って告知パターンを進めていく
ことも可能である。ただしこの場合は、シフト表示によ
りシンボルの視認が妨げられないように、光源21の発
光量を低く設定するのが望ましい。また上記各実施例で
は、特別入賞への当選または当選可能性にかかる告知の
みを行っているが、ゲーム終了までに告知パターンを実
行する場合は、小役入賞への当選も告知の対象に含める
ことができる。
【0108】また背後照明用の光源21は、前記図5〜
7に示したものに限らず、たとえばLEDなどの発光体
がマトリクス配列されたタイプの光源を用いることもで
きる。このような構成の光源によれば、各発光体のオ
ン、オフを個別に制御することにより、種々の形状の発
光パターンを生成することが可能であるので、当たりフ
ラグの設定時には、同形状のパターンを整列させるよう
な告知も可能となる。
【0109】ただしこの発明に適用可能な光源21は、
必ずしも面状に発光する光源である必要はなく、また光
源に組み込む発光体はLEDに限らず、白色ランプや蛍
光ランプを用いてもよい。また必ずしも各リール8a,
8b,8cのシンボルの停止表示位置毎に光源21を配
備する必要もない。
【0110】たとえば、3個のリール8a,8b,8c
のうち、中央のリール8bの裏側にのみ3個の光源21
を配備し、シフト表示の後にいずれかの光源21に所定
の色彩光を停止させるだけでも、光の停止表示位置とそ
の光の色彩との組合せにより、多彩な告知パターンを実
現することができる。また各リール8a,8b,8cに
つき、中央の水平な入賞ラインL1に沿う位置のみに光
源21を配備し、各光源21の発光色を変動させた後に
所定の色彩光を停止させるようにしてもよい。なおこれ
らの方法を採用する場合も、前記図17,18,20,
21と同様に、一旦、発光色のシフト表示や変動表示を
停止させた後に、再度変動させて、告知内容を変更す
る、といった演出を行うことが可能である。
【0111】さらに多色発光型の光源21に代えて、単
色発光型の光源を用いても良い。単色発光型の光源を用
いる場合は、各光源を順番に点滅させることにより光の
シフト表示を行った後に、所定位置でシフト表示を停止
させ、光が所定の入賞ラインに沿って整列したか否かに
より当たりフラグの設定の有無を報知することにより、
スロットゲームを模した光の動きによる告知パターンを
実現することができるもので、最終的な光の停止位置が
定まるまで遊技者に告知の内容を読み取られることがな
く、実際の抽選結果に関わらず、遊技者の入賞への期待
感を高めることができる。また光をどの入賞ラインに沿
って整列させるかにより、入賞の種類や入賞確率を報知
することも可能となる。
【0112】
【発明の効果】この発明によれば、各帯状部に対応させ
た光の変動表示や固定表示により、種々の告知パターン
が提示されるので、告知パターンを多様化して演出効果
を高め、また遊技者を飽きさせない告知を行うことがで
きる。また、特別入賞用の当たりフラグが設定されてい
るかどうかは、最終的な表示が行われるまで明らかにな
らないから、最後まで遊技者を惹き付ける告知パターン
を展開することができ、ゲームへの集中力や入賞に対す
る期待感を高い状態で維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかるスロットマシンの
外観を示す斜視図である。
【図2】スロットマシンの内部構造を示す正面図であ
る。
【図3】リールの構成を示す斜視図である。
【図4】シンボル表示部の構成を示す正面図である。
【図5】光源ユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図6】光源ユニットの構成を示す正面図および側面図
である。
【図7】光源ユニットの構成を示す断面図である。
【図8】LEDの指向性を示す説明図である。
【図9】側板上でのLEDの配置例を示す正面図であ
る。
【図10】複数種の色彩光を発光させるためのLEDへ
の駆動パルスのデューティ比の組合せを示す説明図であ
る。
【図11】色彩をシフト表示させるための発光パターン
を示す説明図である。
【図12】当たりフラグが設定されている場合の告知パ
ターンの過程を示す説明図である。
【図13】当たりフラグが設定されていない場合の最終
的な告知パターンを示す説明図である。
【図14】色彩によるダブルリーチ、トリプルリーチの
成立状態を示す説明図である。
【図15】シフト表示の方向の一例を示す説明図であ
る。
【図16】色彩の表示位置の数により告知を行う場合の
最終的な告知パターンを示す説明図である。
【図17】シフト表示を再変動させる告知パターンの例
を示す説明図である。
【図18】シフト表示を再変動させる告知パターンの例
を示す説明図である。
【図19】入賞ラインに沿う各光源を点滅表示させる例
を示す説明図である。
【図20】シフト表示の停止後に1個の光源の色彩光を
変動させる告知パターンを示す説明図である。
【図21】当たり状態を示す各光源の色彩光を変動させ
る告知パターンを示す説明図である。
【図22】シンボル表示窓から見えるリール周面全体の
色彩を変動させる告知パターンを示す説明図である。
【図23】斜め方向に沿ってシフト表示を行う例を示す
説明図である。
【図24】スロットマシンの電気的構成を示すブロック
図である。
【図25】リールが停止する毎にシフト表示を行う場合
の制御手順を示すフローチャートである。
【図26】各リールが停止した後に告知パターンを実行
する場合の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
8a,8b,8c リール 21 光源 42 LED 50 制御部 51 CPU 58 副制御部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数駒のシンボルが配設されて成る複数
    個の帯状部をシンボル表示窓の後方位置に並べて配備
    し、各帯状部の停止動作を内部での抽選結果に基づいて
    制御して、前記シンボル表示窓内にそれぞれ所定数のシ
    ンボルを表示するスロットマシンにおいて、前記内部で
    の抽選結果に応じて特別入賞用の当たりフラグが設定さ
    れている可能性を遊技者に告知する方法であって、 各帯状部を横切る所定の入賞ラインに沿う各シンボル停
    止表示位置にそれぞれ光の表示を行うとともに、これら
    のシンボル停止表示位置のいずれか1つに表示される光
    が他のシンボル停止表示位置とは異なる光の表示態様に
    なるように設定し、 前記他のシンボル停止表示位置とは異なる態様の光が表
    示されたシンボル停止表示位置に対し、その光の表示状
    態を変動させる制御を実行し、所定時間経過後に前記変
    動制御を停止して、前記当たりフラグが設定されている
    か否かにより、他のシンボル停止表示位置と同じ態様ま
    たは異なる態様のいずれかによる光の表示を行うことを
    特徴とする、スロットマシンにおける告知演出方法。
  2. 【請求項2】 複数駒のシンボルが配設されて成る複数
    個の帯状部をシンボル表示窓の後方位置に並べて配備
    し、各帯状部の停止動作を内部での抽選結果に基づいて
    制御して、前記シンボル表示窓内にそれぞれ所定数のシ
    ンボルを表示するスロットマシンにおいて、前記内部で
    の抽選結果に応じて特別入賞用の当たりフラグが設定さ
    れている可能性を遊技者に告知する方法であって、 各帯状部を横切る所定の入賞ラインに沿う各シンボル停
    止表示位置において、いずれか1つを除いてすべて同じ
    態様による光の表示を行う一方、残りのシンボル停止表
    示位置に対応する帯状部に対し、他の帯状部の前記入賞
    ラインにおけるのと同じ表示態様の光をシンボルの配列
    方向に沿ってシフト表示させ、 前記当たりフラグが設定されているか否かにより、前記
    光のシフト表示を、前記入賞ライン上のシンボル停止表
    示位置、または入賞ラインからはずれたシンボル停止表
    示位置で停止させることを特徴とする、スロットマシン
    における告知演出方法。
  3. 【請求項3】 複数駒のシンボルが配設されて成る複数
    個の帯状部をシンボル表示窓の後方位置に並べて配備
    し、各帯状部の停止動作を内部での抽選結果に基づいて
    制御して、前記シンボル表示窓内にそれぞれ所定数のシ
    ンボルを表示するスロットマシンにおいて、前記内部で
    の抽選結果に応じて特別入賞用の当たりフラグが設定さ
    れている可能性を遊技者に告知する方法であって、 各帯状部を横切る所定の入賞ラインに沿う各シンボル停
    止表示位置において、いずれか1つを除いてすべて同じ
    態様による光の表示を行う一方、残りのシンボル停止表
    示位置に対応する帯状部に対し、他の帯状部の前記入賞
    ラインにおけるのとは異なる態様による光をシンボルの
    配列方向に沿ってシフト表示させ、 前記シフト表示を、前記入賞ライン上のシンボル停止表
    示位置で停止させた後、その停止位置で光の表示状態を
    変動させる制御を実行し、所定時間経過後に前記変動制
    御を停止して、前記当たりフラグが設定されているか否
    かにより、前記入賞ライン上の他のシンボル停止表示位
    置と同じ態様または異なる態様のいずれかによる光の表
    示を行うことを特徴とする、スロットマシンにおける告
    知演出方法。
  4. 【請求項4】 複数駒のシンボルが配設されて成る複数
    個の帯状部をシンボル表示窓の後方位置に並べて配備
    し、各帯状部の停止動作を内部での抽選結果に基づいて
    制御して、前記シンボル表示窓内にそれぞれ所定数のシ
    ンボルを表示するスロットマシンにおいて、前記内部で
    の抽選結果に応じて特別入賞用の当たりフラグが設定さ
    れている可能性を遊技者に告知する方法であって、 各帯状部の所定のシンボル表示位置にそれぞれ光の表示
    を行った後、これらの光を表示状態を揃えて整列した状
    態でシフト表示し、所定時間経過後に前記シフト表示を
    停止したときに所定の入賞ラインに沿って同じ態様の光
    を揃えて表示するか否かにより、前記当たりフラグが設
    定されている可能性を告知することを特徴とする、スロ
    ットマシンにおける告知演出方法。
  5. 【請求項5】 複数駒のシンボルが配設されて成る複数
    個の帯状部をシンボル表示窓の後方位置に並べて配備
    し、各帯状部の停止動作を内部での抽選結果に基づいて
    制御して、前記シンボル表示窓内にそれぞれ所定数のシ
    ンボルを表示するスロットマシンにおいて、前記内部で
    の抽選結果に応じて特別入賞用の当たりフラグが設定さ
    れている可能性を遊技者に告知する方法であって、 各帯状部について、それぞれそのシンボルの配列方向に
    沿って光をシフト表示する制御を実行するとともに、各
    帯状部を横切る所定の入賞ラインに沿って同じ態様の光
    が揃えて表示される整列表示が起こらないようにして各
    帯状部のシフト表示を停止させ、 すべての帯状部に対するシフト表示が停止した後に各シ
    フト表示を再開させ、これらのシフト表示を停止したと
    きに前記整列表示を行うか否かにより、前記当たりフラ
    グが設定されている可能性を告知することを特徴とす
    る、スロットマシンにおける告知演出方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載された方法において、 前記各帯状部を横切る入賞ラインに沿って光の表示を行
    うのに先立ち、各帯状部について、それぞれそのシンボ
    ルの配列方向に沿って前記光をシフト表示する制御を実
    行することを特徴とする、スロットマシンにおける告知
    演出方法。
  7. 【請求項7】 請求項2または3に記載された方法にお
    いて、 前記各帯状部を横切る入賞ラインに沿って光の表示を行
    うのに先立ち、前記同じ態様による光の表示を行う帯状
    部について、それぞれそのシンボルの配列方向に沿って
    光をシフト表示する制御を実行することを特徴とする、
    スロットマシンにおける告知演出方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載された方
    法において、 前記当たりフラグが設定されているときは、所定の入賞
    ラインに沿って同じ態様の光を揃えて表示する整列表示
    により告知演出を終了し、前記当たりフラグが設定され
    ていないときは、前記整列表示以外の状態で各帯状部へ
    の光の表示を行うことにより告知演出を終了するように
    した、スロットマシンにおける告知演出方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載された方
    法において、 前記光の表示として所定形状の光を表示し、当たりフラ
    グの設定時には、同形状の光の表示を各帯状部を横切る
    所定の入賞ラインに沿って整列させることにより告知演
    出を終了するようにした、スロットマシンにおける告知
    演出方法。
  10. 【請求項10】 請求項1,3,4のいずれかに記載さ
    れた方法において、 前記光の表示状態を変動させる制御は、光の色彩を変更
    する制御または光を点滅させる制御である、スロットマ
    シンにおける告知演出方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜5のいずれかに記載された
    方法において、 移動中の帯状部が停止する毎に、その停止した帯状部に
    おける光の表示制御を実施するようにした、スロットマ
    シンにおける告知演出方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜5のいずれかに記載された
    方法において、 すべての帯状部が停止したことに応じて、各帯状部にお
    ける光の表示制御を実施するようにした、スロットマシ
    ンにおける告知演出方法。
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