JP4009199B2 - インクジェット記録用インク並びに該インクを備えたカートリッジ及び記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用インク並びに該インクを備えたカートリッジ及び記録装置 Download PDF

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Description

(技術分野)
本発明は、インクジェット記録に好適なインクジェット記録用インク並びに該インクを備えたカートリッジ及び記録装置に関する技術分野に属する。
【0001】
(背景技術)
従来より、インクジェット記録に用いられるインクとしては、染料や顔料等の色材と、保湿剤と、浸透剤と、水とを含有したものがよく知られている。ところが、上記色材を含有したインクにより記録紙等の記録媒体上に画像を形成すると、その画像の耐水性が問題となる。特に染料を含有したインクにより普通紙(広範な市販の紙で、とりわけ電子写真方式の複写機に用いられる紙であって、インクジェット記録用として最適な構造、組成、特性等を有するように意図して製造されてはいない紙)に記録した場合には、耐水性が非常に悪くなる。
【0002】
そこで、従来、例えば特開平10−212439号公報、特開平11−293167号公報及び特開平11−315231号公報に示されているように、加水分解性シラン化合物(有機ケイ素化合物)を含有させることにより、記録媒体上の画像の耐水性を向上させるようにすることが提案されている。すなわち、インク滴が記録媒体上に付着してそのインク滴中の水等の溶媒が蒸発したり記録媒体内に浸透したりしたときに、上記シラン化合物が縮重合反応し、この縮重合反応したシラン化合物が色材を取り囲むため、記録媒体上の画像が水に濡れても、色材がその水中に染み出すことはなく、その画像の耐水性が向上する。
【0003】
しかしながら、上記のような加水分解性シラン化合物を含有するインクでは、長期保存性が悪いという問題がある。すなわち、シラン化合物を含有するインクは、通常、中性である(pH7程度である)ため、長期に亘って空気中の二酸化炭素を吸収し続けると、インクが酸性に変化し、このようにインクが酸性になると、上記シラン化合物が水中において徐々に縮重合反応等によりゲル化してしまう。特に70℃程度の高温環境下で保存すると、シラン化合物の水中でのゲル化がより一層促進される。このようにシラン化合物がゲル化したインクを用いて記録を行った場合、インク粘度の上昇によりインク滴の吐出不良が生じて画質が低下するとともに、既にある程度のシラン化合物が反応してしまった状態では、インク滴が記録媒体上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり記録媒体内に浸透したりしたときに、縮重合反応により色材を十分に取り囲むことができず、記録媒体上の画像の耐水性も低下する。
【0004】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質である加水分解性シラン化合物を含有するインクを長期保存後に用いて記録を行った場合でも、画質の低下を抑制するとともに、画像の耐水性を高レベルに維持できるようにすることにある。
【0005】
(発明の開示)
上記の目的を達成するために、本発明では、インクのpHを8〜12に設定するようにした。
【0006】
具体的には、第の発明では、色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質である加水分解性シラン化合物とを含有するインクジェット記録用インクを対象として、pHが8〜12に設定されているものとする。
【0007】
すなわち、インクのpHは、8よりも小さいと、インクが長期保存中に二酸化炭素の吸収により酸性に変化し、このことで水溶性物質である加水分解性シラン化合物が水中で容易にゲル化してしまう一方、12よりも大きいと、記録装置においてインクを記録媒体に吐出させるインクジェットヘッド等を構成する樹脂や金属材料を腐食させたり劣化させたりするので、8〜12に設定している。したがって、インクのpHを8〜12に設定することにより、インクジェットヘッド等を構成する樹脂や金属材料の腐食や劣化を抑制しつつ、インクが長期保存後に酸性に変化するのを防止することができ、インクのゲル化を抑制することができる。この結果、このインクを長期保存後に用いて記録を行った場合でも、インク滴の吐出不良が生じることはなく、しかも、インク滴が記録媒体上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり記録媒体内に浸透したりしたときには、水溶性物質である加水分解性シラン化合物が縮重合反応により色材を取り囲む。よって、インクを長期保存後に用いて記録を行った場合でも、画質の低下を抑制することができるとともに、画像の耐水性を高レベルに維持することができる。
【0008】
の発明では、上記第の発明において、無機アルカリ又は有機塩基の含有により、pHが8〜12に設定されているものとする。
【0009】
こうすることで、インクのpHを8〜12に容易に設定することができるとともに、二酸化炭素を吸収してもインクのpHを変化させないようにする緩衝液を得ることもできる。
【0010】
の発明では、色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質である加水分解性シラン化合物とを含有するインクジェット記録用インクを備えたカートリッジを対象として、上記インクのpHが8〜12に設定されているものとする。
【0011】
このことにより、第の発明と同様の作用効果が得られる。
【0012】
第4の発明では、上記第3の発明において、上記インクが無機アルカリ又は有機塩基を含有することにより、該インクのpHが8〜12に設定されているものとする。
【0013】
この発明により、第2発明と同様の作用効果が得られる。
【0014】
の発明では、色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質である加水分解性シラン化合物とを含有するインクジェット記録用インクを備え、該インクを記録媒体に吐出して記録を行う記録装置を対象として、上記インクのpHが8〜12に設定されているものとする。
【0015】
こうすることで、第の発明と同様の作用効果が得られる。
【0016】
第6の発明では、上記第5の発明において、上記インクが無機アルカリ又は有機塩基を含有することにより、該インクのpHが8〜12に設定されているものとする。
【0017】
この発明により、第2発明と同様の作用効果が得られる。
【0018】
(発明を実施するための最良の形態)
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録用インクを備えたインクジェット式記録装置Aを概略的に示し、この記録装置Aは、上面に上記インクを有するインクカートリッジ35が装着されかつ該インクを後述の如く記録媒体としての記録紙41に吐出するインクジェットヘッド1を備えている。このインクジェットヘッド1はキャリッジ31に支持固定され、このキャリッジ31には、図示を省略するキャリッジモータが設けられ、このキャリッジモータにより上記インクジェットヘッド1及びキャリッジ31が主走査方向(図1及び図2に示すX方向)に延びるキャリッジ軸32にガイドされてその方向に往復動するようになっている。このキャリッジ31、キャリッジ軸32及びキャリッジモータにより、インクジェットヘッド1と記録紙41とを主走査方向に相対移動させる相対移動手段が構成されている。
【0019】
上記インクカートリッジ35は、容器内に上記インクが収容されたものであって、インクジェットヘッド1に対して着脱可能に構成されており、容器内のインクがなくなったときに、新しいものと交換することが可能になっている。
【0020】
上記記録紙41は、図示を省略する搬送モータによって回転駆動される2つの搬送ローラ42に挟まれていて、この搬送モータ及び各搬送ローラ42により、上記インクジェットヘッド1の下側において上記主走査方向と垂直な副走査方向(図1及び図2に示すY方向)に搬送されるようになっている。この搬送モータ及び各搬送ローラ42により、インクジェットヘッド1と記録紙41とを副走査方向に相対移動させる相対移動手段が構成されている。
【0021】
上記インクジェットヘッド1は、図2〜図4に示すように、インクを供給するための供給口3a及びインクを吐出するための吐出口3bを有する複数の圧力室用凹部3が形成されたヘッド本体2を備えている。このヘッド本体2の各凹部3は、該ヘッド本体2の上面に上記主走査方向に延びるように開口されていて、互いに上記副走査方向に略等間隔をあけた状態で並設されている。上記各凹部3開口の全長は約1250μmに、幅は約130μmにそれぞれ設定されている。尚、上記各凹部3の開口の両端部は、略半円形状をなしている。
【0022】
上記ヘッド本体2の各凹部3の側壁部は、約200μm厚の感光性ガラス製の圧力室部品6で構成され、各凹部3の底壁部は、この圧力室部品6の下面に接着固定されかつ6枚のステンレス鋼薄板を積層してなるインク流路部品7で構成されている。このインク流路部品7内には、上記各凹部3の供給口3aとそれぞれ接続された複数のオリフィス8と、この各オリフィス8と接続されかつ上記副走査方向に延びる1つの供給用インク流路11と、上記吐出口3bとそれぞれ接続された複数の吐出用インク流路12とが形成されている。
【0023】
上記各オリフィス8は、インク流路部品7において板厚が他よりも小さい上から2番目のステンレス鋼薄板に形成されており、その径は約38μmに設定されている。また、上記供給用インク流路11は上記インクカートリッジ35と接続されており、このインクカートリッジ35より供給用インク流路11内にインクが供給されるようになっている。
【0024】
上記インク流路部品7の下面には、インク滴を上記記録紙41に向けて吐出するための複数のノズル14が形成されたステンレス鋼製のノズル板9が接着固定されている。このノズル板9の下面は、撥水膜9aで被覆されている。上記各ノズル14は、上記吐出用インク流路12とそれぞれ接続されていて、この吐出用インク流路12を介して上記各凹部3の吐出口3bにそれぞれ連通されており、インクジェットヘッド1の下面において、上記副走査方向に列状に並ぶように設けられている。尚、上記各ノズル14は、ノズル径がノズル先端側に向かって小さくなるテーパ部と、該テーパ部のノズル先端側に設けられたストレート部とからなり、このストレート部のノズル径は約20μmに設定されている。
【0025】
上記ヘッド本体2の各凹部3の上側には、圧電アクチュエータ21がそれぞれ設けられている。この各圧電アクチュエータ21は、上記ヘッド本体2の上面に接着固定された状態で該ヘッド本体2の各凹部3を塞いで該凹部3と共に圧力室4を構成するCr製振動板22を有している。この振動板22は、全ての圧電アクチュエータ21に共通の1つのものからなっていて、後述の全圧電素子23に共通の共通電極としての役割をも果たしている。
【0026】
また、上記各圧電アクチュエータ21は、上記振動板22の上記圧力室4と反対側面(上面)において圧力室4に対応する部分(凹部3開口に対向する部分)にCu製の中間層25を介してそれぞれ設けられかつチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電素子23と、この各圧電素子23の上記振動板22と反対側面(上面)にそれぞれ設けられ、該振動板22と共に各圧電素子23に電圧(駆動電圧)をそれぞれ印加するためのPt製個別電極24とを有している。
【0027】
上記振動板22、各圧電素子23、各個別電極24及び各中間層25は、全て薄膜で形成されたものであり、振動板22の厚みは約6μmに、各圧電素子23の厚みは8μm以下(例えば約3μm)に、各個別電極24の厚みは約0.2μmに、各中間層25の厚みは約3μmにそれぞれ設定されている。
【0028】
上記各圧電アクチュエータ21は、その振動板22ないし各中間層25と各個別電極24とを介して各圧電素子23に駆動電圧を印加することにより該振動板22の圧力室4に対応する部分を変形させることで、該圧力室4内のインクを吐出口3bないしノズル14から吐出させるようになっている。すなわち、振動板22と個別電極24との間にパルス状の電圧を印加すると、そのパルス電圧の立ち上がりにより圧電素子23が圧電効果によりその厚み方向と垂直な幅方向に収縮するのに対し、振動板22、個別電極24及び中間層25は収縮しないので、いわゆるバイメタル効果により振動板22の圧力室4に対応する部分が圧力室4側へ凸状に撓んで変形する。この撓み変形により圧力室4内に圧力が生じ、この圧力で圧力室4内のインクが吐出口3b及び吐出用インク流路12を経由してノズル14から押し出される。そして、上記パルス電圧の立ち下がりにより圧電素子23が伸長して振動板22の圧力室4に対応する部分が元の状態に復帰し、このとき、上記ノズル14から押し出されていたインクがインク流路12内のインクから引きちぎられて、吐出量が例えば3plのインク滴として記録紙41へ吐出され、該記録紙41面にドット状に付着することとなる。また、上記振動板22が凸状に撓んで変形した状態から元の状態に復帰する際に、圧力室4内には上記インクカートリッジ35より供給用インク流路11及び供給口3aを介してインクが充填される。尚、各圧電素子23に印加するパルス電圧としては、上記のように押し引きタイプのものでなくても、第1の電圧から該第1の電圧よりも低い第2の電圧まで立ち下がった後に上記第1の電圧まで立ち上がる引き押しタイプのものであってもよい。
【0029】
上記各圧電素子23への駆動電圧の印加は、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走査方向において記録紙41の一端から他端まで略一定速度で移動させているときに所定時間(例えば50μs程度:駆動周波数20kHz)毎に行われ(但し、インクジェットヘッド1が記録紙41においてインク滴を着弾させない箇所に達したときには電圧が印加されない)、このことで、記録紙41の所定位置にインク滴を着弾させる。そして、1走査分の記録が終了すると、搬送モータ及び各搬送ローラ42により記録紙41を副走査方向に所定量搬送し、再度、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走査方向に移動させながらインク滴を吐出させて、新たな1走査分の記録を行う。この動作を繰り返すことによって、記録紙41全体に所望の画像が形成される。
【0030】
次に、上記記録装置Aに用いるインクについて、以下の参考形態実施形態とにおいて詳細に説明する。
【0031】
参考形態
最初に、本発明とは異なる参考形態に係るインクについて説明する。
【0032】
参考形態に係るインクは、色材と、上記インクジェットヘッド1のノズル14等での乾きを抑制する保湿剤と、該インクの記録紙41への浸透性を高める浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質としての加水分解性シラン化合物と、このシラン化合物が水中でゲル化するのを抑制するゲル化抑制剤とを含有している。
【0033】
上記シラン化合物は、上記インクジェットヘッド1のノズル14から吐出されたインク滴が記録紙41上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり記録紙41内に浸透したりしたときに縮重合反応をし、このときに色材を取り囲むことにより、記録紙41上の画像が水に濡れても、色材がその水中に染み出すのを防止して、その画像の耐水性を向上させる働きをするものであって、アミノ基を有する有機基を含有するアルコキシシランとアミノ基を含有しないアルコキシシランとの加水分解反応物、又は、アミノ基を含有する加水分解性シランに有機モノエポキシ化合物を反応させた加水分解性シランと窒素原子を含有しない加水分解性シランとを加水分解することにより得られる有機ケイ素化合物であることが望ましい。
【0034】
上記色材は、染料又は顔料であることが望ましく、染料は、どのようなものであってもよいが、水溶性の酸性染料又は直接染料であることが好ましい。
【0035】
一方、顔料は、次のものが好ましい。すなわち、黒顔料としては、カーボンブラック表面をジアゾニウム塩で表面処理したものや、ポリマーをグラフト重合して表面処理したものが挙げられ、カラー顔料としては、顔料を、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、リグニスルホン酸、ジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、脂肪酸エステル等の界面活性剤で処理したものが挙げられる。カラー顔料の具体例としては、シアン顔料では、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、アルミニウムフタロシアニン等が挙げられる。また、マゼンタ顔料では、ピグメントレッド122、ピグメントバイオレット19等が挙げられる。さらに、イエロー顔料では、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー109、ピグメントイエロー110、ピグメントイエロー128等が挙げられる。
【0036】
上記保湿剤は、グリセリン等の多価アルコール又は2−ピロリドンやN−メチル−2−ピロリドンのような水溶性の窒素複素環化合物であることが望ましい。
【0037】
上記浸透剤は、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のような、多価アルコールのモノアルキルエーテルであることが好ましく、その含有量は、インク全体に対して質量百分率で1〜50%であることが好ましい。これは、1%よりも少ないと、インクを記録紙41へ浸透させる効果が十分に得られない一方、50%よりも多いと、色材及びシラン化合物の水に対する溶解性が悪化するからである。
【0038】
上記ゲル化抑制剤は、上記シラン化合物が水中において徐々に縮重合反応等によりゲル化(ポリマー化)するのを抑制するものであって、アセチルアセトン(化学式1参照)又はその誘導体であることが望ましく、このアセチルアセトン誘導体は、アセチルアセトナト錯体又は対称面を有するアセチルアセトン誘導体であることが好ましい。
【0039】
【化1】
Figure 0004009199
【0040】
上記アセチルアセトナト錯体の具体例としては、Al(AcAc)、Cu(AcAc)、Zr(AcAc)等が挙げられる。
【0041】
また、対称面を有するアセチルアセトン誘導体の具体例としては、3−メチルペンタン−2,4−ジオン(化学式2参照)、ヘプタン−3,5−ジオン(化学式3参照)、4−メチルヘプタン−3,5−ジオン(化学式4参照)、マロン酸ジメチルエステル(化学式5参照)、2−メチルマロン酸ジメチルエステル(化学式6参照)、マロン酸ジエチルエステル(化学式7参照)、2−メチルマロン酸ジエチルエステル(化学式8参照)等が挙げられる。
【0042】
【化2】
Figure 0004009199
【0043】
【化3】
Figure 0004009199
【0044】
【化4】
Figure 0004009199
【0045】
【化5】
Figure 0004009199
【0046】
【化6】
Figure 0004009199
【0047】
【化7】
Figure 0004009199
【0048】
【化8】
Figure 0004009199
【0049】
上記アセチルアセトン又はその誘導体は、その酸素がシラン化合物の活性部分と水素結合する(特に対称面を有するアセチルアセトン誘導体は、シラン化合物の活性部分が、通常、一列に並ぶので、その活性部分とかなり結合し易い)ため、シラン化合物のゲル化を抑制する。一方、インク滴が記録紙41上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり記録紙41内に浸透したりしたときにはその水素結合が切れてアセチルアセトン又はその誘導体は蒸発したり記録紙41内に浸透したりして、シラン化合物は縮重合反応により色材を取り囲む。
【0050】
上記ゲル化抑制剤の含有量は、上記シラン化合物に対して質量百分率で0.1〜30%に設定することが望ましい。これは、0.1%よりも少ないと、シラン化合物のゲル化を十分に抑制することができなくなる一方、30%よりも多いと、インク滴が記録紙41上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり記録紙41内に浸透したりしたときにおいてシラン化合物の縮重合反応がゲル化抑制剤により阻害され易くなるからである。尚、ゲル化抑制剤の含有量のより好ましい範囲は、シラン化合物のゲル化を抑制しつつ記録紙41上において縮重合反応を阻害しない効果をより確実に得る観点からは、シラン化合物に対して質量百分率で0.5〜20%である。
【0051】
したがって、本参考形態では、インクジェット記録用インクが、色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質としての加水分解性シラン化合物と、このシラン化合物が水中でゲル化するのを抑制するアセチルアセトンやその誘導体等のゲル化抑制剤とを含有するので、インクが長期保存中に二酸化炭素の吸収により酸性に変化したとしても、このゲル化抑制剤によりシラン化合物のゲル化が抑制され、これにより、インク粘度が上昇することなく長期に亘って安定する。この結果、このインクを長期保存後に用いて記録装置Aにより記録紙41上に画像を形成した場合であっても、また記録装置Aのインクジェットヘッド1におけるヘッド本体2の圧力室4や供給用インク流路11等にインクが充填された状態で該記録装置Aを長期間放置した後に使用した場合であっても、インク滴の吐出不良が生じることはなく、しかも、インク滴が記録紙41上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり記録紙41内に浸透したりしたときには、シラン化合物の縮重合反応が十分に行われて、シラン化合物が色材を確実に取り囲む。よって、長期に亘って画質の低下を抑制することができるとともに、画像の耐水性を高レベルに維持することができる。
【0052】
尚、上記参考形態では、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質として、加水分解性シラン化合物を含有させたが、インクジェットヘッド1のノズル14から吐出されたインク滴が記録紙41上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり記録紙41内に浸透したりしたときに縮重合反応して色材を取り囲むものであれば、どのようなものであってもよく、このような性質を有するものであれば、通常は、シラン化合物と同様に、水中で徐々にゲル化するために長期保存性が劣るので、本発明を適用することができ、その水溶性物質が水中でゲル化するのを抑制する適切なゲル化抑制剤を含有させればよい。
【0053】
ここで、上記参考形態に係るインクとして具体的に実施した参考例について説明する。
【0054】
先ず、以下の組成(各組成物の含有量は質量百分率であり、ゲル化抑制剤の含有量において括弧内に示す数値はシラン化合物に対する含有量である)からなる28種類のインクジェット記録用インクを作製した(参考例1〜参考例28)。
【0055】
尚、上記参考例1〜参考例28の全てにおいて、保湿剤としてグリセリンを、浸透剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルを、加水分解性シラン化合物として有機ケイ素化合物をそれぞれ含有させた。この有機ケイ素化合物は、反応容器に入れた180g(10モル)の水に、100g(0.56モル)のHNCHCHCHSi(OCHと166g(1.1モル)のSi(OCHとの混合物を室温で一滴一滴加えて、その全量滴下後に60℃で1時間攪拌することにより得たものである(有機ケイ素化合物(A)という)。
【0056】
また、ゲル化抑制剤としては、上記化学式1〜化学式8のものを含有させ、参考例11〜参考例20においては、アセチルアセトンを含有させてその含有量を異ならせた。
【0057】
さらに、色材としては、参考例1〜参考例23では染料を含有させ、参考例24〜参考例28では顔料を含有させた。この参考例24〜参考例28においては、ゲル化抑制剤としてAl(AcAc)を含有させた。
【0058】
参考例1)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Al(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例2)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Cu(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例3)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Zr(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例4)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
3−メチルペンタン−2,4−ジオン …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例5)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
ヘプタン−3,5−ジオン …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例6)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
4−メチルヘプタン−3,5−ジオン …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例7)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
マロン酸ジメチルエステル …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例8)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
2−メチルマロン酸ジメチルエステル …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例9)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
マロン酸ジエチルエステル …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例10)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
2−メチルマロン酸ジエチルエステル …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例11)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …0.0025%(0.05%)
純水 …69.9975%
参考例12)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …0.005%(0.1%)
純水 …69.995%
参考例13)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …0.025%(0.5%)
純水 …69.975%
参考例14)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …0.1%(2%)
純水 …69.9%
参考例15)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …0.25%(5%)
純水 …69.75%
参考例16)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例17)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …1%(20%)
純水 …69%
参考例18)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …1.5%(30%)
純水 …68.5%
参考例19)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …2%(40%)
純水 …68%
参考例20)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アセチルアセトン …5%(100%)
純水 …65%
参考例21)
C.I.アシッドイエロー23 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Al(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例22)
C.I.アシッドレッド52 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Al(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例23)
C.I.ダイレクトブルー86 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Al(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例24)
カーボンブラック
(商品名 CAB-O-JETTM-200、キャボット社製)…5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Al(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例25)
カーボンブラック
(商品名 CAB-O-JETTM-300、キャボット社製)…5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Al(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例26)
イエロー顔料
(商品名 FUJI SP YELLOW 4223、富士色素社製)…5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Al(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例27)
マゼンタ顔料
(商品名 FUJI SP MAGENTA 9338、富士色素社製) …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Al(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
参考例28)
シアン顔料
(商品名 FUJI SP BLUE 6403、富士色素社製)…5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
Al(AcAc) …0.5%(10%)
純水 …69.5%
続いて、比較のために、以下の組成(各組成物の含有量は質量百分率である)からなる2種類のインク(ゲル化抑制剤を含有させていないもの)を作製した(比較例1及び比較例2)。
【0059】
尚、これら比較例1及び比較例2においては、どちらも浸透剤を含有させてはいない。また、比較例1では、上記各参考例と同じ有機ケイ素化合物(A)を用いたが、比較例2では、以下の方法により作製したもの(有機ケイ素化合物(B)という)を用いた。すなわち、反応容器に入れた100g(0.56モル)のHNCHCHCHSi(OCHに、49g(0.66モル)の2,3−エポキシ−1−プロパノールを一滴一滴加えて、その全量滴下後に80℃で5時間攪拌することにより、アミノ基とエポキシ基とを反応させた加水分解性シランを得た。次いで、新たな反応容器に、120g(6.67モル)の水と50.6g(0.2モル)の上記加水分解性シランと30.4g(0.2モル)のSi(OCHとを混合したものを一滴一滴加えて、その全量滴下後に60℃で1時間反応させることにより得たものが、比較例2の有機ケイ素化合物(B)である。
【0060】
(比較例1)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
純水 …80%
(比較例2)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
有機ケイ素化合物(B) …5%
純水 …80%
次に、上記参考例1〜参考例28及び比較例1,2の各インクを70℃の雰囲気下に3ヶ月放置して、その後のインクの状態を観察すると共に、放置前後のインク粘度を調べた。
【0061】
この結果、比較例1,2の各インクでは、インク粘度が上昇しており、僅かに沈殿物も観察されたが、参考例の各インクでは、ゲル化抑制剤の含有量がかなり少ない参考例11を除いて、インク粘度の変化はなく、凝集・沈殿も全く見られなかった。また、参考例11のインクにおいても、粘度は上昇しているものの、比較例1,2の各インクよりも上昇度合いは小さく、沈殿量も少なかった。したがって、ゲル化抑制剤を含有させることにより、長期に亘ってシラン化合物のゲル化を抑制することができて、インクを安定させ得ることが判る。但し、ゲル化抑制剤の含有量が少なすぎると(参考例11の場合)、その安定効果が十分に得られなくなるので、安定性の観点からは、その含有量の下限値を、シラン化合物に対して質量百分率で0.1%に設定することが好ましく、より確実に安定効果を得るためには、0.5%に設定するのがよいことになる。
【0062】
次いで、上記放置後の参考例1〜参考例28及び比較例1,2の各インクを用いて、市販のプリンター(上記した記録装置Aの圧電アクチュエータ(但し、圧電素子の厚みは上記実施形態のものよりもかなり大きい)によりインクを吐出させるもの)で普通紙(商品名 Xerox4024、ゼロックス社製)に画像を形成し、この画像を形成した用紙を純水に浸漬した後、室温で放置して乾燥させ、画像のにじみが生じるか否かを調べた。
【0063】
この結果、比較例1,2の各インクで記録したものでは、画像のエッジ部分でにじみが見られたのに対し、参考例の各インクで記録したものでは、参考例11,19,20を除いて、にじみは全く見られなかった。また、参考例11,19,20の各インクで記録したものにおいても、にじみは見られたものの、そのにじみの程度は比較例1,2の各インクで記録したものよりも良好であった。したがって、ゲル化抑制剤によりシラン化合物のゲル化を抑制しておけば、長期保存後においても、高耐水性が得られることが判る。但し、ゲル化抑制剤の含有量が少なすぎると(参考例11の場合)、上記の如く安定効果が十分に得られないことから耐水性が僅かに劣る一方、ゲル化抑制剤の含有量が多すぎると(参考例19,20の場合)、インク滴が用紙上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり用紙内に浸透したりしたときにおいてシラン化合物の縮重合反応がゲル化抑制剤により阻害され易くなって耐水性が若干劣る可能性がある。よって、耐水性を出来る限り高レベルに維持する観点からは、ゲル化抑制剤の含有量を、シラン化合物に対して質量百分率で0.1〜30%に設定することが好ましく、より確実に高耐水性を得るためには、0.5〜20%に設定するのがよいことになる。
【0064】
実施形態
ここで、本発明の実施形態に係るインクについて説明する。
【0065】
実施形態に係るインクは、上記参考形態と同様に、色材と、インクジェットヘッド1のノズル14等での乾きを抑制する保湿剤と、該インク(溶媒)の記録紙41への浸透性を高める浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質としての加水分解性シラン化合物とを含有してはいるが、ゲル化抑制剤は含有していない。すなわち、本実施形態では、ゲル化抑制剤を含有させる代わりに、インクのpHを8〜12に設定することにより、インクのゲル化を抑制するものである。尚、インクのpHを8〜12に設定した上で、さらにゲル化抑制剤を含有させるようにしてもよい。
【0066】
上記色材、保湿剤、浸透剤及びシラン化合物の具体的なものは、上記参考形態で挙げたものと同じであり、浸透剤の含有量も、上記参考形態と同様に、インク全体に対して質量百分率で1〜50%とするのがよい。
【0067】
上記のようにインクのpHを8〜12に設定する理由は、インクのpHが、8よりも小さいと、長期保存中に二酸化炭素を吸収して酸性に変化し、このことでシラン化合物が水中において縮重合反応等により容易にゲル化してしまうと共に、色材が酸性染料である場合には色材が析出してしまう一方、12よりも大きいと、記録装置Aのインクジェットヘッド1におけるヘッド本体2の圧力室部品6、インク流路部品7、ノズル板9等を腐食させたり劣化させたりするからである。
【0068】
上記インクは、無機アルカリ又は有機塩基の含有により、pHが8〜12に設定されたものであることが望ましい。こうすれば、インクのpHを8〜12に容易に設定することができる。また、アルカリと塩基との組み合わせにより、緩衝作用(ある程度の酸や塩基の添加又は除去にも拘わらず、水素イオン濃度を略一定に保つ作用)を有する緩衝液を調製しておけば、二酸化炭素を吸収してもpHが変化しないので、より一層好ましい。このような緩衝液を調製するためのアルカリと塩基との組み合わせとしては、水酸化ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムとの組み合わせ、水酸化ナトリウムと炭酸水素ナトリウムとの組み合わせ、水酸化ナトリウムと塩化カリウムと組み合わせ(さらに硼酸を添加)等が挙げられる。
【0069】
上記無機アルカリの具体例としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム等が挙げられ、単独で含有してもよく他の無機物を含有してもよい。
【0070】
上記有機塩基の具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピロリジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられ、単独で含有してもよく複数種含有してもよい。
【0071】
したがって、本実施形態では、色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクのpHが8〜12に設定されているので、圧力室部品6、インク流路部品7、ノズル板9等の腐食や劣化を抑制しつつ、インクが長期保存後に酸性に変化するのを防止することができ、インクのゲル化を抑制することができる。この結果、このインクを長期保存後に用いて記録装置Aにより記録紙41上に画像を形成した場合であっても、また記録装置Aのインクジェットヘッド1におけるヘッド本体2の圧力室4や供給用インク流路11等にインクが充填された状態で該記録装置Aを長期間放置した後に使用した場合であっても、インク滴の吐出不良が生じることはなく、しかも、インク滴が記録紙41上に付着してそのインク滴中の水が蒸発したり記録紙41内に浸透したりしたときには、シラン化合物の縮重合反応が十分に行われて、シラン化合物が色材を確実に取り囲む。よって、上記参考形態と同様に、長期に亘って画質の低下を抑制することができるとともに、画像の耐水性を高レベルに維持することができる
【0072】
ここで、上記実施形態に係るインクとして具体的に実施した実施例について説明する。
【0073】
先ず、以下の組成(各組成物の含有量は質量百分率である)からなる16種類のインクジェット記録用インクを作製した(実施例1〜実施例16)。この各実施例においては、無機アルカリ又は有機塩基の含有によりインクのpHを8〜12に調整した(実施例2〜実施例4及び実施例12では、緩衝液を調製した)。
【0074】
尚、上記実施例1〜実施例16の全てにおいて、保湿剤としてグリセリンを、浸透剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルを、加水分解性シラン化合物として有機ケイ素化合物をそれぞれ含有させた。この有機ケイ素化合物は、有機ケイ素化合物(A)である。
【0075】
また、色材としては、実施例1〜実施例11では染料を含有させ、実施例12〜実施例16では顔料を含有させた。
【0076】
(実施例1)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
水酸化ナトリウム …0.1%
純水 …69.9%
pH=12
(実施例2)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
水酸化ナトリウム …0.2%
リン酸二水素カリウム …0.7%
純水 …69.1%
pH=8
(実施例3)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
水酸化ナトリウム …0.1%
硼酸 …0.6%
塩化カリウム …0.7%
純水 …68.6%
pH=9.5
(実施例4)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
水酸化ナトリウム …0.1%
炭酸水素ナトリウム …0.2
純水 …69.7%
pH=10.9
(実施例5)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
メチルアミン …0.5%
純水 …69.5%
pH=9.8
(実施例6)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
ジメチルアミン …0.5%
純水 …69.5%
pH=9.7
(実施例7)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
ピロリジン …0.5%
純水 …69.5%
pH=9.7
(実施例8)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アンモニア …0.5%
純水 …69.5%
pH=9.5
(実施例9)
C.I.アシッドイエロー23 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アンモニア …0.5%
純水 …69.5%
pH=9.9
(実施例10)
C.I.アシッドレッド52 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アンモニア …0.5%
純水 …69.5%
pH=9.8
(実施例11)
C.I.ダイレクトブルー86 …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
アンモニア …0.5%
純水 …69.5%
pH=9.5
(実施例12)
カーボンブラック
(商品名 CAB-O-JETTM-200、キャボット社製)…5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
水酸化ナトリウム …0.1%
硼酸 …0.6%
塩化カリウム …0.7%
純水 …68.6%
pH=9.5
(実施例13)
カーボンブラック
(商品名 CAB-O-JETTM-300、キャボット社製)…5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
水酸化ナトリウム …0.1%
硼酸 …0.6%
塩化カリウム …0.7%
純水 …68.6%
pH=9.5
(実施例14)
イエロー顔料
(商品名 FUJI SP YELLOW 4223、富士色素社製)…5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
水酸化ナトリウム …0.1%
硼酸 …0.6%
塩化カリウム …0.7%
純水 …68.6%
pH=9.5
(実施例15)
マゼンタ顔料
(商品名 FUJI SP MAGENTA 9338、富士色素社製) …5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
水酸化ナトリウム …0.1%
硼酸 …0.6%
塩化カリウム …0.7%
純水 …68.6%
pH=9.5
(実施例16)
シアン顔料
(商品名 FUJI SP BLUE 6403、富士色素社製)…5%
グリセリン …10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
水酸化ナトリウム …0.1%
硼酸 …0.6%
塩化カリウム …0.7%
純水 …68.6%
pH=9.5
続いて、比較のために、以下の組成(各組成物の含有量は質量百分率である)からなる2種類のインク(無機アルカリ又は有機塩基を含有させていないもの)を作製した(比較例1及び比較例2)。
【0077】
尚、これら比較例1及び比較例2においては、どちらも浸透剤を含有させてはいない。また、比較例1では、有機ケイ素化合物(A)を用いたが、比較例2では、有機ケイ素化合物(B)を用いた。
【0078】
(比較例1)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
有機ケイ素化合物(A) …5%
純水 …80%
pH=7.2
(比較例2)
C.I.アシッドブラック2 …5%
グリセリン …10%
有機ケイ素化合物(B) …5%
純水 …80%
pH=7.1
次に、上記実施例1〜16及び比較例1,2の各インクを70℃の雰囲気下に3ヶ月放置して、その後のインクの状態を観察すると共に、放置前後のインク粘度を調べた。
【0079】
この結果、比較例1,2の各インクでは、インク粘度が上昇(1ヶ月程度経過後に上昇し始めた)しており、僅かに沈殿物も観察されたが、実施例の各インクでは、インク粘度の変化はなく、凝集・沈殿も全く見られなかった。したがって、インクのpHを最初に8〜12に設定しておくことにより、長期に亘ってシラン化合物のゲル化を抑制することができて、インクを安定させ得ることが判る。
【0080】
次いで、上記放置後の実施例1〜16及び比較例1,2の各インクを用いて、市販のプリンター(上記した記録装置Aと同様の圧電アクチュエータ(但し、圧電素子の厚みは上記実施形態のものよりもかなり大きい)によりインクを吐出させるもの)で普通紙(商品名 Xerox4024、ゼロックス社製)に画像を形成し、この画像を形成した用紙を純水に浸漬した後、室温で放置して乾燥させ、画像のにじみが生じるか否かを調べた。
【0081】
この結果、比較例1,2の各インクで記録したものでは、画像のエッジ部分でにじみが見られたのに対し、実施例の各インクで記録したものでは、にじみは全く見られなかった。したがって、インクのpHを8〜12に設定してシラン化合物のゲル化を抑制しておけば、長期保存後においても、高耐水性が得られることが判る。
【0082】
(産業上の利用可能性)
本発明は、インクジェット式記録装置により記録するためのインクジェット記録用インクに有用であり、そのインクを長期保存後に用いて記録を行った場合でも、画質の低下を抑制することができるとともに、画像の耐水性を高レベルに維持することができる点で産業上の利用可能性は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るインクジェット記録用インクを備えたインクジェット式記録装置を示す概略斜視図である。
【図2】 上記インクジェット式記録装置のインクジェットヘッドの部分底面図である。
【図3】 図2のIII−III線断面図である。
【図4】 図2のIV−IV線断面図である。

Claims (6)

  1. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質である加水分解性シラン化合物とを含有するインクジェット記録用インクであって、
    pHが8〜12に設定されていることを特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 無機アルカリ又は有機塩基の含有により、pHが8〜12に設定されていることを特徴とする請求項記載のインクジェット記録用インク。
  3. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質である加水分解性シラン化合物とを含有するインクジェット記録用インクを備えたカートリッジであって、
    上記インクのpHが8〜12に設定されていることを特徴とするカートリッジ。
  4. 上記インクが無機アルカリ又は有機塩基を含有することにより、該インクのpHが8〜12に設定されていることを特徴とする請求項3記載のカートリッジ。
  5. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質である加水分解性シラン化合物とを含有するインクジェット記録用インクを備え、該インクを記録媒体に吐出して記録を行う記録装置であって、
    上記インクのpHが8〜12に設定されていることを特徴とする記録装置。
  6. 上記インクが無機アルカリ又は有機塩基を含有することにより、該インクのpHが8〜12に設定されていることを特徴とする請求項5記載の記録装置。
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