JP4718063B2 - 酸化剤組成物、毛髪染色剤又は毛髪脱色剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は酸化剤組成物、毛髪染色剤又は毛髪脱色剤に関し、更に詳しくは、少なくとも酸化剤を含み、毛髪染色用又は毛髪脱色用に用いる酸化剤組成物と、この酸化剤組成物を含んで構成される1剤式,2剤式又は3剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤とに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、種々の染毛剤もしくは毛髪着色剤が開発され、手軽に毛髪のカラーリングが楽しめるようになって来ている。
【0003】
染毛剤もしくは毛髪着色剤としては、単に着色剤を毛髪に付着させて一時的に着色するカラースプレーや、イオン結合を利用して酸性染料を毛皮質の浅い部分に結合させるヘアマニキュアのような酸性カラー、アルカリ剤の働きで酸化染料を毛髪のキューティクル内部まで送り込み、酸化剤でメラニン色素の分解と染料の発色を行わせるアルカリヘアダイ(酸化染毛剤)等、多様なタイプが提供されている。
【0004】
上記各種の染毛剤もしくは毛髪着色剤の内、特に主流になっているのは、アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤を混合して染毛する2剤式の酸化染毛剤である。2剤式の酸化染毛剤は、扱いが容易である点、染色効果が永続しシャンプー等によって色落ちしない点等の優れた特徴を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記酸化染毛剤における第2剤組成物は、過酸化水素等のような作用の強い酸化剤に基づく化学反応を伴うため、 毛髪に対してダメージを与え、 毛髪のしなやかさ,ツヤ等を損ねたり、毛髪のパサツキを生じたりすると言う問題があった。
【0006】
又、上記した2剤式の酸化染毛剤に限らず、同様に酸化剤組成物を用いる1剤式又は3剤式の酸化染毛剤や、アルカリ剤及び酸化剤を用いるが染料を含まない毛髪脱色剤(ブリーチ剤)についても、同様な問題があった。
【0007】
そこで本発明は、上記各種の酸化剤組成物であって、毛髪に対するダメージが少なく良好なコンディショニング効果を示すものを提供することを、解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその作用・効果】
(第1発明の構成)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、少なくとも酸化剤を含み、毛髪染色用又は毛髪脱色用に用いる酸化剤組成物であって、同一種類の化学構造を持つ低動粘度のシリコーン化合物と高動粘度のシリコーン化合物とを併せ配合した、酸化剤組成物である。
【0009】
ここに「同一種類の化学構造を持つ」とは、化学構造の基本的な骨格が同種であることを言い、少なくとも、モノマー組成が同一で分子量が異なるポリマーやオリゴマー同士はこの定義に該当する。モノマー組成が同一で重合形式が異なる(例えば、鎖状重合と分岐状重合)ポリマーやオリゴマー同士も、この定義に該当する。
【0010】
(第1発明の作用・効果)
従来より、毛髪染色剤にシリコーン化合物を配合する場合があった。これらのシリコーン化合物は毛髪に対する保護効果やコンディショニング効果を期待して配合されていたが、実際には必ずしも期待通りの効果が得られていなかった。しかし、第1発明によれば、毛髪に対するダメージが少なく良好なコンディショニング効果を示す、毛髪染色用又は毛髪脱色用の酸化剤組成物が提供される。
【0011】
その理由は次のように推測される。即ち、第1発明の酸化剤組成物にはシリコーン化合物として低動粘度のものと高動粘度のものとが併せ配合されているため、作用メカニズムは明確ではないが、これらのシリコーン化合物の毛髪表面への吸着と、シリコーン被膜の形成とがスムーズに行われる。その結果、毛髪ダメージに対する優れた保護効果とコンディショニング効果が発現されるのである。
【0012】
(第2発明の構成)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係る低動粘度及び高動粘度のシリコーン化合物が、次の「式1」の一般式(式1中、nは3〜2500のいずれかの整数である)で示すメチルポリシロキサンである、酸化剤組成物である。
(CH3)3SiO〔(CH3)2SiO〕nSi(CH3)3・・・式1
(第2発明の作用・効果)
前記低動粘度及び高動粘度のシリコーン化合物としては、第2発明に係るメチルポリシロキサンが特に優れた効果を示すことが判明した。メチルポリシロキサンは、従来、化粧品全般を通じては使用されたことがあるが、低動粘度のものと高動粘度のものとが併せ配合された事例は見聞していない。又、毛髪用剤、とりわけ毛髪染色剤又は毛髪脱色剤に対しては、メチルポリシロキサンが上記のように併せ配合されたことはない。
【0013】
(第3発明の構成)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第1発明又は第2発明に係る低動粘度のシリコーン化合物が500cSt以下の動粘度を示すものであり、前記高動粘度のシリコーン化合物10000cSt以上の動粘度を示すものである、酸化剤組成物である。
【0014】
ここに「動粘度」とは、化粧品原料基準第二版注解(p.1461〜1463,1984年,薬事日報社)の一般試験法の粘度測定法第1法に記載されているウベローテ型毛細管粘度計を用いて25°Cで測定した粘度(単位:cSt )を言う。
【0015】
(第3発明の作用・効果)
併せ配合される低動粘度及び高動粘度のシリコーン化合物(もしくはメチルポリシロキサン)としては、第3発明のように、低動粘度のシリコーン化合物が500cSt 以下の動粘度を示すものであり、高動粘度のシリコーン化合物が10000cSt 以上の動粘度を示すものであることが、特に好ましい。
【0016】
低動粘度のシリコーン化合物が500cSt を超える動粘度を示す場合には毛髪の十分なしなやかさを得られないことが懸念され、高動粘度のシリコーン化合物が10000cSt 未満の動粘度を示す場合には毛髪のパサツキを生じることが懸念される。
【0017】
(第4発明の構成)
上記課題を解決するための本願第4発明の構成は、前記第1発明〜第3発明に係る低動粘度のシリコーン化合物(A)と高動粘度のシリコーン化合物(B)との配合重量比がA:B=20:1〜1:1の範囲内である、酸化剤組成物である。
【0018】
(第4発明の作用・効果)
低動粘度及び高動粘度のシリコーン化合物(もしくはメチルポリシロキサン)の配合重量比は限定されないが、第4発明に規定するような配合重量比であることが、毛髪のしなやかさとつやを保ち、パサツキを抑えると言う理由から、特に好ましい。
【0019】
(第5発明の構成)
上記課題を解決するための本願第5発明の構成は、前記第1発明〜第4発明に係る毛髪染色用の酸化剤組成物が、更に重合・発色式の酸化染料、又は直接染料を含む、酸化剤組成物である。
【0020】
(第5発明の作用・効果)
酸化剤組成物は、毛髪染色用のものには、更に重合・発色式の酸化染料、又は直接染料が配合されるが、毛髪脱色用のものには染料は配合されない。
【0021】
(第6発明の構成)
上記課題を解決するための本願第6発明の構成は、前記第1発明〜第5発明に係る酸化剤組成物が、以下のいずれかである、酸化剤組成物である。
(1)1剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤。
(2)2剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤における第2剤組成物。
(3)3剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤における第2剤組成物。
【0022】
(第6発明の作用・効果)
第1発明〜第5発明に係る酸化剤組成物は、第6発明の(1)〜(3)のように、毛髪染色用にも毛髪脱色用にも使用することができるし、1剤式〜3剤式のいずれの毛髪染色剤又は毛髪脱色剤にも使用できる。
【0023】
(第7発明の構成)
上記課題を解決するための本願第7発明の構成は、少なくともアルカリ剤を含む第1剤組成物と、第2剤としての第1発明〜第5発明に係る酸化剤組成物とからなる、2剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤である。
【0024】
(第7発明の作用・効果)
第7発明に係る2剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤においては、第1発明〜第5発明に係る酸化剤組成物の効果を確保したもとで、毛髪を良好に染色又は脱色することができる。
【0025】
(第8発明の構成)
上記課題を解決するための本願第8発明の構成は、少なくともアルカリ剤を含む第1剤組成物と、少なくとも過硫酸塩を含む第3剤組成物と、第2剤としての第1発明〜第5発明に係る酸化剤組成物とからなる、3剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤である。
【0026】
(第8発明の作用・効果)
第8発明に係る3剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤においては、第1発明〜第5発明に係る酸化剤組成物の効果を確保したもとで、毛髪を良好に染色又は脱色することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、第1発明〜第8発明の実施の形態について説明する。以下において単に「本発明」と言うときは、第1発明〜第8発明を一括して指している。
【0028】
〔酸化剤組成物〕
本発明に係る酸化剤組成物は、少なくとも酸化剤を含み、毛髪染色用又は毛髪脱色用に用いる酸化剤組成物であって、同一種類の化学構造を持つ低動粘度のシリコーン化合物と高動粘度のシリコーン化合物とを併せ配合したものである。前記したように、毛髪染色用の酸化剤組成物には、更に重合・発色式の酸化染料、又は直接染料が配合されるが、毛髪脱色用の酸化剤組成物には染料は配合されない。
【0029】
酸化剤組成物に含まれる酸化剤の種類は必ずしも限定されないが、通常は過酸化水素が用いられる。毛髪染色用の酸化剤組成物に配合する酸化染料は、通常、主要中間体とカプラーに分けられる。
【0030】
主要中間体としては、フェニレンジアミン類,アミノフェノール類,ジアミノピリジン類及びこれらの塩酸塩,硫酸塩,酢酸塩等の塩類の1種又は2種以上が挙げられる。これらの中でも、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−β−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、N−β−ヒドロキシエチル−N−エチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェニルスルファミン酸、2,5−ジアミノピリジン及びそれらの塩類が、染毛力の点から好ましい。
【0031】
主要中間体の配合量は限定されないが、酸化剤組成物の全重量に対して0.01〜15重量%であることが好ましい。配合量が0.01重量%未満であると十分な染毛効果が得られ難く、配合量が15重量%を超えても染毛効果が飽和し経済的ではない。これらの配合量は、より好ましくは0.1〜10重量%とされる。配合量を0.1重量%以上とすることにより、優れた染毛効果が得られる。配合量が10重量%を超えても、染毛効果の向上度合いが少なくなる。
【0032】
カプラーとしては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、m−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノ−o−クレゾール、ジフェニルアミン、p−メチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール等や、これらの塩が好ましく例示される。
【0033】
カプラーとしては、以上の他にも、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されたものも、適宜に用いることができる。
【0034】
カプラーの配合量は限定されないが、酸化剤組成物の全重量に対して0.01〜10重量%であることが好ましい。配合量が0.01重量%未満であると十分な染毛性が得られ難く、配合量が10重量%を超えても染毛効果が飽和し経済的ではない。これらの配合量は、より好ましくは0.1〜5重量%とされる。配合量を0.1重量%以上とすることにより、優れた染毛効果が得られる。配合量が5重量%を超えても、染毛効果の向上度合いが少なくなる。
【0035】
直接染料としては、タール系色素や天然色素等の公知のものを1種又は2種以上用いることができる。その中でも、ニトロ系染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラキノン染料又はインジゴ染料が良好な染毛効果を得られて好ましい。
【0036】
直接染料の具体例としては、ニトロ−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン、p−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、又はこれらの塩類が好ましく例示される。「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた染料も、好ましく例示される。
【0037】
以上のような直接染料の配合量は限定されないが、酸化剤組成物の全重量に対して0.01〜10重量%であることが好ましい。配合量が0.01重量%未満であると十分な染毛性が得られ難く、配合量が10重量%を超えても染毛効果が飽和し、反面、頭皮や手指への染着が著しくなり好ましくない。
【0038】
酸化剤組成物には、上記の酸化剤、及び酸化染料又は直接染料の他にも、必要に応じて、高級アルコール、多価アルコール、界面活性剤、高分子物質、pH調整剤、金属キレート剤、酸化防止剤、アミノ酸、香料、防腐剤、抗炎症剤、着色料等を任意に配合することができる。これらの各種配合成分としては、各種の周知又は公知のものを限定なく任意に使用することができる。
【0039】
本発明の酸化剤組成物は、1剤式,2剤式又は3剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤等における使用形態あるいは使用目的等に応じて、液状,乳液状,クリーム状,ゲル状,エアゾール泡沫状あるいは非エアゾールタイプのミスト及びフォーム等の任意の剤型において構成することができる。
【0040】
〔シリコーン化合物〕
本発明の酸化剤組成物に併せ配合されるシリコーン化合物は、同一種類の化学構造を持つ低動粘度のものと高動粘度のものである。シリコーン化合物として特に好ましいものは、前記「式1」の一般式で示されるメチルポリシロキサンの、低動粘度のもの及び高動粘度のものである。その他にも、メチルフェニルポリシロキサン,アミノ変性シリコーン,ポリエーテル変性シリコーン,アルキル変性シリコーン,トリメチルシロキシケイ酸,メチルハイドロジェンポリシロキサン等のシリコーン化合物の、低動粘度のもの及び高動粘度のものを併せ配合することができる。
【0041】
低動粘度のシリコーン化合物において、その動粘度は500cSt 以下であることが好ましい。その動粘度が500cSt を超えると、毛髪の十分なしなやかさが得られないと言う好ましくない傾向が懸念される。その動粘度は、とりわけ10〜350cSt 程度であることが好ましい。
【0042】
高動粘度のシリコーン化合物において、その動粘度は10000cSt 以上であることが好ましい。その動粘度が10000cSt 未満であると、毛髪のパサツキが生じると言う好ましくない傾向が懸念される。その動粘度は、とりわけ30000〜1000000cSt 程度であることが好ましい。
【0043】
低動粘度のシリコーン化合物(A)と高動粘度のシリコーン化合物(B)との配合量及び重量比は、基本的には限定されない。
【0044】
しかし、Aの配合量としては酸化剤組成物の全重量に対して1〜10重量%程度であることが、Bの配合量としては酸化剤組成物の全重量に対して0.1〜5重量%程度であることが、それぞれ好ましい。A及びBの合計配合量が過少であると、毛髪のしなやかさが得られず、パサツキを生じると言う不具合が懸念され、A及びBの合計配合量が過剰であると、染毛効果を阻害すると言う不具合が懸念される。
【0045】
又、AとBとの配合重量比は、A:B=20:1〜1:1の範囲内であることが好ましい。Aの配合重量比が上記の範囲から過少側に外れると(Bの配合重量比が上記の範囲から過剰側に外れると)、毛髪のしなやかさが劣ると言う不具合が懸念される。Aの配合重量比が上記の範囲から過剰側に外れると(Bの配合重量比が上記の範囲から過少側に外れると)、毛髪にパサツキを生じると言う不具合が懸念される。
【0046】
〔毛髪染色剤又は毛髪脱色剤〕
本発明に係る酸化剤組成物は、重合・発色式の酸化染料、又は直接染料が配合された毛髪染色剤として、又は染料が配合されない毛髪脱色剤として、1剤式,2剤式あるいは3剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤に使用される。
【0047】
2剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤においては、本発明に係る酸化剤組成物は第2剤として使用される。この場合の第1剤は、通常、少なくともアンモニア,モノエタノールアミン,イソプロパノールアミン等のアルカリ剤を含み、他にも界面活性剤,炭化水素,高級脂肪酸,高級アルコール,高分子化合物,酸化防止剤等の任意の成分を含むことができる。染料(酸化染料)は、通常、第1剤に含まれる。
【0048】
3剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤において、本発明に係る酸化剤組成物は第2剤として使用される。この場合の他の2剤は、例えば第1剤が少なくともアルカリ剤を含み、第3剤が少なくとも過硫酸塩を含むと言う内容に構成することができる。第1剤,第3剤には、その他にも、界面活性剤,炭化水素,高級脂肪酸,高級アルコール,高分子化合物,酸化防止剤等の任意の成分を含むことができる。染料(酸化染料)は、通常、第1剤に含まれる。
【0049】
【実施例】
〔第1実施例群〕
末尾の表1に示す実施例1〜実施例7、及び比較例1〜比較例3に示す組成の酸化剤組成物(染毛剤第2剤組成物)を常法に従い調製した。表に示す組成は重量%単位である。
【0050】
別途、下記の組成の染毛剤第1剤組成物を常法に従い調製した。数値は重量%単位である(第2実施例群以下においても同様)。
p−フェニレンジアミン 0.5
p−アミノフェノール 0.2
o−アミノフェノール 0.3
ニトロ−p−フェニレンジアミン 0.1
レゾルシン 1.0
オレイン酸 15.0
POE(10)オレイルエーテル 15.0
イソプロピルアルコール 10.0
エデト酸二ナトリウム 0.3
亜硫酸ナトリウム 0.5
28%アンモニア水(pH10調整量) 適量
防腐剤,香料 適量
精製水 残部
そして表1の実施例1〜実施例7及び比較例1〜比較例3の酸化剤組成物を、それぞれ上記の染毛剤第1剤組成物と重量比1:1で混合して毛髪に塗布し、室温で20分放置後、通常のシャンプーにて洗浄、乾燥させた。これらの毛髪について、「しなやかさ」、「つや」、「パサツキ」をいずれも下記の4段階の基準で評価し、その結果を表1に示した。
◎:非常に良い
○:良い
△:やや良い
×:あまり良くない
〔第2実施例群〕
(第2実施例群−1)
下記の、いずれもクリーム状である酸化染毛剤第1剤組成物及び第2剤組成物を常法に従い調製し、これらを混合して上記第1実施例群の場合と同様にして毛髪への施用を行った後、「しなやかさ」、「つや」、「パサツキ」について同上の基準で評価を行ったところ、いずれの評価項目も○又は◎であった。
【0051】
第1剤
p−フェニレンジアミン 1. 0
p−アミノフェノール 0.2
o−アミノフェノール 1. 0
レゾルシン 1.5
POEアルキルエーテル 3. 0
セトステアリルアルコール 8. 0
流動パラフィン 2. 0
エデト酸二ナトリウム 0.2
アスコルビン酸 0.5
アンモニア(pH9.5調整量) 適量
防腐剤,香料 適量
精製水 残部
第2剤
セタノール 5. 0
POE(5. 5)セチルエーテル 1. 0
POE(20)セチルエーテル 2. 0
ラウリル硫酸ナトリウム 0. 5
メチルポリシロキサン(10cSt) 2. 0
メチルポリシロキサン(100 万cSt) 0. 5
プロピレングリコール 2. 0
フェナセチン 0. 1
エデト酸二ナトリウム 0. 5
過酸化水素(35%) 15. 0
精製水 適量
(第2実施例群−2)
下記の、いずれもフォーム状である酸化染毛剤第1剤組成物及び第2剤組成物を常法に従い調製し、これらを混合して上記第1実施例群の場合と同様にして毛髪への施用を行った後、「しなやかさ」、「つや」、「パサツキ」について同上の基準で評価を行ったところ、いずれの評価項目も○又は◎であった。
【0052】
(第2実施例群−3)
下記の、いずれも液状である酸化染毛剤第1剤組成物及び第2剤組成物を常法に従い調製し、これらを混合して上記第1実施例群の場合と同様にして毛髪への施用を行った後、「しなやかさ」、「つや」、「パサツキ」について同上の基準で評価を行ったところ、いずれの評価項目も○又は◎であった。
【0053】
【0054】
【表1】
Claims (7)
- 少なくとも酸化剤を含み、毛髪染色用又は毛髪脱色用に用いる酸化剤組成物であって、
同一種類の化学構造を持つ、動粘度が10〜350cStである低動粘度のシリコーン化合物と動粘度が10000cSt以上である高動粘度のシリコーン化合物とを併せ配合したことを特徴とする酸化剤組成物。 - 前記低動粘度及び高動粘度のシリコーン化合物が次の「式1」の一般式(式1中、nは3〜2500のいずれかの整数である)で示すメチルポリシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載の酸化剤組成物。
(CH3)3SiO〔(CH3)2SiO〕nSi(CH3)3・・・式1 - 前記低動粘度のシリコーン化合物(A)と高動粘度のシリコーン化合物(B)との配合重量比が、A:B=20:1〜1:1の範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の酸化剤組成物。
- 前記毛髪染色用の酸化剤組成物が、更に重合・発色式の酸化染料、又は直接染料を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の酸化剤組成物。
- 前記酸化剤組成物が以下のいずれかであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の酸化剤組成物。
(1)1剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤。
(2)2剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤における第2剤組成物。
(3)3剤式の毛髪染色剤又は毛髪脱色剤における第2剤組成物。 - 少なくともアルカリ剤を含む第1剤組成物と、第2剤としての請求項1〜請求項4のいずれかに記載の酸化剤組成物とからなることを特徴とする2剤式毛髪染色剤又は毛髪脱色剤。
- 少なくともアルカリ剤を含む第1剤組成物と、少なくとも過硫酸塩を含む第3剤組成物と、第2剤としての請求項1〜請求項4のいずれかに記載の酸化剤組成物とからなることを特徴とする3剤式毛髪染色剤又は毛髪脱色剤。
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