JP2003270540A - 対物レンズおよび対物レンズを備えた走査型顕微鏡 - Google Patents

対物レンズおよび対物レンズを備えた走査型顕微鏡

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高解像化及び視野範囲の広域化を可能にする、
対物レンズ走査型顕微鏡に好適に用いられ得る対物レン
ズを提供すること。 【解決手段】対物レンズは、正の屈折力を有する第1レ
ンズ群1と該第1レンズ群よりも標本側に配置された第
2レンズ群2を備え、前記第1レンズ群1はレンズを少
なくとも1つ含み、前記第2レンズ群2は光学素子を少
なくとも1つ含み、下記条件を満足するように構成され
ている。 νdLDdHD −0.56≦ψII/ψT≦0.56 但し、νdLDは第1レンズ群のレンズのアッベ数、νdHD
は第2レンズ群の光学素子のアッベ数、ψIIは第2レ
ンズ群の第1面の屈折力、ψTは全系の屈折力である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は対物レンズおよび該
対物レンズを備えた走査型顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の走査型顕微鏡の一つに、光源から
の光を光ファイバーで伝送し、その先端面とレンズを一
緒に移動させる構成のものがある。(特開2002−4
0359号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開2002−403
59号公報に開示された光学系は、単色の諸収差が良好
に補正されている。しかしながら、色収差については十
分に補正されているとはいえない。
【0004】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、色収差が十分に
補正された対物レンズを提供することにある。また、こ
の対物レンズを備えた走査型顕微鏡を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による対物レンズは、正の屈折力を有する第
1レンズ群と該第1レンズ群よりも標本側に配置された
第2レンズ群を備え、前記第1レンズ群はレンズを少な
くとも1つ含み、前記第2レンズ群は光学素子を少なく
とも1つ含み、下記条件を満足する。 νdLDdHD −0.56≦ψII/ψT≦0.56 但し、νdLDは前記レンズの硝材のアッベ数、νdHDは前
記光学素子の硝材のアッベ数、ψIIは前記第2レンズ
群の第1面の屈折力、ψTは前記対物レンズ全系の屈折力
である。また、上記対物レンズにおいて、以下の条件を
満足する。 νdHD≦26 dIIψT≧0.63 但し、dIIは前記第2レンズ群の光学素子の面間隔であ
る。また、本発明による走査型顕微鏡は、上記の対物レ
ンズとアクチュエーターと光ファイバーを備えたプロー
ブ部と、点光源と光検出器と分光素子を備えた本体部を
備えている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明による対物レンズは、正の
屈折力を有する第1レンズ群と該第1レンズ群よりも標
本側に配置された第2レンズ群を備え、前記第1レンズ
群はレンズを少なくとも1つ含み、前記第2レンズ群は
光学素子を少なくとも1つ含み、下記条件を満足する。 νdLDdHD (1) −0.56≦ψII/ψT≦0.56 (2) 但し、νdLDは前記レンズの硝材のアッベ数、νdHDは前
記光学素子の硝材のアッベ数、ψIIは前記第2レンズ
群の第1面の屈折力、ψTは前記対物レンズ全系の屈折力
である。この構成により、第1レンズ群がシングルレン
ズである場合には、第1レンズ群と第2レンズ群のレン
ズの硝材のアッベ数の差により、色消しが行なわれる。
【0007】条件(1)は、第1レンズ群と第2レンズ
群を構成するレンズにおける、硝材のアッベ数の関係を
規定するものである。光学系の色収差を補正するために
は、光学系が異なるアッベ数の硝材よりなる複数のレン
ズまたは光学素子を有することが必要である。このこと
を、図1乃至6を用いて以下に説明する。
【0008】図1乃至4は、本発明の色収差補正の原理
を説明するものである。ここでは、本発明における代表
的な構成である、正の単レンズと平行平面板とを組み合
わせた場合についての作用を示す。図1は、正の単レン
ズにおける色収差を示す。ここで、長波長の光線の焦点
FLは、短波長の光線の焦点FSに比べて、より光源から遠
い側に位置する。図2は、収束光線が平面の境界面から
媒質中に入射する場合の色収差を示す。ここで、FLは、
FSに比べて、より光源に近い側に位置する。すなわち、
平面に入射する収束光線は、正の短レンズとは逆符号の
色収差を発生する。また、ここでは境界面を平面とした
が、実際には平面に限らず、凹面でも同様に逆符号の色
収差を発生する。また、凸面であっても、所定の条件を
満たせば、同様に逆符号の色収差を発生する。
【0009】このことを図5,6で説明する。図5は、
凸面に収束光が入射し、発散する方向の屈折を受ける場
合を示す。ここでFLは、FSに比べて、より光源に近い側
に位置する。すなわち、正の単レンズとは逆符号の色収
差を発生する。次に図6は、凸面に収束光が入射し、よ
り強く収束する方向の屈折を受ける場合を示す。ここで
FLは、FSに比べて、より光源から遠い側に位置する。す
なわち、正の短レンズと同符号の色収差を発生する。以
上のように、凸面であっても、発散する方向の屈折を受
ける場合、その光線は正の単レンズとは逆符号の色収差
を発生する。したがって、以下の説明において図2に示
したと同様の色収差について述べる場合、そこには凹面
および図5に示した凸面の作用も、自動的に含まれる。
なお、図2および図5でそれぞれ生じる色収差の量CA1,
CA2は、硝材が同じならば、 CA1>CA2 の関係にある。
【0010】図3および4は、正の単レンズと平行平面
板による色収差の補正の考え方を示す。上記の様に、正
の単レンズと平面境界面を有する媒質とは逆符号の色収
差を発生するので、第1レンズ群1として正の単レンズ
を、第2レンズ群2として平行平面板を併用すれば、色
収差を補正することが出来る。ここでまず、第2レンズ
群2の第1面(SII面)における光線の屈折の様子を
図4に詳細に示す。ここで、第1レンズ群1で色収差を
生じる結果、 θLS である。ただし、θLは長波長光線の入射角、θSは短波
長光線の入射角、である。ここで、図3のようにFLとFS
が一致する、すなわち色収差が補正されるためには、図
4において θL' > θS' である必要がある。ただし、θL'は長波長光線の屈折
角、θS'は短波長光線の屈折角、である。そしてそのた
めには、条件(1)を満足するように、各レンズ群で使
用する硝材を選択するのが良い。上記条件(1)を満足
しない場合、第1レンズ群1と第2レンズ群2で発生す
る色収差を相殺させることが困難になる。
【0011】条件(2)は、全系の屈折力ψTと第2レ
ンズ群2の第1面の屈折力ψIIとの関係を規定するも
のである。まずはその上限値0.56について、説明する。
図2および図5で示したように、球面で生じる色収差CA
2は、平面で生じる色収差CA1よりも小さい。これは、図
3において、SII面の屈折力ψIIが大きくなると、
第2レンズ群2の色収差補正能力が低下し、全系の色収
差が増大することを意味する。そして特に条件(2)の
値が0.56を超えると、全系の色収差が急増し、これを抑
えることが困難になる。
【0012】一方、ψII が大きな負の屈折力を持っ
た場合、走査に伴って発生する非対称収差、特にコマ収
差が問題となる。この点について、図7を用いて説明す
る。図7は本発明の対物レンズが設けられたユニットの
概略構成図である。ここで、3は光ファイバーである。
第1レンズ群1と第2レンズ群2とで対物レンズを構成
している。第1レンズ群1を構成しているのは、1つの
正レンズである。第2レンズ群2を構成しているのは、
平行平面板(光学素子)である。4はベースである。
【0013】第1レンズ群1と光ファイバー3は、図7
に符号Cで示された点を中心に首振り運動を(走査)を
する。よって、走査に伴い第1レンズ群1の光軸Bは、
第2レンズ群2の光軸Aに対して傾きαを持つ。図7に
示すように、第2レンズ群2が平行平面板の場合、光軸
Aと光軸Bが一致する状態以外では、光軸Bが平行平面
板の面に対して垂直にならない。そのため、上記状態以
外では、非対称収差が発生する(ただし、第2レンズ群
2の外側面2aと内側面2bとがそれぞれC点を曲率中心
とする球面を有する場合は例外である。この場合は、傾
きαに関係なく非対称収差は全く発生しない)。発生す
る非対称収差としてはコマ収差が支配的であり、これは
ψII が正である場合よりも負の場合の方が大きい。
そして条件式(2)が下限値の−0.56を下回るとコマ
収差は急増し、これを抑えることが困難になる。このよ
うに、色収差および走査にともなって発生するコマ収差
を所望の範囲内に抑えるには、条件(2)を満足するこ
とが望ましい。
【0014】なお、より良好な結像性能を得るには、条
件(2)の代わりに以下の条件(2’)を満足すること
が好ましい。 −0.40≦ψII/ψT≦0.11 (2’)
【0015】更に良好な結像性能を得るには、条件
(2)の代わりに以下の条件(2”)を満足することが
好ましい。 −0.28≦ψII/ψT≦0.11 (2”)
【0016】また、第1群レンズ1の第1面と第2群レ
ンズ2の第2面の少なくとも一面が非球面であれば、結
像性能の点で更に好ましい。
【0017】また、本発明よる対物レンズでは、下記の
条件(3)、(4)を満足するように構成されている。
即ち、 νdHD≦26 (3) dII×ψT≧0.63 (4) 但し、dIIは前記第2レンズ群の光学素子の面間隔であ
る。
【0018】条件(3)は、第2レンズ群2を構成する
光学素子における、硝材のアッベ数を規定するものであ
る。図2において、媒質のアッベ数が小さいほど、発生
する色収差CA1は大きくなる。これから明らかなよう
に、本発明の対物レンズにおいて第1レンズ群1で発生
する色収差を相殺するには、第2レンズ群2にアッベ数
の小さな硝材を用いるのが良い。上記上限値を上回ると
色収差が急増し、色収差の発生を抑えることが困難にな
る。なお、本発明の対物レンズの用途として、例えば生
体標本の観察がある。この場合、対物レンズの開口数と
しては0.4以上が必要である。また、少なくともF線(48
6.1nm)〜C線(656.3nm)の波長範囲で、色収差が補正され
ている必要がある。上記条件を満足することで、このよ
うな光学特性を備えた対物レンズを実現することができ
る。
【0019】なお、色収差をより良好に補正するために
は、条件(3)の代わりに以下の条件(3’)を満足す
ることが好ましい。 18.9≦νdHD≦20 (3’)
【0020】条件(4)は、全系の屈折力ψTと、第2
レンズ群2の光学素子における面間隔との関係を規定す
るものである。この点について図8を用いて説明する。
前述のように、本発明の対物レンズでは、第1レンズ群
1と第2レンズ群2とで色収差を相殺するようにしてい
る。図8のように、第1レンズ群1で生じた色収差は、
第2レンズ群2の厚みdIIを進むにつれて、徐々に相殺
され、FL,FSで焦点を結ぶ。もしも第2レンズ群2の厚
みが、より薄いdII'ならば、全系の色収差が残り、焦点
はFL'とFS' とに別れる。これは、第2レンズ群2で生
じる色収差が、面間隔dIIに比例することによる。一
方、第2レンズ群で発生させるべき色収差の量は、全系
の焦点距離に比例する。したがって、全系の屈折力ψT
に反比例する。条件(4)が下限値を下回ると色収差が
急増し、これを抑えることが困難になる。特に、上記の
仕様(開口数:0.4以上、波長域:F線(486.1nm)〜C線(6
56.3nm))を満たす対物レンズを実現する場合、条件
(4)を満足するのが好ましい。
【0021】また、本発明の対物レンズでは、前記第1
レンズ群1は2枚接合レンズであって、一方のレンズの
硝材のアッベ数をνdLD、他方のレンズの硝材のアッベ
数をνdI(2)としたとき、νdLDdI(2)dHDなる条件
を満たすように構成されている。上記構成により、より
色収差を良好に補正することができる。
【0022】また、本発明の対物レンズでは、前記第1
レンズ群1の第1面の近軸曲率半径をRI、第2面の近
軸曲率半径をRIとしたとき、下記条件を満たすように
構成されている。 RI/ RI ≦−0.7 (5)
【0023】条件(5)は、第1レンズ群1の近軸曲率
半径であるRIとRIの関係を規定するものである。特
に、上記の仕様(開口数:0.4以上、波長域:F線(486.1
nm)〜C線(656.3nm))を満たす対物レンズを実現する場
合、この条件を満足するのが好ましい。なお、図9に示
すように、RIは、光ファイバー3側の面SIの近軸
曲率半径である。また、RI は、第2レンズ群2側の
面SIの近軸曲率半径である。
【0024】条件(5)について図10を用いて説明す
る。条件式(4)の説明で記したように、色収差を良好
に補正するためには第2レンズ群2に十分な厚みdII
持たせることが好ましい。そしてこの第2レンズ群を通
して標本面5に焦点を結ぶためには、RIとRIがある
条件を満たす必要がある。まず図10(a)のように、第
1レンズ群1のSI面 の屈折力 ψI が、SI面 の
屈折力ψIよりも強すぎる場合、主点HI' は標本面5
から離れる。そのため、焦点は標本面5に結像できず、
厚みのある第2レンズ群2の内部に結んでしまう。しか
し図10(b)のように、屈折力 ψI が屈折力ψI
比べてさほど強くない場合、主点HI' は標本面5に近づ
く。そのため、焦点は標本面5上に結ぶことが出来る。
図10(b)のように焦点を標本面5上に結ぶための条件
を、RI とRIで表わしたのが式(5)である。この式
の上限値を上回ると、色収差を補正した状態で標本面5
上に焦点を結ばせるのが困難になる。
【0025】また、本発明によれば、走査型顕微鏡は、
上記対物レンズとアクチュエーターと光ファイバーを備
えたプローブ部と、点光源と光検出器と分光素子を備え
た本体部とからなり、前記点光源からの照明光が前記分
光素子と光ファイバーと対物レンズを介して試料内に一
点に集光されるように構成されている。
【0026】以下、本発明の実施の形態を図示した実施
例に基づき説明する。図11は、本発明に係る対物レン
ズを用いた対物レンズ走査型顕微鏡の一実施例の概略構
成を示している。図中、6は顕微鏡本体である。顕微鏡
本体6は、レーザ発振器7と、ビームコリメータレンズ
8と、ダイクロイックミラー(分光素子)9と、集光レ
ンズ10,11と、光検出器12と、画像形成回路13
と、アクチュエータードライバ14を備えている。15
は画像形成回路13に接続されたモニターである。ま
た、16はプローブである。プローブ16は、光ファイ
バーとケーブルを内蔵していている。プローブ16の先
端部16aには、後述する本発明に係る対物レンズとア
クチュエーターが備わっている。プローブ16の基端部
16bは、着脱可能のコネクタ17を介して、顕微鏡本
体6に接続されている。そして、プローブ16の基端部
16bが顕微鏡本体6に接続されたとき、内蔵されてい
る光ファイバーの入射端は集光レンズ10によるレーザ
ビームの集光点に位置するようになっている。
【0027】上記の対物レンズ走査型顕微鏡を蛍光顕微
鏡として用いる場合には、狭い波長範囲の光が照明光と
して用いられる。この励起光の照射により標本から蛍光
が生じるが、蛍光と照明光とでは波長が異なる。この蛍
光は、上記対物レンズ、光ファイバー及び分光素子9を
介して、光検出器12に集光される。分光素子9は、前
記光源から光ファイバーに至る光路と、光ファイバーか
ら光検出器12に至る光路とが交わる位置に配置され
る。
【0028】プローブ16の先端部16aの構成を図1
2に示す。プローブ16の先端には、その一端に光学枠
18が取り付けられている。そして、この光学枠18の
内側には、光学ユニット19が取り付けられている。ま
た、光学枠18の先端には、先端カバーユニット20が
取り付けられている。プローブ16内には光ファイバー
3が挿通され、その先端部は光学ユニット19に固定さ
れている。この光ファイバー3の先端面3aから出射さ
れる光は、集光光学系(第1レンズ群)1を介して収束
光となる。そして、光学保護部材であるカバーガラス
(第2レンズ群)2を透過して標本面5に集光する。カ
バーガラス2は集光光学系1で発生する色収差を補正す
る役割を持つ。標本面5からの蛍光は、カバーガラス
2、集光光学系1を経由して光ファイバー3の先端面3
aに集光される。光ファイバー3の先端面3aに集光され
た蛍光は、光ファイバー3の基端面(図示せず)より射出
し、集光レンズ10,ダイクロイックミラー9及び集光
レンズ11を透過して光検出器12に入射する。光検出
器12から出力された画像信号は、画像形成回路13に
より成形され、モニター15に標本の蛍光像として表示
される。
【0029】先端カバーユニット20は、カバーホルダ
ー22とカバーホルダー22に固定されたカバーガラス
2からなる。カバーホルダー22は光学枠18の先端部
に固定されている。また、これらの構造によりプローブ
16の先端部16aは密閉され、水密性を保っている。
【0030】図13は、光学ユニット19の詳細を示し
ている。光学ユニット19のベース4は、光学枠18に
固定されている。また、このベース4には、2枚一対の
平行な薄板23a,23b,23c,23dの後端が固定さ
れている。つまり、平行な板バネを構成する薄板23a
および23cと、薄板23bおよび23dとは、それぞれ
板面が平行になっている。そして、一方の薄板23a
(或いは23c)と他方の薄板23b(或いは23d)と
は、板面が垂直になるように配置されている。また、各
後端部がベース4に固定され、後端部に対して先端側が
上下方向および左右方向に弾性的に変形自在になってい
る。
【0031】さらに、各薄板23a,23b,23c,2
3dには、圧電素子24a,24b,24c,24d(図示
されていない)が各薄板の先端寄りの位置に装着されて
いる。圧電素子24a,24b,24c,24dは板状であ
って、それぞれの厚み方向に分極されている。各圧電素
子24a,24b,24c,24dを駆動するためのケーブ
ル(図示せず)はプローブ16内に挿通されている。そ
して、コネクター17を介しアクチュエータードライバ
ー14に接続されている。
【0032】4枚の薄板23a,23b,23c,23dの
先端には、レンズホルダー25が装着されている。この
レンズホルダー25には、集光光学系1と光ファイバー
3の先端部が固定されている。なお、光ファイバー3の
先端部のコアはピンホールとして機能しており、その結
果、この光学系は共焦点光学系となっている。
【0033】そして、アクチュエータードライバー14
から圧電素子24a,24b,24c,24dに駆動信号を
印加することにより、光を走査させることが出来るよう
になっている。すなわち、駆動信号を印加すると、薄板
23a,23b,23c,23dは、その後端側に対して先
端側を板面に垂直方向に曲がるように変形する。これに
より、その先端に保持されたレンズホルダー25も、そ
の変形により曲げられた方向に移動する。その結果、レ
ンズホルダー25で保持された光ファイバー3の先端部
と集光光学系1とが共に移動し、出射する光を標本に対
して走査させる。この時、光ファイバー3からの射出光
束の中心(主光線)と集光光学系1の光軸は、常に一致し
ている。そのため、集光光学系1の設計に際しては、軸
上の結像性能のみを考慮すれば良い。
【0034】圧電素子24a,24b,24c,24dを駆
動することにより、集光点26を図12の水平方向(X
方向)27と縦方向(Y方向)28に走査させることが
できる。この時の走査面は、プローブ16の先端部の軸
方向に対して略垂直な面となる。このようなプローブ1
6を使用する場合、カバーガラス2の外側面2aを標本
面5に押し当てる。そして、標本の特定深さの2次元面
像(走査面)を得る。
【0035】走査時、集光光学系1と光ファイバー3
は、光軸上のある点Cを回転中心とする首振り運動をす
る(図7)。回転中心Cの位置は、薄板23a,23b,2
3c,23dの寸法によって決まる。上記首振り動作に伴
い、集光光学系1の光軸は傾きαを持つ。
【0036】以下、本発明に係る上記対物レンズの第1
実施例を説明する。図14はこの実施例の光路図、図1
5はその軸上色収差図、図16は横のコマ収差図であ
る。この第1実施例では、第1群レンズ1はシングルレ
ンズ、第2群レンズ2は平行平面板であって、r1から
r6までが光学系である。r6とr7の間にあるのは水
である。色消しは、第1群レンズ1のアッベ数と第2群
レンズ2のアッベ数との差により行なわれる。色収差
は、蛍光像を観察するために、F線(λ=486.13nm)か
らC線(656.27nm)の範囲で補正されている。第1レン
ズ群1と光ファイバー3の射出端面3aが一体で動くの
で、軸上収差のみが補正されている。顕微鏡として許容
できる収差量は、波面収差が0.07λ(RMS)以下であ
る。本第1実施例では、波面収差は0.0225λ(RMS)で
あるので、十分な結像性能が確保されている。なお、横
倍率は0.153、NAは0.5、焦点距離はf=1.0845(mm)であ
る。
【0037】以下に、本第1実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.764476 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=0.63223(非球面) d3=0.700000 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.70942(非球面) d4=0.2 r5=∞ d5=0.815524 nd5=1.92286 νd5=18.9 r6=∞ d6=0.02 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0038】非球面係数 第3面 K =-0.751319 A =-0.324231×10-1 B=-0.274054×100 C=-0.369527×100 D=-0.948859×101 第4面 K =0.660194 A =0.212630×101 B=-0.515319×101 C=0.716956×101 D=0.192504×102
【0039】図17は、本発明に係る対物レンズの第2
実施例の光路図である。この実施例においても、各光学
部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられてい
る。波面収差は0.0191λ(RMS)である。横倍率は0.15
3、NAは0.55、焦点距離はf=1.0394(mm)である。
【0040】以下に、本第2実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.513453 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=0.58572(非球面) d3=0.700000 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.69076(非球面) d4=0.150000 r5=∞ d5=0.816547 nd5=1.92286 νd5=18.90 r6=∞ d6=0.020000 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0041】非球面係数 第3面 K=-0.971934 A=0.143551×100 B=-0.169655×100 C=0.197615×101 D=-0.113507×102 第4面 K=0.000000 A=0.223457×101 B=-0.540933×101 C=0.511366×101 D=0.584641×101
【0042】図18は、本発明に係る対物レンズの第3
実施例の光路図である。この実施例においても、各光学
部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられてい
る。波面収差は0.0365λ(RMS)である。横倍率は0.15
3、NAは0.5、焦点距離はf=1.0124(mm)である。
【0043】以下に、本第3実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.200000 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=1.75535(非球面) d3=0.700000 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.41717(非球面) d4=0.100000 r5=∞ d5=1.200000 nd5=1.80809 νd5=22.80 r6=∞ d6=-0.004799 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0044】非球面係数 第3面 K=-102.874069 A=0.248378×101 B=-0.196887×102 C=0.838841×102 D=-0.269475×103 第4面 K=-0.412152 A=0.393592×101 B=-0.103352×102 C=0.501692×101 D=0.662751×102
【0045】図19は、本発明に係る対物レンズの第4
実施例の光路図である。この実施例においても、各光学
部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられてお
り、波面収差は0.0419λ(RMS)である。横倍率は0.15
3、NAは0.4、焦点距離はf=0.9885(mm)である。
【0046】以下に、本第4実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=4.955571 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=35.76587(非球面) d3=0.800000 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.36963(非球面) d4=0.100000 r5=∞ d5=1.324427 nd5=1.80518 νd5=25.40 r6=∞ d6=0.020000 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0047】非球面係数 第3面 K=-49005.90164 A=0.317821×100 B=-0.176726×102 C=0.668891×102 D=-0.901447×103 第4面 K=-0.453907 A=0.339286×101 B=-0.946604×101 C=0.137993×102 D=0.998707×102
【0048】図20は、本発明に係る対物レンズの第5
実施例の光路図である。この実施例においても、各光学
部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられてお
り、波面収差が0.0226λ(RMS)である。横倍率は0.15
3、NAは0.55、焦点距離はf=1.0946(mm)である。
【0049】以下に、本第5実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.823907 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=0.52134(非球面) d3=0.756067 nd3=1.43875 νd3=95.00 r4=-0.60459(非球面) d4=9.300000 r5=-1.00000 d5=0.700000 nd5=1.92286 νd5=18.90 r6=∞ d6=0.020000 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0050】非球面係数 第3面 K=-0.798140 A=-0.454231×10-1 B=-0.181297×100 C=0.103139×101 D=-0.577724×101 第4面 K=0.036652 A=0.313281×101 B=-0.712160×101 C=0.120575×102 D=0.523017×101
【0051】図21は、本発明に係る対物レンズの第6
実施例の光路図である。この実施例においても、各光学
部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられてお
り、波面収差が0.0371λ(RMS)である。横倍率は0.15
3、NAは0.55、焦点距離はf=1.0882(mm)である。
【0052】以下に、本第6実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.409646 r2=0.76289 d2=0.633904 nd2=1.58913 νd2=61.30 r3=-0.53141 d3=0.600000 nd3=1.81474 νd3=37.07 r4=-0.55587(非球面) d4=0.115439 r5=-10.00000 d5=0.821012 nd5=1.92286 νd5=18.90 r6=∞ d6=0.020000 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0053】非球面係数 第4面 K=-0.049097 A=0.284393×101 B=-0.804974×101 C=0.166032×102 D=0.870825×101
【0054】図22は、本発明に係る対物レンズの第7
実施例の光路図である。この実施例においても、各光学
部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられてお
り、波面収差が0.0469λ(RMS)である。横倍率は0.15
3、NAは0.5、焦点距離はf= 1.0844(mm)である。
【0055】以下に、本第7実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.555191 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=0.80925(非球面) d3=0.784202 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.76127(非球面) d4=0.2 r5=2.50000 d5=0.940607 nd5=1.92286 νd5=18.9 r6=∞ d6=0.02 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0056】非球面係数 第3面 K =-0.838606 A =-0.655063×10-1 B=-0.640416×100 C=-0.209672×101 D=0.932104×100 第4面 K =0.973645 A =0.149933×101 B=-0.451277×101 C=0.142273×102 D=0.192981×101
【0057】図23は、本発明に係る対物レンズの第8
実施例の光路図である。この実施例においても、各光学
部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられてお
り、波面収差が0.026λ(RMS)である。横倍率は0.15
3、NAは0.5、焦点距離はf=1.0835(mm)である。
【0058】以下に、本第8実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.683586 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=0.70163(非球面) d3=0.700000 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.75374(非球面) d4=0.2 r5=5.00000 d5=0.896413 nd5=1.92286 νd5=18.9 r6=∞ d6=0.02 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0059】非球面係数 第3面 K =-0.777766 A =-.399211×10-1 B=-0.445097×100 C=-0.169426×101 D=-0.372513×101 第4面 K =0.871673 A =0.174726×101 B=-0.481677×101 C=0.109676×102 D=0.742922×101
【0060】図24は、本発明に係る対物レンズの第9
実施例の光路図である。この実施例においても、各光学
部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられてお
り、波面収差が0.0228λ(RMS)である。横倍率は0.15
3、NAは0.5、焦点距離はf=1.0820(mm)である。
【0061】以下に、本第9実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.810000 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=0.60872(非球面) d3=0.700000 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.63779(非球面) d4=0.2 r5=-5.00000 d5=0.770000 nd5=1.92286 νd5=18.9 r6=∞ d6=0.02 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0062】非球面係数 第3面 K =-0.729290 A =-0.239433×10-1 B=-0.308885×100 C=0.150620×101 D=-0.213323×102 第4面 K =0.462668 A =0.274744×101 B=-0.635226×101 C=0.143551×101 D=0.545212×102
【0063】図25は、本発明に係る対物レンズの第1
0実施例の光路図である。この実施例においても、各光
学部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられて
おり、波面収差が0.0225λ(RMS)である。横倍率は0.1
53、NAは0.5、焦点距離はf=1.0793(mm)である。
【0064】以下に、本第10実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.800000 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=0.63215 (非球面) d3=0.700000 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.57619(非球面) d4=0.2 r5=-3.50000 d5=0.780000 nd5=1.92286 νd5=18.9 r6=∞ d6=0.02 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0065】非球面係数 第3面 K =-0.676982 A =-.385298×10-1 B=-0.286254×100 C=0.227250×101 D=-.300677×102 第4面 K =0.221761 A =0.324830×101 B=-0.736130×101 C=-0.241903×101 D=0.785435×102
【0066】図26は、本発明に係る対物レンズの第1
1実施例の光路図である。この実施例においても、各光
学部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられて
おり、波面収差が0.0394λ(RMS)である。横倍率は0.1
53、NAは0.5、焦点距離はf=1.0795(mm)である。
【0067】以下に、本第11実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1=5.880000 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=0.55985 (非球面) d3=0.700000 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.62742 (非球面) d4=0.2 r5=-2.50000 d5=0.700000 nd5=1.92286 νd5=18.9 r6=∞ d6=0.02 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0068】非球面係数 第3面 K =-0.718672 A =-0.259057×10-1 B=-0.510535×10-1 C=0.235208×101 D=-0.174945×102 第4面 K =0.276183 A =0.297392×101 B=-0.611059×101 C=-0.347151×10-1 D=0.434561×102
【0069】図27は、本発明に係る対物レンズの第1
2実施例の光路図である。この実施例においても、各光
学部材に対し上記第1実施例と同様の符号が用いられて
おり、波面収差が0.0571λ(RMS)である。横倍率は0.1
53、NAは0.5、焦点距離はf=1.0761(mm)である。
【0070】以下に、本第12実施例の光学データを示
す。 r1=∞(ファイバー端面3a) d1==5.945074 r2=∞(絞り) d2=0.100000 r3=0.51787(非球面) d3=0.700000 nd3=1.497 νd3=81.61 r4=-0.64866(非球面) d4=0.2 r5=-1.77000 d5=0.634926 nd5=1.92286 νd5=18.9 r6=∞ d6=0.02 nd6=1.333 νd6=55.79 r7=∞(走査面)
【0071】非球面係数 第3面 K =-0.662927 A =0.58969910-1 B=-0.350177×100 C=0.629612×101 D=-0.282512×102 第4面 K =0.467756 A =0.365760×101 B=-0.883522×101 C=-0.484146×101 D=0.855324 ×102
【0072】上記各実施例の光学データにおいて、r
1,r2,…は各レンズ面の曲率半径、d1,d2,…
は各レンズの肉厚または空気間隔、nd1,nd2,…は各
レンズのd線での屈折率、νd1,νd2,…は各レンズの
アッベ数である。なお、非球面形状は、光軸方向をZ、
光軸に直交する方向にyをとり、円錐係数をK、非球面
係数をA,B,C,Dとしたとき、次式で表される。 Z=(y2/r)/[1+{1−(1+K)・(y/r)
21/2]+Ay2+By4+Cy6+Dy8
【0073】図28は、本発明に係る対物レンズの第1
3実施例の概略構成を示す断面図である。図28及び後
述する図29乃至図31において、図12と実質上同一
の部材には同一符号を付してある。また、光学ユニット
19に関しては、集光光学系1,カバーガラス2及び光
ファイバー3以外は省略されている。本実施例では、レ
ンズ(第2レンズ群)2の先端に、キヤップ29が取外
し可能に被着されている。表面に傷,汚れが着くのを防
止するため、キヤップ29には保護ガラス29aが設け
られている。このような構成により、この保護ガラス2
9aが汚れたり傷がついた場合は、キヤップ29ごと外
してクリニーングするれば、保護ガラス29aをきれい
にすることができる。あるいは、キヤップ29ごと外し
て交換してもよい。
【0074】図29は、本発明に係る対物レンズの第1
4実施例の概略構成を示す断面図である。この実施例で
も、光学ユニット19の細部構造を省略して第11実施
例と同様に示されている。本実施例では、保護ガラス2
Aを第2レンズ群としてのレンズ2に接合した点で、第
13実施例とは異なる。
【0075】図30は、本発明に係る対物レンズの第1
5実施例の概略構成を示す断面図である。この実施例で
は、レンズ2の標本側の面を球面状に成形すると共に、
光学枠16の先端部もこれに整合するように成形してい
る。この構成により、標本を傷つける危険性がないよう
にしている。この場合、標本面5とレンズ2の間は水で
満たされ、かつレンズ2の標本側の面における光線高は
極めて小さい。よって、レンズ2の球面がもたらす結像
性能の劣化は小さい。なお、その種の劣化を特に抑える
必要がある場合は、レンズ2の球面上の光線が通る領域
18Bを平面に研磨すればよい。
【0076】図31は、本発明に係る対物レンズの第1
6実施例の概略構成を示す断面図である。この実施例で
は、第2レンズ群としてのレンズ2が標本Sに向かって
先細となる円錐台状をなし、且つ頂面は平面または凸面
をなしている。このような構成により、標本Sが生体で
ある場合に凹んだ個所でも観察できるように構成されて
いる。特に、レンズ2に比較的低分散の硝材を用いる場
合、厚みd(図31(b)参照)はより大きくなるの
で、本実施例には好都合である。
【0077】以上説明したように、本発明に係る対物レ
ンズは、特許請求の範囲に記載した特徴の他に下記の特
徴を有している。 (1)前記第1レンズ群が2枚接合レンズであり、該接
合レンズの一方の硝材のアッベ数をνdLD、他方の硝材
のアッベ数をνdI(2)とき、条件νdLDdI(2)dHD
満足する請求項1に記載の対物レンズ。 (2)前記第1レンズ群の光源側のレンズ面の曲率半径
をRI(1),標本側のレンズ面の曲率半径をRI(2)としたと
き、条件RI(1)/RI(2)≦−0.7を満足する請求項1,2又
は上記(1)に記載の対物レンズ。
【0078】
【発明に効果】上述の如く本発明によれば、高解像化及
び視野範囲の広域化を可能にする、対物レンズ走査型顕
微鏡に好適に用いられ得る対物レンズを提供することが
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】正の単レンズの色収差を示す図である。
【図2】収束光束が平面の境界面から媒質中に入射する
場合の色収差を示す図である。
【図3】本発明による色収差補正の原理を説明するため
の図である。
【図4】図3の一点鎖線で囲んだ部分の詳細図である。
【図5】凸面に収束光が入射して発散する方向の屈折を
受ける場合の色収差を示す図である。
【図6】凸面に収束光が入射して、より強く収束する方
向の屈折を受ける場合の色収差を示す図である。
【図7】本発明に係る対物レンズを備えた光学ユニット
の概略構成図である。
【図8】第1レンズ群で発生した色収差が第2レンズ群
によって如何に相殺されるかを説明するための図であ
る。
【図9】第1レンズ群の近軸曲率半径を説明するための
図である。
【図10】条件(5)を説明するための図である。
【図11】本発明に係る対物レンズを用いた対物レンズ
走査型顕微鏡の一実施例の概略構成図である。
【図12】図11に示すプローブの先端部の構成を示す
断面図である。
【図13】図12の光学ユニット部分を詳細に示す斜視
図である。
【図14】本発明に係る対物レンズの第1実施例の光路
図である。
【図15】第1実施例における軸上色収差図である。
【図16】第1実施例における横のコマ収差を示す。
【図17】本発明に係る対物レンズの第2実施例の光路
図である。
【図18】本発明に係る対物レンズの第3実施例の光路
図である。
【図19】本発明に係る対物レンズの第4実施例の光路
図である。
【図20】本発明に係る対物レンズの第5実施例の光路
図である。
【図21】本発明に係る対物レンズの第6実施例の光路
図である。
【図22】本発明に係る対物レンズの第7実施例の光路
図である。
【図23】本発明に係る対物レンズの第8実施例の光路
図である。
【図24】本発明に係る対物レンズの第9実施例の光路
図である。
【図25】本発明に係る対物レンズの第10実施例の光
路図である。
【図26】本発明に係る対物レンズの第11実施例の光
路図である。
【図27】本発明に係る対物レンズの第12実施例の光
路図である。
【図28】本発明に係る対物レンズの第13実施例の概
略構成を示す断面図である。
【図29】本発明に係る対物レンズの第14実施例の概
略構成を示す断面図である。
【図30】本発明に係る対物レンズの第15実施例の概
略構成を示す断面図である。
【図31】(a)は本発明に係る対物レンズの第16実
施例の概略構成を示す断面図、(b)は第2群レンズの
斜視図である。
【符号の説明】
1 第1レンズ群(集光
光学系) 2 第2レンズ群(カバ
ーガラス) 2A, 29a 保護ガラス 3 光ファイバー 3a 光ファイバーの先端
面 4 光学ユニットのベー
ス 5 標本面 6 顕微鏡本体 7 レーザー発振器 8 ビームエキスパンダ 9 ダイクロイックミラ
ー 10,11 集光レンズ 12 光検出器 13 画像形成回路 14 アクチュエータード
ライバー 15 モニター 16 プローブ 16a 対物レンズ及びアク
チュエーター 16b プローブの基端部 17 コネクタ 18 光学枠 19 光学ユニット 20 先端カバーユニット 21 光ファイバー 21a 光ファイバーの出射
端 22 カバーホルダー 23a,23b,23c,23d 薄板(板バネ) 24a,24b,24c,24d 圧電素子 25 レンズホルダー 26 集光点 27 水平方向(X方向) 28 縦方向(Y方向) 29 キヤップ S 標本
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H052 AA07 AB01 AB02 AC04 AC15 AC19 AC26 AD29 2H087 KA09 LA01 NA14 PA01 PA02 PA17 PA18 PB01 PB02 PB03 QA02 QA05 QA14 QA22 QA26 QA34 QA38 QA41 QA42 QA45 RA05 RA12 RA13 RA34 RA42 UA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正の屈折力を有する第1レンズ群と該第1
    レンズ群よりも標本側に配置された第2レンズ群を備
    え、前記第1レンズ群はレンズを少なくとも1つ含み、
    前記第2レンズ群は光学素子を少なくとも1つ含み、下
    記条件を満足する対物レンズ。 νdLDdHD −0.56≦ψII/ψT≦0.56 但し、νdLDは前記レンズの硝材のアッベ数、νdHDは前
    記光学素子の硝材のアッベ数、ψIIは前記第2レンズ
    群の第1面の屈折力、ψTは前記対物レンズ全系の屈折力
    である。
  2. 【請求項2】下記条件を満足する請求項1に記載の対物
    レンズ。 νdHD≦26 dIIψT≧0.63 但し、dIIは前記第2レンズ群の光学素子の面間隔であ
    る。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の対物レンズ
    とアクチュエーターと光ファイバーを備えたプローブ部
    と、光源と光検出器と分光素子を備えた本体部とを備え
    た走査型顕微鏡。
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