JP2003286143A - 染毛用前処理剤組成物 - Google Patents
染毛用前処理剤組成物Info
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Abstract
た均染性と染色堅牢性を提供できる染毛用前処理剤組成
物を提供する。 【解決手段】 酸化染毛剤を適用する前の毛髪に使用す
る染毛用前処理剤組成物において、A)アルミニウム化
合物から選ばれる少なくとも1種と、(B)シリコーン
類から選ばれる少なくとも1種と、さらに、(C)タン
パク加水分解物及び/またはその誘導体とからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする
染毛用前処理剤組成物。
Description
持った毛髪に対して、均染性を向上させる染毛用前処理
剤組成物に関するものである。さらに詳しくは、ダメー
ジの激しい毛先部分など、酸化染毛剤の施術による染毛
結果に著しいムラを生じる可能性の高い毛髪の、酸化染
料の過剰な吸着や、染毛不足を防ぐ染毛用前処理剤組成
物に関する。
ントウェーブ、ヘアカラーあるいはヘアブリーチ等が流
行している。しかしこれらの頻度が増えるに従い、毛髪
は大きく損傷を受ける様になる。このような毛髪をヘア
カラーで染毛すると、一般には染めムラが生じ、さらに
日常の洗髪により簡単に色が落ちてしまうなどの問題が
あった。従来、毛先などの損傷のある毛髪への染毛処理
には、タンパク加水分解物や糖誘導体などのコンデショ
ニング成分を配合した組成物を前処理剤として適用し、
毛髪のダメージ部を保護することにより均染性を得るな
どの方法が提案されてきた(特開平8−81342号公
報、特開平10−226629号公報、特開平11−1
39940号公報など)。
により、染毛後の風合いの向上などに一定の効果は認め
られるが、均染性については未だに充分な効果は得られ
ていない。特に、染毛やパーマネントウェーブの繰り返
しなどによる損傷の激しい毛髪の毛先と、損傷を受けて
いない新生部との染毛結果の差は著しく、従来の前処理
剤を使用してさえ歴然として残り、美容業界では、毛先
への2度処理などで対応を余儀なくされ、非常に煩雑な
作業が必要であった。
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、損傷毛髪に対し濃染性、均染性及び染色堅
牢性を高めるための染毛用前処理剤組成物を提供する。
めに、請求項1に記載の発明は、酸化染毛剤を適用する
前の毛髪に使用する染毛用前処理剤組成物において、
(A)アルミニウム化合物から選ばれる少なくとも1種
と、(B)シリコーン類から選ばれる少なくとも1種を
含有することを要旨とする。
の組成物にさらに(C)タンパク加水分解物及び/また
はその誘導体を含有することを要旨とする。請求項3に
記載の発明は、請求項1〜2のいずれか1項に記載のシ
リコーン類が、アミノ変性シリコーンであることを要旨
とする。請求項4に記載の発明は、請求項2〜3のいず
れか1項に記載のタンパク加水分解物及び/またはその
誘導体が、ケラチンの加水分解物及び/またはその誘導
体であることを要旨とする。
態について説明する。本実施形態の染毛用前処理剤に
は、(A)アルミニウム化合物から選ばれる少なくとも
1種と、(B)シリコーン類から選ばれる少なくとも1
種と、(C)タンパク加水分解物及び/またはその誘導
体とからなる群より選ばれる少なくとも1種が含有され
ている。
明する。アルミニウム化合物の具体例としては、硫酸カ
リウムアルミニウム、硫酸アンモニウムアルミニウム、
硫酸ナトリウムアルミニウム、酢酸アルミニウム、ベヘ
ン酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、カプロン酸
アルミニウム、塩化アルミニウム、塩酸アルミニウム、
アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラント
インジヒドロキシアルミニウム、ジミリスチン酸アルミ
ニウム、ジ−dl−ピロリドンカルボン酸アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウ
ム、イソステアリン酸アルミニウム、グリシンアルミニ
ウム、ラノリン酸アルミニウム、モノステアリン酸アル
ミニウム、酸化アルミニウム、アルミニウムセスキクロ
ロハイドレート、アルミニウムセスキクロロハイドレッ
クスPEG、アルミニウムセスキクロロハイドレックス
PG、硫酸アルミニウム等が挙げられる。染毛用前処理
剤組成物にアルミニウム化合物を配合する場合には、上
記のアルミニウム化合物の中から選ばれる一種を単独で
配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合しても
よい。
ム化合物の含有量は0.1〜20重量%が好ましく、
0.5〜10重量%がより好ましい。
リコーン類の具体例としては、メチルポリシロキサン、
メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェン
ポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタ
メチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペン
タシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、テトラデ
カメチルヘキサシロキサン、高重合度メチルポリシロキ
サン、アミノ変性シリコーン、アルキル変性シリコー
ン、ポリエーテル変性シリコーン、アルコール変性シリ
コーン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチ
レン)シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シ
ロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリ
オキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキ
サン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重
合体、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキ
サン共重合体及びジメチルシロキサン・メチルステアロ
キシシロキサン共重合体などが挙げられる。
類の含有量は0.01〜10重量%が好ましく、0.0
5〜3重量%がより好ましい。
ついて説明する。タンパク質加水分解物及びその誘導体
の具体例としては、ケラチン、コラーゲン、エラスチ
ン、フィブロイン、コンキオリン、シルク、カゼイン、
ゼラチン、小麦タンパク質、大豆タンパク質、米タンパ
ク質、米ぬかタンパク質、とうもろこしタンパク質、馬
鈴薯タンパク質、アーモンドタンパク質、綿実タンパク
質、えんどう豆タンパク質、カラス麦タンパク質、シロ
バナルーピンタンパク質およびブラジルナッツタンパク
質などのタンパク質の加水分解物、およびそれらの4級
化物、シリル化物、アシル化物あるいはアルキルエステ
ルなどの誘導体などが挙げられる。そして、染毛用前処
理剤組成物には、上記の中から選ばれる一種以上が含有
されている。
解物及び/またはその誘導体を含有する場合、染毛用前
処理剤組成物におけるタンパク質加水分解物及び/また
はその誘導体の含有量は0.1〜50重量%が好まし
く、1〜10重量%がより好ましい。
その剤型に応じて、以上説明した成分以外の成分がさら
に含有されている。
均染性効果の向上の観点から3〜10の範囲が好まし
く、さらに好ましくは4〜6である。pHが3より低く
ても、また10より高くても頭皮への刺激等が懸念され
る。また10より高いと、堅牢性向上効果がなくなるば
かりか、毛髪損傷を引き起こすため好ましくない。pH
の調整方法は特に制限されず、一般に使用される酸およ
び/またはアルカリで調整すればよい。また、本発明品
に緩衝能を持たせる事も可能である。
としては、液体状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペー
スト状、霧状またはエアゾールフォームなどが挙げられ
る。これらの内、使い易さと効果の点から、特に好まし
くは液体状、乳液状、霧状またはエアゾールフォーム状
である。本発明の毛髪処理剤が最も効果的な適用方法
は、前処理剤として頭髪に均一に塗布した後、乾燥さ
せ、その後染毛剤で染毛処理を行う方法である。従って
クリーム状やゲル状の様に粘稠な形態であると、均一に
塗布しにくく、十分な効果を期待できなくなる恐れがあ
る。
理剤組成物に配合される上記成分以外の成分としては、
水・有機溶剤等の溶剤、セタノール・セトステアリルア
ルコール・ワセリン等の油性成分、ラウリル硫酸ナトリ
ウム・POE(20)セチルエーテル等の界面活性剤、
カルボキシビニルポリマー等の高分子化合物、保湿剤、
防腐剤、EDTA二ナトリウム等のキレート剤、酸化防
止剤、噴射剤、アミノ酸、植物抽出物、生薬抽出物、ビ
タミン類、色素、香料、顔料、紫外線吸収剤などが挙げ
られる。
て、以下に記載する。 (1)アルミニウム化合物及びシリコーン類を含有して
いるため、本実施形態の染毛用前処理剤組成物で損傷毛
髪を処理すれば、その後に用いる酸化染毛剤で毛髪を均
一に染めることができ、かつ染色堅牢性を高めることが
できる。 (2)さらに、タンパク加水分解物及び/またはその誘
導体を含有しているため、本実施形態の染毛用前処理剤
組成物で損傷毛髪を処理すれば、その後に用いる酸化染
毛剤で毛髪を均一に染め、かつ染色堅牢性を高める効果
を向上させることができる。
ンであるため、良好な染毛力を得ることができ、さらに
上記(1)、(2)の効果を向上させることができる。 (4)タンパク加水分解物がケラチンの加水分解物であ
るため、毛髪の風合いを向上させることができ、さらに
上記(1)、(2)の効果を向上させることができる。
分解物及び/またはその誘導体を省いて構成することも
できる。
る染毛剤は酸化染毛剤であり、酸化染毛剤による毛先の
かぶりやむら染まりを良好に抑えることができる。
など適切な媒体に酸化染料(主要中間体とカップラー)
を含有した第1剤と、過酸化水素を含有した第2剤とか
らなり、使用時に両者を混合することにより染料を酸化
発色させるもので、永久染毛剤とも呼ばれる。その他に
も、過酸化水素の代わりに過炭酸ナトリウム、過ホウ酸
ナトリウムあるいは臭素酸ナトリウムなどの固体の酸化
剤を用いることにより染料と同時に配合することを可能
とした粉末状染毛剤があり、水で溶いて使用する。
ン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−
フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルア
ミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、
p−メチルアミノフェノール、o−クロル−p−フェニ
レンジアミンおよび2,4−ジアミノフェノール等の主
要中間体や、レゾルシン、カテコール、ピロガロール、
フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、5−アミ
ノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、5−(2
−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、
m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシ
エタノール、トルエン−3,4−ジアミン、α−ナフト
ール、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、
3,3’−イミノジフェニール、1,5−ジヒドロキシ
ナフタレンおよびタンニン酸等のカップラーが挙げられ
る。その他に調色を目的として2−アミノ−4−ニトロ
フェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、2−
ニトロ−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ−o−フ
ェニレンジアミン、p−ニトロ−m−フェニレンジアミ
ン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−2,5−
ジアミノ−1,4−キノンジイミン、2−ヒドロキシ−
5−ニトロ−2’,4’−ジアミノアゾベンゼン−5’
−スルホン酸ナトリウム、ピクラミン酸、ピクラミン酸
ナトリウム、1−アミノ−4−メチルアミノアントラキ
ノン、1,4−ジアミノアントラキノンおよびヘマテイ
ン等の直接染料を配合することがある。
るが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施
例の記述に限定されるものではない。まず、本試験で用
いる酸化染毛剤1、2剤の組成を以下に示す。なお、こ
の酸化染毛剤は、使用時に1剤と2剤を1:1で混合
し、毛髪に適用後20分間放置し、洗い流すと、通常の
健康な毛髪であれば、緑がかったブラウンに染めること
ができるものである。
す。 <毛束の調製>30cmヒト黒毛束を毛先より下記の処
理を施し、実験用毛髪を準備した。 1.毛先から20cmを市販のブリーチ剤(ビューティ
ーンブリーチ体験;ホーユー(株)製)で定法により処
理を行い脱色する操作を2回繰り返した。 2.1で処理した毛束の、さらに毛先から10cmを市
販のパーマネントウェーブ用剤(ダニエルギャルビンプ
ロマスターウェーブLA/t;ホーユー(株)製)で定
法により処理を行った。 これにより、毛先から根元まで、損傷度が3段階に異な
る毛髪を調製した。
の組成を下記表1に示す。実施例1〜2及び比較例1〜
4は、損傷毛を修復するための一般的なトリートメント
剤(比較例1)に、本発明の特徴成分を単独あるいは併
用して配合した前処理剤である。
黒毛束に、実施例1〜2および比較例1〜4の染毛用前
処理剤組成物を均一に塗布し、ドライヤーで風乾したの
ち、上記試験用酸化染毛剤にて染毛を行った。染毛処理
は常法で行った。そして、均染性と堅牢性について下記
の基準で評価を行った。その結果を表1に併せて示す。
に、1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液に各毛束を浸漬
し、30分間穏やかに攪拌した。そして、毛束を取り出
し、残液の毛髪から水溶液に溶け出た色の濃さを観察し
た。この処理は通常のシャンプーを20回程度繰り返し
たのと同程度の色落ちを示すため、色落ちを評価するた
めの簡便法として用いている。以下の基準により、目視
にて評価した。 ◎:残液に若干色が付いている ○:残液に色がついている △:残液に色が濃く付いている ×:残液に色が非常に濃く付いている
毛髪の外観は特に差はなかった。この毛髪を前記酸化染
毛剤で処理すると、実施例のみが全体に均一な緑がかっ
たブラウンに染色された。実施例2の方がより均一に良
好に染色された。比較例1〜3は、毛先から根元まで色
むらができ、特に比較例1〜3は毛先が染まりすぎ、黒
〜真っ黒に染毛されてしまった。
に良好な堅牢性を示し、実施例2の方が効果は高かっ
た。また、実施例1と2を比べると、タンパク加水分解
物を配合した実施例2の方が、毛髪の風合いが良好であ
った。
たところ、実施例1及び2と同様に良好な均染性と堅牢
性が確認できた。また、毛髪の感触も良好であった。
Claims (4)
- 【請求項1】 酸化染毛剤を適用する前の毛髪に使用す
る染毛用前処理剤組成物において、(A)アルミニウム
化合物から選ばれる少なくとも1種と、(B)シリコー
ン類から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴
とする染毛用前処理剤組成物。 - 【請求項2】 さらに、(C)タンパク加水分解物及び
/またはその誘導体とからなる群より選ばれる少なくと
も1種を含有することを特徴とする染毛用前処理剤組成
物。 - 【請求項3】 シリコーン類がアミノ変性シリコーンで
あることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記
載の染毛用前処理剤組成物。 - 【請求項4】 タンパク加水分解物及び/またはその誘
導体が、ケラチンの加水分解物及び/またはその誘導体
であることを特徴とする請求項2〜3のいずれか1項に
記載の染毛用前処理剤組成物。
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