JP3838356B2 - 給送装置及び該給送装置を備えた液体噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷用紙等の被噴射媒体に液体としてのインクを噴射するインクジェットプリンタ等の液体噴射装置において、被噴射媒体を給送する給送装置に関する。また、本発明は、該給送装置を備えた液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体噴射装置の1つとしてインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)があり、プリンタには、液体噴射ヘッドとしてのインクジェット記録ヘッドへ、被噴射媒体としての印刷用紙を1枚ずつ給送する給送装置(ASF)を備えるものがある。この様な給送装置には印刷用紙を給送する給送ローラが設けられ、そして該給送ローラの駆動源は、低コスト化を図るべく、印刷用紙をインクジェット記録ヘッドへと搬送する搬送ローラ等の駆動源(例えば、搬送モータ)と兼用されるのが好ましい。
【0003】
ここで、搬送モータから搬送ローラおよび給送ローラへの動力伝達を行う際、例えば搬送ローラによって印刷用紙を搬送する際には給送ローラの回動を停止させる必要があり、また、搬送ローラは正転および逆転の双方向の回動駆動を行う必要がある。従ってこの様な観点から、搬送モータから給送ローラへの動力伝達のオンおよびオフの切り替えを行うことのできる動力伝達装置が必要となる。
【0004】
この様な動力伝達装置には、搬送モータによって常時回動駆動されるラチェット歯車と、該ラチェット歯車と噛合可能な歯部を有し、揺動することによって前記歯部と前記ラチェット歯車との係合状態および非係合状態とを切り替えるクラッチ部材(クラッチ環)によって構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平2002−283649号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の動力伝達装置は、搬送モータから給送ローラへの動力伝達オン及びオフの切り替えを、主走査方向に往復駆動されるキャリッジによって行っていた。即ち、キャリッジがホームポジションに移動すると、上記動力伝達装置に設けられたレバーがキャリッジと係合し、レバーが揺動することによって、搬送モータから給送ローラへの動力伝達オン及びオフの切り替えが行われる様に構成されていた。この為、動力伝達オン及びオフの切り替えにキャリッジの移動時間が必要となり、スループットの低下を招く要因となっていた。
尚、上述の様な問題を解消する為には、給送ローラを駆動する専用の駆動モータを配設することもできるが、この場合、著しいコストアップを招くことになる。
【0007】
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その課題は、搬送モータから給送ローラへの動力伝達オン及びオフの切り替えを迅速に行うことのできる給送装置を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為に、本発明の第1の態様は、回動駆動される給送ローラ軸に設けられ、被噴射媒体を給送する給送ローラを備えた給送装置であって、被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドへ被噴射媒体を搬送する搬送ローラと、該搬送ローラを回動駆動する搬送モータと、前記液体噴射ヘッドの液体噴射口に対して液体吸引の為の負圧を発生させるポンプ手段及び該ポンプ手段を駆動するポンプモータと、を備えた液体噴射装置において前記搬送モータによって回動駆動される給送ローラ動力伝達歯車と噛合することにより、前記搬送モータから前記給送ローラ軸へと動力を伝達する動力伝達装置を備え、該動力伝達装置が、前記ポンプモータの正転動作と逆転動作との切り替えによって前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達のオン及びオフを切り替えるクラッチ手段を備えていることを特徴とする。
【0009】
上記第1の態様によれば、給送装置は複数の駆動対象を駆動する搬送モータから給送ローラ軸へと動力を伝達する動力伝達装置を備え、該動力伝達装置は、液体噴射ヘッドの液体噴射口に対して液体吸引の為の負圧を発生させるポンプ手段を駆動するポンプモータの正転動作と逆転動作との切り替えにより、前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達のオン及びオフを切り替えるクラッチ手段を備えているので、既存の構成要素としての前記ポンプモータを利用することによりコストアップを招くことなく、且つ、前記ポンプモータの正転動作と逆転動作との切り替えによって極めて迅速に前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達のオン及びオフを切り替えることが可能となる。
【0010】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、前記クラッチ手段が、前記ポンプ手段を稼働状態とする前記ポンプモータの回転方向において前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達をオフとし、前記ポンプ手段を非稼働状態とする前記ポンプモータの回転方向において前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達をオンとする様に構成されていることを特徴とする。
【0011】
上記第2の態様によれば、前記クラッチ手段が、前記ポンプ手段を稼働状態とする前記ポンプモータの回転方向において前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達をオフとし、前記ポンプ手段を非稼働状態とする前記ポンプモータの回転方向において前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達をオンとするので、前記ポンプ手段を稼働中において前記ポンプモータに他の負荷が掛かることが無く、前記ポンプ手段を常に円滑且つ確実に稼働させることができる。
【0012】
本発明の第3の態様は、上記第1のまたは第2の態様において、前記クラッチ手段が、前記給送ローラ動力伝達歯車によって回動駆動されるラチェット歯車と、前記ラチェット歯車と噛合可能な歯部を有し、且つ、揺動可能に設けられ、揺動することにより、前記歯部と前記ラチェット歯車との歯車係合状態および歯車非係合状態を切り替えるクラッチ部材と、前記クラッチ部材を揺動可能に保持し、且つ、前記クラッチ部材が前記歯車係合状態にある際に、前記クラッチ部材から動力を受けて前記クラッチ部材と共に回転し、回転することによって前記給送ローラ軸に動力を伝達するクラッチ伝達歯車と、前記クラッチ部材に設けられたクラッチ係合部とのクラッチ係合部係合状態およびクラッチ係合部非係合状態を揺動することによって切り替え可能に設けられ、前記クラッチ部材および前記クラッチ伝達歯車が回転中において前記クラッチ係合部非係合状態から前記クラッチ係合部係合状態となることにより、前記クラッチ部材を揺動させて当該クラッチ部材を前記歯車係合状態から前記歯車非係合状態に切り替えるクラッチレバーと、前記ポンプモータによって回動駆動される駆動歯車と噛合する歯車部及び前記クラッチレバーに設けられたレバー係合部と係合可能なトリガ係合部を備え、前記駆動歯車によって回動駆動されることにより、前記レバー係合部との係合状態及び非係合状態を切り替えて前記クラッチレバーを揺動させるトリガギアと、を備えていることを特徴とする。
【0013】
上記第3の態様によれば、前記クラッチ手段が、揺動することによってラチェット歯車との噛合状態及び非噛合状態とを切り替えるクラッチ部材と、該クラッチ部材を揺動させるクラッチレバーと、該クラッチレバーを揺動させるトリガギアと、を備えているので、前記クラッチ手段を構造簡単にして且つ簡易に構成することができる。
【0014】
本発明の第4の態様は、上記第3の態様において、前記歯車部の歯が一部切り欠かれたことにより、前記トリガギアの回動範囲が一定範囲となる様に構成されていることを特徴とする。
上記第4の態様によれば、前記歯車の歯が一部切り欠かれたことにより、前記トリガギアの回動範囲が一定範囲となる様に構成されているので、前記トリガギアの位相合わせ(回動角度の調整)が容易且つ正確となり、以て前記トリガギアの制御が容易となるとともに、確実に動力伝達のオン及びオフを切り替えることができる。
【0015】
本発明の第5の態様は、上記第4の態様において、前記駆動歯車が前記歯車部の歯から外れた状態において、前記歯車部の歯が前記駆動歯車の歯に圧接する方向に前記トリガギアを付勢するトリガギア付勢手段を有していることを特徴とする。
上記第5の態様によれば、前記駆動歯車が前記歯車部の歯から外れた状態において、前記歯車部の歯が前記駆動歯車の歯に圧接する方向に前記トリガギアを付勢するトリガギア付勢手段を有しているので、前記駆動歯車と前記歯車部の歯とが常に密着(圧接)し、従って歯と歯の間の遊びが無くなり、これによって前駆駆動歯車が前記歯車部の歯と噛合する方向に回転した際に、スムーズに且つ瞬時に噛合状態となることができる。
【0016】
本発明の第6の態様は、上記第5の態様において、前記トリガギア付勢手段がねじりコイルばねによって構成され、且つ、前記駆動歯車が前記歯車部の歯と噛合する前記トリガギアの回動範囲内に前記ねじりコイルばねの中立位置が設定されたことにより、前記歯車部の歯の両端部において、前記歯車部の歯が前記駆動歯車に圧接する様に構成されていることを特徴とする。
【0017】
上記第6の態様によれば、前記トリガギア付勢手段がねじりコイルばねによって構成されているが、このねじりコイルばねの中立位置、即ち、トリガギアに付勢力を及ばさない位置が、前記駆動歯車が前記歯車部の歯と噛合する前記トリガギアの回動範囲内に設定されていることから、この状態からトリガギアがいずれの方向に回転しても、前記歯車部の歯の端部において、当該歯車部の歯と、前記駆動歯車とが密着状態となる。従って、前記歯車部の歯の両端部のいずれにおいても、前記駆動歯車と前記歯車部の歯とが常に密着し、これによって前駆駆動歯車が前記歯車部の歯と噛合する方向に回転した際に、スムーズに且つ瞬時に噛合状態となることができる。
【0018】
本発明の第7の態様は、被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドへ被噴射媒体を搬送する搬送ローラと、該搬送ローラを回動駆動する搬送モータと、前記液体噴射ヘッドの液体噴射口に対して液体吸引の為の負圧を発生させるポンプ手段及び該ポンプ手段を駆動するポンプモータと、前記搬送モータによって回動駆動される給送ローラ動力伝達歯車と、を備えた液体噴射装置であって、上記第1から第6の態様のいずれかに記載された前記給送装置を備えていることを特徴とする。
【0019】
上記第7の態様によれば、被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置は、上記第1から第6の態様のいずれかに記載された前記給送装置を備えているので、前述した第1から第6の態様のいずれかと同様な作用効果を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下では先ず、本発明の一実施形態に係る「液体噴射装置」としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)100の概略構成について図1および図2を参照しつつ説明する。ここで、図1はプリンタ100の装置本体(外観を構成するカバー部材を取り外した状態)の外観斜視図であり、図2は同側断面概略図である。尚、以下では、図2の右側(プリンタ100の後方側)を「上流側」(用紙搬送経路の上流側)と言い、図2の左側(プリンタ100の前方側)を「下流側」(用紙搬送経路の下流側)と言うこととする。
【0021】
プリンタ100は、図1に示す様に装置本体の基体を構成する、平面視略コの字形の形状をなすメインフレーム12の後方側に給送装置1を備え、該給送装置1から「被噴射媒体」としての印刷用紙を装置前方側へ1枚ずつ給送する。ここで、図2に示す様に給送装置1は、給送ローラ3と、分離パッド4と、紙戻しレバー9と、ホッパ5とを備えている。
【0022】
後に詳述する動力伝達装置を介して、図示しない搬送モータによって回動駆動される給送ローラ軸2には、給送ローラ3が取り付けられる(図3も参照)。給送ローラ3は側面視略D形の形状をなし、ローラ本体3aと、該ローラ本体3aの外周部に巻回されるゴム材3bとから構成されている。給送ローラ3は、その円弧部分によって用紙Pを給送する一方、平坦部分によって用紙Pを通過させて、下流側の搬送ローラ17による搬送動作時に搬送負荷を与えない様になっている。
【0023】
ホッパ5は板状体からなり、図示する様に傾斜姿勢に設けられ、且つ、上部に設けられた回動軸5aを中心に図2の時計方向及び反時計方向に揺動可能に設けられている。そして、後述するカム機構によって揺動駆動されることにより、下端部が給送ローラ3に対して圧接及び離間動作する様になっている。従って、ホッパ5が給送ローラ3に対して圧接方向に揺動すると、ホッパ5上に支持された用紙Pの束は給送ローラ3に圧接し、そして当該圧接状態で給送ローラ3が回動することにより、支持された用紙Pの束の最上位のものが下流側へと給送される。
【0024】
分離パッド4は高摩擦部材からなり、給送ローラ3と対向する位置に設けられている。給送ローラ3が回動すると、給送ローラ3の円弧部分と分離パッド4とが圧接し、圧接部が形成される。給送ローラ3の円弧部分によって繰り出された最上位の用紙Pは、前記圧接部を通過して下流側へと進むが、最上位の用紙Pにつられて下流側へと進もうとする次位以降の用紙Pは、前記圧接部により、下流側への進行が阻止され、これによって用紙Pの重送が防止される。
【0025】
紙戻しレバー9はレバー形状をなし、ホッパ5の下端部近傍に配置され、回動支点9aを中心に図示しない駆動機構によって図2の時計方向および反時計方向に回動可能に設けられている。紙戻しレバー9は、用紙Pの給送動作時には図2に示す様に下流側に倒れた状態となっていて、用紙Pの給送を阻害しない状態となっている。そして、用紙Pの給送が始まり、給送される用紙Pの先端が紙戻しレバー9の下流側に進むと、紙戻しレバー9は上流側に向かって起き上がり、給送される用紙Pにつられて重送されようとする次位以降の用紙Pを上流側に押し戻す。これにより、用紙Pの重送が更に確実に防止される。
【0026】
次に、給送装置1の下流には板状体からなる紙案内15が略水平に設けられ、給送ローラ3によって繰り出された用紙Pの先端が該紙案内15に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内される。紙案内15から下流には回動駆動される搬送駆動ローラ17aと、該搬送駆動ローラ17aに圧接する搬送従動ローラ17bとからなる搬送ローラ17が設けられ、用紙Pは、当該搬送駆動ローラ17aと搬送従動ローラ17bとにニップされて、一定ピッチで下流側に搬送される。ここで、搬送従動ローラ17bは搬送従動ローラホルダ21の下流側に軸支されていて、当該搬送従動ローラホルダ21は、回動軸21aを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、図示しないねじりコイルばねによって搬送従動ローラ17bが常に搬送駆動ローラ17aに圧接する方向(図2の反時計方向)に回動付勢されている。尚、搬送駆動ローラ17aは、主走査方向(図2の紙面表裏方向)に長い軸体からなり、搬送従動ローラ17bと搬送従動ローラホルダ21とは、共に搬送駆動ローラ17aの軸方向に複数配設されている(図示は省略)。
【0027】
次に、最も0桁側(図2の紙面表側)に位置する搬送従動ローラホルダ21近傍には、用紙Pの通過を検出する、センサ本体部19bと検出レバー19aとからなる紙検出器19が配設されている。検出レバー19aは側面視略「く」の字の形状をなし、その中央付近の回動軸19cを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられている。検出レバー19aの上方に位置するセンサ本体部19bは発光部(図示せず)及び該発光部からの光を受ける受光部(図示せず)を備え、検出レバー19aの回動軸19cから上側が、その回動動作により、前記発光部から前記受光部に向かう光の遮断及び通過を行う様になっている。従って、図2に示す様に用紙Pの通過に伴って検出レバー19aが上方に押し上げられるように回動すると、検出レバー19aの上側がセンサ本体部19bから外れ、これによって前記受光部が受光状態となって、用紙Pの通過を検出する様になっている。
【0028】
続いて、搬送駆動ローラ17aの下流には、プラテン27及び「液体噴射ヘッド」としてのインクジェット記録ヘッド25が上下に対向する様に配設され、搬送ローラ17によってインクジェット記録ヘッド25の下へ搬送される用紙Pは、プラテン27によって下から支持される。インクジェット記録ヘッド25はインクカートリッジ31を搭載するキャリッジ23の底部に設けられ、該キャリッジ23は、主走査方向(図2の紙面表裏方向)に延び、メインフレーム12(図1)によって支持されるキャリッジガイド軸26により、主走査方向にガイドされる。
【0029】
図1において、メインフレーム12の両側部分には自由回動可能な従動プーリ14と、図示しないキャリッジモータによって回動駆動される駆動プーリ13とが設けられ、駆動プーリ13と従動プーリ14とには無端ベルト15が係回されている。そしてキャリッジ23は無端ベルト15の一部に固定され、これにより、キャリッジ23が主走査方向に往復動する様になっている。そして、キャリッジ23が主走査方向に往復動しながら、インクジェット記録ヘッド25(図2)によってインクカートリッジ31から供給されたインク滴が吐出されることにより、用紙Pへの印刷が実行される。
【0030】
尚、プリンタ100は、インクジェット記録ヘッド25のメンテナンス手段として、装置右側(キャリッジ23のホームポジション側となる)下部に、キャッピング手段70と、ポンプ手段50とを備えている。キャッピング手段70はキャリッジ23がホームポジションに移動した際に、インクジェット記録ヘッド25をキャップしてノズル面(図示せず)を保護し、ポンプ手段50は、当該キャップ状態におけるキャッピング手段70に負圧を供給し、インクジェット記録ヘッド25のノズル開口からのインク吸引を行う。
【0031】
次に、図2に戻ってインクジェット記録ヘッド25から下流は排紙部となっていて、回動駆動される排紙駆動ローラ29aと、自由回動可能な排紙従動ローラ29bとからなる排紙ローラ29が設けられている。従ってインクジェット記録ヘッド25によって印刷の行われた用紙Pは、排紙駆動ローラ29aと排紙従動ローラ29bとによってニップされた状態で排紙駆動ローラ29aが回動することにより、矢印方向に排出される。また、排紙従動ローラ29bのやや上流側には、自由回動可能な補助ローラ30が配設されている。ここで、排紙駆動ローラ29aは主走査方向にほぼ等間隔で複数個配設されていて、同様に排紙従動ローラ29bについても、これに合わせてほぼ等間隔で配設されている(図示は省略)。また、補助ローラ30は、排紙駆動ローラ29aと排紙従動ローラ29bとのほぼ中間に配設されている(図示は省略)。
【0032】
ところで、排紙駆動ローラ29aと、搬送駆動ローラ17aと、給送ローラ3との3つの駆動対象は、図示を省略する1つの搬送モータによって回動駆動されるよう構成されていて、これにより、プリンタ100の低コスト化が図られている。尚、この搬送モータから給送ローラ3への動力伝達は、後に詳述する動力伝達手段によってオンとオフとの切り替えが行われる様になっている。
【0033】
以上がプリンタ100の用紙搬送経路の構成であり、以下、図3乃至図13を参照しつつ、給送装置1のより詳細な構成及び、前記搬送モータから給送ローラ3(給送ローラ軸2)への動力伝達のオン及びオフの切り替えを行うクラッチ手段を備えた動力伝達装置31について詳説する。ここで、図3は給送ローラ3およびホッパ5を斜め下から見た斜視図であり、図4は給送装置1の側面側(図1において右側)に設けられる上記動力伝達装置31の分解斜視図であり、図5は同組立図である。また、図6(A)、(B)は動力伝達装置31を構成するクラッチ部材43の動作原理を説明する説明図、図7は動力伝達装置31の外観斜視図、図8乃至図13はクラッチレバー33の動作推移を示す、動力伝達装置31の正面図(図9乃至12)及び背面図(図8及び図13)である。
【0034】
先ず、図3を参照しつつ、ホッパ5を揺動駆動するカム機構について説明する。図3に示す様に、ホッパ5はその下部の両側端側に給送ローラ3側に向かって突出する様なカムフォロア部7を有し、一方で給送ローラ軸2の両軸端側には、給送ローラ軸2の軸方向視において略扇形の形状をなし、カムフォロア部7と係合するカム6が、給送ローラ軸2と一体的に形成されている。一方、ホッパ5の背面側には、ホッパ5を給送ローラ3に向けて揺動付勢する付勢手段としてのホッパばね8(図2)が設けられていて、ホッパ5は、該ホッパばね8によって常に給送ローラ3に向けて揺動付勢された状態となっている。そして、図3から明らかな様に、給送ローラ3(給送ローラ軸2)の回動により、カム6とカムフォロア7との係合状態および非係合状態とが切り替わり、カム6がカムフォロア7を押し下げる係合状態(図3の状態)となることにより、ホッパ5が給送ローラ3から離間する様になっている。以上により、給送ローラ軸2が回動駆動されると、これに同調してホッパ5が揺動する構成となっている。
【0035】
次に、図4乃至図6を参照しつつ、給送ローラ3(給送ローラ軸2)への動力伝達のオンおよびオフを行う動力伝達装置31の構成について概説する。尚、図4及び図6に示す動力伝達装置31の構成は一部であり、残りの構成を図7に示すが、図7の構成は後に詳述する。
【0036】
先ず、図4および図5において、動力伝達装置31は平歯車40を有している。平歯車40は、給送装置1がプリンタ100本体に取り付けられた際に、前記搬送モータによって常時回動駆動される給送ローラ動力伝達歯車(図示せず)と噛合する様になっている。従って平歯車40が、動力伝達装置31への動力の入力部となっている。
【0037】
平歯車40はラチェット歯車41と一体的に形成されていて、該ラチェット歯車41には、該ラチェット歯車41の歯と噛合可能な歯部43aを円環形状の内部に有する、円環形状をなすクラッチ部材43が緩やかに嵌められる。クラッチ部材43は、その中心から偏倚した位置に軸受孔43bを有し、該軸受孔43bには、平歯車40とでクラッチ部材43を挟む様に設けられるクラッチ伝達歯車39の、回動中心から偏倚した位置に設けられる突起軸39aが嵌合する様になっている。そして、ラチェット歯車41にクラッチ部材43の歯部43aが噛合した状態となると、クラッチ部材43はラチェット歯車41と共に回動し、そしてこれにより、クラッチ伝達歯車39も回動する様になっている。
【0038】
クラッチ伝達歯車39には、給送ローラ軸2の軸端に設けられた給送ローラ歯車35が噛合していて、従ってクラッチ部材43の歯部43aがラチェット歯車41に噛合した状態で平歯車40が回動すると、結果的に給送ローラ軸2に回動力が伝達され、以て給送ローラ3が回動する様になっている。
【0039】
また、以上から明らかな様に、クラッチ部材43の歯部43aがラチェット歯車41と噛合していない状態では、ラチェット歯車41はクラッチ部材43の円環の内部で空転するのみとなり、結果として平歯車40の回動力は、給送ローラ3へは伝達されない。尚、動力伝達装置31においては、図4および図5において図示しない軸体が、平歯車40、ラチェット歯車41、クラッチ部材43、クラッチ伝達歯車39を挿通し、これにより、これら4つの回転体が同一の回転中心によって回動する様になっている。
【0040】
次に、動力伝達装置31のクラッチ手段を構成するクラッチ部材43の動作原理について、主として図6を参照しつつ、適宜図4をも参照しながら説明する。ここで、図6(A)は、上述した様にクラッチ部材43の歯部43aがラチェット歯車41と噛合して給送ローラ3へ回動力を伝達する状態を示していて、同図(B)は、クラッチ部材43の歯部43aがラチェット歯車41と噛合しておらず、給送ローラ3へ回動力を伝達しない状態を示している。尚、図6(A)、(B)は、クラッチ部材43を図4のx矢印で示す方向から視た図である。
【0041】
図6(A)において、クラッチ部材43は軸受孔43bに突起軸39a(図4)が嵌合することにより、軸受孔43bを中心にして、図6の時計方向および反時計方向に揺動することができる様になっている。そして、揺動することにより、図6(A)に示す様な歯部43aとラチェット歯車41との噛合状態(歯車係合状態)となり、また、図6(B)に示す様な歯部43aとラチェット歯車41との非噛合状態(歯車非係合状態)となる。
【0042】
次に、クラッチ部材43にはばね掛止部43cが設けられ(図4も参照)、一方でクラッチ伝達歯車39の側にもばね掛止部39bが設けられ(図4も参照)、これら2つのばね掛止部には、引っ張りコイルばね45が掛架されている。引っ張りコイルばね45は、歯部43aがラチェット歯車41と噛合する方向(ラチェット歯車41に圧接する方向)にクラッチ部材43を揺動付勢し、これにより、クラッチ部材43に外部から何らの力が作用していない状態では、歯部43aとラチェット歯車41とがしっかりと噛合する様になっている。そして、図6(A)から明らかな様に、ラチェット歯車41は本実施形態においては図6(A)の時計回りに歯が傾いていて、また、歯部43aもこの様に形成されたラチェット歯車41の歯と噛合する様に形成されているので、ラチェット歯車41が図6(A)に示す時計方向に回転すると、クラッチ部材43に動力が伝達され、そしてクラッチ伝達歯車39も図6(A)の時計方向に回転し、この結果、給送ローラ3が用紙Pを下流側に給送する方向(図2の時計方向)に回動する。
【0043】
次に、クラッチ部材43の内周部には、クラッチ部材43が給送ローラ3に回動力を伝達する方向(図6(A)の時計方向)に回転した際に、該クラッチ部材43の内周に位置するレバー先端部33aと係合可能なクラッチ係合部43dが形成されている。
【0044】
ここで、レバー先端部33aは、クラッチレバー33(図7参照)の上部に形成されている。クラッチレバー33は、図7において回動軸33bを中心に揺動することにより、図6(A)と(B)との差異に示す様にレバー先端部33aがクラッチ部材43のクラッチ係合部43dに対して進退動作することができる様に設けられている。そして、これによってクラッチレバー33は、レバー先端部33aとクラッチ係合部43dとが係合する「クラッチ係合部係合状態」と、レバー先端部33aとクラッチ係合部43dとが係合しない「クラッチ係合部非係合状態」とを切り替えることができる様になっている。尚、クラッチレバー33を揺動させる機構については後に詳述する。
【0045】
続いて、図6においてラチェット歯車41が給送ローラ3に回動力を伝達する方向(図6(A)の時計方向)に回転中にレバー先端部33aがクラッチ部材43の外周部に進出すると、図6(B)に示す様にレバー先端部33aとクラッチ係合部43dとが係合し、クラッチ部材43の回転が止められる。しかし、ラチェット歯車41は更に回転しようとするから、ラチェット歯車41の歯は、歯部43aを図6(A)の矢印に示す方向に押し退けようとする。
【0046】
ここで、クラッチ部材43は、軸受孔43bを中心に揺動可能に設けられているから、ラチェット歯車41の歯が歯部43aを図6(A)の矢印に示す方向に押し上げようとする力によって、クラッチ部材43は引っ張りコイルばね45の付勢力に抗して揺動し、この結果、図6(B)に示す様なラチェット歯車41と歯部43aとの非噛合状態となる。そしてこれにより、ラチェット歯車41(前記搬送モータ)からクラッチ伝達歯車39(給送ローラ3)への動力伝達がオフとなる。
【0047】
以上がクラッチ部材43の動作原理であり、続いて、図7を参照しながら動力伝達装置31の他の構成、より詳しくは、上述したクラッチレバー33を揺動させる機構について説明する。先ず、図7において、符号50aで示すフレーム部材は、図1に示したプリンタ100の右側下部に設けられる、前記ポンプ手段50を取り付けるフレーム部材であり、図の右方向が、プリンタ100の前方側となっている。
【0048】
フレーム部材50aにはポンプ手段50を構成するポンプモータ51が、その回動軸51aをフレーム部材50aの手前側に挿通させる様に取り付けられ、また、その回動軸51aには「駆動歯車」としてのピニオン歯車48が取り付けられている。また、クラッチ部材33に対して進退動作を行う前記クラッチレバー33はフレーム部材50aに回動可能に取り付けられ、クラッチレバー33とピニオン歯車48との間にはトリガギア46が軸47を中心に回動可能に取り付けられている。
【0049】
トリガギア46は、図8及び図9に示す様な構成を成している。具体的には、図8に示す様にトリガギア46は歯車部46aを有していて、該歯車部46aが、ピニオン歯車48と噛合する様になっている。ここで歯車部46aは、図8に示す様に円周全てに渡って歯が形成されておらず、歯の切り欠き部が設けられ、これにより、当該歯の切り欠き部においてピニオン歯車48が空転可能となっている。
【0050】
トリガギア46において歯車部46aが形成された側と反対側の面には「トリガ係合部」としての突起46b(図9の紙面表方向に突出している)が設けられている。突起46bは、トリガギア46の回転に従って図11に示す様にクラッチレバー33に設けられたレバー係合部33cと係合可能となっていて、突起46bがレバー係合部33cを押下することにより、クラッチレバー33が揺動する様に構成されている。
【0051】
以下、図8乃至図13を参照しながら主としてピニオン歯車48(ポンプモータ51)、トリガギア46、クラッチレバー33の動作について詳説する。
先ず、図8は、レバー先端部33aとクラッチ係合部43dとが係合状態(クラッチ係合部係合状態)となり、これによってラチェット歯車41からクラッチ部材43への動力伝達が行われない状態を示している。この状態において、ピニオン歯車48(ポンプモータ51)は図の時計方向に回転中であり、そしてこの回転方向は、本実施形態ではポンプ手段50を稼働状態とする回転方向(以下この方向をポンプモータ51の正転方向と言う)となっている。また、この状態においては図示する様にピニオン歯車48は歯車部46aから外れた位置にあり、且つ、ピニオン歯車48が回転しても、歯車部46aとの噛合が行われない状態が維持されている。
【0052】
加えて、この状態では、トリガギア46はねじりコイルばね49によって図の時計方向に付勢された状態に置かれていて、これにより、ピニオン歯車48と歯車部46aとが非噛合状態を維持しながらも、歯車部46aがピニオン歯車48に圧接(密着)した状態を保っている。ここで、ねじりコイルばね49はその一端49aがトリガギア46に掛止し、且つ他端49bがフレーム部材50aに掛止する様に設けられていて、フレーム部材50aとの間で付勢力を発揮し、トリガギア46に回転方向の力を付与する様になっている。尚、図9は図8を反対側から見た図であり、図示する様にこの状態では、突起46bはおおよそ7時の方向に位置した状態となっている。
【0053】
続いて、ポンプ手段50が吸引動作を終了すると、図8及び図9に示す状態からポンプモータ51が一定角度だけ逆転方向に駆動される。具体的には、ピニオン歯車48は図8に示す状態から反時計方向への回転を開始し、これによってピニオン歯車48と歯車部46aとの噛合が開始する。ここで、上述の通りトリガギア46はねじりコイルばね49によって歯車部46aがピニオン歯車48に圧接する方向に付勢されているから、ポンプモータ51の逆転駆動により、歯車部46aとピニオン歯車48とがスムーズ且つ瞬時に噛合を開始する。この様に、「トリガギア付勢手段」としてのねじりコイルばね49により、歯車部46aとピニオン歯車48とはスムーズに且つ瞬時に噛合状態となることができる様になっている。
【0054】
そして、図10に示す様に突起46bがおおよそ1時の方向に位置した状態においてポンプモータ51が一端停止する。即ち、図10に示す状態がトリガギア46の待機状態となる。尚、この状態においては、ねじりコイルばね49は中立状態、つまり、トリガギア46のいずれの回転方向にも付勢力を付与しない状態となっている。
【0055】
この待機状態からトリガレバー33を揺動させて、レバー先端部33aとクラッチ係合部43dとを非係合状態とするには、ポンプモータ51(ピニオン歯車48)を更に一定角度だけ逆転方向(図10の時計方向)に駆動して、そして図11から図12への変化に示す様に突起46bにより、ねじりコイルばね34の付勢力に抗してレバー係合部33cを押下し、その後、ポンプモータ51を一定角度だけ正転方向に駆動して、トリガギア46が図10に示した状態となったところで停止する。この動作により、ラチェット歯車41とクラッチ部材43とが図12に示す様に噛合し、給送ローラ3(図2)が回動駆動される。
【0056】
ところで、図13に示す様に、ピニオン歯車48の回転によって当該ピニオン歯車48はトリガギア46の歯車部46aから外れ、そして空転可能な状態となるが、この状態においても、図8に示した状態と同様にトリガギア46は歯車部46aがピニオン歯車48に圧接する方向に付勢されいている。従って図13に示す状態(ピニオン歯車48が図13の反時計方向に回転している状態)から、ポンプモータ51が正転駆動されて、ピニオン歯車48と歯車部46aとの噛合が再び開始する際には、スムーズに且つ瞬時に噛合状態となることができる様になっている。
【0057】
これは、上述した様にトリガギア46を付勢するねじりコイルばね49の中立状態、即ち、トリガギア46に付勢力を及ばさない状態が、ピニオン歯車48が歯車部46aと噛合する回動範囲内(本実施形態では図10に示すトリガギア46の待機状態)に設定されたことにより、トリガギア46がいずれの方向に回転しても、歯車部46aの両端部の歯と、ピニオン歯車48とが常に圧接(密着)した状態となる。従ってこれにより、いずれの方向に回転する際にも、歯車部46aとピニオン歯車48とは、スムーズに且つ瞬時に噛合状態となることができる様になっている。
【0058】
次に、以上説明した動力伝達装置31の作用効果について以下説明する。給送装置1は、プリンタ100本体側に設けられた搬送モータから給送ローラ3(給送ローラ軸2)へと動力を伝達する動力伝達装置を備え、この動力伝達装置31は、インクジェット記録ヘッド25に対してインク吸引の為の負圧を発生させるポンプ手段50を駆動するポンプモータ51の正転動作と逆転動作との切り替えにより、前記搬送モータから給送ローラ3への動力伝達のオン及びオフを切り替えるクラッチ手段を備えていることから、既存の構成要素としてのポンプモータ51を利用することにより、コストアップを招くことなく、且つ、ポンプモータ51の正転動作と逆転動作との切り替えによって極めて迅速に前記搬送モータから給送ローラ3への動力伝達のオン及びオフを切り替えることが可能となる。尚、上記クラッチ手段は、動力伝達装置31の構成要素、特に、主としてラチェット歯車41、クラッチ部材43、クラッチ伝達歯車39、クラッチレバー33、トリガギア46によって構成されることとなる。
【0059】
また、上記クラッチ手段は、ポンプ手段50を稼働状態とするポンプモータ51の回転方向(本実施形態ではポンプモータ51の正転方向)において前記搬送モータから給送ローラ3への動力伝達をオフとし、ポンプ手段50を非稼働状態とするポンプモータ51の回転方向(本実施形態ではポンプモータ51の逆転方向)において前記搬送モータから給送ローラ3への動力伝達をオンとする(クラッチレバー33をねじりコイルばね34の付勢力に抗して揺動させる)ので、ポンプ手段50を稼働中においてポンプモータ51に余計な負荷が掛かることが無く、ポンプ手段50を常に円滑且つ確実に稼働させることができる。
【0060】
加えて、トリガギア46の歯車部46aが一部切り欠かれたことにより、トリガギア46の回動範囲が一定範囲となる様に構成されているので、トリガギア46の位相合わせ(回動角度の調整)が容易且つ正確となり、トリガギア46の制御が容易となり、そして確実に動力伝達のオン及びオフ切り替えを実行することが可能となる。また、一定量だけトリガギア46が回転すると、その後はピニオン歯車48が空転可能となるので、例えばトリガギア46がロック状態となることによってポンプモータ51に高負荷が掛かり、更には歯車の噛み合い部が変形等するといった不具合を防止することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るプリンタの装置本体の外観斜視図である。
【図2】 本発明に係るプリンタの側断面概略図である。
【図3】 本発明に係り、給送ローラ及びホッパを斜め下から見た斜視図。
【図4】 本発明に係り、動力伝達手段の分解斜視図である。
【図5】 同動力伝達手段の組立図である。
【図6】 本発明に係り、クラッチ部材の動作原理を示す説明図である。
【図7】 本発明に係り、動力伝達手段の斜視図である。
【図8】 本発明に係り、動力伝達手段の背面図である。
【図9】 本発明に係り、動力伝達手段の正面図である。
【図10】 本発明に係り、動力伝達手段の正面図である。
【図11】 本発明に係り、動力伝達手段の正面図である。
【図12】 本発明に係り、動力伝達手段の正面図である。
【図13】 本発明に係り、動力伝達手段の背面図である。
【符号の説明】
1 給送装置、2 給送ローラ軸、3 給送ローラ、4 分離パッド、5 ホッパ、6 カム、7 カムフォロア、8 ホッパばね、9 紙戻しレバー、17搬送ローラ、23 キャリッジ、24 インクカートリッジ、25 インクジェット記録ヘッド、26 キャリッジガイド軸、27 プラテン、29 排紙ローラ、30 補助ローラ、31 動力伝達装置、33 クラッチレバー、33aレバー先端部、33b 回動軸、33c レバー係合部、34 ねじりコイルばね、35 給送ローラ歯車、39 クラッチ伝達歯車、39a 突起軸、39b ばね掛止部、40 平歯車、41 ラチェット歯車、43 クラッチ部材、43a 歯部、43b 軸受孔、43c ばね掛止部、43d クラッチ係合部、45 引っ張りコイルばね、46 トリガギア、46a 歯車部、46b 突起、47 回動軸、48 ピニオン歯車、50 ポンプ装置、50a フレーム部材、51 ポンプモータ、51a 回動軸、100 インクジェットプリンタ、P 印刷用紙
Claims (7)
- 回動駆動される給送ローラ軸に設けられ、被噴射媒体を給送する給送ローラを備えた給送装置であって、
被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドと、
該液体噴射ヘッドへ被噴射媒体を搬送する搬送ローラと、
該搬送ローラを回動駆動する搬送モータと、
前記液体噴射ヘッドの液体噴射口に対して液体吸引の為の負圧を発生させるポンプ手段及び該ポンプ手段を駆動するポンプモータと、
を備えた液体噴射装置において前記搬送モータによって回動駆動される給送ローラ動力伝達歯車と噛合することにより、前記搬送モータから前記給送ローラ軸へと動力を伝達する動力伝達装置を備え、
該動力伝達装置が、前記ポンプモータの正転動作と逆転動作との切り替えによって前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達のオン及びオフを切り替えるクラッチ手段を備えている、
ことを特徴とする給送装置。 - 請求項1において、前記クラッチ手段が、前記ポンプ手段を稼働状態とする前記ポンプモータの回転方向において前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達をオフとし、前記ポンプ手段を非稼働状態とする前記ポンプモータの回転方向において前記搬送モータから前記給送ローラ軸への動力伝達をオンとする様に構成されている、
ことを特徴とする給送装置。 - 請求項1または2において、前記クラッチ手段が、前記給送ローラ動力伝達歯車によって回動駆動されるラチェット歯車と、
前記ラチェット歯車と噛合可能な歯部を有し、且つ、揺動可能に設けられ、揺動することにより、前記歯部と前記ラチェット歯車との歯車係合状態および歯車非係合状態を切り替えるクラッチ部材と、
前記クラッチ部材を揺動可能に保持し、且つ、前記クラッチ部材が前記歯車係合状態にある際に、前記クラッチ部材から動力を受けて前記クラッチ部材と共に回転し、回転することによって前記給送ローラ軸に動力を伝達するクラッチ伝達歯車と、
前記クラッチ部材に設けられたクラッチ係合部とのクラッチ係合部係合状態およびクラッチ係合部非係合状態を揺動することによって切り替え可能に設けられ、前記クラッチ部材および前記クラッチ伝達歯車が回転中において前記クラッチ係合部非係合状態から前記クラッチ係合部係合状態となることにより、前記クラッチ部材を揺動させて当該クラッチ部材を前記歯車係合状態から前記歯車非係合状態に切り替えるクラッチレバーと、
前記ポンプモータによって回動駆動される駆動歯車と噛合する歯車部及び前記クラッチレバーに設けられたレバー係合部と係合可能なトリガ係合部を備え、前記駆動歯車によって回動駆動されることにより、前記レバー係合部との係合状態及び非係合状態を切り替えて前記クラッチレバーを揺動させるトリガギアと、
を備えていることを特徴とする給送装置。 - 請求項3において、前記歯車部の歯が一部切り欠かれたことにより、前記トリガギアの回動範囲が一定範囲となる様に構成されていることを特徴とする給送装置。
- 請求項4において、前記駆動歯車が前記歯車部の歯から外れた状態において、前記歯車部の歯が前記駆動歯車の歯に圧接する方向に前記トリガギアを付勢するトリガギア付勢手段を有している、
ことを特徴とする給送装置。 - 請求項5において、前記トリガギア付勢手段がねじりコイルばねによって構成され、且つ、前記駆動歯車が前記歯車部の歯と噛合する前記トリガギアの回動範囲内に前記ねじりコイルばねの中立位置が設定されたことにより、前記歯車部の歯の両端部において、前記歯車部の歯が前記駆動歯車に圧接する様に構成されている、
ことを特徴とする給送装置。 - 被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドと、
該液体噴射ヘッドへ被噴射媒体を搬送する搬送ローラと、
該搬送ローラを回動駆動する搬送モータと、
前記液体噴射ヘッドの液体噴射口に対して液体吸引の為の負圧を発生させるポンプ手段及び該ポンプ手段を駆動するポンプモータと、
前記搬送モータによって回動駆動される給送ローラ動力伝達歯車と、
を備えた液体噴射装置であって、請求項1から6のいずれか1項に記載された前記給送装置を備えている、
ことを特徴とする液体噴射装置。
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