JP2003277183A - ダイヤモンド単結晶の製造方法ならびにダイヤモンド単結晶基板およびその製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド単結晶の製造方法ならびにダイヤモンド単結晶基板およびその製造方法

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JP2003277183A JP2002080701A JP2002080701A JP2003277183A JP 2003277183 A JP2003277183 A JP 2003277183A JP 2002080701 A JP2002080701 A JP 2002080701A JP 2002080701 A JP2002080701 A JP 2002080701A JP 2003277183 A JP2003277183 A JP 2003277183A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶成長中に割れや変形が発生せずに、大面
積で高品質なダイヤモンド単結晶を提供する。 【解決手段】 ダイヤモンド単結晶の製造方法は、厚み
が100μm以下の板状種結晶としてのダイヤモンド単
結晶基板101を準備する工程と、ダイヤモンド単結晶
基板101上にダイヤモンド単結晶102を気相合成法
により形成する工程とを備える。ダイヤモンド単結晶基
板101を準備する工程は、厚みが100μmを超える
ダイヤモンド単結晶基板101を準備する工程と、ダイ
ヤモンド単結晶基板101の一部分を除去して厚みを1
00μm以下にする工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイヤモンド単
結晶の製造方法ならびにダイヤモンド単結晶基板および
その製造方法に関し、特に、半導体材料、電子部品、光
学部品などに用いられる、大面積で高品質なダイヤモン
ド単結晶体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは、高熱伝導率、高い電子
・正孔移動度、高い絶縁破壊耐圧、低誘電損失そして広
いバンドギャップといった、半導体材料として他に類を
見ない優れた特性を多く備えている。特に、近年では、
広いバンドギャップを活かした紫外発光素子や、優れた
高周波特性を持つ電界効果トランジスタなどが開発され
つつある。ダイヤモンドを半導体として応用するために
は、基本的にダイヤモンド単結晶基板が必要となる。こ
の半導体研究用ダイヤモンド単結晶は、現在までは、ほ
ぼすべてが高温高圧合成法で製造されてきた。高温高圧
法で得られるダイヤモンド単結晶は、天然産の単結晶と
比較しても結晶性のよい単結晶が得られる特徴がある。
しかし、高温高圧法で使用される超高圧合成装置は、装
置サイズが大きく高価であるため、ダイヤモンド単結晶
の製造コストの低減には限界がある。また、得られる単
結晶サイズは装置サイズに比例するため、実質上は、1
cm級のサイズが限界である。
【0003】上述の単結晶サイズおよび製造コストの問
題を根本的に解決するために、化学気相成長(CVD)
法によるエピタキシャル成長を利用した、単結晶製造法
が開発されつつある。一般にエピタキシャル成長は、成
長する物質と同種の単結晶基板上に単結晶を成長させる
ホモエピタキシャル成長と、異なる種類の単結晶基板上
に単結晶を成長させるヘテロエピタキシャル成長とに分
けられる。
【0004】ホモエピタキシャル成長では、高温高圧法
で得られたIb型と呼ばれる、窒素を不純物として含む
板状ダイヤモンド単結晶に対して気相からエピタキシャ
ル成長を行なうことが多い。この方法により高温高圧法
で得られる窒素不純物を含まないIIa型単結晶よりも
大きいサイズで、かつ膜中に窒素を含まない高純度の単
結晶が得られる。
【0005】一方、ヘテロエピタキシャル成長では、S
i、SiCをはじめPt、Niなどの単結晶上にエピタ
キシャル成長を行なった例が、たとえば特開昭63−2
24225号公報、特開平2−233591号公報およ
び特開平4−132687号公報に報告されている。ダ
イヤモンドと比較して大面積の単結晶基板を得やすい上
述の材料を基板として用いることで、ダイヤモンド単結
晶の大面積化が期待できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のエピタキシャル
成長により、大面積で高品質のダイヤモンド単結晶を得
る上で問題となる点がある。エピタキシャル膜の膜厚が
厚くなるにつれて、基板との熱膨張係数の差または格子
の不整合に起因する残留応力が蓄積され、膜の変形また
は剥離、さらには膜と基板が割れるといった現象があ
る。これらは、ヘテロエピタキシャル成長ではエピタキ
シャル膜と単結晶基板の基礎物性の差から、本質的な解
決は困難である。また、基板が大面積になればその変形
量は面積に比例して大きくなり、かつ割れる確率も高ま
る。
【0007】一方、最近ではホモエピタキシャル成長に
おいても、エピタキシャル膜中に残留応力が蓄積される
現象が、たとえばニューダイヤモンドフォーラム主催第
12回ダイヤモンドシンポジウム講演要旨集p74講演
番号P17で報告されている。この現象は、Ib型ダイ
ヤモンド基板上にホモエピタキシャル成長を行なって
も、実際にはヘテロエピタキシャル的な成長となってい
ることを示唆している。現状では、数mm平方の成膜面
積であるが、将来、より大きな面積のホモエピタキシャ
ル成長が実現されたとき、既に述べたようなヘテロエピ
タキシャル成長と同様の問題が生じることが予想され
る。
【0008】そこで、本発明は半導体に代表される電子
材料等に気相合成ダイヤモンドを適用するためになされ
たものである。この発明の目的は、上述の問題を解決
し、面積が大きくかつ高品質なダイヤモンド単結晶の製
造方法ならびにダイヤモンド単結晶基板およびその製造
方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、厚みが10
0μm以下の板状種結晶を用いれば、ダイヤモンドの単
結晶の成長後も、基板の影響が相対的に少なく、ダイヤ
モンド単結晶の変形、剥離または割れなどの現象を最低
限に抑制できることを見出した。この板状単結晶は、ダ
イヤモンドをはじめとする各種単結晶材料であってもよ
い。また、任意材料の単結晶または多結晶上に、ダイヤ
モンドのヘテロエピタキシャル成長が可能な単結晶を成
膜したものであってもよい。たとえば、Si多結晶上に
Pt単結晶を成膜したものでもよい。または、任意材料
の多結晶上に直接ダイヤモンド単結晶を成長させてもよ
い。種結晶の厚みは100μm以下であれば薄いほど望
ましいが、薄くなるほど機械的強度が弱まり、ハンドリ
ング時に変形または損傷するおそれがある。すなわち、
種結晶の材質により適切な厚さは100μm以下の範囲
で異なる。上述の方法によりダイヤモンド単結晶を成長
させれば、エピタキシャル膜の面積が大きくかつ厚くな
っても割れや変形が生じず、高品質にエピタキシャル膜
を成長させることができる。
【0010】また、板状種結晶はダイヤモンド単結晶基
板、望ましくは気相合成法で製造されたダイヤモンド単
結晶基板を用いることがよい。ダイヤモンド単結晶を単
結晶成長のための基板に用いれば、ホモエピタキシャル
成長となり基板と膜の物理的性質の差に起因する変形や
損傷を抑制できる。このダイヤモンド単結晶基板は天然
産の単結晶であっても、高温高圧合成によるI型、II
型単結晶であってもよいが、特に気相合成法で製造され
たダイヤモンド単結晶基板であれば「完全に」ホモエピ
タキシャル成長となり、基板と膜の物性の差はごく小さ
くなるので好ましい。適用する気相合成法としては、熱
フィラメントCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、
直流プラズマCVD法あるいは燃焼炎法などの中の1つ
またはそれらの組合せであってもよい。これ以外の気相
合成法も実現可能である。
【0011】基板の厚さは100μm以下であればよい
が、ダイヤモンドは機械的強度が強いので、50μm以
下でも、自立した基板として維持できる。厚みが10μ
m以上50μm以下のダイヤモンド単結晶基板からダイ
ヤモンド単結晶を成長させれば、エピタキシャル膜は基
板の影響を受けることを最小限に抑えることができ、膜
厚を増加した場合も基板と膜の変形がほとんど無視でき
る程度に小さくなる。
【0012】また、ダイヤモンド単結晶基板には水素原
子が炭素原子に対して原子数比で10ppm以上500
ppm以下含まれていることが好ましい。水素雰囲気中
で気相合成法によりダイヤモンドを成長させると、通常
は、結晶中に水素が取込まれることになる。本発明者は
エピタキシャル成長時に結晶に取込まれる水素の量の定
量を行ない、その値が炭素原子に対して原子数比で10
ppm(parts per million)以上500ppm以下の範
囲に収まることを見出した。すなわち、この不純物濃度
のダイヤモンド単結晶基板を用意すれば、ここから成長
するエピタキシャル膜とダイヤモンド単結晶基板とは、
格子定数をはじめとする物性値が一致し、基板と膜の変
形を抑制することができる。
【0013】さらに、ダイヤモンド単結晶基板の成長面
の面方位が{100}面に対して成長を行なうことが好
ましい。{100}面は、他の面と比較して成長速度が
速い条件でも結晶性を維持したまま単結晶成長が可能
で、かつ相対的に軟質の面であることから、研磨などに
よって良質の表面の単結晶基板が得られやすい。また、
気相中から窒素をはじめとする不純物元素を取込みにく
い面であることから、単結晶の成長後の変形を抑制する
ことも期待できる。
【0014】また、本発明のダイヤモンド単結晶の製造
方法では、エピタキシャル成長に用いるダイヤモンド単
結晶基板の、X線回折法によるダイヤモンドピークの半
値幅が、5秒以上400秒以下であることが好ましい。
エピタキシャル成長に用いるダイヤモンド単結晶基板の
結晶性はより良質なほど、良質なエピタキシャル成長に
好ましい。
【0015】本発明者は、結晶性を定量的に評価する方
法の1つであるX線回折法によってダイヤモンド単結晶
基板の結晶性とその上に成長したエピタキシャル膜の結
晶性の相関を調査した結果、結晶のダイヤモンド固有ピ
ーク(いわゆるロッキングカーブ)の半値幅が上記範囲
内であれば、良質なエピタキシャル成長が可能であるこ
とを明らかにした。本発明のダイヤモンド単結晶基板
は、水素原子と炭素原子を含み、水素原子が炭素原子に
対して原子数比で10ppm以上500ppm以下含ま
れ、厚みが100μm以下であることが好ましい。既に
述べたように、水素原子が一定量不純物として含まれた
ダイヤモンド単結晶は、気相合成法によるホモエピタキ
シャル成長の基板として有用である。その厚みは100
μm以下であれば、この基板を用いてエピタキシャル成
長してもダイヤモンド単結晶が変形せず、割れることも
ない。また、この範囲内の水素量であれば、このまま各
種ダイヤモンド半導体へ応用が可能である。ダイヤモン
ド単結晶基板のサイズは、少なくとも1辺の長さが10
mm以上で、基板を構成する面の中で最も広い面である
主表面の面方位が{100}であることが好ましい。大
面積の単結晶基板があれば、ホモエピタキシャル成長に
よってより大型化を目指すことができる。さらに、半導
体向けの微細加工プロセスなどを行ないやすくなる。基
板の主表面の面方位が{100}であれば、この後のエ
ピタキシャル成長や、表面の機械的な加工が容易とな
る。
【0016】また、本発明のダイヤモンド単結晶基板
は、X線回折法によるダイヤモンドピークの半値幅が5
秒以上400秒以下であることが好ましい。既に述べた
ように、結晶性の指標であるX線回折のダイヤモンドピ
ークが上記の範囲内にあれば、その後に高品質なエピタ
キシャル成長が可能となり、また、この基板を単結晶に
応用する場合でも、結晶性に起因する不具合が少ない。
【0017】この発明のダイヤモンド単結晶基板の製造
方法では、好ましくは厚みが100μm以上のダイヤモ
ンド単結晶基板を、反応性イオンエッチングによりエッ
チング除去して、厚みを100μm以下とする。
【0018】前述のダイヤモンド単結晶基板を得る上で
問題となるのは、面積の大きいダイヤモンド単結晶基板
を厚み100μm以下まで薄くする工程である。すなわ
ち、機械的な研磨では、研磨荷重による割れなどのた
め、厚みを100μm以下とすることは困難で、単結晶
の面積が大きくなればより難しくなる。高出力レーザに
よる切断でも、この板厚では基板の損傷を伴う可能性が
高いし、そもそも1cm 2以上の面積の切断は極めて困
難である。
【0019】本発明者は、非機械的な加工プロセスであ
る反応性イオンエッチング(RIE)を用いて、大面積
のダイヤモンド単結晶基板でも、その厚みを100μm
以下まで薄くできることを明らかにした。RIEプロセ
スはマスクを使用することで局所的な加工が可能であ
り、基板が非平行な結晶である場合には、加工後には平
行な薄膜の基板とすることができる。なお、RIE以外
であってもレーザアブレーションやイオンビームエッチ
ング等を用いることにより、ダイヤモンド単結晶基板を
エッチングすることができる。
【0020】また、本発明のダイヤモンド単結晶基板の
製造方法は、ダイヤモンド単結晶体に、厚みが100μ
m以下のダイヤモンド単結晶を気相成長させ、その後、
ダイヤモンド単結晶体を反応性イオンエッチングにより
エッチング除去する。高温高圧法で製造されたダイヤモ
ンド単結晶体をはじめ、天然産の単結晶など、気相合成
法以外で製造されたダイヤモンド単結晶体上にダイヤモ
ンド単結晶をエピタキシャル成長させた場合であって
も、既に述べたように、エピタキシャル膜が厚くなるに
つれて残留応力が蓄積され、基板または膜の変形および
損傷を伴う場合がある。特に、面積が1cm2級の大面
積単結晶基板からダイヤモンド単結晶を成長させると、
変形や損傷の可能性は高まる。本発明者は、研究の結
果、単結晶基板上に気相成長させるエピタキシャル膜の
厚みが100μm以下であれば、大面積単結晶であって
も蓄積される残留応力は小さく、変形や損傷を伴わない
ことを明らかにした。さらに、現在までの技術では、通
常の機械的な研磨加工を用いる限りの残留応力のある単
結晶基板を研磨して、エピタキシャル膜だけからなる自
立膜を得ることは極めて困難であった。
【0021】本発明者は、このエピタキシャル膜を自立
基板とするために、上記の方法で単結晶基板を除去すれ
ば、厚みが100μm以下の気相合成ダイヤモンド単結
晶基板が得られることを発見した。この単結晶基板は、
既に述べた、ダイヤモンド単結晶の製造方法に用いるこ
とができる。そのままダイヤモンド半導体用の基板とし
ても適用できる。なお、RIE以外であってもレーザア
ブレーションやイオンビームエッチング等を用いること
により、ダイヤモンド単結晶基板をエッチングすること
ができる。
【0022】また、ダイヤモンド単結晶体上に成長させ
たダイヤモンド単結晶は水素原子と炭素原子を含み、水
素原子の割合が炭素原子に対して原子数比で10ppm
以上500ppm以下であることが好ましい。水素不純
物量を上記範囲に収めることで、比較的結晶性のよい単
結晶基板を得ることができる。この基板をエピタキシャ
ル厚膜成長や半導体応用に用いることができる。
【0023】また、本発明のダイヤモンド単結晶基板の
製造方法では、好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板の
エッチング面の面方位が{100}面である。エッチン
グ面の面方位が{100}面であれば、エッチング前に
ダイヤモンド単結晶体を、予め予備的に機械的に加工す
ることができ、工程全体で見た加工面の精度を向上させ
ることができる。また、エッチング後は、この基板を良
質なエピタキシャル成長にそのまま提供することができ
る。
【0024】本発明のダイヤモンド単結晶基板の製造方
法では、好ましくは、反応性イオンエッチングに用いる
エッチングガスが、酸素とフッ化炭素またはアルゴンと
の混合ガスからなる。酸素の混合比は全体の50体積%
以下である。また、その混合ガスの圧力は6.7Pa以
下であることが好ましい。
【0025】真空容器中に配置された電極間に高周波電
圧を印加してプラズマを発生させ、生じたイオンでダイ
ヤモンド基板をエッチングする、一般的な反応性イオン
エッチングプロセスにおいては、エッチング後の基板表
面の荒れが問題となる。エッチング表面の荒れが、エッ
チングガス種や、構成比率さらには圧力に依存すること
はこれまで明らかになっている。本発明者は詳細に研究
を進めた結果、エッチング後にエピタキシャル成長を行
なう場合には問題とならない表面粗さに収まるエッチン
グ条件を確定した。上述の構成ガスおよび圧力でエッチ
ングしたダイヤモンド単結晶基板は、その後、そのまま
エッチング面にホモエピタキシャル成長が可能である。
【0026】上述のような知見によってなされた、この
発明のダイヤモンド単結晶の製造方法は、厚みが100
μm以下の板状種結晶を準備する工程と、板状種結晶上
にダイヤモンド単結晶を気相合成法により形成する工程
とを備える。
【0027】このような工程を備えた、この発明に従っ
たダイヤモンド単結晶の製造方法は、厚みが100μm
以下の板状種結晶上にダイヤモンド単結晶を気相合成法
で成長させるので、変形や割れが生じないダイヤモンド
単結晶を提供することができる。
【0028】また好ましくは、板状種結晶を準備する工
程は、ダイヤモンド単結晶基板を準備する工程を含む。
【0029】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
を準備する工程は、厚みが100μmを超えるダイヤモ
ンド単結晶基板を準備する工程と、ダイヤモンド単結晶
基板の一部分を除去して厚みを100μm以下にする工
程とを備える。
【0030】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
の一部分を除去する工程は、反応性イオンエッチングに
よりダイヤモンド単結晶基板の一部分を除去する工程を
含む。
【0031】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
を準備する工程は、ダイヤモンド単結晶体上に厚みが1
00μm以下のダイヤモンド単結晶基板を気相合成法に
より形成する工程と、ダイヤモンド単結晶体を除去する
工程とを含む。
【0032】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶体を
除去する工程は、反応性イオンエッチングによりダイヤ
モンド単結晶体を除去する工程を含む。
【0033】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
を準備する工程は、炭素原子と、炭素原子に対する割合
が原子数比で10ppm以上500ppm以下である水
素原子とを含むダイヤモンド単結晶基板を準備する工程
を含む。
【0034】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
の主表面は{100}面であり、その主表面上にダイヤ
モンド単結晶が形成される。
【0035】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
の、X線回折法によるダイヤモンドピークの半値幅は5
秒以上400秒以下である。
【0036】この発明に従ったダイヤモンド単結晶基板
は、炭素原子と、炭素原子に対する割合が原子数比で1
0ppm以上500ppm以下である水素原子とを含
み、厚みが100μm以下である。
【0037】このようなダイヤモンド単結晶基板では、
その上にダイヤモンド単結晶を気相合成法で成長させた
場合でも、そのダイヤモンド単結晶に変形および割れが
生じなくなる。さらに、このダイヤモンド単結晶基板を
半導体装置に適用することもできる。
【0038】また好ましくは、少なくとも1つの辺の長
さが10mm以上である。また好ましくは、最大の面積
を有する主表面は、{100}面である。
【0039】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
の、X線回折法によるダイヤモンドピークの半値幅は5
秒以上400秒以下である。
【0040】この発明の1つの局面に従ってダイヤモン
ド単結晶基板の製造方法は、厚みが100μmを超える
ダイヤモンド単結晶基板を準備する工程と、ダイヤモン
ド単結晶基板の一部分を除去して厚みを100μm以下
にする工程とを備える。
【0041】このような工程を備えたダイヤモンド単結
晶基板の製造方法では、厚みが100μmを超えるダイ
ヤモンド単結晶基板から、厚みが100μm以下のダイ
ヤモンド単結晶基板を製造することができる。そのた
め、このダイヤモンド単結晶基板上にダイヤモンド単結
晶体を製造することにより、変形がなく、かつ割れの生
じないダイヤモンド単結晶体を得ることができる。
【0042】好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板の一
部分を除去する工程は、反応性イオンエッチングにより
単結晶基板の一部分を除去する工程を含む。
【0043】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
の反応性イオンエッチングされた面は{100}面であ
る。
【0044】また好ましくは、反応性イオンエッチング
に用いるガスは、フッ化炭素(CF n)またはアルゴン
(Ar)の少なくとも一方と、酸素(O2)とを含む混
合ガスであり、混合ガス中の酸素の割合は体積比で50
%以下である。
【0045】また好ましくは、反応性イオンエッチング
は、内圧が6.7Pa以下の容器内で行なわれる。
【0046】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
を準備する工程は、炭素原子と、炭素原子に対する割合
が原子数比で10ppm以上500ppm以下である水
素原子とを含み、厚みが100μm以下であるダイヤモ
ンド単結晶基板を準備する工程を含む。
【0047】この発明の別の局面に従ったダイヤモンド
単結晶基板の製造方法は、ダイヤモンド単結晶体上に、
厚みが100μm以下のダイヤモンド単結晶基板を気相
合成法により形成する工程と、ダイヤモンド単結晶体を
除去する工程とを備える。このような工程を備えた、こ
の発明に従ったダイヤモンド単結晶基板の製造方法で
は、ダイヤモンド単結晶体を除去することにより、厚み
が100μm以下のダイヤモンド単結晶基板を確実に製
造することができる。そのため、このダイヤモンド単結
晶基板上にダイヤモンド単結晶を気相合成法により成長
することにより、変形が少なくかつ割れの生じないダイ
ヤモンド単結晶を得ることができる。
【0048】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶体を
除去する工程は、反応性イオンエッチングによりダイヤ
モンド単結晶体を除去する工程を含む。
【0049】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶体の
反応性イオンエッチングされた面は{100}面であ
る。
【0050】また好ましくは、反応性イオンエッチング
に用いるガスは、フッ化炭素またはアルゴンの少なくと
も一方と、酸素とを含む混合ガスであり、混合ガス中の
酸素の割合は体積比で50%以下である。
【0051】また好ましくは、反応性イオンエッチング
は、内圧が6.7Pa以下の容器内で行なわれる。
【0052】また好ましくは、ダイヤモンド単結晶基板
を気相合成法により形成する工程は、炭素原子と、炭素
原子に対する割合が原子数比で10ppm以上500p
pm以下である水素原子とを含み、厚みが100μm以
下であるダイヤモンド単結晶基板を気相合成法により形
成する工程を含む。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。
【0054】(実施の形態1)図1〜図3は、この発明
の実施の形態1に従ったダイヤモンド単結晶の製造方法
を説明するための断面図である。図1を参照して、ま
ず、ダイヤモンド単結晶基板101を準備する。ダイヤ
モンド単結晶基板101は、炭素原子と、炭素原子に対
する割合が原子数比で10ppm以上500ppm以下
である水素原子とを含む。ダイヤモンド単結晶基板10
1の少なくとも1つの辺の長さが10mm以上である。
最大の面積を有する主表面101fは{100}面であ
る。ダイヤモンド単結晶基板101の、X線回折法によ
るダイヤモンドピークの半値幅は5秒以上400秒以下
である。ダイヤモンド単結晶基板101の厚みT1は1
00μmを超える。
【0055】図2を参照して、ダイヤモンド単結晶基板
101の一部分を除去する。つまり、主表面101fを
エッチングする。これにより、ダイヤモンド単結晶基板
101の厚みT2を100μm以下とする。なお、エッ
チング方法としてはさまざまなエッチングが考えられる
が、特に好ましくは、反応性イオンエッチングによりダ
イヤモンド単結晶基板101の主表面101fがエッチ
ングされる。反応性イオンエッチングされる主表面10
1fは、{100}面である。反応性イオンエッチング
に用いるガスは、フッ化炭素またはアルゴンの少なくと
も一方と、酸素とを含むこと混合ガスであり、混合ガス
中の酸素の割合は体積比で50%以下であることが好ま
しい。また、この反応性イオンエッチングは、内圧が
6.7Pa以下の容器内で行なわれることが好ましい。
【0056】図3を参照して、ダイヤモンド単結晶基板
101の主表面101f上に気相合成法によりダイヤモ
ンド単結晶102を形成する。
【0057】このように構成された、この発明の実施の
形態1に従ったダイヤモンド単結晶の製造方法では、厚
みT2が100μm以下のダイヤモンド単結晶基板10
1の主表面101f上にダイヤモンド単結晶102を製
造するため、ダイヤモンド単結晶102に変形や割れが
生じなくなる。そのため、面積が大きくなったとして
も、高品質なダイヤモンド単結晶を提供することができ
る。
【0058】(実施の形態2)図4および図5は、この
発明の実施の形態2に従ったダイヤモンド単結晶の製造
方法を説明するための断面図である。図4を参照して、
まず、ダイヤモンド単結晶体111を準備する。このダ
イヤモンド単結晶体111上に、厚みT2が100μm
以下のダイヤモンド単結晶基板101を気相合成法によ
り形成する。
【0059】図5を参照して、ダイヤモンド単結晶体1
11を除去する。この除去の方法としては、さまざまな
エッチングが考えられるが、特に好ましくは反応性イオ
ンエッチングによりダイヤモンド単結晶体111が除去
される。反応性イオンエッチングに用いるガスは、フッ
化炭素またはアルゴンの少なくとも一方と、酸素とを含
む混合ガスであり、混合ガス中の酸素の割合は体積比で
50%以下である。この反応性イオンエッチングは、好
ましくは、内圧が6.7Pa以下の容器内で行なわれ
る。また、ダイヤモンド単結晶基板101は、炭素原子
と、炭素原子に対する割合が原子数比で10ppm以上
500ppm以下である水素原子とを含み、厚みが10
0μm以下である。ダイヤモンド単結晶基板101の主
表面101fは{100}面である。ダイヤモンド単結
晶基板101の少なくとも1つの辺の長さが10mm以
上である。ダイヤモンド単結晶基板101の、X線回折
法によるダイヤモンドピークの半値幅は5秒以上400
秒以下である。
【0060】その後、このダイヤモンド単結晶基板10
1上に、図3で示すようなダイヤモンド単結晶102を
成長させる。
【0061】このような工程を備えた、この発明の実施
の形態2に従ったダイヤモンド単結晶の製造方法では、
実施の形態1に従ったダイヤモンド単結晶の製造方法と
同様の効果がある。
【0062】
【実施例】(実施例1)本実施例では、高温高圧合成ダ
イヤモンド単結晶基板から、厚みが100μmのダイヤ
モンド単結晶基板を製造する工程について説明する。ま
ず、基板として、厚みが500μm、厚みと直交する方
向の2辺の長さがともに11mmである、直方体形状の
高温高圧合成Ib型ダイヤモンド単結晶基板(サンプル
1)を用意した。面方位は、6面とも{100}であ
る。その表面は機械的研磨がなされてあり、表面の面粗
さRmaxは0.1μm以下であった。図6は、実施例
1で用いた反応性イオンエッチング装置の模式図であ
る。図6を参照して、反応性イオンエッチング装置1
は、容器としての真空チャンバ10と、真空チャンバ1
0に電力を供給する高周波電源11と、高周波電源11
に接続されて、真空チャンバ10内で互いに向かい合う
ように配置された電極12と、真空チャンバ10内に原
料ガスを供給するためのガス供給管14と、真空チャン
バ10からガスを排出するガス排気管15と、ガス排気
管15に接続されて真空チャンバ10内の圧力をコント
ロールする圧力コントロールバルブ16とを備える。
【0063】図6で示す反応性イオンエッチング装置1
は高周波電極間放電型の装置である。圧力コントロール
バルブ16により、導入ガスの流量に関係なく、チャン
バ内の圧力を制御できる。電極12上にサンプル1のダ
イヤモンド単結晶基板101を載置する。この反応性イ
オンエッチング装置1を用いて、ガス供給管14から、
2ガスとCF4ガスを導入することにより、ダイヤモン
ド単結晶基板101の反応性イオンエッチングを行なっ
た。エッチング条件は以下の条件1に示すとおりであ
る。
【0064】(条件1) 高周波周波数:13.56MHz 高周波電力:300W 真空チャンバ内圧力:3.3Pa O2ガス流量:10sccm(standard cubic centimete
r per minutes) CF4ガス流量:30sccm 上述の条件で100時間エッチングしたところ、高周波
放電17が発生し、ダイヤモンド単結晶基板101の厚
みは100μmとなった。エッチング面の表面粗さRm
axは、0.2μmであった。
【0065】さらに、このエッチング後のサンプル1の
基板を同条件で追加エッチングすることにより、厚みが
10μmの薄板のダイヤモンド単結晶基板を形成するこ
とができた。この薄板のダイヤモンド単結晶基板はピン
セット等でハンドリングが可能である。さらに、エッチ
ング面に対して、マイクロ波プラズマCVD法によりホ
モエピタキシャル成長を行なった結果、厚みが100μ
mまで異常成長なくエピタキシャル成長させることがで
きた。
【0066】ここで、比較例として、サンプル1と材質
および寸法などが全く同じサンプル2を用意した。機械
的な研磨によりこのサンプル2の厚みを薄くした。40
0時間の研磨後、厚みは100μmとなったが、研磨時
の荷重のため加工後のサンプル2は割れて分解した。
【0067】以上より、比較的大面積のダイヤモンド単
結晶基板をエッチングプロセスで加工することによっ
て、厚みが100μm以下の薄膜単結晶基板を作製でき
ることが示された。
【0068】(実施例2)本実施例では、実施例1にお
けるエッチング条件を変更した例を説明する。本実施例
内の共通エッチング条件は、高周波周波数が13.56
MHz、高周波電力が300Wで使用したダイヤモンド
単結晶基板は、すべて高圧合成ダイヤモンド単結晶基板
であるサンプル1と同様のものである。複数のサンプル
について、エッチャントの組成比をさまざまに変更し、
エッチング時間を調整することで、厚みが100μmに
なるまでエッチングした。エッチング条件と、エッチン
グ後の表面の粗さ、およびエッチング後にエッチング面
に対してマイクロ波プラズマCVD法で厚みが100μ
mのエピタキシャル成長を行なった結果を表1に示す。
なお、表1には、標準的な結果として、実施例1の結果
(サンプル1の結果)を付加する。
【0069】
【表1】
【0070】表1中のサンプル1および3から5では、
エッチング条件でのCF4の流量が異なる。O2に対する
CF4の比率が高まれば、エッチング後の表面が平坦に
なることが示されている。O2ガスの混合比が体積比で
50%以下のサンプル1および3であれば、エッチング
後にエッチング面に対してエピタキシャル成長が可能で
ある。O2ガス比率が体積比で50%を超えると、エッ
チング面が荒れるため、この面にはエピタキシャル成長
が困難となる。この傾向はCF4の代わりにArを添加
した場合のサンプル6および7でも同等である。特に、
2のみでエッチングした場合、エッチング面に針状の
突起が形成されるため、その後のエピタキシャル成長は
不可能となる。
【0071】サンプル1と、サンプル8から10の結果
を比較すれば、圧力がエッチングにどのように影響する
かがわかる。すなわち、チャンバ内圧力が高いほどエッ
チング後の表面が荒れ、特に6.7Paより高くなれ
ば、その後のエピタキシャル成長が難しくなることがわ
かった。圧力を1.3Paまで下げれば、エッチング前
とほぼ同等の面粗さをエッチング後も維持できる。しか
しながら、エッチング速度は相当量低下する。しかし、
この場合でも、機械的な研磨加工よりは高速である。
【0072】(実施例3)本実施例では、ダイヤモンド
単結晶体に厚みが100μm以下のダイヤモンド単結晶
基板としてのエピタキシャル膜を成長させ、ダイヤモン
ド単結晶体をエッチング除去するプロセスと、このプロ
セスで得られたダイヤモンド単結晶基板の特性評価につ
いて説明する。
【0073】まず、実施例1で使用したサンプル1と同
様のダイヤモンド単結晶基板を用意した。このダイヤモ
ンド単結晶基板は、高温高圧合成で製造されたもので、
それぞれの面は{100}面であった。寸法は、縦×横
×厚みが11mm×11mm×0.5mmであった。
【0074】図7は、実施例3で使用したマイクロ波プ
ラズマCVD装置の模式図である。図7を参照して、マ
イクロ波プラズマ装置2は、真空チャンバ20と、真空
チャンバ20にマイクロ波を供給するためのマイクロ波
電源21と、マイクロ波電源21と真空チャンバ20と
を接続する導波管22と、導波管22から真空チャンバ
20内へマイクロ波を導入するためのマイクロ波導入窓
23と、基板を支持するための基板支持台25と、真空
チャンバ20内に原料ガスを供給するガス供給管27
と、真空チャンバ20からガスを排出するガス排出管2
8と、真空チャンバ20内の圧力を測定する圧力計29
とを有する。
【0075】基板支持台25上にダイヤモンド単結晶体
111を載置し、ガス供給管27からH2ガスとCH4
スを供給し、図7で示すマイクロ波プラズマCVD装置
により、ダイヤモンドのエピタキシャル成長を行なっ
た。成長条件は、以下の条件2で示すとおりである。
【0076】(条件2) マイクロ波周波数:2.45GHz マイクロ波電源:5kW チャンバ内圧力:1.33×104Pa H2ガス流量:100sccm CH4ガス流量:5sccm 上記の成長条件で20時間成長させたところ、マイクロ
波プラズマ24が発生して、ダイヤモンド単結晶基板を
構成するエピタキシャル膜の厚みは100μmとなっ
た。この時点で成長面には異常成長がなく、全面エピタ
キシャル成長が行なわれた。
【0077】比較例2として、ダイヤモンド単結晶体お
よび成長条件は同じで、成長時間を22時間としたとこ
ろ、エピタキシャル膜の膜厚が110μmの時点でダイ
ヤモンド単結晶体とエピタキシャル膜が割れて分解し
た。このように、膜厚が100μm以下であれば、高圧
合成単結晶体上にダイヤモンドのエピタキシャル成長が
可能である。
【0078】この厚みが100μmのダイヤモンド単結
晶基板について、高圧合成単結晶部分(ダイヤモンド単
結晶体)を実施例1でサンプル1に適用した反応性イオ
ンエッチングと同様の方法でエッチング除去した。その
結果、厚みが100μmでエピタキシャル成長により形
成されたダイヤモンド単結晶基板が得られた。
【0079】比較例3として、エッチング除去の代わり
に機械的な研磨加工を行なってダイヤモンド単結晶体を
除去したサンプルを得た。このサンプルでは、エピタキ
シャル膜の部分の厚みが100μm以下になると、エピ
タキシャル基板として一体性を維持できずに研磨中に分
解した。
【0080】以上より、比較的面積の大きいダイヤモン
ド単結晶体に形成したエピタキシャル膜でも、エッチン
グプロセスで加工することによってエピタキシャル膜の
みのダイヤモンド単結晶基板を作製することが示され
た。
【0081】上述の方法で得られた、エピタキシャル成
長したダイヤモンド単結晶基板について、赤外透過分光
により赤外光領域の吸収率を求めた。その結果を図8に
示す。
【0082】現在までに、ダイヤモンド中の炭素原子と
結晶中に取込まれた水素原子との結合により、赤外領域
に固有の吸収が現れ、その吸収係数から結晶中の水素原
子量を定量する方法が、たとえばJ.K.Gray,SPI
E(Vol.1759 Diamond Optics V, (1992) P.203)で明
らかにされている。この方法により、エピタキシャル膜
中の水素量を定量した結果、水素原子は炭素原子に対し
て100ppm含まれていることが確認された。また、
2結晶X線回折法によるダイヤモンドの(400)面の
回折ピーク(いわゆるロッキングカーブ)の半値幅は3
0秒であることを確認した。
【0083】なお、図9は、図8中のIXで囲んだ部分
を拡大して示すグラフである。図9中のCH2結合によ
る吸収30が現れていることが明らかである。
【0084】さらに、CH4のガス流量と成長時間をさ
まざまなに変更させて形成したエピタキシャル膜の水素
濃度、ロッキングカーブの半値幅および成長面の状態を
測定した。なお、その他の成長条件は成長条件2と同様
であり、エピタキシャル膜厚はすべて100μmとし
た。その結果を表2に示す。
【0085】
【表2】
【0086】表2に示したように、良質なエピタキシャ
ル自立膜の水素濃度は30ppm以上200ppm以下
の範囲に収まり、X線ロッキングカーブの半値幅は30
秒以上300秒以下であった。特に、結晶成長状態が優
れたエピタキシャル自立膜(結晶成長面の欄において
「◎」が付いた膜)は、波長225nmの紫外領域まで
透明であり、光学用途にも応用できる特性であった。
【0087】(実施例4)本実施例では、厚みが100
μmの板状種結晶からダイヤモンド単結晶を気相合成さ
せた例について説明する。
【0088】サンプル16として、直径が3インチ
(7.62cm)、厚みが100μmの板状種結晶とし
てのシリコン単結晶基板を用意した。基板の面方位は
{100}面である。サンプル16に対して、まず基板
バイアスを印加できる熱フィラメントCVD法により配
向核生成を行なった。その結果、ダイヤモンド膜厚が1
0μmで、ダイヤモンド面方位が{100}に揃った高
配向ヘテロエピタキシャル基板を得た。次に、実施例3
で使用したマイクロ波プラズマCVD装置(図7参照)
を用いて、ヘテロエピタキシャル成長を継続した。成長
条件は上述の(条件2)と同様である。成長時間を18
時間とすることで、ダイヤモンド膜厚は100μmとな
った。配向膜は融合して一体のエピタキシャル膜となっ
た。その後、フッ硝酸に含浸してシリコン基板を除去し
たところ、エピタキシャル成長した、ダイヤモンド自立
膜が得られた。
【0089】比較例4として、厚みが150μmでそれ
以外はサンプル16と同様であるシリコン単結晶ウェハ
から上記プロセスと同様のダイヤモンドへテロエピタキ
シャル成長を行なった。その結果、ダイヤモンド膜厚が
100μmを超えた時点でダイヤモンド膜はシリコン基
板とともに分解した。以上より、厚みが100μm以下
の板状種結晶からダイヤモンド単結晶を気相成長させる
プロセスが有効であることが示された。
【0090】(実施例5)本実施例では、厚みが100
μm以下のダイヤモンド単結晶基板からダイヤモンド単
結晶を気相成長させた例について説明する。
【0091】気相成長に用いたダイヤモンド単結晶基板
は、サンプル17およびサンプル18の2つである。サ
ンプル17は、実施例1で作製した、厚みが10μm
で、直交する2辺の長さが11mmで、主表面の面方位
が{100}の高温高圧合成ダイヤモンド単結晶基板で
ある。サンプル18は、実施例3で作製した厚みが10
0μm、2辺の長さが11mm、主表面の面方位が{1
00}のエピタキシャルダイヤモンド単結晶基板であ
る。サンプル17および18のX線ロッキングカーブの
半値幅は、それぞれ10秒および30秒であった。ま
た、サンプル18の結晶中の水素原子濃度は100pp
mであった。
【0092】エピタキシャル成長面は、サンプル17は
機械的に研磨した面側、サンプル18は元々のエピタキ
シャル成長面側とした。これらのダイヤモンド単結晶基
板のサンプルに対し、実施例4と同様の方法でホモエピ
タキシャル成長を行なった。成長条件は、条件2と同様
である。成膜時間を20時間とし、それぞれのエピタキ
シャル成長膜の厚みは100μmとなる全面で異常成長
がなく、基板も変形しなかった。
【0093】ここで、比較例5として、基板の厚みが5
00μmで、直交する2辺の長さが11mmで、主表面
の面方位が{100}面の高温高圧合成ダイヤモンド単
結晶上に、上述のプロセスと同様のホモエピタキシャル
成長を行なった。その結果、エピタキシャル膜厚が11
0μmの時点で成長中に基材とエピタキシャル膜が割れ
て分解した。以上の結果から、厚みが100μm以下の
ダイヤモンド単結晶基板からダイヤモンド単結晶を気相
成長させるプロセスが有効であることが示された。
【0094】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に関するダ
イヤモンド単結晶の製造方法およびダイヤモンド単結晶
基板を用いれば、結晶成長中に割れや変形などが生じず
に、面積が大きく高品質なダイヤモンド単結晶を製造で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従ったダイヤモン
ド単結晶の製造方法の第1工程を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に従ったダイヤモン
ド単結晶の製造方法の第2工程を示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に従ったダイヤモン
ド単結晶の製造方法の第3工程を示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態2に従ったダイヤモン
ド単結晶の製造方法の第1工程を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2に従ったダイヤモン
ド単結晶の製造方法の第2工程を示す断面図である。
【図6】 実施例1で使用した反応性イオンエッチング
装置の模式図である。
【図7】 実施例3で使用したマイクロ波プラズマCV
D装置の模式図である。
【図8】 厚みが100μmのエピタキシャル自立膜の
赤外透過特性を示すグラフである。
【図9】 図8中のIXで囲んだ部分を拡大して示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 反応性イオンエッチング装置、2 マイクロ波プラ
ズマCVD装置、10,20 真空チャンバ、11 高
周波電源、12 電極、14 ガス供給管、15 ガス
排気管、16 圧力コントロールバルブ、17 高周波
放電、21 マイクロ波電源、22 導波管、23 マ
イクロ波導入窓、24 マイクロ波プラズマ、25 基
板支持台、27 ガス供給管、28 ガス排出管、29
圧力計、30 CH2結合による吸収、101 ダイ
ヤモンド単結晶基板、101f主表面、102 ダイヤ
モンド単結晶、111 ダイヤモンド単結晶体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G077 AA02 AA03 BA03 DB01 ED05 FJ03 HA06 TK06 5F045 AA09 AB07 AC08 AF02 BB13 DA68 DP04 DQ10

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが100μm以下の板状種結晶を準
    備する工程と、 前記板状種結晶上にダイヤモンド単結晶を気相合成法に
    より形成する工程とを備えた、ダイヤモンド単結晶の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記板状種結晶を準備する工程は、ダイ
    ヤモンド単結晶基板を準備する工程を含む、請求項1に
    記載のダイヤモンド単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ダイヤモンド単結晶基板を準備する
    工程は、厚みが100μmを超えるダイヤモンド単結晶
    基板を準備する工程と、前記ダイヤモンド単結晶基板の
    一部分を除去して厚みを100μm以下にする工程とを
    備えた、請求項2に記載のダイヤモンド単結晶の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記ダイヤモンド単結晶基板の一部分を
    除去する工程は、反応性イオンエッチングにより前記ダ
    イヤモンド単結晶基板の一部分を除去する工程を含む、
    請求項3に記載のダイヤモンド単結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ダイヤモンド単結晶基板を準備する
    工程は、ダイヤモンド単結晶体上に、厚みが100μm
    以下のダイヤモンド単結晶基板を気相合成法により形成
    する工程と、前記ダイヤモンド単結晶体を除去する工程
    とを含む、請求項2に記載のダイヤモンド単結晶の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記ダイヤモンド単結晶体を除去する工
    程は、反応性イオンエッチングにより前記ダイヤモンド
    単結晶体を除去する工程を含む、請求項5に記載のダイ
    ヤモンド単結晶の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ダイヤモンド単結晶基板を準備する
    工程は、炭素原子と、前記炭素原子に対する割合が原子
    数比で10ppm以上500ppm以下である水素原子
    とを含む前記ダイヤモンド単結晶基板を準備する工程を
    含む、請求項2から6のいずれか1項に記載のダイヤモ
    ンド単結晶の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ダイヤモンド単結晶基板の主表面
    は、{100}面であり、その主表面上に前記ダイヤモ
    ンド単結晶が形成される、請求項2から7のいずれか1
    項に記載のダイヤモンド単結晶の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ダイヤモンド単結晶基板の、X線回
    折法によるダイヤモンドピークの半値幅は、5秒以上4
    00秒以下である、請求項1から8のいずれか1項に記
    載のダイヤモンド単結晶の製造方法。
  10. 【請求項10】 炭素原子と、炭素原子に対する割合が
    原子数比で10ppm以上500ppm以下である水素
    原子とを含み、厚みが100μm以下であるダイヤモン
    ド単結晶基板。
  11. 【請求項11】 少なくとも1つの辺の長さが10mm
    以上である、請求項10に記載のダイヤモンド単結晶基
    板。
  12. 【請求項12】 最大の面積を有する主表面は、{10
    0}面である、請求項10または11に記載のダイヤモ
    ンド単結晶基板。
  13. 【請求項13】 前記ダイヤモンド単結晶基板の、X線
    回折法によるダイヤモンドピークの半値幅は、5秒以上
    400秒以下である、請求項10から12のいずれか1
    項に記載のダイヤモンド単結晶基板。
  14. 【請求項14】 厚みが100μmを超えるダイヤモン
    ド単結晶基板を準備する工程と、 前記ダイヤモンド単結晶基板の一部分を除去して厚みを
    100μm以下にする工程とを備えた、ダイヤモンド単
    結晶基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記ダイヤモンド単結晶基板の一部分
    を除去する工程は、反応性イオンエッチングにより前記
    ダイヤモンド単結晶基板の一部分を除去する工程を含
    む、請求項14に記載のダイヤモンド単結晶基板の製造
    方法。
  16. 【請求項16】 前記ダイヤモンド単結晶基板の反応性
    イオンエッチングされた面は{100}面である、請求
    項15に記載のダイヤモンド単結晶基板の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記反応性イオンエッチングに用いる
    ガスは、フッ化炭素またはアルゴンの少なくとも一方
    と、酸素とを含む混合ガスであり、前記混合ガス中の前
    記酸素の割合は体積比で50%以下である、請求項15
    または16に記載のダイヤモンド単結晶基板の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 前記反応性イオンエッチングは、内圧
    が6.7Pa以下の容器内で行われる、請求項15から
    17のいずれか1項に記載のダイヤモンド単結晶基板の
    製造方法。
  19. 【請求項19】 前記ダイヤモンド単結晶基板を準備す
    る工程は、炭素原子と、炭素原子に対する割合が原子数
    比で10ppm以上500ppm以下である水素原子と
    を含み、厚みが100μm以下である前記ダイヤモンド
    単結晶基板を準備する工程を含む、請求項14から18
    のいずれか1項に記載のダイヤモンド単結晶基板の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 ダイヤモンド単結晶体上に、厚みが1
    00μm以下のダイヤモンド単結晶基板を気相合成法に
    より形成する工程と、 ダイヤモンド単結晶体を除去する工程とを備えた、ダイ
    ヤモンド単結晶基板の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記ダイヤモンド単結晶体を除去する
    工程は、反応性イオンエッチングにより前記ダイヤモン
    ド単結晶体を除去する工程を含む、請求項20に記載の
    ダイヤモンド単結晶基板の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記ダイヤモンド単結晶体の反応性イ
    オンエッチングされた面は{100}面である、請求項
    21に記載のダイヤモンド単結晶基板の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記反応性イオンエッチングに用いる
    ガスは、フッ化炭素またはアルゴンの少なくとも一方
    と、酸素とを含む混合ガスであり、前記混合ガス中の前
    記酸素の割合は体積比で50%以下である、請求項21
    または22に記載のダイヤモンド単結晶基板の製造方
    法。
  24. 【請求項24】 前記反応性イオンエッチングは、内圧
    が6.7Pa以下の容器内で行われる、請求項21から
    23のいずれか1項に記載のダイヤモンド単結晶基板の
    製造方法。
  25. 【請求項25】 前記ダイヤモンド単結晶基板を気相合
    成法により形成する工程は、炭素原子と、炭素原子に対
    する割合が原子数比で10ppm以上500ppm以下
    である水素原子とを含み、厚みが100μm以下である
    前記ダイヤモンド単結晶基板を気相合成法により形成す
    る工程を含む、請求項20から24のいずれか1項に記
    載のダイヤモンド単結晶基板の製造方法。
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