JP2003279531A - 酸素センサ素子 - Google Patents
酸素センサ素子Info
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Abstract
る発熱体を具備するヒータ部とを一体化してなり、連続
通電加熱や急速昇温などの熱衝撃性に優れたヒータ寿命
の長い酸素センサ素子を提供する。 【解決手段】少なくとも平板状のジルコニア固体電解質
の対向する面に、白金から成る測定電極と大気に接触す
る基準電極とを設けたセンサ部と、セラミック絶縁層に
長手方向の中心軸に対して略対称位置に白金からなる発
熱体を埋設してなるヒータ部を具備する酸素センサ素子
において、前記略対称位置に設けられた各発熱体間に、
前記セラミック絶縁層を形成しない領域を設ける
Description
その製法に関し、特に自動車等の内燃機関における空気
と燃料の比率を制御するための酸素センサ素子及びその
製法に関するものである。
出ガス中の酸素濃度を検出して、その検出値に基づいて
内燃機関に供給する空気および燃料供給量を制御するこ
とにより、内燃機関からの有害物質、例えばCO、H
C、NOxを低減させる方法が採用されている。
伝導性を有するジルコニアを主成分とする固体電解質か
らなり、一端が封止された円筒管の外面および内面にそ
れぞれ一対の電極層が形成された固体電解質型の酸素セ
ンサが用いられている。この酸素センサの代表的なもの
としては、図6に示すように、ZrO2固体電解質から
なり、先端が封止された円筒管31の内面には、センサ
部として白金からなり空気などの基準ガスと接触する基
準電極32が、また円筒管31の外面には排気ガスなど
の被測定ガスと接触される測定電極33が形成されてい
る。また、測定電極33の表面には、セラミック多孔質
層34が形成されている。
空気と燃料の比率が1付近の制御に用いられている、い
わゆる理論空燃比センサ(λセンサ)としては、測定電
極33の表面に、保護層としてセラミック多孔質層34
が設けられており、所定温度で円筒管両側に発生する酸
素濃度差を検出し、エンジン吸気系の空燃比の制御が行
われている。この際、理論空燃比センサは約700℃付
近の作動温度までに加熱する必要があり、そのために、
円筒管の内側には、センサ部を作動温度まで加熱するた
め棒状ヒータ35が挿入されている。
向が強まり、エンジン始動直後からのCO、HC、NO
xの検出が必要になってきた。このような要求に対し
て、上述のように、ヒータ35を円筒管31内に挿入し
てなる間接加熱方式の円筒型酸素センサでは、センサ部
が活性化温度に達するまでに要する時間(以下、活性化
時間という。)が遅いために排気ガス規制に充分対応で
きないという問題があった。
7に示すように平板状の固体電解質の外面および内面に
基準電極と測定電極それぞれ設けると同時に、セラミッ
ク絶縁体の内部に白金からなる発熱体を埋設したヒータ
を一体型した酸素センサ素子が提案されている。
ータを一体化した酸素センサ素子は、上述の従来の間接
加熱方式と異なり、直接加熱方式であるために急速昇温
が可能ではあるが、連続通電加熱を行うと発熱体の抵抗
が増加し、最終的に発熱体が断線するという問題があっ
た。この原因について検討を重ねた結果、セラミック絶
縁体の内部に略対称的に埋設された発熱体の間で、セラ
ミック絶縁層内にNaやKなどのアルカリ金属、アルカ
リ土類金属が、一対の発熱体間でマイグレーションを起
しているためであることがわかった。
るセンサ部と白金からなる発熱体を具備するヒータ部と
を一体化してなり、連続通電加熱や急速昇温などの熱衝
撃性に優れたヒータ寿命の長い酸素センサ素子を提供す
ることを目的とした。
題について検討した結果、少なくとも平板状のジルコニ
ア固体電解質の対向する面に、白金から成る測定電極と
大気に接触する基準電極とを設けたセンサ部と、セラミ
ック絶縁体に長手方向の中心軸に対して略対称位置に白
金からなる発熱体を埋設してなるヒータ部を具備する酸
素センサ素子において、前記略対称位置に設けられた各
発熱体間に、前記セラミック絶縁層を形成しない領域を
設けることによって、NaやKのマイグレーションを有
効に防止することができる結果、白金からなる発熱体の
寿命が飛躍的に改善することができるのである。
たセラミック絶縁層中では、例えば発熱体やセラミック
絶縁層中に含有されるNa、Kなどのアルカリ金属や、
アルカリ土類金属は、セラミック絶縁層を介して略対称
位置に形成された発熱体への通電により生じた電界によ
り、セラミック絶縁層中を拡散してマイナス極側の高温
部に移動(マイグレーション)して、濃縮し発熱体の電
気抵抗を増大させ、その結果ヒータの断線が生じる。
の中心軸に対して略対称となる位置に形成された2つの
発熱体間に、セラミック絶縁層が存在しない領域を形成
することにより、一対の発熱体間でNa、K等の移動
(マイグレーション)経路を遮断することができる結
果、マイナス極側の高温部に移動(マイグレーション)
して濃縮することがなく、発熱体の寿命を飛躍的に延ば
すことができる。
とセラミック絶縁層の熱膨張係数が異なるため、熱膨張
係数の差に起因する内部応力を減少させるため、セラミ
ック絶縁層が酸素センサ素子の側面に露出していること
が望ましい。これにより、センサ素子の急速昇温などの
熱衝撃性を飛躍的に改善することができる。
白金発熱体中に存在するNa、Kのアルカリ金属や、ア
ルカリ土類金属の含有量をそれぞれ50ppm以下にす
ることにより、通電加熱時のおけるマイグレーションの
量を減少させることが出来き、さらに発熱体や酸素セン
サ素子の長寿命化を図ることが可能となる。
ら、ジルコニア固体電解質と、白金からなる電極と、セ
ラミック絶縁層と、発熱体とを同時に焼成することが好
ましい。
構造の一例の概略平面図を図1(a)に、図1(a)に
おけるx−x断面図を図1(b)に示した。この酸素セ
ンサ素子は、一般的に理論空撚比センサ素子と呼ばれる
ものである。
ニアからなる酸素イオン導電性を有するセラミック固体
電解質基板3と、この固体電解質基板3の対向する表面
には、空気に接する基準電極4と測定電極5とが形成さ
れており、酸素濃度を検知するセンサ部を形成してい
る。
た平板状の中空形状からなり、この中空部が大気導入孔
3aを形成している。そして、この中空内壁に、空気な
どの基準ガスと接触する基準電極4が被着形成され、こ
の基準電極4と対向する固体電解質基板3の外面に、排
気ガスなどの被測定ガスと接触する測定電極5が形成さ
れている。また、排気ガスによる電極の被毒を防止する
観点から、測定電極5表面には電極保護層としてセラミ
ック多孔質層6が形成されている。
一体的に設けられている。このヒータ部2は、5〜20
μmの厚みの電気絶縁性を有するセラミック絶縁層7に
厚みが5〜50μmの白金からなる発熱体8が埋設され
ている。
た発熱体8は、図2のy−y断面図に示すように、セラ
ミック絶縁層7内に長手方向の中心軸Mに対して略対称
位置に2本の発熱体8が埋設されており、酸素センサ素
子の先端付近で、2本の発熱体8は接続されたパターン
からなる。また、発熱体8は、リード端子9を経由して
端子電極(図示せず)と接続されている。
発熱体8に電流を流すことにより発熱体8が発熱し、測
定電極5と基準電極4と固体電解質基板3を加熱する仕
組みとなっている。
に、セラミック絶縁層7を形成しない領域10を設ける
ことが重要である。このセラミック絶縁層が形成されて
いない領域10は、400℃以上に加熱される領域に設
けることが望ましく、発熱体8間の他、リード端子9間
でも400℃以上に加熱される場合があることを考慮
し、ヒータ端子9間にまで形成されていないことが望ま
しい。
いが、強度の関係から固体電解質基板3と同様なジルコ
ニア等を充填することが望ましい。この領域10は、2
本発熱体8間が隔離されていればよく、その幅は、0.
05mm以上、好ましくは0.1mm以上あれば充分で
ある。
7は、図1(b)の横断面図に示すように、センサ素子
1の側面にて露出していることが望ましい。例えば、ジ
ルコニア固体電解質基板3とアルミナセラミック絶縁層
7とは、通常、熱膨張係数が異なるため、熱膨張係数の
差により内部応力が発生するが、センサ素子の側面にお
いてセラミック絶縁層7を露出させることによりこの内
部応力を減少させることが出来る。その結果、センサ素
子の急速昇温などの熱衝撃に対して優れた性能を示す。
び白金からなる発熱体8ともに、Na、K等のアルカリ
金属含有量が50ppm以下に制御されていることが望
ましい。Na,K等は、通電時にセラミック絶縁層7中
をマイグレーションして発熱体8の高温部のマイナス側
に析出して発熱体の抵抗を増加させ、その結果ヒータ寿
命の低下をもたらす。セラミック絶縁層7中および発熱
体8中とも、Na、K等のアルカリ金属含有量はそれぞ
れ20ppm以下が特に好ましい。
aを有さず、基準電極4が固体電解質基板3中に埋設さ
れた構造からなる酸素センサ素子にも適用である。
燃比センサ素子11に対しても適用できる。この空燃比
センサ素子11は、平板状のジルコニア固体電解質12
にセンサ素子を構成するための一対の内側電極13と外
側電極14が形成されている。具体的には、空気と接す
る基準電極13と、それに対向する外面には排気ガスな
どの被測定ガスと接する測定電極14が形成されて、ポ
ンピングセルが形成されている。また、測定電極14の
一部または全部が露出するような空間15が形成されて
おり、且つ空間15上部には排気ガスを取り込むための
小さな拡散孔16が形成されている。
込む排気ガス量を調整できるものであればその形状と場
所は問わない。例えば、空間15内の外側電極14上に
多孔質体を形成して、これを拡散律速層としてもよい。
また、拡散孔16および拡散律速層はセンサ素子の上面
の他に、素子の側面や先端に形成してもよい。また、空
間15の形状としては、四角形の他、長方形や、楕円形、
円形であってもよい。
体電解質は、ZrO2を含有するセラミックスからな
り、安定化剤として、Y2O3およびYb2O3、Sc
2O3、Sm 2O3、Nd2O3、Dy2O3等の希土類酸化物
を酸化物換算で1〜30モル%、好ましくは3〜15モ
ル%含有する部分安定化ZrO2あるいは安定化ZrO2
が用いられている。また、ZrO2中のZrを1〜20
原子%をCeで置換したZrO2を用いることにより、
イオン導電性が大きくなり、応答性がさらに改善される
といった効果がある。さらに、焼結性を改善する目的
で、上記ZrO2に対して、Al2O3やSiO2を添加含
有させることができるが、多量に含有させると、高温に
おけるクリープ特性が悪くなることから、Al2O3およ
びSiO2の添加量は総量で5重量%以下、特に2重量
%以下であることが望ましい。
表面に被着形成される基準電極4、13、測定電極5、
14、さらにはリード端子9は、いずれも白金、あるい
は白金と、ロジウム、パラジウム、ルテニウムおよび金
の群から選ばれる1種との合金が用いられる。
長を防止する目的と、応答性に係わる金属粒子と固体電
解質と気体との、いわゆる3相界面の接点を増大する目
的で、上述のセラミック固体電解質成分を1〜50体積
%、特に10〜30体積%の割合で上記電極中に混合し
てもよい。また、電極形状としては、四角形でも楕円形
でもよい。また、電極の厚さは、3〜20μm、特に5
〜10μmが好ましい。
層体7としては、相対密度が80%以上、開気孔率が5
%以下の緻密質なセラミックスによって構成されている
ことが望ましい。この際、焼結性を改善する目的でM
g、Ca、Siを総和で1〜10重量%含有していても
よいが、Na、K等のアルカリ金属の含有量としては、
マイグレーションしてヒータ基板2の電気絶縁性を悪く
するため酸化物換算で50ppm以下に制御することが
望ましい。また、相対密度を上記の範囲とすることによ
って、基板強度が高くなる結果、酸素センサ自体の機械
的な強度を高めることができるためである。なお、セラ
ミックスとしては、アルミナセラミックス、AlとMg
との複合酸化物を主体とするセラミックス、Alと希土
類元素との複合酸化物を主体とするセラミックスの群か
ら選ばれる少なくとも1種からなるなることが耐食性、
高強度化の点で望ましい。
ミック多孔質層6は、厚さ10〜800μmで、気孔率
が10〜50%のジルコニア、アルミナ、γ−アルミナ
およびスピネルの群から選ばれる少なくとも1種によっ
て形成されていることが望ましい。この多孔質層6の厚
さが10μmより薄いか、あるいは気孔率が50%を超
えると、電極被毒物質P、Si等が容易に電極に達して
電極性能が低下する。それに対して、多孔質層6の厚さ
が800μmを超えるか、あるいは気孔率が10%より
小さくなるとガスの多孔質層6中の拡散速度が遅くな
り、電極のガス応答性が悪くなる。特に、多孔質層6の
厚さとしては気孔率にもよるが100〜500μmが適
当である。
金が用いられるが、場合によっては白金とロジウム、パ
ラジウム、ルテニウムの群から選ばれる1種との合金を
用いることができる。この場合、発熱体8とリード部の
抵抗比率は室温において、9:1〜7:3の範囲に制御
することが好ましい。発熱体の構造としては、左右で折
り返す構造と長手方向で折り返す構造のいずれも用いる
ことが可能である。
熱パターンとしては、図2に示したようなミアンダ(波
型)構造のみならず、長手方向に伸び、長手方向の端部
で折り返したU字構造であってもよい。
いて、図1の酸素センサ素子を例に取りその製造方法を
図4をもとに説明する。
ーンシート20を作製する。このグリーンシート20
は、ジルコニアの酸素イオン導電性を有するセラミック
固体電解質粉末に対して、適宜、成形用有機バインダー
を添加してドクターブレード法や、押出成形や、静水圧
成形(ラバープレス)あるいはプレス形成などの周知の
方法により作製される。
に、それぞれ測定電極5および基準電極4となるパター
ン21、リードパターン22、電極パッド23やスル−
ホール24などを例えば、白金を含有する導電性ペース
トを用いてスラリーデッィプ法、あるいはスクリーン印
刷、パット印刷、ロール転写で印刷形成した後、大気導
入孔25を形成したグリーンシート26をアクリル樹脂
や有機溶媒などの接着剤を介在させるか、あるいはロー
ラ等で圧力を加えながら機械的に接着することによりセ
ンサ基板用積層体を作製する。
21の表面に、セラミック多孔質層6を形成するための
多孔質スラリーを印刷塗布形成してもよい次に、ジルコ
ニアグリーンシート27表面に、例えば、アルミナから
なるセラミックグリーンシート28aを形成する。この
際、セラミックグリーンシート28aにセラミック絶縁
層を形成しない領域29を形成する。この後、このセラ
ミックグリーンシート28aの表面に白金を含有する導
電性ペーストを用いて発熱体30およびリード部31を
スラリーデッィプ法、あるいはスクリーン印刷、パット
印刷、ロール転写で印刷形成し、さらにこの表面にもう
一度、アルミナのセラミックグリーンシート28bを形
成する。また、このセラミックグリーンシート28bに
対しても、セラミック絶縁層を形成しない領域29を形
成しておく。
シート28a,28bを積層する代わりに、アルミナ粉
末からなるペーストをスラリーデッィプ法、あるいはス
クリーン印刷、パット印刷、ロール転写で印刷して形成
することもできる。
29を形成するには、予めセラミックグリーンシート2
8a,28bの所定箇所にパンチングなどによって開口
するか、または領域29を除いてスラリーを塗布するこ
とによって形成することができる。また、この領域29
は、凹部が形成されることになるため、この部分にはグ
リーンシート20を形成するジルコニアのペーストをス
クリーン印刷、パット印刷、ロール転写を用いて、凹部
に充填することが望ましい。
極パッド32が設けられ、リード部31と、グリーンシ
ート28aや27に形成されたスルーホール33を通じ
て、電極パッド32と接続されている。
積層体Bをアクリル樹脂や有機溶媒などの接着剤を介在
させるか、あるいはローラ等で圧力を加えながら両者を
機械的に接着することにより接着して積層体を作製す
る。
活性ガス雰囲気中、1300℃〜1700℃の温度範囲
で1〜10時間焼成する。この際、焼成時の反りを抑制
するため、錘として平滑なアルミナ等の基板を積層体の
上に置くことにより反り量を低減することができる。
は、焼成後、プラズマ溶射法等により,アルミナ、ジル
コニア、スピネル等のセラミックを測定電極表面に形成
して,作製することもできる。
図4に従い以下のようにして作製した。
末と、Siを0.1重量%含む5モル%Y2O3含有のジ
ルコニア粉末と、平均粒子径が0.1μmで8モル%の
イットリからなるジルコニア粉末を30体積%結晶内に
含有する白金粉末と、アルミナ粉末を20体積%含有す
る白金粉末をそれぞれ準備した。
末にポリビニルアルコール溶液を添加して坏土を作製
し、押出成形により焼結後厚さが0.4mmになるよう
なジルコニアのグリーンシート20を作製した。その
後、グリーンシート20の両面に8モル%のイットリア
を含むジルコニア粉末を30体積%結晶内に含有する白
金粉末をスクリーン印刷して、測定電極と基準電極のパ
ターン21、リードパターン22、電極パッド23を印
刷形成した後、大気導入孔25を形成したグリーンシー
ト26をアクリル樹脂の密着剤により積層しセンサ用積
層体Aを得た。
面に上記のアルミナ粉末からなるペーストを用いて、ス
クリーン印刷により焼成後10μmの厚みになるよう
に、略対称的に配置される発熱体パターン30の間に空
間の領域29を設けた本発明のセラミック絶縁層28a
を形成した。その後、アルミナ粉末を含有する白金を用
いて、焼成後ヒータの厚みが約15μmとなるようにス
クリーン印刷により発熱体パターン30とリードパター
ン31を形成した。そして、その表面にもう一度セラミ
ック絶縁層28bを焼成後10μmになるように形成し
た。その後、空間領域29にはジルコニアのスラリーを
スクリーン印刷にて充填し、空間領域29を閉塞して、
ヒータ用積層体Bを作製した。
に空間領域29を形成しないヒータ用積層体も合わせて
作製した。また、セラミック絶縁層28a,28b中お
よび発熱体パターン30中の、NaおよびK(アルカリ
金属の合計量)はいずれも20〜30ppmであった。
体Bを接合してヒータ一体化センサ素子の積層体を15
00℃、1時間焼成してヒータ一体化酸素センサ素子を
作製した。
端子電極間に12Vを印加してセンサ素子を、大気中50
00時間連続加熱(素子温度約700℃)し、所定時間
毎に室温(20℃)において発熱体の抵抗値を求めた。
ック絶縁層を形成しない領域を形成した試料No.1の
ヒータ抵抗値の増加は小さかった。それに対して、発熱
体間に前記領域を設けていない試料No.2では、20
00時間を過ぎてヒータの抵抗値が急激に増加して、3
900時間後に断線した。
層体Bを形成するにあたり、セラミック絶縁層が図1に
示すように端面に露出したものと、図7に示すように、
セラミック絶縁層が固体電解質基板3の内部に埋設され
ているものを作製した。
と実施例1で作製したセンサ用積層体を接合して、大気
中1500℃、30分間焼成して、素子端面にセラミッ
ク絶縁層が露出したものと、露出していないヒータ一体
化した酸素センサ素子をそれぞれ5個ずつ作製した。
12V印加して、室温から約700℃まで1分で加熱
し、その後、印加電圧を切ってファンによる強制空冷に
より、室温まで1分で素子を冷却するという温度サイク
ルを行い、これ1サイクルとして素子が破壊するまでの
サイクル数を求めた。結果を表1に示す。
の側面に露出していないセンサ素子は、5万〜7万サイ
クルによりセンサ素子が破壊することがわかる。それに
対して、本発明のセラミック絶縁層が素子の側面に露出
したセンサ素子は、12万〜14万サイクルと良好な耐
熱衝撃性を示した。
略対称位置に設けられた各発熱体間に、セラミック絶縁
層を形成しない領域を設けることによって、NaやKの
マイグレーションを有効に防止することができる結果、
白金からなる発熱体の寿命が飛躍的に改善することがで
きる。
の(a)概略平面図と、(b)概略x−x断面図であ
る。
y−y断面図である。
図である。
めの分解斜視図である。
めのものである。
構造を説明するための概略断面図である。
子の構造を説明するための概略斜視図を示した。
Claims (4)
- 【請求項1】少なくとも平板状のジルコニア固体電解質
の対向する面に、白金から成る測定電極と大気に接触す
る基準電極とを設けたセンサ部と、セラミック絶縁層に
長手方向の中心軸に対して略対称位置に白金からなる発
熱体を埋設してなるヒータ部を具備する酸素センサ素子
において、前記略対称位置に設けられた各発熱体間に、
前記セラミック絶縁層を形成しない領域を設けたことを
特徴とする酸素センサ素子。 - 【請求項2】前記ヒータ部におけるセラミック絶縁層
が、酸素センサ素子の側面に露出していることを特徴と
する請求項1記載の酸素センサ素子。 - 【請求項3】前記セラミック絶縁層および発熱体中にお
けるアルカリ金属およびアルカリ土類金属の含有量が5
0ppm以下であることを特徴とする請求項1記載の酸
素センサ素子。 - 【請求項4】前記ジルコニア固体電解質、前記測定電
極、前記基準電極、前記セラミック絶縁層、前記発熱体
を同時に焼成してなることを特徴とする請求項1記載の
酸素センサ素子。
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