JP2003276877A - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP2003276877A
JP2003276877A JP2002084015A JP2002084015A JP2003276877A JP 2003276877 A JP2003276877 A JP 2003276877A JP 2002084015 A JP2002084015 A JP 2002084015A JP 2002084015 A JP2002084015 A JP 2002084015A JP 2003276877 A JP2003276877 A JP 2003276877A
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Japan
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gear
rotation
paper
hopper
planetary gear
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JP2002084015A
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English (en)
Inventor
Kazuo Saito
一夫 斉藤
Toru Fukushima
透 福島
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊星機構による回転伝達経路の切り換え手段
を有する給紙装置において、遊星歯車と係合している回
転伝達経路から強い外力が遊星歯車に作用した際に、給
紙用モータと回転伝達経路との係合が外れてしまうこと
を防止する。 【解決手段】 給紙用モータ99の回転が伝達されて太
陽歯車101が符号M2で示した回転方向に回転し、第
1の遊星歯車102を介して伝達されて回転体93が符
号Hで示した回転方向に回転し、突起部105aが規制
面941の凹部94cに摺接する。第2の揺動部材10
5がコイルばね106の付勢力によって符号Nで示した
揺動方向に揺動し、ホッパー駆動用歯車94の歯部94
aと第2の遊星歯車103とが回転伝達可能に係合す
る。歯部94aには、第1の遊星歯車102に加えて第
2の遊星歯車103が回転伝達可能に係合した状態で、
第1の遊星歯車102と第2の遊星歯車103とを介し
て給紙用モータ99の回転が伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、インクジェット
式記録装置等の記録装置に搭載され、記録装置の記録実
行領域に向けて記録紙を自動給紙する給紙装置、及び該
給紙装置を搭載した記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録装置の給紙装置の一例として、記録
装置に着脱可能な給紙カセットを備え、給紙カセット内
に積重された記録紙を記録実行領域に向けて、一枚ずつ
自動給紙するものが一般的に知られている。この給紙装
置の一部は、給紙カセット側に搭載されており、記録装
置に給紙カセットを装着した状態で給紙装置が構成され
るようになっている。
【0003】このような給紙装置を備えた記録装置は、
積重された記録紙を収容した給紙カセットを記録装置に
装着した状態で、記録紙に記録を実行すべく給紙動作を
開始すると、まず、給紙カセット内に積重されている記
録紙を最下位側から支持しているホッパー等の記録紙付
勢手段によって、給紙カセット内に積重されている記録
紙が上方に押し上げられる。すると、押し上げられた複
数の記録紙は、給紙カセット内の記録紙を給紙方向へ送
出するためのピックアップローラへ押しつけられる。そ
して、給紙カセット内に積重された記録紙の最上位に位
置している記録紙は、ピックアップローラに当接し、ピ
ックアップローラに給紙用モータの回転が伝達されて給
紙方向に回転することによって、給紙ローラ等の給紙手
段へ向けて送出される。
【0004】給紙カセット内に積重された記録紙を上方
に押し上げてピックアップローラへ付勢するホッパー
は、一般的に給紙方向上流側の端部を揺動軸として上下
に揺動可能に給紙カセットに軸支されている。また、ホ
ッパーの給紙方向下流側の端部近傍は、コイルばね等の
付勢手段によってピックアップローラへ付勢されてい
る。ホッパーの給紙方向下流側の端部近傍は、給紙動作
を実行する前には、給紙用モータの回転に連動して駆動
されるカム機構等によって、給紙カセットの底部付近ま
で押し下げられた位置に係止されている。そして給紙動
作開始時には、給紙用モータが回転することによって、
カム機構による係止が解除され、コイルばねのばね力に
よって上方に揺動し、給紙カセットに積重されている記
録紙をピックアップローラへ押しつける。
【0005】ところで、一度に大量の記録を実行する機
会が多いユーザーにとっては、よりたくさんの記録紙を
収容可能な大容量の給紙カセットのほうが、給紙カセッ
トに記録紙を補充する回数が少なくなり便利である。し
かし、給紙カセット内に積重可能な記録紙の枚数を増や
すと給紙カセットの高さが高くなり、それによって、記
録装置が大型化するとともに記録装置のコスト増にもな
ってしまうことになる。したがって、一度に大量の記録
を実行する機会がほとんどないユーザーにとっては、大
容量の給紙カセットは、オーバースペックとなってしま
う可能性が大である。そのため、通常の給紙カセットに
積重可能な記録紙の枚数は、ある程度一定の枚数になっ
ている。
【0006】しかし、近年の記録装置は、記録実行性能
が飛躍的に向上し、高画質な記録を高速に大量に実行す
ることができるようになり、一度に大量の記録を実行す
るニーズが増えつつある。したがって、標準の給紙カセ
ットのみでは、このようなユーザーのニーズに対応しき
れなくなってきたため、標準の給紙カセットに加えて、
大容量の給紙カセットをオプションで追加装着可能にな
っている記録装置が登場し、公知のものとなっている。
【0007】記録装置は、1つの給紙用モータで給紙装
置を駆動する構成を成しているのが一般的である。した
がって、このような給紙装置は、コイルばね等でピック
アップローラへ付勢されているホッパーを下方に押し下
げて係止するとともに、給紙動作開始時にホッパーの係
止状態を解除するカム機構への回転伝達経路と、ピック
アップローラや給紙ローラ等への回転伝達経路とを切り
換えて給紙用モータの回転を伝達する手段を有してお
り、例えば公知の遊星機構を利用した給紙用モータの回
転伝達経路切り換え機構を備えたものが一般的に広く知
られている。
【0008】この給紙用モータの回転伝達経路切り換え
機構は、給紙用モータの回転が伝達されて回転する太陽
歯車と、その太陽歯車に回転伝達可能に係合した状態
で、太陽歯車の回転軸を揺動軸として揺動可能に軸支さ
れている遊星歯車とを有している。遊星歯車は、太陽歯
車の回転方向に揺動しつつ、太陽歯車の回転が伝達され
て回転するので、給紙用モータの双方向の回転が伝達さ
れる太陽歯車が双方向に回転することによって、遊星歯
車は、双方向に揺動することになる。そこで、遊星歯車
の両側にそれぞれ異なる回転伝達経路へ回転を伝達する
歯車を配設し、給紙用モータの回転方向を切り換えるこ
とによって、遊星歯車は、その回転方向に揺動して、そ
の揺動方向側に配設されている回転伝達経路へ回転を伝
達する歯車と係合して、太陽歯車を介して給紙用モータ
の回転を伝達することになる。したがって、給紙用モー
タの回転を反転させることによって、遊星機構により給
紙用モータの回転伝達経路を切り換えることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、遊星機
構の遊星歯車は、太陽歯車の回転方向に揺動可能に軸支
されているので、回転伝達経路へ回転を伝達する歯車と
係合している遊星歯車が、回転伝達経路側から瞬間的に
何らかの強い外力を受けると、それによって、遊星歯車
が瞬間的に揺動し、遊星歯車と回転伝達経路との係合が
瞬間的に外れてしまう虞がある。すると、給紙用モータ
の制御ステップ数をカウントして検知していた回転伝達
経路へ回転を伝達する歯車の回転位置がずれてしまうこ
とになり、それによって、給紙装置の制御に不具合が生
じてしまう。
【0010】ホッパーを下方に押し下げて係止するとと
もに、給紙動作開始時にホッパーの係止状態を解除する
カム機構への回転伝達経路は、ホッパーの係止状態を解
除するときに、ホッパーがコイルばねのばね力によって
一気にピックアップローラへ付勢される。そのため、カ
ム機構によるホッパーの係止状態が解除される瞬間に、
コイルばねのばね力がカム機構に作用し、そのばね力に
よって、瞬間的に遊星歯車の回転方向へ強い力が遊星歯
車に作用する。したがって、その瞬間、つまりカム機構
によるホッパーの係止状態が解除される瞬間に、遊星歯
車に強い外力が作用することになる。
【0011】このカム機構によるホッパーの係止状態が
解除される瞬間に遊星歯車に作用する外力は、ホッパー
をピックアップローラへ付勢しているコイルばねのばね
力によるものであるが、従来の標準的な容量の給紙カセ
ットにおいては、その外力によって、遊星歯車と回転伝
達経路へ回転を伝達する歯車との係合が外れてしまう虞
は非常に少なかった。しかし、たくさんの記録紙が収容
可能な大容量の給紙カセットにおいては、必要とされる
ホッパーの揺動幅が長くなるとともに、たくさんの記録
紙を押し上げてピックアップローラへ押しつける必要が
あるので、ホッパーをピックアップローラへ付勢するコ
イルばねは、大型で強いばね力を有するものを配設する
必要がある。
【0012】したがって、前述したカム機構によるホッ
パーの係止状態が解除される瞬間に遊星歯車に作用する
外力は、給紙カセットが大型で大容量であるほど強くな
ることになる。そのため、大容量の給紙カセットにおい
ては、ホッパーをピックアップローラへ付勢している強
いばね力によって、カム機構によるホッパーの係止状態
が解除されたときに、遊星歯車を介した給紙用モータと
ホッパーを係止するカム機構との間の係合が瞬間的に外
れてしまう虞が生じることになる。そして、それによっ
て、給紙用モータの制御ステップ数をカウントして検知
していたカム機構へ回転を伝達する歯車の回転位置がず
れてしまうことになり、給紙装置の制御に不具合が生じ
てしまう虞がある。
【0013】本願発明は、このような状況に鑑み成され
たものであり、その課題は、遊星機構による回転伝達経
路の切り換え手段を有する給紙装置において、遊星歯車
と係合している回転伝達経路から強い外力が遊星歯車に
作用した際に、給紙用モータと回転伝達経路との係合が
外れてしまうことを防止することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本願請求項1に記載の発明は、複数の記録紙を積重
可能の給紙カセットと、該給紙カセット内に積重された
前記記録紙の最上位の記録紙に接した状態で、給紙用モ
ータの回転が伝達されて給紙方向に回転することによっ
て、前記記録紙を前記給紙方向へ送出するピックアップ
ローラと、前記給紙カセット内に積重されている前記記
録紙を前記ピックアップローラへ付勢する記録紙付勢手
段とを備えた給紙装置であって、前記給紙用モータの双
方向の回転が伝達されて双方向に回転する太陽歯車と、
該太陽歯車と回転伝達可能に係合しつつ、該太陽歯車の
回転軸を揺動軸として揺動可能に軸支された状態で配設
されている第1の遊星歯車と、前記太陽歯車と回転伝達
可能に係合しつつ、該太陽歯車の回転軸を揺動軸として
揺動可能に軸支された状態で配設されている第2の遊星
歯車と、前記給紙用モータの回転を前記ピックアップロ
ーラへ伝達するための第1の伝達歯車と、前記給紙用モ
ータの回転を前記記録紙付勢手段へ伝達するための第2
の伝達歯車とを備え、前記第1の遊星歯車は、前記太陽
歯車が一回転方向に回転することによって前記第1の伝
達歯車と回転伝達可能に係合し、前記太陽歯車が他回転
方向に回転することによって前記第2の伝達歯車と回転
伝達可能に係合し、前記第2の遊星歯車は、前記第2の
伝達歯車の所定の回転位置においてのみ、前記第2の伝
達歯車と回転伝達可能に係合する構成を成している、こ
とを特徴とした給紙装置である。
【0015】第1の遊星歯車は、太陽歯車が一回転方向
に回転することによって、給紙用モータの回転をピック
アップローラへ伝達するための第1の伝達歯車側に揺動
して、第1の伝達歯車と回転伝達可能に係合し、太陽歯
車が他回転方向、つまり一回転方向と逆の回転方向に回
転することによって、給紙用モータの回転を記録紙付勢
手段へ伝達するための第2の伝達歯車側に揺動して、第
2の伝達歯車と回転伝達可能に係合する。また、第2の
遊星歯車は、第2の回転伝達歯車の所定の回転位置にお
いてのみ、第2の回転伝達歯車と回転伝達可能に係合す
るようになっている。つまり、第2の遊星歯車は、第1
の遊星歯車が第2の回転伝達歯車と回転伝達可能に係合
し、給紙用モータの回転が第2の回転伝達歯車に伝達さ
れている状態で、かつ第2の回転伝達歯車が所定の回転
位置まで回転したときに、第2の回転伝達歯車と回転伝
達可能に係合する。
【0016】したがって、第2の遊星歯車が第2の回転
伝達歯車と回転伝達可能に係合している状態において
は、第2の回転伝達歯車には、第1の遊星歯車と第2の
遊星歯車と、2つの遊星歯車が回転伝達可能に係合した
状態となり、第1の遊星歯車と第2の遊星歯車との両方
の歯車から給紙用モータの回転が太陽歯車を介して伝達
されることになる。そのため、第2の回転伝達歯車を介
して、給紙カセット内に積重されている記録紙をピック
アップローラへ付勢する記録紙付勢手段に給紙用モータ
の回転を伝達する際に、記録紙付勢手段から強い外力が
第2の回転伝達歯車に作用した際に、その強い外力によ
って第1の遊星歯車と第2の回転伝達歯車との係合が瞬
間的に外れてしまっても、第2の遊星歯車を介して給紙
用モータの回転が第2の回転伝達歯車に伝達されるの
で、給紙用モータの回転を確実に第2の回転伝達歯車へ
伝達し続けることができる。
【0017】これにより、本願請求項1に記載の発明に
係る給紙装置によれば、給紙用モータの回転を確実に第
2の回転伝達歯車へ伝達し続けることができるので、第
1の遊星歯車と係合している第2の回転伝達歯車の回転
伝達経路から強い外力が第1の遊星歯車に作用した際
に、給紙用モータと第2の回転伝達歯車の回転伝達経路
との係合が外れてしまうことを防止することができると
いう作用効果が得られる。
【0018】本願請求項2に記載の発明は、請求項1に
おいて、前記第2の遊星歯車は、前記太陽歯車の回転軸
を揺動軸として揺動可能に配設されている揺動体に軸支
されており、該揺動体は、前記第2の遊星歯車が前記第
2の伝達歯車と回転伝達可能に係合する揺動方向に付勢
されており、前記第2の伝達歯車は、所定の回転位置に
おいてのみ、前記第2の遊星歯車と前記第2の伝達歯車
とが回転伝達可能に係合する如く、前記揺動体と係合し
て該揺動体の揺動位置を規制する揺動体揺動位置規制面
を有している、ことを特徴とした給紙装置である。
【0019】第2の遊星歯車を揺動可能に軸支している
揺動体は、その第2の遊星歯車が第2の伝達歯車と回転
伝達可能に係合する揺動方向に付勢された状態で配設さ
れている。また、揺動体は、第2の回転伝達歯車が有す
る揺動体揺動位置規制面によって、その揺動位置が規制
される。そして、それによって、第2の遊星歯車は、第
2の回転伝達歯車の所定の回転位置においてのみ、第2
の伝達歯車と回転伝達可能に係合する。
【0020】これにより、本願請求項2に記載の発明に
係る給紙装置によれば、第2の遊星歯車が第2の伝達歯
車と回転伝達可能に係合する揺動方向に付勢された状態
で、第2の遊星歯車を揺動可能に軸支している揺動体
と、その揺動体の揺動位置を規制する揺動体揺動位置規
制面とによって、本願請求項1に記載の発明による作用
効果を得ることができる。
【0021】本願請求項3に記載の発明は、請求項1又
は2において、前記第2の遊星歯車は、前記第1の遊星
歯車が前記第2の伝達歯車と回転伝達可能に係合する揺
動方向と逆の揺動方向に揺動して、前記第2の伝達歯車
と回転伝達可能に係合する構成を成している、ことを特
徴とした給紙装置である。
【0022】このように、第1の遊星歯車と第2の遊星
歯車は、第2の回転伝達歯車と回転伝達可能に係合する
揺動方向が逆なので、記録紙付勢手段から第2の回転伝
達歯車に作用する外力によって生じる第2の回転伝達歯
車の回転力に対して、どちらか一方の遊星歯車に第2の
回転伝達歯車から離間する方向の力が作用すると、もう
一方の遊星歯車には、第2の回転伝達歯車へ食い付く方
向、つまり係合する方向の力が作用することになる。し
たがって、記録紙付勢手段から第2の回転伝達歯車に作
用する外力によって生じる第2の回転伝達歯車の回転力
の回転方向が、正逆どちらの回転方向であっても第1の
遊星歯車又は第2の遊星歯車のどちらか一方が必ず第2
の回転伝達歯車と回転伝達可能に係合した状態となる。
【0023】これにより、本願請求項3に記載の発明に
係る給紙装置によれば、本願請求項1又は2に記載の発
明による作用効果に加えて、記録紙付勢手段から第2の
回転伝達歯車に作用する外力によって生じる第2の回転
伝達歯車の回転力の回転方向が、正逆どちらの回転方向
であっても第1の遊星歯車又は第2の遊星歯車のどちら
か一方には、必ず第2の回転伝達歯車と回転伝達可能に
係合する方向の力が作用するので、給紙用モータと第2
の回転伝達歯車の回転伝達経路との係合が外れてしまう
ことを、より確実に防止することができるという作用効
果が得られる。
【0024】本願請求項4に記載の発明は、請求項1〜
3のいずれか1項において、前記記録紙付勢手段は、前
記給紙カセット内に積重されている前記記録紙を最下位
側から支持し、前記給紙方向上流側の端部を揺動軸とし
て上下に揺動可能に前記給紙カセットに軸支され、付勢
手段によって前記給紙方向下流側の端部近傍が前記ピッ
クアップローラへ付勢されているホッパーと、前記第2
の伝達歯車の回転に連動して、前記ピックアップローラ
に付勢されている前記ホッパーの前記給紙方向下流側の
端部近傍を下方に押し下げ、前記ホッパーを押し下げた
状態で係止し、前記ホッパーの係止を解除する動作を実
行して前記ホッパーを上下に揺動させるホッパー揺動手
段とを備え、前記ホッパー揺動手段による係止が解除さ
れ、前記ホッパーが前記付勢手段によって上方に揺動す
る直前に、前記第2の遊星歯車が前記第2の伝達歯車と
係合する、ことを特徴とした給紙装置である。
【0025】このように、ホッパー揺動手段による係止
が解除され、ホッパーが付勢手段によって上方に揺動す
る直前に、第2の遊星歯車が第2の伝達歯車と係合する
ので、ホッパー揺動手段による係止が解除され、ホッパ
ーが付勢手段によって一気に上方に揺動するときに生じ
る外力が第2の回転伝達歯車に作用することによって、
第1の遊星歯車と第2の回転伝達歯車との係合が外れて
しまっても第2の遊星歯車を介して給紙用モータの回転
を確実に記録紙付勢手段へ伝達し続けることができる。
【0026】これにより、本願請求項4に記載の発明に
係る給紙装置によれば、本願請求項1〜3のいずれか1
項に記載の発明による作用効果によって、ホッパー揺動
手段による係止が解除され、ホッパーが付勢手段によっ
て一気に上方に揺動するときに生じる外力が、第2の回
転伝達歯車に作用しても給紙用モータの回転を確実に記
録紙付勢手段へ伝達し続けることができるという作用効
果が得られる。
【0027】本願請求項5に記載の発明は、請求項4に
おいて、前記ホッパー揺動手段は、前記第2の伝達歯車
と回転伝達可能に係合した状態で配設されている回転体
を備え、前記ホッパー揺動手段による係止が解除され、
前記ホッパーが前記付勢手段によって上方に揺動する直
前の前記回転体の回転位置と、前記第2の遊星歯車が前
記第2の伝達歯車と係合する前記第2の伝達歯車の回転
位置とを合わせるための位相調節用の目印が、前記回転
体及び前記第2の伝達歯車に形成されている、ことを特
徴とした給紙装置である。
【0028】本願請求項5に記載の発明に係る給紙装置
によれば、本願請求項1〜4のいずれか1項に記載の発
明による作用効果に加えて、ホッパーが付勢手段によっ
て上方に揺動する直前の回転体の回転位置と、第2の遊
星歯車が第2の伝達歯車と係合する第2の伝達歯車の回
転位置とを合わせるための位相調節用の目印が、回転体
及び第2の伝達歯車に形成されているので、その位相調
節用の目印によって、回転体の回転位置に対する第2の
遊星歯車が第2の伝達歯車と係合する第2の伝達歯車の
回転位置を正確かつ簡易に規定することができるという
作用効果が得られる。
【0029】本願請求項6に記載の発明は、請求項1〜
5のいずれか1項に記載の給紙装置を備えた記録装置で
ある。本願請求項6に記載の発明に係る記録装置によれ
ば、記録装置において、前述した本願請求項1〜5のい
ずれか1項に記載の発明による作用効果を得ることがで
きる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の一実施の形態を
図面に基づいて説明する。まず、本願発明に係る「記録
装置」としてのインクジェット式記録装置の概略構成に
ついて説明する。図1は、本願発明に係る「記録装置」
としてのインクジェット式記録装置の一実施の形態を示
した斜視図であり、図2は、その要部側面図である。
【0031】インクジェット式記録装置50には、記録
紙Pの記録面上を主走査方向Xに往復動しながら記録面
にインクを吐出して記録を実行する記録実行手段とし
て、キャリッジガイド軸61に軸支され、主走査方向X
に移動するキャリッジ62が配設されている。キャリッ
ジ62には、記録紙Pにインクを吐出する記録ヘッド6
3が搭載されている。記録ヘッド63と対向して、記録
ヘッド63のヘッド面と記録紙Pとの間隔を規定するプ
ラテン53が設けられている。そして、キャリッジ62
を主走査方向Xに往復動させながら記録ヘッド63のヘ
ッド面から記録紙Pにインクを吐出する動作と、記録紙
Pを副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作とを交
互に繰り返すことで記録紙Pに記録が行われる。
【0032】また、インクジェット式記録装置50は、
多数の記録紙Pを積重可能な給紙カセット70が装着可
能な構成を成しており、給紙カセット70を装着した状
態で、給紙カセット70に配設されているゲートローラ
73、リバースローラ74、ホッパー75、ホッパーの
付勢手段77、及び高摩擦部材76と、インクジェット
式記録装置50に配設されている給紙ローラ71及びピ
ックアップローラ72とで、標準仕様としての給紙装置
を構成している。
【0033】さらに、インクジェット式記録装置50に
は、給紙された記録紙Pを副走査方向Yに間欠的に搬送
する記録紙搬送手段として、搬送駆動ローラ51と搬送
従動ローラ52とが配設されている。搬送駆動ローラ5
1は、回転駆動力源により回転制御され、搬送駆動ロー
ラ51の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに搬送さ
れる。搬送従動ローラ52は複数設けられており、それ
ぞれ個々に搬送駆動ローラ51に付勢され、記録紙Pが
搬送駆動ローラ51の回転により搬送される際に、記録
紙Pに接して記録紙Pの搬送に従動して回転する。
【0034】搬送駆動ローラ51の副走査方向Yの上流
側には、紙検出器56が配設されている。紙検出器56
は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙
搬送方向にのみ回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に
突出する状態で枢支されたレバー部56aを有し、この
レバー部56aの先端が記録紙Pに押されることでレバ
ー部56aが回動し、それによって記録紙Pが検出され
る構成を成している。
【0035】さらに、インクジェット式記録装置50に
は、記録実行後の記録紙Pを排出する記録紙排出手段と
して、排紙駆動ローラ54と排紙従動ローラ55が配設
されている。排紙駆動ローラ54は、回転駆動力源によ
り回転制御され、排紙駆動ローラ54の回転により、記
録実行後の記録紙Pは副走査方向Yに排出される。排紙
従動ローラ55は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端
が記録紙Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖って
いる歯付きローラとなっている。排紙従動ローラ55
は、それぞれ個々に排紙駆動ローラ54に、記録後の記
録面を傷つけないように前述の搬送従動ローラ52の付
勢力よりも弱い付勢力で付勢され、記録紙Pが排紙駆動
ローラ54の回転により排出される際に、記録紙Pに接
して記録紙Pの排出に従動して回転する。そして、記録
実行後の記録紙Pは、排紙駆動ローラ54及び排紙従動
ローラ55により副走査方向Yの下流側に排出される。
【0036】排紙駆動ローラ54及び排紙従動ローラ5
5の下流側には、排出経路として、記録済みの記録面を
内側に湾曲させながら記録紙Pを反転させて排紙トレイ
(図示せず)へ排出する湾曲経路3が構成されている。
湾曲経路3は、図示の如く、記録面を内側に湾曲させな
がら、記録実行後の記録紙Pの面を反転させて排出方向
Eへ排出する。湾曲経路3には、複数の排紙駆動ローラ
31及び排紙従動ローラ32が配設されている。
【0037】排紙駆動ローラ31a〜31dは、前述の
排紙駆動ローラ54と同様に、回転駆動力源により回転
制御され、排紙駆動ローラ31a〜31dの回転により
湾曲経路の記録紙Pが排出方向Eへ排出される。また、
排紙従動ローラ32a〜32dは、排紙従動ローラ55
と同様に、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙
Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付
きローラとなっている。それぞれ個々に排紙駆動ローラ
31a〜31dに、前述の搬送従動ローラ52の付勢力
よりも弱い付勢力で付勢され、記録紙Pが排紙駆動ロー
ラ31a〜31dの回転により排出方向Eへ排出される
際に、記録紙Pに接して記録紙Pの排出に従動して回転
する。
【0038】さらに、インクジェット式記録装置50
は、給紙カセット70より大容量のオプション給紙カセ
ット80が装着可能な構成を成している。オプション給
紙カセット80は、給紙ローラ81、ピックアップロー
ラ82、ゲートローラ83、リバースローラ84、ホッ
パー85、ホッパーの付勢手段87、及び高摩擦部材8
6を備えており、オプション給紙カセット80とこれら
の各構成要素とで、本願発明に係る「給紙装置」として
のオプション給紙装置を構成している。オプション給紙
装置の各構成要素は、標準仕様としての給紙装置を構成
している各構成要素と同じ機能を有している。
【0039】次に、本願発明に係る「給紙装置」の構成
について説明する。記録紙Pが積重可能なオプション給
紙カセット80のトレイ部80aには、トレイ部80a
に積重されている記録紙Pをリバースローラ82へ押し
つける「記録紙付勢手段」の構成要素としてのホッパー
85が配設されている。ホッパー85は、軸85aを揺
動軸として上下方向(符号Aで示した方向)に揺動可能
に配設されている。給紙時には、ホッパー85とトレイ
部80aとの間に縮設されているコイルばね87の付勢
力によって上方に揺動し、ホッパー85に積重されてい
る記録紙Pを下側から押し上げてピックアップローラ8
2へ押しつける。ピックアップローラ82は、給紙用モ
ータ(図示せず)の回転駆動力が伝達されて符号Bで示
した回転方向に駆動回転し、ホッパー85によって押し
つけられた記録紙Pを給紙カセット80の出口から給紙
方向に送出する。
【0040】ピックアップローラ82によってトレイ部
80aから送出された記録紙Pは、給紙ローラ81と給
紙補助ローラ83とで挟持され、給紙ローラ81の符号
Cで示した回転方向への回転によって、給紙カセット7
0に形成されている給紙経路78を経由して、記録紙P
を前述した記録紙搬送手段へ向けて送出する。給紙補助
ローラ83は、従動回転可能に軸支され、給紙ローラ8
1へ付勢された状態で配設されており、記録紙搬送手段
へ向けて送出される記録紙Pを給紙ローラ81へ押しつ
けつつ、記録紙Pの送出に従動して回転する。また、給
紙補助ローラ83は、記録紙Pが記録紙搬送手段によっ
て記録実行領域を搬送される際には、記録紙Pに作用す
るバックテンションを低減させるために給紙ローラ81
からレリース可能に配設されている。
【0041】リバースローラ84は、給紙用モータの回
転駆動力が伝達されて給紙方向と逆方向(符号Dで示し
た回転方向)に駆動回転する回転軸に、一定の回転抵抗
を有した状態で従動回転可能に軸支されている。リバー
スローラ84は、給紙ローラ81に一定の付勢力で付勢
された状態で、給紙ローラ81の周面とリバースローラ
84の周面との当接面において、重なった状態の記録紙
Pの中から最上位の記録紙Pのみを分離する。また、リ
バースローラ84を給紙ローラ81から離間する位置に
レリース可能に配設されている。
【0042】給紙方向と逆方向(符号Dで示した回転方
向)に駆動回転する回転軸と、その回転軸に従動回転可
能に軸支されているリバースローラ84との間の回転抵
抗は、給紙ローラ81の周面と記録紙Pの当接面との間
の摩擦抵抗より小さく、かつ、重なった記録紙Pと記録
紙Pとの間の摩擦抵抗より大きく設定されている。した
がって、給紙ローラ81の周面とリバースローラ84の
周面との間に2枚以上の記録紙Pが重なって挟持された
状態においては、給紙ローラ81の周面に接している記
録紙Pは、給紙ローラ81の回転によって給紙方向へ送
出される。
【0043】一方、リバースローラ84の周面に接して
いる記録紙Pは、重なっている記録紙P間の摩擦抵抗よ
り、リバースローラ84の回転抵抗のほうが大きいの
で、リバースローラ84が符号Dで示した給紙方向と逆
方向の回転方向に回転し、それによって、トレイ部80
a内に戻される。そして、給紙ローラ81の周面とリバ
ースローラ84の周面との間に挟持された記録紙Pが1
枚だけになると、給紙ローラ81の周面と記録紙Pの当
接面との間の摩擦抵抗より、リバースローラ84の回転
抵抗のほうが小さいので、記録紙Pは、給紙方向に送出
されるとともに、リバースローラ84は、符号Fで示し
た回転方向に従動回転することになる。
【0044】このように、給紙方向と逆方向に駆動回転
する回転軸に、一定の回転抵抗を有した状態で従動回転
可能に軸支されているリバースローラ84によって、重
なった状態の複数の記録紙Pを分離することができるの
で、複数の記録紙Pが重なった状態で給紙されてしまう
重送の虞を少なくすることができる。尚、前述した標準
仕様としての給紙装置も同様の構成なので、説明は省略
する。
【0045】図3は、本願発明に係る「給紙装置」のオ
プション給紙カセット80の要部を示した斜視図であ
る。また、図4は、本願発明に係る「給紙装置」の「記
録紙付勢手段」を示した要部側面図であり、図4(a)
は、ホッパー85が上限の揺動位置まで揺動した状態を
示したものであり、図4(b)は、ホッパー85が中間
の揺動位置まで揺動した状態を示したものであり、図4
(c)は、ホッパー85が下限の揺動位置まで揺動した
状態を示したものである。
【0046】「記録紙付勢手段」は、ホッパー85、2
つのコイルばね87、第1の揺動体91、第2の揺動
体、及び回転体93とで構成されている。ホッパー85
は、給紙方向(符号Gで示した方向)上流側の端部近傍
の軸85aを揺動軸として上下に揺動可能に給紙カセッ
ト80に軸支され、2つのコイルばね87によって給紙
方向(符号Gで示した方向)下流側の端部近傍がピック
アップローラ82へ付勢されている。ホッパー85は、
トレイ部80a内に積重されている記録紙Pを最下位側
から支持し、2つのコイルばね87のばね力によってホ
ッパー85の上に積重されている記録紙Pをピックアッ
プローラ82へ押しつける。給紙カセット80のトレイ
部80aには、第1の揺動体91と第2の揺動体92と
が配設されている。第1の揺動体91は、給紙方向上流
側の端部の軸911を揺動軸として上下に揺動可能にト
レイ部80aの底部に軸支されている。第2の揺動体9
2は、給紙方向上流側の端部の軸921を揺動軸として
上下に揺動可能にトレイ部80aの底部に軸支されてい
る。
【0047】また、給紙カセット80には、給紙動作開
始時に給紙用モータの回転が伝達されて回転する回転体
93が配設されている。回転体93には、カム93aが
形成されており、第1の揺動体91に形成されているカ
ムフォロア91aとで、第1の揺動体91を上下に揺動
させるカム機構を構成している。カム93aは、回転体
93が符号Hで示した回転方向に回転することによっ
て、カムフォロア91aと係合して第1の揺動体91を
下方に押し下げるように揺動させ、第1の揺動体91を
揺動範囲の下限の揺動位置まで揺動させた後、さらに回
転体93が回転するとカムフォロア91aから離間する
ように形成されている。
【0048】ホッパー85及び第1の揺動体91は、第
2の揺動体92によって、揺動伝達可能に連結されてい
る。図4(a)に示したように、第1の揺動体91をカ
ム93aによって規定される上限の揺動位置、つまりカ
ム93aがカムフォロア91aに係合して第1の揺動体
91を押し下げることが可能な上限の揺動位置まで揺動
させた状態から、第1の揺動体91が下方に揺動するこ
とによって、第2の揺動体92が下方に揺動する如く、
第2の揺動体92に形成されている係合部923と第1
の揺動体91とが係合している。そして、かつ、ホッパ
ー85を2つのコイルばね87によって規定される上限
の揺動位置まで揺動させた状態から、第2の揺動体92
が下方に揺動することによって、ホッパー85が下方に
揺動する如く、第2の揺動体92に形成されている突起
部922と、ホッパー83に構成されている長孔85b
とが係合した状態で、第2の揺動体92とホッパー85
とが係合している。
【0049】このような位置関係で係合している第1の
揺動体91及び第2の揺動体92、並びにホッパー85
は、図4(a)に示した状態から、給紙用モータの回転
が伝達されて回転体93が符号Hで示した方向に回転す
ると、図4(b)に示したように、カム93aがカムフ
ォロア91aに係合して第1の揺動体91を符号Jで示
した揺動方向に押し下げる。第1の揺動体91が符号J
で示した揺動方向に押し下げられることによって、係合
部923が第1の揺動体91に押し下げられて、第2の
揺動体92は、符号Kで示した揺動方向に押し下げられ
る。第2の揺動体92が符号Kで示した揺動方向に押し
下げられることによって、ホッパー85は、第2の揺動
体92の突起部922に引き下げられて符号Lで示した
揺動方向に揺動する。
【0050】回転体93が、さらに回転すると、図4
(c)で示したように、カム93aによって、第1の揺
動体91は、さらに符号Jで示した揺動方向に押し下げ
られ、それによって、第2の揺動体92は、さらに符号
Kで示した揺動方向に押し下げられ、それによって、ホ
ッパー85は、さらに符号Lで示した揺動方向に引き下
げられてホッパー85の揺動範囲の下限位置まで下降す
る。そして、回転体93が、さらに回転すると、カム9
3aがカムフォロア91aから離間する位置まで回転体
93が回転し、それによって、ホッパー85は、2つの
コイルばね87のばね力によって、図4(a)に示した
揺動範囲の上限位置まで上昇する。
【0051】図5は、図4(a)に示したホッパー85
の揺動位置におけるカム機構近傍を拡大して示した斜視
図である。また、図6は、図4(c)に示したホッパー
85の揺動位置におけるカム機構近傍を拡大して示した
斜視図である。
【0052】給紙動作開始時に給紙用モータの回転が伝
達されて回転するホッパー駆動用歯車94の回転によっ
て、ホッパー駆動用歯車94と回転伝達可能に係合した
状態で配設されている回転体93が符号Hで示した回転
方向に回転する。それによって、カム93aがカムフォ
ロア91aを押し下げ、第1の揺動体91は、その揺動
範囲の下限の揺動位置で係止され、それによって、ホッ
パー85は、その揺動範囲の下限の揺動位置で係止され
た状態(図6に示した状態)となる。そして、さらに回
転体93が符号Hで示した回転方向に回転すると、カム
93aがカムフォロア91aから離間する回転位置まで
回転体93が回転し、カム93aによる第1の揺動体9
1の係止状態が解除され、それによって、ホッパー85
の係止状態が解除されてホッパー85が上昇し、記録紙
Pをピックアップローラ82へ押しつけることになる。
【0053】このようにして、ホッパー85は、給紙用
モータの回転が伝達される回転体93の回転により、第
1の揺動体91及び第2の揺動体92を介して上下動す
るので、回転体93及びカム93aは、第1の揺動体9
1の揺動幅によって決定されることになる。そして、本
願発明に係る「給紙装置」を構成する給紙カセット80
は、上述した構成であることによって、第1の揺動体9
1の揺動幅をホッパー85の揺動幅より小さくすること
ができる。したがって、カム機構によってホッパー85
を直接押し下げて係止する構成を成していた従来の給紙
装置と比較して、ホッパー85を押し下げて係止するカ
ム機構、つまり回転体93及びカム93aを小型化する
ことができる。
【0054】また、回転体93及びカム93aを小型化
しつつ、ホッパー85の揺動軸85aから離れた位置に
配置することができるので、てこの原理によって、カム
93aで第1の揺動体91を介してホッパー85を押し
下げる際に、カム93aに作用する負荷が小さくなる。
【0055】図7は、本願発明に係る「給紙装置」にお
ける給紙用モータの回転伝達機構を示した要部側面図で
あり、図8は、図7と反対側の側面から示した要部側面
図である。また、図9は、その要部平面図であり、図1
0は、その要部正面図である。
【0056】給紙用モータ99が回転すると、プーリー
99aの回転が、減速歯車98を介して太陽歯車101
へ伝達される。太陽歯車101と回転伝達可能に係合し
た状態で揺動可能に配置される第1の遊星歯車102
は、太陽歯車101の回転軸101aを揺動軸として揺
動可能に配設されている第1の揺動部材104に軸支さ
れている。太陽歯車101が符号M1で示した回転方向
に回転すると、第1の遊星歯車102は、ピックアップ
ローラ82や給紙ローラ81等に給紙用モータの回転を
伝達するための「第1の回転伝達歯車」としてのローラ
駆動用歯車95側に揺動し、ローラ駆動用歯車95と回
転伝達可能に係合して給紙用モータ99の回転を伝達す
る。ローラ駆動用歯車95の回転は、中間歯車96を介
して歯車97に伝達される。歯車97に形成されている
孔97aには、ピックアップローラ82や給紙ローラ9
1等に回転を伝達する回転軸(図示せず)が回転伝達可
能に挿設されている。
【0057】一方、太陽歯車101が符号M2で示した
回転方向に回転すると、第1の遊星歯車102は、ホッ
パー85を上下動させるための「第2の回転伝達歯車」
としてのホッパー駆動用歯車94側に揺動し、ホッパー
駆動用歯車94の歯部94aと回転伝達可能に係合して
給紙用モータ99の回転を伝達する。尚、当該実施の形
態においては、給紙用モータ99は、前述した標準仕様
としての給紙装置の給紙用モータとは別のオプション給
紙カセット専用のモータとなっているが、給紙カセット
70とオプション給紙カセット80との両方から同時に
給紙することはないので、2つの給紙カセットへの回転
伝達経路を切り換える機構等を設けて給紙用モータを兼
用とする構成であっても良い。
【0058】また、太陽歯車101と回転伝達可能に係
合した状態で揺動可能に配置される第2の遊星歯車10
3は、太陽歯車101の回転軸101aを揺動軸として
揺動可能に配設されている「揺動体」としての第2の揺
動部材105に軸支されている。第2の揺動部材105
は、コイルばね106のばね力によって符号Nで示した
揺動方向に付勢されており、第2の揺動部材105に形
成されている突起部105aがホッパー駆動用歯車94
の外周面に形成されている「揺動体揺動位置規制面」と
しての規制面941に付勢されて摺接した状態で配設さ
れている。この規制面941には、ホッパー駆動用歯車
94の所定の回転位置において、コイルばね106のば
ね力によって、第2の遊星歯車103が歯部94aと回
転伝達可能に係合する揺動位置まで第2の揺動部材10
5を揺動させる凹部94cが形成されている。
【0059】図11は、本願発明に係る「給紙装置」に
おける給紙用モータ99の回転伝達機構を示した要部側
面図であり、第2の揺動部材105の突起部105a
が、規制面941の凹部94cに摺接した状態を示した
ものである。また、図12は、図11と反対側の側面か
ら示した要部側面図である。
【0060】ホッパー駆動用歯車94の所定の回転位置
とは、回転体93のカム93aに係止されている第1の
揺動体91のカムフォロア91aがカム93aから離間
し、ホッパー85が上昇してホッパー85の上に積重さ
れている記録紙Pがピックアップローラ82へ付勢され
る直前の回転位置である。したがって、図11及び図1
2に示したように、給紙用モータ99の回転が伝達され
て太陽歯車101が符号M2で示した回転方向に回転
し、その回転が第1の遊星歯車102を介して伝達され
て回転体93が符号Hで示した回転方向に回転し、ホッ
パー85が2つのコイルばね87のばね力によって上昇
する直前に、第2の揺動部材105の突起部105a
が、規制面941の凹部94cに摺接した状態になる。
それによって、第2の揺動部材105がコイルばね10
6の付勢力によって符号Nで示した揺動方向に揺動し、
ホッパー駆動用歯車94の歯部94aと第2の遊星歯車
103とが回転伝達可能に係合する。これによって、ホ
ッパー85が上昇する瞬間には、ホッパー駆動用歯車9
4の歯部94aには、第1の遊星歯車102に加えて第
2の遊星歯車103が回転伝達可能に係合した状態で、
第1の遊星歯車102と第2の遊星歯車103との2つ
の遊星歯車を介して給紙用モータ99の回転が伝達され
る状態になる。
【0061】図13は、本願発明に係る「給紙装置」に
おける給紙用モータ99の回転伝達機構を示した要部側
面図であり、カム93aによる第1の揺動体91の係止
状態が解除された状態を示したものである。また、図1
4は、図13と反対側の側面から示した要部側面図であ
る。
【0062】第1の遊星歯車102及び第2の遊星歯車
103の2つの遊星歯車がホッパー駆動用歯車94に回
転伝達可能に係合した状態で、さらに給紙用モータ99
が回転し、カム93aと第1の揺動体91のカムフォロ
ア91aとの係合が解除される回転位置まで回転体93
が回転すると、2つのコイルばね87のばね力によっ
て、ホッパー85は、その揺動範囲の上限位置まで一気
に揺動する。そして、それにともなって、第2の揺動体
92によって揺動可能に連結されている第1の揺動体9
1が図13及び図14に示したように上方に揺動する。
【0063】このホッパー85が一気に上昇する瞬間に
は、ホッパー85が2つのコイルばね87のばね力によ
って上昇するので、そのばね力によって、第1の揺動体
91も一気に上方に揺動する。すると、それによって、
その瞬間にカム93aがカムフォロア94aに押される
力が作用するので、回転体93には、符号Hで示した回
転方向に回ろうとする強い回転力が瞬間的に作用する。
そのため、ホッパー駆動用歯車94には、符号Uで示し
た回転方向に回ろうとする強い回転力が瞬間的に作用す
る。そして、その瞬間的な強い回転力によって、揺動可
能に軸支されている第1の遊星歯車102は、図示の如
く符号T1で示した方向に浮き上がり、ホッパー駆動用
歯車94の歯部94aと第1の遊星歯車102との係合
が瞬間的に外れてしまう。
【0064】しかし、第2の遊星歯車103もホッパー
駆動用歯車94と回転伝達可能に係合して給紙用モータ
99の回転を伝達しているので、符号Uで示した回転方
向に回ろうとする強い回転力がホッパー駆動用歯車94
に瞬間的に作用しても、ホッパー駆動用歯車94の歯部
94aと第2の遊星歯車103との係合状態が維持され
る。したがって、回転体93から強い外力がホッパー駆
動用歯車94に作用した際に、その強い外力によって第
1の遊星歯車102とホッパー駆動用歯車94との係合
が瞬間的に外れてしまっても、第2の遊星歯車103を
介して給紙用モータ99の回転がホッパー駆動用歯車9
4に伝達されるので、給紙用モータ99の回転を確実に
ホッパー駆動用歯車94へ伝達し続けることができる。
【0065】また、当該実施の形態においては、ホッパ
ー駆動用歯車94に係合する際における第1の遊星歯車
102の揺動方向と、第2の遊星歯車103の揺動方向
とは、逆の揺動方向になるように構成されているので、
符号Uで示した回転方向に回ろうとする強い回転力がホ
ッパー駆動用歯車94に瞬間的に作用すると、第2の遊
星歯車103には、符号T2で示した方向の力、つまり
ホッパー駆動用歯車94の歯部94aに食い付く方向の
力が作用する。したがって、ホッパー駆動用歯車94の
歯部94aと第2の遊星歯車103との係合状態は、よ
り確実に維持されることになる。
【0066】図15は、本願発明に係る「給紙装置」に
おける給紙用モータ99の回転伝達機構を示した要部側
面図であり、第2の遊星歯車103がホッパー駆動用歯
車94から離間する位置に第2の揺動部材105が揺動
した状態を示したものである。また、図16は、図15
と反対側の側面から示した要部側面図である。
【0067】ホッパー85が上昇してホッパー85上に
積重されている記録紙Pがピックアップローラ82(図
2)に付勢された状態になった後、さらに給紙用モータ
99の回転が伝達されて太陽歯車101が符号M2で示
した回転方向に回転する。その回転が第1の遊星歯車1
02及び第2の遊星歯車103を介して伝達されて回転
体93が回転すると、ホッパー駆動用歯車94が回転し
て、規制面941の凹部94cに摺接していた第2の揺
動部材105の突起部105aは、凹部94cを通過し
た規制面941に摺接する状態となる。それによって、
第2の揺動部材105は、第2の遊星歯車103がホッ
パー駆動用歯車94の歯部94aから離間する位置まで
揺動し、第1の遊星歯車102のみがホッパー駆動用歯
車94の歯部94aに回転伝達可能に係合した状態とな
る。
【0068】図17は、本願発明に係る「給紙装置」に
おける給紙用モータ99の回転伝達機構を示した要部側
面図であり、第1の遊星歯車102がホッパー駆動用歯
車94から離間する位置に第1の揺動部材104が揺動
した状態を示したものである。また、図18は、図17
と反対側の側面から示した要部側面図である。
【0069】第2の遊星歯車103がホッパー駆動用歯
車94の歯部94aから離間する位置まで揺動し、第1
の遊星歯車102のみがホッパー駆動用歯車94の歯部
94aに回転伝達可能に係合した状態から給紙用モータ
99が逆方向に回転する。給紙用モータ99が逆方向に
回転すると、太陽歯車101が符号M1で示した回転方
向に回転し、その回転によって第1の遊星歯車102
は、ローラ駆動用歯車95側へ揺動してローラ駆動用歯
車95と回転伝達可能に係合する。それによって、給紙
用モータ99の回転伝達経路がホッパー駆動用歯車94
からローラ駆動用歯車95へ切り替わり、給紙用モータ
99の回転がローラ駆動用歯車95を介して、ピックア
ップローラ82や給紙ローラ81等に伝達される。
【0070】そして、ホッパー85によってピックアッ
プローラ82へ押しつけられている記録紙Pの最上位の
記録紙Pがピックアップローラ82の回転によって給紙
ローラ81へ向けて送出され、送出された記録紙Pは、
給紙ローラ81の回転によって搬送駆動ローラ51に向
けて給紙される。また、記録紙Pが搬送駆動ローラ51
と搬送従動ローラ52とに挟持されて副走査方向Yに搬
送され始めると、給紙用モータ99は、再び逆方向に回
転し始めて太陽歯車101が符号M2で示した回転方向
に再び回転する。それによって、第1の遊星歯車102
は、ホッパー駆動用歯車94側に揺動してローラ駆動用
歯車95から離間し、再びホッパー駆動用歯車94と回
転伝達可能に係合する。太陽歯車101の符号M2で示
した回転方向の回転が第1の遊星歯車102を介して回
転体93に伝達されて、さらに回転体93が符号Hで示
した回転方向に回転すると、第1の揺動体91がカム9
3aに押し下げられていき、それによって、ホッパー8
5が下方に押し下げられて下降し、図7及び図8に示し
た状態に戻る。
【0071】このようにして、給紙用モータ99の回転
をホッパー駆動用歯車94へ伝達する際に、第1の遊星
歯車102と第2の遊星歯車103との2つの遊星歯車
を介して給紙用モータ99の回転を確実にホッパー駆動
用歯車94へ伝達し続けることができるので、第1の遊
星歯車102と係合しているホッパー駆動用歯車94の
回転伝達経路から強い外力が第1の遊星歯車102に作
用した際に、給紙用モータ99とホッパー駆動用歯車9
4との係合が外れてしまうことを防止することができ
る。
【0072】また、ホッパー85が上昇する直前に第2
の揺動部材105の突起部105aが規制面941の凹
部94cに摺接して、第2の遊星歯車103がホッパー
駆動用歯車94の歯部94aに係合する位置まで第2の
揺動部材105が揺動するように、回転体93の回転位
置とホッパー駆動用歯車94の回転位置との位相を規定
するための「位相調節用の目印」として、回転体93に
は位相調節用孔93bが形成されており、ホッパー駆動
用歯車94には位相調節用孔94bが形成されている。
回転体93のカム93aによって第1の揺動体91が係
止された状態において(図7参照)、回転体93の位相
調節用孔93bとホッパー駆動用歯車94の位相調節用
孔94bとが重なるように、ホッパー駆動用歯車94の
回転位置を調節して配設する。それによって、回転体9
3の回転位置とホッパー駆動用歯車94の回転位置との
位相を正確かつ容易に調節することができる。
【0073】尚、本願発明は上記実施例に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種
々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含
まれるものであることは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】本願発明によれば、遊星機構による回転
伝達経路の切り換え手段を有する給紙装置において、遊
星歯車と係合している回転伝達経路から強い外力が遊星
歯車に作用した際に、給紙用モータと回転伝達経路との
係合が外れてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る「記録装置」としてのインクジ
ェット式記録装置の一実施の形態を示した斜視図であ
る。
【図2】本願発明に係る「記録装置」としてのインクジ
ェット式記録装置の一実施の形態を示した要部側面図で
ある。
【図3】本願発明に係る「給紙装置」のオプション給紙
カセットの要部を示した斜視図である。
【図4】本願発明に係る「給紙装置」の「記録紙付勢手
段」を示した要部側面図であり、図4(a)は、ホッパ
ーが上限の揺動位置、図4(b)は、中間の揺動位置、
図4(c)は、下限の揺動位置まで揺動した状態を示し
たものである。
【図5】図4(a)に示したホッパーの揺動位置におけ
るカム機構近傍を拡大して示した斜視図である。
【図6】図4(c)に示したホッパーの揺動位置におけ
るカム機構近傍を拡大して示した斜視図である。
【図7】本願発明に係る「給紙装置」における給紙用モ
ータの回転伝達機構を示した要部側面図である。
【図8】図7と反対側の側面から示した要部側面図であ
る。
【図9】本願発明に係る「給紙装置」における給紙用モ
ータの回転伝達機構を示した要部平面図である。
【図10】本願発明に係る「給紙装置」における給紙用
モータの回転伝達機構を示した要部正面図である。
【図11】本願発明に係る「給紙装置」における給紙用
モータの回転伝達機構を示した要部側面図であり、第2
の揺動部材の突起部が、規制面の凹部に摺接した状態を
示したものである。
【図12】図11と反対側の側面から示した要部側面図
である。
【図13】本願発明に係る「給紙装置」における給紙用
モータの回転伝達機構を示した要部側面図であり、カム
による第1の揺動体の係止状態が解除された状態を示し
たものである。
【図14】図13と反対側の側面から示した要部側面図
である。
【図15】本願発明に係る「給紙装置」における給紙用
モータの回転伝達機構を示した要部側面図であり、第2
の遊星歯車がホッパー駆動用歯車から離間する位置に第
2の揺動部材が揺動した状態を示したものである。
【図16】図15と反対側の側面から示した要部側面図
である。
【図17】本願発明に係る「給紙装置」における給紙用
モータの回転伝達機構を示した要部側面図であり、第1
の遊星歯車がホッパー駆動用歯車から離間する位置に第
1の揺動部材が揺動した状態を示したものである。
【図18】図17と反対側の側面から示した要部側面図
である。
【符号の説明】
50 インクジェット式記録装置 51 搬送駆動ローラ 52 搬送従動ローラ 53 プラテン 54 排紙駆動ローラ 55 排紙従動ローラ 56 紙検出器 61 キャリッジガイド軸 61S サブキャリッジガイド軸 62 キャリッジ 63 記録ヘッド 70 給紙カセット 71、81 給紙ローラ 72、82 ピックアップローラ 73、83 給紙補助ローラ 74、84 リバースローラ 75、85 ホッパー 80 オプション給紙カセット 91 第1の揺動体 91a カムフォロア 92 第2の揺動体 93 回転体 93a カム 94 ホッパー駆動用歯車 941 規制面 94c 凹部 95 ローラ駆動用歯車 99 給紙用モータ 101 太陽歯車 102 第1の遊星歯車 103 第2の遊星歯車 104 第1の揺動部材 105 第2の揺動部材 P 記録紙 X 主走査方向 Y 副走査方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C059 AA04 AA05 AA09 AA22 AA26 AB01 3F343 FA02 FB04 GA03 GB01 GC01 GD02 JA01 JD09 LC22 LD24 LD25 LD26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録紙を積重可能の給紙カセット
    と、該給紙カセット内に積重された前記記録紙の最上位
    の記録紙に接した状態で、給紙用モータの回転が伝達さ
    れて給紙方向に回転することによって、前記記録紙を前
    記給紙方向へ送出するピックアップローラと、前記給紙
    カセット内に積重されている前記記録紙を前記ピックア
    ップローラへ付勢する記録紙付勢手段とを備えた給紙装
    置であって、 前記給紙用モータの双方向の回転が伝達されて双方向に
    回転する太陽歯車と、該太陽歯車と回転伝達可能に係合
    しつつ、該太陽歯車の回転軸を揺動軸として揺動可能に
    軸支された状態で配設されている第1の遊星歯車と、前
    記太陽歯車と回転伝達可能に係合しつつ、該太陽歯車の
    回転軸を揺動軸として揺動可能に軸支された状態で配設
    されている第2の遊星歯車と、前記給紙用モータの回転
    を前記ピックアップローラへ伝達するための第1の伝達
    歯車と、前記給紙用モータの回転を前記記録紙付勢手段
    へ伝達するための第2の伝達歯車とを備え、 前記第1の遊星歯車は、前記太陽歯車が一回転方向に回
    転することによって前記第1の伝達歯車と回転伝達可能
    に係合し、前記太陽歯車が他回転方向に回転することに
    よって前記第2の伝達歯車と回転伝達可能に係合し、 前記第2の遊星歯車は、前記第2の伝達歯車の所定の回
    転位置においてのみ、前記第2の伝達歯車と回転伝達可
    能に係合する構成を成している、ことを特徴とした給紙
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第2の遊星歯車
    は、前記太陽歯車の回転軸を揺動軸として揺動可能に配
    設されている揺動体に軸支されており、該揺動体は、前
    記第2の遊星歯車が前記第2の伝達歯車と回転伝達可能
    に係合する揺動方向に付勢されており、前記第2の伝達
    歯車は、所定の回転位置においてのみ、前記第2の遊星
    歯車と前記第2の伝達歯車とが回転伝達可能に係合する
    如く、前記揺動体と係合して該揺動体の揺動位置を規制
    する揺動体揺動位置規制面を有している、ことを特徴と
    した給紙装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記第2の遊
    星歯車は、前記第1の遊星歯車が前記第2の伝達歯車と
    回転伝達可能に係合する揺動方向と逆の揺動方向に揺動
    して、前記第2の伝達歯車と回転伝達可能に係合する構
    成を成している、ことを特徴とした給紙装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記記録紙付勢手段は、前記給紙カセット内に積重され
    ている前記記録紙を最下位側から支持し、前記給紙方向
    上流側の端部を揺動軸として上下に揺動可能に前記給紙
    カセットに軸支され、付勢手段によって前記給紙方向下
    流側の端部近傍が前記ピックアップローラへ付勢されて
    いるホッパーと、前記第2の伝達歯車の回転に連動し
    て、前記ピックアップローラに付勢されている前記ホッ
    パーの前記給紙方向下流側の端部近傍を下方に押し下
    げ、前記ホッパーを押し下げた状態で係止し、前記ホッ
    パーの係止を解除する動作を実行して前記ホッパーを上
    下に揺動させるホッパー揺動手段とを備え、前記ホッパ
    ー揺動手段による係止が解除され、前記ホッパーが前記
    付勢手段によって上方に揺動する直前に、前記第2の遊
    星歯車が前記第2の伝達歯車と係合する、ことを特徴と
    した給紙装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記ホッパー揺動手
    段は、前記第2の伝達歯車と回転伝達可能に係合した状
    態で配設されている回転体を備え、前記ホッパー揺動手
    段による係止が解除され、前記ホッパーが前記付勢手段
    によって上方に揺動する直前の前記回転体の回転位置
    と、前記第2の遊星歯車が前記第2の伝達歯車と係合す
    る前記第2の伝達歯車の回転位置とを合わせるための位
    相調節用の目印が、前記回転体及び前記第2の伝達歯車
    に形成されている、ことを特徴とした給紙装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の給
    紙装置を備えた記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074582A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Seiko Epson Corp 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置
JP2009234687A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Seiko Epson Corp 自動給送装置、該自動給送装置を備えた電子機器
CN108014471A (zh) * 2017-12-14 2018-05-11 华南理工大学 一种可逐个分离软式飞盘的落料机构

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