JP2003287163A - チューブ - Google Patents

チューブ

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JP2003287163A
JP2003287163A JP2002090422A JP2002090422A JP2003287163A JP 2003287163 A JP2003287163 A JP 2003287163A JP 2002090422 A JP2002090422 A JP 2002090422A JP 2002090422 A JP2002090422 A JP 2002090422A JP 2003287163 A JP2003287163 A JP 2003287163A
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tube
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Michihiro Ishiguro
通裕 石黒
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治幸 高山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 輪や円弧状に曲げた際に生じる挫屈などの異
常変形に耐える性能(耐キンク性)に優れ、さらに柔軟
性にも優れたチューブを提供すること。 【解決手段】 (a)ビニル芳香族化合物からなる重合
体ブロックAを1個以上、および共役ジエンからなる重
合体ブロックBを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の
含有量が10〜40重量%であり、かつ共役ジエンから
なるブロックBの炭素−炭素二重結合の70%以上が水
素添加されてなる水添ブロック共重合体のうち、ガラス
転移温度が−45℃未満である水添ブロック共重合体、
(b)ビニル芳香族化合物および共役ジエンからなり、
ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であ
り、かつ共役ジエンの炭素−炭素二重結合の70%以上
が水素添加されてなる水添共重合体のうち、ガラス転移
温度が−45〜30℃である水添共重合体、(c)オレ
フィン系樹脂および(d)ゴム用軟化剤配合の樹脂組成
物からなるチューブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柔軟性、チューブ
を輪や円弧状に曲げた際に生じる挫屈などの異常変形に
耐える性能(以下、耐キンク性と記す)に優れるチュー
ブに関する。
【0002】
【従来の技術】食品搬送用、家電部品用、産業用、医療
用などに用いられるチューブには柔軟性、耐キンク性に
優れていることが要求されることから、この性質を兼ね
備え素材である軟質塩化ビニルが広く用いられている。
しかしながら、近年、地球環境への関心が高まる中、リ
サイクルが可能な素材、ハロゲン元素を含まない素材、
可塑剤の脳内刺激物質の疑いがない素材が求められ、従
来の軟質ポリ塩化ビニルの使用を止めたいという要求が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この要求に対して、ス
チレン−ジエン系重合体の水添物とオレフィン樹脂およ
びゴム用軟化剤からなる樹脂組成物は、柔軟性に優れた
成形物を与え、しかもリサイクルが可能であり、ハロゲ
ン元素を含まず、可塑剤の脳内刺激物質の疑いがないと
いう特徴を有しており、用いられている。しかしなが
ら、かかる樹脂組成物から得られるチューブは、要求さ
れる耐キンク性において十分満足できるものではなく、
この点において改良の余地が認められる。しかして本発
明は、柔軟性、耐キンク性に優れるチューブを提供する
ことを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題は、(a)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロ
ックAを1個以上、および共役ジエンからなる重合体ブ
ロックBを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量
が10〜40重量%であり、かつ共役ジエンからなるブ
ロックBの炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加
されてなる水添ブロック共重合体のうち、ガラス転移温
度が−45℃未満である水添ブロック共重合体、(b)
ビニル芳香族化合物および共役ジエンからなり、ビニル
芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であり、かつ
共役ジエンの炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添
加されてなる水添共重合体のうち、ガラス転移温度が−
45〜30℃である水添共重合体、(c)オレフィン系
樹脂および(d)ゴム用軟化剤からなり、配合重量比
が、(a)/(b)=10/90〜90/10、(c)
/(a+b+c+d)=10/100〜50/100、
(d)/(a+b)=20/80〜80/20である樹
脂組成物からなるチューブを提供することによって解決
される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のチューブに用いる樹脂組
成物を構成する水添ブロック共重合体(a)は、ビニル
芳香族化合物からなる重合体ブロックAを1個以上、お
よび共役ジエンからなる重合体ブロックBを1個以上有
し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%で
あり、かつ共役ジエンからなるブロックBの炭素−炭素
二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロッ
ク共重合体のうち、ガラス転移温度が−45℃未満であ
る水添ブロック共重合体である。
【0006】水添ブロック共重合体(a)における重合
体ブロックAを構成するビニル芳香族化合物としては、
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−,m−ま
たはp−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、
ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられ
る。これらの中でも、スチレンおよびα−メチルスチレ
ンが好ましい。ビニル芳香族化合物は、単独で使用して
もよいし、二種類以上を併用してもよい。重合体ブロッ
クAの数平均分子量は特に制限されないが、5,000
〜50,000の範囲内であることが好ましい。また、
水添ブロック共重合体(a)におけるビニル芳香族化合
物重合体の含有量は、10〜40重量%の範囲内にある
ことが必要である。水添ブロック共重合体(a)におけ
るビニル芳香族化合物重合体の含有量が10重量%未満
の場合には、水添ブロック共重合体(a)の機械的強度
が不十分となる。また水添ブロック共重合体(a)にお
けるビニル芳香族化合物重合体の含有量が40重量%を
越えると水添ブロック共重合体(a)の溶融粘度が著し
く高くなり、成形加工上での制約を受ける。
【0007】また、水添ブロック共重合体(a)におけ
る重合体ブロックBを構成する共役ジエン化合物として
は、例えば、ブタジエン、イソプレン、もしくはイソプ
レン−ブタジエンからなることが好ましく、イソプレン
−ブタジエンを用いる場合の形態としてはランダム、ブ
ロック、テーパードのいずれでも良い。
【0008】さらに、重合体ブロックBの炭素−炭素二
重結合の水素添加率は70%以上であることが必要であ
る。水素添加率が70%未満の場合、耐熱劣化性に不十
分な場合がある。
【0009】また、水添ブロック共重合体(a)のガラ
ス転移温度は−45℃未満であることが必要である。ガ
ラス転移温度が−45℃以上では、得られるチューブの
低温域での柔軟性が損なわれる。水添ブロック共重合体
(a)のガラス転移温度は−47℃以下であることが好
適であり、さらに好適には−50℃以下である。
【0010】水添ブロック共重合体(a)としては、上
記の各種の分子構造を有するものを単独で使用してもよ
いし、また、例えば、トリブロック型のものとジブロッ
ク型のものの混合物などのように異なる分子構造のもの
を2種以上併用してもよい。かかる水添ブロック共重合
体(a)の数平均分子量は、50,000〜500,0
00の範囲内にあることが好ましい。
【0011】水添ブロック共重合体(a)の製造方法と
しては、例えば、次のような公知のアニオン重合法を採
用することができる。すなわち、アルキルリチウム化合
物等を開始剤として不活性有機溶媒中で、ビニル芳香族
化合物、共役ジエン化合物を逐次重合させてブロック共
重合体を形成する。次いで、得られたブロック共重合体
を、公知の方法にしたがって不活性有機溶媒中で水素添
加触媒の存在下に水素添加して、水添ブロック共重合体
(a)を合成することが出来る。水添ブロック共重合体
(a)における重合体ブロックB中の不飽和二重結合量
は、ヨウ素価測定、赤外分光光度計、核磁気共鳴装置等
により求められる。また、数平均分子量はゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー測定などにより求めること
ができ、ガラス転移温度は、示差走査熱量計により求め
ることができる。
【0012】さらに、水添ブロック共重合体(a)は、
本発明の趣旨を損なわない限り、分子鎖中に、または分
子末端に、カルボキシル基、水酸基、酸無水物、アミノ
基、エポキシ基などの官能基を含有してもよい。官能基
を含有させる方法としては例えば無水マレイン酸を押出
機中でラジカル付加反応させる方法や重合後、活性末端
のリチウムにエチレンオキサイドを付加させる方法が代
表的である。
【0013】次に、本発明の食品搬送用チューブに用い
る樹脂組成物を構成する水添ブロック共重合体(b)
は、ビニル芳香族化合物および共役ジエンからなり、ビ
ニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であり、
かつ共役ジエンの炭素−炭素二重結合の70%以上が水
素添加されてなる水添共重合体のうち、ガラス転移温度
が−45〜30℃である水添共重合体である。ビニル芳
香族化合物と共役ジエン化合物との共重合様式は、ラン
ダム、ブロック、テーパードのいずれでも良い。これら
の中で、特にブロック共重合様式の水添共重合体、すな
わち、水添共重合体(b)がビニル芳香族化合物からな
る重合体ブロックCを1個以上、および共役ジエンから
なる重合体ブロックDを1個以上有し、ビニル芳香族化
合物の含有量が10〜40重量%であり、かつ共役ジエ
ンからなるブロックDの炭素−炭素二重結合の70%以
上が水素添加されてなる水添ブロック共重合体のうち、
ガラス転移温度が−45〜30℃である水添ブロック共
重合体が好適である。
【0014】水添共重合体(b)におけるビニル芳香族
化合物、さらには重合体ブロックCを構成するビニル芳
香族化合物としては、水添ブロック共重合体(a)と同
様に、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−,
m−またはp−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチ
レン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げ
られる。これらの中でも、スチレンおよびα−メチルス
チレンが好ましい。ビニル芳香族化合物は、単独で使用
してもよいし、二種類以上を併用してもよい。水添共重
合体(b)におけるビニル芳香族化合物の含有量は、1
0〜40重量%の範囲内にあることが必要である。ま
た、重合体ブロックCを形成する場合には重合体ブロッ
クCの数平均分子量は特に制限されないが、2,500
〜20,000の範囲内であることが好ましい。水添共
重合体(b)におけるビニル芳香族化合物の含有量が1
0重量%未満の場合には、水添共重合体(b)の機械的
強度が不十分となる。また水添共重合体(b)における
ビニル芳香族化合物の含有量が40重量%を越えると水
添共重合体(b)の溶融粘度が著しく高くなり、成形加
工上での制約を受ける。
【0015】また、水添共重合体(b)における共役ジ
エン化合物さらには重合体ブロックDを構成する共役ジ
エン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、もしくはイソプレン−ブタジエンからなることが好
ましく、イソプレン−ブタジエンを用いる場合の形態と
してはランダム、ブロック、テーパードのいずれでも良
い。
【0016】さらに、水添共重合体(b)の炭素−炭素
二重結合の水素添加率は70%以上であることが必要で
ある。水素添加率が70%未満の場合、耐熱劣化性に不
十分な場合がある。
【0017】また、水添共重合体(b)のガラス転移温
度は−45〜30℃であることが必要である。この範囲
にガラス転移温度を持つ水添共重合体を併せ用いること
により、得られる食品搬送用チューブの耐キンク性が改
善されることを見出した。さらに、成形加工性が向上す
ることも見出した。
【0018】水添共重合体(b)としては、上記の分子
構造を有するものを単独で使用してもよいし、また、例
えば、トリブロック型のものとジブロック型のものの混
合物などのように異なる分子構造のものを2種以上併用
してもよい。かかる水添共重合体(b)の数平均分子量
は、30,000〜300,000の範囲内にあること
が好ましい。
【0019】水添共重合体(b)の製造方法としては、
例えば、次のような公知のアニオン重合法を採用するこ
とができる。共役ジエン化合物の結合様式を通常の1,
4−結合からビニル結合ともいわれる1,2−結合と
3,4−結合に制御する方法が知られている。ビニル結
合量を制御することにより水添共重合体のガラス転移温
度を制御することが知られている。このビニル結合量は
重合の際に共触媒としてルイス塩基を用いることによっ
て制御することができる。かかるルイス塩基としては、
例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
等のグリコールエーテル類;トリエチルアミン、N,
N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TM
EDA)、N−メチルモルホリン等のアミン系化合物な
どが挙げられる。ルイス塩基の使用量は、重合開始剤に
おけるリチウム原子1モル当り0.1〜1000モルと
なる範囲内の量である。すなわち、アルキルリチウム化
合物等を開始剤として不活性有機溶媒中で所定量のルイ
ス塩基を加え、ビニル芳香族化合物、共役ジエン化合物
を逐次重合させてランダム共重合体もしくはブロック共
重合体を形成する。次いで、得られた共重合体を、公知
の方法にしたがって不活性有機溶媒中で水素添加触媒の
存在下に水素添加して、水添共重合体(b)を合成する
ことが出来る。水添共重合体(b)における不飽和二重
結合量は、ヨウ素価測定、赤外分光光度計、核磁気共鳴
装置等により求められる。また、数平均分子量は液体ク
ロマトグラフィー測定などにより求めることができ、ガ
ラス転移温度は、示差走査熱量計により求めることがで
きる。
【0020】さらに、水添共重合体(b)は、本発明の
趣旨を損なわない限り、分子鎖中に、または分子末端
に、カルボキシル基、水酸基、酸無水物、アミノ基、エ
ポキシ基などの官能基を含有してもよい。官能基を含有
させる方法としては例えば無水マレイン酸を押出機中で
ラジカル付加反応させる方法や重合後、活性末端のリチ
ウムにエチレンオキサイドを付加させる方法が代表的で
ある。
【0021】次に、本発明のチューブに用いる樹脂組成
物を構成するオレフィン系樹脂(c)は、公知のものを
使用することができ、プロピレンの単独重合体の他、プ
ロピレンとエチレン等のα−オレフィンとの共重合体、
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、エチレンとα−オレフィンとの共重合
体、さらにはこれらのオレフィン系樹脂にカルボキシル
基等を付加した変性物も使用可能である。共重合成分を
持つオレフィン系樹脂の形態には、特に制約が無く、ブ
ロック、ランダムのいずれも用いることができる。オレ
フィン系樹脂(c)は上記構造を有するものであればい
かなる製造方法で得られるものであってもよい。オレフ
ィン系樹脂(c)は、上記の中から単独で使用してもよ
いし、二種類以上を併用してもよい。オレフィン系樹脂
を用いることで、得られる成形物の耐キンク性を保持し
たまま、力学的強度が向上する。上記オレフイン系樹脂
のうち、ポリプロピレン系樹脂を用いることが好適であ
る。
【0022】次に、本発明のチューブに用いる樹脂組成
物を構成するゴム用軟化剤(d)は、本発明のチューブ
に対して柔軟性および成形性を付与するために必須成分
であり、非芳香族系の鉱物油または非芳香族系の液状も
しくは低分子量の合成軟化剤が適している。具体的には
ゴム用軟化剤のパラフィン系、ナフテン系プロセスオイ
ルが好適に用いられる。
【0023】本発明のチューブに用いる樹脂組成物にお
ける各構成物質の配合重量比について説明する。水添ブ
ロック共重合体(a)と水添共重合体(b)は(a)/
(b)=10/90〜90/10(重量比)の範囲にあ
ることが必要である。(a)の配合量がこの範囲よりも
少ない場合は、得られる食品搬送用チューブの−20〜
0℃付近の低温域での柔軟性を欠く場合がある。また、
(a)の配合量がこの範囲よりも多いと、(b)を添加
した効果である耐キンク性の改善効果が見られなくなる
ため不十分である。好適な重量比は(a)/(b)=3
0/70〜70/30である。次に、オレフィン系樹脂
(c)は、(c)/(a+b+c+d)=10/100
〜50/100(重量比)の範囲であることが必要であ
る。(c)の配合量がこの範囲よりも少ない場合には得
られるチューブの力学強度が十分発現しない場合があ
り、また、成形加工性が不十分となる場合がある。一
方、(c)の配合量がこの範囲を超えると、得られるチ
ューブの柔軟性が失われ、急激に耐キンク性が悪化す
る。好適な重量比は、(c)/(a+b+c+d)=1
5/100〜45/100である。最後に、ゴム用軟化
剤(d)の配合量は(d)/(a+b)=20/80〜
80/20(重量比)の範囲にあることが必要である。
(d)の配合量がこの範囲よりも少ない場合は、柔軟性
および成形加工性が不十分となり、また、(d)の配合
量がこの範囲よりも多いとゴム用軟化剤のブリードおよ
び力学的強度の低下が起こる。(d)の配合量の好適範
囲は(d)/(a+b)=25/75〜75/25であ
る。
【0024】本発明のチューブに用いる樹脂組成物は、
その性能を損なわない範囲内で滑剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、光安定剤、着色剤、結晶核剤、難燃剤、帯電
防止剤、発泡剤等の公知の各種添加剤を添加することが
できる。また、水添クマロン・インデン樹脂、水添ロジ
ン系樹脂、水添テルペン樹脂、脂環族系水添石油樹脂な
どの水添系樹脂やオレフィンおよびジオレフィン重合体
からなる脂肪族系樹脂などの粘着付与樹脂も添加するこ
とができる。
【0025】また、本発明の主旨を損なわない範囲内で
あれば、必要に応じて充填剤を添加することができる。
かかる充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タル
ク、酸化チタン、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸
マグネシウム、ガラス繊維、カーボン繊維等が挙げられ
る。さらに、必要に応じ、ポリスチレン、ポリアルファ
メチルスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ABS
等のスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナ
イロン−6、ナイロン−66、ナイロン−12等のポリ
アミド系樹脂などの熱可塑性樹脂の添加も可能である。
また、本発明のチューブは、所望により、過酸化物等を
用いた通常の架橋方法により架橋して使用することも可
能である。
【0026】本発明のチューブに用いる樹脂組成物は、
単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサ
ー、ロールなどの混練機を用いて調製することができ
る。
【0027】このようにして得られた樹脂組成物を押出
成形し、柔軟性と耐キンク性に優れるチューブを得るこ
とができる。さらに、本発明のチューブに用いる樹脂組
成物は射出成形、ブロー成形、プレス成形、押出成形、
カレンダー成形などの任意の成形法によって、フィル
ム、シート、繊維状成形物など成形することもできる。
【0028】本発明のチューブは、柔軟性、耐キンク性
に優れる。この特性を活かして、食品搬送用、家電部品
用、産業用および医療用の成形物、例えば、自動販売機
内の飲料搬送チューブ、家電の給排水チューブ、自動車
洗車機チューブ、医療用のチューブなどに用いることが
できる。本発明のチューブの内径、膜厚は、その用途に
より適宜決められるが、内径については1〜30mmが好
適であり、2〜25mmがさらに好適である。また、膜厚
については0.2〜10mmが好適であり、0.5〜7mm
がさらに好適である。
【0029】
【実施例】実施例1〜3比較例1〜6 水添ブロック共重合体(a)、水添共重合体(b)、オ
レフィン系樹脂(c)、ゴム用軟化剤(d)を表1に示
す割合で配合し、200℃で溶融混練した後に、180
℃で単軸押出機にて外径8mm、内径6mmのチューブ
を成形した。参考例1として軟質塩化ビニル樹脂で同様
のチューブを成形した。
【0030】
【表1】
【0031】上記実施例1〜3および比較例1〜6およ
び参考例1で得られたチューブの柔軟性、耐キンク性評
価を行なった。性能評価の項目を以下に説明する。ま
た、結果を表2に示す。
【0032】柔軟性 得られたチューブの硬度(JIS K6253;タイプ
Aデュロメータ)を指標とした。目標の軟質塩化ビニル
の硬度との比較を行なった。
【0033】耐キンク性 得られたチューブを円形に変形させたときのキンク直前
の最小曲げ半径を測定し、耐キンク性の指標とした。
【0034】
【表2】
【0035】表2からも明らかなように、目標とする軟
質塩化ビニル樹脂の成形性、柔軟性、耐キンク性に対し
て、実施例1〜3ではこれらのすべての項目で良好なも
のが得られた。一方、比較例1〜6では成形性、柔軟
性、耐キンク性のすべての項目を満足することはできな
かった。
【0036】
【発明の効果】本発明のチューブは、耐キンク性に優
れ、さらに柔軟性にも優れている。
フロントページの続き Fターム(参考) 3H111 AA02 BA15 BA34 CB02 CB14 DA20 DB21 DB25 EA02 4F071 AA12X AA14 AA15X AA16 AA18 AA19 AA20 AA20X AA21X AA22X AA71 AA75 AA78 AE04 AH12 AH19 BB06 BC05 4J002 AE054 BB033 BB053 BB123 BB143 BB203 BP01W BP01X FD024 GB00 GQ00 GT00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ビニル芳香族化合物からなる重合
    体ブロックAを1個以上、および共役ジエンからなる重
    合体ブロックBを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の
    含有量が10〜40重量%であり、かつ共役ジエンから
    なるブロックBの炭素−炭素二重結合の70%以上が水
    素添加されてなる水添ブロック共重合体のうち、ガラス
    転移温度が−45℃未満である水添ブロック共重合体、
    (b)ビニル芳香族化合物および共役ジエンからなり、
    ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であ
    り、かつ共役ジエンの炭素−炭素二重結合の70%以上
    が水素添加されてなる水添共重合体のうち、ガラス転移
    温度が−45〜30℃である水添共重合体、(c)オレ
    フィン系樹脂および(d)ゴム用軟化剤からなり、配合
    重量比が、(a)/(b)=10/90〜90/10、
    (c)/(a+b+c+d)=10/100〜50/1
    00、(d)/(a+b)=20/80〜80/20で
    ある樹脂組成物からなるチューブ。
  2. 【請求項2】 (b)がビニル芳香族化合物からなる重
    合体ブロックCを1個以上、および共役ジエンからなる
    重合体ブロックDを1個以上有する水添ブロック共重合
    体である請求項1記載のチューブ。
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