JP2008074582A - 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置 - Google Patents

被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】遊星歯車と、動力を伝達すべき歯車と、の噛合状態を維持する手段を、より低コスト化するとともに小型化する。
【解決手段】太陽歯車76の周囲を遊星運動することにより歯車79と選択的に噛合する遊星歯車78を支持する揺動部材77には、被ロック部としてのボス77aが形成されている。ばねカム歯車80にはロック部80aが形成されており、ホッパカム歯車80aの回転によって、ボス77aがロック部80aによって動作を拘束される拘束状態と、ボス77aがロック部80aによって動作を拘束されない非拘束状態と、が切り換わる。
【選択図】図14

Description

本発明は、被記録媒体を給送する被記録媒体給送装置及びこれを備えた記録装置に関する。また、本発明は液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
記録装置或いは液体噴射装置の一例としてのプリンタにおいては、装置の低コスト化の観点から、複数の駆動対象を1つのモータにより駆動する構成が採用される。また、1つのモータと複数の駆動対象との間には動力伝達切換装置が設けられ、必要とする駆動対象を、必要時にのみ選択的に駆動する様構成されることが多い。
動力伝達切換装置の一例としては、遊星歯車機構が挙げられる。即ち、太陽歯車と、当該太陽歯車と噛合するとともに太陽歯車の回転に伴い遊星運動を行う遊星歯車を用い、太陽歯車の回転方向を切り換えることにより、遊星歯車を、動力を伝達すべき歯車に向けて移動させ、噛合させる。
ここで、遊星歯車が、動力を伝達すべき歯車から離間してしまうと、動力が切断されてしまうことから、遊星歯車が移動しない様にロック手段を設ける場合がある。特許文献1には、遊星歯車が動力を伝達すべき歯車から離間しない様に遊星歯車をロックするロック装置が記載されている。
特開2000−266155号公報
上記特許文献1記載のロック装置は、遊星歯車を軸支する遊星レバーに切り欠き部を形成し、この切り欠き部に嵌合する凸状の係止部を、ソレノイドによって前記切り欠き部に対して進退動作する様に構成する。そして凸状の係止部を切り欠き部に嵌合させることにより、遊星歯車をロックする様構成されていることから、大掛かりな構成が必要となり、コストアップを招くとともに省スペース化の要請に応えることができない。
そこで本発明はこの様な問題に鑑み成されたものであり、その目的は、遊星歯車と、動力を伝達すべき歯車と、の噛合状態を維持する手段を、より低コスト化するとともに小型化することにあり、特にプリンタの給送装置の構成要素を利用することによって、低コスト化と小型化を図ることにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被記録媒体と接し且つ回転することにより被記録媒体を下流側へ給送する給送ローラと、被記録媒体を支持するとともに、支持した被記録媒体の最上位のものを前記給送ローラに接触させる第1の姿勢と、前記給送ローラから離間させる第2の姿勢と、を切り換え可能なホッパと、を備えた被記録媒体給送装置であって、前記ホッパの姿勢を切り換えるホッパ駆動手段が、駆動源から前記給送ローラへ選択的に動力を伝達する動力伝達切換手段と、前記動力伝達切換手段によって前記駆動源からの動力が伝達されるホッパカム歯車に設けられるとともに、前記ホッパに設けられるホッパカムカムフォロワと係合することにより、前記ホッパカム歯車の1回転動作中に前記ホッパの前記第2の姿勢から前記第1の姿勢への切り換え、及び当該第1の姿勢から前記第2の姿勢へ切り換えを実行するホッパカムと、を備えて構成されており、前記動力伝達切換手段は、太陽歯車と、前記太陽歯車と噛合するとともに前記太陽歯車の回転に伴い前記太陽歯車の周囲を遊星運動する遊星歯車と、前記太陽歯車の回転中心を中心に揺動可能に設けられるとともに前記遊星歯車を軸支する遊星歯車支持部材と、を備えて構成されており、前記遊星歯車支持部材には、前記ホッパカム歯車、または前記ホッパカム歯車と同じ減速比で回転する歯車、に形成されたロック部と係合可能な被ロック部が形成されており、前記ロック部は、前記ホッパカム歯車の特定の回転位相において前記遊星歯車の噛合状態が維持される様前記被ロック部の動作を拘束する形状を成し、前記ホッパカム歯車の回転に伴い、前記被ロック部が前記ロック部によって動作を拘束される拘束状態と、前記被ロック部が前記ロック部によって動作を拘束されない非拘束状態と、が切り換わる様に構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、遊星歯車は遊星歯車支持部材に軸支されるが、この遊星歯車支持部材には被ロック部が形成されており、一方でホッパカム歯車またはホッパカム歯車と同じ減速比で回転する歯車にはロック部が形成されていて、被ロック部とロック部とが係合可能となっている。
そしてロック部は、ホッパカム歯車の特定の回転位相において遊星歯車の噛合状態が維持される様被ロック部の動作を拘束する形状を成し、ホッパカム歯車の回転に伴い、被ロック部がロック部によって動作を拘束される拘束状態と、被ロック部がロック部によって動作を拘束されない非拘束状態と、が切り換わる。即ち、動力伝達切換手段を構成する歯車を利用して遊星歯車の噛合状態を維持(ロック)する様構成されるので、遊星歯車の噛合状態を維持する手段を低コスト化し且つ小型化することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に係る被記録媒体給送装置において、前記被ロック部が、前記ホッパカム歯車の円盤面、または、前記ホッパカム歯車と同じ減速比で回転する歯車の円盤面、に形成されるリブによって構成されており、前記被ロック部が、前記リブと係合可能なボスによって構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記被ロック部が、前記ホッパカム歯車の円盤面、または、前記ホッパカム歯車と同じ減速比で回転する歯車の円盤面、に形成されるリブによって構成されており、前記被ロック部が、前記リブと係合可能なボスによって構成されているので、前記被ロック部と前記ロック部とを構造簡単にして且つ低コストに構成することができる。
本発明の第3の態様は、第2の態様に係る被記録媒体給送装置において、前記ボスを囲んだ閉領域が形成される様に前記リブが延設されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記ボスを囲んだ閉領域が形成される様に前記リブが延設されているので、前記ホッパカム歯車が例えばユーザの手によって回されることにより前記ボスが前記被ロック部に対して不適切な位置に変位し、前記被ロック部によって拘束されない事態が生じることを防止することができる。
本発明の第4の態様は、第3の態様に係る被記録媒体給送装置において、前記リブの延設された部分が、前記ホッパカム歯車の回転に伴い、前記被ロック部を前記ロック部の側へと案内する案内形状を成していることを特徴とする。
本態様によれば、前記リブの延設された部分が、前記ホッパカム歯車の回転に伴い、前記被ロック部を前記ロック部の側へと案内する案内形状を成しているので、前記ホッパカム歯車が例えばユーザの手によって回されることにより前記ボスが前記リブの延設された部分に強く当接して破損することを防止することができる。
本発明の第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかに係る被記録媒体給送装置において、前記ホッパが前記第2の姿勢から前記第1の姿勢に切り換わる様に前記ホッパを付勢するホッパ付勢手段を有し、前記ロック部が、前記ホッパカム歯車の1回転動作中に前記ホッパが前記第2の姿勢から前記第1の姿勢に切り換わる際に、前記被ロック部の動作を拘束する様に形成されていることを特徴とする。
ホッパがホッパ付勢手段の付勢力により第2の姿勢から第1の姿勢に切り換わる際、ホッパカムはホッパ付勢手段から力を受けて勢い良く回されようとする傾向が付与される為、この影響により遊星歯車が、このとき噛合する歯車から離間してしまう虞がある。しかし、前記ロック部は、ホッパが第2の姿勢から第1の姿勢に切り換わる際に、前記被ロック部の動作を拘束するので、この様な問題が生じることを防止することができる。
本発明の第6の態様は、第5の態様に係る被記録媒体給送装置において、前記ホッパカム歯車または前記ホッパカム歯車と噛合する歯車に付勢力を作用させることにより、前記ホッパカムが前記ホッパ付勢手段から受ける力によって前記ホッパカム歯車が回されようとする傾向を軽減するブレーキ手段を有し、前記ロック部が、前記ホッパカム歯車の1回転動作中に前記ブレーキ手段による前記付勢力が解除される際に、前記被ロック部の動作を拘束する様に形成されていることを特徴とする。
ホッパがホッパ付勢手段の付勢力により第2の姿勢から第1の姿勢に切り換わる際、ホッパ上に積載された被記録媒体が給送ローラに衝突する衝突音が顕著に発生する場合がある。ブレーキ手段は、前記ホッパカム歯車または前記ホッパカム歯車と噛合する歯車に付勢力を作用させることにより、ホッパが第2の姿勢から第1の姿勢に勢いよく切り換わることを防止し、上記衝突音を緩和し、またはその発生を防止する。
一方、上記ブレーキ手段による前記付勢力が解除される際、ホッパカムは、前記付勢力が急に解放されることにより、勢い良く回転しようとする傾向が生じ、この影響により遊星歯車が、このとき噛合する歯車から離間してしまう虞がある。しかし前記ロック部は、上記ブレーキ手段による前記付勢力が解除される際に、前記被ロック部の動作を拘束するので、この様な問題が生じることを防止することができる。
本発明の第7の態様は、被記録媒体に記録を行う記録手段を備えた記録装置であって、前記記録手段の上流側に、第1から第6の態様のいずれかに係る前記被記録媒体給送装置を備えていることを特徴とする。本態様によれば、記録装置において、上記第1から第6の態様と同様な作用効果を得ることができる。
本発明の第8の態様は、被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射手段と、前記液体噴射手段の上流側に設けられ、被噴射媒体と接し且つ回転することにより被噴射媒体を下流側へ給送する給送ローラと、被噴射媒体を支持するとともに、支持した被噴射媒体の最上位のものを前記給送ローラに接触させる第1の姿勢と、前記給送ローラから離間させる第2の姿勢と、を切り換え可能なホッパと、を備えた被噴射媒体給送装置であって、前記ホッパの姿勢を切り換えるホッパ駆動手段が、駆動源から前記給送ローラへ選択的に動力を伝達する動力伝達切換手段と、前記動力伝達切換手段によって前記駆動源からの動力が伝達されるホッパカム歯車に設けられるとともに、前記ホッパに設けられるホッパカムカムフォロワと係合することにより、前記ホッパカム歯車の1回転動作中に前記ホッパの前記第2の姿勢から前記第1の姿勢への切り換え、及び当該第1の姿勢から前記第2の姿勢へ切り換えを実行するホッパカムと、を備えて構成されており、前記動力伝達切換手段は、太陽歯車と、前記太陽歯車と噛合するとともに前記太陽歯車の回転に伴い前記太陽歯車の周囲を遊星運動する遊星歯車と、前記太陽歯車の回転中心を中心に揺動可能に設けられるとともに前記遊星歯車を軸支する遊星歯車支持部材と、を備えて構成されており、前記遊星歯車支持部材には、前記ホッパカム歯車、または前記ホッパカム歯車と同じ減速比で回転する歯車、に形成されたロック部と係合可能な被ロック部が形成されており、前記ロック部は、前記ホッパカム歯車の特定の回転位相において前記遊星歯車の噛合状態が維持される様前記被ロック部の動作を拘束する形状を成し、前記ホッパカム歯車の回転に伴い、前記被ロック部が前記ロック部によって動作を拘束される拘束状態と、前記被ロック部が前記ロック部によって動作を拘束されない非拘束状態と、が切り換わる様に構成されていることを特徴とする。
以下、図面に基づいて本発明に係る「被記録媒体給送装置」、「記録装置」、「液体噴射装置」の実施形態について説明する。
<<インクジェットプリンタの構成>>
先ず、図1を参照しながら、「記録装置」、「液体噴射装置」の一実施形態としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)の構成について概説する。ここで図1はプリンタ1の側断面概略図である。
プリンタ1は、装置後部に「被記録媒体給送装置」の一実施形態としてのリア給送装置2を、装置底部にフロント給送装置3を備え、これら2つの給送装置から、搬送手段5へと「被記録媒体」或いは「被噴射媒体」としての記録用紙(以下「用紙P」と言う)を給送する。用紙Pは搬送手段5によって記録手段4(記録ヘッド55)へと搬送され、記録が実行された後、排出手段6によって図示しないスタッカへと排出される。
以下、用紙搬送経路上の構成要素について更に詳説する。
図1及び図2においてリア給送装置2は、用紙給送経路上の構成要素として、ホッパ16と、給送ローラ11と、リタードローラ26と、戻しレバー33と、を備えている。
用紙Pを傾斜姿勢に支持するホッパ16は、上部の揺動支点16aを中心に揺動可能に設けられ、揺動することにより、ホッパ16上に支持された用紙Pを給送ローラ11に圧接させる第1の姿勢(以下では「上昇姿勢」と言う)と、給送ローラ11から離間させる第2の姿勢(以下では「下降姿勢」と言う)と、を切り換える。尚このホッパ16の姿勢切り換え動作は、後述するホッパ駆動手段102によって実行される。
給送ローラ11は円形状を成し、外周が高摩擦材によって形成され、給送ローラ回転軸12の回転軸線方向において1桁側(図2の右側)に偏倚した位置に設けられている。給送ローラ11はホッパ16によって押し上げられた用紙Pと接触し且つ回転することにより、最上位の用紙Pを下流側へ給送する。尚この給送ローラ16は、後述する給送ローラ駆動手段101によって駆動される。
リタードローラ26は円形状を成し、外周が高摩擦材によって形成されている。リタードローラ26は給送ローラ11と対向する位置において給送ローラ11に対して進退可能に設けられ、且つ、トルクリミッタ機構によって、所定の回転抵抗が与えられた状態に設けられている。従って、リタードローラ26と給送ロ−ラ11との間に給送されるべき最上位の用紙Pのみが存在する場合には、リタードローラ26は従動回転し、次位以降の用紙Pが存在する場合には、用紙間の滑り作用により従動回転せずに停止し、これにより次位以降の用紙Pの重送を防止する。尚リタードローラ26の給送ローラ11に対する進退動作は、後述するホッパ駆動手段102によって実行される。
戻しレバー33は、用紙幅方向に延びる回転軸34に複数設けられ、図1において実線と仮想線で示す様に用紙給送経路を側視して揺動可能となっている。図1の実線で示す戻しレバー33は待機姿勢を示しており、給送動作が開始すると、この待機姿勢から下流側方向に倒れる様に図1の反時計回り方向に揺動し、用紙給送経路を開放する。
給送されるべき最上位の用紙P先端が戻しレバー33を通過した後は、最も上流側方向に起き上がる様に図1の時計回り方向に揺動し、これによって重送されようとした次位以降の用紙Pがホッパ16上に戻される。そして給送動作が終了すると、やや下流側に倒れる様に図1の反時計回り方向に揺動して、再び図1の実線で示す姿勢に戻る。尚、この戻しレバー33は、後述するホッパ駆動手段102によって駆動される。
一方、プリンタ1の底部に設けられ、用紙Pを装置前方からセットする様構成されたフロント給送装置3は、給紙カセット40と、ピックアップローラ41と、給送ローラ42と、リタードローラ39と、アシストローラ43と、を備えている。
後述する給送ローラ駆動手段102によって回転駆動されるピックアップローラ41は、装置前方側から装着及び取り外し可能な給紙カセット40にセットされた用紙Pの最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙Pを給紙カセット40から繰り出す。給送ローラ42は図示しない駆動手段によって回転駆動され、給紙カセット40から繰り出された最上位の用紙Pを湾曲反転させて、紙案内後50を経て搬送手段5へと給送する。
給送ローラ42の外周面と対向する位置には、給送ローラ42に対して進退可能となるようリタードローラ39が設けられており、給紙カセット40から最上位の用紙Pが繰り出される際には、給送ローラ42に圧接してニップ点を形成することにより、給送されるべき最上位の用紙Pに連れられて給紙カセット40から繰り出された次位以降の用紙P先端を当該ニップ点近傍に留める。アシストローラ43は、給送ローラ42の外周面と接する様設けられており、用紙Pを給送ローラ42との間でニップすることにより、給送ローラ42の回転に伴う用紙Pの給送をアシストする。
次に、リア給送装置2及びフロント給送装置3の下流側には、給送される用紙Pを搬送手段5へと案内する紙案内後50と、紙案内上49と、が設けられており、リア給送装置2及びフロント給送装置3によって給送される用紙Pは、紙案内後50と紙案内上49とによって搬送手段5へ案内される。尚、符号46は、リア給送装置2から給送される用紙Pの給送姿勢を形成するガイドローラを示している。また、図1では図示しないが、紙案内50と紙案内上49とによって形成される用紙搬送経路には、用紙Pの通過を検出する紙検出センサ52(図2参照)が設けられている。
搬送手段5は、図示しないモータによって回転駆動される搬送駆動ローラ47と、該搬送駆動ローラ47に上方から弾接して従動回転する搬送従動ローラ48とを備えて構成されている。尚、搬送従動ローラ48は、搬送駆動ローラ47の回転軸線方向に複数配置されるとともに、紙案内上49によって軸支される。リア給送装置2或いはフロント給送装置3から給送された用紙Pは、搬送手段5によって下流側の記録手段4(記録ヘッド55)の側へと搬送される。
記録ヘッド55はキャリッジ53の底部に設けられ、当該キャリッジ53は主走査方向(図1の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸54にガイドされながら、図示しないモータによって主走査方向に往復動する様に駆動される。また、キャリッジ53は、複数の色毎に独立したインクカートリッジ(図示せず)を搭載し、このインクカートリッジから記録ヘッド55へとインクが供給される。記録ヘッド55と対向する位置には、用紙幅方向に延びる形状を成し、用紙を下から支持するとともに下流側へ案内する紙案内前51が設けられ、当該紙案内前51によって、用紙Pと記録ヘッド55との間の間隔が規定される。
記録手段4の下流側には、記録の行われた用紙Pを排出する排出手段6が設けられている。排出手段6は図示しないモータによって回転駆動される排出駆動ローラ56と、当該排出駆動ローラ56に接して従動回転する排出従動ローラ57とを備えて構成され、記録手段4によって記録の行われた用紙Pは、排出手段6によって装置前方側に設けられた図示しないスタッカへと排出される。以上がプリンタ1の大略構成である。
<<動力伝達切換装置の構成>>
以下、図2乃至図11を参照しながら、リア給送装置2に設けられる動力伝達切換装置の構成について説明する。ここで、図3はリア給送装置2の駆動源とその駆動対象の関係を示すブロック図、図4及び図5は動力伝達切換装置60、61の斜視図、図6は回転板20、HOMEセンサ91、位相センサ92の斜視図、図7は動力伝達切換装置60の正面図、図8乃至図11はリア給送装置2の主要構成要素の動作図である。尚、図5では図示の便宜上ASFサブモータ63の図示を省略している。
先ず、図3を参照しつつ概説する。リア給送装置2は、給送ローラ駆動手段101と、ホッパ駆動手段102の、2つの駆動系統を有している。給送ローラ駆動手段101は、駆動源としてのASFモータ62と、動力伝達切換装置60とを有し、ASFモータ62の動力を、動力伝達切換装置60を介し、リア給送装置2の給送ローラ11及びフロント給送装置3のピックアップローラ41(図1)のいずれか一方へ選択的に伝達する。
ホッパ駆動手段102は、駆動源としてのASFサブモータ63と、動力伝達切換装置61とを有し、ASFサブモータ63から、ホッパ16の姿勢を切り換えるホッパカム(後述)及び戻しレバー33を揺動させる戻しレバーカム(後述)の双方への動力伝達のオンオフ切り換えを、動力伝達切換装置61を介して行う。尚、リタードローラ26と用紙規制部材30は、上述の通りホッパ16の姿勢切り換え動作に連動して給送ローラ11への進退動作を行う。尚、符号100は、ASFモータ62(給送ローラ駆動手段101)及びASFサブモータ63(ホッパ駆動手段102)を制御する制御部を示している。
以下、具体的な構成を図4及び図5を参照しながら説明する。
ASFモータ62及び動力伝達切換装置60は、リア給送装置2の基体を構成するフレーム10の右側面下部に設けられる(図2)。動力伝達切換装置60は、ASFモータ62の回転軸に取り付けられたピニオン歯車65から始まって、歯車66、67の順に動力を伝達する。ここで、歯車67は太陽歯車の機能を有しており、太陽歯車67の回転軸68aを中心に揺動するホルダ68に、2つの遊星歯車69、70が設けられている。2つの遊星歯車69、70は、太陽歯車67に噛合するとともに、太陽歯車67の回転に従って太陽歯車67の周囲を遊星運動する
例えば、図4の時計回り方向に太陽歯車67が回転すると、遊星歯車70が歯車71に噛合し、これによって給送ローラ回転軸12に取り付けられた給送ローラ歯車72へ動力が伝達され、給送ローラ11が駆動される。逆に、図4の反時計回り方向に回転すると、遊星歯車69が歯車88に噛合し(図7の符号69及び69’参照)、これによってフロント給送装置3のピックアップローラ41が駆動される。
即ち、給送ローラ駆動手段101は、ASFモータ62の回転方向を切り換えることにより、給送ローラ11へ動力を伝達する状態と、動力を伝達しない状態と、を選択可能であり、つまり給送ローラ11へASFモータ62の動力を選択的に伝達させることができる。
ASFサブモータ63及び動力伝達切換装置61は、リア給送装置2の基体を構成するフレーム10の右側面上部に設けられる(図2)。動力伝達切換装置61は、ASFサブモータ63の回転軸に取り付けられたピニオン歯車75から始まって、歯車76、78の順に動力を伝達する。ここで、歯車76は太陽歯車の機能を有しており、太陽歯車76の回転軸を中心に揺動する「遊星歯車支持部材」としての揺動部材77に、太陽歯車76に噛合するとともに太陽歯車76の周囲を遊星運動する遊星歯車78が設けられている。
従って太陽歯車76が例えば図5の反時計回り方向に回転すると、遊星歯車78が被噛合歯車としての歯車79に噛合し、ホッパ16、戻しレバー33等が駆動される。逆に、太陽歯車76が図5の時計回り方向に回転すると、遊星歯車78は歯車79から離間し、ホッパ16、戻しレバー33等の駆動が行われない。
即ち、遊星歯車78は、歯車79に噛合する状態と、歯車79に噛合しない状態と、を選択可能であり、つまり歯車79に選択的に噛合することができる。この様に、ASFサブモータ63の回転方向を切り換えることにより、ホッパ16、戻しレバー33等を駆動するか、或いは駆動しないか、を切り換えることができる。
次に、歯車79から先の歯車輪列及びカム機構について説明する。歯車79はばねカム歯車80に噛合し、このばねカム歯車80にはホッパカム歯車82が連結されており、ばねカム歯車80とホッパカム歯車82が一体的に回転する様構成されている。即ち、ばねカム歯車80とホッパカム歯車82は回転中心を共通にし、また同じ回転角度だけ回転する様になっている。
ホッパカム歯車82の円盤面にはホッパカム83が形成されており、このホッパカム83が、ホッパ16に形成されたホッパカムフォロワ16b(図8乃至図11参照)と係合可能となっている。ここで、ホッパ16の背面側にはホッパ付勢手段としてのホッパばね17(図1)が設けられており、ホッパ16はこのホッパばね17によって下降姿勢から上昇姿勢に向けて付勢されている。
従ってホッパ16は、ホッパばね17の付勢力によって下降姿勢から上昇姿勢に切り換わり、またホッパばね17の付勢力に抗してホッパカム83がホッパカムフォロワ16bを押し下げることにより、上昇姿勢から下降姿勢に切り換わる様になっている。以上の様に、ASFサブモータ63によってホッパ16の姿勢切り換えが行われる。またホッパカム83は、ホッパカム歯車82の1回転動作中に、ホッパ16を下降姿勢から上昇姿勢に切り換え、そして上昇姿勢から下降姿勢へ切り換えるように、その形状が決定されている。
次に、ホッパカム歯車82には歯車84が噛合しており、歯車84には戻しレバーカム歯車86が噛合している。戻しレバーカム歯車86には戻しレバーカム85が形成されており、この戻しレバーカム85が、戻しレバー33の回転軸34(図1)に取り付けられた戻しレバーカムフォロワ(図示せず)と係合している。これにより、ASFサブモータ63の動力によって戻しレバー33の揺動動作が実行される。
尚、ホッパカム歯車82から歯車84を介して戻しレバーカム歯車86に動力が伝達される際の減速比は1:1であり、従ってばねカム歯車80、ホッパカム歯車82、戻しレバーカム歯車86、のこれら歯車の回転比は1:1:1であって、全て同じ回転角度だけ回転することとなる。
続いて、図5において符号90は歯車84に連結された回転板を示している。回転板90の外周には図6に示す様にフラグ90a、90b、90cが設けられているとともに、円盤面には符号90d、90eで示す穴が形成されている。回転板90の外周と対向する位置には発光部と受光部とを備えて成る光学センサとしてのHOMEセンサ91と、位相センサ92とが設けられていて、HOMEセンサ91は、その光軸が回転板90の円盤面を遮る様に、また位相センサ92はその光軸がフラグ90a、90b、90cの通過領域を遮る様に設けられている。尚、図6の矢印Rは、回転板90の回転方向を示している。
従ってHOMEセンサ91は、回転板90の回転に伴い、穴90d(以下これを「HOME位置検出穴90d」と言う)及び穴90e(以下これを「ばね解放位置検出穴90e」と言う)の通過を検出可能となり、位相センサ92は、回転板90の回転に伴い、フラグ90a、90b、90cの通過を検出可能となっている。尚、回転板90は、歯車84に連結されているので、上述したばねカム歯車80、ホッパカム歯車82、戻しレバーカム歯車86に対する回転の際の減速比は1:1であり、同じ回転角度だけ回転することとなる。
次に、動力伝達切換装置60の遊星歯車70と歯車71との噛合状態を保持する遊星歯車保持手段について説明する。図7或いは図4、図5等にも示す様に、動力伝達切換装置60は「ブレーキ手段」を構成するコイルばね93を備えている。コイルばね93は、そのコイル部がリア給送装置2のフレーム10に形成された突起10cに遊挿されるとともに、その一端が第1作用部93bとしてホルダ68のばね係合部68bと係合可能に、且つ他端が第2作用部93aとしてばねカム歯車80に形成された遊星ロックカム81と係合可能に設けられている。
以下、図8乃至図11を参照しつつコイルばね93の機能について詳説する。図8はホッパカム83がホッパカムフォロワ16bを押し下げ、ホッパ16が下降姿勢をとるときの状態(給送開始前の状態)を示している。この状態では、コイルばね93の第2作用部93aと遊星ロックカム81とが非係合状態にある。
用紙給送時には、この状態から先ずASFサブモータ63が回転する。これにより、図9に示す様に遊星ロックカム81とコイルばね93の第2作用部93aとが係合し、コイルばね93の第1作用部93bが、ホルダ68を図の反時計回り方向に付勢する。これによって、遊星歯車70が歯車71に噛合し、且つ当該噛合状態が保持される。尚、図8乃至図11においては、図面の簡略化の為歯車71は図示を省略している。
ASFサブモータ63の回転によってホッパ16が上昇姿勢に切り換わると、ASFサブモータ63は一旦その回転を止め、次いでASFモータ62が回転を始める。これにより、給送ローラ11が駆動され、給送ローラ11に圧接した最上位の用紙Pが下流側へ給送される。
給送された用紙Pの先端が搬送手段5(図1)に到達し、搬送手段5による用紙搬送が始まるのとほぼ同時に、停止していたASFサブモータ63が再び回転を開始し、ホッパ16の上昇姿勢から下降姿勢への切り換え動作が開始される(図11)。ホッパ16が下降姿勢に切り換わると、ASFモータ62及びASFサブモータ63の双方が停止し、以降は、搬送手段5によって用紙Pが搬送される。
ここで、ホッパ16が上昇姿勢から下降姿勢へ切り換えられる際、コイルばね93の第2作用部93aと遊星ロックカム81との係合状態も解除されるが、このとき第2作用部93aが遊星ロックカム81から一気に外れてしまうと、その為に大きな騒音が発生する場合がある。そこで、遊星ロックカム81の後端には斜面81aが形成されており、コイルばね93の第2作用部93aは遊星ロックカム81との係合状態を徐々に解除する様構成されている(図10、図11)。
以上の様に構成された動力伝達切換装置60の作用効果について説明する。ホルダ68は、ばねカム歯車80の円盤面に形成された遊星ロックカム81の作用によって付勢力を発揮するコイルばね93によって付勢され、これによって遊星歯車70と歯車71との噛合状態が保持(ロック)される。
従って遊星ロックカム81とコイルばね93という構成要素によって遊星歯車70と歯車71との噛合状態を保持(ロック)することができ、遊星歯車70と歯車71との噛合状態を保持する手段を低コスト化し且つ小型化することができる。
しかも、用紙の給送を行う為には、ホッパ16が上昇姿勢をとる際に、給送ローラ11に動力が伝達される必要があるが、遊星ロックカム81は、ホッパ16の姿勢切り換えを行うホッパカム83が形成されたホッパカム歯車82と同じ減速比で回転するばねカム歯車80に形成されることから、簡単な構成で、遊星歯車70と歯車71との噛合状態維持を、ホッパ16の姿勢切り換えと連動させることができる。
ところで、ホッパ16がホッパばね17の付勢力を受けて下降姿勢から上昇姿勢に切り換わる際、ホッパカム83にはホッパばね17からの反力が作用し、これによりホッパカム83が回される傾向が生じる為、ホッパ16に支持された用紙Pが給送ローラ11に勢い良く衝突し、その際に耳障りな衝突音が発生する虞がある。
ここで、ホッパカム83が形成されたホッパカム歯車82と、遊星ロックカム81が形成されたばねカム歯車80とは一体に回転する。そして、遊星ロックカム81は、コイルばね93からの反力を受ける。この反力を受ける区間と、ホッパカム83がホッパばね17の反力を受けて回されようとする区間はほぼ一致しており(図13の区間z)、しかもホッパばね17の付勢力によりホッパカム歯車82が回されようとする方向と、コイルばね93の付勢力によりばねカム歯車82が回されようとする方向は逆である。
即ち、ホッパカム歯車82がホッパばね17の付勢力を受けて回されようとした際に、コイルばね93の付勢力がブレーキとして作用する様構成されており、これによってホッパ16に支持された用紙Pが勢い良く給送ローラ11に衝突する為に生じる衝突音を緩和することができる。尚、この様な作用効果を得る為には、遊星ロックカム81が、ホッパカム歯車82、ホッパカム歯車82と一体的に設けられた歯車(本実施形態:ばねカム歯車80)、ホッパカム歯車82と噛合する歯車、の少なくともいずれかに設けられている必要がある。
<<用紙給送モードの説明>>
続いて、用紙給送モードについて図12及び図13並びにその他の図をも参照しつつ説明する。ここで図12はリア給送装置2の主要構成要素の動作タイミングチャート、図13はホッパ16の揺動角とコイルばね93のねじれ角との関係を示すタイミングチャートである。
本実施形態に係るリア給送装置2は、上述の通り給送ローラ駆動手段101とホッパ駆動手段102とが別個独立に構成されており、その上でこれらを制御する制御手段としての制御部100(図3)は、第1の給送モードと、第2の給送モードと、ばね解放モードと、の3つのモードを実行可能となっている。尚、ばね解放モードは通常印刷時には用いられない。
以下では先ず第1の給送モード及び第2の給送モードについて説明する。第1の給送モードは、複数枚の用紙Pを給送する際に1枚毎にホッパ16の姿勢切り換えを行って給送するモードであり、第2の給送モードは、ホッパ16の上昇姿勢を維持したまま給送ローラ11を回転させることによりホッパ16の姿勢切り換えを伴わずに複数枚の用紙Pを給送するモードである。
制御部100が第1の給送モード及び第2の給送モードのいずれを選択するかは、例えばプリンタ1に接続されたコンピュータ装置から送信される記録モード情報に従って選択される。本実施形態では、制御部100は普通紙に高速で記録を行う際に第2の給送モードを選択し(一般にドラフトモードとも呼ばれる)、それ以外の記録の際に第1の給送モードを選択する様構成されている。
図12の横軸はばねカム歯車80、ホッパカム歯車82、戻しレバーカム歯車86の回転位相(deg)を示しており、横軸の0degは給送動作開始前の状態(図8の状態)を示している。ホッパ16のチャートにおける「UP」は上昇姿勢を意味し、「DOWN」は下降姿勢を示している(同時に縦軸スケールはホッパ16の揺動角度を示している)。リタードローラ26及び用紙規制部材30のチャートにおける縦軸は給送ローラ11との間隔を示し、戻しレバー33のチャートにおける縦軸は当該戻しレバー33の揺動角を示している。尚、戻しレバー33は待機状態を0degとして、上側は下流側へ倒れる方向、下側は上流側へ倒れる方向への揺動角を示している。
また、HOMEセンサ91及び位相センサ92については検出波形を示しており、「ON」は光軸が非遮断状態(受光状態)であることを意味し、「OFF」は光軸が遮断された状態であることを意味している。具体的には、HOMEセンサ91の場合、HOME位置検出穴90d或いはばね解放位置検出穴90e(図6)の位置で光軸が非遮断状態となり、位相センサ92の場合、フラグ90a、90b、90cの位置で光軸が遮断状態となる。尚、図12では波形上の位置をそれぞれ符号90a〜90eで示している。
制御部100は、HOMEセンサ91と位相センサ92の検出状態の組み合わせにより、HOME位置(回転位相0deg)を検知することができるとともに、現在の回転位相が、位相センサ92の検出波形上においていずれの区間内にあるか、を検知することが可能となっている。
第1の給送モードの場合、リア給送装置2の各構成要素は、図12に示す一連の動作(ホッパカム歯車82等の1回転(360deg回転)に伴う動作)を、複数枚の用紙Pを給送するに際して1枚給送する毎に必ず1回行う。即ち、複数枚の用紙Pを給送する際に1枚毎にホッパ16の姿勢切り換えを行う。
但し、1枚の用紙Pを給送するに際し、ASFサブモータ63は途中(a)位置と(b)位置でそれぞれ一旦停止する。ここで、(a)位置で停止するのは、用紙先端が搬送手段5に到達するまではリタードローラ26による重送防止作用を得る必要がある為である。また、(b)位置で停止するのは、給送された用紙Pに記録が実行されている間は、戻しレバー33を待機位置よりも更に上流側に倒すことにより、次位以降の用紙のなだれ込みを防止しつつ給送中の用紙に強く接しないよう充分に退避させ、記録中の用紙Pに無理な湾曲姿勢を形成させない為である。
第2の給送モードの場合、リア給送装置2の各構成要素は、図12に示す一連の動作を、複数枚の用紙Pを給送するに際し全体を通して1回のみ行う。即ち、ホッパ16の姿勢を上昇姿勢としたまま給送ローラ11を回転させることにより、ホッパ16の姿勢切り換えを伴わずに複数枚の用紙Pを給送する。
この第2の給送モードでは、最初の1枚を給送する為にASFサブモータ63が回転を開始した後、(a)位置で停止し、その後はASFサブモータ63を駆動せず、即ちホッパ16を上昇姿勢に維持したままASFモータ62を駆動して最後の1枚まで給送する。最後の1枚については、記録を開始する前にASFサブモータ63を駆動して、上記第1の給送モードと同様に(b)位置まで回転させ、戻しレバー33を待機位置よりも更に上流側に倒す。そして、最後の1枚の排紙動作完了後、ASFサブモータ63を駆動して図12記載の各構成要素をHOME位置(回転位相0deg)に戻す。
尚、ホッパ16を上昇姿勢に維持したまま給送ローラ11を回転させて複数枚の用紙を連続的に給送する際、先行する用紙の後端とこれに続く用紙の先端との距離がゼロであると、紙検出センサ52(図2)によって用紙先端及び後端の通過を検出することができず、記録開始位置を把握できない。そこで、先行する用紙の後端とこれに続く用紙の先端との間に間隔を形成する制御(以下「ページ間制御」と言う)を実行する。
ページ間制御は、先行する用紙の後端が、給送ローラ11とリタードローラ26とのニップ点より下流であって、紙検出センサ52より上流に位置するときに、ASFモータ63の駆動を一旦停止することによって行う。先行する用紙の後端が、給送ローラ11とリタードローラ26とのニップ点と、紙検出センサ52との間に位置するとき、当該先行する用紙は、下流側の搬送手段5によって搬送されている。一方、これに続く用紙は給送ローラ11によって給送されている。従って給送ローラ11の駆動を一旦停止することにより、先行する用紙の後端と、これに続く用紙の先端との間に間隔を形成でき、用紙先端及び後端の通過を紙検出センサ52によって検出することができる。
以上の通り、本実施形態に係るリア給送装置2においては、給送ローラ駆動手段101とホッパ駆動手段102とが別個独立に構成されており、その上で制御部100は、ホッパ16の上昇姿勢を維持したまま給送ローラ11を回転させることによりホッパ16の姿勢切り換えを伴わずに複数枚の用紙を給送する第2の給送モードを実行するので、ホッパ16を上昇姿勢に維持したまま連続的に用紙給送する際の制御の自由度を確保できるとともに、ホッパ16を短時間で駆動できるので、高スループット化を図ることができる。
また、用紙が普通紙の場合にのみ第2の給送モードを実行するので、普通紙に要求される高スループット化の要請と、普通紙以外の用紙に要求される記録品質重視の要請と、の両立を図ることができる。
続いて、ばね解放モードについて説明する。ばね解放モードは、ホッパカム83及び遊星ロックカム81を、ホッパ16が上昇姿勢から下降姿勢に切り換わる前であって遊星ロックカム81とコイルばね93の第2作用部93aとの係合状態が解除される回転位相に位置決めする制御モードである。
以下、更に詳述する。図13の横軸は図12と同一であり、ホッパ16の動作チャート、HOMEセンサ91及び位相センサ92の検出波形、も図12に示したものと同一である。1点鎖線で示すコイルばね93のねじれ角については、例えば、コイルばね93の第2作用部93aと遊星ロックカム81との非係合状態(図8)がねじれ角ゼロとなり、図9、16に示す様に遊星ロックカム81によって第2作用部93aが押されて、コイルばね93の付勢力が最も大きくなった状態が、ねじれ角最大となる。
制御部100は、ばね解放モードの実行指令が与えられると、ホッパ17とコイルばね93の状態が(d)位置の状態になる様、ASFサブモータ63を駆動制御する。ここで、(d)位置の状態とは、ホッパ16が上昇姿勢から下降姿勢に切り換わる前(姿勢としては上昇姿勢)であって、遊星ロックカム81とコイルばね93の第2作用部93aとの係合状態が解除された状態、即ちコイルばね93のねじれ角が0degになり、付勢力がホルダ68に作用していない状態である。尚、ASFサブモータ63を停止させた結果、(d)位置を過ぎてしまった場合には、ASFサブモータ63を若干逆転駆動することにより、(d)位置に位置決めする。
これにより、以下のような作用効果が得られる。ホッパ16がホッパカム83の作用によりホッパばね17(図1)の付勢力に抗して下降姿勢を維持した状態においては、ホッパカム83から力を受けるホッパカムフォロワ16bと、ホッパばね17の付勢力が作用する部分と、の間に曲げモーメントが生じる。従ってこの状態が長く放置されると、ホッパ16に塑性変形が生じる虞がある。
また、遊星ロックカム81とホルダ68との間に付勢力を作用させるコイルばね93についても同様に、遊星ロックカム81とホルダ68との間に付勢力が作用したまま長く放置されると、付勢力が作用する部位に塑性変形を来す虞がある。この様に装置が使用されないで長く放置される例としては、例えば、装置を製品として出荷した後、ユーザによって装置が使用されるまでの間、等が考えられる。
そこで、例えば製品出荷時に上記ばね解放モードを実行して、ホッパ16及びコイルばね93の状態を、上述の様に図13の(d)位置の状態とする。これにより、ホッパ16を付勢するホッパばね17の付勢力が最も弱い状態になるとともに、コイルばね93の付勢力がゼロとなり、ホッパ16やホルダ68等に塑性変形が生じることを防止できる。
<<揺動部材のロック機構>>
続いて、図14乃至図17を参照しながら揺動部材77の動作を拘束するロック機構について説明する。図14は揺動部材77をロックするロック機構73の斜視図であり、(A)はボス77aの非拘束状態を、(B)は同拘束状態を示している。また図15(A)、(B)はばねカム歯車80の回転に伴うロック部80aとボス77aとの位置関係の変化を示す為の説明図(図15に示す構成を簡略図示したもの)、図16(A)、(B)及び図17は案内リブ80b、80cの作用効果を説明する為の説明図(図15に示す構成を簡略図示したもの)である。尚、図15乃至図17では図の簡略化の為、遊星歯車78と噛合する被噛合歯車としての歯車79は図示を省略し、また部材の前後関係は無視して全ての構成を実線で描くとともにディテールは省略している。
図14において、揺動部材77には被ロック部としてのボス77aが揺動部材77と一体的に形成されている。ボス77aは、揺動部材77からばねカム歯車80の円盤面に向かって延びる様な突起形状を成している。
一方でばねカム歯車80の円盤面には、内周部が外周部よりも一段低くなる様に凹部80eが形成されており、その中央部には、ばねカム歯車80の回転中心を中心とする円弧状のリブによって形成されたロック部80aが設けられている。
またロック部80aは更に延設され、具体的にはばねカム歯車80の外周部からロック部80aに向かって延びるとともにロック部80aに接続する案内リブ80b、80cが形成されており、これら案内リブ80b、80cと、ロック部80aと、凹部80eの段差形状によってボス77aを囲う閉領域80dが形成された状態となっている。
以上のように形成されたロック部80a及び被ロック部としてのボス77aの関係について図15を参照しながら説明する。図15において符号Cはボス77a(揺動部材77)の揺動中心を示しており、符号Tはボス77aの揺動軌跡を示している。図15(A)はロック部80aの開口が歯車79に対し逆を向いた状態であり、この状態では、揺動部材77は自由に揺動可能な状態となっている。即ち、図15(A)は、ボス77aがロック部80aに拘束されない非拘束状態を示している。
次に、用紙給送動作の開始に伴いASFサブモータ63(ピニオン歯車75)の回転によって揺動部材77が図の時計回り方向に揺動すると、遊星歯車78が歯車79に噛合する(図14(B))。このとき、ばねカム歯車80が図15の矢印方向に回転するので、ロック部80aの開口が歯車79を向く様になり、これによってボス77aがロック部80aによって図15(B)の矢印H方向に移動できない拘束状態となる。
即ち、ホッパカム歯車82(ばねカム歯車80)の回転に伴い、ボス77aがロック部80aによって動作を拘束される拘束状態と、動作を拘束されない非拘束状態とが切り換わる様に構成されている。これにより拘束状態では、遊星歯車78が歯車79から離間しない様、両者の噛合状態が確実に維持される。以上により、被ロック部としてのボス77aと、ロック部80aは、遊星歯車78をロックするロック機構73を構成する。
ここで、ロック部80aの円弧形状(円弧の長さ、開口部の位置等)は、用紙給送動作開始後、ホッパ16が下降姿勢から上昇姿勢へ切り換わる際、および図10、11に示したコイルばね93の第2作用部93aと遊星ロックカム81との係合状態が解除される際に、ボス77aを拘束する様に設定されている(図13の区間Z)。
即ち、図13の区間zは、遊星歯車78と歯車79との噛合状態が維持される様ボス77aの動作がロック部80aによって拘束される、その様なホッパカム歯車82(ばねカム歯車80)の特定の回転位相を示している。これは、以下の理由による。即ち、上述した様にホッパ16が下降姿勢から上昇姿勢に切り換わる際、ホッパカム83にはホッパばね17(図1)からの反力が作用し、これによりホッパカム83が回される傾向が生じる。
コイルばね93(図8等参照)はこの傾向を緩和するブレーキ手段を構成するが、ホッパカム83がホッパばね17から受ける影響が或る程度存在する場合には、この影響により遊星歯車78が、噛合する歯車79から離間してしまう虞がある。そこで、ホッパ16が下降姿勢から上昇姿勢に切り換わる際に、ロック部80aによりボス77aを拘束し、遊星歯車78と歯車79との噛合状態を維持する。
同様に、コイルばね93の第2作用部93aが遊星ロックカム81から外れる際に、ばねカム歯車80がこの影響を受けて勢い良く回転しようとする傾向が生じ、遊星歯車78が歯車79から離間してしまう虞もある。そこで、コイルばね93の第2作用部93aが遊星ロックカム81から外れる際に、ロック部80aによりボス77aを拘束し、遊星歯車78と歯車79との噛合状態を維持する。以上により、一連の用紙給送動作を適切に実行することができる。
しかも、ロック部80aは、ホッパ16の姿勢切り換えを行うホッパカム83が形成されたホッパカム歯車82と同じ減速比で回転するばねカム歯車80(或いはこれと同じ減速比で回転する歯車でも良い)に形成されることから、簡単な構成で、遊星歯車78と歯車79との噛合状態維持を、ホッパ16の姿勢切り換えと連動させることができる。
尚、案内リブ80b、80cと、ロック部80aと、凹部80eの段差形状によってボス77aを囲う閉領域80dが形成されたことにより、ボス77aがロック部80aに拘束されない状態となることが防止されている。即ち、例えば図16に示す様に案内リブ80b、80cが形成されておらずロック部80aが単体で設けられている場合において、通常は、ボス77aは図16(A)の仮想線で示す様にロック部80aによって拘束されるべき位置に変位することができる。
しかし、紙ジャム処理等の際にユーザの手によって動力伝達切換装置61を構成する歯車のいずれかが回され、図16(B)に示す様にばねカム歯車80が回されてしまうと、ボス77aが拘束されるべき位置に変位する前にロック部80aの開口が先に回転してしまい、ボス77aが拘束されるべき位置に変位することができなくなる。しかし、本実施形態では案内リブ80b、80cによってボス77aを囲う閉領域80eが形成されているので、その様な問題が生じることがない。
加えて、案内リブ80b、80cは、その内側面が、ボス77aをロック部80aの側へと案内する案内面として機能する様に形成されている。例えば、図17の符号80b’、80c’で示す実線は、図15に示した本実施形態に係る案内リブ80b、80cとは異なり、単なる直線状に形成されている。ボス77aが図17に示す位置にある状態で、ばねカム歯車80がユーザの手によって回されると、ボス77aが案内リブ80b或いは80cに真っ直ぐに当接し、破損してしまう虞がある。
符号80b、80cで示す仮想線は、図15に示した本実施形態に係る案内リブを示しており、仮にボス77aが図17に示す位置にある状態でばねカム歯車80がユーザの手によって回され、ボス77aが案内リブ80b、或いは80cに当接しても、その後ボス77aが案内リブ80b、或いは80cの内周面に沿ってロック部80aの側に動ける様な案内形状となる様に、案内リブ80b、80cが曲線状に形成されている。これにより、ボス77aが案内リブ80b或いは80cに真っ直ぐに当接し、破損してしまう事態の発生を防止することができる。
本発明に係るプリンタの側断面概略図。 本発明に係る給送装置の外観斜視図。 本発明に係る給送装置の駆動源とその駆動対象の関係を示すブロック図。 動力伝達切換装置の斜視図。 動力伝達切換装置の斜視図。 回転板、HOMEセンサ、位相センサ、の斜視図。 動力伝達切換装置の正面図。 本発明に係る給送装置の主要構成要素の動作図。 本発明に係る給送装置の主要構成要素の動作図。 本発明に係る給送装置の主要構成要素の動作図。 本発明に係る給送装置の主要構成要素の動作図。 本発明に係る給送装置の主要構成要素の動作を示すタイミングチャート。 ホッパ揺動角とコイルばねねじれ角との関係を示すタイミングチャート。 (A)、(B)共に揺動部材をロックするロック機構の斜視図。 (A)、(B)共にロック部とボスとの位置関係の変化を示す説明図。 (A)、(B)共に案内リブの作用効果を説明する為の説明図。 案内リブの作用効果を説明する為の説明図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 リア給送装置、3 フロント給送装置、4 記録手段、5 搬送手段、6 排出手段、10 フレーム、11 給送ローラ、12 給送ローラ回転軸、16 ホッパ、16a 揺動支点、16b ホッパカムフォロワ、17 ホッパばね、26 リタードローラ、33 戻しレバー、34 回転軸、39 リタードローラ、40 給紙カセット、41 ピックアップローラ、42 給送ローラ、43 アシストローラ、46 ガイドローラ、47 搬送駆動ローラ、48 搬送従動ローラ、49 紙案内上、50 紙案内後、51 紙案内前、52 紙検出センサ、53 キャリッジ、54 キャリッジガイド軸、55 記録ヘッド、56 排出駆動ローラ、57 排出従動ローラ、60、61 動力伝達切換装置、62 ASFモータ、63 ASFサブモータ、65 ピニオン歯車、66 歯車、67 太陽歯車、68 揺動部材、69、70 遊星歯車、71 歯車、72 給送ローラ歯車、73 ロック機構、75 ピニオン歯車、76 太陽歯車、77 揺動部材、78 遊星歯車、79 歯車、80 ばねカム歯車、81 遊星ロックカム、82 ホッパカム歯車、83 ホッパカム、84 歯車、85 戻しレバーカム、86 戻しレバーカム歯車、88 歯車、90 回転板、90a、90b、90c フラグ、90d HOME位置検出穴、90e ばね解放位置検出穴、91 HOMEセンサ、92 位相センサ、93 コイルばね、100 制御部、101 給送ローラ駆動手段、102 ホッパ駆動手段、P 記録用紙

Claims (8)

  1. 被記録媒体と接し且つ回転することにより被記録媒体を下流側へ給送する給送ローラと、
    被記録媒体を支持するとともに、支持した被記録媒体の最上位のものを前記給送ローラに接触させる第1の姿勢と、前記給送ローラから離間させる第2の姿勢と、を切り換え可能なホッパと、を備えた被記録媒体給送装置であって、
    前記ホッパの姿勢を切り換えるホッパ駆動手段が、駆動源から前記給送ローラへ選択的に動力を伝達する動力伝達切換手段と、
    前記動力伝達切換手段によって前記駆動源からの動力が伝達されるホッパカム歯車に設けられるとともに、前記ホッパに設けられるホッパカムカムフォロワと係合することにより、前記ホッパカム歯車の1回転動作中に前記ホッパの前記第2の姿勢から前記第1の姿勢への切り換え、及び当該第1の姿勢から前記第2の姿勢へ切り換えを実行するホッパカムと、を備えて構成されており、
    前記動力伝達切換手段は、太陽歯車と、
    前記太陽歯車と噛合するとともに前記太陽歯車の回転に伴い前記太陽歯車の周囲を遊星運動する遊星歯車と、
    前記太陽歯車の回転中心を中心に揺動可能に設けられるとともに前記遊星歯車を軸支する遊星歯車支持部材と、を備えて構成されており、
    前記遊星歯車支持部材には、前記ホッパカム歯車、または前記ホッパカム歯車と同じ減速比で回転する歯車、に形成されたロック部と係合可能な被ロック部が形成されており、
    前記ロック部は、前記ホッパカム歯車の特定の回転位相において前記遊星歯車の噛合状態が維持される様前記被ロック部の動作を拘束する形状を成し、
    前記ホッパカム歯車の回転に伴い、前記被ロック部が前記ロック部によって動作を拘束される拘束状態と、前記被ロック部が前記ロック部によって動作を拘束されない非拘束状態と、が切り換わる様に構成されている、
    ことを特徴とする被記録媒体給送装置。
  2. 請求項1に記載の被記録媒体給送装置において、前記被ロック部が、前記ホッパカム歯車の円盤面、または、前記ホッパカム歯車と同じ減速比で回転する歯車の円盤面、に形成されるリブによって構成されており、
    前記被ロック部が、前記リブと係合可能なボスによって構成されている、
    ことを特徴とする被記録媒体給送装置。
  3. 請求項2に記載の被記録媒体給送装置において、前記ボスを囲んだ閉領域が形成される様に前記リブが延設されていることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  4. 請求項3に記載の被記録媒体給送装置において、前記リブの延設された部分が、前記ホッパカム歯車の回転に伴い、前記被ロック部を前記ロック部の側へと案内する案内形状を成している、
    ことを特徴とする被記録媒体給送装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の被記録媒体給送装置において、前記ホッパが前記第2の姿勢から前記第1の姿勢に切り換わる様に前記ホッパを付勢するホッパ付勢手段を有し、
    前記ロック部が、前記ホッパカム歯車の1回転動作中に前記ホッパが前記第2の姿勢から前記第1の姿勢に切り換わる際に、前記被ロック部の動作を拘束する様に形成されている、
    ことを特徴とする被記録媒体給送装置。
  6. 請求項5に記載の被記録媒体給送装置において、前記ホッパカム歯車、または、前記ホッパカム歯車と噛合する歯車、に付勢力を作用させることにより、前記ホッパカムが前記ホッパ付勢手段から受ける力によって前記ホッパカム歯車が回されようとする傾向を軽減するブレーキ手段を有し、
    前記ロック部が、前記ホッパカム歯車の1回転動作中に前記ブレーキ手段による前記付勢力が解除される際に、前記被ロック部の動作を拘束する様に形成されている、
    ことを特徴とする被記録媒体給送装置。
  7. 被記録媒体に記録を行う記録手段を備えた記録装置であって、前記記録手段の上流側に、請求項1から6のいずれかに記載の前記被記録媒体給送装置を備えていることを特徴とする記録装置。
  8. 被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射手段と、
    前記液体噴射手段の上流側に設けられ、被噴射媒体と接し且つ回転することにより被噴射媒体を下流側へ給送する給送ローラと、
    被噴射媒体を支持するとともに、支持した被噴射媒体の最上位のものを前記給送ローラに接触させる第1の姿勢と、前記給送ローラから離間させる第2の姿勢と、を切り換え可能なホッパと、を備えた被噴射媒体給送装置であって、
    前記ホッパの姿勢を切り換えるホッパ駆動手段が、駆動源から前記給送ローラへ選択的に動力を伝達する動力伝達切換手段と、
    前記動力伝達切換手段によって前記駆動源からの動力が伝達されるホッパカム歯車に設けられるとともに、前記ホッパに設けられるホッパカムカムフォロワと係合することにより、前記ホッパカム歯車の1回転動作中に前記ホッパの前記第2の姿勢から前記第1の姿勢への切り換え、及び当該第1の姿勢から前記第2の姿勢へ切り換えを実行するホッパカムと、を備えて構成されており、
    前記動力伝達切換手段は、太陽歯車と、
    前記太陽歯車と噛合するとともに前記太陽歯車の回転に伴い前記太陽歯車の周囲を遊星運動する遊星歯車と、
    前記太陽歯車の回転中心を中心に揺動可能に設けられるとともに前記遊星歯車を軸支する遊星歯車支持部材と、を備えて構成されており、
    前記遊星歯車支持部材には、前記ホッパカム歯車、または前記ホッパカム歯車と同じ減速比で回転する歯車、に形成されたロック部と係合可能な被ロック部が形成されており、
    前記ロック部は、前記ホッパカム歯車の特定の回転位相において前記遊星歯車の噛合状態が維持される様前記被ロック部の動作を拘束する形状を成し、
    前記ホッパカム歯車の回転に伴い、前記被ロック部が前記ロック部によって動作を拘束される拘束状態と、前記被ロック部が前記ロック部によって動作を拘束されない非拘束状態と、が切り換わる様に構成されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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