JP4025555B2 - インクジェット記録用インク、インクカートリッジ及び記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用インク、インクカートリッジ及び記録装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録用インク、それを用いたインクカートリッジ及び記録装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のインクジェット記録に用いられるインクとしては、色材としての染料、保湿剤、浸透剤及び水を含有したものがよく知られている。ところが、染料を含有したインクにより記録紙等の記録媒体上に画像を形成すると、その画像の耐水性、すなわち画像が水に濡れると染料が水中に染み出してしまうことが問題となる。特に普通紙(広範な市販の紙で、とりわけ電子写真方式の複写機に用いられる紙であって、インクジェット記録用として最適な構造、組成、特性等を有するように意図して製造されてはいない紙)に記録した場合は、耐水性が非常に悪くなる。
【0003】
そこで、従来、例えば特開平10―212439号、特開平11―293167号及び特開平11―315231号の各公報に示されているように、加水分解性シラン化合物(有機ケイ素化合物)を含有させることにより、記録媒体上の画像の耐水性を向上させるようにしたインクジェット記録用インクが提案されている。すなわち、インク滴が記録媒体上に付着して水分(溶媒)が蒸発したり記録媒体内に浸透したりしたときに、上記記録媒体上に残った上記シラン化合物が縮重合反応し、この縮重合反応したシラン化合物が染料を取り囲むため、記録媒体上の画像が水に濡れても、染料がその水中に染み出すことはなく、その画像の耐水性が向上する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記提案例のインクはいずれも高アルカリであり、このインクを用いた記録装置においてインクに接する部材が劣化するばかりでなく、このインクに接する部材から可塑剤等の溶出が促進されて、その可塑剤の酸により下記の如くインクそのものに凝集物が沈殿するという問題があった。さらに、高アルカリのインクは、安全衛生面上でも問題がある。
【0005】
このため、インクに対し酸等を添加して低アルカリ化を図ってもよいが、インクは例えばpH10以下の低アルカリ領域において系が不安定となり、pHに対する余裕度が小さく、長期保存を安定してできないという問題が生じる。すなわち、インクに色材として含有されている酸性染料又は直接染料には、親水性を持たせるために、一般的に−SO3M又は−COOM(M=H、NH4又はアルカリ金属)が1つ以上含まれ、この染料の親水基部(極性基部)近傍に極性のある加水分解性シラン分子が緩い状態で集まっており、この系はpH10を越える高アルカリ状態で安定に存在し得る。ところが、この系中に酸等を添加して系のpHを下げようとすると、増加する水素イオンが染料−耐水剤会合体のアミノ基に付加し、系が破壊されて染料と耐水剤との凝集物の沈殿を生じる。
【0006】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、普通紙上で耐水性の優れた高印字品質及び高画質の記録物を与えるだけでなく、pHに対する余裕度が大きくて長期保存安定性に優れ、記録装置での接触部材の劣化を招来しない低アルカリのインク及びそれを用いた記録装置が得られるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、色材と、保湿剤と、加水分解性シラン又はその部分加水分解物と、水とを含有させた後、系のpH(水素イオン指数)を下げて使用されるインクジェット記録用インクであって、上記加水分解性シラン又はその部分加水分解物が、pHを下げたときに増加する水素イオンを捕捉する水素イオン捕捉部として機能するスルホキシド骨格を分子中に有することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明では、上記請求項1の発明の対象と同様のインクジェット記録用インクであって、上記加水分解性シラン又はその部分加水分解物は、水素イオン捕捉部としてのスルホン骨格を分子中に有することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明では、上記請求項1の発明の対象と同様のインクジェット記録用インクであって、上記加水分解性シラン又はその部分加水分解物は、水素イオン捕捉部としてのホスホルアミド骨格を分子中に有することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明では、上記請求項1の発明の対象と同様のインクジェット記録用インクであって、上記加水分解性シラン又はその部分加水分解物は、水素イオン捕捉部としてのシアノ基を分子中に有することを特徴とする。
【0014】
請求項の発明では、上記請求項1〜のいずれか1つの発明のインクジェット記録用インクにおいて、浸透剤を含有することを特徴とする。
請求項の発明では、上記請求項1〜のいずれか1つの発明のインクジェット記録用インクを用いたインクカートリッジとする。
【0015】
請求項の発明では、上記請求項1〜のいずれか1つの発明のインクジェット記録用インクを用いた記録装置とする
【0016】
上記の構成によると、インクにおいて、染料等からなる色材の親水基部(極性基部)近傍に極性のある加水分解性シラン分子が緩い状態で集まっている系中に酸等を添加して系のpHを下げると、増加する水素イオンが色材−耐水剤会合体のアミノ基に付加しようとする。しかし、上記加水分解性シラン又はその部分加水分解物はスルホキシド骨格、スルホン骨格、ホスホルアミド骨格又はシアノ基を有し、これらが水素イオン捕捉部として機能し、この水素イオン捕捉部により、増加する水素イオンが色材−耐水剤会合体のアミノ基に付加しないようにトラップされる。そのとき、水素イオン捕捉部は水素イオンと反応する訳ではなく、単に色材−耐水剤会合体のアミノ基に付加しないように水素イオンを拘束する。このことで、水素イオンを増加させたまま、換言すれば低pH化を保ちつつ、その水素イオンが色材−耐水剤会合体のアミノ基に付加するのを抑制でき、インクは低アルカリ領域において系が安定となり、pHに対する余裕度が大きくなってインクを安定して長期保存することができる。
【0017】
また、このようにインクを低アルカリとできるので、記録装置においてインクに接する部材の劣化を防止できるとともに、その部材からの可塑剤等の溶出を抑えて、インク自体に凝集物が沈殿するのを抑制できる。さらに、インクが低アルカリであるので、安全衛生面上の問題は生じない。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録用インクを備えたインクジェット式記録装置Aの概略を示し、この記録装置Aは、上記インクを有するインクカートリッジ35が上面に装着されたインクジェットヘッド1を備え、このインクジェットヘッド1はインクを後述の如く記録媒体としての記録紙41に吐出する。また、インクジェットヘッド1はキャリッジ31に支持固定され、このキャリッジ31は、主走査方向(図1及び図2に示すX方向)に延びるキャリッジ軸32に支持されている。そして、キャリッジ31にはキャリッジモータ(図示せず)が設けられており、このキャリッジモータにより、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31がキャリッジ軸32にガイドされて主走査方向に往復動するようになっている。
【0019】
上記記録紙41は、図外の搬送モータによって回転駆動される2つの搬送ローラ42に挟まれており、この搬送モータ及び各搬送ローラ42により、記録紙41がインクジェットヘッド1の下側において上記主走査方向と垂直な副走査方向(図1及び図2に示すY方向)に搬送されるようになっている。
【0020】
上記インクジェットヘッド1は、図2〜図4に示すように、インクを供給するための供給口3a及びインクを吐出するための吐出口3bを有する複数の圧力室用凹部3が形成されたヘッド本体2を備えている。このヘッド本体2の各凹部3は、該ヘッド本体2の上面に上記主走査方向に延びるように開口されていて、互いに上記副走査方向に略等間隔をあけた状態で並設されている。上記各凹部3の開口の全長は例えば約1250μmに、また幅は例えば約130μmにそれぞれ設定されている。尚、上記各凹部3の開口の両端部は、略半円形状をなしている。
【0021】
上記ヘッド本体2の各凹部3の側壁部は、約200μm厚の感光性ガラス製の圧力室部品6で構成され、各凹部3の底壁部は、この圧力室部品6の下面に接着固定されかつ6枚のステンレス鋼薄板を積層してなるインク流路部品7で構成されている。このインク流路部品7内には、上記各凹部3の供給口3aとそれぞれ接続された複数のオリフィス8と、この各オリフィス8に接続され、上記副走査方向に延びる1つの供給用インク流路11と、上記吐出口3bにそれぞれ接続された複数の吐出用インク流路12とが形成されている。
【0022】
上記各オリフィス8は、インク流路部品7において板厚が他よりも小さい上から2番目のステンレス鋼薄板に形成されており、その径は約38μmに設定されている。また、上記供給用インク流路11は上記インクカートリッジ35と接続されており、このインクカートリッジ35より供給用インク流路11内にインクが供給されるようになっている。
【0023】
上記インク流路部品7の下面にはステンレス鋼からなるノズル板9が接着固定され、このノズル板9の下面は撥水膜9aで被覆されている。ノズル板9には、インク滴を上記記録紙41に向けて吐出するための複数のノズル14がインクジェットヘッド1の下面において上記副走査方向に列状に並ぶように形成されている。この各ノズル14は、上記吐出用インク流路12とそれぞれ接続されていて、この吐出用インク流路12を介して上記各凹部3の吐出口3bにそれぞれ連通されている。尚、上記各ノズル14は、ノズル径がノズル先端側に向かって小さくなるテーパ部と、該テーパ部のノズル先端側に連続して設けられたストレート部とからなり、このストレート部のノズル径は約20μmに設定されている。
【0024】
上記ヘッド本体2の各凹部3の上側には、圧電アクチュエータ21がそれぞれ設けられている。この各圧電アクチュエータ21は、上記ヘッド本体2の上面に接着固定された状態で該ヘッド本体2の各凹部3を塞いで該凹部3とで圧力室4を構成するCr製振動板22を有している。この振動板22は、全ての圧電アクチュエータ21に共通の1つのものからなっていて、後述の全圧電素子23に共通の共通電極としての役割をも果たしている。
【0025】
また、上記各圧電アクチュエータ21は、上記振動板22の上記圧力室4と反対側面(上面)において圧力室4に対応する部分(凹部3開口に対向する部分)にCu製の中間層25を介してそれぞれ設けられかつチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電素子23と、この各圧電素子23の上記振動板22と反対側面(上面)にそれぞれ接合され、該振動板22と共に各圧電素子23に電圧(駆動電圧)をそれぞれ印加するためのPt製個別電極24とを有している。
【0026】
上記振動板22、各圧電素子23、各個別電極24及び各中間層25は、全て薄膜で形成されてなっており、振動板22の厚みは約6μmに、また各圧電素子23の厚みは8μm以下(例えば約3μm)に、さらに各個別電極24の厚みは約0.2μmに、また各中間層25の厚みは約3μmにそれぞれ設定されている。
【0027】
上記各圧電アクチュエータ21は、その振動板22と各個別電極24とを介して各圧電素子23に駆動電圧を印加することにより該振動板22の圧力室4に対応する部分(凹部3の開口部分)を変形させることで、該圧力室4内のインクを吐出口3bないしノズル14から吐出させるようになっている。すなわち、振動板22と個別電極24との間にパルス状の電圧を印加すると、そのパルス電圧の立ち上がりにより圧電素子23が圧電効果によりその厚み方向と垂直な幅方向に収縮するのに対し、振動板22、個別電極24及び中間層25は収縮しないので、いわゆるバイメタル効果により振動板22の圧力室4に対応する部分が圧力室4側へ凸状に撓んで変形する。この撓み変形により圧力室4内の圧力が高まり、この圧力で圧力室4内のインクが吐出口3b及び吐出用インク流路12を経由してノズル14から押し出される。そして、上記パルス電圧の立ち下がりにより圧電素子23が伸長して振動板22の圧力室4に対応する部分が元の状態に復帰し、このとき、上記ノズル14から押し出されていたインクがインク流路12内のインクから引きちぎられて、インク滴(例えば3pl)として記録紙41へ吐出され、該記録紙41面にドット状に付着することとなる。また、上記振動板22が凸状に撓んで変形した状態から元の状態に復帰する際に、圧力室4内には上記インクカートリッジ35より供給用インク流路11及び供給口3aを介してインクが充填される。尚、各圧電素子23に印加するパルス電圧としては、上記のように押し引きタイプのものでなくても、第1の電圧から該第1の電圧よりも低い第2の電圧まで立ち下がった後に上記第1の電圧まで立ち上がる引き押しタイプのものであってもよい。
【0028】
上記各圧電素子23への駆動電圧の印加は、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走査方向において記録紙41の一端から他端まで略一定速度で移動させているときに所定時間(例えば50μs程度:駆動周波数20kHz)毎に行われ(但し、インクジェットヘッド1が記録紙41におけるインク滴を着弾させない箇所に達したときには電圧が印加されない)、このことで、記録紙41の所定位置にインク滴を着弾させる。そして、1走査分の記録が終了すると、搬送モータ及び各搬送ローラ42により記録紙41を副走査方向に所定量搬送し、再度、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走査方向に移動させながらインク滴を吐出させて、新たな1走査分の記録を行う。この動作を繰り返すことによって、記録紙41全体に所望の画像が形成される。
【0029】
上記記録装置Aに用いるインクは、色材としての水溶性染料(顔料であってもよい)と、上記インクジェットヘッド1のノズル14等での乾きを抑制する保湿剤と、該インク(溶媒)の記録紙41内への浸透性を高める浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質としての加水分解性シラン化合物とを含有している。
【0030】
上記シラン化合物は、上記インクジェットヘッド1のノズル14から吐出されたインク滴が記録紙41上に付着して、水分(溶媒)が蒸発したり記録紙41内に浸透したりしたときに上記記録紙上41で縮重合反応をし、このときに染料を取り囲むことにより、記録紙41上の画像が水に濡れても、染料がその水中に染み出すの防止して、その画像の耐水性を向上させる働きをするものである。このものは、アミノ基を有する有機基を含有するアルコキシシランとアミノ基を含有しないアルコキシシランとの加水分解反応物、又は、アミノ基を含有する加水分解性シランに有機モノエポキシ化合物を反応させた加水分解性シランと窒素原子を含有しない加水分解性シランとを加水分解することにより得られる有機ケイ素化合物であることが望ましい。
【0031】
上記染料は、どのようなものであってもよいが、水溶性の酸性染料又は直接染料であることが好ましく、上記保湿剤は、グリセリン等の多価アルコール、又は2−ピロリドンやN−メチル−2−ピロリドンのような水溶性の窒素複素環化合物であることが望ましい。
【0032】
上記浸透剤は、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のような、多価アルコールのモノアルキルエーテルであることが好ましい。
【0033】
そして、本発明の特徴として、上記シラン化合物は、スルホキシド骨格、スルホン骨格、ホスホルアミド骨格又はシアノ基を水素イオン捕捉部として有する。このシラン化合物に含まれる水素イオン捕捉部は、その捕捉部自身が高い極性を持っていて、イオン−双極子相互作用によって水素イオン(+電荷)を自身に引き付けることができるような電子密度の高い部位を有する特性のものを指す。この高い電子密度を持つものとしては、炭素原子とは異なった電気陰性度を持つ原子(例えばN、O原子等)を含み、極性を発現する骨格である。但し、その部位が解離してプロトンを容易に生じるようなものは除く。該当する骨格としては、ハロゲン類、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルコキシル基、エステル基、シアノ基、アミド基、エーテル結合等が挙げられる。
【0034】
したがって、上記実施形態において、インクにおける染料の親水基部(極性基部)近傍に極性のある加水分解性シラン分子が緩い状態で集まっている系中に酸等を添加して系のpHを下げたとき、増加する水素イオンが染料−耐水剤会合体のアミノ基に付加しようとするが、増加するイオンはシラン化合物が持つ水素イオン捕捉部により染料−耐水剤会合体のアミノ基に付加しないようにトラップされる。この水素イオン捕捉部によるトラップは、水素イオン捕捉部の水素イオンとの反応ではなく、単に水素イオン捕捉部が染料−耐水剤会合体のアミノ基に付加しないように水素イオンを拘束する形態となる。その結果、水素イオンを増加させて低アルカリを保ちつつ、その水素イオンが染料−耐水剤会合体のアミノ基に付加するのを抑制でき、低アルカリ領域においてインクの系が安定となり、pHに対する余裕度が大きくなってインクを安定して長期保存することができる。
【0035】
また、上記インクは低アルカリとすることができるので、記録装置Aにおいてインクに接する部材の劣化を防止できるとともに、その部材からの可塑剤等の溶出を抑えて、インク自体に凝集物が沈殿するのを抑制できる。さらに、インクが低アルカリであるので、安全衛生面上の問題は生じない。また水素イオン捕捉部を加水分解性シラン又はその加水分解物に直接導入することにより、インク組成を簡素にすることができる。さらに水素捕捉部を直接導入した加水分解性シランが染料を囲むことにより、効果的に水素捕捉部作用させることができる。
【0036】
【実施例】
次に、具体的に実施した実施例について説明する。まず、以下の組成(各組成物の含有量は質量百分率である)からなる53種類のインクジェット記録用インクを調合した(実施例1〜53)。
【0037】
上記実施例1〜53の全てにおいて、保湿剤としてグリセリンを、浸透剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGMBE)をそれぞれ含有させた。また、染料としては、アシッドブラック2を含有させた。さらに、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質として有機ケイ素化合物(D1)〜(D53)をそれぞれ含有させた。これらの有機ケイ素化合物(D1)〜(D53)は以下の方法により合成した。
【0038】
すなわち、最初に有機ケイ素化合物(D1)の合成方法について説明すると、まず、アミノシランを合成した。このアミノシランは、常法(例えば特開平6―234775号公報等参照)により、対応するアミノアルケンとトリアルコキシシランとの反応で容易に合成することができ、反応の触媒には遷移金属触媒が用いられる。具体的には、ヘキサクロロ白金(IV)酸水素[H PtCl 、ジクロロ(トリフェニルホスフィン)白金(II)[PtCl (PPh 、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)[RhCl(PPh 等が用いられる。
【0039】
例えば下記の化学式1のアミノシランは、1−アミノ−ペント−4−エン−2−オンとトリメトキシシランとの反応で得られる。すなわち、攪拌機、還流冷却器、温度計、及び滴下漏斗を備えた1000mlのガラスフラスコの反応器に、12.4gの1−アミノ−ペント−4−エン−2−オンと、4モル%の PtCl と、0.35gのイソプロピルアルコール溶液と、500mlのトルエンとを仕込み、そこに滴下漏斗により15.5g(0.15モル)のトリメトキシシランを60℃〜70℃の温度1時間かけて滴下し、70℃にて2時間熟成させた。この反応液を活性炭で処理した後、減圧下で低沸点留分を留去することにより、化学式1の化合物(アミノシラン)が12.8g得られた。
【0040】
【化1】
Figure 0004025555
【0041】
そして、反応容器に入れた120g(6.67モル)の水に、0.2モルの上記化学式1の化合物と、0.1モルのテトラメトキシシランとの混合物を室温で一滴一滴加えて、その全量滴下後に60℃で1時間攪拌することにより得たものが、有機ケイ素化合物(D1)である。
【0042】
以下、同様の反応で、1−アミノ−ペント−4−エン−2−オンを他のアミノアルケンに換えることにより、以下の化学式2〜化学式53を有する化合物を得ることができる。
【0043】
また、上記の合成法において、トリメトキシシランをジメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジエトキシシランに置き換えても同様に合成することができる。さらにテトラメトキシシランをテトラエトキシシラン、トリメトキシシラン、ジメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジエトキシシランに置き換えても同様に合成することができる。
【0044】
そして、上記化学式1の化合物を化学式2〜化学式53の化合物に置き換えることで、それぞれ有機ケイ素化合物(D2)〜(D53)を得た。
【0045】
【化2】
Figure 0004025555
【0046】
【化3】
Figure 0004025555
【0047】
【化4】
Figure 0004025555
【0048】
【化5】
Figure 0004025555
【0049】
【化6】
Figure 0004025555
【0050】
【化7】
Figure 0004025555
【0051】
【化8】
Figure 0004025555
【0052】
【化9】
Figure 0004025555
【0053】
【化10】
Figure 0004025555
【0054】
【化11】
Figure 0004025555
【0055】
【化12】
Figure 0004025555
【0056】
【化13】
Figure 0004025555
【0057】
【化14】
Figure 0004025555
【0058】
【化15】
Figure 0004025555
【0059】
【化16】
Figure 0004025555
【0060】
【化17】
Figure 0004025555
【0061】
【化18】
Figure 0004025555
【0062】
【化19】
Figure 0004025555
【0063】
【化20】
Figure 0004025555
【0064】
【化21】
Figure 0004025555
【0065】
【化22】
Figure 0004025555
【0066】
【化23】
Figure 0004025555
【0067】
【化24】
Figure 0004025555
【0068】
【化25】
Figure 0004025555
【0069】
【化26】
Figure 0004025555
【0070】
【化27】
Figure 0004025555
【0071】
【化28】
Figure 0004025555
【0072】
【化29】
Figure 0004025555
【0073】
【化30】
Figure 0004025555
【0074】
【化31】
Figure 0004025555
【0075】
【化32】
Figure 0004025555
【0076】
【化33】
Figure 0004025555
【0077】
【化34】
Figure 0004025555
【0078】
【化35】
Figure 0004025555
【0079】
【化36】
Figure 0004025555
【0080】
【化37】
Figure 0004025555
【0081】
【化38】
Figure 0004025555
【0082】
【化39】
Figure 0004025555
【0083】
【化40】
Figure 0004025555
【0084】
【化41】
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【0085】
【化42】
Figure 0004025555
【0086】
【化43】
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【0087】
【化44】
Figure 0004025555
【0088】
【化45】
Figure 0004025555
【0089】
【化46】
Figure 0004025555
【0090】
【化47】
Figure 0004025555
【0091】
【化48】
Figure 0004025555
【0092】
【化49】
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【0093】
【化50】
Figure 0004025555
【0094】
【化51】
Figure 0004025555
【0095】
【化52】
Figure 0004025555
【0096】
【化53】
Figure 0004025555
【0097】
(実施例1)
アシッドブラック2 5%
グリセリン 10%
DEGMBE 5%
有機ケイ素化合物(D1) 5%
純水 75%
(実施例2〜53)
上記実施例1において有機ケイ素化合物(D1)をそれぞれ有機ケイ素化合物(D2)〜(D53)に置き換えたものである。
【0098】
一方、比較のために、以下の組成(各組成物の含有量は質量百分率である)からなる6種類のインクを生成した(比較例1〜6)。この比較例1〜6における有機ケイ素化合物は、比較例1,4に用いた有機ケイ素化合物(A)と、比較例2,5に用いた有機ケイ素化合物(B)と、比較例3,6に用いた有機ケイ素化合物(C)とは互いに異なり、上記有機ケイ素化合物(A)は以下の方法により生成した。すなわち、反応容器に入れた120g(6.67モル)の水に、0.2モルの NCH CH HNCH CH CH Si(OCH と、0.1モルのSi(OCH との混合物を室温で一滴一滴加えて、その全量滴下後に60℃で1時間攪拌することにより得たものが、有機ケイ素化合物(A)である。
【0099】
また、反応容器に入れた120g(6.67モル)の水に、0.2モルの(CH NCH CH CH Si(OCH と、0.1モルのCH Si(OCH との混合物を室温で一滴一滴加えて、その全量滴下後に60℃で1時間攪拌することにより得たものが、有機ケイ素化合物(B)である。
【0100】
さらに、有機ケイ素化合物(C)は以下の方法により生成した。すなわち、反応容器に入れた100g(0.56モル)の NCH CH CH Si(OCH に、49g(0.66モル)の2,3−エポキシ−1−プロパノールを一滴一滴加えて、その全量滴下後に80℃で5時間攪拌することにより、アミノ基とエポキシ基とを反応させた加水分解性シランを得、次に、新たな反応容器に、120g(6.67モル)の水と、50.6g(0.2モル)の上記加水分解性シラン(A)と、15.2g(0.1モル)のSi(OCH の混合物を一滴一滴加えて、その全量滴下後に60℃で1時間反応させることにより得たものが、有機ケイ素化合物(C)である。
【0101】
(比較例1)
アシッドブラック2 5%
グリセリン 10%
DEGMBE 5%
有機ケイ素化合物(A) 5%
純水 75%
(比較例2)
アシッドブラック2 5%
グリセリン 10%
DEGMBE 5%
有機ケイ素化合物(B) 5%
純水 75%
(比較例3)
アシッドブラック2 5%
グリセリン 10%
DEGMBE 5%
有機ケイ素化合物(C) 5%
純水 75%
(比較例4)
アシッドブラック2 5%
グリセリン 10%
有機ケイ素化合物(A) 5%
純水 80%
(比較例5)
アシッドブラック2 5%
グリセリン 10%
有機ケイ素化合物(B) 5%
純水 80%
(比較例6)
アシッドブラック2 5%
グリセリン 10%
有機ケイ素化合物(C) 5%
純水 80%
上記実施例1〜53及び比較例1〜6の各インクについて低アルカリ領域安定性試験を行った。この低アルカリ領域安定性試験では、各インクに0.5mol/lHCl水溶液をpH=10.5になるまで少しずつ滴下し、凝集発生の有無を目視で確認した。その結果を表1に示す。この表1中、○は凝集なしを、また△は僅かな凝集有りを、さらに×は凝集有りをそれぞれ示している。
【0102】
【表1】
Figure 0004025555
【0103】
この結果によると、比較例1〜6ではいずれも凝集が生じた。これに対し、実施例1〜53では、いずれも凝集が生じずに、凝集防止効果が得られた。このことで、pH=10.5の低アルカリ領域で安定することが判る。
【0104】
次に、上記実施例1〜53及び比較例1〜6の各インクについて耐水性試験を行った。この耐水性試験では、各インクを用いて、市販のプリンター(上記実施形態と同様の圧電アクチュエータ(但し、圧電素子の厚みは上記実施形態のものよりもかなり大きい)によりインクを吐出させるもの)で普通紙(商品名「Xerox4024」:ゼロックス社製)に画像を形成し、この画像を形成した直後の用紙を純水に浸漬した後、室温で放置して乾燥させ、画像の滲みが生じるが否かを調べた。その結果を同じ表1に示す。表1中、○は滲みなしを、また×は滲み有りをそれぞれ示している。
【0105】
この結果によると、比較例4〜6ではいずれも滲みが生じたのに対し(比較例1〜3は滲みなし)、実施例1〜53ではいずれも滲みが生じず、良好な耐水性が得られることが判る。
【0106】
さらに、実施例1〜53及び比較例1〜6の各インクについて吐出安定性試験を行った。この吐出安定性試験では、各インクがインクジェットヘッドから所望のインク滴になって吐出し、所定の形状及び寸法のインク滴が形成されるか否かを調べた。その結果を同じ表1に示す。表1中、○は良状態を示している。
【0107】
この結果によれば、比較例1〜6及び実施例1〜53ではいずれも良好な吐出安定性が得られた。従って、本発明によれば、比較例と同等の良好な吐出安定性が得られることが判る。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜の発明によると、色材、保湿剤、加水分解性シラン又はその部分加水分解物、及び水を含有するインクジェット記録用インクにおいて、その加水分解性シラン又はその部分加水分解物は、スルホキシド骨格、スルホン骨格、ホスホルアミド骨格又はシアノ基を有するものとしたことにより、染料等からなる色材の親水基部(極性基部)近傍に極性のある加水分解性シラン分子が緩い状態で集まっている系中に酸等を添加して系のpHを下げても、増加する水素イオンは加水分解性シラン又はその部分加水分解物が有する水素イオン捕捉部によりトラップされて、色材−耐水剤会合体のアミノ基に付加せず、インクの系が低アルカリ領域で安定し、pHに対する余裕度が大きくなってインクの長期保存安定性の向上を図ることができる。また、記録装置においてインクに接する部材の劣化を防止できるとともに、その部材からの可塑剤等の溶出によるインク自体での凝集物の沈殿を抑制でき、さらに高pHによるインクの安全衛生面上の問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット記録用インクを備えたインクジェット式記録装置を示す概略斜視図である。
【図2】インクジェット式記録装置のインクジェットヘッドの部分底面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【符号の説明】
A インクジェット式記録装置
1 インクジェットヘッド
2 ヘッド本体
4 圧力室
14 ノズル
21 圧電アクチュエータ
41 記録紙

Claims (7)

  1. 色材と、保湿剤と、加水分解性シラン又はその部分加水分解物と、水とを含有させた後、系のpHを下げて使用されるインクジェット記録用インクであって、
    上記加水分解性シラン又はその部分加水分解物は、pHを下げたときに増加する水素イオンを捕捉する水素イオン捕捉部として機能するスルホキシド骨格を分子中に有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 色材と、保湿剤と、加水分解性シラン又はその部分加水分解物と、水とを含有させた後、系のpHを下げて使用されるインクジェット記録用インクであって、
    上記加水分解性シラン又はその部分加水分解物は、pHを下げたときに増加する水素イオンを捕捉する水素イオン捕捉部として機能するスルホン骨格を分子中に有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
  3. 色材と、保湿剤と、加水分解性シラン又はその部分加水分解物と、水とを含有させた後、系のpHを下げて使用されるインクジェット記録用インクであって、
    上記加水分解性シラン又はその部分加水分解物は、pHを下げたときに増加する水素イオンを捕捉する水素イオン捕捉部として機能するホスホルアミド骨格を分子中に有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
  4. 色材と、保湿剤と、加水分解性シラン又はその部分加水分解物と、水とを含有させた後、系のpHを下げて使用されるインクジェット記録用インクであって、
    上記加水分解性シラン又はその部分加水分解物は、pHを下げたときに増加する水素イオンを捕捉する水素イオン捕捉部として機能するシアノ基を分子中に有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
  5. 請求項1〜のいずれか1つのインクジェット記録用インクにおいて、
    浸透剤を含有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
  6. 請求項1〜のいずれか1つのインクジェット記録用インクを用いたことを特徴とするインクカートリッジ。
  7. 請求項1〜のいずれか1つのインクジェット記録用インクを用いたことを特徴とする記録装置。
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