JP2003280445A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2003280445A
JP2003280445A JP2002078996A JP2002078996A JP2003280445A JP 2003280445 A JP2003280445 A JP 2003280445A JP 2002078996 A JP2002078996 A JP 2002078996A JP 2002078996 A JP2002078996 A JP 2002078996A JP 2003280445 A JP2003280445 A JP 2003280445A
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靖 大木
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祥雄 金澤
Yutaka Nogami
豊 野上
Hirakazu Ezure
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主に、ゴム層等を表面離型層として形成した
定着ベルトや加熱定着ロールにトナー等が付着しても容
易に除去することができる定着装置を提供する。 【解決手段】 定着ベルト70の外周面側に、トナー
(T)と記録シートPの少なくとも一方に使用される熱
可塑性樹脂との付着力が温度上昇に伴って低下した後に
再び増加するような変曲域をもつ特性のフッ素ゴムから
なる表面離型層72を形成し、かつ、この表面離型層7
2に付着する前記熱可塑性樹脂からなる付着物をクリー
ニング用シート200により除去する際、少なくともそ
の除去を行う領域(クリーニング用シート200が定着
ベルトから剥離される領域)における定着ベルト70の
温度が前記変曲域の温度になる温度制御を行う制御手段
100を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式等を
利用したプリンタ、複写機、ファクシミリ、これらの複
合機等の画像形成装置に使用される定着装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の定着装置としては、通常、熱源
を備えた加熱ロールと加圧ロール等の加圧用回転体とを
圧接対向させて配置し、その加熱ロールと加圧用回転体
との圧接部における温度及び圧力を所定の定着条件に保
持したうえで、その圧接部に定着対象のトナー像を担持
する記録シートを導入して通過させることにより加熱加
圧して定着を行うロール式の定着装置が多用されている
が、以下に例示するようなベルト式の定着装置も提案さ
れ試作されている(特開平4−216580号公報な
ど)。
【0003】すなわち、ベルト式の定着装置とは、加熱
ロールとこの加熱ロールから所定の間隔をあけて配置さ
れる支持ロールとに少なくとも張架されて回転する無端
状の定着ベルトと、この定着ベルトを挟んで前記加熱ロ
ールに圧接して配置される加圧ロール等の加圧用回転体
と、その加熱ロールから支持ロールに達する途上にある
定着ベルトを冷却する放熱板、空冷装置等の冷却装置と
を備えたものであり、その定着ベルトと加圧用回転体の
圧接部に定着対象のトナー像を担持する記録シートを導
入して通過させるとともに定着ベルトに密着した状態で
搬送して冷却装置を通過した後に定着ベルトから剥離さ
せるものである。
【0004】特に、このようなベルト式の定着装置で
は、トナー像を担持する記録シートが、上記圧接部を通
過して加熱加圧された後に、定着ベルトに密着した状態
で搬送されるとともに冷却装置の通過時に冷却されるこ
とにより、トナー像に定着ベルト表面の平滑性がほぼそ
のまま転写され、光沢感に優れた画像が得られるという
利点がある。このため、例えば写真調のカラー画像を形
成する場合には有効となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ベルト式の
定着装置等においては、その定着ベルトの表面にPF
A,PTTE,PEP等のフッ素樹脂や、シリコーンゴ
ム、フッ素ゴム等のゴム材料からなる表面離型層を形成
し、定着動作のときに定着ベルトへのトナー等の付着を
防止するようになっている。
【0006】しかし、フッ素樹脂からなる表面離型層を
形成した場合は、その樹脂が比較的柔らかいため、定着
時に記録シートのエッジや加圧ロールとの擦れなどによ
ってベルト表面に傷がついてしまい、その傷が定着され
る画像に反映されて画質の低下を招くという不具合があ
る。一方、シリコーンゴムからなる表面離型層を形成し
た場合は、初期的にはベルト表面に傷がつきにくく良好
な離型性も得られるものの、定着処理を繰り返すにつれ
て、そのシリコーンゴムのトナーとの付着力が経過時に
増大し、次第にベルト表面からトナーを剥離して除去す
ることができなくなる。このため、シリコーンオイル等
の離型用オイルを定着ベルトの表面離型層に塗布する対
策が考えられるが、この場合には、定着後のシート表面
にオイル筋が発生して画質が劣化したり、また、そのシ
ート表面における加筆性の低下や付箋などの接着性の低
下が起こるという新たな不具合が発生してしまう。
【0007】また、近年、チューブ状のベルト本体の外
表面にフロオロカーボンシロキサンゴム層を形成した定
着用ベルトが提案されている(特許第2903972
号)。この定着用ベルトは、そのゴム層がシリコーンゴ
ムと同等以上のトナー離型性を示し、シリコーンオイル
による膨潤が小さく、高画質の画像を得ることができる
というものである。
【0008】しかし、このようなゴム層を形成した定着
ベルトは、一般的な定着温度である140〜180℃程
度の温度下で使用した場合、ポリエステル等の熱可塑性
樹脂をバインダー樹脂として形成されるトナーとの付着
力が大きくなるため定着ベルトに付着したトナーを除去
しにくくなる。また、定着動作中に記録シートにしわが
発生した場合や、定着動作途中に紙詰まり、停電が発生
して装置が停止した場合や、連続した定着動作により定
着温度が必要以上に上昇した場合などにおいては、定着
ベルトに転移して付着(オフセット)するトナー等の量
も多くなり、このように付着したトナーを取り除くこと
はより一層困難となる。
【0009】この場合、前記したようなロール式の定着
装置に一般的に使用されるフェルト式やウエブ式のクリ
ーニング装置を使用して前記定着ベルトに付着したトナ
ーを除去しようとしても、かかる方式のクリーニング装
置ではトナーに対する除去性能が比較的弱いため除去す
ることができずクリーニング不良となる。また、金属板
やポリイミド樹脂、ゴム等のブレードを用いるブレード
式のクリーニング装置を使用した場合には、比較的柔ら
かめのゴムブレードであっても、そのベルト表面(ゴム
層)が傷つきやすく、その傷が定着による画像に反映さ
れて画質の低下を招くようになり、定着ベルトの寿命も
短くなってしまう。
【0010】以上のごとき各問題は、例えばロール式の
定着装置の加熱ロール等に上記ゴム層を表面層として形
成したような場合において同様に発生し得るものであ
る。また、より光沢感に富む画像を得る観点等から、表
面に透明な熱可塑性樹脂層を受像層として形成したよう
な記録シートを使用した場合には、かかる熱可塑性樹脂
層の一部も定着ベルトや加熱ロールに転移して付着して
しまうこともあり、このような樹脂からなる付着物を除
去する困難性も増える結果となる。
【0011】また、上記ゴム層を形成した定着ベルトに
よる定着を行った場合は、得られる画像に光沢むら(色
むら)が発生するという問題がある。
【0012】本発明者らの研究によれば、この光沢むら
は以下のような原因で発生しているものと究明されてい
る。つまり、図17に示すように定着ベルト310と加
圧ロール320の圧接部Npから冷却装置330までの
間における様子を目視観察したところ、定着ベルト31
0にしわ310aが発生しており、そのしわ310aが
発生した定着ベルト310が冷却装置330の底部に接
して通過する際に強制的に平滑化される直前に、かかる
ベルト表面から記録シートPの一部が離間して浮き上が
った状態となることが確認された。このしわ310a
は、定着ベルト310が冷却装置330で急激に冷却さ
れるために発生しているものと推測される。そして、そ
の記録シートの浮き上がった部分で定着のむらが発生
し、これにほぼ相応して光沢むらになっていることが判
明した。図中の符号340は剥離ロールを示す。
【0013】本発明は、以上のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その主な目的とするところは、上記し
たようなゴム層等を表面離型層として形成した定着ベル
トや加熱定着ロールにトナー等が付着しても容易に除去
することができる定着装置を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、上記したようなゴム層等を表
面離型層として形成した定着ベルトを用いて定着を行う
場合に、定着ベルトのしわに起因した光沢むらが発生の
ない良好な定着を行うことができる定着装置を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得る本
発明(第1発明)の定着装置は、熱源を備えた加熱ロー
ルと、この加熱ロールから所定の間隔をあけて配置され
る支持ロールと、この支持ロールと前記加熱ロールとに
少なくとも張架されて回転する無端状の定着ベルトと、
この定着ベルトを挟んで前記加熱ロールに圧接して配置
される加圧用回転体と、前記加熱ロールから支持ロール
に達する途上にある前記定着ベルトを冷却する冷却装置
とを備え、その定着ベルトと加圧用回転体との圧接部
に、定着対象のトナー像を担持する記録シートをそのト
ナー像担持面が定着ベルト側に位置する姿勢で導入して
通過させるとともに前記冷却装置を通過した後に前記定
着ベルトから剥離させる定着装置において、前記定着ベ
ルトの外周面側に、トナーと記録シートの少なくとも一
方に使用される熱可塑性樹脂との付着力が温度上昇に伴
って低下した後に再び増加するような変曲域をもつ特性
のフッ素ゴムからなる表面離型層を形成し、かつ、この
表面離型層に付着する前記熱可塑性樹脂からなる付着物
を除去する際、少なくともその除去を行う領域における
前記定着ベルトの温度が前記フッ素ゴムの変曲域の温度
になる温度制御を行う制御手段を設けたことを特徴とす
るものである。
【0015】上記熱可塑性樹脂との付着力は、後述する
測定方法により求められる付着力のことをいう。変曲域
は、付着力が温度上昇に伴って低下する状態から増加に
転ずる際のある幅をもった特性領域をさす。この変曲域
は、定着ベルトの上記フッ素ゴムに付着する上記熱可塑
性樹脂からなる付着物を除去しやすい付着力を示す領域
(温度領域)であることを基準にして決定すればよい。
このような特性を有するフッ素ゴムとしては、上記特性
を有して表面離型層として適したものであれば基本的に
使用可能である。具体的には、例えば、主鎖にパーフロ
オロアルキルエーテル基等を有するフルオロカーボンシ
ロキサンゴム等が挙げられるが、勿論これに限定される
ものではない。
【0016】上記制御手段は、定着ベルトの該当領域の
温度を所定の温度に制御することが可能なものであれ
ば、その構成や実際の制御対象等については特に制約さ
れない。その温度制御を行うための対象としては、例え
ば、加熱ロールの熱源の加熱設定温度や冷却装置の冷却
設定温度等が挙げられる。この制御手段による温度制御
は、定着ベルトの表面離型層に付着する熱可塑性樹脂か
らなる付着物を除去する際に行われる。この付着物の除
去は、通常、定着動作工程とは独立した動作工程、例え
ば「クリーニングモード」として選択的に又は定期的に
実行するように構成するとよい。
【0017】上記付着物を除去する際とは、その付着物
を除去する手段による除去動作を行うことを指し、その
除去手段としては公知のクリーニング装置を適用するこ
とも可能であるが、好ましくは、後述するようなクリー
ニング用シートやクリーニングロールを適用する。
【0018】この第1発明の定着装置においては、熱可
塑性樹脂からなる表面層が形成されたクリーニング用シ
ートを使用し、前記付着物の除去の際に、そのクリーニ
ング用シートを前記圧接部に供給して導入するととも
に、少なくともそのクリーニング用シートを定着ベルト
から剥離させる領域における定着ベルトの温度が前記フ
ッ素ゴムの変曲域の温度になるように前記制御手段によ
り温度制御するように構成するとよい。
【0019】上記クリーニング用シートの熱可塑性樹脂
は、定着ベルトに付着する付着物との付着力が強い特性
を示すもの(例えば同類のもの)を適宜選択して使用す
ることが好ましく、例えば、トナーや記録シートに使用
する熱可塑性樹脂と同じものを使用することができる。
このクリーニング用シートとしては、熱可塑性樹脂層を
形成した記録シートを転用するようにしてもよい。ま
た、このクリーニングシートは、その熱可塑性樹脂層が
定着ベルトの外周面に接するような姿勢で圧接部に供給
されるが、その際、少なくとも定着ベルトの前記付着物
が付着した部位に接するタイミングで圧接部に供給する
必要がある。
【0020】また、第1発明の定着装置においては、熱
可塑性樹脂からなる表面層とこの表面層の熱可塑性樹脂
を加熱軟化させる熱源を有するクリーニングロールを前
記定着ベルトの外周面に対して接離可能に配置し、前記
付着物の除去の際に、そのクリーニングロールを前記熱
源により表面層を加熱した状態で前記定着ベルトに当接
させるとともに、少なくともそのクリーニングロールを
当接させる領域における定着ベルトの温度が前記フッ素
ゴムの変曲域の温度になるように前記制御手段により温
度制御するように構成するとよい。
【0021】上記クリーニングロールの表面層を構成す
る熱可塑性樹脂は、定着ベルトに付着する付着物との付
着力が強い特性を示す種類(例えば同類のもの)を適宜
選択して使用することが好ましく、例えば、トナーや記
録シートに使用する熱可塑性樹脂と同じものを使用する
ことができる。
【0022】さらに、以上のような第1発明の各定着装
置においては、定着動作の際に、前記冷却装置により冷
却される定着ベルトの温度が前記フッ素ゴムの変曲域の
温度よりも高い温度になるように前記制御手段により温
度制御するように構成するとよい。
【0023】変曲域よりも高い温度とは、定着温度より
も低い温度であって、定着ベルトのフッ素ゴムからなる
表面離型層が前記熱可塑性樹脂との前記付着力がある程
度以上得られる範囲にある温度をいう。
【0024】また、上記目的を達成し得る本発明(第2
発明)の定着装置は、熱源を備えた加熱ロールと、この
加熱ロールに圧接して配置される加圧用回転体とを備
え、その加熱ロールと加圧用回転体との圧接部に、定着
対象のトナー像を担持する記録シートをそのトナー像担
持面が定着ベルト側に位置する姿勢で導入して通過させ
る定着装置において、少なくとも前記加熱ロールの外周
面側に、トナーと記録シートの少なくとも一方に使用さ
れる熱可塑性樹脂との付着力が温度上昇に伴って低下し
た後に再び増加するような変曲域をもつ特性のフッ素ゴ
ムからなる表面離型層を形成し、かつ、この表面離型層
に付着する前記熱可塑性樹脂からなる付着物を除去する
際、少なくともその除去を行う領域における当該加熱ロ
ールの温度が前記フッ素ゴムの変曲域の温度になる温度
制御を行う制御手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0025】上記付着物を除去する際とは、第1発明に
おける場合と同様のものであり、その除去手段としては
公知のクリーニング装置を適用することも可能である。
例えば、クリーニングブレードを用いたブレード式のク
リーニング装置を適用することが可能であるが、この場
合には、そのブレードを加熱ロールに接離可能に配置
し、付着物の除去のときにだけ加熱ロールに当接するよ
うに構成することが好ましい。しかし、より好ましく
は、その除去手段としては後述するようなクリーニング
用シートやクリーニングロールを適用する。また、上記
フッ素ゴムからなる表面離型層は、加熱ロールのみに形
成するほか、加熱ロールと加圧ロールの双方に形成して
もよい。
【0026】この第2発明の定着装置においては、熱可
塑性樹脂からなる表面層が形成されたクリーニング用シ
ートを使用し、前記付着物の除去の際に、そのクリーニ
ング用シートを前記圧接部に供給して導入するととも
に、少なくともその圧接部における加熱ロールの温度が
前記フッ素ゴムの変曲域の温度になるように前記制御手
段により温度制御するように構成するとよい。
【0027】また、第2発明の定着装置においては、熱
可塑性樹脂からなる表面層とこの表面層の熱可塑性樹脂
を加熱軟化させる熱源を有するクリーニングロールを前
記加熱ロールの外周面に対して接離可能に配置し、前記
付着物の除去の際に、そのクリーニングロールを前記熱
源により表面層を加熱した状態で前記加熱ロールに当接
させるとともに、少なくともそのクリーニングロールを
当接させる領域における加熱ロールの温度が前記フッ素
ゴムの変曲域の温度になるように前記制御手段により温
度制御するように構成するとよい。
【0028】ここで、第1発明及び第2発明における上
記熱源は、加熱ロール等を所定の温度(定着温度など)
に一様に加熱できるものが使用される。上記加圧用回転
体は、少なくとも加熱ロールとの間で前記した圧接部
(定着ニップ部)を形成して回転し得る構造物であれば
よい。具体的には、例えば、ロール形態のもの、ベルト
形態のものである。加圧用回転体には必要に応じて熱源
を配置してもよい。
【0029】記録シートは、基本的に、定着対象のトナ
ー像を担持させることができるとともに定着ニップ部を
通過させて定着処理を行うことできるものであれば特に
制約されるものではない。例えば、記録用紙、厚紙、印
画紙、OHPシートなどが使用可能である。また、光沢
感に富む画像を得る観点からは、少なくともトナー像が
担持される面に受像層として無色透明の熱可塑性樹脂層
を形成した記録シートを使用することが好ましい。特
に、このような受像層を有する記録シートをベルト式の
定着装置に使用した場合には、定着時においてトナー像
がその受像層内に埋め込まれたような状態で定着される
とともに、その定着後の記録シート表面(受像層の表
面)が定着ベルトの平滑な表面にならって平滑性に優れ
た状態となる定着が行われる。
【0030】以上のような第1発明及び第2発明に係る
各定着装置は、画像情報に応じた多色又は単色のトナー
像を形成し、そのトナー像を記録シートに転写して定着
することにより画像の形成を行う画像形成装置におい
て、そのトナー像を記録シートに定着する定着装置とし
て使用することが有効である。この場合、定着装置は、
画像形成装置の本体内部に装備させた状態で使用するよ
うに構成するか、あるいは、画像形成装置とは別体でそ
の本体外部に連結接続させた状態で使用するように構成
することが可能である。
【0031】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1及び図2は
本発明の実施の形態1を示すものであり、図1は実施の
形態1に係るベルト式の定着装置6とこれを第2の定着
装置として使用するカラー画像形成装置1を示す概略構
成図、図2はその定着装置6を示す要部構成図である。
【0032】カラー画像形成装置1は、その本体10の
内部に中間転写方式を採用した作像手段が装備されてい
る。作像手段は、有機感光材料層等が形成され、矢印方
向に所定の速度で回転する感光ドラム11と、この感光
ドラム11の周囲に配置される帯電装置12、原稿読取
装置やホストコンピュータ等から入力される画像情報に
基づくレーザビームLBを照射する潜像書き込み装置1
3、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及
びブラック(B)の各色のトナー(現像剤)が配分され
て収容された4つの現像器が回転支持体に配置されたロ
ータリ式の現像装置14、転写電圧が印加されるロール
状等の転写部材を使用する一次転写装置15、クリーニ
ング装置16等でその主要部が構成されている。
【0033】感光ドラム11の下方には、中間転写ベル
ト20を用いた中間転写手段が配置されている。中間転
写ベルト20は、カーボンブラック等の導電化剤を含有
させたポリイミド等の合成樹脂にて無端ベルト状に形成
されたものであり、感光ドラム11の一次転写装置15
が配置される一次転写位置となる表面に当接する状態と
なるように複数の支持ロール21〜24(例えば、駆動
ロール21、従動ロール22、テンションロール23、
転写電圧が印加される二次転写バックアップロール2
4)に張架され、矢線方向へ所定の速度で回転するよう
に配設されている。図中の符号25はバックアップロー
ル24に架けられた中間転写ベルト20の部位(二次転
写位置)に接離可能に配置される二次転写ロール、26
は駆動ロール21に架けられた中間転写ベルト20の部
位に接離可能に配置されるクリーニング装置である。
【0034】また、本体10の内部には、上記作像手段
の二次転写位置に記録用紙Pを供給するための給紙手段
が配置されている。この給紙手段は、記録用紙Pをその
サイズ別、送り方向別等の条件に応じて収容することが
できる複数の収容トレイ30a,30bと、この各トレ
イ30から記録用紙Pをそれぞれ送り出す送出機構31
と、この各送出機構31により各収容トレイ30から送
り出される記録用紙Pを二次転写位置まで導いて搬送す
る複数の搬送ロール対32,33や搬送ガイド部材から
なる給紙路等にて構成されている。図中の矢付破線は記
録用紙Pが搬送され得る経路を示す。
【0035】さらに、本体10の内部には、第1の定着
装置としてのロール式の定着装置4が配置されている。
この第1定着装置4は、回転駆動する加熱ロール40と
この加熱ロール40に圧接して回転する加圧ロール45
とでその主要部が構成されている。加熱ロール40と加
圧ロール45は、そのいずれも金属材料等からなる円筒
状のロール基体の外周面に所定の厚さ及びゴム硬度等か
らなる弾性層を設けたロール構造からなるものであり、
また、少なくとも加熱ロール40の内部にはハロゲンラ
ンプ等の熱源が配置されている。
【0036】図1中の符号35は二次転写後の記録用紙
Pを定着装置4まで搬送するベルト式の用紙搬送装置、
36は定着後の記録用紙Pを装置本体10の外に排出す
る排出ロール対である。また、符号37は反転排出時又
は両面画像形成時に定着後の記録用紙Pの表裏面を反転
させた後に所定の搬送路に送り出すスイッチバック式の
反転路を構成する用紙搬送ロール対、38は両面画像形
成時に反転された記録用紙Pを前記給紙路に再送する再
送路を構成する用紙搬送ロール対、39は記録用紙P等
を載置して給紙路に送り込むための手差しトレイを示
す。さらに、符号52は第1定着後の記録用紙Pを排紙
部51にむけて搬送排出する排紙路を構成する用紙搬送
ロール対、53は第1定着後の記録用紙Pの搬送先を上
記排紙路又は第2定着装置6側に送る搬送路のいずれか
一方に切り換える切り換えつめである。
【0037】このような画像形成装置1による画像形成
は以下のようにして行われる。
【0038】はじめに、作像手段において、矢印方向に
回転する感光ドラム11が帯電装置12により所定の電
位に一様に帯電された後、その表面に潜像書き込み装置
13から画像情報に応じて各色成分ごとに変調されたレ
ーザビームLBが照射されて静電潜像が形成される。次
いで、その静電潜像が、対応する色(Y,M,C,B)
のトナーを収容する現像装置14の現像器により現像さ
れる。この際、1色のトナー像からなる単色画像を形成
する場合には以上の作像工程が1回実行されるだけであ
るのに対し、複数色のトナー像を重ね合わせてなるカラ
ー画像を形成する場合には以上の作像工程がその色成分
の数だけ同様に繰り返される。
【0039】これにより感光ドラム11上にトナー像が
形成され、そのトナー像が一次転写装置15により中間
転写ベルト20に一次転写される。一次転写後の感光ド
ラム11は、その表面に付着するトナー等がクリーニン
グ装置16により除去されて清掃される。中間転写ベル
ト20に転写されたトナー像は、単色画像を形成すると
きには直ちに二次転写位置で記録用紙Pに二次転写さ
れ、また、カラー画像を形成するときには、作像手段で
順次形成される複数色のトナー像が中間転写ベルト20
に順次一次転写されて重ね合わされた後に、二次転写位
置で記録用紙Pに一括して二次転写される。
【0040】続いて、トナー像が転写された記録用紙P
は、中間転写ベルト20から剥離された後に用紙搬送装
置35により定着装置4のロール間(定着ニップ部)に
送り込まれて加熱加圧されることにより定着処理され
る。この第1定着装置4により定着された後の記録用紙
Pは、第2定着装置6による第2定着を行わない場合に
は、本体10に連結接続され、その定着装置6が組み込
まれた外付け装置5の本体50の上部に形成された排紙
部51に排出される。
【0041】次に、第2の定着装置6について説明す
る。
【0042】定着装置6は、図1や図2に示すように、
画像形成装置1の本体10に連結接続される外付け装置
5の本体50内部に配置されるベルト式の定着装置であ
って、画像形成装置1側の第1定着装置4による第1の
定着(仮定着)を行った後に、さらに第2の定着を行う
必要がある場合に使用されるものである。このような定
着装置6は、加熱ロール61と、加圧ロール65と、剥
離用ロール68と、テンションロール69と、定着ベル
ト70と、冷却装置75とでその主要部が構成されてい
る。図1中の符号60は定着装置6の本体(筐体)、5
5は画像形成装置1から排出される第1定着後の記録用
紙Pを定着装置6に搬送するベルト式の用紙搬送装置、
56は記録用紙P等を収容する排紙トレイ、57は定着
装置6による定着終了後の記録用紙Pを排紙トレイ57
に排出する排出ロールを示す。
【0043】加熱ロール61は、アルミニウム、鉄等か
らなる円筒状のロール芯材62の周面にシリコーンゴム
等の弾性層63を形成し、その芯材62の中空内部に加
熱用のハロゲンランプ64を配置してなるロール構造の
ものである。また、加熱ロール61は、そのロール芯材
62が回転可能に支持されているとともに、図示しない
回転駆動源から伝達される回転駆動力により所定の速度
で矢印B方向に回転駆動するようになっている。この加
熱ロール61は、必要に応じて、その弾性層63の上に
フッ素系樹脂(PFA等)等からなる離型層を設けても
よい。また、定着ニップ部の圧力を高めてトナー像の記
録用紙Pの受像層への埋め込み性を向上させる観点から
は、弾性層63としてゴム硬度の高いものを適用した
り、あるいは弾性層63等を設けないでロール芯材62
のみにて加熱ロール61を構成してもよい。
【0044】加圧ロール65は、ロール芯材66の外周
面にシリコーンゴム等からなる弾性層67を形成し、そ
の芯材66の中空内部に加熱用のハロゲンランプ64を
配置してなるロール構造のものである。加圧ロール65
は、そのロール芯材66が回転自在に支持されていると
ともに、図示しない加圧機構により加熱ロール61に定
着ベルト61を介して所定の圧力で圧接されるようにな
っている。この加圧ロール65の圧接により定着ベルト
70との間に所定の幅(用紙進行方向に対する幅)から
なる圧接部(定着ニップ部)Nが形成される。
【0045】上記加圧機構による加圧力については、定
着ニップ部Nの圧力が0.2〜3MPa、好ましくは
0.3〜1.5MPaとなるように設定されている。ま
た、加熱ロール61及び加圧ロール65の各ハロゲンラ
ンプ64は、各ロール外周面に設置された温度センサT
S1,TS2による各ロール表面温度の検知情報に基づ
いて所定の温度の加熱を行うように供給電力等に関して
フィードバック制御されている。定着動作時における温
度は、通常120〜180℃の範囲内に設定される。
【0046】剥離ロール68は、定着ベルト70を所定
の曲率で曲げた状態で張架することによりそのベルト7
0に密着した状態で搬送される記録用紙Pがベルト70
から剥がれることを促すための従動回転ロールである。
この剥離ロール68は、そのベルト70の磨耗を少なく
する観点からアルミニウム、ステンレス、鉄、真鍮等の
金属材料にて形成されている。テンションロール69
は、定着ベルト70に例えば0.1〜1.0N/mm程
度の張力を付与している。
【0047】冷却装置75は、定着ベルト70に密着し
た状態で搬送されるときの記録用紙Pをそのベルト内周
面側から間接的に冷却するためのものであり、この実施
の形態ではヒートシンク(放熱体)と空冷機構とで構成
されている。冷却装置75としては、この他にも例えば
ヒートパイプ、冷却ファン等も使用可能である。
【0048】ヒートシンク76としては、放熱基板76
aの上面側に複数枚の放熱フィン76bが定着ベルト7
0の幅方向(加熱ロール61の軸方向と平行する方向)
に沿ってほぼ平行に並んで直立した状態で形成され、そ
の基板の底面が定着ベルト70の内周面に当接する当接
(吸熱)面として形成されたアルミニウム製のものを使
用している。空冷機構は、ヒートシンク76と送風又は
吸気を行う冷却ファン77との間をダクト78で接続
し、その冷却ファン77を駆動させてヒートシンク76
にダクト78を介して風を送るか又はヒートシンク76
から放出される熱をダクト78経由で本体60外部に排
出する吸気を行う仕組みになっている。
【0049】このような冷却装置75では、冷却ファン
77の送風量(吸気量)を変更することによりヒートシ
ンク76による冷却性能を調整することができる。ま
た、この冷却装置75では、定着ベルト70の内周面を
ヒートシンク76の底部当接面に押し付けて良好に密接
させるための押し付けロール78を設けている。
【0050】定着ベルト70は、ベルト基材71の外周
面に表面離型層72を設けた2層構造のベルトであり
(図2b)、加熱ロール61、剥離ロール68及びテン
ションロール69に張架されて加熱ロール61の回転駆
動により矢印方向に回転走行するようになっている。
【0051】上記ベルト基材71としては、耐熱性や強
度及び表面平滑性を考慮して、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、PES、PFA等の耐熱性合成樹脂等を用い
て無端ベルト形状に形成したものが使用される。その基
材の厚さは30〜200μm、好ましくは40〜150
μm、より好ましくは50〜130μmである。この厚
さが30μmよりも薄いと、加熱冷却時の寸法安定性や
強度が不足する。反対に厚さが200μmを超えると、
定着ベルトの比熱が増大して熱移動量が低下して定着速
度や定着サイクル時間の低下を招き生産性が落ちる。
【0052】上記表面離型層72は、トナーにバインダ
ー樹脂として使用される熱可塑性樹脂と記録用紙Pの受
像層として使用される熱可塑性樹脂との一方又は双方と
の付着力が温度上昇に伴って低下した後に再び増加する
ような変曲域をもつ特性のフッ素ゴムを用いて形成され
ている。その層厚については5〜100μm、より好ま
しくは20〜60μmに設定し、また、その硬度につい
ては好ましくはゴム硬度で20〜60°に設定する。
【0053】このような第2の定着装置6では、基本的
に以下のようにして第2の定着が行われる。
【0054】まず、画像形成時になると、加熱ロール6
1が回転駆動することにより定着ベルト70が矢印方向
に回転走行し、その定着ベルト70を挟んで加熱ロール
61に圧接される加圧ロール65が従動回転する。ま
た、ハロゲンヒータ64が加熱動作して加熱ロール61
及び加圧ロール65を加熱して定着用ニップ部Nの温度
が所定の加熱温度(定着温度:例えば120〜180
℃)に維持される。
【0055】定着時には、画像形成装置1内の第1定着
装置4で仮定着された後のトナー像Tを担持する記録用
紙Pが用紙搬送装置55により搬送され、そのトナー担
持面が定着ベルト70側に位置する姿勢で定着用ニップ
部Nに導き入れて通過させる。この定着ニップ部Nを通
過する過程によりトナー像Tが加熱加圧されて溶融され
る。
【0056】そして、定着ニップ部Nを通過して排出さ
れる記録用紙Pは、定着ベルト50の外周面に密着した
状態のままで搬送され、剥離用ロール68に到達した時
点で定着ベルト70から剥離される。この際、定着ニッ
プ部Nの通過から剥離されるまでの過程では、記録用紙
Pが定着ベルト70から直ぐに剥がれることなく密着し
た状態のままで搬送されるとともに、冷却装置75を通
過する時点で溶融されたトナー像(用紙Pに受像層があ
る場合にはその樹脂層も含む)が定着ベルト70に密着
した状態のままで冷却固化されるため、トナー像が定着
ベルト70の平らな表面にならい平滑性に優れたものと
なる。
【0057】その後、剥離用ロール68を通過する時点
では、記録用紙Pが、ロール68の周面の曲率に沿って
曲げられた定着ベルト70による剥離力と記録用紙P自
体の剛性とにより、定着ベルト70から自力で剥離され
る。このように自力で剥離されることにより、記録用紙
Pを定着ベルト70から剥離させる剥離爪や、その剥離
を補助するために定着ベルト70にシリコーンオイル等
の離型剤を塗布する装置を設置しなくとも対応可能とな
る。定着ベルト70から剥離された記録用紙Pは、排出
ロール対57により排出トレイ56に積載されるように
排出される。これにより、定着装置6による第2の定着
処理が完了する。
【0058】そして、この第2定着装置6では、さらに
以下の構成を採用している。
【0059】まず、定着ベルト70の表面離型層72を
構成するフッ素ゴムの前記したような特性の確認につい
ては、次のごとき付着力(剥離力)の測定方法に基づい
て行っている。
【0060】図6aに示すように、定着ベルト70のベ
ルト基材(材質:ポリイミド、厚さ100μm、幅15
0mm×長さ220mmの四角形に切断してシート状に
したもの)71の片面に、表面離型層72を構成する各
種材料をそれぞれ乾燥時の厚さが50μmとなるように
塗布形成したものをベルトサンプル70Aとして用意す
る。本実施形態では、上記材料としてフロオロカーボン
シロキサンゴム(信越化学製:SIFFL)、フッ素ゴ
ム(PFA)を使用した。また、比較のため、例えばシ
リコーン(Si)ゴムを使用したサンプルも作成した。
【0061】一方、図6aに示すように、A4サイズの
記録用紙(基材Paに透明なポリエステル樹脂層Pbを
20μm厚で形成した坪量200gsmの用紙)の縁を
残す全面にテスト画像(Y,M,Cの3色のハーフトー
ントナー像(濃度70%)を重ね合わせたベタ画像(2
10%))Tnを縁あり状態で形成した定着対象用紙P
nを用意する。また、この転写対象用紙としては、第1
の定着装置4による仮定着を行わない未定着のもの
(S:シングル定着)と、その定着を行った仮定着後の
もの(W:ダブル定着)を用意する。トナーとしては、
平均粒径が6〜7μmのポリエステル系樹脂をバインダ
ー樹脂とするものを使用した。
【0062】用意したベルトサンプル70Aと転写対象
用紙Pnとをその表面離型層72面と画像面とが対峙す
る状態で重ね合わせた後、第2定着装置6による定着を
行う。このときの定着装置(定着条件)は以下の構成と
した。定着温度を約150℃、ニップ圧力を1.2MP
a、定着ニップ部Nの幅を5mm、定着速度60mm/
secとした。定着ベルト70としてはポリイミドのベ
ルト基材71にフルオロカーボンシロキサンゴム層を形
成したものを使用した。
【0063】続いて、定着により一体となったシート材
料を、その用紙P1を下面にしてホットプレート300
に貼り付けて固定する。貼り付けは、用紙送り方向の先
端部及び後端部を耐熱性粘着テープにより貼り付けるこ
とで行った。この状態で、ホットプレート500を所定
の温度範囲(例えば30〜150℃)内の各温度にそれ
ぞれ加熱し、その各加熱温度下においてシート材料のベ
ルトサンプル70Aの一端部(後端部)をフォースゲー
ジにより剥離角度90°(真上方向)で一定の引っ張り
速度(例えば30mm/sec)でもって剥がすように
引っ張り上げる。そのときのフォースゲージが示した最
大値をベルトサンプル70Aの幅寸法で割ったものを単
位幅当たりの剥離力とし、それをトナーと定着ベルト
(各表面離型層)との付着力とした。
【0064】図7は、この付着力の測定結果を示すもの
である。この図から明らかなように、PFAのフッ素ゴ
ムからなる表面離型層を形成した場合とシリコーン(S
i)ゴムからなる表面離型層を形成した場合には、温度
上昇に伴い徐々に増加するという特性があることが確認
される。一方、フロオロカーボンシロキサンゴム(SI
FFL)からなる表面離型層を形成した場合には、温度
上昇に伴って付着力が低下した後に反転して増加する変
曲域をもつ特性があることが確認される。具体的には、
85〜110℃の温度範囲が変曲域として認められる。
すなわち、この温度範囲にあるときにトナーに対する付
着力が確実に低くなる。これは通常の定着温度よりも低
い温度範囲である。
【0065】このことから、実施の形態1では、厚さ1
00μmのポリイミドフィルムからなるベルト基材71
上に、定着ベルトの表面離型層73としてフロオロカー
ボンシロキサンゴム(SIFFL)からなる層(厚さ5
0μm)を形成した。この表面離型層73の形成は、ベ
ルト基材71にフロオロカーボンシロキサンゴムの前駆
体で塗布し、架橋剤により硬化させることで形成するほ
か、m−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロラ
イド等の有機溶剤で希釈して適当な粘土の塗工液として
から塗布形成する。
【0066】なお、このフロオロカーボンシロキサンゴ
ム(主鎖にパーフロオロアルキルエーテル基を有するフ
ッ素ゴム)にあっては、その基油、フィラー、架橋剤、
助剤等の含有比率を変化させても、前記した付着力につ
いては上方又は下方にほぼ平行してシフトするだけであ
り、温度上昇に伴い付着力が前記したように変化する変
曲域をもつ特性が共通して得られる。
【0067】また、定着装置6では、このような特性の
表面離型層73を有する定着ベルト70を使用する関係
上、定着動作により定着ベルト70の表面離型層73に
付着するトナー等を除去するため、定着動作とは独立し
た以下のクリーニングモードを実行するようにしてい
る。
【0068】すなわち、図3に示すように、定着動作中
に紙詰まりや停電等の発生により記録用紙Pが定着ニッ
プ部Nを通過中に停止した場合に、定着ベルト70に大
量のトナーが付着(オフセット)するため、定着ニップ
部Nを通過中に停止したときに、その定着ニップ部Nに
クリーニング用シート200を供給して導入するととも
に、少なくともそのクリーニング用シート200を定着
ベルト70から剥離させる領域における定着ベルト70
の温度がフロオロカーボンシロキサンゴムの変曲域の温
度になるように温度制御が行われている。
【0069】図5は、この温度制御を行うための制御系
の構成を示すブロック図である。図中において符号10
0は演算処理装置、記憶手段等にて構成される制御装置
であり、この制御装置100に定着時の記録用紙Pが定
着ニップ部Nに導入されて正常に通過すること(用紙先
端部がセンサを通過したときから所定時間内にその用紙
の後端部がセンサを通過すること)を検知するため用紙
検知センサPS、加熱ロール61及び加圧ロール65の
表面温度を検知する温度検知センサTS1,TS2、定
着終了時の記録用紙Pが剥離される付近の定着ベルト7
0の温度を検知する温度検知センサTS3等が接続され
ており、それら各センサの検知情報が入力されるように
なっている。また、制御装置100は、加熱ロール61
を回転駆動させる駆動モータのON/OFF動作や回転
速度の調整を行う駆動モータコントローラ110、加熱
ロール61及び加圧ロール65のハロゲンランプ64の
ON/OFF動作や供給電力の調整を行うランプコント
ローラ120、130と、冷却装置75における冷却フ
ァン77の駆動モータのON/OFF動作や回転速度の
調整を行うファンモータコントローラ140、クリーニ
ングシート200の供給動作を制御するクリーニングシ
ート供給コントローラ150等が制御対象として接続さ
れている。
【0070】また、この制御装置100は、定着動作中
において紙詰まりや停電等が発生して画像形成装置1及
び定着装置6の動作が停止された場合、オペレータの選
択操作等によりクリーニングモードが選択されると、後
述するようなクリーニング動作を実行するような制御プ
ログラム等が記憶手段に格納されている。オペレータの
選択操作は、画像形成装置1(又は外付け装置5)側に
配置される図示しない操作パネル上から行われる。
【0071】一方、クリーニングシート200は、図4
に示すようにシート基材201に熱可塑性樹脂層202
を形成したものであり、クリーニングシート専用の収容
(保管)トレイ230に収容しておき、クリーニングモ
ード実行時に所定のタイミングで定着装置6に供給され
る。この実施の形態1では、クリーニングシート200
としては、特に第2定着を行う場合に主に使用する熱可
塑性樹脂からなる受像層を形成した記録用紙Pを使用し
ている。また、このシート専用の収容トレイ230は、
画像形成装置1の本体10又は外付け装置5の本体50
内に配置される。図中の符号231はクリーニングシー
ト200を収容トレイ230から1枚ずつ送り出す送出
機構である。収容トレイ230から送り出されるクリー
ニングシート200は、画像形成装置1内の既存の用紙
搬送路や画像形成装置1内又は外付け装置5内に設置す
る専用の用紙搬送路を介して定着装置6の直前の用紙搬
送装置55まで送られる。
【0072】次に、この定着装置6において、その定着
動作中に紙詰まりや停電等が発生して装置が停止したと
きの動作について説明する。
【0073】紙詰まりや停電等が発生すると、画像形成
装置1を含め定着装置6が停止してスタンバイモードに
なる。すなわち、定着装置6では、加熱ロール41等の
回転駆動の停止、加熱ロール等のハロゲンランプ64へ
の電力供給の遮断、冷却装置75の冷却ファン77の回
転等が停止される。
【0074】この停止の際、定着装置6の定着ニップ部
Nを通過中の記録用紙Pがあると、図11aに示すよう
に、定着ニップ部Nでは記録用紙P上のトナー像Tが過
度に加熱されて平常の定着時よりも溶融した状態とな
り、トナーどうしの凝集力が低い状態(低粘度状態)に
なるため、ニップ部N内にあるトナー像Tはそのニップ
部Nの上流側及び下流側に押しのけられてトナー像の段
差部Tdが形成される。この状態にあるトナー像を有す
る記録シートPが除去されると、図11bに示すように
その段差部Tdの一部のトナーTXがトナー層の内部で
分断されて定着ベルト70側に転移付着してしまう。こ
のときの定着ベルト70とトナー像(層)Tとの付着力
をF1、記録用紙Pとトナー像Tとの付着力をF2、ト
ナーどうしの凝集力をF3とすると、上記トナーの付着
(トナーオフセット)は「F1>F3かつF2>F3で
あってF3が最小である」という条件下で発生するもの
とされている。
【0075】このような装置停止が発生した際、図8に
示すように、オペレータの操作パネルからの選択操作に
よりクリーニングモードが選択されると(ステップ1
0。以下、このような場合は「S10」と略記する)、
画像形成装置1及び定着装置6が再起動し(S11)、
定着装置6内にある記録用紙Pの位置について検知され
る(S12)。すなわち、この段階では、定着ニップ部
N内に定着途中の記録用紙Pが存在するか否かが、その
ニップ部Nの手前側位置に配置された用紙検知センサP
Sからの検知情報(記録用紙後端部の通過検知の有無)
に基づいて検知される(S13)。
【0076】ステップS13において定着ニップ部Nに
記録用紙Pがないと判断されると、そのニップ部N以外
の場所にある記録用紙Pの除去が行われてクリーニング
動作が行われず制御動作が終了するが(S16)、定着
ニップ部Nに記録用紙Pがあると判断された場合には、
そのニップ部Nにある記録用紙Pの除去が行われる(S
14)。記録用紙Pの除去は、定着装置6を回転駆動さ
せて装置外に搬送排出させるか、あるいはオペレータの
手作業により排除する。
【0077】そして、定着ニップ部Nにある記録用紙P
の除去が終了した後に、クリーニング動作が実行される
(S15)。このときのクリーニング動作は、図9に示
すように、まず定着ベルト70の表面温度(厳密には表
面離型層72)がその表面離型層72を構成するフッ素
ゴムの特性である変曲域の温度になるように調整される
(S20)。
【0078】この実施の形態1では、この後で供給され
るクリーニングシート200が定着ベルト70から剥離
される剥離ロール68における定着ベルト70部分の表
面温度が変曲域の温度内になるように、温度センサTS
3による定着ベルト70の実際の温度が検知されるとと
もに、加熱ロール61の回転駆動の条件、加熱ロール6
1及び加圧ロール65のハロゲンランプ64の設定温度
条件(供給する電力条件)および冷却ファン77の回転
駆動の条件が変更され、その変更内容で定着装置6等が
稼動する。具体的には、再起動時における温度センサT
S3による定着ベルト70の表面温度が50℃であった
場合、加熱ロール61の回転速度を20mm/sec
(平常の定着速度60mm/sec)に、ハロゲンラン
プ64の加熱温度を150℃に設定するとともに、冷却
ファン77の回転を停止させた。これにより定着ベルト
70の上記表面温度が変曲域内の温度である「85℃」
になるようにした。
【0079】続いて、この定着ベルト70の表面温度の
調整が行われるとほぼ同時に、クリーニングシート20
0が定着ニップ部Nに供給される(S21)。この際、
クリーニングシート200は、少なくとも定着ベルト7
0のトナーTxが付着した部分と接触するようなタイミ
ングで定着ニップ部Nにむけて供給する。また、そのシ
ート200の熱可塑性樹脂層202が定着ベルト70の
表面離型層72と対峙する姿勢で供給する。
【0080】このタイミングは、例えば、クリーニング
シート200の収容トレイ130から定着ニップ部Nま
での搬送距離及び速度から求められるシート200のニ
ップ部Nへの搬送所要時間と、定着ベルト70の周長及
び回転速度から求められるベルト1周の所要時間などに
基づいて算出される。この実施の形態では、定着ベルト
70の周長が600mm、その回転速度が20mm/s
ecであることから、定着ベルト70の回転を再開して
から20秒後にクリーニングシート200がニップ部N
に達するようなタイミングに設定した。もちろん、少し
早めにクリーニングシート200を供給するようにして
もよい。この実施の形態でも、クリーニングシート20
0が2秒程度早めにニップ部Nに達するように設定し
た。
【0081】定着ニップ部Nに供給されたクリーニング
シート200は、定着動作とほぼ同様に、ニップ部Nに
導入されて通過した後、定着ベルト70に密着した状態
で冷却装置75を通過し、剥離ロール68に達した位置
で定着ベルト70から剥離される。
【0082】この際、クリーニングシート200は、そ
の熱可塑性樹脂層202が定着ベルト70の表面離型層
72と対峙した状態でニップ部Nに導入されて加熱さ
れ、これによりその熱可塑性樹脂層202が少し溶融し
た状態となる。一方、定着ベルト70は、冷却装置75
を通過して剥離ロール68に達する頃には、その表面温
度が表面離型層72を構成するフッ素ゴムの変曲域の温
度になり、このため、表面離型層72のトナーに対する
付着力は低下した状態にある。そして、このような表面
温度にある定着ベルト70からクリーニングシート20
0が剥離されることにより、図10に例示するように定
着ベルト70の表面離型層72に付着していた付着トナ
ーTxが、クリーニングシート200の熱可塑性樹脂層
202に付着するように転移して除去される。このトナ
ー除去は、表面離型層72のトナーに対する付着力が低
下し、その付着力がクリーニングシート200の熱可塑
性樹脂層202のトナーに対する付着力よりも劣った関
係にあるためである。
【0083】このトナー除去が終了したクリーニングシ
ート200は、定着装置6から排出された後、排紙トレ
イ56に排出される(S22)。これにより、定着ベル
ト70に付着したトナーTxがクリーニングシート20
0によって除去され、クリーニングモードが終了する。
なお、このクリーニングモードが終了すると、定着装置
6のクリーニングモード用の設定条件はキャンセルされ
る。
【0084】また、この実施の形態1では、前記制御手
段100により、定着装置6の定着動作時に冷却装置7
5により冷却される定着ベルト70の表面温度が前記フ
ッ素ゴムの変曲域(85〜110℃)の温度よりも高い
温度(例えば120℃以上であって少なくとも定着温度
よりも低い温度)になるような温度制御を行うようにな
っている。
【0085】この温度制御は、冷却装置75の冷却ファ
ン77の駆動(送風量)を適宜設定することにより、定
着ニップ部Nを通過した後の定着ベルト70の表面温度
(表面離型層72の温度)が上記目標温度になるように
制御している。この際、冷却装置75を通過するときの
定着ベルト70の温度は、定着ベルト70を冷却装置7
5に押し付けている押し付けロール78の表面温度を温
度センサTS4で測定することで確認している。温度セ
ンサTS4は、制御装置100に接続されている。
【0086】このような定着動作時における定着ベルト
70の温度制御を行うことにより、定着ニップ部Nから
冷却装置75の間における定着ベルト70のしわの発生
を抑制できるとともに、その定着ベルト70から記録用
紙Pが一部浮き上がって剥がれる現象の発生を防止で
き、かかる現象に起因した光沢むらが発生することを防
止することが可能となる。
【0087】以下、上記光沢むらの防止効果に関する定
着試験を行った。
【0088】テスト画像を形成した記録用紙Pの定着を
下記の各定着条件に設定した定着装置6によりそれぞれ
行い、その各定着にて得られたテスト画像の光沢むらの
有無について観察した。テスト画像は、A4サイズの
記録用紙Pに30mm角のベタ状のY,M,C,K色ト
ナー像(濃度70%)を画像形成装置1により形成し
た。これを定着装置4による第1定着を行わないで定着
装置6により定着した。
【0089】定着条件は、加熱ロール61としてシコー
ンゴムからなる厚さ2mmの弾性層63を形成した外径
50mmのロールを使用し、加圧ロール65としてシコ
ーンゴムからなる厚さ2mmの弾性層67を形成した外
径50mmのロールを使用した。定着ベルト70として
は前記フロオロカーボンシロキサンゴムからなる表面離
型層を形成したものを使用した。定着ニップ部Nの圧力
(荷重)を0.6MPaとしたときのニップ幅を8mm
とした。定着温度は160℃とし、定着速度は60mm
/secとした。この場合、ニップ部Nの通過所要時間
は130msecであり、またニップ部Nを通過した直
後の定着ベルト70及び記録用紙Pの温度は約135℃
であった。ちなみに、雰囲気温度が25℃の環境下で
は、定着ベルト70の定着ニップ部Nを抜け出てから冷
却装置75に達するまでの所要時間が1秒(SEC)以
下であれば、定着ベルト70の温度低下が2〜3℃程度
であるため、センサTS4による定着ベルト70の温度
測定にはほとんど影響がなく無視することができる。
【0090】また、冷却装置75のヒートシンク76と
しては、その基部76aの底面サイズがプロセス方向
(定着ベルト進行搬送)80mm、定着ベルト70の幅
方向の長さ400mmで、放熱フィン76bの高さが2
0mmのものを使用した。そして、押え付けロール68
における定着ベルト70の表面温度が50℃、70℃、
90℃、110℃、135℃となるように、冷却ファン
77の送風量を調整して定着試験を行った。実際、この
定着条件に設定した定着装置6では、送風量を0.5m
3/min(分)にしたときの上記定着ベルト70の温
度が約125℃、送風量を1.0m3/minにしたと
きの上記定着ベルト70の温度が約110℃になった。
このときの測定結果を表1に示す。
【0091】
【表1】
【0092】表1の結果から明らかなように、冷却装置
75の押し付けロール78位置における定着ベルト70
の表面温度が110℃よりも低い温度である場合には光
沢むらが確認されたが、その表面温度が110℃以上で
ある場合には光沢むらがなかった。そして、この110
℃以上の温度とは、定着ベルト70の表面離型層を構成
するフッ素ゴムの変曲域(85〜110℃)の温度より
も高い温度に相当するものである。このような光沢むら
の測定結果は、上記テスト画像の定着を第1定着装置4
により仮定着をした後に第2定着装置6により第2定着
を行った場合においてもほど同様の結果が得られること
が確認されている。また、このときのトナーと定着ベル
ト70との付着力は、約15N/mであり、この値より
も大きい付着力であるときには記録用紙Pが定着ベルト
70から自力で剥がれないことが確認されている。
【0093】なお、実施の形態1では、第1定着装置4
に代わりに第2定着装置6を画像形成装置1内に配置
し、その定着をベルト式の定着装置6のみで行うように
構成してもよい。
【0094】[実施の形態2]図12は、本発明の実施
の形態2に係るベルト式の定着装置を示す要部構成図で
ある。この実施の形態2に係る定着装置6は、定着ベル
トのクリーニングモード時にクリーニングシート200
を供給してクリーニング動作をすることに代えて、クリ
ーニング用ロール80によりクリーニング動作を行うよ
うにした以外は実施の形態1と同じ構成からなるもので
ある。
【0095】クリーニング用ロール80は、図13に示
すように金属材料等からなる円筒状のロール芯材81に
熱可塑性樹脂層82を形成してなり、そのロール芯材8
1の中空内部に熱可塑性樹脂層82を加熱溶融させるた
めのハロゲンヒータ83を配置した構造のものである。
熱可塑性樹脂層82は、記録用紙Pの受像層に使用する
熱可塑性樹脂と同じものを使用することができる。この
実施の形態では、ポリエステル系樹脂を使用し、層厚が
500μm程度の樹脂層を形成した。
【0096】また、クリーニング用ロール80は、回転
可能に支持されているとともに、加熱ロール61にかけ
られた定着ベルト70の表面離型層72に接離可能に設
けられている。具体的には、クリーニングモード選択時
以外のときは定着ベルト70から離間した位置に変位
し、クリーニングモード選択時のときにだけ定着ベルト
70に当接する位置に変位するようになっている。この
ロール80の変位移動は、公知の変位機構を用いて行う
ことができる。このクリーニング用ロール80の変位動
作を制御するクリーニングロール変位コントローラ16
0は、制御装置100に接続されている(図5参照)。
【0097】さらに、クリーニング用ロール80は、ク
リーニング動作時に定着ベルト70に当接する際には、
その熱可塑性樹脂層82の樹脂がハロゲンヒータ83に
より加熱溶融される。このためハロゲンヒータ83のラ
ンプコントローラ170も制御装置100に接続されて
いる(図5参照)。このときの樹脂の溶融は、樹脂とト
ナーの付着力が定着ベルトとトナーの付着力よりも大き
くなる(例えば100〜110℃)となる程度まで行え
ばよい。
【0098】そして、このクリーニング用ロール80に
よりクリーニング動作を行う際には、かかるロール80
が当接する領域の定着ベルト70の表面温度がその表面
離型層72を構成するフッ素ゴムの変曲域(85〜11
0℃)の温度になるように実施の形態1の場合と同様に
して温度制御する。
【0099】次に、このクリーニング用ロール80を備
えた定着装置6において、その定着動作中に紙詰まりや
停電等が発生して装置が停止したときの動作について説
明する。
【0100】図8に示すように、紙詰まりや停電等が発
生してスタンバイモードになった後にオペレータにより
クリーニングモードが選択されると(S10)、実施の
形態1の場合と同様に、画像形成装置1及び定着装置6
が再起動し(S11)、定着装置6内にある記録用紙P
の位置について検知され(S12)、定着ニップ部N内
に定着途中の記録用紙Pが存在するか否かが検知される
(S13)。ステップS13において定着ニップ部Nに
記録用紙Pがあると判断された場合には、そのニップ部
Nにある記録用紙Pの除去が行われた後(S14)、以
下のクリーニング動作が実行される(S15)。
【0101】このときのクリーニング動作は、図14に
示すように、まず定着ベルト70の表面温度(少なくと
もクリーニング用ロール80が当接する領域)がその表
面離型層72を構成するフッ素ゴムの特性である変曲域
の温度になるように調整される(S30)。この温度調
整のための制御は、実施の形態1の場合と同様に行われ
る。この実施の形態では、定着ベルト70の表面温度が
85℃になるように制御した。また、この温度制御とほ
ぼ同時に、クリーニング用ロール80の熱可塑性樹脂層
82をハロゲンランプ83により加熱する(S31)。
【0102】続いて、この定着ベルト70の表面温度の
調整が行われた段階で、クリーニング用ロール80を変
位させて定着ベルト70に当接させる(S32)。この
際、表面離型層72のトナーに対する付着力は低下した
状態にある。そして、この状態で定着ベルト70を2周
程度回転させた後、クリーニング用ロール80を定着ベ
ルト70から離間させる(S33)。これにより、定着
ベルト70に付着したトナーTxがクリーニング用ロー
ル80に転移付着して除去される。
【0103】[実施の形態3]図15は、本発明の実施
の形態3に係るロール式の定着装置を示す要部構成図で
ある。この実施の形態2に係る定着装置9は、実施の形
態1又は2における定着装置6の加熱ロール61にフロ
オロカーボンシロキサンゴムからなる表面離型層を形成
したものを第1定着装置4に提供するとともに、その加
熱ロール61に対して接離可能なクリーニングブレード
90を配置してクリーニング動作を行うように構成した
以外は、実施の形態2に係る定着装置6とほぼ同じ構成
からなるものである。
【0104】加熱ロール61は、金属材料等からなる円
筒状のロール芯材62に前記フロオロカーボンシロキサ
ンゴムからなる表面離型層63Aを形成してなり、その
芯材41の中空内部にハロゲンランプ64を配置したも
のである。この加熱ロール61を実施の形態1における
第1定着装置4の加熱ロール40に代えて使用した。ま
た、実施の形態1における定着装置6の加圧ロール65
を実施の形態1における第1定着装置4の加圧ロール4
5に代えて使用した。この加熱ロール61と加圧ロール
61とを圧接配置することによりロール式の定着装置9
とした。この定着装置9は画像形成装置1の本体10に
装備した第1定着装置として使用するか、外付け用の第
2定着装置として使用する。この実施の形態では、加熱
ロール61として金属ロール芯材にシリコーンゴムから
なる厚さ2mmの弾性層を形成したうえで、その弾性層
の上に表面離型層63Aを厚さ30μmで形成して外径
を50μmとしたロールを使用した。また、加圧ロール
65としては金属ロール芯材にシリコーンゴムからなる
厚さ0.5mmの弾性層67を形成したうえで、その弾
性層の上に表面離型層63Aを厚さ30μmで形成して
外径を50μmとしたロールを使用した。このときの定
着ニップ部Nの幅は6.5mmとした。
【0105】クリーニングブレード90は、ブレード支
持体91に支持した状態で加熱ロール61の表面離型層
63Aに接離可能に設けられている。このブレード90
の変位移動は、実施の形態2におけるクリーニング用ロ
ール80と同様に、公知の変位機構を用いて行うことが
できるが、この実施の形態では厚さ1mmのポリイミド
製のブレード基材の先端エッジ部にフッ素樹脂を塗工し
たものを使用した。具体的には、クリーニングモード選
択時以外のときは加熱ロール61から離間した位置に変
位し、クリーニングモード選択時のときにだけ加熱ロー
ル61に当接する位置に変位するようになっている。こ
のクリーニングブレード90の変位動作は、実施の形態
2におけるクリーニングロール変位コントローラ160
(図5参照)と同じ構成のコントローラにて制御される
ようになっている。
【0106】そして、このクリーニングブレード90に
よりクリーニング動作を行う際には、かかるブレード9
0が当接する領域の定着ベルト70の表面温度がその表
面離型層72を構成するフッ素ゴムの変曲域(85〜1
10℃)の温度になるようにそのハロゲンランプ64の
加熱条件により温度制御する。
【0107】次に、このクリーニングブレード90を備
えたロール式定着装置9において、その定着動作中に紙
詰まりや停電等が発生して装置が停止したときの動作に
ついて説明する。この際、加熱ロール61の表面にニッ
プ部Nにある記録用紙Pのトナー像TのトナーTxが付
着することになる。
【0108】図8に示すように、紙詰まりや停電等が発
生してスタンバイモードになった後にオペレータにより
クリーニングモードが選択されると(S10)、実施の
形態1の場合と同様に、画像形成装置1及び定着装置9
が再起動し(S11)、定着装置9内にある記録用紙P
の位置について検知され(S12)、定着ニップ部N内
に定着途中の記録用紙Pが存在するか否かが検知される
(S13)。ステップS13において定着ニップ部Nに
記録用紙Pがあると判断された場合には、そのニップ部
Nにある記録用紙Pの除去が行われた後(S14)、以
下のクリーニング動作が実行される(S15)。
【0109】このときのクリーニング動作は、図16に
示すように、まず加熱ロール61の表面温度(少なくと
もクリーニングブレード90が当接する領域)がその表
面離型層63Aを構成するフッ素ゴムの特性である変曲
域の温度になるように調整される(S40)。この温度
調整のための制御は、実施の形態1の場合と同様に行わ
れる。この実施の形態では、加熱ロール61の表面温度
が90℃になるように制御した。
【0110】続いて、この加熱ロール61の表面温度の
調整が行われた段階で、クリーニングブレード90を変
位させて加熱ロール61に当接させる(S41)。この
際、表面離型層63Aのトナーに対する付着力は低下し
た状態にある。そして、この状態で加熱ロール61を数
回転させた後、クリーニングブレード90を加熱ロール
61から離間させる(S42)。これにより、加熱ロー
ル61に付着したトナーTxがクリーニングブレード9
0に転移付着して除去される。
【0111】なお、前記実施の形態1〜3において、定
着ベルト70や加熱ロール61に付着するものは、トナ
ーTxの他に記録用紙Pの受像層を構成する熱可塑性樹
脂もあるが、トナーTxと同様にして除去される。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着装置
によれば、ゴム層等を表面離型層として形成した定着ベ
ルトや加熱定着ロールにトナー等が付着しても容易に除
去することができる。また、特にゴム層等を表面離型層
として形成した定着ベルトを用いて定着を行う場合に、
その定着ベルトのしわに起因した光沢むらが発生のない
良好な定着を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1等に係る定着装置と画像形成装
置とを示す概略構成図。
【図2】 (a)は実施の形態1に係るベルト式の第2
定着装置の要部を示す一部断面図、(b)は定着ベルト
の断面図。
【図3】 実施の形態1に係るベルト式着装置とクリー
ニング用シートの供給を示す概略構成図。
【図4】 クリーニング用シートを示す断面図。
【図5】 実施の形態1等に係るベルト式定着装置の制
御系の構成を示すブロック図。
【図6】 表面離型層のトナー等に対する付着力の測定
方法を示す概略説明図。
【図7】 フロオロカーボンシロキサンゴムからなる表
面離型層の付着力の測定結果を示すグラフ図。
【図8】 クリーニングモード先端時における基本的動
作を示すフローチャート。
【図9】 実施の形態1におけるクリーニング動作の内
容を示すフローチャート。
【図10】 クリーニング用シートによるクリーニング
動作の状態を示す要部説明図。
【図11】 定着ベルトへのトナー付着が発生する場合
の状態を示す要部説明図。
【図12】 実施の形態2に係るベルト式着装置を示す
概略構成図。
【図13】 クリーニング用ロールを示す概略断面図。
【図14】 実施の形態2におけるクリーニング動作の
内容を示すフローチャート。
【図15】 実施の形態3に係るロール式着装置を示す
概略構成図。
【図16】 実施の形態3におけるクリーニング動作の
内容を示すフローチャート。
【図17】 定着ベルトに発生するしわの状態を示す裏
面図。
【符号の説明】 6…定着装置、61…加熱ロール、64…ハロゲンラン
プ(熱源)、65…加圧ロール、70…定着ベルト、7
2…表面離型層、75…冷却装置、80…クリーニング
用ロール、90…クリーニングブレード、100…制御
装置(制御手段)、200…クリーニング用シート、P
…記録用紙(記録シート)、T…トナー像、N…定着ニ
ップ部(圧接部)。
フロントページの続き (72)発明者 金澤 祥雄 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい、富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 野上 豊 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい、富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 江連 平和 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい、富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA08 BA11 BA12 BA30 BA49 BA56 CA07 CA27 CA48 3K058 AA82 BA18 DA02 GA03 GA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源を備えた加熱ロールと、この加熱ロ
    ールから所定の間隔をあけて配置される支持ロールと、
    この支持ロールと前記加熱ロールとに少なくとも張架さ
    れて回転する無端状の定着ベルトと、この定着ベルトを
    挟んで前記加熱ロールに圧接して配置される加圧用回転
    体と、前記加熱ロールから支持ロールに達する途上にあ
    る前記定着ベルトを冷却する冷却装置とを備え、その定
    着ベルトと加圧用回転体との圧接部に、定着対象のトナ
    ー像を担持する記録シートをそのトナー像担持面が定着
    ベルト側に位置する姿勢で導入して通過させるとともに
    前記冷却装置を通過した後に前記定着ベルトから剥離さ
    せる定着装置において、 前記定着ベルトの外周面側に、トナーと記録シートの少
    なくとも一方に使用される熱可塑性樹脂との付着力が温
    度上昇に伴って低下した後に再び増加するような変曲域
    をもつ特性のフッ素ゴムからなる表面離型層を形成し、 かつ、この表面離型層に付着する前記熱可塑性樹脂から
    なる付着物を除去する際、少なくともその除去を行う領
    域における前記定着ベルトの温度が前記フッ素ゴムの変
    曲域の温度になる温度制御を行う制御手段を設けたこと
    を特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂からなる表面層が形成され
    たクリーニング用シートを使用し、 前記付着物の除去の際に、そのクリーニング用シートを
    前記圧接部に供給して導入するとともに、少なくともそ
    のクリーニング用シートを定着ベルトから剥離させる領
    域における定着ベルトの温度が前記フッ素ゴムの変曲域
    の温度になるように前記制御手段により温度制御する請
    求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂からなる表面層とこの表面
    層の熱可塑性樹脂を加熱軟化させる熱源を有するクリー
    ニングロールを前記定着ベルトの外周面に対して接離可
    能に配置し、 前記付着物の除去の際に、そのクリーニングロールを前
    記熱源により表面層を加熱した状態で前記定着ベルトに
    当接させるとともに、少なくともそのクリーニングロー
    ルを当接させる領域における定着ベルトの温度が前記フ
    ッ素ゴムの変曲域の温度になるように前記制御手段によ
    り温度制御する請求項1に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 定着動作の際に、前記冷却装置により冷
    却される定着ベルトの温度が前記フッ素ゴムの変曲域の
    温度よりも高い温度になるように前記制御手段により温
    度制御する請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 熱源を備えた加熱ロールと、この加熱ロ
    ールに圧接して配置される加圧用回転体とを備え、その
    加熱ロールと加圧用回転体との圧接部に、定着対象のト
    ナー像を担持する記録シートをそのトナー像担持面が定
    着ベルト側に位置する姿勢で導入して通過させる定着装
    置において、 少なくとも前記加熱ロールの外周面側に、トナーと記録
    シートの少なくとも一方に使用される熱可塑性樹脂との
    付着力が温度上昇に伴って低下した後に再び増加するよ
    うな変曲域をもつ特性のフッ素ゴムからなる表面離型層
    を形成し、 かつ、この表面離型層に付着する前記熱可塑性樹脂から
    なる付着物を除去する際、少なくともその除去を行う領
    域における当該加熱ロールの温度が前記フッ素ゴムの変
    曲域の温度になる温度制御を行う制御手段を設けたこと
    を特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂からなる表面層が形成され
    たクリーニング用シートを使用し、 前記付着物の除去の際に、そのクリーニング用シートを
    前記圧接部に供給して導入するとともに、少なくともそ
    の圧接部における加熱ロールの温度が前記フッ素ゴムの
    変曲域の温度になるように前記制御手段により温度制御
    する請求項5に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂からなる表面層とこの表面
    層の熱可塑性樹脂を加熱軟化させる熱源を有するクリー
    ニングロールを前記加熱ロールの外周面に対して接離可
    能に配置し、 前記付着物の除去の際に、そのクリーニングロールを前
    記熱源により表面層を加熱した状態で前記加熱ロールに
    当接させるとともに、少なくともそのクリーニングロー
    ルを当接させる領域における加熱ロールの温度が前記フ
    ッ素ゴムの変曲域の温度になるように前記制御手段によ
    り温度制御する請求項5に記載の定着装置。
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