JP2003277663A - インクジェット記録用インク並びに該インクを備えたカートリッジ及び記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用インク並びに該インクを備えたカートリッジ及び記録装置

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JP2003277663A JP2002352047A JP2002352047A JP2003277663A JP 2003277663 A JP2003277663 A JP 2003277663A JP 2002352047 A JP2002352047 A JP 2002352047A JP 2002352047 A JP2002352047 A JP 2002352047A JP 2003277663 A JP2003277663 A JP 2003277663A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アゾ染料を含有するインクに対して、水がな
い状態で縮重合反応する水溶性物質でアミノ基を有する
化合物を含有させて画像の耐水性を向上させる場合に、
その水溶性物質でアミノ基を有する化合物のアミノ基が
アゾ染料のアゾ基を攻撃することによりインクの変色や
退色が生じるのを防止する。 【解決手段】 水がない状態で縮重合反応する水溶性物
質でアミノ基を有する化合物における該アミノ基のα位
の炭素に、炭素数が2以上である直鎖状若しくは分枝状
アルキル基、アルコキシル基、フェニル基若しくはその
誘導体基、フェノキシル基、又は6員環以上のシクロア
ルキル基を導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録に好適なインクジェット記録用インク並びに該インク
を備えたカートリッジ及び記録装置に関する技術分野に
属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェット記録に用いら
れるインクとしては、色材としての染料と、保湿剤と、
水とを含有したものはよく知られている。ところが、上
記染料を含有したインクにより記録紙等の記録媒体上に
画像を形成すると、その画像の耐水性が問題となる。特
に普通紙(広範な市販の紙で、とりわけ電子写真方式の
複写機に用いられる紙であって、インクジェット記録用
として最適な構造、組成、特性等を有するように意図し
て製造されてはいない紙)に記録した場合には、耐水性
が非常に悪くなる。
【0003】そこで、従来、例えば特許文献1〜4に示
されているように、加水分解性アミノシラン化合物(有
機ケイ素化合物)を含有させることにより、記録媒体上
の画像の耐水性を向上させるようにすることが提案され
ている。すなわち、インク滴が記録媒体上に付着してそ
のインク滴中の水が蒸発したり記録媒体内に浸透したり
したときに、上記アミノシラン化合物が縮重合反応し、
この縮重合反応したアミノシラン化合物が染料を取り囲
むため、記録媒体上の画像が水に濡れても、染料がその
水中に染み出すことはなく、この結果、その画像の耐水
性が向上する。
【0004】
【特許文献1】特開平10−212439号公報
【特許文献2】特開平11−293167号公報
【特許文献3】特開平11−315231号公報
【特許文献4】特開2000−178494号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジェ
ット記録用に用いられる染料としては、発色性が良好で
ある等の観点から、2つの窒素元素同士が二重結合して
なるアゾ基を有するアゾ染料が多く使用されている。
【0006】そこで、このアゾ染料を含有するインクに
対して上記提案例のように加水分解性アミノシラン化合
物を含有させることにより、インクの発色性を良好に維
持しつつ、画像の耐水性を向上させるようにすることが
考えられる。
【0007】しかしながら、アゾ染料を含有するインク
に対して加水分解性アミノシラン化合物をそのまま含有
させても、インクの発色性を良好に維持することはでき
ず、却ってインクの変色や退色が生じるという問題があ
る。これは、アゾ染料のアゾ基が加水分解性アミノシラ
ン化合物のアミノ基によって攻撃されて、上記二重結合
が一重結合になったり開裂したりするためであると考え
られる。
【0008】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、アゾ染料を含有するイ
ンクに対して、上記加水分解性アミノシラン化合物のよ
うな、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミ
ノ基を有する化合物を含有させて画像の耐水性を向上さ
せる場合に、その水溶性物質でアミノ基を有する化合物
に工夫を凝らすことによって、インクの変色や退色が生
じるのを防止しようとすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、アゾ染料と、保湿剤と、水
と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質でア
ミノ基を有する化合物とを含有するインクジェット記録
用インクとして、上記水がない状態で縮重合反応する水
溶性物質でアミノ基を有する化合物における該アミノ基
のα位の炭素に、炭素数が2以上である直鎖状若しくは
分枝状アルキル基、アルコキシル基、フェニル基若しく
はその誘導体基、フェノキシル基、又は6員環以上のシ
クロアルキル基を導入するようにした。
【0010】このことにより、水がない状態で縮重合反
応する水溶性物質でアミノ基を有する化合物における該
アミノ基のα位の炭素(アミノ基と結合している炭素
(アミノ基に隣接している炭素))に導入されたアルキ
ル基やアルコキシル基等の置換基は、アミノ基がアゾ染
料のアゾ基を攻撃する際の立体障害となり、この置換基
によってアミノ基はアゾ基に対して攻撃可能な距離まで
近づくことが殆ど不可能になり、アゾ基における2つの
窒素元素同士の二重結合はそのまま維持される。一方、
このような置換基が存在しても、水がない状態では上記
水溶性物質でアミノ基を有する化合物の縮重合反応が比
較的良好に行われて、この縮重合反応した水溶性物質で
アミノ基を有する化合物によりアゾ染料が確実に取り囲
まれる。よって、水溶性物質でアミノ基を有する化合物
により画像の耐水性を向上させつつ、上記置換基により
その水溶性物質でアミノ基を有する化合物のアミノ基が
アゾ染料のアゾ基を攻撃するのを抑制して、インクの変
色や退色が生じるのを防止することができる。
【0011】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミ
ノ基を有する化合物は、加水分解性アミノシラン化合物
であるものとする。
【0012】すなわち、アミノシラン化合物は耐水性を
向上させる点で非常に好ましい一方、このアミノシラン
化合物とアゾ染料とを含有するインクをそのまま用いた
のでは、アミノシラン化合物のアミノ基がアゾ染料のア
ゾ基を攻撃することでインクの変色や退色が生じてしま
う。しかし、この発明では、上記の如く、アミノ基のα
位の炭素に導入された置換基によりアミノ基のアゾ基へ
の攻撃が抑制されるので、画像の耐水性を良好に向上さ
せつつ、インクの変色や退色が生じるのを防止すること
ができる。
【0013】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明において、インクは、さらに浸透剤を含有するものと
する。
【0014】このことで、インク滴が記録媒体上に付着
したときに、該記録媒体内への水の浸透がより速やかに
行われ、この結果、水溶性物質でアミノ基を有する化合
物の縮重合反応がより一層良好に行われる。よって、画
像の耐水性をさらに向上させることができる。
【0015】請求項4の発明では、アゾ染料と、保湿剤
と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物
質でアミノ基を有する化合物とを含有するインクジェッ
ト記録用インクを対象とする。
【0016】そして、上記水がない状態で縮重合反応す
る水溶性物質でアミノ基を有する化合物における該アミ
ノ基のα位の炭素に、該アミノ基が上記アゾ染料のアゾ
基を攻撃する際の立体障害となる置換基が導入されてい
るものとする。
【0017】この発明により、請求項1の発明と同様
に、水溶性物質におけるアミノ基のα位の炭素に導入さ
れた置換基によってアミノ基のアゾ基に対する攻撃が抑
制されて、アゾ基における2つの窒素元素同士の二重結
合が一重結合になったり開裂したりすることが抑制され
る。この結果、画像の耐水性を向上させつつ、インクの
変色や退色が生じるのを防止することができる。尚、上
記置換基は、アミノ基がアゾ基に対して2Å以下の距離
に近づくのを阻止できるもの(具体的には、請求項1の
発明と同様の置換基)が好ましく、こうすれば、アミノ
基のアゾ基に対する攻撃が殆ど不可能になる。
【0018】請求項5の発明では、請求項4の発明にお
いて、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミ
ノ基を有する化合物は、加水分解性アミノシラン化合物
であるものとする。このことにより、請求項2の発明と
同様の作用効果が得られる。
【0019】請求項6の発明では、請求項4又は5の発
明において、インクは、さらに浸透剤を含有するものと
する。こうすることで、請求項3の発明と同様の作用効
果が得られる。
【0020】請求項7の発明は、アゾ染料と、保湿剤
と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物
質でアミノ基を有する化合物とを含有するインクジェッ
ト記録用インクを備えたカートリッジの発明であり、こ
の発明では、上記インクに含有された、水がない状態で
縮重合反応する水溶性物質でアミノ基を有する化合物に
おける該アミノ基のα位の炭素に、炭素数が2以上であ
る直鎖状若しくは分枝状アルキル基、アルコキシル基、
フェニル基若しくはその誘導体基、フェノキシル基、又
は6員環以上のシクロアルキル基が導入されているもの
とする。
【0021】請求項8の発明では、アゾ染料と、保湿剤
と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物
質でアミノ基を有する化合物とを含有するインクジェッ
ト記録用インクを備えたカートリッジを対象として、上
記インクに含有された、水がない状態で縮重合反応する
水溶性物質でアミノ基を有する化合物における該アミノ
基のα位の炭素に、該アミノ基が上記アゾ染料のアゾ基
を攻撃する際の立体障害となる置換基が導入されている
ものとする。
【0022】請求項9の発明は、アゾ染料と、保湿剤
と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物
質でアミノ基を有する化合物とを含有するインクジェッ
ト記録用インクを備え、該インクを記録媒体に吐出して
記録を行う記録装置の発明であり、この発明では、上記
インクに含有された、水がない状態で縮重合反応する水
溶性物質でアミノ基を有する化合物における該アミノ基
のα位の炭素に、炭素数が2以上である直鎖状若しくは
分枝状アルキル基、アルコキシル基、フェニル基若しく
はその誘導体基、フェノキシル基、又は6員環以上のシ
クロアルキル基が導入されているものとする。
【0023】請求項10の発明では、アゾ染料と、保湿
剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性
物質でアミノ基を有する化合物とを含有するインクジェ
ット記録用インクを備え、該インクを記録媒体に吐出し
て記録を行う記録装置を対象として、上記インクに含有
された、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質でア
ミノ基を有する化合物における該アミノ基のα位の炭素
に、該アミノ基が上記アゾ染料のアゾ基を攻撃する際の
立体障害となる置換基が導入されているものとする。
【0024】これら請求項7〜10の発明により、請求
項1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るイ
ンクジェット記録用インクを備えたインクジェット式記
録装置Aを概略的に示す。この記録装置Aは、上記イン
クを後述の如く記録媒体としての記録紙41に吐出する
インクジェットヘッド1を備えており、このインクジェ
ットヘッド1の上面には、上記インクを収容するインク
カートリッジ35が装着されている。このインクジェッ
トヘッド1はキャリッジ31に支持固定され、このキャ
リッジ31には、図示を省略するキャリッジモータが設
けられ、このキャリッジモータにより上記インクジェッ
トヘッド1及びキャリッジ31が主走査方向(図1及び
図2に示すX方向)に延びるキャリッジ軸32にガイド
されてその方向に往復動するようになっている。このキ
ャリッジ31、キャリッジ軸32及びキャリッジモータ
により、インクジェットヘッド1と記録紙41とを主走
査方向に相対移動させる相対移動手段が構成されてい
る。
【0026】上記記録紙41は、図示を省略する搬送モ
ータによって回転駆動される2つの搬送ローラ42に挟
まれていて、この搬送モータ及び各搬送ローラ42によ
り、上記インクジェットヘッド1の下側において上記主
走査方向と垂直な副走査方向(図1及び図2に示すY方
向)に搬送されるようになっている。この搬送モータ及
び各搬送ローラ42により、インクジェットヘッド1と
記録紙41とを副走査方向に相対移動させる相対移動手
段が構成されている。
【0027】上記インクジェットヘッド1は、図2〜図
4に示すように、インクを供給するための供給口3a及
びインクを吐出するための吐出口3bを有する複数の圧
力室用凹部3が形成されたヘッド本体2を備えている。
このヘッド本体2の各凹部3は、該ヘッド本体2の上面
に上記主走査方向に延びるように開口されていて、互い
に上記副走査方向に略等間隔をあけた状態で並設されて
いる。上記各凹部3開口の全長は約1250μmに、幅
は約130μmにそれぞれ設定されている。尚、上記各
凹部3の開口の両端部は、略半円形状をなしている。
【0028】上記ヘッド本体2の各凹部3の側壁部は、
約200μm厚の感光性ガラス製の圧力室部品6で構成
され、各凹部3の底壁部は、この圧力室部品6の下面に
接着固定されかつ6枚のステンレス鋼薄板を積層してな
るインク流路部品7で構成されている。このインク流路
部品7内には、上記各凹部3の供給口3aとそれぞれ接
続された複数のオリフィス8と、この各オリフィス8と
接続されかつ上記副走査方向に延びる1つの供給用イン
ク流路11と、上記吐出口3bとそれぞれ接続された複
数の吐出用インク流路12とが形成されている。
【0029】上記各オリフィス8は、インク流路部品7
において板厚が他よりも小さい上から2番目のステンレ
ス鋼薄板に形成されており、その径は約38μmに設定
されている。また、上記供給用インク流路11は上記イ
ンクカートリッジ35と接続されており、このインクカ
ートリッジ35より供給用インク流路11内にインクが
供給されるようになっている。
【0030】上記インク流路部品7の下面には、インク
滴を上記記録紙41に向けて吐出するための複数のノズ
ル14が形成されたステンレス鋼製のノズル板9が接着
固定されている。このノズル板9の下面は、撥水膜9a
で被覆されている。上記各ノズル14は、上記吐出用イ
ンク流路12とそれぞれ接続されていて、この吐出用イ
ンク流路12を介して上記各凹部3の吐出口3bにそれ
ぞれ連通されており、インクジェットヘッド1の下面に
おいて、上記副走査方向に列状に並ぶように設けられて
いる。尚、上記各ノズル14は、ノズル径がノズル先端
側に向かって小さくなるテーパ部と、該テーパ部のノズ
ル先端側に設けられたストレート部とからなり、このス
トレート部のノズル径は約20μmに設定されている。
【0031】上記ヘッド本体2の各凹部3の上側には、
圧電アクチュエータ21がそれぞれ設けられている。こ
の各圧電アクチュエータ21は、上記ヘッド本体2の上
面に接着固定された状態で該ヘッド本体2の各凹部3を
塞いで該凹部3と共に圧力室4を構成するCr製振動板
22を有している。この振動板22は、全ての圧電アク
チュエータ21に共通の1つのものからなっていて、後
述の全圧電素子23に共通の共通電極としての役割をも
果たしている。
【0032】また、上記各圧電アクチュエータ21は、
上記振動板22の上記圧力室4と反対側面(上面)にお
いて圧力室4に対応する部分(凹部3開口に対向する部
分)にCu製の中間層25を介してそれぞれ設けられか
つチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電素子2
3と、この各圧電素子23の上記振動板22と反対側面
(上面)にそれぞれ設けられ、該振動板22と共に各圧
電素子23に電圧(駆動電圧)をそれぞれ印加するため
のPt製個別電極24とを有している。
【0033】上記振動板22、各圧電素子23、各個別
電極24及び各中間層25は、全て薄膜で形成されてな
っており、振動板22の厚みは約6μmに、各圧電素子
23の厚みは8μm以下(例えば約3μm)に、各個別
電極24の厚みは約0.2μmに、各中間層25の厚み
は約3μmにそれぞれ設定されている。
【0034】上記各圧電アクチュエータ21は、その振
動板22ないし各中間層25と各個別電極24とを介し
て各圧電素子23に駆動電圧を印加することにより該振
動板22の圧力室4に対応する部分を変形させること
で、該圧力室4内のインクを吐出口3bないしノズル1
4から吐出させるようになっている。すなわち、振動板
22と個別電極24との間にパルス状の電圧を印加する
と、そのパルス電圧の立ち上がりにより圧電素子23が
圧電効果によりその厚み方向と垂直な幅方向に収縮する
のに対し、振動板22、個別電極24及び中間層25は
収縮しないので、いわゆるバイメタル効果により振動板
22の圧力室4に対応する部分が圧力室4側へ凸状に撓
んで変形する。この撓み変形により圧力室4内に圧力が
生じ、この圧力で圧力室4内のインクが吐出口3b及び
吐出用インク流路12を経由してノズル14よりインク
滴として記録紙41へ吐出されて、該記録紙41上にド
ット状に付着することとなる。そして、上記パルス電圧
の立ち下がりにより圧電素子23が伸長して振動板22
の圧力室4に対応する部分が元の状態に復帰し、このと
き、圧力室4内には上記インクカートリッジ35より供
給用インク流路11及び供給口3aを介してインクが充
填される。尚、各圧電素子23に印加するパルス電圧と
しては、上記のように押し引きタイプのものでなくて
も、第1の電圧から該第1の電圧よりも低い第2の電圧
まで立ち下がった後に上記第1の電圧まで立ち上がる引
き押しタイプのものであってもよい。
【0035】上記各圧電素子23への駆動電圧の印加
は、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走
査方向において記録紙41の一端から他端まで略一定速
度で移動させているときに所定時間(例えば50μs程
度:駆動周波数20kHz)毎に行われ(但し、インク
ジェットヘッド1が記録紙41においてインク滴を着弾
させない箇所に達したときには電圧が印加されない)、
このことで、記録紙41の所定位置にインク滴を着弾さ
せる。そして、1走査分の記録が終了すると、搬送モー
タ及び各搬送ローラ42により記録紙41を副走査方向
に所定量搬送し、再度、インクジェットヘッド1及びキ
ャリッジ31を主走査方向に移動させながらインク滴を
吐出させて、新たな1走査分の記録を行う。この動作を
繰り返すことによって、記録紙41全体に所望の画像が
形成される。
【0036】上記記録装置Aに用いるインクは、アゾ染
料と、上記インクジェットヘッド1のノズル14等での
乾きを抑制する保湿剤と、水と、この水がない状態で縮
重合反応する水溶性物質でアミノ基を有する化合物とを
含有している。
【0037】上記アゾ染料は、2つの窒素元素同士が二
重結合してなるアゾ基を有する染料であり、水溶性の酸
性染料又は直接染料であることが好ましい。
【0038】上記水溶性物質でアミノ基を有する化合物
は、上記インクジェットヘッド1のノズル14から吐出
されたインク滴が記録紙41上に付着してそのインク滴
中の水が蒸発したり記録紙41内に浸透したりしたとき
に縮重合反応し、このときにアゾ染料を取り囲むことに
より、記録紙41上の画像が水に濡れても、アゾ染料が
その水中に染み出すのを防止して、その画像の耐水性を
向上させる働きをするものであって、アミノ基を有する
有機基を含有するアルコキシシランとアミノ基を含有し
ないアルコキシシランとの加水分解反応物、又は、アミ
ノ基を含有する加水分解性シランに有機モノエポキシ化
合物を反応させた加水分解性シランと窒素原子を含有し
ない加水分解性シランとを加水分解することにより得ら
れる有機ケイ素化合物(加水分解性アミノシラン化合
物)であることが望ましい。
【0039】そして、上記有機ケイ素化合物におけるア
ミノ基のα位の炭素(アミノ基と結合している炭素(ア
ミノ基に隣接している炭素))には、該アミノ基が上記
アゾ染料のアゾ基を攻撃する際の立体障害となる置換基
が導入されている。この置換基は、アミノ基がアゾ基に
対して2Å以下の距離に近づくのを阻止できるものが好
ましく、具体的には、炭素数が2以上である直鎖状若し
くは分枝状アルキル基、アルコキシル基、フェニル基若
しくはその誘導体基、フェノキシル基、又は6員環以上
のシクロアルキル基が好ましい。このようにアミノシラ
ン化合物におけるアミノ基のα位の炭素に、上記アルキ
ル基やアルコキシル基等を導入するには、上記アミノ基
を有する有機基を含有するアルコキシシランやアミノ基
を含有する加水分解性シラン(これらをアミノシランと
いう)を、アミノ基を含有しないアルコキシシランや有
機モノエポキシ化合物と反応させる前に、予めそのアミ
ノシランにおけるアミノ基のα位の炭素に、上記アルキ
ル基やアルコキシル基等を導入しておく。
【0040】アミノ基のα位の炭素に炭素数が2以上で
ある直鎖状若しくは分枝状アルキル基が導入されたアミ
ノシランの例としては、以下の化学式1〜化学式10の
ものが挙げられる。
【0041】
【化1】
【0042】
【化2】
【0043】
【化3】
【0044】
【化4】
【0045】
【化5】
【0046】
【化6】
【0047】
【化7】
【0048】
【化8】
【0049】
【化9】
【0050】
【化10】
【0051】また、アミノ基のα位の炭素にアルコキシ
ル基が導入されたアミノシランの例としては、以下の化
学式11及び化学式12のものが挙げられる。
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】さらに、アミノ基のα位の炭素にフェニル
基又はその誘導体基が導入されたアミノシランの例とし
ては、以下の化学式13〜化学式22のものが挙げられ
る。
【0055】
【化13】
【0056】
【化14】
【0057】
【化15】
【0058】
【化16】
【0059】
【化17】
【0060】
【化18】
【0061】
【化19】
【0062】
【化20】
【0063】
【化21】
【0064】
【化22】
【0065】また、アミノ基のα位の炭素にフェノキシ
ル基が導入されたアミノシランの例としては、以下の化
学式23のものが挙げられる。
【0066】
【化23】
【0067】さらにまた、アミノ基のα位の炭素に6員
環以上のシクロアルキル基が導入されたアミノシランの
例としては、以下の化学式24及び化学式25のものが
挙げられる。
【0068】
【化24】
【0069】
【化25】
【0070】上記化学式1〜化学式25のようなアミノ
シランは、常法により、対応するアミノアルケンとトリ
アルコキシシランとの反応で容易に合成することがで
き、その反応の触媒には、ヘキサクロロ白金(IV)酸水
素[H2PtCl6]、ジクロロビス(トリフェニルホス
フィン)白金(II)[PtCl2(PPh32]、ジク
ロロビス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)
[RhCl(PPh33]等の遷移金属触媒が用いられ
る。
【0071】例えば、上記化学式1のものは、3−アミ
ノ−3−エチル−1−ペンテンとトリメトキシシランと
の反応により得られる。具体的には、攪拌機、環流冷却
器、温度計及び滴下ロートを備えた1000mlガラス
フラスコの反応器に、3−アミノ−3−エチル−1−ペ
ンテン14g(0.125mol)、H2PtCl6の4
容量%イソプロピルアルコール溶液0.35g及びトル
エン500mlを仕込み、そこに滴下ロートによりトリ
メトキシシラン15.5g(0.15mol)を60〜
70℃にて1時間かけて滴下し、その後70℃にて2時
間熟成する。次いで、この反応液を活性炭で処理し、そ
の後、減圧下で低沸点成分を留去することにより、化学
式1のものが13.5g得られる。
【0072】上記化学式2〜化学式25のものは、3−
アミノ−3−エチル−1−ペンテンを他のアミノアルケ
ンに代えて上記と同様の反応をさせることにより容易に
得られる。
【0073】上記保湿剤は、グリセリン等の多価アルコ
ール又は2−ピロリドンやN−メチル−2−ピロリドン
のような水溶性の窒素複素環化合物であることが望まし
い。
【0074】上記インクは、該インクの記録紙41への
浸透性を高める浸透剤をさらに含有していることが望ま
しい。この浸透剤は、ジエチレングリコールモノブチル
エーテル等のような、多価アルコールのモノアルキルエ
ーテルであることが好ましく、その含有量は、インク全
体に対して、質量百分率で1〜50%であることが好ま
しい。これは、1%よりも少ないと、後述の如くインク
の25℃における表面張力が50mN/m以下にならず
にインクを記録紙41へ浸透させる効果が十分に得られ
ない一方、50%よりも多いと、染料及びシラン化合物
の水に対する溶解性が悪化するからである。
【0075】上記のように浸透剤を含有させる場合に
は、浸透剤の含有量の調整によって、インクの25℃に
おける表面張力を20〜50mN/mに設定することが
望ましい。これは、表面張力が20mN/mよりも小さ
いと、インクをノズル14から吐出する際に液滴状に形
成し難くなる一方、50mN/mよりも大きいと、イン
クが記録紙41へ浸透し難くなるからである。尚、表面
張力を20mN/m程度にするには、浸透剤を含有させ
ることだけでは実現できない場合が考えられるが、この
場合は、浸透剤の補助剤としてフッ素系界面活性剤を添
加してもよい。このフッ素系界面活性剤は、例えばパー
フルオロアルキルスルホン酸のアンモニウム塩、パーフ
ルオロアルキルスルホン酸のカリウム塩、又はパーフル
オロアルキルカルボン酸のカリウム塩等とするのが好ま
しい。
【0076】したがって、本実施形態では、インクジェ
ット記録用インクが、アゾ染料と、保湿剤と、水と、こ
の水がない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミノ基
を有する化合物とを含有するので、インク滴が記録紙4
1上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり記録紙
41内へ浸透したりすると、上記水溶性物質でアミノ基
を有する化合物が縮重合反応して染料を取り囲む。これ
により、記録紙41上の画像の耐水性が向上する。一
方、このような水溶性物質でアミノ基を有する化合物の
含有により画像の耐水性は向上するが、この水溶性物質
でアミノ基を有する化合物をそのまま含有させたので
は、アゾ染料のアゾ基がその水溶性物質でアミノ基を有
する化合物の該アミノ基によって攻撃され、アゾ基にお
ける2つの窒素元素の二重結合が一重になったり開裂し
たりして、インクの変色や退色が生じてしまう。
【0077】しかし、本実施形態では、水溶性物質でア
ミノ基を有する化合物におけるアミノ基のα位の炭素
に、該アミノ基がアゾ染料のアゾ基を攻撃する際の立体
障害となる置換基を導入するようにしているので、その
ようなインクの変色や退色が生じるのを防止することが
できる。すなわち、アミノ基と結合している炭素に導入
された置換基は、アミノ基がアゾ染料のアゾ基を攻撃す
る際の立体障害となり、この置換基によってアミノ基の
アゾ基に対する攻撃が抑制される。特に、その置換基
を、アミノ基がアゾ基に対して2Å以下の距離に近づく
のを阻止できるもの(具体的には、炭素数が2以上であ
る直鎖状若しくは分枝状アルキル基、アルコキシル基、
フェニル基若しくはその誘導体基、フェノキシル基、又
は6員環以上のシクロアルキル基)とすれば、アミノ基
のアゾ基に対する攻撃が殆ど不可能になり、アゾ基にお
ける2つの窒素元素同士の二重結合がそのまま維持され
る。一方、このような置換基が存在しても、水がない状
態では上記水溶性物質でアミノ基を有する化合物の縮重
合反応は比較的良好に行われて、この縮重合反応した水
溶性物質によりアゾ染料が確実に取り囲まれる。よっ
て、水溶性物質でアミノ基を有する化合物により画像の
耐水性を向上させつつ、その水溶性物質でアミノ基を有
する化合物のアミノ基がアゾ染料のアゾ基を攻撃するの
を抑制して、インクの変色や退色が生じるのを防止する
ことができる。
【0078】また、上記インクに浸透剤を含有させる
と、インク滴が記録紙41上に付着したときに、該記録
紙41内への水の浸透がより速やかに行われ、この結
果、水溶性物質でアミノ基を有する化合物の縮重合反応
がより一層良好に行われる。よって、画像の耐水性をさ
らに向上させることができる。
【0079】
【実施例】次に、具体的に実施した実施例について説明
する。
【0080】先ず、以下の組成(各組成物の含有量は質
量百分率である)からなる33種類のインクジェット記
録用インクを作製した(実施例1〜実施例33)。すな
わち、水溶性物質でアミノ基を有する化合物として加水
分解性アミノシラン化合物(有機ケイ素化合物)を用
い、この加水分解性アミノシラン化合物におけるアミノ
基のα位の炭素に、炭素数が2以上である直鎖状若しく
は分枝状アルキル基、アルコキシル基、フェニル基若し
くはその誘導体基、フェノキシル基、又は6員環以上の
シクロアルキル基を導入するようにした。
【0081】尚、実施例1〜実施例5においては、浸透
剤を含有せず、実施例6〜実施例33においては、浸透
剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルを含
有させた。
【0082】また、実施例1〜実施例33の全てにおい
て、保湿剤としてグリセリンとジエチレングリコールと
を含有させた。
【0083】さらに、アゾ染料としては、実施例1〜実
施例30でC.I.アシッドブラック2を含有させ、実
施例31〜実施例33で、C.I.アシッドイエロー2
3、C.I.アシッドレッド52及びダイレクトブルー
78をそれぞれ含有させた。
【0084】(実施例1) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A1) …10% 純水 …68% 有機ケイ素化合物(A1)は、反応容器に入れた180
g(10モル)の水に、131.8g(0.56モル)
のアミノシラン(化学式1のもの)と166g(1.1
モル)のSi(OCH34との混合物を室温で一滴一滴
加えて、その全量滴下後に60℃で1時間攪拌すること
により得たものである。
【0085】(実施例2) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A2) …10% 純水 …68% 有機ケイ素化合物(A2)は、上記実施例1の有機ケイ
素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したものであ
って、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を16
3.2g(0.56モル)のアミノシラン(化学式2の
もの)に変更して作製したものである。
【0086】(実施例3) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A3) …10% 純水 …68% 有機ケイ素化合物(A3)は、上記実施例1の有機ケイ
素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したものであ
って、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を14
7.5g(0.56モル)のアミノシラン(化学式3の
もの)に変更して作製したものである。
【0087】(実施例4) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A4) …10% 純水 …68% 有機ケイ素化合物(A4)は、上記実施例1の有機ケイ
素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したものであ
って、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を16
3.2g(0.56モル)のアミノシラン(化学式4の
もの)に変更して作製したものである。
【0088】(実施例5) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A5) …10% 純水 …68% 有機ケイ素化合物(A5)は、上記実施例1の有機ケイ
素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したものであ
って、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を14
7.5g(0.56モル)のアミノシラン(化学式5の
もの)に変更して作製したものである。
【0089】(実施例6) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A1) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A1)は上記実施例1のものと同じ
である。
【0090】(実施例7) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A2) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A2)は実施例2のものと同じであ
る。
【0091】(実施例8) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A3) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A3)は実施例3のものと同じであ
る。
【0092】(実施例9) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A4) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A4)は実施例4のものと同じであ
る。
【0093】(実施例10) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A5) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A5)は実施例5のものと同じであ
る。
【0094】(実施例11) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A6) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A6)は、上記実施例1の有機ケイ
素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したものであ
って、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を16
3.2g(0.56モル)のアミノシラン(化学式6の
もの)に変更して作製したものである。
【0095】(実施例12) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A7) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A7)は、上記実施例1の有機ケイ
素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したものであ
って、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を16
3.2g(0.56モル)のアミノシラン(化学式7の
もの)に変更して作製したものである。
【0096】(実施例13) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A8) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A8)は、上記実施例1の有機ケイ
素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したものであ
って、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を16
3.8g(0.56モル)のアミノシラン(化学式8の
もの)に変更して作製したものである。
【0097】(実施例14) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A9) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A9)は、上記実施例1の有機ケイ
素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したものであ
って、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を16
3.2g(0.56モル)のアミノシラン(化学式9の
もの)に変更して作製したものである。
【0098】(実施例15) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A10) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A10)は、上記実施例1の有機ケ
イ素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を1
63.8g(0.56モル)のアミノシラン(化学式1
0のもの)に変更して作製したものである。
【0099】(実施例16) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A11) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A11)は、上記実施例1の有機ケ
イ素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を1
49.7g(0.56モル)のアミノシラン(化学式1
1のもの)に変更して作製したものである。
【0100】(実施例17) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A12) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A12)は、上記実施例1の有機ケ
イ素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を1
34.0g(0.56モル)のアミノシラン(化学式1
2のもの)に変更して作製したものである。
【0101】(実施例18) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A13) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A13)は、上記実施例1の有機ケ
イ素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を1
85.6g(0.56モル)のアミノシラン(化学式1
3のもの)に変更して作製したものである。
【0102】(実施例19) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C1) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C1)は、以下の方法により作製し
たものである。すなわち、反応容器に入れた201.3
g(0.56モル)のアミノシラン(化学式14のも
の)に、49g(0.66モル)の2,3−エポキシ−
1−プロパノールを一滴一滴加えて、その全量滴下後に
80℃で5時間攪拌することにより、アミノ基とエポキ
シ基とを反応させた加水分解性シラン(B1)を得て、
次いで、新たな反応容器に、120g(6.67モル)
の水と86.7g(0.2モル)の上記加水分解性シラ
ン(B1)と30.4g(0.2モル)のSi(OCH
34とを混合したものを一滴一滴加えて、その全量滴下
後に60℃で1時間反応させることにより得たものが、
有機ケイ素化合物(C1)である。
【0103】(実施例20) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C2) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C2)は、上記実施例19の有機ケ
イ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)を
201.3g(0.56モル)のアミノシラン(化学式
15のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを反
応させた加水分解性シラン(B2)を経て作製したもの
である。
【0104】(実施例21) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C3) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C3)は、上記実施例19の有機ケ
イ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)を
201.3g(0.56モル)のアミノシラン(化学式
16のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを反
応させた加水分解性シラン(B3)を経て作製したもの
である。
【0105】(実施例22) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C4) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C4)は、上記実施例19の有機ケ
イ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)を
201.9g(0.56モル)のアミノシラン(化学式
17のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを反
応させた加水分解性シラン(B4)を経て作製したもの
である。
【0106】(実施例23) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C5) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C5)は、上記実施例19の有機ケ
イ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)を
181.6g(0.56モル)のアミノシラン(化学式
18のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを反
応させた加水分解性シラン(B5)を経て作製したもの
である。
【0107】(実施例24) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C6) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C6)は、上記実施例19の有機ケ
イ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)を
201.3g(0.56モル)のアミノシラン(化学式
19のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを反
応させた加水分解性シラン(B6)を経て作製したもの
である。
【0108】(実施例25) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C7) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C7)は、上記実施例19の有機ケ
イ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)を
219.2g(0.56モル)のアミノシラン(化学式
20のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを反
応させた加水分解性シラン(B7)を経て作製したもの
である。
【0109】(実施例26) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C8) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C8)は、上記実施例19の有機ケ
イ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)を
250.7g(0.56モル)のアミノシラン(化学式
21のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを反
応させた加水分解性シラン(B8)を経て作製したもの
である。
【0110】(実施例27) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C9) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C9)は、上記実施例19の有機ケ
イ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)を
246.0g(0.56モル)のアミノシラン(化学式
22のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを反
応させた加水分解性シラン(B9)を経て作製したもの
である。
【0111】(実施例28) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C10) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C10)は、上記実施例19の有機
ケイ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもの
であって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)
を203.5g(0.56モル)のアミノシラン(化学
式23のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを
反応させた加水分解性シラン(B10)を経て作製した
ものである。
【0112】(実施例29) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C11) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C11)は、上記実施例19の有機
ケイ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもの
であって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)
を192.4g(0.56モル)のアミノシラン(化学
式24のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを
反応させた加水分解性シラン(B11)を経て作製した
ものである。
【0113】(実施例30) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C12) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(C12)は、上記実施例19の有機
ケイ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもの
であって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)
を223.8g(0.56モル)のアミノシラン(化学
式25のもの)に変更して、アミノ基とエポキシ基とを
反応させた加水分解性シラン(B12)を経て作製した
ものである。
【0114】(実施例31) C.I.アシッドイエロー23 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A1) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A1)は上記実施例1のものと同じ
である。
【0115】(実施例32) C.I.アシッドレッド52 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A1) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A1)は上記実施例1のものと同じ
である。
【0116】(実施例33) C.I.ダイレクトブルー78 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコールモノブチルエーテル …5% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A1) …10% 純水 …63% 有機ケイ素化合物(A1)は上記実施例1のものと同じ
である。
【0117】続いて、比較のために、以下の組成(各組
成物の含有量は質量百分率である)からなる2種類のイ
ンクを作製した(比較例1及び比較例2)。すなわち、
上記実施例1〜33のように加水分解性アミノシラン化
合物におけるアミノ基のα位の炭素にアルキル基やアル
コキシル基等を導入することはしていない。尚、これら
比較例1及び比較例2においては、どちらも浸透剤を含
有させてはいない。
【0118】(比較例1) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(A14) …10% 純水 …68% 有機ケイ素化合物(A14)は、上記実施例1の有機ケ
イ素化合物(A1)の作製方法と同様に作製したもので
あって、その際、アミノシラン(化学式1のもの)を、
100g(0.56モル)のH2NCH2CH2CH2Si
(OCH33に変更して作製したものである。
【0119】(比較例2) C.I.アシッドブラック2 …5% グリセリン …10% ジエチレングリコール …7% 有機ケイ素化合物(C13) …10% 純水 …68% 有機ケイ素化合物(C13)は、上記実施例19の有機
ケイ素化合物(C1)の作製方法と同様に作製したもの
であって、その際、アミノシラン(化学式14のもの)
を100g(0.56モル)のH2NCH2CH2CH2
i(OCH33に変更して、アミノ基とエポキシ基とを
反応させた加水分解性シラン(B13)を経て作製した
ものである。
【0120】次に、上記実施例1〜33及び比較例1,
2の各インクを70℃の雰囲気下で3ヶ月間放置するこ
とによって保存安定性を調べた。
【0121】この結果、比較例1,2のインクは、黒色
から茶褐色に変色していたが、実施例1〜33のインク
は全て変色や退色は見られなかった。したがって、アミ
ノシラン化合物におけるアミノ基のα位の炭素に、炭素
数が2以上である直鎖状若しくは分枝状アルキル基、ア
ルコキシル基、フェニル基若しくはその誘導体基、フェ
ノキシル基、又は6員環以上のシクロアルキル基を導入
すれば、インクの変色や退色が生じることはない。これ
は、これらの置換基が、アミノシラン化合物のアミノ基
がアゾ染料のアゾ基を攻撃する際の立体障害となって、
アミノ基がアゾ基に対して攻撃可能な距離まで近づくの
を阻止し、これにより、アゾ基における2つの窒素元素
同士の二重結合がそのまま維持されたからである。
【0122】次いで、上記実施例1〜33及び比較例
1,2の各インクを用いて、市販のプリンター(上記実
施形態と同様の圧電アクチュエータ(但し、圧電素子の
厚みは上記実施形態のものよりもかなり大きい)により
インクを吐出させるもの)で普通紙(商品名 Xerox402
4、ゼロックス社製)に画像を形成し、この画像を形成
した用紙を純水に浸漬した後、室温で放置して乾燥さ
せ、画像のにじみが生じるか否かを調べた。
【0123】この結果、実施例1〜5及び比較例1,2
の各インクで記録したものでは、文字が少しにじんでい
たが、いずれも耐水性はアミノシラン化合物を含有しな
いものよりもかなり良好なレベルであった。また、浸透
剤を含有させた実施例6〜33では、にじみは全く見ら
れなかった。このことより、アミノシラン化合物におけ
るアミノ基のα位の炭素に、上記置換基を導入しても画
像の耐水性が悪化することなく高レベルに維持すること
ができ、さらに浸透剤を含有させれば耐水性をより向上
させ得ることが判る。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェット記録用インクによると、アゾ染料と、保湿剤と、
水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質で
アミノ基を有する化合物とを含有させるとともに、その
水溶性物質でアミノ基を有する化合物におけるアミノ基
のα位の炭素に、該アミノ基が上記アゾ染料のアゾ基を
攻撃する際の立体障害となる置換基、具体的には炭素数
が2以上である直鎖状若しくは分枝状アルキル基、アル
コキシル基、フェニル基若しくはその誘導体基、フェノ
キシル基、又は6員環以上のシクロアルキル基(アミノ
基がアゾ染料のアゾ基を攻撃する際の立体障害となる置
換基)を導入するようにしたことにより、画像の耐水性
を高レベルに維持しつつ、インクの変色や退色が生じる
のを防止することができる。
【0125】また、本発明のカートリッジ及び記録装置
によると、上記インクジェット記録用インクを備えたこ
とにより、上記と同様の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット記録用
インクを備えたインクジェット式記録装置を示す概略斜
視図である。
【図2】上記インクジェット式記録装置のインクジェッ
トヘッドの部分底面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【符号の説明】
A インクジェット式記録装置 1 インクジェットヘッド 14 ノズル 21 圧電アクチュエータ 23 圧電素子 35 インクカートリッジ 41 記録紙(記録媒体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC02 2H086 BA56 BA59 4J035 BA12 CA052 CA062 CA191 EA01 LA05 LB20 4J039 AE11 BC07 BC13 BC39 BC50 BE02 BE15 BE33 CA06 EA29 GA24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アゾ染料と、保湿剤と、水と、この水が
    ない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミノ基を有す
    る化合物とを含有するインクジェット記録用インクであ
    って、 上記水がない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミノ
    基を有する化合物における該アミノ基のα位の炭素に、
    炭素数が2以上である直鎖状若しくは分枝状アルキル
    基、アルコキシル基、フェニル基若しくはその誘導体
    基、フェノキシル基、又は6員環以上のシクロアルキル
    基が導入されていることを特徴とするインクジェット記
    録用インク。
  2. 【請求項2】 水がない状態で縮重合反応する水溶性物
    質でアミノ基を有する化合物は、加水分解性アミノシラ
    ン化合物であることを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録用インク。
  3. 【請求項3】 さらに浸透剤を含有することを特徴とす
    る請求項1又は2記載のインクジェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 アゾ染料と、保湿剤と、水と、この水が
    ない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミノ基を有す
    る化合物とを含有するインクジェット記録用インクであ
    って、上記水がない状態で縮重合反応する水溶性物質で
    アミノ基を有する化合物における該アミノ基のα位の炭
    素に、該アミノ基が上記アゾ染料のアゾ基を攻撃する際
    の立体障害となる置換基が導入されていることを特徴と
    するインクジェット記録用インク。
  5. 【請求項5】 水がない状態で縮重合反応する水溶性物
    質でアミノ基を有する化合物は、加水分解性アミノシラ
    ン化合物であることを特徴とする請求項4記載のインク
    ジェット記録用インク。
  6. 【請求項6】 さらに浸透剤を含有することを特徴とす
    る請求項4又は5記載のインクジェット記録用インク。
  7. 【請求項7】 アゾ染料と、保湿剤と、水と、この水が
    ない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミノ基を有す
    る化合物とを含有するインクジェット記録用インクを備
    えたカートリッジであって、 上記インクに含有された、水がない状態で縮重合反応す
    る水溶性物質でアミノ基を有する化合物における該アミ
    ノ基のα位の炭素に、炭素数が2以上である直鎖状若し
    くは分枝状アルキル基、アルコキシル基、フェニル基若
    しくはその誘導体基、フェノキシル基、又は6員環以上
    のシクロアルキル基が導入されていることを特徴とする
    カートリッジ。
  8. 【請求項8】 アゾ染料と、保湿剤と、水と、この水が
    ない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミノ基を有す
    る化合物とを含有するインクジェット記録用インクを備
    えたカートリッジであって、 上記インクに含有された、水がない状態で縮重合反応す
    る水溶性物質でアミノ基を有する化合物における該アミ
    ノ基のα位の炭素に、該アミノ基が上記アゾ染料のアゾ
    基を攻撃する際の立体障害となる置換基が導入されてい
    ることを特徴とするカートリッジ。
  9. 【請求項9】 アゾ染料と、保湿剤と、水と、この水が
    ない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミノ基を有す
    る化合物とを含有するインクジェット記録用インクを備
    え、該インクを記録媒体に吐出して記録を行う記録装置
    であって、 上記インクに含有された、水がない状態で縮重合反応す
    る水溶性物質でアミノ基を有する化合物における該アミ
    ノ基のα位の炭素に、炭素数が2以上である直鎖状若し
    くは分枝状アルキル基、アルコキシル基、フェニル基若
    しくはその誘導体基、フェノキシル基、又は6員環以上
    のシクロアルキル基が導入されていることを特徴とする
    記録装置。
  10. 【請求項10】 アゾ染料と、保湿剤と、水と、この水
    がない状態で縮重合反応する水溶性物質でアミノ基を有
    する化合物とを含有するインクジェット記録用インクを
    備え、該インクを記録媒体に吐出して記録を行う記録装
    置であって、 上記インクに含有された、水がない状態で縮重合反応す
    る水溶性物質でアミノ基を有する化合物における該アミ
    ノ基のα位の炭素に、該アミノ基が上記アゾ染料のアゾ
    基を攻撃する際の立体障害となる置換基が導入されてい
    ることを特徴とする記録装置。
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JP2008505185A (ja) * 2004-07-02 2008-02-21 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 官能基化ケイ素化合物

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