JP4551545B2 - 酸化染毛剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化染毛剤に関するものであり、詳しくは、毛髪につやを与え、コンディショニング効果に優れる酸化染毛剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、毛髪を染毛する場合には、一般的に、酸化染毛剤が用いられてきた。その酸化染毛剤としては、酸化染料中間体とアルカリ剤とを含む第1剤と、酸化剤を含む第2剤とから成り、使用時にそれらを混合して用いる2剤型のものが広く使用されている。
【0003】
この酸化染毛剤は、無色低分子の酸化染料中間体を毛髪中に浸透させ、次に、その酸化染料中間体を、酸化剤の作用により酸化重合させて色素を生成し、その色素を毛髪中に染着させることにより、染毛を行うものであり、要望に応じた種々の色調に毛髪を染毛することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の酸化染毛剤を用いて染毛処理を行うと、どうしてもある程度毛髪が損傷し、毛髪のつやや潤いがなくなってしまうことがあった。これは、例えば、酸化剤により、毛髪の皮質あるいはケラチンが、酸化分解されることによる。
【0005】
特に、一度染毛処理を行った後、退色などにより、再度染毛処理を行う場合には、既に染毛処理を施されていた毛髪(既染毛)は、更に損傷が著しくなり、一層、毛髪のつやや潤いがなくなってしまうという問題があった。
この問題に対し、従来は、特定の作用を持つ添加剤を酸化染毛剤に加えることにより、ある程度毛髪の感触を改善したり、毛髪のつやを維持することが行われてきたが、その効果は充分ではなく、又、毛髪の感触とつやを同時に改善することは困難であった。更に、添加剤の効果が染毛前の毛髪の状態に依存する場合があり、毛髪の状態によっては、上記効果が十分発揮されないことがあった。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑みなされたものであり、毛髪の損傷を起こさず、毛髪のなめらかな感触やつやを保ったまま、毛髪を染毛することができる酸化染毛剤組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明は、
染料、酸化剤、及びアルカリ剤を含む酸化染毛剤組成物であって、下記(A)、(B)、(C)、(D)、及び(E)の成分を含むことを特徴とする酸化染毛剤組成物を要旨とする。
【0008】
(A) ケラチン蛋白加水分解物、ケラチン蛋白加水分解物の誘導体のうちの1種又は2種
(B) 多価アルコール
(C) 塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸のターポリマー
(D) カチオン化セルロース誘導体
(E) メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースのうちの1種又は2種以上
本発明の酸化染毛剤組成物が含有する上記A〜Eの成分のうち、A、C,D,及びE成分は、毛髪の感触をなめらかにする効果を持つ。
【0009】
特に、C,D,E成分は、それぞれが、互いに異なる状態の毛髪に特に強く作用する成分であり、本発明の酸化染毛剤組成物は、この3成分を併せ持つことにより、あらゆる状態の毛髪に対して、毛髪の感触をなめらかにする効果を発揮する。
【0010】
つまり、C成分は、毛髪のミドルダメージ部(毛髪の表面を覆うキューティクルの先端が少し欠けている状態の部分)に吸着し、その部分の感触をなめらかにする効果があり、D成分は、ハイダメージ部(キューティクルが部分的に剥離している状態の部分)に吸着し、その部分の感触をなめらかにする効果があり、E成分は、毛髪の未損傷部及び毛髪全体をコートし、それらの部分の感触をなめらかにする効果がある。
【0011】
又、B成分は、毛髪に対する保水作用があり、毛髪をつやのある状態にする効果がある。尚、この効果は、毛髪の状態に依らない。
従って、本発明の酸化染毛剤組成物は、上記A〜Eの成分を全て含むことにより、毛髪のなめらかな感触とつやの両方を同時に改善することができ、しかも、上記効果は、染毛前の毛髪の状態に依存することはない。
【0012】
更に、本発明の酸化染毛剤組成物を、既に染毛処理や脱色処理により損傷を受けた毛髪に対して使用すれば、毛髪のなめらかな感触を回復し、つやのある状態とすることができる。
尚、本発明の酸化染毛剤組成物は、使用時のPHが7.0以上であることが、染毛力の点から好ましく、使用時のPHが9.0以下であることが、染毛後の毛髪のつやの維持という点から好ましいが、使用時のPHが上記範囲以外(例えば、PH3.0〜6.9)の場合でも、毛髪のなめらかさ、柔軟性、及びつやのある状態を維持し、又は回復する効果を奏する。但し、使用時のPHが7.0未満の場合は、染色後の毛髪の色の鮮やかさにおいて、やや劣る。
【0013】
・前記成分(A)のうち、ケラチン蛋白加水分解物の誘導体としては、例えば、トリメチルアンモニウム塩等でカチオン化されたケラチン蛋白加水分解物カチオン化誘導体、高級アルキル第4級アンモニウム塩等でカチオン化されたケラチン蛋白加水分解物高級アルキルカチオン化誘導体、ケラチン蛋白加水分解物のアルキルエステル等がある。
【0014】
又、ケラチン蛋白加水分解物、又は上記の誘導体としては、平均分子量400〜1500のものが好ましい。市販品としては、例えば、プロモイスWK、プロモイスWK−H、プロモイスWK−HQ、プロモイスWK−HCAQ、プロモイスWK−A(以上、成和化成社製)等を使用することができる。
【0015】
ケラチン蛋白加水分解物又はその誘導体は、必要に応じて1種又は2種以上を併用して用いることができ、その配合量は、例えば、0.01〜5重量%とすることができる。0.01重量%よりも少ないと、毛髪のつやを良くする効果が得られず、5重量%を超えても、それ以上の効果は得られない。更に、充分な効果(毛髪のつやを良くする効果)を得るためには、0.1重量%以上の配合量が好ましく、3重量%以下の配合量で、充分な効果が得られる。
【0016】
・前記成分(B)の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。これらの中でも、ジグリセリンが好ましい。
【0017】
多価アルコールの配合量は、例えば、0.01〜20重量%であり、0.01重量%よりも少ないと、保水作用により毛髪につやを与える効果が得られず、20重量%を超えても、それ以上の効果は得られない。更に、充分な効果(毛髪につやを与える効果)を得るためには、0.05重量%以上の配合量が好ましく、10重量%以下の配合量で、充分な効果が得られる。
【0018】
・前記成分(C)の市販品としては、カルゴン社製のマーコートプラス3330,3331等が挙げられる。
【0019】
前記成分(C)の配合量は、例えば、0.01〜5重量%とすることができる。0.01重量%よりも少ないと、毛髪の感触を良くする効果が得られず、5重量%を超えても、それ以上の効果は得られない。更に、充分な効果(毛髪の感触を良くする効果)を得るためには、0.1重量%以上の配合量が好ましく、4重量%以下の配合量で、充分な効果が得られる。
【0020】
・前記成分(D)のカチオン化セルロース誘導体としては、例えば、ポリマー鎖に結合してアミノ基又はアンモニウム基を含むか、又は少なくともジメチルジアリルアンモニウムハライドを構成単位として含む水溶性のものなどが挙げられる。
【0021】
カチオン化セルロース誘導体の市販品としては、ライオン(株)のレオガードG,GP、ユニオンカーバイド社のポリマーJR−125,JR−400,JR−30M,LR−400,LR−30M等が挙げられる。その他のカチオン化セルロース誘導体としてはヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが挙げられ、市販品としてはナショナルスターチアンドケミカル社のセルコートH−100,L−200等が挙げられる
【0022】
カチオン化セルロース誘導体の配合量は、例えば、0.01〜5重量%とすることができる。0.01重量%よりも少ないと、毛髪の感触を良くする効果が得られず、5重量%を超えても、それ以上の効果は得られない。更に、充分な効果(毛髪の感触を良くする効果)を得るためには、0.1重量%以上の配合量が好ましく、4重量%以下の配合量で、充分な効果が得られる。
【0023】
・前記成分(E)のメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースは、1種又は2種以上を組み合わせて配合できる
【0024】
前記成分(E)の配合量は、例えば、0.01〜5重量%とすることができる。0.01重量%よりも少ないと、毛髪の感触を良くする効果が得られず、5重量%を超えても、それ以上の効果は得られない。更に、充分な効果(毛髪の感触を良くする効果)を得るためには、0.1重量%以上の配合量が好ましく、4重量%以下の配合量で、充分な効果が得られる。
【0025】
・前記染料としては、例えば、酸化染料中間体とカプラーとを含み、その酸化染料中間体とカプラーとが毛髪中に浸透し、酸化剤の作用によって重合して色素を生成するタイプのものがある。又、その他の染料として、例えば、直接染料がある。
【0026】
酸化染料中間体としては、例えば、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、ジアミノピリジン類及びそれらの塩類等のうちの1種、又は2種以上の混合物がある。
これらの中でも、p−フェニレンジアミン、p−トルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−(2’−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェニルスルファミン酸、2,5−ジアミノピリジン及びそれらの塩類が染毛力の点から好ましい。
【0027】
カプラーとしては、例えば、レゾルシン、ピロガロール、m−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン、o−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4ペンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、3,3’−イミノジフェノール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノ−o−クレゾール、ジフェニルアミン、p−メチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール及びそれらの塩類がある。 その他、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されたものも、適宜、用いることができる。
【0028】
直接染料とは、例えば、酸化染毛剤の使用の際に、基本的な分子構造が変化しない染料をいい、例えば、タール色素や、天然色素等の公知のものが使用でき、1種又は2種以上を併用しても良い。その中でも、ニトロ系染料、アゾ染料、ニトロソ染料、またはインジゴ染料が、良好な染毛効果を得られ好ましい。
【0029】
直接染料の具体例としては、例えば、ニトロ−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン、p−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、それらの塩及び、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた染料(以下法定色素と略す)のうち、黄色403号の(1)等のニトロ系染料、同じく法定色素、赤色2号、赤色102号、赤色201号、赤色225号、赤色227号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、だいだい色205号、だいだい色402号、だいだい色403号、黄色4号、黄色5号、黄色402号、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、かっ色201号、黒色401号等のアゾ染料、同じく緑色401号等のニトロソ染料、同じく青色1号、青色202号、青色203号、青色205号、緑色3号、緑色205号、緑色402号等のトリフェニルメタン染料、同じく、赤色3号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色218号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、だいだい色201号、だいだい色207号、黄色201号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)等のキサンテン染料、同じく、黄色203号、黄色204号等のキノリン染料、1−アミノ4−メチルアミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、法定色素青色403号、緑色201号、緑色202号、紫色201号、紫色401号等のアントラキノン染料、同じく青色2号、青色201号等のインジゴ染料等がある。
【0030】
・前記アルカリ剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン及び2−アミノ−2−メチルプロパノール等のアルカノールアミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を、必要に応じて配合することができる。
【0031】
・本発明の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHは、例えば、緩衝剤を配合することにより調整することができる。緩衝剤としては、例えば、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムがある。
【0032】
・前記酸化剤としては、例えば、過酸化水素が好ましく、その使用時の濃度は、0.5重量%以上であることが染毛力の点から好ましく、1.5重量%以下であることが、毛髪の損傷防止の点から好ましい。
・本発明の酸化染毛剤組成物は、通常化粧品分野で用いられる他の任意成分を本発明の効果を妨げない範囲で加えることができる。このような任意成分としては、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテトラデカノール等の高級アルコール;アボカド油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、オリーブ油のグリセライド等の油脂類;ミツロウ、ラノリン等のロウ類;流動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、スクワラン等の炭化水素類;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のエステル類;オレイン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド等のアミド類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーン誘導体;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ジステアリルジメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸塩などのアニオン性界面活性剤;ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウリルジメチルカルボベタイン等の両性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン界面活性剤;コラーゲン、エラスチン、フィブロイン、コンキオリン、大豆蛋白、カゼイン、ゼラチン等、ケラチン以外の蛋白質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解した加水分解物、及びこれらを4級化したカチオン変性蛋白質等のポリペプタイド;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、ヒアルロン酸等の保湿剤;パラベン等の防腐剤;エデト酸塩、ポリリン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等のキレート剤;フェナセチン、8−オキシキノリン等の安定化剤;チオグリコール酸、亜硫酸塩、アスコルビン酸等の酸化防止剤;その他、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、色素、香料、顔料、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0033】
・本発明の酸化染毛剤組成物は常法に従って製造でき、その剤型は液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、ムース状等とすることができる。
(2)請求項2の発明は、
前記染料及び前記アルカリ剤を含む第1剤と、前記酸化剤を含む第2剤とから構成され、前記第1剤と第2剤とは使用時に混合される酸化染毛剤組成物であって、前記使用時に、前記酸化染毛剤組成物中に前記(A)〜(E)の全成分を含むように、前記第1剤及び又は第2剤中に、前記(A)〜(E)の成分の全体又は一部を含むことを特徴とする前記請求項1に記載の酸化染毛剤組成物を要旨とする。
【0034】
本発明は、酸化染毛剤組成物の形態を例示している。
例えば、第1剤に含まれる染料が酸化染料中間体とカプラーとから成るものである場合、第1剤単独では、酸化染料中間体とカプラーの重合は起こらないので、安定した状態で酸化染毛剤組成物を保管することができる。
【0035】
又、本発明の酸化染毛剤組成物を使用する場合には、第1剤と第2剤を混合するので、第2剤の成分である酸化剤の作用により、酸化染料中間体とカプラーの重合が進み、毛髪を染毛することができる。
つまり、酸化染毛剤組成物を、第1剤と第2剤という分離した2剤から成るものとし、使用時にそれらを混合するという形態をとることによって、不使用時には酸化染毛剤組成物を安定した状態で保管し、使用時には必要な重合反応を起こして染毛を行うことができる。
【0036】
・本発明の酸化染毛剤組成物では、(A)〜(E)の全成分が、第1剤と第2剤を混合した中に含まれている。
つまり、(A)成分は、第1剤と第2剤のうちのいずれか一方又は両方に含まれており、同様に、(B)、(C)、(D)、(E)の各成分も、第1剤と第2剤のうちのいずれか一方又は両方に含まれている。
【0037】
従って、例えば、(A)〜(E)の全成分が、第1剤又は第2剤に含まれていてもよく、又は、(A)〜(E)の各成分が、第1剤と第2剤とに分かれて含まれていても良い(例えば、(A)、(B)成分が第1剤に含まれ、(C),(D),(E)成分が第2剤に含まれる場合等)。
【0038】
・使用時とは、例えば、酸化染毛剤を毛髪に塗布するとき、又は、毛髪に塗布することができる状態となっている時をいう。特に、2剤を混合して使用するタイプの酸化染毛剤組成物の場合には、例えば、2剤を混合した状態の時をいう。
・使用時における第1剤と第2剤との混合比は、例えば、重量比で、1:0.5〜1:5とすることができる。
【0039】
・第1剤の全重量に対するの染料の配合比は、例えば、酸化染料中間体の場合では、0.01〜15重量%とすることができる。配合比が0.01重量%以下では充分な染毛効果が得られず、15重量%以上としても、それ以上の染毛効果は得られず、経済的ではない。
【0040】
更に、染料の配合比は、0.1〜10重量%であることが一層好ましい。配合比を0.1重量%以上とすることにより、一層優れた染毛効果が得られ、10重量%以上では、配合量の増加に対する染毛効果の向上が少なくなる。
又、カプラーの配合比は、例えば、0.01重量%〜10重量%とすることができる。配合比が0.01重量%以下では充分な染毛効果が得られず、10重量%を超えても、それ以上の効果が得られず、経済的でない。
【0041】
更に、カプラーの配合比は、0.1〜5重量%であることが一層が好ましい。
配合比を0.1重量%以上とすることにより、一層優れた染毛効果が得られ、5重量%以上では、配合量の増加に対する染毛効果の向上が少なくなる。
又、直接染料の配合比は、例えば、0.01〜10重量%とすることができる。配合比が0.01重量%以下では、充分な染毛効果が得られず、10重量%以上では、それ以上の染毛効果は得られず、又、頭皮や手指への染着が著しくなり、染毛後の色落ちも多くなる。
(3)請求項3の発明は、
前記ケラチン蛋白加水分解物の誘導体が、ケラチン蛋白加水分解物のカチオン化誘導体又はアルキルエステルであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の酸化染毛剤組成物を要旨とする。
【0042】
本発明は、ケラチン蛋白加水分解物の誘導体を例示している。
ケラチン蛋白加水分解物のカチオン化誘導体又はアルキルエステルは、毛髪の感触をなめらかにする効果が高い。
従って、本発明の酸化染毛剤組成物は、染毛処理を行う際に、毛髪のなめらかな感触を維持することができ、又、既に染毛処理や脱色処理により損傷を受けた毛髪に染毛処理を行う際には、毛髪のなめらかな感触を回復させる効果が高い。
(4)請求項4の発明は、
前記多価アルコールが、グリコール類又はグリセリン類であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物を要旨とする。
【0043】
本発明は、多価アルコールを例示している。
グリコール類又はグリセリン類は、その保水作用により、毛髪につやを賦与する効果が高い。
従って、本発明の酸化染毛剤組成物は、染毛処理を行う際に、毛髪のつやを維持する効果が高く、又、既に染毛処理や脱色処理により損傷を受けた毛髪に染毛処理を行う際には、毛髪のつやを回復させる効果が高い。
【0044】
・グリコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコールがある。
【0045】
・グリセリン類としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンがある。
(5)請求項5の発明は、
前記多価アルコールが、ジグリセリンであることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物を要旨とする。
【0046】
本発明は、多価アルコールを例示している。
本発明の酸化染毛剤組成物は、多価アルコールとしてジグリセリンを含有することにより、特に、優れた保湿効果を持ち、毛髪をつやのある状態にすることができる。
(6)請求項6の発明は、
前記カチオン化セルロース誘導体が、水溶性ポリマーであり、(a)、(b)のうち少なくとも一つの条件を満たすものであることを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物を要旨とする。
【0047】
(a)ポリマー鎖に結合したアミノ基又はアンモニウム基を含むこと。
(b)ジメチルジアリルアンモニウムハライドをポリマー鎖の構成単位として含むこと。
本発明は、カチオン化セルロース誘導体を例示している。
【0048】
上記(a)及び(b)の条件を満たすカチオン化セルロース誘導体は、毛髪の感触をなめらかにする効果が高い。
従って、本発明の酸化染毛剤組成物は、上記カチオン化セルロース誘導体を含有することにより、染毛処理を行う際に、毛髪のなめらかな感触を維持することができ、又、既に染毛処理や脱色処理により損傷を受けた毛髪に染毛処理を行う際には、毛髪のなめらかな感触を回復させる効果がある。
【0049】
特に、(a)及び(b)の条件を満たすカチオン化セルロース誘導体は、毛髪のハイダメージ部に吸着して、その部分の感触を良くする効果が高いので、本発明の酸化染毛剤組成物は、傷みのひどい毛髪の感触を改善することができる。
(7)請求項7の発明は、
使用時のPHが7.0〜9.0であることを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物を要旨とする。
【0050】
本発明は、使用時における酸化染毛剤組成物のPHを例示している。
本発明の酸化染毛剤組成物は、使用時におけるPHが7.0以上であるため、十分な染毛力があり、染毛後の毛髪にムラが無く、均一な染め上がりを得ることができる。
【0051】
又、使用時におけるPHが9.0以下であるため、染毛時に毛髪が損傷することがなく、染毛処理後の毛髪は、なめらかさ、柔軟性、及びつやを維持している。更に、既に染毛処理や脱色処理により損傷を受けた毛髪に対し、本発明の酸化染毛剤組成物を使用して染毛を行うことにより、毛髪を、なめらかで柔軟性があり、つやのある状態とすることができる。
【0052】
・使用時におけるPHの調整は、例えば、酸化染毛剤組成物に、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム等の緩衝剤を配合し、それらの量を調整することにより適宜行うことができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の酸化染毛剤組成物の実施の形態の例(実施例)を説明する。
a)実施例及び比較例の酸化染毛剤組成物について説明する。
(実施例1)
本実施例1の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤(第2剤)からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合(重量比)で混合して使用する。
【0054】
第1剤は、表1に記載の成分を、それぞれの成分比(重量部)に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、以下の成分を、それぞれの成分比(重量比)で混合することにより製造した。
(酸化剤)
過酸化水素(酸化剤) 2.0
エデト酸二ナトリウム 0.5
セタノール 2.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
フェナセチン 0.1
精製水 適量
合計 100.0
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本実施例1の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。
(実施例2)
本実施例2の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0055】
第1剤は、表1に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本実施例2の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。
(実施例3)
本実施例3の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0056】
第1剤は、表1に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本実施例3の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。
(実施例4)
本実施例4の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0057】
第1剤は、表1に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本実施例4の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。
【0058】
尚、上記実施例1〜4は、請求項1〜7に記載の発明の要件を満たす例である。
【0059】
【表1】
Figure 0004551545
【0060】
(比較例1)
本比較例1の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
第1剤は、表2に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
【0061】
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本比較例1の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。(本比較例1の酸化染毛剤組成物は、ケラチン蛋白加水分解物又はその誘導体を含まず、請求項1〜7に記載の発明の範囲外である例である。)
(比較例2)
本比較例2の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0062】
第1剤は、表2に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本比較例2の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。(本比較例2の酸化染毛剤組成物は、多価アルコールを含まず、請求項1〜7に記載の発明の範囲外である例である。)
(比較例3)
本比較例3の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0063】
第1剤は、表2に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本比較例3の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。(本比較例3の酸化染毛剤組成物は、カチオン性ポリマーと両性ポリマーを含まず、請求項1〜7に記載の発明の範囲外である例である。)
(比較例4)
本比較例4の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0064】
第1剤は、表3に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本比較例4の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。(本比較例4の酸化染毛剤組成物は、ケラチン蛋白加水分解物又はその誘導体と多価アルコールを含まず、請求項1〜7に記載の発明の条件の範囲外である例である。)
(比較例5)
本比較例5の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0065】
第1剤は、表3に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本比較例5の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.3となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。(本比較例5の酸化染毛剤組成物は、ケラチン蛋白加水分解物又はその誘導体と、多価アルコールと、カチオン性ポリマーと、両性ポリマーと、非イオン性ポリマーとを含まず、請求項1〜7に記載の発明の範囲外である例である。)
(比較例6)
本比較例6の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0066】
第1剤は、表3に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本比較例6の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。(本比較例6の酸化染毛剤組成物は、ケラチン蛋白加水分解物又はその誘導体と、カチオン性ポリマーと、両性ポリマーとを含まず、請求項1〜7に記載の発明の範囲外である例である。)
(比較例7)
本比較例7の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0067】
第1剤は、表4に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本比較例7の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.4となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。(本比較例7の酸化染毛剤組成物は、ケラチン蛋白加水分解物又はその誘導体を含まず、請求項1〜7に記載の発明の範囲外である例である。)
(比較例8)
本比較例8の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0068】
第1剤は、表4に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本比較例8の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが8.3となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。(本比較例8の酸化染毛剤組成物は、多価アルコールと、カチオン性ポリマーと、両性ポリマーと、非イオン性ポリマーとを含まず、請求項1〜7に記載の発明の範囲外である例である。)
(比較例9)
本比較例9の酸化染毛剤組成物は、第1剤及び酸化剤からなり、染毛を行う際には、それらを1:1の割合で混合して使用する。
【0069】
第1剤は、表4に記載の成分を、それぞれの成分比に従って混合することにより製造した。又、酸化剤は、前記実施例1の酸化剤と同じである。
尚、第1剤における塩化アンモニウム及び28%アンモニア水の成分比は、本比較例9の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPHが6.1となるような比率とした。又、第1剤及び酸化剤における精製水の成分比は、第1剤及び酸化剤の成分比合計がそれぞれ100となるものとした。(本比較例9の酸化染毛剤組成物は、使用時におけるPHが6.1であり、多価アルコールを含まず、請求項1〜7に記載の発明の範囲外である例である。)
【0070】
【表2】
Figure 0004551545
【0071】
【表3】
Figure 0004551545
【0072】
【表4】
Figure 0004551545
【0073】
b)次に、実施例1〜4及び比較例1〜9の酸化染毛剤組成物の使用時におけるPH及び過酸化水素濃度を表5に示す。尚、濃度の単位は重量%である。
【0074】
【表5】
Figure 0004551545
【0075】
c)次に、実施例1〜4の酸化染毛剤組成物の効果を確かめるために行った実験について説明する。
(1)試験方法
▲1▼ヒトの黒髪毛束に、通常の酸化染毛剤組成物を塗布し、室温で30分間放置した後、洗い流す。
【0076】
▲2▼ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(温度50℃、濃度1重量%)に、前記▲1▼で染毛した毛束を20分間浸す。
▲3▼前記▲1▼、▲2▼の操作を合計5回繰り返し、退色した既染毛毛束を作る。
▲4▼前記▲3▼で作成した既染毛毛束に対して、実施例1〜4、及び比較例1〜9の酸化染毛剤組成物を用いて染毛を行う。具体的には、既染毛毛束に、それぞれの酸化染毛剤組成物を塗布し、室温で20分間放置した後、水洗し、通常のシャンプー、リンスで仕上げ、乾燥させる。
【0077】
(2)染毛後の評価方法
専門のパネラーにより、毛髪の感触、毛髪のつや、均染性(染毛後の色調のムラの程度)、色調の鮮やかさについて、以下の基準で評価した。
(毛髪の感触)
◎:非常になめらかで柔軟性がある
○:ややなめらかで柔軟性がある
△:やや硬さやごわつきを感じる
×:硬さやごわつきを感じる
(毛髪のつや)
◎:非常につやがよい
○:つやがよい
△:ややつやが劣る
×:つやが劣る
(均染性)
○:均一な染め上がり
△:ややムラがある
×:ムラがある
(色調の鮮やかさ)
○:鮮やかな色調が得られる
△:やや鮮やかさに欠ける
×:鮮やかさに欠ける
(3)評価結果を、表6に示す。
【0078】
【表6】
Figure 0004551545
【0079】
実施例1〜4の酸化染毛剤組成物を使用した場合には、毛髪の感触、毛髪のつや、均染性、及び色調の鮮やかさの全てについて、良好な結果が得られた。
一方、比較例1〜9の酸化染毛剤組成物は本発明の範囲外であり、これらを使用した場合には、以下のように、充分な効果が得られなかった。
【0080】
比較例1は、ケラチン蛋白加水分解物を含まず、本発明の範囲外である酸化染毛剤組成物であり、これを使用した場合には、毛髪の感触についてやや劣り、毛髪のつやについて劣っている。
比較例2は、多価アルコールを含まず、本発明の範囲外である酸化染毛剤組成物であり、これを使用した場合には、毛髪の感触について劣り、毛髪のつやについてやや劣っている。
【0081】
比較例3は、カチオン性ポリマーと両性ポリマーを含まず、本発明の範囲外である酸化染毛剤組成物であり、これを使用した場合には、毛髪の感触について劣り、毛髪のつやについてやや劣っている。
比較例4は、ケラチン蛋白加水分解物と多価アルコールを含まず、本発明の範囲外である酸化染毛剤組成物であり、これを使用した場合には、毛髪の感触と毛髪のつやについて劣っている。
【0082】
比較例5は、ケラチン蛋白加水分解物と、多価アルコールと、カチオン性ポリマーと、両性ポリマーと、非イオン性ポリマーを含まず、本発明の範囲外である酸化染毛剤組成物であり、これを使用した場合には、毛髪の感触と毛髪のつやについて劣っている。
【0083】
比較例6は、ケラチン蛋白加水分解物を含まず、小麦蛋白加水分解物を含み、カチオン性ポリマーと両性ポリマーを含まず、本発明の範囲外である酸化染毛剤組成物であり、これを使用した場合には、毛髪の感触と毛髪のつやについてやや劣っている。
【0084】
比較例7は、ケラチン蛋白加水分解物を含まず、大豆蛋白加水分解物を含み、本発明の範囲外である酸化染毛剤組成物であり、これを使用した場合には、毛髪の感触と毛髪のつやについてやや劣っている。
比較例8は、多価アルコールと、カチオン性ポリマーと、両性ポリマーと、非イオン性ポリマーとを含まず、本発明の範囲外である酸化染毛剤組成物であり、これを使用した場合には、毛髪の感触についてやや劣り、毛髪のつやについて劣っている。
【0085】
比較例9は、使用時におけるPHが6.1であり、多価アルコールを含まず、本発明の範囲外である酸化染毛剤組成物であり、これを使用した場合には、毛髪のつやについてやや劣り、均染性と色調の鮮やかさについて劣っている。
尚、本発明は上記の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
【0086】
例えば、ケラチン蛋白加水分解物の代わりに、又はそれと併せて、ケラチン蛋白加水分解物の誘導体を配合することができる。

Claims (7)

  1. 染料、酸化剤、及びアルカリ剤を含む酸化染毛剤組成物であって、
    下記(A)、(B)、(C)、(D)、及び(E)の成分を含むことを特徴とする酸化染毛剤組成物。
    (A) ケラチン蛋白加水分解物、ケラチン蛋白加水分解物の誘導体のうちの1種又は2種
    (B) 多価アルコール
    (C) 塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸のターポリマー
    (D) カチオン化セルロース誘導体
    (E) メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースのうちの1種又は2種以上
  2. 前記染料及び前記アルカリ剤を含む第1剤と、前記酸化剤を含む第2剤とから構成され、前記第1剤と第2剤とは使用時に混合される酸化染毛剤組成物であって、
    前記使用時に、前記酸化染毛剤組成物中に前記(A)〜(E)の全成分を含むように、前記第1剤及び又は第2剤中に、前記(A)〜(E)の成分の全体又は一部を含むことを特徴とする前記請求項1に記載の酸化染毛剤組成物。
  3. 前記ケラチン蛋白加水分解物の誘導体が、ケラチン蛋白加水分解物のカチオン化誘導体又はアルキルエステルであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の酸化染毛剤組成物。
  4. 前記多価アルコールが、グリコール類又はグリセリン類であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物。
  5. 前記多価アルコールが、ジグリセリンであることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物。
  6. 前記カチオン化セルロース誘導体が、水溶性ポリマーであり、
    (a)、(b)のうち少なくとも一つの条件を満たすものであることを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物。
    (a)ポリマー鎖に結合したアミノ基又はアンモニウム基を含むこと。
    (b)ジメチルジアリルアンモニウムハライドをポリマー鎖の構成単位として含むこと。
  7. 使用時のPHが7.0〜9.0であることを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物。
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