JP2004207916A - 画像読取記録装置 - Google Patents

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英之 寺嶋
Akio Okubo
明夫 大久保
Takashi Awai
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Yoshiaki Suzuki
義章 鈴木
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Abstract

【課題】切替状態を確実に保持すること。
【解決手段】画像読取記録装置は、段ギアA103と、段ギアAに対して同軸回転する振り子アームB120と、振り子アームBに摩擦負荷を有して設けられて段ギアAに噛合して段ギアAの回転によって従動回転体に噛合する遊星ギアB122とを有する読取切替部154と、原稿を読み取る読取部と、従動回転体から駆動力を受けて読取部を待機位置から読取位置に移動させる移動手段と、記録領域で記録紙に画像を記録する記録部と、振り子アームB120の回転方向に対して交差する方向に傾動可能で、かつ付勢力を付与されて振り子アームBが遊星ギアBを従動回転体に噛合させる方向に回転するのを阻止し、記録部が記録領域外の出入りにともなって、変位させられてから元の位置に戻る間に、遊星ギアBを従動回転体に噛合させた振り子アームBの回転を規制して遊星ギアBと従動回転体との噛合を保持する制御アーム121とを有する。
【選択図】 図46

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録部材の画像の読み取りと、被記録部材に画像の記録とを行える画像読取記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像読取記録装置には、駆動源の駆動力を、切替手段を介して用紙搬送手段に伝達している駆動装置を装備している場合がある。その駆動装置には、図68、図69、図70に示すものがある。
【0003】
図68に示す駆動装置400は、モータ401が一方の方向に回転すると、図68に示すように、ギア408に常時噛み合っているギア409がギア409aに噛み合って、ローラ425にモータ401の回転力を伝達するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、この駆動装置400は、モータ401が他方の方向に回転と、かつソレノイド420の作動による軸固定フレーム411の回転とによって、図69に示すように、ギア408に常時噛み合っているギア410がギア415に噛み合って、ローラ426にモータ401の回転を伝達するようになっている。
【0005】
なお、ギア409,410は、モータ401によって回転するピニオンギア408に噛み合っている。固定フレーム411は、ギア409,410を有して、モータ401の回転軸と同軸的に配設された回転自在な部材である。
【0006】
図70に示す駆動装置500は、不図示のモータによって回転するフィードギア517が一方向に回転すると、振り子ギア535がポンプギア519に噛み合って、モータの回転をフィードギア517に伝達するようになっている(例えば、特許文献2参照)。振り子ギア535は、フィードギア517に対して同軸で回転自在な切替レバー518に設けてあり、かつフィードギア517に常時噛み合っている。
【0007】
また、この駆動装置500は、フィードギア517が他方向に回転すると、振り子ギア535が不図示の自動給紙装置を作動させるギア536に噛み合って、モータの回転を自動給紙装置に伝達するようになっている。
【0008】
そして、この駆動装置500は、振り子ギア535がポンプギア519とギア536との両方に噛み合わない中立の位置に保持する機構を備えている。その機構は、キャリッジ502が図69(a)の図面の表から裏の方向に移動してフィードギア517から離れたとき、キャリッジ502と同方向に移動するピン524dが、図70(c)に示すように、切替レバ−518に形成してある円弧状の長孔であるピン受け部518bに進入して、切替レバ−518の揺動を規制して、振り子ギア535を中立の位置に規制するようになっている。そして、キャリッジ502が図69(a)の図面の裏から表の方向に移動してフィードギア517に接近したとき、ピン524dが、図70(b)に示すように、ピン受け部518bから抜け初めて、さらに移動して完全に抜け出ることによって、切替レバ−518を揺動自在にして、振り子ギア535がポンプギア519とギア536との選択的に噛み合うことができるようになっている。
【0009】
【特許文献1】
特開平05−201568号公報(図1、図4参照)
【特許文献2】
特開平05−031913号公報(図7、図22、図23参照)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の駆動装置400は、1つのモータ401でローラ425とローラ426とを選択的に回転するようになっているが、モータ401の正転と逆転によって切り替わる固定フレーム411をソレノイド420によって制御しているため、モータの数が少なくても、ソレノイド420の追加によって、コストが高くなっている。
【0011】
また、後者の駆動装置500は、キャリッジ502の動きによって、ピン受け部518bがピン524dと係合するようになっているため、振り子ギア535の中立位置を保持している間、キャリッジ502が動くと、ピン受け部518bがピン524dから外れてしまうため、キャリッジ502を位置規制しておく必要がある。また、キャリッジ502に保持しておくため、例えば、読取手段の動作に規制が生じていた。
【0012】
本発明は、読取手段の動きによって回転力伝達状態を切り替えた後、読取手段の動きに関係なく、切替状態を確実に保持することのできる回転力伝達装置を備えることによって、駆動力伝達動作を確実にし、かつ駆動源を動作させるシーケンスを簡単にして、小型化、低コスト化を図った画像読取記録装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の画像読取記録装置は、駆動源によって回転する太陽回転体と、前記太陽回転体と同軸で、かつ前記太陽回転体に対して回転可能な回転部材と、前記回転部材に摩擦負荷を有して回転可能に設けられて前記太陽回転体に常時接触し、かつ前記太陽回転体が回転すると前記摩擦負荷によって前記太陽回転体及び前記回転部材と共に回転して従動回転体に当接可能な遊星回転体とを有する回転力伝達装置と、被読取部材の画像を読み取る読取手段と、前記従動回転体から前記駆動源の駆動力を受けて前記読取手段を待機位置から前記被読取部材を読み取る読取位置に移動させる移動手段と、被記録部材に画像を記録する記録領域に移動して前記被記録部材に画像を記録する記録手段と、前記回転力伝達装置の前記回転部材の回転方向に対して交差する方向に変位可能で、かつ付勢力を付与されて前記回転部材の回転領域内に位置するとき、前記回転部材が前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させる方向に回転するのを阻止し、前記記録手段が前記記録領域外を出入りするのにともなって、前記付勢力に抗して変位させられてから元の位置に復帰する間に、前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させた状態の前記回転部材の回転を規制して前記遊星回転体を前記従動回転体に接触した状態を保持する制御部材と、を備えている。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の画像読取記録装置は、駆動源によって回転する太陽回転体と、前記太陽回転体と同軸で、かつ前記太陽回転体に対して摩擦負荷を有して回転可能な回転部材と、前記回転部材に回転可能に設けられて前記太陽回転体に常時接触し、かつ前記太陽回転体が回転すると前記摩擦負荷によって前記太陽回転体及び前記回転部材と共に回転して従動回転体に当接可能な遊星回転体とを有する回転力伝達装置とを有する回転力伝達装置と、被読取部材の画像を読み取る読取手段と、前記従動回転体から前記駆動源の駆動力を受けて前記読取手段を待機位置から前記被読取部材を読み取る読取位置に移動させる移動手段と、被記録部材に画像を記録する記録領域に移動して前記被記録部材に画像を記録する記録手段と、前記回転力伝達装置の前記回転部材の回転方向に対して交差する方向に変位可能で、かつ付勢力を付与されて前記回転部材の回転領域内に位置するとき、前記回転部材が前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させる方向に回転するのを阻止し、前記記録手段が前記記録領域外を出入りするのにともなって、前記付勢力に抗して変位させられてから元の位置に復帰する間に、前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させた状態の前記回転部材の回転を規制して前記遊星回転体を前記従動回転体に接触した状態を保持する制御部材と、を備えている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の画像読取記録装置を図に基づいて説明する。
【0016】
なお、本実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0017】
また、以下の説明において、「コンタクトイメージセンサ」の用語は、「CS」と略称する。
【0018】
(画像読取記録装置の全体構成)
図1は、本発明の実施形態の画像読取記録装置91における、原稿D及び記録紙Pの搬送方向に沿った断面図であり、記録紙Pに画像を記録しているときの状態図である。図2は、図1の画像読取記録装置91において、原稿Dを読み取っているときの状態図である。図3は、図1の画像読取記録装置91において、原稿給紙部50及び記録紙給紙部60の原稿D及び記録紙Pの搬送方向に沿った断面図であり、原稿給紙部50で原稿Dを供給しているときの状態図である。図4は、図1の画像読取記録装置91において、記録紙給紙部60で記録紙を装置本体内に供給しているときの状態図である。
【0019】
画像読取記録装置91の装置本体91Aの後方(図1において右側)には、ユーザによって被記録部材である例えば記録紙Pがセットされる記録紙トレイ8と、ユーザによって被読取部材である例えば原稿Dがセットされる原稿トレイ11とを取り付けてある。各トレイ8,11の搬送方向先端近傍には各々分離機構を設けてある。この分離機構は、トレイ8,11内にセットされた記録紙P及び原稿Dを1枚ずつ分離搬送するようになっている。
【0020】
被記録部材供給手段である例えば記録紙給紙部60には、記録紙分離ローラ19、ベース35、圧板9、圧板ばね34、記録紙分離パッド62、分離爪31等を設けてあり、少なくても、記録紙分離ローラ19は必要である。
【0021】
記録紙分離ローラ19、記録紙分離パッド62、分離爪31等は、上記分離機構を構成している。通常は、後述する図6に示すリリースカム64とカム66が圧板9を記録紙Pの搬送方向に沿った両側から図3に示す位置まで押し下げている。圧板9が押し下げられていることによって、記録紙Pは、記録紙分離ローラ19から離れている。
【0022】
被読取部材供給手段である例えば原稿給紙部50には、原稿分離ローラ15、原稿分離片13、原稿給送ロ−ラ51、原稿給送ころ52等を設けてあり、少なくても、原稿分離ローラ15は必要である。
【0023】
原稿分離片13、原稿給送ロ−ラ51は、上記分離機構を構成している。記録紙Pが記録トレイ8にセットされた状態で、記録紙の供給動作が開始されると、搬送モータ104(図15参照)によって搬送ローラ10が回転させられて、その回転が記録紙分離ローラ19及び図6に示すリリースカム64に伝達される。リリースカム64が回転して圧板9から離れると、圧板9は圧板ばね34に押されて図4に示す位置まで上昇して、記録紙分離ローラ19に記録紙Pを圧接させる。記録紙Pは、記録紙分離ローラ19の矢印R方向の回転にともなって送り出されて(ピックアップされて)、分離爪31により1枚ずつに分離される。分離された記録紙Pは送紙部40へ送られる。記録紙分離ローラ19とリリースカム64は、記録紙Pを送紙部40へ送り込むまで1回転して、再び、圧板9を記録分離ローラ19からリリースした状態で搬送ローラ10からの回転力が断たれて、イニシャル状態になる。このイニシャル状態は、保持される。
【0024】
原稿Dが原稿トレイ11にセットされた状態で、原稿読取動作が開始されると、搬送モータ104(図15参照)によって搬送ローラ10が回転させられて、その回転が原稿分離ローラ15及び原稿給送ロ−ラ51に伝達される。原稿分離ローラ15の矢印C方向の回転にともなって、原稿分離ローラ15に接している原稿Dが送り出されて(ピックアップされて)、原稿分離片13により1枚ずつに分離される。分離された原稿Dは原稿給送ローラ51と原稿給送ころ52によって、送紙部40へ送られる。
【0025】
送紙部40は、搬送ローラ10、ピンチローラ16、ピンチローラガイド36、ピンチローラばね41、PEセンサレバー21、PEセンサ21S、上ガイド42、プラテン3等を有しており、記録紙P及び原稿Dの共通の搬送路になっている。
【0026】
送紙部40に送られた記録紙Pあるいは原稿Dは、プラテン3、ピンチローラガイド36、上ガイド42に案内されて、搬送ローラ10とピンチローラ16のローラ対のニップに送り込まれる。このローラ対10,16の上流側には、PEセンサレバー21を設けてある。PEセンサレバー21は、記録紙Pあるいは原稿Dの先端を検知して、記録紙P上での印字位置あるいは原稿D上での読取位置を求めるようになっている。ピンチローラ16はピンチローラガイド36に設けてある。ピンチローラガイド36はピンチローラばね41によって搬送ローラ10側に付勢されている。ピンチローラ16は、ピンチローラばね41によって搬送ローラ10に押し付けられて、記録紙Pあるいは原稿Dの搬送力を生み出している。
【0027】
送紙部40に送られた記録紙P及び原稿Dは、搬送ローラ10及びピンチローラ16により記録紙と原稿の共通搬送路内にある記録部46と読取部28に搬送される。記録紙Pが搬送される場合には、図1に示すように記録部46により記録紙上面に画像が印字される。また、原稿Dが搬送される場合には、図2に示すように読取部28により原稿上面の画像が読み取られる。
【0028】
記録部46あるいは読取部28を過ぎた記録紙Pあるいは原稿Dは、排紙部47に送られる。排紙部47は、排紙ローラ17と、排紙ローラ17に搬送ローラ10の回転力を伝達する伝達ローラ48と、記録紙P及び原稿Dの排出を補助する複数の拍車18等を有して、記録紙P及び原稿Dの共通搬送路になっている。拍車18は不図示の拍車ばねによって排紙ローラ17に押し付けられている。記録紙Pあるいは原稿Dは排紙ローラ17及び拍車18によって装置本体91Aの外部に排出されるようになっている。
【0029】
これらのローラは、後述される機構により1つの駆動源である例えば搬送モータ104(図15参照)によって回転するようになっている。このため、本実施形態の画像読取記録装置91は、読取用の駆動モータや原稿搬送用の機構を別途備える必要がなく、画像読取記録装置91のコストを下げて、画像読取記録装置91を小型にすることができるようになっている。
【0030】
記録手段である例えば記録部46は、搬送ローラ10と排紙ローラ17との間に設けたプラテン3に対向するキャリッジ4にインクカートリッジ1を装着して、記録紙Pの幅方向にキャリッジ4が往復移動することによって記録紙Pに画像を印字することができるようになっている。すなわち、記録部46は、シリアル記録方式で記録紙Pに画像を印字することができるようになっている。記録部46は、少なくともインクカードリッジ1を備えている必要がある。記録紙の幅方向とは、記録紙の搬送方向に対して交差する方向である。
【0031】
読取部28は、読取動作時において搬送ローラ10と排紙ローラ17との間でキャリッジ4の移動経路内においてプラテン3に対向するように配置されて、搬送される原稿Dの上面の画像を読み取るようになっている。読取部28は、記録部46の記録動作時に、白基準25を把持してプラテン3から回動離間して図2に示す状態から図1に示す状態に退避するので、キャリッジ4の往復移動を妨げることがなく、記録動作時のインクミスト及びインク漏れによって汚されることがない。また、読取部28は、読取動作時にキャリッジ4が往復する位置に配置されるので、さらに、画像読取記録装置91を小型にすることができる。
【0032】
(記録紙給紙部)
図4乃至図6に基づいて、記録紙給紙部60を説明する。図4は、図1の画像読取記録装置91において、記録紙給紙部60で記録紙を装置本体内に供給しているときの状態図である。図5は、記録紙分離ローラ19及び原稿上ガイド部材14を装置本体の後方から見た斜視図である。図6は記録紙給紙部60を開示した画像読取記録装置の斜視図である。
【0033】
記録紙給紙部60は、ベース35に記録紙分離ローラ19、分離爪31、可動サイドガイド61、圧板9、圧板ばね34、記録紙給紙トレイ8等がユニット化されて形成されている。本実施形態の記録紙給紙部60は、記録紙Pの片側を基準として記録紙Pを供給するようになっている。このため、ベース35の右側板35aの内壁が紙基準になっている。ベース35において、記録紙分離ローラ19のローラ部19aにほぼ対向する位置には、圧板ばね34を設けるための凹部35bを形成してある。
【0034】
圧板9は、両端上部の圧板軸9aでベース35に結合されており、圧板軸9aを中心に回転自在になっている。圧板9は、図3に示す退避する位置(イニシャル状態)と図4で示す記録紙分離ローラ19のローラ部19aに当接する位置とを取るようになっている。圧板9の記録分離ローラ19と対向する位置には、人工皮等の摩擦係数の比較的大きいものからなる記録紙分離パット62を設けてある。記録紙分離パット62は、記録紙Pの枚数が少なくなったとき、記録紙分離ローラ19と協働して記録紙の重送等を防止するために設けてある。また、可動サイドガイド61は、圧板9上を左右方向(記録紙の搬送方向に対して交差する方向)に移動できるように圧板9上に設けてある。可動サイドガイド61は、サイズの異なる記録紙Pを基準面である右側板35aの内壁に押し付けて圧板9上に位置決めするようになっている。
【0035】
記録紙分離ローラ19は、軸部19cとこの軸部19cより大径に形成された2つのローラ部19aからなるプラスチック等の一体成形品である。ローラ部19aの外周には、記録紙Pの搬送を行うための摩擦弾性体からなる記録紙給紙ローラゴム19dを設けてある。軸部19cの両端部は、ベース部材35に回転自在に軸支されるようになっている。その一端は図15に示すように複数のギア等からなる後述する記録駆動伝達部152を経て搬送モータ104からの回転力を受けるようになっている。なお、記録紙給紙ローラゴムは、摩擦弾性体からなる記録紙給紙ローラ樹脂であってもよい。
【0036】
図4、図5に示すように、記録紙分離ローラ19のローラ部19aの記録紙給紙ローラゴム19dは、断面D字形状に形成されている。記録紙分離ローラ19の平坦部分19bには、表面が低摩擦係数を有する薄い金属板あるいはプラスチック材のローラガイド63を設けてある。なお、軸部19cのプラスチック材とローラ部19aの摩擦弾性体のエラストマとで一体成形して、平坦部19bの表面をプラスチックで形成することで、平坦部19bにローラガイド63を設けなくても低摩擦係数を有する記録紙分離ローラ19を得ることができる。
【0037】
図3に示すように記録紙分離ローラ19は、待機状態で平坦部19bが記録紙Pにほぼ平行に対向して停止しているとき、給紙時以外に記録紙分離ローラ19が記録紙Pに触れないだけでなく、後述する原稿下ガイド部材23と記録紙分離ローラ19との間に隙間を形成している。
【0038】
図6に示すように、記録紙分離ローラ19のローラ部19a,19aは、紙基準である右側板35aの内側から各々約40mmと約180mmの所に位置している。このため、A4サイズ等の記録紙は,2個のローラ部19a,19aによって搬送されるようになっている。記録紙分離ローラ19に後述する記録駆動伝達部152を経て、搬送モータ104からの回転力が伝達されて、記録紙分離ローラ19が回転すると、その回転がリリースカム64にも伝達される。このとき、記録紙分離ローラ19とリリースカム64は1回転ごとの位相が合うように構成されている。リリースカム64は、記録紙分離ローラ19の平坦部19bが圧板9に対向している間のみ、ベース35の右側板35aの孔から突出して圧板9の右押し下げ部65を押し下げるような形状に形成されている。また、リリースカム64は、記録紙分離ローラ19の平坦部19b以外の部分が圧板9に対向するとき、ローラ部19aに、記録紙Pが、あるいは圧板9に記録紙Pが無い場合には圧板9が、圧板ばね34の押圧力で必ず接するようにしている。
【0039】
このとき、記録紙分離ローラ19の軸部19cの左に一体に形成されたカム66が、ベース35の左側板35c近くにある圧板9の左押し下げ部67を押し下げるようになっており、かつ、リリースカム64と位相が合うようになっている。圧板9は、片側だけを押されるのとは異なって、両側をリリースカム64とカム66によって押されるため、傾いて押し下げられるようなことがない。このため、記録紙の載置、供給を確実に行えるようになっている。
【0040】
以上の構成により、記録紙分離ローラ19の図4に示すR方向への回転によって、圧板9はベース35に対してほぼ平行な状態で、記録紙分離ローラ19の2個のローラ部19aに接触、離反するようになっている。
【0041】
また、記録紙分離ローラ19のローラ部19aと圧板9の接触状態では、記録紙分離ローラ19が、後述する原稿下ガイド部材23に形成した図8に示す切り欠き53を超えて原稿下ガイド部材23の下面から突出して、圧板9に載置した記録紙束の最上位の記録紙Pに当接するようなっている。
【0042】
回転する記録紙分離ローラ19のローラ部19aに接触した記録紙Pは、搬送されて分離爪31でせき止められるが、圧板9にセットされた最上位の記録紙Pのみ、記録紙分離ローラ19のローラ部19aの摩擦によって分離爪31を乗り越えてPEセンサレバー21を通過し、送紙部40に搬送される。
【0043】
記録紙分離ローラ19は1回転した後、再び、円周から退避した平坦部(Dカット部)19bが記録紙Pから離反し、かつ、圧板9がリリースカム64によって押し下げられたイニシャル状態に戻る。このため、搬送ローラ10が記録紙Pを搬送中に、2枚目以降の記録紙Pが記録紙分離ローラ19に接することがなく、記録紙給紙部60は、安定して記録紙Pの搬送を行うことができる。
【0044】
記録紙給紙部60は、前述の通り記録紙給紙動作を開始してもPEセンサレバー21に記録紙Pが到達していなければ、再給紙動作を行い、それでもPEセンサ21Sに記録紙が到達していなければ、記録紙搬送動作を中止して、図1に示す操作パネル70の表示部71にエラー表示をする。
【0045】
(原稿給紙部)
図2、図3、図7乃至図10に基づいて、原稿給紙部50を説明する。図7は、図1の画像読取記録装置91において、原稿給紙部50を開示した画像読取記録装置の斜視図である。図8は、記録紙分離ローラ19と原稿下ガイド部材23を装置本体の後方からみた斜視図である。図9は原稿給紙時の記録紙給紙部60の原稿搬送方向に沿った断面図である。図10は記録紙給紙時の記録紙給紙部60の記録紙搬送方向に沿った断面図である。
【0046】
図7に示すように、原稿給紙部50は、ベース35に、原稿分離ローラ15、原稿分離片13、原稿給送ローラ51、原稿給送ころ52等を取り付けて構成されている。本実施形態の原稿給紙部50は、原稿の片側を基準にしており、原稿トレイ11の左側板11aの内壁を原稿基準にしている。原稿トレイ11は、原稿Dを複数枚収納できるようになっている。原稿トレイ11には、原稿の斜行を防止する原稿スライダ30を設けてある。原稿スライダ30は、原稿の搬送方向に対して交差する方向に移動できるようになっており、原稿を左側板11aに押し付けて、原稿を片側基準にするようにしている。
【0047】
また、原稿分離ローラ15は金属製の軸部材に円筒状の摩擦弾性部材を取り付けて構成されて、ベース部材35の側板35a,35cに回転自在に軸支されている。原稿分離ローラ15の軸の一端は、後述する読取駆動伝達部158(図15参照)及び読取駆動切替部155(図44乃至図49参照)を介して図15に示す搬送モータ104に連結されている。原稿分離片13は、原稿下ガイド部材23に軸37aによって回動可能に軸支された分離片支持部材37に保持されている。原稿分離片13は、ゴム、樹脂などの摩擦係数の高い部材を使用されて、分離ばね54によって原稿分離ローラ15側に付勢されている。原稿搬送補助部材27は、不図示のばねによって原稿分離ローラ15へ原稿Dを押し付けることで原稿分離の補助的動作を行うようになっている。
【0048】
セットされた原稿Dの先端は、原稿分離片13と原稿分離ローラ15により形成されるくさび状の部分に留まっている。原稿分離ローラ15の矢印C方向の回転で前記くさび形状に留められた原稿Dのうち、最上位の原稿1枚のみ、原稿分離ローラ15の摩擦によって原稿給送ローラ51へ送られる。
【0049】
原稿給送ローラ51は、金属製の軸部材に円筒状の摩擦弾性部材を取り付けられて形成されて、ベース部材35の側板35a,35cに回転自在に軸支されている。原稿給送ローラ51の軸の一端は、後述する読取駆動伝達部158(図15参照)に連結されている。原稿給送ころ52は、不図示の原稿給送ころばねによって原稿給送ローラ51に圧接されて、原稿の搬送力を生み出すようになっている。
【0050】
原稿給送ローラ51によって搬送される原稿Dは、下面を原稿下ガイド部材23に支持されて、記録紙Pと同様にPEセンサレバー21に搬送される。この途中、前述した通り、記録紙分離ローラ19の回転方向の位相はイニシャル状態になっており、記録分離ローラ19の平坦部19bと原稿下ガイド部材23の間には原稿1枚を通紙するのに十分な隙間が生じている。
【0051】
このように、原稿給紙部50は図3の破線で示す原稿給紙搬送路56上で記録給紙部60の上流に配設されている。
【0052】
図3、図7に示すように、原稿上ガイド部材14は短冊状に成形されて、その上部は原稿分離ローラ15の軸部に回転可能に軸支されており、かつ図3に示すように、原稿下ガイド部材23の上に自重で垂れ下がって原稿給紙搬送路56を構成している。
【0053】
原稿上ガイド部材14は、摺動性樹脂等で形成されて、軽量で、分離ローラ15の軸部に回転自在に設けられて、軽い力で原稿を押圧するようになっている。このため、原稿上ガイド部材14は、原稿Dが原稿給送ローラ51もしくは搬送ローラ10によって搬送されているとき、原稿Dのこしと、原稿Dの先端あるいは後端のバタツキとで原稿分離ローラ15を回転中心にして上方向に押し上げられて、原稿給紙搬送路56を確保するようになっている。
【0054】
また、原稿Dが原稿給送ローラ15と搬送ローラ10とに挟まれて搬送されているとき、原稿給送ローラ52と搬送ローラ10の原稿送り速度は同じに設定してあるが、各々のローラの直径に寸法公差があり、搬送ローラ10の方が原稿を送る速度が速い場合には、原稿Dにテンションが加わることになる。そのテンションは原稿上ガイド部材14を上方向に押す力となる。原稿上ガイド部材14が搬送中の原稿Dによって上方へ押されたとき、記録紙分離ローラ19の軸部19cに原稿上ガイド部材14下部の上面が当接するようになっている。当接状態においても原稿上ガイド部材14のガイド面は記録紙分離ローラ19の記録紙給紙ローラゴム19dより原稿給紙搬送路56側に位置するようになっている。
【0055】
また、記録紙分離ローラ19は上述したように、その軸部がプラスチック等の可撓性材料で形成されているので、軸支される両端を固定した状態で軸部19cが原稿Dの給紙時に撓む場合があるが、上述したように、撓んだ状態の記録紙分離ローラ19の軸部19cに原稿上ガイド部材14の下部上面が当接するので、記録紙分離ローラ19の平坦面19bが原稿給紙搬送路56に突き出ることはない。さらに、既に述べたように、記録紙分離ローラ19の平坦部19bには低摩擦材からなるローラガイド63を取り付けてあるので、原稿Dが記録紙分離ローラ19のローラ部19aの記録紙給紙ローラゴム19dに接触することがなく、搬送不良になるようなことがない。
【0056】
本実施形態では、図7に示すように、原稿分離ローラ15の摩擦弾性部材の左右に各2個、合計4個の原稿上ガイド部材14を設けてある。また、左右各1個の原稿上ガイド部材14は、記録紙分離ローラ19のローラ部19aと同じ位置に配置してある。また、原稿上ガイド部材14は、図5で示すように、原稿上ガイド部材14の中程から下部にかけて幅方向で中央に切り欠き14aを形成してあり、記録紙分離ローラ19が回転したとき、ローラ部19aに干渉しないようになっている。さらに、図8で示すように、原稿Dが送紙部40へ送られるまでの原稿給紙搬送路56の下面を形成する原稿下ガイド部材23の、記録紙分離ローラ19のローラ部19aに対向する部分には、切り欠き部53を形成してある。
【0057】
したがって、図4、図5で示すように、記録紙分離ローラ19が、回転して記録紙Pを給紙するとき、記録紙分離ローラ19のローラ部19aは、原稿上ガイド部材14の切り欠き14aと原稿下ガイド部材23の切り欠き53とを超えて回転するので原稿上ガイド部材14と原稿下ガイド部材23とに干渉することなく確実に記録紙Pを給送することができるようになっている。
【0058】
また、図5及び図9に示すように、記録紙分離ローラ19のローラ部19aの位置に配置されている2つの原稿上ガイド部材14の切り欠き14aには、可撓性材からなる原稿押さえ部材55を取り付けてある。原稿押さえ部材55の下端部55aは、図9に破線で示す記録紙分離ローラ19のローラ部19aの回転半径内で平坦部19bとで形成される三日月状の領域19gの上方半分(上流側半分)の領域19e内に位置して、記録紙分離ローラ19のDカット角部19c及びDカット部19bに取り付けられたローラガイド63の上流端部を覆っている。したがって、原稿押さえ部材55の下端部55aは、ローラガイド63の上流端部をオーバラックして、ローラガイド63と原稿下ガイド部材23との間に原稿が通過できる隙間を確保している。また、オーバラップしていることによって、原稿押さえ部材55は、原稿給紙搬送路56が確保されて原稿Dが搬送されるとき、原稿Dの先端がローラ部19aと平坦部19bとの角部19f、あるいはローラガイド63端部に引っ掛かって、原稿搬送不良になるのを防止している。
【0059】
さらに、図10で示すように、記録紙分離ローラ19が矢印R方向に回転するとき、ローラ部19aが原稿押さえ部材55と干渉する。しかし、原稿押さえ部材55は撓むので記録紙分離ローラ19の回転を妨げることはない。
【0060】
また、原稿押さえ部材55の下端部55aは、図9に示すように、記録紙分離ローラ19の平坦部19bの上流側に位置する角部19f及びこの角部19fに近いローラガイド63の一部分を覆うように形成されている。そして、図5に示すように、下端部55aの上方は、2つの細い腕部55bを形成されて原稿上ガイド部材14に取り付けてある。このため、図10で示すように、記録紙分離ローラ19が矢印R方向に回転して、圧板9がリリースカム64により上昇して、記録紙Pが記録紙分離ローラ19のローラ部19aに接触している状態においても、原稿押さえ部材55が撓むポイント55cが原稿押さえ部材55の上部にあるため、撓んだ原稿押さえ部材55の下端部55aが、記録紙Pに極端に近づくこともなく、記録紙分離ローラ19のローラ部19aと記録紙Pとのニップ位置より上流側に離れている。そして、原稿押さえ部材55は記録紙Pと接触することがない。したがって、撓んだ原稿押さえ部材55は、記録紙搬送時に搬送不良を生じさせることがない。
【0061】
このようにして、原稿Dは、原稿給送ローラ51により原稿給紙搬送路56上で記録紙給紙ローラ19と記録紙Pを積載する圧板9との間を通過して、PEセンサレバー21を通過する。そして、原稿Dは、記録紙Pと同様に、搬送ローラ10とピンチローラ16によって挟持搬送されて、送紙部40に達する。
【0062】
(記録部)
図1、図11、図12に基づいて、記録部46を説明する。図11は、図1の画像読取記録装置91の記録動作時における、記録部46及び読取部28の配置構成を示す画像読取記録装置の斜視図である。図12は、図11において、記録部46のインクカートリッジ1を交換するときの図である。
【0063】
図1において、記録紙分離ローラ19の回転により送紙部40に送られた記録紙Pは、搬送ローラ10、ピンチローラ16によりプラテン3上を沿って進み、排紙ローラ17、拍車18によって装置外に排出される。
【0064】
搬送ローラ10もしくは排紙ローラ17で搬送される記録紙Pの上面には、記録部46によってインク像を記録される。本実施形態の記録部46は、インクカートリッジ1からインクを吐出して記録するインクジェット記録方式を採用している。すなわち、このインクカートリッジ1は、微細な液体吐出口(オリフィス)、液路及びこの液路の一部に設けられるエネルギー作用部と、この作用部にある液体に作用させる液滴形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段等を備えている。
【0065】
記録部46にインクジェット記録方式を用いることによって、小型化、ランニングコストなどの面で有利である。しかし、インクの摘出時に発生するインクミストによりインクカートリッジ1の周辺が汚れるため、画像読取記録装置91の内部のレイアウトの設計時に注意を要する。
【0066】
本実施形態では、後述するようにコンタクトイメージセンサ(以下、「CS」と略称する)22は、図1に示すように、印字中、読取待機位置(コンタクトイメージセンサホルダ(以下、「CSホルダ」と略称する)第1のポジション)に退避して印字面から離れている(待機位置)。さらに、CS22の読取面は、白基準25に覆われているので、インクミストによる汚れを大幅に軽減することができる。また、読取部28の待機位置は、印字面から離間しているので、例え、記録部46において記録紙のジャム等が生じても、未定着インクがCS22の読取面もしくは白基準25に付着することがない。
【0067】
図11に示すように、キャリッジ4は、上記インクジェットカートリッジ1を搭載して記録紙Pの幅方向(記録紙の搬送方向に対して交差する方向)に走査するようになっている。このキャリッジ4には、不図示のキャリッジ駆動モータによって回転するプーリに掛け渡された無端ベルト状のタイミングベルト6が連結している。キャリッジ4は、上記プーリの回転と、タイミングベルト6の循環とによって、ガイドレール7aに沿って往復移動するようになっている。
【0068】
通常、キャリッジ4は、ガイドレール7の右端のキャッピングポジション(図11の状態)に待機している。その位置には、図14に示す記録ヘッド回復ユニット101を配置してある。記録ヘッド回復ユニット101には、印字ヘッドが乾燥しないよう印字ヘッドを保護するゴム製或いは弾性を備えた樹脂製のキャップ100と、印字ヘッドの表面を清掃するワイパ機構と、ノズルの不吐状態を回復するためのインク吸引機構等を備えてある。インク吸引機構は、後述する駆動源によりピストンを往復させることでキャップ100を介してノズルのインクを吸引するようになっている。インクが無くなったときのインクカートリッジ1の交換は、図12で示すように、インクカートリッジ1を待機位置で装置手前側の矢印E方向に取り外すことで行うことができる。
【0069】
図1で示すように、記録部46の記録紙搬送路49pは、記録紙Pの下側を支持するプラテン3と、このプラテン3の記録紙支持面に形成された凹部に配置されてプラテン3に続いて記録紙Pの下側の支持面として機能する補助プラテン部材3aと、上述した搬送ローラ10と、ピンチローラ16と、ピンチローラガイド36等で構成されている。拍車18の数及び排紙ローラ17への付勢力(拍車圧)は、記録画像の未定着インクを拍車18によって汚さないように適正な数および拍車圧に設定されている。
【0070】
本実施形態の拍車18は、記録紙Pの幅方向(記録紙搬送方向に対して交差する方向)に13個配置してある。また、図12に示すプラテン3の記録紙支持面には、記録紙の幅方向に複数のリブ38を形成してある。記録紙搬送の際には、リブ38の上面を記録紙Pが通過するようになっている。補助プラテン部材3aは、両側面の用紙搬送方向上流側に形成された軸をプラテン3に形成した支持部で軸支されて、通常、プラテン3の記録紙支持面と補助プラテン部材3aの記録紙支持面が同一平面になるように、裏面を図1に示すばね58によって付勢されている。そして、補助プラテン部材3aは、ばね58の付勢力に抗して、上部より押された場合、プラテン3の記録紙支持面に対して5mm程度沈み込むようになっている。
【0071】
搬送ローラ10とピンチローラ16による記録紙Pの搬送方向は、ローラ上流側から下流側に向けて斜め下方向の降り勾配に設定してある。また、排紙ローラ17と拍車18による搬送方向は、ローラ上流側から下流側に向けて斜め上方向の昇り勾配に設定してある。これにより、記録紙搬送部49pによって搬送される記録紙Pは、プラテン3の記録紙支持面及び補助プラテン部材3aの記録紙支持面に案内されて矢印H方向へ搬送される。
【0072】
搬送ローラ10とピンチローラ16で発生する記録紙搬送力F0は、図2に示す原稿下ガイド部材23の裏面と記録紙Pとの間の摩擦抵抗力を無視できるほど大きいが、記録紙送り精度に影響が生じるときには、原稿下ガイド部材23の裏面に高分子シート等の低摩擦部材を貼付してもよい。
【0073】
記録部46の記録動作は、前述の通りキャリッジ4が往復移動しつつインクジェットカートリッジ1より画像情報に応じてインクを吐出することにより行われる。
【0074】
(読取部)
図1、図2、図13に基づいて、読取部28を説明する。図13は、図1の画像読取記録装置91の原稿読取時における、読取部28及び記録部46の配置構成を示す画像読取記録装置の斜視図である。
【0075】
読取手段である例えば読取部28は、CS22と、CSホルダ26と、白基準25等を備えており、少なくともCS22を備えている必要がある。
【0076】
CS22は、CSホルダ26に成形した凹部に、センサ面が外側になるようにして収容されてねじ(締結部材)で固定されている。白基準25は、白色のシートを金属板に取り付けて形成されている。CS22のセンサ面と白基準25の白色シートの間に少なくても1枚の原稿が通過できるように、白基準25は、金属板の原稿幅方向の外側に突起を有し、CS22のセンサ面との間に隙間を形成している。
【0077】
図13で示すように、CSホルダ26の長手方向の右側面には、ボス26aを形成してある。プラテン3に取り付けられたCSホルダ支持部材68には中空のボス68aを成形してある。ボス26aは中空ボス68aに係合している。また、CSホルダ26の左側面にはボス26bを成形してある。プラテン3には軸受部69を形成してある。ボス26bは軸受部69に係合している。左右の係合部であるボス26aと中空ボス68aとの係合部と、ボス26bと軸受部69との係合部は同軸上に配置してある。
【0078】
CSホルダ26は図1に示すCSホルダ第1のポジション(待機位置)から図2に示すCSホルダ第2のポジション(読取位置)に回転し移動できるようになっている。CSホルダ第1のポジション(待機位置)は、記録部46のキャリッジ4とキャリッジ4に取り付けられたインクカートリッジ1とが、記録紙に画像を記録するときにキャリッジ4の移動範囲内を移動したときに接触しない位置に設定されている。CSホルダ第2のポジション(読取位置)は、キャリッジ4の移動空間内であって、CS22の読取面と白基準25との隙間で形成される図2に示す原稿読取搬送路49rと記録時の図1に示す記録紙搬送路49pと一致するまで回転させた位置に設定されている。
【0079】
また、CSホルダ26の左右方向の位置は、インクカートリッジ1がキヤップポジションにいる状態でCSホルダ第2のポジション(読取位置)に移動できるように設定してある。図12に示すように、白基準25の金属板の用紙搬送方向の上流側は、くし歯形状に形成してある。くし歯の歯と歯の間にプラテン3のリブ38が入るようになっている。また、白基準25の金属板の記録紙搬送方向下流側には、長手方向の強度を高めるため、曲げ部を形成してある。CSホルダ26は、CSホルダ26の一部分が補助プラテン部材3aに当接して、ばね58の付勢力を超えて補助プラテン部材3aを押し下げて、第2のポジション(読取位置)の位置を取るようになっている。
【0080】
このように、図2に示す読取時の原稿読取搬送路49rは、破線で示すように搬送ローラ10と排紙ローラ17の間で前記原稿読取搬送路49rが図1に示す記録紙搬送路49pとほぼ一致する位置にあるときに形成されて、記録紙搬送路49pとほぼ一致するようになっている。
【0081】
CSホルダ26の記録紙の幅方向の左側には、後述する読取駆動切替部155及びCS駆動伝達部156(図15参照)を介して搬送モータ104に連結されたCS付勢移動部157(図15、図52乃至図59参照)を配設してある。CS付勢移動部157は、搬送モータ104(図15参照)の回転によってCSホルダ26を、CSホルダ第1のポジション(待機位置)あるいはCSホルダ第2のポジション(読取位置)へ回転させるようになっている。
【0082】
次に、読取部28の読取動作を説明する。
【0083】
CSホルダ26は、装置スタンバイ状態において、図1に示すように反時計方向に付勢されてCSホルダ第1のポジション(待機位置)に保持されている。原稿Dが原稿トレイ11にセットされた状態で、読取動作が開始されると、まず、後述する読取駆動切替部155(図15参照)は、読取駆動伝達部158を介して原稿分離ローラ15及び原稿給送ローラ51を回転させて原稿分離ローラ15及び原稿給送ローラ51に原稿給紙動作を開始させるとともに、さらに、CS駆動伝達部156(図15参照)を介してCS付勢移動部157(図15、図52乃至図59参照)を作動させてCS付勢移動部157にCSホルダ26の移動を開始させる。
【0084】
読取駆動伝達部158(図15参照)とCS駆動伝達部156(図15参照)のギア比及びローラ径は、原稿Dが搬送ローラ10に到達する前にCSホルダ26がCSホルダ第2のポジション(読取位置)に移動するように設定してある。図2で示すように、CSホルダ26がCSホルダ第2のポジション(読取位置)に回転して停止し、CSホルダ26の一部が補助プラテン部材3aを押し下げると、搬送ローラ10と排紙ローラ17の間に原稿読取搬送路49rが形成される。
【0085】
搬送ローラ10に到達した原稿Dは、搬送ローラ10によって搬送されて原稿読取搬送路49rを通過するとともにCS22によって画像データを読み取られて排紙ローラ17によって装置外に排出される。なお、CS22は、キャリッジ4と異なって、原稿の搬送方向に対して交差する方向へ移動しないで、図14に示す読取領域内の画像を読み取るようになっている。
【0086】
原稿Dの最後端が読み取られて原稿が排紙ローラ17により装置本体91A外に排出された後、搬送モータ104(図15参照)が逆転して、CS付勢移動部157(図15、図52乃至図59参照)とCS駆動伝達部156(図15参照)との回転力の伝達が断たれる。すると、CSホルダ26は、図1で示すCSホルダ第1のポジション(待機位置)に回動する。同時に、補助プラテン部材3aがばね58に押し上げられて、補助プラテン部材3aの記録紙支持面とプラテン3の記録紙支持面が同一平面になり記録紙搬送路49pが形成される。
【0087】
最後に、後述する読取駆動切替部155が、駆動モータの駆動を記録モードに切り替える。これによって、画像読取記録装置91は、スタンバイ状態になる。
【0088】
後述する読取駆動切替部155(図15参照)と読取駆動伝達部158は、被読取部材供給力伝達手段を構成している。
【0089】
後述する記録切替部151(図15参照)と記録駆動伝達部152は、被記録部材供給力伝達手段を構成している。
【0090】
後述する読取駆動切替部155(図15参照)、読取移動伝達部である例えばCS駆動伝達部156、読取付勢移動部である例えばCS付勢移動部157は、移動手段を構成している。
【0091】
搬送ローラ10は、駆動力伝達手段、搬送手段の一例である。
【0092】
(駆動系)
駆動系を図15乃至図18に基づいて説明する。図15は記録紙の分離搬送、原稿の分離搬送、CS22の移動、インク吸引機構の駆動系に関する部品をピックアップして示した斜視図である。図16は、図15中矢印a方向から見た図である。図17は、図15中矢印b方向から見た図である。図18は、図15中矢印c方向から見た図である。
【0093】
図15において原稿及び記録紙を所定の送りスピードで搬送する搬送ローラ10は、軸の一端に固定した搬送ローラギア102が段ギアA103を介して搬送モータ104の軸に固定したピニオンギア105に連結されている。搬送モータ104には、例えばパルスモータが使用されている。
【0094】
排紙ローラ17は、外周をゴム、樹脂等の高摩擦部材で形成された伝達ローラA106と伝達ローラB107とを介して摩擦伝達によって搬送ローラ10から回転力を得ている。搬送ローラ10の軸の他端には、太陽ギアA108を固定してある。搬送ローラ10の軸の外端部には、振り子アームA109を搬送ローラ10に対して回転自在に軸支してある。振り子アームA109には、振り子アームA109に対して所定の摩擦負荷を有する遊星ギアA110を軸支してある。遊星ギアA110は太陽ギアA108と噛み合っている。
【0095】
振り子アームA109、遊星ギアA110、及び太陽ギアA108は、記録切替手段である例えば記録切替部151を形成している。
【0096】
遊星ギアA110を挟んで両側には、記録ヘッド回復ユニット101(図14参照)内に歯合して回転自在に配置された回復入力ギア111と、ベ−ス35(図1参照)に回転自在に、記録分離ロ−ラ19まで歯合されている記録紙分離入力ギア112とが配置されている(図21、図22参照)。図37から図42に示すように、後述する制御部材A113と制御部材B114が開放(ON)状態のとき、遊星ギアA110は、搬送ローラ10(図15参照)が正転すると記録紙分離入力ギア112に歯合し、搬送ローラ10が逆転すると回復入力ギア111に歯合するようになっている。
【0097】
図22、図38、図40に示すように、振り子アームA109には、貫通した円形の孔109aと半円状の切り欠き109bとを形成してある。振り子アームA109には、制御部材A113の一端が対向している。また、振り子アームA109の傍には、制御部材B114を配置してある。遊星ギアA110が回復入力ギア111と記録紙分離入力ギア112との両者に噛み合わない位置にいるとき、読取時ロック手段である例えば制御部材A113は、半円状の切り欠き109bに係合して遊星ギアA110の動きを規制(ロック)するようになっている。
【0098】
記録中ロック手段である例えば制御部材B114は、前記孔109aにボス114bを係合させて遊星ギアA110の動きを規制(ロック)するようになっている。
【0099】
制御部材B114は、図14に示すように、記録ヘッド回復ユニット101内に、キヤリッジ4の移動方向と平行に往復移動自在に配置されて、矢印d方向に不図示の可撓性部材により付勢されている。
【0100】
制御部材A113は、図24に示すようにプラテン3の両側壁に回転自在に、かつ図14に示す矢印d,e方向に往復動作可能に支持されている。そして、制御部材A113は、不図示のばねによって図14に示す矢印e方向に付勢されている。
【0101】
図36、図43に示すように、制御部材B114の突起114aは、キャリッジ4の壁4aに係合するようになっている。図14に示すように、キャリッジ4がキャッピングポジション、空吸引ポジション、記録分離搬送ポジションにいるとき、図36に示す壁4aが制御部材B114の突起114aを右側(図14の矢印e方向)に押すため、制御部材B114が同方向に移動して、図36、図40、図42に示すように孔109aと制御部材B114のボス114bは非係合状態(ON)になるようになっている。
【0102】
ボス114bの先端部はテ−パ形状となっているとともに、孔109aは円錐状形状になっているため、図14に示すようにキヤリッジ4が記録分離搬送ポジションよりも印字時移動範囲ポジションを含み矢印d方向にいるとき、図38、図43で示すように、制御部材B114は、制御部材B114の可撓性部材(不図示)によって矢印d方向に押されて記録切替部151の振り子アームA109がどこにいてもボス114bを孔109aに係合させる。この係合状態(OFF)において、記録切替部151は空回り状態になっている。
【0103】
図14に示すインクカ−トリッジ1の各ポジションは、インクカ−トリッジ1のインク吐出孔の位置で表している。
【0104】
図14において、記録分離搬送ポジションと記録ヘッドのインク吐出位置との間の領域と記録領域である例えば印字時移動範囲ポジションXの領域とを第1領域Wとする。また、記録分離搬送ポジションとキャップポジションとの間の領域を第2領域Yとする。さらに、キャリッジ4が制御部材Aを読取時ポジションから記録時ポジションに切り替え始める位置とキャリッジ4が制御部材Aを記録時ポジションから読取時ポジションに切り替え始める位置との間の領域を第3領域Zとする。なお、第1領域は、印字時移動範囲ポジションXの領域だけであってもよい。この場合、第2領域に記録分離搬送ポジションと記録ヘッドのインク吐出位置との間の領域を加えてよい。
【0105】
キャリッジ4が制御部材Aを読取時ポジションから記録時ポジションに切り替え始める位置は、制御部材A113の低摩擦部113aが図14の異形孔3c内の右側の読取時ポジションにいるとき(図35に示すように、制御部材A113が振り子アームA109の切り欠き109bに係合しているとき)、キャリッジ4が制御部材A113に右側から接近移動して、制御部材Aを左側に移動させ始めて、切り欠き109bから制御部材A113を外し始める位置である。これらの動作は、後に、詳細に説明する。
【0106】
キャリッジ4が制御部材Aを記録時ポジションから読取時ポジションに切り替え始める位置は、制御部材A113の低摩擦部113aが図14に示すように異形孔3dに係合して記録時ポジションにいるとき(図40に示すように制御部材A113が振り子アームA109の切り欠き109bから外れているとき)、キャリッジ4が制御部材A113に右側から接近移動して、低摩擦部113aを異形孔3dから外して、制御部材A113が矢印e方向への付勢力によって切り欠き109bに係合できる状態にする位置である。これらの動作も、後に、詳細に説明する。
【0107】
次に、制御部材A113の動作を説明する。
【0108】
図24、図33に示すように、キヤリッジ4には、キヤリッジカム115を上下方向に回転自在に設けてある。キヤリッジカム115は不図示の可撓性部材によって図33の矢印A方向に付勢されている。また、図23、図24に示すように、プラテン3には連続した異形孔3c、3dを形成してある。制御部材A113は、図35に示すように、略L字形状に形成されている。そのL字形状の部分は、図26に示すように、異形孔3c、3dを貫通している。貫通した先端上部には、プラスチック等の低摩擦部113aを固定してある。
【0109】
制御部材A113は、図24の位置にいるとき(制御部材A113の低摩擦部113aが異形孔3cにいるとき)、図35に示すようにOFF状態(ストップ状態)になっている。すなわち、図35に示すように、制御部材A113が振子Aアーム109の半円状の切り欠き109bに係合しているので、記録切替部151の遊星ギアA110は、空回り位置(図37に示すように、遊星ギアA110が回復入力ギア111、記録紙分離入力ギア112と歯合しない位置)にいる。
【0110】
また、制御部材A113は、図26の位置にいるとき(制御部材A113の低摩擦部113aが異形孔3dにいるとき)、図38、図40、図42に示すようにON状態(開放状態)になっている。すなわち、制御部材A113が振子Aアーム109の半円状の切り欠き109bから抜けているので、制御部材B114がON状態であれば(図40、図42)、記録切替部の遊星ギアA110は、搬送ロ−ラ10の正転(用紙搬送方向)によって図39に示すように、記録紙分離入力ギア112に歯合して記録紙分離ローラ19(図1参照)を記録紙分離搬送状態にし、搬送ロ−ラ10の逆転(用紙搬送方向と逆)によって、図41に示すように回復入力ギア111に歯合してインクカ−トリッジ1のインク吐出孔からインクを吸引する等の回復手段を作動状態にするようになっている。
【0111】
ここで、制御部材A113の図24の位置(OFF、ストップ状態)から図26の位置(ON、開放状態)への切り替え動作を説明する。
【0112】
キヤリッジ4が図24に示す位置からさらに矢印d方向に移動すると、キヤリッジカム115の先端部115aが制御部材A113の低摩擦部113aに当接する。すると、制御部材A113は、キヤリッジカム115の先端部115aに押されて、キャリッジカム115とともに矢印d方向へ移動する。そして、制御部材A113は、異形孔3dの斜辺部3e(図23参照)に当接する。これによって、制御部材A113は、図23において、キヤリッジカム115の先端部115aに押されながら斜辺部3eに案内されて、図23に示す矢印g方向へ回転する。制御部材A113が矢印g方向へ多少傾くと、キャリッジカム115の斜面115e(図24参照)が制御部材A113当接する。制御部材A113は、キャリッジカム115の斜面115eに押されて、さらに、矢印g方向への回転を継続して、図26に示すように、異形孔3dに係合する。
【0113】
異形孔3dに係合した、制御部材A113は、矢印e方向の付勢力を受けているが、矢印e方向に移動することができないで、異形孔3dに係合した図26の状態に保持される。一方、キャリッジカム115は、キャリッジ4が矢印e方向へ戻るのにともなってキャリッジ4と一体に矢印e方向へ移動して、制御部材A113から離れる。
【0114】
図26のキヤリッジ4の位置は、図14におけるキャリッジが制御部材Aを読取時ポジションから記録時ポジションに切替え始める位置である。図26の状態からキヤリッジ4が矢印e方向に移動しても制御部材A113は、前述したように回転移動して異形孔3dに係合しているため、キヤリッジカム115の側端115bに接触することはない。
【0115】
制御部材A113の図26の位置(ON,開放状態)から図24の位置(OFF,ストップ状態)への切り替え動作を説明する。
【0116】
キヤリッジ4が図23、図28の位置から図26に示す位置に移動して、さらに矢印d方向に移動すると、キヤリッジ4の3角形状部4bが制御部材A113の低摩擦部113aに当接する。すると、制御部材A113は、キヤリッジ4の3角形状部4bに押されて、矢印d方向に移動しながら、図23の斜辺部3f,3eに沿って、図25に示す矢印h方向に回転する。制御部材A113は、矢印h方向への回転にともなって、キヤリッジ4の3角形状部4bの先端から傾斜部4cに当接位置が変わる。その状態を示したのが図30である。図30に示すキヤリッジ4は、矢印d方向へ移動を継続しているため、傾斜部4cで制御部材A113を押すことになる。このため、制御部材A113は、図25に示す矢印h方向になおも回転して、異形孔3dから完全に抜け出る。その後、キャリッジ4は、図32において、矢印e方向へ戻る。キャリッジ4の戻り移動にともなって、制御部材A113は、矢印e方向へ常時付勢されているため、異形孔3c内を移動して、図24に示す位置に戻る。このときの矢印h方向を移動を図29乃至図32に示す。図30に示すキャリッジ4の位置は、図14において、キヤリッジが制御部材Aを記録時ポジションから読取時ポジションに切替え始める位置である。
【0117】
なお、キャリッジに押されて移動する制御部材A113に回転動作を付与する斜面である例えば斜辺部3fと、斜面部3fに案内される制御部材A113を受け入れて係止させる係止凹部である異形孔3dの構成は、保持手段の一例である。
【0118】
キャリッジ4が、図14に示すキヤリッジが制御部材Aを記録時ポジションから読取時ポジションに切替え始める位置にいるとき、キャリッジカム115は制御部材A113より矢印d方向側にいる。図32に示すように制御部材A113が、キヤリッジが制御部材Aを記録時ポジションから読取時ポジションに切替え始める位置からe方向に移動するとき、図33に示すキヤリッジカム115の底面部115dが制御部材A113の低摩擦部113aの天面部に当接してキヤリッジカム115を押し上げて、図33の矢印A方向と逆方向に回動させる。そして、底面部115dが低摩擦部材113aを通過した後、キャリッジカム115は、前述の可撓性部材の作用によって、再び、図33の矢印A方向に回動して、図24に示す状態に戻る。
【0119】
上述した構成により制御部材A113及び制御部材B114がともに、非係合状態(ON、開放状態)のときのみ、振り子アームA109が回転可能になる。そして、図15において、搬送モータ104が正転(図15に示す矢印B方向に回転)すると遊星ギアA110は記録紙分離入力ギア112に噛み合う。搬送モータ104が逆転すると遊星ギアA110は回復入力ギア111に噛み合う。記録分離入力ギア112は、を介して記録紙分離ローラ19の軸部に取り付けた記録紙分離ローラギア118に連結されて、さらに、その下流に圧板9(図1参照)を駆動するリリースカム64(図15、図6参照)と一体に形成されたカムギア119に連結されている。遊星ギアA110が回復入力ギア111に歯合すると、インクカ−トリッジ1のインク吐出孔からインクを吸引する等の回復手段が作動状態になる。
【0120】
記録紙分離入力ギア112、2つのアイドルギア116,117、記録紙分離ローラギア118等は、記録駆動伝達手段である例えば記録駆動伝達部152を構成して、搬送モータ104の回転力を記録紙分離ローラ19に伝達している。なお、2つのアイドルギア116,117の代わりにベルト、特に、歯付きベルトを使用してもよい。また、歯車比を変えることによって、記録紙分離入力ギア112を記録紙分離ローラギア118に直接噛み合せてもよい。
【0121】
(原稿搬送及びCS移動駆動系列)
図15に示すように、段ギアA103と同軸上に振り子アームB120(図20、図44等参照)を回転自在に取り付けてある。この振り子アームB120には、振り子アームB120に対して摩擦負荷を有して遊星ギアB122を軸支してある。すなわち、振り子アームB120と遊星ギアB122との間には、摩擦負荷が生じるようになっている。遊星ギアB122は、段ギアA103と噛み合っている。段ギアA103は太陽ギアの役目をしている。遊星ギアB122は、従動回転体である例えば段ギアB123に噛合するようになっている。なお、振り子アームB120と遊星ギアB122との間に摩擦負荷が生じるようにする代わりに、振り子アームB120と段ギアA103との間に摩擦負荷が生じるようにしてもよい。或いは、振り子アームB120と遊星ギアB122との間と、振り子アームB120と段ギアA103との間とに、摩擦負荷が生じるようにしてもよい。
【0122】
太陽回転体である例えば段ギアA103、回転部材である例えば振り子アームB120、及び遊星回転体である例えば遊星ギアB122、後述する解除部材である例えば解除ボタン140等は、読取切替手段であり回転力伝達装置である例えば読取切替部154を構成している。段ギアA103、遊星ギアB122、段ギアB123は、ローラであってもよい。なお、解除ボタン140は、必ずしも設ける必要はない。
【0123】
図11に示すガイドレール7aを有するシャーシ7(図45、図48参照)の側板には、図44乃至図49に示す制御部材である例えば制御アーム121を取り付けてある。制御アーム121は、上下方向に長い短冊形状に形成してある。制御アーム121の中央部121aは、シャーシ7に対して遥動可能に軸支してある。制御アーム121は、制御アーム121の上方に一体に成型して可撓を備えさせた舌片121bをシャーシ7に突き当てて、発生する反力で下方をシャーシ7側に付勢されている。この状態を振り子アームB120のOFF(ストップ状態、図44、図45、図46参照)とし、かつ読取切替部154の空回り状態とする。
【0124】
制御アーム121、読取切替部154、段ギアB123、段ギアC124、段ギアD125等は、読取駆動切替部155を構成している。読取駆動切替部155は、ギアを使用しないで、ベルトを使用してもよい。また、読取駆動切替部155は、読取駆動伝達部158とで、被読取部材供給力伝達手段を構成している。さらに、読取駆動切替部155は、CS駆動伝達部156とCS付勢移動部157とで、移動手段を構成している。
【0125】
前記シャーシ7の側板には、制御アーム121の面121cに対向する部分に孔をあけてある。キャリッジ4が図14に示すキャリッジが制御部材Aを記録時ポジションから読取りポジションに切替え始める位置に移動したとき、キャリッジカム115が上記孔を貫通して制御アーム121の面121c(図45、48)を矢線C方向に押す。すると、制御アーム121が図48において時計方向に回転して、制御アーム121の端面121dが軸方向(矢印C方向)に移動して、今まで、図44乃至図46に示すように接触していた振り子アームB120のリブ120aから外れる。この結果、振り子アームB120は、図47乃至図49に示すように矢印A方向へ回転できるようになる。この状態を制御アーム121のON(開放状態)とする。
【0126】
制御アーム121がこのON(開放状態)において、段ギアA103が図44に示す矢印A方向(これは搬送ロ−ラ10が正転(用紙搬送方向に回動)する方向である)に回転すると、振り子アームB120も図44に示す矢線A方向に回転して、面121cとシャーシ7との隙間に入り込むとともに、遊星ギアB122が段ギアB123に噛み合う。この結果、搬送モータ104(図15、図17参照)の駆動力が、ピニオンギア105(図17参照)、段ギアA103(図17、図47乃至図49参照)を介して、段ギアB123に伝達される。
【0127】
その後、キャリッジ4がホームポジションに戻って、キャリッジカム115も、キャリッジ4と一体に図48の矢印B方向に戻って行く。しかし、図47乃至図49に示すように、リブ120aが面121cとシャーシ7との隙間に入り込んでいるため、面121cが振り子アームB120を舌片121bの弾力に基づいて図48の矢線B方向に押圧して、制御アーム121は、振り子アームを図48矢線B方向に付勢した状態でON、開放状態に保持して元の状態に戻らないでいる。この状態を、読取切替部154の読取分離、搬送、CS回動ポジションとする。
【0128】
また、読取切替部154が読取分離、搬送、CS回動ポジションの状態から、段ギアA103を図47の矢印F方向に回転させる。すると、振り子アームB120が舌片121bの付勢力に抗して矢印F方向に回転して、制御アーム121の面121cに圧接されている状態から開放される。そして、リブ120aと端面121dとが互いに接触して、振り子アームB120が前述したOFF、ストップ状態に戻る。
【0129】
このようにして、振り子アームB120が前述したOFF、ストップ状態に戻った後、段ギアA103が正転(矢印A方向に回転)しても、制御アーム121をキャリッジカム115で動作させてON、開放状態にしない限り、遊星ギアB122は段ギアB123に噛み合わない。すなわち、搬送モータ104(図15参照)の回転力は、段ギアB123に伝達されない。
【0130】
読取切替部154は、以上の構成によって、CSホルダ26が図2に示すCSホルダ第2のポジション(読取位置)にいて、キャリッジ4を移動できない状態にあっても(キャリッジ4を駆動することなく)、搬送モータ104を逆転するだけで制御アーム121が初期状態に戻るようになっている。
【0131】
また、図45に示す、解除部材である例えば解除ボタン140は、矢線B、C方向に移動自在に画像読取記録装置91の脇に設けてある。解除ボタン140は、不図示の弾性部材によって矢線C方向に常時付勢されている。解除ボタン140には斜面140aを一体に形成してある。一方、振り子アームB120には、半円状のリブ120bを一体に形成してある。振り子アームB120が読取切替部154の読取分離、搬送、CS回動ポジション(遊星ギアB122が段ギアB123に歯合している)にいるとき、図49に示すように、斜面140aとリブ120bとの間には、所定の隙間が生じるようになっている。
【0132】
そして、この状態で、図49に解除ボタン140を矢線B方向に押すと、斜面140aがリブ120bに当接して、振り子アームB120を図44に示す矢印D方向に回転させることになる。この結果、遊星ギアB122が段ギアB123から離れる。また、同時に、面121cと振り子アームB120の係合状態が解除される。そして、リブ120aが端面121dに当接して、制御アーム121が前述したOFF、ストップ状態に戻る。
【0133】
図47、図48、図49は、振り子アームB120をON(開放状態)で搬送ロ−ラ10を正転した結果の状態を示している。遊星ギアB122は段ギアB123に歯合して、搬送モ−タ104の駆動力が段ギアB123に伝わることになる。本開放状態を読取切替部154の読み取り分離、搬送、CS回動ポジションとする。
【0134】
図15、図17に示すように、段ギアB123の下流側には段ギアC124、段ギアD125とが順に噛み合っている。段ギアD125にはアイドルギアA126とアイドルギアB132が噛み合っている。アイドルギアA126の下流側にはワンウエイギア127が噛み合っている。ワンウエイギア127はギア部と軸部とで構成されており、ギア部をある方向に回転させたときにはギア部と軸部が一体に回転し、逆の方向に回転させたときにはギア部の回転が軸部に伝わらないようになっている。
【0135】
ワンウエイギア127の軸部の延長線上にはアイドルギアC128を取り付けてある。ワンウエイギア127が図15、図17の矢印A方向に回転したときのみアイドルギアC128に回転力が伝達されるようになっている。アイドルギアC128の下流側には原稿給送ロ−ラ51の軸51aに取り付けた原稿給送ロ−ラギア129が噛み合っており、その下流側には原稿分離ローラ51の軸51aに回転自在に取り付けた原稿分離ローラギア131が噛み合っている。
【0136】
図19、図34に示すように、原稿分離ローラ15の軸15aには、原稿分離ローラ15と並列して円盤状のタイマー部材130を固定してある。原稿分離ローラ15の側面であるタイマー部材130が固定されている側に原稿分離ローラ15に原稿分離ローラギア131を回転自在に配設してある。原稿分離ローラギア131には一体成型して突起部131aを形成してある。同様にタイマー部材130の外周には一体の突起部130aを形成してある。この2つの突起部131a,130a同士が係合することによって、分離ローラギア131の回転がタイマー部材130に伝達されて、分離ローラギア131が原稿分離ローラ15を回転させるようになっている。これにより、原稿分離ローラギア129の回転を所定の時間差を持って原稿分離ローラ15に伝達できるようになっている。
【0137】
なお、タイマー部材130、突起部130a、原稿分離ローラギア131、突起部131aは、遅延手段である例えば遅延部153を構成している。なお、この遅延部153は、搬送モータ104から、読取駆動切替部155、読取駆動伝達部158、原稿分離ローラ15へ至る間のいずれかの個所に設けてもよい。
【0138】
図15において、段ギアD125に噛み合っているアイドルギアB132の下流にはCSギア133が噛み合っている。
【0139】
アイドルギア132、CSギア133は、読取移動伝達部である例えばCS駆動伝達部156(図15参照)を構成している。CS駆動伝達部156は、ギアを使用しないで、ローラ、ベルトを使用してもよい。ギア、ローラは、回転体の一例である。複数のギアが噛み合った、或いは複数のローラが接触した配列は、回転体列の一例である。CS駆動伝達部156は、読取駆動切替部155とCS付勢移動部157とで、移動手段を構成している。
【0140】
アイドルギアA126、ワンウエイギア127、アイドルギアC128、原稿給送ローラギア129、原稿分離ローラギア131は、読取駆動伝達部158(図15参照)を構成している。なお、読取駆動伝達部158は、ギアを使用しないで、ローラ、ベルトを使用してもよい。ギア、ローラは、回転体の一例である。複数のギアが噛み合った、或いは複数のローラが接触した配列は、回転体列の一例である。
【0141】
図15、図52、図53に示すように、CSギア133に形成された孔にCS駆動アーム134に形成されたボス134aを係合し、かつ軸方向に抜けないように爪133aで係止することで、CSギア133とCS駆動アーム134が同軸上にお互いに回転可能に取り付けてある。CSギア133はギア部133bと円筒状の胴部133cとで構成されている。CS駆動アーム134は、アーム部134bと、CSギア133の胴部133cと同じ外径で形成された胴部134cと、アーム部134bを間にして胴部134cと反対側に形成された軸部134dとで構成されている。CS駆動アーム134の軸部134dはプラテン3に形成した軸受部69(図13、図51参照)に軸支してある。
【0142】
CSギア133の胴部133cとCS駆動アーム134の胴部134cは、軸方向に並列している。
【0143】
CSギア133とCS駆動アーム134との両方の胴部133c,134cには、コイルばね135がまたがって取り付けられている。コイルばね135の内径は、両方の胴部133c,134cの外径より数百μmから数十ミクロン小さく巻かれている。このため、コイルばね135は、両方の胴部133c,134cに密着して取り付けられている。コイルばね135の一方の端部135b(図50参照)は、CS駆動アーム134のアーム部134bに係止している。他方の端部は突出部135aとして半径方向の外側に曲げられて外形から突出している。
【0144】
CS駆動アーム134の軸部134dには第1の捩じりコイルばね136を取り付けてある。第1の捩じりコイルばね136の一端136bはCS駆動アーム134のアーム部134bに固定されている。第1の捩じりコイルばね136の他端はCSホルダ26の側面に取り付けてある。
【0145】
図50、図51に示す、CSホルダ26には、第2の捩じりコイルばね137を取り付けてある。第2の捩じりコイルばね137の端部の一端137bはプラテン3に固定されて、他方の端部137aはCSホルダ26に固定してある。第2の捩じりコイルばね137は、ばねの弾性力によってCSホルダ26を図56乃至図59に示すように、第2のポジション(読取位置)から第1のポジション(待機位置)に回転させる方向に付勢している。
【0146】
第2の捩じりコイルばね137の弾性力によってCSホルダ26に作用している付勢力は、CSホルダ26の第1のポジション(待機位置)において、回転中心における軸トルクで約300gcm、第2のポジション(読取位置)において、約600gcmになるように設計してある。しかし、第2のポジション(読取位置)においてCSホルダ26の自重による約300gcmのトルクが第1の捩じりコイルばね136に作用するので、各ポジションにおける実際の付勢力はどちらも約300gcmになっている。
【0147】
CS駆動アーム134、コイルばね135、第1の捩じりコイルばね136、付勢部材である例えば第2の捩じりコイルばね137は、読取付勢移動部である例えばCS付勢移動部157(図15、図52乃至図59参照)を構成している。なお、第1の捩じりコイルばね136は、必ずしも必要としない。また、CS付勢移動部157は、読取駆動切替部155とCS駆動伝達部156とで移動手段を構成している。
【0148】
上述したように読取切替部154が読取分離、搬送、CS回動ポジションに切り替えられた状態で搬送モータ104が搬送ローラ10を正転(用紙搬送方向に回動)させると、搬送モータ104の回転力が原稿給送ロ−ラ51および原稿分離ローラ15に伝達される。これと同時に、CS駆動アーム134は、搬送モータ104の回転力によって、図50で示す矢印A方向に回転する。
【0149】
CS駆動アーム134が矢印A方向に回転すると、端部136bがCS駆動アーム134のアーム部に係止されている第1のねじりコイルバネ136の弾性力によって端部136aがCSホルダ26を付勢するため、CSホルダ26は図54で示す第1のポジション(待機位置)からA方向に回転する。
【0150】
図56、図57で示すようにCSホルダ26が第2ポジションに移動すると、CSホルダ26の高さ位置決めボス26cがプラテン3の受け部3hに当接してCSホルダ26のA方向の回転が停止する。CSホルダ26が第2ポジションで停止した後もCSギア133の回転によりCS駆動アーム134はA方向に回転しつづけるが、図58、図59で示すようにCS駆動アーム134と一体でA方向に回転していたコイルバネ135の突出部135aがプラテン3のストッパ部3gに当接するとコイルバネ135が緩みCSギア133との間でスリップする。すなわち、搬送モータ104の回転伝達が切れて、CS駆動アーム134も停止する。
【0151】
以上の構成に基づき画像読取記録装置のシーケンシャル動作を、図60乃至図67に示すタイミングチャート1,2,3,4に基づいて説明する。
【0152】
(初期化動作)
図60、図61に示すタイミングチャート1に基づいて、初期化動作を説明する。
【0153】
初期化動作は、制御部材A113と制御部材B114とを、振り子アームA109に係合しない、ON(開放状態)にして、遊星ギアA110が回復入力ギア111と記録紙分離入力ギア112に選択的に噛み合うことができるようにするための動作である。
【0154】
ユーザが画像読取記録装置の梱包を解いて、画像読取記録装置に一度も電源を投入していないときの画像読取記録装置の状態は、図60のタイミングチャート1の最上部に示す不定状態である。
【0155】
電源を投入すると画像読取記録装置91は、キヤリッジ4を図14に示すようにキヤップポジションから空吸引ポジションまでの距離fだけ矢印d方向に移動させる。キヤップポジションは、キヤリッジ4が移動できる範囲の矢印e方向の限界部分に位置しており、キヤリッジ4の初期の位置がどこにあってもキヤップポジションからはずれることだけは確定している。
【0156】
ここで、仮に、CSホルダ26が読み取り位置にいてもキヤリッジ4は少なくても空吸引ポジションまではCSホルダ26に干渉しないで、移動できるようになっている。本動作を図60に「キヤリッジをキヤップポジションからはずす動作」として記載してある。このときのキヤリッジ4のいる可能性のある位置は、図60のタイミングチャート1にハッチングで示した範囲のどこかになる。
【0157】
次に、図15に示す搬送ロ−ラ10(搬送モ−タ104)が逆転すると、少なくとも読取切替部154は、空回り状態となる。そして、搬送モ−タ104の駆動は読み取り搬送及びCS駆動からは断たれる。この結果、第2の捩じりコイルばね137の作用によってCS22は、図1に示す待機状態になる。このとき、記録切替部151の遊星ギアA110の位置はまだ不定(少なくとも記録、分離搬送は動作しない状態)のため、回復手段が動作して、インク吸引動作を行う可能性はあるがキヤリッジ4がキヤップポジションにいないため、実際にインクが吸引されることはない。本動作を図60のタイミングチャート1に「CSを確実に待機状態化する動作」として記載してある。
【0158】
この動作後、キヤリッジ4は、読取部28に干渉されることのない動作可能な状態なる。このため、キヤリッジ4が図14に示すキャリッジが制御部材Aを読取時ポジションから記録時ポジションに切替え始める位置まで移動する動作によって、図38に示すように、制御部材A113はON(開放位置)に配置される。そして、制御部材B114はOFF(ストップ位置)に配置される。このことにより、記録切替部の位置も空回り位置に確定される。本動作を図60に「制御部材AをON化する動作」として記載してある。ここで、図1に示す、記録分離ロ−ラ19の位置センサが初期位置にいない場合には、図60のタイミングチャート1に示す「記録分離ロ−ラセンサがOFFのときのみ行う動作」を行い、タイミングチャート1に示す「記録切替部を空回り位置に移動させる動作」を同様に行うことで初期動作を完了する。ここで本装置では各種ジャム等が発生した場合、本初期化動作等を行うことで初期化を行っている。
【0159】
(記録紙給紙モード、記録紙搬送モード)
初期化動作を終了した画像読取記録装置91の記録動作を図62、図63に示すタイミングチャート2に基づいて説明する。なお、図62において、「制御部材A記録時ポジション」とは、図14において、「キャリッジが制御部材Aを読取時ポジションから記録時ポジションに切替え始める位置」に相当する位置である。また、「制御部材A読取り時ポジション」とは、図14において、「キャリッジが制御部材Aを記録時ポジションから読取時ポジションに切替え始める位置」に相当する位置である。
【0160】
まず、画像読取記録装置91は、初期状態から、確実に制御部材A113がON(開放状態)になっているかを確認するため、図62のタイミングチャート2に「制御部材A位置確認モ−ド」と記載してある動作を行う。
【0161】
次に、図15に示す、駆動源である搬送モータ104が正転すると、搬送ローラ10と排紙ローラ17が紙送り方向に回転し、同時に、振り子アームA109が図39、図40に示すように回転して遊星ギアA110が記録紙分離入力ギア112に噛み合い、図15に示す該記録紙分離入力ギア112の回転がアイドルギア116,117、記録紙分離ローラギア118、カムギア119に伝わってこれらのギアが回転する。キャリッジ4の待機状態において、図3に示す、記録紙分離ローラ19は、この記録紙分離ローラ19の平坦部19bを圧板9に対してほぼ並行な状態で停止している。
【0162】
カムギア119のリリースカム64は、圧板9の側面に成型した右押し下げ部65に係合して、記録紙分離ローラ19と圧板9とを圧板ばね34による付勢力に抗して離反させている。しかし、カムギア119が回転することで圧板9は圧板ばね34によって記録紙分離ローラ19側に付勢される。上記動作と同時に記録紙分離ローラ19が紙送り方向に回転し、セットされた記録紙束の最上位の記録紙を分離して搬送する。記録紙分離ローラ19の軸部に一体に成型された扇状の不図示のアクチュエータとフォトインタラプタによって、記録紙分離ローラ19が1回転したことを検知すると排出モータ104は回転を停止する。このとき、分離搬送された記録紙の先端が搬送ローラ10を越えるように記録紙分離ローラ19の1回転で搬送できる距離と、搬送ローラ10までの距離とを調整して設計してある。
【0163】
次に、搬送モータ104は、振り子アームA109を図39に示す位置から、遊星ギアA110が記録紙分離入力ギア112から離反するところまで逆転させる。この動作を図62のタイミングチャート2に「記録紙分離給紙モ−ド」と記載してある。続いて、不図示のキャリッジ駆動モータが駆動されてキャリッジ4は、図14において、記録分離搬送ポジションから矢印d方向に動いて、記録切替部151をON(開放状態)から、OFF(ストップ状態)にする。
【0164】
この状態で、再度、搬送モータ104を正転させると振り子アームA109が制御部材B114により動きを規制されるため遊星ギアA110は図37に示すように、どのギアとも噛み合わず搬送ローラ10と排紙ローラ17だけが回転し記録紙を搬送する。
【0165】
この動作に引き続き搬送ロ−ラ10とキヤリッジ4が交互に動作して画像を形成していく状態が図62のタイミングチャート2に「印字状態」と記載してある。記録紙の後端が装置外に排出されると(タイミングチャート2に「排紙モ−ド」と記載してある)、搬送モータ104は停止して、キャリッジ4がキャッピングポジションに戻り、制御部材B114をON状態にして、初期状態に戻る。
【0166】
(回復モード)
図64、図65に示すタイミングチャート3に基づいて、回復モードを説明する。なお、図64において、「制御部材A記録時ポジション」とは、図14において、「キャリッジが制御部材Aを読取時ポジションから記録時ポジションに切替え始める位置」に相当する位置である。また、「制御部材A読取り時ポジション」とは、図14において、「キャリッジが制御部材Aを記録時ポジションから読取時ポジションに切替え始める位置」に相当する位置である。
【0167】
初期状態から図15に示す駆動源である搬送モータ104が逆転すると、搬送ローラ10と排紙ローラ17が紙送り方向に対して逆方向に回転して、同時に、振り子アームA109が図42中矢印A方向に回転して遊星ギアA110が回復入力ギア111に噛み合い、この回復入力ギア111と連結されている図14に示す記録ヘッド回復ユニット101によってピストンが駆動されインクタンクからインクが吸引される。本動作は図64のタイミングチャート3に「吸引状態」と記載してある。
【0168】
この動作後、図14における空吸引ポジションまでキヤリッジ4を移動して同様な動作を行うのが「空吸引状態」である。図62のタイミングチャート3には示さないがインクを吸引した後、搬送モータ104は、正転して振り子アームA109を図37に示すように、回転入力ギア111から離れる方向に回転させて、遊星ギアA110を回復入力ギア111から離反させる。その後、搬送モータ104は停止し、カートリッジ4は、初期状態に戻る。
【0169】
(読取モード)
図66、図67に示すタイミングチャート4に基づいて、読取モードを説明する。なお、図66において、「制御部材A記録時ポジション」とは、図14において、「キャリッジが制御部材Aを読取時ポジションから記録時ポジションに切替え始める位置」に相当する位置である。また、「制御部材A読取り時ポジション」とは、図14において、「キャリッジが制御部材Aを記録時ポジションから読取時ポジションに切替え始める位置」に相当する位置である。
【0170】
まず、上記初期状態からキャリッジ4が左に図14に示すキャリッジが制御部材Aを記録時ポジションから読取りポジションに切替え始める位置に移動する。これにより、図38に示すように、制御部材B114がOFF状態になると同時にキャリッジ4に配置した図48に示すキャリッジカム115がシャーシ7の側板に形成した孔を通過して制御ア−ム121の面を押すことで制御アーム121をON(開放状態、図48参照)に切り替える。本動作を図66のタイミングチャート4に「制御ア−ム開放化動作」と記載してある。
【0171】
次に、図15に示す、搬送モータ104が所定のステップ数だけ正転する。そして、振り子アームB120が図47に示す矢印A方向に回転し、遊星ギアB122が段ギアB123に噛み合ったところで回転を停止する(図66のタイミングチャート4に「読取切替手段のCS移動及び原稿搬送手段への駆動切替」と記載してある)。
【0172】
そして、キャリッジ4がキャッピングポジションに戻ることで(図66のタイミングチャート4に「キヤリッジのキヤップポジションへの移動動作」と記載してある)、制御部材A113が図30、図32、図24に示すように、スライドして、OFF(ストップ状態)になり、記録切替部151が空回り状態に保持される。しかし、制御ア−ム121はキャリッジ4が戻っても制御アーム121とシャーシ7の間には振り子アームB120が存在し、当接した状態になって(ON、開放状態)で停止している。これによって、遊星ギアB122と段ギアB123の噛み合い状態は保持される。続いて、搬送モータ104を正転させると、遊星ギアB122、段ギアB123等を介してCSギア133が図15、図17に示す矢印A方向に回転する。
【0173】
すると、まず、CSギア133の胴に取り付けられたコイルばね135が締まって、搬送モータ104の回転がCS駆動アーム134に伝達され、図15、図17、図50の矢印A方向にCS駆動アーム34が回転を開始する。このとき、CS駆動アーム134に固定された第2の捩じりコイルばね137の端部も一緒に回転を始めるため、他方の端部136aを介してCSホルダ26にも図15、図17、図50の矢印A方向に回転させるトルクが発生するが、前述した通りCSホルダ26には第1の捩じりコイルばね136によって図17の矢印Aと逆方向(図50の矢印B方向)に300gcm程度の付勢力が作用しているため、CSホルダ26は同時には矢印A方向には回転を開始しない。
【0174】
図54に示すように、搬送モータ104の正転が進みCS駆動アーム134が回転すると、第1の捩じりコイルばね136の端部136a,136b同士で形成される角度α1が次第にα2と小さくなり第1の捩じりコイルばね136により発生するトルクが300gcm程度を超える。すると、端部136aによって作用するトルクが第2の捩じりコイルばね137の付勢力(約300gcm)に勝って、CSホルダ26が矢印A方向に回転を開始する。さらに、図56に示すように、搬送モータ104が正転するとCSホルダ26の高さ位置決めボス26cがプラテン3の受け部3hに当接したところ、つまり読み取り状態まで回転したところでCSホルダ26は停止する。ここで、第2の捩じりコイルばね137で発生するB方向の付勢力は第1のポジション(待機位置)においても第2のポジション(読取位置)においても上述したようにほぼ300gcmであるので、第1の捩じりコイルばね136の2つの腕で形成される角度α2は一定のまま回転している。
【0175】
さらに、図58に示すように搬送モータ104が正転すると、CSホルダ26が読み取り状態で保持された状態で、CS駆動アーム134が回転し、第1の捩じりコイルばね136がねじられて2つの腕で形成される角度α3がさらに小さくなり、CSホルダ26に図17の矢印A方向の付勢力が作用する。CS駆動アーム134はコイルばね135の端部135aがプラテン3に成型されたストッパ部3gに当接すると、コイルばね135が緩みCSギア133の胴に対して滑るためその位置で停止する。これでCSホルダ26の読取準備が終了する。
【0176】
そして、図17に示すように、この動作と同時に搬送モータ104の正転によってワンウエイギア127にも回転が伝達されて、図17の矢印A方向に回転する。すると、ワンウエイギア127は図17の矢印A方向の回転を軸に伝えるように設計されているため、ギア部と軸部は一体になって回転し、軸に取り付けてあるアイドルギア128とそれに連結されている原稿給送ロ−ラギア129と原稿分離ローラギア131が回転する(図19参照)。
【0177】
原稿分離ローラギア131が回転すると、図17、図34に示す、タイマー部材130を介して原稿分離ローラ131が回転し原稿を分離搬送する。前述したCSホルダ26の移動と原稿の搬送は搬送モータ104の正転と共に同時に動き始めるが、CSホルダ26が第2のポジション(読取位置)への移動完了した後に原稿がCS22に到達するように原稿の搬送速度とCSホルダ26の移動するタイミングを調整して設計してある(図66のタイミングチャート4に「CSの読み取り位置への移動及び原稿の読み取り位置への移動」と記載してある)。この状態で、搬送モータ104が正転を続けることで順次原稿を分離して搬送及び読み取り、排出することができる(図66のタイミングチャート4に「CSの読み取り位置への移動及び原稿の読み取り位置への移動」、「原稿搬送及び読み取り状態」、「原稿排紙状態」と記載してある)。最後の原稿を排出すると搬送モータ104は停止する。
【0178】
このとき、CSホルダ26には、第1、2の捩じりコイルばね136,137の弾性力の差分によって第1のポジション(待機位置)に戻る図58で示す矢印B方向に力が作用しているが、搬送モータ104のディテントトルクによってCSギア133は逆転できないためCSホルダ26はその位置(第2のポジション(読取位置))に停止している。次に、搬送モータ104が逆転すると振り子アームB120は図44で示す矢印F方向に回転して、遊星ギアB122と段ギアB123の噛み合いが解消される。
【0179】
すると、段ギアB123から下流のギア列はフリーになるため前述した力によってCSギア133は逆転し、CSホルダ26は待機位置に移動する(図66のタイミングチャート4に「CSの待機位置への復帰動作」と記載してある)。このとき、ワンウエイギア127は図17の矢印A方向に対して反対方向に回転するため、ギア部のみが回転し軸部は回転しないため原稿給送ロ−ラ51、原稿分離ローラ15は回転しない。次に、キャリッジ4が左に図14のキャリッジが制御部材Aを読取時ポジションから記録時ポジションに切替え始める位置に移動し制御部材A113をON(開放位置)に切り替えて(図67のタイミングチャート4における制御部材AのON化動作)、再度キャッピングポジションに戻って初期状態になる。
【0180】
図60、図61に示すタイミングチャート1に基づいて(初期化動作)の項目において、説明した初期状態は、初期状態の画像読取記録装置91の搬送モータ104を正転させると、記録切替部151を動作させることなく記録紙給紙動作が実行され、その後、記録紙搬送動作および記録動作を行うことができるようになっている。また、初期状態から搬送モータ104を逆転させると、記録切替部151を動作させることなくインク吸引動作を行うことができるようになっている。これは、本記録部46をプリンタ単体として使用した場合の待機状態と同じ状態である。そして、読取動作へは、制御部材A113、読取切替部154、制御アーム121を動作させて移行するようになっている。
【0181】
これにより、本実施形態の画像読取記録装置91は、読取に必要な部品およびシーケンスを追加するだけで記録部46の構成部品および動作を制御しているソフトウェアをそのまま、もしくは僅かに変更するだけで、読取部28を動作させることができるようになっており、プリンタの記録部をベースにして、容易に、画像形成機能と画像読取機能との両方の機能を備えた装置にすることができる。
【0182】
(ジャム処理)
次に、原稿ジャムや停電などで原稿が搬送途中で停止したときの処理動作について説明する。画像読取記録装置91は、ジャムの検知として2つの検知シーケンスを備えている。第1のシーケンスは、原稿の搬送を開始してから所定の時間内に原稿の先端を図2に示すPEセンサレバー21が検知できなかったときに、画像読取記録装置91がジャムが発生したものと判断するようになっている。また、第2のシーケンスは、原稿の先端をPEセンサレバー21が検知した後、所定の時間内に同じ原稿の後端を検知できなかったときに、画像読取記録装置91がジャムが発生したものと判断するようになっている。そして、画像読取記録装置91は、ジャムを検知すると搬送モータ104および読取動作を停止してLCDおよびエラー音でユーザにジャムが発生したことを伝える。
【0183】
そして、ユーザが、ジャム原稿を画像読取記録装置91内から取り除くことになるが、このとき、画像読取記録装置91の状態は、図66、図67に示すタイミングチャート4の「原稿搬送及び読み取り状態」にある。また、図15に示す原稿分離ローラ15と原稿給送ローラ51は、図47乃至図49に示す遊星ギアB122が段ギアB123に噛合したCS回動ポジションの読取切替部154を介して搬送モータ104に連結されており、モータのディテントトルクによって簡単には回転しないようになっている。このため、ユーザが原稿を引き抜こうと思っても引き抜けず、無理に引っ張ると原稿が破損するおそれがある。
【0184】
そこで、ユーザが解除ボタン140を図49の矢印B方向に押すと、(原稿搬送及びCS移動駆動系列)の項目で説明したように、斜面140aがリブ120bを押して、振り子アームB120を図47の矢印F方向に回転させる。すると、遊星ギアB122が段ギアB123から離れる。これと、同時に、リブ120aが、シャーシ7と面121cとの間から抜け出て、振子アーム120と制御アーム121との係合が外れる。そして、図44乃至図46に示すように、端面121dにリブ120aが当接して、制御アーム121は、前述したOFF、ストップ状態に戻る。
【0185】
この結果、段ギアB123より下流のギア列の各ギアが回転自在な状態になり、原稿分離ローラ15と原稿給送ローラ51も回転自在になって、原稿を容易に画像読取記録装置91から取り除くことができる。また、原稿を取り除くと同時に、CSホルダ26も第2のねじりコイルバネ137によってCSホルダ第1のポジション(待機位置)に移動する。そして、ユーザ操作により、画像読取記録装置91は、図60、図61に示すタイミングチャート1に基づいて(初期化動作)の項目において、説明した初期化動作を行いスタンバイに戻る。
【0186】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0187】
[実施態様1] 駆動源によって回転する太陽回転体と、前記太陽回転体と同軸で、かつ前記太陽回転体に対して回転可能な回転部材と、前記回転部材に摩擦負荷を有して回転可能に設けられて前記太陽回転体に常時接触し、かつ前記太陽回転体が回転すると前記摩擦負荷によって前記太陽回転体及び前記回転部材と共に回転して従動回転体に当接可能な遊星回転体とを有する回転力伝達装置と、被読取部材の画像を読み取る読取手段と、前記従動回転体から前記駆動源の駆動力を受けて前記読取手段を待機位置から前記被読取部材を読み取る読取位置に移動させる移動手段と、被記録部材に画像を記録する記録領域に移動して前記被記録部材に画像を記録する記録手段と、前記回転力伝達装置の前記回転部材の回転方向に対して交差する方向に変位可能で、かつ付勢力を付与されて前記回転部材の回転領域内に位置するとき、前記回転部材が前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させる方向に回転するのを阻止し、前記記録手段が前記記録領域外を出入りするのにともなって、前記付勢力に抗して変位させられてから元の位置に復帰する間に、前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させた状態の前記回転部材の回転を規制して前記遊星回転体を前記従動回転体に接触した状態を保持する制御部材と、を備えたことを特徴とする画像読取記録装置。
【0188】
(作用)
仮に、回転部材と遊星回転体との間に摩擦負荷があるものとする。制御部材は、回転部材の回転領域内に位置して、回転部材が、遊星回転体を従動回転体に接触させる方向へ回転するのを阻止している。この間、駆動源の回転力が太陽回転体に伝わっている場合、太陽回転体は、回転を阻止されている回転部材に対して空転している。駆動源の回転力を従動回転体に伝達することができない。そして、太陽回転体に常時接している遊星回転体も摩擦負荷に抗して空転している。
【0189】
記録手段が記録領域外に進入すると、制御部材は、記憶手段によって付勢力に抗して変位させられて、回転部材を回転自在な状態にする。すると、太陽回転体の一方向への回転によって、遊星回転体と回転部材との間の摩擦負荷によって、遊星回転体が回転部材とともに太陽回転体に追従回転して、従動回転体に接触する。遊星回転体は上記摩擦負荷に抗してなおも回転を継続する。一方、回転部材が、遊星回転体を従動回転体に接触した時点で回転を停止する。
【0190】
記録手段が記録領域外を退避(記録領域に移動)すると、制御部材は、付勢力によって元の位置に戻ろうとする。制御部材は、その戻る途中において、遊星回転体を従動回転体に接触させた状態になっている回転部材を保持して、遊星回転体を従動回転体に接触させた状態に保持する。一方、太陽回転体は、回転を停止されている回転部材に対し、回転を継続して、駆動源の回転力を、遊星回転体を介して従動回転体に伝達し続ける。従動回転体は、移動手段に回転力を伝達し、移動手段は、読取手段を読取位置に移動させる。読取手段は、被読取部材の画像を読み取る。
【0191】
したがって、実施態様1の画像読取記録装置は、読取手段が回転力伝達装置から離れても、制御部材が回転部材の回転を阻止して、遊星回転体が従動回転体に接触している状態を保持しているので、駆動源の回転力を途切れることなく確実に移動手段に伝達することができる。
【0192】
また、実施態様1の画像読取記録装置は、回転力伝達装置を回転力を伝達することのできるON状態にするのには、記録手段によって制御部材を作動させて駆動源を正転させることによってON状態にすることができて、回転力の伝達を断つOFF状態にするには、駆動源を逆転させることによってOFF状態にすることができるので、駆動源を作動させるシーケンスを簡単にすることができるとともに、制御部材の構成を簡略化して、画像読取記録装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0193】
また、制御部材をON状態にした記録手段は、その後、制御部材に作用する必要がないので、記録手段に作用する駆動力を他の手段の駆動に使用することができて、画像読取記録装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0194】
[実施態様2] 駆動源によって回転する太陽回転体と、前記太陽回転体と同軸で、かつ前記太陽回転体に対して摩擦負荷を有して回転可能な回転部材と、前記回転部材に回転可能に設けられて前記太陽回転体に常時接触し、かつ前記太陽回転体が回転すると前記摩擦負荷によって前記太陽回転体及び前記回転部材と共に回転して従動回転体に当接可能な遊星回転体とを有する回転力伝達装置と、被読取部材の画像を読み取る読取手段と、前記従動回転体から前記駆動源の駆動力を受けて前記読取手段を待機位置から前記被読取部材を読み取る読取位置に移動させる移動手段と、被記録部材に画像を記録する記録領域に移動して前記被記録部材に画像を記録する記録手段と、前記回転力伝達装置の前記回転部材の回転方向に対して交差する方向に変位可能で、かつ付勢力を付与されて前記回転部材の回転領域内に位置するとき、前記回転部材が前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させる方向に回転するのを阻止し、前記記録手段が前記記録領域外を出入りするのにともなって、前記付勢力に抗して変位させられてから元の位置に復帰する間に、前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させた状態の前記回転部材の回転を規制して前記遊星回転体を前記従動回転体に接触した状態を保持する制御部材と、を備えたことを特徴とする画像読取記録装置。
【0195】
[実施態様3] 前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させた状態を前記制御部材によって保持された前記回転部材は、前記駆動源の逆転によって、前記保持を解除されることを特徴とする実施態様1又は2に記載の画像読取記録装置。
【0196】
実施態様3の画像読取記録装置は、駆動源の逆転によって、簡単に伝達手段への回転力の伝達を断つことができる。
【0197】
[実施態様4] 前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させた状態の前記回転部材を、前記遊星回転体を前記従動回転体から離間させる方向に回転させて、前記遊星回転体を前記従動回転体から離間させる解除部材を備えたことを特徴とする実施態様1乃至3のいずれか1つに記載の画像読取記録装置。
【0198】
実施形態4の画像読取記録装置は、前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させた状態の回転部材を前記制御部材によって保持して、駆動源の回転力を伝達手段に伝達している状態において、回転力の伝達を直ちに断たなければならない事態が生じたとき、解除部材によって、回転部材を強制的に回転させて、遊星回転体を従動回転体から離間させることができる。
【0199】
[実施態様5] 前記回転体はギアであることを特徴とする実施態様1乃至4のいずれか1つに記載の画像読取記録装置。
【0200】
【発明の効果】
本発明の回転力伝達装置は、回転力伝達装置を回転力を伝達することのできるON状態にするのには、記録手段によって制御部材を作動させて駆動源を正転させることによってON状態にすることができて、回転力の伝達を断つOFF状態にするには、駆動源を逆転させることによってOFF状態にすることができるので、駆動源を作動させるシーケンスを簡単にすることができるとともに、制御部材の構成を簡略化して、画像読取記録装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0201】
また、本発明の回転力伝達装置は、制御部材をON状態にした記録手段は、その後、制御部材に作用する必要がないので、記録手段に作用する駆動力を他の手段の駆動に使用することができて、画像読取記録装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の画像読取記録装置における、原稿及び記録紙の搬送方向に沿った断面図であり、記録紙に画像を記録しているときの状態図である。
【図2】図1の画像読取記録装置において、原稿を読み取っているときの状態図である。
【図3】図1の画像読取記録装置において、原稿給紙部及び記録紙給紙部の原稿及び記録紙の搬送方向に沿った断面図であり、原稿給紙部で原稿Dを供給しているときの状態図である。
【図4】図1の画像読取記録装置において、記録紙給紙部で記録紙を装置本体内に供給しているときの状態図である。
【図5】図1の画像読取記録装置における、記録紙分離ローラ及び原稿上ガイドを装置本体の後方から見た斜視図である。
【図6】図1の画像読取記録装置において、記録紙給紙部を開示した画像読取記録装置の斜視図である。
【図7】図1の画像読取記録装置において、原稿給紙部を開示した画像読取記録装置の斜視図である。
【図8】図1の画像読取記録装置における、記録紙分離ローラと原稿下ガイド部材を装置本体の後方からみた斜視図である。
【図9】図1の画像読取記録装置において、原稿給紙時の記録紙給紙部の原稿搬送方向に沿った断面図である。
【図10】図1の画像読取記録装置において、記録紙給紙時の記録紙給紙部の記録紙搬送方向に沿った断面図である。
【図11】図1の画像読取記録装置の記録動作時における、記録部及び読取部の配置構成を示す画像読取記録装置の斜視図である。
【図12】図11において、記録部のインクカートリッジを交換するときの図である。
【図13】図1の画像読取記録装置の原稿読取時における、読取部及び記録部の配置構成を示す画像読取記録装置の斜視図である。
【図14】図1の画像読取記録装置におけるキヤリッジの動作切り替え位置を示す図であり、制御部材Aが記録ポジションにいるときの図である。
【図15】図1の画像読取記録装置における、記録紙の分離搬送、原稿の分離搬送、CSの移動、インク吸引機構の駆動系に関する部品をピックアップして示した斜視図である。
【図16】図15中矢印a方向から見た図である。
【図17】図15中矢印b方向から見た図である。
【図18】図15中矢印c方向から見た図である。
【図19】図17における、ワンウエイギア、タイマー部材等の拡大図である。
【図20】段ギアA、制御アーム等の拡大図である。
【図21】図15の右斜視図である。
【図22】図21を右側から見た図である。
【図23】図14において、キャリッジが左側に移動したときのキャリッジ周辺の拡大図である。
【図24】図23の斜視図である。
【図25】制御部材Aの戻り動作を説明するためのキャリッジ周辺の平面図である。
【図26】図25の斜視図である。
【図27】制御部材Aが異形孔に係合してON状態(開放状態)になっているときの制御部材A周辺の平面図である。
【図28】図27の斜視図である。
【図29】制御部材Aを異形孔から外すときの制御部材A周辺の平面図である。
【図30】図29の斜視図である。
【図31】キャリッジが矢印e方向へ移動するとき、制御部材Aの上をキャリッジカムが通過するのを説明するための図であり、制御部材A周辺の平面図である。
【図32】図31の斜視図である。
【図33】図32を右側から見た図である。
【図34】タイマー部材周辺の斜視図である。
【図35】制御部材AがOFF状態に、制御部材BがON状態になっているときの制御部材A,Bの斜視図である。
【図36】制御部材BがON状態になっているときの,キャリッジと制御部材Bと振り子アームAとの相対位置関係を示す図である。
【図37】振り子アームAが傾いていないときの振り子アームAの状態図である。
【図38】図37の状態における、制御部材A,B、振り子アームの状態斜視図である。
【図39】振り子アームAが傾いて、記録紙分離入力ギアに遊星ギアAが噛み合っているときの、振り子アームAの状態図である。
【図40】図39の状態における、制御部材A,B、振り子アームの状態斜視図である。
【図41】振り子アームAが傾いて、回復入力ギアに遊星ギアAが噛み合っているときの、振り子アームAの状態図である。
【図42】図41の状態における、制御部材A,B、振り子アームの状態斜視図である。
【図43】振り子アームAに対して制御部材Bが係合し、制御部材Aが離れているときの状態図である。
【図44】振り子アームBのOFF(ストップ状態)を示す図であり、読取切替部の空回り状態を示す図である。
【図45】振り子アームBのOFF(ストップ状態)を示す図であり、読取切替部の空回り状態を示す図である。
【図46】振り子アームBのOFF(ストップ状態)を示す図であり、読取切替部1の空回り状態を示す図である。
【図47】振り子アームBをON(開放状態)で搬送ロ−ラを正転した結果を示した図である。
【図48】振り子アームBをON(開放状態)で搬送ロ−ラを正転した結果を示した図である。
【図49】振り子アームBをON(開放状態)で搬送ロ−ラを正転した結果の状態を示した図である。
【図50】コンタクトイメージセンサホルダの待機状態図である。
【図51】図50の斜視図である。
【図52】コンタクトイメージセンサ駆動アームとコンタクトイメージセンサギアとの平面図である。
【図53】図52におけるコンタクトイメージセンサ駆動アームとコンタクトイメージセンサギアとの断面図である。
【図54】図50の状態からコンタクトイメージセンサ駆動アームが回転した状態の図である。
【図55】図54の斜視図である。
【図56】図54の状態からコンタクトイメージセンサ駆動アームがさらに回転した状態の図である。
【図57】図56の斜視図である。
【図58】図56の状態からコンタクトイメージセンサ駆動アームがさらに回転した状態の図である。
【図59】図58の斜視図である。
【図60】本発明の画像読取記録装置における、初期化動作のタイミングチャート図である。
【図61】図60の続きのタイミングチャート図である。
【図62】本発明の画像読取記録装置における、記録紙給紙、搬送印字モードのタイミングチャート図である。
【図63】図62の続きのタイミングチャート図である。
【図64】本発明の画像読取記録装置における、回復動作のタイミングチャート図である。
【図65】図64の続きのタイミングチャート図である。
【図66】本発明の画像読取記録装置における、読み取り動作のタイミングチャート図である。
【図67】図66の続きのタイミングチャート図である。
【図68】従来の画像読取記録装置の概略斜視図であり、ローラ425が回転状態になっている状態図である。
【図69】図68の画像読取記録装置において、ローラ426が回転状態になっている状態図である。
【図70】他の従来例の画像読取記録装置における駆動装置の図である。
(a) 駆動力の伝達経路切り替える部分の正面図である。
(b) ギア535を中立位置に保持するピン受け部とピンとの係合初期の状態図である。
(c) ギア535を中立位置に保持するピン受け部とピンとが完全に係合した状態の図である。
【符号の説明】
P 記録紙(被記録部材)
C 矢印
D 原稿(被読取部材)
E 矢印
R 回転方向
H 矢印
F 矢印
W 第1領域
X 印字時移動範囲ポジション(記録領域)
Y 第2領域
Z 第3領域
1 インクカートリッジ
4 キャリッジ
8 記録紙トレイ
10 搬送ローラ
11 原稿トレイ
15 原稿分離ローラ
19 記録紙分離ローラ
22 コンタクトイメージセンサ(CS)
25 白基準
26 コンタクトイメージセンサホルダ(CSホルダ)
28 読取部(読取手段)
40 紙送部
46 記録部(記録手段)
47 排紙部
49p 記録時の記録紙搬送路
49r 読取時の原稿読取搬送路
50 原稿給紙部(被読取部材供給手段)
51 原稿給送ローラ
56 原稿給紙搬送路
60 記録紙給紙部
91 画像読取記録装置
91A 画像読取記録装置の装置本体
100 キャップ
103 段ギアA(太陽回転体)
104 搬送モ−タ(駆動源)
113 制御部材A
113a 低摩擦部
114 制御部材B
115 キヤリッジカム
120 振り子アームB(回転部材)
121 制御アーム(制御部材)
122 遊星ギアB(遊星回転体)
123 段ギアB(従動回転体)
124 段ギアC
125 段ギアD
132 アイドルギアB
133 CSギア
134 CS駆動アーム
135 コイルばね
136 第1の捩じりコイルばね
137 第2の捩じりコイルばね(付勢部材)
140 解除ボタン(解除部材)
140a 斜面
151 記録切替部
152 記録駆動伝達部
153 遅延部
154 読取切替部(回転力伝達装置)
155 読取駆動切替部(移動手段)
156 CS駆動伝達部(移動手段)
157 CS付勢移動部(移動手段)
158 読取駆動伝達部

Claims (2)

  1. 駆動源によって回転する太陽回転体と、前記太陽回転体と同軸で、かつ前記太陽回転体に対して回転可能な回転部材と、前記回転部材に摩擦負荷を有して回転可能に設けられて前記太陽回転体に常時接触し、かつ前記太陽回転体が回転すると前記摩擦負荷によって前記太陽回転体及び前記回転部材と共に回転して従動回転体に当接可能な遊星回転体とを有する回転力伝達装置と、
    被読取部材の画像を読み取る読取手段と、
    前記従動回転体から前記駆動源の駆動力を受けて前記読取手段を待機位置から前記被読取部材を読み取る読取位置に移動させる移動手段と、
    被記録部材に画像を記録する記録領域に移動して前記被記録部材に画像を記録する記録手段と、
    前記回転力伝達装置の前記回転部材の回転方向に対して交差する方向に変位可能で、かつ付勢力を付与されて前記回転部材の回転領域内に位置するとき、前記回転部材が前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させる方向に回転するのを阻止し、前記記録手段が前記記録領域外を出入りするのにともなって、前記付勢力に抗して変位させられてから元の位置に復帰する間に、前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させた状態の前記回転部材の回転を規制して前記遊星回転体を前記従動回転体に接触した状態を保持する制御部材と、
    を備えたことを特徴とする画像読取記録装置。
  2. 駆動源によって回転する太陽回転体と、前記太陽回転体と同軸で、かつ前記太陽回転体に対して摩擦負荷を有して回転可能な回転部材と、前記回転部材に回転可能に設けられて前記太陽回転体に常時接触し、かつ前記太陽回転体が回転すると前記摩擦負荷によって前記太陽回転体及び前記回転部材と共に回転して従動回転体に当接可能な遊星回転体とを有する回転力伝達装置とを有する回転力伝達装置と、
    被読取部材の画像を読み取る読取手段と、
    前記従動回転体から前記駆動源の駆動力を受けて前記読取手段を待機位置から前記被読取部材を読み取る読取位置に移動させる移動手段と、
    被記録部材に画像を記録する記録領域に移動して前記被記録部材に画像を記録する記録手段と、
    前記回転力伝達装置の前記回転部材の回転方向に対して交差する方向に変位可能で、かつ付勢力を付与されて前記回転部材の回転領域内に位置するとき、前記回転部材が前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させる方向に回転するのを阻止し、前記記録手段が前記記録領域外を出入りするのにともなって、前記付勢力に抗して変位させられてから元の位置に復帰する間に、前記遊星回転体を前記従動回転体に接触させた状態の前記回転部材の回転を規制して前記遊星回転体を前記従動回転体に接触した状態を保持する制御部材と、
    を備えたことを特徴とする画像読取記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010175026A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Canon Inc 駆動伝達装置および給送装置
JP2014199368A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 ブラザー工業株式会社 画像形成装置

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