JP2004299900A - 給送装置、記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents

給送装置、記録装置及び液体噴射装置 Download PDF

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泰晴 原田
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Abstract

【課題】被給送物を一単位ずつ確実に給送可能な給送装置、該給送装置を具備した記録装置、及び該給送装置を具備した液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】被給送物を下流側に給送する給送ローラ21と、給送ローラ21に対置され、重送されようとする被給送物を規制する規制ローラ23と、規制ローラ23を保持し、揺動することにより規制ローラ23が給送ローラ21から離間した離間状態と、給送ローラ21に接触した接触状態とをとり得る規制ローラホルダ50と、規制ローラホルダ50の揺動支点65を回動中心とした太陽歯車61と、規制ローラ23の回動軸23aを回動中心とし、太陽歯車61にかみ合うように設けられた遊星歯車62と、を備え。前記接触状態における規制ローラ23の給送ローラ21に対する押圧力を、所定の大きさを超えないように規制する規制手段が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給送装置、記録装置及び液体噴射装置に関する。
より詳しくは、本発明はインク等の液体をそのヘッドから吐出(噴射)して被記録媒体(被噴射媒体)に記録を実行する(液体を付着させる)インクジェット式記録装置などの記録装置(液体噴射装置)に具備される給送装置、該給送装置を具備した記録装置(液体噴射装置)に関するものである。
【0002】
なお液体噴射装置とは、インクジェット式の記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うインクジェット式記録装置、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに換えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含むものである。
【0003】
液体噴射ヘッドとして前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0004】
【従来の技術】
記録装置または液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置は、被給送物に相当する被記録媒体(被噴射媒体)の一例である記録用紙を、記録実行手段(液体噴射実行手段)の一例である記録ヘッドに向けて給送し、この記録ヘッドから液体の一例であるインクを吐出して当該記録用紙に付着させることにより記録(印刷)を実行するものである。
当該インクジェット式記録装置は、セットされて静止状態にある記録用紙に給送力を付与して記録部へと給送する給送装置を備えている。この給送装置は、セットされ、積層状態にある複数の記録用紙から1枚の記録用紙を下流側に給送する。
【0005】
この給送装置として、積畳されたシート状物に相当する記録用紙の最上位のものに接触し、回動することにより給送力を付与して給送する第1ローラと、この第1ローラに向けて常に付勢され、記録用紙が複数枚重なったまま給送されること(いわゆる、重送)を防止する第2ローラを備えたものがある。(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された給送装置に係る前記第2ローラにはトルクリミッタが取り付けられており、限界トルク以下では第2ローラは回転せず、限界トルクを上回るトルクが加わった場合に第2ローラが第1ローラに従動回転するように構成されている。
【0006】
しかし、上記特許文献1に係る給送装置においては、前記第2ローラが前記第1ローラに向けて常に付勢されているため、給送された最上位の記録用紙を別の搬送ローラを用いて更に下流側に給送しようとする際に、記録用紙後端が第1ローラと第2ローラとによって挟持されたままであるために給送負荷(いわゆる、バックテンション)を発生させ、当該記録用紙を的確に搬送することが困難であった。また、限界トルクの調整が困難であり、限界トルクが適切でない場合には重送を生じさせたり、給送不可を生じさせる虞があった。
【0007】
【特許文献1】
特開昭62−105834号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような実情に鑑みなされたものであって、その課題は、被給送物を一単位ずつ確実に給送可能な給送装置、該給送装置を具備した記録装置、及び該給送装置を具備した液体噴射装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る給送装置の発明は、回動することにより被給送物を下流側に給送する給送ローラと、前記給送ローラに対置され、重送されようとする被給送物を規制する規制ローラと、前記規制ローラを保持し、揺動することにより当該規制ローラが前記給送ローラから離間した離間状態と、前記給送ローラに接触した接触状態とをとり得るように構成された規制ローラホルダと、前記規制ローラホルダの揺動支点を回動中心とした太陽歯車と、前記規制ローラの回動軸を回動中心とし、前記太陽歯車にかみ合うように設けられた遊星歯車と、を備えた給送装置であって、前記接触状態における前記規制ローラの前記給送ローラに対する押圧力を、所定の大きさを超えないように規制する規制手段が設けられていることを特徴とする。
【0010】
太陽歯車とかみ合う遊星歯車を回動させることによって規制ローラを回動させる当該給送装置の構成においては、規制ローラを回動させることにより、太陽歯車と遊星歯車とによる遊星作用に基づく力が働き、規制ローラを給送ローラに向けて押しつける。また、給送ローラと規制ローラとが、例えばゴム材により構成されている場合には、規制ローラが給送ローラに従動回転することにより、給送ローラと規制ローラとの食いつきに基づく力が働き、規制ローラを給送ローラに向けて押しつける。すなわち、規制ローラには、太陽歯車と遊星歯車とによる遊星作用に基づく力、及び給送ローラと規制ローラとの食いつきに基づく力が働き、付勢バネなどによって設定した力を超えた力が作用してしまう。これにより、規制ローラが必要以上に給送ローラに押圧され、被給送物が複数重なったまま給送されること(いわゆる、重送)を生じる虞があった。
【0011】
しかし本発明においては、規制ローラが給送ローラに接触した接触状態において、前記規制ローラの前記給送ローラに対する押圧力を、所定の大きさを超えないように規制する規制手段を備えているので、当該規制ローラを常に所定の押圧力で給送ローラに押圧させることができる。従って、重送や給送不可などの不具合を生じることが無く、一単位の被給送物を確実に給送することができる。
【0012】
また、本発明の第2の態様に係る給送装置の発明は、前記第1の態様において、前記規制手段は、前記規制ローラホルダに設けられた係止部と、前記係止部を当接係止可能な被係止部とにより構成されていることを特徴とする。
【0013】
この特徴によれば、係止部と被係止部とを係合させることにより、規制ローラホルダの揺動を制限することができる。これにより、規制ローラが給送ローラに所定以上に圧接することが制限され、もって、前記規制ローラの前記給送ローラに対する押圧力を、所定の大きさを超えないように規制することが可能である。すなわち、前記規制手段を簡易に構成することができるとともに、規制ローラの給送ローラに対する押圧力を的確に調整することが可能である。
【0014】
また、本発明の第3の態様に係る給送装置の発明は、前記第2の態様において、前記係止部と前記被係止部との当接係止は、弾性的に行われるように構成されていることを特徴とする。
この特徴によれば、給送ローラや規制ローラなどの組立誤差や被給送物の特性による給送条件などによってバラツキがある、規制ローラの給送ローラに対する押圧力を、所定の大きさに、正確に調整することができる。すなわち、係止部と被係止部とを剛的に当接係止する場合に比し、種々の条件に対応できるようにすることが可能である。
【0015】
また、本発明の第4の態様に係る給送装置の発明は、前記第2の態様において、前記係止部および/または前記被係止部は、弾性素材により構成されていることを特徴する。
この特徴によれば、係止部および/または被係止部を構成する弾性素材の弾性作用によって、規制ローラの給送ローラに対する押圧力を所定の大きさに調整することが可能となる。従って、組立誤差や被給送物の特性による給送条件などによってバラツキがある、規制ローラの給送ローラに対する押圧力を、所定の大きさに、正確に調整することができる。すなわち、係止部と被係止部とを剛的に当接係止する場合に比し、種々の条件に対応できるようにすることが可能である。
【0016】
また、本発明の第5の態様に係る給送装置の発明は、前記第1の態様から前記第4の態様のいずれかの態様において、前記太陽歯車の回動中心は、前記接触状態における前記給送ローラと前記規制ローラとの接線の近傍に位置するように構成されていることを特徴とする。
【0017】
この特徴によれば、太陽歯車とかみ合う遊星歯車を回動させることによって規制ローラを回動させる当該給送装置の構成において、後述する実施例に示すように、太陽歯車の回動中心を、規制ローラが給送ローラに接触した接触状態における当該給送ローラと当該規制ローラとの接線近傍に位置させることにより、給送ローラと規制ローラとの食いつきに基づく力自体を低減できる。
【0018】
また、本発明の第6の態様に係る記録装置の発明は、被記録媒体に記録を行う記録装置であって、前記第1の態様から前記第5の態様のいずれかの態様に記載の給送装置を具備していることを特徴とする。
また、本発明の第7の態様に係る液体噴射装置の発明は、被噴射媒体に液体を付着させる液体噴射装置であって、前記第1の態様から前記第5の態様のいずれかの態様に記載の給送装置を具備していることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の「給送装置」を具備した「記録装置」または「液体噴射装置」の一実施例として、記録装置または液体噴射装置の一実施形態であるインクジェット式記録装置について図面に沿って説明する。
ここで、図1は本実施形態に係るインクジェット式記録装置の外観斜視図であり、図2は同インクジェット式記録装置の外観を構成するカバー体を取り外して内部構造を示した外観斜視図であり、図3は同インクジェット式記録装置の側断面概略図であり、図4は同インクジェット式記録装置の用紙搬送経路の平面図であり、図5から図9は同インクジェット式記録装置の給紙部の説明に供する図面であり、図10及び図11は同インクジェット式記録装置の排出部の説明に供する図面である。
【0020】
図1において、「被給送物」、「被記録媒体」または「被噴射媒体」の一例としての記録用紙Pに「液体」の一例としてのインクを付着させることによって記録(印刷)を行うインクジェット式記録装置1は、装置本体部2と、該装置本体部2の下に、オプション給紙ユニット(以下、「OPTユニット」という。)3とを連結可能に構成されている。装置本体部2は給紙部、記録部、排出部等(詳細は後述)を有し、一方でOPTユニット3は、上部の装置本体部2に向けて、セットされた記録用紙Pを1枚ずつ給紙する給紙部(図示せず)を備えている。
【0021】
このインクジェット式記録装置1は、装置本体部2に給紙カセット200を、OPTユニット3に給紙カセット300を有し、双方の給紙カセットに複数枚(本実施形態では、それぞれ普通紙500枚)の記録用紙Pを積層状態でセットできるようになっている。そして、装置本体部2の側においては、給紙カセット200の上部に、記録用紙Pを手差し給紙可能な手差しトレイ210を備えている。さらに、OPTユニット3の側においては、給紙カセット300がOPTユニット3に対して着脱可能に設けられており、OPTユニット3から取り外した状態で記録用紙Pのセットが可能となっている。
【0022】
インクジェット式記録装置1は、記録の行われた記録用紙Pを排出する排出部として装置本体部2の上部に、記録用紙Pを、記録面を下向きにして装置前方側に向けて排出するフェイスダウン(以下、「Fd」と略称する。)用紙排出口400と、これとは別に記録面を上向きにして装置後方側に向けて排出するフェイスアップ(以下、「Fu」と略称する。)用紙排出口500を有している。
【0023】
Fd用紙排出口400の側においては、装置手前側に設けられた回動軸を中心にして回動することにより、装置手前側に向けて開くことのできるカバー450が設けられている。図1は、このカバー450を開いた状態を示すものであり、このように開いた状態においては、カバー450は、Fd用紙排出口400から排出される記録用紙Pをスタックする排紙スタッカとして機能する。また、閉じた状態においては、装置上部の外観を構成するとともに非使用時での設置面積を少なくしている。一方、Fu用紙排出口500の側においては、排紙スタッカ550が傾斜姿勢で設けられており、この排紙スタッカ550上にFu用紙排出口500から排出された記録用紙Pが傾斜姿勢で順次積層されるようになっている。
【0024】
また、装置本体部2の上部には、用紙搬送経路(後述する)を開放可能な開閉蓋410が設けられている。これにより、用紙搬送経路において紙ジャムなどの不具合が生じた場合に的確に処理できるようになっている。
【0025】
続いて、図2は、インクジェット式記録装置1の外観を構成するカバー体を取り外した状態を示すものである。図2において、装置本体部2の上部前方側には、インクカートリッジ132をインクジェット式記録装置1の幅方向(後述する記録ヘッド10の主走査方向)に複数個(本実施形態では4個)セットするためのカートリッジ取付フレーム130が設けられている。本実施形態に係るインクジェット式記録装置1においては、ブラック色、シアン色、マゼンダ色、イエロー色の、計4個のインクカートリッジ132をインクジェット式記録装置1の幅方向に並んで着脱可能に装着される。このインクカートリッジ132は、インクジェット式記録装置1の外観を構成するカートリッジカバー138(図1参照)を開放させることで露呈するように構成されている。そして、当該カートリッジカバー138を開放した状態において、装置前方側から後方側に向けて差し込むようにして装着可能となり、装置前方側に引き出すことで取り外すことができるようになっている。装着されたインクカートリッジ132に収められているインクは、図示しないインクチューブを経由してキャリッジ11に移送され、記録ヘッド10からインク滴として吐出される。
【0026】
次に、図3を参照しながらインクジェット式記録装置1の用紙搬送経路について説明する。インクジェット式記録装置1は、装置下部前方側から装置上部後方側に向けて斜めに記録用紙Pを搬送する用紙搬送経路を有し、傾斜した搬送経路上において記録用紙Pに記録を行い、記録の行われた記録用紙Pを斜め上方(装置前方側又は装置後方側)に向けて排出する構成を有している。また、インクジェット式記録装置1は、記録用紙Pの表面と裏面との両面にインクジェット記録を行うべく、表面に記録の行われた記録用紙Pを反転させ、そして再び記録部へと搬送するための両面記録用の反転経路を有している。
【0027】
より詳しくは、インクジェット式記録装置1の用紙搬送経路は、給紙部7と、記録部8と、排出部5、6と、用紙反転部4と、から大略構成される。さらに、排出部は、フェイスダウン(Fd)排出部5と、フェイスアップ(Fu)排出部6とから構成されている。なお、図3では図示を省略するが、給紙部7の下には上述したOPTユニット3が装着されることにより、記録部8へと記録用紙を給紙する給紙部が更に追加される。
【0028】
以下、本実施形態に係るインクジェット式記録装置を構成部ごとに説明する。なお、ここでは用紙反転部4についての説明は省略する。さらに、以下では用紙搬送経路の上流側を「上流側」と言い、用紙搬送経路の下流側を「下流側」と言うこととする。
[給紙部]
まず給紙部7の構成について説明する。ここでは適宜図5から図9をも参照しながら説明する。ここで、図5から図9は給紙部の説明に供する図面である。より詳細には、図5は給紙部の要部斜視図であり、図6はリバースローラ23が給紙ローラ21から離間した状態(離間状態)を示す給紙部の要部斜視図であり、図7は図6と同状態を示す要部斜視図であって、部材の一部を省略したものであり、図8は図6と同状態を示す側面図である。図9はリバースローラ23が給紙ローラ21に接触した状態(接触状態)を示す給紙部の側面図である。
【0029】
給紙部7は、手差しトレイ210と、ホッパ203と、ピックアップローラ25と、「給送ローラ」の一例である給紙ローラ21と、「規制ローラ」の一例であるリバースローラ23とを有している。
手差しトイレ210は、ホッパ203の上方に配設されており、ホッパ203にセットされていない記録用紙Pに記録を行う場合に使用される。
【0030】
ホッパ203は、図3に示すように、給紙カセット200(図1)にセットされる複数枚の記録用紙Pを略水平姿勢で積層状態として支持し、かつ、揺動軸203aを中心にして揺動することにより、ホッパ駆動手段(図示せず)によってピックアップローラ25に対して圧接及び離間動作可能に構成されている。
【0031】
ピックアップローラ25は、ホッパ203の自由端部の揺動経路上に配設され、円柱状に形成されており、その外周面は高摩擦材(例えば、ゴム材)によって構成されている。そして、ホッパ203がピックアップローラ25に向けて揺動することにより、ホッパ203上にセットされた最上位の記録用紙Pと接触し、この記録用紙Pとの接触状態において回転(図3において反時計方向)することにより、当該記録用紙Pを下流側の給紙ローラ21及びリバースローラ23に向けて送り出す。
【0032】
ピックアップローラ25の下流側近傍には、給紙ローラ21、及びこの給紙ローラ21に対置して配設されたリバースローラ23が配設されている。給紙ローラ21及びリバースローラ23は、ピックアップローラ25と同様に円柱状に形成されており、それらの外周面は高摩擦材(例えば、ゴム材)によって構成されている。また、ピックアップローラ25、給紙ローラ21及びリバースローラ23は、図4または図5に示すように、主走査方向(図4において紙面左右方向)の配設位置が一致するように設けられており、かつ、主走査方向の配設位置が偏倚した位置に設けられている。
【0033】
給紙ローラ21は、図3等に示すように後述するキャリッジ10の移動方向である主走査方向に延在した給紙ローラ軸21aに取り付けられており、記録用紙Pを下流側に給送する方向(図3において反時計方向)に回転駆動する。
【0034】
リバースローラ23は、その回動中心であるリバースローラ回動軸23aが軸受け孔55に軸支されることにより、「規制ローラホルダ」の一例であるリバースローラホルダ50に保持されている(図6参照)。そして、リバースローラホルダ50がホルダ回動軸65を揺動支点として揺動することにより、給紙ローラ21から離間した離間状態(図6から図8に示す状態)と、給紙ローラ21に接触した接触状態(図9に示す状態)とをとり得るように構成されている。
【0035】
すなわち、リバースローラホルダ50は、図8に示すように、リバースローラ23より下流側に設けられたホルダ回動軸65を揺動支点として揺動可能に構成されている。そして、リバースローラホルダ50の背面に配設された付勢バネ68によって、常に給紙ローラ21に向けて付勢されており、リバースローラ23を給紙ローラ21に圧接できるようになっている。
【0036】
また、リバースローラホルダ50を付勢力に抗して揺動させ、リバースローラ23を給紙ローラ21から離間させた離間状態とするため、図6に示すように、リバースローラホルダ50の自由端部側には2つのカム受け部54が形成されている。そして、このカム受け部54にカム回動軸72に設けられたカム部材74が圧接することにより、リバースローラホルダ50を付勢バネ68の付勢力に抗して揺動させ、リバースローラ23を給紙ローラ21から離間させることができるようになっている。そしてまた、カム部材74によるカム受け部54に対する圧接を解除することにより、リバースローラ23を給紙ローラ21に圧接させた接触状態とすることができる。なお、カム回動軸72の端部には、カム歯車71が設けられており、図示しない駆動モータから駆動力を受けて、的確なタイミングでカム回動軸72を回動させることができるようになっている。
【0037】
また、リバースローラ23は、正逆両方向に回動できるように構成されており、給送時においては記録用紙Pを上流側(すなわち、ホッパ203)に向けて戻すように駆動力が付与されている。また、所定以上の回動負荷が加わった場合には、トルクリミッタ69によって駆動力の伝達が遮断されて給紙ローラ21に従動回転するようになっている。
【0038】
このような構成により、例えば、給紙ローラ21とリバースローラ23とで挟持された記録用紙Pが複数枚である場合には、給紙ローラ21に接触していない次位以降の記録用紙Pを上流側に戻すようにリバースローラ23が回転し、当該次位以降の記録用紙Pを上流側に戻して、複数枚の記録用紙Pが重なったまま給送されること(いわゆる、重送)を回避して、給紙ローラ21に接触している記録用紙のみを下流側に給送する。また、給紙ローラ21とリバースローラ23とで挟持された記録用紙Pが1枚である場合には、給紙ローラ21に従動回転し、当該記録用紙Pを、負荷を与えることなく下流側に給送する。
【0039】
すなわち、リバースローラ23が給紙ローラ21に圧接した状態(すなわち、接触状態)でリバースローラ23が記録用紙Pを上流側に戻す方向に回転することにより、重送されようとする次位以降の記録用紙Pを給紙ローラ21とリバースローラ23とのニップ点(ニップ線)で確実に規制し、最上位の記録用紙P(すなわち、給紙ローラ21に接触している記録用紙P)のみを下流側に給送する。
【0040】
そして、給送された記録用紙Pの先端が搬送駆動ローラ28と搬送従動ローラ29とに挟持された後は、リバースローラ23は搬送駆動ローラ28による記録用紙Pの搬送動作を阻害しないように、つまり、搬送負荷(バックテンション)を与えることがないように、給紙ローラ21から離間した離間状態をとる。
【0041】
また、規制ローラ23が給紙ローラ21に接触した接触状態における当該規制ローラ23の当該給紙ローラ21に対する押圧力を、所定の大きさを超えないように規制する規制手段が設けられている。
【0042】
この規制手段は、「係止部」の一例としてリバースローラホルダ50に横突して形成されたホルダ突起部52と、「被係止部」の一例として当該リバースローラホルダ50の両側端部近傍に設けられ、前記ホルダ突起部52を当接係止可能な規制部材81から構成されている。すなわち、リバースローラホルダ50が離間状態と接触状態との間で揺動する際のホルダ突起部52の移動経路上に規制部材81が構成されている。このような構成により、リバースローラホルダ50の揺動を制限し、もって、リバースローラ23の給紙ローラ21に対する押圧力を所定範囲に調整することができるようになっている。
【0043】
次に、リバースローラ21の駆動機構について説明する。
図7に示すように、リバースローラ23の回動軸であるリバースローラ回動軸23aには、当該リバースローラ回動軸23aを回動中心とする遊星歯車62が設けられており、また、リバースローラ23を保持するリバースローラホルダ50の揺動支点であるホルダ回動軸65には、当該ホルダ回動軸65を回動中心とする太陽歯車61が設けられている。そして、太陽歯車61と遊星歯車62とは、動力伝達が可能なようにかみ合って配設されている。
【0044】
また、ホルダ回動軸65の端部にはリバース歯車63が設けられており、このリバース歯車63は、給紙ローラ軸21aの端部に設けられ、図示しない駆動モータからの駆動力が入力されて給紙ローラ21を回動させる給紙歯車22とかみ合うように配設されている。
【0045】
このような構成により、駆動モータ(図示せず)から給紙歯車22に入力された駆動力は、給紙ローラ21を給紙方向に回動させるとともに、給紙歯車22にかみ合うリバース歯車63に伝達されてホルダ回動軸65を介して太陽歯車61を回動させる。そして、この太陽歯車61にかみ合う遊星歯車62を回動させて、リバースローラ23を、記録用紙Pを上流側に戻す方向に回動させる。すなわち、太陽歯車61と遊星歯車62とから構成された、いわゆる「遊星機構」によってリバースローラ23を、給紙ローラ21に連動させて回動させる構成となっている。なお、ホルダ回動軸65と太陽歯車61との間には、トルクリミッタ69が配設されており、所定以上の回動負荷がリバースローラ23に生じた場合には、駆動力を太陽歯車61に伝達できないようになっている。
【0046】
次に、リバースローラ23が給紙ローラ21から離間した離間状態から、給紙ローラ21に圧接した接触状態への変位動作について説明する。
離間状態においては、図8に示す如く、リバースローラホルダ50に形成されたカム受け部54にカム部材74が圧接され、付勢バネ68の付勢力に抗してリバースローラホルダ50を位置決めして同状態に保持している。
【0047】
そして、カム回動軸72が回転(図8において時計方向)することにより、カム部材74によるカム受け部54への圧接が解除される。これにより、付勢バネ68によって付勢されて、リバースローラホルダ50が図8に示す状態から図9に示す状態へと揺動し、リバースローラ23が給紙ローラ21に圧接された接触状態となる。すなわち、リバースローラホルダ50が付勢バネ68の付勢力によって、ホルダ回動軸65を中心として揺動(図8において時計方向)することにより、リバースローラホルダ50に保持されているリバースローラ23を給紙ローラ21に圧接させるものである。
【0048】
この、リバースローラ23が給紙ローラ21に圧接した接触状態(図9に示す状態)において、給紙ローラ21が記録用紙Pを下流側に給送する方向(矢印78方向)に回転し、リバースローラ23が当該給紙ローラ21に対して矢印88方向に従動回転することにより、リバースローラ23には、給紙ローラ21に向けての力が働き、より一層給紙ローラ21に向けて押圧される虞がある。
すなわち、リバースローラ23には、リバースローラホルダ50を付勢する付勢バネ68によるバネ荷重の他、太陽歯車61と遊星歯車62とによる遊星作用に基づく力、及び給紙ローラ21とリバースローラ23との食いつきに基づく力が働く。
【0049】
ここで、太陽歯車61と遊星歯車62とによる遊星作用に基づく力とは、太陽歯車61と遊星歯車62とのかみ合いによって圧力角方向に働く力であり、遊星機構を使用することによって発生する力である。
また、給紙ローラ21とリバースローラ23との食いつきに基づく力とは、外周面が高摩擦材であるゴム材によって構成された給紙ローラ21及びリバースローラ23が接触して回転すること、または給紙ローラ21とリバースローラ23とに記録用紙Pが挟持されて回転することにより発生する力であり、給紙ローラ21とリバースローラ23との接触位置でゴム材が密着して詰まることにより発生する力である。
【0050】
太陽歯車61と遊星歯車62とによる遊星作用に基づく力及び給紙ローラ21とリバースローラ23との食いつきに基づく力は、給送動作の度にバラツキがあり、これらの力を制御することは困難である。そのため、リバースローラ23の給紙ローラ21に対する押圧力が重送を規制するに適した範囲を超えてしまい、リバースローラ23の記録用紙Pを上流側に戻す方向への回転が制限され、もって、頻繁に重送を生じさせてしまう虞がある。
【0051】
しかし、本実施形態のインクジェット式記録装置1においては、上述したように規制手段が構成されており、規制部材81にホルダ突起部52が当接係止することによってリバースローラホルダ50の揺動が制限される。これにより、太陽歯車61と遊星歯車62とによる遊星作用に基づく力及び給紙ローラ21とリバースローラ23との食いつきに基づく力を規制することができる。
【0052】
すなわち、接触状態において、リバースローラホルダ50に形成されたホルダ突起部52が規制部材81の規制部82に当接し、リバースローラホルダ50のそれ以上の給紙ローラ21に向けての揺動が制限される。これにより、所定以上に給紙ローラ21とリバースローラ23とが圧接することを回避させ、太陽歯車61と遊星歯車62とによる遊星作用に基づく力及び給紙ローラ21とリバースローラ23との食いつきに基づく力を低減させることができる。従って、リバースローラ23の給紙ローラ21に対する押圧力を付勢バネ68の荷重として調整することができる。
【0053】
また、ホルダ突起部52と規制部材81との当接係止を弾性的に行うことが好ましい。より具体的には、ホルダ突起部52および/または規制部材81を弾性素材より構成することができる。すなわち、ホルダ突起部52が規制部82に当接した場合にホルダ突起部52および/または規制部材81が弾性変形することにより、給送動作の度にバラツキがある太陽歯車61と遊星歯車62とによる遊星作用に基づく力及び給紙ローラ21とリバースローラ23との食いつきに基づく力に対応させてリバースローラホルダ50の揺動を規制することができる。また、太陽歯車61と遊星歯車62とによる遊星作用に基づく力及び給紙ローラ21とリバースローラ23との食いつきに基づく力が比較的大きく発生したとしても、ホルダ突起部52および/または規制部材81の弾性復元作用によってこれらの力を低減することが可能である。
【0054】
すなわち、リバースローラ23の給紙ローラ21に対する押圧力を、所定の大きさを超えないように規制するにあたり、剛的に当接係止する場合に比して、種々の条件に対応させることができる。
【0055】
また、太陽歯車61の回動支点であるホルダ回動軸65の配設位置を、接触状態における給紙ローラ21とリバースローラ23との接点(ニップ点)を通る接線44の近傍に設ける構成とすることができる。このような構成により、給紙ローラ21とリバースローラ23との食いつきに基づく力自体を低減することが可能である。
【0056】
[記録部]
次に記録部8の構成について、図3及び図4を参照しつつ説明する。給紙部7の下流側に構成された記録部8は、搬送駆動ローラ28と、搬送従動ローラ29と、記録ヘッド10と、プラテン20と、排紙駆動ローラ32と、排紙従動ローラ33と、排紙補助ローラ35a、35bとを有している。
【0057】
搬送駆動ローラ28は図示しない駆動モータによって回転駆動され、搬送従動ローラ29は搬送駆動ローラ28に接して従動回転する。搬送駆動ローラ28は、図4に示すように、主走査方向に延在した棒状のローラから構成されており、記録用紙Pの非記録面に接触する。一方、搬送従動ローラ29は、主走査方向に短いローラから構成されており、このローラが1つの搬送従動ローラホルダ26の下流側(図4における上側)において2つ、自由回転可能に軸支されている。また、搬送従動ローラホルダ26は、主走査方向に4つ配設されている。
【0058】
さらに、搬送従動ローラホルダ26において搬送従動ローラ29の下流側近傍には、ガイドローラ30が自由回転可能に軸支されている。このガイドローラ30は、記録実行動作時において記録用紙Pのプラテン20からの浮き上がりを防止する機能を果たすものであり、これにより記録用紙Pと記録ヘッド10との距離が安定し、適切な記録品質を得ることが可能となる。
【0059】
搬送駆動ローラ28の下流側には、記録ヘッド10と、プラテン20とが斜め上下に対向するように設けられている。ここで、記録部8における用紙搬送経路は図示するように傾斜角を有し、本実施形態においては、水平面に対して約60°の傾斜角を有するように用紙搬送経路が構成されている。従って、プラテン20と記録ヘッド10とは、図示するように傾斜姿勢で設けられている。記録ヘッド10はキャリッジ11の斜め下部に設けられ、キャリッジ11は、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸13に支持され、このキャリッジガイド軸13に沿って主走査方向に往復移動する。
【0060】
プラテン20には、図4に示すように、副走査方向(主走査方向に直交する方向。すなわち、用紙搬送方向。)に延びるリブ20aが、主走査方向に所定の間隔をおいて形成されている。そして記録用紙Pは、このリブ20aによって記録ヘッド10との距離が規制される。また、プラテン20には、隣接するリブ20aの間に記録用紙Pのサイズ(幅寸法)を検出するための主走査方向に延びる長孔20bが形成されている。すなわち、キャリッジ11のプラテン20との対向面には、プラテン20に向けて放射する光の反射成分を検出する光センサ(図示せず)が設けられていて、記録用紙Pとプラテン20との反射率差を利用して、記録用紙Pの幅寸法を検出することができるようになっている。しかし、記録用紙Pとプラテン20との反射率差が小さい場合には記録用紙Pの幅寸法を適切に検出することができない場合がある。このような場合に本実施形態では、光を長孔20bに向けて放射するように構成し、これによって記録用紙Pの幅寸法をより一層正確に検出できるようにしている。
【0061】
キャリッジ11は、本実施形態においてはインクカートリッジを搭載せず、インクカートリッジ取付フレーム130に装着されたインクカートリッジ132から、インクチューブ(図示せず)を介して記録ヘッド10へとインクが供給されるように構成されている。また、各色のインクカートリッジ132には、インクの色などの固定情報の他、インク残量などの変動情報の各インクカートリッジに関する情報を記憶したチップ135が装着されており、主走査方向に往復移動するキャリッジ11に設けられたアンテナ基板19との間で信号の交換を行っている。これにより、チップ135に記憶された各種情報を、インクジェット式記録装置1の制御部(図示せず)へと送信する。
【0062】
記録ヘッド10の下流側には、回転駆動される排紙駆動ローラ32と、該排紙駆動ローラ32に接して従動回転する排紙従動ローラ33とが設けられている。そして、記録ヘッド10によって記録の行われた記録用紙Pは、排紙駆動ローラ32の回転によって下流側へ排紙される。また、排紙従動ローラ33の上流側には排紙補助ローラ35a,35bが設けられており、これにより、記録用紙Pのプラテン20からの浮き上がりがより一層防止される。なお、排紙従動ローラ33と、排紙補助ローラ35a、35bとは、インク滴が付着した記録用紙Pの記録面と接触するため、記録面と点接触する歯付きローラによって構成されている。
【0063】
ここで、排紙駆動ローラ32及び排紙従動ローラ33は、図4に示すように主走査方向の配置位置が、プラテン20上のリブ20aの形成位置と一致するように設けられている。さらに、補助ローラ35bの主走査方向の配置位置は、隣接する2つのリブ20aのほぼ中間となるように設けられ、かつ、記録用紙Pの記録面と接触する接触点が、リブ20aの上面よりもやや下に位置するように構成されている。このような構成により、記録用紙Pがインク滴を吸収することにより膨潤しても、その伸び分が隣接するリブ20aの間に逃げ、結果として記録用紙Pには規則的な波打ち状態(コックリング)が形成される。すなわち、リブ20aの位置で山となり、補助ローラ35bの位置で谷となる波打ち状態が形成され、これによって記録用紙Pと記録ヘッド10との距離が著しく不均一となる、といった不具合を防止している。
【0064】
[排出部]
次に、記録の行われた記録用紙Pを排出する排出部について、図3、図10及び図11を参照しつつ説明する。本実施形態に係るインクジェット式記録装置1は、記録用紙Pをフェイスダウン(Fd)用紙排出口400から排出させるフェイスダウン(Fd)排出部5と、フェイスアップ(Fu)用紙排出口500から排出させるフェイスアップ(Fu)排出部6とを有している。
まず、フェイスダウン(Fd)排出部5から説明する。
【0065】
[フェイスダウン(Fd)排出部]
記録部8の下流側に設けられたFd排出部5は、屈曲ローラ37と、Fd排出駆動ローラ41と、Fd排出従動ローラ43と、を備えている。排紙駆動ローラ32の下流側には、該排紙駆動ローラ32によって記録部8から排紙された記録用紙Pを、フェイスダウン(Fd)経路またはフェイスアップ(Fu)経路のいずれかに切り替えるFd/Fu切替部材90が設けられている。Fd経路は記録用紙PをFd用紙排出口400から排出するための用紙搬送経路であり、Fu経路はFu用紙排出口500から排出するための用紙搬送経路である。
Fd/Fu切替部材90は、揺動軸90aを中心にして揺動可能(図3の時計方向及び反時計方向)に設けられ、揺動することにより、記録部8から排紙された記録用紙Pの進行方向を切り替える。
【0066】
図10は、Fd/Fu切替部材90が、記録部8から排紙された記録用紙Pの進行方向をFd経路に切り替えた状態を示している。記録部8から排紙された記録用紙Pの先端は、Fd/Fu切替部材90に形成された滑らかな湾曲面90bに当接する。そして、記録用紙Pの先端は、湾曲面90bと、該湾曲面90bの下流側に設けられた外側ガイド部材91とに接しながら進み、やがてFd排出駆動ローラ41とFd排出従動ローラ43とによって挟持される。
【0067】
Fd排出駆動ローラ41はゴムローラからなり、図示しない駆動手段によって回転駆動され、一方のFd排出従動ローラ43は歯付きローラからなり、Fd排出駆動ローラ41に接して従動回転する。そして、Fd排出駆動ローラ41が回転駆動されることにより、Fd排出口400(図1参照)から装置前方(図中矢印「Fd」で示す方向)に向けて記録の行われた記録用紙Pが排出される。
【0068】
記録用紙Pが上記Fd経路を進行して排出される場合には、記録用紙Pは記録面を内側にして略U字形の形状に湾曲させられて排出される。従って、Fd経路を進行して排出される場合には、カバー450(図1参照)に積重される記録用紙Pは、記録(印刷)した順に順序良く積み重ねられる。
【0069】
[フェイスアップ(Fu)排出部]
次に、フェイスアップ(Fu)排出部6について説明する。このFu排出部6は、記録部8の下流側であって装置本体部2の後方側(図3の左側)に設けられており、Fu排出駆動ローラ45と、Fu排出従動ローラ47と、を備えている。記録用紙PがFu経路を進行して排出される場合には、Fd/Fu切替部材90は、図10に示す状態から揺動軸90aを中心として反時計方向に揺動することにより、図11に示すように、記録部8から排紙された記録用紙Pが斜め上方(図11の左上方向)に真っ直ぐに進む用紙搬送経路が形成される。そして記録部8から排紙された記録用紙Pは、Fu排出駆動ローラ45とFu排出従動ローラ47とによって挟持される。
【0070】
そして、Fu排出駆動ローラ45が回転駆動することにより、Fu用紙排出口500(図1参照)から装置後方(図中矢印「Fu」で示す方向)に向けて排出される。なお、Fu排出従動ローラ47は歯付きローラからなり、ゴムローラによって形成されたFu排出駆動ローラ45に接して従動回動するように構成されている。また、Fu排出従動ローラ47の下流側近傍には歯付きローラからなるFu排出補助ローラ49が設けられ、Fu排出駆動ローラ45による記録用紙Pの排出動作を補助する。また、このとき屈曲ローラ37は、記録用紙Pの記録面の、Fd/Fu切替部材90への接触を防止する機能を果たす。
【0071】
記録用紙PがFu経路を進行して排出される場合には、記録用紙Pに湾曲状態が形成されず、記録面を上にして記録部8からほぼ真っ直ぐに排出される。従って、上記Fu経路を利用することにより、厚手の用紙やコシの強い用紙でも無理なく記録を行い、かつ、適切に排出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るインクジェット式記録装置の外観斜視図。
【図2】同インクジェット式記録装置の内部構成を示した外観斜視図。
【図3】同インクジェット式記録装置の側断面概略図。
【図4】同インクジェット式記録装置の用紙搬送経路を示す平面図。
【図5】同インクジェット式記録装置の給紙部の説明に供する図面。
【図6】同インクジェット式記録装置の給紙部の説明に供する図面。
【図7】同インクジェット式記録装置の給紙部の説明に供する図面。
【図8】同インクジェット式記録装置の給紙部の説明に供する図面。
【図9】同インクジェット式記録装置の給紙部の説明に供する図面。
【図10】同インクジェット式記録装置の排出部の説明に供する図面。
【図11】同インクジェット式記録装置の排出部の説明に供する図面。
【符号の説明】
1 インクジェット式記録装置、 2 装置本体部、
3 OPTユニット、 4 用紙反転部、 5 フェイスダウン排出部、
6 フェイスアップ排出部、 7 給紙部、 8 記録部、
10 記録ヘッド、 11 キャリッジ、 13 キャリッジガイド軸、
19 アンテナ基板、 20 プラテン、 21 給紙ローラ、
22 給紙歯車、 23 リバースローラ、 25 ピックアップローラ、
26 搬送従動ローラホルダ、 28 搬送駆動ローラ、
29 搬送従動ローラ、 30 ガイドローラ、 32 排紙駆動ローラ、
33 排紙従動ローラ、 35 排紙補助ローラ、 37 屈曲ローラ、
41 Fd排出駆動ローラ、 43 Fd排出従動ローラ、
45 Fu排出駆動ローラ、 47 Fu排出従動ローラ、
49 Fu排出補助ローラ、 50 リバースローラホルダ、
52 ホルダ突起部、 54 カム受け部、 55 軸受け孔、
61 太陽歯車、 62 遊星歯車、 63 リバース歯車、
65 ホルダ回動軸、 68 付勢バネ、 69 トルクリミッタ、
71 カム歯車、 72 カム回動軸、 74 カム部材、
81 規制部材、 82 規制部、 90 Fd/Fu切替部材、
91 外側ガイド部材、 130 カートリッジ取付フレーム、
132 インクカートリッジ、 135 チップ、
138 カートリッジカバー、 200 給紙カセット、 203 ホッパ、
210 手差しトレイ、 300 給紙カセット、
400 Fd用紙排出口、 410 開閉蓋、 450 カバー、
500 Fu用紙排出口、 550 排紙スタッカ、 P 記録用紙、

Claims (7)

  1. 回動することにより被給送物を下流側に給送する給送ローラと、
    前記給送ローラに対置され、重送されようとする被給送物を規制する規制ローラと、
    前記規制ローラを保持し、揺動することにより当該規制ローラが前記給送ローラから離間した離間状態と、前記給送ローラに接触した接触状態とをとり得るように構成された規制ローラホルダと、
    前記規制ローラホルダの揺動支点を回動中心とした太陽歯車と、前記規制ローラの回動軸を回動中心とし、前記太陽歯車にかみ合うように設けられた遊星歯車と、を備えた給送装置であって、
    前記接触状態における前記規制ローラの前記給送ローラに対する押圧力を、所定の大きさを超えないように規制する規制手段が設けられていることを特徴とする、給送装置。
  2. 請求項1において、前記規制手段は、前記規制ローラホルダに設けられた係止部と、前記係止部を当接係止可能な被係止部とにより構成されていることを特徴とする、給送装置。
  3. 請求項2において、前記係止部と前記被係止部との当接係止は、弾性的に行われるように構成されていることを特徴とする、給送装置。
  4. 請求項2において、前記係止部および/または前記被係止部は、弾性素材により構成されていることを特徴する、給送装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項において、前記太陽歯車の回動中心は、前記接触状態における前記給送ローラと前記規制ローラとの接線の近傍に位置するように構成されていることを特徴とする、給送装置。
  6. 被記録媒体に記録を行う記録装置であって、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の給送装置を具備していることを特徴とする、記録装置。
  7. 被噴射媒体に液体を付着させる液体噴射装置であって、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の給送装置を具備していることを特徴とする、液体噴射装置。
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